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ダウンロード - 日本取引所グループ

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ダウンロード - 日本取引所グループ
5分でわかる「かぶオプ」戦略
カバコ(カバードコール)編
 カバードコールとは、保有株式を有効活用して投資収益の向上を図るため
の投資戦略で、既に機関投資家の間では一般的に行われている取引です。
 大阪取引所のかぶオプ(有価証券オプションの愛称)をご利用いただくこ
とで、このような投資戦略が一般の方でも可能となりました。
 大阪取引所では、カバードコールを略してカバコという名前でご紹介して
います。
1. カバコ(カバードコール)のメリット



株価が値上がりしなくても、配当+αの収入が得られます。
株価が狙った価格まで値上がりすれば、その価格で売却できます。
株式を持っていれば、理論上追加資金はほぼゼロです。
2. カバコはこんな方に有効です




株式を持っているが、配当以上の収益を得て、更なる利回り向上を目指したい方。
保有株式が狙った価格まで上がれば売却したいと思っている方。
保有株式が思うように値上がりせず、証券会社の口座で眠ったままの方。
とはいえ、あまりリスクはとりたくない方。
キャラクター“かば子”
かぶオプ公式キャラクターの「かば子」です。
かば子は、のんびり屋さんのちゃっかり者。趣味は、朝のシャワーと
ユニットバスだけど、将来は素敵な彼氏と一緒にハワイの海で水浴び
する日を夢見る女の子。その資金作りのため、今はコツコツ、カバー
ドコールにチャレンジ中!
かぶオプお役立ち情報
 かぶオプナビ
JPXの株券オプション専用サイト。
http://www.jpx.co.jp/learning/basics/de
rivatives/individual-options/index.html
 かぶオプツイッター(@kabu_op)
日々の約定銘柄の情報やかぶオプに関する
お役立ち情報をかぶオプに挑戦中の「かば
子」がつぶやいています。
3. カバコの仕組み
カバコとは

株式を保有しながら、その株式を対象とするコールオプションを売却する取引手法であり
オプションの売却によるオプション料を得ることで配当以上の収益獲得を狙う取引です。
カバコ
株式保有
=
+
コールオプションの
売り
コールオプション取引とは
ある対象商品を将来のあらかじめ決められた期日(満期日)までに、あらかじ
め決められた特定の価格(権利行使価格)で買う権利を売買する取引です。
 コールオプションの買い手は、権利行使をすると市場の価格に左右されず権利
行使価格で対象商品を買い付けることができます。
 その場合、コールオプションの売り手は、必ず当該権利行使価格で対象商品を
売らなければなりません(権利行使割当)。

カバコの仕組み
カバコを実践
コールオプション
コールオプションの
買い手
オプション売却料
コールオプション売却時に
オプション料収入があります
満期日に株価が権利行使価格を下回っ
ていれば、株式を手元に残したままオ
プション料が収入になります。
 満期日に株価が権利行使価格を上回っ
ていた場合には、オプション料収入に
加え権利行使価格での株式の売却収入
があります。

コールオプションの
売り手
+
株式
保有
オプションの買い手が権利行使をした
場合には、売却義務が発生
4. カバコの具体例
あるお客様の状況
3年前に100万円で購入したA社株式。110万円になったら売却しようと思っていますが、思うよう
には値上がりせず・・・
配当金+αの収入を狙いつつ、A社株式が110万円になったら売却できる
カバコを実践します
Step1 コールオプションの売却
まず、A社株式のコールオプションを以下の条件で売却します。
 限月・・・・・・・2017年3月限
 売却価格・・・・・5万円
(オプションの価格は市場の需給でよって変化しますので、
必ずしもこの価格で売却できるとは限りません。)
 権利行使価格・・・110万円
権利行使価格は、この値段なら売却してもよいという価格を選びましょう。
Step2 コールオプションの満期日
① A社株価が110万円未満の場合


コールオプションの買い手は、A社株式を市場から買
い付ける方が得なので、通常はコールオプションの権
利行使をしません(権利放棄)。
A社株式を手元に残しながら、オプション売却時に得
たオプション料の5万円がそのまま収益になります。
② A社株価が110万円を上回っている場合


コールオプションの買い手は権利行使をしますので、
A社株式を110万円で売却することとなります。
(権利行使割当)。
オプション売却時に得たオプション料5万円とA社
株式の売却価格の110万円と購入価格100万円
の差が収益になります。
5. カバコに関する税務上の取扱い
 権利行使割当がなく、オプション料収入のみの場合(上記①の場合)
 コールオプションの権利行使割当がなかった場合、オプション売却時に得たオプション料収入は、
他の所得と分離して事業所得あるいは雑所得として課税されます。(申告分離課税)
 先物取引等にかかる損益との通算は可能ですが、有価証券売買にかかる損益との通算はできません。
 権利行使割当を受け保有してた株式の売却収入がある場合(上記②の場合)
 コールオプションの権利行使割当があり、保有株式を売却をした場合には、コールオプションの
権利行使価格に、オプション売却時に得たオプション料収入を加算し、証券会社への委託手数料
を減じた額を株式の譲渡価格として、特定口座において計算されます。(源泉徴収)
株式譲渡価格=権利行使価格+オプション売却時に得たオプション料-委託手数料
6. カバコのお取引にあたっての注意事項
 対象株式をすでに保有しているか、購入予定であることを前提に
かぶオプの売りは損失無限大であるため、もし株式を保有せずにコールオプションの売却のみを行うと、
株価の変動に応じて大きな損失を受ける可能性もあります。株式を保有していれば、たとえ権利行使割
当があったとしても、自ら選んだ権利行使価格で対象株式を売却することで、損失を限定できます。
 株価が権利行使価格より上回っていても、権利行使価格でしか売却できません
コールオプションの満期日において、株価が権利行使価格を上回っていたとしても、コールオプション
売却時に選んだ権利行使価格で対象株式を売却することになります。そのため、対象株式をこの値段な
ら売却してもよいという権利行使価格のコールオプションを選びましょう。
 満期日までは株価やオプション価格のチェックしましょう
かぶオプ取引は、株式の取引とは異なり満期日があります。満期日までは株価もオプション価格も変動
する可能性がありますので、それまで株価やオプション価格のチェックを継続的に行いましょう。
 証拠金について
かぶオプ取引(売建て)を行うにあたっては、証拠金を担保として差し入れ又は預託する必要がありま
す。証拠金の額はSPAN®により先物・オプション取引全体の建玉から生ずるリスクに応じて計算さ
れますので、オプション取引の額の証拠金の額に対する比率は、常に一定ではありません。また、金融
商品取引所は、取引に異常が生じた場合またはそのおそれがある場合や、金融商品取引清算機関の決済
リスク管理の観点から必要と認められる場合には、証拠金額の引き上げや証拠金の有価証券による代用
の制限等の規制措置をとることがあります。そのため、証拠金の追加差し入れまたは追加預託や代用有
価証券と現金の差換え等が必要となる場合があります。
 委託手数料を確認しましょう
かぶオプ取引および有価証券取引を行う場合には、取引先の金融商品取引業者への委託手数料がかかり
ますので、事前に当該手数料を確認しましょう。
 かぶオプ取引のリスクについて
かぶオプの価格は、対象とする株式等の市場価格や当該株式等の裏づけとなっている資産の価格や評価
額の変動等により上下しますので、これにより損失が発生することがあります。また、対象とする株式
等の発行者の信用状況の変化等により、損失が発生することもあります。さらに、かぶオプは、市場価
格が現実の市場価格等に応じて変動しますので、その変動率は現実の市場価格等に比べて大きくなる傾
向があり、場合によっては大きな損失が発生する可能性を有しています。したがって、かぶオプ取引を
開始する場合または継続して行う場合には、取引の仕組みやリスクについて十分に把握するとともに、
投資者自らの資力、投資目的及び投資経験等に照らして適切であると判断する場合にのみ、自己の責任
において行ってください。
連絡先(大阪取引所)
TEL : 050-3377-8645
E-mail : [email protected]
URL : http://www.jpx.co.jp/
免責事項: 本資料に関する著作権は、株式会社日本取引所グループにあります。本資料の一部又は全部を無断で転用、複製することはで
きません。本資料は、当社子会社の先物・オプション取引に関する制度の概要説明のみを目的として提供されるもので、先物・オプション取
引の勧誘を目的としたものではありません。先物・オプション取引においては、株式相場、為替相場の変動等によって損失が生じるおそれが
あり、差し入れた証拠金の全部若しくは一部を失う、または、差し入れた証拠金を超える損失を被ることがあります。また、相場変動等により
証拠金額に不足が生じた場合には、追加の差し入れが必要となります。お取引に際しては、あらかじめお取引先の金融商品取引業者等より
交付される契約締結前交付書面等の書面の内容を十分にお読みいただき、商品の性質、取引の仕組み、リスクの存在、手数料等を十分に
御理解いただいたうえで、御自身の判断と責任で取引を行っていただきますよう、お願い申し上げます。また、本資料に含まれる記述などの
使用に関し、当社及び当社子会社は一切責任を負いません。当社及び当社子会社は本資料に記載の事項に関し、将来予告なしに変更す
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