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昆虫調査 - 徳島県

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昆虫調査 - 徳島県
第 6 章 昆虫調査
1. 昆 虫 調 査
1-1. 目 的
昆 虫 調 査 は、東 環 状 大 橋 (仮 称 )建 設 事 業 の実 施 に伴 い、昆 虫 類 調 査 を行 い、現 況
を把 握 することを目 的 として実 施 した。
1-2. 調 査 期 日
昆 虫 調 査 の総 括 表 は、表 1-2-1のとおり。
3-6-1
表 1-2-1
昆 虫 調 査 の総 括
項目
調査内容
業 務 実 施 に当 たっての技 術 方 針 及 び作 業 スケジュールを検 討 し、業 務 計 画 書
の立 案 、作 成 した。
文献調査
昆 虫 の生 息 状 況 、特 定 種 の生 息 の有 無 、吉 野 川 河 口 部 及 びその周 辺 の状 況
等 について調 査 した。
現 地 調 査 において、目 視 観 察 あるいは鳴 き声 から生 息 種 を推 定 する必 要 があ
るので、分 布 する昆 虫 類 の種 類 とそれぞれの生 態 、鳴 き声 等 を調 べた。
昆 虫 類 の分 布 状 況 の概 況 、生 態 、特 定 種 等 の選 定 については、図 鑑 ・文 献 ・
法 令 等 を参 考 とした。
文 献 を収 集 するに当 たっては、学 識 経 験 者 の助 言 を得 た。
聞 き取 り調 査
現 地 調 査 対 象 範 囲 を含 む吉 野 川 及 びその周 辺 における昆 虫 類 の生 息 状 況 、
特 定 種 の生 息 の有 無 等 について把 握 した。
聞 き取 り先 は、吉 野 川 及 びその周 辺 の昆 虫 類 の生 息 に詳 しい団 体 あるいは個
人 を対 象 とし、特 に学 識 経 験 者 、博 物 館 、地 元 研 究 者 等 が対 象 としてあげられ
た。
現 地 調 査 計 画 の策 定
文 献 ・聞 き取 り調 査 、事 業 計 画 の概 要 の把 握 を基 に、現 地 踏 査 を実 施 した後 、
十 分 な成 果 が得 られ るように踏 査 ルー ト並 びに調 査 地 点 、調 査 時 期 、 調 査 方
法 の選 定 を行 い、現 地 調 査 計 画 を策 定 した。
現 地 調 査 計 画 の策 定 に当 たっては、学 識 経 験 者 の助 言 を得 た。
現地調査
任意採集法
調査期日
見 つけた 陸 上 昆 虫 類 等 を捕 虫 ネットや直 接 、 手 で採 集 し
第 1回 調 査 :
た 。ま た 、 近 傍 の石 をおこし 、 その 下 に 生 息 する 昆 虫 類 を
平 成 15 年 9 月 9 日 採 集 した。
∼12日
目視観察
目視観察
ビーティング法 第 2回 調 査 :
木 の 枝 、 草 な どを棒 で 叩 い て、 下 に 落 ち た 昆 虫 をネッ トで
平 成 15年 10月 16日 受 け取 り、採 集 した。叩 く回 数 は10回 程 度 とし、ネットに落
∼17日
ちた昆 虫 を殺 虫 管 に入 れた後 、場 所 を変 え、同 様 の作 業
第 3回 調 査 :
を繰 り返 した。
スウィーピング法 平 成 15年 11月 13日 主 に、樹 林 地 、低 木 林 、草 原 において、捕 虫 ネットを水 平
∼14日
に振 り、草 や木 の枝 をなぎ払 うようにしてすくいとった。1地
第 4回 調 査 :
点 について各 10回 程 度 ネットを振 り、捕 獲 個 体 をビニール
平 成 16 年 3 月 20 日 袋 等 に移 した。
∼21日
採 集 用 の 網 は 口 径 42cm の 網 枠 の 丈 夫 な も の を 用 い 、 基
本 的 に同 一 調 査 対 象 河 川 区 域 内 は出 来 るだけ同 一 の採
数量
集 者 が行 うようにした。
ベイトトラップ法 任 意 採 集 法 , 目 視 ピ ットフ ォー ルトラ ップ に 餌 を 入 れ 、 地 面 と 同 じ レ ベルに 口
観 察 , ビ ー テ ィ ン グ がくるように設 置 し、地 上 を歩 きまわる昆 虫 を採 集 した。
法 , ス ウ ィ ー ピ ン グ ベイトトラップ法 に使 用 する 器 具 等 は以 下 のとおりとし、各
法 :4回 4ルート
調 査 地 点 で実 施 した。
ベ イ ト ト ラ ッ プ 法 : 4 ・トラップのサイズ: 高 さ9cm内 径 6.5cm程 度 のポリエチレ
回 5地 点
ン製 のコップ
・トラップに使 用 する餌 :エチレングリコ−ル及 び動 物 用
生餌
・トラップを設 置 する条 件 :一 調 査 箇 所 について10個 を1
∼2mの間 隔 をあけて直 線 上 に設 置 する。
・トラップの個 数 :一 調 査 点 につき2ヶ所 (合 計 20個 )程 度
以 上 設 置 する。
・調 査 時 間 帯 :前 日 にセットし、翌 朝 回 収 する。
結 果 整 理 ・とりまとめ
事 前 調 査 結 果 を踏 まえて、現 地 で得 られた調 査 結 果 について同 定 の確 認 等 を
行 った。
前 回 調 査 との比 較 を含 め、昆 虫 類 の生 息 と周 辺 環 境 との関 わりについて考 察
した。
現 地 調 査 結 果 の取 りまとめについては、十 分 な専 門 的 知 見 に基 づ き、捕 獲 等
で現 地 確 認 し た種 の確 実 な同 定 、 調 査 結 果 全 体 につい ての十 分 な調 査 を行
い、 信 頼 性 の高 いものとし、 対 象 地 域 周 辺 環 境 の保 全 ・ 創 造 のた めの参 考 資
料 とした。
整 理 に当 たっては、特 に貴 重 種 の確 認 位 置 やベイトトラップの設 置 位 置 の座 標
を記 録 し、データとしてGIS管 理 に用 いるようにした。
計画準備
3-6-2
1-3. 調 査 位 置
昆 虫 調 査 位 置 は、図 1-3-1に示 した。
3-6-3
3-6-4
図 1-3-1
昆虫調査位置
1-4. 調 査 結 果
(1) 昆 虫 調 査
本 調 査 における昆 虫 類 の確 認 状 況 を表 1-4-1に示 す。
本 調 査 全 体 で確 認 された昆 虫 類 は10目 35科 64種 であった。
住 吉 干 潟 は、全 体 で11種 であった。確 認 された種 は飛 翔 性 の強 い種 類 がほとんどで
あり、ゴミムシ類 やゴミムシダマシ類 、コオロギ類 等 に代 表 される地 表 徘 徊 性 の種 はアリ
類 を除 き確 認 されなかった。
これは、干 潟 のほとんどが比 較 的 冠 水 しやすい地 形 であり、植 生 もヨシ群 落 、アイア
シ群 落 といったイネ科 の湿 性 植 物 群 落 で占 められ、餌 や生 息 空 間 として活 用 される植
物 の多 様 性 が低 いこと等 が原 因 であると考 えられる。さらに、干 潟 の周 辺 が著 しく浸 食
され、ルイスハンミョウ等 の生 息 適 地 である砂 浜 がほとんど見 られないことも、昆 虫 相 を
単 調 化 させている一 因 となっていると推 察 される。
河 口 干 潟 では、内 陸 部 に冠 水 しない丘 状 の地 形 があり、生 育 している植 物 も様 々な
種 が認 められ、多 様 性 が高 くなっていた。このため、昆 虫 類 の種 類 も多 く、全 体 で61種
が確 認 された。また、貴 重 種 にもなっているルイスハンミョウを初 めとする地 表 徘 徊 性 の
昆 虫 類 も多 く確 認 された。帰 化 植 物 のナルトサワギクを初 めとする多 くの草 本 類 の開 花
が認 められ、小 型 ハチ類 やアブ類 、チョウ目 等 の訪 花 性 昆 虫 が花 上 で確 認 された。
ヤマトシロアリは干 潟 上 に打 ち上 げられた材 木 中 に営 巣 ・生 息 しており、外 部 からこ
の打 ち上 げ材 木 と 一 緒 に本 干 潟 に 侵 入 したもので、出 現 は一 時 的 な ものと推 察 され
る。
全 体 的 に昆 虫 類 の種 数 が少 なかったが、調 査 実 施 前 に台 風 に伴 う出 水 があり、多 く
の昆 虫 類 が流 出 したこと並 びに、植 生 の一 部 が増 水 した際 流 下 してきたゴミによって埋
められたことが原 因 と考 えられる。
3-6-5
表 1-4-1
昆虫調査結果
調査者: 石川和宏
二木あさ子
全体
目名
トンボ
シロアリ
ゴキブリ
ハサミムシ
バッタ
カメムシ
コウチュウ
ハチ
ハエ
チョウ
10目
科名
種名
トンボ
アキアカネ
ミゾガシラシロアリ ヤマトシロアリ
チャバネゴキブリ モリチャバネゴキブリ
ツチゴキブリ
マルムネハサミムシ
ハマベハサミムシ
キアシハサミムシ
オオハサミムシ
オオハサミムシ
コオロギ
シバスズ
ハラオカメコオロギ
ミツカドコオロギ
ツヅレサセコオロギ
エンマコオロギ
カネタタキ
カネタタキ
カンタン
カンタン
ハネビロカンタン
キリギリス
ホシササキリ
オンブバッタ
オンブバッタ
バッタ
ショウリョウバッタ
トノサマバッタ
クルマバッタモドキ
ヒナバッタ
ハネナガイナゴ
ヒシウンカ
ヒシウンカ
カスミカメムシ
コアオカスミガメ
マキバサシガメ
モモブトトビイロサシガメ
ナガカメムシ
ヒメナガカメムシ
カメムシ
クロカメムシ
ハンミョウ
ルイスハンミョウ
テントウムシ
ナナホシテントウ
ヒメカメノコテントウ
ゴミムシダマシ
オオスナゴミムシダマシ
ゾウムシ
トビイロヒョウタンゾウムシ
ヒメバチ
ヒメバチ科の数種
ツチバチ
ヒメハラナガツチバチ
キンケハラナガツチバチ
アリ
ヒメアリ
ルリアリ
ウメマツオオアリ
トビイロケアリ
ミツバチ
ニホンミツバチ
ハナアブ
ホソヒラタアブ
ホソヒメヒラタアブ
ナミハナアブ
コムロハナアブ
ハマベバエ
ハマベバエ
ショウジョウバエ ショウジョウバエ科の数種
クロバエ
ツマグロキンバエ
ニクバエ
センチニクバエ
イソニクバエ
シリグロニクバエ
ニクバエ科の一種
ヤドリバエ
ケブカハリバエ
メイガ
シロオビノメイガ
コブノメイガ
マメノメイガ
ワモンノメイガ
セセリチョウ
チャバネセセリ
アゲハチョウ
ナミアゲハ
シロチョウ
キチョウ
モンシロチョウ
モンキチョウ
シジミチョウ
ウラナミシジミ
タテハチョウ
キタテハ
ヒメアカタテハ
36科
64種
9月
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64種
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夏季∼秋季
10月 11月
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春季
3月
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21種
31種
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54種
11種
調査地域
河口 住吉
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61種 14種
9月
10月
3月
2
18
50<
2
3
8
11
2
2
1
5
1
1
1
1
1
1
8
4
6
2
18
7
2
3
1
6
50<
2
6
3
1
18
4
1
1
4
6
4
1
3
1
3
15
4
2
1
6
4
3
2
1
18
3
8
8
1
2
5
50<
4
5
2
1
3
4
1
11
7
2
9
5
1
草本群落中・河岸砂浜上
草本群落中
ヨシ群落中
5
ナルトサワギク群落中
2
ゴミ・材木の下
ナルトサワギク群落中
7
11
2
1
2
1
5
10
4
3
1
11
2
2
2
1
9
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
河岸砂浜上
ナルトサワギク群落中
1
1
ゴミ・材木の下
河岸砂浜上
草本群落中
草本群落中
ゴミ・材木の下
ゴミ・材木の下
草本群落中
河岸砂浜上
河岸砂浜上
ゴミ・材木の下
ゴミ・材木の下
ゴミ・材木の下
ゴミ・材木の下
河岸砂浜上
草本群落中
1
1
○
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○
○
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×
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×
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×
○
○
○
○
草本群落中
草本群落中
草本群落中
草本群落中
草本群落中
100<
100< 50< 100< 50< 100< 50<
7
6
8
100<
100< 6 100< 17
2
1
3
1
7
標本の有無
上空飛翔
打上材木中
ゴミ・材木の下
ゴミ・材木の下
ゴミ・材木の下
ゴミ・材木の下
ゴミ・材木の下
草本群落中
草本群落中
草本群落中
草本群落中
草本群落中
材木の下・表面
ハマゴウ・クスノキ樹上
1
5
2
主な生息環境
ハマゴウ・クスノキ樹上
2
草本群落中
1
1
1
1
1
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
ナルトサワギク群落中
1
1
1
上空飛翔
1
2
ナルトサワギク群落中
1
1
1
1
1
20種 6種 30種 7種 52種 8種 9種 3種
注 )1.昆 虫 類 の分 類 ・同 定 は別 記 の文 献 ・資 料 に従 った。
2.調 査 期 日
第 1回 調 査 :平 成 15年 9月 9日 ∼12日
第 2回 調 査 :平 成 15年 10月 16日 ∼17日
第 3回 調 査 :平 成 15年 11月 13日 ∼14日
第 4回 調 査 :平 成 16年 3月 20日 ∼21日
3. 数 量
任 意 採 集 法 ,目 視 観 察 ,ビーティング法 ,スウィーピング法 :4回 4ルート
ベイトト ラップ法 :4回 5地 点
3-6-6
11月
河口 住吉 河口 住吉 河口 住吉 河口 住吉
上空飛翔
上空飛翔
ナルトサワギク群落中
草本群落中
草本群落中
〔昆 虫 類 の分 類 ・同 定 に使 用 した文 献 ・資 料 〕
環 境 庁 編 (1995)日 本 産 野 生 生 物 目 録 −本 邦 産 野 生 動 植 物 の種 の現 状 −環 境 庁 編 無 脊 椎 動
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素 木 得 一 (1973)昆 虫 の分 類 .北 隆 館 .
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石 原 保 監 修 (1993)特 徴 がすぐわかる学 研 生 物 図 鑑 昆 虫 Ⅲ バッタ・ハチ・セミ・トンボほか.(第 3
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伊 藤 修 四 郎 ・奥 谷 禎 一 ・日 浦 勇 編 著 (1977)原 色 日 本 昆 虫 図 鑑 下 巻 (全 改 訂 新 版 ).保 育 社 .
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石 田 昇 三 他 (1992)日 本 産 トンボ幼 虫 ・成 虫 検 索 図 説 .東 海 大 学 出 版 会 .
朝 比 奈 正 二 郎 (1991)日 本 産 ゴキブリ類 .中 山 書 店 .
宮 武 頼 夫 他 (1992)検 索 入 門 セミ・バッタ.保 育 社 .
友 国 雅 章 (1993)日 本 原 色 カメムシ図 鑑 .全 国 農 村 教 育 協 会 .
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海 野 和 男 他 (1981)自 然 観 察 シリーズ12 日 本 のチョウ.小 学 館 .
井 上 寛 他 (1982)日 本 産 蛾 類 大 図 鑑 .講 談 社 .
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加 納 六 郎 ・篠 永 哲 ・G.Field 共 著 (1967)Fauna Japonica Sarcophagidae (Insecta Diptera).啓 学
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加 納 六 郎 ・篠 永 哲 共 著 (1968)Fauna Japonica Calliphoridae (Insecta Diptera.啓 学 出 版 .
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ハナアブの世 界 (2003 12/ 2最 新 アップデート)URL:
http://homepage2.nifty.com/syrphidae/
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Shiraki,T.(1968)Fauna Japonica,Syrphidae 3:151-187 .Keigaku Publishing Co., Tokyo.
3-6-7
(2) 貴 重 種
本 調 査 で確 認 された貴 重 種 はルイスハンミョウ1種 であった。
選 定 基 準 は表 1-4-2のとおり。
表 1-4-2
種名
ルイスハンミョウ
昆虫類貴重種
選定基準
Ⅰ
Ⅱ
VU
NT
選 定 基 準
Ⅰ : 改 訂 ・ 日 本 の 絶 滅 の お そ れの あ る 野 生
生 物 Ⅰ(維 管 束 植 物 )(環 境 庁 :2000年 )の
該当種
Ⅱ:徳 島 県 の絶 滅 のおそれのある野 生 生 物
―徳 島 県 版 レッドデー タ ブック―( 徳 島 県 :
2001年 )の該 当 種
写真− 1
VU : 絶 滅 危 惧 Ⅱ 類 絶 滅 の 危 機 が 増 大 し
ている種
NT:準 絶 滅 危 惧 現 時 点 では絶 滅 危 険 度
は小 さいが、生 息 条 件 の変 化 によっては
「絶 滅 危 惧 」として上 位 ランクに移 行 する要
素 を有 するもの
ルイスハンミョウ(左 側 ),ルイスハンミョウ確 認 地 点 の状 況 (右 側 )
本 種 は本 州 、四 国 、九 州 、朝 鮮 半 島 、済 州 島 、中 国 北 部 に分 布 する、河 口 の砂 泥
質 海 岸 に生 息 が局 限 されるハンミョウ類 の一 種 であり、河 川 及 び海 浜 工 事 (護 岸 )・埋
め立 てなどによる環 境 悪 化 ・生 息 地 の破 壊 によって個 体 数 が減 少 している。体 長 15∼
18mm。体 背 面 はやや青 緑 光 沢 のある黒 色 を呈 するが変 化 が多 い。体 腹 面 や脚 は光
沢 のある青 緑 ないし青 紫 色 を呈 する。上 翅 には目 立 つ白 黄 色 の曲 玉 模 様 があり、この
模 様 で近 似 のニワハンミョウなどと区 別 できる。
徳 島 県 では、徳 島 市 の吉 野 川 河 口 域 から勝 浦 川 河 口 域 まで生 息 していたが、多 産
地 であった津 田 海 岸 は埋 め立 てられ、生 息 地 は消 滅 した。沖 ノ洲 海 岸 も、現 在 の多 産
地 となっている地 域 が流 通 港 湾 第 二 期 工 事 で埋 め立 てられる予 定 になっているが、四
国 で唯 一 の産 地 で、全 国 的 に見 ても、最 も個 体 数 の多 い生 息 地 となっており、極 めて
貴 重 な場 所 であることを認 識 する必 要 がある。
3-6-8
本 調 査 においては河 口 干 潟 の砂 浜 上 において9月 の調 査 時 に3個 体 、10月 の調 査
時 に4個 体 が確 認 された。確 認 位 置 を図 1-4-1に示 す。
3-6-9
貴重種保護のため非公開
3-6-10
調査者名:石川和宏,二木あさ子
確認期日:平成15年9月,平成15年10月
図 1-4-1
貴重種確認位置(昆虫)
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