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質量増加食

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質量増加食
787
一
キ 壷 ビ テ ー シ ョ ン 壊 食(11)
連載講座
エX鋳 造 材料 の耐 壊食 性
岡 田 庸 敬*・
1,鋳
服 部 修 次**
は 硬 さ の増 加 に 伴 って 壊 食 抵 抗 は 向 上 して い る
鉄 の耐 壊 食 性
が,黒 鉛 の 形 状 も異 な って い るの でrに
鋳 鉄 の キ ャ ビテ ー シ ョ ン壊 食 は最 初 に強 度 の低
硬 さの
効 果 とは い え な い,点 線 の よ う にね ず み鋳 鉄 を 熱
い黒 鉛 部 分 の 脱 落 か ら始 ま る の で,壊 食 抵 抗 は黒
処 理 して マ トリ ッ クス の硬 さを 増 加 さ せ る と,耐
鉛 の形 状 や 分 布 状 態 と マ トリ ッ クス の強 度 に影 響
壊 食 性 は硬 さ に無 関 係 に変 化 す る.遠 藤 も遊 離 黒
され る.図1は
鉛 を 持 つ 鋳 鉄 の耐 壊 食 性 は低 く,熱 処 理 に よ って
パ ー ラ イ ト地 鋳 鉄,球
状 黒鉛 鋳
鉄,共 晶黒 鉛 鋳 鉄 の重 量 減 少 量 曲線 で あ る1).こ
マ トリ ッ クス を強 化 して も,弱 点 で あ る黒 鉛 の 形
れ らの 鋳 鉄 の ブ リネ ル 硬 さは 正∫B=238∼247で
状 と大 き さ に よ っ て壊 食 性 は 決 ま る と述 べ て い
ほ とん ど差 が な く,引 張 強 さは球 状 黒 鉛 鋳 鉄(57
∼59kgf/mm2)が
最 も高 く,パ ー ラ イ ト地 鋳 鉄
る3].
(34∼36kgf/mm2),共
る4),球 状 黒 鉛 鋳 鉄 は片 状 黒 鉛 鋳 鉄 よ り も耐 壊 食
mm2)の
晶 黒 鉛 鋳 鉄(30∼31kgf/
順 に低 くな る,し か し,キ ャ ビテ ー シ ョ
図2は,ダ
ク タ イル 鋳 鉄 の質 量 減 少 量 曲 線 で あ
性 は よ く,球 状 黒 鉛 鋳 鉄 で もマ トリ ック ス強 度 が
ン壊 食 に よ る重 量 減 少 量 は共 晶 黒 鉛 鋳 鉄,球 状 黒
高 い ほ ど耐 壊 食 性 は 向上 して い る.図3も
球状黒
鉛 鋳 鉄,パ
鉛 鋳 鉄(GGG)と
質量減
ー ライ ト地 鋳 鉄 の 順 に減 少 す る,耐 壊
片 状 黒 鉛 鋳 鉄(GGL)の
食 性 は 引張 強 さや 硬 さの 単 独 の機 械 的特 性 との 関
少 量 曲 線 で あ る5}耐
連 性 は 小 さ く黒 鉛 の 分 布 状 態(顕 微 鏡 組 織)に 大
も球 状 黒 鉛 鋳 鉄 の方 が大 き く,フ ェラ イ ト地 鋳 鉄
き く左 右 され て い る,ま た前 々稿(9)の
よ り もパ ー ラ イ ト地 鋳 鉄 の 方 が 大 き い.
図12)で
説 明 した よ うに,ね ず み鋳 鉄(HV=ig7),改
鋳鉄(Hy=197),高
255),さ
良
最 近,マ
壊 食 性 は片 状 黒 鉛 鋳 鉄 よ り
トリ ッ ク ス組織 をオ ー ス テ ンパ ー 処 理
力 鋳 鉄(球 状 化 黒 鉛,Hγ=
らに これ を焼 鈍 した鋳 鉄(Hv=187)で
4d
i2
ノ
FCD40/QJ
10
〆
!ム
智
C-2共 晶黒 鉛鋳 鉄.
繭8
i
響13°
1/づ
禽
・
霞
、
r
!ノ
C-3球
状 黒鉛 鋳 鉄
A"_
一.〆 ゴ脚
襲欝
2・
㌧メ ー'2!1
2
..・'一
一C-1パ
ー ラ イ ト地 鍬
`F'
DQ30fiO90
1D
試 験時間,min
図1パ
ー ラ イ ト地 鋳 鉄,・球 状 黒 鉛 鋳鉄,共 晶 黒 鉛 鋳 鉄
の重 量 減 少 量 曲線1)
00
串 元 福井大学
‡*福
ノ
FC25/レ
/。
.'/g
\FCIコ45
/掻
工学部 機械工学科
3 BO
9fl
試 験 時 間,min
(TsunenariDkada)
井 大 学 工 学 部 機 械 工 学 科(ShujiHattori)
図2ダ
一71一
クタイル鋳鉄 の質量減少量 曲線
機
..
三驚
GAGフ
GGLフ
GOGフ
GQLフ
GOGパ
GGLパ
8
エ ライ
エラ イ
エラ イ
エラ イ
ー ラ イ
ー ライ
械
の 研
究
第50巻
表1図4に
ト
ト
ト ーパ ー ラ イ ト
トーパ ー ラ イ ト
ト
ト
ρ'
ロ ロ
.,a・
げ ゜
サ
「,,'
掻2
持後炉冷
900℃X2h後
空 冷 →540℃XO.5h(真
空 中)保
持後炉冷
空 中)保
持後炉冷
受入れ のまま
940℃X2h復
炉 冷 →540℃XO5h(真
.`
ρ'
コ
ノ
ノ
'ノ
'ノ/
ほ
ノf
SEM観
ノ
察 す る と,片 状 黒 鉛 鋳 鉄 で は黒 鉛 の先 端
か らマ トリ ック ス に長 い き裂 が 発 生 して い るの に
対 し,球 状 黒 鉛 鋳 鉄 で は黒 鉛 の 丸 み に沿 って 界 面
か らマ トリ ッ ク ス に短 い き裂 が 多 数 発 生 す る7〕.
`
4
マ トリ ッ クス が パ ー ラ イ ト地 に な る と,マ
80SDIDDIID
010203040506070
状黒鉛鋳鉄(GGG)と
質量減少量 曲線
トリ ッ
ク ス の切 欠 き感 受 性 が 大 き くな る の で,片 状 黒 鉛
試 験 時 間,h
図3球
空 申)保
FDI
FClUU
ノ〃
」!
・1.・
♂
1
炉 冷 →540℃XO5h(真
」
ノ
ノ
雲、
醤
3
900℃x2h後
β
.'
rd/
5
塩 浴 中へ 焼 入 れ ・2h保 持 接 急 冷
PSI
FC2UU
,A・,D
,「 り
s
用 いた材料 の熱処理条 件
875℃X2h後375℃
AI]1
●
7
第7号(1998)
鋳 鉄 で は一 層 長 い き裂 が観 察 さ れ る が,球 状 黒 鉛
片状黒鉛鋳鉄(GGL)の
鋳 鉄 で は マ トリ ック ス が強 化 さ れ て い る の で,き
裂 個 数 は 増 加 して も き裂 長 さは マ トリ ッ クス の強
に よ って ベ イ ナ イ ト化 した球 状 黒 鉛 鋳 鉄(ADD
度 差 に 応 じて 短 くな る,こ の よ う に鋳 鉄 の壊 食 は
は高 強 度
黒 鉛 の 切 欠 き作 用 と マ トリ ックス の 切 欠 き感 受 性
高 じん 性 で あ る の で主 要 な構 造 部 材 へ
の適 用 が 期 待 さ れ て い る.ADIは
状 黒 鉛 鋳 鉄(FDI)や
(PDDと
に支 配 され る と考 え て,前 々 回 の 図7で 述 べ た よ
フ ェ ライ ト地 球
う に,鋳
パ ー ラ イ ト地 球 状 黒 鉛 鋳 鉄
鉄 の 切 欠 き係'"C
.を 材 料 強 度 の パ ラ
メ ー タ の 中 に含 め て評 価 す る と,鋳 鉄 も炭 素 鋼 も
同様 に熱 処 理 を施 す だ けで 容 易 に製 造 で
き る.図4は
表1に 示 す よ う な条 件 で熱 処 理 を施
した材 料 の体 積減 少 率 曲線 で あ る8y,最 大 体 積 減
同一 で 評 価 で き る こ とを 明 らか に して い る.
少 率 の 逆 数 で 定 義 した 壊 食 抵 抗 はADIが1.10
トリ ック ス の耐 壊 食 性 に関 連 してす っか り様 子 が
鋳 鉄 の壊 食 は腐 食 性 液 中 で 黒 鉛 の腐 食 作 用 と マ
h/mm3,PDIが0.70h/mm3,FDIが0,56h/
変 わ る,図5は
め られ る.さ
ら にADIの
優 秀 性 が認
d.5
耐壊 食性 はマ トリック
ス の硬 さが ほ ぼ 等 しいFC200の3.3倍
で あ る.
4
n
▽
▽
ADI
gar
FDI
FC200
FC100
α1
0,05
u
△
△
FCld
FC20
FCD40
FCD70
S15C
535C
555C
5K4
塩水 中で
イ オ ン交換水
e
鋼
(3%食塩水中)
3
2
6
ΦO
O.01
▽
△
口
0.005
鋳鉄
(3%食 塩水 中)
1・
`♪ EE 壽 奄鰻暉 章
O 口 O △ ▽
5
uoE \`
片 状 黒 鉛 鋳 鉄 と球 状 黒 鉛 鋳 鉄 の 壊 食 断 面 を
イ オ ン交 換 水 中,3%食
$ OΦ ● Oee O
の 比 は10:6:5でADIの
田 口 田 ■口 i日 口
mm3で,そ
0,002
0.515で0
a
ヨ
Hv/Eβ
D24681D
試 験 時 間,h
図4ADI,PDI,FDIの
図5イ
体積減少量曲線
7z
オ ン 交 換 水 中3%食
HZv/EQg
,との 関係
評
塩 水 中 で の壊 食 抵 抗 と
岡 田 ・服 部
の壊 食 抵 抗 とHy21Eβ9の
. 書キ ャ ビ テ ー シ ョ ン 壊 食(11)
関係 を 示 した もの で あ
表3二
密 度,
材料
と鋳鉄 の 区 別 は な く,よ い 比 例 関 係 を 示 す が,3
耐 力,
MPa
㎏1m3
航
絞%
る.既 に 述 べ た よ う に イ オ ン交 換 水 中 で は 炭 素 鋼
相 ステ ンレス鋼の機械 的性質
引 張強 さ, 伸 びa
閉Pa
%
Hy
結 晶粒径
260
2呂oo
u皿
DP55-C
7.65>(1伊
sos
6丘丘
23
値 が 増加 して も壊 食
Dpss-F
7.70×103
549
Ins
34
34
278
・11
抵抗 は そ れ ほ ど増 加 しな い と同 時 に,鋼 の壊 食 抵
5US3d4
7.gaxio3
294'
618
35
35
zoo
3U
susaos
7.G5×103
223
425
42
42
19島
590
n16
a4d
%食 塩 水 中で はHγ21Eβrの
抗 と鋳 鉄 の壊 食 抵 抗 は一 つ の直 線 関係 で 示 され な
くな る,鋳 鉄 の壊 食 抵抗 は 鋼 の 約1/2と
SCS3
7.81x103
7z
saoo
な り,液
の腐 食 性 の影 響 を著 し く受 け る,特 に耐 壊 食 性 の
表4最
悪 い パ ー ラ イ ト地 鋳 鉄 で は そ の 傾 向 は 一 層 著 し
大壊食深 さと最大質量減少率
材料
い.結 局,鋳 鉄 の 耐 壊 食 性 向上 の た め に マ トリ ッ
DPSS-C
クス をパ ー ライ ト地 に して強 化 して も腐 食 性 の 強
最 大 壊 食 深 さ, 最 大 質 量 減 少 率,
mg/h
μm
128
12.1
DPSS-F
112
13.6
い環 境 中 で は無 意 味 に帰 す る こ とが あ る の で注 意
SUS304
lfi
を要 す る、
susaos
71
SC53
2,ス
223
3.3
16.4
丘4
S
テ ン レ ス 鋳 造 材
二 相 ス テ ン レス 鋼 鋳 造 材 は フ ェ ラ イ ト相 中 に
25
8B呂 器:cF
冒:§ピ§葦言量
オ ー ス テ ナ イ ト相 が 分 散 した 組 織 を持 ち,オ ー ス
za
テ ナイ ト系 ス テ ン レ ス鋼 の よ う な応 力 腐 食 割 れ が
く含 有 して い
最 近 で は,舶 用 プ ロペ ラな どの 流 体 機 械 に も使 用
・o
r
◎
10
.
咽亀填 咽
る の で,表 面 に は緻 密 な不 働 態 被 膜 を形 成 す る.
・
1
5
0昼
発 生 しに くい.ま た,Crが25%近
田 二皇
∋CS3
さ れ る よ う に な っ た耐 食 性 に 優 れ た材 料 で あ る.
田
しか し,鋳 造 材 は圧 延 材 に比 べ て 非 常 に粒 径 が大
田
5
田
田
口
き くキ ャ ビテ ー シ ョ ン壊 食 も特 徴 の あ る挙 動 を示
4Q
す.
表2と 表3は
レス鋼 鋳 造 材(DPSS-C)(SCS11相
試 験 時間,h
当 品),鋳 造
材 を加 工 した 鍛 造 材(DPSS-P),マ
ル テ ンサ イ ト
系 ス テ ン レス鋼 鋳 鋼 品(SCS3),オ
ー ステ ナ イ ト
系 ス テ ン レス 鋼 圧 延 材(SUS304),フ
ステ ン レ ス鋼 圧 延 材(SUS405)の
械 的性 質 で あ る8).こ
線 を 図6に}最
246$1012
供試 材 料 と して用 い た二 相 ス テ ン
図6二
相 ス テ ン レス鋼 の質 量 減 少 率 曲 線
じ傾 向 を 示 す が,最 大 質 量 減 少 率 は加 工 硬 化 性 の
ェ ラ イ ト系
強 いSUS304が
化 学 成 分 と機
の約2倍
れ らの材 料 の質 量 減 少 率 曲
最 も小 さ く,SCS3はSUS304
で あ る.フ
ェ ライ トとオ ー ス テ ナ イ トの
混 合組 織 で あ るDPSSの
大 質 量 減 少 率 と最 大 壊 食 深 さ を表
最 大 質 量 減 少 率 は鋳 造 材
よ り も鍛 造 材 の方 が 若 干 小 さ くな るが,SUS304
4に 示 す.質 量 減 少 率 曲線 は 鋳 造 材 も圧 延 材 も 同
の約4倍
で あ る.し か し,フ ェ ラ イ ト系 ス テ ン レ
ス鋼 のSUS405よ
表2二
材 料
相 ス テ ン レス鋼 の化 学 成 分
よ く,DPSSは
F¢
組 織 状 態GrCuMyM皿PSNiAISiC
npss-cA+FU.02呂U.48.isa.ao25273.Ul
llP55-FA+Ffl.fl190.684.Q13
Sal.
くO』0124.852.ヨ5U.585.SUO.Ul
Bal.
SU5304AO.061.310.033a.aa¢18.438.060.Z7
Eal.
5[」54USO,440.U24D.Oa5Q.44Q.U]113.14F4.i3U.28
Ba監.
SCS30.731.3$n.asl2.75Mfl.10a.ssO.fl370.70
dal.
A:オ ー ス テ ナ イ トF:フ
ェ ラ イ トA+F:オ
ー ス テ ナ イ ト+フ
ェ ラ イ トM:マ
り も耐 壊 食 性 は
最 大 質 量 減 少 率 で20
%減 少 す る,し か し,最 大 壊 食 深
さ は壊 食 量 に比 例 しな い で,DPSS
が 最 も大 き くな る,
図7はDPSS-C,DPSS--F,SCS
3の 低 倍 率 で 撮 影 した 壊 食 面 の 写
ル テンサ イ ト
真 と表 面 粗 さ計 で 測 定 したabの
73
断
械
の 研
縢
第50巻
第7号(1998>
2.5$
11.42
3.25
3.?91tlll
7.00
1211}
1331
2.25
自互 O
11001
{lzoE
fzia!
°。
、懸 蟹雛簸饗
a
.
灘膿、
工山コ
灘
繍難 醗
獺麟
(a>DPSS-C(4h}
究
ミ 冒畦 .
餅 臆駆 餌聾
魯 モ O°o
b
a雛
評 野
機
79 図8結
晶方位 と壊食深 さとの関係
って い るが,壊 食 は フ ェ ライ トの 表 面 の結 晶方 位
(b}nPSS-F(4h)
に依 存 す るた め で あ る.
フ ェ ライ トの 結 晶 方 位 と壊 食 深 さ率 の 関係 を 図
8に 示 す.キ
b、欝
爵「
a
∼ …呵
ャ ビ テ ー シ ョン壊 食 は結 晶 方 位 に 対
して(100)面
が最 も大 き く(lll)面
や(110)
面 に近 づ くにつ れ て 減 少 す る,二 相 ス テ ン レス 鋼
で は結 晶 粒 が 大 き い た め に この よ う な関 係 が 肉 眼
で も十 分観 察 で き る程 度 の大 き さで 現 わ れ る.
(c)SCS3(10b)
図7壊
3.銅
食面 の様子 と断面形状
合 金 鋳 造 材
船 舶 プ ロペ ラ材 料 の よ うに,海 水 中 で の優 れ た
面 形 状 で あ る,DSPPで
は 鋳 造 材,鍛
造 材 と も結
晶粒 ご と に深 く壊 食 され る もの と,ほ
機 械 的 性 質 と耐 食 性,耐
て,M とん ど壊 食
青 銅 やA1青
壊 食性 を持つ 材料 と し
鋼 が あ る,表5は
実用 プロ
され な い もの が あ って,凹 凸 の 激 しい壊 食 面 を形
ペ ラ材 料 の 比 較 の た め に行 な った各 種 材 料 の磁 歪
成 す る.し か し,同
振 動 試:;y果
SCS3は
じ程 度 の大 き さ の 結 晶 粒 の
わ ず か な 凹 凸 で あ る,DPSSは
フェライ
Mn青
ト粒 内 に針 状 マ ル テ ンサ イ トが 分 布 した組 織 にな
表5各
ASE2
・:.
ASB7
NOV
ASB8
H巴
接
材料
マ ンガ ン青 銅
ニ ッケ ル ・ア ル ミ青 鋼
高 マ ンガ ン ・ア ル ミ青 鋼(Mn9.5%}
〃(M血12%)
二.yケ ル ・マ ンガ ン青 銅
α星
一A1・Be合金 溶 接 材
種材料 の磁歪振 動試験結 果
1呂6
181
161
28fl
74
3D.4
質 量減 少 量
mg12h
2b.b
5,5
S.S
5.8
5.$
6.呂
21.7
6,呂
21.7
1.3
1.3
53.2
5.5
15.3
53.2
5.5
15.3
壊食比較値
(ニッケル ・アル ミ青銅
壊食量 を1と して)
4.8
i.o
Lo
z.z
3.9
4.2
9.7
1.0
2.8
7 hU
ウ白 -
純チ タン
チ タ ン合 金(6A14v-Ti)
178
伸 び,
9b
9 /
0
4 5
1
純Ti
GAI-4V-Ti
143
引 張 強 さ,
kgf/mma
54.2
69.8
71.7
71.9
G4.7
0
0/
0
4T5
1
鋳
鍋(5042}
ス テ ン レス 鋼(18Cr-8Ni}
〃(13Cr系)
硬 さ,
-占3
4.0ノ
scan
SUS27
SUSSD
銅 の耐壊食性 は
も優 れ て い る.ま た,18-
8ス テ ン レス 鋼 やTi合 金 と ほ ぼ 同 程 度 の 耐 壊 食
機械的性質
記 号.
で あ る9).Ni-Al青
銅 に比 べ て4.8倍
岡 田 ・服 部:キ
791
ャ ビ テ ー シ ョ ン壊 食(11)
料 と し て 優 れ た も の に な る1⑪〕,図10はCu--Al
1.0
合 金 にBeを
l101虫
EE
● ジェ ッ ト式 壊 食試 験
Oト
ンネ ル式 壊 食試 験
添 加 した 場 合 の 質 量 減 少 量 とBeの
添 加 量 の 関 係 を 示 し た も の で あ る11J.わ
Beの
粥∫0,03
改 善 率 はAl含
Beの
\ い ・、
鰻0.02
a.oi
に 伴 っ て 引 張 強 さ,硬
、馬σ・
一一〇一
さ,衝
の 理 由 にっ い て は 明 ら
受 材 料
中 ノ低 速 の デ ィー ゼ ル機 関 や ガ ソ リ ンエ ン ジ ン
性 が あ る.こ れ は微 細 ク ラ ッ クの抑 制 と加 工 硬 化
の 連 接 棒 大 端 軸 受,発 電 用 タ ー ビ ン装 置 の 高 圧 圧
層 の 生 成 に よ る た め で あ る.
焼 入 れ 性 を 大 き く して,α 相 の結 晶 粒 度 を 小 さ
く,焼 戻 し後 の延 性 を高 め るた め にMnを
硬 さHB=230以
銅 が耐
か に な っ て い な い,
4.軸
銅 で は,図9の
りのMn--Al青
壊 食 性 に 優 れ て い る が,そ
銅 の ブ リネ ル 硬 さ と最 大 壊 食 深 さ との
加 したNi-Al青
銅 やNi-A1青
加 ・
し て,第4元
素 の 影 響 を 調 べ る と,Co入
プ リネ ル 硬 さ
れ
撃 値 の機 械 的性 質 が
銅 にTi,V,Co,5i,Crを1%添
一Q-m
200250300350
図9Ni-AI青
関係
有 率 が 低 い ほ ど 著 し く現 わ れ る,
添 加 に よ っ て 結 晶 組 織 が 微 細 化 さ れ,そ
改 善 さ れ た た め で あ る,1Vln-Al青
Q
ず かな
添 加 に よ っ て 耐 壊 食 性 は 大 き く 改 善 さ れ る,
多 く添
よ うに,ブ リネ ル
上 で は金 属 組 織 に無 関 係 に耐 壊
縮 機 軸 受 な ど のす べ り軸 受 で は キ ャ ビテ ー シ ョ ン
壊 食 が 発 生 す る の で軸 受 材 料 に対 して も耐 壊 食 性
の 考 慮 が 必 要 で あ る.図11は
ハ イ ホ ワ イ ト油 中
の ホ ワ イ トメ タ ル(WJ7,WJ2),ケ
食 性 は 飛 躍 的 に 向 上 す る.そ の た め に焼 入 れ 後
400∼500℃
の高 温 で 焼 戻 しを行 な い,硬 さを
∬Be360程
は 介 在 物 の 鉛 が 細 か く分 散 して い る た め で,WJ7
度 に調 整 す る と耐 壊 食 性 に優 れ て い
るだ けで な く伸 び の改 善 も得 られ るの で,機 械 材
青 銅(LBC3)の
ルメット
(KJ3),鉛
る1a).KJ3よ
よ りWJ2の
りLBC3の
X △● 口O
x
12Q
110
針 状晶が ま
方 晶 を拘 束 して い る
た め で あ る.ま た,こ れ らの す べ り軸 受 で は 溶 融
2%AI
4go, 6%〃
8%n
lO%n
した 軸 受 メ タル を裏 金 に ラ イニ ング した 状 態 で 使
用 され るの で壊 食 が進 行 す る と裏 金 と の界 面 に き
sa
裂 が 発 生 して大 き な は く離 が 進 行 す る の で,ラ イ
ニ ン グ厚 さ に よ る 影 響 も考 慮 しな け れ ば な らな
so
い.図12は
ス ピ ン ドル 油 中 で のCu-Pb合
金と
70
15
■ ▲ 口
60
)く
50
3D
24
O
40
10
5
E E .咽 ↑ 撰 澤 茸
n巾
ミ O∈ .
憐 も鑓咽
goo
方 が耐壊食 性 のよいの
方 が よい の は,Cu6Sn5の
ん べ ん な く分 散 してSbSnの
130
体積 減少 量 曲線 であ
WJ7
WJ2
KJ3
L8C3
1p
Q
o
n.ao.4a.so.s
i
a
oiao200saoiongoosao
6e,90
図10Cu-AI合
金 のBe添
試 験 時間,min
加 量 と質 量 減 少 量 との 関 係
一75一
図11ハ
イ ホ ワイ ト油 中 の 軸 受材 料 の 体 積 減 少 量 曲線
機
792
械
の 研
究
第5G巻
第7号(1998)
撃 圧 を発 生 す る キ ャ ビテ ー シ ョ ン気 泡 の試 験 片 表
103
面 へ の到 達 数 が増 加 す るた め に,質 量 減 少 率 は大
:富
塞職
、.タ ル!7=Uh=i。Zmm.1mm
nU
﹂
11
ウ﹂
ミ u血E .騰 争 黛 嘱 、
き くな る が,さ
らにす き 間 が 小 さ くな る と2面 間
に生 じた気 泡 が分 散 しに く くな り,気 泡 が一 種 の
m
ク ッ シ ョ ン作 用 を す るた め に,か え って質 量 減 少
率 は減 少 す る,す き 間 が 非 常 に小 さ くな る と,漕
ハU
圃■
■
-
の流 出入 に よ るせ ん 断力 に よ って 相 当 大 きい応 力
が 周 辺 部 表 面 で繰 り返 され るた め,再
び質 量 減 少
率 が 増 加 す る,損 傷 が 進 む と,こ の部 部 に は 半 径
aln
Q
0.511.52
z.s
方 向 の き裂 が生 じ,さ らに進 行 す る と軸 受 メ タル
は ラ イニ ング面.からは く離 す る に至 る,こ の よ う
ラ イ ニ ン グ 厚 さ,mm
に小 さ いす き 間 で は,キ
図12ス
ピ ン ドル 油 中 で の ラ イ ニ ング 厚 さ と質 量
減 少 率 と の 関係
ャ ビテ ー シ ョ ンに よ る損
傷 に液 の 流 出入 に よ る表 面 せ ん 断 力 が損 傷 の 原 因
に加 わ り,質 量 減 少 率 は 小 さ くて もは く離 を 生 じ
ホ ワ イ トメ タ ル の 結 果 で あ る13),ラ
イ ニ ン グ厚
さが 薄 くな る と耐 壊 食 性 は 向上 す るが,す
ぐに壊
食 され て 界 面 か らの メ タ ル の は く離 も起 こ りやす
くな るの で 適 当 な ライ ニ ング 厚 さが 必 要 で あ る.
る と き は軸 受 と して は 壊 滅 的 な 損 傷 とな る,
質 量 減 少 率 を最 大 に す るす き間 は軸 受 メ タル の
種 類 に よ っ て異 な る.Cu-Pig合
分 布 して い るPbがCuを
金 で は,網 目状 に
抱 き込 ん で 大 き い塊 と
軸 受 の 壊 食 は軸 と軸 受 金 との わ ず か な す き 間 の
な って 脱 落 す る の で,表 面 に大 き な くぼ み が 多数
中 に発 生 す るキ ャ ビテ ー シ ョン に よ るの で,す き
発 生 す る.そ こ に キ ャ ビテ ー シ ョ ン気 泡 が集 ま っ
間 の 影 響 も受 け や す い,図13は,Sn基
て ク ッシ ョ ン作 用 を生 じや す くな る た め に,質 量
メ タ ル とCu-Pb合
mmに
ホ ワイ ト
金 を 軟 鋼 板 に 厚 さ 砺=Q.5
ラ イ ニ ング した もの(硬 さ は前 者 がHy=
35,後 者 がHV=57),お
よ びC`u=Pb合
て 気 孔 率7♪ を ⑪・100に した もの(HB=
11),さ
らに これ を焼 結 後 加 工 してVp=ti.033に
した もの(H$=3a)を
Cu-Pb合
金 で もみ られ る,す な わ ち,気 孔 率 の大
き い ら=0.100で
は,機 構 の影 響 が現 わ れ て,質
量 減 少 率 を 最 大 に す るす き 間 は さ ら に大 き くな
用 い て,ス ピ ン ドル 油 中 で
12.5
壊 食試 験 を 行 な った とき の試 験 片 表 面 と デ ィ ス ク
O:ス
o:マ
O:シ
の す き 間 と質 量 減 少 率 の 関 係 を 示 し た もの で あ
きい す き間 よ りす き 間 が 小 さ くな る と,衝
ミ
智200
〔
轟 牌=°5mm)
金(玲=0.10D)
金(Vレ=0.033)
5
田 二 焼結Cu-Pb合
m:燃
吉Cu-Pb合
.
甜亀燗劇
畠凱 牽纒
ピン ドル 油 中
シン油 中
リコン油 中
5
7
3QO
1D
ミ ロ丑∈
る.大
ホ ワイ トメ タ
ル よ り も大 き くな る.こ の こ と は,多 孔 質 な 焼 結
金 の粉 末
を+qし
減 少 率 を 最 大 に す るす き 間 はSn基
斑
●
2.5
唄Boa
00
0,51
0
00.511.5
'{
.5
す き ま,mm
す き ま 、mm
き 間 と質 量 減 少 率 と の 関 係
ホ ワ イ トメ タ ル の 各 種 油 中 で の
す き 間 と質 量 減 少 率 との 関係
蚤 蛍 "
一76∼
託﹂壽
図14Sn基
図13す
岡 田 ・服 部:キ
ャ ビ テ ー シ ョ ン 壊 食(11>
793
に ラ イ ニ ン グ した試 料 を各 種 の 油 中 で 試 験 した結
1QOQ
‡-Cu-Cu:β8鯵
果 で あ る,す
欝簾
柵
中 で は気 泡 の分 散 が 容 易 で あ るた め に,質 量 減 少
0
10
`、留
‡1§ 目
蓑奈劉
き 間 に よ る質 量 減 少 率 の 変 化 は 図
13と 同様 で あ るが,油 の 粘 度 が 低 い ス ピ ン ドル 油
、
鰍
率 が最 大 に な る す き 間 は小 さ くな る.し か し,油
のせ ん断 力 に よ る損 傷 が含 ま れ る非 常 に小 さ いす
き 間 で は,油 の 粘 度 の高 い シ リ コ ン油 中 の方 が被
害 は大 き い,
穀1・
油 膜 厚 さ の影 響 は,ラ イ ニ ング 厚 さ と壊 食 量 と
の 関係 に も現 わ れ て い る.図15は
中 で,Sn基
10
0.5ti.52
図15ス
ホ ワイ トメ タ ル とGu-Pb合
金 につ い
て ラ イニ ング厚 さtMの 影 響 を 調 べ た結 果 で あ る.
2.5
ラ イ ニ ング 厚 さ
ス ピ ン ドル 油
す き 間 の 大 き いh=1.Ommで
輸,mm
影 響 しな い.キ
ピ ン ドル 油 中 で の ライ ニ ング厚 さ と質 量 減 少
は 砺 は ほ とん ど
ャ ビテ ー シ ョ ンに よ る損 傷 で は,
ラ イニ ング 厚 さ が0.1mm程
率 との 関 係
度以 上 になる とライ
ニ ン グ メ タル に及 ぼ す 裏 金 の拘 束 の影 響 は ほ とん
る.
ど現 わ れ な い.こ れ に対 して,す き 間 が 小 さ い と
さ
束 が 影 響 し,耐 壊 食 性 は向 上 す る.
炉
七
葬響鰯
"
{纏 姦 謄
ド モモ
臨
ア
顯
麺.'糠
鐵,、
畠
一
臨
5⑪ μm
(d)2Qh
(c)10h
図1sス
テ ライ トの 壊食 面
77
講
灘 欝撫
ゆ
fib}5h
難・
灘蕪 灘 雛
至隷 欝 聾.'鶏
馨 蕪 繊懇
灘
一
h
.轟 再
獅、㈲ 犠 灘
脚
鱗難
縫
欝
難
欝鵜 鍵 辮
ホ ワ トメ タ ル を0.5mm厚
き に は,ラ イニ ング 厚 さが 薄 くな る ほ ど裏 金 の 拘
ー総・
灘 証
難謙
れ る.図14はSn基
麟慧 油 膜 厚 さ と壊 食 との 関 係 は油 の性 質 に も影 響 さ
機
794
5.ス
械
の
研
究
第50巻
第7号(..;)
テ ラ イ ト合 金
140
耐 壊 食 性 の非 常 に優 れ た 鋳造 合 金 材 料 に ス テ ラ
・
盤8・
イ トが あ る.Co40%∼,Cr25∼35%,C1,5∼
3.0%を
含 む 合 金 で,硬
O△
く て も ろ い が,鋳
造 して
タ ー ビ ン ブ レ ー ドや キ ャ ビ テ ー シ ョ ン壊 食 の 発 生
O△ ロ ウ田 ●
ス テ ラ イ トの 壊 食 の 様 子 を 示 し た も の で あ る.処
・。
醤
窒2°
女 面 は コ バ ル トの マ ト リ ッ ク ス にCr7C3,W5C,
藝妻騰_.
8
1
6
1
叫
1
2
1 h
lo 既
時
B験
試
6
4
2
0
O
カ ー バ イ ドが 析 出 す る 亜 共 晶 組 織 で あ
る,キ
e
曖
し た 部 分 の 補 修 用 な ど に 使 わ れ て い る.図16は
Mo6Cの
嚢6。
ャ ビテ ー シ ョ ンに さ らさ れ る とマ トリ ック
ス に す べ り が 生 じ,す
べ り が カ ー バ イ ドで 阻 止 さ
図18試
験経過に伴 うちゅう密六方晶 の体積率 の変化
れ る こ と に よ っ て マ ト リ ッ ク ス と カ ー バ イ ドの 界
面 付 近 で 壊 食 が 始 ま る,そ
択 的 に 壊 食 さ れ る が,カ
μm程
度 で,壊
の 後,カ
ー バ イ ドが 選
ー バ イ ドの 大 き さ が 数
食 が生 じて も脱 落 部 は鋳 鉄 の よ う
に 深 く は な ら ず,高
い 応 力 集 中 源 に も な ら な い.
の 大 き さ に そ れ ほ ど 依 存 し な い と し て い る.し
が っ て,Coマ
た
ト リ ッ ク ス が ス テ ラ イ トの 耐 壊 食
性 を 左 右 す る こ と に な る,
図17は
表6に
示 す ス テ ラ イ トの 体 積 減 少 量 曲
A皿tonyとSile皿cel4)はCを0.12∼1.35%,W
線 で あ る15}.FeやNiを
を2∼5%広
ク ス が 安 定 して あ ま り加 工 硬 化 しな く な る の で 損
範 囲 に 変 え て カ ー バ イ ドの 析 出 状 態
添 加 す る とCoマ
を 変 化 さ せ た ス テ ラ イ トを 用 い て 壊 食 試 験 を 行 な
傷 が 生 じや す く な る,そ
い,耐
な い 合 金3の
壊 食 性 はC,Cr,Wの
o.s
叩
EE
て お り,比
3 46 8 2
06
珈
鹸金 金 金 金金
合合 合 合合
● ▲ 口 O ● △
1
含 有 率 や 亜 共 晶組 織
トリ ッ
の た め にFe,Niを
含 ま
耐 壊 食 性 は 他 の 合 金 よ り極 め て 優 れ
較 的Fe,Niを
確 な 成 分 は 不 明)は
他 の 合 金 よ り も一 段 と 耐 壊 食
性 が 低 下 し て い る.一
6B(1%37∼44)の
多 く含 む 合 金2006(正
方,Gouldi6}は
ス テ ライ ト
耐 壊 食 性 が析 出硬 化 型 ス テ ン
レ ス 鋼17-4Px鋼(Rc36)やINCO718(Rc
.0.6
劇
52)よ
寵Q.4
り も格 段 に 優 れ て い る こ と か ら,X線
回折
に よ っ て 結 晶 構 造 の 変 化 を 測 定 し た.図18は
試
験 経 過 に 伴 う ち ゅ う 密 六 方 晶(hcp)の
体 積 率 の変
0.2
化 を 示 し た も の で,No.1-一
05101520253035
O凸 口O 田X
0
Q.14
試 験 時 間,h
0.12
図17ス
一Na.5は
テ ラ イ トの 体 積 減 少 量 曲 線
1
2
S
4
5
5(焼 な ま し処 理)
難
uoO・1
31.3
13.9$
1.15
2430
⑪27
27』0
2.35
33.1U
s.ir
16.2G
不
1,06
D.16
黛0』6
嘱
賦0・04
3.32
1.43
027
0.78
2.86
s.zs
2.22
1.38
O
X O
1.17
Mo
O
X1:9
Ni
O
α
30.2
」0・08
Fe
が
3 4 6 8 加 06
⑳
C
2.b1
W
田
田
田
田タ
篶篶讐
合金
田
玉7に用 い た材 料
O
Oo
表6図
メー カーの異
a
0.02
00204。60801。
。120140160180200
試 験 時 間,h
明
図19,市
一78
販 ス テ ラ イ トの 質 量 減 少 量 曲 線
岡 田 ・服 部:キ
な る市 販 ス テ ラ イ トで,黒 丸 はNo.Sの
795
ャ ビ テ ー シ ョ ン壊 食(11)
ステ ライ
参
・山 本 昇 三:日
文
献
トを焼 きな ま し した もの で あ る・ キ ャ ビテ ー シ ョ
1)渡
ン試 験 開 始 前 はACC構 造 でhcpの
2)L.A.Glikman:Corrosion-MechanicalStrengthMate-
体 積 率 がOで あ
辺精 三
考
立 造 船 技 報,25,3(1964)p.1.
zials,LondonSuttexworths[196)p.1BO.
るが,10時
間 後 に はhcpの 体 積 率 は70∼100%
に増 加 す る.図19は
質 量 減 少 量 曲 線 で,N。 ・5の
ス テ ライ トの質 量 減 少 量 は や や 大 き くな って い る
が,焼 き な ま しに よ って,加 工 に よる残 留hcpを
取 り除 くと,他 の メ ー カ ー の ス テ ラ イ トと同 様 な
壊 食 挙 動 を 示 す.図18と
比 較 す る と,相 変 態 の
期 間 は 潜 伏 期 の終 了 に対 応 して い る・ しか し,定
常 期 に な っ て壊 食 が 生 じ る と壊 食 され た後 の新 生
面 はや は りfccに な って い る の で,キ
ャビテー シ
ョ ン に よ る エ ネ ル ギ ー の一 部 は 破 壊 に,一 部 は
fcc→hcpの
変 態 に使 用 さ れ,ス
テ ライ トの 高 耐
壊 食 性 が もた ら され た も の と考 え て い る.こ の よ
うに,ス テ ラ イ トは ぜ い 性 的 な カ ーバ イ ドが存 在
す るが,大 き さ が2,3μm程
度 で,脱 落 して も大
き な集 中応 力 源 とな らず マ トリ ック ス の相 変 態 に
3)遠
藤 吉 郎:表
4)露
木 昭 治 二潤 滑,13,12(1966〕p,6砧.
面 工 学,養
賢 堂(1976)p.192.
5)」,F.ErdmannandH,Loui昌:Tnt.Congr,1Vlar.Corms
Fouling(USA),3{Yg76}p.439.
6)服
部 修 次
・森
啓 之 ・大 矢 一 幸 ・牧 野 一 郎
・岡 田 庸 敬;
タ ー ボ 機 械,24,6(1996)p,334.
7)岡
田 庸 敬 ・岩 井 善 郎 ・山 本 章 博 ・沢 辺 利 和:日
本 機 械 学 会
論 文 集(A編),49,443(198呂)p.788.
8)服
部 修 次
・中 尾 栄 作 ・青 山 純 士 ・岡 田 庸 敬:日
本 機 械 学 会
論 文 集(A編),B4,6工9(..;)p.773,
9)中
野 市 次
・日 高 利 雄
二神 戸 製 鋼 所 技 報,21,3t19'll)
p.482.
10)植
田 昭 二
・松 尾 信 太 郎 ・河 波 静 男:三
菱 重 工 技 報,7,6
(197)p.75.
11)渡
辺 精 三 ・前 田
稔;日
立 造 船 技 報,7,6(1970)p.175,
12]T.Okadaetal.:Weax,110(198)p.331.
13)遠
藤 吉 郎 ほ か2名:日
本 機 械 学 会 論 文 集,36,275(1969)
Pユ397.
よ って優 れ た耐 壊 食 性 を示 す.
14)K.C.AntonyandW.L,Silence:Proc.6thInt.Conf.on
結 局,鋳 造 材 で は低 融 点 化 す る た め に多 成 分 化
され て い る の で 第 二 相 の 大 き さ が小 さ い場 合 に は
マ トリ ッ クス の強 度 に よ って 主 に支 配 さ れ るが,
第 二 相 が大 き くな る と壊 食 に ア ンバ ラ ンズ が 生 じ
て応 力 集 中 が 生 じ,著 し く壊 食 され る場 合 が あ る
erosionbySolidandLiquidI皿pact,67-1(1979).
15)C.J.Heathcocketal,:Proe.ofant.Conf,anWearof
Materials,1981ASME(1{〕81)p597,
X6>G,C.Gould:Prac.3rdlnt.Conf.RainErosion(1.970}
.::
(IX終
ので 注 意 す る必 要 が あ る,
一79一
わ り,以
下 次 号)
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