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2016年1月29日 「知の知の知の知 」第2836号

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2016年1月29日 「知の知の知の知 」第2836号
い~な
診療所
あまみ
中
中 央
事務局
研究所
しらさぎ
つなぐの
さくら
大阪+知的障害+地域+おもろい=創造
知の知の知の知
社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所情報誌通算 2836 号 2016.1.29 発行
==============================================================================
摘発の人数増えて被害額は減少
毎日新聞 2016 年 1 月 28 日
警察庁は28日、振り込め詐欺など特殊詐欺につい
て、全国の警察が2015年に把握した被害額が47
6億8000万円で、過去最悪だった前年より16%
減ったと発表した。被害が増えていた宅配便などで現
金を送る方法への対策は一定の効果を上げたものの、
被害総額は依然として高水準にある。逮捕・書類送検
されたのは前年比29%増の2552人で、統計を取
り始めた04年以降で最多だった。
被害額が前年より減るのは6年ぶり。ただ、認知件
数は5年連続増の1万3828件(前年比3%増)
。1件当たりの被害額は373万400
0円(同18%減)だった。被害者のうち65歳以上(男性2431人、女性8174人)
が77%を占め、高齢者が狙われる傾向が続いている。
現金の渡し方でみた被害分類では、振り込みが92億6000万円(同14%減)▽手
渡しが225億8000万円(同5%減)▽宅配や郵便による送付が147億円(同32%
減)−−となっている。警察庁の担当者は「送金の上限がある振り込みと違い多額を荷物と
して送るケースが減ったことが全体の被害を少なくした」と話す。
背景にあるのは、警察による現金送付先の摘発の強化で、犯人グループが設けた拠点に
被害者が現金を送った直後の捜査を展開した。送付先となっていた賃貸マンションなどの
空き室96カ所、私設私書箱65カ所を含む計227カ所を摘発し、前年の6.6倍とな
る244人を検挙した。警察と関係業界の連携も進み、宅配事業者やコンビニエンススト
ア店員が防ぐケースも増えた。
特殊詐欺全体で検挙されたのは4114件(同27%増)。13の都道府県警が犯人グル
ープのアジトとして賃貸マンションなど60カ所を摘発した。このうち45カ所は東京2
3区内にあった。
検挙された2552人のうち現金受け取り役が1261人で首謀格は68人にとどまっ
た。暴力団関係者は808人で32%を占めた。
都道府県別の被害額集計によると、東京都の67億3000万円(同16%減)など首
都圏1都3県の被害が大幅に減る一方、大阪や岡山、福岡など12府県では増加していた。
警察幹部は「犯行グループが首都圏を避けて新幹線沿線の地方を狙った可能性もある」と
みている。
【長谷川豊】
特殊詐欺
電話やメール、パンフレットなどによって面識のない人から現金などをだまし取る詐欺
の総称。2004年ごろから被害が目立つようになり、警察庁はオレオレ▽架空請求▽融
資保証金▽還付金−−の四つの手口をまとめて振り込め詐欺とした。しかし、これ以外の金
融商品取引名目やギャンブルの勝ち方情報などをうたった詐欺被害が増えたため、10年
の統計から他の手口を含めて特殊詐欺としている。
特殊詐欺
学校給食に軽減税率適用 財務省、外食で線引き案 老人ホームも ルームサービスは1
0%
産経新聞 2016 年 1 月 28 日
財務省は28日、消費税率10%への引き上げ時に導入する軽減税率制度に関し、対象
品目の新たな線引きルール案を決めた。学校給食や老人ホームでの食事提供は「生活を営
む場所」と位置付けて8%の軽減税率とする一方、ホテルのルームサービスやカラオケ店
で出す飲食は外食と扱い、軽減対象外とした。
財務省は外食の定義について、従来示した「飲食設備のある場所」での飲食に加えて「客
が指定した場所での飲食サービス」という点を明確。これに沿い、イベント会場で料理の
盛りつけなどをする「ケータリング」のほか、ルームサービスを外食とした。学校の学生
食堂や会社の社員食堂も外食と扱う。学校給食と老人ホームでの食事は「生活を営む場所
で、ほかの形態で食事をとることが困難」として、軽減税率の対象に含めた。球場や映画
館でポップコーンなどを扱う売店や弁当の移動販売、綿菓子などの屋台にも軽減税率を適
用。テーブルを置くおでんなどの屋台は外食と見なされ、税率は10%になる。
学童保育 新たな基準に戸惑い
NHK ニュース 2016 年 1 月 27 日
和久田「子育て支援をめぐる動きについてで
す。親が仕事から帰るまでの間、空き教室な
どで放課後の児童を預かる『学童保育』。共
働きや1人親世帯の増加に伴って利用する
子どもの数は増え続け、今年度は全国で初め
て100万人を超えました。しかし、これま
で地域によっては子どもたちひとりひとり
に十分なスペースが確保できなかったり、見
守る職員の目が届かなかったりする状況も
ありました。
」
阿部「子育てと仕事を両立し、より安心して子どもを預けられる環境を整えようと、国は
学童保育に新たな基準を定め、去年(2015年)4月から施行しました。それがこちら
です。
『学童保育1室のスペースで受け入れる
児童の人数をおおむね40人以下とするこ
と』
『ひとりの子どもあたりの面積を1.65
平方メートル以上取りスペースを確保するこ
と』など、学童保育の『質』を向上させるの
がねらいです。
」
和久田「しかし、この新しい基準に自治体の
中には対応が追いついていないところもあ
ります。」
学童保育“新基準” 広がる戸惑い
共働き世帯の割合が全国で上位に入る佐賀
県。
鳥栖市では、これまで学童保育の利用を希望
する児童を全て受け入れてきましたが、今年度から、国の「新しい基準」に沿って定員を
設けました。その結果、学童保育を利用できない子どもが出てきています。
小学3年生の坂口結音(さかぐち・ゆいね)さんです。2年生まで学童保育を利用してい
ましたが、今年度は母親の勤務時間が短いことなどを理由に断られました。
「学童行けなくてどう思った?」
坂口結音さん「がっかりした。」
「なんでがっかりしたの?」
坂口結音さん「(学童の)友達に会えない。」
母 坂口愛さん「(娘を)ひとりにさせるわけ
にもいかないし、まず本人が不安に思ってい
るし、仕事を辞める、変えるわけにもいかな
い。」
結音さんの両親は共働きです。母親は平日、
自宅近くの工場で午前9時から午後4時ま
で働いています。3人の子どもの養育費を補
うためにも、仕事は辞められません。
結局、同じ学年の子どもがいる友人の家で預
かってもらうことにしました。宿題などをし
ながら母親の帰りを待ちます。
仕事を終えた母親とともに帰宅する生活が
続いています。その後、鳥栖市から、欠員が
出たので結音さんの学童の受け入れが可能
になったと連絡を受けましたが、母親は子ど
もをこれ以上振り回したくないと、断りまし
た。
母 坂口愛さん「大人の事情は知らないので。
子どもが安全に安心して遊べて、ちゃんと暮
らせるところにしてほしい。」
これに対し、鳥栖市は…。
鳥栖市 生涯学習課 高松隆次係長「国の方
で全国一律にそういった対応しなさいと指導
を受けていますので、市全体的にみますと、
待たれている方、待機児童といいますか、そういった方が発生している状況です。」
市では、数年後には施設を拡充し、全ての児童を受け入れられるようにしたいとしていま
す。一方、
「とにかく子どもを預かってほしい」という住民の要望を優先した自治体もあり
ます。佐賀県唐津市です。
こちらの学童保育では、今年度、利用を希望
した66人の1年生を、全て受け入れました。
「1つの部屋で受け入れる児童はおおむね4
0人以下」と定めた国の基準を、20人以上、
上回っています。
さらに高学年の児童についてはスペースが足
りないため、車で1キロ離れた民間の施設を
利用してしのいでいます。
唐津市社会福祉協議会 竹内克志課長「核家
族化する中、お父さんお母さんが仕事をされ
るという状況があるわけですから、できるだ
け受け入れをしてほしいと。子どもの数が増
えれば増えるだけ、課題も大きくなっている
気がします。」
よりよい学童保育へ 自治体の模索
どうすれば、学童保育を希望する全ての子どもが、よりよい環境で過ごすことができるの
か。再開発が進み、子育て世代の住民が増え
ている東京・足立区では、その受け皿づくり
を始めています。重視しているのは、地域全
体を巻き込んだ取り組みです。
小学校をはじめ、公園や図書館など、さまざ
まな公共施設の敷地の一部を割いてくれるよ
う、地域の人たちに協力を求め、学童保育を
増やそうとしています。
その1つが、こちら。校庭にある花壇や、子
どもの遊び場を利用して建てられました。今
は32人が通っています。
足立区では、こうした取り組みで、今年度3
00人以上を新たに受け入れることが出来る
ようになりました。
足立区 住区推進課 久米浩一課長「身近に
ある公園や児童遊園などがなくなるのは、地域の人たちにとっては嫌なことですから。
それを説得して、永遠じゃない、10年か20年の間だけ、ちょっと子ども達のためにお
借りしたいと、そこをどう理解いただくか、町会、自治会長、各種地域、いろんな団体を
通じて説得していくことが必要になります。」
なぜ生まれる 自治体の“対応格差”
和久田「取材にあたった、佐賀放送局の安枝
記者です。新基準をめぐって各自治体で対応
が分かれているのはなぜでしょうか?」
安枝優花記者(佐賀局)
「小学校に入学する前
の保育所の待機児童の問題は、社会的に関心
が高く、待機児童の解消や保育の質の向上に
向けた取り組みが進められてきました。一方、
小学校に入学したあとは、例えば低学年だと
昼過ぎには授業が終わったりするにも関わらず、あまり目を向けられてきませんでした。
これまで、学童保育に統一した基準はなく、運営は自治体任せでした。このため、学童保
育への力の入れようは、財政状況や町づくりについての考え方など、自治体の個別の事情
に大きく左右されています。国の新しい基準にどう対応していくか、自治体も手探りの状
態というのが実態です。
」
よりよい学童保育 実現するには
阿部「では、よりよい学童保育を実現していくために、どのような取り組みが必要なんで
しょうか?」
安枝記者「子どもを持つ女性が働き続けるために、保育所や学校のように、学童保育も欠
かせない存在です。このため、新しい基準のもと、施設整備などを進めようという自治体
の取り組みを国が財政的に支援することになっています。一番のねらいは、親が安心して
子どもを預けられる環境づくりですから、自治体側も新しい基準に沿って積極的に整備を
進めることは必要です。一方で、国も資金を支援するだけではなくて、足立区のような事
例を参考として示すなど、自治体側の取り組みを促すような工夫も必要だと感じました。
」
障害者、暮らしやすい社会とは
大津で来月フォーラム、芸術作品展覧会も
産経新聞 2016 年 1 月 29 日
障害者の暮らしやすい社会を考える「アメニティーフォーラム」が、2月5~7日、大
津市におの浜の大津プリンスホテルで開かれる。障害者福祉をテーマにした講演会などを
行い、福祉事業者の取り組みや障害者を取り巻く環境について取り上げる。
福祉関係者でつくる実行委員会が主催。障害者支援の現状などを知ってもらおうと、福
祉の専門家や障害のある人などを招き毎年開催されており、今年で20回目となる。
今回はアスペルガー症候群など、周囲が気付きにくい発達障害を考えるシンポジウムを
多く開催。また、「自閉症の僕が跳びはねる理由」の著者で作家の東田直樹さんの講演や、
目や耳の不自由な人のための映画の上映会なども予定されている。同フォーラムの参加申
し込みは2月1日まで。問い合わせは実行委員会事務局(電)0748・75・8210。
また、会場では、社会福祉法人「グロー」(近江八幡市)が主催し、障害者らがつくった
独創的な芸術作品「アール・ブリュット」の展覧会も行われる。従来の概念にとらわれず、
自由な発想でつくられた芸術品を展示。幾何学的な図形を敷き詰めて描いた神社の絵画や、
想像上の生物の陶芸品など国内外の作家32人の作品、約300点が並ぶ予定になってい
る。
フィリピン貧困地区の子にモデルの夢を
神戸女学院大
太田康夫
朝日新聞
2016 年 1 月 28 日
フィリピンの貧困
街の子どもたちの
ファッションショ
ーを企画した神戸
女学院大学の西側
愛弓さん(右)と
スタッフの学生に
よる報告会=兵庫
県西宮市、堀内義
晃撮影
神戸女学院大学(兵庫県西宮市)の学生らが、フィ
リピンの貧困地区で暮らす子どもをモデルにしたフ
ァッションショーに取り組んでいる。華やかな舞台に
立つ経験を通じて、自信をつけてもらい、夢や希望を
広げるきっかけにしてほしい――。そんな願いを込め、
昨年夏に続き、2月にもショーを開催する。
企画の中心となっているのは同大3年の西側愛弓(あゆみ)さん(20)。もともとおし
ゃれが好きで、海外のストリートファッション誌を作ろうと、2014年1~2月にニュ
ーヨーク、夏に欧州4カ国などを撮影旅行した。蝶(ちょう)ネクタイで小粋に装う男性
や赤いコートをさっそうと着こなす女性にレンズを向け「自分らしいファッションで、生
きることそのものを楽しんでいるように感じた」。
ネットで資金を募り、昨春、ファッション誌を発行。「自分には取
りえがない」と悩むこともあったが、ファッション誌作りを通して世
界が広がり、自信や意欲がわいてきた。
新たな挑戦として、貧困にあえぐ子どもたちがモデルになるファッ
ションショーの企画を思い立った。欧州旅行時に立ち寄ったアフリカ
のモロッコで、ボロボロの服をまとい金銭をねだる子どもたちの姿に
衝撃を受けた。カラフルな衣装があふれる欧米の街と正反対の世界に
触れ、
「かわいい服を身につけランウェーを歩くことでワクワク感を
持ってもらいたい。子どもたちの夢や世界を広げるきっかけ作りをしたい」と心に決めた。
フィリピンに貧困で苦しむ子どもが多数いると知り、支援団体に企画書を送り協力を求
めた。いくつかの団体からは「勉強や職業のための技術の習得が優先」と断られたが、N
PO「国境なき子どもたち」
(事務局・東京)が「他人から注目されることがない子どもに
とって、壇上で拍手を浴びる経験は、人生を切り開く力を育む機会になる」(事務局の清水
匡さん)と理解を示し、現地の子どもたちとの橋渡し役をしてくれた。
世界一住みよい街に
障害者ら市長と意見交換
当事者目線で課題指摘
佐賀新聞 2016 年 01 月 29 日
秀島市長(手前左)と意見交換する「○○な障がい者の会」の内
田代表=佐賀市の商工ビル
佐賀市の秀島敏行市長と障害者のグループが26日夜、
同市の商工ビルで障害福祉行政について意見交換した。
視覚、聴覚に障害のある人にも伝わる情報発信のあり方
や外出先で気になるトイレの問題など、日ごろ困ってい
ることや改善すべき課題を参加者が指摘し、秀島市長に
「世界一住みよい街にしましょう」と呼び掛けた。
身体障害者4人でつくる「○○な障がい者の会」
(内田勝也代表)の呼び掛けで、視覚や
聴覚に障害のある人ら約20人が参加した。
両手両足にまひがある女性は、
「外出で気になるのはトイレの問題。ドアの重さ、水を流
すレバーの形など気になることがたくさんある」と語り、市がホームページで公開してい
る福祉マップが更新されていないことを指摘した。
「当事者目線でマップを作ることはでき
ませんか」と提言した。
聴覚障害の女性は、佐賀市からのお知らせにファクス番号が掲載されていないことを指
摘。
「電話することは難しいので、ファクス番号も載せるようにしてほしい」と訴えた。こ
のほか、障害者の能力を組み合わせて仕事をする仕組みをつくり、先進的に取り組んでい
る他県の事業者の事例を挙げながら、佐賀市でも同様の取り組みをしてほしいという要望
なども出た。
秀島市長は「話を聞き勉強になった。今回聞いた意見は検討、研究していきたい」とし
たうえで、
「ファクスの件はすぐに対応します」と述べた。
福山市障がい者保健計画案を了承
市社会福祉審、市長に2月答申
山陽新聞 2016 年 01 月 28 日
福山市長の諮問機関・市社会福祉審議会の身体障害者福祉専門分科会が27日夜、福山
市役所で開かれ、市側が示していた「市障がい者保健福祉総合計画」案を了承した。
総合計画は2016~20年度に市が進める障害者福祉施策の指針。障がいを理解し共
に暮らせるまちづくり▽いきいきと学び健やかに過ごせるまちづくり▽誰もが安心・安全
に暮らせるまちづくり―の3項目を基本目標とし、「障害への理解促進」「地域における生
活支援」など八つの基本施策を掲げた。基本施策に基づき、成年後見制度などによる権利
擁護の推進など約180の具体的な事業を進めていく。
分科会では市の担当者が、基本施策に掲げていた「保健・医療の充実」を「健康づくり
の推進」に変更するなど、分科会での意見や昨年11月下旬~12月下旬に行った意見公
募を受け、修正点を説明。委員15人中11人が出席し、全員が了承した。
分科会からの報告を受け、市社会福祉審議会が2月中に市長に答申する。
障害への理解深めて
NPOがカフェ開設
姫路
神戸新聞 2016 年 1 月 28 日
オープンした町家カフェ。近くの魚橋呉服店が寄贈したのれ
んが目印という=姫路市大野町
障害者の自立支援に取り組むNPO法人「アミひ
めじ」
(兵庫県姫路市北平野南の町)が、同市の野里
商店街に町家を改装したカフェをオープンした。障
害のある人が親元を離れ、スタッフと共同生活を送
る「グループホーム」に隣接するかたちで開設。
「地
域ぐるみで障害への理解を深めてほしい」との思い
を込めた。地域の交流拠点とともに、心のバリアフ
リーにつながる店を目指す。
同法人は知的障害のある若者を支援するため、2009 年に設立された。11年に1棟目の
グループホームを北平野南の町に開設。住宅街にあり当初は難色を示す人もいたが、「イベ
ントなどを通じて地域の一員となって暮らせるようになった」と、西尾加陽子理事長(53)
。
52 年前の聖火ランナー、滋賀・東京でイベント企画
中日新聞 2016 年 1 月 29 日
二〇二〇年の東京五輪を盛り上げようと、五十二年前の東京五輪で列島を駆け抜けた聖
火ランナーたちが立ち上がった。県内でも当時のランナーたちが「同窓生」を募りながら、
五輪の感動を多くの人に伝え、楽しんでもらおうとイベントを企画している。
一九六四(昭和三十九)年の東京五輪で聖火リレーに参加したランナーは全国で約十万
人。県内では随走者を含めて計九百八十九人のランナーが参加。国道1号を京都市から大
津市に入り、四十三区間でリレーし、三重県に聖火を渡した。
1964年東京五輪聖火リレーの写真やユニホームを見せる(左か
ら)奥村治樹さん、初田弘さん、近藤一男さん=大津市におの浜の
大津湖岸なぎさ公園で
最初に県境で聖火を受け取った奥村治樹さん(69)=
当時比叡山高三年=は、
「いよいよ五輪が始まるんだな」と
思い出を話す。大津市街を走った初田弘(ひろむ)さん(7
0)=当時市職員=は「聖火に手を合わせて拝む人までい
た」と、街を埋めた人々の熱狂が今も忘れられないという。
一昨年秋、当時の選手やランナーたちが東京で集まった
際、
「二〇二〇年の東京五輪でも選手以外も参加できるイベントを」という声が上がった。
県内では瀬田工業高三年の時、ランナーを務めた大津市のパート社員近藤一男さん(69)
が呼び掛け人となり、イベントの企画や関係者を募ることとなった。
イベント名は「東京からTOKYOへ 全国リレーフェスタ」
。第一弾は昨年十月に東京
の葛西臨海公園でウオーキングイベントを開催。障害者施設の子どもたちを招き、世代も
境遇も異なる人々が参加した。
県内では近藤さんらが今秋、大津市の大津湖岸なぎさ公園で同様のイベントを計画して
いる。
「パラリンピックもあり、障害者も含めて皆で五輪を楽しむ機運を高めたい」と近藤
さんは話す。
奥村さん、初田さんも「聖火が街を駆け抜けたとき、五輪は選手だけでなく誰もが参加
できる祭典だった」と振り返る。
「四年後の五輪の聖火リレーも誰もが参加できれば」と近
藤さんは願う。三人は一人でも多くの「同窓生」を集め、企画を成功させようと意気込ん
でいる。
(問)近藤さん=077(594)5339 (野瀬井寛)
割られて本望
読売新聞 2016 年 01 月 29 日
製造過程で天日干しされる炮烙(城陽市で)
◇城陽作業所、炮烙納入
壬生寺(中京区)の壬生狂言(国重要無形民俗文化財)
に使われる素焼きの皿「炮烙」3000枚が、城陽市奈
島の「城陽作業所」から納入された。節分を挟む2月2
~4日は、風習に従い、厄よけを願う参拝者が「家内安
全」などと書いて奉納する。
壬生狂言は、毎年4月29日~5月5日と、10月の3日間に演じられる。「炮烙割」で
は、舞台に積み上げられた炮烙を、払うように落として割る場面が見どころとなっている。
城陽作業所は1980年から、高齢化した愛知県常滑市の窯元に代わって受注。通所し
ている知的障害者8人が職員と協力して、粘土を置いたろくろを回し、
天日干しや窯焼きを経て完成させる。城陽市内から通う永田茂美さん(4
4)は始めて5年。
「だんだん上手になってきた」と目を細める。
直径26センチ、厚さは5~8ミリで、茶を煎ったり餅を焼いたりす
る土鍋としても愛用され、年間計約4000枚を製造。1枚350円で
販売している。問い合わせは同作業所(0774・54・2424)へ。
月刊情報誌「太陽の子」、隔月本人新聞「青空新聞」、社内誌「つなぐちゃんベクトル」、ネット情報「たまにブログ」も
大阪市天王寺区生玉前町 5-33 社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 社会政策研究所発行
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