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保留音楽 - Cisco

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保留音楽 - Cisco
C H A P T E R
19
保留音楽
組み込みの Music On Hold(MOH; 保留音楽)機能を使用すると、オンネットと
オフネットのユーザを保留にするときに、ストリーミング ソースからストリー
ミングによる音楽を流すことができます。保留音楽機能では、次の 2 種類の保留
が可能です。
•
エンドユーザ保留
•
ネットワーク保留(転送保留、会議保留、およびコール パーク保留を含む)
保留音楽機能は、記録済みまたはライブのオーディオを必要とする他のシナリオ
もサポートします。
この章の構成は、次のとおりです。
•
保留音楽の概要(P. 19-2)
•
保留音楽サーバ(P. 19-12)
•
保留音楽用のオーディオ ソース(P. 19-14)
•
保留音楽システムの要件と制限(P. 19-19)
•
保留音楽のフェールオーバとフェールバック(P. 19-21)
•
保留音楽のパフォーマンスのモニタリング(P. 19-24)
•
参考情報(P. 19-30)
Cisco CallManager システム ガイド
78-1742-01-J
19-1
第 19 章
保留音楽
保留音楽の概要
保留音楽の概要
ここでは、保留音楽機能の定義、サービスの特性、機能の例、およびサポートさ
れる機能について説明します。
保留音楽の定義
最も簡単な例としては、フォン A がフォン B と通話しているときに、フォン A
がフォン B を保留にすると、保留音楽が有効になります。保留音楽(MOH)リ
ソースが使用できる場合、フォン B には保留音楽サーバからストリーミングさ
れた音楽が流れます。
次に示す定義は、以降の説明に適用される重要な情報です。
•
MOH サーバ:保留音楽のオーディオ ソースを提供し、保留音楽のオーディ
オ ソースを複数のストリームに接続するソフトウェア アプリケーションで
す。
•
メディア リソース グループ:メディア サーバの論理グループのことです。
必要に応じ、メディア リソース グループを地理上の場所やサイトと関連付
けることができます。また、サーバの使用状況や必要なサービスのタイプ
(ユニキャストまたはマルチキャスト)を制御するために、メディア リソー
ス グループを構成することもできます。
•
メディア リソース グループ リスト:メディア リソース グループを優先順
に並べてあるリストのことです。アプリケーションは、メディア リソース
リストに定義されている優先順に従って、必要なメディア リソースを使用
可能なリソースの中から選択できます。
•
オーディオ ソース ID:保留音楽サーバ内のオーディオ ソースを表す ID の
ことです。オーディオ ソースは、ディスク上のファイル、またはソース ス
トリームにストリーミング データを提供する固定のデバイスです。1 つのク
ラスタは、最大 51 のオーディオ ソース ID(1 ∼ 51)をサポートできます。
各オーディオ ソース(オーディオ ソース ID によって表される)は、必要に
応じてユニキャスト モードおよびマルチキャスト モードでストリーミング
できます。
•
保留側通話者:アクティブな 2 通話者間のコールで、保留アクション(ユー
ザ保留またはネットワーク保留)を開始した通話者のことです。例:通話者
A が通話者 B と通話していて、通話者 A が Hold ソフトキーを押して保留ア
クションを開始すると、通話者 A が保留側通話者になります。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽の概要
•
被保留側通話者:アクティブな 2 通話者間のコールで、保留アクションを開
始せず、保留アクションの対象になった通話者のことです。例:通話者 A が
通話者 B と通話していて、通話者 A が Hold ソフトキーを押して保留アク
ションを開始すると、通話者 B が被保留側通話者になります。
オーディオ ソース ID およびメディア リソース グループ リストの選択には、次
のオーディオ ソース ID 選択規則が適用されます。
•
システム アドミニストレータ(エンドユーザでない)が、オーディオ ソー
ス ID を指定(設定)する。
•
システム アドミニストレータが、デバイスまたはデバイス プールのオー
ディオ ソース ID を選択(設定)する。
•
保留側通話者が、保留された通話者に適用されるオーディオ ソース ID を指
定する。
•
Cisco CallManager は、レベル 4 を最高の優先順位とし、レベル 1 を最低の優
先順位とする、4 レベルの優先順位によるオーディオ ソース ID の選択をイ
ンプリメントしている。
− システムは、指定されていればレベル 4(ディレクトリ / 回線に基づく
レベル)のオーディオ ソース ID を選択する (ゲートウェイなどの回線
の指定がないデバイスには、このレベルはありません)
。
− レベル 4 のオーディオ ソース ID が指定されていない場合、システムは
レベル 3(デバイスに基づくレベル)で選択されているオーディオ ソー
ス ID を検索する。
− レベル 4 またはレベル 3 のオーディオ ソース ID が選択されない場合、
システムはレベル 2(DevicePool に基づくレベル)で指定されているオー
ディオ ソース ID を選択する。
− すべての上位レベルでオーディオ ソースが選択されていない場合、シス
テムはサービス全体のパラメータであるレベル 1 のオーディオ ソース
ID を検索する。
メディア リソース グループ リストの選択には、次の規則が適用されます。
•
被保留側通話者は、保留音楽リソースの割り当てにどのメディア リソース
グループ リストを Cisco CallManager が使用するか決定する。
•
優先順位付きメディア リソース グループ リストの選択には、次の 2 つのレ
ベルがある。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽の概要
− レベル 2 のメディア リソース グループ リストは、優先順位の高いレベ
ル(デバイスに基づくレベル)。このメディア リソース グループ リスト
が指定されている場合、Cisco CallManager はデバイス レベルのメディア
リソース グループ リストを使用します。
− レベル 1 のメディア リソース グループ リストは、優先順位の低いレベ
ル(オプションの DevicePool パラメータのレベル)。そのデバイスに対
してデバイス レベルでメディア リソース グループ リストが定義されて
いない場合にだけ、Cisco CallManager は DevicePool レベルのメディア リ
ソース グループ リストを使用します。
•
メディア リソース グループ リストが指定されていない場合、Cisco
CallManager はシステム デフォルト リソースを使用する。システム デフォル
ト リソースは、既存のメディア リソース グループに割り当てられてないリ
ソースです。システム デフォルト リソースは常にユニキャストされます。
保留音楽の特性
組み込みの保留音楽機能を使用すると、オンネットとオフネットのユーザを保留
にするときに、ストリーミング ソースからストリーミングによる音楽を流すこ
とができます。このソースは、保留にされた可能性があるオンネットまたはオフ
ネットのデバイスすべてに音楽を供給します。オンネット デバイスは、interactive
voice response(IVR)またはコール ディストリビュータによって保留、照会保
留、または転送先保留にされた端末デバイスやアプリケーションなどです。オフ
ネット ユーザは、Media Gateway Control Protocol(MGCP)/skinny ゲートウェイ、
IOS H.323 ゲートウェイ、IOS Media Gateway Control Protocol ゲートウェイなどを
経由して接続されたユーザです。保留音楽機能は、IOS H.323/Media Gateway
Control Protocol によって FXS ポート経由で Cisco IP ネットワークに接続された
Cisco IP POTS フォン、および Cisco Media Gateway Control Protocol/skinny ゲート
ウェイに対しても使用できます。
組み込みの保留音楽機能は、メディア サーバ、データベース アドミニストレー
ション、コール制御、メディア リソース マネージャ、およびメディア制御の機
能領域を含んでいます。
保留音楽サーバは、音楽リソース / ストリームを提供します。これらのリソース
は、初期化または回復の際に Cisco CallManager に登録されます。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽の概要
データベース アドミニストレーションによって提供されるユーザ インターフェ
イスを使用して、Cisco CallManager アドミニストレータはデバイスに対して保留
音楽機能を設定できます。また、データベース アドミニストレーションは、設
定情報に基づく Cisco CallManager のコール制御も実行します。
コール制御は、保留音楽シナリオのロジック回路を制御します。
メディア リソース マネージャは、保留音楽サーバからの登録要求を処理し、コー
ル制御の要求に応じて保留音楽リソースの割り当てと割り当て解除を行います。
メディア制御は、メディア ストリーム接続(片方向または双方向の接続)の確
立を制御します。
エンド デバイスに対して保留音楽機能を使用する前に、保留音楽に関連する情
報をそのデバイスに提供する必要があります。Cisco CallManager が初期化される
と、メディア リソース マネージャが作成されます。保留音楽サーバは、保留音
楽リソースをメディア リソース マネージャに登録します。
エンド デバイスまたは機能がコールを保留にすると、Cisco CallManager は保留
されたデバイスを音楽リソースに接続します。保留されたデバイスが復帰する
と、保留音楽リソースへの接続を解除して通常の動作を再開します。
保留音楽の機能
保留音楽機能を実行するには、次のリストに示す作業を行う必要があります。
•
保留音楽サーバを設定する。
•
オーディオ ソースを設定する。
(注) 最初にオーディオ ソースを定義し、次に保留音楽サー
バを設定してください。マルチキャストを使用する場合
は特に注意してください。ユーザ インターフェイス上
では、どちらのステップを最初に行うこともできます。
•
メディア リソース グループを設定する。マルチキャストを使用する場合は、
Use Multicast for MOH Audio チェック ボックスにチェックマークを付けま
す。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽の概要
•
メディア リソース グループ リストを設定する。
•
メディア リソース グループ リストとオーディオ ソースをデバイス プール
に割り当てる。
•
メディア リソース グループ リストとオーディオ ソースをデバイスに割り
当てる(デバイス プールに対する割り当てを上書きするため)。
•
オーディオ ソースを回線に割り当てる(デバイスの設定値を上書きするた
め)。
これらの設定作業に従って、保留音楽機能を次のように指定するものとします。
この場合のユーザ保留、転送保留、およびコール パークに対する保留音楽機能
の例をその後に示します。
メディア リソース グループ
MOH は保留音楽サーバを示します。MRG はメディア リソース グループを示し
ます。
•
MRG_D は MOH_D から構成。
•
MRG_S_D は MOH_S および MOH_D から構成。
メディア リソース グループ リスト
MRGL はメディア リソース グループ リストを示します。
•
MRGL_D は MRG_D から構成。
•
MRGL_S_D は MRG_S_D および MRG_D(優先順位順)から構成。
ノード
•
Dallas ノードはフォン D および MOH_D から構成。
•
San Jose ノードはフォン S および MOH_S から構成。
•
フォン D に、オーディオ ソース ID 5 の Thank you for holding(ユーザ保留お
よびネットワーク保留両用)
、および MRGL_D を割り当てる。
•
フォン S に、オーディオ ソース ID 1 の Pop Music 1(ユーザ保留およびネッ
トワーク保留両用)、および MRGL_S_D を割り当てる。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽の概要
ユーザ保留の例
フォン D はフォン S を呼び出し、フォン S が応答します。フォン D が Hold ソフ
トキーを押します。結果:フォン S には、MOH_S からの Thank you for holding の
ストリーミングが聞こえます。フォン D が Resume ソフトキーを押すと、フォン
S は音楽ストリームから接続解除され、フォン D に再接続します。
転送保留の例
転送保留は、ネットワーク保留の一例です。
フォン D はフォン S を呼び出し、フォン S が応答します。フォン D が Transfer
ソフトキーを押すと、フォン S には、MOH_D からの Thank you for holding のス
トリーミングが聞こえます(MOH_S には使用可能なストリームがなく、MOH_D
にはある)。フォン D が転送アクションを完了すると、フォン S は音楽ストリー
ムから接続解除され、転送先であるフォン X にリダイレクトされます。
コール パークの例
コール パークは、ネットワーク保留の一例です。
フォン D はフォン S を呼び出し、フォン S が応答します。フォン S が CallPark
ソフトキーを押すと、フォン D にはビープ音が聞こえます(MOH_D には使用可
能なストリームがない)。フォン X が保留されたコールに応答すると、フォン S
はフォン X にリダイレクトされます(フォン D とフォン X は会話中)。
サポートされる保留音楽機能
次に、サポートされる保留音楽機能をカテゴリ別に示します。機能のカテゴリ
は、保留音楽サーバの特性、サーバのスケーラビリティ、サーバの管理性、サー
バの冗長性、データベースのスケーラビリティ、管理性などです。
保留音楽サーバの特性
•
サーバは、ディスクに保存されている保留音楽データ ソース ファイルから
保留音楽をストリーミングできる。
•
サーバは、外部オーディオ ソース(例:ループ式テープ レコーダ、ラジオ、
CD)から保留音楽をストリーミングできる。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽の概要
•
保留音楽サーバは、すべてのソース ストリーム(したがって、接続されて
いるすべてのストリーム)に対して 1 つの保留音楽データ ソースを使用で
きる。複数の保留音楽サーバが使用されている場合は、それぞれの保留音楽
サーバのローカル サーバが常に保留音楽データ ソース ファイルを保存しま
す。メディア リソース グループ内の保留音楽サーバ全体にわたる固定デバ
イス(ハードウェア)オーディオ ソースの分散は、Cisco CallManager によっ
てサポートされていません。
•
保留音楽データ ソース ファイルのファイル名は、メディア リソース グルー
プ内の保留音楽サーバすべてに共通する。
•
保留音楽データ ソース ファイルは 1 回だけインストールされ、必要に応じ
て TFTP で転送される。
•
それぞれのオーディオ ソースは、指定されたファイル、または指定された
固定ソース(例:ラジオや CD)から配信を受ける。
•
指定される固定ソースは 1 つのデバイスで、デバイスは使用可能または使用
不可のどちらかになっている。
•
ローカル マシン上のオーディオ ドライバは、保留音楽サーバのために固定
ソースを 1 つ使用可能にする。
•
保留音楽サーバは、G.711(a-law および mu-law)、G.729a、およびワイドバ
ンド コーデックをサポートする。
•
保留音楽サーバは、1 つのプライマリ Cisco CallManager サーバに登録され
る。
サーバのスケーラビリティ
•
保留音楽機能は、保留音楽サーバごとに 1 つから 500 を超えるシンプレック
ス ユニキャスト ストリームをサポートする。
•
保留音楽機能は、Interactive Voice Response(IVR)や AutoAttendant(AA)な
ど、シスコの開発による数種類のメディア処理アプリケーションをサポート
する。このサポートは Cisco CallManager によって強化されます。
•
保留音楽サーバがソースとして同時にサポートする保留音楽データ ソース
ファイルの数は、最大 50。
•
保留音楽サーバは、ファイル ストリーム ソースのほかに固定デバイス スト
リーム ソースを 1 つサポートする。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽の概要
サーバの管理性
•
Cisco CallManager Administration ウィンドウから、保留音楽サーバ アプリ
ケーションを任意の標準 media convergence server(MCS; メディア コンバー
ジェンス サーバ)にプラグインとしてインストールできる。
•
他のメディア アプリケーションと同じメディア コンバージェンス サーバに
保留音楽アプリケーションをインストールして、保留音楽アプリケーション
と他のメディア アプリケーションをメディア コンバージェンス サーバ上で
共存させることができる。
•
保留音楽サーバ アプリケーションは、クラスタ内の複数のメディア コン
バージェンス サーバにインストールできる。
•
アドミニストレータは、サーバによって供給されるソース ストリームごと
にソースを指定できる。
•
ストリーム ソースの管理は、ブラウザを使用して行う。
サーバの冗長性
•
保留音楽サーバは、Cisco CallManager リストをサポートする。リストの最初
にあるエントリがプライマリ サーバになり、それ以降にリストされている
Cisco CallManager はリスト順の優先順位でバックアップ Cisco CallManager
になります。
•
保留音楽サーバは、Cisco CallManager リストにある Cisco CallManager への
プライマリ接続とバックアップ接続を維持できる。
•
保留音楽サーバは、クラスタにある他のサーバやフォンによって使用される
標準手順に従ってバックアップ Cisco CallManager に移転できる。
•
保留音楽サーバは、クラスタにある他のメディア サーバの標準手順に従っ
てプライマリ サーバに移転できる。
Cisco CallManager およびデータベースの要件
•
Cisco CallManager がコールを処理していて、コールのどちらかのエンドポイ
ントを保留にするとき、Cisco CallManager は保留されたエンドポイントを保
留音楽に接続できる。この機能は、ネットワーク保留とユーザ保留のどちら
にも使用できます。ネットワーク保留には、転送、会議、コール パークな
どがあります。
•
保留音楽用のメディア リソース グループにより、接続しているストリーム
すべてに対して 1 つの音楽ソース ストリームを使用できる。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽の概要
•
中央サイトに保留音楽サーバを置き、リモート サイトに保留音楽サーバを
置かないシステムがサポートされる。保留音楽サービスを必要とするリモー
ト サイトのデバイスは、サービスがローカルに使用できない場合はメディ
ア リソース グループから WAN 経由でサービスを受けることができます。
•
クラスタ内の任意のサイトに保留音楽サーバを振り分けることができる。
•
保留音楽サーバは、すべてのソース ストリーム(したがって、接続されて
いるすべてのストリーム)に対して 1 つの保留音楽データ ソースを使用で
きる。保留音楽サーバが複数ある場合、各サーバにローカルに保存されてい
るファイルを保留音楽データ ソースにすることができる。
•
システムは、デバイスに保留音楽を供給しているプライマリ メディア リ
ソース グループがストリームを停止したことを検出でき、そのデバイスに
対して指定されているセカンダリまたは 3 次のメディア リソース グループ
からストリームを選択できる。
•
デバイスを保留音楽に接続する際に、低帯域幅コーデックのサポートにトラ
ンスコーダが必要ならば、システムはトランスコーダを挿入できる。
データベースのスケーラビリティ
•
Cisco CallManager は、1 つから 500 を超えるユニキャスト セッションを保留
音楽サーバごとにサポートできる。
•
1 つのクラスタは、1 つから 20 を超える保留音楽サーバをサポートできる。
•
1 つのクラスタは、クラスタ全体で 1 つから 10,000 を超える保留音楽スト
リームを同時にサポートできる。
•
保留音楽ストリームは保留用に使用できる。
•
保留音楽ストリームは照会音楽用に使用できる。
•
保留音楽用のメディア リソース グループは、1 つから 10,000 を超える保留
音楽ストリームを同時にサポートできる。
•
保留音楽用のメディア リソース グループは、保留用に使用できる。
•
保留音楽用のメディア リソース グループは、照会音楽用に使用できる。
•
1 つのクラスタは、1 つから 500 以上の保留音楽用メディア リソース グルー
プをサポートできる。
•
保留音楽用メディア リソース グループは、1 つから 20 以上の保留音楽サー
バをサポートできる。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽の概要
管理性
•
アドミニストレータは、デバイスごとにメディア リソース グループ リスト
を選択できる。
•
アドミニストレータは、デバイス /DN ごとに保留音楽ソース ストリームを
選択できる。
•
アドミニストレータは、デバイス /DN ごとに照会音楽(ネットワーク保留)
ソース ストリームを選択できる。
•
アドミニストレータは、指定のメディア リソース グループに含める保留音
楽サーバを設定できる。
•
アドミニストレータは、メディア リソース グループとメディア リソース グ
ループ リストの設定によって、プライマリ、セカンダリ、および 3 次の保
留 / 照会音楽サーバを各デバイスに対して指定できる。
•
アドミニストレータは、複数の保留音楽サーバを設定できる。
•
アドミニストレータは、システム内で任意の保留音楽サーバがデバイスに
サービスを提供できるように、システムに登録されている任意のデバイスを
設定できる。
•
保留音楽の設定と管理はすべてブラウザを使用して行う。
•
保留音楽用のメディア リソース グループには名前が付けられる。
•
各メディア リソース グループに保留音楽サーバを少なくとも 1 つ組み入れ
ることによって、アドミニストレータは保留音楽を供給するメディア リソー
ス グループをすべて作成する。
•
アドミニストレータは、ユーザ保留とネットワーク保留のオーディオ ソー
スをデバイス プールごとに指定する。これらのデフォルト オーディオ ソー
スは、ファイルまたは固定デバイスのどちらをベースにしていても構いませ
ん。
•
アドミニストレータは、保留音楽サーバをユニキャストまたはマルチキャス
ト(ただし、マルチキャストをサポートするリソースが存在する場合に限
る)として指定できる。
•
アドミニストレータは、すべての保留音楽サーバをリセットできる。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽サーバ
保留音楽サーバ
保留音楽サーバは、Cisco CallManager との通信に Station Stimulus(Skinny Client)
メッセージング プロトコルを使用します。保留音楽サーバは、1 つのデバイスと
して Cisco CallManager に登録され、サポートできるシンプレックス ユニキャス
ト オーディオ ストリーム数を報告します。保留音楽サーバは、処理可能なメディ
ア タイプを G.711 mu-law、G.711 a-law、G.729、およびワイドバンドとして Cisco
CallManager にアドバタイズします。Cisco CallManager は、保留音楽サーバに
Skinny Client メッセージを送信して、保留音楽ユニキャスト ストリームを開始お
よび停止します。
保留音楽サーバは、最大 500 のシンプレックス ユニキャスト オーディオ スト
リームを処理します。1 つのメディア リソース グループに、1 つ以上の保留音楽
サーバを組み込むことができます。保留音楽サーバは 51 のオーディオ ソースを
サポートします。1 つのオーディオ ソースはローカル コンピュータのオーディ
オ ドライバを使用して固定デバイスから供給され、残りはローカル保留音楽
サーバ上のファイルから供給されます。
1 つのファイルを複数の保留音楽サーバに対して使用できますが、固定デバイス
はただ 1 つの保留音楽サーバのソースとして使用できます。保留音楽オーディオ
ソース ファイルは、ストリーミング用の適切な形式で保存されます。Cisco
CallManager は、クラスタ内の保留音楽サーバ間でシンプレックス ユニキャスト
ストリームを割り振ります。
保留音楽サーバは、メディア コンバージェンス サーバ シリーズのハードウェア
プラットフォームを使用します。保留音楽サーバと同じコンピュータにインス
トールされたサウンド カードから、ループ式テープ レコーダ、ラジオ、CD な
どの外部オーディオ ソースが供給されます。
保留音楽サーバは、実際には Cisco IP Voice Media Streaming アプリケーション の
コンポーネントで、標準のデバイス回復とデータベース変更通知をサポートして
います。
保留音楽サーバは、次の DirectShow フィルタを使用します:fxcode.ax、
ipvmsrend.ax、mohencode.ax、および wavdest.ax。
保留音楽サーバは、ハードコーディングされた読み取り専用のオーディオ ソー
ス ストレージ ディレクトリを組み込みます。このディレクトリ C:\Program
Files\Cisco\MOH にあるファイルには、どのような変更も加えないでください。ま
た、このディレクトリにファイルを追加しないでください。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽用のオーディオ ソース
保留音楽用のオーディオ ソース
オーディオ変換サービスが、アドミニストレータ指定のオーディオ ソースを保
留音楽サーバ用の適切な形式に変換します。オーディオ変換機能は、入力ディレ
クトリと出力ディレクトリの 2 つのパラメータを使用します。入力ディレクトリ
(デフォルトは C:\Cisco\DropMOHAudioSourceFilesHere)はサービスごとに設定で
きます。出力ディレクトリはサービス全体のパラメータで、デフォルト MOH
TFTP ディレクトリにある共有ディレクトリの汎用命名規則(UNC)名を指定し
ます。どのディレクトリを指定した場合にも、\MOH が付加されます。
アドミニストレータが入力ディレクトリにオーディオ ソース ファイルをドロッ
プすると、Cisco CallManager によってファイルが処理され、そのファイルは生成
されたファイルと一緒に出力ディレクトリに移動します。Cisco CallManager は、
wav ファイルや mp3 ファイルなど、ほとんどのオーディオ ソース ファイル形式
を入力ソースとしてサポートします。入力オーディオ ソースの変換後、保留音
楽サーバは保留音楽サーバがサポートする各コーデック タイプごとにオーディ
オ ソース ファイルを必要とします。入手できる最高品質のソースを供給してく
ださい。
保留音楽 CD-ROM
Cisco CallManager には、お客様用のデフォルトの保留音楽サンプルが組み込まれ
ています。これは、Cisco CallManager ソフトウェアと一緒に自動的にダウンロー
ドされます。
これに加えて、シスコは保留音楽 CD-ROM を提供しています。この CD-ROM に
は、保留音楽機能と組み合わせての使用を目的とした音楽や音声プロンプトが収
録されています。お客様が Cisco CallManager のユーザの場合は、この CD-ROM
の内容すべてを MOH とともに自由にお使いいただけます。ライセンス上の制限
から、この音楽を他の人に配布したり、他の目的に使用したりすることはできま
せん。
CD-ROM に収録されている音楽サンプルと音声プロンプトは、16 KHz でサンプ
リングされた 16 ビット PCM です。サンプルとプロンプトはすべて、7960/7940
ワイドバンド モードでは良好なオーディオ品質で再生できます。G.711 形式に変
換した場合は、オーディオ品質が若干低下することがあります。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽用のオーディオ ソース
保留音楽 CD-ROM には、次のタイプの音楽と音声プロンプトが収録されていま
す。
•
すぐに使える MOH ループ
•
すぐに使える音楽
•
すぐに使える音声プロンプト
オーディオ ソースの作成
保留音楽サーバがオーディオ ソース ファイルをダウンロードすると、\Program
Files\Cisco\MOH ディレクトリにファイルを格納します。このディレクトリには
どのような操作も行わないでください。このディレクトリのファイルを更新また
は追加した場合、ファイルは上書きされるか無視されます。
最も標準的な wav ファイルと mp3 ファイルが、有効な入力オーディオ ソース
ファイルになります。
オーディオ ソースの作成は、次の順序で行われます。
•
警告
ユーザがオーディオ ソースを適切な処理ディレクトリに置く。
Cisco CallManager によってファイルが自動的に検出され、変換されます。出
力ファイルとソース ファイルは、デフォルトの MOH TFTP サーバの保留用
ディレクトリにあるディレクトリに移動されます。この保留用ディレクトリ
は、DefaultTFTPMOHFilePath に \MOH を付加したものです。3 MB の mp3、
または 21 MB の wav ファイルの変換には、約 30 秒を要します。
オーディオ変換機能によるオーディオ ソース ファイルの変換を
Cisco CallManager と同一サーバ上で行うと、重大な問題が発生す
ることがあります。使用可能な CPU 時間がオーディオ変換機能に
よって最大限に使用されるので、Cisco
CallManager にエラーや速
よって最大限に使用されるので、
度低下が発生する可能性があります。
アクティブの Cisco CallManager 上ではオーディオ変換を決して行
わないようにしてください。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽用のオーディオ ソース
•
ユーザがオーディオ ソース ファイルをオーディオ ソース番号に割り当てる
かマップすると、保留音楽サーバにそのファイルを供給するために、該当す
るオーディオ ソース ファイルがディレクトリ構造の 1 レベル上のディレク
トリにコピーされる。
•
保留音楽サーバは、必要なオーディオ ソース ファイルをダウンロードして、
ハードコーディングされたディレクトリ C:\Program Files\Cisco\MOH に保存
する。
•
保留音楽サーバは、必要なとき、または Cisco CallManager からの要求に応
じて、DirectShow とカーネル モードの RTP ドライバを使用してファイルを
ストリーミングする。
オーディオ ソースの管理
保留音楽オーディオ ソースを作成した後、その管理はすべて Cisco CallManager
Administration の Web インターフェイスを使用して行います。Service > Media
Resource > Music On Hold Audio Source の順に選択して、Music On Hold(MOH)
Audio Source Configuration ウィンドウを表示します。指定したオーディオ ソース
に対して、このウィンドウを使用して保留音楽オーディオ ソースの追加、コ
ピー、更新、または削除を行います。それぞれのオーディオ ソース ファイルご
とに、保留音楽オーディオ ソース番号と保留音楽オーディオ ソース名を割り当
て、このオーディオ ソースの連続再生を行うかどうか、マルチキャストを可能
にするかどうかを決めます。オーディオ ソースの場合、このウィンドウは保留
音楽オーディオ ソース ファイルの状況も表示します。詳細は、
『Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド』の「Music On Hold オーディ
オ ソースの設定」の項を参照してください。
マルチキャストおよびユニキャストのオーディオ ソース
マルチキャストの保留音楽を使用すると、システム リソースを節約できます。マ
ルチキャストにより、同じオーディオ ソース ストリームを使用して複数のユー
ザに保留音楽を提供できます。マルチキャスト オーディオ ソースは、IP アドレ
スと関連付けられています。
ユニキャストの保留音楽(システムのデフォルト)は、ユーザまたは接続ごとに
別個のソース ストリームを使用します。ユーザは、特定のデバイスまたはスト
リームに接続します。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽用のオーディオ ソース
アドミニストレータにとっては、マルチキャストを使用する場合はデバイス、IP
アドレス、およびポートの管理が必要になります。これに対し、ユニキャストの
場合はデバイスの管理だけが必要です。
マルチキャストを可能にするには、アドミニストレータはオーディオ ソースを
少なくとも 1 つ指定する必要があります。マルチキャスト用の保留音楽サーバを
指定するには、まずマルチキャストを使用できるようにサーバを指定します。
デバイスは、IP アドレスまたはポート番号を使用してマルチキャスト接続を要
求します。デフォルトではポート番号が指定されます。ファイアウォールの環境
では、IP アドレスの使用が望ましいので、アドミニストレータは IP アドレスに
よるマルチキャストをインプリメントする必要があります。
Music On Hold(MOH)Server Configuration ウィンドウの Max Hops フィールド
は、オーディオ ソースが通過できるルータの最大数を指定します。最大ホップ
数をゼロに設定した場合、オーディオ ソースは所属するサブネットの外部に進
むことができません。最大ホップ数を 1 に設定した場合、オーディオ ソースは
1 つだけのルータを通過して次のサブネットに進むことができます。最大ホップ
数は 2 に設定することをシスコはお勧めします。
標準団体によって予約されている IP アドレスがあります。IP マルチキャスト用
のアドレスの範囲は 224.0.1.0 ∼ 239.255.255.255 ですが、標準団体によって、公
衆マルチキャスト アプリケーション用に範囲 224.0.1.0 ∼ 238.255.255.255 のアド
レスが割り当てられています。公衆マルチキャスト アドレスは保留音楽マルチ
キャスト用に使用しないことを、シスコは強くお勧めします。その代わりに、私
設ネットワーク上でアドミニストレータ制御のアプリケーション用に予約され
ている範囲の IP アドレス(239.0.0.0 ∼ 239.255.255.255)の使用をお勧めします。
マルチキャスト用の有効なポート番号は、16384 ∼ 32767 の範囲の整数です(奇
数は予約済み)
。
マルチキャストは、メディア リソース グループとメディア リソース グループ
リストの両方が、マルチキャスト保留音楽サーバを組み込んで定義されている場
合にだけ機能します。メディア リソース グループに対しては、マルチキャスト
用に設定された保留音楽サーバを組み込む必要があります。こうしたサーバには
(MOH)[Multicast] というラベルが付いています。また、マルチキャスト用のメ
ディア リソース グループを定義する際には、Use Multicast for MOH Audio チェッ
ク ボックスにチェックマークを付けてください。
Cisco CallManager システム ガイド
19-16
78-1742-01-J
第 19 章
保留音楽
保留音楽用のオーディオ ソース
メディア リソース グループ リスト(デバイス プールとデバイスに関連付けられ
る)は、マルチキャスト用に設定されたメディア リソース グループがリストの
先頭のグループになるように定義します。この推奨方式を使用すれば、マルチ
キャスト オーディオ ソースを最初に検索するデバイスが作業を円滑に進めるこ
とができます。
保留音楽の処理中に、被保留側デバイス(保留にされたデバイス)は使用するメ
ディア リソースを決定し、保留側デバイス(保留アクションを開始したデバイ
ス)は使用するオーディオ ソースを決定します。
マルチキャストの設定チェックリスト
表 19-1 は、マルチキャストを使用できるように各種 Cisco Call Manager サービス
を設定するためのチェックリストです。マルチキャストを使用可能にするには、
すべてのステップを順序どおり実行する必要があります。
表 19-1
マルチキャストの設定チェックリスト
設定手順
手順および関連トピック
ステップ 1
マルチキャストが可能になるようにオーディオ 『Cisco CallManager アドミニストレー
ソースを設定する。
ション ガイド』の「Music On Hold オー
ディオ ソースの設定値」
ステップ 2
保 留 音 楽 サ ー バ を 設 定 し て マ ル チ キ ャ ス ト 『Cisco CallManager アドミニストレー
オーディオ ソースを使用可能にする。
ション ガイド』の「Music On Hold オー
ディオ ソースの設定値」
ステップ 3
メディア リソース グループを作成し、MOH 『Cisco CallManager アドミニストレー
オーディオのためにマルチキャストを使用する ショ ン ガイド』の「Media Resource
Group の設定値」
ようにグループを設定する。
ステップ 4
メディア リソース グループ リストを作成し、『Cisco CallManager アドミニストレー
マルチキャスト用のメディア リソース グルー ション ガイド』の「Media Resource
プをプライマリ メディア リソース グループと Group List の設定値」
して指定する。
ステップ 5
デバイス プールまたは特定のデバイスに対し 『Cisco CallManager アドミニストレー
て、ステップ 4 で作成したメディア リソース グ ション ガイド』の「デバイス プールの
設定値」
ループ リストを選択する。
Cisco CallManager システム ガイド
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19-17
第 19 章
保留音楽
保留音楽システムの要件と制限
保留音楽システムの要件と制限
保留音楽機能に適用されるシステム要件と制限は、次のとおりです。
•
保留音楽機能を使用するオーディオ ストリーミング デバイスは、すべてシ
ンプレックス ストリームをサポートしている。保留音楽サーバは、少なく
とも 500 のシンプレックス ストリームをサポートしている。
•
保留音楽サーバは、Cisco CallManager Administration からオプションとして
インストールされ、シスコやサードパーティ製の他のメディア アプリケー
ションと共存できる。1 つのメディア コンバージェンス サーバには保留音
楽サーバを 1 つしかインストールできませんが、複数のメディア コンバー
ジェンス サーバに保留音楽サーバをインストールできます。保留音楽サー
バは、Cisco IP Voice Media Streaming アプリケーションの一部としてインス
トールされます。
•
それぞれの保留音楽サーバごとに、50 個までのオーディオ ソースを指定で
きる。Cisco CallManager Administration ウィンドウから、各オーディオ ソー
スの追加、更新、および削除を実行できます。保留音楽サーバは、固定入力
ソースも 1 つサポートします。次のコードがサポートされています。G.711
a-law/mu-law、G.729a、および wideband。
•
各クラスタごとに、ファイルからのオーディオ ソースを 50 個まで指定でき、
さ ら に 固 定 オ ー デ ィ オ ソ ー ス を 1 つ 指 定 で き る。Cisco CallManager
Administration ウィンドウから、各オーディオ ソースの追加、更新、および
削除を実行できます。サーバはすべて、50 個以下の同じファイルのローカ
ル コピーを使用します。固定オーディオ ソースは、各サーバ上のクラスタ
ごとに設定する必要があります。
•
各クラスタごとに、少なくとも 20 台の保留音楽サーバを指定できる。Cisco
CallManager Administration ウィンドウから、保留音楽サーバの追加、更新、
および削除を実行できます。アドミニストレータはウィンドウを使用して、
各サーバに対して次の特性を指定できます。
− 名前
− ノード(サーバのホスト名)
− デバイス プール
− ユニキャスト ストリームとマルチキャスト ストリームの最大数
− マルチキャストのソース
− 各マルチキャスト ソースごと: IP アドレス、ポート、および存続可能
時間(最大ルータ ホップ数)
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽システムの要件と制限
•
Cisco CallManager Administration を使用して、クラスタごとに少なくとも 500
個のメディア リソース グループを指定できる。各メディア リソース グルー
プには、保留音楽サーバ、メディア終端ポイント、トランスコーダ、会議デ
バイスなど、少なくとも 20 個のメディア リソースを任意の組み合わせで組
み込むことができます。1 つのクラスタ内の保留音楽サーバは、少なくとも
10,000 の保留音楽ストリームを同時にサポートします。メディア リソース
グループの詳細は、「メディア リソース グループ」
(P. 16-5)を参照してく
ださい。
•
Cisco CallManager Administration を使用して、メディア リソース グループ リ
ストを指定できる。メディア リソース グループ リストの詳細は、「メディ
ア リソース グループ リスト」(P. 16-7)を参照してください。
•
フォンとゲートウェイに対する Cisco CallManager Administration デバイス設
定ウィンドウを変更して、メディア リソース グループ リスト、保留スト
リームのソース、および照会ストリームのソースを選択できる。これらのパ
ラメータは、デバイスの場合はオプションです。
•
Cisco CallManager Administration Directory Number 設定ウィンドウを変更し
て、保留ストリーム ソースと照会ストリーム ソースを選択できる。
•
Cisco CallManager Administration のサービス パラメータを変更して、サービ
ス全体のデフォルト保留音楽ストリーム ソース(デフォルトは 1)、および
デフォルトのメディア リソース グループのタイプ(デフォルトはユニキャ
スト)を指定できる。
•
保留音楽機能は、コンピュータ テレフォニー統合(CTI)、java テレフォニー
API(JTAPI)、テレフォニー API(TAPI)、その他のサードパーティ製アプ
リケーションを使用しないので、これらは不要。
•
保留音楽機能はファームウェアを使用しない。
•
TAPI wav ドライバ、ソフトウェア MTP、またはソフトウェア会議ブリッジ
が同じ MSC サーバ上で使用されている場合、保留音楽サーバが使用できる
ストリーム数が減少することがある。
Cisco CallManager システム ガイド
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19-19
第 19 章
保留音楽
保留音楽のフェールオーバとフェールバック
保留音楽のフェールオーバとフェールバック
保留音楽サーバでは、ソフトウェア会議ブリッジおよびメディア終端ポイントに
より実装されている Cisco CallManager リストとフェールオーバをサポートして
います。フェールオーバ時には、バックアップ Cisco CallManager が使用可能な
らば、このバックアップへの接続が維持されます。
アクティブの保留音楽セッションの実行中に保留音楽サーバがダウンした場合、
Cisco CallManager は特別な処置を行いません。この時点から被保留側通話者には
音楽が聞こえなくなりますが、この状況は通常のコール機能には影響を与えませ
ん。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽の設定チェックリスト
保留音楽の設定チェックリスト
表 19-2 では、保留音楽を設定する際のチェックリストを示しています。
表 19-2
保留音楽の設定チェックリスト
設定手順
手順および関連トピック
インストール CD を使用して保留音楽機能をイン 『Installing Cisco CallManager Release
ストールする。Cisco IP Voice Media Streaming アプ 3.2』
リケーションを選択します。同時に Audio Translator
もインストールされます。
ステップ 1
Cisco CallManager は、メディア終端ポイント、会議
ブリッジ、および保留音楽デバイスをデータベース
に自動的に追加します。
サービスが登録されると、DirectShow フィルタが自
動的にインストールされ、登録されます。
(注)
ステップ 2
インストール時に、デフォルト保留音楽
オーディオ ソースが存在しなければ Cisco
CallManager によってインストールされ、設
定されます。このデフォルト オーディオ
ソースを使用すれば、他に何も変更せずに
保留音楽機能を実行できます。
保留音楽用のオーディオ ソース
(P. 19-14)
保留音楽オーディオ変換機能を実行する。
警告
オーディオ変換機能によるファイルの変換
を Cisco CallManager と同一サーバ上で実
行すると、重大な問題が発生することがあ
ります。使用可能な CPU 時間がオーディ
オ変換機能によって最大限に使用されるの
で、
Cisco CallManager にエラーや速度低下が
発生する可能性があります。
Cisco CallManager システム ガイド
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19-21
第 19 章
保留音楽
保留音楽の設定チェックリスト
表 19-2
保留音楽の設定チェックリスト(続き)
設定手順
(注)
手順および関連トピック
以降のアクションは、インストール プログラムによって自動的に実行されます。保留
音楽コンポーネントをユーザが手作業で追加する場合は、次の手順を実行する必要があ
ります。
『Cisco CallManager アドミニスト
レーション ガイド』の「Music On
Hold の設定」
ステップ 3
保留音楽サーバを設定する。
ステップ 4
オーディオ ソース ファイルを追加し、設定する。 『Cisco CallManager アドミニスト
レーション ガイド』の「Music On
Hold オーディオ ソースの設定」
ステップ 5
固定オーディオ ソースを設定する。
『Cisco CallManager アドミニスト
レーション ガイド』の「Music On
Hold 固定 オーディオ ソースの設
定」
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽のパフォーマンスのモニタリング
保留音楽のパフォーマンスのモニタリング
保留音楽のパフォーマンスを監視し、トラブルシューティングを行うには、表
19-3 の作業を実行してください。
表 19-3
保留音楽のパフォーマンスのモニタリングとトラブルシューティング
モニタリング / トラブルシューティング作業
ステップ 1
詳細情報
perfmon を使用して、リソースの使用量とデバ 保留音楽サーバの Perfmon カウンタの
イスの回復状況をチェックする。
表示(P. 19-25)
『Cisco CallManager Serviceability アドミ
ニストレーション ガイド』および
『Cisco CallManager Serviceability システ
ム ガイド』には、この情報を表示する
別の方法が記載されています。
ステップ 2
イベント ログを検索して Cisco IP Voice Media 『Cisco CallManager Serviceability アドミ
Streaming アプリケーションのエントリを調べ ニストレーション ガイド』
る。
『Cisco CallManager Serviceability システ
ム ガイド』
ステップ 3
サービス ドライバが実行されていることを確 サービスの状態のチェック(P. 19-26)
認する。
『Cisco CallManager Serviceability アドミ
ニストレーション ガイド』および
『Cisco CallManager Serviceability システ
ム ガイド』には、この情報を表示する
別の方法が記載されています。
ステップ 4
デバイス ドライバが実行されていることを確 デバイス ドライバの状態のチェック
(P. 19-27)
認する。
ステップ 5
メディア アプリケーション トレースを検索し 『Cisco CallManager Serviceability アドミ
て、検出された保留音楽関連のアクティビティ ニストレーション ガイド』および
を調べる。
『Cisco CallManager Serviceability システ
ム ガイド』
Cisco CallManager システム ガイド
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19-23
第 19 章
保留音楽
保留音楽のパフォーマンスのモニタリング
保留音楽サーバの Perfmon カウンタの表示
保留 音楽サ ーバ の perfmon カウン タを 表示す るに は、Administrative Tools >
Performance > Console Root > System Monitor を順に選択して、Performance ウィ
ンドウにアクセスします。Performance ウィンドウが表示されます。図 19-1 は、
その一例を示しています。
図 19-1
Performance ウィンドウの例
このウィンドウには、Cisco 保留音楽サーバのパフォーマンス カウンタがすべて
表示されます。Cisco CallManager は、保留音楽に関連したパフォーマンス カウ
ンタを独自に用意しています。表 19-4 では、Performance ウィンドウに表示され
るパフォーマンス カウンタについて詳しく説明しています。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽のパフォーマンスのモニタリング
表 19-4
保留音楽パフォーマンス カウンタ
パフォーマンス カウンタ名
説明
ConnectionState
プライマリとセカンダリの Cisco CallManager
を指定する。
•
1 = プライマリ
•
2 = セカンダリ
•
0 = 接続されていない
NumberOfActiveAudioSources
サポートされる各コーデック タイプを含め
た、アクティブ オーディオ ソースの合計数を
示す。オーディオ ソース 1 の mu-law と G.729
が使用可能になっている場合、このオーディ
オ ソースのカウントは 2 になります。
NumberOfActiveStreams
アクティブ ストリームの合計数を示す。オー
ディオ ソース / コーディック タイプごとに、
2 つのオーバヘッド ストリームが存在する可
能性が ありま す(1 つ は実際 のオーデ ィオ
ソース用、もう 1 つはマルチキャスト用)
。
NumberOfAvailableStreams
使用可能なシンプレックス ストリームの合計
数を示す。合計とは、すべてのデバイス用の
デバイス ドライバ内で使用可能なストリーム
の合計数を表します。
NumberOfLostConnections
対応する Cisco CallManager に対する接続が失
われた回数を示す。
TotalNumberOfStreams
処理されたストリームの合計数を示す。
サービスの状態のチェック
保留音楽サービスが実行されているかどうかチェックするには、Computer
Management > Services and Applications > Services の 順 に 選 択 し て、Computer
Management(Services)ウィンドウを表示します。Computer Management ウィン
ドウに、サービスとアプリケーションのリストが表示されます。図 19-2 は、そ
の一例を示しています。
Cisco CallManager システム ガイド
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19-25
第 19 章
保留音楽
保留音楽のパフォーマンスのモニタリング
図 19-2
Computer Management(
(Services)ウィンドウの例
)ウィンドウの例
このウィンドウにある Cisco IP Voice Media Streaming App エントリを探してくだ
さい。サービスが実行されていれば、ステータスは Started になっています。
デバイス ドライバの状態のチェック
デバイス ドライバが実行されているかどうかチェックするには、Computer
Management > System Tools > Device Manager を 順 に 選 択 し て Computer
Management(Device Manager)ウィンドウを表示します。Computer Management
ウィンドウが表示されます。図 19-3 は、その一例を示しています。
Cisco CallManager システム ガイド
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第 19 章
保留音楽
保留音楽のパフォーマンスのモニタリング
図 19-3
Computer Management ウィンドウ(デバイス ドライバ)の例
Cisco CallManager システム ガイド
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19-27
第 19 章
保留音楽
参考情報
ドライバを右クリックしてプロパティを選択すると、ドライバの展開ビューが表
示されます。Current status フィールドを見て、ステータスが Started になってい
ることを確認します。プラグアンドプレイでないドライバを表示するには、
Device Manager > View/Show hidden devices の順に選択します。
参考情報
関連トピック
•
Music On Hold の設定:Cisco CallManager アドミニストレーション ガイド
•
Media Resource Group の設定:Cisco CallManager アドミニストレーション ガ
イド
•
Media Resource Group List の設定:Cisco CallManager アドミニストレーショ
ン ガイド
参考資料
•
Installing Cisco CallManager Release 3.2
•
Upgrading Cisco CallManager Release 3.2
•
Cisco CallManager Serviceability アドミニストレーション ガイド
•
Cisco CallManager Serviceability システム ガイド
Cisco CallManager システム ガイド
19-28
78-1742-01-J
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