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ベトナムを中心とした東アジア1)の国際分業構造変化

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ベトナムを中心とした東アジア1)の国際分業構造変化
ベトナムを中心とした東アジア1)の国際分業構造変化
── YNU-GIO 表2)による時系列分析──
グェン・ホアン・フォン・タオ
1.はじめに
うことは未だに課題である.そこで,ベトナム
と他の国・地域との相互依存関係,または国際
現段階の東アジア経済の特徴は二つ挙げられ
的な産業間リンケージを分析・評価することは
る.1 つの特徴は共同体の形成に向けた貿易・
大きな意味をもつ.本稿では 1997 年から 2012
投資 の 自由化 で あ る.AFTA(ASEAN 自由
年までの YNU-GIO 表を利用し,東アジアの国
貿易地域)
,ASEAN・中国 FTA(自由貿易協
際分業構造の中でベトナムはどのような地位を
定)
,2 国 間 の FTA や EPA(経 済 連 携 協 定)
占めているのか把握したい.
など地域間経済統合は,この地域の貿易・投資
多くの先行研究はベトナムの貿易統計または
の自由化を促進している.もう 1 つの特徴は中
ベトナム一国の産業連関表に基づいて分析して
国の台頭である .
いた.しかしながら,貿易統計や一国の産業連
この貿易・投資の自由化の背景の下で,ベト
関表を使う際には,デメリットがある.まず,
ナムは徐々にグローバル生産ネットワーク,特
貿易データを使い,相互依存関係や国際分業を
に東アジア地域の生産ネットワークへ参加して
分析する際に,当該貿易財が輸出される直前の
いく.ただし,東アジア地域の後発国としての
時点での加工地が国内であれば,それは国内財
ベトナムは,この地域の生産ネットワークへの
とみなされ,貿易統計に計上される.しかし,
参加が遅れている.また,この過程で,ベトナ
実際には,その財を生産する際,幾つかの輸入
ムの静的比較優位,特に豊かな天然資源,安い
財の投入が必要であることが多い.貿易データ
人件費等は徐々に失われている.ベトナムはど
で分析する際はこの点を考慮できていない.し
のようにしてこの生産ネットワークに参加する
たがって,一般の貿易統計のみならず,その生
のか,或いはベトナムの工業はこの生産ネット
産間取引までを表す統計が必要となっている.
ワークにおいてどのような地位をもつのかとい
また,ベトナム一国の産業連関表を利用し,分
3)
析する際は,ベトナムの国内の産業連関を把握
1)本稿 で は,東 ア ジ ア は 中国,NIES(韓国,
台湾,シンガポール),ASEAN4(インドネシア,
マレーシア,フィリピン,タイ),ベトナムを示す.
2)YNU-GIO 表は横浜国立大学のグローバル産
業 連 関 表(Yokohama National University-Global
Input Output Table)である.
3)早稲田大学ベトナム総合研究所編(2010)p.i
参照.
できる一方で,他の国・地域との相互依存関係,
または国・地域間の産業間のリンケージなどが
把握できない.しかしながら,国際産業連関表
は,各国の生産と貿易を一つの枠組みに統一し,
経済全体の投入産出構造を単一国のみならず,
国際間かつ産業レベルで分析できる.さらに,
通常の一国の産業連関表では,中間財も最終財
56
(210)
横浜国際社会科学研究 第 21 巻第 3 号(2016 年 9 月)
もいったん当該財が国境を越えたら,輸出と判
他の国際産業連関表と比べ,電子・電気機械部
断される一方で,国際産業連関表では中間財と
門の分類が詳しい5)ため,YNU-GIO 表を利用
最終財の取引を分けて計上しており,中間財に
し,東アジアの分業構造の中でベトナムの電
ついては輸出国と輸入国ともに,産業別になっ
子・電気機械部門の地位を明らかにしていきた
ている.この点を考慮するため,本稿では国際
い.
産業連関表を使い,分析する.
以上のことから,筆者は 1997 年から 2012 年
よく知られている国際産業連関表としてはア
までの国際産業連関表を利用し,まず,各国の
ジア経済研究所(IDE)が作成したアジア国際
最終需要が他の域内国にどの程度の生産を誘発
産業連関表(以下 AIIO 表)が あ る.し か し,
したのかを生産誘発分析から眺望し,域内経済
このアジア国際産業連関表には,ベトナムは内
の相互依存関係について検討する.次にベトナ
生国として含まれていない.これに対し,2014
ムを中心にして,東アジアの国際分業構造の特
年に横浜国立大学は,ベトナムを含む 1997 年
徴を時系列で捉えることにする.
から 2012 年までの Global Input Output Table
(以下 YNU-GIO 表)を公表した.YNU-GIO 表
以外のベトナムを含む国際産業連関表としては
2.‌ベトナムと他の東アジア国の経済と貿易の
状況
経済協力開発機構(OECD)の Inter- country
まず,東アジアの経済をみてみよう.表 1 は
Input Output Tables(以下 ICIO 表)が存在す
アジア経済の実質 GDP 成長率を示すものであ
る .本稿において YNU-GIO 表を利用した理
る.東アジア地域は 1990 年代から「奇跡」と
由は以下の通りである.第 1 に,90 年代から
いわれる高い成長を達成してきた.しかし,ア
2000 年代,2010 年代 の 構造変化 を み る 際 に,
ジア通貨危機によって,それまで 5% を超える
ICIO 表 は 95 年,2000 年,2005 年,2008 年 か
成長率からいきなりマイナス 5%,10% にまで
ら 2011 年の表となっているため,1997 年のア
落ち込んだ.その後成長率は回復したものの,
ジ ア 金融危機,2008 年 の リーマ ンョック な ど
2008 年のリーマンショクの影響で再び低下し
の大きな出来事の前後の変化をみることが困難
た.この間の平均成長率をみると,一番高いの
である.90 年代に入り,東アジアや ASEAN
は中国の 9.7% である.次いでベトナムの 6.6%
諸国は高い成長を達成し,
「アジア奇跡」と言
である.
われ た.し か し,その後,アジア金融危機や
次に,一人当たり GDP の推移を見てみよう.
リーマンショックなどの大きな変動を経験し
表 2 を見て分かるように,アメリカ,日本と
4)
た.YNU-GIO 表はこの期間をカバーしている
だけでなく,毎年の表を公表している.さらに,
他の国際産業連関表と比べ,YNU-GIO 表の最
新表は 2012 年であるため,最新の分析が可能
である.第 2 に,アジア諸国の間で電子・電気
機械が発展している.YNU-GIO 表の部門では,
4)AIIO 表 は 1985 年,1990 年,1995 年,2000
年,2005 年の表がある.ICIO 表は 1995 年,2000
年,2005 年,2008 年~ 2011 年の表がある.その他,
World Input Output Tables(以 下,WIOD 表)は
1995 年から 2011 年にかけて各年表がある.
5)AIIO 表 の 電 子・ 電 気 機 械 産 業 の 分 類 で
は Televison sets, audios and communication
equipment, Electronic computing equipment,
Semiconductors and integrated circuits, Other
electronics and electronic products の 4 つ 産 業
が あ る.YNU-GIO 表 も Office, accouting and
computing machinery, Electrical machinery and
apparatus, Radio, televison and communication
equipment, Medical, precision and optical
instruments と い う 4 つ 産業 が あ る.WIOD 表 で
は Electrical と い う 一 つ の 産業 で あ り,ICIO 表
の 電子・電気機械産業 は 二 つ の Electrical except
electrical machinery, Electrical machinery and
apparatus がある.
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ベトナムを中心とした東アジアの国際分業構造変化
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表1 実質
GDP
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出所:‌ADB アジア開発銀行の Key Indicators 2013 により作成 (*)アメリカのデータ:http://www.ecodb.net,( 2016 年
1 月 30 日)
表 2 一人当たり GDP の推移
単位:米ドル 㻝㻥㻥㻣ᖺ 㻝㻥㻥㻤ᖺ 㻝㻥㻥㻥ᖺ 㻞㻜㻜㻜ᖺ 㻞㻜㻜㻝ᖺ 㻞㻜㻜㻞ᖺ 㻞㻜㻜㻟ᖺ 㻞㻜㻜㻠ᖺ 㻞㻜㻜㻡ᖺ 㻞㻜㻜㻢ᖺ 㻞㻜㻜㻣ᖺ 㻞㻜㻜㻤ᖺ 㻞㻜㻜㻥ᖺ 㻞㻜㻝㻜ᖺ 㻞㻜㻝㻝ᖺ 㻞㻜㻝㻞ᖺ
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出所:‌
ADB アジア開発銀行の
Indicators
( 2016
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以上貿易マトリクスを作成することより,東
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が高い.
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マレーシアをのぞく中国,タイ,フィリピンの
アジアの貿易の流れを把握できた.しかしなが 一人当たり GDP は 1700 から 6000 ドルの間で
ら,貿易構造と最も緊密な関係にある産業連関
ある.2008 年にベトナムは低所得国から中所得
と相互依存関係はまだ明らかにはできない.第
国に入ったため,一人当たり GDP は一番低い.
5 節で,国際産業連関表を使い,この課題を解
続いて各国・地域間の貿易における相互依存
決する.
関係を見てみよう.表 3 は東アジア間の輸出か
次に,ベトナムの貿易構造を詳しく見よう.
らみた貿易マトリクス(1997 年と 2012 年)で
表 4 をみると,ベトナムの貿易は 2000 年代に
ある.1997 年に比べると,2012 年に各国・地
入り,著しく成長してきた.しかし,貿易収支
域の輸出額が増加している.拡大率をみると,
を見てみると,赤字状態が続いていた.特に
二つのことが読み取れる.第 1 に,ほとんどの
2000 年代半ばにおいてその赤字幅が急速に拡
国・地域において中国への輸出額は増加してお
大した.輸出入成長率は 2 桁で,高い.1997 年
り,15 年間 で 日本以外,拡大率 は 8 倍以上 で
から 2012 年にかけて,輸出平均成長率は 19%
ある.同時に,他の国・地域への中国の輸出額
で あ る の に 対 し,輸入平均成長率 は 16% で あ
も増加している.第 2 に,輸出額はまだ小さい
る.また,輸出が GDP に占める割合は次第に
ものの,ベトナムの他の国・地域への輸出拡大
増加 し,1997 年 の 43% か ら 2012 年 に 80% に
率は中国より大きい.このように,中国の貿易
達している.同時に輸入が GDP に占める割合
が拡大したのみならず,ベトナムの貿易が拡大
は 1997 年 の 51% か ら 2012 年 に は 76.5% に も
していることも注目されている.
増加している.
58
横浜国際社会科学研究 第 21 巻第 3 号(2016 年 9 月)
(212)
表 3 輸出から見たアジア太平洋地域の貿易マトリクス
単位:100 万ドル 㻝㻥㻥㻣ᖺ
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出所:UN Comtrade Database (http://www.comtrade.un.org/), 2015 年 12 月 12 日
続いて,ベトナム貿易における相互依存関係
ベトナムの輸出は先進国に主眼が置かれている
を見てみよう.
と考えられる.また,2012 年の 10 ヵ国への輸
表 5 は 1997 年から 2012 年にかけてのベトナ
出合計額は世界への総額の約 60% を占めてい
ムの輸出推移を示すものである.1997 年に比
る.その内,東アジアへの輸出は 30% ほどで
べると,2012 年には各国への輸出額が増加し
ある.東アジアはベトナムの発展に対し,重要
ている.国別でみると,対米の輸出額が大きく
な地域だと考えられる.
増加して日本を上回っており,ベトナムの最大
表 6 は 1997 年から 2012 年にかけて,ベトナ
の輸出国になった.日本への輸出額が増加して
ムの輸入推移を示すものである.1997 年に比
いるのに対し,輸出シェアは 1997 年から徐々
べると,2012 年には各国からの輸入額が増加
に減少した.しかし,2012 年にはまだ第 2 番
している.輸入シェアの面からみると,中国か
目の輸出シェアを維持している.
このことから,
ら の 輸入 の シェア は 1997 年 の 3.4% か ら 2012
ベトナムを中心とした東アジアの国際分業構造変化(グェン・ホアン・フォン・タオ) (213)
59
表 4 ベトナムの貿易構造
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出所:ADB アジア開発銀行の Key Indicators 2014 により作成
表 5 ベトナムの輸出推移
単位:10,000 ドル 㡑ᅜ
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出所:IMF の Directions of Trade Statistics により作成
年には 25.8% に達し,
拡大率が注目されている.
は世界への総額の約 70% を占めている.その
逆に,対米の輸入シェアは小さいものの,韓国,
内,東アジアへの輸出は 64.5% ほどである.つ
日本,台湾はベトナムにとって,重要な輸入先
まり,輸入先は中国,韓国,日本,台湾などで,
である.また,2012 年に 10 ヵ国の輸入合計額
殆ど東アジア中心である.
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60
横浜国際社会科学研究 第 21 巻第 3 号(2016 年 9 月)
(214)
表 6 ベトナムの輸入推移(単位:10000 ドル)
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出所:IMF の Directions of Trade Statistics により作成
出所:ベトナム商工省より作成(http://www.moit.gov.vn/),2016 年 5 月 12 日
図 1 ベトナムの輸出構造
図 2 ベトナムの輸入構造
次に,ベトナムの輸出入構造の内訳をみて
以上を占めている.主要な輸出品目は縫製品,
みよう(図 1,2)
.ベトナムの輸出面から,農
原油,電話各種及び部品,履物,水産物,カシュー
林水産業 の 輸出 シェア は 2000 年 の 29% か ら
ナッツ,ゴマ,カニ,米,コーヒー,天然ゴム
2011 年の 22.5% にまで減少しているとわかる.
などである.
一方,軽工業及 び 手工業 の 輸出 シェア は 2000
ベトナムの輸入面では,消費財の輸入シェア
年の 33.9% から 2011 年の 41.6% に増加してい
が 2000 年の 6.2% から 2011 年の 9.5% に増加し
る.また,重工業及び鉱業の輸出シェアは 30%
ている.ただし,総輸入シェアに対し,わずか
ベトナムを中心とした東アジアの国際分業構造変化(グェン・ホアン・フォン・タオ) (215)
61
な数字である.原材料の輸入シェアは 2000 年
料・たばこだけがベトナムの重点的な産業と言
の 63.2% か ら 2006 年 の 67.6% を ピーク に,そ
える.殆どの製造業は後方連関値は 1 より高い
の 後,59% に 低下 し た.機械,設備及 び そ の
ものの,輸入誘発係数も 1 より高い.サービス
他の輸入シェアは 28% ~ 31% ほどである.主
業が両方の値は 1 より低い.さらに,生産性を
な輸入品目は機械・設備部品,石油製品,コン
効率的 に さ せ,輸出構造 で は 工業部門 の 20%
ピューター・電子製品・部品,織布,鉄・鉄鋼
か ら サービ ス 部門 に 転換 し た ら,後方連関値
などである.
は 1 より高くなるというベトナムのハノイ国家
以上の貿易構造から,ベトナムは,主に加工
大学の研究結果に賛成した.このことから,ベ
用原材料・中間財を輸入し,外資を主力にした
トナム経済構造が工業,サービス業,農業とい
製造活動によって加工された完成品を輸出する
う発展させる順番は正しくないだろうと指摘し
型と天然原料や農業・水産業の輸出という型と
た.つぎに,2000 年から 2009 年にかけてベト
の総合的なものだと考えられる.よって,経済
ナム経済の成長率は高い一方,貿易収支赤字も
発展に対し,中間財投入は極めて大きい役割を
深刻 に なって い る.分析結果 と し て は,1989
果たしていると言える.
年から 2007 年にかけて,殆どの製造業,加工
要するに,ベトナムはアジアから工業用中間
業,建設業 は 輸入誘発係数 が 徐々に 高 く なっ
財を輸入して,
完成品を先進国に輸出している.
た.ベトナムの輸出加工区における外国からの
生産活動において,ベトナムは中間財輸入への
委託生産と機械・原材料の超過輸入が貿易収支
依存度が高い.これは,ベトナムの貿易収支赤
赤字の原因であると Bui らは言う.また,1989
字の一つの原因だと考えられる.したがって,
年には消費支出による輸入誘発係数が高かった
次に中間財の面から研究を進める.
が,2007 年に入ると,投資による輸入誘発係
3.先行研究
数が上回っている.輸出による輸入誘発係数も
徐々に増加し,投資による輸入誘発係数に次い
ベトナム産業連関に関する先行研究は,Bui
でいる.この期間の限界資本指数(Incremental
et al.( 2011)
, グェン( 2016)
, 国 光( 2011)
Capital Output Ratio-ICOR)は 高 く,つ ま り
などがある.
投資効率はあまり高くない.このことから,投
Bui, T. et al.(2011)で は,16 部門分類6)の
資の生産性が低いことが貿易収支赤字の一つの
ベ ト ナ ム 産業連関表(1989 年,1996 年,2000
原因だと述べた.Bui らの研究の結果は一国の
年,2007 年)を 競争輸入型 か ら 非競争輸入型
産業連関表から得たものであるため,この結果
へ変換し,分析した.まず,ベトナムの重点的
は国際産業連関に基づいて検討する必要があ
な産業とベトナムの適切な経済構造を確定する
る.
ため,後方連関と輸入誘発係数を計算した.後
グェン(2016)では,ベトナムの産業連関表
方連関値> 1 かつ輸入誘発係数値< 1 の産業を
(1996 年,2000 年,2007 年)を 実質化 し,産
ベトナムの重点的な産業であると定義してお
業連関分析手法を用い,ベトナムの産業構造の
り,2007 年 の 結果 で は,農業及 び 食料品・飲
変化を踏まえた上で,この時期のベトナムの経
済成長要因を明らかにした.結果として,農林
6)16 部門は農業,漁業,林業,鉱業,食料品・
飲料・たばこ,その他の消費製品,工業材料,資本財,
電気・ガス・水道,建設,卸売・小売,運輸サービス,
郵便・通信,金融・保険・不動産・経営 サービ ス,
その他の民間サービス,政府サービスである.
水産業のシェアが減少しているのに対し,製造
業やサービス業のシェアが拡大していること.
特 に,電気機械,輸送機械,金属製品,建設,
卸売・小売,運輸の成長がかなり目立っている.
このことから,農林水産業より,製造業やサー
62
(216)
横浜国際社会科学研究 第 21 巻第 3 号(2016 年 9 月)
ビス業が経済成長に大きく貢献していると述べ
の生産を誘発する効果も大きいと述べている.
ている.また,DPG 分析手法により,1996 年
さらに,ベトナムの投資や輸出による生産誘
から 2000 年にかけて輸出はベトナムの最大の
発効果のうち反射効果は,自国で生じる全生
成長要因だと確認された.しかしながら,2000
産誘発効果 の 10% ~ 20% に の ぼ る こ と が 明
年以降 は 投入係数 の 変化 と 輸出 は 成長要因 と
らかとなった.最後に,ベトナムの投資増や
なっている.経済が発展するにつれて中間財取
輸出増は,東アジアの中でも日本に対するプ
引が盛んになり,つまり,投入係数が大きくな
ラス影響が大きいこと,ベトナムでは輸出増
る.これは,ベトナムは経済発展の結果,複雑
加よりも投資増加の方が生産誘発効果が高く,
な製品を製造できるようになったからだと考え
タイでは逆の関係にあることがわかった.
られる.最後に,ベトナムのリーディング・イ
続いて,東アジア諸国の相互依存関係や域内
ンダストリーは石炭・原油・天然ガス,なめし
分業についても多くの研究が行われている.長
革・毛皮・同製品などから電気機械,輸送機械,
谷部(2002)で は,1990 年代以後,東 ア ジ ア7)
金属製品,その他の製造工業製品,飼料,運輸
域内諸国のマクロ成長率,貿易や直接投資の伸
に転換した.グェン(2016)の研究では一国の
び率に関する限りは,
「NIES 効果」が大きく
産業連関表を利用し,ベトナムの経済構造を分
なったように見えるが,日本,アメリカ,EU
析した.一方,生産活動がベトナム国内で完結
という先進国からの依存関係から離れて自立し
するのは極めてまれである.つまり,自国の産
た経済地域として発展したかどうかを考察し
業構造だけではなく,他国との産業リンケージ
た.アジア経済研究所が公表した 1985-90-95 年
を分析することも不可欠である.
アジア国際産業連関表に基づき,生産誘発分析
国光(2011)は ア ジ ア 国際産業連関表 に ベ
手法と総投入基準の国産化率(国際分業率)か
ト ナ ム を 組 み 込 ん だ 2000 年拡大 ア ジ ア 地域
ら,この時期における日本,アメリカ経済と
間産業連関表(E-AIRIO 表)を 推計 す る こ と
の 依存関係 と 域内 の 相互依存関係 を 明 ら か に
により,ベトナム経済成長のエンジンである
した.結果としては NIES・ASEAN 諸国の高
投資と輸出の増加に伴う生産誘発効果,特に,
い成長と貿易の拡大が確認された.ただし,輸
投資や輸出の増加が他国を経由して再び当該
出入ともにアメリカと日本,ROW が依然とし
国に跳ね返ってくる反射効果を定量的に分析
て巨大な存在である.東アジア地域への生産誘
した.さらに,タイにおける同様な生産誘発
発に対して,そのほかの世界(ROW)や米国
効果と比較し,ベトナム産業構造の特徴を明
の最終需要が多大な影響力を持っていること
らかにした.結果としては以下の通りである.
を,誘発分析という視点から明らかにした.ま
まず,ベトナムは東アジアの他の分析対象国
た,国際分業という視点から,日本や米国が自
に 比 べ,工業化 の 初期段階にあるため,影響
国内の産業部門に依存する割合が高いのに対
力係数,感応度係数 の 両方 が 小 さ い.こ れ に
し,ASEAN,NIES の一部の諸国(地域)では,
対 し,同 じ 政治・経済体制をとる中国は製造
自国内の産業部門に依存する割合を高めている
業 や 貿易量 が 大 き い ため,前方・後方連関と
ことを指摘している.しかしながら,全体の構
もに大きく,東アジアや米国に対する影響力
造としては他国に,特に日本,米国,ROW に
は大きい.日本,アメリカ,韓国のような先
依存する割合が高く,機械,金属製品,化学製
進諸国 は 後方連関 が小 さく,前方連関が大き
い.また,経済成長のエンジンである投資や
輸出の増加はベトナム国内産業への波及効果
もさることながら,他の東アジア諸国や米国
7)東アジアは日本を除く,
インドネシア,
マレー
シア,
フィリピン,
シンガポール,
タイ,中国,台湾,
韓国である.
ベトナムを中心とした東アジアの国際分業構造変化(グェン・ホアン・フォン・タオ) (217)
63
品部門などではその傾向が一層強まることが確
及するといった構造が確認された.
認された.
分析結果により東アジア経済圏の
「自
また,国際垂直分業についての研究は,Hummels,
立」や「自己循環メカニズム」の成立まで直ち
Ishii and Yi(2001)
,木村(2006)
,藤田(2006)な
に結論づけることは早急であると指摘した.
ど挙げられる.藤田(2006)は,fragmentation
Hasebe and Shrestha(2006)は 1985 年,1990
周辺 の 先行研究成果 を サーベ イ し た 上 で,
年,1995 年及び 2000 年推計表を用い,拡張し
vertical specialization share(VS)モデルを拡張
た総投入基準国際分業率手法により,東アジア
し,1990 年,1995 年アジア国際産業連関表を用
地域 の相互依存関係(国際分業)の分析を行っ
い,東アジア地域における中間財貿易での垂直
た.結果として,東アジア地域における多様な
的国際分業を分析した.1990 年代前半において
相互依存がマクロレベルでも産業レベルでも確
は日本→アジア諸国・地域→米国という中間財
認された.一つの国の中でも個々の生産産業に
フローが大きく,また,電気・電子部門での VS
おける相互依存構造は異なる.自国に対する依
の伸張が著しいことを示した.さらに,東アジ
存が平均的に低下していたのに対し,域内他国
ア域内をグループ化し,同様に VS を計算する
に対する依存が平均的に上昇していた.この数
ことにより,この増加しつつある電気・電子部
年域内相互依存は高まっているが,依存の規模
門での VS は,グループ外に流出するよりもグ
は小さい.日本,米国,ROW などの域外への
ループ域内での連鎖の方が大きく,間接的では
依存は相対的に高い.総合的には経済統合に向
あるが,fragmentation の存在を示唆する結果で
けてある程度の前進はあるが,東アジア地域は
あると主張した.
多様な相互依存や域外への高い依存などの問題
以上の研究では,ほとんどがアジア経済研究
に直面しているため,東アジア地域経済金融統
所 に よって 公表 さ れ た 国際産業連関表 を 基 に
合(EMU)は時期尚早であると主張した.
し,分析が行われている.しかし,国際産業連
横橋・時子山・下田(2007)は 1995 年,2000
関表の作成には大変時間がかかるため,公表
年アジア国際産業連関表を用いた.14 部門に
される産業連関表は現在から考えると年次が
統合し,中国,米国,東アジア,ASEAN とい
比較的古いものが多い.従って,以上の先行研
う 4 地域 で 地域間 の貿易関係に関する分析を
究は 2000 年代前半に注目した分析となってい
行った.アジア国際産業連関表及び国連貿易統
る.さらに,ベトナムのデータが国際産業連関
計 か ら,1995 年以降,中国 が 電気機械産業 の
表に含まれていないため,ベトナムを含むアジ
最終財を中心に米国への輸出を加速し,そのた
ア国・地域の相互依存関係や国際分業構造を分
めに必要な中間財を東アジア地域から輸入する
析した研究は国光(2011)以外,筆者の知る限
という三角貿易構造を確認した.この構造によ
りまだない.そこで,2000 年代後半東アジア
り,中国における対東アジア赤字や対米黒字を
の詳細な国際分業構造と各国間の相互依存関係
拡大させている実態が確認された.また,地域
が重要であると考えられる.本稿は 1997 年か
間の生産波及効果及び輸入誘発効果の推計結果
ら 2012 年までの YNU-GIO 表に基づき,生産
から,米国の民間最終需要支出が中国の電気機
誘発分析,国産化率(国際分業率)を主として
械産業の生産を誘発していることがわかった.
用い,ベトナムに注目し,東アジア国際分業構
さらに,中国の原材料輸入を通じて東アジア地
造を検討する.
域 や ASEAN の 電気機械産業 の 生産 に ま で 波
以上の先行研究やベトナム経済の現状を踏ま
8)
8)東アジアは日本を除く,東アジアの 8 カ国・
地域を示す.
えると,本稿において次のような仮説が立てら
れる.
まず,第 1 仮説としては,第 2 節のベトナム
64
(218)
横浜国際社会科学研究 第 21 巻第 3 号(2016 年 9 月)
の 貿易構造 の 分析 に よ る と,日本,米国,東
で あ り,最終需要面 か ら み る と 内需依存型 で
アジアなどへの輸出は 1997 年から急に増加し
あり,これらを統合して,「自立的構造」とみ
ているため,1997 年以降ベトナムの生産誘発
る.そのため,東アジア経済圏の「自立」や「自
効果は東アジアや米国への効果が次第に大きく
己循環メカニズム」の成立まで直ちに結論づ
なっているのではないかという仮説である.
けることは早急であると示した.したがって,
次に,第 2 仮説としては,Bui, T. et al.(2011)
1995 年までの長谷部(2002)の結果を踏まえ,
の研究によると,ベトナムにおいて近年輸出に
1997 年から 2012 年にかけても東アジアはまだ
よる輸入誘発係数が増加しており,かつベトナ
自立的な構造になっていないのではないかと
ムにおける輸出の GDP に占める割合は高いこと
いうのが第 5 仮説である.
から,ベトナムの国産化率が減少しているので
4 データ及び分析手法
はないかという仮説である.
また,第 3 仮説としては,第 2 仮説との関連
4. 1 データ
でベトナムは日本,韓国,中国からの輸入額及
アジア太平洋地域の生産波及効果や分業構造
び輸入シェアは高いことから,国産化率の減少
がどのように変化しているかを把握するために
分を補うため,日本,韓国,中国からの中間財
は,国際産業連関表が必要になる.アジアにつ
輸入への依存度が高まっているのではないかと
い て の 最初 の 国際産業連関表 は ア ジ ア 経済研
いう仮説である.
究所が作成し公表した,AIIO 表である.AIIO
さ ら に,グェン(2016)で は,2000 年以降
表はアジア太平洋地域の産業構造や貿易構造,
ベトナムのリーディング・インダストリーが
各国間 の 相互依存関係 を 数量的 に 分析 で き る
電気機械,輸送機械,金属製品,運輸 な ど で
ツールであるが,AIIO 表の作成は各国の統計
あることがわかった.また,輸入構造からベ
機関や研究機関との共同研究として実施され,
トナムは日本,中国,ASEAN 諸国からの中間
各国の産業連関表がベースとなっているため,
財投入に依存している.このことから国内の
作成するには多大な時間がかかり,公表が対象
製造産業,特 に 電子・電気機械産業 が 発展 す
年から大幅に遅れてしまうという問題が存在す
ると共に,東アジアへの依存度が高くなって
る.1985 年から 5 年ごとの産業連関表が公表
いるのではないかというのが第 4 仮説である.
されており,最新のものは 2005 年の表である.
最後 に,長谷部(2002)で は,各国 の 自国
内生国はアジア地域の 10 ヵ国,最大の部門数
及び他国の最終需要への依存度について,日
は 76 部門 に なって い る.し か し,AIIO 表 の
本,アメリカの内需依存度がかなり高いのに
中では,ベトナムは内生国として扱われておら
対 し,ASEAN,NIES 諸国 は,一部 に 内需依
ず,本稿の分析対象であるベトナムの分析には
存度を高めているものの,全体の構造として
使い難い.
は日本,アメリカの水準とはかなりの隔たり
AIIO 表以外 で は EU 委員会 の 支援 を 受 け
があることを示した.また,各国の投入構造
た World Input-Output Database( WIOD )
からみると,日本やアメリカが自国内の産業
Project の作成によるものがある.WIOD 表の
部門 に 依存 す る 割合 が 非常 に 高 い の に 対 し,
内生国 は 40 国(地域),部門数 は 35,全世界
ASEAN,NIES 諸国 は,一部 で 自国内産業 の
の国・地域が内生国として網羅されており,グ
割合を高めているものの,全体の構造として
ローバ ル 化 の 効果 に よ る 貿易 パ ターン,環境
は他国,特に日本,アメリカ,ROW に依存す
負荷,社会経済発展などの分析も可能である.
る割合が高い.日本とアメリカの経済構造は
WIOD 表 に は ヨーロッパ 諸国間 の 統合 や 価値
投入面からみると中間財に関して自国依存型
連鎖を正確に分析できる利点がある.しかし,
ベトナムを中心とした東アジアの国際分業構造変化(グェン・ホアン・フォン・タオ) (219)
65
表 7 国際産業連関表の簡単比較
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㼃㻵㻻㻰⾲
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㼙㼍㼏㼔㼕㼚㼑㼞㼥
㻱㼘㼑㼏㼠㼞㼕㼏㼍㼘㻌㼙㼍㼏㼔㼕㼚㼑㼞㼥㻌㼍㼚㼐㻌㼍㼜㼜㼍㼞㼍㼠㼡㼟 㻱㼘㼑㼏㼠㼞㼕㼏㼍㼘㻌㼙㼍㼏㼔㼕㼚㼑㼞㼥㻌㼍㼚㼐㻌㼍㼜㼜㼍㼞㼍㼠㼡㼟
㻾㼍㼐㼕㼛㻘㻌㼠㼑㼘㼑㼢㼕㼟㼛㼚㻌㼍㼚㼐㻌㼏㼛㼙㼙㼡㼚㼕㼏㼍㼠㼕㼛㼚
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㻹㼑㼐㼕㼏㼍㼘㻘㻌㼜㼞㼑㼏㼕㼟㼕㼛㼚㻌㼍㼚㼐㻌㼛㼜㼠㼕㼏㼍㼘
㼕㼚㼟㼠㼞㼡㼙㼑㼚㼠㼟
表 8 部門分類
␒ྕ
㻝
㻞
㻟
㻠
㻡
㻢
㻣
㻤
㻥
㻝㻜
㻝㻝
㻝㻞
㻝㻟
㻝㻠
㻝㻡
㻝㻢
㻝㻣
㻝㻤
㒊㛛ྡ
㻭㼓㼞㼕㼏㼡㼘㼠㼡㼞㼑㻘㻌㼔㼡㼚㼠㼕㼚㼓㻘㻌㼒㼛㼞㼑㼟㼠㼞㼥㻌㼍㼚㼐㻌㼒㼕㼟㼔㼕㼚㼓
㻹㼕㼚㼕㼚㼓㻌㼍㼚㼐㻌㼝㼡㼍㼞㼞㼥㼕㼚㼓
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㼀㼑㼤㼠㼕㼘㼑㼟㻘㻌㼠㼑㼤㼠㼕㼘㼑㻌㼜㼞㼛㼐㼡㼏㼠㼟㻘㻌㼘㼑㼍㼠㼔㼑㼞㻌㼍㼚㼐㻌㼒㼛㼛㼠㼣㼑㼍㼞
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㻼㼡㼘㼜㻘㻌㼜㼍㼜㼑㼞㻘㻌㼜㼍㼜㼑㼞㻌㼜㼞㼛㼐㼡㼏㼠㼟㻘㻌㼜㼞㼕㼚㼠㼕㼚㼓㻌㼍㼚㼐㻌㼜㼡㼎㼘㼕㼟㼔㼕㼚㼓
㻯㼛㼗㼑㻘㻌㼞㼑㼒㼕㼚㼑㼐㻌㼜㼑㼠㼞㼛㼘㼑㼡㼙㻌㼜㼞㼛㼐㼡㼏㼠㼟㻌㼍㼚㼐㻌㼚㼡㼏㼘㼑㼍㼞㻌㼒㼡㼑㼘
㻯㼔㼑㼙㼕㼏㼍㼘㼟㻌㼍㼚㼐㻌㼜㼔㼍㼞㼙㼍㼏㼑㼡㼠㼕㼏㼍㼘㼟
㻾㼡㼎㼎㼑㼞㻌㼍㼚㼐㻌㼜㼘㼍㼟㼠㼕㼏㼔㻌㼜㼞㼛㼐㼡㼏㼠㼟
㻻㼠㼔㼑㼞㻌㼚㼛㼚㻙㼙㼑㼠㼍㼘㼘㼕㼏㻌㼙㼕㼚㼑㼞㼍㼘㻌㼜㼞㼛㼐㼡㼏㼠㼟
㻮㼍㼟㼕㼏㻌㼙㼑㼠㼍㼘㼟
㻲㼍㼎㼞㼕㼏㼍㼠㼑㼐㻌㼙㼑㼠㼍㼘㻌㼜㼞㼛㼐㼡㼏㼠㼟
㻹㼍㼏㼔㼕㼚㼑㼞㼥㻌㼍㼚㼐㻌㼑㼝㼡㼕㼜㼙㼑㼚㼠
㻻㼒㼒㼕㼏㼑㻘㻌㼍㼏㼏㼛㼡㼚㼠㼕㼚㼓㻌㼍㼚㼐㻌㼏㼛㼙㼜㼡㼠㼕㼚㼓㻌㼙㼍㼏㼔㼕㼚㼑㼞㼥
㻱㼘㼑㼏㼠㼞㼕㼏㼍㼘㻌㼙㼍㼏㼔㼕㼚㼑㼞㼥㻌㼍㼚㼐㻌㼍㼜㼜㼍㼞㼍㼠㼡㼟
㻾㼍㼐㼕㼛㻘㻌㼠㼑㼘㼑㼢㼕㼟㼕㼛㼚㻌㼍㼚㼐㻌㼏㼛㼙㼙㼡㼚㼕㼏㼍㼠㼕㼛㼚㻌㼑㼝㼡㼕㼜㼙㼑㼚㼠
㻹㼑㼐㼕㼏㼍㼘㻘㻌㼜㼞㼑㼟㼏㼕㼟㼕㼛㼚㻌㼍㼚㼐㻌㼛㼜㼠㼕㼏㼍㼘㻌㼕㼚㼟㼠㼞㼡㼙㼑㼚㼠㼟
㻹㼛㼠㼛㼞㻌㼢㼑㼔㼕㼏㼘㼑㼟㻘㻌㼠㼞㼍㼕㼘㼑㼞㼟㻌㼍㼚㼐㻌㼟㼑㼙㼕㻙㼠㼞㼍㼕㼘㼑㼞㼟
␒ྕ
㻝㻥
㻞㻜
㻞㻝
㻞㻞
㻞㻟
㻞㻠
㻞㻡
㻞㻢
㻞㻣
㻞㻤
㻞㻥
㻟㻜
㻟㻝
㻟㻞
㻟㻟
㻟㻠
㻟㻡
㒊㛛ྡ
㻻㼠㼔㼑㼞㻌㼠㼞㼍㼚㼟㼜㼛㼞㼠㻌㼑㼝㼡㼕㼜㼙㼑㼚㼠
㻻㼠㼔㼑㼞㻌㼙㼍㼚㼡㼒㼍㼏㼠㼡㼞㼕㼚㼓
㻱㼘㼑㼏㼠㼞㼕㼏㼕㼠㼥㻘㻌㻳㼍㼟㻌㼍㼚㼐㻌㼃㼍㼠㼑㼞㻌㼟㼡㼜㼜㼘㼥
㻯㼛㼚㼟㼠㼞㼡㼏㼠㼕㼛㼚
㼃㼔㼛㼘㼑㼟㼍㼘㼑㻌㼍㼚㼐㻌㼞㼑㼠㼍㼕㼘㻌㼠㼞㼍㼐㼑㻧㻌㼞㼑㼜㼍㼕㼞㼟
㻴㼛㼠㼑㼘㼟㻌㼍㼚㼐㻌㼞㼑㼟㼠㼍㼡㼞㼍㼚㼠㼟
㼀㼞㼍㼚㼟㼜㼛㼞㼠
㻼㼛㼟㼠㻌㼍㼚㼐㻌㼠㼑㼘㼑㼏㼛㼙㼙㼡㼚㼕㼏㼍㼠㼕㼛㼚㼟
㻲㼕㼚㼍㼚㼏㼑㻌㼍㼚㼐㻌㼕㼚㼟㼡㼞㼍㼚㼏㼑
㻾㼑㼍㼘㻌㼑㼟㼠㼍㼠㼑㻌㼍㼏㼠㼕㼢㼕㼠㼕㼑㼟
㻾㼑㼚㼠㼕㼠㼚㼓㻌㼛㼒㻌㼙㼍㼏㼔㼕㼚㼑㼞㼥㻌㼍㼚㼐㻌㼑㼝㼡㼕㼜㼙㼑㼚㼠
㻯㼛㼙㼜㼡㼠㼑㼞㻌㼍㼚㼐㻌㼞㼑㼘㼍㼠㼑㼐㻌㼍㼏㼠㼕㼢㼕㼠㼕㼑㼟
㻾㼑㼟㼑㼍㼞㼏㼔㻌㼍㼚㼐㻌㼐㼑㼢㼑㼘㼛㼜㼙㼑㼚㼠
㻻㼠㼔㼑㼞㻌㼎㼡㼟㼕㼚㼑㼟㼟㻌㼍㼏㼠㼕㼢㼕㼠㼕㼑㼟
㻼㼡㼎㼘㼕㼏㻌㼍㼐㼙㼕㼚㼕㼟㼠㼞㼍㼠㼕㼛㼚㻘㻌㼟㼛㼏㼕㼍㼘㻌㼟㼑㼏㼡㼞㼕㼠㼥㻌㼍㼚㼐㻌㼐㼑㼒㼑㼚㼟㼑
㻱㼐㼡㼏㼍㼠㼕㼛㼚
㻴㼑㼍㼘㼠㼔㻘㻌㼟㼛㼏㼕㼍㼘㻌㼣㼛㼞㼗㻌㼍㼚㼐㻌㼛㼠㼔㼑㼞㻌㼟㼑㼞㼢㼕㼏㼑㼟
WIOD 表でも,ベトナムは内生国として扱わ
れている.他のデータベースと違って,アジア
れていない.
11 ヵ国を内生国として含む,毎年のデータを
ベトナムを内生国として扱う国際産業連関
提供していることと 2012 年以降も最新のデー
表 は 2014 年 に 横浜国立大学 が 公表 し た YNU-
タを迅速かつ継続的に公表している点が YNU-
GIO 表と 2015 年に OECD が公表した ICIO 表
GIO 表 の 最大 の 特徴 で あ る.さ ら に,電子・
で あ る.YNU-GIO 表 は「生産者価格評価」に
電気機械産業の詳細な分類ももう一つの特徴で
よる「非競争輸入型国際産業連関表」で,各年
ある.
分現在 1997 年から 2012 年までの 16 表が利用
ICIO 表 で は,内生国 は 65 ヵ国(地域)で,
可能となっている.内生国はベトナムを含め
34 部門である.1995 年から 2005 年まで,5 年
た 29 の 国・地域(うちアジア 11 ヵ国)
,外生
ごとの国際産業連関表であり,2008 年から毎
国として 5 の国・地域(香港,その他アジア諸
年 の 国際産業連関表 で あ る.現在 の 最新表 は
国(ROA), 欧州諸国(ROE), 石油輸出機構
㻱㼤㼜㼛㼞㼠㻌㼠㼛
2011 年である.ICIO
表の電子・電気機械産業
㻵㼚㼠㼑㼞㼙㼑㼐㼕㼍㼠㼑
㻲㼕㼚㼍㼘㻌㻰㼑㼙㼍㼚㼐
㼀㼛㼠㼍㼘㻌㻻㼡㼠㼜㼡㼠
㻾㻻㼃
㼂㼕㼑㼠㼚㼍㼙
㻶㼍㼜㼍㼚
㼂㼕㼑㼠㼚㼍㼙 分類は二つの産業で,他の国際産業連関表と比
㻶㼍㼜㼍㼚
(OPEC)
,その他の世界(ROW)
)から構成さ
㼂㼕㼑㼠㼚㼍㼙
㻶㼍㼜㼍㼚
㻾㻻㼃
㼂㻭
㼀㼛㼠㼍㼘㻌㻵㼚㼜㼡㼠
ܼଵଵ
ܼଶଵ
ܼௐଵ
ܸଵ
‫ݔ‬ଵ
ܼଵଶ
ܼଶଶ
ܼௐଶ
ܸଶ
‫ݔ‬ଶ
‫ ܨ‬ଵଵ
‫ ܨ‬ଶଵ
‫ ܨ‬ௐଵ
‫ ܨ‬ଵଶ
‫ ܨ‬ଶଶ
‫ ܨ‬ௐଶ
‫ ܧ‬ଵௐ
‫ ܧ‬ଶௐ
‫ݔ‬ଵ
‫ݔ‬ଶ
66
横浜国際社会科学研究 第 21 巻第 3 号(2016 年 9 月)
(220)
表 9 2 国間表の形式
㻵㼚㼠㼑㼞㼙㼑㼐㼕㼍㼠㼑
㼂㼕㼑㼠㼚㼍㼙
㻶㼍㼜㼍㼚
㻾㻻㼃
㼂㻭
㼀㼛㼠㼍㼘㻌㻵㼚㼜㼡㼠
㻲㼕㼚㼍㼘㻌㻰㼑㼙㼍㼚㼐
㼂㼕㼑㼠㼚㼍㼙
㻶㼍㼜㼍㼚
㼂㼕㼑㼠㼚㼍㼙
㻶㼍㼜㼍㼚
ܼଵଵ
ܼଶଵ
ܼௐଵ
ܸଵ
‫ݔ‬ଵ
ܼଵଶ
ܼଶଶ
ܼௐଶ
ܸଶ
‫ݔ‬ଶ
‫ ܨ‬ଵଵ
‫ ܨ‬ଶଵ
‫ ܨ‬ௐଵ
‫ ܨ‬ଵଶ
‫ ܨ‬ଶଶ
‫ ܨ‬ௐଶ
㻱㼤㼜㼛㼞㼠㻌㼠㼛
㼀㼛㼠㼍㼘㻌㻻㼡㼠㼜㼡㼠
㻾㻻㼃
‫ ܧ‬ଵௐ
‫ ܧ‬ଶௐ
‫ݔ‬ଵ
‫ݔ‬ଶ
べると,少ない.
中間財需要が生じており,次の生産を誘発する.
以上述 べ た よ う に,YNU-GIO 表 は,AIIO
これを生産波及(誘発)という.生産波及を調
表 と 比較 す る と,内生国 の 数 が 多 く,ICIO
べるために,国際産業連関表を使う.一国内の
表 と 比較 す る と,対象年 の 数 が 多 い.か つ,
産業間への波及しか把握できない一国表と異な
YNU-GIO 表 の 電子・電気機械産業 の 分類 は,
り,全ての対象国の産業への波及が把握でき,
ベトナムの国内産業連関表と類似している.ま
対象国間の原材料・中間財の交易を通じた依存
た,グエン(2016)では,ベトナム経済構造変
関係 が 計測 で き る.YNU-GIO 表 は 29 ヵ国 の
化を研究し,ベトナムのリーディング・インダ
国際産業連関表であるが,簡単に 2 国間の表と
ストリーが石炭・原油・天然ガス,なめし革・
モデル式で説明する10).
毛皮・同製品から電気機械,輸送機械,金属製
モデル式は以下の通りである.
9)
品などへと転換した ことを明らかにした.し
まず,表 9 の中の 1 国はベトナム,2 国は日
たがって,本研究でも電子・電気機械産業にも
本,ROW は Rest of the World(W)を示して
注目し,分析を行いたい.そこで,製造業分類
いる.ベトナムと日本は内生国で,W はベト
の面では,特に電子・電器産業が四つに分け
ナム,日本以外のその他世界であり,外生国と
られている YNU-GIO 表の方が,ICIO(2 つ分
して示している.2 国間の国際間モデルは以下
類)より適当だと考えた.以上のことから,本
の通りである.
稿では YNU-GIO 表を利用し,ベトナムを中心
𝑥𝑥1
𝐴𝐴11 [𝐴𝐴21 [21𝑥𝑥2 ]㸻1𝑊𝑊
𝑥𝑥1 㸻 𝐴𝐴11 𝐴𝐴12 𝑥𝑥1 + 𝐹𝐹 11 + 𝐹𝐹 21 + 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 22
[ 2 ] [ 21
12[𝑥𝑥2 ]1 [𝐴𝐴21 11 𝐴𝐴22 ]21
+ 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ]
𝑥𝑥 + 𝐹𝐹 + 𝐹𝐹 𝑥𝑥+ 𝐸𝐸 1𝑊𝑊𝐹𝐹 + 𝐹𝐹
𝐴𝐴
㸦1㸧
⑴
22
2
21
22
2𝑊𝑊
]
[
]
[
]
𝐴𝐴
𝑥𝑥𝐴𝐴11 𝐴𝐴
𝐹𝐹12 +𝑥𝑥𝐹𝐹1 + 𝐸𝐸
𝐹𝐹 11 +𝐹𝐹 21 + 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 𝑥𝑥1
[ 2 ]㸻
㸦1㸧
22 ] [ 2 ] + [ 21
22
2𝑊𝑊 ]
[ 21
とした,東アジアの分業構造変化を時系列に分
11
1
1
11
12
+ 𝐸𝐸
析することにした.[𝑥𝑥2 ]㸻[𝐴𝐴21 𝐴𝐴22 ] [𝑥𝑥2 ] + [𝐹𝐹 21 + 𝐹𝐹 22
𝐴𝐴 𝐴𝐴
𝑥𝑥
𝐹𝐹 + 𝐹𝐹 + 𝐸𝐸
𝑥𝑥
𝐴𝐴 𝐴𝐴
𝑥𝑥
𝐹𝐹 + 𝐹𝐹 + 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ] 𝑥𝑥
௜ i 国 の 国内生産額, ௜௝ を(n × n)
部門分類は以下の通りである.
こ
こ で‫ݔ‬は
‹
‫ܣ‬
ൈ㸧
௜௝
‫ܣ‬
ൈ㸧
‹ൌŒ
‫ ݔ‬௜ ‹ の投入係数行列で
の場合は国内の中間財投
i=j
‹്Œ
‹
Œ
௜
௜௝
௜
௜௝
‹
‫ܣ‬
ൈ㸧
‫ݔ‬
‹
‫ܣ‬
ൈ㸧 ‹്Œ
‫ݔ‬
4. 2 分析手法
入係数行列,i≠j
の 場合
௜ௐ ら 国 へ の 中間
‹ ‹ൌŒ
Œ は i 国‫ܧ‬か
௜௝ は国財に関する
௜ௐ
‹്Œ
‹
Œ
4. 2. 1 生産誘発分析
財投入係数逆行列となる.
‹്Œ
‹
Œ
‫ܨ‬
‫ܧ‬
ある産業の生産物に対する需要が生じると,
地域の最終需要である. ‫ ܧ‬௜ௐ は外生国への輸出
‫ ܧ‬௜ௐ
その生産のために種々の原材料・中間財需要を
である.I を単位行列とすれば,⑴ 式を展開す
発生させ関連産業の生産を誘発する.さらに, ると次の ⑵ 式となる. −1
𝐹𝐹 11 + 𝐹𝐹 12 + 𝐸𝐸 1𝑊𝑊
𝑥𝑥1 = 𝐼𝐼 𝐼 𝐴𝐴11 𝐴𝐴12
𝐵𝐵 11 𝐵𝐵 12 𝐹𝐹
それらの関連産業の生産活動のために原材料・
−1 [ 1121
22 ]] 1𝑊𝑊
[𝐹𝐹 21 + 𝐹𝐹1122 + 𝐸𝐸122𝑊𝑊 ] =
][
12
11 [𝐵𝐵 2112
1
11[𝑥𝑥2 ] 12 [
𝐴𝐴
𝐴𝐴
𝐵𝐵 22
𝐹𝐹 + 𝐹𝐹 + 𝐸𝐸
𝐹𝐹 + 𝐹𝐹 +
𝐸𝐸 1𝑊𝑊𝐹𝐹
𝑥𝑥 = 𝐼𝐼 𝐼 𝐴𝐴 𝐴𝐴
𝐵𝐵 𝐵𝐵
=
−1
2
21
22
21
22
2𝑊𝑊
21
22
21
22
2𝑊𝑊
[
]
[
]
[
]
[
]
[
−1
] 𝐴𝐴11𝐹𝐹11 𝐴𝐴+12𝐹𝐹12 + 𝐸𝐸
[
11
𝑥𝑥
𝐴𝐴 12
𝐵𝐵
𝐹𝐹𝐵𝐵 11+
𝐹𝐹 11 +
+ 𝐹𝐹 12𝐵𝐵+ 𝐸𝐸1𝑊𝑊
𝑥𝑥𝐴𝐴1 𝐹𝐹𝐵𝐵 12 + 𝐸𝐸
𝐹𝐹 11 + 𝐹𝐹 12 + 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 =
𝐹𝐹 +22𝐹𝐹 + 𝐸𝐸𝐹𝐹1𝑊𝑊
𝑥𝑥1 = 𝐼𝐼 𝐼 𝐴𝐴11 𝐴𝐴12
𝐵𝐵=11 𝐼𝐼 𝐵𝐵
𝐼
=
㸦2㸧
2
21
21
22
2𝑊𝑊
21
22
[𝐸𝐸𝐹𝐹2𝑊𝑊 ]+ 参照.
[𝑥𝑥2 ] [
[ 𝐴𝐴21 89
]] [𝐹𝐹 21 + 𝐹𝐹 22 + 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ][𝑥𝑥 []𝐵𝐵 2110)居城(2014)p.
]+
[ 𝐵𝐵 22[]𝐴𝐴[𝐹𝐹21 𝐴𝐴+ 𝐹𝐹]22
9)グェン(2016)p.
471─472
𝐹𝐹 + 𝐸𝐸 ] [𝐵𝐵 𝐵𝐵 ] [𝐹𝐹 21 +
𝐴𝐴22参照.
‫ܣ‬
ൈ㸧
‹ൌŒ
‫ܣܧ‬௜ௐ௜௝
‹ ‹‹
ൈ㸧
‹ൌŒ
௜௝
ŒŒ
‫ܨܨ‬௜௝
‹ൌŒ‹
Œ
‫ ܨ‬௜௝
௜ௐ
‹്Œ
‹
Œ
‫ ܨ‬௜௝
௜ௐ
‫ܧ‬
‫ܧ‬
௜௝
Œ
‫ܨ‬
௜ௐ
௜௝
‫ܧ‬
‫ܣ‬
‹ൌŒ ‫ ܧ‬௜ௐ
−1
‹
Œ
‫ ܨ‬௜௝
𝐹𝐹 11 + 𝐹𝐹 12 + 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 = 𝐵𝐵 11 𝐵𝐵 12 𝐹𝐹 11 + 𝐹𝐹 12 + 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 㸦2㸧
𝑥𝑥1 = 𝐼𝐼 𝐼 𝐴𝐴11 𝐴𝐴12
21
22
2𝑊𝑊 ]
22 ] [ 21
22
2𝑊𝑊 ]
[ 2] [
[ 21 1111𝐴𝐴22 ]12
[𝐹𝐹 1𝑊𝑊
[ 21
]12 −1
11 𝐹𝐹
12 𝐸𝐸
11 𝐹𝐹
12 𝐸𝐸
+
12 𝐹𝐹
1 ‫ ܧ‬௜ௐ12
12𝐴𝐴
(221) 67
ベトナムを中心とした東アジアの国際分業構造変化
(グェン・ホアン・フォン・タオ)
𝐹𝐹 +
𝐹𝐹 +
+ 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 =𝐵𝐵 𝐵𝐵11𝐵𝐵
+ 𝐹𝐹 +
+ 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 㸦2㸧
𝐵𝐵
+ 𝐹𝐹 + 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 𝑥𝑥= 𝑥𝑥1𝐵𝐵 11= 𝐵𝐵
𝐼][[𝐴𝐴𝐹𝐹2121+𝐴𝐴𝐹𝐹2222] + 𝐸𝐸[2𝑊𝑊
+𝐹𝐹 㸦2㸧
2 ]21 [𝐼𝐼 22
21
22
2𝑊𝑊
21
22
21
22
2𝑊𝑊 ]
1
22
2𝑊𝑊 ] [𝑥𝑥
]
[
]
[
[
]
]
𝐴𝐴
𝐴𝐴
𝐹𝐹
+
𝐹𝐹
+
𝐸𝐸
𝐵𝐵
𝐵𝐵
𝐹𝐹
+
𝐹𝐹
+
𝐸𝐸
+ 𝐹𝐹 + 𝐸𝐸
𝐵𝐵 𝐵𝐵−1
𝐹𝐹
+
𝐹𝐹
+
𝐸𝐸
−1
11
12
1𝑊𝑊
12
1𝑊𝑊
11
12
11
12 𝐹𝐹 11
𝐹𝐹𝐹𝐹11
+
+
+
𝐹𝐹 11 +
+ 𝐹𝐹𝐹𝐹12
+ 𝐸𝐸
𝐸𝐸1𝑊𝑊
+ 𝐹𝐹𝐹𝐹12
+ 𝐸𝐸
𝐸𝐸1𝑊𝑊
𝑥𝑥𝑥𝑥11 1=
11
11𝐵𝐵
𝐴𝐴11
𝐵𝐵11
𝐴𝐴
𝐴𝐴12
𝐵𝐵12
−1
𝐼𝐼𝐼𝐼 𝐼
=
𝐼 [[𝐴𝐴
= [[𝐵𝐵
㸦2㸧
11 22
12
1𝑊𝑊
11 国投入係数を使うことにより外生国の効果も考
12 2𝑊𝑊
12 [[ 21
12
−1
21
22
2𝑊𝑊
21
22
21
22
21
22
21
22
2𝑊𝑊
21
22
21
22
[[𝑥𝑥𝑥𝑥22]𝑥𝑥
]
]
]
[
]] 12㸦2㸧
] = [=
]
]
]
[
𝐹𝐹
𝐹𝐹
+
𝐹𝐹
+
𝐸𝐸
+
𝐹𝐹
+
𝐸𝐸111𝑊𝑊
𝐴𝐴
𝐵𝐵
𝐴𝐴
𝐵𝐵
1𝑊𝑊
[
12
𝐴𝐴
𝐹𝐹𝐹𝐹 +
𝐹𝐹
𝐵𝐵
𝐵𝐵
+
𝐴𝐴𝑥𝑥1 21𝐴𝐴
𝐴𝐴 22]] 𝐴𝐴11
+
𝐹𝐹 +
+ 𝐸𝐸
𝐸𝐸𝐹𝐹 112𝑊𝑊+ 𝐹𝐹=12
𝐵𝐵 +21
𝐵𝐵 22 𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐵𝐵 11
+𝐹𝐹𝐹𝐹𝐵𝐵 12+
+ 𝐸𝐸
𝐸𝐸𝐹𝐹2𝑊𝑊
+㸦2㸧
𝐸𝐸
+
𝐹𝐹
𝐸𝐸 1𝑊𝑊
𝐴𝐴
21
22
21
22
2𝑊𝑊
] [𝐼𝐼 𝐼[11
[ 𝐴𝐴
]
[
]
[
]
[
]
=
𝐼𝐼
𝐼
=
2 [𝑥𝑥21𝑊𝑊
11
12
1𝑊𝑊
+𝐸𝐸
𝐹𝐹21 +
𝐹𝐹22 ] +
22
22 𝐵𝐵 2𝑊𝑊𝐵𝐵
]𝐹𝐹] +
[𝐹𝐹𝐸𝐸21
] [𝐵𝐵
[𝐹𝐹𝐸𝐸21 + 𝐹𝐹 22 + 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ] 㸦2㸧
慮するが,付加価値部門が全て国内投入として
+ 𝐸𝐸
𝐵𝐵 𝑥𝑥2] 𝐵𝐵12[𝐴𝐴 𝐹𝐹 []𝐴𝐴+21𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐴𝐴+
+
𝐹𝐹
+
𝐸𝐸
𝐵𝐵
=
㸦2㸧
2
+ 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ] [𝐵𝐵 21 𝐵𝐵 22 ] [𝐹𝐹 21 + 𝐹𝐹 22 + 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ]
みなされる.そのため,もし付加価値部門に輸
𝐹𝐹 11 + 𝐹𝐹 12 + 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 = 𝐵𝐵 11 𝐵𝐵 12 𝐹𝐹 11 + 𝐹𝐹 12 + 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 㸦2㸧
⑵ 21
22
2𝑊𝑊 ]
21
22 ] [ 21
22
2𝑊𝑊 ] 入が存在した場合,国内への波及効果が国外へ
[
𝐹𝐹 + 𝐹𝐹 + 𝐸𝐸
𝐵𝐵 𝐵𝐵
𝐹𝐹 + 𝐹𝐹 + 𝐸𝐸
の波及効果と比べ過大になってしまう可能性が
ある12).
⑵ 式の最終需要を 1 国,2 国,外生国に分け,
分割すると,次の
⑶
最後 の 手法 は 中間投入手法 で あ る.こ の 手
11 式で表すことができ,各国
12
11
12
1𝑊𝑊
L = [𝐵𝐵 21 𝐵𝐵 22 ] [𝐹𝐹 21 𝐹𝐹 22 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ]
法 で は,中間投入係数 と し て 内生国投入係数
𝐵𝐵 11𝐵𝐵 12 𝐹𝐹 11𝐹𝐹 12𝐸𝐸 1𝑊𝑊
1
𝐹𝐹 12 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 の需要による誘発構造を分析することができる.
L = [𝐵𝐵 21 𝐵𝐵 22 ] [𝐹𝐹 21 𝐹𝐹 22 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ]
1 22
𝐵𝐵 11 11𝐵𝐵
𝐹𝐹
𝐹𝐹
𝐸𝐸
𝐹𝐹 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ]
及び外生国投入係数,両方とも使われるため
11
11
12
11 𝐵𝐵 12
12
1𝑊𝑊
𝐹𝐹 𝐸𝐸
+1𝑊𝑊
𝐵𝐵 12 𝐹𝐹 21 𝐵𝐵 11 𝐹𝐹 12 + 𝐵𝐵 12 𝐹𝐹 22 𝐵𝐵 11 𝐸𝐸 1𝑊𝑊 + 𝐵𝐵 12 𝐸𝐸 2𝑊𝑊
𝐹𝐹
11𝐵𝐵
𝐹𝐹
𝐵𝐵11
𝐹𝐹
𝐵𝐵12
𝐹𝐹
𝐸𝐸
=
LL =
= [[𝐵𝐵
11 2𝑊𝑊
22
12
22 22外生国の効果を含めるとともに中間財の調達
21 1𝑊𝑊
22 2𝑊𝑊 ]
11 2122
12
1𝑊𝑊
21
22
21
2𝑊𝑊
[[𝐹𝐹𝐹𝐹21
]] 𝐹𝐹1221 1221𝐵𝐵 21 𝐹𝐹
11
11 +
+
𝐵𝐵
+ 𝐵𝐵
𝐵𝐵22𝐵𝐵
𝐹𝐹[11
𝐵𝐵22
𝐵𝐵]]12
𝐹𝐹 22
𝐹𝐹11
𝐸𝐸
𝐸𝐸
2 21
11
1𝑊𝑊
12
2𝑊𝑊
𝐹𝐹
12
𝐵𝐵1221
21𝐵𝐵+
22𝐹𝐹
L 𝐵𝐵
=𝐵𝐵
+11
𝐵𝐵 ]𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐸𝐸𝐵𝐵1𝑊𝑊
𝐹𝐹 12 𝐵𝐵
+ 𝐵𝐵𝐹𝐹12 𝐹𝐹22𝐵𝐵
𝐵𝐵𝐸𝐸11 𝐸𝐸 1𝑊𝑊
+ 𝐵𝐵𝐸𝐸12 𝐸𝐸 2𝑊𝑊
𝐹𝐹 1𝑊𝑊𝐵𝐵 11 𝐹𝐹 12 +
𝐸𝐸𝐸𝐸
𝐵𝐵
𝐹𝐹
2𝑊𝑊
[ 𝐹𝐹 21 𝐵𝐵
= [𝐵𝐵𝐵𝐵
L22
=]𝐸𝐸[[1𝑊𝑊
𝐹𝐹
𝐹𝐹
𝐸𝐸
21
11
22 22
21
21 ] 12
22 先として国内・国外・外生国を区分すること
22
21 1𝑊𝑊
21 22
21
2𝑊𝑊
2 𝐸𝐸
21
21 12
22𝐵𝐵 22 𝐵𝐵
21
22
2𝑊𝑊
]
[
]
𝐵𝐵𝐵𝐵 𝐹𝐹
𝐹𝐹 𝐵𝐵 𝐹𝐹 + 𝐵𝐵 𝐹𝐹 𝐵𝐵 𝐸𝐸 𝐵𝐵 +
𝐸𝐸 𝐹𝐹+ 𝐵𝐵 𝐹𝐹𝐹𝐹 𝐸𝐸𝐵𝐵 𝐹𝐹 + 𝐵𝐵 𝐹𝐹 𝐵𝐵 𝐸𝐸 + 𝐵𝐵 22 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ]
11
12
11
11 11
11
12 21
21
11 12
12 22
11 1𝑊𝑊
1𝑊𝑊
12 2𝑊𝑊
2𝑊𝑊 13)
𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ]
𝐹𝐹
+
𝐵𝐵
𝐹𝐹
𝐵𝐵
𝐹𝐹𝐹𝐹1112 +
𝐹𝐹𝐹𝐹122222𝐵𝐵
𝐸𝐸
+
𝐸𝐸
𝐵𝐵
𝐹𝐹
+
𝐵𝐵
𝐹𝐹
𝐵𝐵
+ 𝐵𝐵
𝐵𝐵12
𝐵𝐵11
𝐸𝐸
+ 𝐵𝐵
𝐵𝐵12
𝐸𝐸
𝐵𝐵
=
= 21
1111
11 22
1221
21 21
12 22
111𝑊𝑊
1𝑊𝑊 ができる
122𝑊𝑊
12
22
21
22
21
11
22
21
21
12
22
22
21
1𝑊𝑊
22
2𝑊𝑊
]]1𝑊𝑊 . 12 2𝑊𝑊
11
12
1𝑊𝑊 [[𝐵𝐵
11
12
1𝑊𝑊
𝐹𝐹
+
𝐵𝐵
𝐹𝐹
𝐵𝐵
𝐹𝐹
+
𝐵𝐵
𝐹𝐹
𝐵𝐵
𝐸𝐸
+
𝐵𝐵
𝐸𝐸 2𝑊𝑊
𝐵𝐵
11
12
21
11
12
12
22
11
𝐸𝐸
+ 𝐵𝐵
𝐵𝐵 𝐹𝐹𝐹𝐹𝐵𝐵
𝐵𝐵
+
𝐵𝐵 𝐹𝐹𝐹𝐹22
𝐵𝐵 +𝐸𝐸
𝐸𝐸
+ 𝐵𝐵
𝐵𝐵 𝐵𝐵
𝐸𝐸
𝐹𝐹 𝐹𝐹 𝐸𝐸
=𝐵𝐵[ 𝐹𝐹𝐹𝐹21 +
𝐹𝐹 𝐵𝐵
𝐿𝐿 +𝐹𝐹𝐹𝐹21
𝐿𝐿 21
𝐵𝐵 𝐿𝐿+
𝐹𝐹 𝐵𝐵
𝐵𝐵 22
𝐹𝐹 𝐵𝐵
𝐵𝐵 1𝑊𝑊
𝐹𝐹+
11 =1222
12
21
22 𝐸𝐸2𝑊𝑊 ] + 𝐵𝐵 𝐸𝐸
㸦3㸧 11
22]
11𝐵𝐵 1𝑊𝑊
2𝑊𝑊
21 12 22 12 2𝑊𝑊
以上のことから,本稿では上記アプローチの
21
22
2𝑊𝑊
[𝐹𝐹
+]𝐵𝐵 𝐵𝐵𝐹𝐹
21 11
11 𝐵𝐵 12𝐹𝐹
22 21
21 22 22+ 𝐵𝐵 21𝐸𝐸 1𝑊𝑊
𝐵𝐵
𝐸𝐸𝐹𝐹
𝐹𝐹 + 𝐵𝐵 𝐸𝐸𝐹𝐹 𝐵𝐵 𝐸𝐸 𝐹𝐹 ++𝐵𝐵𝐵𝐵[𝐵𝐵
𝐿𝐿
1𝑊𝑊 𝐹𝐹
𝐹𝐹 12 𝐵𝐵
+ 𝐵𝐵𝐸𝐸
𝐹𝐹 𝐵𝐵 𝐸𝐸 + 𝐵𝐵 22 𝐸𝐸 2𝑊𝑊 ]
+𝐿𝐿𝐵𝐵 𝐿𝐿
𝐹𝐹𝐿𝐿1𝑊𝑊
𝐿𝐿𝐹𝐹]𝐿𝐿
𝐿𝐿𝐵𝐵
21 12
22 22
21 1𝑊𝑊
22
2𝑊𝑊
㸦3㸧 =
㸦3㸧
𝐹𝐹 + 𝐵𝐵 𝐹𝐹 𝐵𝐵 𝐸𝐸 + 𝐵𝐵 𝐸𝐸[𝐿𝐿21 𝐿𝐿22 𝐿𝐿2𝑊𝑊 ]
うち,中間財の投入を国内・国外・外生国に区
𝐿𝐿2𝑊𝑊 ]
12 22 12
1𝑊𝑊
12 2𝑊𝑊
11
1𝑊𝑊
11
12 𝐵𝐵 11 𝐸𝐸
1𝑊𝑊
+ 𝐵𝐵 12 𝐹𝐹 21 𝐵𝐵 11 𝐹𝐹 12 + 𝐿𝐿
𝐵𝐵
𝐹𝐹
+
𝐵𝐵
𝐸𝐸
𝐿𝐿
𝐿𝐿
𝐿𝐿 1221
𝐿𝐿 1𝑊𝑊
𝐿𝐿221122
分することができる中間投入手法を使用するこ
㸦3㸧
㸦3㸧
=+[[𝐵𝐵
1𝑊𝑊
⑶ 2𝑊𝑊
21
22
2𝑊𝑊
]] + 𝐵𝐵1222 𝐸𝐸 2𝑊𝑊1𝑊𝑊]
+ 𝐵𝐵 22 𝐹𝐹 21 𝐵𝐵 21 𝐹𝐹 12=
𝐿𝐿22
𝐿𝐿𝐵𝐵 𝐿𝐿
𝐿𝐿𝐸𝐸
𝐿𝐿11
𝐿𝐿𝐹𝐹 𝐿𝐿
𝐿𝐿21
㸦3㸧 㸦3㸧 =𝐿𝐿
𝐿𝐿
𝐿𝐿
𝐿𝐿
2𝑊𝑊 ]
[𝐿𝐿21 𝐿𝐿22= [𝐿𝐿21
とにした.本稿では,ベトナムに注目し,東ア
𝐿𝐿 𝐿𝐿22 𝐿𝐿2𝑊𝑊
] 㸦3㸧 ジアの国内化(国際分業率)について研究する
ଵଵ
𝐿𝐿1𝑊𝑊
‫ܮ‬ଶଵ
‫ ܮ‬は,1 国の 需要によって 1 国で誘発され
㸦3㸧 ため,総投入基準分業率では経済の規模効果を
𝐿𝐿2𝑊𝑊 ]
‫ܮ‬ଶଵ
‫ܮ‬ଵଵ
考慮しない.しかし,生産誘発分析によって,
‫ܮ‬ଶଵ は同様に 1 国の需要によって
る額を示し,
‫ܮ‬ଵଶ
௜ௐ ൈ㸧
ଵଶ
‫ܮ‬
ଵଵ
‫ܮܮ‬ଵଵ
‫ܮ‬ଵଵ
ଵଶ
‫ܮ‬ଵଶ
‫‹ ݔ‬
‫ݔ‬௜
‹്Œ
‹്Œ
‹്Œ
ൈ㸧
2 国で誘発される額を示す.また, ‫ܮ‬ଵଶ は 2 ‫ܮܮ‬国
ଶଵ
ଶଵ
‫ܮ‬ଶଵ
1 国で誘発される額を示す.
ଵଶ
の需要によって
‫ܮ‬ଵଵ
ଵଶ
‫ܮ‬
‫ܮ‬
ଶଵ
‫ܮ‬
‫ܮ‬ଵଶ
4. 2. 2 総投入基準国産化率(国際分業率)
‫ܮ‬ଵଶ
産業連関分析で国際間の相互依存関係を分析
‫ܮ‬ଶଵ
するアプローチは主に 3 つ挙げられる.
まず,最も知られるのはレオンチェフ逆行列
Ad
A㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ]
をそのまま使い,分析する手法である.この分
𝐴𝐴𝐴𝐴
A
析手法では,レオンチェフ逆行列を国別にまと
め,相互の国の波及効果ないしは自国内の波及
効果を分析する.しかし,この手法の問題点は
Ad
Ad
A
国際産業連関表において外生国となっている外
A
国からの輸入(ROW)の役割を考慮しないこ
とである.
その規模効果を含めて分析することとする.
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
AAA㸻
㸻
㸻[[[𝐴𝐴𝐴𝐴
総投入基準分業率のモデル式は以下の通りで
‫ܮ‬ଶଵ
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴]]]
𝐴𝐴𝐴𝐴
あるA14)
㸻.
[𝐴𝐴𝐴𝐴]
最初に必要とされる中間財は次のように計算
される.まず,m+1
個の国,n 部門の産業か
Ad
Ad
Ad
Aw
Aw
Aw
𝐴𝐴𝐴𝐴
A
㸻
らなる国際産業連関表を考える.
[𝐴𝐴𝐴𝐴]
AAA
Aw
A㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ]
𝐴𝐴𝐴𝐴
A㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ]
𝐴𝐴𝐴𝐴
Ad(mn × mn 行列)は内生国の投入係数行列,
Aw
A
Aw(mn × mn 行列)は外生国投入行列である.
Ad
Aw
Aw
A は内生国と外生国を合わせた投入係数行列で
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴 [𝐴𝐴𝐴𝐴]㸻
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴222
㸨
㸨Ad
Ad
Ad㸻
㸻
㸻[[[𝐴𝐴𝐴𝐴
AAA㸨
[𝐴𝐴𝐴𝐴]㸻
[𝐴𝐴𝐴𝐴]㸻[[[ 𝐴𝐴𝐴𝐴
ある.
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴]]]
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴]]]
二つ目は付加価値基準の手法で,レオンチェ
2
A㸨Ad㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐴𝐴𝐴𝐴]㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ]
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴 𝐴𝐴𝐴𝐴
Aw
Aw
Aw*Ad
Ad
Ad は外生国への波及,𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴222 は内生国への
2
A㸨Ad㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐴𝐴𝐴𝐴]㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ]
付加価値基準の手法は,レオンチェフ逆行列と 2
波及を示す.
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴 2𝐴𝐴𝐴𝐴
2
𝐴𝐴𝐴𝐴
A㸨Ad㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐴𝐴𝐴𝐴]㸻[Aw𝐴𝐴𝐴𝐴Ad ]
㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐴𝐴𝐴𝐴]㸻
A㸨Ad𝐴𝐴𝐴𝐴
2
[𝐴𝐴𝐴𝐴 𝐴𝐴𝐴𝐴 ]
𝐴𝐴𝐴𝐴
付加価値係数及び外生国投入係数を使用するこ
𝐴𝐴𝐴𝐴 𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
A㸨Ad㸻[ ][𝐴𝐴𝐴𝐴]㸻[
]
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴 𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴333
とによって分析を行う11).この手法では,外生
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
2
AAA*𝐴𝐴𝑑𝑑
*𝐴𝐴𝑑𝑑
*𝐴𝐴𝑑𝑑22㸻
㸻
㸻[[[𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴22]2]㸻
㸻
㸻
[
[
[
]
]
]
]
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴 𝐴𝐴𝐴𝐴 2 [[[𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴࣭
࣭
࣭𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴22]2]]
Aw
Ad
3
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
12)Hasebe
Shrestha
参照.
2
AAd
*𝐴𝐴𝑑𝑑 2 㸻[ and
𝐴𝐴𝐴𝐴 2 㸻 (2006)
Aw Ad
𝐴𝐴𝐴𝐴 2
Aw13)長谷部(2002)参照.
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴][ 2] [𝐴𝐴𝐴𝐴
࣭𝐴𝐴𝐴𝐴 2 ]
11)藤川・下田・渡邉(2006)な ど が 代表的 な
Aw Ad
𝐴𝐴𝐴𝐴
14)長谷部(2002)pp. 12─13 参照.
フ逆行列を使った手法を改良した手法である.
研究である.
𝐴𝐴𝐴𝐴 3
[𝐴𝐴𝐴𝐴࣭𝐴𝐴𝐴𝐴 2 ]
A*𝐴𝐴𝑑𝑑 2 㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐴𝐴𝐴𝐴 2 ]㸻
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴 3
2]
[𝐴𝐴𝐴𝐴𝐴𝐴𝐴𝐴
࣭𝐴𝐴𝐴𝐴
3
A*𝐴𝐴𝑑𝑑 2 㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐴𝐴𝐴𝐴 2 ]㸻
𝐴𝐴𝐴𝐴
2
A*𝐴𝐴𝑑𝑑 2 㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴]3㸻
[𝐴𝐴𝐴𝐴࣭𝐴𝐴𝐴𝐴 2 ]
A*𝐴𝐴𝑑𝑑 㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐴𝐴𝐴𝐴 2 ]𝐴𝐴𝐴𝐴
㸻
𝐴𝐴𝐴𝐴
[𝐴𝐴𝐴𝐴࣭𝐴𝐴𝐴𝐴 2 ]
2
68
横浜国際社会科学研究 第 21 巻第 3 号(2016 年 9 月)
(222)
表 10 生産誘発額の推移
㻝
㻞
㻟
㻠
㻡
㻢
㻣
㻤
㻥
㻝㻜
㻝㻝
㻝㻞
Ad
A
㻝
㻞
㻟
㻠
㻡
㻢
㻣
㻤
㻥
㻝㻜
㻝㻝
㻝㻞
㻝
㻞
㻟
㻠
㻡
㻢
㻣
㻤
㻥
㻝㻜
㻝㻝
㻝㻞
㻝㻥㻥㻣ᖺ
᪥ᮏ
୰ᅜ
㡑ᅜ
ྎ‴
䝅䞁䜺䝫䞊䝹
䝬䝺䞊䝅䜰
䝍䜲
䜲䞁䝗䝛䝅䜰
䝣䜱䝸䝢䞁
䝧䝖䝘䝮
䜰䝯䝸䜹
ᮾ䜰䝆䜰
䠄⮬ᅜ䜢㝖䛟䠅
A㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ]
𝐴𝐴𝐴𝐴
㻞㻜㻝㻞ᖺ
᪥ᮏ
୰ᅜ
㡑ᅜ
ྎ‴
䝅䞁䜺䝫䞊䝹
䝬䝺䞊䝅䜰
䝍䜲
䜲䞁䝗䝛䝅䜰
䝣䜱䝸䝢䞁
䝧䝖䝘䝮
䜰䝯䝸䜹
ᮾ䜰䝆䜰
䠄⮬ᅜ䜢㝖䛟䠅
ᣑ኱⋡
㻞㻜㻝㻞ᖺ
᪥ᮏ
୰ᅜ
㡑ᅜ
ྎ‴
䝅䞁䜺䝫䞊䝹
䝬䝺䞊䝅䜰
䝍䜲
䜲䞁䝗䝛䝅䜰
䝣䜱䝸䝢䞁
䝧䝖䝘䝮
䜰䝯䝸䜹
ᮾ䜰䝆䜰
䠄⮬ᅜ䜢㝖䛟䠅
᪥ᮏ
㻣㻡㻝㻢
㻤㻣
㻠㻝
㻞㻝
㻝㻤
㻝㻥
㻞㻣
㻞㻠
㻝㻜
㻟
㻞㻞㻟
୰ᅜ
㡑ᅜ
ྎ‴
㻡㻜
㻞㻞㻜㻡
㻞㻢
㻞㻠
㻝㻞
㻣
㻤
㻢
㻞
㻝
㻟㻜
㻡㻠
㻟㻢
㻢㻤㻣
㻡
㻡
㻡
㻡
㻢
㻝
㻝
㻢㻢
㻠㻥
㻝㻞
㻤
㻟㻣㻝
㻝㻞
㻣
㻡
㻟
㻞
㻝
㻟㻣
㻞㻡㻜
㻤㻣
㻢㻟
㻡㻝
᪥ᮏ
㻥㻢㻣㻥
㻡㻣㻞
㻤㻥
㻞㻥
㻟㻣
㻠㻢
㻡㻤
㻠㻜
㻞㻞
㻞㻜
㻟㻞㻣
୰ᅜ
㻟㻟㻡
㻝㻤㻞㻜㻝
㻞㻤㻣
㻝㻟㻞
㻤㻣
㻥㻞
㻝㻜㻝
㻣㻡
㻠㻜
㻠㻢
㻠㻜㻠
㡑ᅜ
㻝㻜㻠
㻞㻥㻜
㻝㻟㻜㻣
㻝㻟
㻞㻝
22 2 㻝㻡
㻝㻟
㻝㻡
㻣
㻥
㻝㻠㻥
㻤㻢㻝
㻟㻤㻟
㻥㻝㻝
᪥ᮏ
㻡㻥
㻤㻥
㻝㻣
㻠㻠㻤
㻟㻝
㻝㻞
㻣
㻢
㻠
㻠
㻣㻠
䜲䞁䝗䝛䝅䜰
㻝㻣
㻝㻝
㻡
㻟
㻣
㻠
㻠
㻟㻤㻤
㻝
㻝
㻝㻞
༢఩䠖㻝㻜൨䝗䝹
䝣䜱䝸䝢䞁
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㻝㻠
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㻠
㻠
㻟
㻞
㻢
㻝
㻞
㻝
㻞
㻝
㻞
㻜
㻝㻞㻞
㻜
㻝
㻠㻞
㻝㻣
㻝
䜰䝯䝸䜹
㻞㻢㻟
㻤㻡
㻡㻠
㻡㻟
㻠㻣
㻞㻢
㻞㻞
㻝㻤
㻝㻥
㻞
㻝㻠㻠㻡㻤
ᇦෆ௚ᅜ
㻝㻡㻞
㻤㻟
㻟㻣
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㻠㻜
㻞㻥
㻞㻞
㻞㻣
㻝㻝
㻡
㻤㻜㻢
㻾㻻㼃
㻝㻣㻡
㻝㻢㻠
㻢㻥
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㻠㻢
㻞㻣
㻟㻡
㻞㻝
㻝㻜
㻡
㻟㻣㻝
䜲䞁䝗䝛䝅䜰
䝧䝖䝘䝮 䜰䝯䝸䜹
ᇦෆ௚ᅜ 2 㻾㻻㼃 3
2 䝣䜱䝸䝢䞁
Ad
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 3 㸩…㸻
Ad
㻡㻢㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㻟㻜
㻝㻞
㻝㻝 㸦I㸩
㻟㻢㻢Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㻟㻜㻝 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㻝㻤㻠 㸩…㸧
㻞㻥
㻟㻣
㻝㻞㻜
㻝㻠
㻤
㻝㻤
2
22㻞㻞
㻡㻜㻝
㻝㻟
㻢
㻡
㻞㻥
㻝㻟㻥
㻝㻡
㻢
㻟㻜
33 3㻞㻝
㻞㻡
㻝㻟㻣㻡
2
㻟
㻤
㻟㻢
㻞㻜㻣
㻞㻠㻢
㻞㻢
㻝㻟
㻟㻞㻢
㻞㻤㻡
㻠㻝㻠
䝍䜲
2
㻡
㻠 3 㸩…㸻
㻣㻣
㻣㻢 I㸩Ad㻟㻤
Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
Ad㸦
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 2 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 3 㸩…
㻟㻣
㻢
㻡㻡
㻝㻝
㻝㻜㻢㻜
㻝㻢㻜
㻝㻡㻥㻤
㻝㻥㻞
㻝㻠㻣㻣
㻞㻜㻣
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3
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3
22 2
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BBB
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㻡㻚㻞
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2
3
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−1
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𝐴𝐴𝑑𝑑)
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B㸻㸦𝐼𝐼 𝐼 𝐴𝐴𝑑𝑑)−1 㸻I㸩Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 2 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
3
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𝐴𝐴𝐴𝐴
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㻟㻡
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㻟㻢㻣
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㻝㻠
㻟
㻠
㻟
㻢
㻢㻜
㻞㻥
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A㸨Ad㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐴𝐴𝐴𝐴]㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ]
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴 𝐴𝐴𝐴𝐴
Aw Ad
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㻡
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33 3
Ad
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㸩𝐴𝐴𝐴𝐴㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩…㸻
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Ad
Ad
㸦
㸦
㸩
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Ad
Ad
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴㸩…㸧
㸩…㸧
㸩…㸧 㻢㻢
Ad
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩…㸻
Ad
㸦
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Ad
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
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3 㻡
Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㻠㻡㻡
㸩…㸻Ad
㻝 㸦I㸩
㻞㻡Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㻞㻡 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㻝㻣 㸩…㸧
㻞
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㻟㻜
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㻞㻣㻜㻡㻞
㻝㻥㻜㻞
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㻝㻚㻟
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㻝㻚㻠
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㻞㻚㻠
㻞㻚㻞
㻝㻚㻣
㻞㻚㻟
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㻝㻚㻡
ྎ‴
䝅䞁䜺䝫䞊䝹 䝬䝺䞊䝅䜰
㻞㻡
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㻤
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㻠
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㻡
㻡
㻟㻥
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㻝㻠
㻝㻜㻣
㻢
㻤
㻡
㻠
㻞
㻞
㻝
㻝
㻞㻤
㻝㻣
𝐴𝐴𝐴𝐴
[𝐴𝐴𝐴𝐴࣭𝐴𝐴𝐴𝐴 2 ]
これを遂次的に繰り返せば,内生国への波及
であるので,結局,内生国への波及総額は,Ad࣭B㸪
Ad
Ad
࣭
࣭
B
㸪
㸪
Aw
Aw
࣭
࣭
・
,外生国への波及総額は
・
Ad
࣭
BB㸪
Aw
࣭
BBB となる.行
Ad࣭B㸪
列表示すれば,内生国外生国も含めた各国各部
Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 2 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 3 㸩…㸻Ad㸦I㸩Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 2門の
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴13単位の生産のために必要な直接間接の中
㸩…㸧
22 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴33 㸩…㸻Ad㸦I㸩Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴22 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴33 㸩…㸧
Ad
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
間財の総額は
Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩…㸻Ad㸦I㸩Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩…㸧
総額として
2
3
…㸻
Ad2㸦
I㸩Ad
3 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩…㸧 2
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩…㸻Ad㸦I㸩Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 3 㸩…㸧
㸦mn㸩n㸧×mn
A࣭B㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐵𝐵]㸦
(
(mn + n)× ⾜ิ㸧
mn 行列)
𝐴𝐴𝐴𝐴
A࣭B㸻[ 𝐴𝐴𝐴𝐴 ][𝐵𝐵]㸦㸦mn㸩n㸧×mn ⾜ิ㸧
外生国に対しては,
𝐴𝐴𝐴𝐴 D とおけば,D の
で計算される.この行列を
2
3
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
Aw࣭A
㸩
Aw
࣭𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩㸦mn㸩n㸧×mn
Aw
࣭𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩…㸻⾜ิ㸧
Aw
㸦I㸩Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 2 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 3 㸩…㸧
㸦mn㸩n㸧×mn
㸦mn㸩n㸧×mn
⾜ิ㸧
⾜ิ㸧
࣭
࣭
B㸻
㸻
AAd
A
[𝐵𝐵]㸦
[𝐵𝐵]㸦
࣭
BB㸻
[𝐵𝐵]㸦
[
[
]
]
[
]
各国各産業に対応する列の和に占める自国の波
𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴 33 㸩…㸻Aw㸦I㸩Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐴𝐴𝐴𝐴
22 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴33 㸩…㸧
𝐴𝐴𝐴𝐴 D
Aw࣭
࣭Ad
Ad㸩
㸩Aw
Aw࣭𝐴𝐴𝐴𝐴
࣭𝐴𝐴𝐴𝐴22㸩
㸩Aw
Aw࣭𝐴𝐴𝐴𝐴
࣭𝐴𝐴𝐴𝐴
D
Aw
㸩…㸻Aw㸦I㸩Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴A
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
࣭B㸻㸩…㸧
[𝐴𝐴𝐴𝐴][𝐵𝐵]㸦㸦mn㸩n㸧×mn ⾜ิ㸧
及分との割合を求められ,その値を総投入基準
2
3
2
3
㸩Ad
Aw㸩
࣭𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩…㸻
2 Aw㸦I㸩3Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩…㸧 2
w࣭
Aw࣭𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩Aw࣭𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩…㸻Aw㸦I㸩Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 3 㸩…㸧 国産化率と定義する.また外国の占める割合を
D
D
DD
DD 総投入基準国際分業率と定義する.これによっ
D
D
の額が輸入中間財として波及することになる.
D
D
て,外生国からの輸入を含めた国産化率の計算
ここでレオンチェフ逆行列をと B すると,
B
B
B
を得ることができる.
B
B㸻㸦𝐼𝐼 𝐼 𝐴𝐴𝑑𝑑)−1 㸻I㸩Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 2 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 3 㸩…
−1
B
㸻
㸦
𝐼𝐼
𝐼
𝐴𝐴𝑑𝑑)
㸻II㸩
㸩Ad
Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴22㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴33㸩…
㸩…
B㸻㸦𝐼𝐼 𝐼 𝐴𝐴𝑑𝑑)−1 㸻
2
3
㸩㸦
Ad
㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
㸻
𝐼𝐼 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴
𝐼 𝐴𝐴𝑑𝑑)−1
㸻I㸩㸩…
Ad㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 2 㸩𝐴𝐴𝐴𝐴 3 㸩…
ベトナムを中心とした東アジアの国際分業構造変化(グェン・ホアン・フォン・タオ) (223)
69
表 11 生産誘発依存度の推移
㻝
㻞
㻟
㻠
㻡
㻢
㻣
㻤
㻥
㻝㻜
㻝㻝
㻝㻥㻥㻣ᖺ
᪥ᮏ
୰ᅜ
㡑ᅜ
ྎ‴
䝅䞁䜺䝫䞊䝹
䝬䝺䞊䝅䜰
䝍䜲
䜲䞁䝗䝛䝅䜰
䝣䜱䝸䝢䞁
䝧䝖䝘䝮
䜰䝯䝸䜹
᪥ᮏ
㻤㻥㻚㻥㻑
㻟㻚㻞㻑
㻠㻚㻠㻑
㻟㻚㻣㻑
㻣㻚㻞㻑
㻣㻚㻢㻑
㻢㻚㻤㻑
㻠㻚㻣㻑
㻡㻚㻞㻑
㻡㻚㻢㻑
㻝㻚㻠㻑
୰ᅜ
㻜㻚㻢㻑
㻤㻝㻚㻝㻑
㻞㻚㻣㻑
㻠㻚㻟㻑
㻠㻚㻤㻑
㻞㻚㻤㻑
㻞㻚㻝㻑
㻝㻚㻞㻑
㻝㻚㻜㻑
㻞㻚㻝㻑
㻜㻚㻞㻑
㡑ᅜ
㻜㻚㻢㻑
㻝㻚㻟㻑
㻣㻞㻚㻟㻑
㻜㻚㻤㻑
㻞㻚㻜㻑
㻞㻚㻝㻑
㻝㻚㻞㻑
㻝㻚㻝㻑
㻜㻚㻤㻑
㻜㻚㻥㻑
㻜㻚㻠㻑
ྎ‴
䝅䞁䜺䝫䞊䝹 䝬䝺䞊䝅䜰
㻜㻚㻢㻑
㻜㻚㻟㻑
㻜㻚㻞㻑
㻜㻚㻠㻑
㻜㻚㻟㻑
㻜㻚㻠㻑
㻜㻚㻤㻑
㻜㻚㻡㻑
㻜㻚㻡㻑
㻢㻡㻚㻤㻑
㻜㻚㻥㻑
㻜㻚㻤㻑
㻠㻚㻤㻑
㻝㻡㻚㻠㻑
㻢㻚㻡㻑
㻞㻚㻤㻑
㻡㻚㻠㻑
㻠㻞㻚㻢㻑
㻝㻚㻟㻑
㻝㻚㻢㻑
㻞㻚㻜㻑
㻜㻚㻢㻑
㻝㻚㻜㻑
㻜㻚㻣㻑
㻝㻚㻝㻑
㻝㻚㻟㻑
㻜㻚㻥㻑
㻞㻚㻜㻑
㻝㻚㻜㻑
㻜㻚㻤㻑
㻜㻚㻞㻑
㻜㻚㻞㻑
㻜㻚㻝㻑
䝍䜲
䜲䞁䝗䝛䝅䜰
㻜㻚㻟㻑
㻜㻚㻞㻑
㻜㻚㻟㻑
㻜㻚㻠㻑
㻜㻚㻠㻑
㻜㻚㻢㻑
㻜㻚㻣㻑
㻜㻚㻢㻑
㻞㻚㻞㻑
㻞㻚㻣㻑
㻝㻚㻤㻑
㻝㻚㻢㻑
㻢㻞㻚㻣㻑
㻝㻚㻝㻑
㻜㻚㻟㻑
㻣㻢㻚㻣㻑
㻜㻚㻡㻑
㻜㻚㻟㻑
㻜㻚㻣㻑
㻝㻚㻠㻑
㻜㻚㻝㻑
㻜㻚㻝㻑
䝣䜱䝸䝢䞁
㻜㻚㻞㻑
㻜㻚㻞㻑
㻜㻚㻠㻑
㻜㻚㻢㻑
㻞㻚㻞㻑
㻜㻚㻤㻑
㻜㻚㻢㻑
㻜㻚㻟㻑
㻢㻢㻚㻣㻑
㻝㻚㻜㻑
㻜㻚㻝㻑
䝧䝖䝘䝮
㻜㻚㻜㻑
㻜㻚㻝㻑
㻜㻚㻠㻑
㻜㻚㻟㻑
㻜㻚㻡㻑
㻜㻚㻞㻑
㻜㻚㻟㻑
㻜㻚㻝㻑
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表 11 は 1997 年と 2012 年における各国の生
が可能になる.
5.分析結果
5. 1 生産誘発分析
産 が 自国及 び 他国 の 最終需要 に よって,ど の
程度現実に誘発されたのかを示す最終需要依
存度 の 推移 で あ る.こ れ に よ れ ば,日本(97
表 9 は 1997 年及び 2012 年における生産誘発
年 90%,2012 年 87%;以下同 じ)と ア メ リ カ
額を国別に示したものである.ベトナムの最
(90%,88%)の 自国最終需要(内需)の 割合
終需要による自国への生産誘発額は 1997 年の
が高いことが注目される.次いで,中国(81%,
420 億ドルから 2012 年に 1910 億ドルとなり,
77%),イ ン ド ネ シ ア( 77%,79%),フィリ
4.6 倍の増加をみせた.1997 年と比べ,2012 年
ピ ン(67%,74%)が 相対的 に 高 い 内需 の 割
にはベトナムの最終需要は,たとえば,中国の
合を示している.それ以外の国は韓国(72%,
生産を 550 億ドル,日本の生産を 110 億ドル,
56%),台湾(66%,53%),タイ(63%,51%),
韓国の生産を 110 億ドル,米国の生産を 80 億
ベ ト ナ ム( 66%,46%),マ レーシ ア( 43%,
ドル,インドネシアの生産を 70 億ドル,タイ
43%),シンガポール(15%,9%)の順に外国
の生産を 70 億ドル誘発している.ベトナムか
最終需要(外需)依存型の傾向が強くなってい
ら他国 へ の 生産誘発額の拡大率をみると,イ
る.また,1997 年から 2012 年にかけて外需に
ンドネシアは 15.0 倍であり,次いで中国(14.2
占める国別の割合では,殆どの国は中国の最終
倍)
,
アメリカ(9.8 倍)
,
マレーシア(8.6 倍)
,
フィ
需要への依存度を高めるのに対し,日本,アメ
リピン(7.3 倍)
,タイ(5.1 倍)
,日本(4.1 倍)
,
リカへの依存度を低める傾向がある.更に,東
シンガポール
(3.7 倍)
,韓国(2.8 倍)
,台湾(2.5
アジア経済圏内の相互依存関係については,表
倍)という順である.ベトナムの最終需要によ
11 の最後の欄に表示されているように,中国,
る東アジアへの誘発額は 130 億ドルから 940 億
韓国,タイ,ベトナムが東アジアからの最終需
ドルへと増加し,7.2 倍である.このことから,
要の依存度を低めた(中国;84.6%,80.2%,韓
1997 年以降ベトナムの生産誘発効果は東アジ
国;78.8%,72.2%, タ イ;72.9%,69.9%, ベ
アや米国への効果が次第に大きくなると言え
トナム;76.2%,66.4%).逆に,他の国は依存
る.つまり,第 1 仮説は正しいと言える.
を高めた(インドネシア;82.0%,87.2%,フィ
70
横浜国際社会科学研究 第 21 巻第 3 号(2016 年 9 月)
(224)
表 12 国別国産化率の推移
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㻤㻢㻚㻜 リ ピ ン;72.8%,85.5%,マ レーシ ア;60.1%,
年の中位グループはインドネシア,フィリピン
66.4%,シンガポール;41.0%,43.0%)
.台湾は
のみになり,特にフィリピンの国産化率の増加
変わらず,東アジアからの最終の依存度は約
がかなり目立っている.1997 年の低位グルー
74% であった.このことから,東アジア経済
プ(~ 60%)は,マ レーシ ア,シ ン ガ ポール
圏内の相互依存関係は相対的に高いと言える.
だけであったが,2012 年には韓国,台湾,タイ,
ベトナムが中位グループからこのグループに落
5. 2 総投入基準国際分業率による分析結果
ちてきている.
5. 2. 1 年度別にみた各国の国際分業率
要するに東アジア地域では,フィリピン,マ
表 12 は年度別にみた国産化率だけの推移を
レーシア以外,他の諸国の国産化率は低下する
示したものである.これによれば,1997 年か
傾向を示している.特に,台湾,タイ,韓国,
ら 2012 年 に か け,国産化率 の 高 い グ ループ
ベトナムの国産化率は大幅に下回った.国産化
(80% ~)は 日本,中国,ア メ リ カ で は あ る
率の低下は他国(地域)への輸入依存度を高め
が,徐々に低下している.1997 年から 2012 年
ているということを意味しており,域内貿易ま
の 間 に,日本 は 91.1% か ら 84.3% に,同 じ く
たは域外との貿易が盛んになっていると言え
中国は 89.3% から 85.4%,アメリカは 89.5% か
る.
ら 86.0% に 低下 し た.1997 年 の 中位 グ ループ
ここで,ベトナムの国産化率が減少している
(60% ~ 80%)は,韓国,台湾,インドネシア,
のではないかという第 2 仮説は正しいと言え
タイ,フィリピン,ベトナムであったが,2012
る.
ベトナムを中心とした東アジアの国際分業構造変化(グェン・ホアン・フォン・タオ) (225)
71
表 13 総投入基準国際分業率
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次に,総投入基準国際分業率を見てみよう.
は小幅に減少し,2 位を維持した.日本からの
表 13 を 見 て 分 か るように,1997 年から 2012
中間投入 は 5.4% か ら 3.3% へ 低下 し た.中国,
年にかけて,ほとんどの国は,中国,ASEAN
韓国,日本 か ら の 中間財投入 は 14% か ら 21%
諸国からの中間財輸入の依存にシフトしてい
に増加し,その国産化率の減少分を補うため,
る.特に,中国からの中間財輸入依存が高まっ
日本,韓国,中国からの中間財輸入への依存度
た点は著しく目立っている.
が高まっている.ここで,日本,韓国,中国の 3 ヵ
1997 年から 2012 年にかけて,東アジアへの
国を合わせてみると,依存度が高まっている.
平均依存度をみると,日本の東アジアへの平均
しかし,国別でみると,中国以外,日本と韓国
依存度は 7.1% から 4.1% に大幅に減少した.ア
への依存度は弱まっていた.そこで,第 3 仮説
メリカも同じ傾向を表している(6.1% から 5.6%
は一部だけ正しいと言える.以上述べたように
まで)
.逆に,中国の東アジアへの平均依存度は
ベトナムの主要な輸出品目は一次産品以外,縫
2.9% から 7.9% に上昇した.台湾,タイは東アジ
製品,履物,電子などであるが,これらの産業
アへの平均依存度は減少したが,他の国は上昇
は加工型輸出の産業である.これらの産業では
した.ROW は東アジアへの平均依存度は 2.8%
外資企業や合弁企業が圧倒的に多い.ベトナム
から 3.8% に増加した.このことから,東アジア
は経済発展途上の国であるため,裾野産業(原
の相互依存関係は進化していると考えられる.
材料・中間財・部品などを製造する産業)は未
次に,ベトナムの国際分業率を詳しくみてみ
成熟である.そのため,原材料・中間財は近隣
よう.1997 年から 2012 年まで,ベトナム国産
諸国(特に日本,韓国,中国)から輸入しなけ
化率は約 12% 減少した.その分中国,ASEAN
ればならない.このことから日本,韓国,中国
諸国,NIES などへの分業率が上昇した.中国
からの中間財輸入への依存度が高まっていると
か ら の 中間財輸入 は 急増 し,4.6% か ら 13.4%
考えられる.
にまで達し,ベトナムにとって,中国は最大の
5. 2. 2 部門別でみたベトナムの国際分業率
中間財調達先になった.韓国からの中間財投入
表 14 は部門別でベトナムの部門別総投入基
72
横浜国際社会科学研究 第 21 巻第 3 号(2016 年 9 月)
(226)
表 14 部門別でベトナムの総投入基準国際分業率༢఩䠖䠂
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準国際分業率である.以上述べたように,グェ
対して,殆どの国・地域は他国に依存する割
ン(2016)の 2000 年以降のベトナムのリーディ
合が高くなっている.これにより 1997 年から
ング・インダストリーに注目して,分析を行い
2012 年にかけても東アジアはまだ自立的な構
た い.つ ま り,YNU-GIO 表 の 分類 で は 12 部
造になっていないと言える.このことから,第
門 か ら 18 部門,22 部門,23 部門 で あ る.国
5 の仮説は正しいと言える.しかし,1997 年か
産化率は 1997 年に 65% 以上であったが,2012
ら 2012 年にかけて外需に占める国別の割合で
年に入ると,50% ~ 59% へ徐々に減少し,域
は,殆どの国で中国の最終需要への依存度を高
内・域外からの中間財輸入への依存度が相対的
めているのに対し,日本,アメリカへの依存度
に高くなったと言える.依存度については,東
を低めている傾向がある.また,東アジア経済
アジアからの中間財輸入が圧倒的なシェアを占
圏内の相互依存関係について,中国,韓国,タイ,
めている.アメリカや ROW からの中間財輸入
ベトナムが東アジアからの最終需要の依存度を
も増加しており,逆に日本からの中間財輸入は
低めているのに対し,他の国は依存を高めた.
徐々に減少している.ここで,国内の製造産業,
1997 年 か ら 2012 年 に か け て,東 アジアへの
特に電子・電気機械産業が次第に発展すると共
平均依存度をみると,中国の東アジアへの平均
に,東アジアへの依存度が高くなっているので
依存度は 2.9% から 7.9% に上昇しており,かな
はないかという第 4 仮説は正しいと言える.
り目立っている.台湾,タイは東アジアへの平
最後 に,1995 年 ま で の 長谷部(2002)の 結
均依存度は減少したが,他の国は上昇した.こ
果を踏まえ,1997 年から 2012 年にかけても東
のことから,東アジアは今後自立的な構造にな
アジアはまだ自立的な構造になっていないので
るという可能性もあるだろう.
はないかという仮説に関して,まず各国の投入
構造からみると,日本やアメリカが自国内の産
6.おわりに
業部門に依存する割合が非常に高いのに対し,
1997 年から 2012 年までの YNU-GIO 表を利
中国,インドネシア,フィリピンが相対的に高
用し,東アジアの国際分業構造変化を分析した.
い内需の割合を示している.それ以外の国は外
以上の分析結果をまとめると,以下のようにな
国最終需要(外需)依存型の傾向が強くなって
る.
いる.東アジア全体の構造としては,日本,ア
第 1 に,1997 年以降 ベ ト ナ ム の 生産誘発効
メリカの水準にまだ達していない.次に,投入
果は東アジアや米国への効果が次第に大きく
面からみると,1997 年から 2012 年にかけて日
なってきたのではないかという仮説に関して,
本,アメリカ,中国が自国内の産業部門に依存
1997 年から 2012 年までの間に,ベトナムの最
する割合が非常に高いことを確認できた.フィ
終需要による他の国・地域への生産額は増加
リピンは自国内産業の割合を高めていることに
し,それに伴い,中国,韓国,インドネシア,
ベトナムを中心とした東アジアの国際分業構造変化(グェン・ホアン・フォン・タオ) (227)
73
タイ,フィリピンなどの東アジアやアメリカへ
入しなければならず,それらの国への依存度が
の生産誘発額も拡大した.このことから,第 1
高くなると考えられる.
仮説は正しいと言える.
最後 に,1995 年 ま で の 長谷部(2002)の 結
第 2 に,ベトナムの国産化率が減少している
果を踏まえ,1997 年から 2012 年にかけても東
のではないかという仮説に関して,総投入基準
アジアはまだ自立的な構造になっていないので
ベトナムの国産化率は 66.6% から 54.7% に低下
はないかという仮説に関して,まず各国の投入
していた.このことから第 2 の仮説も正しいと
構造からみると,日本やアメリカが自国内の産
確認できた.
業部門に依存する割合が非常に高いのに対し,
第 3 に,その国産化率の減少分を補うため,
中国,イ ン ド ネ シ ア,フィリ ピ ン が 相対的 に
日本,韓国,中国からの中間財輸入への依存度
高い内需の割合を示している.それ以外の国は
が高まっているのではないかという仮説に関し
外国最終需要(外需)依存型の傾向が強くなっ
て,中国 か ら の 中間財輸入 は 急増 し,4.6% か
ている.日本,アメリカに比べ,東アジア全体
ら 13.4% にまで達し,ベトナムにとって,中国
の構造としては,日本,アメリカの水準にまだ
は最大の中間財調達先になった.韓国からの中
達していない.次に,投入面からみると,1997
間財投入は小幅に減少し,2 位を維持した.日
年から 2012 年にかけて日本,アメリカ,中国
本 か ら の 中間投入 は 5.4% か ら 3.3% へ 低下 し
が自国内の産業部門に依存する割合が非常に高
た.中国,韓国,日本からの中間財投入は 14%
いことを確認できた.フィリピンは自国内産業
から 21% に増加した.ベトナムの国産化率の
の割合を高めているのに対して,殆どの国・地
減少分を補うため,日本,韓国,中国からの中
域は他国に依存する割合が高くなっている.こ
間財輸入への依存度が高まっているという第 3
のように,1997 年から 2012 年にかけても東ア
仮説は一部だけ正しいと言える.
ジアはまだ自立的な構造になっていないと言え
第 4 に,国内の製造業,特に電子・電気機械
る.このことから,第 5 の仮説は正しいと言える.
産業が発展すると共に,東アジアへの依存度が
しかし,1997 年から 2012 年にかけて外需に
高くなっているのではないかという仮説に関し
占める国別の割合では,殆どの国で中国の最終
て,東アジアからの中間財輸入が圧倒的なシェ
需要への依存度を高めているのに対し,日本,
アを占めていることがわかった.アメリカや
アメリカへの依存度を低めている傾向がある.
ROW からの中間財輸入も増加しているが,割
また,東アジア経済圏内の相互依存関係につい
合はまだ小さい.日本からの中間財輸入は徐々
て,中国,韓国,タイ,ベトナムが東アジアか
に減少している.このことから,国内の製造業,
らの最終需要の依存度を低めたことに対し,他
特に電子・電気機械産業が発展すると共に,東
の国は依存を高めた.1997 年から 2012 年にか
アジアへの依存度が高くなっているのではない
けて,東アジアへの平均依存度をみると,中国
かという第 4 仮説は正しいと言える.ハイテク
の東アジアへの平均依存度は 2.9% から 7.9% に
産業である電子・電気機械産業に対し,後発国
上昇しており,かなり目立っている.台湾,タ
のベトナムは非常に重要な要素となっている技
イの東アジアへの平均依存度は減少したが,他
術力,裾野産業がまだ発展していないため,生
の国は上昇した.このことから,東アジアは近
産プロセスの中で,組み立ての工程しか確立し
い将来自立的な構造になるという可能性も残さ
ていない.それに対して,東アジア諸国では電
れていることを指摘しておきたい15).
子・電気機械産業は発展している.従って,ベ
トナ ム の 電子・電気機械産業が発展すると共
に,生産に必要な部品等を東アジア諸国から輸
15)この点は YNU-GIO 表の最新年次の公表を
待って,分析を進めたい.
74
(228)
横浜国際社会科学研究 第 21 巻第 3 号(2016 年 9 月)
今後 の 課題 と しては,本稿において,1997
年から 2012 年までのベトナムを中心とした東
アジアの国際分業構造変化を明らかにした.し
かし,ベトナムでの原材料・中間財を輸入し,
加工し,輸出するという生産過程で,付加価値
の発生は少ないのではという仮説が立てられる
だろう.したがって,輸出品の生産を自国貢献
分と外国貢献分に分解する付加価値貿易につい
て今後分析する必要がある.その他,ベトナム
の経済構造変化は,一国全体への影響だけでは
なく,ベトナムの地域経済の構造に影響を与え
ていると考えられる.そのため,ベトナムの地
域産業連関表を利用し,地域の経済波及効果の
研究も必要だと考えられる.
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グ ロ ー バ ル 産 業 連 関 表 1997 年 ~ 2012 年, 横
浜国立大学 ア ジ ア 経済社会統計研究拠点
(ReCESSA)
ホームページ
ベトナム統計総局 https://www.gso.gov.vn/
ベトナム商工省 http://www.moit.gov.vn/
ADB アジア開発銀行 http://www.adb.org/
[グェン ホ ア ン フォン タ オ 横浜国立大学
大学院国際社会科学研究科博士課程後期]
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