...

チェック柄の最も伝統的なデザインは、タータンチェックで、16 世紀頃の

by user

on
Category: Documents
9

views

Report

Comments

Transcript

チェック柄の最も伝統的なデザインは、タータンチェックで、16 世紀頃の
HD NEWS 2009年1月25日(隔月) 発行 第5巻第1号通巻23号
今シーズンのチェック柄は、 多くのブランドで人気コレクシ
ョンとして発表されたこともあり、最先端のトレンド柄として
流行に敏感なファッショニスタたちに注目されていることが特
徴です。
パターンのバリエーションも豊富!
アイテムもジャケッ
ト、スカートは言うに及ばず、コート、ブーツ、バッグとあら
ゆるものにチェックが使われています。英国調のクラシカルな
タータンチェックやグレンチェックなどがかえって新鮮で、こ
んなチェックなら親しみやすく、スーツやワンピースでも手を
出したくなるでしょう。
冒険したい方は、ラルフローレンから発売された大柄のバッ
ファローチェックに要注目です。ラルフローレンはブラックウ
ォッチなど、ブランドのイメージ柄として古典的なタータンチ
ェックを上品に使っているブランドです。大柄のバッファロー
チェックとなると、毛布を羽織っているような野暮臭さにもな
りやすい柄ですが、今年のトレンドとしてチェックを着たいな
ら、赤白のインパクトのある色で大柄のバッファローチェック
に是非挑戦してみて下さい。
チェック柄の最も伝統的なデザインは、タータンチェックで、16
世紀頃のスコットランドにおける氏族を象徴する柄でした。日本で
も、格子模様として千鳥格子や弁慶格子があります。
■タータンチェック
タテ、ヨコに太さや色の違う直線を交
差させたタータンチェックは、スコットラ
ンドの氏族の家柄を表すものでした。スコ
ットランドの代表的な民俗衣装「キルト」
の模様としてしられています。有名なバー
バリーチェックは、「カントリー・タータ
ン」といわれる柄をもとに、裏地素材とし
てデザインされたものが起源です。
■グレンチェック
スコットランドの谷間(グレン)にあ
る地域アーカート地方の伝統的なチェック
柄で、細かいチェック柄を組み合わせて、
全体に大きなチェックに見えるようにデザ
インされています。色彩は原則として白黒
です。
■ガンクラブチェック
白黒の千鳥格子(ハウンドトゥースチ
ェック)に、茶などの色彩を織り込んだ柄
で、アメリカの狩猟クラブのユニフォーム
に使用されたことからこの名が付きまし
た。ツィードジャケットの柄として親しま
れています。
この他、菱形に直線が交差するアーガ
イルチェック、タテとヨコに同じ色の格子
が同じ幅で単純に交差するギンガムチェッ
クなど多様な柄があります。
世界のショーウィンドゥ:サンフランシスコ・ユニオンスクェアー
表紙写真募集中 送り先 [email protected]
ファッション・ワンポイント:チェックが人気
繊維物語:流行のチェック柄ってスコットランドが起源
アパレル素材事典:フロック加工
衣生活の知恵:ナイロン, ポリエステルはストーブとの接触に注意
0901063_HD NEWSNo.23_中面
フロック加工とは、生地に接着剤(合成樹脂)をプリントした
後、パイル(毛羽=一般にレーヨン繊維で0.5mm くらいの長さの
もの)を、接着剤が乾かないうちに約5 万ボルトくらいの静電気
によって引き寄せ、接着剤に垂直に植え込んだものです。このこ
とによって、接着剤をプリントした部分だけに、ビロード状の毛
羽が植えつけられたデザインができます。仕上げとして、接着剤
スキー場などで、濡れたお尻を温めようとして後ろ向きにあ
たっていると、ストーブのフェンスなどと接触して生地が焼け
を熱風乾燥させ、余った毛羽をブラッシングで取り除きます。
しかし、接着剤が乾いた状態で加工されたものなどは、パイル
焦げたり、溶けたりしてしまうことがあります。特に、ポリエ
が部分的に抜けやすくなってしまい、また、接着材の種類や時間
ステルやナイロンなどの合成繊維は、熱に弱いので注意が必要
が経過して接着力が弱くなっていると、ドライクリーニングによ
です。
ストーブの金属製のフェンスの部分でも、160℃くらいの温
って毛羽が抜け落ちてしまうことがあります。
度があります。合成繊維など、これに触れると熔けてしまうこ
長期間着用していると、以下のような原因で毛羽が徐々に脱落
とがあります。
してきます。
焦げたり熔けたりしても、後ろ向きにあたっていたり、汚れ
①着用中の摩擦によって脱落
②接着樹脂の経時劣化によって脱落
③加工状態にムラがあったもの
クリーニングに出す前に、衿周り、脇、袖口、ヒジなどの
擦れ易い部分の毛羽が取れていないかを確認しましょう。
にまぎれて気づかないでいると、熱で硬化している部分が洗濯
などによって破損してしまうことがあります。
©品質情報研究所
Fly UP