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ビル管理市場に関する調査を実施(2016 年)

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ビル管理市場に関する調査を実施(2016 年)
2016 年 10 月 3 日
プレスリリース
ビル管理市場に関する調査を実施(2016 年)
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内のビル管理市場の調査を実施した。
1.調査期間:2016 年 6 月~9 月
2.調査対象:ビル管理事業者
3.調査方法:当社専門研究員による直接取材、及び電話アンケート調査、文献調査併用
<ビル管理市場とは>
本調査におけるビル管理市場とは、ビルの清掃、設備管理、警備業務等の受託サービスを対象とし、市場規模
は元請金額ベースにて算出した。なお、ビル管理事業者が請け負う修繕工事、改修工事、リニューアル工事等の
周辺業務を含むが、当該事業者の異業種における売上高は含まない。
【調査結果サマリー】
‹ 2015 年度のビル管理市場規模は前年度比 102.7%の 3 兆 7,634 億円
2015 年度の国内のビル管理市場規模(元請金額ベース)は、前年度比 102.7%の 3 兆 7,634 億円とな
った。前年度下半期から続く受注増の流れに乗り、また品質重視のビル管理業務が求められていることも
あり、堅調な推移となった。
‹ ビル管理業務の業務品質の向上が求められる
ビル管理業務の品質向上が求められており、信頼感があり、実績と信用を持ち合わせた大手ビル管理
事業者のシェアの拡大、寡占化の傾向が進んでいる。管理費の減額要請は継続しているものの、ビル所
有者(オーナー)のニーズが品質重視にシフトしていることも影響し、積極的に管理業務の品質向上を掲
げた提案をするビル管理事業者が増加している。
‹ 2016 年度の市場規模は 3 兆 8,759 億円、前年度比 103.0%と予測
2016 年度のビル管理市場規模(元請金額ベース)は、前年度比 103.0%の 3 兆 8,759 億円と予測する。
2016 年度も、引き続き管理業務品質の維持、向上が求められており、品質に対する信頼感が大きい大手
ビル管理事業者への寡占化傾向が進行していくとみる。高品質の業務提案が定着し、価格競争に陥らな
い付加価値のあるビル管理業務が求められていることから、微増傾向での推移となる見通しである。
◆ 資料体裁
資料名:「2016 年版ビル管理市場の実態と展望」
発刊日:2016 年 9 月 9 日
体 裁:A4 判 484 頁
定 価:150,000 円(税別)
‹ 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。
Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.
2016 年 10 月 3 日
プレスリリース
【 調査結果の概要 】
1. ビル管理市場の現況
2015 年度の国内のビル管理市場規模(元請金額ベース)は、前年度比 102.7%の 3 兆 7,634 億円とな
った。前年度下半期から続く受注増の流れに乗り、また品質重視のビル管理業務が求められていることも
あり、堅調な推移となった。
ビル所有者(オーナー)からの管理費減額要請は継続しつつも、新しい案件に対するビル管理事業者
の品質重視の提案が受け入れられており、低価格競争から脱却し、品質確保、付加価値による業務単価
の向上が可能な市場環境へと転換している。また、品質重視の観点から、信頼感があり、実績と信用を持
ち合わせた大手ビル管理事業者のシェアの拡大、寡占化の傾向が進んでいる。
2.ビル管理市場の注目動向~サービス提供、業務品質向上への流れ
ビル管理業務の内容は、リニューアル、改修等の工事に対する意識が依然として高く、省エネ設備の
導入だけでなく、導入後の稼働状況のフィードバックや運用改善指導などのソフト面の支援まで幅広く業
容が拡大している面もある。単に工事だけで終わらないサービスを提供することで、業務品質の向上を図
ることができる点も業務単価の底上げにつながる一助となる。業容の拡大が進む中で、きめ細かなサービ
スやソフト面の支援にもニーズが出てきている。
グローバルな展開では、海外のビル管理事業者との合弁企業の設立など、大手ビル管理事業者を中
心としてグローバル市場への進出が加速している。また、外国人労働者の受け入れについても一段階進
んでおり、大手ビル管理事業者において受け入れが開始される例もある。人口減少の始まった日本にお
いては将来的な人材不足は明らかであり、特に企業体力のある大手ビル管理事業者においては、将来
への道標を積極的に創り出していく意欲が求められる。
3.ビル管理市場の将来見通し
2016 年度のビル管理市場規模(元請金額ベース)は、前年度比で 103.0%の 3 兆 8,759 億円と予測す
る。2016 年度も、引き続き管理業務品質の維持、向上が求められており、業務品質に対する信頼感が大
きい大手ビル管理事業者への寡占化傾向が進行していくとみる。高品質の業務提案が定着し、価格競
争に陥らない付加価値のあるビル管理業務が求められていることから、微増傾向での推移となる見通しで
ある。
今後も、2015 年度から好調な需要領域(宿泊施設の管理業務、リニューアル等建物修繕など)の拡大
がさらに進むものとみられ、ビル管理事業者は各社とも同領域への取り組み姿勢を強めている。また、業
務効率化はもちろんのこと、業務品質を高めていくことでビル管理事業の立ち位置を明確にすることを目
的としている。具体的には、新築時からの建物維持管理、稼働中のビル管理運営、修繕や改修に対する
ビル管理事業者の取り組み姿勢への認知の向上と実際の業務の受注獲得、その後の設備状況やビルの
エネルギー管理、省エネや環境への効果・結果の情報発信、次世代のビル開発に対する提言まで、ビル
管理事業が持つ一連の流れのすべてにおいて、一段一段とステップアップし、付加価値を創造し提供し
ていく企業姿勢が求められていると考える。
Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.
2016 年 10 月 3 日
プレスリリース
図 1. ビル管理市場の市場規模推移と将来予測
(単位:億円)
45,000
(単位:%)
160.0
市場規模
前年度比
40,000
140.0
35,000
30,000
100.7
100.8
101.9
100.9
104.4 103.7
104.4
92.6
120.0
101.1
103.0
97.1
100.0
102.2
100.0
36,633 37,634
37,725
25,000
39,774
20,000
37,024
36,824
38,085
39,603
37,439
80.0
38,759
35,718
38,759
34,208
37,375
15,000
10,000
100.8
92.9
102.7
60.0
37,041
40.0
36,748
20.0
5,000
0
0.0
2003
年度
2004
年度
2005
年度
2006
年度
2007
年度
2008
年度
2009
年度
2010
年度
2011
年度
2012
年度
2013
年度
2014
年度
2015
年度
2016
年度
(予測)
2017
年度
(予測)
2018
年度
(予測)
矢野経済研究所推計
注 1:市場規模は元請金額ベース
注 2:ビル管理事業者が請け負う修繕工事、改修工事、リニューアル工事等の周辺業務を含むが、当該事業者の異業種に
おける売上高は含まない
注 3:2016 年度以降は予測値
図 2. ビル管理事業者に対する法人アンケート調査結果
<ビル管理市場の今後の短期需要見通しについて>
減少傾向,
2.8%
無回答,
0.9%
増加傾向,
4.7%
やや減少,
9.9%
やや増加,
26.4%
横這い傾
向, 55.2%
n=212
矢野経済研究所作成
注 4:調査対象(集計対象):全国のビル管理業者 212 業者、調査時期:2016 年 7 月~8 月、調査方式:電話アンケート調
査、一部直接訪問調査、単数回答
注 5:四捨五入のため、図内の合計が一部異なる。
Copyright © 2016 Yano Research Institute Ltd.
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