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日野市営住宅長寿命化計画 [4615KB pdfファイル]
日野市営住宅長寿命化計画
平成26年3月
日
野
市
日野市営住宅長寿命化計画
目 次
1.計画の背景・目的等の整理 ············································· 1
(1)計画の背景 ····························································· 1
(2)計画の目的 ···························································· 1
(3)計画の位置づけ ························································ 2
(4)計画期間 ······························································· 2
(5)対象住宅 ······························································· 2
(6)計画策定の流れ ························································ 3
2.市内における住宅ストック等の状況と課題の整理 ·························· 4
(1)人口・世帯等の状況 ····················································· 4
(2)住宅ストックの状況 ····················································· 8
3.市営住宅等ストックの状況 ·············································14
(1)立地及び敷地条件 ······················································ 14
(2)住棟別管理状況 ························································ 15
(3)共同施設等 ···························································· 21
(4)入居状況 ······························································ 22
4.住宅施策の動向 ·······················································30
4-1.国の住宅施策の動向 ··············································31
(1)住生活基本計画 ························································ 31
(2)今後の公的賃貸住宅制度等のあり方に関する建議 ·························· 33
4-2.東京都の住宅施策の動向 ··········································34
(1)東京都住宅マスタープラン ·············································· 34
(2)第 2 期東京都地域住宅計画 ·············································· 35
4-3.日野市の既定計画 ················································37
(1)第 5 次 日野市基本構想・基本計画 2020 プラン ·························· 37
(2)第 4 次日野市行財政改革大綱············································ 38
(3)日野市まちづくりマスタープラン ········································ 39
(4)福祉施策に関する既定計画 ·············································· 40
5.日野市の公営住宅をめぐる課題 ·········································43
5-1.国の住宅施策の流れ・方向性と日野市の住宅事情 ····················43
5-2.日野市の公営住宅をめぐる課題 ···································44
6.市営住宅等ストック活用の基本方針 ····································45
6-1.公営住宅の基本理念 ··············································45
(1)社会的背景 ···························································· 45
(2)上位関連計画との整合性 ················································ 45
(3)公営住宅ストック・民間賃貸住宅が抱える課題 ···························· 46
(4)ストック活用の基本理念 ················································ 47
6-2.ストック活用の基本方針 ··········································47
6-3.長寿命化に関する基本方針 ········································49
(1)日常的な維持管理に関する方針 ·········································· 49
(2)長寿命化及びライフサイクルコストの縮減に関する基本方針 ················ 49
7.市営住宅等ストック活用計画の検討 ····································51
7-1.ストック活用手法の選定 ··········································51
(1)判定基準の設定 ························································ 51
(2)市営住宅単位及び住棟単位の判定 ········································ 54
(3)ストック活用手法の選定 ················································ 61
7-2.判定結果のまとめ ················································63
8.市営住宅等維持管理計画の作成 ·········································64
8-1.建替事業等の実施方針 ············································64
(1)建替事業等の対象 ······················································ 64
(2)建替事業等の方針 ······················································ 64
8-2.長寿命化のための維持管理計画 ····································65
(1)修繕・改善事業の実施方針及び内容 ······································ 65
(2)住棟別修繕・改善計画 ·················································· 70
8-3.長寿命化のための維持管理による効果 ······························75
(1)長寿命化による維持管理を図る団地 ······································ 75
(2)ライフサイクルコスト(LCC)の算出方法 ······························ 75
(3)設定条件 ······························································ 77
(4)LCC効果の結果 ······················································ 78
日野市営住宅長寿命化計画
1.計画の背景・目的等の整理
(1)計画の背景
市では、平成 15 年度に市営住宅ストックの効果的かつ的確な活用を図るため日野市公
営住宅ストック総合活用計画を策定し、市営住宅の実情や需要等を踏まえ、適切な供給に
努めてきた。しかしながら、市税収入の増加が見込めないことや生活保護費など扶助費の
大幅な増加などにより市の財政状況は厳しさを増しており、建物の老朽化に対する改善な
どの計画的な維持保全が進まない状況である。
住宅セーフティーネットとして重要な役割を果たしている市営住宅を将来に渡って継
続的に提供していくために、将来の人口減少を見据えた管理戸数の適正化を図りつつ、少
子高齢化の急速な進行、家族形態の多様化、社会経済情勢の変化等を踏まえ、既存ストッ
クを計画的に修繕・改善することにより安全性や居住性を確保しながら長寿命化を図るこ
とが求められている。
(2)計画の目的
国の政策は、住生活基本法が平成 18 年に制定され、供給目標量を定める住宅建設五箇
年計画から住生活基本計画にシフトし、これまでの建設重視の施策から、市場重視、スト
ック重視などを基本的な視点へと転換を図っている。市では「第 4 次日野市行財政改革大
網(平成 23 年 7 月)
」において、
「将来を見据えた公共施設の配置と更新」に取り組むこ
とが示され、財政状況が厳しい中では、将来の人口減少社会を見据えた公共施設の適正規
模適正配置や計画に基づいた施設管理を行い、コンパクトで、安全・安心なまちを実現し
ていくことが重要な課題であるとして、市営住宅においては、老朽化した城址ヶ丘団地や
長山団地の用途廃止を含めた今後のあり方の検討を進めるとともに、計画的な維持修繕や
更新を図ることとしている。
安全で快適な市営住宅を長きに亘って確保するため、既存ストックの計画的な修繕及び
改善、建替えなどの公営住宅等の活用手法を定め、長期的な維持管理を実現し、更新コス
トの削減と事業量の平準化を図るため「日野市営住宅長寿命化計画」を策定する。
1
日野市営住宅長寿命化計画
(3)計画の位置づけ
本計画は、国の住生活基本計画や東京都の住宅マスタープランを考慮に入れながら、
「第
5 次日野市基本構想・基本計画(平成 23 年 3 月)
」を上位計画とし、本市における公営住
宅ストックの改善・更新における基本計画と位置付ける。
なお、従前の計画としての「日野市公営住宅ストック総合活用計画」
(平成 16 年 3 月)
における課題やその後の社会情勢変化等を考慮し、その対策を本計画で具体化する。
【計画の位置づけ】
国
日野市
住生活基本計画(全国計画)
(平成 23 年 3 月)
第 5 次日野市基本構想・基本計画
(平成 23 年 3 月)
日野市都市計画マスタープラン
(平成 15 年 10 月)
都
東京都住宅マスタープラン
(平成 24 年 3 月)
日野市
公営住宅ストック総合活用計画
(平成 16 年 3 月)
市
日野市営住宅長寿命化計画
日野市住宅マスタープラン
(平成 26 年度策定予定)
(4)計画期間
本計画の計画期間は、平成 26 年度から平成 35 年度までの 10 年間とする。
なお、計画の見直しについては、社会情勢の変化、市営住宅の需要等の変化に対応でき
るよう、中間年である 5 年程度を目安として、必要に応じた見直しを行う。
(5)対象住宅
本計画の対象となる住宅は、市内の市営住宅(7 団地、619 戸)を対象とする。
2
日野市営住宅長寿命化計画
(6)計画策定の流れ
本計画策定の流れを以下に示す。
庁内検討委員会
1.計画の背景・目的等の整理
第1回(6 月)
庁内検討委員会
2.市内における住宅ストック等の状況と課題の整理
3.市営住宅等ストックの状況
4.住宅施策の動向
5.日野市の公営住宅をめぐる課題
5-1 国の住宅施策の流れ・方向性と
日野市の住宅事情
5-2 日野市の公営住宅をめぐる課題
6.市営住宅等ストック活用の基本方針
6-1 公営住宅の基本理念
6-2 ストック活用の基本方針
6-3 長寿命化に関する基本方針
7.市営住宅等ストック活用計画の検討
7-1 ストック活用手法の選定
7-2 判定結果のまとめ
8.市営住宅等維持管理計画の作成
8-1 建替事業等の実施方針
8-2 長寿命化のための維持管理計画
8-3 長寿命化のための維持管理による効果
日野市営住宅長寿命化計画の作成
3
第2回(8 月)
庁内検討委員会
第3回(9 月)
庁内検討委員会
第4回(10 月)
庁内検討委員会
第5回(12 月)
庁内検討委員会
第6回(3 月)
庁内検討委員会
日野市営住宅長寿命化計画
2.市内における住宅ストック等の状況と課題の整理
(1)人口・世帯等の状況
①人口・世帯数の推移
本市は、平成 22 年国勢調査では、人口 180,052 人、世帯数 80,138 世帯となっている。
人口・世帯数ともに増加傾向にあり、平成 2 年から平成 22 年で世帯数は約 1.26 倍とな
っている。
(世帯)
(人)
100,000
200,000
175,000
165,928
166,537
176,538
167,942
80,000
150,000
125,000
180,052
77,447
63,504
67,377
80,138
71,505
60,000
100,000
40,000
75,000
50,000
20,000
25,000
0
0
平成2年
平成7年
平成12年
人口
平成17年
平成22年
世帯
図 2-1 人口世帯数の推移(出典:各年国勢調査)
②年齢別人口の推移
年齢別人口は、年少人口(0~14 歳)がやや減少傾向にあり、老年人口(65 歳以上)は
増加し、平成 22 年で 20.8%と 20%を超え、高齢化が進行していることが伺える。
100%
7.9%
90%
10.7%
13.9%
17.2%
20.8%
73.5%
70.2%
66.2%
80%
70%
60%
50%
76.0%
75.8%
40%
30%
20%
10%
16.1%
13.5%
12.6%
12.6%
12.9%
平成2年
平成7年
平成12年
平成17年
平成22年
0%
0~14歳
15~64歳
65歳以上
図 2-2 年齢別人口の推移(出典:各年国勢調査)
4
日野市営住宅長寿命化計画
③年代別の人口動態と定住率
年代別の人口動態については、20 代、15~19 歳での転入が多い傾向にあり、60 歳代で
は転出に転じているものの、全世代で転入者が多い傾向にある。
年代別の 5 年以上の定住率については、20 代、30 代での定住率が多世代を比べて低い
傾向にある。
図 2-3 年代別の人口動態
転出入による増減
転入者が多い
←
7,000
日野市
6,000
立川市
府中市
5,000
昭島市
4,000
町田市
国立市
3,000
多摩市
2,000
転出者が多い
1,000
0
→
-1,000
15歳未満
15~19歳
20代
30代
40代
50代
60代
70歳以上
年代別5年以上の定住率【日野市】
70歳以上
83.8%
60代
84.1%
50代
77.1%
40代
64.1%
30代
42.8%
20代
38.7%
15~19歳
56.9%
15歳未満
59.0%
0%
20%
40%
60%
5
80%
100%
日野市営住宅長寿命化計画
④世帯人員構成
世帯人員構成は平成 2 年からの 20 年で、5 人以上の世帯が 5,960 世帯から 3,573 世帯
に減少している。4 人世帯がやや減少し、3 人世帯はやや増加している。
平成 2 年からの 20 年で 1 人世帯は約 1.4 倍、2 人世帯では約 2 倍と特に大きく増加し
ている。
(世帯)
90000
80000
3,906
70000
60000
5,960
50000
13,955
40000
30000
4,254
5,093
12,550
13,404
10,482
16,459
13,817
19,207
21,090
20000
10000
13,686
12,609
11,609
11,000
11,131
11,310
3,573
11,089
21,744
24,143
26,806
29,701
30,602
平成2年
平成7年
平成12年
平成17年
平成22年
0
1人
2人
3人
4人
5人以上
図 2-4 世帯人員構成の推移(出典:各年国勢調査)
6
日野市営住宅長寿命化計画
⑤高齢世帯の状況
高齢単身世帯は増加傾向にあり、近年では特に 75 歳以上の後期高齢者での伸び率が高
い傾向にある。
高齢夫婦世帯についても増加傾向にあり、近年では夫の年齢が 80 歳以上での伸び率が
高い傾向にある。
(世帯)
0
1000
845
平成7年
2000
626
988
平成17年
1,242
729
65~69歳
477
1,316
1,584
平成22年
4000
5000
6000
7000
477 267 130
887
平成12年
3000
279
1,125
1,580
707
508
1,608
70~74歳
75~79歳
1,170
80~84歳
825
85歳以上
図 2-5 高齢単身世帯の推移 (出典:各年国勢調査)
(世帯)
0
平成7年
平成12年
平成17年
平成22年
1000
1,505
1,917
2000
1,039
3000
4000
5000
6000
7000
8000
555 316 143
1,693
2,118
2,377
907
2,183
439 202
1,490
2,424
夫の年齢が65~69歳
夫の年齢が70~74歳
夫の年齢が80~84歳
夫の年齢が85歳以上
657 334
1,974
1,114
夫の年齢が75~79歳
図 2-6 高齢夫婦世帯の推移 (出典:各年国勢調査)
7
483
9000
日野市営住宅長寿命化計画
(2)住宅ストックの状況
①居住世帯の有無別住宅ストック
平成 20 年の住宅・土地統計調査によると、住宅総数は 87,720 戸で、そのうち居住世
帯あり 77,210 戸、居住世帯なし 10,510 戸となっている。居住世帯のない住宅の内訳は、
一時現在者のみ 290 戸、空き家 10,170 戸、建設中 50 戸であり、空き家率は 11.6%であ
る。
住宅ストックの推移をみると、住宅総数は増加傾向を示している。
空き家率は、平成 15 年にまで増加傾向にあり、平成 20 年は減少したものの 10%を超
えている。
表 2-1 居住世帯の有無別住宅ストック
総数
居住世帯あり
昭和63年
61,060
55,690
平成5年
65,580
59,770
平成10年
75,130
67,280
平成15年
76,730
64,970
650
440
280
310
4,220
500
6.9%
4,840
540
7.4%
一時現在
居住世帯 者のみ
なし
空き家
建築中
空き家率
(世帯)
居住世帯あり
単位:戸
平成20年
87,720
77,210
290
7,180
11,420
10,170
380
30
50
9.6%
14.9%
11.6%
出典:各年住宅・土地統計調査
一時現在者のみ
空き家
建築中
空き家率
100000
18.0%
90000
14.9%
80000
70000
60000
50000
40000
30000
500
4,220
650
6.9%
55,690
4,840
7,180
540
440
380
280
10,170
30
11,420
50
16.0%
290
14.0%
11.6%
310
9.6%
12.0%
10.0%
7.4%
8.0%
67,280
59,770
77,210
64,970
6.0%
20000
4.0%
10000
2.0%
0
0.0%
昭和63年
平成5年
平成10年
平成15年
平成20年
図 2-7 居住世帯の有無別住宅ストック(出典:各年住宅・土地統計調査)
※住宅・土地統計調査データは、標本調査による推計値である。
※本報告書では住宅・土地統計調査の記載データを用いるため、実際の合計値とは異なる場合がある。
8
日野市営住宅長寿命化計画
②所有関係別住宅数
日野市の主世帯(居住世帯あり)の住まい方は、持ち家が 50.6%、公営借家 4.7%、
都市再生機構・公社の借家 5.2%、民営借家 34.3%、給与住宅 3.1%となっている。都
平均と比べ、持ち家比率はやや高くなっている。
※主世帯:住居に居住している世帯の内、1住宅に1世帯が住んでいる場合はその世帯を「主世帯」とし、
1住宅に2世帯以上住んでいる場合には、そのうちの主な世帯(家の持ち主や借り主の世帯な
ど)を「主世帯」とし、他の世帯を「同居世帯」としている。
なお、単身者が友人と共同でアパートの 1 室を借りて住んでいる場合など、1 住宅に二人以上
の単身者が住んでいる場合は、便宜、そのうちの一人を「主世帯」とし、他の人は一人一人を
「同居世帯」とした。
表 2-2 所有関係別住宅数
単位:戸
総数
日野市
東京都
77,210
100.0%
5,939,900
100.0%
持ち家
借家
39,100
50.6%
2,650,900
44.6%
公営の
借家
36,620
47.4%
2,909,300
49.0%
都市再生機構・
民営借家
公社の借家
3,640
4.7%
274,600
4.6%
給与住宅
4,050
26,500
2,420
5.2%
34.3%
3.1%
225,900 2,206,300
202,500
3.8%
37.1%
3.4%
出典:平成20年住宅・土地統計調査
③建築時期
昭和 55 年度以前の旧耐震基準で建築された専用住宅は、平成 20 年現在で 19,730 戸あ
り、住宅総数の 25.7%を占めている。
表 2-3 建築時期別住宅数
単位:戸
総数
専用住宅
店舗
その他
併用住宅
計
76,760
450
77,210
昭和35年 昭和36~ 昭和46~ 昭和56~
以前
45年
55年
平成2年
720
6,110
12,900
14,580
平成3~
7年
平成8~
12年
8,900
12,240
平成13~ 平成18年
17年
以降
11,980
6,270
0.9%
8.0%
16.8%
19.0%
10
20
160
150
-
90
-
-
2.2%
4.4%
35.6%
33.3%
-
20.0%
-
-
730
0.9%
6,130
7.9%
13,050
16.9%
14,730
19.1%
11.6%
8,900
11.5%
15.9%
12,330
16.0%
15.6%
11,980
15.5%
8.2%
6,270
8.1%
出典:平成20年住宅・土地統計調査
9
日野市営住宅長寿命化計画
④構造別住宅数
構造別では、木造が 6,210 戸(8.0%)
、防火木造が 32,730 戸(42.4%)
、鉄筋・鉄骨
コンクリート造が 30,440 戸(39.4%)
、鉄骨造が 7,780 戸(10.1%)となっている。
新耐震基準(昭和 56 年)以前に建築された住宅(19,910 戸、25.8%)のうち、鉄筋・
鉄骨コンクリート造が 8,440 戸(42.4%)と最も多い。
表 2-4 構造別住宅数
単位:戸
構造
総数
住宅総数
昭和35年以前
昭和36~45年
昭和46~55年
昭和56~平成2年
平成3~7年
平成8~12年
平成13~17年
平成18年~20年9月
木造
77,210
730
6,130
13,050
14,730
8,900
12,330
11,980
6,270
防火木造
6,210
400
1,000
1,560
1,240
540
350
420
310
鉄筋・鉄骨
コンクリート造
32,730
280
1,500
6,080
7,680
3,410
5,100
4,790
2,940
鉄骨造
その他
30,440
7,780
50
20
20
3,540
100
4,880
480
50
4,380
1,430
3,210
1,730
6,010
860
4,430
2,340
2,640
380
出典:平成20年住宅・土地統計調査
⑤住居面積
住居面積の平均は、全住宅では 70.28 ㎡となっており、所有関係別では、持ち家の面
積が最も広く、100.90 ㎡となっている。次いで、都市再生機構・公社の借家で 54.83 ㎡
となっている。
表 2-5 所有関係別住居面積
単位:㎡
全住宅
70.28
持ち家
100.90
公営の借家
51.18
都市再生機構・公社の借家
54.83
民営借家
32.97
給与住宅
38.86
出典:平成20年住宅・土地統計調査
10
日野市営住宅長寿命化計画
⑥居住水準
持ち家では最低居住面積水準未満世帯が 180 世帯(0.5%)であるのに対し、借家では
9,050 世帯(24.7%)となっている。
全体的には、最低居住面積水準未満世帯は少なく、誘導居住面積水準以上の割合が
42.3%となっており、居住水準はやや高くなっている。
世帯人員別居住水準では、ほとんどの世帯で最低居住面積水準以上となっているが、1
人世帯(25.1%)
、6 人以上世帯(11.2%)の最低居住面積水準未満世帯の割合が 10%以
上と高くなっている。
表 2-6 所有関係別居住面積水準の状況
単位:世帯
総数
主世帯
持ち家
借家
最低居住面積水準未満
77,210
39,100
36,620
9,230
180
9,050
最低居住面積水準以上
最低居住面積水準以上 誘導居住面積水準以上
12.0%
0.5%
24.7%
66,490
38,920
27,570
86.1%
32,660
42.3%
99.5%
25,310
64.7%
75.3%
7,350
20.1%
出典:平成20年住宅・土地統計調査
表 2-7 世帯人員別居住面積水準の状況
総数
1人世帯
2人世帯
3人世帯
4人世帯
5人世帯
6人以上世帯
単位:世帯
最低居住面積水準以上
最低居住面積水準未満
最低居住面積水準以上 誘導居住面積水準以上
28,960
20,310
13,510
10420
3120
890
7,280
800
280
590
170
100
25.1%
3.9%
2.1%
5.7%
5.4%
11.2%
21,380
18,510
13,070
9790
2950
790
9,940
34.3%
73.8%
91.1%
12,990
64.0%
6,730
49.8%
96.7%
94.0%
2230
21.4%
94.6%
580
18.6%
88.8%
190
21.3%
出典:平成20年住宅・土地統計調査
※住宅・土地統計調査データは、標本調査による推計値である。
※本報告書では住宅・土地統計調査の記載データを用いるため、実際の合計値とは異なる場合がある。
※「最低居住面積水準」とは、世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠な住宅の面
積に関する水準。
(1)単身者 25 ㎡
(2)2 人以上の世帯 10 ㎡×世帯人数+10 ㎡
※「誘導居住面積水準」とは、世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応
するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準であり、都市の郊外及び都市部以外の一般地域における
戸建住宅居住を想定した一般型誘導居住面積水準と、都市の中心及びその周辺における共同住宅居住を想定
した都市居住型誘導居住面積水準からなる。
(1) 一般型誘導居住面積水準
① 単身者 55 ㎡
② 2 人以上の世帯 25 ㎡×世帯人数+25 ㎡
(2) 都市居住型誘導居住面積水準
① 単身者 40 ㎡
② 2 人以上の世帯 20 ㎡×世帯人数+15 ㎡
11
日野市営住宅長寿命化計画
⑦公営住宅の状況
本市には、市営住宅が 7 住宅 619 戸整備されている。
その他に、都営住宅が 15 住宅 2,908 戸ある。
表 2-8 公営住宅一覧
市
営
住
宅
番
号
団地名
構造
階数
建設
年度
管理
戸数
1
城址ヶ丘
木造
平屋
S31
14
2
長山
中層耐火
4
S45、S46、S47
72
3
高幡
中層耐火
5
S49、H5
82
4
川原付
中層耐火
3
S53~S55、H2
91
5
向川原
中層耐火
4
S61~H1
264
6
下田
中層耐火
3
H6
27
7
第一東光寺
中層耐火
3
H12~H14
69
合計
都
営
住
宅
619
番
号
団地名
構造
階数
建設
年度
管理
戸数
1
日野栄町二丁目アパート
中層耐火
3~4
H2~4
152
2
日野三沢アパート
中層耐火
3~5
S46
148
3
日野新井アパート
中層耐火
5
S43
472
4
日野新町一丁目アパート
中層耐火
高層耐火
3~5
9~10
H9~14
460
5
日野神明三丁目アパート
中層耐火
4~5
H6
45
6
多摩平一丁目アパート
中層耐火
高層耐火
3
7
S57~59
86
7
多摩平四丁目アパート
高層耐火
9
H13
162
8
多摩平六丁目アパート
中層耐火
3
H1
26
9
日野大坂上三丁目アパート
中層耐火
3~4
H3~13
399
10
日野百草アパート
中層耐火
4
H5
28
11
日野平山四丁目アパート
高層耐火
6
H7~12
315
12
日野平山アパート
中層耐火
5
S44~48
300
13
日野万願寺アパート
中層耐火
3
H4
54
14
落川アパート
中層耐火
3
S60
50
15
落川第2アパート
中層耐火
3~4
H2~4
211
合計
2,908
出典:日野市資料
12
日野市営住宅長寿命化計画
No.7第一東光寺団地
No.4川原付団地
No.6下田団地
No.2長山団地
No.3高幡団地
No.5向川原団地
No.1城址ヶ丘団地
図 2-8 市営住宅位置図
13
日野市営住宅長寿命化計画
3.市営住宅等ストックの状況
(1)立地及び敷地条件
敷地面積については、約 6.1ha で、平均敷地面積は約 6,700 ㎡となっている。最も広い
敷地は向川原団地(30,043.00 ㎡)で、最も狭い敷地は高幡団地1号棟(1,105.81 ㎡)と
なっている。
立地状況としては、全ての住宅が市街化区域内に位置しており、市有地に建設されてい
る。
表 3-1 市営住宅の立地及び敷地条件
番
号
団地名
敷地面積
所在地
用途地域
容積率
建ぺい率 所有区分
A
2,148.75 ㎡ 西平山一丁目29番地の4 第2種中高層住居専用地域
200 %
60 %
市有地
B
1,983.46 ㎡ 西平山一丁目29番地の7 第1種中高層住居専用地域
200 %
60 %
市有地
3,970.11 ㎡ 旭が丘二丁目42番地
第1種中高層住居専用地域
200 %
60 %
市有地
1
1,105.81 ㎡ 高幡566番地
第1種中高層住居専用地域
200 %
60 %
市有地
2
3,002.74 ㎡ 高幡864番地の11
第1種中高層住居専用地域
200 %
60 %
市有地
第1種低層住居専用地域
100 %
50 %
市有地
30,043.00 ㎡ 南平五丁目30番地の1
第1種低層住居専用地域
80 %
40 %
市有地
6 下田
2,528.80 ㎡ 石田二丁目12番地の4
第1種低層住居専用地域
100 %
50 %
市有地
7 第一東光寺
8,823.31 ㎡ 栄町三丁目14番地の1
第1種低層住居専用地域
80 %
40 %
市有地
1 城址ヶ丘
2 長山
3 高幡
4 川原付
5 向川原
7,097.68 ㎡ 万願寺六丁目7番地の1
合計
60,703.66 ㎡
平均
6,744.85 ㎡
出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在)
14
日野市営住宅長寿命化計画
(2)住棟別管理状況
本市の市営住宅の棟数は 37 棟、総管理戸数は 619 戸である。
木造平屋建ての城址ヶ丘は、既に耐用年数を超える住宅であり空住戸について順次、用
途廃止としている。なお、耐用年数を超え老朽化も著しことから、全戸、用途廃止とする
こととしており、西平山土地区画整理事業の進捗に合わせ、B については、平成 26 年度末、
A については、平成 27 年度末までに用途廃止とすることとしている。
長山団地は、築後 42~44 年であり耐用年数の 1/2 を経過しており、用途廃止の検討が求
められていることに加え、老朽化も著しいことから政策空き家を実施している。
表 3-2 市営住宅の住棟別管理状況
番
号
1
団地名
城址ヶ丘
A
B
構造
階数
経過年数
建設
耐用
年度 基準年 中間年 目標年 年数
(H26) (H30) (H35)
木造
平屋
S31
1
2
長山
高幡
川原付
58
62
67
30
6
6
超
6
6
58
62
67
30
8
8
超
8
8
S45
44
48
53
70
1
24
-
-
-
43
47
52
70
1
24
-
-
-
S47
42
46
51
70
1
24
-
-
-
中層耐火
5
S49
40
44
49
70
1
25
-
-
-
2
中層耐火
5
H5
21
25
30
70
1
57
-
-
-
S53
36
40
45
70
1
19
-
-
-
S54
35
39
44
70
1
24
-
-
-
H2
24
28
33
70
1
24
-
-
-
S55
34
38
43
70
1
24
-
-
-
S61
28
32
37
70
S62
27
31
36
70
S63
26
30
35
70
2
3
中層耐火
3
1
3
4
5
中層耐火
4
6
7
8
下田
7 第一東光寺
中層耐火
1
中層耐火
2
中層耐火
3
中層耐火
4
中層耐火
3
3
1
24
-
-
-
1
24
-
-
-
1
32
-
-
-
1
32
-
-
-
1
32
-
-
-
1
32
-
-
-
1
32
-
-
-
32
-
-
-
H1
25
29
34
70
1
1
24
-
-
-
H6
20
24
29
70
1
27
-
-
-
H12
14
18
23
70
1
18
-
-
-
H13
13
17
22
70
1
18
-
-
-
H14
12
16
21
70
1
24
-
-
-
H14
12
16
21
70
1
9
-
-
-
37
619
14
14
37.8%
2.3%
9
6
戸数
1
2
向川原
棟数
S46
4
5
超過
4
1
4
棟数
中層耐火
2
3
3
耐用年数を超える住宅(H35)
管理
戸数
出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在)
15
日野市営住宅長寿命化計画
①建設年度別、構造別戸数
・昭和 45 年以降に建設された市営住宅は全て耐火構造である。
・構造強度については、新耐震基準が施行された昭和 56 年度以前の住宅は 178 戸で、全体
の 28.8%を占めている。
表 3-3 市営住宅の建設年度
建設年度
戸数計
割合
簡易耐火構造
木造
簡平
単位:戸
耐火構造
中層
準耐火
簡二
~S40年度
14
2.3%
14
S41~S45年度
24
3.9%
24
S46~S50年度
73
11.8%
73
S51~S55年度
67
10.8%
67
S56~S60年度
0
0.0%
S61~H2年度
288
46.5%
288
H3~H7年度
84
13.6%
84
H8~H12年度
18
2.9%
18
H13~H17年度
51
8.2%
51
H18年度~
0
0.0%
計
619
100.0%
14
0
0
0
605
(戸)
350
288
300
250
200
S55年以前
178戸(28.8%)
150
100
50
73
14
24
S41~S45
年度
51
18
0
0
~S40年度
84
67
S46~S50
年度
S51~S55
年度
S56~S60
年度
S61~H2
年度
H3~H7
年度
H8~H12
年度
0
H13~H17 H18年度~
年度
図 3-1 市営住宅の建設年度戸数(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
16
日野市営住宅長寿命化計画
②構造階数
・耐火構造の住宅ストックは、3 階建てから 5 階建てまでの中層住宅である。
・市営住宅の構造は、中層耐火構造(3~5 階)が、605 戸(97.8%)である。
・階段室型は 313 戸、50.6%であり、エレベータ設置の点から課題が残る。エレベータが
設置されているのは、シルバーハウジング・プロジェクトが導入されている第一東光寺
(第 3 棟・24 戸)及び高幡団地(2 号棟・57 戸)である。
表 3-4 市営住宅の構造
構造
棟数
木造
平屋建て
簡易平屋建て(簡平)
簡易耐火構造
簡易二階建て(簡二)
中層(3~5階)
耐火構造
階段室型
片廊下型
計
14
0
0
23
11
12
37
(%)
37.8%
0.0%
0.0%
62.2%
29.7%
32.4%
100.0%
戸数
14
0
0
605
313
292
619
(%)
2.3%
0.0%
0.0%
97.7%
50.6%
47.2%
100.0%
木造
2.3%
木造
中層(3~5階)・片廊下型
簡平
47.2%
簡二
中層(3~5階)・階段室型
50.6%
中層(3~5階)・階段室型
中層(3~5階)・片廊下型
図 3-2 市営住宅の構造(戸数)
(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
17
日野市営住宅長寿命化計画
③住戸規模
市営住宅の住戸規模は、50 ㎡以上~60 ㎡未満が 289 戸(46.7%)と最も多く、次いで
60 ㎡以上~70 ㎡未満の 182 戸(29.4%)であり、間取りは3DKである。
木造の城址ヶ丘や長山団地では、40 ㎡未満と狭小である。
表 3-5 市営住宅の住戸規模
一戸当たりの床面積
計
割合
簡易耐火構造
木造
簡平
単位:戸
耐火構造
中層
準耐火
簡二
30㎡以上~40㎡未満
123
19.9%
14
109
40㎡以上~50㎡未満
25
4.0%
25
50㎡以上~60㎡未満
289
46.7%
289
60㎡以上~70㎡未満
182
29.4%
182
計
619
100.0%
14
0
0
0
605
※一戸当たりの床面積は「住戸専用面積」
30㎡以上~40㎡未満
19.9%
40㎡以上~50㎡未満
4.0%
60㎡以上~70㎡未満
29.4%
30㎡以上~40㎡未満
40㎡以上~50㎡未満
50㎡以上~60㎡未満
50㎡以上~60㎡未満
46.7%
60㎡以上~70㎡未満
図 3-3 市営住宅の住戸規模(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
(参考)居住面積水準
単身者
2人世帯
標準世帯(2~4人)
多家族世帯(5人以上)
最低居住
面積水準
25㎡
30㎡
30~50㎡
60㎡~
一般型誘導居住
面積水準
55㎡
75㎡
75~125㎡
150㎡~
18
都市居住型
誘導居住面積水準
40㎡
55㎡
55~95㎡
115㎡~
日野市営住宅長寿命化計画
④設備状況
浴室については、一部の団地で基本的に風呂釜等の設備は入居者負担となっている。
住戸内の高齢化対応としては、高幡団地 2 号棟、第一東光寺 3 号棟で高齢者向け住宅が
整備されている。また、高幡団地 2 号棟、向川原団地 8 号棟、第一東光寺 2 号棟で車椅子
用住宅が整備されている。
共用部分・住戸外の高齢化対応では、中層耐火構造の住宅の共用部分における手摺設置
が行われている。
3 箇所給湯(台所・浴室・洗面所)については、川原付団地 3 号棟、高幡団地 2 号棟、
下田団地、第一東光寺団地で設置されている。
エレベータについては、シルバーハウジング・プロジェクトが導入されている第一東光
寺(3 号棟・24 戸)及び高幡団地(2 号棟・57 戸)で設置されている。
表 3-6 市営住宅の設備状況(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
番
号
1
団地名
城址ヶ丘
A
構造
階数
建設
年度
浴室
高齢化対応
(住戸内)
(共用部分・住戸外)
3箇所給湯
エレベーター
の有無
木造
平屋
S31
浴室なし
なし
なし
なし
(自己負担)
-
中層耐火
4
浴室あり
(浴槽・風呂釜なし)
なし
手摺設置
(階段)
なし
(入居者負担)
なし
なし
手摺設置(廊下)
なし
(台所・風呂釜入
居者負担)
なし
手摺設置
(廊下、階段)
あり
あり
3号棟あり
その他なし
(台所・風呂釜入
居者負担)
なし
なし
台所・洗面なし
浴室あり
(台所入居者負
担)
なし
手摺設置
(廊下、階段)
あり
なし
手摺設置
(廊下、階段)
あり
高齢化対応
B
S45
1
2
長山
2
3
3
4
S46
S47
1
中層耐火
5
S49
浴室あり
(車いす住戸以外浴
槽・風呂釜なし)
2
中層耐火
5
H5
浴室あり
高幡
川原付
1
S53
2
S54
中層耐火
3
3
H2
4
S55
1
高齢者単身向(18戸)
高齢者世帯向(8戸)
車椅子(4戸)
なし
浴室あり
(3号棟以外浴槽・風
呂釜なし)
なし
手摺設置(階段)
なし
S61
2
3
S62
なし
4
5
向川原
5
中層耐火
4
浴室あり
S63
6
7
H1
8
車椅子(4戸)
9
6
7
下田
第一東光寺
なし
中層耐火
3
H6
浴室あり
なし
1
中層耐火
H12
なし
2
中層耐火
H13
車椅子(2戸)
3
中層耐火
H14
シルバーピア
4
中層耐火
H14
なし
3
なし
浴室あり
19
あり
なし
日野市営住宅長寿命化計画
⑤修繕・改善等履歴の状況
修繕・改善等の履歴は、中層耐火構造の住宅では適宜修繕を行い、適切な維持管理を行
うことで良質な住宅ストックの形成に努めているものの、厳しい財政状況から、経年劣化
に対しての修繕・改修工事を十分に実施することが困難であり、計画的な実施には至って
いない状況にある。
表 3-7 修繕・改善等履歴の状況(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
番
号
1
団地名
城址ヶ丘
平成18年
長山
平成22年
B
住宅用火災報知器
設置修繕
2
外部鉄部塗装修繕
(3号棟のみ)
3
高幡
2
ガス管改修修繕
給水設備修繕
ガス管改修修繕
給水ポンプ改修修繕
共用栓漏水緊急
修繕
揚水ポンプ2号機交
換修繕
1 外部鉄部塗装修繕
3
平成21年
A
1
2
平成20年
平成19年
乗用エレベータ修繕 乗用エレベータ修繕
1
2
4
川原付
3
給水ポンプ取替え
修繕
揚水ポンプ及び
キャッチ弁交換修繕
4
1
2
3
4
5
向川原
住宅用火災報知器
設置修繕
5
加圧給水ユニット
交換修繕
6
7
給水ポンプ改修修繕
8
9
6
給水ポンプ取替え
修繕
下田
1
7 第一東光寺
2
住宅用火災報知器
設置修繕
3
4
地上デジタル放送
アンテナ設置工事
全7団地共通
その他
退去修繕、風呂釜、 退去修繕、風呂釜、 退去修繕、風呂釜、 退去修繕、風呂釜、 退去修繕、風呂釜、
給湯器、漏水等
給湯器、漏水等
給湯器、漏水等
給湯器、漏水等
給湯器、漏水等
20
日野市営住宅長寿命化計画
(3)共同施設等
集会所は、高幡団地 2 号棟、向川原団地、第一東光寺団地の 3 ヶ所に設置されている。
児童遊園が設置された住宅は、2 住宅となっている。
給水方式は、中層耐火構造の住宅では降下水槽または受水槽となっており、それ以外の
木造住宅では直結方式となっている。
し尿処理施設は、城址ヶ丘団地は汲み取り式だが、それ以外は公共下水道が整備されて
いる。
ガスの供給方式は、プロパンガスを使用している住宅が 2 住宅、それ以外は都市ガスと
なっている。
表 3-8 市営住宅の共同施設等(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
番
号
団地名
集会所
(㎡)
児童遊園
駐車場
(台数)
駐輪場
ごみ
集積所
給水方式
し尿処理
ガス
1
城址ヶ丘
なし
なし
なし
なし
なし
直結給水
汲み取り式
プロパンガス
2
長山
なし
なし
なし
あり
あり
高架水槽
公共下水道
プロパンガス
1
なし
なし
障害者用:5
あり
あり
高架水槽
公共下水道
都市ガス
3
高幡
2
70.00
なし
13
あり
あり
高架水槽
公共下水道
都市ガス
4
川原付
なし
あり
なし
あり
あり
高架水槽
公共下水道
都市ガス
5
向川原
178.66
あり
障害者用:4
あり
あり
受水槽
圧送方式
公共下水道
都市ガス
6
下田
なし
あり
24
あり
あり
受水槽
公共下水道
都市ガス
7
第一東光寺
130.49
あり
一般:48
障害者用:2
あり
あり
直結給水
公共下水道
都市ガス
21
日野市営住宅長寿命化計画
(4)入居状況
①入居状況
平成 25 年 6 月現在、本市の市営住宅管理戸数は、619 戸、入居戸数は 574 戸、空家数は
45 戸であり、入居率は 92.7%となっている。
長山団地で政策空き家を実施している。
表 3-9 市営住宅の入居状況(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
番
号
団地名
1
城址ヶ丘
2
長山
A
B
構造
階数
建設
年度
木造
平屋
S31
中層耐火
4
1
2
3
3
4
高幡
川原付
24
19
5
79.2%
3DK
24
20
4
83.3%
3DK
1
24
19
5
79.2%
3DK
2DK
S45
1
S46
1
S47
2,148.75
3K
1,983.46
S49
1
25
24
1
96.0%
5
H5
1
57
49
8
86.0% 1DK・2DK・3DK
1
S53
1
19
18
1
94.7%
3DK
2
S54
1
24
21
3
87.5%
3DK
H2
1
24
23
1
95.8%
3DK
S55
1
24
24
0
100.0%
3DK
1
24
23
1
95.8%
3DK
1
24
23
1
95.8%
3DK
1
32
30
2
93.8%
3DK
1
32
30
2
93.8%
3DK
1
32
30
2
93.8%
3DK
1
32
29
3
90.6%
3DK
1
32
32
0
100.0%
3DK
1
32
30
2
93.8%
3DK
1
24
23
1
95.8%
3DK
H6
1
27
27
0
100.0%
3DK
3
中層耐火
3
S61
S62
5
中層耐火
4
6
S63
7
H1
8
9
下田
中層耐火
3
1
中層耐火
H12
1
18
17
1
94.4%
3DK
2
中層耐火
H13
1
18
18
0
100.0%
3DK
3
中層耐火
H14
1
24
20
4
83.3%
1DK・2DK
4
中層耐火
H14
1
9
9
0
100.0%
3DK
37
619
571
48
92.2%
3
合計
22
敷地面積
(㎡)
3K
5
4
第一東光寺
92.9%
8
中層耐火
3
7
1
6
8
間取り
中層耐火
2
6
13
6
入居率
2
1
向川原
空家
戸数
管理
戸数
1
4
5
入居
戸数
棟数
3,970.11
1,105.81
3,002.74
7,097.68
30,043.00
2,528.80
8,823.31
60,703.66
日野市営住宅長寿命化計画
②入居者の世帯人員構成
・世帯人員は1人世帯 32.2%、2 人世帯 41.5%と、半数以上を 1 人または 2 人世帯が占め
ている。
・団地の延べ床面積の 50 ㎡以上が 4 分の 3 を占めることを考慮すると、入居者と間取り及
び広さのミスマッチが起きている。
・特に、川原付団地、向川原、下田では住戸面積が 50 ㎡以上あることからミスマッチが多
いと考えられる。
5人以上
4.7%
4人
7.7%
1人
32.2%
3人
13.9%
2人
41.5%
図 3-4 入居世帯の世帯人員構成(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在)
)
1人
0%
10%
20%
50%
5人以上
60%
70%
80%
90%
42.4%
18.6%
36.0%
14.8%
18.0%
66.7%
47.0%
5.8% 4.7%
11.6%
3.7%
39.4%
図 3-5 団地別の入居世帯の世帯人員構成(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在)
)
23
1.7%
5.5% 4.1% 4.1%
48.8%
26.8%
向川原
13.6%
46.6%
22.1%
100%
23.1%
39.7%
高幡
第一東光寺
40%
4人
42.4%
長山
下田
3人
76.9%
城址ケ丘
川原付
30%
2人
7.6%
14.8%
9.1%
4.5%
日野市営住宅長寿命化計画
③世帯主の年齢構成
・世帯主の年齢は 60 歳以上が 64.5%で最も多く、以下は 40~49 歳の 14.1%、50~59 歳
の 13.6%、30~39 歳の 6.6%、20~29 歳の 1.0%、20 歳未満の 0.2%となっている。
・60 歳以上の高齢者が7割以上の団地は、城址ヶ丘団地、長山団地、高幡団地、第一東光
寺団地である。高齢者住宅を持つ団地では多くなっているが、それでも対応住戸は少な
く、全体的にも 60 歳以上は6割以上を超えていることから、団地内での高齢者への対応
は必要になると考えられる。
20~29歳
1.0%
20歳未満
0.2%
30~39歳
6.6%
40~49歳
14.1%
50~59歳
13.6%
60歳以上
64.5%
図 3-6 世帯主の年齢層(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在)
)
20歳未満
0%
10%
城址ケ丘
7.7%
長山
8.5%
高幡
川原付
5.5%
20%
10.2%
6.8%
40%
6.8%
16.3%
第一東光寺 1.5%4.5% 4.5%
50%
50~59歳
60%
60歳以上
70%
80%
74.6%
82.2%
14.0%
19.2%
14.8%
40~49歳
76.9%
5.5%
9.3%
3.7%
30%
15.4%
向川原 2.0% 7.2%
下田
30~39歳
20~29歳
60.5%
17.2%
54.4%
22.2%
59.3%
10.6%
78.8%
図 3-7 団地別の世帯主の年齢層(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在)
)
24
90%
100%
日野市営住宅長寿命化計画
④家族形態
・入居世帯の家族形態は、単身(65 歳以上)が 25.1%で最も多く、以下、夫婦+子供の
16.7%、片親+子供(子が 18 歳以上)の 15.7%、夫婦のみ(どちらも 65 歳以上)の 13.6%
となっている。単身(65 歳未満)や三世代、その他の世帯はいずれも 10%以下となって
いる。
・全体の 38.7%が高齢者のみ世帯である。
(高齢者単身 25.1%、高齢者夫婦 13.6%)
・高齢者住宅が 50 戸、車いす住宅が 13 戸整備されているが、将来的にも高齢化が数むこ
とを考えると高齢化対応が遅れている状況にある。
片親+子供(子が
18歳未満)
6.3%
三世代、その他
5.4%
片親+子供(子が
18歳以上)
15.7%
単身(65歳以上)
25.1%
単身(65歳未満)
7.0%
夫婦+子供
16.7%
夫婦のみ(どちら
も65歳以上)
13.6%
夫婦のみ
6.6%
夫婦のみ(どちら
かが65歳以上)
3.7%
図 3-8 入居者の家族形態(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在)
)
単身(65歳以上)
夫婦のみ(どちらも65歳以上)
夫婦のみ
片親+子供(子が18歳以上)
0%
10%
20%
40%
50%
60%
8.5%
38.4%
高幡
川原付
18.6%
向川原
18.0%
7.4%
8.8%
7.4%
18.5%
37.9%
15.3%
1.4%
3.5%
70%
80%
15.4%
33.9%
長山
第一東光寺
30%
61.5%
城址ケ丘
下田
単身(65歳未満)
夫婦のみ(どちらかが65歳以上)
夫婦+子供
片親+子供(子が18歳未満)
2.3%
14.0%
10.0%
2.7%4.1% 5.5%
16.3%
19.8%
3.2% 5.2%
3.7%
24.8%
18.5%
7.6%
15.4%
6.8% 1.7% 10.2%
21.9%
5.1% 3.4%
12.3%
9.6%
11.6%
11.6%
4.8%
25.9%
6.1% 3.0% 7.6%
4.1%
2.3%
8.4%
7.4% 3.7%
18.2%
図 3-9 団地別の入居者の家族形態(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在)
)
25
100%
0.0%7.7%
15.3%
16.8%
7.4%
13.6%
90%
3.0%
3.0%
日野市営住宅長寿命化計画
⑤居住年数
・ 入居世帯の居住年数は、4 年以下が 52.4%、10 年以上が 31.4%となっている。
・ 団地別では、10 年以上の入居者が特に多いのは城址ヶ丘団地(84.6%)、高幡団地
(63.0%)
、川原付団地(67.4%)である。城址ヶ丘団地は、老朽化が進み用途廃止の
予定であるが、高齢者が多く地域コミュニティに溶け込んだ生活が営まれている団地
であると考えられる。そのため、他団地への住み替えの際には、入居者の意向を十分
に配慮する必要がある。
10年以上
31.4%
4年以下
52.4%
5年~9年
16.2%
図 3-10 入居世帯の居住年数(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在)
)
4年以下
0%
城址ケ丘
10%
7.7%
20%
30%
40%
7.7%
60%
70%
80%
81.4%
23.3%
高幡
18.6%
13.7%
12.1%
100%
6.8%
63.0%
14.0%
67.4%
74.1%
下田
90%
11.9%
76.4%
向川原
第一東光寺
50%
10年以上
84.6%
長山
川原付
5年~9年
12.4%
3.7%
47.0%
11.2%
22.2%
40.9%
図 3-11 団地別の入居世帯の居住年数(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在)
)
26
日野市営住宅長寿命化計画
⑥収入分位別世帯数
・入居世帯の収入分位は、
月収 104,000 円以下が 71.9%で最も多く、
一般階層
(月収 158,000
円以下)では 79.3%を占めている。
・全体では、収入超過・高額所得世帯が 9.4%を占めている。これらの世帯に対して明け
渡し請求等、適切な対応を講じる必要がある。
表 3-10 収入分位別世帯数(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
単位:世帯
その他一般階層
(収入超過等)
1階層
2階層
3階層
4階層
5階層
6階層
7階層
8階層
¥104,001
¥123,001
¥139,001
¥158,001
¥186,001
¥214,001
収入基準 ¥104,000
¥259,001
~
~
~
~
~
~
以下
以上
¥123,000 ¥139,000 ¥158,000 ¥186,000 ¥214,000 ¥259,000
収入区分別
406
21
21
21
21
22
17
36
一般階層
裁量階層
469
階層別
7階層, 3.0%
43
8階層, 6.4%
計
565
53
※ 「一般階層」とは、公営住宅への申込みが可
能な収入分位の世帯であって、裁量階層に当
てはまらない世帯が該当する。
※ 「裁量階層」とは、入居収入分位の緩和が認
められた階層で、一定基準の障がい者、高齢
者、子育て世帯等が該当する。
※ 「その他の階層」とは、収入超過・高額所得者
が該当する。収入超過者とは公営住宅に引き
続き 3 年以上入居している者で、基準を超える
収入を有する者、高額所得者とは公営住宅に
引き続き 5 年以上入居している者で、最近 2 年
間引き続き、基準を超える高額の収入を有す
る者。
※収入未申告者(収入申告の請求に対して応じ
なかった者)や空き家住戸は含まない。
6階層, 3.9%
5階層, 3.7%
4階層, 3.7%
3階層, 3.7%
2階層, 3.7%
1階
層, 71.9%
図 3-12 収入分位別世帯数の割合(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
一般階層
0%
城址ケ丘
長山
10%
裁量階層
20%
30%
高額所得・収入超過
40%
向川原
下田
第一東光寺
60%
空き家
70%
80%
78.6%
72.2%
90%
7.1%
73.6%
3.7%
8.0%
85.2%
81.2%
8.8%
13.3%
3.7%
7.2%
図 3-13 団地別収入分位別世帯数の割合(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
27
7.1%
18.1%
11.0%
72.0%
100%
7.1%
2.8%
2.8%
4.2%
85.4%
高幡
川原付
50%
未申告
11.0%
1.1%
5.5%
1.5%
5.3%
11.1%
4.3%
4.3%
2.9%
日野市営住宅長寿命化計画
⑦家賃の状況
家賃の収入未決済額については、
平成 24 年度で約 4,780 万円であり、
徴収率は 79.3%
である。
表 3-11 市営住宅収入状況(平成 20~24 年度)
調定額
収入額
年度
不納欠損額
現年度
過年度
計
現年度
過年度
計
20
187,797,800
65,060,620
252,858,420
185,370,500
5,819,350
191,189,850
0
21
189,610,500
61,668,570
251,279,070
185,896,300
7,724,050
193,620,350
0
22
184,121,500
57,658,720
241,780,220
178,723,300
3,824,900
182,548,200
0
23
176,539,900
59,232,020
235,771,920
172,090,600
4,115,900
176,206,500
0
24
171,309,300
59,565,420
230,874,720
167,091,700
7,391,740
174,483,440
8,576,700
収入未済額
徴収率
現年度
過年度
計
現年度 過年度
計
2,427,300
59,241,270
61,668,570
98.7%
8.9%
75.6%
3,714,200
53,944,520
57,658,720
98.0%
12.5%
77.1%
5,398,200
53,833,820
59,232,020
97.1%
6.6%
75.5%
4,449,300
55,116,120
59,565,420
97.5%
6.9%
74.7%
4,217,600
43,596,980
47,814,580
97.5%
26.8%
79.3%
⑧入居者の退去状況
最近 5 年間の入居者の退去世帯は、年平均 22.0 世帯で、最も多い平成 20 年では 29
世帯となっている。
表 3-12 入居者の退去状況(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
単位:世帯
平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年
16
29
25
18
22
28
計
110
平均
22.0
日野市営住宅長寿命化計画
⑨申込状況
申込状況では、応募倍率が下田住宅で 35.0 と最も高く、次いで川原付住宅で 19.0 とな
っている。
城址ヶ丘団地と長山団地については、新規募集をしていない。
表 3-13 市営住宅の申込状況(出典:日野市資料(平成 25 年 6 月現在))
申込状況
番
号
1
城址ヶ丘
2
長山
川原付
8
S45
1
24
S46
1
24
S47
1
24
S49
1
25
H5
1
57
S53
1
19
S54
1
24
H2
1
24
S55
1
24
1
24
1
24
S31
中層耐火
4
1
中層耐火
5
2
中層耐火
5
B
2
2
3
中層耐火
3
1
S61
2
3
S62
4
向川原
8
平屋
4
5
6
木造
A
1
4
6
建設
年度
3
高幡
管理
戸数
階数
1
3
管理
棟数
構造
団地名
5
中層耐火
4
6
S63
7
H1
8
9
6
7
中層耐火
下田
第一東光寺
1
中層耐火
2
中層耐火
3
中層耐火
4
中層耐火
3
3
32
1
32
1
32
1
32
1
32
1
32
1
24
H6
1
27
H12
1
18
H13
1
18
H14
1
24
H14
合計
1
1
9
37
619
29
募集
申込数
応募
倍率
最新の
募集時期
備考
-
-
-
-
新規募集なし
-
-
-
-
新規募集なし
1
2
2.0
H25.3
2
38
19.0
H25.3
4
35
8.8
H25.3
1
35
35.0
H24.12
1
2
2.0
H23.3
日野市営住宅長寿命化計画
4.住宅施策の動向
本章においては、近年における国の住宅施策の動向について整理するとともに、東京都及び本
市の住宅施策及びまちづくり施策等に関する既定計画について整理する。
まず、住宅施策全般に関係する国の上位計画としては、住生活基本法第 15 条の規定に基づき、
住生活基本計画(全国計画)が策定されている。
また、公営住宅に関するものとしては、社会資本整備審議会住宅宅地分科会において、平成 18
年 8 月に「今後の公的賃貸住宅制度等のあり方に関する建議」が取りまとめられている。
東京都の住宅施策に関する計画としては、平成 23 年度に「東京都住宅マスタープラン」が策
定されている。
本市の上位計画としては、地方自治法に基づく自治体総合計画として「第 5 次日野市基本構想・
基本計画」がある。
以下に、それぞれの計画の関連性を示すとともに、次頁以降では各計画の概要について整理す
る。
図 4-1 住宅施策に関する上位計画等の関係
住生活基本計画(全国計画)
(変更年次:平成 23 年)
(計画期間:平成 23~32 年度)
今後の公的賃貸住宅制度等のあり方に関
する建議
(策定年次:平成 18 年)
東京都住宅マスタープラン基本計画
(計画期間:平成 23~32 年度)
地域住宅計画
(計画年次:平成 22~27 年度)
第 5 次日野市基本構想・基本計画
(計画期間:平成 23~32 年度)
日野市高齢者福祉総合計画
(計画期間:平成 24~26 年度)
第 4 次日野市行財政改革大綱
(計画期間:平成 23~28 年度)
日野市まちづくりマスタープラン
(計画年次:平成 32 年)
障害者保健福祉ひの 6 か年プラン
(障害者計画)
(計画期間:平成 24~29 年度)
第 3 期日野市障害福祉計画
(障害福祉計画)
(計画期間:平成 24~26 年度)
30
日野市営住宅長寿命化計画
4-1.国の住宅施策の動向
(1)住生活基本計画
平成 18 年 6 月 8 日、住生活基本法、住生活基本法施行令及び住生活基本法施行規則が公布・
施行された。
この法律は、住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策について、基本となる事項を
規定するもので、
「住生活の基盤となるための良質な住宅の供給」等、4つの基本理念を定め、
国、地方公共団体、住宅関連事業者、居住者等、関係者それぞれの責務を定めている。
また、
「住生活基本計画」として国は全国計画を策定しており、平成 23 年度~平成 32 年度
の 10 年間を計画期間とする新たな「住生活基本計画(全国計画)
」が平成 23 年 3 月 15 日に閣
議決定された。
計画では、住生活の安定の確保及び向上の促進に関する目標を設定し、成果目標として、新
築住宅の耐震化率、バリアフリー化率、省エネ率、住宅性能表示実施率などを位置づけること
とされている。
表 4-1 住生活基本法の概要
趣旨
国民の豊かな住生活の実現を図るため、住生活の安定の確保及び向上
の促進に関する施策について、その基本理念、国等の責務、住生活基
本計画その他の基本となる事項について定める。
目的
国民の住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策について、基
本理念を定め、国及び地方公共団体並びに住宅関連事業者の責務を明
らかにするとともに、住生活基本計画その他の基本となる事項を定め
ることにより、当該施策を総合的かつ計画的に推進し、もって国民生
活の安定向上と社会福祉の増進を図るとともに、国民経済の健全な発
展に寄与することを目的とする。
基本理念
住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策の推進に関する基本
理念を定める。
責務等
住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策の推進に関する基本
理念にのっとった国及び地方公共団体並びに住宅関連事業者の責務等
を定める。
基本的施策
国及び地方公共団体は、住生活の安定の確保及び向上の促進のために
必要な施策を講ずるものとする。
住生活基本計画
住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策の総合的かつ計画
的な推進を図るため、政府は全国計画を、都道府県は全国計画に即し
て都道府県計画を定めるものとする。
国土交通大臣は、行政機関が行う政策の評価に関する法律の基本計画
に定める政策として、全国計画を定めなければならないこと等を定め
る。
31
日野市営住宅長寿命化計画
次に、国の住生活基本計画の概要について示す。
「住生活基本計画(全国計画)」 は、住生活基本法第 15 条の規定に基づき策定されたもので
あり、基本的方向として、ストック重視、市場重視、福祉・まちづくり等の他の行政分野との
連携、地域の実情を踏まえたきめ細かな対応が挙げられている。
また、この内、公的賃貸住宅制度については、社会資本整備審議会から、公的賃貸住宅制度
のあり方に関する基本的方向が示されている。
表 4-2 住生活基本計画の概要
32
日野市営住宅長寿命化計画
(2)今後の公的賃貸住宅制度等のあり方に関する建議
平成 18 年に発表された「今後の公的賃貸住宅制度等のあり方に関する建議」は、自力で適
正な居住水準の住宅を確保できない者の居住の安定確保及び市場において十分な量が確保さ
れない賃貸住宅の供給について、住宅セーフティネットとして、賃貸住宅市場全体を視野に入
れた施策の再構築の基本的な方向を示したものである。
表 4-3 今後の公的賃貸住宅制度等のあり方に関する建議の概要
33
日野市営住宅長寿命化計画
4-2.東京都の住宅施策の動向
(1)東京都住宅マスタープラン
東京都は、1991 年(平成 3 年度)に東京都住宅マスタープランを策定以来、5年ごとに改訂
しながら住宅施策を展開し、平成 24 年 3 月に「東京都住宅マスタープラン」を 5 年ぶりに一
新した。
この住宅マスタープランは平成 23 年度から平成 32 年度までの 10 年間を計画期間とし、住
生活基本法に基づく住生活基本計画(都道府県計画)としての性格をあわせ持っている。
2007 年(平成 19 年)3 月に定めた「第 4 次東京都住宅マスタープラン 2006-2015」に基
づき、市場の活用やストックの活用を重視した住宅政策を進めてきた。その後も、少子高齢化
の一層の進行、世帯規模の縮小と単身世帯の増加、住宅総数及び空き家数の増加、先行きの見
えない経済状況、老朽化したマンションの増加、地球温暖化・ヒートアイランド現象の顕在化、
災害時における都市の脆弱性の顕著化など、様々な問題を抱えている。
今後 10 年間の都の住宅政策においては、以下の 4 つの視点を重視して、必要な施策を重点
的に実施していくこととしている。
【今後 10 年間において重視する視点】
①高度な安全性を備えた市街地の構成要素としての住宅や、地域・社会の中で生活を支える居
住の実現
②既存ストックが抱える課題解決のための適切な対策と既存ストックの有効活用による質の
高い住生活の実現
③都民の多様なニーズへの対応など、公民の連携による市場機能の充実・強化
④多様な主体・分野との連携による様々な世帯に適切に対応できる住宅セーフティネット機能
の再構築
また、同プランでは、住生活基本法第17条第2項第六号に基づく住宅の供給等及び住宅地
の供給を重点的に図るべき地域として、多摩部では、安全で快適な住環境の創出、維持・向上、
住宅の建替え、供給等に関する制度・事業を実施または実施の見込みの高い地域について、重
点供給地域として指定している。日野市では下記の地域が指定されている。
【日野市の重点供給地域】
NO
重点供給地域の名称
面積(ha)
日.1
多摩平地区
47
日.2
万願寺地区
47
日.3
西平山地区
92
日.4
東町地区
35
日.5
豊田南地区
87
主な計画・整備手法
公営住宅建替事業(完了)
機構住宅団地再生事業(事業中)
地区計画(決定済)
土地区画整理事業(一部完了)
地区計画(決定済)
土地区画整理事業(事業中)
地区計画(決定済)
土地区画整理事業(事業中)
地区計画(決定済)
土地区画整理事業(事業中)
地区計画(決定済)
34
日野市営住宅長寿命化計画
日.6
川辺堀之内地区
22
日.7
万願寺第三地区
83
日.8
日野台一丁目地区
10
日.9
日野台二丁目地区
7
日.10
新町一・二・三丁目地区
16
日.11
落川地区(その2)
2
日.12
日野バイパス・市役所通り沿道
15
土地区画整理事業(事業中)
地区計画
土地区画整理事業
地区計画(一部決定済)
土地区画整理事業
地区計画
地区計画(一部決定済)
土地区画整理事業
地区計画
土地区画整理事業(事業中)
地区計画(決定済)
「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震
化を推進する条例」
地区
日.13
甲州街道沿道(日野市)地区
29
日.14
川崎街道沿道(日野市)地区
33
日.15
北野街道沿道(日野市)地区
21
「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震
化を推進する条例」
「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震
化を推進する条例」
「東京における緊急輸送道路沿道建築物の耐震
化を推進する条例」
(2)第 2 期東京都地域住宅計画(平成 25 年 5 月)
地域住宅計画は、平成 17 年 6 月に制定された「地域における多様な需要に応じた公的賃貸
住宅等の整備等に関する特別措置法」に基づき、地域住宅交付金の活用を図るために作成する
ものである。平成 22 年度からは、社会資本整備総合交付金(地域住宅計画に基づく事業)と
して活用している。
東京都は、
「第2期東京都地域住宅計画」を 23 区、24 市、5 町及び 6 村と共同で作成してお
り、民間住宅活用型住宅セーフティネット整備推進事業に関する事項の変更等に伴い、第2期
東京都地域住宅計画の変更を行っている。
35
日野市営住宅長寿命化計画
【計画年次】
平成22年から平成27年までの5年間
【計画の目標】
・良質な住宅ストック及び住宅市街地を形成するとともに、透明で競争性の高い住宅市場を構
築し、都民のニーズに適した住宅選択が実現できるようにする。
・公営住宅を始め、民間住宅も含めた住宅全体のセーフティネット機能を向上し、都民の居住
の安定を確保する。
【目標を定量化する指針等】
【日野市での事業経費】
事業
高齢者向け優良賃貸住宅等整備事業
公営住宅等ストック総合改善事業
公的賃貸住宅家賃低廉化事業
災害に強い住宅・まちづくり推進事業
・民間住宅耐震改修等助成事業
循環型住まいづくり推進事業
・屋上緑化、雨水利用、太陽光発電等設
備設置等助成事業
高齢者・障害者等安心居住推進事業
・地域優良賃貸住宅等調査
その他地域の住宅政策に資する事業
・住宅政策に関する実態調査
(関連事業)
住宅・建築物安全ストック形成事業
工期対象事業費
(百万円)
3 17 戸
68
21
備考
12
39
2
7
診断、改修、その他
36
日野市営住宅長寿命化計画
4-3.日野市の既定計画
(1)第 5 次 日野市基本構想・基本計画 2020 プラン
日野市のまちづくり全般に関する上位計画としては、地方自治法に基づく自治体総合計画と
して「第 5 次日野市基本構想・基本計画」が平成 22 年度に策定されており、平成 32 年度を目
標年次とした行政運営の指針が定められている。
表 4-4 第 5 次日野市基本構想・基本計画の概要
【住宅に関係する施策と主な事業】
基本施策名:109 行政財産の適正な管理と普通財産の有効活用
財産管理課 土地活用推進室
■めざすまちの姿
●公営住宅をはじめ、市庁舎、小中学校、図書館等の「資産」としての行政財産が長期的な
視点に立ち、将来世代に負担を残さないよう、計画的かう適正な維持管理が行われていま
す。
●当初の取得目的を失った土地は売却処分、利用予定が当面ない土地については貸し付け等
を行うなど、適正な計画に基づいて土地が有効利用されています。
①公有財産管理支 ・財産管理業務上、最も基本的な「台帳」の正確性を期するため、財産数量等
援システムの充 の変更、改廃のデータを、確実に「市有財産台帳」に反映されていくためのシ
実
ステムを充実させます。
③公共施設の適切 ・公共施設の効率的かつ経済的な維持管理は、ライフサイクルコストを充分考
な管理
慮して、計画的に実施する必要があります。今後、建替・修繕計画を策定し、
最適な時期、規模による投資を行い、適切に管理を行います。
・市営住宅については、真に住宅を必要としている市民に適正に供給できるよ
う努めます。
④売却可能な普通 ・普通財産の現況調査を行い、利用目的を失った売却可能な土地は売却し、
財産の売却と有 利用予定が当面ない土地については、貸し付け等により有効活用します。
効活用
・廃水路敷、廃道敷の現況調査を実施し、本来の目的を失っている土地につい
ては、市が土地所有者に対して働きかけをし、売却を進めていきます。
基本施策名:701 将来を見据えた都市環境づくり
都市計画課 区画整理課 建築指導課 財産管理課
②魅力ある住環境 ・少子高齢化に対応したまちづくりを進めるため、三世代居住や多世代混住
の形成
(ソーシャルミックス)を促進し、世代バランスのとれたまちづくりを進めます。
・住宅需要の低下に伴う量的充足や厳しい財政状況を踏まえ、既存ストックを
有効活用し、市営住宅の長寿命化、民間住宅の改善、中古住宅の流通促進
などを進めます。
・公園と緑地の都市計画決定、民有緑地の特別緑地保全地区指定、生産緑地
の追加指定などにより、自然資源や農地の維持・保全に努めます。
・大規模な開発等の際の周辺への配慮、地区計画による敷地の緑化率の設
定や接道部の緑化など、良好な景観と緑の感じられる街並みに配慮したまち
づくりを誘導します。
・敷地の緑化率の設定を設けるなど、緑の感じられる街並みに配慮した地区
計画を誘導します。
・ユニバーサルデザインに十分配慮した建築物、公共施設整備を実施します。
37
日野市営住宅長寿命化計画
・地区の特性や資源(自然資源や観光資源など)を活用し、周辺と一体となっ
たまちづくりを実現します。
④土地区画整理事 ・さらに住みよいまちづくりをめざし、道路整備、狭あい道路の解消、下水道整
業の推進
備、密集市街地の解消のため、市施行4地区及び組合施行2地区の整備事
業を進めます。
・それぞれの地区特性(農地・水辺・モノレール・駅前周辺)に配慮しながら事
業を進めるとともに、財政状況に応じた事業計画の見直しを行っていきます。
・事業の進捗によって整備される大規模公園については、市民とともに利用し
やすい公園づくりについて考えていきます。
・今後新規地区における土地区画整理事業は、地区の状況や地元権利者の
意向、財政面での考慮を踏まえた上で検討を進めます。
(2)第 4 次日野市行財政改革大綱
「第 4 次日野市行財政改革大綱」は、持続可能な「夢のまち日野」の実現を目指し、市民と
協働して策定されている。
行革大綱実施計画では、改革項目として 470 項目を掲げており、
「5.将来を見据えた公共施
設の配置と更新」において公営住宅の考え方が示されている。
表 4-5 第 4 次日野市行財政改革大綱の概要
5 将来を見据えた公共施設の配置と更新
項
目
改革・改善の内容
d 住宅の直接提供から間接支援、民業優先の考え
①公共施設のあり方の検討
方などを踏まえ、老朽化した市営住宅(城址ヶ丘
団地、長山団地)の廃止も含めた今後のあり方を
検討する
f 借上公共賃貸住宅(市民住宅「かしの木ハイ
ツ」)は、一括借上げ契約の満了に伴い、オーナー
にスムーズに返還する
・平成 24 年度:第 1 かしの木ハイツ返還
・平成 25 年度:第 2 かしの木ハイツ返還
・平成 27 年度:第 3 かしの木ハイツ返還
・平成 28 年度:第 4 かしの木ハイツ返還
38
日野市営住宅長寿命化計画
(3)日野市まちづくりマスタープラン
「日野市まちづくりマスタープラン」では、まちづくりの基本方針の 1 つとして、
「日野の
暮らしの舞台を支えるまちをつくる」を掲げ、心地よく、住み続けられる住まいづくりを進め
るため、まちづくり基本計画を定めている。
表 4-6 日野市まちづくりマスタープランの概要
【住宅に関係する施策と主な事業】
(1) 成熟した住まいに 住と工が共存した住ま  日野の産業を支えてきた工場と、家族の安らぎの場である住ま
いが共存していくために、工業地域及び準工業地域及びその周
磨きをかける
いをつくる
密集した住宅地の改善
による安全・安心な住ま
いをつくる
集まって住むことの楽
しさを享受できる住ま
いをつくる
(2) 孫が住みたいと思 暮らしやすい住まいを
う環境をつくりあ つくりあげる
げる
(3) 安心して住み続け 水害に強い住まいをつ
られる住まいをつ くりあげる
くりあげる
地震災害に強い住まい
をつくりあげる
防犯性の高い住まいを
つくりあげる
(4) 日野の自然環境の 環境負荷の少ない都市
辺部において、企業及び住民の合意に基づくルールを定め、住
工共存のまちづくりを進めていきます。
 狭小な宅地が密集し、加えて狭あい道路や行き止まり道路が多
く、防災上危険な市街地では、老朽住宅の建替えと不燃化の推
進、セットバックや建築物の共同化によるオープンスペースの
確保、避難路となる生活道路等の整備を進めていきます。
 計画的に建設された一団の中高層住宅団地については、居住者
を第一に考え、東京都、東京都住宅供給公社、都市基盤整備公
団等の関係機関と調整・連携しながら、地域の緑のオアシスと
なり、団地内居住者のみならず地域住民へも開かれた、コミュ
ニティ活動の拠点となる住宅団地の形成を図ります。
 建替えにあたっては、施設の老朽化、高齢者世帯の増加等を勘
案し、単一コミュニティが形成されないよう多様な世帯が住ま
うことのできる、新たな社会・地域のニーズに対応した住宅団
地として再整備していきます。
 低層住宅地内に立地する住宅団地については、周辺の低層の住
環境と調和した良好な住宅市街地の形成に寄与するようにしま
す。
 丘陵部などに立地する住宅団地については、高齢社会や環境負
荷の軽減となるコンパクトな市街地形成の観点から、駅周辺市
街地への立地誘導を検討していきます。
 立地誘導が困難な場合には、周辺の自然環境への影響が少なく、
良好なスカイラインを有し、周辺の住環境と調和した住宅市街
地の形成に寄与するような建替えを誘導していきます。
 高齢者が子どもや孫の世代と、農村風景や自然環境の残ってい
る住み慣れた地域に住み続けることができるよう、現道を活か
した土地区画整理事業を進め、生活道路の整備と下水道整備を
あわせて進めていきます。
 それぞれの地域の特徴を活かしたまちづくりを進めていくた
め、地区計画についても積極的に活用し、地域の秩序あるまち
づくりを進めていきます。
 総合的な治水の観点から、水辺環境に配慮した河川整備による
流下量の確保と、樹林地や農地の保全や宅地内緑化による保水
機能の維持、道路などの透水性舗装の推進や雨水浸透マスの設
置推進など雨水流出量の抑制を進めていきます。
 建築物の耐震性・耐火性の向上を推進するとともに、一時避難
場所の確保や広域避難場所、又それに資する公園を防災拠点と
して機能強化を図るとともに、災害時の避難路や物資輸送路な
どの防災空間となる道路ネットワークの整備を進めていきま
す。
 木造住宅が密集し、狭あい道路が多く存在する密集市街地の改
善や、電気・ガス・水道などのライフラインの強化を進めてい
きます。
 公共公益施設や道路、公園などを整備する際に、犯罪が起こる
環境に着目し、そこにある犯罪要因を除去するなど、防犯の視
点を取り入れた施設整備を行っていきます。
 大規模団地の建替えや、住環境向上のための都市基盤整備や改
39
日野市営住宅長寿命化計画
保全・継承を基本と 基盤整備を進める
した都市基盤整備
を進める
(5) 終の住まいとして 市内で住み替えができ
の仕組みをつくり るような多様な住まい
あげる
をつくりあげる
年をとっても、日野に住
み続けられるシステム
を構築する
修にあたっては、環境負荷の軽減、周辺環境との調和、居住環
境の健康・快適性を基本とした技術の導入を推進していきます。
 環境負荷の小さな交通を中心としたコンパクトな生活空間の形
成を進め、資源無制約のまちづくりから、循環型のまちづくり
への転換を、市民・企業・行政の協働で進めていきます。
 高齢者が安心して住み続けられる住宅・住環境を整備するとと
もに、多様な年齢層が日野市内で住み替えができるよう、多様
なライフステージに対応した住宅供給を推進します。特に若年
ファミリー層の持ち家取得のための支援・誘導策を検討してい
きます。
 高齢期を迎えても日野に住み続けることができるよう、高齢者
が住んでいる住宅・土地等の資産を担保にして、生活費や介護
費等を金融機関や自治体から融資を受け、死亡後、担保となっ
た住宅・土地等を売却して精算するリバース・モーゲージ(逆
住宅・土地ローン)制度の検討を行っていきます。
(4)福祉施策に関する既定計画
その他、本計画に関連する計画としては、日野市高齢者総合福祉計画、障害者保健福祉ひの 6
か年プラン(障害者計画)
、第 3 期日野市障害福祉計画(障害福祉計画)がある。
表 4-7 日野市高齢者総合福祉計画の概要
【住宅に関係する施策と主な事業】
第6章 安心して暮らせる居住の確保(日野市高齢者居住安定確保計画)
◆日野市高齢者居住安定確保計画
【計画年次】
日野市高齢者福祉総合計画にあわせ、平成24 年度から平成26 年度
【計画の目標】
【推進施策】
・市内における高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の目標
・高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の促進に関する事項
・高齢者に適した良好な居住環境を有する住宅の整備の促進に関する事項
・その他、市内の高齢者の居住の安定の確保に関し必要な事項
40
日野市営住宅長寿命化計画
●市内における高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の目標(抜粋)
表 4-8 障害者保健福祉ひの 6 か年プラン(障害者計画)の概要
【住宅に関係する施策と主な事業】
Ⅴ 暮らす
【基本目標】
地域で安心して暮らせるようにします
①安心して住む
障害のある方が、自ら生活する場や必要なサービスを選択し、身近な地域で周囲の人々と
関わりながら暮らしていけることが求められています。障害のある方が、地域で安心して住
み続けていくために多様な住まいの場が地域には必要です。
また障害のある方が地域で生活をすることについての地域住民の理解や、身近な地域で安
心して受診できる医療体制、医療的なケアや相談、在宅でのサービスが受けられるしくみが
必要です。
日野市では、多様な住まいの場の整備に引き続き取り組むとともに、地域での安心した生
活を支援するしくみづくりに取り組みます。
41
日野市営住宅長寿命化計画
表 4-9 第 3 期日野市障害福祉計画(障害福祉計画)の概要
【住宅に関係する施策と主な事業】
4.地域生活支援事業の実施に関する事項
(1)相談支援事業
(1-4)住宅入居等支援事業
公営住宅又は民間賃貸住宅への入居を希望しているが、保証人がいない等の理由により入
居が困難な知的障害又は精神障害のある方に対し、入居に必要な調整又は家主等への相談若
しくは助言等を行う事業です。
(3)日常生活用具費助成事業
42
日野市住宅長寿命化計画
5.日野市の公営住宅をめぐる課題
5-1.国の住宅施策の流れ・方向性と日野市の住宅事情
国の住宅施策と公営住宅施策の流れについて整理する。
ストック重視 (既存住宅の質の向上、活用)
いいものを使ってきちんと手入れして長く大切に
使い、既存住宅を有効に活用する。
市場重視 (民間を含めた住宅市場の活性化)
リフォームの促進、中古住宅の活用、賃貸住宅の
市場の活性化、長期優良住宅の普及など、民間
戸建住宅、民間賃貸住宅とも増えている
しかし、古い住宅では空き家が増えている
・工場跡地の大規模なマンション立地や民間の宅地開発な
どにより住宅数は増加している。
・近年は抑えられているものの空き家が1割程度存在する。
丘陵部等の古い住宅を中心に空き家が増えていると考えら
れる。
・総合計画の施策の一つとして、少子高齢化に対応したまち
づくりを進めるため、三世代居住や多世代混住(ソーシャル
ミックス)を促進した世代バランスのとれたまちづくりが挙げ
られている。
住宅市場を含めた総合的な住宅施策の展開
今後の人口減少、少子高齢化への対応
良質な住宅や居住環境の形成や投資
基本的な安全性の配慮
環境や高齢者対応等の成長分野への投資
住宅セーフティネットの再構築
<国の公営住宅施策の方向性>
■国の賃貸住宅市場への公的関与の考え方
・市場において自力では適正な居住水準の住宅の確保が難しい世帯
・住宅市場においては十分な量化確保されない良質な賃貸住宅の供給
・地域政策への貢献
・災害対応等の緊急時の対応
・都内からの交通の便が良いことなどから人口は微増傾向
にあるが、近年は増加率が減少している。
・大規模なマンション整備は都市構造の変化を促すなどの課
題があり、相続などの発生による無秩序な小規模宅地開発
では、都市基盤整備が整わない住宅地もみられる。
他分野との連携による総合的な施策展開
ソフト面の充実による住環境の向上
地域の防災分野、医療・介護サービス、子育てし
やすい、高齢者が暮らしやすい居住環境の形成、
環境にやさしい住まいと住まい方の形成
将来的には少子高齢化が懸念される
また、生活保護世帯などの住宅困窮者が増える
可能性がある
地域が主体となるきめ細かな住宅施策の展開
・多摩市の平均に比べると、生産年齢人口割合が低く、老年
人口割合が高い状況にあり、将来的には少子高齢化が懸
念される。
・生活保護世帯は多摩地域において比較的低い状況である
が、不況の影響等により増加傾向にある。
■住宅セーフティネットワーク再構築の動き
賃貸住宅市場全体のセーフティネット機能の向上を図ることにより、
民間住宅市場も含めた重層的かつ柔軟なセーフティネット再構築が進められ
ている
・公営住宅供給の適正化(公営住宅管理制度の見直し)
・賃貸住宅市場の環境整備
・社会的弱者の居住支援
・民間住宅を活用した家賃補助(借上型公共住宅)
・高優賃、特優賃の再編
・入居円滑化のための枠組み整備
人口増加に伴い民間開発による住宅市場が進め
られてきた。しかし無秩序な開発や都市基盤整備
が進まない状況などからまちづくりにおいて不具
合が生じている
地域特性に応じた住宅施策
地域の明確な将来ビジョンの設定
中心市街地の活性化が期待されている。
・駅周辺の活性化による開発のけん引が期待される
43
日野市住宅長寿命化計画
5-2.日野市の公営住宅をめぐる課題
日野市の住宅やまちづくりをめぐる現状について整理し、前ページでまとめた本市の住まい・まちづくりの課題を勘案して、公営住宅をめぐる課題について整理する。
①老朽化の進む団地が 6 割以上を占める。
・目標年次の平成 35 年に、耐用年数を過ぎる住宅が 14 戸(全体の 2.37%)であ
る。耐用年数の半数を過ぎる住宅は 340 戸(54.9%)あり、修繕等の対応が求めら
れる。
②老朽が進む団地では、土地区画整理事業の予定区域である。
・目標年次に耐用年数が超過する団地は城址ヶ丘団地。土地区画整理事業地内
である。入居者の移転等に向けた調整が求められる
③老朽化の進む団地では、設備の老朽化や湿気や傷みが深刻化している。
④入居者の高齢化が進んでいる。設備の高齢化仕様は進んでいない。
・入居者のうち 60 歳以上の高齢者は 64.5%を占めている。
・65 歳以上の高齢入居者のうち、一人世帯は 25.1%、2 人世帯は 13.6%であり、高
齢者のみ世帯は入居世帯の 38.7%を占める。
・高齢者住宅が 50 戸、車いす住宅が 13 戸整備されているが、将来的に高齢化が
進むことを考慮し、高齢化対応を進める必要がある。
⑤高額所得及び収入超過世帯、未申告世帯が存在している
・全体では、収入超過・高額所得世帯が 9.4%を占めている。これらの世帯に対して
明け渡し請求等、適切な対応を講じる必要がある。
⑥政策空き家を進めている団地 2 団地
・政策空き家を進めている団地は、城址ヶ丘団地、長山団地の 2 団地である。
・城址ヶ丘団地では、退去後に取り壊しが進んでおり団地内が歯抜け状態になっ
ている。
⑦新しい耐火構造の住宅に入居希望が集中している
・申込状況では、平成 6 年度建設の下田住宅で応募倍率が 35.0%と最も高い。次
いで川原付住宅で 19.0%となっている。
戸建住宅、民間賃貸住宅とも増えている
しかし、古い住宅では空き家が増えている
・工場跡地の大規模なマンション立地や民間の宅地開発な
どにより住宅数は増加している。
・近年は抑えられているものの空き家が1割程度存在する。
丘陵部等の古い住宅を中心に空き家が増えていると考えら
れる。
・総合計画の施策の一つとして、少子高齢化に対応したまち
づくりを進めるため、三世代居住や他世代混住(ソーシャル
ミックス)を促進した世代バランスのとれたまちづくりが挙げ
られている。
人口増加に伴い民間開発による住宅市場が進め
られてきた。しかし無秩序な開発や都市基盤整備
が進まない状況などからまちづくりにおいて不具
合が生じている
・都内からの交通の便が良いことなどから人口は微増傾向
にあるが、近年は増加率が減少している。
・大規模なマンション整備は都市構造の変化を促すなどの課
題があり、相続などの発生による無秩序な小規模宅地開発
では、都市基盤整備が整わない住宅地もみられる。
将来的には少子高齢化が懸念される
しかし高齢者に配慮した賃貸市場は進まない状況
・多摩地域の平均に比べると、生産年齢人口割合が低く、老
年人口割合が高い状況にあり、将来的には少子高齢化が
懸念される。
・高齢者仕様の賃貸住宅やケア付き住宅については、整備
が進まない状況にある。
長寿命化の推進
既存ストックについて耐用年限まで適切に維
持管理していくための長寿命化施策の実施。
ライフサイクルコストの低減
財産である公営住宅の長寿命化を図るため、適
切な維持管理、改善、補修を進めることで、ラ
イフコストの低減を図ることが求められる。
公営住宅の適正な管理・運営
困窮度の高い世帯から入居できる仕組みにす
ると共に定期的な点検や修繕履歴等のデータ
ベースの管理、実施体制の整備が求められる。
高齢者世帯への対応
福祉施策と連携した取り組みが求められる。
低所得者や低所得高齢者への対応
建替え後の家賃上昇に対応できない世帯への
受け皿づくりが求められる。
中心市街地の活性化が期待されている。
民間を活用した事業手法の検討
・駅周辺の活性化による開発のけん引が期待される
民間住宅市場を含めて、重層的かつ柔軟なセー
フティネットの再構築が求められる。
(借上げ住宅、ケア付き住宅など)
44
日野市営住宅長寿命化計画
6.市営住宅等ストック活用の基本方針
6-1.公営住宅の基本理念
公営住宅ストック活用の基本理念の設定は、「社会的背景」「上位関連計画との整合性」「公営
住宅ストックが抱える問題点・課題」の 3 つの視点をもとに設定する。
(1)社会的背景
21世紀は、これまでの成長と拡大の時代とはまったく異なる様相を呈する社会状況を迎えよ
うとしている。そして、人口減少や少子高齢化、環境問題の深刻化等を背景に、人々が真の豊か
さを実感できる社会形成が求められている。
人々が生命、身体及び財産の安定を確保し、子供を育み、社会経済の諸活動に参加していく上
で住宅及び居住の安定は、社会形成の基盤である。
そのため、今後、住宅困窮者に対する住宅及び居住の安定を図るために実施される公営住宅ス
トックの基本理念の設定にあたっては、量的に充足された住宅ストックの質的向上を図るといっ
た考え方を踏まえる必要がある。
住宅及び居住の安定 = 既存ストックの質的向上、有効活用
(2)上位関連計画との整合性
日野市の市政全体の方向性を示す第5次日野市基本構想・基本計画では、今後の日野市の将来
都市像を『ともに創ろう 心つながる 夢のまち 日野 ~水と緑を受けつごう~』としている。
7つのまちづくりの柱を挙げ、その中の一つである「地域の魅力を活かした活力あるまち」で
は、魅力ある住環境の形成において
「住宅需要の低下に伴う量的充足や厳しい財政状況を踏まえ、既存ストックを有効活用し、市
営住宅の長寿命化、民間住宅の改善、中古住宅の流通促進」を掲げている。
また、日野市都市計画マスタープランでは、基本方針の一つである「暮らしの舞台を支えるま
ちをつくる―心地よく住み続けられる住まいづくりを進める」において、ストックの活用や安心
して住み続けられる住まい、終の住まいとしての仕組みが挙げられ、住みなれた地域の中で自立
を支援しながら高齢者になってもすみ続けられる環境整備が挙げられている。
市営住宅は公営住宅法に基づいて建てられた、「市場で自力では適切な住宅確保が難しい世帯」
などが安心して住むことができる住宅としての役割を担う住宅である。
低額所得世帯(=市場で自力では適切な住宅確保が容易ではない世帯)や民間市場では入居制
限を受けやすい高齢者や障害者等の世帯の住宅を適切に供給し、市民が安心して暮らすことので
きる住宅セーフティネットを構築することが求められている。
日野市の将来計画によると、既存のストック活用をしながら家族が地域で安心して年をとって
も安心して過ごすことのできる環境づくりが挙げられている。
よって、本計画の基本理念の設定にあたっては、「安全・安心して生活できるセーフティネット
としての役割を担う」といった考え方を踏まえる必要がある。
第5次日野市基本構想・基本計画、都市計画マスタープランにおける将来の公営住宅の居住
像から
=地域の中で誰もが安全・安心して生活できる住宅セーフティネットとしての役割を担う
45
日野市営住宅長寿命化計画
(3)公営住宅ストック・民間賃貸住宅が抱える課題
公営住宅ストックが抱える問題点・課題のなかでも、今後、特に改善が求められるものとして以下
の4点が挙げられる。
①老朽化が進む団地の長寿命化
②建替え後の家賃上昇に対応できない世帯への受け皿づくり
③公営住宅内の高齢化率の上昇に伴うコミュニティの低下
④まちづくり施策との連動、民間住宅市場との連携
①②については、将来の必要戸数を明確にした上で、計画的な改修を行う必要がある。
③については、公営住宅は、高齢者や低所得等住宅困窮者に対して住宅供給を行う制度である
ため、低所得者や高齢者など特性の階層が集中する傾向にある。良好なコミュニケーションを形
成し、維持していくためには、居住者階層のノーマライゼーションを図っていく必要がある。ま
た、色々な世代が交流できるよう多くの人が集まりやすい場所に整備することが望まれる。
④日野市は市街地開発を計画的に進めており、水と緑豊かな環境に配慮しながら住みよいまち
づくりを目指している。
市街地部では、買い物やレジャーなど日常生活においての利便性が高く、下水道や道路、公園
などの都市基盤が整っており、新たな設備投資の必要がなく、入居者にとっても利便性の高い生
活を送ることができる。
また、民間の賃貸住宅市場では空き家も増えていることから、借上げ公営住宅として活用する
ことが考えられる。
よって、本計画の基本理念の設定にあたっては、「福祉部門や民間住宅市場と連携しながら、
利便性の高い街中で様々な世代と交流することができる居住環境を備える」といった考え方を踏
まえる必要がある。
公営住宅ストック・民間賃貸住宅が抱える課題から
=福祉部門や民間住宅市場と連携しながら、利便性の高い街中で様々な世代と交流す
ることができる居住環境を備える。
46
日野市営住宅長寿命化計画
(4)ストック活用の基本理念
公営住宅ストック活用の基本理念は、以上の考え方をもとに以下のように設定する。
社会的背景から = 既存ストックの質的向上、有効活用
長期総合計画、都市計画マスタープランにおける将来の公営住宅の居住像から
=地域の中で誰もが安全・安心して生活できる住宅セーフティネットとしての
役割の一端を担う
公営住宅ストック・民間賃貸住宅が抱える課題から
=福祉部門や民間住宅市場と連携しながら、利便性の高い街中で様々な世代と交流する
ことができる居住環境を備える。
◆日野市公営住宅ストック総合活用計画 基本理念◆
既存ストックを活用した住宅セーフティネットの形成
~将来を見据えた既存ストックの活用と
民間住宅市場と連携した住宅セーフティネットの構築~
6-2.ストック活用の基本方針
上位計画及び住宅の状況や入居者状況、民間住宅市場の現状を勘案し、第2章-3で整理した
日野市の公営住宅をめぐる課題の3区分から、公営住宅に関する基本方針を検討する。
【整備・改修について】
①小規模・老朽化団地の用途廃止、統廃合、売却
耐用年数が過ぎた団地や老朽化で管理上支障のある団地が存在する。効率的な管理運営をし
ていく上で問題となることから、将来の需要戸数を勘案しつつ、用途廃止を行っていく。
用途廃止の対象となる団地は、空き家となった時点から政策空き家とし、入居者については
他団地への住み替えを進める。
②耐火構造住宅の計画的な修繕・改善
昭和後期から平成にかけて建設された中層の耐火構造住宅については、外壁や設備面での劣
化が見られることから、計画的な改善を実施し建物の長寿命化を図る。
47
日野市営住宅長寿命化計画
【管理運営について】
③円滑な住み替えの誘導
入居者のライフステージの変化に対応し、公営住宅内での住み替えが円滑にできるように配
慮することで、住戸規模と世帯規模(世帯構成)のミスマッチを解消し、住宅ストックの有効
活用を図る。
また、収入超過者や高額所得者への対応や法改正に伴う入居者資格の変更に対応するととも
に、住宅困窮者に適切な公営住宅の供給に努める。
④効率的な管理システムの構築
効率的な管理体制を構築するため、円滑な管理手法や管理システムを検討する。
また、維持管理履歴や定期点検等の履歴についてデータベース化を図り、計画的な管理を進
める。
⑤高齢者に配慮した整備・改善
高齢化対応としては、高齢者住宅が 50 戸、車いす住宅が 13 戸整備されているが、将来的に
高齢化が進むことを考慮し、高齢化対応を進める必要がある。
また、住戸内部の環境、水回り等への不満も顕在化していることから、高齢者や障がい者の
自立した生活の確立のため、社会の動向(長寿社会対応住宅設計指針、交通バリアフリー法等)
を踏まえて、福祉部局とも連携を図りながら、居住環境のユニバーサルデザイン化を進める。
⑥民間活力を活用した事業手法の検討
公営住宅は、制度上、住宅に困窮する方が入居しコミュニティが偏るなど課題がある。住宅の
供給が量的に充足された現在においては、住宅困窮者に対しての支援として、民間賃貸住宅を活
用できる方策を検討し、住宅市場全体での住宅セーフティネットの構築を目指す必要がある。
48
日野市営住宅長寿命化計画
6-3.長寿命化に関する基本方針
日野市では、昭和 40 年代後半に供給されたストックが更新時期を迎え、早期の建て替えや計
画的な修繕・改善により長寿命化を図るものの判別など、効率的・効果的な事業計画に基づくス
トックマネジメントが求められている。
公営住宅ストックの長寿命化を図るためには、建物の老朽化や劣化による事故、居住性の低
下等を未然に防ぐなど、予防保全的な維持管理が重要である。
予防保全の観点に基づく日常的な保守点検や計画修繕、改善事業の充実によりストックの長
寿命化を図ることは、従来型の短いサイクルでの更新に比して、ライフサイクルコストの縮減
にもつながるものである。
今後の公営住宅の維持管理にあたっては、対症療法型の維持管理から、予防保全的な維持管
理及び耐久性の向上等を図る改善を実施することによって、公営住宅等の長寿命化を図る。
(1)日常的な維持管理に関する方針
適切なストックマネジメントを進めるために、公営住宅等ストックの状況を的確に把握し管
理することが重要である。
日常的な維持管理に関する基本方針を以下のように定める。
【データベース整理による管理の徹底】
 管理する公営住宅等の整備、管理データについては、団地別の管理データベースを作成し、棟単位
で管理する。
【定期点検の実施】
 設備や外壁、共用設備については定期点検を実施し、予防保全的な維持管理を実施する。
【修繕履歴を把握し適切な維持管理】
 管理データベースにおいては、棟単位の修繕履歴等のデータを整理し、随時、履歴を確認できるよ
うにすることで、適切な維持管理を実施する。
(2)長寿命化及びライフサイクルコストの縮減に関する基本方針
市が管理する公営住宅の長寿命化及びライフサイクルコストの縮減を図るための維持管理の
方針を以下のように設定する。
【修繕計画の作成】
 いつ、どの程度の修繕工事を行うかを予め予測し、検討することが重要であり、各公営住宅の目標
耐用年数までの修繕工事内容、実施時期、工事費等を検討した修繕計画を作成するとともに、随時、
見直しを行う。
 ストックの状況から、修繕・改修工事が集中することが予想されることから、使用状況、劣化状況等
を勘案した、計画的な工事を実施することにより、財政支出の平準化を図る。
49
日野市営住宅長寿命化計画
【耐久性が高く、維持管理が容易な材料等の使用・変換】
 維持管理や補修・交換等がしやすい設計・仕様等の指導を行う。
【作業の効率化・コスト縮減】
 建築部材の耐用年数の違いから、
目的物の改修に付随する工事がその都度行われることとなるため、
点検保守等の維持管理に修繕工事を組み合わせ、仮設費や工事費の縮減につなげる。
 社会環境の変化に対応するために実施する工事(省エネルギー設備工事等)
、機能改善工事は大規模
工事となるため、
他の修繕工事等を同時期に行うことで、
作業の効率化とコストの縮減へつなげる。
【団地の補修、修繕、改善のイメージ】
50
日野市営住宅長寿命化計画
7.市営住宅等ストック活用計画の検討
7-1.ストック活用手法の選定
(1)判定基準の設定
ストック活用のための手法は、①建替え、②全面的改善、③個別改善、④維持管理(修繕対
応)の 4 つであり、この他に、諸般の事情により、引き続き管理することが困難と認められる
住宅については、<用途廃止>の手法がある。さらには、住宅別の再編計画及び景観や環境に
係る外部空間の改善についても必要に応じて検討を行う。
表 7-1 住棟改善の手法
種類
①建替え
内容
標準管理期間
※将来建替えするものは
この限りでない
公営住宅を除去し,その土地の全部又は一部の区域に新たに公営住宅を建設す 耐火構造:70年
るもの(なお,用途廃止を行い,他の団地への統合もしくは他の利便性の高い場所 準耐火構造:45年
に新規建設する,いわゆる非現地建替を含む)。
木造:30年
以下の事項を全て含み,住戸については,躯体を残して全面的又はそれに準ずる
改善を行うもの。
②全面的改善 イ 住戸改善(居住性向上、高齢者対応)
概ね30年以上
ロ 共用部分改善(高齢者対応、安全性確保)
ハ 屋外・外構部分(高齢者対応)
③個別改善
公営住宅の質の向上のために行う次の改善を行うもの。
イ 規模増改善(間取りの改修,増築)
ロ 住戸改善
a.居住性向上(設備改修 等)
b.高齢者対応(間取り変更,段差解消,断熱性向上,高齢者対応
建具の設置,手摺設置,情報化対応等)
c.安全性確保(避難経路確保,不燃化 等)
ハ 共用部分改善
a.居住性向上(設備改修 等)
b.高齢者対応(段差解消,断熱性向上,情報化対応,エレベーター
設置 等)
c.安全性確保(耐震改善,外壁落下防止改修,防火区画,避難
設備設置 等)
d.住環境向上(景観の向上 等)
ニ 屋外・外構改善
a.居住性向上(設備改修 等)
b.高齢者対応(段差解消,幅員確保,情報化対応 等)
c.安全性確保(避難経路確保,不燃化 等)
d.住環境向上(共同施設改善,景観向上)
ホ 長寿命化型改善
a.居住性向上(間取り等の改修,電気量アップ 等)
b.福祉対応(共用部・住宅内の段差解消,幅員確保,情報化対応 等)
c.安全性確保(避難経路確保,不燃化 等)
d.長寿命化型(外壁の断熱改修,給排水管の耐久性向上 等)
④維持管理
(修繕対応)
公営住宅の効用を維持するために行う維持保守点検,経常修繕(経常的に必要と
なる小規模な修繕),計画修繕(修繕周期等に基づき計画的に実施すべき大規模
な修繕)等
概ね10年以上
建設後,一定の年月を経て老朽化が進み,かつ一定の居住環境を維持することが
困難と認められる団地や,公営住宅建替事業の実施に伴い必要があると認められ
<用途廃止>
た場合等について,用途を廃止し,他の公共施設等として活用するもの。(譲渡処
分を含む)
参考:
「公営住宅等長寿命化計画策定指針」 平成 21 年 3 月 国土交通省住宅局
51
日野市営住宅長寿命化計画
各ストック活用の判定については、下記のフローに基づき進める。
図 7-1 ストック活用の選定フロー
出典:
「公営住宅等長寿命化計画策定指針」 平成 21 年 3 月 国土交通省住宅局
52
日野市営住宅長寿命化計画
前項の流れを踏まえ、本市における判定項目及び選定基準を次のとおりとする。
表 7-2 住宅別・住棟別ストック活用手法の選定基準
判定段階
判定項目
判定内容・選定基準
(
)
一
次
判
定
よ 位 築年数及び構造による判定 構造別の住棟の経過年数について判定する。
る の団
判社地
入居率と応募倍率などにより判定する。応募倍率に関しては募集停止等の際は今後活用をし
定会及
需要の判定
ないこととして「需要なし」として判定を行う。
的び
特住
性 棟 高度利用の必要性及び 必要性に関しては,団地に係る「敷地形状」,「敷地面積」(1,000㎡以上),「空家率」(10%以
下)の3つの項目を総合的に判定を行う。
に単
可能性の判定
可能性に関しては,団地に係る「用途地域の指定状況の有無」によって判定を行う。
(
二
次
判
定
①新耐震基準に基づき設計・施工された住棟は耐震性を有する。
②既に耐震診断を行い、耐震性が確保されたもの等は、耐震性を有する。
③躯体の耐震性に問題があると判断された住棟については、耐震改修の可能性について検
討する。
避難の安全性の判定
①二方向避難(住棟),防火区画の確保の状況,及びその必要性について判定する。
②未確保の場合,確保の必要がある住棟の場合には,個別改善により,二方向避難,防火区
画の確保が可能か否かを判定する。
③措置が可能な場合には,居住性の判定を行い,措置が不可能な場合には建替えの候補と
する。
居住性の判定
①住棟:日照,通風,採光,開放性,プライバシーの確保,騒音等について判定する。
②住戸:最低居住面積水準(3人世帯で住戸面積40㎡以上)について判定する。
③住戸内各部:浴室の有無,3箇所給湯(台所、洗面所、風呂),高齢化対応等について判定
する。
④共用部分:高齢化対応について判定する。
⑤付帯施設:自転車置き場・物置・ゴミ置き場の有無,衛生,利便性,居住性に係る問題点の
有無等について判定する。
⑥共同施設:駐車場・集会所・児童遊園の有無について判定する。
長寿命化型改善の
必要性の判定
①長寿命化型改善の必要性に関しては,構造と計画目標年の残存耐用年数から判断を行う。
(残存耐用年数に関しては,構造別の耐用年数に対して約1/2の年数を満たしているものを対
象とする。耐火:70→35年,簡易:45→20年,木造は対象としない。)
団地単位での
効率的ストック活用
団地として住棟相互の連携によるストック活用を行うことによる,より効果的かつ効率的なス
トック活用の可能性について検討する。
①建替え及び維持保全と判定された住棟は,原則として判定通りの手法を活用する。
②建替え,全面的改善及び個別改善と判定された住棟が混在する場合は,住棟の配置や事
業の手順,高度利用の可能性等を勘案して,建替えが適切と考えられる住棟について隣接住
棟との一体的な建替えを検討する。
③大規模団地等で,多様な世帯の混住を図る必要がある場合,事業の平準化を図る必要が
ある場合には,個別改善,全面的改善又は建替の複合的実施を検討する。
)
住
棟
単
位
の
物
理
的
特
性
に
よ
る
判
定
躯体の安全性の判定
(
三
次
判
定
地域単位での
効率的ストック活用
①建替えや全面的改善が必要な複数の団地が近接して立地する場合等は,団地相互の連携
による,より効果的かつ効率的なストック活用の可能性について検討する。
②団地相互での住み替えにより多様な世帯の混住や事業の平準化が可能となる場合,仮住
居の確保や居住者の移転負担の軽減が可能となる場合は,整備時期の調整を図るなど複合
的実施を検討する。
③高度利用の可能性が低く,他の敷地での高度利用の可能性がある場合には,別の敷地で
の整備(いわゆる非現地建替)を検討する。
周辺道路の整備状況
①全面的改善もしくは建替えの実施に際して必要となる大型工事車両等のアクセス道路の確
保,資材置き場の確保等について検討する。
②幅員6m未満の道路でしか接続されていない団地において,当該道路の拡幅整備の実施可
能時期を勘案しつつ,全面的改善もしくは建替えを行うことを検討する。
仮住居の確保
①全面的改善もしくは建替えの実施に際して必要となる仮住居の確保について検討する。
②仮住居の確保が困難な場合は,当面は維持保全を行い,同一団地内もしくは近隣における
建替事業等の実施スケジュールとの整合を図りつつ,全面的改善もしくは建替えを行うことを
検討する。
他の事業主体との連携
①他の事業主体との連携による効率的な手法の適用について検討する。
②多様な世帯が居住することによる交流の促進の観点,土地の高度有効利用・敷地の整形化
の観点,団地の円滑な更新の観点から,他事業主体の公共賃貸住宅との合築,土地交換,供
給スケジュールの検討,近接・隣接団地での高齢者世帯・若年世帯の世帯構成のバランス調
整等の連携方策を検討する。
)
団
地
単
位
の
総
合
的
検
討
周辺市街地における公益的施設等及び基盤施設の整備水準の向上の必要性が高い場合
は,これらに配慮したストック活用の可能性を検討する。
まちづくりの観点から見た ①周辺市街地において不足している公益的施設等の団地内における整備を検討する。
地域整備への貢献
②団地及び周辺市街地に係わる都市計画道路や公共下水道等の整備計画がある場合は,
団地整備への影響やそれらの整備時期を勘案し,団地の整備時期等を検討する。
③団地敷地に隣接する狭隘道路の拡幅整備を検討する。
参考:
「公営住宅等長寿命化計画策定指針」 平成 21 年 3 月 国土交通省住宅局
53
日野市営住宅長寿命化計画
(2)市営住宅単位及び住棟単位の判定
■1次判定(団地及び住棟単位の社会的特性による判定)
前項までに整理した選定フロー及び選定基準に基づき、本市における市営住宅の判定を行う。
本市における市営住宅の管理状況を住宅別、住棟別に整理する。
表 7-3 市営住宅別管理状況(出典:日野市資料)
経過年数
番
号
1
団地名
城址ヶ丘
構造
A
木造
階数
平屋
建設
年度
2
長山
2
中層耐火
4
3
3
高幡
川原付
棟数
92.9%
6
6
6
58
62
67
30
8
8
8
S45
44
48
53
70
1
24
24
19
5
79.2%
S46
43
47
52
70
1
24
24
20
4
83.3%
S47
42
46
51
70
1
24
24
19
5
79.2%
5
S49
40
44
49
70
1
25
25
24
1
96.0%
中層耐火
5
H5
21
25
30
70
1
57
57
49
8
86.0%
S53
36
40
45
70
1
19
19
18
1
94.7%
S54
35
39
44
70
1
24
24
21
3
87.5%
3
H2
24
28
33
70
1
24
24
23
1
95.8%
4
S55
34
38
43
70
1
24
24
24
0
100.0%
S61
28
32
37
70
1
24
24
23
1
95.8%
1
24
24
23
1
95.8%
1
32
32
30
2
93.8%
1
32
32
30
2
93.8%
2
中層耐火
3
S62
中層耐火
4
27
31
36
70
1
32
32
30
2
93.8%
6
1
32
32
29
3
90.6%
7
1
32
32
32
0
100.0%
1
32
32
30
2
93.8%
1
24
24
23
1
95.8%
5
S63
H1
8
26
25
30
35
29
34
70
70
9
下田
第一東光寺
1
30
4
7
13
67
中層耐火
3
6
空家
62
2
向川原
入居率
入居
2
1
5
計
1
1
4
基準年 中間年 目標年
(H26) (H30) (H35)
管理
戸数
58
S31
B
1
管理戸数
耐用
年数
中層耐火
3
H6
20
24
29
70
1
27
27
27
0
100.0%
H12
14
18
23
70
1
18
18
17
1
94.4%
1
中層耐火
2
中層耐火
H13
13
17
22
70
1
18
18
18
0
100.0%
3
中層耐火
H14
12
16
21
70
1
24
24
20
4
83.3%
4
中層耐火
H14
12
16
21
70
1
9
9
9
0
100.0%
37
619
619
571
48
92.2%
3
前述の活用の選定フローに基づき、築年数による判定、需要の判定、高度利用の判定、可能
性の判定について対象住宅(住棟)を判定する。
築年数及び構造による判定結果は、下表のとおりとなる。
城址ケ丘団地については、昭和 30 年代の木造住宅であるため、建替・用途廃止対象として
判定する。また、昭和 40 年~55 年代の団地については、長山団地、高幡団地、川原付団地が
ある。このうち極度に老朽化が進んでいる長山団地については、建替・用途廃止対象として判
定する。
54
日野市営住宅長寿命化計画
表 7-4 築年数及び構造による判定
築
年
数
及
び
構
造
に
よ
る
判
定
平成35年における
経過年数(概ね)
昭和30年代以前ストック
昭和40年~昭和55年
昭和56年以降ストック
(新耐震基準以降)
59年以上
(昭和39年以前)
43年以上~58年以下
42年以下
建替・用廃対象(候補)
建替・用廃対象(候補)
【3-1.高幡】
【4-1.川原付】
【4-2.川原付】
【4-4.川原付】
【2-1.長山】
【2-2.長山】
【2-3.長山】
【1-A.城址ヶ丘】
【1-B.城址ヶ丘】
維持管理対象(候補)
継続判定対象(候補)
【3-2.高幡】
【4-3.川原付】
【5-1.向川原】【5-2.向川原】
【5-3.向川原】【5-4.向川原】
【5-5.向川原】【5-6.向川原】
【5-7.向川原】【5-8.向川原】
【5-9.向川原】
【6.下田】
【7-1.第一東光寺】
【7-2.第一東光寺】
【7-3.第一東光寺】
【7-4.第一東光寺】
上記において建替・用廃対象(候補)となった団地について、需要の判定、高度利用(中層
(地上 3 階~5 階)以上の住宅)の必要性及び可能性を判定すると、下表のとおりとなる。
表 7-5 需要の判定、高度利用の必要性及び可能性の判定
需要の判定
住宅名
入居率
A
1
2
92.9%
×
高度利用の必要性
応募倍率
需要
敷地形状
新規募集なし
なし
整形
城址ヶ丘
長山
敷地規模(㎡)
高度利用の可能性
空家率
必要性
7.1%
なし
694.00
B
92.9%
×
新規募集なし
なし
整形
7.1%
なし
1
79.2%
×
新規募集なし
なし
整形
20.8%
なし
2
83.3%
×
新規募集なし
なし
整形
16.7%
なし
3
79.2%
×
新規募集なし
なし
整形
20.8%
なし
3,700.27
用途地域
第二種中高層住宅専用地域
第一種中高層住宅専用地域
第一種中高層住宅専用地域
可能性
2つ以上
「なし」
あり
該当
あり
該当
あり
該当
あり
該当
あり
該当
なお、需要の判定では、入居率が 90%以上の住宅は需要があると判断したが、城址ヶ丘団地
は、西平山土地区画整理事業の施行区域内であり耐用年数を経過し老朽化が著しいことから、
政策空き家を実施しているため、「需要はない」として判断した。長山団地では老朽化が進み
需要が低く入居率が低いことから「需要はない」として判断した。
高度利用の必要性では、敷地形状が利用しやすい整形、敷地規模がある程度確保されている
1,000 ㎡以上、空き家率が 10%以下で戸数を増加しても高い入居率が想定される住宅であると
いった条件を総合的に判断し、高度利用の必要性を判定する。
城址ヶ丘団地は敷地が二か所に分かれており、規模が小さいことから「必要性はない」とし
て判断した。長山団地については、敷地は整形であるが、空き家率が高いことから「必要性は
ない」として判断した。
高度利用の可能性では、中高層住宅の建築が可能な用途地域においては、高度利用の可能性
ありと判断した。
城址ヶ丘団地の用途地域は第一種中高層専用地域、第二種中高層専用地域であることから、
「可能性あり」として判断した。長山団地の用途地域は第一種中高層専用地域であることから、
「可能性あり」として判断した。
55
日野市営住宅長寿命化計画
前頁までの判定を総括し、1 次判定を行うと下図のとおりとなる。また、継続判定となった
住宅については、2 次判定を行う。
築
年
数
及
び
構
造
に
よ
る
判
定
平成35年における
経過年数(概ね)
昭和30年代以前ストック
昭和40年~昭和55年
昭和56年以降ストック
(新耐震基準以降)
59年以上
(昭和39年以前)
43年以上~58年以下
42年以下
建替・用廃対象(候補)
【2-1.長山】
【2-2.長山】
【2-3.長山】
【1-A.城址ヶ丘】
【1-B.城址ヶ丘】
需要の
判定
入居率≧90.0%かつ
応募倍率≧100%
高度利用の
必要性
敷地形状=整形 かつ
敷地規模≧1,000㎡ かつ
空家率<10.0%
高度利用の
可能性
第一種低層住宅専用地域
第二種低層住宅専用地域 以外
(用途地域無指定は除く)
建替・用廃対象(候補)
継続判定対象(候補)
【3-1.高幡】
【4-1.川原付】
【4-2.川原付】
【4-4.川原付】
維持管理対象(候補)
【3-2.高幡】
【4-3.川原付】
【5-1.向川原】【5-2.向川原】
【5-3.向川原】【5-4.向川原】
【5-5.向川原】【5-6.向川原】
【5-7.向川原】【5-8.向川原】
【5-9.向川原】
【6.下田】
【7-1.第一東光寺】
【7-2.第一東光寺】
【7-3.第一東光寺】
【7-4.第一東光寺】
→ 需要あり
→ 必要性あり
(総合的に判断)
→ 可能性あり
左
記
以
外
上記3項目の内、
2つ以上「なし」の場合
用途廃止(候補)
建替(候補)
【1-A.城址ヶ丘】
【1-B.城址ヶ丘】
【2-1.長山】
【2-2.長山】
【2-3.長山】
継続判定(候補)
【3-1.高幡】
【4-1.川原付】
【4-2.川原付】
【4-4.川原付】
図 7-2 1 次判定の検討結果
56
維持管理(候補)
【3-2.高幡】
【4-3.川原付】
【5-1.向川原】【5-2.向川原】
【5-3.向川原】【5-4.向川原】
【5-5.向川原】【5-6.向川原】
【5-7.向川原】【5-8.向川原】
【5-9.向川原】
【6.下田】
【7-1.第一東光寺】
【7-2.第一東光寺】
【7-3.第一東光寺】
【7-4.第一東光寺】
日野市営住宅長寿命化計画
■2次判定(住棟単位の物理的特性による判定)
1次判定で継続判定となった 7 住宅において 2 次判定を行う。2 次判定では「躯体の安全性」
、
「避難の安全性」
、
「居住性」
、
「長寿命化型改善の必要性」について判定を行う。
①「躯体の安全性」の判定
「躯体の安全性」については、耐震性の状況によって判断する。
耐震診断の結果から耐震性に問題がないと判定された、
【4-1.川原付】
、
【4-2.川原付】
、
【4-4.
川原付】は、躯体の安全性を有していると判断した。
【3-1.高幡】は、耐震診断により「補強が必要である。
」と診断されている。
表 7-6 躯体の安全性の判定
躯体の安全性
住宅名
3
4
高幡
川原付
判定
備考
建設年数
耐震診断
実施状況
1
S49
実施
改修の
可能性あり
1
S53
実施
○
「避難の安全性」の判定へ
2
S54
実施
○
「避難の安全性」の判定へ
4
S55
実施
○
「避難の安全性」の判定へ
補強の必要あり
⇒「避難の安全性」の判定へ
②「避難の安全性」の判定
「避難の安全性」については、二方向避難及び防火区画の有無によって判断する。
4 住棟とも二方向避難と防火区画に問題がないことから、避難の安全性を有していると判断
した。
表 7-7 避難の安全性の判定
避難の安全性
住宅名
3
4
高幡
川原付
判定
備考
二方向避難
防火区画
1
確保
確保
○
「居住性」の判定へ
1
確保
確保
○
「居住性」の判定へ
2
確保
確保
○
「居住性」の判定へ
4
確保
確保
○
「居住性」の判定へ
57
日野市営住宅長寿命化計画
③「居住性」の判定
「居住性」については、住棟の居住性、住戸の居住性等といった項目について判定を行った。
判定の項目としては、
「日照通風採光等」
、
「最低居住面積水準」
、
「浴室の有無」
、
「3 箇所給湯」
、
「高齢化対応」
、
「し尿処理」
、
「駐車場・公園・集会場の有無」について判定を行った。
【3-1.高幡】
、
【4-1.川原付】
、
【4-2.川原付】
、
【4-4.川原付】は、
「3 箇所給湯」
、
「高齢化対応」
、
「付帯施設」について設置されていないが、これらの設備については改善事業による対応が可
能であることから、個別改善による対応の可能性ありと判断した。
表 7-8 居住性の判定
①住棟の居住性
住宅名
3
4
高幡
川原付
4
高幡
川原付
③住戸内の居住性(1)
④住戸内の居住性(2)
3箇所給湯
判定
問題なし
○
49.70
○
あり
○
なし
×
1
問題なし
○
52.70
○
あり
○
なし
×
最低居住面積水準
判定
浴室の有無
判定
2
問題なし
○
52.70
○
あり
○
なし
×
4
問題なし
○
52.70
○
あり
○
なし
×
⑤住戸内各部
住宅名
3
②住戸の居住性(40㎡以上)
1
日照通風採光等 判定
⑥付帯施設の居住性(1)
⑦付帯施設の居住性(2)
判定×
の数
判定結果
×
2
個別改善
×
3
個別改善
なし
×
3
個別改善
なし
×
3
個別改善
高齢化対応
判定
し尿処理
判定 駐車場・公園・集会所 判定
1
一部車椅子住宅
△
公共下水道
○
なし
1
なし
×
公共下水道
○
なし
2
なし
×
公共下水道
○
4
なし
×
公共下水道
○
58
日野市営住宅長寿命化計画
④「長寿命化型改善必要性」の判定
「長寿命化型改善必要性」については、前項の「居住性」の判定において「個別改善」の対象
となった住宅、及び1次判定で「維持管理対象(候補)
」となった 20 住棟に関して判定を行う。
基本的に耐用年数残の確保がある程度可能な住宅を「個別改善(長寿命化型)
」とする。
本計画においては、長寿命化型の対象となる判定基準として、以下のように設定した。
・耐火構造:耐用年数 70 年⇒必要な残存耐用年数 35 年以上(耐用年数の 1/2 以上)
よって、上記の判定基準に基づいて判定した結果は、以下のとおりである。
表 7-9 長寿命化型改善の必要性の判定
番
号
3
団地名
高幡
構造
階数
川原付
耐用
年数
経過年数
残存
(目標年H35)
耐用年数
判定
判定
1
中層耐火
5
S49
70
49
21
×
個別改善
2
中層耐火
5
H5
70
30
40
○
個別改善(長寿命化型)
S53
70
45
25
×
個別改善
S54
70
44
26
×
個別改善
3
H2
70
33
37
○
個別改善(長寿命化型)
4
S55
70
43
27
×
個別改善
S61
70
37
33
×
個別改善
S62
70
36
34
×
個別改善
S63
70
35
35
○
個別改善(長寿命化型)
H1
70
34
36
○
個別改善(長寿命化型)
H6
70
29
41
○
修繕対応
H12
70
23
47
○
修繕対応
H13
70
22
48
○
修繕対応
1
4
建設
年度
2
中層耐火
3
1
2
3
4
5
向川原
5
中層耐火
4
6
7
8
9
6
7
下田
第一東光寺
中層耐火
3
1
中層耐火
2
中層耐火
3
中層耐火
H14
70
21
49
○
修繕対応
4
中層耐火
H14
70
21
49
○
修繕対応
3
59
日野市営住宅長寿命化計画
1 次判定・2 次判定までの結果を整理すると以下のようになる。
表 7-10 1次判定・2次判定の結果
番
号
1
団地名
城址ヶ丘
A
棟数
管理
戸数
6
6
用途廃止
(1次)
8
8
用途廃止
(1次)
S45
1
24
用途廃止
(1次)
S46
1
24
用途廃止
(1次)
S47
1
24
用途廃止
(1次)
構造
階数
建設
年度
木造
平屋
S31
B
1
2
長山
2
中層耐火
4
3
3
高幡
1
中層耐火
5
S49
1
25
個別改善
(2次)
2
中層耐火
5
H5
1
57
個別改善(長寿命化型)
(2次)
S53
1
19
個別改善
(2次)
S54
1
24
個別改善
(2次)
3
H2
1
24
個別改善(長寿命化型)
(2次)
4
S55
1
24
個別改善
(2次)
1
24
個別改善
(2次)
1
24
個別改善
(2次)
1
32
個別改善
(2次)
1
32
個別改善
(2次)
1
32
個別改善(長寿命化型)
(2次)
6
1
32
個別改善(長寿命化型)
(2次)
7
1
32
個別改善(長寿命化型)
(2次)
1
32
個別改善(長寿命化型)
(2次)
1
24
個別改善(長寿命化型)
(2次)
H6
1
27
修繕対応
(2次)
H12
1
18
修繕対応
(2次)
H13
1
18
修繕対応
(2次)
1
4
川原付
2
中層耐火
3
1
S61
2
3
S62
4
5
向川原
5
中層耐火
4
S63
H1
8
9
6
7
下田
第一東光寺
1次・2次判定の結果(候補)
中層耐火
3
1
中層耐火
2
中層耐火
3
中層耐火
H14
1
24
修繕対応
(2次)
4
中層耐火
H14
1
9
修繕対応
(2次)
37
619
3
合計
60
日野市営住宅長寿命化計画
(3)ストック活用手法の選定
■3次判定(団地単位の総合的検討)
1 次判定では団地及び住棟単位の社会的特性で判断を、2 次判定では住棟単位の物理的
特性で判断を行った。
3 次判定では、1 次判定及び 2 次判定における判定指標には考慮されなかった住宅や住
棟又は地域が持つ固有の制約条件などを考慮するため、下記の事項を基本的要件として
総合的な判定を行うこととする。
A.団地単位での効率的ストック活用
◆建替え及び個別改善と判定された住棟が混在する場合は、住棟の配置や事業の手順、
高度利用の可能性等を勘案して、建替えが適切と考えられる住棟について隣接住棟と
の一体的な建替えを検討する。
◆大規模団地等で、コミュニティミックス(多様な世代の居住)を図る必要がある場合、
事業の平準化等を図る必要がある場合には、個別改善、全面的改善又は建替えの複合
的な実施を検討する。
B.まちづくりの視点から見た地域整備への貢献
◆周辺市街地において不足している公益的施設等の団地内における整備を検討する。
◆団地及び周辺市街地に係わる都市計画道路や公共下水道等の整備計画がある場合は、
団地整備への影響やそれらの整備時期を勘案し、団地の整備等を検討する。
◆団地敷地に接する狭隘道路の拡幅整備を検討する。
C.地域単位での効率的ストック活用
◆建替え等が必要な複数の団地が一定の地域内で近接して立地する場合は、団地相互の
調整による、より効果的かつ効率的なストック活用の可能性について検討する。
◆団地相互での住替えによりコミュニティミックスや事業の平準化が可能であり、仮住
居の確保や居住者の移転負担の軽減が可能となる場合は、整備時期の調整を図るなど
複合的実施を検討する。
◆現敷地では高度利用の可能性が低く、他の敷地で高度利用が図られる場合には、用途
廃止を行い、他の敷地での整備(非現地建替え)について検討する。
D.周辺道路の整備状況
◆幅員 6m未満の道路でしか接続されていない団地においては、当該道路の拡幅整備の
実施可能時期を勘案しつつ、建替えを行うことを検討する。
E.仮住居の確保
◆仮住居の確保が困難な場合は、当面は維持保全を行い、同一団地内もしくは近隣にお
ける建替事業等の実施スケジュールとの整合を図りつつ、建替えを行うことを検討す
る。
F.他の事業主体との連携
◆多様な世帯が居住するコミュニティミックスの促進の観点、土地の高度有効利用・敷
地の整形化の観点、土地の高度有効利用や敷地条件、団地の円滑な更新の観点から、
他の事業主体による公共賃貸住宅との合築の検討、他の事業主体による公共賃貸住宅
との土地交換の検討、供給スケジュールの検討、近接・隣接団地での高齢者・若年者世
帯の構成バランスの調整、余剰地の創出による社会福祉施設等の誘導・一体的整備等
について連携方策を検討する。
参考:
「公営住宅等長寿命化計画策定指針」 平成 21 年 3 月 国土交通省住宅局
61
日野市営住宅長寿命化計画
表 7-11 3 次判定
番
号
1
団地名
城址ヶ丘
A
構造
階数
建設
年度
棟数
管理
戸数
木造
平屋
S31
6
6
用途廃止
8
8
用途廃止
(1次)
S45
1
24
用途廃止
(1次)
S46
1
24
用途廃止
(1次)
S47
1
24
用途廃止
(1次)
B
1
2
長山
2
中層耐火
4
3
3
高幡
川原付
第一種中高層住居専用地
域に位置し、周辺には商店
が立地するなど利便性の
高い地域である。
変更なし
変更なし
廃止となった場合、住民の
土地区画整理事業地内
居住の確保が必要となる
変更なし
変更なし
その他
3次判定
(ストック活用手法)
用途廃止予定
政策空き家を実施している。
用途廃止予定
政策空き家を実施している。
用途廃止を実施し、敷地売
却などを行い他団地の修繕
費用に充てることを検討す
る。
用途廃止予定
用途廃止予定
用途廃止予定
個別改善
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
屋上と外壁については耐久
性の高い長寿命型の修繕を
行う。
個別改善(長寿命化型)
2
中層耐火
5
H5
1
57
個別改善(長寿命化型)
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
S53
1
19
個別改善
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
S54
1
24
個別改善
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
屋上と外壁については耐久
性の高い長寿命型の修繕を
行う。
3
H2
1
24
個別改善(長寿命化型)
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
4
S55
1
24
個別改善
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
1
24
個別改善
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
1
24
個別改善
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
1
32
個別改善
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
1
32
個別改善
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
1
32
個別改善(長寿命化型)
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
6
1
32
個別改善(長寿命化型)
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
7
1
32
個別改善(長寿命化型)
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
1
32
個別改善(長寿命化型)
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
1
24
個別改善(長寿命化型)
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
H6
1
27
修繕対応
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
H12
1
18
修繕対応
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
H13
1
18
修繕対応
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
2
中層耐火
3
S61
S62
5
中層耐火
4
S63
H1
9
中層耐火
下田
合計
変更なし
(F)
他の事業主体との
連携
25
8
第一東光寺
変更なし
(E)
仮住居の
確保
1
4
7
変更なし
(D)
周辺道路の
整備状況
S49
3
6
変更なし
(C)
団地相互の
連携の可能性
5
2
向川原
変更なし
(B)
中層耐火
1
5
(1次)
まちづくりの観点から
見た地域整備
への貢献
1
1
4
1次・2次判定の結果(候補)
(A)
団地単位での
効率的
ストック活用
3
個別改善(長寿命化型)
個別改善(長寿命化型)
個別改善(長寿命化型)
屋上と外壁については耐久
性の高い長寿命型の修繕を
行う。
個別改善(長寿命化型)
個別改善(長寿命化型)
1
中層耐火
2
中層耐火
3
中層耐火
H14
1
24
修繕対応
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
4
中層耐火
H14
1
9
修繕対応
(2次)
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
変更なし
個別改善(長寿命化型)
37
619
3
個別改善(長寿命化型)
計画期間中に築20年以上が
経過することから、長寿命化
型の修繕を行う。
個別改善(長寿命化型)
62
日野市営住宅長寿命化計画
7-2.判定結果のまとめ
判定結果について以下にまとめる。
表 7-12 判定結果のまとめ
活用手法
戸数
公営住宅管理戸数
619
・維持管理予定戸数
533
うち修繕対応戸数
0
うち改善予定戸数
533
・建替え予定戸数
0
・用途廃止予定戸数
86
凡 例
建替え
No.7第一東光寺団地
全面的改善
個別改善
修繕対応
用途廃止
No.4川原付団地
No.6下田団地
No.2長山団地
No.3高幡団地
No.5向川原団地
No.1城址ヶ丘団地
図 7-3 判定結果のまとめ
63
日野市営住宅長寿命化計画
8.市営住宅等維持管理計画の作成
8-1.建替事業等の実施方針
「7.市営住宅等ストック活用計画の検討」において「用途廃止予定」と判定した住宅
について、建替事業等の方針を設定する。
(1)建替事業等の対象
「7.市営住宅等ストック活用計画の検討」における「用途廃止予定」の対象となる住
宅は、以下のとおりである。なお、日野市において建替事業の対象団地はない。
表 8-1 建替事業等の対象住宅
経過年数
番
号
団地名
構造
階数
建設
年度
木造
平屋
S31
耐用
年数
A
1
城址ヶ丘
30
B
1
2
長山
2
基準年 中間年 目標年
(H26) (H30) (H35)
中層耐火
3
4
58
62
67
棟数
管理
戸数
6
6
入居
戸数
ストック活用手法
用途廃止 予定
13
30
58
62
67
8
8
S45
70
44
48
53
1
24
19
用途廃止 予定
S46
70
43
47
52
1
24
20
用途廃止 予定
S47
70
42
46
51
1
24
19
用途廃止 予定
17
86
71
用途廃止 予定 合計
用途廃止 予定
(2)建替事業等の方針
用途廃止の基本方針を以下に示す。
○用途廃止
現入居者については、建替事業等で建設した市営住宅等への計画的誘導を図る。
○「1.城祉ケ丘団地」
城址ケ丘団地は、一次判定において、需要が低く分散する敷地形状により活用が難し
いことから、用途廃止として判定されている。管理期間が過ぎて時間が経過している
ことから、耐震性や老朽化への配慮等から早急に他団地への移転が必要である。また、
西平山土地区画整理事業地内であることから移転が必要である。
しかし、住民の高齢化が進んでいること、入居者の自助努力により修繕を行っている
こと、良質なコミュニティが形成されているなどを背景に移転が進まない状況にある。
従って、用途廃止に伴う入居者の転居については、十分な支援・対策を講じることで
円滑な住み替えを促す。
○「2.長山団地」
長山団地は、一次判定において、管理期間の半分以上を過ぎ、需要が低く空き家率も
高いことから、用途廃止として判定されている。極度に老朽化が進んでいることから、
用途廃止の実現に向けて空き家を増やし、平成 35 年までに順次用途廃止とするための
取組みを進める。
64
日野市営住宅長寿命化計画
8-2.長寿命化のための維持管理計画
(1)修繕・改善事業の実施方針及び内容
①修繕対応の実施方針
「7.市営住宅等ストック活用計画の検討」において、
「修繕対応」と判定した住宅に
ついては、比較的建設時期が新しい住宅のため、標準的な修繕周期を踏まえた定期点検
を行い、適切な時期に予防保全的な修繕を実施することによって、居住性・安全性等の
維持・向上を図りつつ長期的に活用していくこととする。
下田団地、第一東光寺団地については、二次判定では修繕対応であったが、計画期間
中に築 20 年以上が経過することから、早めに長寿命化型の個別改善を行うことでストッ
クの有効活用を図ることとする。
表 8-2 修繕工事項目に対する修繕周期の例(参考)
65
日野市営住宅長寿命化計画
②改善事業の実施方針
「7.市営住宅等ストック活用計画の検討」において「個別改善」
、
「個別改善(長寿命
化型)
」と判定した住宅については、各住宅の状況に配慮し、以下の「居住性確保型」
、
「福
祉対応型」
、
「安全性確保型」
、
「長寿命化型」の中から適切な改善事業を実施する。
表 8-3 公営住宅等ストック総合改善事業の対象項目の例(参考)
1:住戸改善
2:共用部改善
3:屋外・外構改善
・間取りの改修
・給湯施設の設置
住戸規模・間取りの改
・電気容量のアップ
善や住戸・住棟整備の
・外壁・最上階の天井等
機能向上を行い、居住
の断熱
性を向上させる。
・開口部のアルミサッシ
化
等
・給水方式の変更
・断熱化対応
・共視聴アンテナ設備設
置
・地上デジタル放送対応
(当該建物に起因する電
波障害対策の既設共聴
アンテナ等の改修も含
む)
等
・雨水貯留施設の設置
・地上デジタル放送対応
(当該建物に起因する電
波障害対策の既設共聴
アンテナ等の改修も含
む)
・集会所の整備・増改築
・児童遊園の整備
・排水処理施設の整備
等
・住戸内部の段差解消
・浴室、便所等への手す
りの設置
・浴槽、便器の高齢者対
応
・高齢者対応建具
・流し台、洗面台更新
等
・廊下、階段の手すり設
置
・中層EVの設置・機能
向上
・段差の解消
・視覚障害者用誘導用ブ
ロック等の設置
等
・屋外階段の手すりの設
置
・屋外通路等の幅員確保
・スロープの設置
・電線の地中化
等
・台所壁の不燃化
・避難経路の確保
・住宅用防災報知器等の
設置
・ピッキングが困難な構
造の玄関扉の錠、補助
錠の設置、破壊が困難
なガラスへの取替え、
防犯上有効な個所への
面格子等の防犯建物部
品の設置
等
・耐震改修
・外壁落下防止改修
・バルコニーの手すりの
アルミ化
・防火区画
・避難設備の設置
・EVかご内の防犯カメ
ラ設置
・地震時管制運転装置等
の設置
等
・屋外消火栓設置
・避難経路となる屋外通
路等の整備
・屋外通路等の照明設備
の照度確保
・ガス管の耐震性・耐食
性向上
・防犯上有効な塀、柵、
垣、植栽の設置
等
【居住性確保型】
【福祉対応型】
高齢者が安全・安心し
て居住できるよう、住
戸、共用部、屋外のバ
リ ア フリ ー化 を進 め
る。
【安全性確保型】
耐震性に課題のある住
棟において耐震改修等
により躯体安全性を高
めるほか、非常時に円
滑に避難できるよう避
難設備や経路の整備・
確保を行う。
防犯性や落下・転倒防
止など生活事故防止に
配慮した改善を行う。
【長寿命化型】
一定の居住性や安全性
等が確保されており、
長期的な活用を図るべ
き住宅において、耐久
性の向上や、躯体の影
響への低減、維持管理
の容易性向上の観点か
ら予防保全的な改善を
行う。
・浴室の防水性向上に資 ・躯体・屋上・外壁・配 ・配管の耐久性・耐食性
する工事
管の耐久性向上
向上に資する工事
等
・内壁の断熱性向上・耐 ・避難施設の耐久性向上
等
久性向上に資する工事
・配管の耐久性向上に資
する工事
等
出典:
「公営住宅等長寿命化計画策定指針」 平成 21 年 3 月 国土交通省住宅局
66
日野市営住宅長寿命化計画
③個別改善(長寿命化型)
個別改善における長寿命化型の対象住宅については、次の通りである。
これらの住宅については、外壁改修等を一体的・計画的に実施することにより、躯体
や設備等の長寿命化を図り、ライフサイクルコストの縮減を目指す。
表 8-4 個別改善(長寿命化型)の住宅
経過年数
番
号
3
4
建設
年度
耐用
年数
S49
70
40
44
2
H5
70
21
1
S53
70
2
S54
70
3
H2
4
S55
団地名
高幡
川原付
1
構造
階数
中層耐火
5
中層耐火
3
1
5
向川原
2
S61
中層耐火
棟数
管理
戸数
入居
戸数
ストック活用手法
49
1
25
24
個別改善(長寿命化型)
25
30
1
57
49
個別改善(長寿命化型)
36
40
45
1
19
18
個別改善(長寿命化型)
35
39
44
1
24
21
個別改善(長寿命化型)
70
24
28
33
1
24
23
個別改善(長寿命化型)
70
34
38
43
1
24
24
個別改善(長寿命化型)
1
24
23
個別改善(長寿命化型)
1
24
23
個別改善(長寿命化型)
1
32
30
個別改善(長寿命化型)
1
32
30
個別改善(長寿命化型)
1
32
30
個別改善(長寿命化型)
1
32
29
個別改善(長寿命化型)
1
32
32
個別改善(長寿命化型)
1
32
30
個別改善(長寿命化型)
1
24
23
個別改善(長寿命化型)
70
基準年 中間年 目標年
(H26) (H30) (H35)
28
32
37
4
3
S62
70
27
31
36
4
5
S63
70
26
30
35
6
5
向川原
7
中層耐火
4
H1
8
70
25
29
34
9
6
7
下田
第一東光寺
中層耐火
H6
70
20
24
29
1
27
27
個別改善(長寿命化型)
1
H12
70
14
18
23
1
18
17
個別改善(長寿命化型)
2
H13
70
13
17
22
1
18
18
個別改善(長寿命化型)
3
H14
70
12
16
21
1
24
20
個別改善(長寿命化型)
4
H14
70
12
16
21
1
9
9
個別改善(長寿命化型)
20
533
500
中層耐火
3
3
合計
個別改善についてはその内容により、4 種類の改善型式に分かれる。
それぞれの型式の実施方針について以下に示す。
A:居住性向上型
構造体や建具の老朽改善や住戸設備の機能向上を図り、居住性を向上させる。
【今後 10 年間で重点的に行う改善内容】
1:住戸改善
2:共用部改善
3:屋外・外構改善
・給湯施設の設置(高幡 ・給水方式の変更(高幡 1
A:居住性確保
住 戸規模 ・ 間 取り
の 改善や住 戸 ・ 住
棟整備の機能向上
を行い、居住性を
向上させる。
1 号棟・川原付 1,2,4
号棟・向川原)
号棟・川原付・向川原)
67
日野市営住宅長寿命化計画
B:福祉対応型
高齢者等が安全、安心して居住できるように、住戸内及び屋外のバリアフリー化を進める。高
齢者等が安全・安心して居住できるよう住戸、共用部のバリアフリー化を進める。
【今後 10 年間で重点的に行う改善内容】
1:住戸改善
2:共用部改善
3:屋外・外構改善
・浴室、便所等への手すり ・廊下、階段の手すり設 ・屋外階段の手すりの設置
B:福祉対応
の設置(高幡 1 号棟・川
置(高幡・川原付・向
(高幡・川原付)
高齢者が安全・
原付 1,2,4 号棟・向川原) 川原)
・スロープの設置(川原付)
安心して居住で
きるよう、住戸、 ・浴槽、便器の高齢者対応 ・段差の解消(川原付)
(高幡 1 号棟・川原付
共用部、屋外の
1,2,4
号棟・向川原)
バリアフリー化
・流し台、洗面台更新(高
を進める。
幡 1 号棟・川原付 1,2,4
号棟・向川原)
C:安全性対応型
耐震改修等により躯体の安全性を確認したうえで、防犯性の向上や生活事故防止に配慮した改
善を行う。
【今後 10 年間で重点的に行う改善内容】
1:住戸改善
2:共用部改善
3:屋外・外構改善
・住宅用防災報知器等の ・耐震改修(高幡 1 号棟・ ・屋外通路等の照明設備
C:安全性確保
耐震改修等により
躯体安全性を高
め、非常時に円滑
に避難できるよう
避難設備や経路の
整備・確保を行う。
防 犯性や落 下 ・ 転
倒防止など生活事
故防止に配慮した
改善を行う。
川原付 1,2,4 号棟)
設置(全団地、高幡 2
の照度確保(高幡 1 号
号棟シルバーピア及 ・外壁落下防止改修(高
棟)
び東光寺 3 号棟を除 幡・川原付・向川原) ・ガス管の耐震性・耐食
く)
・バルコニーの手すりの
性向上(高幡・川原
付・向川原)
アルミ化(高幡 1 号
棟・川原付 1,2,4 号棟)
・地震時管制運転装置等
の設置(高幡 2 号棟、
第一東光寺団地 3 号
棟)
D:長寿命化型
長期的な活用を図るべき団地・住棟においては、耐久性の向上や、躯体への影響の低減、維持
管理の容易性向上の観点から、住前の仕様と比べて性能を向上させるような予防保全的な改善を
行い、既存住宅の長寿命化を図る。
【今後 10 年間で重点的に行う改善内容】
1:住戸改善
2:共用部改善
3:屋外・外構改善
・浴室の防水性向上に資す
・躯体・屋上・外壁・
・配管の耐久性・耐食性
D:長寿命化
る工事(高幡 1 号棟・川
一定の居住性や安
原付 1,2,4 号棟・向川原)
全性等が確保さ
れ、長期的な活用 ・配管の耐久性向上に資す
を図るべき住宅
る工事(高幡・川原付・
で、耐久性の向上
向川原・下田・第一東光
や、躯体の影響へ
寺)
の低減、維持管理
の容易性向上の観
点から予防保全的
な改善を行う。
68
配管の耐久性向上
(高幡・川原付・向
川原・下田・第一東
光寺)
向上に資する工事(高
幡・川原付・向川原)
日野市営住宅長寿命化計画
【参考】
■城址ケ丘(用途廃止 予定)
・ A棟についてはH26~27年、B棟についてはH26年度に用途廃止・解体を進める。
■長山団地(用途廃止 予定)
・ 1号棟については平成30年、2号棟については平成32年、3号棟については平成35年まで
に用途廃止・解体を進める。
■高幡団地1号棟(個別改善)居住性確保+福祉対応+安全性確保+長寿命化
・ 住戸部分については、給湯施設の設置、浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の
高齢者対応・高齢者対応建具、流し台・洗面台の更新、浴室の防水性向上、配管の耐久
性向上、住宅防災報知器等の設置を行う。
・ 共用部分については、給水方式の変更、廊下・階段の手すりの設置・耐震改修・外壁落
下防止改修・バルコニーの手すりのアルミ化、屋上・外壁の耐久性向上を行う。
・ 屋外、外構については、屋外階段の手すり設置、ガス管・配管の耐震性・耐食性の向上、
屋外通路の照明設備改修を行う。
■高幡団地2号棟(個別改善)居住性確保+福祉対応+安全性確保+長寿命化
・ 住戸部分については、住宅防災報知器等(シルバー対応の住戸除く)を行う。
・ H36年度以降に、給水設備・ガス設備、屋上・外壁・配管の改修等を行う。
■川原付1・2・4号棟(個別改善)居住性確保+福祉対応+安全性確保+長寿命化
・ 住戸部分については、給湯施設の設置・浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の
高齢者対応、流し台・洗面台の更新、浴室の防水性向上、配管の耐久性向上、住宅防災
報知器等の設置を行う。
・ 共用部分については、給水方式の変更、廊下・階段の手すりの設置・段差の解消、耐震
改修、外壁落下防止改修、屋上・外壁の耐久性向上、バルコニーの手すりのアルミ化を
行う。
・ 屋外、外構については、屋外階段の手すり設置、スロープの設置、ガス管・配管の耐震
性・耐食性の向上を行う。
■川原付3号棟(個別改善)居住性確保+福祉対応+安全性確保+長寿命化
・ 住戸部分については、住宅防災報知器等の設置、配管の耐久性向上を行う。
・ 共用部分については、給水方式の変更、廊下・階段の手すりの設置・段差の解消、外壁
落下防止改修、屋上・外壁の耐久性向上を行う。
・ 屋外、外構については、屋外階段の手すり設置、スロープの設置、ガス管・配管の耐震
性・耐食性の向上を行う。
69
日野市営住宅長寿命化計画
■向川原(個別改善)居住性確保+福祉対応+安全性確保+長寿命化
・ 住戸部分については、給湯施設の設置、浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の
高齢者対応、流し台・洗面台の更新、浴室の防水性向上、配管の耐久性向上、住宅防災
報知器等の設置を行う。
・ 共用部分については、給水方式の変更、廊下・階段の手すりの設置、外壁落下防止改修、
屋上・外壁の耐久性向上を行う。
・ 屋外、外構については、ガス管・配管の耐震性・耐食性の向上を行う。
■下田(個別改善)安全性確保+長寿命化
・ 住戸部分については、住宅防災報知器等の設置、配管の耐久性向上を行う。
・ 共用部分については、屋上・外壁の耐久性向上を行う。
■第一東光寺(個別改善)安全性確保+長寿命化
・ 住戸部分については、住宅防災報知器等の設置を行う。
(3号棟を除く)
・ 共用部分については、屋上・外壁の耐久性向上を行う。
(2)住棟別修繕・改善計画
①修繕・改善に係る事業予定一覧
様式 1 による。
(72~73 頁参照)
②建替えに係る事業予定一覧
様式 2 による。日野市では対象団地なし。
②共同施設部分に係る事業予定一覧
様式 3 による。
(74 頁参照)
70
日野市営住宅長寿命化計画
表 8-5 各団地の改善スケジュール
スケジュール
団地名
住棟
番号
戸数
A
6
B
8
1
24
2
24
3
24
1
25
2
57
1
竣工
年度
判定
H26
用途廃止 予定
木造
城址ヶ丘
長山
構造
H28
H29
H30
H31
H32
H33
H34
H35
H36
以降
用途廃止 予定
S31
用途廃止 予定
用途廃止 予定
S45
用途廃止 予定
S46
用途廃止 予定
S47
用途廃止 予定
中層耐火
S49
個別改善
(長寿命化型)
中層耐火
H5
個別改善
(長寿命化型)
19
S53
個別改善
(長寿命化型)
耐震化・長寿命化
改修設計
2
24
S54
個別改善
(長寿命化型)
耐震化・長寿命化
改修設計
3
24
H2
個別改善
(長寿命化型)
4
24
S55
個別改善
(長寿命化型)
1
24
中層耐火
H27
用途廃止 予定
用途廃止 予定
用途廃止 予定
○耐震補強 ○屋根・外壁改修 ○水回り(浴室・便所・台所
3か所給湯)○給排水管○ガス設備 等
防災報知器更新
(2F・3F・4F)
防災報知器更新(1F・5F)
高幡
川原付
防災報知器更新
改修工事設計
○屋根・外壁改修 ○給排水管、ガス設
備 等
改修工事設計
○給排水管、ガス設備等
○耐震補強 ○屋根・外壁改修 ○水回り
(浴室・便所・台所3か所給湯)○給排水管○
ガス設備 ○防災報知機更新 等
○耐震補強 ○屋根・外壁改修 ○水回り
(浴室・便所・台所3か所給湯)○給排水管○
ガス設備 ○防災報知機更新 等
中層耐火
防災報知器更新
屋根・外壁
○耐震補強 ○屋根・外壁改修 ○水回り
(浴室・便所・台所3か所給湯)○給排水管○
ガス設備 ○防災報知機更新 等
耐震化・長寿命化
改修設計
個別改善
(長寿命化型)
屋根・外壁
防災報知器更新
改修工事設計
○水回り(浴室・便所・台所3か所給湯)
○給排水管○ガス設備 等
○水回り(浴室・便所・台所3か所給湯)
○給排水管○ガス設備 等
S61
2
24
個別改善
(長寿命化型)
屋根・外壁
防災報知器更新
改修工事設計
3
32
個別改善
(長寿命化型)
屋根・外壁
防災報知器更新
改修工事設計
○水回り(浴室・便所・台所3か所給湯)
○給排水管○ガス設備 等
個別改善
(長寿命化型)
屋根・外壁
防災報知器更新
改修工事設計
○水回り(浴室・便所・台所3か所給湯)
○給排水管○ガス設備 等
S62
向川原
4
32
5
32
中層耐火
個別改善
(長寿命化型)
屋根・外壁
防災報知器更新
改修工事設計
○水回り(浴室・便所・台所3か所給湯)
○給排水管○ガス設備 等
屋根・外壁
防災報知器更新
改修工事設計
○水回り(浴室・便所・台所3か所給湯)
○給排水管○ガス設備 等
S63
6
32
個別改善
(長寿命化型)
7
32
個別改善
(長寿命化型)
屋根・外壁
防災報知器更新
改修工事設計
○水回り(浴室・便所・台所3か所給湯)
○給排水管○ガス設備 等
8
32
個別改善
(長寿命化型)
屋根・外壁
防災報知器更新
改修工事設計
○水回り(浴室・便所・台所3か所給湯)
○給排水管○ガス設備 等
9
24
個別改善
(長寿命化型)
屋根・外壁
防災報知器更新
改修工事設計
○水回り(浴室・便所・台所3か所給湯)
○給排水管○ガス設備 等
H1
27
中層耐火
H6
個別改善
(長寿命化型)
防災報知器更新
1
18
中層耐火
H12
個別改善
(長寿命化型)
防災報知器更新
2
18
中層耐火
H13
個別改善
(長寿命化型)
防災報知器更新
3
24
中層耐火
H14
個別改善
(長寿命化型)
4
9
中層耐火
H14
個別改善
(長寿命化型)
下田
屋根・外壁
屋根・外壁
屋根・外壁
第一東光寺
屋根・外壁
防災報知器更新
防災報知器更新
屋根・外壁
71
日野市営住宅長寿命化計画
№
3
3
4
4
4
4
5
団地名
高幡
高幡
川原付
川原付
川原付
川原付
向川原
住棟
番号
1
2
1
2
3
4
1
戸数
構造
25
中層
耐火
57
中層
耐火
19
24
24
24
24
中層
耐火
中層
耐火
中層
耐火
中層
耐火
建設
年度
S49
H5
S53
S54
H2
S55
中層
耐火
次期定期
点検時期
修繕・改善事業の内容
H26
H27
H28
H28
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、
流し台・洗面台更新、廊下・階段の手すり設置、屋外階段の手すりの設置
(安全性確保型):耐震改修、外壁落下防止改修、バルコニーの手すりのアルミ
化、屋外通路等の照明設備の照度確保、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、
配管の耐久性・耐食性向上
H28
(安全性確保型)○住宅用防災報知器
等の設置
H28
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水
方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すり
の設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し
台・洗面台更新、廊下・階段の手すり設
置、段差の解消、屋外階段の手すりの設
置、スロープの設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の
設置、耐震改修、外壁落下防止改修、バ
ルコニーの手すりのアルミ化、ガス管の耐
震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯
体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管
の耐久性・耐食性向上
H28
耐震化・長寿命化改修設計
H28
H30
備考
(H36以降の事業)
H31
H32
H33
H34
H35
耐震化・長寿命化改修設計
101
■個別改善
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、地震時管制運転装置等の設置、ガス
管の耐震性・耐食性向上
(福祉対応型) :廊下・階段の手すり設置、屋外階段の手すりの設置
(長寿命化型) :躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向上
14
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段の手すり設置、段差の解消、屋外階段の手すりの設置、スロープの設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、耐震改修、外壁落下防止改修、バルコニーの手すりのア
ルミ化、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
17
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段の手すり設置、段差の解消、屋外階段の手すりの設置、スロープの設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、耐震改修、外壁落下防止改修、バルコニーの手すりのア
ルミ化、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
46
■個別改善
(居住性確保型):給水方式の変更
(福祉対応型) :廊下・階段の手すり設置、段差の解消、屋外階段の手すりの設置、スロープの設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向上
17
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段の手すり設置、段差の解消、屋外階段の手すりの設置、スロープの設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、耐震改修、外壁落下防止改修、バルコニーの手すりのア
ルミ化、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
1
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段手すり設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
1
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段手すり設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
(居住性確保型):給湯施設の設置、
給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手
すりの設置、浴槽・便器の高齢者対
応、流し台・洗面台更新、廊下・階段
手すり設置
(安全性確保型):ガス管の耐震性・耐
食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、
配管の耐久性・耐食性向上
14
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段手すり設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
(居住性確保型):給湯施設の設置、
給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手
すりの設置、浴槽・便器の高齢者対
応、流し台・洗面台更新、廊下・階段
手すり設置
(安全性確保型):ガス管の耐震性・耐
食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、
配管の耐久性・耐食性向上
14
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段手すり設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
(長寿命化型)○躯体・屋上・外壁・配
管の耐久性向上
(安全性確保型)○外壁落下防止改修
改修工事設計
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水
方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すり
の設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し
台・洗面台更新、廊下・階段の手すり設
置、段差の解消、屋外階段の手すりの設
置、スロープの設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の
設置、耐震改修、外壁落下防止改修、バ
ルコニーの手すりのアルミ化、ガス管の耐
震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯
体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管
の耐久性・耐食性向上
耐震化・長寿命化改修設計
(長寿命化型)躯体・屋上・外壁・配管
の耐久性向上
(安全性確保型)外壁落下防止改修
(安全性確保型)
○住宅用防災報知器等の設置
○改修工事設計
(居住性確保型):給湯施設の設置、
給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手
すりの設置、浴槽・便器の高齢者対
応、流し台・洗面台更新、廊下・階段
手すり設置
(安全性確保型):ガス管の耐震性・耐
食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、
配管の耐久性・耐食性向上
(安全性確保型)
○住宅用防災報知器等の設置
○改修工事設計
(居住性確保型):給湯施設の設置、
給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手
すりの設置、浴槽・便器の高齢者対
応、流し台・洗面台更新、廊下・階段
手すり設置
(安全性確保型):ガス管の耐震性・耐
食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、
配管の耐久性・耐食性向上
修繕・改善事業メニュー
4
(安全性確保型)○住宅用防災報知器
等の設置(2F・3F・4F)
改修工事設計
(安全性確保型)○住宅用防災報知器
等の設置
LCC
縮減効果
(千円/年・
棟)
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段の手すり設置、屋外階段の手すりの設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、耐震改修、外壁落下防止改修、バルコニーの手すりのア
ルミ化、屋外通路等の照明設備の照度確保、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
(安全性確保型)○住宅用防災報知器
等の設置(1F・5F)
(安全性確保型):外壁落下防止改
修、地震時管制運転装置等の設置、
ガス管の耐震性・耐食性向上
(福祉対応型) :廊下・階段の手すり
設置、屋外階段の手すりの設置
(長寿命化型) :躯体・屋上・外壁・配
管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食
性向上
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水
方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すり
の設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し
台・洗面台更新、廊下・階段の手すり設
置、段差の解消、屋外階段の手すりの設
置、スロープの設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の
設置、耐震改修、外壁落下防止改修、バ
ルコニーの手すりのアルミ化、ガス管の耐
震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯
体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管
の耐久性・耐食性向上
H28
H28
H29
(居住性確保型)○給水方式の変更
(福祉対応型) :廊下・階段の手すり
設置、段差の解消、屋外階段の手すり
の設置、スロープの設置
(安全性確保型)ガス管の耐震性・耐
食性向上
(長寿命化型)配管の耐久性・耐食性
向上
S61
5
5
向川原
向川原
2
3
24
32
中層
耐火
H28
中層
耐火
H28
(長寿命化型)躯体・屋上・外壁・配管
の耐久性向上
(安全性確保型)外壁落下防止改修
(長寿命化型)躯体・屋上・外壁・配管
の耐久性向上
(安全性確保型)外壁落下防止改修
(安全性確保型)住宅用防災報知器等
の設置
改修工事設計
S62
5
向川原
4
32
中層
耐火
H28
(長寿命化型)躯体・屋上・外壁・配管
の耐久性向上
(安全性確保型)外壁落下防止改修
(安全性確保型)住宅用防災報知器等
の設置
改修工事設計
72
日野市営住宅長寿命化計画
№
5
5
5
5
団地名
向川原
向川原
向川原
向川原
住棟
番号
5
6
7
8
戸数
32
32
32
32
構造
中層
耐火
中層
耐火
建設
年度
S63
S63
中層
耐火
中層
耐火
次期定期
点検時期
H28
H28
H28
H1
H28
修繕・改善事業の内容
H26
H27
H28
(長寿命化型)躯体・屋上・外壁・配管
の耐久性向上
(安全性確保型)外壁落下防止改修
(長寿命化型)躯体・屋上・外壁・配管
の耐久性向上
(安全性確保型)外壁落下防止改修
H29
H30
備考
(H36以降の事業)
H31
(安全性確保型)住宅用防災報知器等
の設置
(安全性確保型)住宅用防災報知器等
の設置
中層
耐火
H6
H28
1
18
中層
耐火
H12
H28
(安全性確保型)住宅用防災報知器等
の設置
第一東光寺
2
18
中層
耐火
H13
H28
(安全性確保型)住宅用防災報知器等
の設置
7
第一東光寺
3
24
中層
耐火
H14
H28
7
第一東光寺
4
9
中層
耐火
H14
H28
下田
7
第一東光寺
7
H28
改修工事設計
(居住性確保型):給湯施設の設置、
給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手
すりの設置、浴槽・便器の高齢者対
応、流し台・洗面台更新、廊下・階段
手すり設置
(安全性確保型):ガス管の耐震性・耐
食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、
配管の耐久性・耐食性向上
(長寿命化型)躯体・屋上・外壁・配管 (安全性確保型)住宅用防災報知器等
の耐久性向上
の設置
(安全性確保型)外壁落下防止改修
27
6
9
H34
改修工事設計
(長寿命化型)躯体・屋上・外壁・配管 (安全性確保型)住宅用防災報知器等
の耐久性向上
の設置
(安全性確保型)外壁落下防止改修
24
向川原
H33
(居住性確保型):給湯施設の設置、
給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手
すりの設置、浴槽・便器の高齢者対
応、流し台・洗面台更新、廊下・階段
手すり設置
(安全性確保型):ガス管の耐震性・耐
食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、
配管の耐久性・耐食性向上
(長寿命化型)躯体・屋上・外壁・配管 (安全性確保型)住宅用防災報知器等
の耐久性向上
の設置
(安全性確保型)外壁落下防止改修
中層
耐火
5
H32
H35
修繕・改善事業メニュー
14
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段手すり設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
14
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段手すり設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
改修工事設計
(居住性確保型):給湯施設の設置、
給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手
すりの設置、浴槽・便器の高齢者対
応、流し台・洗面台更新、廊下・階段
手すり設置
(安全性確保型):ガス管の耐震性・耐
食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、
配管の耐久性・耐食性向上
11
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段手すり設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
改修工事設計
(居住性確保型):給湯施設の設置、
給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手
すりの設置、浴槽・便器の高齢者対
応、流し台・洗面台更新、廊下・階段
手すり設置
(安全性確保型):ガス管の耐震性・耐
食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、
配管の耐久性・耐食性向上
14
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段手すり設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
改修工事設計
(居住性確保型):給湯施設の設置、
給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手
すりの設置、浴槽・便器の高齢者対
応、流し台・洗面台更新、廊下・階段
手すり設置
(安全性確保型):ガス管の耐震性・耐
食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、
配管の耐久性・耐食性向上
8
■個別改善
(居住性確保型):給湯施設の設置、給水方式の変更
(福祉対応型) :浴室・便所等への手すりの設置、浴槽・便器の高齢者対応、流し台・洗面台更新、廊
下・階段手すり設置
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置、外壁落下防止改修、ガス管の耐震性・耐食性向上
(長寿命化型) :浴室の防水性向上、躯体・屋上・外壁・配管の耐久性向上、配管の耐久性・耐食性向
上
(安全性確保型)住宅用防災報知器等
(長寿命化型)○躯体・屋上・外壁の耐
の設置
久性向上
(長寿命化型)○躯体・屋上・外壁の耐
久性向上
(長寿命化型)○躯体・屋上・外壁の耐
久性向上
(安全性確保型)○地震時管制運転装
置等の設置
(長寿命化型)○躯体・屋上・外壁の耐
久性向上
(安全性確保型)住宅用防災報知器等
の設置
LCC
縮減効果
(千円/年・
棟)
(長寿命化型)○躯体・屋上・外壁の耐
久性向上
49
■個別改善
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置
(長寿命化型) :躯体・屋上・外壁の耐久性向上
40
■個別改善
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置
(長寿命化型) :躯体・屋上・外壁の耐久性向上
40
■個別改善
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置
(長寿命化型) :躯体・屋上・外壁の耐久性向上
78
■個別改善
(安全性確保型):地震時管制運転装置等の設置
(長寿命化型) :躯体・屋上・外壁の耐久性向上
20
■個別改善
(安全性確保型):住宅用防災報知器等の設置
(長寿命化型) :躯体・屋上・外壁の耐久性向上
73
日野市営住宅長寿命化計画
74
日野市営住宅長寿命化計画
8-3.長寿命化のための維持管理による効果
(1)長寿命化による維持管理を図る団地
公営住宅等長寿命化計画策定に当たり、予防保全的な維持管理等を実施することによる効果を算出
する。ここでは、長寿命化型改善事業、全面的改善事業を実施する市営住宅等を対象とし、ライフサ
イクルコスト(LCC)の効果を算出する。
表 8-6 長寿命化実施対象市営住宅一覧
経過年数
番
号
3
団地名
高幡
1
構造
階数
中層耐火
5
建設
年度
2
4
川原付
向川原
基準年 中間年 目標年
(H26) (H30) (H35)
70
40
44
49
1
25
24
個別改善(長寿命化型)
H5
70
21
25
30
1
57
49
個別改善(長寿命化型)
S53
70
36
40
45
1
19
18
個別改善(長寿命化型)
70
35
39
44
1
24
21
個別改善(長寿命化型)
3
H2
70
24
28
33
1
24
23
個別改善(長寿命化型)
4
S55
70
34
38
43
1
24
24
個別改善(長寿命化型)
S61
70
28
32
37
1
24
23
個別改善(長寿命化型)
中層耐火
3
2
中層耐火
4
S62
70
27
31
36
S63
70
26
30
35
6
7
中層耐火
4
H1
8
70
25
29
34
9
7
下田
第一東光寺
ストック活用手法
S54
5
6
入居
戸数
S49
4
向川原
管理
戸数
1
3
5
棟数
2
1
5
耐用
年数
中層耐火
3
H6
70
20
1
H12
70
2
H13
70
3
H14
4
H14
中層耐火
3
1
24
23
個別改善(長寿命化型)
1
32
30
個別改善(長寿命化型)
1
32
30
個別改善(長寿命化型)
1
32
30
個別改善(長寿命化型)
1
32
29
個別改善(長寿命化型)
1
32
32
個別改善(長寿命化型)
1
32
30
個別改善(長寿命化型)
1
24
23
個別改善(長寿命化型)
24
29
1
27
27
個別改善(長寿命化型)
14
18
23
1
18
17
個別改善(長寿命化型)
13
17
22
1
18
18
個別改善(長寿命化型)
70
12
16
21
1
24
20
個別改善(長寿命化型)
70
12
16
21
1
9
9
個別改善(長寿命化型)
20
533
500
合計
(2)ライフサイクルコスト(LCC)の算出方法
国土交通省公営住宅等長寿命化計画策定指針よるとLCC算出方法には下記の手法によって算出を
行う。
①1棟のLCC改善効果=LCC(計画前)-LCC(計画後)
②LCC(計画前)=(修繕+建替費)/建設~築後○年までの使用年数
 公営住宅等長寿命化計画に基づく改善事業を実施しない場合の、建設時点から次回の建替えま
でに要するコスト。
 「築後○年」は、過去△年間の全国の建替事業事例における、建替前住棟の築年数を構造ごと
に平均した数値を基本とするが、
事業主体の事情に応じたて設定しても構わないとされている。
③LCC(計画後)=(修繕費+改善費+建替費)/建設~築後△年までの使用年数
 公営住宅等長寿命化計画に基づく改善事業を実施する場合の、建設時点から次回の建替えまで
に要するコスト。
 「築後△年」は、長寿命化型改善事業の実施により想定される使用年数とする。と定められて
いる。
75
日野市営住宅長寿命化計画
本計画では設定建築年数を以下の様に設定を行った。
○計画前:社会的住宅利用の年数から 50 年と設定した。
○計画後:改修を行うことにより、その構造物の建築年数を全うすることとした。
【耐火構造:70 年、準耐火構造:45 年、木造:30 年】
これらの考え方を次頁の図に示す。
図 8-1 ライフサイクルコスト算出図
参考文献:国土交通省 公営住宅等長寿命化計画策定指針より抜粋
公営住宅の従来型の更新サイクルについては、対処療法的な維持管理により、建設後 50 年程
度経過時点で建替えが必要となる状況である。それに比べて、長寿命化型改善実施後の更新サイ
クルにおいては、予防保全的な改善の実施により、建物を 50 年から 70 年へ 20 年間長寿命化さ
せることが可能となる。
そのため、一定時期には、改善実施による更新コスト等増加にはなるが、ライフサイクルコス
トの縮減の観点からは、実施の効果が見込めるものとなる。
ライフサイクルコストに関する概念図
従来型の更新サイクル
建設
50年
建替え
50年
建替え
長寿命化型実施導入後の更新サイクル
70年
建設
70年
建替え
建替え
長寿命化型改善の実施
長寿命化型改善の実施
図 8-2 ライフサイクルコスト概念図
76
日野市営住宅長寿命化計画
(3)設定条件
下記にLCC算出において用いる条件を下記に示す。
なお、修繕周期については国で示されている修正値を用いることとする。
表 8-7 修繕項目による経年修繕費率
■修繕費
修繕項目
修繕費乗率
修繕周期
小修繕 量水器
0.278% 0.232%
1年
8年
給水ポンプ
0.046%
10年
給湯器
1.296%
13年
外壁 屋上防水
4.882% 2.472%
15年
15年
排水ポンプ 共聴アンテナ
0.074%
15年
0.037%
15年
給水管 流し台
2.778% 1.296%
20年
20年
※上表の計画修繕項目は全て長寿命化型改善に該当しない(従前の仕様と比して性能が向上しない)と設定している
■現在価値化係数: 4%/年
77
排水管洗浄
0.093%
20年
日野市営住宅長寿命化計画
(4)LCC効果の結果
対象団地のLCC効果の結果は以下の通りとなる。
表 8-8 高幡団地(1 号棟)のLCC
表 8-9 高幡団地(2 号棟)のLCC
78
日野市営住宅長寿命化計画
表 8-10 川原付団地(1 号棟)のLCC
表 8-11 川原付団地(2 号棟)のLCC
79
日野市営住宅長寿命化計画
表 8-12 川原付団地(3 号棟)のLCC
表 8-13 川原付団地(4 号棟)のLCC
80
日野市営住宅長寿命化計画
表 8-14 向川原団地(1 号棟)のLCC
表 8-15 向川原団地(2 号棟)のLCC
81
日野市営住宅長寿命化計画
表 8-16 向川原団地(3 号棟)のLCC
表 8-17 向川原団地(4 号棟)のLCC
82
日野市営住宅長寿命化計画
表 8-18 向川原団地(5 号棟)のLCC
表 8-19 向川原団地(6 号棟)のLCC
83
日野市営住宅長寿命化計画
表 8-20 向川原団地(7 号棟)のLCC
表 8-21 向川原団地(8 号棟)のLCC
84
日野市営住宅長寿命化計画
表 8-22 向川原団地(9 号棟)のLCC
表 8-23 下田団地のLCC
85
日野市営住宅長寿命化計画
表 8-24 第一東光寺団地(1 号棟)のLCC
表 8-25 第一東光寺団地(2 号棟)のLCC
86
日野市営住宅長寿命化計画
表 8-26 第一東光寺団地(3 号棟)のLCC
表 8-27 第一東光寺団地(4 号棟)のLCC
87
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