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環境報告 - 京王電鉄

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環境報告 - 京王電鉄
環境報告
特集
鉄道ではより効果の高い
環境施策を進めています
「交通関係環境保全優良事業者等表彰」
を受賞
2 0 14年6月、当社は、国土交通省関東運輸局長から「交通関係環境保全優良事業者等表彰」を受賞しました。
エネルギー効率の優れた交通機関であることにとどまらず、エネルギーを使用する企業の社会的責任として、
「省
エネ車両の導入」や「省エネ設備の導入」による地球温暖化防止、
「廃棄物削減と資源の有効活用の推進」や「自然
との共生活動」
による環境保全に積極的に取り組んできたことが、今回の受賞に至りました。
表彰を受賞するに至った主な取り組み
回生ブレーキおよびVVVFインバータ制御装置を搭載した省エネ車両の導入完了
により、消費電力はこれらが導入される前の車両と比較して約45%の削減!
回生ブレーキとは、電車がブ
レーキをかけた際にモーターを発
電機として作動させ、発生した電
力を架線に戻すことで他の電車が
使えるようにする装置です。
1 9 6 7年の井の頭線3 0 0 0系車両
の新造にあわせて導入を開始し、
1 9 9 9年に京王線・井の頭線の全
車両への導入が完了しました。
回生ブレーキの仕組み
VVVFインバータ制御装置とは、
電車の加速力や速度などに応じて
電圧や周波数を変化させながら
モーターを効率よく動かす装置で
す。 当 社 で は1 9 9 2年 に 初 の
VVVF車両として京王線8000系
車両を導入して以降、順次、導入
を進め、2 0 1 2年に京王線・井の
頭線全車両のVVVFインバータ制
御化を完了しています。
各装置の整備率推移
50
● 京王電鉄株式会社 ● 安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート
環境報告 特集
今後のさらなる取り組み
■回生電力貯蔵装置
堀之内変電所において、「 回 生 電 力 貯 蔵
装置」を導入します。この装置は、電車がブ
レーキをかけた際に発生する回生電力を変電
所に設置した蓄電池に充電し、電車が走行す
る際の電力として供給します。
当社は既に、全車両に回生ブレーキを装備
していますが、この貯蔵装置の導入により、
回生電力の利用効率を高め、電車の走行用電
力のさらなる削減を図ります。
■駅舎補助電源装置
東府中駅において、「駅舎補助電源装置」を
導入します。この装置は、電車がブレーキを
かけた際に発生する回生電力を駅設備で使用
される電力に変換して、駅の照明や空調・エ
スカレーターなどに供給します。この装置の
導入により、回生電力の利用効率を高め、さ
らなる省エネルギー化を図ります。
■照明器具の高効率化
駅構内や車両の客室内、トンネル内の照明
設備において、従来の照明設備に比べて大幅
に消費電力を削減できるL E D照明を導入し
てきましたが、今後もさらなる消費電力の削
減のため、駅構内や車両の客室などの照明器
具の更新にあわせて、高効率化を進めていき
ます。
駅構内のLED照明
電車内のLED照明
京王電鉄
鉄道事業本部 計画管理部 計画担当課長補佐 河辺
恵介
「鉄道は環境にやさしい交通機関」
と言われていますが、エネルギーを多く使用する企業の社会
的責任として、回生電力の有効活用やVVVFインバータ制御装置の導入などの省エネルギー化
に努めてまいりました。今後もさらなる省エネルギー化を目指して、回生電力貯蔵装置などの環
境にやさしい設備の導入を進めてまいります。
安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート ● 京王電鉄株式会社 ●
51
環境報告
環境方針
基本的な考え方
■企業の社会的責任の一環として、 グループ環境経営を推進
当社では、2 0 0 0年1 1月に環境基本方針を制定し、
環境法令遵守をはじめ、各事業の特性に応じた省エネ
ルギー化や廃棄物削減、資源リサイクル、環境教育の
実施などを積極的に推進してきました。その後、環境
保全は京王グループ共通の課題であるとの認識から、
2 0 0 4年1 2月に「京王グループ環境基本方針」を制定し
ました。グループ社員一人ひとりが環境方針の内容、
なかでも自分の業務に関わりがある項目について十分
理解し、仕事に活かしていけるよう、環境マネジメン
トシステム(E M S)の継続的運用を通じて浸透を図って
います。
京王グループ環境基本方針
生物多様性行動指針
私たちは、「環境にやさしく」というグループ理念に基づ
私たちは、生活に身近な事業を展開していくなかで、自
き、環境問題を地球規模で考え、持続的発展が可能な社
然の恩恵を継続的に享受していることを認識し、持続可
会の実現を目指して、環境保全に配慮した事業活動を行
能な利用や自然と共生する社会の実現に向け、生物多様
います。
性に配慮した事業活動を行います。
1 . 地球温暖化防止のため、エネルギーの効率利用に努
1. 事業活動がおよぼす環境への影響把握
めます。
事業活動と生物多様性とのかかわり(恵みと影響)を
2 . 循環型社会実現のため、廃棄物の削減、リサイクル
および適正処理を図るとともに汚染の予防に努め
ます。
識を高めます。
2. 自然環境の確保と保全
3. 環境に関する法令、条例、協定などを遵守します。
4 . 地域社会との調和を目指し、騒音、振動の抑制なら
びに緑化活動の推進に努めます。
5 . より良い環境の実現に向けて、地域や社会の環境保
全活動に積極的に参加します。
6. 従業員一人ひとりの環境意識向上を図るため、啓蒙・
教育活動を実施します。
事業活動における自然環境への影響の回避または低
減に取り組むとともに、緑化を推進し、地域の豊か
な自然環境の確保と保全に努めます。
3. 資源循環の推進
資源の利用が生物多様性におよぼす影響を低減する
ために、グリーン購入など環境に配慮した調達や3 R
活動(リデュース・リユース・リサイクル)を推進し、
環境負荷低減に努めます。
7 . これらの環境保全活動を推進するため、鉄道をはじ
めとするすべてのグループ会社の事業活動において
環境マネジメントシステムを構築し、継続的改善に
取り組みます。
4. ステークホルダーと連携した生物多様性の保全
従業員をはじめ、取引先企業、お客様など多くのス
テークホルダーと連携し、情報の発信と収集を行い
ながら生物多様性の保全に努めます。
2004年12月9日制定
52
把握するように努め、取り組みの必要性に対する認
● 京王電鉄株式会社 ● 安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート
2010年9月8日制定
環境報告
環境方針
環境方針概念図
環境保全の推進
低炭素社会
●電力の削減
●CO2排出量削減
循環型社会
●資源の有効活用
自然共生社会
●生物多様性の
取り組み
●沿線の緑化
●再生可能
エネルギーの
活用
●環境教育
プログラムの
取り組み
環境マネジメント
推進体制
監査・教育
環境コミュニケーション
環境負荷の把握
環境会計
安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート ● 京王電鉄株式会社 ●
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環境報告
低炭素社会を目指して
鉄道
■中期環境目標
電車の運転用電力を1960年代比で45%削減
鉄道で消費する電力は、電車の運転に使用する電力と、駅施設
(照明、昇降機、空調設備など)
や保安設備
(踏切、信号機など)
などに使用する付帯電力に大別できます。
当社では、このうち電車の運転に使用する電力について、最も有効な施策である車両のVVVFインバータ制御化を積極的に
進めており、省エネルギー化を推進することで、回生ブレーキとあわせて2014年度における運転原単位(1車両1km走行あた
りの消費電力量)を1960年代比で45%削減することを目標としていましたが、2012年度に達成しました。
■駅設備の電源・運転自動制御
■上下線一括き電化
上り線と下り線のき電線(電車に電気を供給する線)
を接続
照度センサーやタイマーによる照明の自動制御導入を推進
することで、回生ブレーキで発生した電気を他の電車に最短
しています。また、人感センサーによりお客様が近づくと電
ルートで送り、電気を送る際の損失低減を図ることができる
源が入る自動券売機、自動運転するエスカレーターなどの設
装置です。2012年に井の頭線で整備しました。
置も進めています。
従 来
変電所を経由するため、
回生電力の損失が大きい
ブレーキで
発生した回生電力
ホームやコンコースの屋根に自然採光の工夫を行うことで、
照明の消灯に努めています。
ブレーキ
加速
変電所
上下線
一括き電化
■自然採光
最短ルートで経由するため、
効率的に利用できる
ブレーキで
発生した回生電力
上下線のき電線を
新たに接続
自然採光の屋根(永福町駅)
ブレーキ
■環境に配慮した鉄道現業の事務所
2 0 1 3年に、高幡不動駅の敷地内に太陽光発電システムな
ど1 3種類の環境に配慮した設備を組み合わせて活用した、
変電所
加速
鉄道現業の事務所
(高幡不動乗務区・施設管理所)
を開設しま
した。従来の施設と比べて、約3 0%の省電力と節水を実現
しています。
■高効率な案内看板/空調システム
駅構内の案内看板などに、蛍光灯と比べて消費電力を大幅
に抑えられるL E D 照明やインバータ方式の高効率照明の導
入を進めています。また、地下駅に高効率空調システムの導
入を進めています。
省電力型案内看板
54
● 京王電鉄株式会社 ● 安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート
高幡不動乗務区・施設管理所
環境報告
低炭素社会を目指して
バス・タクシー・トラック
■京王電鉄バスグループ環境配慮型ビル
■ハイブリッド
(HV)
タクシー・アイドリング ストップ車
京王電鉄バスグループが府中市に建設した京王府中晴見町
京王自動車では、タクシーにH V車やアイドリングストッ
ビル(本社・営業所)には、冷暖房効率を高めるペアガラスや
プ車を導入し、エネルギーの効率利用に取り組んでいます。
消費電力の低いLED照明を取り入れています。また、建物
壁面および屋上を緑化しており、環境にやさしい建物になっ
ています。
HVタクシー
■エコドライブ
デジタルタコグラフ※やエコドライブ管理システムの導入
や、社員への教育を実施するなど、燃費向上に向けた取り組
みを行っています。
※デジタルタコグラフ:速度とエンジン回転数を数値化して記録する装置です。
京王府中晴見町ビル
●京王電鉄バスグループ
■電気
(EV)
・ハイブリッド
(HV)
バス
員のエコドライブ教育を実施しています。
デジタルタコグラフを全車両に導入しています。また、乗務
西東京バスでは、羽村市から運行を受託しているコミュニ
ティバス「はむらん」において、定期路線バスでは日本初とな
る小型E Vバスによる運行を2 0 1 2年3月から開始していま
す。
●西東京バス
デジタルタコグラフを全車両に導入しており、データに基
づく乗務員への個別指導を実施しています。
また、京王電鉄バスグループ・西東京バスでは、2 0 1 3年
から最も負荷のかかる発進時はモーター動力のみで駆動して
●京王自動車
燃費を抑え、減速時は高性能リチウムイオンバッテリーがエ
タクシー全車両にエコドライブ管理システムを導入し、急
ネルギーを効率よく回収するシステムを採用したH Vバスを
発進・急加速・急停車の有無やアイドリング時間を数値化し
一部路線で導入しています。
て、乗務員の指導に活かしています。
●京王運輸
「エコドライブ講習会」
「省燃費運動」などを通じて、燃費向
上に向けた運転者の意識啓発に取り組んでいます。また、一
般社団法人東京都トラック協会主催
「グリーン・エコプロジェ
クト」や公益財団
法人交通エコロ
ジー・モビリティ
財団認定の講習会
HVバス
などの外部セミ
ナーにも積極的に
参加しています。 走行管理表に記入
安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート ● 京王電鉄株式会社 ●
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環境報告
低炭素社会を目指して
商業施設・オフィス・住宅
■中期環境目標
東京都の基準(8%)を超える12%のCO2排出量削減
東京都環境確保条例の対象となる大規模8物件※1では、基準値※2に対し2010年度~2014年度に年平均8%のCO 2削減義務
が課せられています。
当社では、空調設備・ボイラーの高効率化、照明のL E D化等の省エネルギー施策の推進や節電運用を図り、2 0 1 2年度(単
年度)の目標として、基準値に対し12%の削減を掲げていましたが、目標を上回る19%の削減を達成しました。
2010~2013年度の4カ年においても、東京都のCO 2削減義務を上回る年平均17%の削減を達成しました。来年度以降も
この結果を継続できるように努め、東京都の削減義務を達成できるよう目指します。
■LED照明導入
当社およびグループ各社では、ショッピ
ングセンター・オフィス・ホテルなどの施
設において、L E D照明を積極的に導入して
京王ストア
営業本部 営業企画部 店舗開発担当課長 中川
います。
太郎
当社では2011年から順次、店内照明のLED化
を積極的に推進し、現在では全31店舗中24店舗
(※2013年12月時点)のLED化が実現しています。
導入以前は、蛍光灯の球切れや、節電による消
灯など、良好な売場環境の維持に苦労したり、
球交換の作業に時間がかかっていました。寿命
の長いLED照明へ切り替えたことで、作業頻度
が大幅に軽減されたほか、売場環境の改善とともに使用電力の削減につ
ながっております。
LED照明を導入した京王ストア店舗
●大規模ビル8物件のCO2排出量削減実績と目標
東京都環境確保条例の削減義務
2010年度∼2014年度の年平均 ▲8%
当社の削減目標
2012年度∼2014年度 ▲12%/年
t-CO2
62,000
58,000
56,000
▲8%
54,000
▲12%
実績
CO2
削減量
▲19%
52,000
50,000
48,000
46,000
基準年
(2002∼2007)
2010
2011
2012
2013
2014 (年度)
※1 京王プラザホテル新宿、京王プラザホテル八王子、京王プラザホテル多摩、京王品川ビル、京王八王子明神町ビル、京王百貨店新宿ビル、
京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター、京王八王子ショッピングセンター
※2「基準値」
とは、2002年度〜2007年度のうち任意の連続した3カ年におけるCO2排出量の平均値をいいます。
56
● 京王電鉄株式会社 ● 安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート
環境報告
低炭素社会を目指して
■京王プラザホテル
(新宿)
の屋上緑化
■Hi-ROOMS新代田の省エネ設備
環境に配慮し、2 0 0 8年に本館7階の約1 , 0 0 0㎡を屋上緑
京王の空間志向賃貸住宅「Hi-ROOMS」シリーズ8棟目とな
化しました。ホテル施設ならびに周辺高層ビルからの景観向
る「Hi-ROOMS新代田」が2013年2月に竣工しました。本物
上およびヒートアイランド抑制効果を図ります。
件は、1LDK全16戸で、当社として初めて導入したHEMS※
や全照明のL E D化など環境に配慮した賃貸住宅となってい
ます。
※HEMS(Home Energy Management System)
:WEB上で電気・ガ
スの使用量を見られるエネルギー管理システムです。
屋上緑化
■IKENOUE04
池ノ上駅改札階から直結の当社の賃貸住宅「I KE N OUE 04」
が、2 0 1 3年7月に竣工しました。渋谷、新宿までのアクセ
Hi-ROOMS新代田
スの良さと下北沢駅徒歩圏内という立地を生かし、ファッ
ション、デザインなどのクリエイターが集うS O H Oスタイ
ルの集合住宅がコンセプトで、駅のホームから見える建物壁
面を緑化しています。
再生可能エネルギーの活用
京王グループでは、再生可能エネルギーの活用に積極的に
取り組んでいます。
発電種類
活用事業所
芦花公園駅
永福町駅
京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター
京王電鉄バス桜ヶ丘営業所
太陽光発電
IKENOUE04
京王れーるランド
高尾の森わくわくビレッジ
高幡不動 現業事務所
(乗務区・施設管理所)
※ の活用
■新電力会社
(PPS)
高幡不動車両基地
当社賃貸物件の一部、車両工場、本社ビルでは2 0 1 3年4
月以降、新電力会社(PPS)からクリーンで安定した電気を購
明大前駅
入しています。
若葉台駅
※PPS:既存の大手電力会社である一般電気事業者とは別の、特定規模電
気事業者(PPS:Power Producer and Supplier) のことで、一般電気
事業者が有する電線路を通じて電力供給を行う事業者を指します。
風力発電
高尾の森わくわくビレッジ
発電床®
京王聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター
安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート ● 京王電鉄株式会社 ●
57
環境報告
循環型社会を目指して
資源の有効活用
■エコバッグ・レジ袋削減
京王百貨店では、エコバッグを販売してお客様にマイバッ
■環境負荷を低減した
「リノベーション事業」
を展開
グご持参の呼びかけを行っています。なお、収益は公益社団
既存の建築物をリニューアル・再生し、魅力ある住宅を供
法人日本山岳会
「高尾の森づくりの会」
に寄付しています。ま
給するリノベーション事業は、限られた資源を有効に使い
た、京王ストアでは、レジ袋をご辞退いただくと、2円引き
CO2排出量を削減する、地球環境にやさしい手法です。リビ
のサービスを行っています。
タが手がけた「リノア多摩川CORTE」では、省エネルギー改
修を行うことで、
ライフサイクルCO2※1を70%削減したほか、
廃材発生量※2を91%削減することができました。
ライフサイクルCO2の比較
リノベーション
2373.5[t-co2]70.7
[%]減
京王百貨店
スクラップ&ビルド
0
1000
2000
3000
ライフサイクル廃材発生量の比較
※1 ライフサイクルC
O 2とは、建物の建設から運用、解体までのライフ
サイクルを通じて排出される二酸化炭素
(CO2)
の量を指します。
[%]
減
6004.3
[t]91.7
リノベーション
※2 廃材発生量とは、建物を解体した場合に発生する材料を指します。
建物が与える地球温暖化への影響を評価する指標です。
スクラップ&ビルド
0 2000
4000
オリジナルマイバッグ
4000
[t-co2]
■施工 ■資材製造
(設備)■資材設備
(仕上げ)■資材製造
(躯体)■設計監理 ■解体廃棄
6000 8000
[t]
■車両洗車時の節水
■ECOステイ
京王プレッソインでは、環境保護の一環として「ECOステ
イ」を推奨しています。
「ECOステイ」は連泊のお客様を対象
に、申し出いただくと、タオルやシーツを交換せずに清掃を
行い、クリーニングの回数を減らして水資源保護・CO2排出
削減を図るものです。また、ご協力いただいたお客様には、
ミネラルウォーターなどをプレゼントしています。
若葉台工場では、車両や部品の洗浄などに用いる水の使用
量を削減するため、「処理水再利用装置」を導入しています。
この装置で、使用済みの水の汚れを取り除き、洗浄水などに
再利用しています。現在、洗浄に用いる水の約4 0 %はこの
装置により処理されたものです。
また、車両洗浄に使用する水を従来と比べて約5 0%削減
できる車両洗浄装置を導入しています。
京王プレッソイン
■鉄道車両
京王線・井の頭線を走っていた電車が、色やデザインを
変えて現在でも全国各地の鉄道で活躍しています。
節水型車両洗浄装置
旧井の頭線3000系(上毛電気鉄道株式会社)
58
● 京王電鉄株式会社 ● 安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート
環境報告
循環型社会を目指して
■京王百草園の竹灯籠
■廃食用油のリサイクル
(京王グループ6社)
京王百草園では、園内にある竹林から孟宗竹(モウソウチ
京王グループ6社※ は、レストランなどから排出した廃食
用油を、石けんにリサイクルしています。2013年度は52事
ク)を間引きし、その竹を加工しロウソクを入れた灯籠を紅
葉が美しい時期に灯すイベントを開催しています。
業場から約210tの廃食用油を回収、有効利用しました。
※京 王電鉄、京王百貨店、京王リテールサービス、京王プラザホテル、
京王レクリエーション、レストラン京王
廃食用油リサイクルシステム
食品廃棄物(廃食油)が発生。
流せば水質汚染、燃やせば
二酸化炭素が発生。地球温暖化
につながります。
手肌に使える高品質なリサイクル
石けんに生まれ変わります。
収集運搬業者により回収します。
油脂メーカーにより、
化粧品原料となる
高純度な脂肪酸に
再生。
中間処理施設で脱水・ろ過
園内の竹灯籠
京王電鉄
京王百草園 副所長 水村
久人
園内に自生している竹が灯
廃食用油を石けんにリサイクル
籠に姿を変えて夜の百草園に
■きっぷのリサイクル
幻想的な揺らめきを与え、毎
1 9 9 9年から、各駅で回収された使用済みきっぷをリサイ
年多くのお客様からご好評を
クルし、全駅のトイレットペーパーとして使用しています。
いただいています。他にも園
内の梅の実を使った食品を味わえたり、植物から採
きっぷ
れる色素で染物体験イベントを開催するなど、園内
の資源を有効活用してお客様にお楽しみいただける
よう日々工夫しています。
トイレット
ペーパー
安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート ● 京王電鉄株式会社 ●
59
環境報告
自然共生社会を目指して
生物多様性の取り組み
御岳山
多摩川
レンゲショウマ保全
景信山
親子森林体験スクール
聖蹟桜ヶ丘
稚鮎の放流と
京王クリーンキャンペーン
京王高尾線
城山
高尾山
高尾山口
一丁平園地
植樹地の維持管理
京王クリーン
キャンペーン
京王
多摩センター
京王相模原線
小山田緑地
里地里山の保全
■継続的に植樹活動を実施
京王グループは、2002年から13年間に
13,100
わたって、公益社団法人日本山岳会「高尾
の森づくりの会」が、裏高尾(小下沢国有林)
7,500
で行う森林再生活動を支援しています。
2014年までに、累計16,400本の樹木を
提供しました。
1,500
3,000
4,500
8,500
10,000
14,300
15,000
15,700
16,400 (本)
11,500
6,000
2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010
2011
2012
2013
2014(年度)
13年間で16,400本の苗木を提供
■種子から育てる苗木プロジェクト
公益社団法人日本山岳会「高尾の森づくりの会」と京王グループが植樹する苗木を地元の小・中学校とともに育てる「種子から
育てる苗木プロジェクト」を2013年から開始しました。
八王子市立城山小学校を訪問し、児童との種植えをはじめ当社社員による授業、里山に暮らす生き物の痕跡展示、森林作業の
道具説明などを行っています。
種植えの様子
60
● 京王電鉄株式会社 ● 安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート
授業の様子
環境報告
自然共生社会を目指して
■植樹地の維持管理
■京王クリーンキャンペーン
(高尾山・多摩川)
京王グループ社員と公益社団法人日本山岳会「高尾の森づ
1 9 9 1年から沿線地域の環境保全を目的に、毎年高尾山と
くりの会」とが連携し、高尾山エリア(一丁平園地)などの下
多摩川の清掃活動を行っています。この取り組みは、京王グ
草刈りを行っています。
ループ社員をはじめ、地域の皆様にも参加いただけるよう、
駅や電車内のポスター、京王ホームページ、京王ニュースな
どで呼びかけています。
2014年5月には、聖蹟桜ヶ丘駅付近の多摩川で約2.2km
にわたって実施し、一般のお客様と京王グループ社員あわせ
て1,123人が参加しました。稚鮎の放流体験では、中学生以
下の200人以上が参加し、稚鮎約1,000匹を放流しました。
下草刈りの様子
■高尾の森 親子森林体験スクール
森林再生活動を支援している裏高尾(小下沢国有林)
におい
て、春と秋に「高尾の森 親子森林体験スクール」を開催して
います。このスクールは小学4年生~中学3年生のお子様と
保護者の方4 0名を募集し、植樹や下草刈り作業の体験、植
物や水生生物の観察など自然との触れ合いを通じて森の大切
京王クリーンキャンペーン(高尾山)
さを学びます。
高尾の森
親子森林体験
スクール
稚鮎放流体験の様子
高尾の森づくりの会
代表 河西
■レンゲショウマ保全
瑛一郎 様
御岳登山鉄道は、御岳山に群生し絶滅危惧種に指定されて
公益社団法人日本山岳会
「高尾の森づくりの会」
は、
2 0 0 0年の創立当時から京王電鉄より応援を受けて
います。創立当時の会員は2 5名ほどでしたが、現
在は200名強となり年間の活動日数は150日を超え、
この14年間での延べ参加者数は4万人を優に超える
いる山野草
「レンゲショウマ」
の保全活動として、みたけ山観
光協会などと協力し、群生地での下草刈りやハイキングコー
スの整備を行っています。また、
夏の開花時期にあわせて「レ
ンゲショウマまつり」やガイドと共に歩くハイキングイベン
トを毎年開催しています。
規模となりました。将来的には、高尾地区の国有林
を100年かけて「お手本となるような美しい人工林」
の森を作り上げる
ため、京王電鉄を
はじめとした地域
社会とともに汗を
流して行きたいと
思います。
レンゲショウマハイキング
レンゲショウマ
安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート ● 京王電鉄株式会社 ●
61
環境報告
自然共生社会を目指して
■里地里山保全
京王沿線の多摩丘陵には桜ヶ丘公園や長沼公園、小山田緑
地、丘陵に入り込んだ谷戸をはじめ里地里山の風景や自然が
沿線の緑化
■線路脇の緑化
点在し、少し足をのばした加住丘陵にも同様の風景が残って
1 9 9 1年から、線路脇の雑草には除草剤を使わず、人の手
います。多摩の丘陵の里地里山は、いわば自然の博物館であ
による草刈りを行っています。また、降雨による法面の崩壊
り、そこには豊かな緑があり、貴重な動植物に出会え、歴史
を防ぐとともに、お客様に沿線風景を楽しんでいただくこと
を伝える史跡があり、自然と共生していたかつての生活もう
を目的として、井の頭線を中心に線路脇へアジサイ・ツツジ・
かがい知ることができます。
サザンカなどを植栽し、緑化を進めています。この取り組み
京王グループではこの里地里山
は、
「杉並
『まち』
デザイン賞」
を受賞しました。
の素晴らしさを知っていただくた
めに、散策マップの作成や田んぼ
の保全活動を通じ、日本の原風景
である里地里山の保全に協力して
います。
散策マップ
小山田緑地の田んぼの保全活動
公益財団法人東京都公園協会
「多摩丘陵」
グループ統括係長 定秀
葉子 様
京王沿線の多摩丘陵に位置する小山田緑地には、
里山風景の象徴とされる田んぼが広がります。この
線路脇の緑化
■屋上庭園
「ふくにわ」
2011年3月にオープンした「京王リトナード永福町」には、
地域の方の憩いの場として屋上庭園
「ふくにわ」
を併設してい
ます。サクラ・キンカン・ユズなど季節の木々や草花が香る
この庭園は、環境省が主催する「2010年度『みどり香るまち
づくり』
企画コンテスト」
に入賞しました。
田んぼでは、近隣の小学生や保護者を対象に稲作の
体験の場を提供しており、里山の文化を伝える貴重
な環境教育の場となっているほか、生態系の保全に
も役立っています。
京王電鉄には、田んぼでの稲作体験参加や多摩丘
陵の公園緑地の広報活動に関
わっていただけました。貴重
な里山風景を守る大切さを一
人でも多くの方々に知ってい
ただく機会となり、大変感謝
しています。
屋上庭園「ふくにわ」
62
● 京王電鉄株式会社 ● 安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート
環境報告
自然共生社会を目指して
環境教育プログラムの取り組み
■自然!はっけん!エコキャンプ
2006年から体験学習施設「高尾の森わくわくビレッジ」において、夏休みに小学生を対象とした1泊2日のキャンプを実施して
います。キャンプには社員がボランティアで参加し、グループリーダーとして子どもたちの生活をサポートしています。
植物観察
テント設営
竹材を使った工作
自然についての学習
野外炊さん
キャンプファイヤー
安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート ● 京王電鉄株式会社 ●
63
環境報告
環境マネジメント
推進体制
当社では、本社をはじめ鉄道現業を含めたすべての職場において、国際標準規格ISO14001に準じたEMS(環境マネジメントシ
ステム)に取り組んでおり、その活動は環境経営協議会にて経営層へ報告・承認を受けています。また、京王グループ社長会を通
じてグループ各社に環境マネジメントを徹底しています。
10回目のPDCAサイクルとなる2014年度も引き続き、低炭素社会・循環型社会・自然共生社会の実現に向けたレベルアップに
努めています。
グループ会社では、ISO14001を4社、グリーン経営を6社で認
証取得しています。その他の各社は、ISO14001またはエコアク
ション21に準じてEMSに取り組んでいます。特殊車両の設計製作
を行う東京特殊車体は、2 0 1 3年3月に京王グループ初となるエコ
アクション21認証を取得しました。
京王グループ社長会
■京王グループEMS推進体制
[組織]
[会議体]
グループ各社
[社長]
グループ各社
環境管理責任者
[役員]
環境リーダー
[課長以上の管理職]
グループ社長会
環境管理責任者
環境経営協議会
環境管理責任者(副)
環境活動推進委員会
[広報部分担役員]
[各部長]
[役員協議会]
[部長会議]
事務局
[広報部企画・環境担当]
(電鉄)
EMS監査チームリーダー
[広報部長]
社員
社長
環境リーダー
[各部課長・補佐・担当者]
メンバー
[各部課長・補佐]
社員
京王グループ各社のEMS構築状況
分類
ISO14001
会社名
認証取得
(4社)
◦京王設備サービス ◦京王建設 ◦京王地下駐車場 ◦京王エージェンシー
準拠した活動
(8社)
◦京王電鉄 ◦京王百貨店 ◦京王ITソリューションズ ◦京王アカウンティング
◦京王ビジネスサポート ◦京王ユース・プラザ ◦京王子育てサポート ◦京王ウェルシィステージ
グリーン経営認証
認証取得
(6社)
◦京王電鉄バス ◦京王バス東 ◦京王バス中央 ◦京王バス南 ◦京王バス小金井 ◦京王運輸
エコアクション21
認証取得
(1社)
◦東京特殊車体
準拠した活動
(24社)
◦西東京バス ◦京王自動車 ◦京王ストア ◦京王書籍販売 ◦京王リテールサービス
◦京王パスポートクラブ ◦京王アートマン ◦京王食品 ◦京王グリーンサービス ◦京王不動産
◦リビタ ◦京王プラザホテル ◦京王プラザホテル札幌 ◦京王プレッソイン ◦京王観光
◦京王レクリエーション ◦レストラン京王 ◦京王重機整備 ◦京王シンシアスタッフ ◦エリート
◦京王友の会 ◦京王コスチューム ◦新東京エリート ◦御岳登山鉄道
64
● 京王電鉄株式会社 ● 安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート
環境報告
環境マネジメント
監査・教育
■EMS内部監査
■主な教育実績
(2013年度)
当社はE M Sの有効性と社員の自覚を確認するため、毎年
各部管理職1人以上のEMS監査員を選出し、新任監査員は有
限責任監査法人トーマツによる専門教育を受けた後、部署間
相互による内部監査を実施しています。
■環境教育
環境意識やE M S理解度の向上など必要性を明確にした上
で、体験を重視した環境教育を実施しています。
名称
時期
対象
京王
5月
グループ社員、一般
クリーンキャンペーン (10月中止)
自然!はっけん!
エコキャンプ
人数
737名
8月
グループ社員、一般
EMS監査員養成研修
10月
新任監査員
廃棄物管理勉強会
11月
グループ実務担当者
82名
3月
グループ実務担当者
23名
廃棄物処理施設視察会
70名
6名
環境コミュニケーション
■環境・CSRポスター
京王グループの社会・環境活動を紹介するポスターを制作し、お客様とのコミュニケーションを図っています。
「高尾の森わ
くわくビレッジ」
、「京王クリーンキャンペーン」などの活動を取り上げ、お客様からのご意見をいただけるように駅の「京王P R
ボード」に掲示しています。
移動販売
京王クリーンキャンペーン
京王キッズおしごと隊
高幡不動乗務区・施設管理所
高尾の森わくわくビレッジ
京王音楽祭
リビタ
ボランティア・プラザ
安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート ● 京王電鉄株式会社 ●
65
環境報告
環境マネジメント
環境負荷の把握
当社には「鉄道事業部門」、土地・建物の賃貸・販売を行う
「開発事業部門」
、会社全般の管理業務を行う
「一般管理部門」があり
ます。それぞれの事業特性に応じて、資源の使用(インプット)
とCO2・廃棄物の排出
(アウトプット)
を定量的に把握し、企業活
動に役立てています。
●2013年度の環境負荷のレビュー
鉄道事業部門
INPUT
OUTPUT
電力
297,223千kWh
都市ガス
233千m3
LPG
石油系燃料
水
5t
44kℓ
326千m3
CO2
廃棄物
千t-CO2 ■ CO2排出量
121,000t-CO2
2,085t
開発事業部門
INPUT
石油系燃料
熱
水
30
45.0
OUTPUT
19kℓ
105
121
(▲9.7%)
t
350,000
2,500
325,000
2,000
■ 廃棄物排出量 ( )は前年度比
2,083
2,033
(▲2.4%)
2,085
(2.5%)
90
1,500
300,000
千t-CO2 ■ CO2排出量
● 電力使用量 千kWh
t ■ 廃棄物排出量 ( )は前年度比
297,223
288,713 ( )は前年度比 275,000
60
1,000
279,179
134
150
350,000
2,033
2,085
2,500
121
30
500
250,000
(27.6%)
(▲2.4%) (2.5%)
2,083
(▲9.7%)
1200
2,000
325,000
0
0
105
2011
2012
2013 (年度)
2011
2012
2013 (年度)
90
1,500
300,000
千t-CO2 ■ CO2排出量
● 電力使用量 千kWh
t ■ 廃棄物排出量 ( )は前年度比
297,223
288,713 ( )は前年度比 275,000
60
1,000
集計対象は、電車の運行、駅および現業事務所です。
279,179
134
150
350,000
2,033
2,085
2,500
CO
121
30 2排出量は前年度に比べ、9.7%減少しました。
500
250,000
(27.6%)
(▲2.4%) (2.5%)
2,083
(▲9.7%)
1200
2,000
325,000
0
0t ■ 廃棄物排出量 ( )は前年度比
千t-CO
2 ■ 105
CO2排出量
● 電力使用量 千kWh
2011
2012
2013 (年度)
2011
2012
2013 (年度)
( )は前年度比 300,000
90
1,500
60.0
60
電力
94,303千kWh
都市ガス
2,290千m3
134
(27.6%)
150
120
● 電力使用量 千kWh
( )は前年度比
CO2
廃棄物
50,643t-CO2
6,630t
279,179
48.8
49.9
288,713
(2.1%)
200,000
275,000
8,000
1,000
250,000
150,000
500
6,000
0
0
千t-CO
CO2排出量
● 電力使用量 100,000
千kWh
30.0 2 ■ 2011
2013 (年度)
2012
(
)
は前年度比
93,013
94,303
89,924
50,000
60.0
15.0
49.9
50.6
200,000
(2.1%)
(1.6%)
48.8
45.00
2011
2012
千t-CO
30.0 2 ■ CO2排出量
183,258GJ
1,091千m3
297,223
50.6
(1.6%)
60.0
15.0
89,924
48.8
93,013
49.9
(2.1%)
2013
0150,000
(年度)
● 電力使用量 100,000
千kWh
(94,303
)は前年度比
50.6
(1.6%)
50,000
200,000
6,326
6,284
(▲0.7%)
6,630
(5.5%)
0
廃棄物排出量 ( )は前年度比
4,000t ■ 2011
2012
2013
2,000
8,000
6,0000
6,326
6,284
(▲0.7%)
6,630
(5.5%)
2011
2012
2013
(年度)
INPUT
電力
都市ガス
水
1.50
OUTPUT
1,403千kWh
27千m3
14千m3
CO2
廃棄物
597t-CO2
90t
2011
0.6
(3.5%)
0.6
(0.8%)
2012
2013
(年度)
1.50
1.0
0.5
0
0.6
(3.5%)
0.6
(0.8%)
2011
2012
2013
1,321
1,367
1,403
0.6
0.6
2011
0.6
(3.5%)
0.6
(0.8%)
2012
2013
6,630
(5.5%)
6,284
(▲0.7%)
6,0000t ■ 廃棄物排出量 ( )は前年度比
2011
2012
2013
● 京王電鉄株式会社 ● 安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート
60
150
0
90
30
60
0
0
15
45
(年度)
0
30
2.0
15
1.5
1,000
4,000
03,000
3000
0
1.0
2.0
0.5
(年度)
2011
2012
2013
1,000
4,000
t ■ 廃棄物排出量 ( )は前年度比
200
90
79
(18.1%) (13.9%)
100
400
67
03,000
3000
2,000
200
1,000
100
(年度)
1.5
0.0
1.0
2.0
0.5
(年度)
2011
67
2012
79
(18.1%)
2013
(年度)
90
(13.9%)
1.5
0.0
1.0
0.5
0
(年度)
0
2011
2012
2013
集計対象は、本社ビルおよび福利厚生施設です。
CO2排出量は前年度と同水準(0.8%増加)でした。
66
0
90
30
0t ■ 廃棄物排出量 ( )は前年度比
200
2011
2012
2013 (年度)
90
79
(13.9%)
(18.1%)
100
400
67
千t-CO
● 電力使用量 千kWh
1.0 2 ■ CO2排出量
2,000
1,367
( 1,403
)は前年度比
1,321
2.0
0.5
30
120
30
45
1.5
0.6
60
150
15
2,000
50,000
15.0 2排出量は前年度に比べ、1.6%増加しました。
CO
3,000
300
2.0
0.5
90
60
2,000
8,000
45.00 2 ■ CO2排出量
千t-CO
● 電力使用量 0150,000
千kWh
2011
2012
2013 (年度)
( )は前年度比
30.0
4,000
100,000
2.0
400
4,000
93,013
94,303
集計対象は、東京都環境確保条例に基づく大規模8事業所です。
89,924
一般管理部門
120
30
120
45
4,000t ■ 廃棄物排出量 ( )は前年度比
6,326
0
千t-CO
CO2排出量
● 電力使用量 0千kWh
1.0 2 ■ 2011
2,000
2012
2013 (年度)
1,367
( 1,403
)は前年度比
1,321
150
(年度)
0.0
環境報告
環境マネジメント
環境会計
環境保全に向けて、2013年度は約53億円の環境投資・費用を行使しました。
当社は、環境負荷の低減に向けて、列車の騒音振動防止や、駅施設やオフィスビル・店舗などへの高効率照明をはじめとした
環境配慮設備の導入による省エネルギー化、廃棄物の分別・リサイクルなどのレベルアップに向けて、環境投資を継続しています。
2 0 1 3年度は、連続立体交差事業の進捗に伴い工事のピークを超えたことや、鉄道車両のVVVFインバータ制御化完了にと
もない対前年で投資額が減少したことなどにより、環境投資・費用についても全体で前年度比21.1%の減少となりました。
■2013年度の環境保全コスト
(投資・費用額)
内容
(単位:百万円)
主な取り組み
具体的内容
(1)
事業エリア内コスト
投資
費用
3,289
1,939
①公害防止コスト
●騒音振動防止
●大気汚染防止
●水質汚濁防止
◎連続立体交差化 ◎ロングレール更換
◎草刈 ◎低VOC塗料
◎分岐器床板更換
1,856
667
②地球環境保全コスト
●省エネルギー化
◎空調機更新 ◎照明器具高効率化
●モーダルシフト ◎ホームドア設置 ◎エレベーター新設
●オゾン層破壊防止 ◎ノンフロン空調機更新
1,110
165
③資源循環コスト
●廃棄物減量
◎PASMO※関連費用
●廃棄物処理・処分 ◎駅清掃費 ◎車両清掃費
●廃棄物リサイクル ◎廃切符リサイクル ◎本社ビル清掃・リサイクル
323
1,107
32
92
0
8
3,321
2,039
(2)管理活動コスト
●景観保持
●自然保護・緑化
●教育・啓発
◎植栽管理 ◎環境アセスメント
◎高幡不動現業事務所
◎環境報告書制作 ◎環境啓発ポスター制作
(3)社会活動コスト
●自然保護・緑化
●環境保全の寄付
●社会的取り組み
◎京王クリーンキャンペーン ◎植樹活動・支援
◎親子森林体験スクール ◎自然観察イベント
合計
コスト総計
5,360
※PASMOは、株式会社パスモの登録商標です。
[対象期間]
2013年4月1日〜2014年3月31日
[対象範囲]
■環境保全コストの推移
(百万円) ■ コスト
● 営業収益に対する割合 (%)
()
は前年度比
12
12,000
当社の鉄道事業部門、開発事業部門、一般管理部門で発生した環境保全
コストを対象としています。
8,000
7,987
(京王グループ各社で発生したコストは含んでいません)
[算定基準]
4,000
6,796
(▲14.9%)
6.8
5.7
1.「環境省環境会計ガイドライン
(2005年版)」および「民鉄事業環境会計
ガイドライン
(2008年版)」を参考に集計しています。
2. 環境保全コストとして確実に把握したもののみ計上しています。
3. 減価償却費は計上していません。
8
5,360
(▲21.1%)
4
4.5
0
0
2011
2012
2013
(年度)
16000
12000
安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート ● 京王電鉄株式会社 ●
8000
67
環境報告
環境マネジメント
周辺環境への配慮
■鉄桁防音対策
■電車の走行音の低減
桁が鉄製の橋梁においては、下面および側面に防音材を、
車輪の振動を自動的に検出するセンサーを京王線・井の頭
線に各1カ所設置し、車輪のフラットによる騒音・振動を早
また、レールとまくら木の間に防振タイプレートを設置し、
騒音・振動の低減に努めています。
期に発見・改善しています。
■ロングレール化
1本が2 0 0 m以上の長いレールを使用し、レールの継目箇
所を少なくすることで、列車の騒音や振動が減り、乗り心地
も向上します。これまでに、曲線半径400m以上の敷設可能
区間は、長大橋梁を含めロングレール化を完了しています。
フラット
■清掃用シンナーの回収
若葉台工場では、台車や車体を清掃するロボットの清掃時
雨天時などのブレーキ中に車輪がロックしてレール上を滑る
に排出されるペンキが混ざったシンナーから、シンナーを分
と平らな部分
(フラット)
ができ、騒音・振動のもとになります。
離・回収する
「溶剤再生装置」
を導入しています。
TOPICS
車両基地で
データ処理
■京王栽培研究所
京王線狭間駅前に建設された植物工場「京王栽培
研究所」では、安心・安全で美味しい野菜や果物の
栽培・研究を行っています。太陽光を利用したガラ
スハウスではトマトやいちご、メロンなどを栽培し、
完全密閉されたクリーンな空間の人工光型植物工場
自動検知
センサー
では、LEDや蛍光灯を活用して、ベビーリーフやリー
フレタスなどを栽培しています。温度や湿度、光の
フラットによって生じる車輪の振動を自動的にセンサーで検
加減などのデータを分析して、植物の生育に最適で
知し、すぐに車両基地へデータが転送されます。
効率的な栽培方法を研究しています。
ガラスハウスでの栽培
車輪の削正
車両基地で車輪の削正や交換を行いフラットをなくし、
騒音・
振動・乗り心地を改善します。
68
● 京王電鉄株式会社 ● 安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート
人工光による
栽培風景
環境報告
今後について
当社では、持続的発展が可能な社会の実現を目指して制定した「京王グループ環境基本方針」に基づき、
「低炭素社会」
「循環型社会」
「自然共生社会」
の構築に向け、環境マネジメントによる継続的な改善に取り組
んでいます。
鉄道事業では、さらなる省エネルギー化に向けた取り組みとして、鉄道回生電力の利用効率向上を図る
ため、特集で紹介した回生電力貯蔵装置や駅舎補助電源装置などの導入を進めます。また、車両等の他社
売却譲渡など鉄道資材の再利用を引き続き実施します。
また、リビタによるリノベーション事業の拡大展開を図るほか、京王ストアでのマイバック運動による
レジ袋辞退の推進にも取り組みます。
生物多様性施策としては、東京都公園協会と連携した里地里山の保全活動、京王の電車・バス開業
100周年を記念して植樹を行った高尾山エリア
(一丁平園地)
の継続整備にも取り組んでいきます。
具体的な取り組み事例
低炭素社会
省エネ・環境負荷
低減施策の拡充
●鉄道回生電力の
利用効率向上
①回生電力
貯蔵装置設置
②駅舎補助電源
装置の導入
循環型社会
“3R”の推進
●鉄道資材の再利用
●リノベーション事業の
拡充展開
自然共生社会
生物多様性施策
の展開
●里地里山の保全
●一丁平100周年
植樹地の継続整備
●マイバッグ運動
(レジ袋の利用削減)
環境マネジメント
安全・社会・環境報告書 2014 CSRレポート ● 京王電鉄株式会社 ●
69
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