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駐在員だより

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駐在員だより
2 月に入り、そろそろ春になるのが待ち遠しくなる頃なのですが、今年の 2 月は本当に変な
気候でした。2 月初旬には大雪に見舞われ、これは春先暖かくなるまで溶けずに根雪となるだ
ろうと思われていたのですが、中旬にはコートが不要となるほどに暖かくなり、雪がすべて溶
けたかと思うと、一転、また寒くなり初旬ほどではないものの、雪が降り積もりました。やは
り、そう簡単には春は来ないようです。
上記のとおり 2 月 1 日から 2 日にかけて、シカゴを含むアメリカ中西部は大雪に見舞われま
した。それは、私の去年の経験からの「シカゴは寒いけれども豪雪地帯ではない」との思いを
完全に覆されるものだったのですが、どの程度のものだったのかと調べてみると、観測史上 3
番目の降雪となるものとのこと。今回はその様子などをご紹介したいと思います。
雪が降り始める前日から、天気予報などでも大雪となる旨が報じられており、みな戦々恐々
としておりました。1 日となり雪が降り始まった頃には既に大雪警報が報じられ、ジェトロシ
カゴセンターでも、午後には帰宅の指示が出され、翌 2 日も出勤に及ばずということになりま
した。降り始めた雪は見る見るうちに降り積もり、また、風も激しくなり、オフィスのあるダ
ウンタウンに住む同僚の話によると、視界も相当悪くなり、いわゆる「ホワイトアウト」寸前
のような状態だったようです。
我が家はと言えば、1 日、2 日と息子の学校は休校となりましたが、停電などすることもな
く、終日、家の中で過ごしことなきを得ました。雪かきについても、業者に依頼しているとい
うこともあり、2 日の午後には車が使える状態になりました。でも、通常、家の前の歩道も含
めて雪かきをしてくれるのですが、大量の雪であったためか、また両隣の家も含め周辺の家々
もそうだったせいか、歩道の雪はそのままにされていたため、その週末は普段より大量に雪が
積もりあがった歩道を除雪するはめになり、大変苦労しました。
今回の大雪が激しかったことの証明の一つに、雷を伴っての Snow Storm であったことも挙
げられます。それは米国でも大変珍しい現象だったようでテレビでレポーターが大雪の様子を
説明している最中に稲光とともに、ごう音が響き渡るシーンが繰り返し放映されていました。
また、ミシガン湖沿いに走る幹線道路であるレイクショアドライブには、身動きできなくな
ってしまった車で埋め尽くされるという事態となってしまいました。これもテレビで繰り返し
報道されていたのですが、
後のシカゴ市の発表によると 900 台以上の車が道路に閉じ込められ、
州兵が出動して車に閉じ込められてしまった人々の救助にあたりました。このレイクショアド
ライブでは、除雪車でさえもスタックしてしまうという状況でした。
シカゴオヘア空港では1日は完全に閉鎖状態となったこともあり、今回の雪によるフライト
のキャンセルは 1,100 便にも及びました。北米全体では 6,400 便がキャンセルとなり、少なく
とも 13,000 人に影響があったとのことです。
実は、私自身は上記 13,000 人のうちの一人でした。アリゾナ州のフェニックスに 1 月 31 日
から 2 月 2 日までの予定で出張だったのですが、予約していた 2 日午後4時のフライトは前日
1日の昼頃にはキャンセルとなってしまいました。通常では予約したフライトについて出発時
間が遅れたりキャンセルになったりすると、自動的に航空会社から携帯電話にメッセージが来
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るのですが、今回はそれがありませんでした。おそらくは、キャンセルする便が多すぎてシス
テムが対応しきれていなかったのではと推測しています。
いずれにしましても、代わりのフライトをおさえる必要がありましたので、航空会社に電話
をしたところ、提示された代替フライトは、2 日の深夜にフェニックスを出発し、早朝に他の
都市に到着し、乗り換え、シカゴには 3 日の昼前につくという便でした。ノンストップのフラ
イトではシカゴ-フェニックスは 3 時間 30 分程度なのですが、提示された便は 12 時間近くも
かかります。それでも選り好みはしてられる状況ではないので、その便の手配をお願いしまし
た。すると、しばらく待つようにと電話は保留音が流れる状態になり、ずっと待っていたので
すが、なかなかオペレータが戻ってきません。10 分以上も待ったところで、システムの調子が
おかしいので、また改めて電話をかけてほしいと言われました。航空会社でも混乱している様
子がうかがえました。仕方なく、しばらくした後に改めて電話をかけたところ、今度は当初出
発予定としていた日の翌日 3 日朝 6 時発のフライトで 6 時間半をかけてシカゴに戻ってくる便
が提示されました。今度は無事に手配ができ、3 日昼過ぎにシカゴに戻ってくることができま
した。
家に帰ってから、代替のフライトのチケットやホテルの手配、また長時間かけてシカゴに戻
ってくるなど大変だったと家族に伝えてみたものの、家族からは「あたたかいフェニックスに
少しでも長く居られて良かったね」とチクリと言われてしまいました。
写真は、我が家に降り積もった雪の様子です。
ジェトロ・シカゴ・センター
産業機械部 松本 崇
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