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島根原子力発電所2号機 新規制基準への適合性確認申請について

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島根原子力発電所2号機 新規制基準への適合性確認申請について
島根原子力発電所
低レベル放射性廃棄物のモルタル充填に用いる
流量計問題に関する調査報告等について
平成28年2月18日
中国電力株式会社
<はじめに>
1
1
 昨年6月に当社島根原子力発電所で判明した低レベル放射性廃棄物のモルタ
ル充填に用いる流量計問題については,土用ダム問題に端を発した平成19年
の発電設備総点検,さらに平成22年に島根原子力発電所で発生した点検不備
を受け,原子力安全文化の醸成など,再発防止対策を進める中で本事案が発
生したことを,極めて重く受け止めています。
 地域の皆さまをはじめ,多くの関係者の皆さまからの信頼を大きく損ねたことを
深く反省するとともに,改めてお詫び申し上げます。
 当社は,外部の第三者を含めた組織体制を構築し,事実関係の調査・確認,
原因の分析を行った上で,再発防止対策を策定いたしました。(9/11に報告書
を取りまとめ,公表)
 現在,策定した再発防止対策に鋭意取り組んでおりますが,その取り組み
状況や結果について,ご説明させていただきます。
目次
2
Ⅰ.低レベル放射性廃棄物充填固化体の製造について
1.低レベル放射性廃棄物充填固化体の製造について
2.調査等の実施体制
3.事実関係の確認・調査結果
4.原因分析・再発防止対策
5.原子力安全文化有識者会議,企業倫理委員会からの提言
6.外部第三者による検証
7.再発防止対策の実施状況
(参考)島根原子力発電所について
1.島根原子力発電所の概要
2.原子力発電の仕組み
3.島根原子力発電所2号機 新規制基準を踏まえた安全対策
について
3
Ⅰ. 低レベル放射性廃棄物のモルタル充填に
用いる流量計問題に関する調査報告等に
ついて
4
1. 低レベル放射性廃棄物充填固化体
の製造について
5
低レベル放射性廃棄物の管理・処理
 原子力発電所では,運転や点検作業等に伴い放射能レベルの低い「低レベル放射性
廃棄物」が発生します。気体,液体,固体などの性状等で区分の上,管理・処理します。
 液体,固体廃棄物については,必要な措置を講じたうえで,ドラム缶に収納し,固型化し
ます。ドラム缶については,発電所構内で適切に管理するとともに,計画的に日本原燃の
「低レベル放射性廃棄物埋設センター」(青森県六ヶ所村)へ搬出しています。
<液体・固体廃棄物の処理イメージ>
出典:電気事業連合会HPをもとに作成
*灰については島根からの搬出実績な
し(固体廃棄物貯蔵所で保管)
(参考)青森県六ケ所村 低レベル放射性廃棄物埋設センター
<日本原燃 受け入れ実績(H27.10月末)>
1号廃棄物埋設施設(平成4年受入開始)
約14万8千本(当社分 約1万本)
2号廃棄物埋設施設(平成12年受入開始)
約13万1千本(当社分 約8千本)
※受け入れ実績はドラム缶(200リットル)の本数
※1,2号合わせて,約40万本の埋設が可能
(出典)日本原燃㈱ホームページ
6
低レベル放射性廃棄物 充填固化体について
7
 金属類やプラスチックなどは,ドラム缶に収納し,モルタルで一体となるよう固型化
します。これらを充填固化体と呼び,溶融固化体と直接充填固化体とがあります。
<充填固化体のイメージ>
金属類や保温材などを溶融処理後,
ドラム缶に収納し,モルタルで一体と
なるように固型化 (溶融固化体)
塩化ビニールやプラスチックなどを直接
ドラム缶に収納し,モルタルで一体とな
るように固型化 (直接充填固化体)
8
充填固化体の製作
 充填固化体については,島根原子力発電所のサイトバンカ建物内にある固型
化設備において,セメントと水を混ぜ合わせてモルタルを製作し,廃棄物を収納
したドラム缶にモルタルを充填して製作しています。
<充填固化体の製作フロー>
固型化設備
【モルタル製作】
・セメントの供給,計量
・水を加えて混練
ド発
ラ生
ムし
缶た
に廃
詰棄
め物
ては
貯,
蔵一
旦
貯
蔵
場
所
か
ら
の
取
出
し
(
埋分
設別
対・
仕
象分
外け
物
品
の
除
去
)
(
切処
断理
・
溶
融
)
ド
ラ
ム
缶
に
収
納
ド
ラ
ム
缶
に
モ
ル
タ
ル
充
填
貯
蔵
場
所
に
保
管
<固型化設備のプロセスフロー>
添加水流量計
PHF
非管理区域
M4FL
非管理区域
モルタルの流動性を確保する
ため,モルタル混練機へ供給
する水の量を測定する機器。
流量計は2系統あり,どちらか
1系統を使用する。
3FL
非管理区域
FE59-3011
モルタル充填流量計
M3FL
非管理区域
2FL
管理区域
1FL
非管理区域
(写真) 添加水流量計
モルタル充填流量計
モルタルをドラム缶へ充填す
る際の流量を測定する機器。
流量計は1系統。
9
低レベル放射性廃棄物(充填固化体等)の保管状況
10
 モルタル充填後のドラム缶は,モルタルが乾燥し,固まっていることを確認し
た後に蓋を閉めること,および表面線量当量率や表面汚染密度等を測定し,異
常がないことを確認した後に,固体廃棄物貯蔵所に運搬,貯蔵します。
(写真) 固体廃棄物貯蔵所(D棟)での保管の様子
11
(余白)
12
2.調査等の実施体制
13
調査等の実施体制
 当社は,今回の問題を受け設置した緊急対策本部内に組織体制を構築しました。
本体制のもとで,平成22年に公表した点検不備等も踏まえ,事実関係の確認および
原因の調査・分析を徹底的に行うとともに,再発防止対策を検討,策定しました。
 調査の方法や結果,再発防止対策については,その妥当性を確認するため,計画
段階から外部第三者により客観的に調査・検証いただきました。
<調査等の体制図>
調査・分析班
リスク戦略会議
議長:社長
緊急対策本部
本部長
:コンプライアンス推進部門長
調査チーム
監
査
原因分析チーム
監査班
再発防止対策班
再発防止検討チーム(業務プロセス)
再発防止検討チーム(安全文化)
外
部
第
三
者
に
よ
る
調
査
・
検
証
,
提
言
14
3.事実関係の確認・調査結果
15
事実確認の結果(1)
時
期
確認した事実
①平成25年8月
発電所の担当者が,固型化設備の定期点検の際に,添加水流量計1台およびモルタ
ル充填流量計2台の校正※を,正式な発注手続きを踏まず,メールでメーカー代理店
に依頼。正式発注は後日行うこととしていたが,処理を失念。
②平成25年9月
添加水流量計およびモルタル充填流量計(2台のうち1台)について,不調により校正
ができず,返送された。当該担当者は,正式発注の未了に気付いたが,手続き漏れ
の発覚を恐れ,完了しなかった。
③平成26年1月
当該担当者は工事会社に依頼し,未修理・未校正の添加水流量計・モルタル充填流
量計を固型化設備に取り付けた。
④平成26年5月
固型化設備の運転,充填固化体の製作再開(事案発覚までに約1,100本製作)。
当該担当者は,低レベル放射性廃棄物の搬出に先立ち実施される日本原燃の監査
にあたり,過去の校正記録をもとに校正記録の写し計4冊を不正に作成するとともに,
⑤平成26年10月
このうち2冊をもとに監査資料を準備。(1回目の監査は,廃棄物の製作手順に係るも
のであり,当該資料の確認はなされなかった。)
当該担当者は,日本原燃による監査にあたり,平成26年10月に不正に作成した校正
⑥平成27年6月 記録の写しのうち,残りの2冊をもとに,新たに監査資料としてまとめ,平成26年10月
にまとめた資料とあわせて提出。監査で原本の提示を求められ,不正行為が発覚。
※流量計の校正:
実流量試験により,流量計の示す値と実流量を比較することで,流量計による計量値が正常か否か
の確認を行い,必要に応じて流量計の調整などを行うこと。
16
事実確認の結果(2)
平成25年度
事実確認の結果
①8月 校正をメール発注
②9月 不調により返送
③1月 未修理・未校正
の機器を取付
平成26年度
④5月 固型化設備稼働
再開
⑤10月 校正記録の写し
を不正に作成
~7/16
校正実績
:校正日(赤字は不正に作成した記録)
:有効期間
⑥6月 監査で原本の提示
を求められ,不正
行為が発覚
11/5~7
日本原燃による監査
固型化設備稼働状況
:定期点検による停止
平成27年度
5/14~9/4
修理による停止
を含む
稼働
2/14
10/21~6/22
稼働
2/14
6/16~19
自主的
停止
稼働
10/6
添加水流量計 A系
5/14
添加水流量計 B系
H24/1/27
低レベル放射性廃棄物製作本数
(H28年度以降搬出予定,上段は製作時期)
5/14
校正されていない状態で稼働して
いた期間
モルタル充填流量計
低レベル放射性廃棄物製作本数
(当初H27年度搬出予定,上段は製作時期)
11/14
873本
7/10
5/14
8/20
367本
5/19
6/22
740本
17
類似機器点検状況等の確認
 本事案2機器を含め点検計画実績の管理表を作成していない機器が3機器ありま
したが,本事案2機器以外に点検漏れや不適切な取扱いは確認されませんでした。
調 査 項 目
類似機器点検状況
(EAM※以外で管理している機器)
対
象
点検実績が確認されな
かった機器,
不正な取扱いが行われ
た記録
315機器
2機器(本事案)
当該担当者実施の点検業務
967機器
1,377記録
0機器
4記録(本事案)
過去に搬出した充填固化体に係る
確認
8,272本分
0機器
発電所で実施する外部に係る業務
(申請・届出書類等)
371記録
0記録
※ EAM(統合型保全システム Enterprise Asset Management):
原子力発電所の設備に対する保全の計画・実施・結果に係る情報を統合的に管理
するシステム。
18
(参考)EAMの概要
 EAMとは,原子力発電所の設備に対する保全計画・実施・結果に係る情報を統合
的に管理するシステムであり,保全のPDCAサイクルを確実に回すため,①定期点
検作業計画のシステム化,②懸案/不適合事象の対応漏れの防止,③工事計画情
報の共有化を確立することを主目的に導入しました。
「EAM点検計画表」
による管理

点検実績をも
とに,次回以降
の点検予定を自
動的に算出する
ことで,点検対
象機器の抽出
や点検計画策
定作業が効率
的に実施できる。
19
(参考)EAM導入後の機器の点検管理方法
 点検不備問題の再発防止策として,旧点検計画表(EAM点検計画表導入前
のエクセル版点検計画表)で管理していた機器を,EAM点検計画表に登録。
 EAM点検計画表では,原則として,保安規定に基づく保守管理に係る施設定
期検査工事および年次点検工事(1年以上)の機器・点検内容を管理。点検周期
が1年未満の日常保全等で行う点検項目は,管理対象外としています。
 EAM点検計画表の管理対象外の機器・点検内容は,手順書等により管理。
旧点検計画表
(EAM点検計画表導入前のエクセル版点検計画表)
管理機器:59,391機器
EAM点検計画表
(管理機器:59,076機器)
【対象機器(点検項目)】
●施設定期検査に係る機器
●定期事業者検査に係る機器
●実用発電用原子炉およびその附属施設の
技術基準に関する規則に規定される設備に
係る機器
●シビアアクシデント対策設備に係る機器
●上記以外の自ら定める設備に係る機器
EAM点検計画表以外での管理
(管理機器:315機器)
【対象機器(点検項目)】
●日常保守点検(定例のクレーン点検,定例の
振動測定等)に係る点検項目
●運転中の定期事業者検査項目 等
●手順書(放射性固体廃棄物管理手順書等)に
よる点検項目
添加水流量計ほか
20
4.原因分析・再発防止対策
21
原因分析
 平成19年の発電設備総点検問題,平成22年の点検不備問題に対する再発
防止対策に取り組んでいるにも関わらず,不正事案が発生し,「組織として未然
に防止できなかったこと」, 「担当者が不正な行為を行ったこと」 を問題点ととら
え,本事案が発生した原因を以下のとおり整理しました。
【問題点1】
なぜ組織として
未然に防止でき
なかったのか
【問題点2】
なぜ担当者は不
正な行為を行っ
たのか
【業務管理のしくみの問題】
 流量計の校正はEAMで管理されておらず,点検計画実績管理表も未
作成であったことから,担当者任せとなり,管理者が管理できていな
かった。
 固型化設備は,稼働前に必要な機器の点検・校正が終了していること
を確認する業務手順ではなかった。
 「固型化設備の管理」記録は,規定通り点検の都度作成されず,結果
として日本原燃の監査にあわせて作成された。
【業務運営の問題】
 管理者が業務管理を適切に行っていなかった。
・作業の進捗を確認・把握していなかった。
・監査資料の確認ができていなかった。
【意識面の問題】
 コンプライアンス(不正をしない,ルールを守る)の意識が一人ひとりに
まで十分浸透・徹底していなかった。
 「報告する文化」「常に問いかける姿勢」の意識が一人ひとりにまで十
分に浸透・徹底していなかった。
主な再発防止対策(1)
22
 事実関係を踏まえた分析の結果,次のとおり再発防止対策を策定しました。
<問題点1>
なぜ組織として未然に防止できなかったのか ⇒ 【業務管理のしくみの問題】
業務管理のしくみの改善
 EAMで管理していない機器の点検計画管理方法の改善(見える化)
• EAMを改良したうえで,登録管理する機器とそれ以外の方法で管理する
機器を明確化し,後者については,管理者が確認できる適切な方法で点
検の計画・実績を管理する。
 固型化設備稼働前の確認プロセスの改善
• 固型化設備稼働前に必要な点検が終了していることを確認する手順を確
立する。
 業務に即した手順への見直し
• 管理記録の作成時期を設備稼働前にするなど手順を見直す。
※ これらの対策については,他の設備・手順書等への水平展開を検討・実施
主な再発防止対策(2)
23
<問題点1>
なぜ組織として未然に防止できなかったのか ⇒ 【業務運営の問題】
業務運営の改善
 管理者によるマネジメントの改善
• 管理者の責務(進捗管理,業務監督,内部牽制,コミュニケーション等)の
認識を向上させる教育・研修の充実等を行い,業務管理の向上を図る。
• 監査等にあたっては,担当者一人の対応とはせず,原則,管理者が同席
することを徹底する。
 内部牽制の強化につながる管理方法の改善
• 国,自治体等へ提出する重要な報告書等の提出前に,根拠資料との照
合および複数でのチェックを徹底し,業務品質の向上を図るとともに,内
部牽制の強化を図る。
主な再発防止対策(3)
24
<問題点2>
なぜ担当者は不正な行為を行ったのか ⇒ 【意識面の問題】
意識面の改善
コンプライアンスおよび原子力安全文化醸成活動を以下の対策を含め,一人ひ
とりの認識を向上させていくための取り組みを策定し,改善しながら継続実施する。
 本事案の事例研修を実施
 「地域に対し一人ひとりが約束を果たし続ける意識」のさらなる向上
• コンプライアンスに係る行動基準を策定し,意識の高揚を図る。
• 地域への訪問活動,地元開催行事への一層の参加を促し,お客さま視点
の価値観を認識する機会を拡大する。
 適切な発注業務管理の推進
• 適切な発注業務に係る教育を実施する。
• 請負者に対し,適切な受注業務への要請を行う。
25
(余白)
26
5.原子力安全文化有識者会議,
企業倫理委員会からの提言
原子力安全文化有識者会議,企業倫理委員会からの提言
27
 本報告書について,これまで当社の原子力安全文化醸成活動およびコンプラ
イアンス推進活動に対してご提案,ご意見をいただいている社外有識者等で構
成する原子力安全文化有識者会議および企業倫理委員会に諮問し,ご意見・
ご提言をいただきました。
<原子力安全文化有識者会議※1>
<企業倫理委員会※2>
1.開催日
平成27年9月5日
1.開催日
平成27年8月18日
2.主なご意見・ご提言
• 点検不備問題の発生以降,意識が内向き
になっているのではないかと懸念している。
• 会社だけを見て仕事をするのではなく,今
まで以上に地域社会を意識して取り組んで
もらいたい。
2.主なご意見・ご提言
• これまで企業倫理委員会では個別の不適
切事案について,対応結果の妥当性等を
議論し,再発防止対策の水平展開の重要
性を説いてきたところであるが,今回このよ
うな事案が発生し極めて遺憾である。
• 今後,水平展開の方法を工夫すべきであ
る。
※1:
「原子力安全文化醸成活動の推進」等に資する体制
として設置した原子力強化プロジェクト長の諮問機関と
して,「原子力強化プロジェクト」の検討事項等に対し提
言等を受けている会議体(H22.6.29設置)。年2回
程度実施。委員構成は,社外有識者7名。
※2:
取締役会の諮問機関としてコンプライアンスに関する
提言を受けている会議体(H15.4.1設置)。年4回実
施。委員構成は,社外有識者3名,社内委員4名。
28
6.外部第三者による検証
29
外部第三者による検証
 外部第三者による検証の結果,事実調査,原因分析および再発防止対策につ
いて適正かつ妥当であり,また組織的関与のないことが評価・確認されました。
<弁護士による検証>
<コンプライアンス・リスク管理専門家による検証>
1.社外検証者
弁護士 高岡優様,田中雄一様
1.社外検証者
内部統制コンサルタント 笹本雄司郎様
2.検証方法
調査・分析班および監査班の活動につい
ては,計画段階,実施・結果段階において,
両班の手順書および結果報告書等の提出
を求められ,その内容について聴取がなさ
れた。
2.検証方法
調査・分析班(調査チーム・原因分析チーム)
および再発防止対策班の活動については,計
画段階,実施・結果段階において,各班の手順
書および調査結果書等の提出を求められ,そ
の内容について聴取がなされた。
3.検証結果
調査・分析班および監査班の活動につい
て,「適正さ・妥当性につき特に問題視すべ
き点はないものと判断する」との見解を得た。
3.検証結果
調査・分析班および再発防止対策班の活動
について,「調査・分析班による社内調査およ
び原因分析は,適切な手段等により行われ,
把握した事実を正しく説明していると結論する。
再発防止対策の検討手段および結果は合理
的かつ妥当と判断する」との見解を得た。
30
7.再発防止対策の実施状況
31
業務管理のしくみの改善(1)
EAMで管理していない機器の点検計画管理方法の改善(見える化)
【問題点】
流量計の校正はEAMで管理されておらず,点検計画実績管理表も未作成であったことか
ら,担当者任せとなり,管理者が管理できていなかった。
【対策の概要】
① 添加水流量計,モルタル充填流量
計等の3機器(管理表未作成)につ
いて点検計画実績管理表を作成
EAMで管理していない機器※
EAMで管理している機器
(約6万機器)
② EAMで管理する機器と,それ以外
の方法で管理する機器の明確化
※新規制基準対応設備等を含む
【実施状況】
EAMで管理
する機器
(H28.1末現在)
③ EAMの改良
〔中期的な対応〕
EAM以外の方法
で管理する機器
② 管理方法の検討
・明確化
計画
スケジュール
実施項目
①点検計画実績管理表の作成(3機器)
②EAMで管理する機器の明確化
EAM以外で管理する機器の管理方
法の検討
③EAMの改良 〔中期的な対応〕
平成27年度
9月
10月
11月
12月
1月
実績
平成28年度
2月
3月
上期
下期
10/26実施済
1/22抽出結果所内報告実施済
検討中
32
業務管理のしくみの改善(2)
固型化設備稼働前の確認プロセスの改善
【問題点】
固型化設備は,稼働前に必要な機器の点検・校正が終了していることを確認する業務手
順ではなかった。
【対策の概要】
充填固化体の製作前(固型化設備
の稼働前)に,必要な機器の点検・
校正が終了していることを確認する
よう手順を明確化
〔ホールドポイントの設定〕
固型化設備に係る機器
の点検・校正の担当課
点検・校正の終了を通知
①確認手順および様式の明確化
* 点検・校正の完了を所定の
様式にて関係課へ通知
* 通知書には点検・校正の有
効期限を明記
②他設備への水平展開
同様に設備稼働前のホール
ドポイントを設定する必要が
ある設備の抽出・水平展開
【実施状況】
(H28.1末現在)
計画
スケジュール
実施項目
①固型化設備稼働前の確認手順の
確立等
②他設備への水平展開
関係する課
平成27年度
9月
10月
11月
12月
1月
実績
平成28年度
2月
3月
10/9実施済
1/29実施済
上期
下期
33
業務管理のしくみの改善(3)
業務に即した手順への見直し
【問題点】
「固型化設備の管理」記録は,点検の都度作成されず,結果として日本原燃の監査にあわ
せて作成された。
【対策の概要】
<従前>
記録に記載する複数の点検結果が
揃うのに期間が長くなることもあり,
日本原燃の監査前に作成
「固型化設備の管理」
記録
「固型化設備の管理」記録は,
設備稼働前に作成するとともに,
点検の有効期限を明記するよ
う手順を見直し
手順書の見直し
①手順書の見直し
②他設備への水平展開
* 設備の稼働前に作成することを
手順書に明記
* 「点検の有効期限」を明記する
よう様式を見直し
他の手順書についても業務
に即しているかという観点から
水平展開を実施
【実施状況】
(H28.1末現在)
計画
スケジュール
実施項目
①「固型化設備の管理」記録に係る
手順書の見直し
②他設備への水平展開
平成27年度
9月
10月
11月
12月
1月
実績
平成28年度
2月
3月
上期
下期
10/9実施済
手順書の見直しを
実施中
34
業務運営の改善 ~管理者によるマネジメントの改善等~
【問題点】
管理者が業務管理を適切に行っていなかった
・作業の進捗を管理,把握していなかった ・監査資料の確認ができていなかった
【対策の概要】
内部けん制の強化
マネジメントの改善
①管理者責務に関する教育・研修
*進捗管理,業務監督,コミュニケーション等に関する研修の実施
④内部けん制の強化につながる
管理方法の改善
*国,自治体等へ提出する
重要な報告書等の抽出
および提出前のチェック強化
②管理者の責務に係る自己評価(定期的な業務点検)
③監査体制の改善
*社外対応の考え方(ライン管理者の同席等)の作成・周知
【実施状況】
(H28.1末現在)
計画
スケジュール
実施項目
①管理者責務に関する教育・研修
平成27年度
9月
10月
11月
④内部けん制強化につながる管理方法の改善
1月
平成28年度
2月
3月
研修実施(11/11完了)
②管理者の責務に係る自己評価
③監査体制の改善
12月
実績
自己評価実施(11/27完了)
上期
下期
継続実施
継続実施
10/9実施済
チェックのしくみ・管理方法の改善,
教育の実施(12/18完了)
35
意識面の改善
【問題点】
・コンプライアンスの意識が一人ひとりにまで十分浸透・徹底していなかった
・「報告する文化」「常に問いかける姿勢」の意識が一人ひとりにまで十分に浸透・徹底
していなかった
【対策の概要】
流量計問題を踏まえた取り組み
これまでの取り組み
(コンプライアンス意識,安全文化醸成の認識向上)
・安全文化醸成に係る行動基準策定
・定例訪問への同行,見学会の対応・同席
・原子力安全文化の日
・役員と発電所員との意見交換,講演会 等
【実施状況】
充実
強化
・本事案の事例研修の実施(①)
・「地域に対し一人ひとりが約束を果たし続
ける意識」の更なる向上(②,③)
・適切な発注業務管理の推進(④,⑤)
(H28.1末現在)
計画
スケジュール
実施項目
平成27年度
9月
10月
11月
12月
1月
実績
平成28年度
2月
3月
上期
下期
①本事案の事例研修
各職場で実施(11/6完了)
継続実施
②コンプライアンスに係る行動基準の策定・実践
各職場で策定(11/6完了)
実践に移行
継続実施
③お客さま視点の価値観を認識する機会の拡大
具体策策定(10/28完了)
実施中
継続実施
各職場で実施(11/6完了)
継続実施
(定例訪問同行や見学会等の対応・同席の参加機会拡大)
④適切な発注業務に係る教育の実施
⑤請負者に対する適切な受注業務への要請
10/2実施済
管理者向け研修や本事案の事例研修等の実施状況
36
コンプライアンス専門家による管理者の責務に関する研修
原子力部門のライン管理者を対象に,コンプライアンス専門家による研修を実施
〔発電所 10/30,11/4,11/11 本社 11/6 〕
講師から「職場から不祥事を
出さない管理者の責務と実
務のポイント」について講演
業務管理や部下との
コミュニケーションについて,
グループで話し合い,発表
本事案の事例研修 等
<コンプライアンス行動基準の例>
各職場において,
 本事案の事例研修を実施
・1人で抱えずチームで最善策を追求し,
信頼される業務運営を行います
 適切な業務発注に関する教育を実施
 各職場のコンプライアンス行動基準を策定
・お客さまの目線で熟慮断行
〔各職場で実施(11/6完了) 〕 ・困ったときはまず相談! 適切な手順
で対応します
本事案の事例研修では,以下のような視点から話し合いを実施
・自らの職場で同様の事案を発生させないためにどう取り組むのか
・地域の皆さまからの信頼回復に向けてどう取り組むか
37
流量計問題に関するご説明・情報発信 等
地域の皆さまへのご説明・情報発信等




報道発表および当社ホームページへの掲載
新聞折込チラシの配布(H27.10.6,30km圏6市に折込)
広報紙「あなたとともに」への掲載・配布(H27.12.23,30km圏6市に折込)
当社主催説明会の実施(H28.1.21 島根県松江市,H28.1.22 鳥取県境港市)
等
関係自治体・議会等へのご説明等
 各自治体・議会の会議におけるご説明(安対協,議会特別委員会・全員協議会等)
 関係自治体(2県6市)向け説明会の実施(H27.9.7,調査報告書案のご説明)
国,関係自治体による確認等
 原子力規制委員会(H27.8.5)において,本事案は保安規定違反の「監視」と判定
 保安検査において,再発防止対策および再発防止対策の実施状況等を確認
・原子力規制庁は,原子力規制委員会(H28.2.3)において,再発防止対策を着実に実施
していることを確認したこと,継続中の対策もあることから今後の保安検査等においても
引き続き確認していく旨を報告。
 関係自治体(2県6市)による立入調査・現地確認(H27.6.30,8.6,9.17,H28.2.12)
<おわりに>
38
 当社は,同様の事案を発生させることのないよう,業務管理の仕組みや業務
運営の改善,さらなる原子力安全文化醸成活動の推進などの再発防止対策を
策定し,順次,実施しているところです。本事案は,国から保安規定違反の「監
視」と判定されており,当社が実施する改善措置の状況については,保安検査
等を通じて,国による確認を受けています。
 再発防止対策の実施状況については,原子力安全文化有識者会議の提言を
受けるとともに,皆さまにお知らせしてまいります。
 また,本事案を踏まえた再発防止対策のほかに,今後,「地域・社会からの信
頼あってこその原子力発電所」という私どもの原点とも言うべき基本的な考え方
を一人ひとりの社員にまで,さらに深く浸透させ,定着させていくため,「原子力
部門人材育成プログラム(仮称)」を策定し,人材育成に努めてまいります。
39
(余白)
40
(参考)島根原子力発電所について
41
1.島根原子力発電所の概要
電気をお客さまにお届けするまで~供給設備の概要~
42
山陰側には大規模な発電所として島根原子力発電所および三隅発電所(石炭火力)があり,
また,山陽側には火力発電所(8ヶ所)や太陽光発電所(2ヶ所)等があります。
供給設備の概要 (平成27年3月31日現在)
発電の現状~9割を火力発電に依存~
43
原子力発電所の停止に伴い,全国で使用される電力の約9割を火力発電所で
発電しています。
【発電電力量に対する発電方法の割合】
(平成21年度)
(平成26年度)
(平成21年度)
(平成26年度)
【単位:%】
原子力
15
石油
7
ガス
20
【単位:%】
0
10
原子力
29
25
石油
火力発電
(約9割)
石炭
水力
新エネ
ガス
8
46
火力発電
(約9割)
29
55
51
6
1
0
11
中国電力
7
3
31
石炭
25
水力
新エネ
8
1
全
国
9
3
(参考)日本の原子力発電所
44
(商業用・平成27年11月17日現在)
東北電力(株)東通原子力発電所(BWR)
東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所(BWR)
1
1
2
3
4
5
6
2
1
東京電力(株)東通原子力発電所(BWR)
北陸電力(株)志賀原子力発電所(BWR)
1
震災以降,
本格工事を休止
2
2
3
1
2
3
2
3
3
2
3
4
4
中部電力(株)浜岡原子力発電所(BWR)
せんだい
九州電力(株)川内原子力発電所(PWR)
九州電力(株)玄海原子力発電所(PWR)
2
6
日本原子力発電(株)東海第二発電所(BWR)
1
準備工事は一時中断
2
5
4
3
2
4
日本原子力発電(株)東海発電所(黒鉛炉)
中国電力(株)上関原子力発電所(BWR)
1
3
3
2
中国電力(株)島根原子力発電所(BWR)
1
2
東京電力(株)福島第二原子力発電所(BWR)
関西電力(株)高浜発電所(PWR)
1
東北電力(株)女川原子力発電所(BW
R)
1
2
3
1
関西電力(株)大飯発電所(PWR)
1
北海道電力(株)泊発電所(PWR)
4
関西電力(株)美浜発電所(PWR)
1
電源開発(株)大間原子力発電所(BWR)
東京電力(株)福島第一原子力発電所(BWR)
日本原子力発電(株)敦賀発電所(PWR)
1
3
2
1
1
2
7
4
<営業運転中>
運転中(2基,178万kW)
定期検査中(41基,4026.8万kW)
【43基合計出力 4204.8万kW】
建設中(3基)
着工準備中(8基)
廃止および廃止決定(14基)
2
3
1
2
3
4
5
6
四国電力(株)伊方発電所(PWR)
1
2
3
<廃 止>
日本原子力発電㈱ 東海発電所
H10.3.31
中部電力㈱ 浜岡原子力発電所1,2号機 H21.1.30
新規制基準適合性確認審査中の
関西電力㈱ 美浜発電所1,2号機
H27.4.27(H27.3.17決定)
プラント
日本原子力発電㈱ 敦賀発電所1号機
H27.4.27(H27.3.17決定)
新規制基準適合性確認審査のうち, 九州電力㈱ 玄海原子力発電所1号機
H27.4.27(H27.3.18決定)
H27.4.30(H27.3.18決定)
原子炉設置変更許可申請について 中国電力㈱ 島根原子力発電所1号機
<事故による廃止>
許可されたプラント
東京電力㈱ 福島第一原子力発電所1~4号機 H24.4.19
東京電力㈱ 福島第一原子力発電所 5,6号機 H26.1.31
<計画中止>
出力規模
東京電力㈱ 福島第一原子力発電所7,8号機 H23.5.20
東北電力㈱ 浪江・小高原子力発電所
H25.3.28
50万kW未満
100万kW未満
100万kW以上
島根原子力発電所立地位置図
45
・島根原子力発電所は,全国で唯一県庁所在地(松江市)に立地しています。
・原子力災害対策を重点的に行う区域は,福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえ,
発電所から約10kmの区域から約30kmの区域に拡大されました。
【発電所から30kmの区域内の自治体】
・島根県,松江市,出雲市,安来市,雲南市
・鳥取県,米子市,境港市
30Km
10Km 拡大
5Km
島根原子力発電所
●
●
境港市
松江市
●
●
出雲市
島根県
●
安来市
●
米子市
鳥取県
雲南市
●
<解説:原子力災害対策を重点的に行う区域(見直し後)>
岡山県
○発電所から約5kmの区域(PAZ:Precautionary Action Zone)
放射性物質が環境へ放出される前の初期の段階に応じて,避難やヨウ素剤服用など予防的防護措置を準備する区域
○発電所から約30kmの区域(UPZ:Urgent Protective action planning Zone)
緊急時の防護措置(屋内退避,避難等)を準備することを定めた区域
島根原子力発電所の構内配置
46
南
北
2号機
1号機
3号機
(平成26年6月撮影)
島根原子力発電所の設備概要と現在の状況
47
1号機
2号機
3号機
営業運転開始
(運転年数)
昭和49年3月
(41年)
平成元年2月
(26年)
未定
(建設中)
定格電気出力
46万kW
82万kW
137.3万kW
原子炉型式
沸騰水型
(BWR)
沸騰水型
(BWR)
改良型沸騰水型
(ABWR)
平成27年4月30日
平成24年1月~
建設中
営業運転終了
停止中
(第29回定期検査中)
(第17回定期検査中)
廃止措置計画認可申請
準備中
国へ適合性確認を申請
(平成25年12月)
運転状況
新規制基準への
対応状況等
設備の据付工事完了
総工事進捗率:93.6%
平成23年4月末現在
適合性確認申請
準備中
48
2.原子力発電の仕組み
原子力発電所のしくみ【沸騰水型】
49
原子力発電所は,原子炉で作った蒸気の力でタービン(発電機につながる羽根
車)を回して発電します
(原子炉建物)
原子炉格納容器
原子炉圧力容器
1
(タービン建物)
蒸気
タービン
発電機
水
燃料集合体
2
制御棒
放水口
冷却水(海水)
復水器
水
水
3
海
ポンプ
取水口
水
4
ポンプ
①燃料から得られる熱を利用して蒸気を作る
②蒸気の力でタービン・発電機を回して発電する
④原子炉の中に水を戻す
③使い終えた蒸気を冷却して水に戻す
核分裂により発生する熱を利用
50
ウラン235に中性子があたると,原子核が2つに分裂(=核分裂)します。
その際に生じる,大きな「熱エネルギー」を利用して発電に必要な蒸気を作ります。
<燃料集合体>
3~5%
核分裂しやすい
「ウラン235」
95~97%
核分裂しにくい
「ウラン238」
ウランの割合
約4.5m
<核分裂のしくみ>
中性子
燃料被覆管
(ジルコニウム合金)
(熱)
ウラン235
(連鎖反応)
熱エネルギー ・・・発電に必要な蒸気を作る
中性子
核分裂生成物
約14cm
中性子
核分裂
ペレット
約10mm
核分裂生成物
・・・次の核分裂を引き起こす
・・・ヨウ素,セシウム等の放射性物質
原子力発電所の安全確保のしくみ
51
・原子力発電所の安全確保の基本は,原子炉を「止める」,原子燃料を「冷やす」および
放射性物質を「閉じ込める」ことです。
・設備の厳重な品質管理はもとより,発電所員の資質向上にも努めています。
・福島第一原子力発電所事故を教訓に,更なる安全性向上に取り組んでいます。
発電所員の
資質向上
厳重な品質管理
入念な点検・検査
原子力発電所の
安全性
安全性を重視した設計
余裕のある設計(信頼性の高い設備)
異常が発生しても・・・
原子炉を・・・
止める
原子燃料を・・・
冷やす
放射性物質を・・・
閉じ込める
原子炉を「止める」
52
核分裂に必要となる中性子を吸収する「制御棒」を挿入し,核分裂の連鎖反応
を止めることにより原子炉を停止させます。
地震による大きな揺れなど,異常を検知すると,自動的に全ての制御棒を挿入
し,原子炉を緊急停止させます。
<核分裂の停止イメージ>
燃料集合体
核分裂生成物
運
転
時
中性子
ウラン235
核分裂
核分裂(連鎖反応)
制御棒が中性子を吸収
停
止
時
<制御棒挿入イメージ>
中性子が不足し
ウラン235 連鎖反応が停止
制御棒を挿入
中性子
核分裂
制御棒
異常を検知すると・・・
約2秒以内に制御棒を所定の
位置まで自動挿入し,原子炉を緊
急停止します。(2号機の例)
原子燃料を「冷やす」機能
53
運転を停止した後も原子燃料から発生する熱(崩壊熱)を,水を用いて冷却します。
冷却には,「水」と水を送るための「ポンプ(設備)」およびそれを動かすための「電源」が
必要となります。
設
備
水 +
+
電
源
=
(複数の冷却手段を確保)
<原子燃料の冷却イメージ>
熱
を
海
に
逃
が
す
水
の
注
水
熱交換器
熱交換器
注水
海
ポンプ
ポンプ
→
→
ポンプ
→
電源
タンク
(水)
ポンプ
→
熱
放射性物質を「閉じ込める」機能
54
高温・高圧に耐える燃料・設備により放射性物質を閉じ込めています。
【ペレット】
原子燃料の原料を固く焼き固めたもの
【燃料被覆管】
ペレットを収める強固な合金製の鞘
【原子炉圧力容器】
原子燃料を収める鋼鉄製の容器
二
重
扉
【原子炉格納容器】
圧力容器を覆う鋼鉄製の容器
【原子炉建物】
原子炉施設を収める頑強な建物
放射線および放射性物質の監視
55
閉じ込める機能が正常に働き,放射線や放射性物質が周辺の環境に
影響を与えていないかどうかを確認するため,発電所周辺の放射線を
継続的に測定・監視しています。
環境放射線モニタリングの例
排気筒モニタ
モニタリングポスト
放水路水モニタ
<イメージ図>
【モニタリングポスト】
大気中の放射線量を継続的に監視
しています。
放射線は自然界にも存在し,その量
は天候等によっても変動するものです
が,大きな変動があると警報により運
転員に知らせる仕組みになっています。
56
3.島根原子力発電所2号機
新規制基準を踏まえた安全対策について
安全確保の考え方と安全対策の位置付け
57
○新規制基準における安全確保の基本的な考え方
従前の規制を強化
①
重大事故対策を新設
②
③
④
異常の発生を
防止する
異常の拡大を
防止する
異常の拡大
緩和,重大
事故に至ら
せない
重大事故の
進展を防止
する
余裕のある設計
止める・冷やす
事故を起こさないための対策
( 1 )耐震性能の確保
( 2 )津波対策
( 3 )様々な自然現象の考慮
( 4 )火災・内部溢水対策
( 5 )電源の信頼性強化
( 6 )その他(設備の保護など)
冷やす・閉じ込める
冷やす・閉じ込める
⑤
放射性物質の
影響から一般
公衆,環境を
守る
防災・復興
事故の進展を防ぐ対策
( 7 )炉心損傷防止対策
( 8 )格納容器破損防止対策
( 9 )放射性物質の拡散抑制対策
(10)緊急時対応機能の強化
(水・電気供給機能,緊急時対策所機能)
(11)テロ対策
安全対策の取り組み
<島根原子力発電所2号機における安全対策の取り組み(イメージ図)>
58
59
(余白)
メモ
60
61
メモ
62
63
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