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Twinkle:Tokyo Women`s Medical University

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Twinkle:Tokyo Women`s Medical University
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B群レンサ球菌の実験的感染と免疫について
平野, トヨ
東京女子医科大学雑誌, 52(12):1406-1416, 1982
http://hdl.handle.net/10470/4944
Twinkle:Tokyo Women's Medical University - Information & Knowledge Database.
http://ir.twmu.ac.jp/dspace/
4
(東女医大誌 第52巻r第12号頁1406∼1416昭和57年12月)
B群レンサ球菌の実験的感染と.免疫について
東京女子医科大学微生物学教室(主任: 吉岡守正教授)
平
ヒラ
野
ト ヨ
ノ
(受付 昭和57年9月10日)
Experimental Group B Streptococcal Infec巳ion alld Immunizat董。凱in Mice
Toyo正11RANO
Department of Microbiology(Direαor:Prof. Morimasa YOSHIOKA)
Tokyo Women’s Medical CoHege
Biological properties of 48 human group B streptococcal(GBS)isolates were examined and var互ed in fbw
respects f士om those of the standard GBS strains:no growth in 40%b量le,2%;grown in 6.5%NaCl broth,17%;
sensitive to bacitracin,11%;and f6rmented esculin,13%, All strains hydrolyzed hippurate and fbrmented.
trehalose. The minimum inhibitory concentrations 6f penici互lin G was O.05 U/ml or less.
Among the stan母ard strains and a part of human isolates tested, types Ia, Ib and Ic stra五ns were virulent
when.inoculated intraperitoneally into mice, while type III strains were more viruient when inoculated in・
tracerebrally than when孟noculated intraperitoneally. Viru畏ence of one strain of type II was low when
inoculated by both routes. Three variants were separated f士om the type Ia strain O90:090−S(small colony),090−
L(large colony)and O90」. Di旋rences were observed in their biological, serolo藤cal and immunological
properties. The strain O90・S, which possessed group−and type−specific antigens, was highly vilulent, and its
量mmune serum showed a high opsonic activity and a high protective potency aga量nst the intraperitoneal
challenge. On the other hand, the strain O90」, which seemed to have neither group−nor type−speci丘。 ant孟gen,
showed low pathogenicity when introduced intraperitoneally, and its lmmune serum showed neither opson圭c
activity nor protective potency, Both sera did not protect against the intracerebral challenge. The strain O90・L
appeared to have group antigen but not type antigenr Virulences estimated by the intracerebral challenge were
not related to the presence either of group・or type。 specific antigen. The resuks are discussed in respect to the
pathogenesis of GBS organisms in human neonatal.量nfbctions.
に起こるearly・onset敗血症ではIa型および1.c
緒 言
型菌によることが,また生後数週以後に起こる
周産.期の母子感染症の一つとして,新生児のB
群レンサ球菌(GBS)による敗」血症と髄膜炎が
1ate−onset髄膜炎は皿型菌によることが多い1).
注目されている.GBSは元来,女性性器の常存
Lance且eld2)は1亜型問のマウスにおける受身
菌であるが,通常は病原性はなく,周産期にまれ
免疫において,吸収抗血清を用いた成績か.ら型特
に産褥熱,心内膜炎等を起こす.胎児は子宮内感
異の多糖抗原ならびに蛋白抗原のいずれも感染防
染よりも,分娩時の産道感染または,産後の接触
禦に関連があると述べている.
われわれは主としてIa型菌抗血清受身免疫に
感染が多いとされている.GB.SはIa, Ib, Ic,
よる,各型菌の腹腔内および脳内攻撃防禦を研究
∬および皿の5型に大別される.生後10日以内
一1406一
5
5.免疫抗血清の作製
した.
a)免疫抗原および方法
実験方法
Ia型59株,090−s株,090−J株および090−R
株を用いLanc面eld2)の方法に従って抗血清を
1.使用菌株
ヒト分離株48株(Ia型19株, Ib型1株, Ic
型1株,旧型20株,型不明7株),教室保存Ia型
090−J,090−R概 A群T12株, c群10704株,
作製した.各免疫株をTH−broth 200mlに37℃,
D群2025株,埼玉衛研奥野博士より分与のIa型
SS615(=090)株,東大医科研分与のIa型090
株より本教室において分離した090−S株および
ー生食水10mlに浮遊し,4℃で2日間保存後,
090・L株,同じく医科研より分与されたIb型
H36B株,札幌医大前川博:士より分与のIc型
た.免疫方法は2.5kgのウサギを用いて,第1週
一夜培養し遠心分離した沈渣を0.3%ホルマリソ
血液平板上で殺菌の確認をした.免疫を始める前
に滅菌生食水で20倍に希釈したものを抗原とし
SS 700株, E型V9株および皿型M216株は医科研
は抗原0.5m星を3日,次いで1mlを2日連続注
射し,第2週および第3週は1mlを5日連続静注
より分与された,ヒト分離株は都立豊島病院飯村
した.最終注射から5日後に採血し,抗血清を得
博士から分与された.
た.Group B mixed抗血清は北里研究所中川氏
2. マウス
より受けた.本抗血清はIa型SS 615株と皿型
ddy 4週の雌を用いた.
小沢株を抗原として作成された.SS 615株型特異
3.生物学的性状
血清は埼玉衛研奥野博士より受けた.
b)抽出抗原
a)馬尿酸塩分解3)
群抗原5)はTH−broth 10mlで37℃,一夜培養
1%馬尿酸ナトリウムを含むheart infusion br−
oth(栄研)に被検菌を接種し35℃,2日間培養
後,遠心上清0・8mlに1%塩酸水に12%の割合に
後,生食水で1回洗浄しN/20Hcl o・5mlを加え
塩化第二鉄を加えた水溶液0.2mlを混合し,レン
中和しその遠心上清を群抗原とした.型抗原は
ガ色の混濁沈澱の生じたものを陽性とした。
N/5HC1で50℃,2時間加温抽出した.
100℃,20分加熱抽出した.抽出後N/5NaOHで
b)Bile−esculinの加水分解能4)
c)凝集反応
bile esculin agar(D量fco)を用い37。C,7日間
TH−broth 5mlに25℃で一夜培養後,遠心分離
し沈澱にあたらしい培地0.5m1加えて,豚スイ臓
培養後,エスタリン分解を観察した.
エキスを4滴加え,フェノールレッドを指示薬と
c)糖分解能
してpH 8.0に修正し37℃,60分消化した.消化
H:issの培地に1%に各種糖を加え, BTBを指
示薬として,1週間培養後,色素の変化で判定し
後号心し生食水で其体を洗浄してから更に生食水
た.
1mlに再浮遊し,スライドグラス上で群抗血清お
4.各種薬剤に対する感受性試験
被検菌をTodd−Hewitt(TH)brothに37℃,一
夜培養後,各々の薬剤に対する最少発育阻止濃度
よび型抗血清を用い凝集反応を行った.型抗血
清は溶血レソサ球菌診断用免疫血清(東芝化学工
業)を用いた.
d)毛細管内沈降反応6)
(MIC)を測定した.方法は日本化学療法学会標
準法に従って寒天平板希釈法によりMICの測定
8群抗血清(Difco),Ia型(SS615)因子血清,
をした.使用薬剤はPenicillin G(明治製薬),
090R抗血清,090−s抗血清および090−J抗血清
Cephaloridine(塩野i義製薬), Bacitracin(sigma),
を用い群抗原または型抗原と37℃,2時間反応さ
Tetracycline(武田製品工業), Erythromycin(大
せ沈澱を生じたものを陽性とした.
日本製薬),Chloramphenicol(三共), Streptornycin
e)ゲル内沈降反応7)
(明治製薬)の7剤である.
0.1M sodlum borate buEer(pH 8.0)に1%
一1407一
6
に精製寒天(oxoid)を加えたものをメライド上
30分遠心分離した.白血球層を集め生食水で2回
で行なった.
6。菌力試験
洗浄し,Eagle MEM培地(日水)1mlに再浮遊
させTUrk液で染色して白血球の計算をした.菌
被検菌を腹腔内に接種して死亡したマウスの脾
液はTH−brothで一夜培養後,5℃3,000LP.m.で
臓を摘出し,ホモジネートしてからTH−brothに
浮遊し37℃,一夜培養二次のマウスに継代した.
15分遠心分離後生二水で1回洗浄してからMEM
培地10mlに再浮遊した.オプソニン活性の測定
6∼8代継代菌を滅菌生食水で10倍段階希釈し,
法はStewards・n・Krleger8)の方法を参考にした.
その3∼4希釈系列を1群5匹のマウス各々腹腔
{il釜翌翌蹴鋼
内0・3m互または脳内0・01ml接種し,1週間の生
残を観察し,Blossのプロビヅト法に従ってLD56
値を算:出した.感染後1∼3日以内に死亡するの
上記の混合液をシリコン処理した試験管を用い
が大部分を占めた.敗血症死したマウスの脳,心
370C,90分間回転式フラン器内で反応させた後,
臓,肺臓,肝臓,腎臓,脾臓を摘出し,ホモジネ
0・hhlを別の試験管に移し,滅菌蒸留水4.9mlを
ートして血液平板上で菌の有無を確認した.
加え30秒間振とうしてから0.1mlをとり生菌数
7.防禦試験8)
を血液平板上で計算し,下記の式より・係数(BI)
090−S,090−J,Group Bmixedの未吸収血清の感
を求めた。
染防禦効果を調べた.090−SおよびGroup B mixed
BI(%)一〔1一都議]・1・・
抗血清は1/10希釈,ogo−J抗血清は原液のそれぞ
結
れ0・1mlをマウス尾静脈に注射し,16∼18時間後
果
ヒトから分離されたGBS 48株について生物
におよそ10∼100LD5。を含む攻撃菌液を腹腔およ
び脳内に接種し,4日までの生残を観察した.死
学的性状(Table 1)を調べたところ,40%胆汁
亡マウスは解剖し,菌の確認を行なった.
加培地に97.5%が増殖し,Bacitracin感受性株は
8.オプソニン活性の測定9)覗)
10,8%,B群の鑑別法として用いられている馬尿
健康成人より10ml採血し,生食水を等量加え,
酸塩分解は100%であった.生物学的性状はFac−
Conrey−Ficoll(10:24)混合溶液に静かに重層し
klamら12)の報告とほぼ一致した.各種薬剤に対
ポリプロピレン遠心管を用い5℃1,550r・P・mで
するMICを測定した結果(Table 2), Penidllin
Toble l Biological properties of GBS strains.
Strains
References
Number of p(渇sitive isolates
Characteristics
Type
Ia
Group
B
Total
Type
Ia
Strain
090−S
M216
B
A
1C
D
T12
10704
2025
十
Ib
IC
皿
19
1
1
20
7
48
18
1
1
20
7
97.5%
十
十
一
十
Tolerance to 6.5%NaC1
3
0
0
4
7
16.6%
一
}
}
十
十
Bacitracin susceptibility
0
0
0
5
7
10.8%
一
一
十
一
一
19
1
1
20
7
100.0%
十
十
一
}
一
Number
Growth in 40%bile
Hydrolysis o£sodium
?奄垂垂浮窒≠狽
Fermentation Qf
狽窒??≠撃盾唐
Fermentation of esculin
N.T?
皿
19
1
1
20
7
100.0%
十
十
十
十
十
1
0
1
3
1
12.5%
一
一
L一
十
十
a:Not typable
一1408一
7
Table 2 Susceptibility to antibiotics of 48 GBS strains isolated fro瓢patients.
,
Antibiotics
≦0.006
MIC(μ9/ml)
0,013
0,025
Penicillin Ga
5
Cephaloddine
0.05
0.10
0.20
17
24
0.39
0.78
i.56
7
19
1
3.13
6.25
12.5
25
与0
1
18
2
16
26
≧100
43
33
15
Tetracycline
Erythromycin
7
Chbramphenicol
14
29
1
Streptomycin
4
5
1
a:M工Cof Penicillin G is expressed as U/m1.
T3ble 3 Virulence of GBS in.mice(viable units/工D50).
Strains of GBS
Route
Type
Intracerebral
lc
皿
皿
V9
M216
59
H36B
Yagura
78
2.1×104
8.7×102
2.0×103
3.6×101
1.9×108
2.4x106
1.3×107
3.7×104
1,3×104
1.9×103
1.1×104
8.9x102
3.Ox107
9.7x103 3.7×104
1.2×104
44
Strain
IntraperitOneal
Ib
Ia
SS 700
Table 5 Double agar immunodi伽sion precipitation p離ern of N/5 HCI extracted ant三gens.
Ant圭gens
Antiserum
≠№≠奄獅唐
SS 615
SS 615 a
090−S
090−J
44
59
.一
一
十
十
一
一
十
十
090−L
十
十
.十
十
090.S
十
十
一
一
090−J
一
一
一
59
十
十
Gr.B mixed
一
N.T.b
十
十
N.T.
}
一
N.T.
十
a:Type Ia speci丘c facter serum.
b:Not tested.
Gはo.05u/mlで感受性が高かつた. Tetracycline
示す傾向がみられた. E型V9株はいずれの攻撃
(TC)で0.78μ9/mlに39.8%,25μ9/ml以上に21
にも菌力は低かつた.
株で43.8%が耐性株と認められた.Chl・・amPhe−
医科研より分与されたIa型090株を血液平板
nicol(cP)ば25μ9/mlに4株の耐性株が認めら
に培養したところ集落に大小の差があつた.大
れた.streptomycinは12.5μ9/血1以上であつた.
および小集落菌を各々純培養し,血液の入つてい
皿型の45%がTq, CP.2剤耐性であつた.以上
ない寒天平板を10代継代した後,更にマウス腹腔
の結果は大橋13)の報告と概ね一致した.
を10代継代して生物学的性状およびマウ.スに対す
マウスに対する菌力(Table 3)をLD5。で比
る菌力を測定した(Table 4).継代によつて元の
較してみるとIa型44株,59株およびIc型SS
集落と大きさは変化がなく,小さな集落を090−S
700株は腹腔および脳内攻撃で3.6×101∼L9×
103と高い菌力を示した,皿型M216株,矢倉株お
株,大きな集落を090−L株とした.090−S株は
よび78株は腹腔内攻撃より脳内攻撃に高い菌力を
性を示し,群抗血清およびIa型因子血清と強く
40%胆汁加培地およびBacitracin(IU/ml)に耐
一1409一
8
反応したことから群抗原,型抗原ともに保持した
感染防禦試験の受身免疫に使用したgroup B
本来のIa型090株であると考えられる.一方,
mixed抗血清は攻撃株に用いた群抽出抗原との
090一正株はBadtracinに感受性を示し, N/20
毛細管内沈降反応で陽性を示し,ゲル内沈降反応
HCI抽出抗原と群B(Difco),090−Sおよび
で共通な沈降線を認めた.但し,ogo−J株は陰性
ogo−J抗血清との毛細管内沈降反応で陽性を示し
であった.又抗血清の力価を希釈抗血清を用いて
たが,ゲル内沈降反応ではいずれの抗血清とも反
予備実験を行なったところ,ヒト分離Ia59株の
応しなかった.即ち型抗原を消失していることが
5.1×104生菌単位の腹腔内攻撃に対し抗血清1:
示唆された.ゲル内沈降反応の結果をTable 5お
250では5匹全部が生残したが,1:500では2匹
よびFig.1,2に示した.
のみ防禦した.以下の感染防禦試験では1:10希
教室保存株であるogo−J株は同株抗血清との
釈抗血清を用いた(Table 7).腹腔内攻撃の場合
間のみで沈降反応を示し,型Iaとして,群なら
090−J株,v9株および矢倉株を除き著明な免疫
びに型抗原を認めることができなかった。これら
効果が認められた.脳内攻撃に対しては受身免疫
の090variant 4株について菌力を調べた(Table
による防禦効果は認めなられなかった.
6).マウスは注射後3日以内に100%敗血症死し,
090−J抗血清の感染防禦試験の結果をTable 8
各臓器より菌を確認した.090−S株の腹腔内攻撃
に示す.使用した攻撃株の何れにしても,ほとん
による江D5。は6生菌単位,表示していないが
ど防禦しなかった.ただogo−J株の11D50以下
標準株SS 615では4.5生菌単位と高い菌力を示し
の弱い攻撃に対しては5匹とも生残がみとめられ
た.090−L株および090−J株は脳内攻撃では高
た.
い菌力を示したが,腹腔内攻撃では,それぞれ約
090−S抗血清の感染防禦試験(Table 9)では
090−S株の腹腔内攻撃に対しては防禦した。又
10万分の1の菌力であった.
Table 6 Virulence of type Ia strain O90 variants(viable units/工D50).
Route
090.S
090−L
Intraperitonea1
〈1.4×101*
Intracerebral
く5.8×101*
090−J
090−R
2.7×105
1.0×107
4.3×105
2
1.2×102
8.6×103
*LD5Q was not quantitated because all mice
in㏄ulated died of septicemia
Table 7 Mouse protection test.by;passive i㎜unization with group B mlxed antiserum.
Challenge strains(no。of animals survived/no.tested)
Passive
Challenge
奄高高浮獅奄嘯≠狽奄pn
rQute
工ntra−
垂?窒奄狽盾獅?≠P
dQse
ViabIe units
wLD50
十
一
Intra−
モ?窒?b窒≠P
十
一
Viable units
LD 50
Ia
Type
Ia
魔≠窒奄≠獅
Ib
090」
44
H36B
4,0x108
6.1x106
1.3×105
2.1×103
1/5
5/5
5〆5
5/5
Strain
@
4
@ 294
@ 66
E
IC
SS 700
@ 17
皿
V9
M216
Yagura
1.5×10§
2.9×107
@ 8
@
7.5×107
@ 60
0/5
12
5/5
3/5
0/5
0/5
0/5
0/5
2/5
0/5
0/5
.一
1.1x105
8,4×105
8.7×104
@ 97
6.3×107
1.2×107
@ 124
3。1>ぐ106
2/5
0/5
2/5
2/5
1/5
2/5
0/5
’0/5
2/5
0/5
2/5
一
一
@
8
1/5
@ 76
Twenty.four after the intrvenous injection of O,1ml of antiserum,
mice were inoculated intraperitonea11y or intracerebrally with the challenge strain organisms.
一1410一
@ 2
@ 83
9
sp
eer :ff.s
J5iC
tt
ec (I)
O-R
O90-
Ia-SS61
Gr .B
5
s
59
Fig. 1 Immunodiffusion pattern ln agar of the 1/5 HCI-extracted antigen of the variant
Other wells contained antisera as indicated.
090-S (in the center well 1).
wawa
O90
-L
me
wag
59
O90-
ss
ew
/vrtev
ee
ge
O90-R
es" s
t'tt
tb
ltktesttt
en
,/.ms#U e m
..,
Fig. 2 Immunodiffusion pattern in agar of the variant 090-S
well 2). Other wells contained 115 HCI-extracted antigens
-141!-
antiserum (in the center
as indicated.
10
g wy
Table 4 Summarized
pa ( ll )
#itmar ISI 'ft
properties of type
Ia strain 090 vanants.
Strainorantigen
Characteristics
090-S
Ooo-L
Ooo-J
Oco-R
Beta
Beta
Beta
Beta
+
+
-
tw
Growthat40joObile
t-
t-
-
Toleranceto6.5%NaCl
ny
t-
t-
+
w
+
+
+
+
+
of40%bile
t-
-
t-
Fermentationoftrehalose
+
-
+
r
+
+
+
+
-
+
-
Hemolysisonbloodagar
Growthat10%bile
g-di£.9m・
Bacitracinsusceptibility
Hydrolysisofsodiumhippurate
Hydrolysisofesculininpresence
Ferrnentationofsorbitol
Agglutination
-E
-."
GroupBmixed
-H-
TypeIa(SS615)
-
..thRecSS
g8'd<
Capillary
precipitation
GroupB(Difco)
+
t-
090-S
-(-)- +(-)
-(-)
Ooo-J
-(-)
-+(-)
±(-
±(-)
±
-
Ooo-R
- to ・- in the serological tests indicate grades of the reaction.
Precipitin reactions were performed with 1120 HCI-extracted
antigen and with 115 HCI-extracted antigen (in parenthesis)
-1412-
±
±
-
1]
Table 8
Mouse
protection test by passive immunization with 090-J antlserurn.
'
Challengestrains(no.ofanimalssurvivedlno.tested)
Passive--,lmmumzatron
lavariant
Type
Challenge'dose
Ooo-J
Strain
Viableunits
5.1×107
XLDso
5
+
O,i5
-
O15
090-S
Ia
090-L
1.1xle4 L1×107 3.8×106
m
Ic
ij
59
SS700
M216
9.9×103
3.9×107
41
185
3.0×104
34
O15
O15
O15
1l5
2/5
O15
O15
O15
O15
115
O15
O15
-
281
Twenty-four hours after the intravenous iniection of O.1ml of antise.rum,
mice were inoculated intraperitoneally with the challenge strain organisms,
Strains44 and 59 are hurnan isolates.
Table 9
Mouse
protection test by passlve
.
immunization with 090-S antlserum.
Challengestrains(no,ofanimalssurvivedlno.tested)
Passive
irnmunization
Challenge
route
dose
Intraperitoneal
Viableunits
ooo-s
090-L
Oso-J
6-
2.6×106,2.6×107
1096
4/5O15
6.8×lo7
2.7×105
xLDso
+
-
515
O/5O/5
e15
Intra-
cetebral
Viableunits
xLDso
O15
O/5
O15
N.T?
N.T.
N.T.
O/5
O15
N.T.
6×lo2
182
-
+
"
Twenty-four hours after the intravenous iniection O,1 ml antiserum,
mice were challenged intraperitoneally or intracerebrally with the
challenge strain organisms.
Table 10 Opsonic
Iastrains
tested
oee-s
activity of antlserum.
.
Viableunits
Serumanddilution
Antioee--s1:loo
1:1000
Bactericidal
(×104)
index(BI)
Omin.
eomin.
Le
e.1
1.0
O.2
se%
80%
090-S
AntiOso-J1:1
23.3
22.9
29o
Ooo-J
AntiOee-・J1:1
8.1
13.4
-
1:1
5.5
2.6
53%
!:10
7.5
7.4
1%
1:100
5,2
7.3
m
Anti,groupBmixed
s.
59
- : Opsonic actlvlty was
7
O/5
ne gatlve .
-1413-
16
12
090・L株の10LD,。の腹腔内攻撃に対しては防禦
た.
効果がみとめられ,100m5。では5匹全部が死亡
090variantsの性状を比較してみると,胆汁酸
した.090−J株の腹腔内攻撃では抗血清の効果は
なかった。本実験に使用した090・S抗血清の力
抵抗性,馬尿酸塩分解とBacitracin感受性に差
がみられ,そのうち090−S株は標準的な性状を
価は3.6×103の腹腔内攻撃に対して,1:100希
有し,一血清反応で群抗原および型抗原とも陽性で
釈では5匹とも生残し,.1:1,000では5匹中2
あった.090−L株は毛細管内沈降反応では群抗
匹が生残した.
血清(Difc・),090−s,090−J抗血清と弱く反応
感染防禦試験で用いた各抗i血清に対してオプソ
したが凝集反応,ゲル内沈降反応では使用したい
ニン活性を測定した(Table IQ).090−S抗血清
ずれの血清とも反応しなかった.従って本variant
は1:1,000の希釈でもBIが80%で強いオプソ
ニン活性が認められた.防禦効果のほとんどな
は群抗原性が減弱し,かつ型抗原を消失したもの
かった090−J抗血清は原液でも陰性であった.
090−J株は群,型抗原ともほとんど失い,株
と思われる.
090−J抗血清であるgr・upBm{xed抗血清はIa
59株の試験菌に対しても原液の場合だけ53%の
特異抗原を有するに至ったものと考えられた.
マウスに対する菌力や防禦に関与しているとされ
るIbc蛋白3)は従来はIb型およびIc型に存在
BIが認められた.
考
するといわれていたが,π型および母型にも産
察
生する株があり,n型では50%以上産生すると
馬尿酸塩分解はヒト分離株48株について100%
Bevangerら16)は述べている.
陽性であったが,Facklamら12)の報告.では99.6
%である.Steinbrecker14)によるとGBSのPeni−
Group B mixed抗血清はIa, Ib, Icおよび
cillinに対するMICは0.08∼0・32U/mlと幸艮平し
皿型株の腹腔内攻撃に対して防禦効果を認め,
ているが.本研究のヒト分離株はすべて。.05u/mI
オプソニン活性を有し,Ibc蛋白抗体を含んでい
またはそれ以下で感受性が高かった.Bacitradn
ると考えられるが,群およびla型抗原を欠くと
に対しては皿型の5株を除き耐性を示した.また
思われる090−J株の感染を防禦しなかった.従
一部の菌株はTetracyclineおよびChloramphen−
って090−J株に認められた株特異抗原がlab蛋
icol耐性であった,本実験では1型はogo−L,一J,一R
白ではないと考えられる.BeVangerら7)によると
Variantsを除いてはいずれも高いマウス菌力を
Ic型AgO9株のlbc蛋白をDEAE−Sephadex A25
示し,Baltimoreら15)はIa−090株のマウスに
を用いて分離精製し,2つの抗原を得たがその1
対するILD5。は4生菌単位と述べているが,
つは免疫原性がなかったと述べている.ogo−J株
090−S株は6生菌単位以下であり,われわれの使
の株特異抗原はBevangerらのIbc蛋白に相当
用したvariantsのなかで090原株に最も近い株
するのかも知れない.またogo−J抗血清はオプソ
と思われた.また皿型は従来の報告では,マウス
ニソ活性はなかったが,型抗原抽出法による同株
に対する菌力が低く致死せしめないが,培地に5
抗原との沈降反応を認めた.同血清は自己株を含
%ウシ血液を加えるとしD50を1.8×104∼4.6×
めIa, Ib,乳型株攻撃を防禦しなかったのでこの
106に高めることができたと述べている,本実験
株特異抗原は感染防禦と関係がないように思われ
で用いた3株の皿押明は血液加培地を使用しない
た.本研究の090−S抗血清は高いオプソニソ活
でも腹腔内攻撃では104∼106の1LD5。を示した
性と腹腔内攻撃に対して防禦性を示し,ogo。J抗
が,1型菌と違って,脳内攻撃による方が菌力が
血清はその何れも欠いていたことはStewardsOn−
高い傾向がみられた.攻撃経路によって菌力の強
Kriegerら8),およびBartimQreら15)が血清中の
さが,1型と皿型で異なったことは興味深い。H
オプソニン活性と防禦性とは相関関係があるとの
型V9株は腹腔内,脳内攻撃ともに菌力は低かっ
報告と一致した.しかし090−S抗血清でも脳内
一1414一
13
攻撃に対しては全く無効であったことは血管一二
090−L株および090−J株の3variantsを比較検
関門のため,悩室内抗体価が:有効値に到達しない
討したところ生物学的および免疫学的性状に差を
か,菌の脳内増殖の速やかなためである可能性が
認めた.即ち群および型特異抗原をもつ090−S
考えられる.新生児のlate一・nset GBS感染症では
株は菌力が高く,その抗血清は防禦抗体を有し,
皿向向による髄膜炎が多いのに対して,Ia型菌
オプソニン活性も高いのに対して,群および型特
によるearly一・nset症では敗血症死が多い.本研
異抗体を消失したogo−J株は菌力が低く,その抗
究における各株の脳内攻撃と腹腔内攻撃による菌
血清は防禦活性がなくオプソニソ活性もなかっ
力を比較すると,.皿型では脳内菌力が,Ia型で
た.脳内攻撃に対してはいずれの抗血清も防禦し
は腹腔内菌力がより大である傾向が認められたこ
なかった.090−L株は群抗原は保有するが型抗
とは,ヒトにおける二型と類似があるように思わ
原を失ったものと思われた.脳内攻撃による菌力
れる.なおla型090 variantsのうち原株に近い
の強さは群ならびに型抗原の存在と関係がみられ
とみられる090−S株を除く,型抗原を消失した
なかった.これらの結果からヒト新生児のGBS
090−L,一J,一Rの3株は090」s株と違って,腹腔
感染症の発現する機序について考察を加えた.
内攻撃による菌力は大きく低下していたにもかか
稿を終えるにあたり,御指導と御校閲をいただいた吉
わらず,脳内攻撃による菌力は103生菌単位以下
岡守正教授に深謝申し上げるとともに,御教示いただい
のLD5。を維持していた.本パターンは皿型のそ
た伊藤隆子先生ほか当微生物学教室諸氏に心からの謝
れと相似している.
意を表します.
ヒト母親の循環1血中の抗体は,胎盤を介して胎
文
児に移行し,出生後も数ヵ月は残存することは知
tococcal typcs associated with in human i雌mts
られている.マウスにおいて090−S株抗.血清の
and adults. J CIin Microbio17176(1978)
100倍希釈でもBI 90%の高いオプソニン活性を
2)Lance且eld, RC., M. McCarty and W.N.
Everly 3 Multiple mouse−protective antibodies
有し,約1,000LD5。の感染を完全に防禦したこと
directed against group B streptococci. J Exp
から,少な.くともIa型菌は微量の抗体によって
Mcd 142165(1975)
敗血症を防禦しうることを明らかにした.Chris−
3)Lance且eld, R.C.=Aserological dif琵rentiation
tensenら17)がGBS敗血症を起こした新生児を出
of human and othcr groups of hemolytic strcp−
tococci. J Exp Mcd 57571(1933)
産した母親の抗体レベルは健康な新生児を出産し
4)Swan, A.2 The use of a bile−esculin medium
た母親の抗体よりも低いと報告していることは,
and of Maxtcd,s technique of Lance丘eld group,
本研究の成績を支持するものと考えられる.
結
献
1)Wilkinson, H。W。言Analysis of group B strep−
ing in the idcnti丘cation of ellterococci(Group
Dstreptococci).JCIin Patho17160(1954)
論
5)1.ancefield, R.C.3 Two serological types of
ヒトから分離されたB群レンサ球菌48株(Ia
group B hemolytic streptococci with relatcd,
19,Ib1, Ic1,1肛20,』別別不明7)について生
but not identical type−specific substances. J
物学的性状を調べた結果,40%bileに97.5%増
Exp Med 6725(1938)
6)Lancefield, R.C.; Amicroprecipitin tcch−
殖し,6.5%NaCI brothに16.6%, Bacitracin感
nique負)r classi鯨ing hemolytic strcptococci
受性株10.8%,HipPurate分解100%,■act・se,
Trehalose分解100%, Esculin分解12.5%であっ
and improved methods fbr produclng antisera.
た.またPenicillin Gに対する感受性は高く,
7)Bevanger, L and Ivefsen,0・rJ・=Thc Ibc
そのMIcは。.05u/ml以下であった.標準株お
protein f弛action of group B streptococci=Cllar−
よび一部のヒト分離株のマウスに対する菌力は腹
腔内攻撃ではIa, Ib, IC型が高く,脳内攻撃で
acterization of protein ant量gens extracted by
は皿型に高い傾向を示し,豆型(1株のみ)は
両攻撃とも低かった.090株由来の090−S株,
8)Stewaぼdson・Krieger, P.B。, Alb嘗a皿dt, T.
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