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研究課題名 地域保健推進関連研修の体系化及び資質向上
【分類 研究課題名 地域保健推進関連研修の体系化及び資質向上に関する研究 担 保健科学部 主任専門研究員 金田 淑子 当 目標:健康づくり 区分:経常】 1 目的 地域保健従事者の資質向上には体系だった研修が必要とされているが、 岩手県においては、研修の体系化は明 確にされていない。 本研究は、保健所保健師が受講した、特に保健所機能強化の視点から現状を整理・分析し、今後の地域保健従 事者研修の体系化及び資質向上の一助とする。 2 方法 本庁関係各係が保存している平成 12 年度の研修資料と昭和 41 年からこれまでの研修派遣名簿、および全保 健所で開催している平成 12 年度「地域保健従事者職員研修」事業報告を資料とし、研修テーマ・研修日数・ 派遣者の勤務年数を情報収集し検討資料とする。保健所の機能の強化につながる研修内容として、特に企画調 整・調査研究・保健情報処理・教育指導・計画づくりの 5 点に注目した。 体系化について他県(青森県・高知県・兵庫県・岐阜県・横浜市)の研修体系と比較した。 3 結果 1)本庁で実施した研修 ① 本庁主催研修は事業別専門研修に重きが置かれ、企画調整・保健情報処理に関する研修は、派遣研修で行 われている。 ② 派遣研修での事業別専門研修は、勤務年数の少ない時期に研修されているが、保健所機能強化につながる 企画調整・調査研究・保健情報処理・教育指導・計画づくりの研修を受講した保健師は 28.2%、平均勤務 年数 21.9 年である。 2)保健所が実施した「地域保健従事者職員研修」 ① 保健所において開催される研修テーマは広く、対象者も保健所・市町村・福祉施設・学校保健職員と幅広 い。一番多いテーマとしては事業別研修の老人保健に関するものであり、全保健所がいわてリハビリテー ションセンターと共催で研修会を開催している。 ② 計画づくりは医療計画・健康いわて21・母子保健計画等で5保健所で開催していた。保健所が自らの機 能強化のために、 「地域保健従事者職員研修」を企画しているものは少ない。 3)他県の研修計画との比較 ① 本庁・中核的専門機関・保健所の研修の企画、調整、実施に関する基本的役割分担が明確化されていない ② 段階別研修として新任職員・中堅職員・管理者の業務遂行能力を高める研修や各職場におけるオンザ・ジ ョブ・トレーニングをたかめる研修の不足 ③ 保健衛生に従事する一般行政を含めすべての職員のレベルアップを意識した研修の必要性 ④ 時代の変化に対応できる能力を養成する(保健所機能強化)研修の充実 4 今後の研究方向等 今回は保健所職員その中でも保健師が受講した研修を整理した。 今後の予定として第一に「保健所職員の研修」について他県との比較の中で明確となった不足部分を検討し、 岩手県の地域保健従事者のあるべき姿に向け人材育成の研修体系を明確にしたいと考える。 52 【分類 53 目標:健康づくり 区分:経常】