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全 文 - 国総研NILIM|国土交通省国土技術政策総合研究所
ISSN 1346-7328 国総研資料 第811号 平 成 26 年 9 月 国土技術政策総合研究所資料 TECHNICAL NOTE of National Institute for Land and Infrastructure Management No.811 September 2014 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014) 浦野 真樹・安部 智久・木下 真吾 Analysis on World Container Ship Movement and Containerized Cargo Flow(2014) Maki URANO, Motohisa ABE, Shingo KINOSHITA 国土交通省 国土技術政策総合研究所 National Institute for Land and Infrastructure Management Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism, Japan 国土技術政策総合研究所資料 No. 811 2014 年 9 月 (YSK-N-296) 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014) 浦野真樹*・安部智久**・木下真吾*** 要 旨 本資料は,全世界のフルコンテナ船の動静及びコンテナ貨物流動について,最新のデータの整理を行 うと共に,我が国を取り巻く状況変化についての分析を行い,もって,国際海上コンテナ輸送に関する 我が国の港湾政策の企画・立案に資することを目的としたものである. 具体的には,船舶動静については Lloyd’s データ等を用い,フルコンテナ船の船舶諸元や寄港実績等に 関する経年的な分析を実施した.一方コンテナ貨物流動については,アメリカ-東アジア間のコンテナ 輸送について PIERS データを用い,東アジア地域でのトランシップの状況を含む輸送経路に関する詳 細な分析を行った.また,船舶の大型化によるカスケード効果の影響についても分析を試みた. キーワード:コンテナ貨物,Lloyd’s,PIERS,TEU,トランシップ,カスケード * 港湾研究部 港湾計画研究室 研究員 ** 港湾研究部 港湾計画研究室長 *** 港湾研究部 港湾計画研究室 交流研究員 〒239-0826 横須賀市長瀬3-1-1 国土交通省国土技術政策総合研究所 電話:046-844-5027 Fax:046-844-5027 e-mail: [email protected] i Technical Note of NILIM No. 811 September 2014 (YSK-N-296) Analysis on World Container Ship Movement and Containerized Cargo Flow (2014) Maki URANO* Motohisa ABE** Shingo KINOSHITA*** Synopsis This paper presents the results of analyses of world container ship movement and containerized cargo flow data, and analyses of other related issues in order to contribute to policy making. First, the size distribution and ship movement of full container vessels were analyzed using Lloyd’s data on the time series basis. Then detailed analyses of container cargo flow between North America and East Asian countries was also conducted based on PIERS data, including transshipment trends in the region. This year, other analyses such as current trends in the “cascading effect” were added. Key Words: Containerized Cargo,Lloyd’s,PIERS,TEU,Transshipment,Cascading Effect * Research Engineer of Port Planning Division, Port and Harbor Department ** Head of Port Planning Division, Port and Harbor Department *** Exchanging Researcher of Port Planning Division, Port and Harbor Department National Institute for Land and Infrastructure Management, Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 3-1-1 Nagase, Yokosuka, 239-0826 Japan Phone:+81-46-844-5027 Fax:+81-46-844-5027 e-mail: [email protected] ii 目 次 1.はじめに ············································································· 1 1.1 はじめに ········································································· 1 1.2 分析データ ······································································· 1 2.最近の世界経済と海運の概況 ··························································· 3 2.1 最近の世界経済の概況 ····························································· 3 2.2 最近の海上輸送の概況 ····························································· 4 2.3 最近の世界経済と海運の状況:まとめ ··············································· 4 3.フルコンテナ船の船型分析 ····························································· 5 3.1 分析手法 ········································································· 5 3.2 就航船の隻数・総船腹量 ··························································· 5 3.3 TEU Capacity別の就航船の隻数・総船腹量 ··········································· 5 3.4 建造年別の船型分析 ······························································ 12 3.5 航路別の隻数・総船腹量 ·························································· 12 4.フルコンテナ船の寄港分析 ···························································· 15 4.1 分析手法 ········································································ 15 4.2 世界のフルコンテナ船の寄港回数の推移 ············································ 15 4.3 国別寄港実績の分析 ······························································ 15 4.4 航路別の国別寄港実績・船腹量の分析 ·············································· 18 4.5 港湾別寄港実績の分析 ···························································· 22 4.6 航路別の港湾別寄港実績の分析 ···················································· 27 5.アメリカ-東アジア間のコンテナ流動分析 ·············································· 28 5.1 分析手法 ········································································ 28 5.2 国別輸送経路分析 ································································ 28 5.3 港湾別輸送経路分析 ······························································ 35 5.4 品目別輸送経路分析 ······························································ 41 6.長期的動向及びカスケード効果影響分析 ················································ 44 6.1 長期的な世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析 ····························· 44 6.2 カスケード効果の影響分析 ························································ 47 7.結論 ················································································ 53 謝辞 ··················································································· 54 参考文献 ··············································································· 54 付録 ··················································································· 55 iii iv 国総研資料 1. はじめに No.811 山:Shanghai(上海)のターミナル),Beilun(北倫:Ningbo (寧波)のターミナル)等である.これらについては, ・ 従来 1)~7)との整合を図るため,それぞれ Shanghai(上海) 1.1 はじめに 本資料は,全世界のコンテナ船の動静及びコンテナ貨 Ningbo(寧波)に合算した.なお,本資料で使用されて 物流動について,最新のデータの整理を行うと共に,我 いる東アジア地域の主要港湾の位置については付録の図 が国を取り巻く状況変化についての集計分析を行い,も -A.1 を参照されたい. って国際海上コンテナ輸送に関する我が国の港湾政策の 企画・立案に資することを目的としたものである.本資 1.2 分析データ 料は「世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析」 以下に,本資料で取り扱った各データの概要を表す. 1)~7) の継続であり,最新のデータにより,現在の状況を分 (1) Lloyd’s データ 析したものである. Lloyd’s データとは,Lloyd’s List Intelligence の提供する 以下に本資料で用いる用語について,整理する. 船舶動静及び船舶諸元に関するデータベースである.船 「フルコンテナ船」 コンテナのみを積載する専用船. 舶動静データとしては,船舶毎の寄港地名や入出港日, 「セミコンテナ船」 コンテナと同時に,コンテナ以外 船舶諸元としては総トン数,全長,全幅,喫水等の情報 の箱・袋積み等の一般貨物等を積載できる船. が入っている.2013 年のフルコンテナ船に関する動静デ 「TEU Capacity」 TEU(Twenty-foot Equivalent Unit:20ft ータは全部で約 53 万レコード,諸元データは約 5,100 レ コンテナ換算個数)単位でのコンテナ船の積載能力. 「船舶諸元」 コードであった. Lloyd’s 船舶動静データの精度については,既往の資料 船舶の大きさや主要寸法のこと.本資料 6) にて,過去の分析データと日本の港湾管理者の外航フル では以下を用いる. TEU Capacity コンテナ船寄港回数と比較した結果,同程度もしくは 全長(L:Length Over All) 数%小さくなることが確認されている.本資料では,3 型幅(B:Breadth Moulded) 章及び 4 章にて Lloyd’s データを用いてフルコンテナ船の 満載喫水(d:draft Maximum) 船型及び寄港実績について分析している. 「船腹量」 就航しているコンテナ船の積載能力の総計 「東航」 東アジアからアメリカへの貨物の動き 「西航」 アメリカから東アジアへの貨物の動き (2) PIERS データ PIERS(Port Import/Export Reporting Service)データと は,JOC Group Inc.(前 UBM Global Trade)が作成する米 香港に関しては,中国の港湾統計 8) 等でも国内港湾と 国を仕出地/仕向地とするコンテナ貨物の輸出入情報デ して取り扱われていないことを踏まえ,本資料では,1 ータベースである. 国として整理することとした.そのため,特に断りのな アメリカ輸出入貨物について,アメリカの情報公開法 い場合,中国とは,香港を除く中国本土を指すものとし, に基づいて公開されているマニフェスト(積荷目録)も 中国本土と香港の合計は,中国計と記すこととする. しくは B/L(船荷証券)のデータを集計したもので,こ 港 湾 の 名 称 は , 本 分 析 の 主要 な 分 析 デ ータ で あ る れを船積明細書と照らし合わせて確認をすることにより, 9) Lloyd’s 及び PIERS データにより設定している.例えば, 高い精度を保持したデータとされている アメリカの New York/New Jersey 港は,Lloyd’s・PIERS デ アメリカ輸出入貨物について,TEU ベースで輸送経路ま ータ上では New York 港とされている.また,中国の深圳 で判明する国際海上コンテナの統計データは,PIERS の 港は,塩田港,蛇口港及び赤湾港の総称で,全体として みである. .現時点で, のコンテナ取扱量が示されることがあるが,Lloyd’s・ 米国及びアジアでの仕出地/仕向地のほか,TEU,メ PIERS データ上では,Yantian(塩田)港,Shekou(蛇口) トリックトン,価値などの情報が含まれている.2013 年 の東航(アジア→米国)貨物データは約 537 万レコード, 港及び Chiwan(赤湾)港で各々登録されている.これら については,従来 1)~7) 西航(米国→アジア)貨物データは約 132 万レコードで どおり,特に修正を施さず,その まま分析を行った.一方,Lloyd’s データにおいては,AIS あった. データの活用が進んでいる関係で,ターミナル名の寄港 PIERS データの利点は,米国の直近/直後の積み替え 実績が見られるようになってきた.例えば,Yangshan(洋 港の情報を含み,コンテナ輸送経路が判別される点であ -1- 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 る.この情報から,各国におけるフィーダー貨物,トラ ンシップ貨物に関する分析を行うことが可能である.フ ィーダー貨物,トランシップ貨物の定義については 5 章 にて説明する.しかし B/L 等を情報元としているため,2 回以上の積み替えがなされている場合はアメリカ直近の 1 回のみが記録され,他の積み替えはデータに出てこな い. またデータの性格上,空コンテナについては対象となっ ていない. 本資料では,5 章にて PIERS データを用いてアメリカ -東アジア間のコンテナ流動分析を行っている. なお米国輸入コンテナについては,Zepol 社もデータの 提供を行っている 10)が,米国への輸入の AMS(電子申請) データのみが主な対象となっている.現在のところ米国 からの輸出貨物量についてはカバー率が必ずしも高くな いので,本資料では使用しなかった(当研究室が行った ヒアリング調査による). (3) MDS データ MDS データとは,MDS Transmodal が提供する世界コ ンテナ船に関するデータベースであり,個別のコンテナ 船に対して就航航路(投入ループ)や寄港地,輸送頻度, 運航業者等の情報が含まれている. 2013 年 8 月のデータについてフルコンテナ船のデータ は約 5,100 レコードであった. 本資料では,3 章,4 章及び 6 章にて MDS データを用 いて航路別のフルコンテナ船の船型及び寄港実績を分析 している. -2- 国総研資料 No.811 2. 最近の世界経済と海運の概況 った新興国は金額のシェアでみるとそれぞれ 1%台であ り,世界貿易全体における影響はまだ小さい.2012 年に 2.1 最近の世界経済の概況 おいては,世界最大の輸入市場である欧州での輸入の大 表-2.1 は世界の主要地域の GDP 成長率を見たもので 幅な減少が世界の輸出量を抑制した形となっている.ま ある.2009 年のリーマンショックにより一時成長率は落 た新興国においては,金属やコーヒーを含む飲料等の価 ち込んだが,世界全体では 2011 年までにはその影響から 格が下落したことも輸出額減少の要因と指摘されている 脱したものの,以前のような高い成長率にはなっていな 11) . い.その理由として,欧州の債務危機やそれに端を発し 他方,米国の経済はリーマンショック後順調に回復局 た欧州の各国における財政引き締めが経済成長を鈍化さ 面にあり,特に自動車(新車)の販売台数は 2012 年にリ せたことがある.世界的な経済成長をけん引してきた新 ーマンショック後最高を記録し,個人消費の回復が輸入 興国においても,先進国における経済成長の鈍化による を押し上げている 11). 輸出の伸び悩みに加え,自国の投資ブームが一巡したこ 日本は 2011 年において 31 年ぶりに貿易赤字となった とから,成長率は鈍化する傾向にある.特に中国は今後 が依然として 2012 年もその傾向が続いている.輸出につ も 7%台とかつてと比べて低めの予測がなされている. いては円高の影響を受け貿易額が減少しまた自動車関連 なお,IMFは経済成長の減速は 2013 年まで続き,2014 産業以外の輸出が低迷している.また輸入については原 年以降は持ち直すとの予測をしている. 子力発電所代替のための火力発電所稼働に必要な LNG 表-2.2 は世界主要国・地域の貿易額である. 等のエネルギー価格が高止まりしていることが輸入金額 JETRO11)によれば,2012 年において世界の輸出額は過 の増加の要因となっている. 去最高に達した 2011 年とほぼ横ばいとなった.比率でみ 新興国のプレゼンスは現状では大きいものではないが, ると,欧州,中国,米国,日本の順に多い.中国は依然 長期的に経済成長が継続すれば,消費財の輸入が今後増 として世界最大の輸出国である.インド,ブラジルとい 加していくことが期待される. 表-2.1 世界主要地域のGDP成長率(%) (単位:%) 年 世界全体 日本 米国 ユーロ圏 中国 ASEAN5 インド サブサハラアフリカ 中南米 2011 3.9 -0.6 1.8 1.5 9.3 4.5 6.3 5.4 4.6 2012 3.1 1.9 2.2 -0.6 7.8 6.1 3.2 4.9 3.0 2013 3.1 2.0 1.7 -0.6 7.8 5.6 5.6 5.1 3.0 2014 3.8 1.2 2.7 0.9 7.7 5.7 6.3 5.9 3.4 資料) JETRO11) 注1) 2013年、2014年の数値は予測値である. 注2) ASEAN5は,インドネシア,マレーシア,フィリピン,タイ,ベトナムである. 表-2.2 世界主要国・地域の貿易額 輸出 金額(百万$) 世界貿易値(推計) 米国 EU27か国 日本 中国 ASEAN(6か国) うちインドネシア ロシア インド ブラジル 南アフリカ共和国 その他 17,977,031 1,545,709 5,814,257 801,335 2,048,935 1,221,242 190,032 352,536 296,111 242,580 87,264 5,567,062 輸入 伸び率(%) 構成比(%) 0.0 4.4 -4.4 -2.4 7.9 1.2 -6.6 -6.9 -3.6 -5.3 -9.8 100.0 8.6 32.3 4.5 11.4 6.8 1.1 2.0 1.6 1.3 0.5 29.9 - 資料) JETRO 11) 注) ASEAN 6か国:シンガポール、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナム、フィリピン -3- 金額(百万$) 18,664,441 2,275,320 5,886,800 888,584 1,817,826 1,193,434 191,691 290,406 489,319 223,149 101,558 5,498,045 伸び率(%) 構成比(%) 0.5 3.0 -5.7 4.2 4.3 5.9 8.0 4.2 5.2 -1.4 1.5 100.0 12.2 31.5 4.8 9.7 6.4 1.0 1.6 2.6 1.2 0.5 28.5 - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 2.2 最近の海上輸送の概況 図-2.4 は世界のコンテナ貨物量(TEU ベース,単位は 図-2.1 は世界の GDP と海上貿易量の比較であり 1990 年を 100 としたものである(国連 UNCTAD 資料 100 万 TEU)の推移である.2013 年においては過去最高 12) の約 1 億 6000 万 TEU の荷動きがあったものと推測され より筆 者ら作成).1990 年以降,世界の GDP の成長以上に,海 ている. 上貿易量が増加しまたその差は拡大し続けている.この 要因としては,世界的な分業体制の進展によりサプライ 2.3 最近の世界経済と海運の状況:まとめ チェインが拡大し続けていることがその構造的一つとし 世界貿易はリーマンショックによる落ち込みから脱し, て考えられる. 再び増加傾向に戻りつつあったが,欧州の債務危機によ このような中で,コンテナ輸送はその重要性を増して り減速傾向にある.長期的にはインド・ブラジルといっ いる.図-2.2 ならびに図-2.3 は海上貿易量の主要品目別 た新興国における貿易額の増加が期待されるが,現状で 12) .海上貿易量は一貫して増 は依然として世界貿易の中心は欧州,米国,アジア地域 加しており,リーマンショックによって 2009 年に一時的 である.特に米国は安定的な成長基調に入りつつある. の内訳を示したものである に減少したものの,その後は増加傾向に戻っている.バ 世界においてサプライチェインが拡大傾向にある中で, ルク貨物等と重量ベースで比較しているためシェアとし 日本は GDP は伸びているもののその率は世界の中では ては低いが,コンテナ輸送はそのシェアを一貫して増加 相対的に小さい状況にある.重量ベースでの海上貿易に させており 2013 年においては 18%程度になっているも おけるコンテナ化率は 2000 年に 10%となって以降も継 のと推測され,世界の海上貿易においてその重要性が高 続的に増加傾向にあり,コンテナ輸送の重要性が引き続 まっている. き高まっている. 250 100% 世界のGDP 海上貿易 90% 主要品目別海上貿易の割合 200 150 100 80% 70% 60% コンテナ メジャーバルク オイル・ガス その他ドライカーゴ 50% 40% 30% 20% 世界の GDP と海上貿易量の比較 図-2.3 10,000 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2000 1995 1,000 0 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 2005 2000 160 140 120 100 80 60 40 20 0 資料) 国連UNCTAD資料12)より筆者ら作成 資料) 国連UNCTAD資料12) より筆者ら作成 図-2.2 主要品目別海上貿易の割合 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 世界のコンテナ貨物量(百万TEU) 7,000 1990 主要品目別海上貿易量 (百万トン) 8,000 より筆者ら作成 180 コンテナ メジャーバルク オイル・ガス その他ドライカーゴ 9,000 1995 12) 資料) 国連UNCTAD資料 資料) 国連UNCTAD資料 12)より筆者ら作成 図-2.1 1990 0% 2015 2010 2005 2000 1995 1990 1985 1980 1975 10% 50 主要品目別海上貿易量 図-2.4 -4- 世界のコンテナ貨物量の推移 No.811 3. フルコンテナ船の船型分析 5,000 3.1 分析手法 隻数 Lloyd’s List Intelligence による寄港実績/船舶諸元デー タ(以降「Lloyd’s データ」という)を用いて,世界に就 航するコンテナ船の船型について分析を行った.各年は, 3,500 隻数 平均船型 4,000 3,000 3,000 2,500 2,000 2,000 1,000 1,500 0 1,000 分析の対象は,全てフルコンテナ船とした.これは, セミコンテナ船を含めると,積載能力(TEU Capacity) 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 績には,2006 年 12 月末時点の船舶諸元を使用). 1995 港実績の年末のデータを用いた(例えば,2006 年寄港実 1990 1 月~12 月の暦年を示し,船舶諸元データの時点は,寄 平均船型(TEU) 国総研資料 年 と船の大きさを関係づけることが出来ない点を考慮した 図-3.1 ものである. フルコンテナ船就航隻数・平均船型の推移 18,000 16,000 ス(以降「MDS データ」という)をあわせて利用した. 14,000 総船腹量('000TEU) 航路別の分析は,MDS Transmordal 社によるデータベー MDS データによって船舶の就航航路を特定し,IMO ナン バーで Lloyd’s データとリンクさせて分析している.航路 は,「北米-東アジア航路」,「欧州-東アジア航路」「東 アジア域内航路」の3つを対象とした.MDS データより, 1 隻の船舶が複数航路を航行していることが確認された 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2000 2002 2004 2006 2008 2010 2012 2013 MDS データより,船舶毎の就航航路及び寄港地の情報 1995 0 1990 2,000 場合は,それぞれの航路で計上している. 年 が得られるが,内容はデータ作成時点のものになるため, 図-3.2 例えば1年間のうちに就航航路に変更があった場合はそ フルコンテナ船の総船腹量の推移 の結果を考慮できない.本資料で使用した MDS データは, 2013 年 8 月時点のものである. 表-3.1 船舶諸元不明データ(2013 年) 船舶諸元 TEU Capacity L (全長) B (型幅) d (満載喫水) 3.2 就航船の隻数・総船腹量 Lloyd’s データによると,世界で 2013 年に就航してい たフルコンテナ船は 4,909 隻で,2012 年に比べて-0.1%の 隻数 21 8 26 23 割合 0.4% 0.2% 0.5% 0.5% 減少であった.図-3.1 にフルコンテナ船就航隻数の推移 型の算定には TEU Capacity が必要となるため,表-3.1 の を示す. 不明データ 21 隻は,算定より控除した. 次に,図-3.2 ではフルコンテナ船の総船腹量の推移を 示した.総船腹量とは,就航船の積載能力(TEU Capacity) を合計したものであり,2013 年は 17,006 千 TEU,対前年 3.3 TEU Capacity 別の就航船の隻数・総船腹量 比 6.1%の伸びであった. フルコンテナ船の就航隻数の推移を,TEU Capacity で 総船腹量を就航隻数で除することにより求めた平均船 区分して見たのが図-3.3 である. 型を,図-3.1 に隻数と合わせて示す.2013 年の平均船型 左図は,各年の就航隻数を示し,右図は,その期間に は 3,479TEU と,2012 年に比べて 6.1%増加しており,引 おける隻数の増減を,年当たりに換算して示している. き続き船舶の大型化が進んでいることが確認された. マイナスの部分があるのは,新たに投入された船より, また,Lloyd’s 船舶諸元データの精度を見るために,本 退役もしくは長期間の係船をした船の方が多いことを示 資料で用いた 2013 年データのうち,船舶諸元が不明の船 す.各年の図のスケールは同じにしてあり,また,前出 舶数を確認した結果が表-3.1 である.諸元が不明のデー の通り TEU Capacity が不明の船は除外している. タはいずれも 1%以下であった.なお,船腹量や平均船 2013 年間の増減隻数は 4,000TEU より小さな船舶は 20 隻前後の減少傾向にあるのに対し,4,000TEU 以上の船舶 -5- 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 は全ての船級において増加する傾向がみられた.特に 同じデータを,船腹量において見たのが図-3.4 である. 8,000~9,999TEU,12,000TEU 以上の大型船の隻数が多く 2013 年も 2011 年,2012 年に引き続き 12,000TEU 以上の 増加している. 船舶による船腹増加量が最も多い. フルコンテナ船就航隻数 6000- 8000- 10,000- 12,000- 8000- 10,000- 12,000- 8000- 10,000- 12,000- 4000- 60006000- 3000- 2000- 就航隻数 1500- 100 80 60 40 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 1000- 100 80 60 40 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 -499 年平均増減隻数 1995年末 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 年平均増減隻数 1991年始 →1995年末 100 80 60 40 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 年平均増減隻数 12,000- 8000- TEU Capacity 10,000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 500- 1000- -499 就航隻数 1990年末 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 500- 年平均増減隻数 4000- 3000- 2000- 1500- 就航隻数 -499 2000年末 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 1000- 1996年始 →2000年末 500- 12,000- TEU Capacity 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 TEU Capacity 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- 2001年始 →2004年末 -499 12,000- 8000- 10,000- TEU Capacity 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 TEU Capacity TEU Capacity 図-3.3 TEU Capacity によるフルコンテナ船就航隻数の推移(1/3) -6- 国総研資料 No.811 フルコンテナ船就航隻数 年平均増減隻数 6000- 8000- 10,000- 12,000- 8000- 10,000- 12,000- 8000- 10,000- 12,000- 4000- 60006000- 3000- 2000- 1500- 500- -499 就航隻数 2006年末 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 100 80 60 40 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 1000- 2005年始 →2006年末 年平均増減隻数 12,000- 8000- TEU Capacity 10,000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 500- 1000- -499 就航隻数 2004年末 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- -499 就航隻数 2008年末 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 100 80 60 40 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 500- 2007年始 →2008年末 年平均増減隻数 12,000- TEU Capacity 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 TEU Capacity 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- 100 80 60 40 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 -499 2009年始 →2010年末 年平均増減隻数 12,000- 8000- 10,000- TEU Capacity 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 TEU Capacity TEU Capacity 図-3.3 TEU Capacity によるフルコンテナ船就航隻数の推移(2/3) -7- 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 フルコンテナ船就航隻数 年平均増減隻数 12,000- 8000- 10,000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- TEU Capacity 6000- 8000- 10,000- 12,000- 6000- 8000- 10,000- 12,000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- -499 就航隻数 2012年末 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 100 80 60 40 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 500- 2012年始 →2012年末 年平均増減隻数 12,000- TEU Capacity 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 -499 就航隻数 2011年末 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 100 80 60 40 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 500- 2011年始 →2011年末 年平均増減隻数 12,000- 8000- TEU Capacity 10,000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 500- 1000- -499 就航隻数 2010年末 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- -499 就航隻数 2013年末 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 100 80 60 40 20 0 -20 -40 -60 -80 -100 500- 2013年始 →2013年末 年平均増減隻数 12,000- TEU Capacity 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 TEU Capacity 図-3.3 12,000- 8000- 10,000- TEU Capacity 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 TEU Capacity TEU Capacity によるフルコンテナ船就航隻数の推移(3/3) -8- 図-3.4 12,000- -9- TEU Capacity TEU Capacity によるフルコンテナ船就航船腹量の推移(1/3) 500- 800010,00012,00012,000- 12,000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 10,000- TEU Capacity 10,000- 700 600 500 400 300 200 100 0 -100 -200 6000- TEU Capacity 8000- 300 200 100 0 -100 -200 8000- TEU Capacity 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- -499 300 200 100 0 -100 -200 6000- 4000- 3000- 2000- 2001年始 →2004年末 年平均増減船腹量 (’000TEU) 12,000- 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 船腹量 (’000TEU) フルコンテナ船就航船腹量 1500- TEU Capacity 1000- 1996年始 →2000年末 500- -499 TEU Capacity 500- -499 12,000- 1991年始 →1995年末 年平均増減船腹量 (’000TEU) 12,000- TEU Capacity 年平均増減船腹量 (’000TEU) 2000年末 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 船腹量 (’000TEU) 1995年末 2,000 1,500 1,000 500 0 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 船腹量 (’000TEU) 1990年末 2,000 1,500 1,000 500 0 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 2004年末 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 船腹量 (’000TEU) 国総研資料 No.811 年平均増減船腹量 年平均増減船腹量 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 フルコンテナ船就航船腹量 8000- 10,000- 12,000- 8000- 10,000- 12,000- 船腹量 (’000TEU) 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- 700 600 500 400 300 200 100 0 -100 -200 -499 2010年末 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 2009年始 →2010年末 年平均増減船腹量 (’000TEU) 12,000- 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 TEU Capacity TEU Capacity 12,000- 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 TEU Capacity TEU Capacity 図-3.4 TEU Capacity によるフルコンテナ船就航船腹量の推移(2/3) - 10 - 12,000- 8000- 60006000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- -499 船腹量 (’000TEU) 2008年末 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 700 600 500 400 300 200 100 0 -100 -200 500- 2007年始 →2008年末 TEU Capacity 年平均増減船腹量 (’000TEU) 12,000- 8000- 10,000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 500- 1000- -499 TEU Capacity 10,000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 500- -499 船腹量 (’000TEU) 2006年末 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 700 600 500 400 300 200 100 0 -100 -200 1000- 2005年始 →2006年末 年平均増減船腹量 (’000TEU) 年平均増減船腹量 国総研資料 No.811 フルコンテナ船就航船腹量 6000- 8000- 10,000- 12,000- 8000- 10,000- 12,000- 8000- 10,000- 12,000- 4000- 60006000- 3000- 2000- 1500- 4000- 3000- 1500- 2000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- 700 600 500 400 300 200 100 0 -100 -200 -499 5,000 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 2013年始 →2013年末 年平均増減船腹量 (’000TEU) 12,000- 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- -499 TEU Capacity TEU Capacity 12,000- 10,000- 8000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 1000- 500- TEU Capacity -499 船腹量 (’000TEU) 1000- 船腹量 (’000TEU) -499 2012年末 5,000 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 700 600 500 400 300 200 100 0 -100 -200 500- 2012年始 →2012年末 年平均増減船腹量 (’000TEU) 12,000- 8000- 10,000- 6000- 4000- 3000- 2000- 1500- 500- 1000- -499 TEU Capacity TEU Capacity 2013年末 500- -499 船腹量 (’000TEU) 2011年末 4,500 4,000 3,500 3,000 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 700 600 500 400 300 200 100 0 -100 -200 1000- 2011年始 →2011年末 年平均増減船腹量 (’000TEU) 年平均増減船腹量 TEU Capacity 図-3.4 TEU Capacity によるフルコンテナ船就航船腹量の推移(3/3) - 11 - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 3.4 建造年別の船型分析 の内数である. Lloyd’s 船舶諸元データを元に,2013 年末時点で世界に 2013 年をみると北米-東アジア航路においては,就航 就航している船の積載能力(TEU Capacity)を,建造年 隻数は 2004 年,2008 年に引き続きパナマックス船を含 別に散布図として整理したものが図-3.5 である.マーカ む 4,000~5,999TEU の船舶が最も多いが,2012 年 7)と比 ー1つが船舶 1 隻を表す. 較して 8,000~9,999TEU の船舶が約 30 隻増加している. 2013 年には 2012 年新造最大船 16,000TEU 級を超える 欧州-東アジア航路は 8,000~9,999TEU,12,000TEU 以 18,000TEU 級の船舶が建造された.10 年程前に 8~9 千 上の大型船舶の就航が多く全隻数の約6割を占め,他の TEU クラスが最大船だったことと比較すると,最大船型 航路よりも平均船型も大きい.12,000TEU 以上の船舶は の大型化は 2 倍近くまで進んでいることが分かる.また 2012 年から約 30 隻増加している. 東アジア域内航路では,2012 年から 2013 年にかけて 一方で TEU Capacity の小さい船舶も引き続き建造されて 500TEU よ り 小 さ い 船 舶 が 減 少 し て い る な か で いる. 1,000~1,499TEU,2,000~2,999TEU クラスの船舶の隻数が 増え,平均船型も増加した.2004 年と比較すると最大船 3.5 航路別の隻数・総船腹量 型は 2,000~2,999TEU から 4,000~5,999TEU へと大きくな 3.1 に示す方法にて, Lloyd’s データと MDS データを 用いて 2013 年と 2008 年と 2004 年の航路別の船型分布に っている. ついて分析した.船型(TEU Capacity 区分)別に就航隻 いずれの航路も平均船型は年々増加しており,各年間 数と総船腹量を整理したものを表-3.2(2013),表-3.3 の伸び率(2004 年から 2008 年,2008 年から 2013 年)は (2008)及び表-3.4(2004)に示す.また,航路毎に全 北米-東アジア航路が 1.2,1.2,欧州-東アジア航路が 就航隻数を 100 として船型(TEU Capacity 区分)別の船 1.3,1.5,東アジア域内航路が 1.2,1.4 と平均船型の大型 舶隻数が占める割合を,図-3.6(2013),図-3.7(2008) 化が進んでいる. 及び図-3.8(2004)に表し,同様の整理を総船腹量につ 南北航路は 2013 年のデータにおいて,4,000~5,999TEU いて行ったものが図-3.9(2013),図-3.10(2008)及び の船舶隻数が最多である一方でそれ以上の規模, 図-3.11(2008)である. 10,000TEU 超える船舶も就航していることが確認された. 2008 年までは 4,000~5,999TEU 以下が主流であった状況 航路は「北米-東アジア航路」「欧州-東アジア航路」 「東アジア域内航路」のほか「南北航路」 「日本-中国航 と比較すると,近年急速に船舶が大型化している航路で 路」 「日本-韓国航路」の3航路についての分析結果も参 あるといえる. 考掲載する.この「南北航路」とは,東アジア地域及び 日本-中国航路,日本-韓国航路もこの約 10 年間で就 南米,アフリカ,オセアニア,中東,南アジアのいずれ 航船舶の船型が大型化傾向にあり, 2013 年時点で日本 か1地域以上への寄港がある航路を示す. 「日本-中国航 -中国航路では 2,000~2,999TEU の船舶が数隻就航して 路」「日本-韓国航路」はどちらも「東アジア域内航路」 いる. 20,000 18,000 16,000 TEU Capacity 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 1968 1971 1975 1978 1982 1985 1989 1992 1995 1999 2002 建造年 図-3.5 建造年別のフルコンテナ船船型分布 - 12 - 2006 2009 2013 国総研資料 表-3.2 2013 TEU Capacity -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000計 平均船型 (TEU) 2008 -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000計 平均船型 (TEU) 隻数 船腹量 ('000TEU) 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 9 31 60 320 76 520 132 1,126 33 351 133 1,801 443 4,149 9,366 隻数 船腹量 ('000TEU) 0 0 0 0 3 4 7 12 8 19 16 57 274 1,323 92 615 102 875 8 87 2 25 512 3,017 5,892 2004 -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000計 平均船型 (TEU) 船腹量 ('000TEU) 隻数 76 25 210 157 244 282 154 261 106 276 20 67 45 208 0 0 0 0 0 0 0 0 855 1,276 1,493 隻数 船腹量 ('000TEU) 0 0 0 0 0 0 2 4 43 120 61 214 162 816 131 891 130 1,120 4 40 8 100 541 3,305 6,109 隻数 船腹量 ('000TEU) 0 0 0 0 0 0 15 25 29 78 60 209 317 1,560 56 383 17 140 0 0 0 0 494 2,396 4,849 船腹量 ('000TEU) 隻数 136 210 197 104 26 8 7 0 0 0 0 688 1,058 45 153 230 174 66 29 31 0 0 0 0 728 船腹量 ('000TEU) 0 0 0 0 2 3 6 10 67 173 64 221 180 939 92 621 4 32 0 0 0 0 415 1,998 4,815 隻数 船腹量 ('000TEU) 0 0 3 2 6 7 22 36 90 232 111 385 248 1,175 31 210 4 33 0 0 0 0 515 2,080 4,038 隻数 船腹量 ('000TEU) 6 42 20 2 4 0 0 0 0 0 0 74 951 2 32 22 3 11 0 0 0 0 0 0 70 日本-韓国航路 隻数 17 18 7 0 0 0 0 0 0 0 0 42 610 船腹量 ('000TEU) 5 13 7 0 0 0 0 0 0 0 0 26 南北航路 隻数 船腹量 ('000TEU) 0 0 16 13 22 26 54 93 141 363 78 271 293 1,396 91 602 50 438 4 43 7 95 756 3,340 4,417 日本 - 中国航路 隻数 船腹量 ('000TEU) 23 58 13 0 0 0 0 0 0 0 0 94 681 9 41 14 0 0 0 0 0 0 0 0 64 日本-韓国航路 隻数 23 12 0 0 0 0 0 0 0 0 0 35 421 船腹量 ('000TEU) 7 8 0 0 0 0 0 0 0 0 0 15 南北航路 隻数 船腹量 ('000TEU) 3 1 18 14 50 63 127 216 235 590 112 382 67 303 1 6 0 0 0 0 0 0 613 1,574 2,568 航路別船型分布(2004) 欧州-東アジア航路 北米-東アジア航路 東アジア域内航路 隻数 日本 - 中国航路 航路別船型分布(2008) 欧州-東アジア航路 北米-東アジア航路 東アジア域内航路 表-3.4 TEU Capacity 航路別船型分布(2013) 欧州-東アジア航路 北米-東アジア航路 東アジア域内航路 表-3.3 TEU Capacity No.811 船腹量 ('000TEU) 隻数 139 189 171 49 12 0 0 0 0 0 0 560 881 47 134 200 83 29 0 0 0 0 0 0 493 - 13 - 日本 - 中国航路 隻数 28 53 6 0 0 0 0 0 0 0 0 87 622 船腹量 ('000TEU) 10 37 7 0 0 0 0 0 0 0 0 54 日本-韓国航路 隻数 24 12 0 0 0 0 0 0 0 0 0 36 417 船腹量 ('000TEU) 7 8 0 0 0 0 0 0 0 0 0 15 南北航路 隻数 船腹量 ('000TEU) 2 1 31 23 58 73 135 227 139 345 29 98 5 24 0 0 0 0 0 0 0 0 399 790 1,980 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 2,0001,5001,000- 500- -499 0% 1,000- 20% 40% 12,000- 欧州-東アジア 8,000- 8,000- 2,000- 東アジア域内 6,000- 4,000- 1,50060% 80% 100% 航路別 船型(TEU Capacity)別 隻数シェア 図-3.6 5000% 1,00020% 500-499.00 6,000- 8,000- 8,000- 12,000- 10,000- 1,500- 4,000- 2,000- 40% 60% 80% 100% 航路別 船型(TEU Capacity)別 船腹量シェア 2,0001,5001,000- 500-499.00 4,000- 3,000- 500- -499 6,000- 6,000- 4,000- 12,00010,0008,000- 8,000- 1,000- 3,000- 3,000- 東アジア域内 北米-東アジア 欧州-東アジア 6,0004,0003,000- 2,000- 3,000- 1,500- 20% 40% 60% 80% 100% 航路別 船型(TEU Capacity)別 隻数シェア 6,0004,0003,000- 500- -499 500-499.00 6,000- 6,000- 8,000- 1,000- 20% 図-3.10 2,0001,5001,000- 4,000- 4,000- 0% 0% 図-3.7 2,0001,5001,000- (2013) 12,00010,0008,000- 東アジア域内 6,000- 4,000- 図-3.9 (2013) 2,000- 6,0004,0003,000- 4,000- 北米-東アジア 東アジア域内 6,000- 欧州-東アジア 欧州-東アジア 4,000- 12,00010,0008,000- 500-499.00 北米-東アジア 6,0004,0003,000- 北米-東アジア 12,00010,0008,000- 40% 1,50060% 2,000- 80% 100% 航路別 船型(TEU Capacity)別 船腹量シェア (2008) (2008) 図-3.8 4,000- 3,000- 50020% 6,000- 40% 6,000- 1,00060% 1,500- 80% 100 航路別 船型(TEU Capacity)別 隻数シェア 北米-東アジア 4,000- 3,000- 12,00010,0008,000- 500-499 2,000- 欧州-東アジア -499 2,0001,5001,000- 2,000- 東アジア域内 2,000- 0% 6,0004,0003,000- 2,000- 欧州-東アジア 1,500- 東アジア域内 北米-東アジア 12,00010,0008,000- -499 0% 図-3.11 (2004) (2004) - 14 - 6,0004,0003,000- 3,000- 2,0001,5001,000- 4,000- 4,000- 3,000- 50020% 500-499 6,000- 1,00040% 6,000- 60% 1,50080% 航路別 船型(TEU Capacity)別 船腹量シェア 2,000- 100% 国総研資料 4.フルコンテナ船の寄港分析 No.811 (1) 全フルコンテナ船の寄港回数 2013 年のフルコンテナ船の寄港回数を国別に集計し, 上位 100 か国の順に並べ替えたものを次ページ以降に示 4.1 分析手法 す(表-4.1).表内には 2012 年から 2013 年にかけての増 3.1 と同様に,Lloyd’s データよる寄港実績/船舶諸元 情報及び,航路の就航状況を調べるために MDS データを 減率も掲載している. 用いて,世界に就航するフルコンテナ船の寄港実績につ 1 位中国,2 位日本,3 位韓国,4 位米国まで 2012 年か いて分析した.ここでも,セミコンテナ船は,コンテナ ら 2013 年にかけて順位の変動はなかった.1 位の中国の 以外の積み卸しのための寄港が含まれてしまうという点 寄港回数は,2012 年まで著しく伸び続けてきたが 2013 から対象とせず,フルコンテナ船のみを取り扱っている. 年は前年を下回る結果となり,2013 年の対前年の伸び率 寄港実績(回数)は,Lloyd’s データの寄港地への入港日 は-2.8%と減少した.上位の国では 8 位の香港も,前年よ (Arrival Date)をカウントして求めた.また,データ内 りも寄港回数が減少し伸び率は-15.0%であった. 100 位までの国々では,アフリカ地域,中東地域,東 の各年は,1 月~12 月までの暦年を表す. アジア地域などを中心とした発展途上国の伸び率がプラ 4.2 世界のフルコンテナ船の寄港回数の推移 ス傾向にある.なかでもアフリカ諸国では回数自体は多 くはないものの 2012 年から 2013 年にかけての伸び率が 全世界のフルコンテナ船の寄港回数の推移を図-4.1 に +10%を超える国が複数ある. 示す.2013 年の総寄港回数は 444,422 回,前年比-0.6%と 他方で欧州地域を中心とした先進国の多くはマイナス 微減であった.寄港回数を就航隻数で除した一隻当たり の平均寄港回数は 91.1 回と 2012 年と同数であった. 成長の傾向にある. 日本を含む近隣諸国について,2000 年以降の寄港回数 の推移を図-4.2 に示す. 90,000 400,000 80,000 350,000 70,000 300,000 60,000 50,000 40,000 年 図-4.1 2010 2011 2012 2013 10,000 2008 50,000 △:Korea ◇:USA 田:Hong Kong 2006 20,000 2012 2013 100,000 2000 2002 2004 2006 2008 2010 30,000 1995 150,000 ○:Japan 2004 200,000 □:China 2002 250,000 ■:China Total 2000 寄港回数 450,000 1990 寄港回数 4.3 国別寄港実績の分析 年 フルコンテナ船寄港回数の推移 図-4.2 - 15 - 主要国のフルコンテナ船寄港回数の推移 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 表-4.1 国別フルコンテナ船寄港回数の推移(1/2) 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 Rank 国等 地域 寄港回数 増減率 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 東ア - 2.8% 1 China 67,300 1 69,213 1 61,794 1 43,359 2 33,209 東ア - 0.4% 2 Japan 39,312 2 39,466 2 39,960 2 36,900 1 33,584 東ア + 1.1% 3 Korea 23,035 3 22,775 3 22,288 3 21,468 4 17,737 北米 - 2.9% 4 USA 20,849 4 21,476 4 22,052 4 19,668 3 18,414 東ア + 3.6% 5 Taiwan 16,636 8 16,061 8 16,015 7 15,978 7 14,574 東ア - 2.6% 6 Malaysia 16,132 7 16,571 7 17,161 8 14,621 8 12,770 東ア - 3.5% 7 Singapore 16,008 6 16,590 6 17,163 6 16,576 6 15,442 東ア - 15.0% 8 Hong Kong 14,420 5 16,967 5 17,541 5 17,360 5 15,729 欧州 - 4.3% 9 Spain 11,818 9 12,351 9 12,470 9 11,737 9 10,758 東ア + 7.9% 10 10 Indonesia 10,922 10,121 17 8,224 14 8,471 14 7,757 欧州 - 3.0% 12 11 Italy 9,264 9,547 10 10,222 12 9,844 11 9,764 欧州 - 6.0% 11 12 Germany 9,114 9,697 11 9,939 13 9,161 12 9,321 南米 - 8.1% 13 13 Brazil 8,304 9,034 12 9,416 11 9,992 10 9,943 欧州 - 8.1% 14 14 Turkey 8,098 8,816 14 8,573 18 5,883 19 5,095 欧州 - 7.9% 15 15 UK 7,888 8,565 13 8,886 15 7,861 15 7,424 東ア + 9.5% 18 16 Thailand 7,832 7,154 19 6,950 16 7,361 17 6,072 欧州 - 6.6% 16 17 Netherlands 7,496 8,027 15 8,527 10 10,568 13 8,421 中東 - 0.7% 19 18 UAE 7,008 7,058 18 7,052 17 6,970 16 6,635 東ア - 8.2% 17 19 Vietnam 6,944 7,566 16 8,481 24 3,855 24 3,802 中東 20 India 6,493 + 10.6% 20 5,871 23 5,469 20 4,830 20 4,694 北米 - 1.4% 21 21 Panama 5,720 5,801 22 5,506 41 1,820 27 3,009 欧州 22 Russian 5,521 + 17.7% 25 4,689 26 3,517 26 3,395 29 2,714 アフリカ + 2.5% 22 23 Egypt 5,341 5,209 20 5,639 21 4,673 22 4,038 欧州 + 4.0% 24 24 France 4,976 4,785 24 4,460 22 4,403 21 4,559 欧州 - 9.0% 23 25 Belgium 4,703 5,169 21 5,552 19 5,675 18 5,358 オセアニア - 5.9% 26 26 Australia 4,127 4,385 25 4,280 23 4,033 23 3,874 南米 + 9.6% 27 27 Colombia 3,809 3,474 28 3,263 25 3,514 25 3,374 北米 28 Mexico 3,483 + 13.9% 29 3,057 31 2,982 31 2,705 35 2,021 アフリカ 29 Morocco 3,203 + 11.5% 30 2,873 29 3,044 34 2,310 42 1,680 東ア 30 Philippines 3,120 + 52.7% 41 2,043 54 1,234 52 1,298 40 1,751 欧州 31 Portugal 3,074 + 20.4% 34 2,553 32 2,828 30 2,714 33 2,207 アフリカ + 9.7% 31 32 South Africa 3,006 2,739 30 3,010 28 3,122 26 3,038 アジア 33 Sri Lanka 2,996 + 10.6% 32 2,710 34 2,632 32 2,646 28 2,989 34 New Zealand オセアニア 2,884 + 10.3% 33 2,615 35 2,611 36 2,084 32 2,216 中東 35 Saudi Arabia 2,743 + 11.1% 36 2,468 27 3,298 27 3,375 31 2,505 欧州 - 12.3% 28 36 Greece 2,691 3,070 38 2,327 38 1,948 46 1,555 中東 37 Israel 2,508 + 21.5% 40 2,064 39 2,272 37 2,083 44 1,611 欧州 - 0.1% 35 38 Sweden 2,468 2,470 36 2,529 35 2,302 39 1,806 欧州 + 5.7% 39 39 Norway 2,183 2,066 40 2,118 46 1,556 38 1,819 中東 + 1.8% 42 40 Oman 2,010 1,974 43 1,702 40 1,907 53 1,318 - 7.2% 38 41 Canary Islands アフリカ 1,920 2,069 37 2,373 33 2,384 34 2,044 北米 - 1.9% 43 42 Guatemala 1,880 1,916 41 1,773 43 1,650 55 1,059 南米 - 16.9% 37 43 Chile 1,874 2,255 33 2,678 29 2,752 30 2,627 北米 + 7.6% 46 44 Canada 1,816 1,687 50 1,419 53 1,284 45 1,556 欧州 + 6.3% 47 45 Finland 1,781 1,676 49 1,499 39 1,917 36 1,983 北米 - 6.3% 44 46 Dominican 1,726 1,842 42 1,740 45 1,587 41 1,746 欧州 47 Malta 1,716 + 21.9% 50 1,408 44 1,572 42 1,693 37 1,823 南米 48 Peru 1,644 + 34.1% 54 1,226 46 1,535 58 1,111 54 1,227 欧州 49 Poland 1,624 + 11.8% 49 1,452 53 1,245 44 1,645 51 1,365 欧州 - 7.3% 45 50 Denmark 1,584 1,709 47 1,520 50 1,371 50 1,365 - 16 - 国総研資料 表-4.1 No.811 国別フルコンテナ船寄港回数の推移(2/2) 2013年 2012年 Rank 国等 地域 寄港回数 増減率 Rank 寄港回数 北米 + 3.4% 48 51 Jamaica 1,566 1,515 アフリカ + 2.0% 52 52 Algeria 1,365 1,338 南米 + 6.5% 53 53 Argentina 1,363 1,280 南米 - 10.7% 51 54 Venezuela 1,240 1,389 中東 + 1.7% 55 55 Pakistan 1,223 1,202 北米 + 6.7% 59 56 Honduras 1,214 1,138 アフリカ 57 Nigeria 1,189 + 22.7% 60 969 欧州 - 9.0% 58 58 Ireland 1,058 1,162 北米 - 11.5% 56 59 Costa Rica 1,055 1,192 南米 + 6.4% 61 1,027 965 60 Ecuador 中東 61 Bangladesh 901 + 10.3% 66 817 中東 + 1.1% 67 62 Lebanon 807 798 欧州 - 5.3% 63 63 Cyprus 801 846 + 2.2% 69 64 Trinidad&Tobago 北米 790 773 欧州 - 19.3% 62 65 Ukraine 732 907 南米 - 12.4% 65 66 Uruguay 731 834 中東 - 40.7% 57 67 Iran 702 1,184 アフリカ - 8.5% 70 68 Cote d'Ivoire 697 762 欧州 - 3.8% 71 69 Lithuania 692 719 中東 - 17.9% 64 70 Qatar 686 836 欧州 + 5.2% 72 71 Iceland 670 637 アフリカ + 0.8% 73 72 Ghana 612 607 アフリカ + 4.8% 76 73 Libya 611 583 アフリカ - 24.5% 68 74 Angola 600 795 欧州 - 0.8% 74 75 Slovenia 593 598 欧州 + 1.4% 78 76 Latvia 589 581 アフリカ 77 Djibouti 558 + 181.8% 115 198 北米 - 6.7% 75 78 Bahamas 554 594 中東 79 Kuwait 550 + 29.7% 82 424 欧州 - 7.4% 77 80 Romania 539 582 アフリカ 81 Congo 517 + 87.3% 103 276 アフリカ 493 + 46.3% 96 337 82 Tanzania アフリカ 83 Togo 481 + 31.1% 91 367 北米 - 8.5% 80 84 Puerto Rico 473 517 アフリカ 85 Tunisia 467 + 12.0% 85 417 アフリカ 86 Benin 466 + 39.9% 97 333 アフリカ + 7.8% 82 87 Kenya 457 424 アフリカ - 16.4% 79 88 Senegal 439 525 東ア 89 Myanmar 418 + 13.0% 90 370 中東 + 8.7% 89 90 Jordan 414 381 欧州 - 0.7% 85 91 Croatia 414 417 中東 + 3.3% 88 92 Yemen 407 394 アフリカ - 8.5% 81 93 Namibia 399 436 欧州 - 6.4% 87 94 Bulgaria 380 406 東ア + 3.3% 93 95 Cambodia 373 361 アフリカ + 6.6% 95 96 Mozambique 371 348 欧州 - 13.3% 84 97 Estonia 364 420 中東 - 1.6% 91 98 Iraq 361 367 オセアニア 99 Fiji 352 + 18.9% 99 296 北米 332 + 14.1% 100 291 100 El Salvador - 17 - 2011年 Rank 寄港回数 51 1,404 65 841 52 1,364 45 1,555 48 1,513 57 1,206 61 961 55 1,224 58 1,149 59 996 62 941 60 995 64 901 66 798 67 792 63 924 56 1,207 72 587 74 567 73 578 81 509 68 722 117 125 76 546 70 629 83 452 122 108 78 534 69 674 71 613 86 415 91 349 89 366 75 552 82 487 98 323 84 451 79 531 93 341 87 410 94 337 80 523 96 333 92 342 88 369 85 449 97 328 90 359 103 277 100 299 2010年 Rank 寄港回数 49 1,413 59 1,045 48 1,478 55 1,196 47 1,512 57 1,155 63 931 51 1,326 56 1,190 65 924 64 927 60 1,001 62 944 70 695 76 577 66 839 54 1,211 61 977 75 581 79 506 108 232 67 839 101 281 96 302 73 622 86 411 89 375 69 704 68 755 74 592 88 389 106 240 84 455 81 476 78 518 97 298 82 465 77 556 104 267 83 458 90 350 71 687 91 341 102 281 85 439 87 397 99 294 80 503 93 309 113 152 2009年 Rank 寄港回数 49 1,385 57 1,024 43 1,636 48 1,422 47 1,467 58 979 68 739 52 1,353 60 889 56 1,026 61 871 59 935 64 828 66 802 75 573 62 856 67 761 69 725 73 632 84 460 103 241 74 616 110 181 118 137 81 471 86 407 78 496 63 855 70 715 72 642 105 219 106 204 83 462 82 471 76 531 90 348 80 476 77 526 107 201 79 480 91 341 71 704 101 249 97 279 85 432 87 384 95 302 92 327 100 257 99 262 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 (2) 大水深が必要なフルコンテナ船の寄港回数 ルであり,日本は 18 位であった.2 位の米国は,昨年よ 水深 16m 以深の大水深バースを必要とするフルコンテ りも寄港が 750 回以上増加しシンガポールや香港を超え ナ船に限定した寄港回数の推移を整理したのが,図-4.3 た.経済の持ち直しが背景にあるとみられる. 及び表-4.2 である.船舶の必要バース水深については, 基本的な考え方が, 「港湾の施設の技術上の基準・同解説」 4.4 航路別の国別寄港実績・船腹量の分析 13) Lloyd’s データ及び MDS データを用いて,北米-東ア において,以下に定められている. バース水深は,以 ジア航路,欧州-東アジア航路,東アジア域内航路の 3 下の式により算定することが出来る. 航路における,2013 年一年間のフルコンテナ船の国別寄 バース水深=最大喫水+余裕水深 港実績を,表-4.3 に TEU Capacity 区分別の内訳をあわせ ここで,最大喫水とは,対象船舶の満載喫水等,運用対象条 て整理した. 件における係船状態等の静水状態の最大の喫水を表す.また, 表-4.3 より,2013 年も引き続き北米-東アジア航路 余裕水深は,一般的に最大喫水のおおむね 10%とすることが望 は 4,000~5,999TEU の船舶の投入が主力であり,欧州- ましい. 東アジア航路では 8,000~9,999TEU または 12,000TEU 以 また,さらに詳細なコンテナターミナルのバース水深の 上の船舶が主に活用されている.東アジア域内航路の最 設定については,高橋 14)により,満載喫水に入出港喫水 大船型は 4,000~5,999TEU であった.いずれの航路も東ア 率を乗じ,さらに,大水深バースの場合切り上げではな ジア諸国のうち最大船型の寄港数が最も多いのは中国で く,例えば 0.2m を超えた場合に 1m 増深するとの考え方 ある.日本は東アジア域内航路における寄港回数が 3 万 が示されている.本資料では,これに従い,最大喫水を 回を超え中国よりも多い.同様に航路別の年間総船腹量 満載喫水×0.98(入出港喫水率),余裕水深を 10%とし満 (TEU Capacity×寄港回数)についても表-4.4 に取りま 載喫水 14.11m 以深のフルコンテナ船が水深 16m 以深の とめた.日本の船腹量は,北米-東アジア航路や欧州- バースを必要と設定した.なお,この設定,特に入出港 アジア航路に比べ東アジア域内航路が圧倒的に多い.東 喫水率については世界の各港湾の状況により異なると考 アジア域内航路での日本への寄港が最も多いのは 500~ えられるが,これを厳密に設定することは困難であるこ 999TEU の船舶である.北米-東アジア航路では,中国と とから,本資料では一律の設定とした. 香港の 12,000TEU 以上の船腹量の利用が増えている. 2013 年の大水深バースにおける国別フルコンテナ船寄 港回数が多いのは,1 位中国,2 位米国,3 位シンガポー 14,000 ■:China Total 12,000 □:China 寄港回数 10,000 8,000 6,000 ◆:USA △:Singapore 田:Hong Kong ◇:Malaysia ▲:Korea ○:Japan 4,000 2013 2012 2010 0 2008 2,000 年 図-4.3 主要国の水深 16m 以深の大水深バースを必要とするフルコンテナ船寄港回数の推移 - 18 - 国総研資料 表-4.2 No.811 水深 16m 以深の大水深バースが必要なフルコンテナ船の国別寄港回数の推移 2013年 Rank 国等 地域 寄港回数 東ア 11,354 1 China 北米 2,917 2 USA 東ア 3 Singapore 2,316 東ア 1,930 4 Hong Kong 東ア 1,802 5 Korea 東ア 1,629 6 Malaysia 欧州 7 Germany 1,233 欧州 1,158 8 Netherlands 欧州 1,082 9 Spain 南ア 1,078 10 Brazil 欧州 11 UK 977 欧州 907 12 Italy 欧州 870 13 France 中東 14 UAE 845 欧州 841 15 Belgium 東ア 798 16 Taiwan 中東 717 17 Saudi Arabia 東ア 18 Japan 709 アフリカ 540 19 Egypt 中東 479 20 Oman 北米 21 Mexico 432 アフリカ 375 22 South Africa 北米 358 23 Canada アジア 334 24 Sri Lanka 中東 25 India 333 アフリカ 301 26 Morocco 欧州 296 27 Malta 欧州 28 Greece 256 南ア 221 29 Chile 欧州 217 30 Portugal 欧州 216 31 Russian 欧州 32 Turkey 215 北米 33 Panama 199 東ア 185 34 Vietnam 北米 182 35 Bahamas 南ア 36 Argentina 156 中東 155 37 Lebanon 中東 140 38 Israel 南ア 39 Peru 138 134 40 Canary Islands アフリカ 東ア 120 41 Thailand 中東 104 42 Pakistan 南ア 43 Uruguay 96 北米 84 44 Dominican 南ア 72 45 Colombia 欧州 46 Sweden 68 欧州 53 47 Poland 欧州 52 48 Denmark アフリカ 50 49 Djibouti 欧州 50 Ukraine 47 2012年 2010年 2008年 増減率 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 + 0.3% 1 11,325 1 6,692 1 4,583 + 35.1% 4 2,159 4 1,477 7 849 + 2.3% 3 2,263 3 1,636 3 1,386 - 18.1% 2 2,356 2 2,151 2 1,741 + 11.4% 6 1,618 5 1,282 9 783 - 6.5% 5 1,742 6 1,276 5 937 - 11.3% 7 1,390 7 1,272 4 1,032 - 7.7% 8 1,255 9 1,006 6 909 + 12.5% 10 962 12 784 10 728 + 78.2% 18 605 19 286 30 41 - 18.0% 9 1,192 8 1,060 8 803 + 34.0% 17 677 15 650 12 659 - 0.6% 11 875 14 715 13 554 + 22.5% 15 690 17 472 17 280 + 7.3% 13 784 11 799 11 677 - 1.1% 12 807 13 764 14 521 + 5.1% 16 682 16 637 15 489 - 3.7% 14 736 10 828 16 340 + 15.9% 19 466 18 366 19 191 + 17.1% 20 409 20 269 22 100 + 66.2% 26 260 31 84 25 77 + 7.4% 21 349 23 170 31 31 + 12.6% 22 318 29 107 26 57 + 8.4% 23 308 22 180 20 190 + 42.3% 27 234 40 34 34 22 + 28.6% 28 234 26 137 35 22 + 8.4% 24 273 21 191 18 193 - 3.0% 25 264 28 121 40 8 + 1.4% 30 218 46 12 + 201.4% 42 72 34 57 32 31 + 140.0% 40 90 38 9 + 0.5% 31 214 30 96 21 125 + 63.1% 33 122 44 18 39 9 - 17.4% 29 224 49 7 + 51.7% 34 120 25 146 24 81 + 62.5% 38 96 37 43 41 8 + 6.9% 32 145 24 152 23 85 + 438.5% 51 26 50 6 + 43.8% 37 96 53 4 + 27.6% 35 105 27 122 36 17 + 33.3% 41 90 43 31 33 25 + 73.3% 45 60 47 10 46 3 + 43.3% 43 67 45 15 + 281.8% 52 22 56 1 42 6 + 350.0% 54 16 - 25.3% 39 91 36 48 28 42 - 5.4% 46 56 35 51 - 3.7% 47 54 39 37 27 48 + 284.6% 55 13 51 5 - 54.4% 36 103 33 75 49 1 - 19 - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 表-4.3 航路別-TEU Capacity 区分別フルコンテナ船国別寄港回数(2013) (回) 航 地 路 域 北 米 北 米 | 東 ア 東 ジ ア ア ジ ア 欧 州 欧 州 | 東 ア ジ ア 東 ア ジ ア 東 ア ジ ア 域 内 東 ア ジ ア 国等 計 -499 USA Canada Mexico Panama Japan China Hong Kong Taiwan Korea Singapore Malaysia UK Germany Netherlands Belgium France Spain Italy Japan China Hong Kong Taiwan Korea Singapore Malaysia Japan China Hong Kong Taiwan Korea Singapore Philippines Thailand Malaysia Indonesia Vietnam 7,769 968 228 1,073 2,491 9,456 1,798 1,505 2,606 1,049 533 846 1,190 1,014 670 736 935 1,005 517 9,307 1,559 492 1,118 2,301 1,821 30,395 28,266 7,372 10,594 13,115 5,772 2,198 5,738 6,588 6,728 4,993 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5,630 1,544 16 437 2,513 204 1 6 608 988 164 500- 1,000- 1,500- 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 11,074 7,536 1,100 1,399 4,709 767 321 132 958 2,079 1,246 15 0 0 0 0 35 0 16 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 7,456 6,901 2,261 4,057 2,899 1,962 887 3,134 2,309 1,654 2,059 34 0 0 0 0 102 1 34 0 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2,786 4,924 2,072 3,361 1,590 1,153 473 2,018 1,127 1,177 1,217 - 20 - TEU Capacity 2,000- 3,000- 4,000- 173 25 0 0 124 202 0 0 30 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2,497 3,870 1,259 1,164 1,159 1,047 399 346 1,225 588 265 223 20 1 24 267 246 8 18 129 22 13 5 6 0 6 0 0 0 0 181 2 0 5 0 74 31 1,057 185 33 160 174 71 78 74 137 0 4,652 516 151 1,041 1,727 4,727 853 722 1,405 382 212 4 4 1 4 4 72 292 108 1,148 206 112 139 259 268 921 2,434 479 143 85 465 46 24 287 105 42 6,000- 8,000- 1,257 158 61 0 169 1,563 452 378 479 296 192 95 154 61 36 80 255 279 122 1,357 296 124 178 333 373 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1,286 243 15 8 204 2,222 426 326 506 337 106 352 432 356 235 218 246 212 284 2,569 532 241 229 689 507 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 10,000- 12,000- 100 6 0 0 0 260 40 11 55 10 9 115 180 131 87 69 38 20 0 773 115 14 63 251 138 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 29 0 0 0 0 99 18 0 1 1 0 275 414 465 302 365 324 202 3 3,279 408 1 504 769 461 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 国総研資料 表-4.4 No.811 航路別-TEU Capacity 区分別フルコンテナ船船腹量(2013) ('000TEU) 航 地 路 域 北 米 北 米 | 東 ア 東 ジ ア ア ジ ア 欧 州 欧 州 | 東 ア ジ ア 東 ア ジ ア 東 ア ジ ア 域 内 東 ア ジ ア 国等 計 -499 USA Canada Mexico Panama Japan China Hong Kong Taiwan Korea Singapore Malaysia UK Germany Netherlands Belgium France Spain Italy Japan China Hong Kong Taiwan Korea Singapore Malaysia Japan China Hong Kong Taiwan Korea Singapore Philippines Thailand Malaysia Indonesia Vietnam 44,190 5,968 1,253 4,930 12,369 58,330 11,563 9,154 15,429 6,998 3,445 8,610 12,505 11,253 7,275 8,079 8,994 8,235 3,897 90,343 14,413 3,656 11,442 22,489 16,278 34,074 47,794 13,047 15,210 14,254 10,441 3,521 8,483 10,310 8,276 6,219 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1,800 554 5 182 757 77 0 2 215 336 64 500- 1,000- 1,500- 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 8,418 5,850 811 1,025 3,660 595 249 111 642 1,426 902 18 0 0 0 0 41 0 19 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 8,280 7,859 2,609 4,684 3,165 2,336 1,005 3,697 2,727 2,030 2,374 56 0 0 0 0 169 2 56 0 2 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 4,700 8,244 3,515 5,587 2,700 1,992 811 3,414 1,943 2,028 2,055 注) TEU Capacityが不明の船舶は除く - 21 - TEU Capacity 2,000- 3,000- 4,000- 6,000- 8,000- 411 54 0 0 269 507 0 0 65 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 6,538 10,246 3,298 2,975 3,062 2,727 1,012 884 3,233 1,517 645 8,329 1,068 389 0 1,112 10,435 3,025 2,535 3,169 1,960 1,281 674 1,092 435 258 551 1,735 1,883 856 9,316 2,037 858 1,208 2,277 2,520 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 11,004 2,065 129 70 1,758 19,151 3,576 2,729 4,482 2,833 911 3,007 3,689 3,043 2,001 1,858 2,119 1,821 2,437 21,911 4,515 2,027 1,936 5,881 4,299 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 802 79 4 80 919 903 28 64 477 79 47 17 21 0 21 0 0 0 0 628 7 0 19 0 258 94 3,574 621 115 543 595 248 256 252 477 0 22,107 2,641 731 4,781 8,312 22,972 4,264 3,640 6,664 2,008 1,110 21 21 6 21 23 405 1,606 565 6,126 1,125 615 716 1,403 1,393 4,246 11,466 2,187 642 365 2,120 197 119 1,296 461 179 10,000- 12,000- 1,092 60 0 0 0 2,885 440 111 558 105 94 1,231 1,944 1,394 936 767 393 201 0 8,205 1,189 143 700 2,683 1,518 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 371 0 0 0 0 1,266 229 0 12 12 0 3,660 5,738 6,375 4,040 4,880 4,343 2,724 39 44,157 5,541 13 6,864 10,246 6,291 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 4.5 港湾別寄港実績の分析 いるのが目立っている. (1) 全フルコンテナ船の寄港回数 (2) 大水深が必要なフルコンテナ船の寄港回数 2013 年におけるフルコンテナ船の寄港回数を港湾別に 水深 16m 以深の大水深バースを必要とするフルコンテ 集計し,上位 150 か国の順に並べ替えたものを次ページ ナ船の港湾別の寄港回数の推移を整理したのが,表-4.8 以降の表-4.7 に示す.そのうち,上位 5 港及び日本国内 である.4.3 と同様に,満載喫水 14.11m 以深のフルコン 五大港についてまとめたものが表-4.5 である. テナ船が水深 16m 以深のバースを必要と設定した. 2012 年から 2013 年にかけては、2012 年に 1 位であっ 日本の港湾は,2013 年は横浜港が 54 位であり,やや た Hong Kong 港の寄港回数が 2,000 回以上減少し, 減少傾向にある. Singapore が 1 位となった.続いて 2 位 Shanghai,3 位 Hong 2013 年の上位 6 港湾について表-4.6 に示すが,うち, Kong,4 位の Busan となっているが Shanghai も 1,000 回 2 位の Singapore,4 位の Hong Kong を除く 4 港が中国港 以上寄港回数が減少した.日本国内五大港である横浜港, 湾であり,2012 年から 2013 年にかけて寄港数が増加し 東京港,名古屋港,神戸港,大阪港は寄港回数,順位と ているのは 5 位の Qingdao と 6 位の Yantian であった.表 も前年と比較して横ばい傾向である. よりこれら 6 港は,東アジア域内において欧州航路の寄 港数が多い港であることが分かる. 図 -4.4 に 主 要 港 湾 の 寄 港 回 数 の 推 移 を 示 す が , Shanghai の伸びが 2012 年から 2013 年にかけて減少して 表-4.5 また図-4.5 に主要港湾における寄港回数の推移を示す. 主要港湾のフルコンテナ船寄港回数上位 5 港及 表-4.6 とするフルコンテナ船寄港回数上位 6 港 び日本国内五大港 Rank 港湾 1 Singapore 2 Shanghai 3 Hong Kong 4 Busan 5 Qingdao 12 Tokyo 13 Yokohama 18 Nagoya 19 Kobe 24 Osaka 2013年 国等 Singapore China China Korea China Japan Japan Japan Japan Japan 寄港回数 16,008 14,797 14,420 13,878 8,768 5,144 5,097 4,380 4,270 3,758 2012年 Rank 寄港回数 2 16,590 3 15,920 1 16,967 4 13,753 7 7,896 12 5,307 11 5,362 18 4,490 22 4,263 23 3,722 2012年→2013年 増減数 増減率 -582 -3.5% -1,123 -7.1% -2,547 -15.0% 125 +0.9% 872 +11.0% -163 -3.1% -265 -4.9% -110 -2.4% 7 +0.2% 36 +1.0% 2013年 Rank 1 2 3 4 5 6 港湾 国等 China Shanghai Singapore Singapore China Ningbo Hong Kong China China Qingdao China Yantian 寄港回数 2,423 2,316 1,975 1,930 1,437 1,375 2012年から 欧州-東アジア ※ の増減数 航路寄港回数 -277 +53 +33 -426 +279 +280 3,000 寄港回数 ◇Hong Kong ◆:Shanghai □:Singapore △:Busan 15,000 10,000 ▽Kaohsiung ▲Rotterdam 5,000 2,500 ◆:Shanghai □:Singapore 2,000 ■:Port Klang ◇:Hong Kong 1,500 △:Busan 1,000 田:Ningbo ○:Yokohama ○:Kaohsiung 500 田:New York ▽:Yokohama 2013 2012 年 年 図-4.4 2010 2008 2010 2011 2012 2013 2008 2006 2004 2002 0 2000 0 2,069 2,301 1,842 1,559 1,157 1,210 ※ 表-4.9より抜粋.水深16m以深の大水深バースが必要なフルコンテ ナ船以外の寄港も含む. 20,000 寄港回数 主要港湾の水深 16m 以深の大水深バースを必要 主要港湾のフルコンテナ船寄港回数 図-4.5 主要港湾の水深 16m 以深の大水深バースを必要 とするフルコンテナ船寄港回数の推移 - 22 - 国総研資料 表-4.7 No.811 港湾別フルコンテナ船寄港回数の推移(1/3) 2013年 国等 2012年 2011年 Rank 港湾 寄港回数 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 1 Singapore 2 2 Singapore 16,008 16,590 17,162 2 Shanghai 3 3 China 14,797 15,920 14,911 3 Hong Kong 1 1 China 14,420 16,967 17,541 4 Busan 4 4 Korea 13,878 13,753 13,715 5 Qingdao 7 9 China 8,768 7,896 7,559 6 Ningbo 5 6 China 8,611 8,049 9,028 7 Kaohsiung 8 8 Taiwan 8,277 7,847 8,012 8 Port Klang 6 5 Malaysia 7,803 7,915 9,088 Netherlands 9 Rotterdam 9 7 7,167 7,734 8,209 10 Chiwan 10 11 China 5,542 5,536 5,633 11 Laem Chabang 14 18 Thailand 5,354 4,916 4,545 12 Tokyo 12 12 Japan 5,144 5,307 5,381 13 Yokohama 11 10 Japan 5,097 5,362 5,688 14 Jebel Ali 15 14 UAE 4,884 4,853 5,027 15 Hamburg 13 13 Germany 4,755 4,985 5,240 16 Tanjung Pelepas 16 16 Malaysia 4,590 4,829 4,578 17 Xiamen 17 20 China 4,465 4,548 4,466 18 Nagoya 18 15 Japan 4,380 4,490 4,671 19 Kobe 22 19 Japan 4,270 4,263 4,504 20 Antwerp 20 17 Belgium 4,034 4,401 4,578 21 Bremerhaven 19 21 Germany 3,981 4,412 4,179 22 Xingang 21 23 China 3,878 4,269 3,984 23 Jakarta 26 30 Indonesia 3,858 3,464 3,133 24 Osaka 23 25 Japan 3,758 3,722 3,753 25 Gwangyang 24 27 Korea 3,658 3,592 3,470 26 Yantian 30 22 China 3,609 3,206 4,024 27 Keelung 27 26 Taiwan 3,369 3,430 3,674 28 Taichung 29 28 Taiwan 3,254 3,242 3,237 29 Valencia 28 31 Spain 3,218 3,363 3,020 30 Ho Chi Minh City 25 29 Vietnam 3,187 3,515 3,168 31 Colombo 33 33 Sri Lanka 2,996 2,710 2,632 32 Algeciras 31 32 Spain 2,983 2,981 2,973 33 Haiphong 34 24 Vietnam 2,659 2,704 3,827 34 Surabaya 35 46 Indonesia 2,593 2,657 2,050 35 Coco Solo 36 39 Panama 2,527 2,536 2,358 36 Nansha 37 China 2,526 2,388 227 37 Dalian 32 China 2,477 2,965 91 38 Port Said 41 36 Egypt 2,371 2,233 2,536 39 Balboa 39 41 Panama 2,346 2,367 2,307 40 Le Havre 46 44 France 2,316 2,042 2,096 41 Ambarli 40 40 Turkey 2,303 2,277 2,317 42 Incheon 44 51 Korea 2,269 2,161 1,932 43 New York 45 37 USA 2,211 2,149 2,434 44 Santos 38 34 Brazil 2,132 2,385 2,607 45 Piraeus 43 55 Greece 2,123 2,176 1,690 46 Manila 73 Philippines 2,121 1,303 125 773 47 Bangkok 49 50 Thailand 2,116 1,924 1,978 48 Felixstowe 42 38 UK 2,092 2,224 2,378 49 Cartagena(COL) 52 48 Colombia 2,037 1,880 2,021 50 Hakata 47 43 Japan 2,029 2,025 2,184 注) 「 - 」は,当該年のRankが201位以下であることを示す. - 23 - 2010年 2009年 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 2 2 15,441 16,576 3 3 11,462 13,132 1 1 15,729 17,360 4 4 10,945 12,922 8 12 5,551 4,590 10 19 5,315 3,501 7 6 8,227 7,783 6 7 9,057 7,348 5 5 10,248 8,000 27 88 3,034 896 14 16 4,749 3,819 11 11 5,166 4,816 9 9 5,458 5,016 13 10 4,876 4,831 12 8 5,025 5,175 30 34 2,578 2,104 23 33 3,257 2,216 16 14 4,305 4,049 18 15 4,123 4,001 15 13 4,382 4,155 20 17 3,654 3,766 71 1,166 117 700 24 24 3,209 2,894 21 20 3,535 3,366 25 25 3,195 2,733 19 18 3,768 3,648 17 21 4,127 3,282 26 26 3,114 2,623 22 22 3,329 3,020 47 35 1,790 2,058 29 23 2,644 2,988 37 40 2,230 1,873 48 46 1,744 1,685 41 43 1,954 1,794 137 616 361 249 332 119 55 749 1,470 28 30 2,901 2,304 164 509 147 559 35 32 2,249 2,284 51 59 1,654 1,341 42 48 1,947 1,650 33 28 2,499 2,397 32 27 2,507 2,535 67 92 1,221 865 97 78 920 970 39 39 1,980 1,911 34 29 2,291 2,375 43 37 1,933 1,989 45 53 1,848 1,539 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 表-4.7 港湾別フルコンテナ船寄港回数の推移(2/3) 2013年 2012年 2011年 Rank 港湾 国等 寄港回数 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 51 Tangier-Mediterranee Morocco 53 52 2,020 1,825 1,916 Saudi Arabia 52 Jeddah 51 35 1,994 1,913 2,561 53 Barcelona 48 42 Spain 1,950 2,009 2,219 54 Kitakyushu 55 49 Japan 1,833 1,801 1,996 55 Oakland 56 45 USA 1,754 1,765 2,077 56 Savannah 50 47 USA 1,747 1,916 2,022 57 Ulsan 57 54 Korea 1,745 1,739 1,743 58 St. Petersburg 60 64 Russia 1,740 1,668 1,418 59 Marsaxlokk 68 58 Malta 1,699 1,366 1,521 60 Norfolk(USA) 54 59 USA 1,661 1,815 1,511 61 Jawaharlal Nehru India 59 53 1,651 1,688 1,890 62 Genoa 58 56 Italy 1,558 1,715 1,654 63 Kingston(JAM) 61 65 Jamaica 1,545 1,489 1,393 64 Los Angeles 63 62 USA 1,504 1,416 1,439 65 Mersin 62 69 Turkey 1,461 1,420 1,342 66 Salalah 64 68 Oman 1,444 1,411 1,360 67 Callao 83 63 Peru 1,431 1,181 1,421 68 Haifa 74 87 Israel 1,430 1,302 1,048 69 Taipei 66 Taiwan 1,390 1,395 106 885 70 Port Everglades 71 81 USA 1,390 1,314 1,156 71 Gioia Tauro 76 71 Italy 1,381 1,277 1,324 72 Charleston 67 74 USA 1,349 1,370 1,290 73 Mundra 87 India 1,292 1,071 136 679 74 Fuzhou 69 77 China 1,286 1,355 1,216 75 Manzanillo(MEX) 75 73 Mexico 1,264 1,278 1,310 76 Miami 79 75 USA 1,197 1,224 1,268 77 Shimizu 80 80 Japan 1,185 1,209 1,193 78 Puerto Cortes 89 82 Honduras 1,130 1,061 1,137 79 Shekou 84 67 China 1,125 1,140 1,367 80 Las Palmas 78 60 Canary Is. 1,122 1,241 1,484 81 Khor Fakkan 77 97 UAE 1,110 1,243 958 South Africa 82 Durban 90 61 1,100 1,053 1,444 83 Lianyungang 70 79 China 1,096 1,317 1,213 84 Botany Bay 86 84 Australia 1,087 1,079 1,069 85 Izmir 88 83 Turkey 1,081 1,061 1,115 85 Alexandria(EGY) 72 72 Egypt 1,076 1,308 1,312 87 Ashdod 122 78 Israel 1,074 762 1,214 88 Melbourne 82 76 Australia 1,072 1,182 1,254 89 Yantai 65 70 China 1,071 1,402 1,325 Dominican 90 Caucedo 81 91 1,067 1,188 1,000 91 Leixoes 94 86 Portugal 1,058 975 1,061 92 Penang 85 89 Malaysia 1,029 1,111 1,026 South Africa 93 Cape Town 104 1,013 882 114 834 94 Buenos Aires 97 99 Argentina 978 930 922 95 La Spezia 93 85 Italy 964 1,003 1,063 96 Brisbane 98 Australia 958 921 105 885 97 Lisbon 121 95 Portugal 950 766 972 98 Yokkaichi 100 Japan 946 912 126 741 99 Long Beach 92 66 USA 940 1,014 1,382 100 Casablanca 118 Morocco 935 776 118 814 注) 「 - 」は,当該年のRankが201位以下,または寄港回数が集計されていないことを示す. - 24 - 2010年 Rank 寄港回数 83 1,027 31 2,577 36 2,241 38 2,040 50 1,691 46 1,838 49 1,739 56 1,470 53 1,643 78 1,057 40 1,977 54 1,603 59 1,391 58 1,401 64 1,236 57 1,439 79 1,055 75 1,081 260 94 951 60 1,322 62 1,266 17 130 658 70 1,192 95 941 63 1,245 76 1,077 44 1,872 55 1,511 66 1,224 52 1,644 159 521 74 1,108 82 1,029 68 1,219 87 1,000 72 1,114 61 1,309 96 933 80 1,039 108 842 111 834 81 1,032 73 1,110 105 857 91 976 128 667 65 1,225 101 893 2009年 Rank 寄港回数 133 633 36 2,000 31 2,285 51 1,568 42 1,821 45 1,729 54 1,474 60 1,321 44 1,748 109 761 38 1,936 52 1,556 57 1,369 56 1,408 65 1,160 90 886 66 1,146 100 812 120 680 110 759 49 1,643 61 1,304 50 345 126 656 106 780 64 1,222 83 927 41 1,854 63 1,292 69 1,105 47 1,664 162 72 1,058 58 1,343 86 906 104 790 70 1,102 84 923 71 1,065 87 902 113 736 89 894 73 1,057 80 949 105 781 91 872 115 722 74 1,054 112 740 国総研資料 表-4.7 No.811 港湾別フルコンテナ船寄港回数の推移(3/3) 2013年 国等 2012年 2011年 Rank 港湾 寄港回数 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 101 Fos 108 France 920 836 131 698 102 Tilbury 91 88 UK 914 1,029 1,046 103 Guayaquil 113 Ecuador 913 787 102 897 104 Portsmouth(VA USA)USA 105 899 879 141 651 105 Gothenburg 99 92 Sweden 899 916 991 106 Gdynia 123 Poland 898 760 148 633 107 Santo Tomas de Castilla Guatemala 103 887 892 110 866 108 Sines 142 Portugal 881 672 158 582 Bangladesh 109 Chittagong 119 866 776 101 902 110 Yingkou 95 China 863 959 306 111 El Dekheila 130 Egypt 855 731 144 640 112 Cristobal 102 Panama 843 895 115 825 113 Hiroshima 106 90 Japan 834 865 1,016 114 Beirut 112 93 Lebanon 804 796 988 115 Cagliari 125 130 Italy 785 745 703 116 Puerto Limon 101 Costa Rica 779 902 108 881 117 Vladivostok 137 Russia 770 695 139 658 118 Karachi 128 96 Pakistan 770 734 967 119 Zhoushan 116 China 766 780 226 120 Limassol 110 Cyprus 764 816 109 878 121 Buenaventura 132 138 Colombia 756 717 669 122 Mizushima 117 Japan 749 776 104 892 New Zealand 123 Tauranga 115 748 785 157 592 New Zealand 124 Auckland 149 733 640 129 716 125 Montevideo 109 98 Uruguay 731 834 924 126 Paranagua 129 Brazil 719 733 122 782 127 Aarhus 111 Denmark 713 802 112 847 128 Pasir Gudang 138 Malaysia 701 695 103 895 129 Leghorn 120 Italy 699 772 117 815 130 Gresik Indonesia 698 239 2 131 Dublin 127 Ireland 697 734 111 859 132 Klaipeda 131 Lithuania 692 719 163 567 133 Nemrut Bay 152 Turkey 685 628 123 777 Ivory Coast 134 Abidjan 146 676 646 174 527 135 Damietta 145 Egypt 675 662 113 835 136 Southampton 163 U.K. 671 582 127 739 137 Rio de Janeiro 107 Brazil 671 860 107 882 138 Novorossiysk 171 Russia 671 558 182 495 139 Mawan 126 China 664 736 132 698 140 Liverpool 162 U.K. 662 588 167 546 141 Salerno 156 Italy 652 603 133 696 142 Tacoma 178 U.S.A. 652 529 412 143 Altamira 144 Mexico 647 671 128 737 144 Vostochnyy 143 Russia 645 672 190 461 145 Tees 124 UK 635 755 143 646 146 Fuqing 133 China 629 714 89 147 Da Chan Bay 182 China 622 517 155 596 148 Trieste 170 Italy 621 558 137 679 149 Makassar 140 Indonesia 616 688 198 450 150 Bilbao 154 Spain 615 619 135 685 注) 「 - 」は,当該年のRankが201位以下,または寄港回数が集計されていないことを示す. - 25 - 2010年 Rank 寄港回数 125 687 89 992 107 844 106 852 85 1,009 113 797 126 678 172 489 99 912 28 318 146 573 103 874 88 994 120 713 102 883 149 567 90 978 124 98 917 100 898 121 706 151 549 231 109 839 77 1,072 132 637 114 786 117 756 86 1,000 144 581 165 505 112 826 116 115 775 104 859 408 177 170 494 135 620 197 438 143 585 364 142 591 43 240 169 494 191 453 138 615 2009年 Rank 寄港回数 93 859 75 1,039 85 906 97 844 129 645 152 535 312 286 98 839 10 388 173 465 119 688 82 933 96 846 123 666 175 461 79 962 40 99 825 101 803 142 599 150 539 310 94 856 68 1,118 107 775 62 1,293 108 772 76 1,013 135 632 53 121 679 369 114 733 102 798 302 19 179 446 143 580 145 566 124 664 303 168 472 21 26 183 426 199 391 137 625 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 表-4.8 水深 16m 以深の大水深バースが必要なフルコンテナ船の港湾別寄港回数の推移 2013年 Rank 港湾 国等 China 1 Shanghai Singapore 2 Singapore China 3 Ningbo China 4 Hong Kong China 5 Qingdao China 6 Yantian Korea 7 Busan Netherlands 8 Rotterdam China 9 Chiwan Malaysia 10 Port Klang Germany 11 Hamburg Malaysia 12 Tanjung Pelepas China 13 Xiamen Saudi Arabia 14 Jeddah France 15 Le Havre Taiwan 16 Kaohsiung Belgium 17 Antwerp China 18 Nansha UK 19 Felixstowe UAE 20 Jebel Ali China 21 Xingang Oman 22 Salalah Korea 23 Gwangyang Spain 24 Valencia China 25 Shekou Egypt 26 Port Said Germany 27 Bremerhaven USA 28 Oakland UK 29 Southampton Sri Lanka 30 Colombo Spain 31 Algeciras Brazil 32 Santos USA 33 Los Angeles Italy 34 Gioia Tauro USA 35 Long Beach China 36 Dalian 37 Tangier-Mediterranee Morocco Malta 38 Marsaxlokk USA 39 Norfolk Spain 40 Barcelona USA 41 Savannah UAE 42 Khor Fakkan Belgium 43 Zeebrugge Greece 44 Piraeus USA 45 New York Italy 46 La Spezia China 47 Mawan USA 47 Portsmouth Portugal 49 Sines USA 50 Charleston Bahamas 51 Freeport Panama 52 Balboa France 52 Fos Japan 54 Yokohama Italy 55 Genoa Japan 56 Kobe India 57 Jawaharlal Nehru Mexico 58 Manzanillo Argentina 59 Buenos Aires Vietnam 60 Phu My Lebanon 60 Beirut 2012年 2010年 2008年 寄港回数 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 Rank 寄港回数 2,423 2,316 1,975 1,930 1,437 1,375 1,259 1,157 1,081 976 800 652 648 630 597 592 585 536 532 520 476 475 468 446 433 416 398 397 354 334 330 329 320 315 311 304 301 295 289 277 264 260 256 251 250 239 235 235 217 210 182 177 177 175 171 165 163 160 156 155 155 - 26 - 1 3 4 2 8 9 6 5 7 10 11 13 12 14 17 15 19 18 16 22 21 24 26 23 25 27 20 29 28 31 40 49 30 39 36 32 42 33 47 38 46 41 37 35 61 65 34 47 89 59 67 66 44 43 45 56 69 63 75 53 57 2,700 2,263 1,942 2,356 1,158 1,095 1,188 1,254 1,160 987 884 749 808 608 584 606 528 560 590 442 452 409 357 421 380 353 493 326 328 308 249 173 314 252 260 307 234 273 178 255 180 246 256 264 133 123 272 178 70 134 120 122 217 222 202 150 111 127 96 158 145 2 3 6 1 11 4 8 5 13 9 7 18 14 12 15 10 17 63 16 25 34 27 26 20 19 22 21 28 23 39 38 54 29 30 31 89 47 36 69 33 50 41 23 49 58 58 65 96 69 43 42 112 45 32 43 37 104 127 81 127 40 1,645 1,636 973 2,151 654 1,292 865 1,006 561 833 928 442 551 600 529 726 460 67 468 322 201 269 314 361 414 343 344 256 338 179 181 85 249 234 223 38 122 190 57 202 115 149 338 121 69 69 62 34 57 145 146 18 142 216 145 184 25 6 43 6 152 3 2 8 1 14 5 7 4 27 9 6 15 11 12 16 10 18 48 17 25 34 40 31 21 13 33 22 28 23 30 35 78 37 20 24 45 81 29 26 81 49 19 103 109 46 123 68 50 43 85 38 36 39 58 73 86 42 1,226 1,386 581 1,741 454 774 605 859 211 549 756 387 503 487 374 521 342 63 362 217 154 99 176 310 486 158 276 208 257 190 150 15 138 328 239 75 12 191 215 12 62 334 4 2 72 1 30 54 81 9 122 146 113 44 21 8 85 No.811 国総研資料 加している.香港は 2012 年から 2013 年にかけて北米- 4.6 航路別の港湾別寄港実績の分析 Lloyd’s データ及び MDS データを用いて,北米-東ア 東アジア航路の寄港回数が 500 回弱減少していた. ジア航路,欧州-東アジア航路,東アジア域内航路の 3 日本の港湾への寄港は,大半が東アジア域内航路に就 航路のフルコンテナ船の港湾別寄港実績を表-4.9 にまと 航する船舶によるものであり,国内五大港全てに一定の めた. 寄港数がある.その数は域内の他港と比べても多い方で 北米と欧州の港湾(Algeciras 港を除く)の寄港回数は ある.2012 年から 2013 年にかけては,北米-東アジア 2012 年から 2013 年にかけて横ばいもしくはやや減少傾 航路,欧州-東アジア航路の寄港回数はやや減少傾向に 向にある. あるが,東アジア域内航路では東京,大阪,神戸におい 東アジアの港湾では,2004 年以降 Qingdao,Ningbo, て 100 回以上の増加がみられた. Yantian といった中国港湾において各航路の寄港回数が増 表-4.9 航路別の港湾別フルコンテナ船寄港回数 2012年 2013年 地域 港湾 北 米 欧 州 東 ア ジ ア 国等 北米- 東アジア 853 415 810 航路 欧州- 東アジア - 東アジア 域内 - - - 北米- 東アジア 842 455 894 2008年 航路 欧州- 東アジア - 東アジア 域内 - - - 北米- 東アジア 1,247 404 1,011 航路 欧州- 東アジア - 東アジア 域内 - - - New York Charleston Savannah USA USA USA Seattle Oakland Los Angeles Long Beach Vancouver USA USA USA USA Canada Felixstowe Hamburg Bremerhaven Rotterdam Antwerp UK Germany Germany Netherlands Belgium - Le Havre Algeciras Gioia Tauro Tokyo France Spain Italy Japan 759 453 309 152 102 3,780 769 465 265 167 125 3,673 942 625 159 338 373 3,156 Yokohama Nagoya Osaka Kobe Qingdao Japan Japan Japan Japan China 467 461 105 450 1,134 64 102 50 100 1,157 3,626 3,297 2,968 3,127 3,946 529 472 120 467 1,039 67 123 45 114 1,080 3,737 3,308 2,824 2,984 3,390 938 574 335 647 624 192 292 198 222 687 3,063 2,722 2,837 2,970 1,816 Shanghai Ningbo Xiamen Yantian Shekou China China China China China 2,366 1,886 787 1,503 117 2,069 1,842 556 1,210 276 5,598 2,052 1,975 354 497 2,499 1,563 727 1,322 113 2,406 1,917 632 949 248 5,828 1,840 1,845 313 489 2,100 954 580 1,196 313 2,316 1,188 801 944 634 3,824 1,247 1,269 120 605 Hong Kong Keelung Kaohsiung Busan Gwangyang China Taiwan Taiwan Korea Korea 1,798 154 1,210 2,172 403 1,559 8 425 815 251 7,399 2,389 4,498 7,303 2,073 2,273 158 1,292 2,083 400 1,968 12 478 846 250 7,652 2,434 4,318 7,261 1,793 2,575 270 1,515 1,931 370 3,100 61 1,019 1,032 256 7,084 2,906 2,849 5,991 1,459 Singapore Laem Chabang Port Klang Tanjung Pelepas Singapore Thailand Malaysia Malaysia 1,049 186 207 322 2,301 49 1,052 768 5,652 3,550 2,356 1,737 1,058 197 143 329 2,312 23 1,111 836 5,741 3,169 2,617 1,712 831 199 291 219 3,222 74 1,379 629 5,849 1,607 2,525 643 Jakarta Indonesia 8 6 2,743 13 0 2,167 4 27 1,613 395 1,110 966 651 421 491 766 380 1,013 392 471 1,117 965 672 374 - - - 27 - 596 918 443 1,203 463 - 456 1,293 1,090 879 570 - 421 1,148 349 1,257 576 - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 5.アメリカ-東アジア間のコンテナ流動分析 該国で積み替えたもののことをいう.以上の概念を図 -5.1 に表すが,西航の場合も考え方は同じである. 5.1 分析手法 表-5.1 及び表-5.2 では,国別に,「直行」欄に直行コ アメリカ-東アジア間のコンテナ流動の輸送経路につ ンテナ, 「海外フィーダー」欄に経由国別のフィーダーコ ンテナ,「他国発 T/S」欄にトランシップコンテナの量を いて,PIERS データを用いて分析した. PIERS では,一部カナダの港湾の取扱貨物が計上され 表した.直行コンテナとフィーダーコンテナの合計が, ているが,本資料においては,アメリカの港湾での取扱 自国発着コンテナ量(表中の「自国発着計」)となる.つ 貨物に限定した.また,アメリカ自治連邦区のプエルト まり,2013 年の日本(東航)を例にみると,日本発アメ 15) でも自国データ リカ行きのコンテナ計 605.5 千 TEU のうち,544.3 千 TEU に含めていることから,含めて分析を行った.さらに, を直行で輸送し,残り 61.3 千 TEU を海外で一度積み替え PIERS データは,速報性(最新の月単位の実績値が,概 て届けた(フィーダーコンテナ).フィーダーコンテナで ね 10 週間後に発表される)があるが,その後も微修正が は,韓国を経由したものが 51.8 千 TEU と最も多かった. なされている.このような点から,最新の 2013 年データ 一方で,20.3 千 TEU のコンテナが海外から日本で一度積 は速報値であるため,この後に微修正される可能性があ み替えられてアメリカへ渡った,ということになる. リコについては,アメリカ運輸省統計 自国発着コンテナに占める直行の割合を表したのが ることを留意されたい. PIERS データの精度については,日本の港湾統計と比 「直行率」であるが,東アジア各国における 2004 年から 較すると,港湾統計より PIERS の方が,7%強少ないとい の直行率の推移を示した図-5.2(東航)及び図-5.3(西 う検討結果がある 6). PIERS では,元となる税関データ 航)によると,東航ではタイの直行貨物が 2006 年以降増 において,コンテナサイズが不明の場合,MT(メトリッ 加傾向にあり,西航はマレーシアやタイの直行率がやや ク・トン)から,コンテナの実体積を推計して TEU 換算 低下している.しかしながらこれらの国の貨物量は他の している.このため PIERS による実績値と港湾統計との 東アジア諸国に比べてまだ少ない.日本の 2013 年の直行 間の差が出ているものと推察される.以降の分析におい 率は東航が 89.9%,西航が 88.6%と横ばいである. ては,この程度の差があることを念頭に置いておく必要 更に,東アジア各国について,自国発コンテナ量にお ける海外フィーダー率の過去 10 年間の推移を図-5.4(東 がある. 航)及び図-5.5(西航)に示す.海外フィーダー率は, 5.2 国別輸送経路分析 自国発着コンテナ量(100%)から,表-5.1 及び表-5.2 に示す直行率を減じて求めた.東航における中国の減少 (1) 輸送経路の推移 傾向は緩やかにではあるが継続しており,2013 年は日本 最新の 2013 年も含めた近年の実績について,東航(東 と同程度の海外フィーダー率であった.西航では韓国を アジアからアメリカへの貨物の動き) ・西航(アメリカか 除いて微増傾向にあるが,他国からのトランシップ貨物 ら東アジアへの貨物の動き)の輸送経路を整理したのが が増えたのは表-5.2 よりシンガポール,中国,香港など 表-5.1(東航)及び表-5.2(西航)である.過去 10 年間 である. のデータを掲載した. 表に示す内容を説明する.まず,分析対象の輸送経路 とは,積み替えを含む貨物の動きそのものである.例え フィーダー (東航の場合) ば,東航の場合日本からアメリカへ輸送されるコンテナ 他国 が,途中で積み替えられることなく届いたものか,もし 当該国 くは,どこで積み替えがなされたのかということである. 直行 アメリカ このうち,途中で積み替えられることなくアメリカへ輸 送されたコンテナを「直行」といい,日本から一度積み 他国 替え(例えば韓国)を経てアメリカへ届いたコンテナは 図-5.1 「フィーダーコンテナ」という.このフィーダーコンテ ナの輸送経路は 日本→韓国→アメリカとなる.さらに 「トランシップコンテナ」とは,このフィーダーコンテ ナを韓国側からみたときの名称であり,他国発着で,当 - 28 - トランシップ 直行,フィーダー及びトランシップの定義 国総研資料 No.811 表-5.1 アメリカ-アジア間の輸送経路別・国別コンテナ量(東航)(1/2) ('000TEU) Taiwan Hong Kong China Japan 仕 出 国 年 直行 (a) 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 736.7 787.5 792.7 716.7 642.9 435.7 514.0 537.9 555.6 544.3 4,624.6 5,816.7 6,973.4 7,282.0 6,836.2 5,963.7 6,979.8 7,191.5 7,176.9 7,675.2 985.9 789.5 704.8 619.5 548.5 409.1 517.7 477.6 418.8 390.0 570.5 571.0 591.4 533.8 494.9 386.5 439.3 477.2 467.9 478.7 海外フィーダー 計 (b) 36.8 44.8 51.3 52.4 56.8 46.3 55.2 60.9 60.1 61.3 1,390.5 1,599.3 1,505.1 1,377.4 1,137.2 959.9 978.5 855.1 855.0 842.4 139.4 40.3 15.2 14.3 10.5 10.0 16.4 9.7 9.6 11.6 22.2 19.8 15.0 15.9 15.7 23.1 39.0 24.1 35.1 41.7 Japan 46.5 52.2 59.2 56.5 27.8 29.7 34.5 14.3 10.4 5.2 1.9 1.1 0.5 0.7 0.2 2.0 3.8 1.0 0.1 0.1 0.9 0.7 0.4 0.7 0.3 0.8 1.1 0.6 1.3 2.0 China Hong Kong Taiwan 0.6 0.6 2.2 4.9 0.7 1.8 10.4 2.4 1.6 9.5 1.1 3.0 10.4 1.1 6.1 5.6 0.6 6.1 2.7 0.5 6.1 2.3 1.0 5.9 4.6 0.5 4.6 3.8 0.3 4.0 738.6 177.3 810.2 169.0 754.4 158.9 698.6 149.4 617.6 105.3 436.6 78.0 391.8 91.6 318.7 78.3 269.0 86.0 289.0 78.5 120.9 9.6 27.6 7.0 7.8 3.3 7.8 3.5 5.3 3.2 4.7 0.7 6.4 1.7 4.5 0.6 5.6 0.6 7.3 0.3 0.8 8.6 0.6 9.5 1.6 5.2 2.1 8.2 2.2 10.2 5.1 9.0 12.6 9.5 2.6 10.0 3.7 19.2 6.1 21.0 - 注) 東アジア諸国以外へのフィーダー貨物は,直行貨物に計上した. - 29 - Korea Singapore Malasia その他 32.2 0.1 0.0 1.0 36.2 0.1 0.0 1.1 35.5 0.1 0.0 1.3 38.5 0.1 0.0 0.1 38.8 0.3 0.0 0.0 33.8 0.1 0.0 0.1 44.7 0.4 0.1 0.7 50.3 0.4 0.1 0.9 49.0 0.3 0.1 1.1 51.8 0.5 0.0 0.7 427.0 0.4 0.6 0.2 566.4 0.8 0.5 0.2 527.9 1.8 1.9 1.0 455.0 12.0 0.6 5.4 367.3 17.4 0.9 1.0 389.8 24.9 0.6 0.3 418.1 38.9 3.1 0.6 402.3 30.2 9.2 2.1 429.4 38.2 19.8 2.1 413.5 32.8 21.6 1.9 6.8 0.1 0.0 0.0 4.5 0.0 0.0 0.0 3.3 0.1 0.0 0.0 1.6 0.4 0.0 0.2 1.1 0.6 0.0 0.1 1.6 0.9 0.0 0.1 2.4 1.9 0.0 0.2 1.9 1.7 0.0 0.0 1.5 1.6 0.0 0.1 2.0 1.8 0.1 0.1 9.7 2.1 0.0 0.0 7.9 1.0 0.1 0.0 7.8 0.0 0.0 0.0 4.6 0.0 0.0 0.2 3.0 0.0 0.0 0.0 7.5 0.6 0.2 0.0 14.1 0.8 0.8 0.2 9.4 1.3 0.1 0.1 7.3 3.5 0.0 0.1 9.0 3.4 0.1 0.1 自国発計 直行率 (a+b) (a/(a+b)) 773.5 832.4 844.0 769.1 699.7 482.1 569.2 598.8 615.7 605.5 6,015.1 7,415.9 8,478.5 8,659.4 7,973.4 6,923.6 7,958.3 8,046.5 8,031.9 8,517.6 1,125.3 829.8 720.0 633.8 558.9 419.1 534.1 487.4 428.3 401.6 592.7 590.8 606.5 549.6 510.6 409.6 478.3 501.3 503.0 520.4 95.2% 94.6% 93.9% 93.2% 91.9% 90.4% 90.3% 89.8% 90.2% 89.9% 76.9% 78.4% 82.2% 84.1% 85.7% 86.1% 87.7% 89.4% 89.4% 90.1% 87.6% 95.1% 97.9% 97.7% 98.1% 97.6% 96.9% 98.0% 97.8% 97.1% 96.3% 96.7% 97.5% 97.1% 96.9% 94.4% 91.8% 95.2% 93.0% 92.0% 他国発 T/S 63.5 67.8 73.5 71.8 43.1 47.1 54.1 29.0 22.0 20.3 145.5 87.2 138.3 116.8 142.7 112.4 118.1 109.1 138.5 184.0 897.6 1,072.3 1,011.2 924.6 827.0 734.6 678.6 550.5 508.7 536.2 627.8 649.3 662.8 549.7 488.9 384.4 353.0 367.5 354.6 347.3 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 表-5.1 アメリカ-アジア間の輸送経路別・国別コンテナ量(東航)(2/2) ('000TEU) Malaysia Thailand Singapore Korea 仕 出 国 年 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2000 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 直行 (a) 507.5 541.1 571.5 543.0 528.9 472.9 616.2 653.9 650.0 663.7 65.3 53.4 51.8 54.0 48.6 35.7 55.1 58.2 61.6 62.0 206.1 184.6 147.9 145.4 150.5 125.0 160.7 163.9 173.0 187.0 71.4 70.5 70.0 77.6 75.2 69.7 58.1 64.7 75.9 66.2 海外フィーダー 計 (b) 6.6 7.8 10.3 12.2 33.2 7.6 8.8 6.9 11.6 9.0 12.2 13.7 19.6 17.0 14.1 12.9 12.8 13.4 15.3 15.4 207.8 243.1 294.4 234.1 206.0 185.9 186.7 173.8 152.4 154.2 191.7 225.7 226.4 184.5 159.1 142.7 163.2 154.4 159.5 161.7 Japan 2.3 2.1 1.4 2.1 2.6 0.4 0.6 0.4 0.2 0.4 0.2 0.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 0.0 0.0 0.0 5.1 4.3 4.0 4.3 4.4 4.1 4.8 3.7 1.6 3.5 0.8 0.6 1.1 0.2 0.2 0.2 0.3 0.3 0.2 0.1 China 1.3 0.8 2.8 4.5 24.5 4.7 4.6 3.4 7.2 5.9 0.7 0.8 1.4 3.4 1.9 1.6 2.1 2.7 1.8 2.9 4.1 25.9 50.6 15.7 17.0 17.6 6.5 6.1 11.2 12.4 3.8 5.9 11.2 16.3 25.2 22.4 23.7 23.2 24.3 29.8 Hong Kong Taiwan 1.1 0.9 1.1 1.1 1.0 1.6 1.5 1.1 0.2 0.3 2.8 3.3 4.1 2.4 1.6 3.4 3.5 2.3 3.1 2.6 32.8 41.5 41.9 43.5 40.9 61.7 64.9 50.3 29.2 30.3 31.6 52.4 40.5 20.0 13.1 17.2 21.6 16.1 17.0 15.5 1.8 3.8 4.9 4.5 4.9 0.7 1.4 0.6 1.8 1.6 4.4 5.9 9.5 6.1 7.0 5.0 4.1 4.5 4.6 3.9 124.2 115.9 102.2 72.4 60.9 50.9 47.1 55.4 44.4 38.5 41.0 46.1 54.6 32.4 27.9 32.8 23.5 28.6 29.8 30.8 注) 東アジア諸国以外へのフィーダー貨物は,直行貨物に計上した. - 30 - Korea 2.4 2.1 1.8 1.4 0.3 0.3 0.5 1.0 1.7 1.6 6.6 7.0 9.9 5.2 7.3 5.7 5.8 4.1 3.5 3.7 13.8 8.9 8.2 5.4 2.9 5.8 6.6 13.5 16.9 12.3 Singapore Malasia 0.1 0.0 0.1 0.0 0.2 0.0 0.5 1.4 1.7 0.7 32.8 43.6 71.6 80.8 71.0 37.9 45.2 43.6 51.3 55.1 99.9 110.0 108.9 107.0 89.3 64.3 87.0 72.2 70.7 72.2 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 0.2 0.0 0.5 0.1 1.5 1.4 2.4 3.3 3.1 2.5 2.2 2.8 3.4 4.3 1.7 3.1 10.0 7.3 4.2 8.0 12.2 10.6 11.1 10.7 - 自国発計 直行率 (a+b) (a/(a+b)) その他 0.0 514.1 98.7% 0.0 548.8 98.6% 0.1 581.8 98.2% 0.0 555.2 97.8% 0.0 562.2 94.1% 0.0 480.5 98.4% 0.0 625.1 98.6% 0.0 660.8 98.9% 0.0 661.6 98.3% 0.0 672.6 98.7% 0.1 77.5 84.3% 0.1 67.0 79.6% 0.4 71.4 72.5% 0.3 71.0 76.0% 0.1 62.7 77.6% 0.0 48.6 73.4% 0.2 67.9 81.1% 0.0 71.5 81.3% 0.6 76.9 80.1% 0.1 77.3 80.1% 0.6 413.9 49.8% 1.7 427.7 43.2% 4.2 442.3 33.4% 4.9 379.5 38.3% 0.4 356.6 42.2% 0.1 310.9 40.2% 0.1 347.4 46.3% 0.0 337.7 48.5% 0.1 325.3 53.2% 0.1 341.2 54.8% 0.8 263.1 27.1% 2.0 296.2 23.8% 1.9 296.4 23.6% 3.2 262.1 29.6% 0.5 234.3 32.1% 0.1 212.4 32.8% 0.5 221.3 26.3% 0.6 219.1 29.5% 0.7 235.4 32.2% 1.0 227.8 29.0% 他国発 T/S 551.0 677.9 650.4 580.2 483.3 497.8 551.7 550.5 585.8 571.5 427.3 468.0 504.3 559.7 554.5 421.7 508.1 462.9 500.2 531.5 6.4 4.1 2.8 3.2 2.4 0.2 0.5 0.8 1.5 1.6 26.8 25.1 58.2 72.8 53.0 61.7 79.8 80.5 102.5 114.8 国総研資料 No.811 表-5.2 アメリカ-アジア間の輸送経路別・国別コンテナ量(西航)(1/2) ('000TEU) Taiwan Hong Kong China Japan 仕 向 国 年 直行 (a) 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 742.3 734.9 730.3 730.4 768.7 666.5 740.7 777.1 762.1 744.9 917.0 1,067.4 1,257.4 1,608.7 1,767.2 1,913.2 2,068.5 2,270.9 2,455.7 2,613.6 314.4 323.2 349.7 394.0 395.6 428.0 449.8 449.5 397.6 330.0 322.5 377.4 448.9 670.8 669.3 516.8 549.5 622.9 581.9 539.4 海外フィーダー 計 (b) 101.5 97.8 97.3 71.6 80.1 72.7 79.7 76.8 78.5 95.7 489.7 590.4 582.4 291.6 288.4 400.5 258.7 256.8 284.3 408.1 5.0 6.1 13.0 11.3 7.5 9.9 9.3 5.3 5.7 14.5 17.9 17.4 16.4 36.7 25.2 26.2 19.4 19.3 17.0 26.1 Japan 19.9 37.8 33.9 21.4 19.6 14.0 13.1 12.0 15.8 23.6 1.0 1.8 3.7 4.0 0.2 0.1 0.4 0.2 0.2 0.4 4.5 5.3 2.6 10.8 6.4 2.2 3.6 3.0 2.1 1.4 China 2.2 2.9 5.2 3.3 3.5 2.4 1.9 4.1 3.9 8.4 1.6 1.9 3.3 3.3 4.6 5.3 3.7 2.7 3.1 6.9 1.7 1.8 2.1 4.1 3.0 2.9 3.1 4.9 4.7 11.3 Hong Kong Taiwan 10.2 11.1 5.2 2.8 5.5 9.2 15.6 7.7 3.1 7.3 337.8 403.5 392.6 181.2 194.8 250.1 167.1 124.5 129.0 168.3 8.0 5.5 8.2 15.6 9.6 8.9 6.6 7.2 6.8 8.4 35.8 22.7 17.6 11.5 13.2 13.6 16.8 15.2 16.3 17.3 47.3 45.9 46.5 33.7 26.4 48.7 30.8 31.3 35.2 34.5 1.9 1.6 3.5 2.0 1.3 2.6 3.5 1.9 1.8 5.0 - 注) 東アジア諸国以外へのフィーダー貨物は,直行貨物に計上した. - 31 - Korea 53.0 61.0 69.1 53.7 57.8 46.0 44.6 48.9 54.4 62.5 84.0 102.4 108.6 52.8 45.7 77.3 34.6 70.2 82.5 105.2 0.3 0.8 2.3 1.5 1.2 1.6 1.4 0.4 0.5 1.9 3.2 4.5 2.2 3.4 4.8 8.9 2.7 3.0 3.0 3.3 Singapore Malasia 0.3 0.1 0.2 0.2 0.1 0.1 0.1 0.5 0.5 0.2 0.5 0.7 0.8 1.9 1.4 3.0 5.9 5.7 3.6 47.0 0.1 0.0 0.2 0.5 0.1 0.1 0.0 0.0 0.0 0.2 0.4 0.2 1.2 2.8 1.2 1.5 1.0 0.0 0.1 1.2 0.0 0.0 0.0 0.1 0.0 1.3 0.5 0.2 0.0 0.0 0.1 0.0 0.1 0.1 0.3 6.6 6.9 12.0 16.7 28.6 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 0.0 0.0 0.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 1.9 2.0 0.8 0.1 0.4 自国着計 直行率 (a+b) (a/(a+b)) その他 0.0 843.7 88.0% 0.0 832.7 88.3% 0.0 827.6 88.2% 0.1 801.9 91.1% 0.0 848.9 90.6% 0.0 739.1 90.2% 0.2 820.4 90.3% 0.2 853.9 91.0% 0.4 840.6 90.7% 0.2 840.6 88.6% 0.2 1,406.7 65.2% 0.0 1,657.8 64.4% 0.0 1,839.8 68.3% 0.5 1,900.3 84.7% 0.2 2,055.5 86.0% 0.7 2,313.6 82.7% 0.4 2,327.2 88.9% 1.2 2,527.7 89.8% 1.5 2,740.0 89.6% 1.0 3,021.7 86.5% 0.0 319.4 98.4% 0.0 329.3 98.1% 0.0 362.6 96.4% 0.1 405.3 97.2% 0.1 403.1 98.1% 0.2 437.9 97.7% 0.1 459.0 98.0% 0.1 454.8 98.8% 0.0 403.2 98.6% 0.1 344.6 95.8% 0.1 340.4 94.8% 0.0 394.8 95.6% 0.1 465.3 96.5% 0.0 707.5 94.8% 0.1 694.5 96.4% 0.0 543.1 95.2% 0.5 568.9 96.6% 0.4 642.2 97.0% 0.2 598.9 97.2% 0.1 565.4 95.4% 他国発 T/S 46.4 75.7 66.6 58.9 48.6 31.2 37.8 27.9 27.1 32.5 22.5 27.1 61.8 88.2 83.2 61.7 64.1 70.7 59.1 104.4 421.1 486.0 463.8 254.0 296.8 335.4 243.6 179.6 186.7 250.0 261.8 256.9 257.1 216.6 261.2 266.1 182.7 154.6 177.4 205.2 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 表-5.2 アメリカ-アジア間の輸送経路別・国別コンテナ量(西航)(2/2) ('000TEU) Malaysia Thailand Singapore Korea 仕 向 国 年 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 直行 (a) 428.4 427.8 445.6 575.2 640.3 582.6 608.8 659.7 618.6 619.8 95.6 95.1 88.1 138.2 129.9 120.5 153.3 154.3 118.5 111.0 63.2 66.6 60.8 98.2 102.8 95.9 102.2 110.3 103.3 73.6 24.0 19.8 14.5 38.3 72.0 56.2 71.2 89.6 73.9 68.3 海外フィーダー 計 (b) 26.9 34.1 34.4 26.5 43.6 36.3 44.2 34.6 32.4 25.7 14.7 13.6 26.4 24.3 29.8 28.0 16.4 18.1 21.0 24.2 53.2 58.9 61.4 56.2 69.4 47.2 43.4 31.5 43.6 70.8 43.5 48.6 53.9 56.2 69.5 43.7 26.7 29.2 35.0 49.5 Japan 11.4 15.8 10.1 9.1 13.6 7.1 15.2 7.5 5.9 3.8 0.3 0.6 1.0 0.6 0.3 0.5 0.6 0.7 0.4 0.3 2.2 2.7 2.7 1.7 1.7 2.7 1.2 0.8 0.3 0.6 0.6 1.1 1.1 1.1 0.6 0.4 0.3 0.3 0.2 0.3 China Hong Kong Taiwan 1.3 3.1 11.1 2.0 3.8 12.4 4.4 9.8 10.0 7.4 2.0 7.8 11.3 7.7 10.9 11.8 4.0 13.1 11.1 4.8 12.4 9.0 2.3 14.3 6.3 1.1 18.2 7.2 3.6 8.7 1.4 3.6 7.3 1.0 3.9 4.8 3.1 4.1 9.9 6.3 3.4 9.0 2.9 8.5 14.5 3.8 3.5 10.4 4.6 1.0 4.1 6.8 1.0 1.3 5.6 2.6 5.7 5.9 3.5 9.7 1.4 9.9 27.3 1.7 9.7 30.2 11.5 5.0 23.8 22.6 5.3 12.5 22.9 5.4 23.3 4.6 1.8 20.8 1.8 1.0 21.5 2.8 1.5 10.4 1.9 8.8 8.8 4.6 8.4 17.4 1.8 5.7 7.0 2.5 4.6 7.7 3.5 3.9 11.2 5.2 3.4 14.5 3.9 4.9 23.2 2.8 4.6 10.1 3.1 3.8 5.9 4.5 2.6 7.3 4.0 2.8 9.0 8.5 4.7 9.8 注) 東アジア諸国以外へのフィーダー貨物は,直行貨物に計上した. - 32 - Korea Singapore Malasia その他 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 0.1 0.2 0.0 0.0 0.1 0.0 0.1 0.1 0.0 0.2 0.2 0.0 0.4 1.0 0.2 0.2 0.4 0.2 0.4 1.8 0.5 0.1 0.7 0.7 0.8 1.4 1.4 0.5 0.6 7.5 0.2 0.8 4.1 0.2 0.8 2.6 0.2 1.3 8.3 0.2 1.3 4.6 0.3 1.5 6.8 0.0 1.2 5.3 0.1 1.7 2.8 0.3 2.1 7.8 1.6 0.9 2.9 7.5 2.6 1.5 2.2 8.0 7.9 0.2 1.3 8.2 3.0 1.6 2.6 10.9 2.6 0.0 1.9 8.9 6.5 0.1 1.3 6.2 10.2 0.3 0.6 5.4 9.8 0.1 1.0 13.3 9.5 0.0 1.4 21.9 6.9 9.6 1.6 24.7 2.1 2.3 29.0 1.3 1.7 32.3 0.3 2.5 28.7 0.8 1.6 35.2 0.1 1.3 24.5 0.1 1.0 12.4 0.2 1.3 13.1 0.1 1.1 18.0 0.1 1.0 25.1 0.1 自国着計 直行率 (a+b) (a/(a+b)) 455.2 461.8 480.1 601.7 683.9 618.9 653.1 694.3 650.9 645.5 110.3 108.7 114.5 162.5 159.7 148.5 169.8 172.4 139.5 135.2 116.4 125.4 122.2 154.4 172.2 143.1 145.6 141.8 146.9 144.4 67.5 68.4 68.4 94.4 141.6 99.9 97.9 118.8 108.9 117.8 94.1% 92.6% 92.8% 95.6% 93.6% 94.1% 93.2% 95.0% 95.0% 96.0% 86.6% 87.5% 77.0% 85.0% 81.3% 81.2% 90.3% 89.5% 85.0% 82.1% 54.3% 53.1% 49.8% 63.6% 59.7% 67.0% 70.2% 77.8% 70.3% 51.0% 35.6% 29.0% 21.2% 40.5% 50.9% 56.2% 72.8% 75.4% 67.8% 58.0% 他国発 T/S 157.0 190.0 203.5 134.2 126.8 157.6 104.5 146.5 156.3 189.9 129.4 143.0 140.3 139.0 178.7 132.5 102.3 93.9 112.5 228.2 5.3 4.7 0.9 1.4 0.6 0.6 0.4 0.5 0.7 0.3 11.4 12.8 37.8 26.3 16.3 47.3 55.1 61.4 67.7 72.6 国総研資料 No.811 100% △:Korea ▲:Hong Kong ▼:Taiwan ○:Japan 田:China ●:Singapore 90% 80% 直行率 70% 60% □:Thailand 50% 40% ×:Malaysia 30% 20% 10% 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 年 図-5.2 直行率の推移(東航) 100% △:Korea ▲:Hong Kong ▼:Taiwan ○:Japan 田:China ●:Singapore 90% 80% 直行率 70% 60% ×:Malaysia □:Thailand 50% 40% 30% 20% 10% 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 年 図-5.3 直行率の推移(西航) - 33 - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 25% 海外フィーダー率 20% 15% 10% ○:Japan 田:China ▼:Taiwan 5% ▲:Hong Kong △:Korea 0% 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 年 図-5.4 海外フィーダー率の推移(東航) 40% 35% 海外フィーダー率 30% 25% 20% 田:China ○:Japan 15% 10% ▼:Taiwan △:Korea ▲:Hong Kong 5% 0% 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 年 図-5.5 海外フィーダー率の推移(西航) - 34 - 国総研資料 (2) コンテナ貨物の価値 No.811 5.3 港湾別輸送経路分析 PIERS の“VALUE”データにより,2013 年のコンテナ 1TEU 当りの価値を確認した結果を表-5.3 に示す. (1) 輸送経路の推移 この“VALUE”データは,当該コンテナ貨物の直接の 東アジア主要港湾について,自国発着コンテナの直行, 価格ではなく,PIERS データが独自に整理している換算 フィーダー及び他国コンテナのトランシップ(表中 T/S) 係数(品目,重量,その他の条件を考慮)によって推定 コンテナ量を整理したのが表-5.4(東航)と表-5.5(西 された値である.すなわち,実際の価格ではなく推計価 航)である.国内輸送は,直行に含めている. 値である.また,2009 年 5 月以降の西航において, これまでに引き続いて国内五大港のフィーダー貨物量 HSCODE の「811291」分類(scrap 等)の“VALUE”デ は,東航,西航ともに直行貨物量と比して小さい水準で ータに異常な数値が確認されたため,当該品目について あった.東航では Shanghai,Ningbo,Yantian といった中 は,2009 年 1~4 月の平均単位価値を用いて算定してい 国港湾の直行貨物が増加傾向にある. る. 表-5.3 に示す 2013 年の結果は 2012 年 7)の分析結果に 比べ推計価値が全体的に東航は増加,西航は減少した傾 向にあるが,これについて PIERS の発行元に確認したと ころ,2013 年 7 月に上記の換算方法について大規模な見 直しを行ったことが関係しているとのと回答があった. 2012 年に引き続き,表-5.3 によると直行コンテナ貨物 の価格がフィーダー貨物のそれを上回るケースが多いこ とが見て取れ(特に東航),価値の高い貨物が輸送リード タイムの短い経路を選択する傾向にあることが推察され る.ただし例えばマレーシアについてはシンガポールが 隣国でありシンガポール経由によるフィーダー輸送の方 が北米向けの輸送リードタイムが短くなる場合もありえ る.このようにリードタイムが地理的要因に左右される ことや,この数値自体が貨物ごとの実際の価格ではなく 品目別の推計価値であることにも留意すべきである. 表-5.3 アメリカ-東アジア間のコンテナの単位価値(2013 年) ('000$/TEU) 国等 Japan China Hong Kong Taiwan Korea Singapore Thailand Malaysia 合計 64.7 32.8 46.4 40.2 42.9 64.7 35.3 61.0 東航 直行 フィーダー 直行/FD 65.6 57.3 1.14 32.9 31.9 1.03 46.6 39.6 1.18 41.1 32.6 1.26 43.6 27.9 1.56 64.8 64.2 1.01 37.7 32.6 1.16 47.2 65.9 0.72 - 35 - 合計 54.3 25.5 32.0 33.2 40.0 51.2 35.7 32.4 西航 東航/西航 直行 フィーダー 直行/FD 56.4 38.9 1.45 1.19 24.2 32.4 0.75 1.28 31.9 33.5 0.95 1.45 32.6 42.4 0.77 1.21 40.1 37.6 1.07 1.07 49.0 59.6 0.82 1.26 33.9 37.4 0.91 0.99 31.4 33.6 0.94 1.88 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 表-5.4 アメリカ-東アジア間の輸送経路別・港湾別コンテナ量(東航) 港湾 国等 Tokyo Yokohama Nagoya Osaka Kobe Xingang Qingdao Shanghai Ningbo Xiamen Shekou Yantian Hong Kong Keelung Kaohsiung Busan Gwangyang Singapore Bangkok Laem Chabang Port Klang Tanjung Pelepas Japan Japan Japan Japan Japan China China China China China China China China Taiwan Taiwan Korea Korea Singapore Thailand Thailand Malaysia Malaysia 港湾 国等 Tokyo Yokohama Nagoya Osaka Kobe Xingang Qingdao Shanghai Ningbo Xiamen Shekou Yantian Hong Kong Keelung Kaohsiung Busan Gwangyang Singapore Bangkok Laem Chabang Port Klang Tanjung Pelepas Japan Japan Japan Japan Japan China China China China China China China China Taiwan Taiwan Korea Korea Singapore Thailand Thailand Malaysia Malaysia 2013年 2011年 ('000TEU) 直行 フィーダー 自港発計 125 3 128 75 3 78 155 4 159 18 11 29 73 7 80 215 205 419 622 111 733 2,362 48 2,410 939 66 1,006 426 97 523 21 4 25 2,427 25 2,451 405 12 417 97 6 103 213 19 232 627 10 637 72 0 72 62 17 79 41 57 98 143 92 236 31 58 88 31 30 61 T/S 13 7 0 0 1 0 3 33 25 17 0 57 596 2 345 639 10 532 1 1 2 119 直行 フィーダー 自港発計 121 2 123 74 3 78 133 3 136 25 5 30 84 4 88 199 180 380 548 96 643 2,113 37 2,151 760 41 801 354 122 475 132 3 135 2,192 45 2,237 478 10 487 100 6 106 207 11 218 566 7 573 84 0 84 58 13 72 43 59 102 117 92 209 23 65 88 28 18 46 T/S 13 14 0 0 1 0 1 33 19 2 4 27 550 3 358 544 6 463 0 1 2 77 2009年 直行 フィーダー 自港発計 94 1 95 60 2 62 110 2 112 26 2 28 61 2 63 155 173 328 441 74 515 1,781 51 1,833 522 48 570 267 111 378 88 1 89 1,981 45 2,026 409 10 418 88 5 93 164 9 174 393 7 400 78 0 79 36 13 49 35 72 107 87 87 174 28 57 85 30 16 46 T/S 15 18 0 13 1 1 2 23 19 2 2 47 735 1 381 496 2 422 0 0 7 53 2007年 直行 フィーダー 自港発計 151 1 151 111 2 113 177 2 179 40 2 42 95 2 97 320 191 512 455 114 569 2,066 72 2,137 519 76 595 304 139 443 148 7 155 2,499 84 2,583 619 14 633 132 4 136 221 6 227 492 10 502 50 2 52 54 17 71 56 94 150 85 117 202 41 69 109 19 10 29 T/S 29 35 1 0 7 0 0 22 23 2 2 36 925 8 542 564 16 560 0 3 20 53 - 36 - 国総研資料 表-5.5 No.811 アメリカ-東アジア間の輸送経路別・港湾別コンテナ量(西航) 港湾 国等 Tokyo Yokohama Nagoya Osaka Kobe Xingang Qingdao Shanghai Ningbo Xiamen Shekou Yantian Hong Kong Keelung Kaohsiung Busan Gwangyang Singapore Bangkok Laem Chabang Port Klang Tanjung Pelepas Japan Japan Japan Japan Japan China China China China China China China China Taiwan Taiwan Korea Korea Singapore Thailand Thailand Malaysia Malaysia 港湾 国等 Tokyo Yokohama Nagoya Osaka Kobe Xingang Qingdao Shanghai Ningbo Xiamen Shekou Yantian Hong Kong Keelung Kaohsiung Busan Gwangyang Singapore Bangkok Laem Chabang Port Klang Tanjung Pelepas Japan Japan Japan Japan Japan China China China China China China China China Taiwan Taiwan Korea Korea Singapore Thailand Thailand Malaysia Malaysia 2013年 2011年 ('000TEU) 直行 フィーダー 自港着計 242 3 244 104 2 106 87 6 93 56 3 58 99 7 105 215 46 261 408 51 459 558 20 578 153 13 166 61 5 66 24 2 26 91 4 94 330 15 345 65 2 67 270 12 282 380 7 387 153 7 161 111 24 135 18 21 39 54 45 99 38 26 64 9 4 12 T/S 1 31 0 0 0 1 4 18 17 7 0 21 250 0 180 185 5 228 0 0 0 72 直行 フィーダー 自港着計 250 4 254 110 2 112 92 6 98 59 3 62 114 4 118 252 34 286 352 32 383 560 7 568 153 10 164 46 3 50 46 1 47 82 3 85 450 5 455 74 2 76 277 7 285 431 5 436 135 10 145 154 18 172 29 11 40 80 19 98 49 12 61 8 1 9 T/S 0 26 0 0 0 3 1 17 5 5 1 9 180 1 137 140 4 94 0 0 1 61 2009年 直行 フィーダー 自港着計 206 5 211 99 2 101 86 3 89 46 2 48 97 6 104 169 38 206 269 34 303 454 10 465 175 9 184 42 6 48 40 1 41 79 1 81 428 9 436 63 3 66 323 12 335 392 9 401 101 9 110 121 28 148 28 14 42 66 28 94 32 23 54 3 0 4 T/S 1 29 0 1 0 1 2 23 11 1 2 7 335 1 244 137 20 133 0 1 1 46 2007年 直行 フィーダー 自港着計 226 4 230 121 2 124 103 2 106 42 2 44 120 4 124 155 22 177 271 27 298 429 11 441 97 9 106 20 3 23 26 1 27 84 2 86 393 11 404 74 4 77 385 18 403 385 9 394 107 8 115 138 24 162 26 17 44 71 30 101 24 26 50 2 1 3 T/S 2 56 0 0 0 0 1 23 6 3 1 2 254 2 215 119 15 139 0 1 1 26 - 37 - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 (2) コンテナ集荷量 フィリピン,横浜港は中国,台湾といった近隣国からの 主要港湾について,他国発着のコンテナを積み替えた 貨物が多い傾向にある.一方で,隣国の釜山港は,トラ T/S 量から,自国発着コンテナが他国で積み替えられるフ ンシップが 638 千 TEU と最多であり,その貨物は中国, ィーダー量を差し引いた,正味の他国からのコンテナ集 日本からの貨物のほか,ベトナム,インドネシア,マレ 荷量を東航及び西航で見たのが,図-5.6 及び図-5.7 であ ーシア,インドといったアジア全域から集荷しており日 る. 本の港湾での長期的な改善の方向性を示唆している.西 東航・西航ともに Hong Kong,Singapore がやや増加傾 航では,国内港でトランシップ量が最も多いのは横浜港 の 30 千 TEU で,うち大半を中国,韓国への貨物が占め 向にある. る.対して,釜山港の取扱量は 145 千 TEU あり,中国, (3) トランシップコンテナの仕出国/仕向国 日本への貨物が多いものの,東航と同様にアジア各国へ 東アジア主要港における他国からのトランシップ貨物 の貨物がある. 東京港の貨物は 2012 年と比較して東航が 9,967TEU か の仕出国・仕向国をそれぞれ表-5.6(東航)及び表-5.7 (西航)に示す.縦軸にトランシップコンテナの仕出国 ら 13,312TEU,西航が 157TEU から 502TEU へといずれ /仕向国,横軸にトランシップ港湾名をとり,各港湾で も増加した. の取り扱いコンテナ量を表している.これは 2013 年の集 シンガポールは,東航・西航ともにインドネシアを仕 7) 出国/仕向国とするコンテナの取扱いが多いという特徴 計値である.2012 年について同様の集計を行った資料 では,ミャンマー及びロシア(極東部のみ対象)を仕出 がある. 中国の厦門におけるトランシップ量が 2012 年と比較 国/仕向国とする貨物は集計されていないものの,2013 年時点でも一部の国を除いて取扱量は少ないことから同 して東航で 5,569TEU から 17,096TEU(約 3.1 倍),西航 様のデータとして比較を行う. が 1,760TEU から 6,979TEU(約 4.0 倍)と大きく伸びている. 表-5.6,5.7 によると,東航では,釜山,香港,シン また韓国の光陽でも東航,西航ともにトランシップ量の ガポール,高雄の順にトランシップが多く,釜山,香港, 増加が 2,722TEU から 10,447TEU(約 3.8 倍),190TEU か シンガポールの取扱量は直行を上回る.西航では,香港, ら 4,637TEU(約 24.2 倍)へと大きく増加している. ロシアを仕出国/仕向国とする貨物の取扱いはいずれ シンガポール,釜山,高雄の順にトランシップコンテナ の国も少ないものの,西航では釜山,上海,横浜,光陽 量が多い. 日本の港湾は 2012 年と同様に,東航では,東京港と横 の順で量が多い. 浜港でトランシップ量が多く東京港はベトナム,タイ, 500 800 △:Busan ●:Hong Kon □:Singapore 600 400 ▽:Kaohsiung 200 田:Yantian ◇:Tokyo ○:Yokohama ◆:Shanghai 0 -200 図-5.6 2009 2010 2011 年 2012 T/S量-フィーダー量('000TEU) T/S量-フィーダー量('000TEU) 1,000 400 300 100 アメリカ-東アジア航路における主要港湾の集 図-5.7 荷コンテナ量(東航) ○:Yokohama 田:Yantian ◆:Shanghai ◇:Tokyo 0 -100 2013 ●:Hong Kong □:Singapore △:Busan ▽:Kaohsiung 200 2009 2010 2011 年 2012 アメリカ-東アジア航路における主要港湾の集 荷コンテナ量(西航) - 38 - 2013 国総研資料 表-5.6 No.811 東アジア主要港湾でのトランシップコンテナ量(東航)とその仕出国 (TEU) トランシップ港湾(母船積港) 東京 横浜 ベトナム フィリピン 中国 タイ カンボジア 韓国 台湾 マレーシア 仕 インドネシア 出 国 インド 香港 バングラディシュ スリランカ シンガポール パキスタン ミャンマー ロシア 日本 5,532 1,892 1,273 3,558 479 73 122 65 206 68 39 0 0 6 0 0 0 - 46 289 3,857 353 0 163 1,816 71 4 36 4 1 10 0 0 0 0 - 計 13,312 6,650 直行コンテナ量 181,557 60,296 大阪 神戸 0 0 0 0 0 33 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 釜山 光陽 上海 寧波 55 149 152 66 0 78 30 0 10 0 16 0 0 0 0 0 0 26,887 6,928 472,875 4,192 630 10,302 12,772 23,593 13,452 1,965 1,082 549 1,948 4,862 6 63 55,988 299 2 5,590 0 0 0 23 6 3,583 0 61 18 10 857 0 0 0 1,865 4,487 2,873 55 2,744 2,527 3,490 2,992 5,230 1,880 571 1,496 485 221 1 0 1,254 6,450 443 2,587 469 3,436 1,296 5,730 1,756 274 961 460 63 430 147 2 0 476 33 557 638,095 10,447 32,172 24,981 4,152 94,428 621,470 60,853 2,729,476 950,353 台中 シンガポール タンジュンペラパス - - トランシップ港湾(母船積港) 厦門 香港 深セン 基隆 高雄 ベトナム フィリピン 中国 タイ カンボジア 韓国 台湾 マレーシア 仕 インドネシア 出 国 インド 香港 バングラディシュ スリランカ シンガポール パキスタン ミャンマー ロシア 日本 2,025 3,266 257 247 260 242 2,385 2,706 2,767 1,204 415 270 736 292 10 0 15 142,909 18,362 320,637 34,828 4,521 356 22,212 17,980 14,292 6,513 1,893 703 2,766 6,404 6 10 355 32,879 4,269 4,903 2,148 166 600 19,039 17,050 5,715 3,014 4,539 914 1,411 1,166 9 0 2,080 119 0 1,612 714 0 0 1 0 0 3 0 0 0 0 0 0 8 69,083 57,219 70,127 40,104 789 729 30,559 46,019 14,110 328 840 2,940 4,405 181 2 0 3,784 計 17,096 594,746 99,902 2,457 直行コンテナ量 470,822 403,170 2,759,427 57,101 注) 「計」は,表中の掲載国のみの合計であり,表-5.4 「T/S」とは一致しない - 39 - 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 60,229 16,915 32,767 55,062 12,396 653 3,421 72,230 171,463 52,056 1,764 36,559 4,182 5,229 160 0 516 34,465 1,079 20,657 10,889 4,237 132 70 40,339 1,194 42 1,230 3 4,359 0 97 0 41 341,219 0 525,601 118,833 383,494 135 60,264 40,380 - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 表-5.7 東アジア主要港湾でのトランシップコンテナ量(西航)とその仕向国 (TEU) トランシップ港湾(母船卸港) 東京 ベトナム フィリピン 中国 タイ カンボジア 韓国 台湾 マレーシア 仕 向 インドネシア 国 インド 香港 バングラディシュ スリランカ シンガポール パキスタン ミャンマー ロシア 日本 2 0 28 22 0 81 14 116 10 4 208 0 0 18 0 0 0 - 212 715 23,053 505 1 3,195 1,271 162 240 65 238 0 0 249 8 2 207 - 大阪 神戸 0 0 185 0 0 248 36 0 0 0 0 0 0 9 0 3 10 釜山 0 1 115 56 0 1 20 4 18 4 0 0 0 21 0 0 0 - - 873 2,699 100,908 1,392 154 3,181 967 2,736 1,544 1,885 86 63 1,634 502 16 2,655 62,441 光陽 上海 19 19 4,321 14 1 50 12 7 16 25 0 2 0 0 0 177 11 721 858 461 222 2,717 4,514 1,130 1,531 174 1,984 53 6 582 16 2 237 2,496 寧波 3,862 1,779 1,328 307 96 412 1,711 1,802 1,049 2,098 234 4 1,555 60 9 1 30 502 30,124 490 239 183,736 4,673 17,705 16,338 259,527 147,576 26,704 138,447 449,813 151,794 720,207 230,570 台中 シンガポール タンジュンペラパス 計 直行コンテナ量 横浜 トランシップ港湾(母船卸港) 厦門 4 48 香港 深セン 187 47 10 1,638 986 3,849 17 115 12 1 36 2 20 0 8 20,012 4,886 168,281 8,403 420 3,539 8,402 4,654 4,604 9,512 872 382 3,505 2,781 205 18 7,332 3,227 5,780 2,602 228 480 4,015 4,537 17,275 4,358 1,868 337 151 3,226 160 276 54 5,617 計 6,979 247,808 直行コンテナ量 66,516 328,245 ベトナム フィリピン 中国 タイ カンボジア 韓国 台湾 マレーシア 仕 インドネシア 向 国 インド 香港 バングラディシュ スリランカ シンガポール パキスタン ミャンマー ロシア 日本 - 基隆 高雄 2 0 0 6 0 0 0 0 0 0 0 22,846 49,800 25,805 17,399 238 5,723 7,279 19,290 2,572 4,257 348 11 8,307 2,567 151 4 10,883 54,192 413 177,480 14 223,961 70,262 260,310 35,033 436,470 21,244 106,797 14,082 注) 「計」は,表中の掲載国のみの合計であり,表-5.5 「T/S」とは一致しない - 40 - 3 3 356 1 0 42 - 0 4 6 0 0 0 0 0 0 4 0 0 0 0 0 0 0 12,323 17,455 47,032 21,877 4,764 1,776 1,174 25,117 63,100 17,605 190 5,265 1,663 4,077 347 1 192 4,965 4,625 28,584 6,893 3,547 524 441 15,050 2,098 34 200 13 2,666 234 388 0 0 - 国総研資料 No.811 一方で 10 万ドル/TEU を超えるような価値の貨物の直行 5.4 品目別輸送経路分析 率は 90%以上のものが多い.ここでも 5.2 と同様価値の (1) 分析の目的 高い貨物が輸送リードタイムの短い経路を選択する傾向 ポートセールスを効果的に行うためには,港湾を利用 にあることが推察される. している主要な荷主並びにその業種を特定し,さらには 当分析の考察として,シェアの比較的大きい業種(自 これらの顧客企業の求める輸送ニーズをきめ細かに把握 動車製造,ゴム・タイヤ製造ならびに建設機械製造)は することが重要である.このような観点からの基礎的な 我が国の港湾の主要な顧客とみられるがその直行率は平 資料とするため,我が国の主要な荷主(ただしデータの 均値よりも大きく,これらの業種の中には輸送リードタ 制約から日本から米国への輸出に限定した)を抽出しま イムの短い経路(直行)を選択してする企業が多くみら たこれらの荷主の主要な輸送品目を把握した.さらに輸 れる.一方今回分析対象とした他の業種(電気機械製造 送ニーズの把握の一例として,品目・推計価値毎の輸送 ならびに商社)について直行率は平均よりも低いが,こ ルートを直行率から分析することを試みた. れは様々な価値の貨物が扱われていることによるもので あり,例えば商社は直行率の高い品目も多い.全般的に (2) 品目別輸送経路分析 直行輸送を必要とする品目も多くみられることから,こ PIERS デ ー タ で は 個 々 の コ ン テ ナ 貨 物 の 品 目 のようなサービスが享受できるような状態を維持するこ (HSCODE)及び荷主名(FNAME)も把握している.本 とが必要であると考察できる. 分析では 2013 年の半年間(奇数月のみ)を対象に,日本 から米国へ輸出にて貨物量シェアの大きい 5 業種につい 表-5.8 て品目別の分析を行った. 年間,東航) 5 業種は,表-5.8 に示す FNAME が不明なものを除い コンテナ貨物取扱量の上位 20 荷主(2013 年半 荷主名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 た半年間の取扱貨物量(TEU)の多い 20 荷主より判断し, 自動車製造,ゴム・タイヤ製造,建設機械製造,電気機 器製造,商社の 5 つとした(ただし表-5.8 の荷主には, PIERS データの微妙な入力の違いによる同一荷主の重複 がある).この 5 業種について一般的に大手とされる企業 を分析対象としている.業種毎の全貨物における貨物量 (TEU)のシェアは表-5.9 に示す通りであり,5 業種あ わせて全体貨物の 3 割強を占める.ただしこのシェアに は,5 業種に該当しても今回の分析対象としてない荷主 の貨物は含まれていない. 5.2 と同様の考え方にて業種毎の輸送経路を分析した 結果を表-5.9 の直行率欄に表す.表-5.1 で示した 2013 年の日本全体の直行率 89.9%と比較し,それを上回った のは自動車製造業(95.1%)及び建設機械製造(90.8%) 業種 自動車製造 ゴム・タイヤ製造 自動車製造 自動車製造 自動車製造 自動車製造 自動車製造 建設機械製造 ゴム・タイヤ製造 電気機器製造 商社 商社 ゴム・タイヤ製造 ゴム・タイヤ製造 その他 建設機械製造 商社 ゴム・タイヤ製造 自動車部品製造 電気機器製造 '000TEU 19.8 7.5 7.0 6.5 5.8 5.8 5.8 4.2 3.3 2.4 2.3 2.2 2.0 1.9 1.8 1.7 1.7 1.7 1.6 1.6 であり,一方で電気機器製造及び商社の直行率は 85%強 表-5.9 とやや下回っていた. 次に業種毎に取扱いの多い上位 10 品目を表-5.10 に表 業種毎の日本発貨物シェアと直行率(2013 年半 年間) 業種 自動車製造 ゴム・タイヤ製造 建設機械製造 電気機器製造 商社 その他 計 し,品目毎の 1TEU あたりの平均推計価値(ドル)及び 同業種内における貨物量シェア(TEU),直行率について も掲載する.推計価値は 5.2 (2)に記載している通り実際 の価格ではなく PIERS による推計値である.この平均推 計価値と直行率の関係を示したものが図-5.8 であるが, 1TEU あたりの平均推計価値が 6 万ドルを下回るあたり から日本の平均直行率よりも率の低い貨物が増えている. - 41 - '000TEU 56.8 19.1 13.2 6.4 5.7 215.8 317.0 シェア 17.9% 6.0% 4.2% 2.0% 1.8% 68.1% 100.0% 直行率 95.1% 89.6% 90.8% 85.1% 85.5% 92.3% - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 表-5.10 業種別取扱い上位 10 品目及びその推計価値等(1/2) TEU 品目 業種 51,716 自動車用部分品及び附属品でその他のもの $/TEU 48,110 シェア 91.1% 直行率 95.4% ピストン式火花点火内燃機関(往復動機関及びロータリーエンジンに限る) 810 75,790 1.4% 87.5% ピストンエンジンの始動に使用する種類の鉛蓄電池 419 81,596 0.7% 100.0% 294 262,204 0.5% 87.1% 285 24,787 0.5% 100.0% 261 133,405 0.5% 100.0% 自 一次電池及びその部分品 動 自動車用バンパー及びその部分品 車 製 電話機(携帯回線網用その他の無線回線網用の電話を含む)及びその他の機器(ラジオ・テレビ・プリンター用は含まない) 造 自動車用ギヤボックス及びその部分品 252 70,424 0.4% 93.7% 蓄電池でその他のもの 235 150,398 0.4% 100.0% 鉱物性生産品のその他のもの(灯油,軽油,重油等) 185 1,394 0.3% 100.0% モーターサイクル(モペットを含む),補助原動機付きの自転車及びサイドカー 160 44,381 0.3% 59.1% TEU 品目 業種 ゴム製の空気タイヤ(新品のものに限る)でその他のもの 乗用自動車用ゴム製の空気タイヤ(新品のものに限る) ゴ ム ゴム及びその製品 ・ 加硫したゴム製の製品 タ 自動車用部分品及び附属品でその他のもの イ 鉄鋼製のより線,ロープ及びケーブル ヤ 飛行機又はヘリコプターのその他の部分品 製 管及びホース(加硫したゴム製) 造 $/TEU シェア 直行率 17,031 19,528 89.4% 92.8% 745 16,833 3.9% 46.6% 358 29,653 1.9% 62.2% 200 59,982 1.1% 10.7% 156 45,724 0.8% 100.0% 94 36,301 0.5% 100.0% 80 132,882 0.4% 100.0% 69 54,159 0.4% 85.6% ゴム又はプラスチックの加工機械及びゴム又はプラスチックを材料とする物品の製造機械 60 75,392 0.3% 83.4% 非耐火性調整上塗り材 23 160,165 0.1% 100.0% TEU 品目 業種 $/TEU シェア 直行率 デリック,クレーン,移動式リフティングフレーム,ストラッドルキャリヤ及びクレーンを装備した作業トラック用部分品 6,512 61,371 49.3% 98.1% フォークリフトトラック及び持上げ用又は荷扱い用の機器を装備したその他の作業トラック用部分品 1,570 46,176 11.9% 98.6% 建 ピストン式圧縮点火内燃機関(ディーゼルエンジン及びセミディーゼルエンジン) 設 メカニカルショベル,エキスカベーター及びショベルローダー 機 自動車用部分品及び附属品でその他のもの 械 伝導軸,その他の伝動装置の構成部品及び部分品 製 飛行機又はヘリコプターのその他の部分品 造 メカニカルショベル,エキスカベーター及びショベルローダーで上部構造が360度回転するもの 1,414 76,444 10.7% 79.2% 1,116 40,993 8.4% 68.2% 600 55,075 4.5% 83.2% 200 32,492 1.5% 14.0% 気体ポンプ,真空ポンプ,気体圧縮機及びファンならびに換気用又は循環用のフードの部分品 186 138,787 1.4% 100.0% エアーコンディショナーの部分品 158 57,843 1.2% 100.0% 82,801 2.6% 99.6% 201 395,767 1.5% 100.0% TEU 品目 業種 346 1,198 エアーコンディショナーの部分品 $/TEU シェア 直行率 52,454 18.6% 97.6% 竹(組物,編み物用) 547 4,695 8.5% 95.6% 自動車用部分品及び附属品でその他のもの 534 50,048 8.3% 96.3% 407 98,517 6.3% 0.0% 307 84,793 4.8% 100.0% 277 98,767 4.3% 99.9% 242 131,655 3.8% 93.3% 190 102,494 3.0% 94.5% ピストン式火花点火内燃機関(往復動機関及びロータリーエンジンに限る) 188 117,099 2.9% 100.0% 機械類(固有の機能を有するものに限る) 154 100,459 2.4% 94.1% 電 気 ピストン式火花点火内燃機関に専ら又は主として使用する部分品 機 発電機(原動機とセットにしたものに限る) 器 ラジオ,テレビジョン,レーダーなどの送受信機器用に使用する部分品(アンテナなど) 製 一次電池又は蓄電池のくず,使用済みの一次電池及び蓄電池並びに機器の電気式部分品 造 電動機及び発電機(原動機とセットにした発電機を除く) - 42 - 国総研資料 表-5.10 No.811 業種別取扱い上位 10 品目及びその推計価値等(2/2) TEU 品目 業種 $/TEU シェア 直行率 1,857 62,384 32.5% 94.8% チタン及びその製品(塊,粉,くずなど) 379 136,815 6.6% 97.9% 自動車用車輪並びにその部分品及び附属品 279 69,421 4.9% 72.4% フロントエンド型ショベルローダー 229 59,180 4.0% 44.5% 自動データ処理機械及びこれを構成するユニット並びに磁気式又は光学式の読取機,データをデータ 媒体に符号化して転記する機械及び符号化したデータを処理する機械 216 268,213 3.8% 100.0% 178 162,926 3.1% 100.0% 伝動軸(カムシャフト及びクランクシャフトを含む)及びクランク 174 74,042 3.0% 100.0% 鉄鋼製品でその他のもの 153 69,498 2.7% 100.0% 炭素電極,炭素ブラシ,ランプ用炭素棒,電池用炭素棒その他の製品で黒鉛その他の炭素のもの 103 46,854 1.8% 53.4% 卑金属製の手動具及び手工具,その部品 101 150,642 1.8% 100.0% 自動車用部分品及び附属品でその他のもの 商 社 円すいころ軸受け(コーンと円すいころを組み合わせたものを含む) 100% 直行率 80% 60% 40% ゴム・タイヤ製造 建設機械製造 自動車製造 商社 電気機器製造 20% 0% 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 350,000 400,000 $/TEU 図-5.8 主要輸送品目の推計価値と直行率の関係 - 43 - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 6.長期的動向及びカスケード効果影響分析 のほか,東アジア地域のインドネシア,インド,ベトナ ムといった国々,アフリカ地域のナイジェリアやエジプ 本章では長期的な世界のコンテナ船動静及び東アジア ト,またロシアの伸び率が高い傾向にあるが,これらの のコンテナ貨物流動の分析と,船舶の大型化によるカス 国の寄港回数の規模は世界の上位国と比較すると小さい. ケード効果の影響について分析した結果を表す. 表-6.1 対象国 地域 国名 日本 中国 韓国 マレーシア 東アジア シンガポール インドネシア インド ベトナム イギリス 欧州 フランス ドイツ カナダ 北米 アメリカ メキシコ ブラジル 南米 チリ 南アフリカ ケニア アフリカ ナイジェリア エジプト オーストラリア アラブ首長国連邦 その他 ロシア ウクライナ 6.1 長期的な世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流 動分析 (1) 分析の目的 当研究所においては,寄港実績やコンテナ流動に関す る分析を過年度に亘り実施しており,過去のデータが蓄 積されている.他方現在の世界のコンテナ船やコンテナ 貨物,コンテナ港湾に関する構造的な理解を深めるため には長期的なトレンドについて分析・考察することも有 益と考えられる.そこで過去 20 年間における動向を分析 した. (2) 分析手法 過去 20 年間における世界の国々のコンテナ船の寄港 回数及び東アジア諸国の海外フィーダー率について分析 した. Japan China South Korea Malaysia Singapore Indonesia India Vietnam U.K. France Germany Canada U.S.A. Mexico Brazil Chile South Africa Kenya Nigeria Egypt Australia UAE Russia Ukraine コンテナ船の寄港回数分析では 4 章と同じくフルコン テナ船の寄港のみを対象としている.分析に用いたデー タは Lloyd’s データであり,寄航回数として入港日(Arrival date)をカウントする手法等は 4.1 と同様である. 分析の対象とした国は以下の表-6.1 に挙げる 24 か国 とし,分析は 4 年毎に行った. 海外フィーダー率は 5 章 5.2 と同様に PIERS データを 用いて算出している.海外フィーダー率とは例えば東航 の場合,対象国からのアメリカ向け貨物のうち他国を経 由して輸送されたものが占める割合を表したものである. こちらは表-6.1 の東アジア地域の国等を対象に 5 年毎に 分析を行った. (3) 長期的な世界のコンテナ船動静分析 表-6.1 に表す 24 か国の 1993 年から 2013 年にかけて のフルコンテナ船の寄港回数の推移を図-6.1 に示す.な お,2013 年の値は表-4.1 と同値である. 図-6.1 より過去 20 年間の推移において 2005 年以後の 中国の増加が著しいことが分かる.日本の寄港回数は 1993 年より他国と比較して高い水準にあるが,2009 年以 降中国の寄港回数との差が開いている. また,表-6.2 には各年度間の寄港回数の伸び率を整理 している(4 年前の年と同数の場合は 1.0 になる).中国 - 44 - 表-6.2 国別寄港回数伸び率(1993 年~2013 年) 2009 2005 2001 1993 1997 地 国名 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 域 2013 2009 2005 1997 2001 日本 1.4 1.3 1.1 1.0 1.2 中国 0.6 1.4 1.9 2.1 2.0 1.4 1.0 1.3 1.6 2.1 東 韓国 1.1 1.3 1.3 1.8 1.6 ア マレーシア ジ シンガポール 1.1 1.2 1.0 1.0 1.5 ア インドネシア 0.7 1.4 2.2 1.7 2.1 インド 1.3 1.4 2.0 1.8 1.6 ベトナム 1.4 4.0 1.8 3.4 1.8 イギリス 1.2 1.2 1.1 1.1 1.6 欧 フランス 1.4 1.2 1.0 1.1 1.1 州 ドイツ 1.1 1.5 1.1 1.0 1.8 カナダ 1.1 1.1 0.9 1.2 1.6 北 アメリカ 1.2 1.3 1.1 1.0 1.1 米 メキシコ 1.1 1.1 2.6 2.6 1.7 1.1 1.1 0.8 2.4 1.9 南 ブラジル 米 チリ 1.3 1.5 1.4 0.7 2.3 1.0 0.9 1.2 1.0 2.5 ア 南アフリカ 1.1 1.4 1.0 2.7 1.8 フ ケニア リ ナイジェリア 1.3 1.5 2.0 1.5 1.6 カ エジプト 1.4 1.3 1.5 1.6 1.5 オーストラリア 1.0 1.3 0.9 1.1 1.6 そ アラブ首長国連邦 1.0 1.4 1.2 1.1 2.1 の 1.3 1.5 1.9 2.0 2.0 他 ロシア ウクライナ 1.3 1.3 1.4 1.3 2.8 No.811 国総研資料 70,000 Singapore Indonesia India Vietnam U.K. France Germany Canada U.S.A Mexico Brazil Chile Southe Africa Kenya Nigeria Egypt Australia UAE Russia Ukraine 65,000 60,000 40,000 35,000 30,000 Japan China South Korea Malaysia □ : China ○ : Japan 25,000 ◇ : South Korea ◆ : U.S.A 20,000 × : Malaysia ○ : Singapore 15,000 □ : Indonesia 10,000 5,000 0 1993 1997 2001 2005 2009 年 図-6.1 国別寄港回数の推移(1993 年~2013 年) - 45 - ● : Germany ▼ : Brazil + : U.K. ◆ : UAE × : Vietnam ◆ : India ▽ : Russia ○ : Egypt △ : France □ : Australia ▲ : Mexico ◇ : South Africa ● : Chile ■ : Canada □ : Nigeria ▽ : Ukraine 2013 田 : Kenya 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 100% 100% + : Indonesia ◆ : Philippines 80% 80% ◎ : Vietnam 60% 海外フィーダー率 海外フィーダー率 ■ : Malaysia ▼ : Thailand 40% ◆ : Philippines + : Indonesia 60% ▼ : Thailand ■ : Malaysia 40% ◎ : Vietnam × : India 20% 0% 1993 図-6.2 20% ▲ : Singapore 1998 2003 2008 △ ○ □ ◇ ● 2013 : Japan : China : Taiwan : Hong Kong : South Korea 0% 1993 図-6.3 海外フィーダー率の推移(1993 年~2013 年) (東 1998 航) 表-6.4 中国貨物量の推移(1993 年~2013 年)(東航) 貨物種別 自国発着計 直行 フィーダー 1993 465.8 2.5 463.3 1998 1,770.5 516.0 1,254.5 2008 : India : Singapore : China : Japan : Taiwan : Hong Kong : South Korea 海外フィーダー率の推移(1993 年~2013 年) (西 航) 表-6.3 2003 × ▲ ○ △ □ ◇ ● 2013 2003 4,620.4 3,248.6 1,371.8 ('000TEU) 2008 2013 7,973.4 8,517.6 6,836.2 7,675.2 1,137.2 842.4 中国貨物量の推移(1993 年~2013 年)(西航) 貨物種別 自国発着計 直行 フィーダー (4) 長期的なコンテナ貨物流動分析 1993 119.8 19.5 100.4 1998 368.1 103.8 264.2 2003 1,232.7 767.0 465.7 ('000TEU) 2008 2013 2,055.5 3,021.7 1,767.2 2,613.6 288.4 408.1 海外フィーダー率は,当該国の港湾の整備状況と密接 表-6.1 に表す東アジア地域の国等について北米-東ア な関連がある.特に中国については,20 年ほど前は高い ジア間コンテナ貨物における 1993 年から 2013 年の海外 海外フィーダー率を示していたが,自国の港湾整備が進 フィーダー率の推移を図-6.2(東航)及び図-6.3(西航) んだことによりその比率が急激に減少した.現在中国の に示す.なお,2013 年,2008 年の値は表-5.4(東航)及 海外フィーダー率は日本と同程度であり,今後どの程度 び表-5.5(西航)と同じである. 数値が低下するかが注目される.中国のトランシップ貨 両図から東航,西航ともにベトナム,タイ,インドに 物の多くを取り扱っているのは釜山港であるが,中国の おける海外フィーダー率がこの 20 年間で低下傾向にあ 急激な成長を釜山港が取り込んだ形となっている.ただ ることがわかる.東航,西航にそれぞれ注目すると,東 中国の伸びも鈍化しており中国の動向によって釜山港の 航で最も海外フィーダー率が低下したのは中国であり, 取扱貨物量ならびにアジア地域の港湾の状況は今後大き 逆にインドネシア,フィリピン,マレーシアの 3 国は高 く左右されるものと予想される.参考に中国の貨物量の い海外フィーダー率を 2013 年時点でも有している.西航 推移を表-6.3(東航),表-6.4(西航)に表すが,海外フ ではベトナム,タイ,インドのほか,1993 年に高い海外 ィーダー貨物量そのものは 2003 年をピークにその後は フィーダー率にあったフィリピン,インドネシア,マレ 減少傾向にある. ーシア及び中国でもこの 20 年間における率の低下がみ 他方フィリピン,インドネシア,ベトナム,タイにつ いては減少傾向にあるが,依然として 50%程度の海外フ られる. 日本の海外フィーダー率は,東航は 20 年間ではやや増 ィーダー率がありまた今後の経済成長も見込まれること 加傾向にあるものの近年は約 10%に留まっている(図 からトランシップ貨物の誘致先としてしばらくの間は有 -5.4).西航についても 2003 年までは増加していたが以 望であるとみることもできる. 降は 10%前後を推移している. - 46 - No.811 国総研資料 6.2 カスケード効果の影響分析 (2) 分析手法 (1) 航路別船型動向 使用するデ-タは,前章と同様に,セミコンテナ船を この 10 年間における航路別船型分布はいずれも大型 対象とせず,フルコンテナ船のみを取り扱っている. 化の傾向にある.表-3.2 に示すとおり,欧州-東アジア 3 章では, 「欧州-東アジア航路」及び「北米-東アジ 航路には 1 万 TEU を超える超大型コンテナ船が数多く投 ア航路」において,1 隻の船舶が複数航路を航行してい 入され,平均船腹量が既に 9 千 TEU を超えている.我が ることが確認された場合はそれぞれの航路で計上したが, 国に多く寄港している東アジア域内航路,その中でも平 本章の表-6.5~表-6.14 では,対象とする全船舶がそれ 均船腹量が小さい日本-中国航路や日本-韓国航路にお ぞれ就航する航路を明確にするため,1 隻の船舶が 1 つ いても,大型船の投入が進み,500TEU 未満の隻数が減少 の航路で計上されるように航路を細分化して分析した. している.また,南北航路(南地域(南米,アフリカ, 例えば,3 章において定義している「欧州-東アジア航 オセアニア,南アジア・中東)-東アジア航路)におい 路」は,欧州及び東アジアの港湾のみ寄港する「A 欧州 ては 2008 年以降,6 千 TEU を超える大型船が急速に投入 -東アジア航路」,欧州及び東アジアの港湾以外にも北米 されているとともに,3~6 千 TEU 級の隻数の増減が大き や南地域を寄港する「B 欧州・北米・南地域-東アジア航 い. 路」,欧州及び東アジア並びに北米の港湾に寄港する「C これら船型の動向は,超大型の新造船が建造され欧州 欧州・北米-東アジア航路」,欧州及び東アジア並びに南 -東アジア航路や南北航路などへ投入されている一方で, 地域の港湾に寄港する「D 欧州・南地域-東アジア航路」 超大型船の投入により,それより小さい既存就航船が他 に細分化した. 航路へ転籍されている「カスケ-ド効果」があるものと また,「I 日本-中国航路」は台湾・香港を含まず,デ -タ内の各年は 1~12 月までの暦年を表す. 考えられる.カスケ-ドとは階段状に水が落ちる滝のこ とで,転じてカスケ-ド効果(カスケ-ド現象とも言う) (3) 転籍状況の分析 はある反応が次々と他に影響していることを指す.近年 のコンテナ航路に関して,基幹航路の急激な大型化が他 a) 2004 年から 2008 年における転籍状況 の航路の大型化を連鎖的に引き起こしているとの指摘が 表-6.5 は 2004 年における 2008 年就航航路別の就航隻 あり,この現象が基幹航路への大型コンテナ船投入によ るカスケ-ド効果と称される 17) 数を示している.ここで,ある船舶が 2004 年の就航航路 . 本章においては,3.1 と同様に,Lloyd’s デ-タによる が A 欧州-東アジアであり,2008 年の就航航路も A 欧州 船舶諸元情報及び寄港実績や,MDS デ-タによる航路就 -東アジアであれば,その船舶は同一航路を就航してい 航状況を用いて,世界に就航するフルコンテナ船の転籍 るものとし,2004 年と 2008 年で別航路を就航している 状況を分析した. のであれば転籍したものとみなした. 表-6.5 2008年就航航路 A 欧州- 東アジア B 欧州・ 北米・ 南地域- 東アジア C 欧州・ 北米- 東アジア D 欧州・ 南地域- 東アジア E 北米- 東アジア (31) 5 8 8 27 9 (5) 8 3 6 (24) 2 6 1 49 9 13 7 (166) 10 6 3 15 2 2 27 1 7 (37) 15 2004年就航航路 A 欧州-東アジア B 欧州・北米・南地域-東アジア C 欧州・北米-東アジア D 欧州・南地域-東アジア E 北米-東アジア F 北米・南地域-東アジア G 南北 H 東アジア域内 2004 年における 2008 年就航航路別の就航隻数 4 F 北米・ 南地域- 東アジア 2 2 1 G 南北 38 2 1 12 65 8 (174) 28 2 H 東アジア 域内 I 日本- 中国 J 日本- 韓国 その他 航路 56 7 1 18 90 9 147 130 25 4 200 32 38 48 219 31 223 181 50 16 - - 3 1 16 4 60 (256) 22 11 1 15 (37) 1 4 1 (20) I 日本-中国 J 日本-韓国 2008年就航航路別 2004年から転籍した隻数 52 19 11 57 97 22 156 117 17 5 参考:2005~2008年の新造船 148 1 3 118 113 2 184 109 36 4 ※( )内の数値は同一航路就航隻数を示す. - 47 - 2008年に 他航路へ 転籍した 隻数 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 年の H 東アジア域内へ 60 隻転籍するなど,大型船投入に 表-3.2 でも示したように,一般的に欧州-東アジア航 路では超大型コンテナ船が就航している.例えば,表-6.5 伴うカスケード効果が見られる. 及び表-6.6 において,2005 年から 2008 年までに A 欧州 さらに,表-6.7~表-6.9 に示す 2008 年の各航路の船 -東アジアへ投入された新造船は 148 隻であり,そのう 型分布や平均船型は,表-3.2 に示す 2008 年の船型より ち 8 千 TEU 超の大型船が 76 隻,平均船型が 7,198TEU で も大型であることから,既存就航船が他航路へ転籍され あった.これらの新造船の投入等の影響により,2004 年 ることで,転籍を受けた各航路で大型化が進展の一因と に A 欧州-東アジアで就航していた船舶が 2008 年の E なっていることがわかる. 北米-東アジアへ 49 隻転籍しており,その船型分布は表 ただし,カスケード効果は単純なものではなく,様々 な航路へ複雑に転籍されている.例えば 2004 年に A 欧州 -6.7 に示すとおりである. また,表-6.5,表-6.8 及び表-6.9 において,2004 年 -東アジア航路に就航していた船舶の転籍先は 1 航路の に E 北米-東アジアで就航していた船舶が 2008 年の G みではなく B~H までの各航路及びその他の航路へ広が 南北へ 6.7 隻,2004 年に G 南北で就航していた船舶が 2008 っている. 表-6.6 ’05-’08 新造船 A 欧州-東アジア船型分布 表-6.8 ’04 E 北米-東アジア航路から’08 G 南北航路へ転 籍した船型分布 TEU Capacity -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000計 平均船型 (TEU) 表-6.7 '05-'08新造船 A欧州-東アジア航路 船腹量 隻数 ('000TEU) 0 0 0 0 11 2 29 30 64 4 8 148 TEU Capacity 0 0 0 0 31 8 137 197 553 40 100 1,065 -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000計 平均船型 (TEU) 7,198 ’04 A 欧州-東アジア航路から’08 E 北米-東アジ -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000計 平均船型 (TEU) 0 0 1 4 28 25 7 0 0 0 0 65 0 0 1 7 73 85 31 0 0 0 0 197 3,024 表-6.9 ’04 G 南北航路から’08 H 東アジア域内航路へ転 ア航路へ転籍した船型分布 TEU Capacity '04 E北米-東アジア航路 ⇒ '08 G南北航路 船腹量 隻数 ('000TEU) 籍した船型分布 '04 A欧州-東アジア航路 ⇒ '08 E北米-東アジア航路 船腹量 隻数 ('000TEU) 0 0 0 0 1 1 37 8 2 0 0 49 TEU Capacity 0 0 0 0 3 4 203 53 16 0 0 278 -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000計 平均船型 (TEU) 5,682 - 48 - '04 G南北航路 ⇒ '08 H東アジア域内航路 船腹量 隻数 ('000TEU) 0 9 11 27 12 1 0 0 0 0 0 60 0 7 14 45 31 3 0 0 0 0 0 100 1,664 No.811 国総研資料 b) 2008 年から 2013 年における転籍状況 また,表-6.10,表-6.13 及び表-6.14 において,2008 表-6.10 及び表-6.11 において,2009 年から 2013 年に 年に E 北米-東アジアで就航していた船舶が 2013 年の G A 欧州-東アジアへ投入された新造船は 106 隻であり, 南北へ 85 隻,2008 年に G 南北で就航していた船舶が 2013 そのうち 8 千 TEU 超の大型船が 102 隻,そのうち 1 万 2 年の H 東アジア域内へ 102 隻転籍するなど,2004 年から 千 TEU 超が 57 隻であり,平均船型が 11,032TEU であっ 2008 年における転籍状況に比べて隻数や船腹量が上回っ た.これらの新造船の投入等の影響により,2008 年に A ており,大型船投入に伴うカスケード効果が進展してい 欧州-東アジアで就航していた船舶が 2013 年の E 北米- ることがわかる.なお,G 南北の 85 隻のうち 10 隻が,H 東アジアへ 43 隻転籍しており,その船型分布は表-6.12 東アジア域内 102 隻の内 27 隻が日本へ寄港しており,各 に示すとおりである.なお,43 隻のうち 12 隻が日本へ 平均船型は 5,130TEU(G 南北),1,926TEU(H 東アジア 寄港しており,その平均船型は 6,229TEU である. 域内)である. 表-6.10 2013年就航航路 A 欧州- 東アジア 2008年就航航路 A 欧州-東アジア B 欧州・北米・南地域-東アジア C 欧州・北米-東アジア D 欧州・南地域-東アジア E 北米-東アジア F 北米・南地域-東アジア G 南北 H 東アジア域内 (36) 1 8 11 2 B 欧州・ 北米・ 南地域- 東アジア 2008 年における 2013 年就航航路別の就航隻数 C 欧州・ 北米- 東アジア 8 (7) 2 11 (5) 11 10 2 1 D 欧州・ 南地域- 東アジア E 北米- 東アジア F 北米・ 南地域- 東アジア 23 6 8 (24) 6 4 43 2 16 40 (135) 1 3 9 1 7 3 9 G 南北 59 4 4 49 85 6 (122) 21 2 H 東アジア 域内 10 I 日本- 中国 J 日本- 韓国 その他 航路 218 18 35 198 266 29 491 294 71 20 - 1 102 (265) 35 7 1 3 14 (23) 2 8 3 (15) 65 5 7 80 122 16 367 247 31 11 - 7 17 I 日本-中国 J 日本-韓国 2013年就航航路別 2008年から転籍した隻数 22 15 30 47 111 23 230 178 21 11 参考:2009~2013年の新造船 106 0 8 109 120 6 244 135 13 5 2013年に 他航路へ 転籍した 隻数 ※( )内の数値は同一航路就航隻数を示す. 表-6.11 ’09-’13 新造船 A 欧州-東アジア船型分布 表-6.12 ’08 A 欧州-東アジア航路から’13 E 北米-東アジ ア航路へ転籍した船型分布 TEU Capacity -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000計 平均船型 (TEU) '09-'13新造船 A欧州-東アジア航路 船腹量 隻数 ('000TEU) 0 0 0 0 0 0 0 4 40 5 57 106 TEU Capacity -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000- 0 0 0 0 0 0 0 26 337 50 756 1,169 計 平均船型 (TEU) 11,032 '08 A欧州-東アジア航路 ⇒ '13 E北米-東アジア航路 船腹量 隻数 ('000TEU) 0 0 0 0 0 1 13 11 18 0 0 43 ※ 7,053 ※このうち12隻が日本へ寄港している (平均船型:6,229TEU) - 49 - 0 0 0 0 0 4 71 74 155 0 0 303 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 a) 船型と寄港地数 南北航路や東アジア域内航路,日本-韓国及び中国航路 表-6.13 について,船型(TEU Capacity)と寄港地数の関係を分 ’08 E 北米-東アジア航路から’13 G 南北航路へ 析した.なお,寄港地数は定期航路の 1 ループのうち複 転籍した船型分布 TEU Capacity -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000計 平均船型 (TEU) '08 E北米-東アジア航路 ⇒ '13 G南北航路 船腹量 隻数 ('000TEU) 0 0 0 2 0 3 66 10 4 0 0 85 ※ 5,201 数回寄港する港湾を 1 寄港地とみなして計上している. 図-6.4 は南北航路における船型と寄港地数を示してい る.船型が大きい船舶ほど寄港数が多い傾向にあるが,1 0 0 0 3 0 11 329 66 33 0 0 442 万 TEU 超の大型クラスは寄港地数が 10 以下となってお り,大型船については寄港地が絞り込まれている可能性 がある.また,6 千 TEU を超える船舶の多くは新造船も しくは転籍船であり,8 千 TEU を超えるような大型船の 転籍が複数存在することも確認された. 図-6.5 は東アジア域内航路を示しており,南北航路と は異なり船型と寄港地数に強い関係性は見られない.し かし,5 千 TEU 超の船舶は寄港地数がやや少ないことか ら,寄港地が絞り込まれている可能性もある.2 千 TEU を超える船舶の多くは新造船もしくは転籍船であり,新 ※このうち10隻が日本へ寄港している (平均船型:5,130TEU) 造船,転籍船ともに 4 千 TEU から 5 千 TEU 超の比較的 大型の船舶も就航している. 図-6.6 は日本-韓国及び中国航路を示しており,近海 表-6.14 ’08 G 南北航路から’13 H 東アジア域内航路へ の短距離航路であるため寄港地数は少なく,船型と寄港 地数に強い関係性は見られない.1,500TEU を超える船舶 転籍した船型分布 TEU Capacity -499 5001,0001,5002,0003,0004,0006,0008,00010,00012,000計 平均船型 (TEU) '08 G南北航路 ⇒ '13 H東アジア域内航路 船腹量 隻数 ('000TEU) 0 1 20 32 38 9 2 0 0 0 0 102 ※ は全て転籍船であり,新造船は 1,000TEU 前後の規模であ る. いずれの航路も,各航路の大型クラスの船舶において 0 1 24 53 95 31 9 0 0 0 0 213 他航路からの転籍船が高い割合で確認されたことから, カスケード効果による船舶の転籍によっても船型の大型 化は進んでいると推察できる. 以上のことから,東アジア域内航路及び南北航路は我 が国の港湾政策に大きな影響を与えるため,今後とも動 向を注視すべきである. b) 南北航路の主な寄港国 南北航路は近年急速に船舶の大型化が進んでいること 2,086 から,8 千 TEU 超の船舶の寄港国を整理した.表-6.15 ※このうち27隻が日本へ寄港している (平均船型:1,926TEU) に示すとおり,これらの船舶の多くは中国を基点とし, 中東やアフリカ,南米へ寄港している.一方で,日本へ 寄港している船舶もあるが,全体数から見てその割合は (4) 東アジア域内/南北航路の船型大型化の状況 相対的に少なく,これら船舶の寄港への取り組みが今後 必要であると考えられる. 東アジア域内航路における船型の大型化は国際コンテ ナ戦略港湾以外の全国の港湾へ影響を与えるとともに, 南北航路は経済成長著しい地域との貿易拡大により新た な基幹航路となる可能性があるため,これら航路の船型 大型化の状況について分析する. - 50 - 国総研資料 No.811 16 14 寄港地数 12 10 同一航路就航船 他の航路からの転籍船 '09-'13新造船 8 6 4 2 0 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 16,000 TEU Capacity 図-6.4 南北航路の船型と寄港地数(2013) 16 14 寄港地数 12 10 同一航路就航船 他の航路からの転籍船 '09-'13新造船 8 6 4 2 0 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 TEU Capacity 図-6.5 東アジア域内の船型と寄港地数(2013) 16 14 寄港地数 12 10 同一航路就航船 他の航路からの転籍船 '09-'13新造船 8 6 4 2 0 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 TEU Capacity 図-6.6 日本-韓国及び中国航路の船型と寄港地数(2013) - 51 - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 表-6.15 TEU Capacity 14,075 14,075 13,290 13,290 13,290 13,290 12,560 11,310 11,310 10,060 10,060 9,600 9,600 9,600 9,440 9,440 9,440 9,440 9,200 9,178 9,178 9,178 9,178 9,178 9,178 9,178 9,113 9,113 9,000 8,800 8,800 8,800 8,800 8,700 8,700 8,700 8,600 8,586 8,586 8,586 8,530 8,468 8,468 8,410 8,240 8,240 8,240 8,200 8,200 8,200 8,200 8,200 8,200 8,200 8,200 8,200 8,070 8,070 8,060 8,060 8,030 南北航路における 8,000 TEU 超の船舶の寄港国 寄 港 国 ( 寄 港 順 ) 建造年 2012 2012 2011 2012 2012 2012 2011 2008 2009 2008 2008 2013 2013 2013 2006 2006 2006 2006 2013 2005 2005 2005 2006 2007 2007 2007 2006 2006 2013 2013 2013 2013 2013 2012 2012 2013 2013 2011 2010 2011 2009 2004 2004 2009 2006 2006 2004 2006 2006 2009 2010 2005 2006 2006 2006 2005 2005 2005 2004 2004 2005 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 韓 国 韓 国 韓 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 韓 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 韓 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 中 国 韓 国 韓 国 韓 国 韓 国 韓 国 韓 国 韓 国 シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール 韓 国 韓 国 韓 国 韓 国 韓 国 韓 国 韓 国 韓 国 韓 国 シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール 中 国 中 国 中 国 韓 国 シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール 韓 国 シンガポール シンガポール 中 国 シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール 韓 国 韓 国 韓 国 中 国 シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール シンガポール マレーシア マレーシア マレーシア マレーシア マレーシア マレーシア マレーシア 南アフリカ 南アフリカ UAE UAE マレーシア マレーシア マレーシア UAE UAE UAE UAE UAE 日 本 日 本 日 本 日 本 日 本 日 本 日 本 日 本 日 本 南アフリカ 南アフリカ ブラジル ブラジル ブラジル シンガポール シンガポール シンガポール 日 本 ブラジル 南アフリカ 南アフリカ 南アフリカ ブラジル 南アフリカ 日 本 南アフリカ 南アフリカ シンガポール ブラジル ブラジル ブラジル ブラジル メキシコ メキシコ 日 本 シンガポール 南アフリカ ブラジル ブラジル ブラジル ブラジル 南アフリカ - 52 - UAE UAE UAE UAE UAE UAE UAE モーリシャス モーリシャス サウジアラビア サウジアラビア 南アフリカ 南アフリカ 南アフリカ サウジアラビア サウジアラビア サウジアラビア サウジアラビア バーレーン メキシコ メキシコ メキシコ メキシコ メキシコ メキシコ メキシコ メキシコ メキシコ モーリシャス モーリシャス ウルグアイ ウルグアイ ウルグアイ ブラジル ブラジル ブラジル メキシコ スリランカ スリランカ マレーシア マレーシア ブラジル ブラジル ブラジル マレーシア マレーシア マレーシア マレーシア サウジアラビア パナマ パナマ パナマ パナマ パナマ パナマ パナマ パナマ パナマ スリランカ スリランカ マレーシア ペルー ペルー ペルー ペルー ペルー ペルー ペルー ペルー ペルー チ リ チ リ チ リ チ リ チ リ チ リ チ リ チ リ チ リ パナマ ペルー チ リ パナマ スリランカ スリランカ ペルー チ リ ペルー チ リ ブラジル ブラジル ブラジル ブラジル メキシコ モーリシャス モーリシャス ブラジル ウルグアイ ウルグアイ ウルグアイ コロンビア コロンビア メキシコ ブラジル ブラジル ウルグアイ ウルグアイ ウルグアイ ウルグアイ モーリシャス パナマ パナマ パナマ スリランカ 国総研資料 No.811 (7) 6. 結論 アメリカ-東アジア間の輸送コンテナの単位価値 は,直行コンテナ貨物がフィーダー貨物の価格を上回 るケースが多くなっていた.価値の高い貨物が輸送リ 本資料は,全世界のコンテナ船の動静及びコンテナ貨 ードタイムの短い経路を選択する傾向にあることが推 物流動について,最新のデータの整理を行うと共に,我 察される. (8) が国を取り巻く状況変化についての分析を行い,もって, アメリカ-東アジア間のコンテナ貨物の各国におけ 国際海上コンテナ輸送に関する我が国の港湾政策の企 る集荷量(トランシップ貨物からフィーダー貨物を除い 画・立案に資することを目的としたものである.本資料 たもの)では,東航,西航ともに香港,シンガポールが で得られた結論は,以下のとおりである. 近年やや増加傾向にある. (9) (1) 世界貿易はリーマンショックによる落ち込みから脱 東アジア諸港のトランシップ貨物の集荷圏は,日本 は,東航で取扱貨物量の多い東京港では,ベトナム,フ し,再び増加傾向に戻りつつあったが,欧州の債務危 ィリピン,中国,タイといった近隣アジア諸国であった. 機により減速傾向にある.インド・ブラジルといった 西航で取扱貨物量が多い横浜港は,主に中国,韓国であ 新興国における貿易額と比較して,依然として世界貿 った.一方で隣国の釜山港は,東航は中国,日本のほか 易の中心は欧州,米国,アジア地域である.重量ベー ベトナム,インドネシア,マレーシア,インドといった スでの海上貿易におけるコンテナ化率は 2000 年に アジア全域からの集荷があった.西航も同様で,釜山港 10%となって以降も継続的に増加傾向にあり,コンテ はアジア全域から集荷する傾向がある.このことは日本 ナ輸送の重要性が引き続き高まっている. の港湾での長期的な改善の方向性を示唆している. (2) (10) 我が国の主要な荷主業種については,自動車製造, 世界で就航しているフルコンテナ船は,2013 末で, 隻数は前年末比-0.1%の減少,船腹量は前年末比 6.1% ゴム・タイヤ製造ならびに建設機械製造があるが,業種 増であった.平均船腹量が引き続き増加していること ごとのシェアが大きい業種ほど輸送の直行率が高い状 からコンテナ船の大型化は進んでいるといえる. 況にある.また推計価値の高い品目について直行率が高 (3) 建造年別に TEU Capacity を比べると,この 10 年間 い傾向にあるが推計価値が低い品目の中にも直行率が で最大積載能力を持つ船型はおよそ倍に大型化が進ん 高いものがあり,直行サービスを享受できることが重要 でいる.一方で TEU Capacity の小さい船舶も引き続き である. (11) 過去 20 年間の寄港回数ならびにフィーダー率の動 建造されている. (4) 全世界のフルコンテナ船寄港回数は,2013 年は, 向から,中国の急激な成長が釜山港の成長やアジア地域 2012 年比-0.6%と微減であった.国別寄港回数は,日 での港湾の状況に大きく寄与していたことが推察され 本は昨年と同程度,他国では香港の寄港回数の減少が る.またインドネシア等の幾つかの国についてはトラン 目立っていた.港別の水深 16m 以深の大水深バースを シップの誘致先として今後しばらくの間は有望である とみられる. 必要とするフルコンテナ船の寄港回数では,横浜港が (12) 近年のコンテナ船の大型化の一要因とされるいわゆ 54 位で減少傾向にある. (5) フルコンテナ船航路別港湾別寄港回数の分析では, る「カスケード効果」について実データから把握を行っ 日本の各港湾の寄港回数は北米-東アジア航路や欧州 たが実際のコンテナ船の転籍の挙動は複雑であること -東アジア航路では近隣アジア諸国の主要港に比べて を確認した.カスケード効果による大型化の影響を大き 少なかったが,東アジア域内航路では国内五大港とも く受けているのは南北航路である.東アジア域内航路に 相対的に多かった. ついても大型化が進展し既に 5,000TEU クラスの船舶が (6) アメリカ-東アジア間のコンテナ貨物輸送経路分析 投入されている.基幹航路以外の航路において船舶の大 では,日本のコンテナ貨物の直行率(自国発着コンテ 型化が寄港港湾の数の減少をもたらしているという事 ナに占める直行の割合)は東航は過去(2004 年から 実は現時点では明確には確認できないが,今後も注視が 2009 年にかけて)減少傾向にあったが,近年は横ばい 必要である. 傾向にある.西航の直行率も横ばいである.中国の直 行率(東航)は増加が続いており日本の直行率と同程 本資料は,国際海上コンテナ輸送に関する世界的なデ 度にまで引き上がったが,以前よりも伸び率は鈍化し ータを整理分析したものである.分析を行ったフルコン ている. テナ船の動静やコンテナ貨物流動について,得られてい - 53 - 世界のコンテナ船動静及びコンテナ貨物流動分析(2014)/浦野真樹・安部智久・木下真吾 8) るデータの範囲内において,世界の傾向を,継続的に, 中華人民共和国交通部,中国港口年鑑編集部編纂: 中国港口年鑑,2012. かつ,容易に把握できるように配慮した. 9) 使用データは港湾統計等とは異なり全数調査ではなく また特定の国の港湾のみを対象としたものではないため, レイデンリサーチ:PIERSパンフレット. 10) 日本海事新聞社:航路は1つ データは2つ? アジア-北米 国別の港湾に関する分析においては一定の誤差も入りう コンテナ荷動き 統計2社,韓国発に7万TEUの差,2010年1月 る点に留意されたい. 31日付記事,2010. 11) JETRO(日本貿易振興機構) :ジェトロ世界貿易投資 世界のコンテナ船動静やコンテナ流動は,世界の経済 報告,2013. 動向・貿易動向に大きく影響を受けるため,状況はめま 12) UNCTAD(国連貿易開発会議):Review of Maritime ぐるしく変化することが予想される.このような動向を Transport, 2013. 正確かつタイムリーに把握し情報提供するため,今後も 13) (社)日本港湾協会,国土交通省港湾局監修:港湾 同様の分析を継続して行う予定である. の施設の技術上の基準・同解説,2007. 14) 高橋宏直:わかりやすい港湾・空港工学シリーズ (2014 年 9 月 1 日受付) コ ンテナ輸送とコンテナ港湾,pp.51,技法堂出版,2004. 15) U.S. 謝辞 Department of Transport , Maritime Administration:Trade Statistics 本資料の作成にあたっては,国土交通省港湾局計画課 より貴重なコメントをいただくと共に,所内の皆様から 16) 後藤文子・高橋宏直:東アジア地域に視点をおいた 様々なご助言をいただきました.ここに記し,感謝の意 対北米コンテナ貨物流動に関する分析(2006)-コンテ を表します. ナ貨物の価格に関する比較分析-,国土技術政策総合 研究所資料,No.339,2006. 17) 高橋宏直:世界経済の動脈物流の実態-世界を駆け 参考文献 1) 赤倉康寛・二田義規・渡部富博:世界のコンテナ船 めぐる国際コンテナ貨物の最新事情-,国土技術政策 動静及びコンテナ貨物流動分析(2007)-大型化が進 総合研究所資料,No.482,pp.131-147,2008. む東アジア域内航路の動向分析-,国土技術政策総合 研究所資料,No.432,2007. 2) 二田義規・赤倉康寛・渡部富博:世界のコンテナ船 動静及びコンテナ貨物流動分析(2008)-米国-東ア ジア間におけるコンテナ化の動向-,国土技術政策総 合研究所資料,No.467,2008. 3) 赤倉康寛・二田義規・渡部富博:世界のコンテナ船 動静及びコンテナ貨物流動分析(2009)-我が国港湾 におけるトランシップコンテナ流動の推計-,国土技 術政策総合研究所資料,No.538,2009. 4) 瀬間基広・赤倉康寛:世界のコンテナ船動静及びコ ンテナ貨物流動分析(2010),国土技術政策総合研究所 資料,No.601,2010. 5) 瀬間基広・赤倉康寛:世界のコンテナ船動静及びコ ンテナ貨物流動分析(2011),国土技術政策総合研究所 資料,No.642,2011. 6) 赤倉康寛・後藤修一・瀬間基広:世界のコンテナ船 動静及びコンテナ貨物流動分析(2012),国土技術政策 総合研究所資料,No.689,2012. 7) 浦野真樹・安部智久:世界のコンテナ船動静及びコ ンテナ貨物流動分析(2013),国土技術政策総合研究所 資料,No.755,2013 - 54 - No.811 国総研資料 付録 S hekou(蛇口) Xingang(天津新港) Yantian(塩田) Chiwan(赤湾) Qingdao(青島) Busan (釜山) 東京 横浜 大阪 神戸 東京港・横浜港 名古屋 Gwangyang 名古屋港 大阪港 (光陽) S hanghai(上海) Ningbo(寧波) Hong Kong(香港) 香港周辺 Xiamen(廈門) 神戸港 Keelung(基隆) Kaohsiung(高雄) Haiphong Manila Bangkok Laem Chabang Ho Chi Minh City Port Klang シンガポール周辺 Tanjung Pelepas Jakarta S ingapore 図-A.1 東アジアの主要港湾位置図 - 55 - 国土技術政策総合研究所資料 TECHNICAL NOTE of N I L I M No. 811 編集・発行 September 2014 C国土技術政策総合研究所 本資料の転載・複写のお問い合わせは 〒239-0826 神奈川県横須賀市長瀬 3-1-1 管理調整部企画調整課 電話:046-844-5018