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江戸の売り声
NEXCO東日本がお届けする 「鬼平江戸処」 の魅力(その参) 憩のために ドライブだっ だけでも優雅になれる。 。 いますよ」 て、ぜんぜん疲れ方が違 なんて、ゆっ いて、あれ何だろう? わってもらう たりとした江戸の風を味 ングエリアだ ひょいと立ち寄るパーキ ような声を聞 けど、聞いたことのない 休 の人は優雅でしたよ。 。 「鬼平江戸処」の願いだ というのが、 るといろんな 「もちろん、今と比べ ゃんと四季を 不便もあったけれど、ち 感じたり、昔 味わったり、人の情けを てしまった 江戸が東京となり失くし 再現できたら、 もの。それを少しでも パーキングエリア 平成25年12月、羽生 まれ変わる。 が「江戸」をテーマに生 (上り線) 細部にまで 恵を借り、 職人さんの力や識者の智 げる。 こだわった町をつくりあ の賑わい、食べ物。 江戸の建物や工芸品、町 人々のしぐさや人情。 そして、 ーたちが明かす、 開発に携わるクリエイタ 「鬼平江戸処」の魅力。 「江戸売り声」 第三回のゲストは、 す。 漫談家・宮田章司さんで 江戸の暮らしを魅せる、 「江戸の売り声」 」 の語源です(笑) 「間」の時間 鬼平の生きていた と現代人はその ば、何時と指定される かべるが、当時 時間ぴったりを思い浮 (十二時)なら は、 た と え ば「 九 ツ 」 (十一時から一 その間の二時間すべて のため、時を告 時)を指していた。こ な国として知 動きだし、到 世界的にも時間に正確 る鐘の音を聞いてから げ 、江戸の町の「時 間後。ぴっ られる現代の日本だが るのは三十分から一時 す 着 うなものだった 「鐘の鳴 に は、 のシステム」はどのよ たりに来て欲しい場合 「時」があった。 い添えなければ のか。当時は二種類の り終わるまでに」と言 (鳴らして時 鐘」 ひとつは太陽と「時の ならなかった。 の鐘)で知る生 でもこの時刻 間を知らせる櫓やお寺 『鬼平犯科帳』の世界 、もうひとつは 」という言い方 ろ ご 〜 「 活時刻である不定時法 に 関 し て は、 使 わ れ た、 一 刻 示し合 主 に 御 役 目( 公 務 ) に 「押し込み」の時間を が 多 い。 い された定時法だ。 合もあるが、時計もな の長さが二時間に固定 、 わせている場 「明け六ツ」 を計ったの 時 の 鐘 は、 日 の 出 前 を どのようにタイミング に の と し、 そ の 間 を う。だが、そこ 日 没 後 を「 暮 れ 六 ツ 」 かとちょっと疑問に思 それぞれ六刻で 代 の「 点 思 考 」 六 等 分 し た。 朝 と 夜 が は、 呼 吸 と 間 合 い。 現 さは季節によっ 登場人物の全員 一 日 十 二 刻。 一 刻 の 長 をいったん脇に置き、 二 時 間。 半 分 の 考で考えてみる て 変 化 す る が、 平 均 で が共有する「間」の思 」と呼ばれた。 き) の痛快な展開が、 一時間は「半刻(はんと と、最後の犯人捕縛へ 」で捉えるが、 感のないことに 現代は物事を「点思考 とてもスムーズで違和 一般的であった。 江戸時代は「間思考」が 気づかされる。 ら れ る。 た と え これは時間感覚にも見 事をさぼって る。その様子がまるで仕 が『油を売る』 いるように見えた。これ 。その間、退 わるまでに時間がかかる と世間話をす 屈させないように、お客 ぎ入れていく 使って油をゆっくりと注 いから注ぎ終 んですが、油はキレが悪 す。 していったのだといいま び心もサービ 「だから、物売りは遊 たとえば、油 ス精神もたっぷりです。 容器に柄杓を 売り。お客が持ってきた いをしたこと どで芸を披露しながら商 に伝わり発展 が始まりで、のちに江戸 。 んですよ」 ととまったく変わらない 、売り声は、 宮田さんの解説によると 呼ばれていた 室町時代の「芸商人」と お寺の境内な 人々が、京の都の辻角や 、江戸時代に と、時は経っているけど やっていたこ 実際の物売りの人たちが な節回しがい 気もある。それにはどん に考えていく いんだろう。そんなふう お客の注意を 耳障りのいい音だけど、 とした洒落っ ひきつけるようなちょっ りと溶け込む たり。町の景色にすんな 物売りの声で 江戸にタイムトリップ 音が聞こえ 江戸の町ではたくさんの 声はもちろん、 ていました。人々の話し 音や虫の鳴き 四季を感じさせる風鈴の 江戸の町を活 声。そして、何よりも りたちが発す 気づけていたのは、物売 「鬼平江戸処」 る特有の売り声でした。 タイムトリッ では、まるで江戸の町に のさまざまな プしたかのようにそれら ます。この売 売り声を聞くことができ 章司さん。寄 り声を演じるのが宮田 声」を演じる、 席芸として「江戸売り です。 日本でただ一人の漫談家 なっと、なっ 「なっと、なっとぉー、 道芸をやって とーみそまめ〜 元は大 だ芸なんです いた師匠から受け継い を聞いた瞬間、 が、ある日、その売り声 色がすうっと 子どもの時の懐かしい景 それを通り越 よみがえって、おまけに でプレイバッ して江戸の町の景色にま サリの売り声 クしちゃった。納豆やア 暮れ時には豆 から一日は始まって、夕 。鍋や傘の修 腐や魚売りの声が響く らしに必要な 理にも来てくれる。暮 棒担いで向こ ものやサービスが、天秤 ら、ほんとに うからやってくるんだか 私なんか、今 江戸はいい町でしたよ。 戸に生まれた でも本気に思ってる。江 」 かったって(笑) 一部のもの 納豆売りや金魚売りなど 中で見られて は、昭和中ごろまで、町 りについては、 いました。その他の物売 句を抜き出し、 資料などから口上や文 を付けていく 宮田さんご自身で節回し のだといいます。 せたり、楽し 「活きの良さを感じさ もしさを伝え い夕食を思わせたり、頼 典』江戸人文研究会編、 参考文献/『江戸の用語辞 堂出版) 善養寺ススム文・絵(廣済 ) 名前で漫才界 宮田章司(みやたしょうじ 田陽司と『陽司・章司』の 容の門下となり、同門の宮 レビ番組 田洋 、テ ・宮 会者 才師 属司 。漫 手専 まれ 、歌 演する他 1933 年東京生 の演芸番組に数多く出 売り声 各局 江戸 レビ い、 ・テ 出会 ジオ 呂志氏と にデビュー。以降、ラ の後、大道芸の坂野比 レビ)などで活躍。そ 」漫談家である。 本テ り声 』日 戸売 1PM 「江 『1 人の ー( だ一 リポータ は、日本でた 芸として完成させる。現在 声』(素朴社)がある。 の魅力に強くひかれ、寄席 )、『いいねえ〜江戸売り 新書 ィブ クテ 波ア (岩 著書に『江戸売り声百景』