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ふくし・ま2015報告書
2015 実施報告書 福島と福祉の今を考え体感できる新感覚の就職フェア 3.11以降、福島県、特に相双地域等における福祉人材の確保が 困難な状況が続いていることをご存知でしょうか? ここで暮らす高齢者や障がい者の中には、 介護が必要で環境の変化に対応することが難しい方が大勢います。 そして、利用者の生活をサポートする介護職員たちは、 一所懸命に利用者のケアを行っています。 しかし、この介護職員たちがこれ以上の人材不足が続くと、 利用者の生命を脅かす事態に陥る可能性があるのです。 そこで、まず私たちがやるべきなのは、福島の現状を発信し 「知らない・分からない」を「考えてみよう・知ってみたい」に 思考をシフトしていくことなのではないかと思います。 このような思いから、国・県・民間団体が連携し、 福島の介護福祉施設等で働く若い現場職員たちを招いた ニュータイプの福祉系就職フェアを開催するに至りました。 2014年に続き、2015年は規模を拡大して開催いたしました。 目的/MISSION ・県外の人々へ実際の状況の認知を施す ・福島県の福祉施設現場職員と連携することで、福島県と福祉のリアルな現状を発信する ・事実を知ってもらった上で、福島県で働くか否かを決められるようにする ・エンターテイメントの要素を取り入れ、福祉従事者だけでなく一般の来場者への周知も目指す 「ふくし・ま」は、トーク、 ライブ、展示、福祉BARなど 様々なエンターテイメント要素を 取り入れ、ご来場者が「来る」 「知る」「体感する」ことのできる 内容で開催いたしました。 就職フェアを通じて福島と福島の今を知り、 現状をどう受け止め行動に 移すかを投げかけることで、実際の 就職につなげることを目的としています。 開催概要 <名古屋開催> 日程:2015年09月13日(日) 会場:アスナル金山(名古屋) <仙台開催> 日程:2015年10月04日(日) 会場:TKPガーデンシティ30階(仙台) <東京開催> 日程:2015年11月01日(日) 会場:TOKYO MAIN DINING(渋谷) <大阪開催> 日程:2015年11月08日(日) 会場:BIG STEP(心斎橋) 内容/CONTENTS ∼ ∼ 全国的にも福祉従事者が不足している今、福島での福祉就職につなげるためには、福祉従事者以外の方にも福島や 福祉に触れていただき選択肢のひとつに入れていただくことが重要だと考えています。そのため福祉要素だけでな く親しみのある音楽やアートを取り入れることで、ご来場のきっかけをつくりました。 <出演者> <出演者> SOUR / 前川サチコとグッドルッキングガイ 中川 和寿 UQiYO / BLACK BOTTOM BRASS BAND Nabowa / Sunday カミデ / AFRA Schroeder-Headz / Slow Peak Life スドウ・P・ユウジ 幽体 内容/CONTENTS ∼知る①∼ 福島や福祉の今を知っていただくために福島県の福祉施設職員さんにも参加していただき、来場者へリアルな福祉 の現場や福祉の今を伝えていただきました。来場者は若い方も多く、同年代の職員さんの言葉に真剣に、時に笑顔 を見せながら耳を傾けてくださいました。トークでは、福島県の福祉施設長や各地で活躍する方、福島原発での勤 務経験を持つ福祉新聞記者など様々な方にご登壇いただきました。 <参加施設> 有料老人ホーム いわきふるさとの楽園/地域密着型特養老人ホーム サンシャインよしま/福島県浪江ひまわり荘/特別養護老人ホーム パライソごしき / 介護老人福祉施設 望洋荘/特別養護老人ホーム サニーポート小名浜/介護老人保健施設小名浜ときわ苑/特別養護老 人ホーム ハートフルなこそ/東洋学園児童部/グループホームあさが お/介護老人保健施設 長生院/介護老人保健施設 厚寿苑/グループ ホームオリーブの家/障害者支援施設 ふきのとう苑/特別養護老人 ホーム リリー園 <出演者> 石川 博(社会福祉法人相馬福祉会 理事/相馬ホーム施設長) 久田亮平(特定非営利活動法人サンフェイス 代表理事) 大内敏文(社会福祉法人南相馬福祉会 常務理事・福寿園施設長) 三瓶政美(社会福祉法人いいたて福祉会 いいたてホーム施設長) 小田僚平(株式会社高齢者住宅新聞記者・元原子力技術者) 内容/CONTENTS ∼知る②∼ 会場には、福島県の福祉施設の職員さんをご紹介する展示パネルを設置。イベント開催前に、プロカメラマンによ る撮影や「働くきっかけ」「震災後も福島で働き続ける理由」「来場者へのメッセージ」などの取材を行いました。 さらに、来場者全員にクイズが掲載されたパンフレットを配布したことで、展示や職員さんとのトークから答えを 見つけ、楽しみながら福島や福祉について知っていただくことができました。 「クイズに参加して福島や福祉を知ることができた(20代/学生)」 「人手不足と聞き、何か協力したいと思った(20代/学生)」 「思っていたより色んなことを知ることができて、福島に行ってみよう と思った(40代/公務員)」 「就職セミナーとライブが一緒になっていて、オシャレで素敵。 一度南相馬に行こうと思った(30代/作業療法士)」 内容/CONTENTS ∼体感する∼ 福島の魅力を体感していただくため、ご当地グルメやドリンクを味わっていただきました。福島名物の「ままどお る」やB-1グルメ堂々1位に輝いた「浪江焼そば」、南相馬で作られている「舞茸おこわ」など、会場ごとに様々 な味覚が登場。福島の名物が並ぶ出店ブースや、観光名所・伝統玩具などをモチーフにしたスタンプでエコバック 作りなど、幅広い年代に楽しんでいただける内容となりました。 <出店店舗> ふくしま元気プラザ / みちのく屋 東北わくわくマルシェ <WORKSHOP> イラスト:中川 和寿 イベントを終えて… 「ふくし・ま」の1番の目的は、 県外から福島県浜通り地方(いわき市、相双地域等)での福祉就職につなげること。 2015年は9∼11月にかけて、名古屋、仙台、東京、大阪の4会場で開催してきました。 全4会場で約1000人の方にご来場いただきましたが、来場者数だけが結果ではなく、 ここからどれくらいの方が「福島で福祉」につながるかが重要です。 すぐに結果が見えるものではありませんが、私たちはこれからも福島や福祉の今を伝え、 より多くの方に「福島で福祉」を就職の選択肢として考えていただけるよう活動していきます。 福祉に対するイメージが 変わりましたか? 福島に対するイメージが 変わりましたか? 9% 19% 81% イベント開催後の就職お問い合わせ 求職相談者数 求職登録者数 20 8 91% ※No:「もともとイメージがよい」と回答した方も含む H27.11.11現在 主催:社会福祉法人 福島県社会福祉協議会 後援:福島県・復興庁 企画・制作:NPO法人Ubdobe