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中間的避難場所のあり方について
中間的避難場所のあり方について 平成 24 年 12 月 中間的避難場所検討委員会 は じ め に 平成 24 年 10 月に実施された地震被害想定の見直しでは、元禄型関東地震 において、約1万3千棟の住家が揺れにより全半壊又は火災により焼失すると されています。保土ケ谷区には、現在 26 の小・中学校が地域防災拠点として 指定されていますが、地域防災拠点までの距離・起伏のある地形等から、地域 防災拠点での避難生活そのもののほか、地域防災拠点へ避難を行うことが困難 な方々について、どのように対応していくかが課題となっています。 このような課題に対しては、公助による地域防災拠点だけではなく、一人ひ とりが自らを守る「自助」、近くにいる人同士が助け合う「共助」により避難場 所(中間的避難場所)を設置する等の減災行動に取り組むことが、東日本大震 災や阪神・淡路大震災において、地域住民による自助・共助の取組が発災時に おいて大きな力を発揮したという事実から何より重要だと考えられます。 この「中間的避難場所のあり方について」は、自助・共助による減災行動の ひとつとして、 「中間的避難場所」の設置を促進するために、自助・共助の範囲 において、民間施設等を中間的避難場所とする場合における運営方法等をまと めたものです。 各地域においては、この「中間的避難場所のあり方について」をご活用いた だき地域防災力の向上に取り組まれるようお願いいたします。 平成 24 年 12 月 中間的避難場所検討委員会 委員長 鈴木 方規 目 次 1 中間的避難場所の役割・位置付け ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.1 2 中間的避難場所整備の進め方(フロー) ・・・・・・・・・・・・・・・・ P.3 3 中間的避難場所の候補施設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.4 4 中間的避難場所の運営方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.6 (1) 対象施設所有者との合意形成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.6 (2) 運営主体・体制 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.6 (3) 対象避難者 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.8 (4) 物資・情報 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.9 5 地域防災拠点との関係 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.11 6 中間的避難場所の周知方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P.12 【資料編】 ○ 中間的避難場所としての施設使用に関する覚書(協定)例 ○ 中間的避難場所設置に当たってのチェックシート ○ 「自治会・町内会館整備のための建設費の補助・融資制度 と法人化のご案内」(市民局) ○ 委員名簿 (P.13) (P.15) (P.17) (P.21) 1 中間的避難場所の役割・位置付け ポイント! ・地域防災拠点を補完する任意の避難施設 ・地域内の公的施設以外の民間施設等を活用 ・地域住民の自助・共助により運営 ・開所期間は発災後1週間程度 「いっとき避難場所」は、発災後一応避難して様子を見たり、 「地域防災拠点」 や「広域避難場所」へ避難するために地域住民が集結する場所としての役割を 有しており、 「地域防災拠点」は、発災時において家屋倒壊等で自宅に戻れない 場合に、一定期間生活する場所(避難場所)としての役割を有しています。 「中間的避難場所」は、地域防災拠点までの距離や坂道があることで、迅速 な避難が困難な方などを対象とする任意の避難施設で地域防災拠点を補完する 避難所として位置付けられます。あらかじめ、地域で「中間的避難場所」を指 定することにより、地域防災拠点との連携を明確化し、発災時の迅速な避難と 混乱の防止が期待されます。 発災時には、住家は倒壊していないが、そこに留まることに不安を感じてい る住民や、地理的、身体的要因等で地域防災拠点までの避難を円滑に行えない 高齢者等の住民が1週間程度生活するための施設として、地域住民の自助・共 助により運営するものです。公的施設については、補充的避難場所として行政 が使用することが想定されることから、自助・共助による避難施設という点か らも対象となる施設は公的施設以外の民間施設等とします。 【名称について】 発災時における「いっとき避難場所」から「地域防災拠点」までの避難 行動に着目しての「中間的」避難場所ということのほか、地域の自助・共 助に着目して、例えば「○○地区任意避難場所」、「ささえあい避難場所」 など、地域において、その役割、存在が周知されるような名称とすること が考えられます。 なお、当委員会では、 「中間的避難場所」として検討してきましたが、名 称については、上記の趣旨が住民に周知されるものであれば、地域で決め ていただくことが適当だと考えています -1- 【避難行動イメージ】 【避難場所の種類】(横浜市防災計画「震災対策編」) いっとき避難場所 広域避難場所や地域防災拠点へ避難する前の中継点で、 一応避難して様子を見たり、広域避難場所等へ避難するた めに地域住民が集結する場所です。自治会町内会が次の基 準により事前に選定します。 ① 避難行動は、地域単位ごとに集団で行動できるよう、 地域の生活圏と関連した場所とすること。 ② 小公園等で、地域単位で集団を形成するため、避難者 の安全がある程度確保できるスペースを有すること。 地域防災拠点 震災時における避難場所として、小中学校等を指定して います(消防局長が指定)。情報受伝達、防災資機材等の備 蓄等の機能を備えています。 広域避難場所 地震に伴う大火災多発し、円状拡大した場合、その輻射 熱や煙から生命・身体を守るために避難する場所。横浜市 (市長)が指定します。 特別避難場所 地域防災拠点又は住宅では必要なケアができないと判断 される者を受け入れる避難場所です。 -2- 2 中間的避難場所整備の進め方 (フロー) 中間的避難場所を整備するに当たっては、以下の進め方(フロー)を参考に検 討・整備する必要があります。 また、中間的避難場所の整備に当たっては、保土ケ谷区連合町内会としての 統一的な取組として進めていくことが望まれます。 1 自治会町内会単位での必要性の検討 地域内の地理的特性や住民要望等を踏まえ、必要性(名称) を検討します。 2 候補施設の選定・協力依頼(覚書等) P.4~6 地域内において候補となる施設を選定し、所有者等に協力 依頼(覚書等)をします。 3 運営体制・避難対象者の決定 P.6~8 円滑に運営するために、責任者や支援者の決定のほか、受 け入れる避難対象者を決定します。 4 物資・情報の備蓄・受取り方法の決定 P.9 物資の持寄り(拠点への受取り)や拠点間との各種情報の 受伝達方法について担当者等を決定します。 5 地域防災拠点管理運営委員会との連絡調整 P.11 拠点訓練等への参加や決定した運営体制等の情報提供を行 い、連携する拠点との連絡調整を図ります。 6 中間的避難場所の周知 P.12 地域内の住民に中間的避難場所の役割・位置付け等につい て回覧板等を活用し、周知します。 ※必要に応じて行政と相談しながら整備していくことも必要です。 -3- 3 中間的避難場所の候補施設 地域において、中間的避難場所の施設を選定するに当たっては、中間的避難 場所の位置付け・役割を踏まえ、また、以下の基本的な要件等を踏まえ、施設 選定を行う必要があります。 また、中間的避難場所を選定するに当たっては、連携する地域防災拠点を明 確にすることも、各地域防災拠点を中心とした中間的避難場所の設置のために も重要となり、さらには、区域全体における自助・共助による地域防災力の向 上に繋がります。 自助・共助の範囲において、地域住民が避難生活を送る施 スペース 設であることから、一定のスペース(10 人以上が生活でき るスペース)を有している必要があります。 高齢者、障害者、妊産婦等が容易に避難できるよう、施設 基本的な要件 アクセス までの避難経路に山・坂がないことや、距離が短いことが望 まれます。 一定期間、自助・共助の範囲において、地域住民が避難生 設備 活を送る施設であることから、炊事場、電気、水道等の生活 インフラが整備されている必要があります。 耐震性 避難場所であるので、余震にも耐えられる耐震性を有して いる必要があります。※ 自助・共助の範囲による避難施設であるので、当該施設所 同意 有者と中間的避難場所として使用することの同意を得てい る必要があります。 中間的避難場所施設例 公的な施設は、地域防災拠点を補充する施設(補充的避難場所)等として使 用される可能性があること、また、自助・共助の範囲における中間的避難場所 という点から、候補施設は、次の3種類に分けることができます。 種 類 具体的な施設例 地域共有施設 自治会町内会館、集会所 民 間 施 設 寺院、オフィス、学習塾、幼稚園 個 人 施 設 個人宅 など -4- など など ※ 自治会町内会館整備のための建設費の補助・融資 横浜市では、自治会町内会館整備のための建設費の補助・融資を行っており、耐震 補強工事についても補助・融資の対象としています。 ※ 木造住宅耐震診断士派遣事業 横浜市では、個人所有で、自ら居住している木造個人住宅(昭和 56 年5月 31 日 以前着工)について、耐震診断を行っています。 ※ 横浜市木造住宅耐震改修促進事業 横浜市では、耐震診断の結果、 「倒壊の可能性がある」又は「高い」と判定された 住宅、又は横浜市が行った「わが家の耐震診断表」」 (平成 19 年8月 31 日以前に横 浜市が行った耐震診断)による診断の結果、 「やや危険」 、又は「倒壊の危険あり」と 判定された木造個人住宅に関する耐震改修工事費用の一部補助を行っています。 自治会町内会館 (権太坂境木自治会館) ・収容人数 35 人 ・調理設備、冷暖房完備 幼稚園 (初音丘幼稚園) ・収容人数 560 人 ・調理設備、冷暖房、エレベ ーター完備 -5- 4 中間的避難場所の運営方法 基本的な要件等を踏まえた中間的避難場所の施設選定に併せて、発災時に円 滑に避難所を運営していくために、中間的避難場所の運営方法についても各地 域において、整理し、準備しておく必要があります。 (1) 対象施設所有者との合意形成 ポイント! 覚書・協定等の締結 発災時に、中間的避難場所として対象施設が円滑に開所、及び運営されるた めに、対象施設所有者と運営主体との間において、覚書・協定等の締結などに よる合意形成を図る必要があります。 覚書等を締結することにより、発災時において中間的避難場所として当該 施設が機能していくことが担保されることに加え、住民周知の媒体としても 活用できます。 覚書等においては、開所、運営等の基本的な事項を定めるものとします。 「覚 書(雛形)」をP13 に掲載していますので、ご参考にしてください。 (2) 運営主体・体制 ポイント! 運営主体 → 自治会町内会、拠点運営委員会等の地域を熟 知している団体 運営体制 → 自助・共助として、運営主体の役員、避難者 相互(家族)及び支援者で役割分担 中間的避難場所を円滑に開所・運営していくためには、その運営主体を明確 にしておく必要があります。 既に中間的避難場所と類似の取組を行っている団体・施設が区内に複数あ りますが、これらの場合、自治会町内会又は地域防災拠点管理運営委員会が 運営主体となっています。 自助・共助の範囲における避難場所であること、さらに地域住民や地域特 性を熟知している団体という点から、自治会町内会や地域防災拠点管理運営 -6- 委員会などが、事前に運営責任者や補助者を決めておくことが望まれます。 また、実際の運営体制については、運営主体を中心に、自助・共助の点か ら、避難者自らが共同生活に必要な役割を分担することを基本とします。そ して、避難者相互の役割分担による運営体制を支援するために、避難者をケ アする家族も避難対象者とすることや、地域において運営を支援する人材を 選定しておくことも重要です。 【鍵の保管】 発災後、迅速に中間的避難場所を開所・運営するため に、施設の鍵を保持(管理)する者の範囲を施設所有 者、運営主体の代表者等と決めておく必要があります。 【開設基準】 横浜市防災計画(修正素案)では、震度5強以上の地震が市域で発生し た場合には、全拠点が開設されることとなります。 中間的避難場所の開設についても、地域防災拠点との関係性を踏まえ、 地域防災拠点の開設基準を参考に開設していくことが望まれます。 また、中間的避難場所の開設基準については、地域で実効性のある開設 が行える範囲で地域において決定し、また対象施設との間の覚書(協定) 等においても明確に記載しておくことが望まれます。 -7- (3) 避難対象者 ポイント! 優先順位を地域で整理し、対象者を決定 中間的避難場所は、地域防災拠点から溢れた避難者を収容するというもの ではなく、避難場所となる施設の収容人数を前提に、例えば要援護者等(と その家族)や妊産婦、乳幼児等を優先するなど、地域内の実情に合わせて、 地域においてあらかじめ避難対象者を決定しておくことが望まれます。 また、地域において、要援護者等の同意のもと、 その情報を把握しておくことも重要となります。 【使用期間との関係における避難者の移転】 覚書等における施設の使用期間等の定めにもよりますが、一定期間(1 週間程度)、中間的避難場所で避難生活を送った後は、地域防災拠点への避 難や自宅避難に切り替えることが必要になります。このため、地域防災拠 点との連絡調整が重要となります。 【身体的要因等における避難者の移転】 身体的要因等により中間的避難場所での生活が困難な避難者は、早期に 特別避難場所へ移転することが必要となります。 ⇒ 中間的避難場所の使用期間等との関係における避難者の移転につい て、地域において決めておくことが必要です。 -8- (4) 物資・情報 ポイント! ・避難者による持寄り ・中間的避難場所にあらかじめ備蓄 ・地域防災拠点での受取り※ 中間的避難場所の食糧等の物資については、自助・共助の範囲で、1週間 分の食糧等を用意し、持参することを基本とします。中間的避難場所におい ても、地域において備蓄が可能であれば必要物資の備蓄を行います。あらか じめ備蓄する際には、施設所有者と倉庫等の使用(設置)について了解を得 ておくことが必要となります。 なお、持寄る物資や、備蓄する物資については、地域防災拠点・特別避難 場所における備蓄品(参考1)や、各人の非常持出品(参考2)を参考にし て、持寄り、又は備蓄します。 ※「5 地域防災拠点との関係」参照 (参考1)公的避難場所の備蓄品 地域防災拠点 (食糧) の備蓄品 クラッカー、パン、おかゆ、スープ、水、粉ミルク (生活用品) 哺乳瓶、移動式炊飯器(ガスかまどセット)、断熱シート、紙おむつ(大・ 小) 、おしり拭き、組立式トイレ、トイレパック、トイレットペーパー、 生理用品、毛布、ランタン、テント、モジュラーコード、トランシーバ ー、ビブス (救護用品) リヤカー、グランドシート、松葉杖、保温用シート、ろ水機、給水用水 槽 (救助用品) エンジンカッター、ガソリン式発電機、投光機、ジャッキ又はレスキュ ージャッキ、ヘルメット、金属梯子、応急担架用ポール、担架、ハンド マイク、つるはし、大ハンマー、スコップ、ロープ、てこ棒、大バール、 ワイヤーカッター、大なた、のこぎり、掛矢、ガス式発電機 特別避難場所 (食糧) の備蓄品 クラッカー、パン、白飯、おかゆ、味噌汁、ベビーフード、水、粉ミル ク (生活用品) ほ乳瓶、紙おむつ(大・小)、おしり拭き、簡易トイレ、生理用品、毛布 -9- (参考2)非常持出品と備蓄品 (食糧関係) 水缶・ペットボトル、水筒、簡易食糧、インスタント・レトルト食品、缶詰、保存食品、 皿・コップ、割りばし・スプーン・フォーク、缶切り・ナイフ、鍋・カセットコンロ (衣類) 上着、下着類、帽子、ヘルメット、毛布、雨具・傘 (乳幼児用品) 粉ミルク、離乳食、ほ乳瓶、紙おむつ、おしり拭き (清潔維持用品) トイレットペーパー、トイレパック(携帯トイレ) 、洗面用具、タオル、石鹸、シャンプ ー、ティッシュ(ウエット) 、マスク、除菌スプレー、生理用品 (医薬品等) ガーゼ、包帯、絆創膏、三角巾、傷薬、目薬、消毒薬、風邪薬、胃薬、常備薬 (小物類) 携帯ラジオ、懐中電灯、携帯電話充電器、使い捨てカイロ、マッチ・ライター、 ポリタンク、スリッパ等、軍手、ロープ、ガムテープ、ビニールシート、敷物、ゴミ用 ビニール袋、スーパーのビニール袋、ラップ、アルミホイル、筆記用具、メモ帳、予備 メガネ、ホイッスル (貴重品) 現金(小銭も) 、預金通帳・有価証券類、印鑑、健康保険証(写し)、身分証明書 (その他) 各家庭・各人で必要なもの - 10 - 5 地域防災拠点との関係 ポイント! ・必要物資の要求・受取り ・避難者情報等の各種情報の提供・受取り ・地域防災拠点を通じての行政との連絡(連絡要員を決める) 中間的避難場所の運営を円滑に行うため、地域防災拠点との関係を整理し ておく必要があります。 横浜市防災計画修正素案(平成 24 年9月)では、 「公的避難場所以外に避 難した避難者は、在宅の被災者と同様に自ら地域防災拠点に出向き、情報や 物資を地域防災拠点から受け取ることを基本とします」とされていることか ら、中間的避難場所においては、避難者が自ら物資を持ち寄ることを基本と し、地域防災拠点との間で必要物資の連絡調整を行うこととなります。また、 中間的避難場所における避難者情報、避難所運営情報等の提供、及び行政と の連絡についても、地域防災拠点を通じて行うこととなります。 地域防災拠点との関係は、行政における避難者の安否状況の把握や、物資 調達のためにも重要となるので、実際の運営に当たっては、連絡要員を決め るなどし、連絡体制をしっかりと確立する必要があります。 【地域防災拠点訓練への参加】 各地域防災拠点では、毎年、地域・学校・行政が連携して防災訓練を実 施しています。訓練では、地域防災拠点の「運営」に関する訓練を中心に、 資機材の取扱い等についても実施しています。 地域防災拠点は、発災時には地域の避難所の中心となり、物資の供給や 行政との連絡拠点となります。積極的に各地域(拠点)の訓練に参加し、 地域防災拠点との間につながりを作ることで、中間的避難場所の運営も円 滑に行うことができると考えられます。 - 11 - 6 中間的避難場所の周知方法 ポイント! ・中間的避難場所の位置付け、役割等の周知 ・回覧板、掲示板、配布物等による周知方法の活用 いっとき避難場所、地域防災拠点及び広域避難場所に加え、中間的避難場 所が地域において設置されることに当たっては、それぞれの位置付け、役割 等を住民にしっかりと周知していく必要があります。 同一の配布物において、それぞれの避難場所について紹介することや、広 報物の各戸配布、回覧板・掲示板の活用等を通じ、住民周知を図っていく必 要があります。 - 12 - 【例】覚書(協定) 中間的避難場所としての施設使用に関する覚書(協定) ○○○(運営主体)及び□□□(施設所有者)は、災害発生時における施設 の使用協力等に関し、次のとおり、覚書を取り交わす(協定を締結する。)。 (趣旨) 第1条 この覚書(協定)は、大地震等の災害発生時において、自宅避難や地 域防災拠点へ避難することが困難な避難者の避難場所として、一時的に□□ □の施設を使用することについて必要な事項を定めるものとする。 (避難者の受入れ等) 第2条 □□□は、災害に関する情報の取得に努め、災害発生時には、当該施 設を地域における避難所(中間的避難場所)として、○○○が使用すること を受け入れるものとする。 2 使用施設は、次のとおりとする。 施設名称 所在地 使用範囲 使用設備 その他 3 当該施設は、震度○以上(開設基準)が市域で発生した場合に開設するも のとする。 4 当該施設は、災害発生後、○○(期間)使用できるものとする。 5 ○○○は、前項の使用期間が過ぎた後において、なお当該施設から退去し ない避難者がいるときは、当該避難者に対し、退去を求めるものとする。 (経費負担) 第3条 中間的避難場所の運営等に伴い経費が発生する場合は、○○○が負担 することとする。 2 当該施設の使用に伴い、当該施設に汚損、損傷等が生じた場合の復旧等に 係る費用については、○○○及び□□□協議の上、決定するものとする。 - 13 - (覚書(協定)有効期間) 第4条 この覚書(協定)は、平成●年●月●日から効力を有するものとし、 ○○○又は□□□から解除の申し出がない限りその効力を有するものとする。 (協議事項) 第5条 この覚書(協定)に定めがない事項については、○○○及び□□□協 議の上、定めるものとする。 本覚書(協定)を証するため、正本2通を作成し、○○○及び□□□各1通 を保有するものとする。 平成●年●月●日 ○○○(運営主体) (住所、代表者(印)) □□□(施設所有者) (住所、代表者(印)) - 14 - 中間的避難場所設置に当たってのチェックシート 選定施設について チェック 一定のスペース(10 人以上が生活できるスペース)はありますか。 施設までの避難経路の地形や距離(山・坂がないことや、距離が短 いこと)を確認しましたか。 一定期間生活するための炊事場、電気、水道等のインフラ設備は整 っていますか。 施設は、昭和 56 年6月以降の建築物ですか。また、耐震診断等を 受けるなどし、耐震性の確認をしていますか。 施設所有者と当該施設使用についての同意を得ていますか。 □ □ □ □ □ 運営方法について 施設使用に当たって、施設所有者と覚書等を締結しましたか。 運営主体は、地域を熟知している団体(自治会町内会、地域防災拠 点管理運営委員会等)ですか。 避難者相互の役割分担による運営体制となっていますか。 鍵の保持者(開所者)を決めていますか。 避難対象者は、優先順位を地域において整理し、決定していますか。 施設の開所基準、開所期間、避難者の移転について、整理し、決定 していますか。 物資について、避難者による持寄り、施設備蓄、拠点への受取り等、 調達方法を決定していますか。 □ □ □ □ □ □ □ 地域防災拠点との関係 物資の要求・受取り、各種情報の提供等について、連絡要員等を決 める(拠点訓練に参加する)などして、地域防災拠点との関係を整理 □ していますか。 住民周知について いっとき避難場所等の他の避難場所と、中間的避難場所の位置付 け・役割等を広報物等を活用するなどし、住民周知を図っていますか。 - 15 - □ 保土ケ谷区地域防災拠点一覧 1 新井小学校 上菅田町 1574-1 2 笹山小学校 上菅田町 1422 3 上菅田小学校 上菅田町 134 4 くぬぎ台小学校 川島町 1374-1 5 西谷中学校 川島町 1208 6 川島小学校 川島町 1162 7 上星川小学校 上星川二丁目 51-1 8 常盤台小学校 釜台町 22-1 9 保土ケ谷中学校 釜台町 3-1 10 坂本小学校 坂本町6 11 仏向小学校 仏向町 845 12 星川小学校 星川三丁目 18-1 13 峯小学校 峰岡町 1-10 14 宮田中学校 宮田町 1-100 15 帷子小学校 川辺町 65-1 16 橘中学校 仏向町 1167-2 17 桜台小学校 桜ケ丘一丁目 13-1 18 保土ケ谷小学校 神戸町 129-4 19 富士見台小学校 岩井町 307 20 岩崎小学校 岩崎町 22-1 21 瀬戸ケ谷小学校 瀬戸ケ谷町 243 22 初音が丘小学校 藤塚町 1-1 23 権太坂小学校 権太坂二丁目 4-1 24 境木小学校 戸塚区平戸三丁目 48-1 25 藤塚小学校 新桜ケ丘 1-22-1 26 今井小学校 今井町 981-1 - 16 - 自治会・町内会館整備のための 平成 24 年4月 建設費の補助・融資制度と法人化のご案 内 市民局地域活動推進課 自治会・町内会活動の充実、発展に寄与するための、自治会・町内会館の整備に対する補 助制度、融資制度及び法人化などの概要について、ご案内します。 なお、会館建設を計画される場合は、補助内容・申請手続き等についてあらかじめ区役所 地域振興課に御相談ください。 補助制度について 1 補助対象 補助は、次のいずれにも該当するときに受けられます。 (1) 自治会・町内会が整備し、自治会・町内会で所有、運営及び利用され、地域住民の福 祉向上、連帯の増進に寄与する施設であり、かつ、補助を受けた会館が他にないこと (2) 会議及び集会に必要な施設を備えていること (3) 建築基準法その他の法令に適合していること (4) 会館の整備に対して、総会の議決等による自治会・町内会の意思決定があること (5) 会館の利用規約等が整備されていること (6) 要綱に定める業者数以上の市内事業者による入札又は見積合わせにより業者選定を 行っていること(工事請負業者は建設業の許可を受けた業者であること) (7) 補助対象経費が 100 万円以上の整備であること 2 補助内容 種 類 新築・購入 2 分の 1 補助限度額 1 ㎡当たり 94,500 円 かつ 1,200 万円 300 万円 エレベーター設置工事費 増築 改修 2 分の 1 2 分の 1 2 分の 1 300 万円 500 万円 500 万円 修繕 2 分の 1 200 万円 特殊基礎工事費 ※ ※ 補助率 2 分の 1 内 容 新たに建物を建設し、又は現在の建物の全 部を撤去して新たに建物を建築すること 地盤・敷地条件により施工する特殊な基礎 工事 エレベーター設置に伴う工事費 既にある建物の床面積を増加させる工事 建物の主要構造部の改修を含む工事 耐震補強工事を含む 建物の維持を目的とした、改修の程度に至 らない修繕 改修における主要構造部とは、建築基準法における主要構造部をさします。 外構工事は、整備の種類ごとの補助限度額内で、100 万円を限度に外構工事に要する経費の 2 分 の 1 を補助します。(新築・購入の場合、1 ㎡当たりの補助限度額とは別に補助します。) ※ 補助予定額が 200 万円を超える工事に対しては、補助申請時に整備費用の内容審査を行います。 審査委員会は、原則として月に2回市民局で行います。詳しくは、区役所地域振興課に御相談く ださい。 ※ 特殊基礎工事については、地質データなどによる審査を行います。 - 17 - 3 申請手続 (1) 会の総意を証する総会の議事録・工事設計書などの必要書類を添付し、自治会・町内 会の代表者が行います。 (2) 補助申請は、必ず工事請負契約前又は売買契約締結前に行うことが必要です。計画が 具体化しましたら、区役所地域振興課に申請手続を申し出てください 4 補助金の支払い 工事完了後に完了報告をしていただき、審査結果に基づき補助金の支払い手続きを行い ます。 5 その他 (1) 区分所有者が管理する集会施設の整備 自治会・町内会と区分所有者の団体の構成員がほぼ同じであり、かつ、自治会・町内 会が使用する施設で整備費を負担する場合に限り補助対象とします。 (2) 他の町内会と合同で整備する場合は、新築・購入の場合に限り、それぞれの団体に補 助限度額を適用します。 (3) 土地付き建物の購入は、土地と建物の経費を明記した契約が必要となります。 6 補助金の返還 次のようなときは、補助金を返還していただきます。 (1) 詐欺その他不正な手続きにより補助金を受けたとき (2) 補助金交付の条件に違反したとき (3) 補助金を受け、整備した建物を第三者に貸与、譲渡、交換または担保にしたとき (4) その他補助要綱に違反したとき 融資制度について 横浜市との協定に基づき民間金融機関が融資を実施します。会館整備で融資を計画される 場合は、融資内容・申込手続き等について、あらかじめこの融資を取り扱っている金融機関 にご相談ください。 1 融資を実施する金融機関 株式会社 横浜銀行 横浜信用金庫 株式会社 神奈川銀行 2 融資の内容 種 類 新築・購入・増築・改修 修繕 ※ 融資利率 融資限度額 各金融機関が 定める 所定の金利 1,200 万円 融資額の単位は、10 万円です。 - 18 - 500 万円 3 申込資格 融資を受けようとする自治会・町内会は、次のすべての要件を満たすことが必要です。 (1) 法人格を有する自治会・町内会であること(地方自治法第260条の2において法 人格を取得した自治会・町内会) ※ 法人化については、区役所地域振興課にお問い合わせください。 (2) 自治会・町内会が償還金及び利子の支払い能力があること 4 融資対象となる会館 補助要綱に基づいて補助の決定を受ける会館であること 5 融資対象の除外 次に該当するときは、融資が受けられません。 (1) 他の金融機関からの借換えを目的とするもの (2) 横浜市自治会・町内会館整備融資要綱に定めるところによる融資を受けた自治会・町 内会で、返済残金のある団体 6 返済期間 10 年以内(6か月の据置期間を含む。)の期間 とします。 7 返済方法 (1) 返済は、元利均等の月割賦償還を原則とします。 (2) 償還は、借受後6か月間据え置き、7か月目から行います。 (3) 償還期間の満了前に未償還金の一部または全部を繰り上げて償還することもできま す。なお、償還期間の満了前に未償還金の一部又は全部を繰り上げて償還する場合は、 金融機関が定める所定の手数料を支払うことになります。 8 申込人 融資を受ける場合の申し込みは、法人化した自治会・町内会の代表者が、この融資を取 り扱っている金融機関に対して行います。 融資を申し込む時期は、自治会町内会が市の補助要綱に基づいて会館に対する補助決定 を受けた後になります。詳しくは、融資の申込を予定している金融機関にお問い合わせく ださい。 9 連帯保証人・担保 (1) 融資を受けようとする自治会町内会の代表者1人を連帯保証人とします。ただし、代 表者以外の役員等の自発的な意思に基づく申し出がある場合はこの限りでありません。 詳しくは、融資の申込を予定している金融機関にお問い合わせください。 (2) 物件等の担保は不要です。 10 融資申込書類 融資申込に必要な書類は、金融機関が指定した書類になります。 金融機関により様式等が異なります。詳しくは、融資の申込を予定している金融機関に お問い合わせください。 金融機関に提出する書類の中には、総会の議決が必要な書類もありますので、会館整備 にあたって融資を検討されている自治会町内会は、お早めに金融機関にお問い合わせくだ さい。 - 19 - 自治会・町内会の法人化 自治会・町内会の会館などの不動産は団体名義での登記ができないため、役員個人名など で登記すると、相続問題など財産上のトラブルが発生する恐れがあります。会館などの不動 産を保有する機会に、団体名義での不動産登記を可能にする法人格の取得が望ましいです。 会の規約や構成員名簿の作成など、地方自治法に基づく手続きが必要になるので、詳しく は、区役所地域振興課にお問い合わせください。 会館用地について 横浜市では、利用計画がないなどの一定の要件に該当する市有地を、会館を所有していな い自治会・町内会に有償で貸付を行っていますので、貸付可能な土地があるかどうかについ ては、市民局、または、区役所地域振興課へお問い合わせください。 貸付可能な土地である場合は、総会の議決等による自治会・町内会の意志決定の書類・建 設計画・資金計画の概要などを提出していただき、貸付の適否を判断します。 お問い合わせ 市民局 地域活動推進課 Tel 671-2317・2318 鶴見区地域振興課 510-1687 金沢区地域振興課 788-7801 神奈川区地域振興課 411-7086 港北区地域振興課 540-2234 西区地域振興課 320-8386 緑区地域振興課 930-2232 中区地域振興課 224-8131 青葉区地域振興課 978-2291 南区地域振興課 743-8191 都筑区地域振興課 948-2231 港南区地域振興課 847-8391 戸塚区地域振興課 866-8415 保土ケ谷区地域振興課 334-6302 栄区地域振興課 894-8391 旭区地域振興課 954-6091 泉区地域振興課 800-2392 磯子区地域振興課 750-2391 瀬谷区地域振興課 367-5691 市民局ホームページ http://www.city.yokohama.lg.jp/shimin/tishin/jitikai/kaikan - 20 - 委員名簿 所 属 氏 名 (委員長) 鈴木 方規 大場 正晴 保土ケ谷区地域防災拠点管理運営委員会連絡協議会会長 今井 好雄 保土ケ谷区地域防災拠点管理運営委員会連絡協議会副会長 山﨑 滋 保土ケ谷区民会議代表 畑尻 明 保土ケ谷区民会議副代表 内田 孝和 新桜ケ丘地区連合自治会会長 吉田 文信 権太坂境木地区連合自治会会長 田中 久 保土ケ谷西部連合自治会会長 薩澤 志萬子 横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院特別研究要員 稲垣 景子 横浜ビジネスパーク野村ビルマネジメント株式会社防災担当 佐藤 榮一 保土ケ谷区地域防災拠点管理運営委員会連絡協議会副会長 (副委員長) 保土ケ谷区副区長 計 11 名 - 21 -