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こちら - 横浜市

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こちら - 横浜市
Ⅱ
環境創造局の施策
1
環境施策の総合的な企画調整
1 環境施策の総合的な企画調整
(1) 将来を見据えた環境に関わる諸計画の見直し
ア 横浜市環境管理計画
ました。
【企画課】
今年度から、新たな環境マネジメントシステムの運
環境施策を総合的かつ計画的に推進するため、
用を開始し、環境への取組を実践しています。
「横浜市環境の保全及び創造に関する基本条例」
に基づき、
「横浜市環境管理計画」を策定していま
オ 横浜市環境創造審議会の運営
す。この計画に基づく取組を推進するとともに、
【企画課】
環境基本法及び横浜市環境創造審議会条例に基
計画に掲げた施策・事業の進ちょく状況をまとめ、
づき、環境の保全及び創造に関する事項について
年次報告書(横浜の環境)として公表しています。
調査審議するため、横浜市環境創造審議会を設置
平成 21 年6月に横浜市環境創造審議会に計画
しています。
の改定について諮問を行い、平成 22 年3月に答申
平成 19 年度に、
「環境審議会」と「緑の環境整
をいただきました。平成 22 年度は、答申を踏まえ、
備審議会」を統合して発足し、様々な環境問題を、
これからの環境政策の基軸となる新たな計画の策
総合的に審議することが可能となりました。
定作業を進めています。
平成 19 年 12 月には、
「緑施策の重点取組」
、
「緑
化地域制度の導入」等について提言をいただきま
イ 生物多様性地域戦略策定事業
【企画課】
した。
生物多様性の保全・再生への取組に関する基本的
平成 20 年 11 月には、
「事業場排水の規制」につ
な考え方として平成 21 年3月に策定した「横浜市生
いて答申をいただきました。
物多様性保全再生指針」を踏まえ、平成 21 年度は、
また、平成 21 年7月には「脱温暖化の取組を進
具体的な行動計画である地域戦略の基本的な考え方
めるための制度のあり方について」11 月には「土
について、環境創造審議会から答申をいただきまし
壌・地下水汚染の規制のあり方について」答申をい
た。
ただきました。
平成 22 年度は、取組事例発表会や市民募集による
さらに、平成 22 年3月には、
「横浜市環境管理計
生物多様性のキャッチフレーズの決定など、様々な
画の改定について」
、
「横浜市生物多様性地域戦略策
取組を進めるとともに、
「生物多様性横浜行動計画」
定の基本的な考え方について」
、
「環境影響評価に関
を策定します。
する制度のあり方について」及び「雨水浸透機能促
進方策のあり方について」の4件の答申をいただき
ウ 下水道計画指針の運用
【事業調整課】
ました。
今後の人口減少や局地的な集中豪雨の多発など、
22 年度は、
『新たな「横浜市環境管理計画」にお
取り巻く環境の変化や、今後の重要な課題である
ける生活環境に関する目標等について』
、
『市街地に
施設の長寿命化や更新、地球温暖化対策などに対
おける「みどりの創造」のあり方について』につい
応するため、下水道事業の取り組みの方向性や下
て、審議していただいています。
水道施設の規模を決める汚水・雨水の基準を取り
カ 下水道事業中期経営計画の策定
まとめた横浜市下水道計画指針 2010 版を策定し
【経営課】
中長期的な視点での事業計画並びに使用料対象
ました。これをもとに、適正な計画規模による整
経費の算定を含んだ 3、4 年程度の「中期経営計画
備や新たなニーズに対応していくため、下水道法
(現行計画の期間は平成 19~22 年度)を策定し、
事業認可計画の見直しや施策別計画を策定し、下
この計画に基づき、健全かつ効率的な経営に取り
水道事業中期経営計画に反映していきます。
組んでいます。
平成 22 年度には、新たな「下水道事業中期経営
エ ISO14001 による業務改善推進事業【企画課】
計画」
(計画期間 23~25 年度の予定)を策定しま
本市では、平成18 年に全組織でISO14001 を認証
す。策定にあたっては、下水道事業経営研究会の
取得し、環境負荷の低減に取り組んできました。その
報告等を踏まえ、また本市の中期的計画と連携し、
後システムの見直しを行い、平成22 年2月に「横浜市
作業を進めます。
役所環境行動宣言」を発表し、自己適合宣言へ移行し
9
Ⅱ
環境創造局の施策
(2)
1
環境施策の総合的な企画調整
効果的な広報の展開
に所管する局として、市民の環境行動を支援し、
ア みどりアップ月間
環境に関する様々な情報をわかりやすく発信して
10月2 日から11 月28日をみどりアップ月間とし、
いくため、局広報委員会等により効果的な広報を
「知って、楽しんで、遊ぶ」をテーマに各種イベン
すすめていきます。
トを開催しています。
平成21年度に行った局トップページのリニュ
月間中に集中的に広報を行うことにより、
「横浜み
ーアルに続き、平成22年度はホームページの管
どりアップ計画(新規・拡充施策)
」と「横浜みどり
理システムをリニューアルすることでより分かり
税」に対する市民・事業者の皆様への効果的な PR を
やすくタイムリーな情報提供を行います。
推進しています。
カ 下水道広報事業
イ「みどりアップ」しています!宣言の登録
【事業調整課・経営課・水再生施設管理課】
一人ひとり(又は一団体)がコツコツと取り組む
下水道の役割や重要性などについて広く市民に
ことが大きなみどりアップにつながるという機運を
周知し、ご協力いただくために、水再生センター
醸成し、身近な緑を通じてみなさんに豊かで潤いの
等の施設見学会や雨水幹線工事等の見学会、小学
ある生活を実感していただめの登録制度です。
「みど
校への出前講座や下水道月間を中心とした各種イ
りアップ」しています!宣言の登録により、一人ひ
ベントでの広報を、
「よこはま水環境ガイドボラン
とりの取組から大きなみどりアップの力につながる
ティア」の皆さんと連携しながら積極的に進めて
効果を期待しています。
いきます。
また、年間広報計画に基づいて戦略的な広報を
ウ 環境情報提供事業
【環境科学研究所】
展開します。
(ア) インターネットによる情報提供
(3) 広域的自治体連携による環境施策の推進
市民の方々が自分たちの生活環境の状況を知
ア 九都県市共同普及啓発事業
ることが出来るよう、環境科学研究所が行った調
【企画課】
九都県市首脳会議(埼玉県、千葉県、東京都、神
査や研究の結果及び環境関連データをインター
奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相
ネットで提供しています。
模原市)では、環境施策について共同協調して取組
(イ) 地盤情報の提供
公共事業に伴う土質柱状図を、環境地図情報
むべき方策について検討し、必要な取組みを実施す
「地盤 View」に掲載して、インターネットで公
るため、環境保全担当部局長で構成する委員会を設
開しています。
置しています。委員会の下には、地球温暖化対策特
(ウ)
別部会、大気保全専門部会、水質改善専門部会及び
「こどもエコフォーラム」の開催
環境学習支援の一つとして、子どもたちが環境
緑化政策専門部会を設置し、地球温暖化対策や自動
について多角的に考えていく機会として、市内の
車排ガス対策、東京湾の水質改善及び緑の保全・再
小中学生を中心にした発表会である「第5回 こ
生について検討しています。
どもエコフォーラム」を、教育委員会と共同して
【主な内容】
1 地球温暖化防止キャンペーンの展開
地球温暖化対策の強化
2 環境分野における国際協力・途上国支援
3 大気中の窒素酸化物及び浮遊粒子状物質削
減対策の実施
4 東京湾の水質改善
5 緑の保全・創出施策
平成 22 年2月に開催しました。
エ 横浜の森の自然・生き物情報発信事業
【みどりアップ推進課】
市民の森等の周知・利用促進を図るため、自然・
生き物情報をパンフレット等で提供します。
オ 広報推進事業
【企画課、全課】
イ 環境技術・交流実施
環境に対する社会的関心が高まるなか、局事業
(ア) 横浜上海友好交流事業
【企画課】
を円滑に進めていくためには、市民の理解と協力
1973 年に、友好都市提携を結んで以来、長き
を得ることが重要であり、市の環境施策を総合的
に渡り、上海市と経済、文化、学術、都市技術
10
Ⅱ
環境創造局の施策
1
環境施策の総合的な企画調整
等、幅広い分野で友好交流を実施し、多くの成
力活動や、繁殖センターへの現地関係者の研修
果を挙げてきました。
員受入れなどを行っています。
友好都市提携 30 周年の年に、これまで以上に
(カ) ニューカレドニア希少動物研究事業
両市の実質的な発展に寄与することを目的とし
【公園緑地管理課】
て、
「横浜上海友好交流事業に係る協定書」を締
平成元年に市政 100 周年を記念してニューカ
結しました。
レドニア南部領土政府から、同島で絶滅の危機
これに基づき、環境創造技術協力として、下
に瀕しているカグー1ペアが本市に寄贈された
水道、水質、大気など環境施策全般の交流を行
ことを契機として、カグーに関する飼育や生
っています。
態・遺伝等に関する学術交流が始まり、併せて
(イ) 横浜北京都市間交流事業
【企画課】
動物交換に関する交流合意書が結ばれました。
2006 年5月に締結された、
「北京市・横浜市都
横浜とニューカレドニア交互に隔年で、
「カグー
市間交流覚書」に基づき、環境創造技術交流を
学術円卓会議」を開催しています。平成 20 年8
行います。
月には交流の継続について合意書を再締結しま
下水道、大気汚染、公園・緑地など、北京市
した。
の環境専門家や技術者の横浜市への訪問を受入
れます。
(ウ) 横浜ハノイ都市間交流事業
【企画課】
2007 年 11 月に締結された、
「横浜市・ハノイ
市パートナー都市交流覚書」に基づき、環境創
造技術交流を行います。
環境教育など環境に関する都市問題の解決に
向けた協力を行うため、ハノイ市の専門家や技
術者の横浜市への訪問を受入れます。
(エ) ウガンダ野生生物保全事業
【公園緑地管理課】
平成20年5月の第4回アフリカ開発会議を契
機として、本市はウガンダ共和国と野生動物の
飼育繁殖等の技術協力について覚書を交わしま
した。また、JICAと協働で、平成20年度から3
年間の予定で、ウガンダ野生生物教育センター
(Uganda Wildlife Education Centre : UWEC)
の職員を本市動物園等で研修員として受入れ、
また本市動物園等職員を専門家としてUWECへ派
遣し、飼育繁殖や教育普及活動に関する技術協
力を行います。
(オ) カンムリシロムク保護計画事業
【公園緑地管理課】
繁殖センターでは、インドネシア共和国バリ
島の希少鳥類カンムリシロムクの野生復帰計画
に取組んでいます。平成 15 年、本市は同国政府
との間で、平成 21 年度までに繁殖センター等で
生まれたカンムリシロムク 100 羽を現地へ送致
することについて合意書を締結し、平成 22 年 3
月に契約を履行しました。また、平成 16 年から
は JICA と協働で、生息地での本市職員の技術協
11
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
2 身近な水・緑の創造
(1)
拠点となる緑、特徴ある緑の保全と創造
(d) 小菅ヶ谷北公園(栄区、面積 12.7ha)
ア 「横浜みどりアップ計画(新規・拡充政策)」
の推進
既存の樹林や湧水を活かし、豊かな自然
【企画課】
と親しめる風致公園として整備します。
(e) 本牧山頂公園(中区、面積 22.0ha)
緑の減少に歯止めをかけ、
「緑豊かなまち横浜」を
次世代に継承するために、従来進めている「横浜みど
自然環境との調和を図り、高台にある特
りアップ計画」の施策に加え、新規・拡充施策に取り
性を活かして、散策等を楽しめる総合公園
組んでいます。
として平成15年度から第2期区域(約5
新規・拡充施策は長期的・継続的な視点に立ちつつ、
5か年の事業計画としており、横浜みどり税を主な財
ha)の整備を行っています。第1期区域(約
17ha)は平成2年度から14年度で整備しま
源として、
「樹林地を守る」
・
「農地を守る」
・
「緑をつ
くる」の3つの分野で事業・取組を推進しています。
さらに、市民意見反映の仕組みとして、公募の市民
した。
(f) (仮称)たちばなの丘公園
(保土ケ谷区・旭区、面積 12.4ha)
などによる「横浜みどりアップ計画市民推進会議」設
置し、広く市民の方からのご意見を把握するとともに、
事業の評価及び提案、横浜みどり税の使途の明確化を
既存の樹林を活かしながら、散策、休息、
軽運動等ができる総合公園として整備し
ます。
(g) 新治里山公園(緑区、面積 15.3ha)
市民協働により行っています。
「水と緑の基本計画」の10大拠点の一つで
イ 公園の整備事業
ある「三保・新治地区」に位置する公園です。
身近な公園をはじめ、スポーツができる公園、多
地域に残された豊かな緑を生かし、里山保
様なレクリエーションに応える大規模な公園、地域
全活動の拠点施設の整備や雑木林、谷戸を
のシンボルとなるような個性豊かな公園など、地域
保全します。
(h) 玄海田公園(緑区、面積 17.3ha)
特性に併せ計画的に公園整備を推進しています。
(ア) 新設整備事業
【公園緑地整備課】
良好な既存林や地形を生かし、多様な生
新たな公園の整備を進めています。
物相の保全とレクリエーション活動の拠
a 主な公園の整備状況
点として、運動広場やバーベキュー広場、
(a) 横浜動物の森公園
(旭区・緑区、面積 103.3ha)
自然生態園などを整備します。
(i) 新横浜公園(港北区、面積 70.4ha)
「水と緑の基本計画」
の 10 大拠点の一つ
本市のスポーツ・レクリエーションの拠
として市北西部に位置し、市民のレクリエ
ーションや緑の拠点となる広域公園として、
点として、日産スタジアムを中心とする各
国内最大級の動物園と(よこはま動物園ズ
種運動施設の整備を行うと共に、池やせせ
ーラシア)と植物公園を整備します。
らぎも備えた本市最大の運動公園として整
(b) 陣ケ下渓谷公園
備します。
(保土ケ谷区、面積 15.1ha)
市内でも数少ない自然の渓谷を中心に、
(j) 菅田いでと公園
(神奈川区、面積 5.8ha)
北側に広がる雑木林など貴重な自然環境を
開園後30年を経ているため、既存公園施
保全し、自然を身近に感じられる風致公園
設の再整備とともに、隣接地に計画されて
として整備します。
いる動物愛護センターの整備に合わせて公
(c) 菊名桜山公園(港北区、面積 1.2ha)
園の拡張整備を進めます。
長年八重桜の名所として地域住民に開放
(k) 旧住友邸庭園公園
(戸塚区、面積 5.8ha)
され、親しまれていた樹林を活用し、公園
既存の庭園、樹木を活かし、四季折々の
として整備します。
12
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
草花や花木を楽しめるよう整備します。
台町公園(設計、野球場防球ネット
等整備)
b その他の公園
ポートサイド公園(設計、園路等整備)
(a) 近隣公園
公園名
区
事業
年度
0.9
H20
~23
実施設計、一部整備工事
鶴
見
駒岡堂ノ前公園
金井公園(設計、一部整備)
面積
(ha)
野島公園(レクリエーション施設整
平成22年度事業内容
備等)
久良岐公園(設計、一部整備)
設計、一部整備工事
横浜公園(園路等整備)
(仮称)大岡二
丁目公園
南
2.1
H22
~23
細谷戸南公園
瀬
谷
1.25
H22
~25
現況測量、設計
太尾南公園(拡
張)
港
北
2.3
H22
~23
一部整備工事、設計
(仮称)矢沢小
学校跡地公園
栄
0.9
H21
~23
基盤整備
野毛山公園(一部整備、実施設計、
展望台改築)
蒔田公園(園路等整備)
大通り公園(トイレ建設、一部整備)
本牧臨海公園(展望広場地区整備)
潮田公園(トイレ建設、園路整備等)
こども自然公園(園路等整備)
(b) 都市緑地
(ウ) 農園付公園整備事業
面積
(ha)
事業
年度
都
筑
0.3
H22
~23
施設整備、植栽工
(仮称)本牧十二
天緑地
中
0.6
H22
~24
測量、設計
新山下緑地
中
0.4
H15
~22
施設整備
0.2
H22
~24
測量
公 園 名
区
(仮称)大棚町
都市緑地
【みどりアップ推進課、農地保全課】
平成22年度事業内容
借地公園制度を活用して分区園を主とした都
(仮称)東久保
町緑地
西
市公園を整備することにより、市民の要望の高
い農体験の機会を増やし、横浜の農地、里山の
景観の保全活用を図ります。
ウ 緑化地域制度推進事業
【開発調整課、みどりアップ推進課】
緑が不足している市街地などにおいて緑化を推
(c) 緑道
進するため、都市緑地法に基づく緑化地域制度が
公 園 名
区
面積
(ha)
事業
年度
平成22年度事業内容
貨物線の森緑道
鶴見・
神奈川
2.0
H19
~22
神奈川区区間一部整
備
平成21年4月3日から施行されました。
本市では、住居系用途地域全域を緑化地域とし
て定め、敷地面積500㎡以上で新築や増築など建築
行為を行う際には、敷地面積の10%以上の緑化を
(d) 街区公園
義務づけています。
平成22年度は、(仮称)氷取沢町第二公
園、東野第五公園(拡張)の2公園の設計
エ 金沢動物園再生(エコ森)事業
を行います。
【公園緑地管理課】
(イ) 再整備・施設改良事業等 【公園緑地整備課、
「森とエコ」をテーマに、生物多様性の保全や
北部公園緑地事務所】
脱温暖化を目指し、環境行動への気づきの誘発や
古くなった公園の再整備や身近な公園の改良等
活動支援など、環境教育の場と機会を市民に提供
を行っています。
するセンターとして活用する再生計画を進めます。
平成22年度 主な事業内容
* 近隣公園リフォーム事業
… 霧が丘公園、永田みなみ台公園、下
永谷八木中央公園
* その他再整備事業
…しらゆり公園(園路等整備、設計)
13
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
オ 「横浜市水と緑の基本計画」の推進
の防止等のために必要な遮断地帯、緩衝地
【企画課】
帯また避難地帯として適切な位置、規模及
横浜らしい魅力ある水と緑をまもり、つくり、
び形態を有する緑地。
育てるためには、水と緑を一体的にとらえた総合
(b) 神社、寺院等の建造物、遺跡等と一体とな
的な計画が必要となっています。
って、又は伝承若しくは風俗習慣と結び付い
横浜市ではこれまで水と緑に関して個別に策定
て伝統的、又は文化的意義を有する緑地。
していた「横浜市水環境計画」
、
「水環境マスター
(c) 風致又は景観がすぐれており、かつ、当
プラン」
、
「横浜市緑の基本計画」を統合し、平成
該地域の住民の健全な生活環境を確保す
18 年 12 月に「横浜市水と緑の基本計画」を策定
るために必要な緑地。
しました。
(d) 動植物の生息地又は生育地として適正に
この計画では緑の七大拠点をはじめとする拠点
保全する必要がある緑地
となる緑の保全と創造、河川流域単位で展開する
※緑地 樹林地、草地、水辺などが単独又は一体
快適な水環境づくりや自然な水循環の回復、拠点
となり、良好な自然環境を形成しているもの。
のネットワーク化を図る水と緑の回廊形成、水と
緑の環境を市民と共に楽しみながらつくり育てる
(ウ) 市民の森
取組などを推進しています。
おおむね2ha以上のまとまりのある樹林地等
また本計画では緑被率の維持向上を目標として
を対象に、「市民の森」として所有者と原則10
おり、概ね5年ごとに緑被率調査を行っています。
年間以上の市民の森契約を結び、広場、散歩道、
平成 16 年度の調査より5年が経過したため、平成
ベンチなど簡易な施設整備を行い、市民に憩い
21 年度に調査を実施しました。
の場を提供しています。散策路や広場の草刈り、
清掃、パトロールなど通常の管理は、地域の「市
カ 緑地再生・管理事業
民の森愛護会」に委託します。契約地は固定資
【みどりアップ推進課】
産税等が減免となり、所有者には奨励金を交付
特別緑地保全地区等の指定地や市有緑地につい
しています。
て、間伐や、民地との境界部の草刈等の管理、助
成を行います。
(エ) 緑地保存地区
市街化区域内の500㎡以上の樹林地を対象に、
キ 特別緑地保全地区指定等拡充事業
所有者と緑地保存契約(期間10年以上)を結び、
【みどりアップ推進課】
(ア)
緑地保存地区として指定します。契約地は固定
近郊緑地特別保全地区
資産税等が減免(契約条件によっては従来の奨
「首都圏近郊緑地保全法」に基づく円海山・北
励金措置)となるほか、市への「緑地相談制度」
鎌倉近郊緑地保全区域(総面積1,096haのうち本
を設けています。
市域分は約802ha)の土地利用規制や指導、近郊
緑地特別保全地区(2地区約160ha)の土地の買
(オ) 源流の森
入申出に基づく買入と買入地の管理を行ってい
源流の森保存事業は、樹林地等を保全するこ
ます。
とにより、森林のもつ保水機能を保全し、治水
安全度の維持・向上を図るとともに、平常時河
(イ) 特別緑地保全地区
川水量を確保するため、所有者と契約を結び、
「都市緑地法」に基づく特別緑地保全地区の指
民有樹林地を源流の森保存地区として指定する
定を進め、指定後の土地利用規制や指導、買入申
ものです。市街化調整区域内の1,000㎡以上の樹
出に基づく買入と用地の管理を行っています。
林地を対象に、所有者と源流の森保存契約(期
指定地は固定資産税評価額が1/2になるほか、
山林の場合、相続税評価額が8割減となります。
a 指定の要件(「都市緑地法」による要件)
(a) 無秩序な市街化の防止、公害または災害
14
間10年以上)を結びます。契約地は固定資産税
等が減免となります。
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
(カ) ふれあいの樹林
(ウ) 農地の流動化と有効活用
市街化区域内の小規模樹林地等(1~2ha程
営農意欲の高い農業者が経営規模を拡大し
度)を対象に、「ふれあいの樹林」として所有
効率的な生産が出来るよう、農用地利用集積
者と10年間以上の賃貸借契約を結び、広場、散
計画等により農地の貸借・売買を促進してい
策道などの施設整備を行い、地域のふれあいの
ます。
場として活用しています。
コ 防災協力農地
(キ) その他の市有緑地
【農地保全課、農政事務所】
防災協力農地登録制度は、大震災などの発生時
上記ア~カの樹林地や緑地以外のもので、市
に避難空間、仮設住宅建設用地、復旧用資材置場
が買入れたり、寄附を受けた緑地です。
などとして活用できる農地をあらかじめ登録(登
録目標290ha)しておき、市民の安全確保と円滑な
ク 緑地整備事業
【公園緑地整備課】
復旧活動に役立てること、都市における防災空間
良好な樹林を保全・活用するため、整備を推進
としての農地の役割について市民の理解を深め、
します。
農地の保全、都市農業の振興に寄与することを目
(ア) 金沢市民の森
的としています。
平成7年1月に発生した阪神・淡路大震災を契
(イ) 瀬上市民の森
(ウ) 大道六浦三丁目西地区
機に、本市が全国に先駆けて制度を設けたもので、
(エ) 称名寺市民の森
平成8年度から受付を開始しています。
本年度も引続き登録の呼びかけを行い、登録農
地への標識の設置を行っています。
ケ 農地保全対策事業【農地保全課、農政事務所】
(ア) 生産緑地
サ 農政広報活動
本市では、平成3年の生産緑地法の改正を受
【農地保全課、農政事務所】
け、市街化区域内の農地等を計画的に保全し、
横浜の農業の実態、農家のくらしなどを市民に
良好な都市環境を形成するため、平成4年から
伝えることにより、都市農業への理解を深め市民
生産緑地地区の指定を開始しています。平成5
と農家との交流を促進するため、ホームページに
年以降も毎年追加指定を行っており、市街化区
広報誌「あぜみち かわら版」を掲載しています。
域内にある 500 ㎡以上の一団の農地等で、生産
緑地法及び本市の指定基準に該当するものにつ
http://www.city.yokohama.jp/me/kankyou/d
いて、毎年追加指定を行っています。
ata/midori/aze.html
シ 農業委員会
(イ) 農業振興地域の指定
【農地保全課】
「農業振興地域の整備に関する法律」に基づ
農業委員会は、
「地方自治法」及び「農業委員会等
き県が作成した基本方針に沿って、昭和 47 年
に関する法律」に基づいて設置される行政機関であ
に 4,596 ヘクタールの農業振興地域が指定さ
り、また農業者の代表機関でもあります。農業委員
れました。その後、13 回の区域変更により平
は農業者の選挙により選出される委員と市長の選任
成 22 年3月 31 日現在の農業振興地域面積は約
する委員から構成されています。
農業委員会では、農地の権利移動・転用に関す
4,915 ヘクタールとなっています。
る許認可、賃借料情報の提供、遊休農地に関する
農業振興地域のうち、将来に向けて積極的な
施策を展開すべき農地を農用地区域として指
措置などの農地法関係の業務や農地の利用集積計
定し、保全しています。平成22年3月31日現在
画の承認、相続税・贈与税の納税猶予証明、他の
の農用地は約1,044ヘクタールとなっていま
行政機関に建議を行うなど、農業や農業者に関す
す。
る広範な業務を担当しています。
15
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
ス 開発事業に伴う緑化等
【開発調整課】
(ア) 開発事業などに伴う緑地等の保存協定
地域にコーディネーターを派遣します。あわせて、
地域において策定された緑化計画に基づく民有地
「緑の環境をつくり育てる条例」第8条に基
の緑化や緑の維持管理等に関わる団体活動に対し
づき、開発事業等に際し、「緑地の保存等に関
て助成を行うとともに、地域内の公共施設の緑化
する協定」を締結しています。
を推進します。
(イ) 開発事業における緑化指導
「横浜市開発事業の調整等に関する条例」
第18
条に基づき、開発事業に対して、緑化又は既存の
樹木の保存計画の審査、指導等を行っています。
セ 建築物の緑化協議
【開発調整課】
「緑の環境をつくり育てる条例」第9条に基づ
き、建築物の緑化協議を行っています。
ウ 協働緑化推進事業【みどりアップ推進課】
(ア) 緑地協定の締結
良好な都市環境をつくるため、都市緑地法に
基づく緑地協定の締結を進めており、平成 22
年3月 31 日現在、271 地区で緑地協定が結ばれ
ています。
a 緑地協定の申請まで
緑地協定は、住民の皆さんがお互いに、緑に
建築物の新築、改築などの際に、敷地面積、用
あふれた良好な住環境を維持するため、樹木の
途地域及び建築物の区分によって、敷地面積の5
種類や植える場所などの緑化計画を立て、市に
~20%以上の緑化指導をしています。
申請するものです。市民の皆さんの協力により、
協定期間内は質の高い緑を保つことができます。
ソ 開発事業における公園等の協議 【開発調整課】
「都市計画法」や「土地区画整理法」
、
「横浜市開発
b 財団法人横浜市緑の協会からの助成
10 戸以上の同意者により締結され、財団法
事業の調整等に関する条例」等により、開発事業に伴
人横浜市緑の協会の
「よこはま緑の推進団体」
う公園等の設置について開発事業者と協議し、公園の
に登録された協定の運営団体は、協会から維
整備後、工事完了検査を行い、本市への帰属手続きま
持管理費の助成が受けられます。
でを指導しています。
開港150周年を記念して、市民から集めたドングリ
(イ) よこはま緑の街づくり基金
(財)横浜市緑の協会が実施する「よこはま
緑の街づくり基金事業」に助成し、民有地の緑
化を推進しています。
【よこはま緑の街づくり基金事業】
民有地の緑化を推進するため、
「よこはま緑の
街づくり基金」を造成し、次の事業を展開してい
ます。
各種の緑化事業に多くの市民が参加するこ
とで、緑化を進める人づくりを図っています。
a よこはま緑の街づくり基金造成事業
から育成した苗木を植える「開港150周年の森」づく
昭和 59 年 10 月1日に設立し、造成目標を
(2) 市民協働による緑の環境づくり
ア 開港150周年の森整備事業
【みどりアップ推進課 他】
米軍跡地返還跡地利用行動計画(19年3月)に基
づき、都市経営局と連携し、旧小柴貯油施設(都
市公園「開港150周年の森」)の活用について検討
します。
30 億円として積み立てています。
りを実施しました。
平成20年度には、鶴見区貨物線の森緑道など5
b 普及啓発事業
か所、平成21年度には、金沢区旧小柴貯油施設や
緑区玄海田公園など15か所で市民参加による森づ
(a) 「よこはま花と緑のスプリングフェア」の共催
くりを実施しました。
(b) 横浜公園でのチューリップ球根植付け
行事
(c) 「農と緑のふれあい祭り」の協賛
イ 地域緑のまちづくり事業
【みどりアップ推進課】
住宅地、商店街、オフィス街、工業地域などさ
(d) グリーンアップ事業
各局区やよこはま緑の推進団体が主催
まざまな地域にふさわしい緑化を地域ぐるみで進
するイベント等で「よこはま緑の街づくり
め、街に緑を増やします。地域の合意形成による
基金」に協力いただいた方へ、花苗等を配
緑化計画や緑に関するルール策定を支援するため
布しています。
16
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
(平成 21 年度:行事件数 42 件)
(f) 山手バラ学校
c 緑化奨励事業
山手地区のバラによる緑化推進と管理
(a) 団体育成事業
ボランティア育成のため、バラの講習会を
「よこはま緑の推進団体(平成 22 年3
開催しています。
月 31 日時点で 940 団体が登録)
」の活動を
f 調査研究事業
支援するほか、地域の緑化指導者の育成を
緑のマイスター制度(仮称)の調査事業
行っています。
花や緑に関して卓越した知識や技術を持ち、
(b) 花と緑のみどころ事業
市民への指導ボランティアを行う横浜版「緑
市民が個人や団体で管理する優良な花
のマイスター」制度の実現性を探る導入調査
と緑を紹介することにより、市民が主体と
を行っています。
なって行う緑化手法や管理方法を紹介し、
花と緑による街づくりを進めています。
(平成 21 年度まで計 76 か所)
(c) 緑の街づくりリーダー養成事業
地域の緑化活動のリーダー養成のため、
実践的な講座の開催等を行っています。
d 150 万本植樹行動
「150 万本植樹行動」の一環として、イ
ベント等での樹木配布や市民植樹を実施
しました。
e 緑の街づくり事業
(a) 地域緑化事業
地域が協力して進める緑化の計画づく
りや、緑化事業に対して一部助成等の支援
をしています。
(平成 21 年度:助成団体2件)
(b) 緑地管理活動
緑地協定地区の緑の維持管理活動に対
する一部助成や、地域に親しまれている小
樹林(民有)の保全活動を支援しています。
(平成 21 年度:実績なし)
(c) 記念植樹事業
市民団体等が活動の節目を記念して地域
のシンボルとなる植樹を行う際に助成し、
緑化活動のきっかけづくりを進めています。
(平成 21 年度:4件)
(d) 生垣設置事業(2-12)
個人住宅など公道に面した部分に生垣
を設置する時に、助成を行います。
(平成 21 年度の実績 件数:27 件、総延
長:401.9m)
(ウ) 人生記念樹
民有地の緑化を進めるために、人生の各種記
念(出生、保育園・幼稚園入園、小学校入学、
成人、就職、結婚、金婚、銀婚、賀寿、新市民、
住宅の新築・購入、住宅の増改築)に苗木を配
布しています。
お申し込みは、各区役所の区政推進課広報相
談係または人生記念樹ホームページから。
(エ) 地域緑化支援事業
地域との協働で民有地の緑化を進めるため、
緑化アドバイザーの派遣等の支援を行い、公共
性の高い緑化プランを策定します。
年度
地域緑化の取組数
21 年度
1か所
(オ) 緑の相談所
民有地の緑化を推進するため、
「緑の相談所」
を開設しています。
市民からの緑化、園芸、病虫害などについて
の相談や園芸講座のほか、自治会や地域の緑化
団体などの要請により、出張相談も行っていま
す。
(カ) よこはま花と緑のスプリングフェア
花と緑にあふれたまちづくりを進めるために、
「よこはま花と緑のスプリングフェア」を開催
しています。
開催期間:平成 22 年4月 16 日~5月5日
開催場所:横浜公園、山下公園
主
催:よこはま花と緑のスプリングフェ
ア 2010 運営委員会,横浜市,財団
法人横浜市緑の協会、
協力団体等)
事業内容:花と緑の園芸展、花と緑・園芸用
品の販売、花壇コンクール、横浜
市及び財団法人横浜市緑の協会の
事業紹介、園芸相談など。
エ 公共施設緑化事業【みどりアップ推進課】
(e) グリーンバンク
公共施設等への植樹、学校・保育園等の校庭・
活用可能な樹木のリサイクルを進める
園庭の芝生化など緑化の拡充と緑の普及啓発を行
ため、情報交換の仲介をしています。
います。
(平成 21 年度:提供情報 21 件)
17
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
オ いきいき街路樹事業【みどりアップ推進課】
ク みどりの夢かなえます事業
都市部の貴重な緑である街路樹の管理について、
剪定頻度を高めることにより、都市の美観の向上
【みどりアップ推進課】
森づくり活動に関する市民提案制度を創設し、
と樹木の健全で良好な生育を図ります。
市民協働による樹林地の維持管理を推進します。
カ 150周年の森植樹事業
ケ 森の資源循環促進
【農業振興課、農政事務所】
【みどりアップ推進課】
(ア) 間伐材資源循環事業
開港 150 周年の森に植樹するため、市民の協力
森の手入れの促進やボランティア活動の活発
を得て集めたドングリから苗木を育成します。
化を図るため、森林管理で生じたせん定枝や間
平成 18 年秋、は種
伐材をチップ化し、森での活用を進めます。
平成 19~21 年度 約9万5千本栽培委託
(イ) 間伐材活用クラフト作成事業
間伐材を活用したクラフト作成などを通し
キ 森の楽しみづくり
【みどりアップ推進課】
て、樹林地管理の必要性等を意識啓発します。
生き物情報をパンフレット等で提供します。
(1) 景観の森・生き物の森事業
コ プレイパーク支援事業
市民の森等で、野鳥や昆虫が好む樹種の植
【公園緑地管理課】
樹や、生物多様性に配慮した重点的な管理を
公園の活用策の一環として、市民との協働による
実施し、市民にとって魅力があり親しみやす
プレイパークの開催を推進します。
い森とすることで、市民が樹林地に足を運び、
開催団体への活動支援のほか、公園の利用にか
その保全に関心を持つきっかけとします。
かわる施設の整備等を行います。
(2) 森の中のプレイパーク事業
サ 150万本植樹行動
樹林地の特性を活かした遊びを通じて、森林
【みどりアップ推進課、全課】
環境を考える心を育て、樹林地の保全につなげ
平成18年度から横浜開港150周年にあたる平成
ます。
21年度までの4か年で、市民、事業者及び行政が
協働して150万本の植樹を目
(3) 森の収穫物体験事業
指し、様々な取組を進めてき
森からもたらされる恵みを知り感謝できるよ
ました。
この4ヵ年にわたる取組によ
り植樹した樹木は、約163万7
千本、となり、目標を大きく上回る成果を挙げる
ことができました。
う、その収穫物を活用する集い等を開催します。
(4) 里山ライフ体験事業
豊かな里山景観や古民家のある森等を活用し、
里山生活・習慣を楽しめる体験イベントを開催
植樹本数(万本)
します。
(5) 健康の森事業
市民の森等をコースとして組み込んだウォー
平成21年度実績
50.4
平成18~21年度累計
163.7
シ よこはま協働の森基金事業
キングなどを各種団体等と連携して開催を進め、
【みどりアップ推進課】
距離を記した案内サインの整備等を行います。
身近な小規模樹林地を、市民と行政との協働に
より保全するため「よこはま協働の森基金」を設
(6) 横浜の森の自然・生き物情報発信事業
け、市民が自主的に集めた資金と、基金からの拠
市民の森等の周知・利用促進を図るため、自
出金とをあわせて、1,000~5,000平方メートル程
然・生き物情報をパンフレット等で提供します。
度で一団のまとまりのある樹林地を取得していま
す。
18
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
チ 名木古木の指定登録及び樹木診断と樹木治療・
樹林地の保全を希望する市民が発意・申請し、
審査委員会による審査の後、市が樹林地を取得し
ます。また、発意した市民は、募金活動等によっ
て取得費用の一部(一割以上)を集め、樹林地の
取得後は、地域で管理を行っています。
さらに、基金自体への寄附をより広く募るため
「協働パートナー制度」を実施し、制度のPRとと
もに店舗等への募金箱の設置や、提携した飲料自
動販売機の売上げの中から寄附をいただく、とい
った事業者との協働を進めています。
維持管理の助成
【みどりアップ推進課】
地域住民に古くから町の象徴として親しまれ、
また故事来歴などのある樹木を「名木古木」とし
て指定登録し、保存を図っています。また、指定
登録された樹木には、樹木診断と樹木治療又は維
持管理に対し、その費用の一部を助成しています。
(ア) 指定登録の基準
a 健全な生育状況で、樹形などが優れている
もの。
ス 「建築物緑化認定証」「緑化認定ラベル」の発行
b 故事、来歴、由緒があり、町の象徴樹木と
【開発調整課】
してふさわしいもの。
緑化が緑のまちづくりに貢献していることを認
c 上記のいずれかに該当し、次の基準に合っ
定し顕彰するため、基準以上の緑化を行った建築
ているもの。
物について、
「建築物緑化認定証」と「緑化認定ラ
(a) 1.5m の高さにおける幹の周囲が 1.5m 以
ベル」を発行しています。
上あるもの。
(b) 高さが 15m 以上あるもの。
(c) かん木類(低木)では、樹冠の直径が3m
以上あるもの。
(d) はん登性樹木(つる)では、枝葉の面積
が 30 ㎡以上あるもの。
(e) 生垣をなす樹木の集団では、高さが3m
以上、かつ長さが 30m 以上あるもの。
d 指定期間は10年。
セ 緑化用樹木等生産配布事業【農業振興課】
緑化用の苗木を市内で生産し、供給することによ
って「150 万本植樹等緑化の推進」を図ります。
(ア) 苗木育成栽培配布事業
市民と協働して緑をつくり出し、緑の総量の
維持を図るため、市民の緑化活動等に苗木を供
給し、農地の保全と農業振興を図りながら横浜
の緑の環境づくりを推進しています。
(イ) 樹木診断と樹木治療
a 樹木診断
樹種一覧(18 種類)
オオムラサキツツジ、サツキ、ツツジ類、ド
ウダンツツジ、モクセイ、ベニカナメ、ハナ
ウメ、アジサイ、ハナミズキ、サルスベリ、
コブシ、ヤマブキ、トキワマンサク、ヤマモ
ミジ、ブルーベリー、モッコウバラ、ウツギ、
ムクゲ
樹木の樹勢、樹形、病虫害、損傷、腐朽、
土壌、根系の状態を調べる外観診断。
30,000 円を限度として、診断に要した費用
の 1/2 を助成しています。
b 樹木治療
ソ 屋上緑化等の推進
【みどりアップ推進課】
平成 16 年度より、都市環境の向上に寄与するこ
とを目的として、市街地における建築物の屋上及
び壁面における緑化を推進するため、屋上緑化等
の設置にかかる経費の一部を助成しています。
平成 19 年9月に、壁面緑化の新工法に対応でき
るよう制度を見直しました。
診断の結果、樹木の衰退が認められたため
に、樹木の健康を取り戻すことを目的に行わ
れる、周辺環境の整備、病虫害の防除、枝の
せん定や枯枝の除去、
土壌の改善と発根促進、
枝や幹等の外科手術、
支柱や保護柵の設置等。
300,000 円を限度として治療に要した費用の
1/2 を助成しています。
c 樹木の剪定、病虫害の予防、施肥、支柱補修
タ 自然保護奨励金
【みどりアップ推進課】
自然環境を保全することを目的に、神奈川県が
等、150,000 円を限度として、管理に要した
費用の 1/2 を助成しています。
山林所有者に交付する自然保護奨励金の申請受付
事務を、県からの委託により実施しています。
19
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
(3) 健全な水循環の形成
(高度処理の図は以下のとおり)
ア きれいな海づくり事業(横浜港の水環境創造事
業)
【環境科学研究所・企画課】
横浜のシンボルである横浜港の水質は、下水道
整備や工場排水等の規制により、一定の水質改善
が図られたものの、夏場を中心に赤潮の発生や降
雨時の濁水による水質の悪化などの課題を抱えて
います。
「きれいな海」を目指すためには、公共下水道
の高度処理の推進、合流改善と共に、海本来の海
域生物による浄化能力を高める必要があります。
また、横浜港に流れ込む汚濁負荷量を削減するた
め、河口から源流域まで、市民・事業者・行政が
一体となり、港の水質を向上させるための取組を
また、公共用水域の水質保全を目的に、これま
進めていく必要もあります。
でにも都筑、神奈川、港北、北部第一、金沢、栄
平成22年度は、これまでの実験結果に基づき山
また、公共用水域の水質保全を目的に、これまで
下公園と異なる海域について海域浄化を推進する
にも都筑、神奈川、港北、北部第一、金沢、栄第
ため、市内海岸線に点在する小さな干潟や砂浜の
一及び栄第二水再生センターの一部で高度処理を
調査を行い、再生や保全について検討します。
行っています。
また、平成22年7月には「よこはま・未来・うみ」
都筑、神奈川及び港北水再生センターでは、窒
フォーラムや有識者による懇談会を実施するなど、
素・リンを除去した高度処理水を更に凝集ろ過と
実験結果に対するご意見や、将来の横浜の海のあ
オゾン処理を行い、濁り、色、臭い、大腸菌など
り方や市民へのPRを通じて、海への環境意識を
を除去して、せせらぎ用水や冷暖房用熱源として
高めています。
再利用しています。
イ 下水処理機能の向上
【設備課、水再生施設整備課】
ウ 合流式下水道の改善
市内11箇所の水再生センターでは、施設の適切
【水再生施設整備課、設備課、管路整備課】
な維持管理により、処理水質の安定に努めていま
市内の約4分の1の区域は、汚水と雨水を 1 本
す。しかし、海域では富栄養化の原因となる窒素・
の下水管で流す合流式下水道で整備されています。
りんの削減が思うように進んでおらず、処理水質
合流式下水道は、その仕組み上、ある一定以上の
のさらなる向上を図るため、運転手法の工夫や、
雨が降ると、汚水と混じり合った雨水が直接河川
水処理施設の更新や増設に合わせた高度処理の導
や海に放流されます。
(雨天時の雨水吐からの越
入を進めています。
流)
平成22年度は更新に合わせて栄第二水再生セン
この越流回数を減らす取り組みとして、
「雨水吐
ターの一部で高度処理を導入します。また増設に
の改良事業」を実施しており、平成 21 年度末で
合わせて都筑、南部水再生センターの一部で高度
62%完了しています。
処理の導入を進めています。
また、雨天時の初期には、屋根や路面を洗い流
した雨水が下水道施設に集まりますが、この水を
晴天時に水再生センターで処理するために一時的
に貯留する施設「雨水滞水池」の整備を行ってい
ます。平成 19 年度に山下ポンプ場の雨水滞水池が
供用を開始し、現在 15 箇所の雨水滞水池が稼動し
ています。
20
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
査を実施します。また、底質調査を共同で実施す
るとともに、平成21年度の調査結果を取りまとめ
ます。
カ 身近な水辺整備
【管路整備課】
市民に身近で生物生息環境に配慮した水辺環境
の創出の期待が多くなっており、快適な水環境が
求められています。
これは、都市化の進展により、雨水が地下に浸
透する面積が減少したことで、健全な水循環が失
われ平常時の河川の水量が減少したり、一部の河
川や海域では、富栄養化により水環境目標の達成
が低い状況となっているためです。
そのため、きれいで豊かな水循環の自然な流れ
を回復するために、雨水の地下への浸透を促進し、
湧水の増加、平常時の河川水量の増加を図り、自
然な水循環の回復を図ります。また、高度処理水
を利用して、暮らしに身近に憩える水辺空間を創
出します。
エ 雨水浸透ますの整備等
キ 身近な公園の整備、新設・改良
(ア) 雨水浸透ますの整備
【事業調整課、管路整備課】
ク 生物多様性に関する研究【環境科学研究所】
屋根や道路に降った雨を地下に浸透させ、雨
(ア) 生物生息状況モニタリング調査
水の流出抑制や地下水の涵養を図るため、透水
a 水域生物相調査
性を有する地盤で、地下水位が低いなどの条件
横浜市では、昭和48年からほぼ3年ごとに
が整った地域で設置を進めています。本市では、
市内の川や海に生息する生物を調査し、横浜
下水道、河川、公園事業などが連携して雨水浸
市独自の生物指標を用いて水環境の評価を行
透ますの設置を進めており、水循環の回復はも
っています。平成20年度は鶴見川や境川など
とより、計画を超えた局地的な集中豪雨などに
6水系41地点で、魚類、底生動物、水草、藻
よる都市型水害への効果が期待されています。
類などの調査を行いました。平成21年度は海
(イ)宅内 雨水浸透ますの設置助成 【管路保全課】
の調査を実施しました。河口・海岸調査とし
市民が浸透適地にある住宅に宅内雨水浸透ま
ては鶴見川河口等7地点で海藻・海草、海岸動
すを設置する場合に設置費用の一部を助成する
物および魚類を調べ、内湾調査としては横浜
制度です。
港沖等3地点で魚類とプランクトンを調べま
助成金額(住宅一戸当り4個分まで)
した。調査結果を用いて生物指標による水質
ますの内径
ますの新設
既設ますの付け替え
評価を行ったところ、鶴見川河口で「やや汚
Φ150mm
7,000円
22,000円
れている」であったほかは「きれい」と判定
Φ200mm以上
10,000円
29,000円
されました。平成22年度は公園の池において
生物調査を実施します。
(ウ) 雨水浸透促進機能の検討
b 沿岸域の水環境保全・再生に関する研究
横浜港や沿岸海域の水環境改善に向けた調
オ 九都県市等による東京湾の水質改善
【規制指導課】
査研究を行っています。平成21年度は、赤潮
東京湾の水質改善と自然再生をめざし、九都県
発生状況や鶴見川河口周辺の水質・底質を調
市と国の関係機関等が共同で東京湾の水質一斉調
査し、夏季は底生生物にとって厳しい生息環
21
Ⅱ
環境創造局の施策
2身近な水・緑の創造
境にあると推定されました。平成22年度は、
山下ふ頭や本牧ふ頭周辺の水質・底質調査を
しています。
(イ) 多自然型水・緑整備事業の環境への効果に関
する研究
多自然川づくりや自然共生型雨水調整池整備
事業などにより整備された生物生息環境を評価
し、今後の事業や効果的な管理手法を検討する
研究を進めています。平成21年度は、市内河川
のアユの遡上範囲に関する調査を実施しました。
新たな堰の設置により、アユの遡上が障害され
た川もありました。また、アユの繁殖条件等の
調査を実施しました。
ケ 漁港の水域管理
【農地保全課】
漁港水域の環境保全を図るために海上・海岸の
清掃などを実施しています。
(ア) 金沢漁港
a 海上清掃及び沈廃船撤去事業
湾内に浮遊するごみなどを、年間4回、作業
船により収集しています。また、所有者が不明
な沈廃船の撤去処分を行っています。
b 野島海岸アオサ清掃事業
市民に快適な余暇活動の場を提供するため、
野島海岸に漂着するアオサの処理清掃を年間
6回実施しています。
(イ) 柴漁港
海面に浮遊するごみ等を年間4回、作業船に
より収集しています。
22
Ⅱ
環境創造局の施策
3
農のあるまちづくり
3 農のあるまちづくり
(1) 農地の保全と魅力ある農的環境の創出
(エ) 農業専用地区の指定
ア 生産環境整備事業
都市農業を振興し、都市環境の保全を図る
【農地保全課、農政事務所】
ため、農業振興地域内のまとまりのある農地
(ア) 長津田台農業専用地区整備事業
を本市独自の施策である「農業専用地区」に
平成18年8月30日に指定した、緑区長津田台農
指定し、生産基盤の整備、農家組織の育成な
業専用地区の農業生産基盤の整備等を行います。
どの振興策を重点的に展開しています。平成
当面、畑地かんがい施設の整備を中心に事業
22年3月31日現在で27地区、1,033haが指定さ
を実施していく中で、農産物の直売、地元販売
れています。
店との契約出荷、学校給食への納入など「地産
指定要件
地消」型販売をよりすすめます。
・ 「農業振興地域の整備に関する法律」
また、市民と農がふれあえる場の整備も検討
による「農業振興地域」の指定を受けた
していきます。
地域
(イ) 港北ニュータウン地域の農業振興
・ 農地及び農地の利用や保全に必要な周
港北ニュータウン事業の一環として、昭和44年
辺の土地を含め、おおむね 10ha 以上の面
から「農業専用地区」として農地の集団化を進め、
積
ほ場整備、畑地かんがい、農道整備など、総合的
・ 生産性の向上と農業の健全な発展が見
な農業生産基盤の整備を推進してきました。港北
込まれる地域
ニュータウン地域のほぼ10パーセント、約230ha
が農業専用地区となっています。
イ 農ある地域づくり事業
(ウ) 土地基盤整備事業
【農地保全課、農政事務所】
良好な農地保全のためほ場整備等を実施しま
(ア) 横浜ふるさと村
す。
良好な田園景観を有する農業振興地域・農用
また、土地改良区の解散に向けた未移管道水
地区域の景観保全と地域の活性化を目的に「横
路の移管業務を実施します。
浜ふるさと村」として指定し、生産基盤整備や
a 農地等改良事業
研修施設などの設置、樹林の保全・活用など、
農業の生産性向上を図るため、土地改良事
市民が自然と農業に親しむ場として整備して
業により、ほ場、農道、水路などの生産基盤
います。
の整備を行っています。
a
b 地域農業基盤再生対策事業
寺家ふるさと村(青葉区
面積:86.1ha、
昭和58年指定、昭和62年開村)
地域の農地の保全活用および防災に有効
(a) 施設内容
な手段となる、農業用水利施設の再整備を行
総合案内所「四季の家」、体験温室、運
います。
(平成 20 年度から)
動広場、果樹園、郷土文化館、陶芸舎、釣
c 金沢地区臨海部農園整備事業
り堀(熊野池)
(金沢区柴町、面積16.6ha)
平成3年度から国、県、市費を導入し、ほ
(b) 交通
場や農道、かんがい施設等の土地基盤とあわ
田園都市線「青葉台駅」から東急バス「鴨
せて、市民農園やミカン園などの観光農園の
志田団地」行 終点下車 徒歩約2分又は
整備を行い、都市と調和した農業の振興を図
寺家町循環バス「四季の家」下車
るとともに市民が農業とふれあえる場を整
備しています。
問い合わせ先
寺家ふるさと村 四季の家
TEL 962-7414
23
Ⅱ
環境創造局の施策
3
農のあるまちづくり
FAX 962-6321
など)を支援します。
c アグリツアーの開催
http://homepage3.nifty.com/jikehurusatomura/
b
舞岡ふるさと村(戸塚区
地域住民が地域農業に触れ、農環境と農
面積:102.6ha、
平成2年指定、平成9年度開村)
的資源の大切さを理解してもらうととも
(a) 施設内容
に、協定事業を紹介し、興味のある人、意
欲のある人を募ります。
総合案内所「虹の家」、農産物直売所、
体験温室、集出荷貯蔵施設、農畜産物加工
ウ 水田保全契約奨励事業
施設、ふれあい広場、散策路、休憩舎
【農地保全課、農政事務所】
(b) 交通
水田が持つ遊水機能、ヒートアイランド緩和機
横浜市営地下鉄「舞岡駅」下車 徒歩約
5分
能などの環境貢献を評価し、水田所有者へ奨励金
問い合わせ先
を交付し、保全を図ります。
舞岡ふるさと村 虹の家
エ 農地流動化促進事業
TEL 826-0700
【農地保全課】
規模拡大希望農家や農業への新規参入者等へ
FAX 826-0749
優良な農地を集積するため、本市の農地事情に適
http://www1.c3-net.ne.jp/nijinoie/
応した仕組み作りを行います。
(イ) 恵みの里
恵みの里は、地域の農産物を生産・販売する
オ 集団的農地の維持管理奨励事業
農業経営ばかりでなく、多様なタイプの市民利
【農地保全課、農政事務所】
用型農園(観光農園、市民農園等)での農体験
みどりの環境を市民に提供している集団的農
や“農”の景観を市民に提供する新しい農業経
営の展開と、市民参加の地域づくりをとおして、
地を維持管理する水利組合などを支援し、農地の
農地の保全と有効活用を行い、周辺緑地の環
管理と景観の保全を図ります。
境・景観保全とあわせて総合的な農業振興を図
カ かんがい施設整備事業
るものです。
【農地保全課、農政事務所】
田奈地区(青葉区・緑区)
、都岡地区(旭区)
小規模な集団農地での安定生産を支援するた
及び新治地区(緑区)では、地元関係者による
め簡易かんがい施設を整備します。
事業推進組織を主体に、農産物直売所、体験水
田などの農業教室、味噌づくりなどの農産加工
(2) 農業の新規参入の促進、担い手の支援
教室の開催や、レンゲ栽培などの景観作物の栽
ア 都市農地再生活用事業
培等を行っています。
【農地保全課、農政事務所】
(ウ) 農のある地域づくり協定事業
(ア) 都市農地再生活用事業
市街化調整区域内において、農業者と地域住
民との話し合いにより、地域農業に関する協働
市内の市街化調整区域内の遊休農地を耕作可
の取り組みを行い、地域と調和した農環境の保
能な状態に復元・整備する費用を補助し、新規
全を図ります。
就農者やチャレンジファーマー等への貸付や市
民利用型農園(特区農園)による活用を進めて
いきます。
a 農のある地域づくり協定の策定
平成 21 年度事業内容
農家と近隣住民の両者が会して地域の農
遊休農地復元
や環境に関する企画などを行い、両者が共
0.34ha
(イ) 新規就農等促進事業
有できる取組を「農のある地域づくり協
平成 17 年農業経営基盤強化促進法の改正に
定」にまとめます。
より、農業生産法人以外の法人に対し農地の貸
b 協定活動の実施支援
農家・住民が地域の状況にあわせて協働
付を行う「特定法人貸付事業」が創設されまし
で実施する活動(援農活動や地域交流活動
た。本市においても平成 19 年 3 月に「農業経営
24
Ⅱ
環境創造局の施策
3
農のあるまちづくり
基盤の強化の促進に関する基本的な構想」を改
ため、園芸生産技術に関する栽培調査・展示、
訂し、特定法人の農業参入が可能になりました。
土壌診断、現地指導等を行います。
平成 21 年度実績 4 法人参入
また、畜産に関する経営支援として、家畜
の診療検査及び経営指導、畜舎環境対策及び
イ 横浜チャレンジファーマー支援事業
家畜防疫対策等を行っています。
【環境活動支援センター、農政事務所】
農外からの新規就農希望者を育成・支援する
オ 農業後継者・横浜型担い手育成事業
ために、チャレンジファーマーを募集、選考し、
【農業振興課、農政事務所】
研修(2年間)を実施しています。研修修了者
農地の中心的担い手となる農業者が、農業経
は認定審査会を経て「横浜チャレンジファーマ
営を存続できるよう、経営改善に必要な機械・
ー」として認定します。
設備等の導入を支援します。
【平成21年度実績】
横浜チャレンジファーマー認定
(21年度実績)
1名
・認定農業者経営改善支援 22件
横浜チャレンジファーマー研修生選考 2名
・横浜型担い手経営改善支援 23件
ウ 農地貸付促進事業
カ 機械作業受託組織育成事業
【農地保全課、農政事務所】
【農業振興課、農政事務所】
市が仲介する農地貸借の貸借期間を長期化す
高齢化や兼業化などの労働力不足や、必要な
ることで借り手農家が長期営農計画のもと安定
機械を持たない農家の農作業を支援するため、
した経営ができるよう、誘導します。
地域に根ざした機械作業を受託する組織を育成
し、農地の荒廃を防止します。
エ 農業担い手支援対策
(21年度実績)
【農業振興課、農政事務所】
組織設立に向けて検討し、事業イメージを作成。
(ア) 認定農業者経営改善支援
・受託組織育成検討 1地区(緑区・青葉区
農業経営基盤強化促進法にもとづく認定
田奈地区)
農業者制度により、経営感覚に優れた効率的
(3) 市内産農産物の生産振興、地産地消の推進
かつ安定的な農業経営体を育成しています。
また、「認定農業者」に対して、経営の改善
を促進するための支援を行っています。
認定期間5年
平成 22 年3月末認定農業者数 計 209 人
認定件数 51(新規 34、再認定 17)
(イ) よこはま・ゆめ・ファーマー
農業経営・地域活動などに積極的にかかわ
っている女性農業者を「よこはま・ゆめ・フ
ァーマー」として認定し、交流を深めるとと
もに各種の協議会や審議会への参画など、
“農”のあるまちの男女共同参画社会の実現
を目指しています。
(ウ) 農業後継者の育成
農業後継者の確保や育成、及び農業経営者、
女性農業者の連携を図るため、様々な活動を
支援しています。
(エ) 園芸畜産指導事業
都市農業の振興及び農業経営の安定を図る
25
ア 市民と農との地産地消連携事業
【農業振興課、農政事務所】
市内で生産された農畜産物の地域内消費を市
民・農業者がともにすすめることによって農を
活かした風土を育み、地域経済・農業を活性化
させ、農地の保全を図ります。
市民・農業者の協働により地産地消の連携を
進めるため、直売所ネットワークづくりや地産
地消を推進する人づくり、はまふぅどコンシェ
ルジュ講座及び地産地消を PR するための「地産
地消月間」や「はまふぅどナビ」の発行等を行
います。
市内産農産物を扱う飲食店等を「よこはま地
産地消サポート店」として登録し、PRします。
(ア) 横浜型地産地消の推進
a 直売所のネットワーク化
直売ネットワーク参加農家数
Ⅱ
環境創造局の施策
3
農のあるまちづくり
b
年度
18 末
19 末
20 末
21 末
戸数
232
291
340
374
ワードで検索する地産地消に関するHPを充
実します。
(キ) 市内産農産物の学校給食への供給拡大
市内産農産物の学校給食への一斉供給につ
いて、農協や生産者の協力を得ながら教育委員
会や(財)横浜市学校給食会と連携し品目や回
数の拡大を目指します。
(21 年度実績)
市内全小学校、養護学校に市内産大根及
びキャベツを 11 月に供給。
(328 校)
地産地消の情報発信
・地産地消月間の実施
11 月を地産地消月間とし、市民・行政・
農業者・企業が一体となって地産地消に
関する行事を開催し、これらを PR する
ために「地産地消イベントガイド」を発
行します。
・のぼり旗の作成配布
・地産地消の情報紙「はまふぅどナビ」の
発行
(21 年度実績4回)
・よこはま地産地消フォーラム 2009 の開
催
市内各地で行われている地産地消の実
践的な取組の事例などの紹介や推進に
つながる情報交換などを行い、地産地消
の普及拡大を目指します。
(21 年度実績よこはま地産地消フォー
ラム 2009 1回)
(イ) 市民参画の推進
a はまふぅどコンシェルジュ講座の開催
(21 年度実績 5回開催、30 人修了)
講座を通じて、市内産農畜産物の魅力を
理解し地産地消を普及する人材を育成し
ます。
b 地産地消フォローアップ研修の開催
はまふぅどコンシェルジュ講座修了者
を対象としたフォローアップの研修会を
開催し、活動の発展を目指します。
(3回開催)
(ウ) 直売農家対象の栽培技術研修会の開催
直売ネットワーク参加農家を対象に、栽
培・販売技術に関する研修会を開催します。
(3回開催)
(エ) よこはま地産地消サポート店の登録・支援
市内産農産物を活用している飲食店等を登
録し、ホームページに掲載して紹介します。
(オ) 直売市の開催
みなとみらい地区で試験的に生産者による
直売市「みなとみらい開港菜フェア」を6~9
月(4回)にかけて開催し、平成 21 年 10 月以
降は「みなとみらい農家朝市」として開催しま
す。
(毎月1回)
(カ) 横浜で地産地消情報サイト
買う、農体験する、知る、味わうなどのキー
イ 市内産農産物の生産振興事業
【農業振興課、農政事務所】
新鮮で安心な農産物を安定供給するため、生
産振興・消費拡大対策を行います。また、農薬
や化学肥料を減らした環境に優しい農産物の栽
培技術の普及を図ります。
(ア) 生産振興対策
(21 年度実績)
果樹吊棚等 0.86ha 設置、省力機械
ほ場管理機4台、 土壌分析 1,523 回
(イ)
消費対策
・青空市の開催奨励 5か所
交流イベント 10 回開催(5か所で各
2回)
・横浜ブランド農産物生産振興品目
(平成 22 年3月 31 日現在)30 品目
野
菜
全市型品目
地域限定型品目
果 物
ホウレンソウ、コマツナ、トマト、キュ
ウリ、ナス、トウモロコシ、カリフラワ
ー、ネギ、エダマメ、インゲン、キャベ
ツ、ハクサイ、ブロッコリー、カブ、ダ
イコン、ニンジン、タマネギ、ジャガイ
モ、サツマイモ、サトイモ、ゴボウ、レ
タス、シュンギク、ミズナ、ツケナ類
ウド
ナシ、ブドウ、カキ、ウメ
(ウ) 環境保全型農業等の栽培技術の普及
栽培技術現地指導 596 回(21 年度実績)
(エ) 環境保全型農業推進者の認定
農薬を減らす取り組みや、省エネ・リサイ
クルの取り組み、取り組み内容の記帳など環
境にやさしい農業を推進する農業者を認定し、
支援します。
・認定農業者数
累計 296 人
(平成 22 年3月 31 日現在)
・特別栽培農産物の認証
化学肥料や農薬の使用を、ともに慣行栽
26
Ⅱ
環境創造局の施策
3
農のあるまちづくり
培の半分以下にして栽培された農産物の生
を行います。
産を拡大するため、その栽培計画の認証を
(21年度実績)
行っています。
・温室カーテン等省エネ施設設置支援 0.4ha
栽培基準8品目
認証 8件
カ 生産用機械のリース方式による導入事業
・グリーンコンポスト等リサイクル資材の利用
【農業振興課、農政事務所】
促進
大型高性能の省力機械等を農家が共同利用で
使用する場合に、リース方式の活用に対し、機
ウ 緑化用樹木等生産配布事業
械の導入費を助成することで、利用時の負担を
【農業振興課、農政事務所】
軽減し、機会の円滑な導入を図ります。
緑化用の苗木を市内で生産し、供給すること
によって「150 万本植樹等緑化の推進」を図り
キ 収穫体験農園の開設支援事業
ます。
【農業振興課、農政事務所】
(ア) 苗木育成栽培配布事業
市民が身近なところで地産地消を実感できる
(イ) 150 周年の森植樹用苗木生産事業
よう、ナシのもぎ取りや、ブルーベリーやイチ
開港 150 周年の森に植樹するため、市民の
ゴの摘み取りなど、市民が収穫体験をすること
協力を得て集めたドングリから苗木を育成
ができる果樹園や農園の整備を支援します。
します。
(21年度実績)
平成 18 年秋、は種
・収穫体験農園の整備助成 1.05ha
19 年度 約9万5千本栽培委託
20 年度 約9万5千本栽培委託
ク 環境配慮型施設整備事業
21 年度 約9万5千本栽培委託
【農業振興課、農政事務所】
(ウ) 横浜花き展覧会の開催
農薬飛散、臭いなど営農活動に伴う周辺住民
横浜の環境づくりに必要な花と緑の情報
とのトラブルを防止するため、施設等の整備を
を市民に提供するため、花き展覧会等を開催
支援し、都市と農業の共存を図ります。
しています。
(21年度実績)
横浜花き展覧会の開催
・農薬飛散防止ネット設置 2.89ha
・時 期 11 月 26 日~11 月 28 日
・その他施設整備 (堆肥散布機) 1件
・会 場 環境活動支援センター
・牧草による環境対策 4地区
・出品物 シクラメン、花壇用苗物等約 132点
ケ 家畜防疫対策の推進
エ 共同直売所の設置支援事業
【農業振興課】
地産地消を推進するため、市民が身近で地場
【農業振興課】
神奈川県や農協と連携して高病原性鳥インフ
ルエンザ等の家畜伝染病の防疫に努めます。
農産物を購入できるよう、駐車場等を備えた多
(21年度実績)家畜防疫研修会等 5回
機能型の共同直売所を設置する際に、その整備
家畜診療検査等 467回
に対し支援を行います。
(4) 環境行動と連携した農体験の場の充実
(21年度実績)
ア 市民利用型農園設置支援事業
・保冷庫の設置 1基(泉区ファーマーズマ
【農地保全課、農政事務所】
ーケット)
(ア) 栽培収穫体験ファーム
(事業開始年度:平成5年)
オ 施設の省エネルギー化推進事業
【農業振興課、農政事務所】
農家が農業経営の一環として開設する市民
生産温室等からの二酸化炭素の排出削減と農
農園で、畑の準備から種・苗の準備は開設農
業経営の安定化のため、温室等の農業用施設に
家が行います。利用者は農家の栽培指導を受
省エネ型の設備を導入する際に、整備費の助成
けながら、本格的な野菜づくり、農作業体験
27
Ⅱ
環境創造局の施策
3
農のあるまちづくり
ができます。
平成20年度事業内容
八景島や海を望む丘の上に500区画を有す
新設
0.6ha 4か所 120区画
開設
開設実績 13.3ha 96か所 2,413区画
状況
運営中
10.4ha 71か所 1,928区画
る大規模な農園で、家族や友達と野菜や花づ
体験 個人体験型の場合 30㎡/人
面積 その他に団体利用型,教育福祉型
運営内容によって多少異なりますが、1年未満で春野
体験
菜から秋冬野菜まで、又は水稲を体験できる内容にな
期間
っています。
個人体験型の場合、1区画あたり16,000円~40,000円
体験
程度の体験料を開設農家に支払っていただきます。
料金
(農園の運営内容によって異なります)
農地を借りて開設しています。
くりで土に親しみ、収穫の喜びを味わうこと
ができます。横浜農業協同組合が所有者から
施設内容(平成21年度は新規なし)
(イ) 環境学習農園(事業開始年度:平成19年)
区画の広さ
2.5ha(総面積)30㎡(一般区画)488区画
90㎡(団体区画)8区画
8区画 その他(福祉区画4区画)
利用期間
2年間 希望者は5年以内継続利用可能
利用料金
30,000円/30㎡/年 シャワー施設200円/回
レンタルロッカー5,000円/年
利用者数
500人/年
市内に残る農地や農業を次の世代に引き
継ぐため、農家が開設する体験学習農園の
交通 金沢シーサイドライン「海の公園柴口
開設及び運営を支援することで、児童等を対
駅」下車徒歩 15 分
象にした学校教育等における環境学習や
問い合せ先 管理事務所
食育の活動を推進します。
TEL 785-6844
平成 21 年度事業内容
新設
0.3ha
開設
開設実績
状況
運営中
体験
面積
(オ)
4か所
0.9ha 15か所
市民耕作園 (事業開始年度:平成12年)
決められた区画で自由に野菜の栽培が楽
しめる農園で、農家による栽培指導を受ける
0.8ha 13か所
こともできます。農業協同組合が所有者から
300㎡~1,000㎡程度(農園によって異なります)
農地を借りて開設しています。
体験
農園によって多少異なりますが、春野菜から秋冬野
内容 菜まで、又は水稲を体験できる内容になっています。
施設内容(平成 21 年度は新規なし)
開設状況
(ウ) 特区農園(事業開始年度:平成15年)
1.0ha 5か所 201区画
区画の広さ 30㎡/区画
平成 17 年9月1日から構造改革特区の全
利用期間
国展開により、認定を受けていた、「市民利
1年間(最長5年まで更新可)
利用料金
用型農園促進特区」に引き続き、改正された
1区画あたり年間24,000~25,000円の利用料金
を開設農業協同組合に支払っていただきます。
「特定農地の貸付けに関する法律」に基づき
開設を促進します。
(カ) いきいき健康農園
これまでにない民間開設型の区画貸し農
(事業開始年度:平成15年)
園で、市民の農体験ニーズに応えつつ、遊休
野菜や花の栽培を通じて市民の健康づく
農地の解消や地域農業の活性化に結びつく
りを図るとともに、農園利用者による自主的
ものとして推進しています。
管理により地域コミュニティーの醸成を行
うことを目的として本市が農園を開設して
平成21年度実績
新設
開設状況
区画の広さ
FAX 788-8588
2.0ha
16か所
います。
352区画
開設実績
15.1ha
120か所 2,958区画
運営中
14.5ha
117か所 2,772区画
施設内容(平成 21 年度は新規なし)
開設状況
1.6ha 9か所 304区画
15~340㎡/区画
利用期間
1~5年間
利用料金
1区画あたり年間5,000~55,000円程度の利用
料を開設者に支払います。
(区画面積や利用料は
農園ごとに異なります)
区画の広さ
30㎡/区画
利用期間
5年間
利用料金
(エ) 市民農園「柴シーサイドファーム」
1区画あたり年間10,000~20,000円を徴収し、
農園の運営費用と土地使用料に充てます。
(各農
園の管理・運営方法により異なります)
。
(事業開始年度 平成10年)
イ 農園付公園整備事業
28
Ⅱ
環境創造局の施策
3
農のあるまちづくり
借地公園制度を活用して分区園を主とした都市
(イ) 野菜生産価格安定対策
公園を整備することにより、市民の要望の高い農
国・県が実施している野菜生産価格安定事業
体験の機会を増やし、横浜の農地、里山の景観の
に参加している生産者(農業協同組合)に対し
保全活用を図ります。
て資金造成負担金の一部を市が助成すること
により、市内産野菜の計画生産・出荷を推進す
ウ 市民農園用地取得事業
るとともに、農業経営の安定化を図ります。
【みどりアップ推進課、農地保全課】
a 国の事業(生産者資金造成額の 50%以内
土地所有者が相続税の支払い等により手放さ
を補助)
ざるを得なくなった農地等を、農園付公園の事
(平成 21 年度実績)
業用地として買い取ります。
エ 農業経営安定対策
【農業振興課】
(ア) 農業金融
春キャベツ 夏秋キャベツ 冬キャベツ
期 間
4 ~6月
10 月
11~12 月
共販量
3,405t
808t
1,469t
b 県の事業(生産者資金造成額の 60%以内
地域に適した農業施設の整備拡充、施設の
を補助)
近代化などにより農業経営の安定を目指す
(平成 21 年度実績)
農業者に対して、融資助成事業などを行い、
品 目
春トマト
夏秋なす
秋冬大根
都市農業を振興しています。
期 間
4~7月
7~9月
10~12 月
a 農業経営資金融資預託
共販量
101t
82t
1,040t
神奈川県信用農業協同組合連合会に資
金を預託し、農協等を通じて農業者等に短
期運転資金の融資を行います。
b よこはま都市農業振興資金利子補給
農業者等が借り入れる中期の農業振興
資金に対して利子補給を行います。
c 農業経営基盤強化資金利子助成
認定農業者が農業経営改善計画を実現
するために、農林漁業金融公庫から借り入
れる農地・施設等の取得に必要な長期資金
に対して利子助成を行います。
(平成 22 年3月 31 日現在)
農業経営資金
融資預託金
よこ
はま
都市
農業
振興
資金
利子
補給
金
品 目
簡易
融資
資金
農業
近代
化資
金
農業経営基盤
強化資金
利子助成金
貸付限度額
個人
3,000 千円
協業組織
5,000 千円
畜産農協等
30,000 千円
個人
5,000 千円
法人
5,000 千円
個人
18,000 千円
法人
200,000 千円
個人
150,000 千円
法人
500,000 千円
農業者の実質的な金利負担
0.75%
0.5%
(認定農業者は0%)
0.5%(認定農業者は0%)
年数に応じて 0.80~1.70%
但し、19.4.1から 22.3.31 までは
0%
29
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
4 生活環境の保全
(1) 都市生活型環境対策の推進
ぞれの物質について、施設の種類、規模、設
ア 環境法令の運用に基づく審査と指導
置時期などに応じた係数を設定して規制指導
(工場・事業場などの規制指導)
を行っています。
【規制指導課】
d アスベスト(石綿)対策
大気汚染や水質汚濁などの典型七公害等から
(a) 法令等に基づく届出の受付・審査・規制指
生活環境の保全を図ることを目的として、
「大気
導
汚染防止法」
、
「騒音規制法」
、
「水質汚濁防止法」
、
建築物の解体に伴うアスベストの飛散
「土壌汚染対策法」
、
「横浜市生活環境の保全等
による環境や健康への影響が問題となり、
に関する条例」
(以下「条例」という。
)などに
国は平成8年5月に「大気汚染防止法」を
基づき、工場・事業場などに対する事前の届出
改正し、吹き付け石綿を使用している建築
規制及び立入調査による指導を行います。
物の解体などの作業に対し、規制を始めま
(ア) 大気汚染の防止
した。
a 窒素酸化物対策
本市では昭和 63 年から国に先駆けてア
工場・事業場に対する規制・指導は、濃度
スベスト使用建築物の改修・解体工事事業
規制、総量規制などにより行っています。具
者に対し、建築物の改修・解体工事に伴う
体的には、窒素酸化物排出量の少ない良質燃
飛散防止対策と濃度測定の実施を指導し
料への転換、窒素酸化物の発生を抑える燃焼
ています。
方法の採用、脱硝装置の設置等の指導を行っ
(b) 法令等対象外の解体工事調査
ています。
「大気汚染防止法」
・
「条例」の規制対象
併せて、
「大気汚染防止法」の対象とならな
とならない非飛散性アスベスト建材等を
い小型で固定式のディーゼルエンジン、ガス
使用した建築物の解体工事については、平
エンジン、ガソリンエンジンについても小規
成 18 年度から、適正な解体を行うよう指
模固定型内燃機関に係る指導基準(「条例」)
導するとともに、周辺の大気環境中のアス
により、指導しています。
ベスト濃度調査を実施しています。この結
b 硫黄酸化物・ばいじん対策
果、平成 21 年度もこれまでと同様、市内
硫黄酸化物・ばいじんについては早くから
18 区のアスベスト一般調査や WHO による
対策に着手しており、
「大気汚染防止法」
、
「条
世界の都市部の一般環境中のアスベスト
例」により、順次、規制・指導を強化してき
濃度に照らして問題のないレベルでした。
ました。具体的には、気体燃料など硫黄分の
e ダイオキシン類対策
少ない燃料の使用、脱硫装置や除じん装置の
稼働中の焼却炉などに対してダイオキシン
設置等の指導を行っています。
類の一層の削減を図るため、
「ダイオキシン類
c 浮遊粒子状物質対策
対策特別措置法」
(平成 12 年1月施行)に基
粒子状物質には、工場・事業場から直接排
づき規制・指導を進めています。法規制の対
出されるばいじんなどの一次粒子と工場・事
象とはならない小規模な焼却炉については、
業場から排出される窒素酸化物、
硫黄酸化物、
「条例」に基づき指導を進めています。
塩化水素などのガス状物質が大気中で光化学
「ダイオキシン類対策特別措置法」に基づ
反応などにより粒子化する二次粒子に大きく
く事業者の自主測定結果を年度ごとに取りま
分けられます。
とめ、その結果を環境創造局のホームページ
そこで、
「条例」では、粒子状物質を構成す
などで公表しています。
るばいじん並びに原因物質である窒素酸化物、
f 焼却施設等解体工事対策
硫黄酸化物及び塩化水素の4物質を包括して
市内で焼却施設を解体する事業者に対して、
総量削減する規制方式を採用しました。それ
廃棄物焼却施設の解体工事でダイオキシン類
30
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
の飛散を防止するために、
「条例」に基づいて、
対して、公害が生じていると認める判断基準
施設の規模や工事内容に応じて、規制指導を行
による規制・指導を行っています。
っています。
一方、建設工事についても、
「騒音規制法」
併せて、施設や工事の状況により、工事期
及び「振動規制法」に基づくブレーカー(削岩
間中、解体工事現場周辺の環境モニタリング
機)や杭打機などを用いる特定建設作業につ
のために浮遊粒子状物質(SPM)の連続測定調
いては、事前に届出による規制・指導を行っ
査を行っています。
ています。
(エ) 水質汚濁の防止
g 揮発性有機化合物(VOC)対策
平成 16 年5月に「大気汚染防止法」が改
「水質汚濁防止法」
、
「条例」及び「ダイオ
正され、平成 18 年4月から揮発性有機化合
キシン類対策特別措置法」に基づき、規制対
物(VOC)の排出規制が施行されています。VOC
象となる事業者の施設設置等に関わる審査を
とは、蒸発しやすく大気中で気体となる有機
行うとともに、公共用水域に排出水を放流し
化合物の総称で、光化学スモッグの原因物質
ている事業所に定期的に立入調査を行い、排
の一つです。この VOC 削減対策が急務となっ
水の監視や排水処理施設等の維持管理の指導
ており、本市においても対象施設への指導、
を行います。
立入測定と併せて自主的取組に対する支援
a ゴルフ場農薬対策
ゴルフ場からの排水に含まれる農薬対
を行っています。
策としては「神奈川県ゴルフ場農薬安全使
(イ) 悪臭対策
悪臭公害に対しては「悪臭防止法」に基づ
用指導要綱」及び本市が策定した「農薬の
く特定悪臭物質 22 物質の濃度規制及び「条
使用に係る環境保全協定」により、ゴルフ
例」による臭気指数により規制・指導を行っ
場の指導を行っています。
b 東京湾水質総量削減計画
ています。
臭気指数は人の嗅覚を利用して臭気を感覚
東京湾の汚濁削減対策として、従来から
的にとらえる官能試験法(三点比較式臭袋法)
の規制項目である COD に窒素、りんを追加
による評価される数値です。これは、3個の
した第5次水質総量規制に引き続き、平成
無臭空気をいれた臭袋を用意します。その内
19 年 9 月 1 日より第6次水質総量規制を実
一つに臭いの試料を入れて、臭う、臭わない
施しています。
の判定を繰り返しながら、臭いがしなくなる
(オ) 地盤沈下の防止
「条例」及び「工業用水法」に基づき、地
まで薄めます。その薄めた倍率から臭いの強
さを数値で表したものです。
濃度評価に比べ、
下水採取の規制を行うほか一定規模以上の掘
より人の感覚に近く、濃度規制とならない物
削作業を行う事業者に対する指導を進めてい
質の臭いを含めた複合的な臭いにまで対応で
きます。
また、市内の地盤沈下の状況を面的に把握
きます。
するため、市域の沖積低地を対象に精密水準
(ウ) 騒音・振動対策
工場・事業場に対しては騒音・振動公害を
測量を行います。さらに、一部の地域では地
防止するため、
「騒音規制法」
、
「振動規制法」
盤変動量と被圧地下水位の常時観測や地下水
及び「条例」に基づいて、防音壁の設置、建
位の定点観測を行います。
(カ) 横浜市水と緑の基本計画の推進
屋内の防音や配慮の工夫などの指導を行って
平成 18 年 12 月に策定した「横浜市水と緑
います。
また、事業者が自ら騒音・振動を測定し、
の基本計画」を推進するため、水質改善の取
騒音・振動に対する認識を高めることをねら
組効果などの状況を、河川やこれらが流れ込
いに「条例」に基づく自主測定の実施及び測
む海域の水質監視により確認し、今後の規制
定結果の報告を指導しています。
指導や施策展開に反映します。
(キ) 広域的な水質汚濁対策
夜間営業店に対しては、
「条例」に基づき来
河川や海の広域的な水質汚濁対策を進める
客者の人声、自動車の発着音など外部騒音に
31
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
ため、九都県市首脳会議の中に設けられた委
た公共用水域水質測定計画及び地下水質測定
員会や他の協議会等を通じ、流域や東京湾岸
計画に従って、
「公共用水域水質調査」は毎月
の他自治体と協力して水質調査や国への要請、
1回、河川 11 地点(他機関実施分を含む市域
市民への啓発事業及び情報交換などを行って
内の測定地点は 21 地点)
、海域7地点で健康
いきます。
項目や生活環境項目等について実施していま
(ク) 土壌汚染対策
す。なお、補足調査として、中小河川 27 地点
土壌汚染による人の健康被害を防止するこ
で年2回、BOD、COD等の生活環境項目
とを目的に、
「土壌汚染対策法」
「条例」に基
について実施しています。
づき、土壌調査等の指導を行うことにより、
また、
「地下水質調査」は年1回、メッシュ
工場・事業場の跡地等について土壌汚染対策
調査を 97 地点、
定点調査を8地点で環境基準
を進めています。また、改正土壌汚染対策法
項目等について実施しています。
の施行により、新たに届出が義務付けられた
さらに、
河川5地点及び海域1地点でpH、
3,000 ㎡以上の土地の形質変更に伴う土壌汚
DO、COD等6~8項目の自動測定装置に
染調査等の指導を行うとともに、本市におけ
よる常時監視を実施しています。
る土壌・地下水環境施策を検討しています。
(ウ) 大気環境中のアスベスト環境濃度調査
(ケ) 土壌中のダイオキシン類調査
一般大気環境中のアスベスト濃度を把握す
「ダイオキシン類対策特別措置法」により
るための調査を行っています。
土壌中のダイオキシン類について全市域を
(エ) ダイオキシン類の測定
10 地区に区分し、各地区より1地点を選定し
ダイオキシン類対策特別措置法により、大
10 地点の調査を行っています。
気に係る測定を季節毎に6地点で測定をして
(コ) 地下水汚染対策
います。
有機塩素系化学物質等による地下水汚染に
また、水質と底質は河川6定点及び海域6定
ついて、過去の調査で汚染が確認された井戸
点を 1 年毎に、地下水質は6地点で年1回の測
の追跡調査を行うほか、汚染井戸周辺の詳細
定を行っています。
調査や原因究明調査を行います。
(オ) 騒音・振動調査
幹線道路沿いの 32 地点で道路交通騒音調
イ 大気汚染・水質汚濁等の常時監視
査を行うとともに、幹線道路の両側 50mの幅
【監視センター】
でとらえる道路交通騒音の面的評価を実施し
(ア) 大気汚染
ています。また、一般環境騒音調査や新幹線
横浜市では、市内の大気汚染の状況を把握
鉄道騒音・振動調査、新貨物線騒音・振動調
するため、発生源の影響を直接受けない住宅
査を行っているほか、航空機についても3地
地等での汚染物質の測定を目的とする一般
点で騒音調査を行っています。
環境大気測定局 20 局、幹線道路の沿道で自
(カ) 放射線の常時測定
動車から排出される汚染物質の測定を目的
「横浜市防災計画(放射性物質災害対策)
」
とした自動車排出ガス測定局8局を設置し
に基づき、空間ガンマ線量(吸収線量)の常
て、窒素酸化物等の常時監視を行っています。
時測定を、環境科学研究所屋上において実施
また、有害大気汚染物質(ベンゼン等)に
しています。
ついても、毎月 1 回の測定を5局で実施して
います。
ウ 市民からの相談、苦情処理
さらに、常時監視体制を補完するため簡易
(ア) 公害等に対する相談・苦情 【規制指導課】
測定法により、二酸化窒素の濃度分布を調査
主に事業活動に伴って生じる大気汚染、悪臭、
しています。
騒音振動、水質汚濁などについての相談を電話、
(イ) 水質汚濁
手紙、電子メールなどで受け付け、処理してい
水質汚濁状況を的確に把握するため、水質
ます。
汚濁防止法に基づいて神奈川県知事が策定し
平成21年度、本市に寄せられた公害苦情は
32
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
1,321件で、前年度に比べ128件減少しました。
め、昭和 55 年から環境アセスメントを実施
件数別には、騒音が最も多く、悪臭、大気汚
してきました。
染、水質汚濁、振動等の順となっています。
平成7年4月に施行された「横浜市環境の
また、減少の主な原因は、屋外燃焼による大
保全及び創造に関する基本条例」では、開発
気汚染、悪臭に関する苦情や、水質汚濁事故が
事業等の計画の確定に係る環境影響評価の
減少したことによります。
推進に関する市の措置が規定されました。こ
ここ数年の、広報よこはまなどを通じての情
れを受け、平成 10 年 10 月に「横浜市環境影
報提供に努めたことや、事業者等への啓発活動
響評価条例」を制定し、平成 11 年6月から施
により減少したものと思われます。
行しています。
(イ) 都市生活型環境対策事業 【規制指導課】
この条例の特徴としては、
建物の密集や用途の混在化、生活様式や近
a 必ず環境影響評価を行わなければなら
隣関係の変化などを背景に顕在化してきた飲
ない「第1分類事業」と、これに準ずる
食店のにおい、深夜営業店舗や屋外作業場か
規模で市長が実施の要否を判定するもの
らの騒音などの都市生活型の環境問題への対
を「第2分類事業」としたこと。
策を進めています。
「横浜市生活環境の保全等
b 準備書の評価項目の中に、
従来の大気汚
に関する条例」に定めた指針における判断基
染や水質汚濁等の「環境影響評価項目」
準や評価方法に基づいて規制・指導を進め、
のほか、地域環境や地球環境保全の見地
問題の早期解決を図っています。
からも配慮を行う「環境影響配慮項目」
特に、飲食店のにおい等については、市民
を含むことで、今日の環境問題について
と発生源などによる自主的解決を進めるため、
も対応していること。
本市が調整役として、解決に向けた支援・指
c 市民は、
環境影響評価課や区役所等で準
導を進めています。
備書などの縦覧や、事業者が開催する説
具体的には、①においの強さや騒音の大き
明会への参加、意見書の提出、審査会に
さを市民の苦情・要望に応じて、測定・評価
おける意見陳述ができること。
する、②市民と発生源などによる話し合いの
d 事業者は、
事業着手前に事後調査計画書
場を設ける、③対策に関する技術的な助言や
を作成し、事後調査を行った時には事後
指導をする、などです。
調査結果報告書を市長に提出することが
(ウ) 市民からの意見、要望等
【総務課】
義務づけられ、調査結果を受けて、環境
市民から寄せられる環境創造局への意見、要
保全上必要があるときには必要な措置を
望等は、公園や緑地保全に関すること、騒音・
とるよう事業者を指導、助言できること
振動や大気汚染など生活環境に関すること、ま
です。
た下水道に関すること等多岐に渡っています。
(イ)
開発事業等の計画の立案に係る環境面か
らの調整等
エ 八都県市による東京湾の水質改善
開発事業等の計画の立案に係る環境面か
らの調整等に関する制度(事業調整制度)
オ 環境影響評価制度の適切な運用
は、環境面に著しい影響を及ぼすと考えら
【環境影響評価課】
れる開発事業等について、計画立案段階を
環境アセスメント(環境影響評価)制度は、一
とらえ、より環境に配慮された内容となる
定規模以上の開発事業等が環境に及ぼす影響に
よう調整を行うものであり、平成4年3月
ついて事業者自らが事前に調査、予測及び評価
から運用しています。
を行い、更にその結果を公表して市民の意見を
平成7年4月に施行された、
「横浜市環境の
求めるなどの手続を行うことにより、環境に配
保全及び創造に関する基本条例」を受け、同年
慮した事業とすることを目的としています。
7月に
「横浜市開発事業等の計画の立案に係る
(ア) 横浜市の環境アセスメント制度
環境面からの調整等に関する要綱」を制定し、
横浜市では、良好な都市環境を確保するた
計画立案に係る環境配慮の一層の推進を図っ
33
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
ています。
者が粒子状物質減少装置を導入する場合に対
対象事業の種類は、環境影響評価対象事業
し、神奈川県と協調して、装置の装着費用の一
に準じていますが、開発行為を伴う事業等に
部の補助や最新規制適合車への代替にあたっ
おいては、比較的小規模のものも対象として
ての利子補給を行います。また、天然ガス自動
います。環境配慮のための調整は、横浜市環
車や電気自動車を導入する民間貨物輸送事業
境管理計画に定める「開発事業等における環
者に導入費用の一部を補助します。
境配慮の指針」等に沿って行っています。
この他にも、民間事業者が九都県市指定低公
害車へ代替する際に要する費用の一部を補助
カ 地下水・水循環に関する研究
します。
【環境科学研究所】
地盤環境に関する情報を環境保全や災害対策
イ 低公害バス集中導入事業
等の公共事業に役立てるため、横浜市域の地質
【交通環境対策課】
や地盤構造、地下水等に関する調査研究を行っ
横浜市では市営バスに低公害なハイブリッ
ています。
ドバス・圧縮天然ガスバスを導入しています。
(2) 交通環境対策の推進
ウ ディーゼル車の運行規制事業
横浜市内の自動車保有台数は、平成 21 年度では
【交通環境対策課】
約 144 万台となり、19 年度をピークに2年続けて
神奈川県は平成 14 年 10 月に「神奈川県生活
減少しました。幹線道路沿道の大気汚染状況は改
環境の保全等に関する条例」を改正し、平成 15
善傾向にあるものの、依然として騒音や振動など
年 10 月から粒子状物質の排出基準に不適合な
の問題が発生していることから、交通環境対策引
ディーゼル車の県内での運行を禁止していま
き続き進める必要があります。
す。
そこで、
「横浜市自動車公害防止計画」に基づき
本市は、平成 15 年 10 月に神奈川県から、デ
各種対策を総合的に進めています。また、交通環
ィーゼル車の運行規制に係る事務の移譲を受け
境対策に関する調査、指導を実施し、低公害車の
て、路上やディーゼル車が集まる拠点、事業所
普及促進にも努めています。
での検査や不適合車両に対する改善指導などを
これら、交通環境対策については、現在の環境創
行っています。
造局の前身である公害対策局が発足した当時から
その結果、横浜市内では、浮遊粒子状物質(S
担当が配置されていましたが、時代の要請に応じて、
PM)が全測定局において、平成 19 年から3年
昭和 62 年には当時の大気課に半ば独立した課であ
連続で環境基準に適合しました。
る自動車公害対策担当が設置されました。さらに、
平成 12 年4月には交通環境対策課が設置され、本
エ 騒音・振動対策
格的に自動車交通等に関する大気や騒音・振動の対
【交通環境対策課】
(ア) 道路騒音・振動対策
策を実施しています。
市民からの要望等に基づき、道路沿道での
騒音・振動の測定を実施しています。騒音に
ついては、防音壁の設置、舗装の打換え、路
面補修などの対策が有効であり、振動につい
ては、舗装の打換え、路面補修、段差の解消、
地盤の改良等の対策が有効です。騒音・振動
測定の結果が、要請限度を超えた場合には、
道路管理者に対して対策を申し入れます。
また、昭和 52 年に横浜市道路交通公害対策
なお、平成 15 年4月に施行された「横浜市生活
環境の保全等に関する条例」に自動車に関する規
定を定めましたので、市条例の適切な運用と横浜
市自動車公害防止計画を推進することで、自動車
公害を未然防止し、道路沿道や鉄道沿線等の良好
な生活環境の確保を図っています。
連絡会議を設置し、本市や国等の道路管理者
ア 低公害車民間普及促進事業
と協議を行いながら道路騒音・振動対策の促
【交通環境対策課】
進を図っています。
市内の民間バス事業者や民間貨物輸送事業
34
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
としています。
さらに、21 年度からは車両以外にも、電気自
動車やプラグインハイブリッド自動車に充電す
るための、公共の用に供する定格 200V の充電ス
タンド(倍速充電スタンド)の設置補助も実施
し、民間事業者等の電動車両の導入を積極的に
支援しています。なお、22 年度には本体だけで
なく工事費の一部にも補助を拡大しています。
補助以外にも、電気自動車やプラグインハイ
ブリッド自動車を公用車として率先導入してい
ます。
(イ) 鉄道騒音・振動対策
鉄道沿線においては、沿線地域の宅地開発、
都市への人口集中に伴う輸送力増強のため、車
両編成及び列車本数の増加、列車のスピードア
ップ、さらには新線の増設などによる問題が
生じています。
市民からの要望に基づき測定を行い、大き
な騒音・振動が確認された場合には、鉄道事
業者に対応を依頼しています。
また、昭和 52 年に横浜市鉄道公害対策連絡
会議を設置し、鉄道事業者と協議を行いなが
ら対策の促進を図っています。鉄道の騒音・
キ その他自動車公害対策
振動については、今後とも必要に応じて測定
【交通環境対策課】
(ア) 公共車両優先システム(PTPS)の整備
を行い、その結果に基づいて鉄道事業者に対
公共車両優先システム(PTPS)は、バスに
し、沿線の環境保全を働きかけていきます。
搭載した車載機(赤外線発信機)から発信さ
(ウ) 航空機騒音対策
市民からの苦情や通報をもとに国や関係局
れた信号を交差点付近に設置した公共車両セ
等と相互に連絡しながら、市域の飛行状況の
長や赤信号の短縮などによりバスを優先的に
把握に努めています。
走行させるシステムです。
ンサー(光ビーコン)が感知し、青信号の延
また、横浜市に近接する厚木飛行場では、
公共車両優先システムを整備することによ
横須賀港を母港とする米空母艦載機の飛行訓
って、バスの定時性を確保し、バス利用の利
練が行われていますので、神奈川県をはじめ
便性を向上させ、公共交通機関の利用の促進
厚木飛行場周辺の自治体とも連携を図り、国
を図り、自家用車等の使用抑制を目指すもの
に対して航空機騒音対策の促進を働きかけて
です。また、バスの走行速度が向上すること
います。
によって、排出ガスの低減を図ることができ
(エ) その他の対策
ます。
a 集合住宅の防音対策指導
b 大規模小売店舗立地法に基づく指導
(イ) エコドライブの普及促進事業
大気汚染防止や地球温暖化防止対策を進め
るため、日産自動車と連携したE1グランプ
オ 燃料電池自動車活用事業【交通環境対策課】
リなどのエコドライブ普及の取組を進めてい
本市では、平成 16 年度からエネルギー効率
ます。
が高く、二酸化炭素削減と省エネルギー効果が
また各区役所や民間の活動団体等と連携し
期待でき、有害な排気ガスが排出されない燃料
て、市内の自動車教習所や(社)日本自動車
電池自動車を公用車として活用しています。
連盟(JAF)の協力のもと、市民を対象とした
また、小学校での環境出前教室など広く市民
エコドライブ講習会を実施しています。
に紹介し、新しい車社会への提言を行うととも
(ウ) 自動車排出ガス汚染調査
市民からの依頼等により、道路沿道の自動
車排出ガスの影響を受ける道路沿道での窒素
酸化物や浮遊粒子状物質濃度の測定を実施し
ます。
に、低公害車の普及促進を行っています。
カ 電動車両による CO2 削減事業
本市では平成 19 年度から電気自動車の導入
補助を実施しています。
21 年度は、
それに加え、
ハイブリッド自動車のタクシーへの導入補助を
全国で初めて実施しました。また、21 年度から
は電気自動車だけでなく、外部からの充電が可
能なプラグインハイブリッド自動車も補助対象
ク 九都県市共同対策
【交通環境対策課】
平成2年度から七都県市(現在は、埼玉県、千
葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千
35
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
葉市、さいたま市、相模原市の九都県市)が共
各種対策を盛り込んだ総合的なものです。また、
同・協調して、広域的な観点から首都圏におけ
実施計画として、中期計画である「横浜市自動
る大気中の窒素酸化物や粒子状物質の削減を図
車公害防止計画5か年計画」を策定し、各種対
るための対策を推進しています。
策を進めてきました。
主な取組としては次のとおりです。
(ア)
また、自動車公害防止計画の円滑な推進を図
九都県市低公害車指定制度の運用
るため、計画の策定に協力を得た関係機関や市
窒素酸化物等の排出量が少ない低公害な自
の関係局などで構成する「横浜市自動車公害防
動車を指定し、その導入を一般に広く推奨す
止計画推進協議会」を昭和 62 年に設置し、各種
ることを目的に、
「八都県市低公害車指定制
対策の具体化について連携・協議を進めていま
度」を平成8年3月に発足させましたが、平
す。
成 21 年4月に、
排出ガスの評価を強化すると
ともに、運輸部門における地球温暖化対策に
コ 法令等による規制
【交通環境対策課】
も配慮して、八都県市低公害車指定指針を改
(ア) 自動車 NOx・PM 法による規制(車種規制)
正しました。この改正により、新たに平成 21
大都市地域の窒素酸化物及び粒子状物質に
年基準の低公害車を指定していくこととなり
よる大気汚染を改善するため、自動車 NOx・
ます。なお、平成 22 年7月末時点の八都県市
PM 法(H13.12.15 施行。正式名称:
「自動車か
低公害車の型式数、2,684 型式となっていま
ら排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特
す。
定地域における総量の削減に関する特別措置
(イ) 九都県市粒子状物質減少装置指定制度の
法」)による規制が実施されています。
運用
この法律により、特定地域内(横浜市は全
使用中の古いディーゼル車から排出される
域)に使用の本拠の位置を有するトラック、
粒子状物質(PM)対策のため、平成8年3月
バス等及びディーゼル乗用車は、新車である
に発足させた「九都県市粒子状物質減少装置
とないとにかかわらず、排出基準が満たない
指定制度」に基づき、平成 22 年7月末時点で
ものについては、一定の期間が過ぎると使用
は、DPF22 社 38 型式、酸化触媒 12 社 32 型式
できなくなります。
を指定しています。
(イ) 横浜市生活環境の保全等に関する条例によ
(ウ) エコドライブの普及啓発
る規制等
九都県市及び関係機関が連携し、ドライバ
市条例で自動車使用に伴う環境負荷の低減
ーに対するエコドライブの普及啓発を積極的
として
に展開しています。
①新車販売事業者に対して、新車の購入予
定者に自動車環境情報を説明することを
(エ) ディーゼル車の規制
共同の取組として、統一行動日を設定し、
義務付け(条例 133 条~134 条)
一斉車両検査を行っています。
②横浜市内で、事業のために 200 台以上の
ケ 自動車公害防止計画の推進【交通環境対策課】
自動車を使用している事業者に、使用し
横浜市は、昭和 62 年に他の自治体に先駆けて、
ている自動車に対して 20%以上の特定
自動車公害防止計画を策定し、各種対策を推進
低公害車の導入を義務付け(条例 135 条
してきました。
~137 条)
その後、平成4年の自動車 NOx 法の施行や自
③駐車中の自動車に対してアイドリン
動車の低公害化に対する技術開発の進歩などが
グ・ストップなどを義務付け(138 条~
あり、これらに的確に対応するため、これまで
141 条)など規定し、市条例に基づく指
の施策をより一層強化するとともに、新たな施
導を行います。
策の導入により、自動車公害防止対策を総合的
かつ計画的に推進することを目的に新たな計画
(ウ) 神奈川県生活環境の保全等に関する条例
を、平成 10 年2月に策定しました。
この新計画は、平成 22 年度までの長期計画で、
36
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
(3) 有害化学物質対策等の推進
PRTR 法の指定化学物質、化学物質の審査及
ア アスベスト飛散状況調査及び指導
び製造等の規制に関する法律の特定化学物質、
イ 化学物質総合対策事業
監視化学物質等について、分析法の検討及び
【環境管理課】
「特定化学物質の環境への排出量の把握等及
環境調査を行っています。
び管理の改善の促進に関する法律」
(以下「化管
法」という。
)や「特定製品に係るフロン類の回
エ 試験検査事業・環境危機管理対策事業
収及び破壊の実施の確保等に関する法律」
(以下
【環境科学研究所】
「フロン回収破壊法」という。
)に基づく届出受
規制部局等から依頼される試験検査、市民か
付等を行っています。
らの苦情・相談あるいは事故に対応するための
また、全市的に化学物質の適正管理を推進し
試験検査を行っています。
ていくために、化学物質の適正な管理に関する
指針に基づき、市民・事業者・市との協働によ
オ 環境保全管理事業
る化学物質対策の推進を図っています。
(ア) 横浜市生活環境の保全等に関する条例に基
このほか、全庁的なアスベスト対策の推進を
づく指導
図るため、横浜市アスベスト対策会議を設置し
横浜市では、
「横浜市生活環境の保全等に関
ています。
(ア)
【環境管理課】
する条例」
(以下「条例」という。
)を制定し、
法令に基づく届出受付
平成 15 年4月1日から施行しています。
平成 14 年度から「化管法」に基づき、事業
具体的には、事業者が条例に定める一定の
者から化学物質の環境への排出量・移動量の
作業を行う
「指定事業所」
を設置する場合に、
届出を受け付け、国へ報告するとともに、デ
本市では大気汚染、水質汚濁、騒音等に関し
ータの集計・公表を行っています。また、
「フ
て総合的に審査し、その結果に基づき許可を
ロン回収破壊法」に基づき、第2種フロン(カ
しています。また、指定事業所以外の設置の
ーエアコン)回収業者から報告徴収を行って
許可を要しない事業所についても「条例」の
います。
規制基準を適用し、必要に応じて立入調査や
(イ) 市民・事業者・市との協働による化学物質
施設改善等の指導を行うなどにより、事業活
対策の推進
動に伴う公害の防止に努めています。
化学物質の自主的かつ適正な管理・使用を
また「条例」や各種公害関係法令の対象と
推進していくためには、市民・事業者・市が
なる事業所を総合的に管理し、規制指導の充
情報の共有化と対話の促進などを図りながら、
実や事業者の届出申請手続時間の短縮を図る
協働して取り組んでいくことが必要であるた
ため「環境情報管理システム」を活用してい
め、市民や事業者に対して講演等の事業を実
ます。
施しています。
(イ) 事業者の環境保全に係る自主的な取組の促
また、平成 20 年度より環境科学研究所と共
進
同で「化管法」の指定化学物質についての環
都市生活型環境問題や地球温暖化対策など、
境調査を実施しています。
新たな環境問題に対してこれまでの「規制」
(ウ) アスベスト対策の推進
だけでは十分な対応が困難なことから、
「条
アスベストによる健康及び環境に対する諸
例」において、事業者の環境保全に係る自主
問題に対し、
庁内における対策の充実を図るこ
的な取組を促進するための制度を設けていま
とを目的として、
「横浜市アスベスト対策会議」
す。
を設置しています。この会議では、庁内の情報
a 環境配慮書の提出
交換を行い、
関連部署の役割分担を明確にした
条例では、環境負荷の低減に向けた取組
上で連携強化を図りながら、
円滑な市民対応を
や化学物質対策など事業者の自主的な取組
図ることとしています。
を支援するために指針を設けています。
一定規模以上の指定事業所については、
ウ 化学物質リスク管理に関する研究
設置許可申請及び変更許可申請時に、これら
【環境科学研究所】
37
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
の指針に沿った環境配慮書の策定・提出を求
化に伴う道路陥没や能力不足等の機能低下が生
めています。
じています。
b 環境管理事業所
そのため、臨海部の第Ⅰ期更新区域(1,910ha)
環境管理・監査を実施している指定事業
における老朽化した管きょの計画的な更新を進
所で、
「条例」に定める認定基準を満たす事
めています(21 年度末進捗率:約 62.4%)
。老朽
業所について、事業所からの申請に基づき環
管きょの更新にあわせ、能力向上及び合流式下水
境管理事業所として認定します。認定された
道の改善のための増強管整備や雨水吐室の改良
事業所は、指定事業所に係る変更許可等の手
を進めるとともに、更新区域内における防災拠点
続が簡略化されます。
からの流末下水道管きょの耐震化を進めます。
c 環境保全協定
従来から、事業者と市との合意により、
エ 下水道の長寿命化対策
事業者が実施する環境保全に係る事項を協
【管路整備課、水再生施設整備課、
定として締結していましたが、事業者の自主
水再生施設管理課、設備課、企画課】
的取組を促進する制度として、この「協定方
横浜市の下水道施設は、昭和 50 年代に集中的に整
式」を「条例」に位置づけ、締結し、運用し
備し、公共用水域の水質改善や浸水対策に寄与してき
ています。
ました。今後はこれらの施設が更新を迎えますが、更
(ウ) 環境保全のための資金融資
新時期も集中するため、単年度に膨大な事業費が必要
市内の中小企業等を対象に、工場や事業所
となります。
から発生する公害を除去・防止するための費
近年、また将来的にも、財政的に厳しい状況が予想
用や、低公害自動車の購入費用等を、金融機
されていますが、下水道施設を健全に維持していくた
関を通じて低利で融資するための認定を行っ
め、長寿命化対策を実施し耐用年数を延ばすことによ
ています。
り、事業費を平準化(更新事業費の集中を回避)する
(エ) 公害防止管理者選任等届出指導
必要があります。
「特定工場における公害防止組織の整備に
平成22 年度は、21 年度に引き続き幹線管きょの点
関する法律」に基づき、特定工場に対し公害
検調査を実施し、長寿命化対策に向けた検討を行いま
防止管理者の選任等の指導及び届出の受付を
す。水再生センター等については、長寿命化対策のた
行っています。
めの計画を策定します。
(4) 下水処理水と下水道機能の維持・向上
オ 下水道計画指針の運用
ア 水再生センター等の予防保全型の維持管理
【水再生施設管理課】
カ 下水処理における窒素・りん除去率の向上
老朽化が進む設備等の長寿命化に伴う定期修繕
【水再生水質課、水再生施設管理課、
を本格実施するなど、
「予防保全型の維持管理」
水再生センター】
を推進します。
現在建設を推進している高度処理施設にお
ける窒素・りんの除去率の維持並びに従来の施
イ 水再生センター・ポンプ場の更新
設における擬似嫌気好気処理法の導入と的確
【設備課、水再生施設整備課】
な維持管理により、窒素・りん除去率の向上を
水再生センター、ポンプ場では、耐用年数を
目指しています。
超える施設及び電気機械設備が増えています。
今後、計画的な更新、機能アップを図り、ライ
キ 下水処理に係る微量化学物質等の測定
フサイクルコスト(生涯総費用)を低減します。
ウ 管きょの更新
【水再生水質課】
【管路整備課】
ダイオキシン類等の微量化学物質及びクリ
臨海部の古くから整備された市街地では、多
プトスポリジウム等の測定・調査を行い、放流
くの管きょが標準的耐用年数 50 年を越え、老朽
水等の安全性を確認します。
38
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
ク 水再生センターの水質管理 【水再生水質課】
また、排水設備の設置に必要な土地の問題な
どで相隣間に紛争があり水洗化できない世帯も
あります。このような場合に弁護士、民事調停
委員などからなる水洗化紛争仲介委員制度を設
け、当事者間の仲介を行っています。
(イ) 助成金・貸付制度
告示日から3年以内に、くみ取り便所を水
水再生センター放流水の水質をいつも安定・
良好に保つため、下水処理に重要な役割を担っ
ている微生物(活性汚泥)が活発に働けるよう
にしています。そのため、下水処理各工程の水
質検査を行い、それに基づいて処理調整を行っ
ています。また放流水質を排水基準よりもさら
にきれいにして放流しています。
(ア) 汚れた水を微生物がきれいにする
洗便所に改造したり、し尿浄化槽を廃止して
直接放流にする場合、市の助成金・貸付金を
生活排水や事業場排水のような汚れた水は、
利用できます。ただし、工事の着手前に申請
自然の自浄作用だけではきれいになりません。
が必要です。(下水道法第 11 条の3・横浜市
水再生センターの反応タンク中では、微生
下水道条例第 14・15 条)
物が水中の汚れを栄養源として取り込み、分
また、地形上の理由で宅地内の排水を自然
解・吸収しています。この働きを利用して、
流下方式で直接放流することができない場合、
水再生センターでは水をきれいにしています。
宅地内排水ポンプ設置に必要な資金として
(イ) 環境にやさしい水を流す
「宅地内排水ポンプ施設設置資金貸付制度」
昔のようなきれいな海や川を取り戻すため、
があります。
水再生センターでは、水質汚濁防止法等で定
められた排水基準よりもさらに水をきれいに
して水環境への影響を少なくしています。ま
た海で富栄養化の原因となる窒素やりんを従
来の高級処理よりも効率的に除去する高度処
理法の推進に取り組んでいます。
流入下水 高級処理水 高度処理水
ケ 水洗化未整備地域の解消【管路整備課】
水洗化未整備地域約3,700世帯の解消に向けて、
それぞれの課題に対応しながら整備を図ります。
平成22年度は約60世帯の解消を予定しています。
コ 水洗化普及対策
【管路保全課】
(ア) 水洗化普及相談員制度と水洗化紛争仲介委員
制度
下水道法や横浜市下水道条例では、公共下水
道が使用できるようになった日(以下「告示日」
という。)から3年以内にくみ取り便所を水洗
便所に改造し、し尿浄化槽を廃止しなければな
らないと定めています。そこで、告示日6か月
後から、水洗化普及相談員が水洗化していない
世帯を訪問して水洗化の指導・相談を行い、早
期の水洗化普及促進に努めています。
39
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
助成金(返済不要)
内容
交付の単位
種類
水洗便所改造工事助成
金
(くみ取り便所改造)
交付金額
10,000 円
考
処理区域告示後1年以内の申請
大便器1個につき
5,000 円
一
し尿浄化槽1基に接続する大便
器が2個以下の場合
般
し尿浄化槽廃止
工事助成金
備
し尿浄化槽1基に接続する大便
器が3個以上 10 個以下の場合
し尿浄化槽1基に接続する大便
器が 11 個以上の場合
特
別
第一種特別助成金
1世帯につき
第二種特別助成金
1世帯につき
10,000 円
5,000 円
大便器1 個につき
5,000 円
大便器1 個につき
2,500 円
500,000 円
以内
500,000 円
以内
105,000 円
以内
〃
1年超
〃
処理区域告示後1年以内の申請
〃
1年超
〃
処理区域告示後1年以内の申請
5,000 円×大便器数
処理区域告示後1年超の申請
2,500 円×大便器数
し尿浄化槽の清掃、消毒にかかる費用
生活保護世帯を対象にしています。
家族全員(同居親族を含む)の市・県民
税の所得割が非課税の世帯を対象にし
ています。
貸付金(36か月返済、無利子)
内容
貸付の単位
種類
水洗便所改造工事貸付金
(くみ取り便所改造)
し尿浄化槽廃止工事貸付金
共同排水設備工事貸付金
雨水排水分流化工事貸付金
宅地内排水ポンプ施設
設置工事貸付金
貸付金額
大便器1個の場合
500,000 円以内
し尿浄化槽1基に接続する大便
器が2個以下の場合
建物1棟につき
400,000 円以内
備
考
大便器が1個増すごとに20 万円ずつ貸付限
度額が上がります。
大便器が1個増すごとに5万円ずつ貸付限
度額が上がります。
230,000 円以内
〃
150,000 円以内
1施設につき
1,000,000 円以内
40
くみ取り便所改造工事やし尿浄化槽廃止工
事と同時に施工する場合です。
Ⅱ
環境創造局の施策
4
生活環境の保全
負担金
(ウ) 排水設備指定工事店制度
排水設備は、宅地の下水を公共下水道に排除す
1 合流区域 3万円
2 分流区域 5万円(ただし、雨水、汚水のどちらか1
個の場合は、3万円)
るための大切な設備です。この設備が法令などの
基準に基づき正しく設置されなければ、公共下水
サ 公共下水道へ排出する事業場の排水対策
道の維持管理に支障をきたすばかりでなく、設置
(ア) 法令等に基づく規制・監視・指導
者である市民に迷惑がかかります。
【規制指導課】
この制度は、排水設備の設計・施工に関する十
「下水道法」、「横浜市下水道条例」に基づ
分な知識と能力をもった工事店を市長が指定し、
き届出や排水処理等の指導を行うとともに、*
この指定を受けた工事店でなければ市内の排水
届出事業場を対象に立入調査等を行い、排水の
設備工事を行うことができないとしている制度
規制・監視・指導を行っています。
です。
平成21年3月に「横浜市下水道条例」を改正
(エ) 私道に下水道を入れる方法
し、窒素、りんの規制を追加しました。(施行
私道の下水管は、
利用者が設置及び維持管理を
は新設事業場は平成21年10月1日、既設事業場
することになっていますが、
市では水洗化普及促
は平成22年4月1日より)
進の立場から一定の条件を備えた場合に、
次の2
1 特定施設、除害施設等設置事業場等への届
通りの方法で利用者に代わって下水管を設置し
出指導
ます。
適用条件
私道対策受託下水道工事
1 処理区域または、近く処理区
域になること。
2 私道の幅員が、おおむね 1.5
m以上で支障なく下水道工事が
できること。
3 私道の延長が、おおむね 20m
以上あること。
4 利用する戸数が、異なる家屋
の所有者で2戸以上あること。
5 申請者等が、市長に対して必
要な書類を提出すること。
2 届出事業場の立入・監視・指導
共同排水設備受託工事
1 処理区域または、近
く処理区域になるこ
と。
2 支障なく共同排水設
備工事ができること。
3 利用する戸数が、異
なる家屋の所有者で2
戸以上あること。
4 申請者等が、市長に
対して必要な書類を提
出すること。
3 除害施設等管理責任者資格認定講習の実施
*届出事業場:法及び条例に基づく水質基準の規
制対象となる排水を下水道に排出する事業場等
(イ) 前処理施設
【水再生施設管理課】
横浜市は、都市開発及び中小企業の工場排水
対策の一環として、金沢区の鳥浜地区及び福浦
地区に、工場排水の前処理施設を建設し、市内
負担金
負担金なし
に点在する企業をこれらの地区に誘致し、市街
利用者(設置義務者)
1戸当たり 10,000 円
(定額)
地の公害の防止を図っています。
・鳥浜地区(鳥浜第一工場排水処理場及び鳥浜
工事の内容等
1 施設は本市が公共下水道とし
て設置します。
2 下水管の維持管理は本市が行
います。
3 路面復旧は原形復旧とし、工
事完了後、路面の維持管理は利
用者が行います。
1 施設は、本市が排水
設備として設置しま
す。
2 下水管の維持管理は
本市から引渡しを受け
た後、利用者が行いま
す。
3 路面復旧は原形復旧
とし、工事完了後、路
面の維持管理は利用者
が行います。
二工場排水処理場):昭和47年4月稼働
・福浦地区(福浦工場排水処理場):昭和57年
5月稼働
(オ) 取付管接続受託下水道工事
市民が宅地の分割等により住宅を建築する際、
取付管及び接続ますが必要になった場合、次の
条件により市民から定額の負担金を徴収し、市
が設置工事を行います。
適用条件
1 処理告示区域にあって、土地を分割する等で新たに取付管
及び接続ますを設置する場合に適用する。
2 都市計画法(開発行為)
、宅地造成等規則法及び土地区
画整理法に基づくものは除く。
3 申請人本人が居住する建物を対象とする。
(建売住宅は
除く)
4 申請人等が、市長に対して必要な書類を提出すること。
41
Ⅱ
環境創造局の施策
5
安全な都市づくり
5 安全な都市づくり
(1)
下水道の維持管理と整備によるまちの防
災性の向上
います。
(エ) 既存水路の活用【事業調整課、管路整備課】
既存水路の表面を滑らかにし排水能力を
市民生活の安全性向上のため、下水道の維持管
高める工夫を行うなど、既存施設を最大限活
理、雨水対策の推進、施設の耐震化が必要です。
用する整備手法の導入を図り、即効的・経済
下水道施設の継続的・安定的な維持のためには、
的・効率的な浸水対策を進めています。
計画的な管きょの更新計画及び施設の長寿命化計
画を策定し、予防保全型の維持管理を推進します。
雨水対策では、都市化の進展で流域の保水・遊
エ 公園事業と一体となった浸水対策事業
水機能が著しく低下する中、計画を超える局地的
【事業調整課、みどりアップ推進課】
台風や集中豪雨による浸水被害を軽減するた
な集中豪雨が増加傾向にあり、浸水被害を受けた
地区を優先に、早期効果発現を目指した対策を進
めに公園事業と連携を図り、上部を公園、地下
めます。このほかにも、公園事業と連携した雨水
部分を調整池とするなど、経済的、効果的な浸
の貯留浸透や既存水路を活用した整備など、効果
水対策を推進します。
的・効率的な浸水対策を進めています。
特定都市河川に指定された河川流域では、下水
道と河川が共同で作成する流域水害対策計画に沿
って、連携して浸水被害防止に取り組みます。
下水道は、大規模地震発生時にも市民生活に不
可欠な生活基盤施設であり、下水道施設の損傷に
より、トイレが使用できなくなるほか、汚水の滞
留、未処理下水の公共用水域への流出、雨水排水
機能の喪失など、公衆衛生や社会活動に重大な影
響が生じる恐れがあります。市民の安全・安心を
確保するために下水道施設の耐震化を緊急かつ重
点的に進めていく必要があります。
オ 既存下水管を活用した浸水対策検討
ア 下水道の維持管理
【管路整備課】
既存下水管のネットワーク化と小規模な貯留
イ 下水道の長寿命化対策
等を行うなど、既存下水管を活用し、局所的な
集中豪雨による浸水の対策を進めます。
ウ 雨水幹線等の整備
【管路整備課】
(ア) 時間降雨量約50㎜に対応する雨水排水施設
カ 雨水浸透ますの整備
の整備を計画的かつ着実に進め、また、横浜
駅、新横浜駅周辺など、人口や資産が集中し、
キ 浸水対策の推進
かつ地盤の低い都心部については時間降雨量
【事業調整課、設備課、水再生施設管理課】
約60㎜に対応した整備を行います。
近年の水災害の教訓から、台風や局地的降雨
(イ) 管きょの更新
に対応するため、的確な水防災情報の収集を目
(ウ) 県と連携した雨水調整池の整備
指して、水防災情報システム(下水道施設関係
【事業調整課】
境川流域特定都市河川の指定(H23予定)を
情報)の構築を進めています。
今後、水防災情報の市民提供を視野に入れて、
踏まえた効率的な浸水対策として、栄区飯島
拡張性のあるシステムの構築を進めます。
地区で県(河川事業)との連携による豊田高
校跡地を活用した雨水調整池の整備を進めて
42
Ⅱ
環境創造局の施策
5
安全な都市づくり
ク 地域防災拠点に通じる下水道管きょの耐震化
下水管きょの維持管理は、市内の 18 土木
【事業調整課、管路整備課】
事務所が、日常のパトロール等により、道路
液状化の可能性の高い区域の地域防災拠点
上のマンホールや雨水ます等の点検を行っ
(54箇所)に通じる下水道管きょの耐震化につ
ています。また、管きょ内についても、定期
いては平成22年度完了に向け整備を進めていま
的な目視調査等を実施しており、必要に応じ
す。
て管きょ等の清掃や、マンホール、下水管等
の補修が速やかに行える体制を整えていま
ケ 水再生センター等の耐震化
す。
【事業調整課、水再生施設整備課】
(イ) ポンプ場の管理
【水再生施設管理課】
通常の下水処理が困難となった場合において
ポンプには、汚水を水再生センターへ送る
も、必要最低限の処理機能(沈殿・消毒等)を
ためのもの(中継ポンプ)と、大雨のときに
確保するため、水再生センター等の施設の耐震
雨水を排出するためのもの(雨水ポンプ)が
化を進めます。平成22年度は、北部・南部汚泥
あります。1日中絶え間なく流れてくる汚水
資源化センターの卵形消化タンク、栄第二水再
と、突然降ってくる大雨に備えて、点検や補
生センター及び金沢ポンプ場の揚水施設、金沢
修などの管理は欠かすことができません。
水再生センターの塩素混和池の耐震補強等を実
(ウ) 水再生センターの管理
施します。
【水再生施設管理課】
水再生センターでは家庭や事業所から流
コ 震災時仮設水洗トイレ用排水設備の
れてくる汚水を、24 時間体制で休むことなく
整備【管路保全課】
処理しています。そのため、常に施設の点
震災時に地盤の液状化により学校のトイレが
検・補修など適正な管理を行っています。
使用できないことが予想される地域防災拠点に
また、放流する処理水の水質を保つため、
仮設トイレ用の設備の整備を進めます。
各種水質試験を行っています。
(エ) 効率的な維持管理のためのシステム
【水再生施設管理課・管路保全課】
サ 河川事業と連携した雨水幹線の整備
市民の生活を守る下水道施設の運用を効
【管路整備課】
川上川の浸水被害の解消のため、河川事業と
率よく進めるため、市内に張り巡らされた膨
連携した事業の整備を進めています。
大な下水管きょ台帳のデータベース化(下水
道台帳管理システム)や、横浜市周辺に降る
シ 下水道浸水被害軽減総合事業の策定及び指定
雨の状況を把握するためのレーダ(レーダ雨
【事業調整課】
量計システム・レインアイよこはま)を設置
限られた財源の中で効率的な浸水対策の推進
し、集中豪雨等に迅速に対応します。
を図るため、新たな国の補助制度(H21創設)の
また、水再生センター及びポンプ場におけ
活用を進めます。
るコンピューターによる自動化、汚泥の集約
処理、処理水の場内利用など、省力化、資源
ス 汚泥送泥管の二条化
化を進めています。
【事業調整課、管路整備課】
水再生センターから下水処理過程で発生する、
汚泥の集約処理に不可欠な送泥管の二条化など
(2) 下水道計画指針の運用
ア 下水道計画指針の運用
により、維持管理時及び緊急時の送泥機能を確
保します。平成22年度は、引続き、新杉田・金
(3) 公園の維持管理と公園遊具等の安全対策
沢共同溝への送泥管の整備を進めます。
ア 公園の維持管理
【公園緑地管理課】
(ア) 公園の管理
セ 下水道施設の効率的運営の推進
(ア) 下水管の管理
公園内の樹木の剪定、除草・清掃、施設の
【管路保全課】
補修など維持管理と公園愛護会の支援(Ⅱ-
43
Ⅱ
環境創造局の施策
5
安全な都市づくり
6-(2)-イ参照)
、野球場や庭球場などの運
オ 横浜スタジアムの管理 【公園緑地管理課】
動施設の利用調整、西洋館や古民家、自然体
横浜市から委託を受けた株式会社横浜スタジ
験施設の運営などの運営管理を行っていま
アムが施設管理を行うとともに、許可を受けて
す。
プロ野球やコンサートなど多目的な運営を行っ
(イ) 運営管理
【公園緑地管理課ほか】
ています。
環境創造局
法律・条例に基づく各種許認可・指導等
大規模公園、有料運動施設等の運営
区 土木事務所
環境創造局が管理する以外の身近な公園の維
持管理、行為・設置・管理・占用許可、公園愛
護会等の活動支援
指定管理者
有料運動施設がある公園、
公園プール、
弓道場、
古民家、自然体験施設等の管理・運営
公園愛護会
身近な公園等の清掃・除草、利用マナーの呼び
かけ等
管理運営委員会
多目的広場や少年野球場等、地域利用を前提と
した施設の利用調整等
カ 日産スタジアムなどの管理
【公園緑地管理課】
日産スタジアム及び日産フィールド小机などの管
公園施設の特性にあった運営主体が運営
管理を行っています。また、公園愛護会や管
理運営委員会など、市民の積極的な参加を得
て実施しています。
(ウ) 維持管理
【公園緑地事務所】
市内の2公園緑地事務所を中心に、公園の
機能を有効に発揮するよう市民の協力を得
ながら公園を管理しています。
(エ) 都市公園台帳の整備
【管財課】
都市公園法の規定に基づき、公園の沿革、
施設などについて調査し、調書及び図面を整
備しています。
イ 公園遊具等を支える地域安全マネジメント
推進事業
【公園緑地管理課】
遊具に関わる人々が一体となり、協働して、
「横浜型遊具安全管理」の取り組みを進めます。
ウ 緑地防災・安全対策事業
【 みどりアップ推進課】
多くの市民が安全に市民の森等を利用でき
るように、住宅地との境界部における緊急性の
高い危険樹木撤去を進めます。
エ 市民の森等危険施設緊急改修事業
【みどりアップ推進課、公園緑地事務所】
市民利用施設として、最低限の安全性を確保
するため、特に老朽化した危険な木製施設を安
全性と耐久性の高い擬木に交換します。
44
理・運営を指定管理者が行っています。
Ⅱ
環境創造局の施策
6
環境活動の推進
6 環境活動の推進
(1)
環境行動を担う人材の育成
ア 環境教育の推進事業
を行っています。
エ
【企画課】
横浜チャレンジファーマー支援事業
Ⅱ-3-(2)-イ 再掲
(ア) 環境教育アクションプラン
平成 18 年3月に策定した「横浜市環境教
オ
育アクションプラン」に基づき、家庭・地
国際環境地域拠点機能構築事業
【企画課】
域・学校・市民活動団体・事業者・行政の
各主体が協働し取り組む事業、及び環境教
横浜市では、市民、NPO/NGO、大学、企業、
育の機会や場を提供する事業などを進めて
行政などによる環境教育や環境活動が盛んに
います。
行われています。持続可能な社会の実現を目
指して、これらの主体の連携を強化し、地域
イ
【企画課】
の ESD*を進めていくための拠点として、横浜
職員及び市民の専門家が講師になり、学校
市は、平成 18 年4月、国際連合大学から RCE**
や地域で行う環境教育の出前講座を実施しま
横浜として認定を受けました。RCE 横浜は、さ
す。
まざまな主体の情報交換や交流を図る場とし
出前講座事業
てのシンポジウムの開催や、インターネット
ウ
農と緑の環境講座事業
を活用した情報提供・共有など、ESD に取り組
(ア) 市民農業大学講座の開催
む人たちが出会い、交流し、協働できる場づ
【環境活動支援センター、農政事務所】
くりを推進しています。
ESD*= Education for Sustainable Development
農家での援農や環境ボランティアなどで
持続可能な開発のための教育
活動できる人材を育成するため、市民農業
**
RCE = Regional Centers of Expertise
大学講座(2年間)を開催しています。
持続可能な開発のための教育を推進するた
各種研修会の講師などで活躍していただ
め、
くために、講師の農業者を「農体験アドバ
国連大学が認定している地域拠点
イザー」に、援農などで活躍していただく
ために講座の修了者を「農体験リーダー」
カ
森づくりリーダー等育成事業
にそれぞれ認定しています。
【みどりアップ推進課】
【平成 21 年度実績】
森の手入れ活動をする「森づくりボランティ
・1年次(20 回)
ア」、森づくりボランティアを指導する「森づ
受講生 70 人(うち修了者 61 人)
・2年次(10 回)
くりリーダー」、市民の森等の来園者に森の情
報を提供する案内を行う「はまレンジャー」を
受講生 57 人(うち修了者 55 人)
育成します。
・農体験アドバイザー 1人
・農体験リーダー
39 人
キ
・地域緑の環境リーダー 15 人
森の恵み塾事業
【みどりアップ推進課】
森づくりボランティアへの関心につなげら
(イ) 農体験リーダー活動支援事業
れるよう、多くの市民を対象に、樹林地の特性
【環境活動支援センター】
を生かした多様なメニューによる森林教室等
農体験リーダー(市民農業大学講座修了
を実施します。
者)による援農活動等への支援として、援
ク
森づくりボランティア活動助成事業
農に必要な栽培技術・知識向上のためのフ
【みどりアップ推進課】
ォローアップ研修の実施や援農を希望する
ボランティアが森の保全活動を自主的、計画
農家の情報提供や会議スペースの提供など
的に進めることが出来るよう、活動を支援する
45
Ⅱ
環境創造局の施策
6
環境活動の推進
ウ
ことで、市民団体を育成し、樹林地保全活動へ
環境まちづくり協働事業
【企画課】
市民活動団体が提案するいろいろな分野の
の拡大を図ります。
環境に配慮したまちづくり事業で、横浜市と
協働して進めることにより事業効果が高まる
ケ 環境ボランティア団体研修 【企画課】
環境活動を始めようと考えている人や自立
と考えられるものを選考し、それぞれの役割
化を考えている団体を支援する研修を行いま
分担等を確認した上で実施します。(上限 100
す。
万円/年。継続3年まで。ただし1年度ごと
に審査)
平成 21 年度実績
内訳
開催回数
エ
参加人数
市民による里山育成事業
【みどりアップ推進課】
「活動再構築」ワー
2
クショップ
18
市民との協働による樹林地の保全を進め、
市内の優良な樹林地を未来に継承していくた
め、
「森づくりボランティア団体育成・支援要
(2) 地域における環境活動の支援と協働の推進
ア
プレイパーク支援事業
イ
公園愛護会活動支援事業
綱」により市民団体の育成・支援を行ってい
ます。
(ア) 平成 21 年度の実績
a
【公園緑地管理課】
道具の貸し出し
カマやノコギリ等の森の手入れに必要
街区公園や近隣公園などの身近な公園は、
な道具の貸し出しを行いました。
子供たちが安心して遊べることはもちろん、
b
地域の憩いの場やコミュニケーションの場で
里山のスキルアップ研修
森づくりボランティア団体を対象とし
あり、災害時の一時避難場所としても利用さ
て、
「森づくりリクスマネジメント~大勢
れます。このような地域の共通の財産である
で作業するときの安全管理研修~」とい
身近な公園は、「公園愛護会」の協力により、
うテーマで南北1回ずつ研修を実施しま
清掃、除草や公園を活用するイベントなどが行わ
した。
れています。
c
(ア) 愛護会の活動
森づくりアドバイザー派遣
森の保全計画等に関する「アドバイザ
清掃・除草や、樹木への水やり、公園の利用
ー派遣」を行いました。
マナーの呼びかけ、公園の利・活用等
d
(イ) 活動支援
a
(4回/年)
公園周辺の皆様や、愛護会の結成を希
e 森づくりボランティア団体育成・支援要
望する団体と区土木事務所が愛護会結成
綱に基づく団体登録・・・38団体登録
について相談・調整を行います。
b
愛護会活動を支援するためのコーディ
オ
ネート、技術支援講座の実施を行います。
c
活動に必要な資機材の提供・貸出しを
行います。
d
愛護会に公園愛護会費(活動謝金)を
お支払いします。
(ウ) 公園愛護会の結成状況
(H22.3.31 現在)
公園数
愛護会数
愛護会結成公園数
結成率
2,588公園
2,353団体
2,295公園
88.7%
よこはまの森ニュースレターの発行
46
京浜の森づくり事業
【みどりアップ推進課】
緑の少ない京浜地区(鶴見区、神奈川区の
臨海部)において、企業の緑地を地域の重要
な環境資源としてとらえ直し、公共の緑や水
辺などとあわせて、事業者、市民等との協働
による緑化活動を展開し、未来に引き継ぐ「京
浜の森」づくり事業を進めています。
(ア) 企業緑地の拡充・協働緑化
地区の緑の将来像となる地区緑化計画を、
モデル地区(鉄道駅から臨海部への動線を
中心とした地区)ごとに立地企業との協働
Ⅱ
環境創造局の施策
6
環境活動の推進
により作成し、これに基づいて、各事業所
の緑化や公共の緑の拡充を推進しています。
年度
16 年度
地区名
参加事業所数
末広地区
その他
17 年 12 月 協働緑
化宣言調印、18 年 8
月水際線プロムナ
ード整備
10 社・団体
17 年度
守屋
恵比須地区
18 年度
生麦大黒地
区
13 社
(検討会参加社
数)
28 社
(ヒアリング実施
社数)
(ウ)
公共の緑の拡充
地区緑化計画に沿って、公共の緑の拡充
を進めています。
年度
地区名
守屋
恵比須地区
17 年度
公共施設等
新子安橋周辺
18 年 3 月
新子安橋周辺緑化
18 年度
末広地区
末広水際線プロム
ナード
19 年 3 月
生麦貝の浜緑地拡
張整備
18 年度
生麦大黒地
区
生麦貝の浜緑地
19 年度
生麦大黒地
区
貨物線の森緑道
20 年度
大黒地区
貨物線の森緑道
(イ) 協働緑化支援事業
地区の企業緑地の拡充・活用を推進する
ため、企業向け緑化技術講習会の開催や事
業者が行う公開緑地整備や沿道の景観向上、
(エ)
環境エコアップなど公益性の高い緑地整備
a
18 年
度
19 年
度
20 年
度
市民協働による緑化
協働緑化のつどい
について、整備費の助成や技術的支援など
公共の緑の拡充を市民協働により推進
の支援を行っています。また、京浜の森ロ
するため、新たな緑地等での植樹・育樹
ゴマークを開発し、企業の緑化活動のアピ
の集いを開催しています。
ールに活用しています。
年度
内容
18 年3月
道路緑化
18 年8月
港湾緑地整備
19 年3月
緑地公園拡張整備
小学生植樹
20 年3月
緑道(公園)整備
市民・小学生植樹
20 年6月 開港 150
周年の森植樹
市民・小学生植樹
回数
講習会
参加者数
4
80 人
4
64 人
4
100 人
<植樹の集い>
講習の内容
年度
か所数
植樹本数(本)
参加者数(人)
企業緑地の目的・機能、ローコストな
維持管理等
合理的な緑地管理、植生管理、
環境経営への緑地の活かし方等
水辺空間の緑化・活用、合理的
な緑地管理、工場立地法緩和の
動向、臨海部における緑化技術
17 年度
1
41
70
18 年度
-
-
-
19 年度
3
1,010
359
20 年度
3
450
192
21 年度
2
3,300
825
効果的な緑地管理手法、
コスト配
21年
2
39 人
分の考え方、都市自然の再生にお
<育樹の集い>
度
ける企業・市民の連携のあり方
年度
件
数
17 年度
1
18 年度
1
19 年度
20 年度
21 年度
2
4
1
協働緑化
事業者
東芝京浜
事業所
日本ビクタ
ー本社工場
海芝公園の拡張(公開緑地整備)
日亜化学工業
横浜研究所
緑地再整備(近隣小学校による
苗木植樹)
JFEエンジ
ニアリング
鶴見線沿いの緑化(地域住民、
従業員による植樹)
JFEエンジ
ニアリング
エコアップ緑地整備
助成対象となる緑化
年度
回数
育樹面積(㎡)
参加者数(人)
17 年度
1
2,100
150
18 年度
1
2,100
62
19 年度
1
2,100
60
20 年度
2
2,400
126
21 年度
1
1,000
35
b
トンボ池の造成
(エコアップ緑地整備)
公共の緑地等での市民の緑化活動を展
開するため、市民ボランティア養成講座
等を開催しています。
年度
18 年度
マツダR&D
センター
中庭池のエコアップ
ダイコクディストリ
ビューションセンター
公開緑地整備・開港 150 周年の
森植樹
日企
海のエコアップ
扇島パワー
エコアップ緑地、市民による植
市民ボランティアの育成
19 年度
樹
47
回数
内容
参加者数
3
緑地ヘルパー養成講座
45 人
9
簡易炭窯実証
63 人
4
ボランティア養成講座
28 人
113 人
20 年度
4
ボランティア養成講座
21 年度
3
ボランティア養成講座
81 人
Ⅱ
環境創造局の施策
c
6
環境活動の推進
「ドングリから森をつくろう」事業
コ
よこはま水環境ガイドボランティア
鶴見区神奈川区の小学校との連携によ
(旧「ハマの下水道博士(はかせ)」)
り、地域の樹林等のドングリや木の実か
【企画課・水再生施設管理課】
ら苗木を育ててもらい、京浜地区の新た
下水道に関する広報・啓発を、自主的に、
または職員と協働して実施することを目的と
して、平成 18 年度末の「ハマの下水道博士」
任期満了を機に、新たに「よこはま水環境ガ
イドボランティア」を発足しました。
平成 20 年度は、登録した 42 人のボランティ
アが水再生センターの見学会案内、出前講座
「下水道教室」での実施補助をはじめとして、
パシフィコ横浜で行われた下水道展や横浜国
際フェスタ等のイベントでの下水道事業PR
を行いました。
な緑地に植樹しています。
年度
校数
播種数
参加人数
17 年度
5
2,550 粒
419 人
18 年度
7
3,360 粒
612 人
19 年度
8
2,464 粒
624 人
20 年度
6
2,072 粒
483 人
21 年度
5
1,492 粒
449 人
年度
校数
植替え(ポットあげ)
参加人数
18 年度
5
1,186 鉢
419 人
19 年度
7
1,661 鉢
541 人
20 年度
6
1,066 鉢
557 人
21 年度
6
844 鉢
569 人
年度
校数
植樹本数
参加人数
18 年度
1
41 本
70 人
19 年度
4
366 本
262 人
20 年度
4
1,650 本
292 人
21 年度
7
2,024 本
537 人
サ 横浜自然観察の森
【みどりアップ推進課】
市民が植物や野鳥・昆虫などの小動物の生
活を観察し、自然を保護・保全する心とモラ
ルを養うことを目的に設置しています。
場
所
栄区上郷町 1562-1
面 積
45.3 ha
(ア) 事業内容
自然観察や学習指導、自然環境の調査研
カ
究、自然保護活動の育成・指導など
市民協働による緑地維持管理事業
○平成 21 年度事業実績
【みどりアップ推進課】
a 利用者数(センター入館者数) 44,154 人
市民による樹林地の維持管理を進めるため、
市民協働で樹林地の保全管理計画の策定を進
b
常設展示 3種類(年間
めます。
c
観察会等行事
50 回
(イ) 交通
21 年度は、追分市民の森、矢指市民の森(約
35ha)について、市民の森愛護会と協働で計画
交通機関
を策定します。
キ
季節ごと)
発
行 き 先
大船駅
神奈中 金沢八景駅
(駅前通り
上郷ネオポリス
バス
三井住友銀行前から) 庄戸
地域緑のまちづくり事業
【みどりアップ推進課】
大船駅東口
再掲
バスターミナル
下
車
横浜霊園前
金沢八景駅
(ウ) 開園時間:午前9時から午後4時 30 分まで
ク
保育園・幼稚園芝生化助成事業
休 園 日:毎週月曜日と年末年始(月曜日
【みどりアップ推進課】
が祝日の場合は翌日)
民間の保育園や幼稚園の園庭の芝生化に対
し助成を行います。
シ
管理運営委員会
(ア) 多目的広場等
ケ
愛護会、森づくりボランティア活動拠点整備
事業
【公園緑地管理課】
公園内の多目的広場や少年野球場、庭球
【みどりアップ推進課】
場の一部等、周辺地域にお住まいの皆様に
愛護会や森づくりボランティアの活動が活
ご利用いただくことを前提に整備された施
性化するよう、活動拠点を整備します。
設については、地域の皆様により結成され
48
Ⅱ
環境創造局の施策
6
環境活動の推進
た管理運営委員会が利用調整を行っていま
売などが行われ、多くの参加者が様々な体
す。
験を通して、環境への「気づき」や「行動」
へのきっかけを持ち帰りました。
(イ) 教養施設等
【公園緑地管理課】
イ
古民家や自然体験施設等については、よ
横浜の森の自然・生きもの情報発信事業
【みどりアップ推進課】
り地域のニーズにあった運営を行うため、
Ⅱ-1-(2)-エ 再掲
地域の皆様により結成された管理運営委員
会が、市民ボランティアの方々と協力しな
がら施設運営や各種事業を実施しています。
ウ
ウェルカムセンター整備事業
【みどりアップ推進課】
平成 18 年度からは各施設の指定管理者と
市民の森等において、市民が気軽に立ち寄り、
して管理・運営にあたっております。
森の散策情報やイベント情報等が得られるな
ス
ど、市民が森を利用しやすい機能を備えたウェ
ふれあいボランティア活動支援
ルカムセンターを設置します。
【環境活動支援センター】
市民協働事業として、横浜市児童遊園地に
エ こども植物園
おいて、清掃や除草、花壇の樹木等の手入れ
【環境活動支援センター】
こども植物園は、昭和54年の国際児童年を
など、園内維持管理のボランティア活動を支
記念して開設され、子供達が植物に接し、自
援します。
然に親しみながら植物の知識を深め、緑を守
セ
環境保全活動団体への助成【企画課】
り育てる思いやるのある心を培うことを目的
横浜市内で自主的な環境保全活動を行う、
に、緑化の普及啓発活動を行っています。
活動開始後1年以上5年未満の団体に対しそ
(ア) 施設の概要
の活動費を助成します。(上限 30 万円/年。
開設年度:昭和54年
申請額の 1/5 の自主財源が必要。
)
所 在 地:南区六ツ川三丁目122番地
敷地面積:約30,000㎡
ソ 横浜環境活動賞の表彰
【企画課】
敷地概要:展示研修館 1棟 469㎡
環境の保全や再生・創造に関し顕著な功績
展示場温室 2棟 126㎡
のあった、団体、企業、児童・生徒・学生を
植物見本園 10区画 15,200㎡
表彰します。
バス専用駐車場
600㎡
開園時間:午前9時から
タ
愛護団体活動アップ支援事業
午後4時30分まで
【みどりアップ推進課】
休 園 日:毎月第3月曜日 (祝日、振替
市民の森愛護会が行う発展的な活動に対し
休日にあたるときは火曜日)
助成金を交付することにより、市民団体を育成
年末年始(12月29日から1月
し、良好な樹林地管理を図ります。
3日まで)
問 合 せ:TEL 741-1015
(3)
活動を支える環境情報の収集と発信
FAX 742-7604
ア 市民創発・環境行動フォーラム 2010
http://www.city.yokohama.jp
環境月間のコアイベントとして、6 月 5 日
/me/kankyou/dousyoku/kodomo
(土)・6 日(日)の 2 日間、現代アートの
/index.html
拠点である Bank ART Studio NYK で開催。
市民活動団体・NGO・企業等による 54
(イ)
普及啓発
・「こども植物園だより」の発行
の体験型展示ブースのほか、環境活動賞表
年4回発行
彰式や生物多様性リレートーク、環境出前
市内小中学校他に配付
講座、ラジオの公開生放送、地場野菜の直
49
96,000部
Ⅱ
環境創造局の施策
6
環境活動の推進
・「催し物案内」の発行
年1回発行 39,000部
市内小中学校他に配付
・企画展示(人と植物や昆虫とのかかわり
や四季折々の植物などを展示します)
・みどりの学校(こども植物園の自然の中
で、一年間、花や野菜を育てたり、自然
観察を体験。)
・親子食文化教室(親子で学んで、作って、
食べて、後世に伝える食文化教室。小学
校4年生から中学生とその保護者が対
象)
50
Ⅱ
環境創造局の施策
7
地球温暖化対策等の推進
7 地球温暖化対策等の推進
(1)
下水道事業の脱温暖化の推進
ア
平成22年度は主に、肥料原料としての利用
下水道の維持管理
が見込まれるりんの回収・再資源化等の研究
を進めます。
イ
バイオディーゼル燃料の利用
【水再生施設管理課】
オ
水再生センター等の温室効果ガス排出量の
小学校から出る廃食用油を福祉施設で回
抑制
【水再生施設管理課
収・精製したバイオディーゼル燃料を水再生
汚泥資源化センター、水再生センター】
センターのディーゼルエンジン駆動の発電設
水再生センター等は、各種取組により、平
備で使用します。
成 22 年度の温室効果ガス排出量を、12 年度
の排出量と比べ 7.6%削減します。
ウ
下水汚泥燃料化検討
【企画課】
主な取組
汚泥資源化センターでは 、下水汚泥を集約
・ 日常の運転管理における省エネルギー活動
して処理の最終工程を実施しています。下水
・ 設備更新に伴う省エネルギー設備の導入
汚泥は、有機分(C、H、N、P 等)と無機分(Si、Ca、
・ 資源の有効利用(汚泥消化ガスによる発電
Al 等)が含まれており、様々なエネルギーを
や再生水による空調)
再生するバイオマスとしての 可能性を持って
います。加えて、主なエネルギー需要地であ
カ
る都市部から継続的に発生する「量・質も安
北部汚泥資源化センター消化ガス発電の
PFI
定したバイオマス 」といえ、その活用手法が
【設備課、水再生施設管理課、
北部汚泥資源化センター】
注目されています。
北部汚泥資源化センターの老朽化したガス
現在は、下水汚泥を焼却して残った灰を建
発電設備の更新を、更新建設工事とその後の
設改良土やセメントの原材料として100%
維持管理運営も含めて一括で契約するPFI方
有効利用していますが、焼却から燃料の精製
式で行っています。平成20年8月に事業契約
に転換すること、すなわちバイオマスエネル
を締結し、平成21年12月には更新された設備
ギーを供給することで、地球温暖化防止 へ貢
の全面供用開始をしました。今後平成42年3
献することができます。
月末までの維持管理運営の期間、事業者と共
この下水汚泥の燃料化するシステムを 実施
に事業を継続していきます。
するため、具体的で実現可能な事業スキーム
を構想して検討を進めています。
エ
下水・汚泥処理の効率化等に関する調査研
キ
下水道計画指針の運用
ク
下水道事業の温暖化対策に関する検討
究
【事業調整課】
【環境科学研究所】
横浜市の下水道事業は、市役所の排出する温
下水処理、汚泥処理の効率化や処理工程か
室効果ガスの約25%を占める大きな排出要因で
ら発生する資源、エネルギーの活用に係る調
あることから、横浜市脱温暖化行動方針
査研究について、これまで下水道事業で培っ
(CO-DO30)の目標達成に寄与する下水道事業の
てきた知識やノウハウと民間企業等の外部機
中長期的な削減計画を検討します。
関が有する先端技術や最新の知見を連携させ
(2)
て進めています。
平成21年度は主に、マイクロバブルを用い
金沢動物園のエコ森計画(再掲)
ア
たオゾン消毒の効率化に関する実験を行いま
した。
51
金沢動物園再生(エコ森)事業
Ⅱ
環境創造局の施策
(3)
(4)
7
地球温暖化対策等の推進
電動車両(EV、PHV)の普及とエコドラ
イブの推進(再掲)
ア
低公害車民間普及促進事業
イ
燃料電池自動車活用事業
ウ
電動車両によるCO₂削減事業
エ
エコドライブ普及促進事業
図 横浜市内平均気温分布(平成21年7月~8月)
ヒートアイランド対策の推進
ア
ヒートアイランドに関する研究
【環境科学研究所】
ヒートアイランド 対策を推進するため、ヒ
ートアイランドの 実態調査、対策効果の評価
などの研究を行っています。
・
市内 69 地点での気温観測により、夏期
(7・8月)の平均気温、熱帯夜日数、真
夏日日数の分布図等を作成しました。
・
河川の湾曲部周辺の地域では川風の冷気
ウ
クールスポット解析手法の開発
の影響が考えられるので、大岡川中流の湾
【環境科学研究所】
曲部周辺を対象にした冷気のシミュレーシ
横浜市の都心部は、郊外部と比較すると緑
ョンを実施しました。また、7月から9月
が少なく、強い日射のほかに、建物や道路な
までの期間に簡易赤外線カメラの貸出を区
どの人工建造物による輻射熱などの影響によ
役所等に行い、緑のカーテンによる 温度低
り熱環境は悪化しており、周辺より温度の低
減効果の観測を支援しました。
いク-ルスポットを創設すると、周辺のヒー
トアイランド現象を緩和します。
そこで、一定の地域に植樹をしたり、屋上
イ
市内の気温分布図
【環境科学研究所】
緑化、壁面緑化、保水性舗装、遮熱性塗装等
平成 14 年から市内の小学校の百葉箱を利用
を行ってクールスポットを 創設した場合、植
して気温の観測を行っています。
栽や舗装の方法等により周辺環境への効果は
平成21年度の夏期(7・8月)は前年に比
異なるため、どのようなクールスポットを 創
べて比較的涼しい夏となりましが、市内中心
設すればよいのかその 効果の予測・評価シス
部(西区、中区)と北東部(港北区、鶴見区な
テムの開発を東京工業大学と進めており、ヒ
ど)で気温の高くなっている地域がみられ、
ートアイランド 現象の緩和に向けた街づくり
横浜市でもヒートアイランド現象が出現して
につなげていきます。
いることがわかります。また、金沢区や栄区
(5)
の円海山、旭区、戸塚区など大規模な緑地の
ある地域では、中心部に比べ気温は低くなっ
循環型社会の実現に向けた取組を推進
ア
ています。夏期の平均気温は、観測地点間で
建設発生土広域利用事業
【技術監理課】
土木や建築などの公共工事からは、多量の
最大1.7℃の差がみられました。
建設発生土やがれき類(アスファルト・コン
クリート塊、コンクリート塊、現場発生路盤
材)等が発生することから、建設副産物対策
が、循環型社会を構築するうえでの課題の一
つとなっています。
52
Ⅱ
環境創造局の施策
7
地球温暖化対策等の推進
横浜市では、建設発生土の有効利用・がれ
補助燃料として供給しており、バイマスエ
き類の再生利用を積極的に進めています。
(ア)
ネルギーである 消化ガスの利用により温室
建設発生土対策の沿革
効果ガス削減に貢献しています。
昭和 40 年代の後半から建設発生土・がれ
(イ)
焼却灰
き類の処分地不足が表面化したことから、
改良土やセメント原料などへ利用するこ
その対策として、環境の保全、既存処分地
とにより、平成 16 年度から 100%の有効利用
の延命化などの長期的観点から、対策を行
を図っています。
っています。
・
・
(ウ)
再生水
昭和 49 年度:企画調整局に「残土処理
処理水のうち約2%をせせらぎ用水とし
対策プロジェクトチーム」が発足、
「横浜
て供給しているほか、雑用水やトイレ洗浄
市残土処理対策協議会」を設置
水として販売しています。
昭和 51 年度:道路局に残土対策担当設
また、年間を通して水温が安定しているな
置
どの特性を有する下水熱を空調機の熱源と
・ 昭和 56 年度「本市工事に伴い排出する
して利用しており、電気使用量の低減化によ
残土等の処分要領」施行
り温室効果ガス削減に貢献しています。
・ 平成3年度:環境保全局に業務移管、協
議会名を「建設残土対策協議会」に改組
緑のリサイクル事業
【公園緑地管理課】
・ 平成 16 年度「建設発生土対策課」に組
公園や街路樹から発生する剪定枝等を、土
織変更、処分要領を「本市工事に伴い排
壌改良材やチップ材として利用する「横浜動
出する建設副産物の処分要領」とした。
物の森公園緑のリサイクルプラント 」が完成
・
(イ)
ウ
平成 17 年度:「環境保全局、緑政局、
下水道局」再編により、
「環境創造局」の
し、平成18年3月から稼働しました。
平成 21 年度は、約 4,600tの剪定枝等を処
技術監理課になる。
理し、廃棄物の再資源化を図っています。
建設発生土の有効利用・がれき類の再生
利用
エ
基本方針として「建設副産物は可能な限
資源化・リサイクルの推進
【水再生施設管理課、汚泥資源化センター】
り再利用を図る」こととし、具体的な処理
16 年度から引き続き、消化ガスは、消化ガス
を行う場合の細則も定め、建設副産物対策
発電や汚泥焼却炉の補助燃料として、また、焼
の取組を行っています。
却灰は、セメント原料や改良土 PFI 事業への供
本市の公共工事から発生する建設発生土
給で、100 パーセント有効利用に努めました。
は、本市臨海部の埋立用材や地方港の港湾
オ
動物ふん有効活用事業 【公園緑地管理課】
整備等に活用しています。また、がれき類
金沢動物園では、廃棄物として処理してい
についても、アスファルト・コンクリート
る動物ふんを堆肥化し、資源の有効活用を図
塊は再生アスファルトに、コンクリート塊、
っています。生産した堆肥は、金沢自然公園
現場発生路盤材 (旧路盤材)は再生路盤材
内の園地や花壇等で利用するほか、農家・市
等に再生利用しています。
民への提供を行います。また動物ふんを資源
化することで、処分経費を削減しています。
イ
下水道施設の有効利用
【事業調整課】
下水処理過程 から発生する副産物(消化ガ
ステムを提示し、環境学習を推進しています。
ス、焼却灰、再生水)を資源として有効利用
し、循環型社会への貢献とともに温暖化防止
に取り組んでいます。
(ア)
この事業を通じて、来園者に自然の循環シ
消化ガス
ガス発電の燃料として汚泥資源化センタ
ー内で利用しているほか、ごみ焼却工場の
53
Ⅱ
環境創造局の施策
8
効率的・効果的な事業運営
8 効率的・効果的な事業運営
ア
公園事業と一体となった浸水対策事業
イ
地籍調査事業
となりました。
【地籍調査課】
カ
三ッ沢球技場へのネーミングライツの導入
国土調査法に基づき、土地行政の基礎資料を
【公園緑地管理課、北部公園緑地事務所】
整備し地籍の明確化を図るため、一筆ごとの土
施設維持管理コストの軽減及びプロ・アマ
地の調査・測量を行い、地籍簿と地籍図を作成
スポーツの振興に資することなどを目的とし
します。
て、三ツ沢公園球技場へネーミングライツを
その成果を法務局へ送付し、不動産登記に反
導入し、平成 20 年3月 1 日から「ニツパツ三
映させます。
ツ沢球技場」となりました。
本市では平成21年度までに144. 94㎞2、約33
万筆の調査を完了し、市全域面積の約33%につ
キ
動物園の役割と横浜市立動物園の取組
いて法務局へ送付しています。
【公園緑地管理課】
動物園の役割には、①野生動物の保護・繁
ウ
公園における効率的・効果的な管理運営
殖(種の保存)、②動物の行動や生理、生態な
【公園緑地管理課】
どの調査・研究、③自然環境や野生動物に関
有料の運動施設を含む公園全体やプール、
する教育普及、④くつろぎや憩いの場を提供
弓道場、古民家等の施設に順次指定管理者制
するレクリエーションの場、の4つがありま
度を導入しており、平成 22 年4月現在で 79
す。横浜市立動物園(ズーラシア、野毛山動
公園が指定管理者による管理に移行しまし
物園、金沢動物園)では、それぞれの動物園
た。
の特色を活かしながら、この役割を担ってい
(ア)
直営で管理している横浜市こども植物園、
横浜市児童遊園地について、22 年度から指
ます。
(ア) 野生動物の保護・繁殖(種の保存)
定管理による管理に移行します。
(イ)
(ウ)
横浜市立動物園では、日本で初めて繁殖に
新たに現在直営管理している本牧山頂公
成功したオカピをはじめ、ウンピョウ、クロ
園について、23 年度からの移行に向けて指
サイ、アラビアオリックス、カグー、カンム
定管理者制度の導入を進めます。
リシロムクなど、これまでに多数の希少動物
指定管理期間満了に伴い、既に指定管理
の繁殖に成功し「種の保存」に貢献していま
者制度を導入している公園施設に対して新
す。平成21年度はヤブイヌ、ホウシャガメ、
たな指定管理者の選定及び円滑な移行を進
インドサイなどの希少動物が繁殖しました。
めます。
また、神奈川県の傷病鳥獣保護事業を受託
し、県内で衰弱したり負傷したりして動物園
エ
俣野公園へのネーミングライツ導入
に持ち込まれた野生鳥獣の保護受入れを行
【公園緑地管理課】
い、治療や野生復帰へ向けた訓練等により、
提案募集型ネーミングライツの第1号とし
回復した鳥獣を生息地に返しています。
て俣野公園野球場にネーミングライツを導入
(イ)
し、平成21年8月1日から「俣野公園・薬大
調査・研究
各動物園では、飼育動物の行動の観察や繁
スタジアム」となりました。
殖の様子、成育の過程などを記録し、これら
の情報を蓄積・分析して調査・研究を進め、
オ
日産スタジアムのネーミングライツの契約
その成果を更なる飼育繁殖等に役立ててい
更新
ます。また、動物園の技術者研究会などで成
【公園緑地管理課】
日産スタジアムの施設命名権契約は平成
果を発表し、他園や研究機関との情報交換も
22 年3月に契約を更新し「日産スタジアム」
行い、「種の保存」に向けて連携を深めてい
54
Ⅱ
環境創造局の施策
8
効率的・効果的な事業運営
ます。
動物たちとふれあえる「なかよし広場」を
また、よこはま動物園内には、研究施設「繁
常設し、動物たちを間近に感じられること
殖センター」が併設されています。センター
などから、動物園の入門編として親しまれ
ではマレーバクやカグーなど希少動物の飼
ています。平成22年5月にはアミメキリンの
育繁殖に取り組んでいるほか、希少動物の
赤ちゃんが産まれました。
「精子の保存」や「遺伝子の解析」などを行
旭区のこども自然公園内にある万騎が原
い、横浜市立動物園の調査・研究活動を支援
ちびっこ動物園は、野毛山動物園の分園で、
しながら「種の保存」を推進しています。
ここにも小動物にふれあえる「ふれあい広
(ウ) 教育普及
場」があります。
各動物園では、園内の解説パネルの工夫
(ウ)
金沢動物園
や動物園通信の発行、職員による園内ガイ
緑あふれる金沢自然公園内に位置する動
ド、環境教育を視点においた講座など様々
物園です。オーストラリアの人気動物コア
な教育プログラムやイベントを通じ、動物
ラや、インドゾウ、キリン、サイなどの草
や環境、ヒトと動物のつながり、動物園の
食動物を中心に飼育・展示しています。
役割などについて、楽しみながら学べる工
昆虫を観察することができる施設「カブ
夫を行っています。
トムシの森」もあります。
また、小・中学生を対象とした飼育体験や、
学習施設「ののはな館」では、動物や自
校外学習用の補助教材の作成、教職員のた
然に関する資料をご覧いただけるほか、教
めの動物園の活用講座など、学校教育との
育普及プログラムや各種企画展を開催して
連携も行っています。
います。
(エ)
現在、金沢動物園再生(エコ森)事業【(2
レクリエーション
各動物園は、くつろぎや憩いの場として、
-4)再掲】を進めています。
余暇を楽しむ多くの人たちに利用されてい
ます。平成 22 年度も引き続き、3園で夏休
ケ
みの夜間開園を実施しました。
PDCA サ イ ク ル に 基 づ く 下 水 道 事 業 運 営
の推進
【経営課】
楽しみながら学べる点が、レクリエーシ
「中期経営計画 2007」に掲げた事業目標の
ョン施設としての動物園の、最大の特徴と
進捗状況や経営目標の達成状況について、検
言えます。
証及び評価を行い、市民へ公表するとともに、
その結果を次年度に反映します。
ク
動物園の魅力向上
【公園緑地管理課】
(ア) 中期経営計画 2007 の執行管理
平成 20 年 4 月に、野毛山動物園と金沢動物
【経営課、事業調整課】
園にも指定管理者制度を導入し、市内3動物園
今後の下水道事業の指針となる「中期経営
の経営を一体化することで、管理運営の効率化
計画 2007」を平成 19 年3月に策定しました。
や入園者サービスの更なる向上を図りました。
(計画期間:平成 19 年度から 22 年度までの
各動物園がそれぞれの特徴を活かしながら魅
4年間)
力向上に取組んでいます。
主な特徴としては、公営企業として企業活
よこはま動物園ズーラシア
世界の気候帯別に、実際に動物たちが暮
動を行っていくうえで重要な「経営の基本的
らしている環境を再現した展示方法により、
ことや、「予防保全型の維持管理」を実施す
動物たちの世界を訪れたような雰囲気が味
るため、施設・設備の長寿命化を図る計画的
わえます。平成22年4月には広い園内を移
な修繕を進めることとしたことなどです。
(ア)
な考え方」を体系的に整理し、明確に示した
今後は、計画期間内における事業を着実に
動できるオカピ型のバスを導入しました。
(イ)
進め、「快適で、安全・安心な市民生活の確
野毛山動物園
昭和26年の開園以来、「都心のオアシス」
保」を図っていくため、具体的に設定した経
営目標を随時検証しながら確実に達成し、
として半世紀以上に渡り愛されています。
55
Ⅱ
環境創造局の施策
8
効率的・効果的な事業運営
「安定的・継続的な下水道経営」をめざしま
調用熱源などに利用、販売しています。
す。
(イ) 下水道事業経営研究会の運営 【経営課】
セ
水再生センターなどへの広告掲出
下水道事業では、学識経験者や市民の
【水再生施設管理課、水再生センター
方々に委員をお願いし、広く専門的な見地
汚泥資源化センター、事業調整課】
から下水道事業のあり方について審議して
局資源の有効活用を促進するとともに、民
いただくため、
「横浜市下水道事業経営研究
間企業等との協働により局の新たな財源を確
会」を設置しています。
保しています。広告掲出募集は9か所で行って
研究会における審議事項は、①経営に関
おり、1か所(保土ケ谷ポンプ場)で広告を掲
すること、②今後の方向性に関すること、
出しています。
③広報・広聴事業に関することです。
現在の研究会(第四期)は、平成 20 年 12
ソ
水再生センター等の予防保全型の維持管理
タ
水再生センター及び汚泥資源化センターの
月に設置され、平成 22 年8月に報告書を市
長に提出していただく予定です。
効率的運営
コ
下水道財政広報等の推進
【経営課】
(ア)
市民の下水道事業に対する理解を深めてい
水再生センター場内清掃点検業務の委
託化の拡大
くため、下水道使用料の使い道など「下水道財
【水再生施設管理課
水再生センター、総務課】
政」について、リーフレットやホームページな
16 年度から、沈砂池や水処理施設の目
どによる「わかりやすい広報」および「水道・
視点検、清掃、軽微な補修などを行う「場
下水道使用水量のお知らせ」(水道料金・下水
内清掃点検業務」の委託化を進め、これま
道使用料の通知)裏面を活用した広報掲載など
でに8か所の水再生センターで実施して
に取組んでいます。
おります。今後も順次残りの水再生センタ
ーに拡大していきます。
サ
外郭団体の自主的・自立的経営の促進
(イ)
【総務課、経営課】
汚泥資源化センターへの包括的管理委
託の導入
【水再生施設管理課
(財)横浜市緑の協会及び(財)横浜市臨海
汚泥資源化センター、総務課】
環境保全事業団の自主的・自立的経営を促進さ
平成 19 年 7 月から南部汚泥資源化セン
せるため、協約事項の進ちょく管理等を行いま
ターに包括的管理委託を導入し、20 年4月
す。
からは北部汚泥資源化センターにも同委
託を導入しました。
シ
下水道の長寿命化対策
包括的管理委託とは、一定の要求水準を
満足できれば、運転管理や維持管理の詳細
ス
水再生センター等の販売収入の確保
については民間企業の裁量に任せる性能
【水再生施設管理課、
発注による委託方式です。
水再生センター、事業調整課】
包括的管理委託の導入により、民間企業
水再生センターでは通常処理した水(処理
が持つ運転管理の専門知識を活用した業
水)をさらに「砂ろ過処理」や「オゾン処理」
務の効率化、運営費用の縮減、公共人件費
して、再生水(ろ過水、オゾン処理水)として
の削減などが図れます
販売しております。
(ウ) 水再生センター・ポンプ場等の効率的な
ろ過水については、市内の水再生センターで
管理
道路清掃、工事用水、残土散水、砂塵防止、樹
【水再生施設管理課、水再生センター
木潅水などとして公共工事施行業者を中心に
汚泥資源化センター、設備課、総務課】
販売しております。オゾン処理水については、
公共用水域の水質向上や、浸水被害の防
専用の配管により修景用水、トイレ洗浄水、空
除による、市民生活の安全の確保を図りな
56
Ⅱ
環境創造局の施策
8
効率的・効果的な事業運営
がら、水再生センターやポンプ場などの個
ト
別業務の民間委託化の拡大や、近接する施
局の経営資源の有効活用
(ア) 収入の確保
設の統合などについて実行していきます。
【経理課、経営課、事業調整課】
下水道使用料収入の確保に努めるととも
チ
下水道使用料収入の確保
【経理課】
に、これまでも水道局の浄水汚泥の受入れ
下水道事業においては、雨水処理に要する
や下水道用地の貸し付け等を行ってきまし
経費は市税等(公費)で、汚水処理に要する
たが、さらに下水道施設等の上部貸し付け
経費は下水道使用料等(私費)で負担するこ
や広告掲載による新たな収入の確保につい
とを基本としています。
て推進します。
下水道使用料収入は排出水量の動向に大き
また、局ホームページへのバナー広告を
く影響を受けます。市内の世帯数の増加等によ
掲載していきます。
り、水道使用者数は増加していますが、一世帯
(イ) 下水道資産の有効利用
【事業調整課】
あたりの人員減少、節水機器の普及や節水意識
水再生センター等の広大な敷地は都市に
の浸透等により、一使用者当たりの平均排出量
おいて貴重な空間であり、地域の資産とし
は減少し、21 年度は減収となりました。また、
て積極的に有効利用するため、下水道施設
景気後退に伴う事業活動の低迷も減収の大き
の上部を公園、多目的広場として開放して
な要因と考えられます。
います。
このような状況の下、環境創造局では未接続
また、新たな財源を産み出す資産と捉え、
世帯の解消に加え、井戸水など水道水以外の水
下水道事業に支障のない範囲で有償貸付け
使用者について調査を行うなど使用料収入の
や民間広告の掲出に取り組んでいます。
確保に積極的に取り組んでいきます。
ナ
ツ
その他の事業
【公園緑地管理課】
(ア) 海外との交流事業
人材育成
(ア) 人材育成ビジョン【総務課、技術監理課】
平成 18 年3月、環境創造局は人材育成ビ
(イ) 野生動物対策
ジョンを策定し、環境に関する質の高い市
近年、私たちの生活と野生動物との距離が
民の期待に応えることの出来る職員を育成
近くなり、野生動物による騒音や家屋侵入な
するための施策を進めています。
どトラブルになるケースが生じています。本
求められる職員像を「良好な都市環境を
市では、市民の安全で快適な生活環境を守る
創造するため、自ら考え行動する職員」と
ため、生活被害を与えるアライグマ・ハクビ
し、その実現に向けて、上司との面談や必
シン・タイワンリス、繁殖期のカラスの被害
要なアドバイスによる職員個々の能力開発
防除対策を実施しています。
段階に応じた『職員の能力開発のための研
(ウ) 市民協働生き物調査
修受講』
、ライセンス制度など『人材育成を
市内における動植物の生息状況や分布状
支える仕組み』を2本の柱として、計画的
況などのデータを市民と行政が共有し、環境
な人材育成を推進しています。
施策の基礎資料や環境活動・環境学習に活用
(イ) 職員の技術力の向上
【技術監理課】
するため、平成 20 年度から「市民協働生き
職員の技術水準を高め、業務の適正な執
物調査」が始まりました。調査員となった市
行を期するため、局の人材育成ビジョンに
民の皆さんから寄せられる調査データの蓄
基づき各種研修を活用するとともに、職場
積や、合同の調査会などを行っています。
内研修(OJT)の充実を図ります。
また、資格取得を目指す職員を支援する
テ
窓口サービスの向上【総務課】
ため、職場に役立つ難易度が一定以上の資
窓口サービス憲章に基づき、市民にわかりや
格を取得する場合に取得費用の一部を公費
すい対応や市民が気持ち良く来庁できる窓口
負担とするなど、職員のモチベーションを
を目指します。
高め、技術力の向上に努めています。
57
Ⅱ
環境創造局の施策
8
効率的・効果的な事業運営
(ウ) 工事の安全に対する取組 【技術監理課】
「労働安全衛生規則」、「横浜市工事安全
管理実施要領」等による法令遵守や安全管
理に対する職員の意識の向上を図っていま
す。具体的には、日常業務における工事監
督員による安全確認、工事安全担当員によ
る安全管理指定工事の安全管理計画書の確
認と工事現場の安全パトロールの実施、工
事監督事務所管内の「安全・衛生協議会」
における安全講習会、局主催の工事安全研
修会など、工事安全に取り組んでいます。
58
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