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19. 対称性低下法による電子状態の term決定法
19. 対称性 法 term決定法 電子状態 19 対称性 法 電子状態 term 決定法 §0 疑問の発生 原子軌道や分子軌道 電子 多 個 分子分 学や量子化学 電子 配置 3重 P , 3P , 1D , 3D 3 Pauli 原理 道 構成 2 3 生 全 term 1 容易 理解 ) 決 手 え ,原子 異 関 ,2個 1 禁 電子 , l1 = 1 , l2 = 1 S = 0, 1 1 生 い。 理 αスピン( ms = 1 2 ) β スピン( ms = − 1 2 ) 。分子 場合 4 ,異 π軌道 配置 S , 3S , (配置 p 2 ), p 軌道 配置 S , 3P , 1D , p 軌道 2 ,s1 = 1 2 , s2 = 1 2 スピン 組 合わ 得 軌道 。 成分( ml = −1, 0, 1 ) 3 い 。 term( ,スピン 関 。 あ S , 1P , 3D 電子状態 表 配置 pp) ,軌道 S, P, D 状態 生 1重 結果生 テキスト 記 場合(配置 p L = 0, 1, 2 1 配置 2 ,p 軌 書 込 2個 電子(配置 π 2 λ1 + λ2 = 2 , − λ1 − λ2 = −2 , − λ1 + λ2 = 0 , λ1 − λ2 = 0 Λ=2 ∆状態 ,2 0 + − + − Σ 状態 Σ 状態 。 ,群論 既約表現 直積 π ⊗ π 結果 Σ , Σ , ∆ 6 得 対応 い 。 2 個 電子スピン s1 = 1 2 , s2 = 1 2 合成 得 1 + 3 + 1 − 3 − S = 0, 1 (スピン多重 2 S + 1 , 1 3) 組 合わ ,全体 Σ , Σ , Σ , Σ , 1 3 ∆ , ∆ いう6個 term 得 原子 場合 様 あ 容易 理解 。 2 3 + 1 − 3 , π軌道 あ 2個 電子(配置 π ) 場合 ,Pauli 原理 Σ , Σ , ∆ 禁 1 + 3 − 1 ,結果 Σ , Σ , ∆ 3 term 生 理 理解 (意外 )難 い。 2 成分(λ − λ ) 個々 電子 分子軸方向 スピ 原子 場合 様 ,π軌道 構成 1 ン角運動量( σ = − 1 2 , 1 2 )7 書 込 , Σ , 3 Σ , 1 ∆ いう3 term 生 わ 1 3 + − , Σ 状態 Σ 状態 鏡映対称性( Σ , Σ い ) 決 い状態 鏡映操作 関連 陥 。言い換え ,分子軸方向 スピン角運動量σ 分子軸 含 面 明 あ わ , 電子状態 鏡映対称性 スピン多重 連動 決 配 置 ππ) 1 2 3 4 5 6 7 考え , λ1 = 1 , λ2 = 1 あ 4状態 生 5,2 −2 組 電子 i 軌道角運動量量子数,L 電子 全軌道角運動量量子数, si 電子 i スピン角運動量量子数,S 電子 全スピン角運動量量子数 あ 。 軸(z 軸)方向 射影成分 表 量子数, m s 電子 スピン角運動量 z 軸方 ml 電子 軌道角運動量 1 向 射影成分 表 量子数 あ 。 図や表 用い 具体的 方法 ,文献1, p.138 び文献2, pp.180~182 示 い 直線分子(あ い 2原子分子) 考え 。 射影成分 表 量子数 あ 。直線分子 場合 ,量子数 λ i λi 電子 i 軌道角運動量 (li ) 分子軸方向 決 角運動量 分子軸方向(1次元) 向 い ,角運動量 λ1 λ2 クト 和 代数和 考え い(原子 場合 クト 和 異 )。 ,Λ = Σi ( ±λi ) 。 角運動量 合成(coupling) ,群論 既約表現 掛 算(直積) 対応 考え 。 , 書 直積 掛 算記号 ⊗ 用い 。 分子 場合 m s 代わ σ 書 , M S 代わ Σ 書 (σ Σ い イタ ック体)。 ,分子 原子軌道 称σ び電子 全軌道角運動量 分子軸方向 分 学 慣習 , 軌道角運動量 l = 0 対応 大 Λ = 0 対応 電子状態 称 Σ upright 体 記 。 li 19-1 , いう疑問 生 記 内容 関 あ 。 最高峰 解説書 いえ , G. Herzberg, Molecular Spectra and Molecular Structure I, Spectra of Diatomic Molecules, Van Nostrand Reinhold, New York, 1950 (文 献3) 参照 , 書 p. 336 π 2 , π 3 , π 4 , δ 2 , δ3 , δ 4 ) 合 例 挙 電子交換 数Σ + ,電子 対 組 − 対 組 電子軌道関数 鏡映操作 ,釈然 い ,筆者 書 合わ 対 3重 必要 あ 対称性 対 電子交換 反対称) あ 対 対称 スピン関数( S = 1 ) 2 3 − Σ Σ 気 電子交換 あ 軌道関 対称性 述 ,分子全体 等価 Table 31 使い続 対 生 , 対 , 電子交換 1 + ,結果 場 あ わ う( う )。 疑問 (群論 term 決定法 理解 電子交換 解説 (一瞬)理解 文献3 い , 記 対称 配置 π 2 い 。Herzberg 1 スピン関数( S = 0 ) 1重 (文献3, pp.335~336)。 い ストアッ term ,電子交換 軌道関数 Σ 反対称 あ 生 場合( σ 2 , 分子軌道 複数 電子 配置 Fermi 粒子(=全波動関数 反対称 合わ Table 31 , 利用 )解決 , 書 軌道 複数 電子 配置 あ monograph 場合 。 §1 対称性低下法 書 , 記 疑問 解決 対称性 生 2 ( t 2g ) や (e g ) 電子配置 π 以 電子状態 置 2 2 , d 軌道 term いう電子配置 生 電子状態 ,対称性 1 2 3 4 5 士 直積 簡約 4 決 t 2g 軌道 e g 軌道 term 決定 法 復習 得 分裂 方法 う 1.1 例1:電子配置 ( t 2g )2 Oh 点群( 面体) 電子配置 ( t 2g ) 2 t 2g 法 (method of descending symmetry) 利用 ,結晶場(あ い 配 子場) 法 , 境( Oh 点群) 対称性 分裂 あ , え , 軌道 電子 面体環 入 いう問題 ,§0 述 議論 始 d 軌道 電子 配置 3 , 生 。 問題 帰結 , あ 。 。 生 5 う 電子状態 ,次式 う ,既約表現 。 Fermi 粒子 1対 粒子交換 対 反対称 あ , 確 表現 ,奇数回 交換 関 反対称, 。 群論 ,縮重既約表現自身 直積 結果,対称積 反対称積 生 。 え ,既約表現Π 直積 Π ⊗ Π 結果 Σ + + Σ − + ∆ , う Σ + ∆ 対称積 あ ,Σ − 反対称積 あ 。文献5, Appendix III, Table 57 掲載 い 既約表現掛算表 , Σ + + [Σ − ] + ∆ う ,直積 結果生 反対称積 既約表現 い 。 , 書 代数 掛 算 既約表現 直積 区 後者 記号 ⊗ 用 [ ] 付 い 。 対称性 法 H. Bethe, Ann. Physik, 3, 133 (1929) 結晶 分裂 いう題目 論文 い 示 。 論文 ,今日 結晶場理論,配 子場理論, 移金属錯体 分子軌道理論 起源 いえ 記念碑的 論文 あ 。対称性 法 解説 い ,文献6, 第11章や文献7, 第9章 参照。 攻法 ,既約表現 見 指標 掛 算 行 可約表現 得 ,簡約 式 各既約表現 個数 見出 いう手 ,毎回 計算 行う 手間 ,結果 文献5, Appendix III, い。 Table III 見 直積 結果 関 ,対称積,反対称積 分類 要 あ (理 後述 §3 Q1 & A1 参照)。 ,既 19-2 ( t 2g ) 2 = A1g + E g + T1g + T2g , 計算 電子状態 対称性 法 適用 方 少 手間 表(付表1) 。対称性 2 点群 , (2)-1 E g → A1 + A 2 (2)-2 a1 T1g → A 2 + B1 + B2 (2)-3 ↑↓ T2g → A1 + B1 + B2 (2)-4 標 変化 あ 影響 受 スピン多重 対称性 。 スピン多重 あ スピン多重 一方,Oh 点群 明 あ ( あ (2)-4 1 2 3 4 軌道 ( b1 ) 2 =1 A1 0 ( b 2 ) 2 = 1 A1 ↑ ↓ 0 両辺 ↓ ↑ 0 ,現時点 ↑ ↑ 1 ↓ ↓ −1 ↑ ↓ 0 ↓ ↑ 0 ↑ ↑ 1 ↓ ↓ −1 ↑ ↓ 0 ↓ ↑ 0 参 (3) いう違い ,既約表現 変化 いう点 あ 0 保 t 2g → a1 + b1 + b 2 (電子状態 (a 1 ) 2 =1 A1 −1 照) , 変化 0 ↓ ( 再び付表 1 ,式 )。対称性 配置 電子状態 ↓ )。 あ 既約表現相関 MS 1 t 2g 軌道 ,C2 v 点群 対称性 電子2個 ↑ , 点群 。 書巻 ↑ 各式 4 b2 ↑↓ い。 ,式(2) b1 ↑↓ ,スピン関数 対称性 3 表1. a 1 , b1 , b 2 軌道 。対称性 い ,式(1) 各電子状態 A1g → A1 わ 決定 ,無縮重既約表現 C2 v 点群 ( Oh → C2 v ) ,対称性 変化 空間 1 スピン多重 (1) (a 1 )1 ( b1 )1 =1 B1 , 3 B1 (a 1 )1 ( b 2 )1 =1 B2 , 3 B2 ( b1 )1 ( b 2 )1 =1 A 2 , 3 A 2 約表現 大文 書 ,既約表現 T2 g 書 あ ,軌道 表 場合 (分子分 学 慣習 )小文 書 t 2g 記 。 , O h 点群 既約表現 T1 , T2 F1 , F2 書 成書 多い。 結晶場理論(配 子場理論) 対称性 法 ,あ 電子配置 生 各電子状態 スピン多重 決定 方法 いう 。 点群 ,無縮重既約表現 構成 点群 あ い いうわ い。 扱 い O h 点群 ( t 2 g ) 2 場合,C 2 v 点群あ い C 2h 点群 用い term 一義的 決 , 決 い。 ,点群 対称性 い いう , D2 h ( D2 ) 点群 用い い , 点群(多 決定 。 点群 term 一義的 決定 Cs 点群 使 場合,少 対称性 高い点群) 使 や 直 い(筆者 ススメ 点群 C 2 v 点群)。 ,点群 自体 縮重既約表現 い ,対称性 ,対象 い 既約表現 無縮重既約表現 分解 え い。 え ,O h 点群 (e g ) 2 場合 ,(既約表現 T1 , T2 扱う必要 )対称性 い 点群 term 一義的 決定 。 D4 h 点群 利用 い 。 詳細 相関表 O h 点群 他 点群 既約表現相関表 ,文献7 p. 370, 付録 III−B 掲載 文献8, Appendix X−8 Table X−14 参照。 ,対称性 高 スピン多重 保 ,対称性 法 term 決定 可能 い いう 。 19-3 軌道 (a1 , b1 , b 2 ) 3 。表1 2個 式(2) 比較 ,3重 電子状態 電子 配置 ,式(2) 方法 結果生 各電子状態 電子状態 スピン多重 表1 示 決定 。 表1 組 A 2 , B1 , B2 3個 電子状態 3 A 2 , 3 B1 , 3 B2 あ 。一方,式(2) う , ,式(2)-3 T1g あ ,式(2)-3 両辺 スピン多重 い あ 3重 T1g 3 , ,表1 あ 1重 組 T2g 1 1重 あ T2g い 電子状態 , A1 , 応 1 1 A1 , 。以 ,( t 2g ) 配置 1 。 T1g あ , 。次 B2 対応 T2g 対応 ,式(2)-4 1重 A1 , B1 , B2 ,式(2)-4 電子状態以外 表1 ,式(2)-1 い 2 生 わ 1 B1 , 3 A2 , 2 1 組 A1 , わ 1 あ T1g 1 あ び式(2)-2 A1g 1 1 , A1 残 Eg あ Eg 対 わ 式(1) 右辺 電子状態 スピン多重 確定 ( t 2g ) 2 =1A1g +1E g + 3 T1g +1T2g , (4) 。 1.2 例2:電子配置 ( t 2g )5 (e g )2 §0 示 疑問 5 電子配置 ( t 2g ) (e g ) 約表現 t 2 g 電子配置 π 2 元 2 直積 考え う。 必要 早 扱い 5 い ( t 2g ) い , う1 ,具体例 ,空孔則1 適用 ,5個 既 , ( t 2g )5 = ( t 2g )1 = 2 T2g ,生 群 電子状態 既約表現 e g 士 2 わ T2g 2 直積 簡約 (5) 。一方,(e g ) 2 ,配置 (e g ) い 2 生 1.1 様 手 Oh 点 電子状態 (e g ) 2 = A1g + A 2g + E g 得 変化 。 。 対称性 , Oh 点群 C2 v 点群 (付表1 (6) 参照),式(6) 電子状態 A1g → A1 (7)-1 A 2g → A 2 (7)-2 E g → A1 + A 2 (7)-3 e g 軌道 , C2 v 点群 対称性 , e g → a1 + a 2 変化 1 2 (既約表現 変化 いう点 ,式(7)-3 空孔則 ,p 軌道 場合,電子配置 p n 電子配置 p ( 6−n ) n 電子配置 d (10−n ) term え 意味 子配置 d スピン1個 考え い ,2重 あ 容易 わ 19-4 (8) )。対称性 term 。 。 え 2 , ,d 軌道 軌 場合,電 道 ( a1 , a 2 ) 2個 電子 配置 電子状態 書 式(7)-3 A1 1 A1 3 A1 い 1 あ 。表2 , A2 式(7)-1 A1g 記 ,配置 (e g ) 態 1 3 , A1g , 2 生 0 (a 1 ) 2 =1 A1 ↑↓ 0 ( a 2 ) 2 = 1 A1 ↑ ↑ 1 式(7)-2 ↓ ↓ −1 ↑ ↓ 0 ↓ ↑ 0 A 2g う 電子状 配置 電子状態 い , スピン多重 。以 Eg 電子2個 MS a2 ↑↓ A1 残 対応 A 2g 1 ,式(7)-3 Eg a1 ,表2 状態 い。 表2. a 1 , a 2 軌道 。 スピン多重 状態 生 う 組 A2 組 1重 1 表2 A2 A2 方法 (a 1 )1 (a 2 )1 =1 A 2 , 3 A 2 確定 , (e g ) 2 =1 A1g + 3 A 2g +1E g 得 (9) 。 ( t 2g )5 い 電子状態 組 合わ ,Oh 点群 既約表現 2 ,式(5) 生 既約表現 スピン多重 最終結果 あ T2g わ 5 , 2 T2g い 式(9) 3 2 ( t 2g ) (e g ) 全体 電子状態 決定 必要 あ 。 直積計算 びスピン角運動量 合成 行 ,全体 決定 い。 過程 結果 示 表3 あ 。 , ( t 2g )5 (e g ) 2 = 2 T1g + 2 T1g + 4 T1g + 2 T2g + 2 T2g (10) 。 表3. 電子配置 ( t 2g ) 5 (e g ) 2 ( t 2g ) 5 2 T2 g 生 (e g ) 2 電子状態 S 直積 電子状態 1 A1g 1/2 T2g × A1g = T2g 3 A 2g 3/2, 1/2 T2g × A 2 g = T1g 4 T1g , 2 T1g 1/2 T2g × E g = T1g + T2g 2 T1g , 2 T2g 1 Eg 2 T2 g §2 電子配置π2およびδ2 い 電子配置 π 2 い ,疑問 発生 元 積π⊗π 生 term 決 う。直 結果 , π2 = Σ + + Σ − + ∆ あ , 議論 様, 段階 スピン多重 19-5 (11) 知 あ 。点群 C∞v 1 C2 v 変化 ,既約表現相関表(付表2) z→z ( 軸対応 , 電子状態 Σ + → A1 (12)-1 Σ− → A2 (12)-2 ∆ → A1 + A 2 (12)-3 利用 2 )。一方,π軌道 ,点群 C∞v C2 v , π → b1 + b 2 変化 z→z ( ),π軌道 考え 生 。 式(12) 電子状態 比較 1 1 A1 + A 2 わ 3 単独 現 1重 A2 。最後 ,式(12)-1 ,全体 A1 1重 表4. b1 , b 2 軌道 , あ 対応 3重 あ あ わ 電子2個 配置 MS 電子状態 0 ( b1 ) 2 =1 A1 ↑↓ 0 ( b 2 ) 2 = 1 A1 ↑ ↑ 1 ↓ ↓ −1 ↑ ↓ 0 ↓ ↑ 0 b1 b2 ↑↓ 4 A1 + A 2 , Σ − 状態 あ A2 右辺 ∆状態 。式(12)-2 電子状態 4 ,式(12)-3 対応 2個 ,表4 示 ,1 A1 , 1 A1 , 1 A 2 , 3 A 2 う 利用 軌道 ( b1 , b 2 ) 2 電子 配置 軸対応 (13) ( b1 )1 ( b 2 )1 =1 A 2 , 3 A 2 , π 2 =1 Σ + + 3 Σ − +1∆ ,§0 述 次 ,電子配置 δ 結果 文献3 2 得 Table 31 考え う(方法 手 π 2 (14) い 。 あ )。直積 δ ⊗ δ 場合 , δ2 = Σ + + Σ − + Γ あ 。既約表現相関表(付表2) わ う ,点群 (15) C∞v , C2 v 電子状態 変化 1 2 (軸対応 z→z 利用 点群 ,必 C2 v あ term 一義的 決 群 や 直 い。 使用 軸 対応 い §3 詳 Σ + → A1 (16)-1 Σ− → A2 (16)-2 Γ → A1 + A 2 (16)-3 )。 ,対称性 時 電子状態 必要 注意 い ( D2 h い), C 2h や Cs 点群 使う 必要 あ 。一義的 決 い わ 述 。 19-6 π2 場合(式 ,軸対応 時点 , 点 あ 。δ軌道 ,点群 (12)) C∞v , C2 v δ → a1 + a 2 変化 (付表2)。 a1 , a 2 軌道 , A1 , A1 , 1 A 2 , 3 A 2 1 (17) 2個 電子 入 1 わ 生 電子状態 , い , 表2 得 式(16) 組 合わ δ 2 =1Σ + + 3 Σ − +1Γ 得 。Σ電子状態 関 生 電子状態(式(12) 表現 士 直積 結果 π2 (18) 場合 , C2 v あ (16)) , b1 ⊗ b 2 = a 2 , 式(17) (式(13) び C2 v 軌道 a1 ⊗ a 2 = a 2 ) 既約 あ 。 §3 Q & A 以 , 述 Q1. 縮重既約表現自身 残 い 構成 Σ あ ∆ 対称積 。 え ,π = Σ + ∆ 残 積Σ 消え い 残 う い ,反対称積 Σ 消え い A1. 反対称積 分類 ,反対称積 解説 記 。 消え 消え あ 記 1 (Σ + い ∆ 対称積 準 v=2 う ,対称積 , Herzberg 振動角運動 方法 ,反対称 3 − Σ 組 合わ 2 2 + 生 − , (e g ) = A1g + A 2g + E g や π = Σ + Σ + ∆ い 。軌道関数 積 場合, 反対称積 い 消え − ,π = Σ + Σ + ∆ スピン関数(3重 ) 説明 + 2 。 ,§0 残 ,特定 書 。 消え (ϕ a , ϕ b ) ) 2 あ − い )。 。§1や§2 ,反対称積 反対称積 ,Q & A 形式 ,直線3原子分子 変角振動(既約表現 π) + 量 l = 0, 2 対応 − い 生 う 疑問 示 直積 2 状態 + 内容 次 理 い い 。あ 系 2重縮重固 関数2 ( (φa , φ b ) 積2 (φa , φ b ) ⊗ (ϕ a , ϕ b ) = (φaϕ a , φaϕ b , φ bϕ a , φ bϕ b ) 関数 得 4 φ bϕ a 系 固 い 。 関数 固 う い。 関数 (19) φaϕ a φ bϕ b 系 固 関数 , φaϕ b φ bϕ a 線形結合 作 , ,φaϕ b φaϕ b + φ bϕ a (20) φaϕ b − φ bϕ a (21) (規格化定数 略)。 , φaϕ a , φaϕ b + φ bϕ a , 縮重固 関数 ( , φ bϕ b 3 対称積,φaϕ b − φ bϕ a 反対称積 あ 。2 (ϕ a , ϕ b ) (φa , φ b ) 自 身 ) あ 場 合 , 式 (21) 関 数 ( 反 対 称 積 ) φaφ b − φ bφa = φ aφ b − φ aφ b = 0 消え う。 π2 = Σ + + Σ − + ∆ 反対称積 Σ − 消え 対応 い 。 ,軌道 電子 配置 場合,電子 番号 付 配置 1 2 文献4, pp. 125~131 ,縮重振動 振動励起準 状態 振動角運動量 区 。 数学的 クロネッ 積 いう。 ( v ≥ 2) 構成 19-7 い 状態 決定法 解説 い 。 , φaφ b − φ bφa あ わ 書 φa (1)φ b ( 2) − φ b (1)φa (2) xy − yx ,(数学 い。 う 差 ) いう意味 ,軌道関数 反対称積 残 理 いスピン関数 (α , β ) 対応 わ (22) い ロ , (φa , φ b ) あ 。 様 い。直積 (α , β ) ⊗ (α , β ) や 深 結果 あ 2 αα , 固 αβ , βα , ββ う , αα ββ 演算子 S 固 関数1 い αβ βα 関数 い い。 ,αβ βα 線形結合 作 ,αβ + βα αβ − βα い 固 関数 。 場合, αα , αβ + βα , ββ 3 対称積 , αβ − βα 消え わ い。 反対称積 あ , αβ − βα = αβ − αβ = 0 スピン 電子 割 当 ,電子 付 番号 示 α (1) β ( 2) − β (1)α ( 2) = α (1) β ( 2) − α ( 2) β (1) あ ロ い。 示 Q2. §0 い 方法 , 関数全体 符号 逆転 ピン関数 いう進 電子交換 方 言及 い 対 軌道 対称性 ,§2 一義的 い う 見え 示 A2. §2 方法 ,元 Pauli 原理 満足 z→ y C2 v 対応 S 具体的 い 軸対応 軸対応 い 。 ,対象 代わ 対称性 Pauli 原理 考慮 ,対称性 い (例 表2, 表4)。対称性 点群 決 term い あ いう軸対応 使わ 想定 い , 軸対応 用い わ い 一貫 使用 あ ,付表2 い 違 B2 (軸対応 い Σ ) z→ y) 分子 い あ 考え い ,z→z, 限 問 関連。) ,( z → z 既約表現 A1 スピン角運動量演算子 。§2 方法 z→z 用い 軸対応 一貫 Σ +u 合わ 。 作 ,元 分子構造 ,1 異 組 。 Q4 & A4 場合,Σ g+ 1 生 い。(次 z→x い 際, 際 3種 ,軌道関数 ス い 。 い 対称性 記 A3 得 term 固 ,軌道関数やスピン関数 Pauli 原理 考慮 A3. 対称性 Q4. 方法 生 作 両関数 Pauli 原理 直接考慮 点群 生 示 際,電子交換 関数 点群 ,他 軸対応 使う 問題 題 満足 問題 配置 z→ y, z→x 配置 , 電子 方法 電子 チェック い term Pauli 原理 考慮 Q3. §2 複数 いう Pauli 原理 い い 軌道 19-8 , Σ g+ あ び A1 C∞v 点群 迷 。 + , Σ +u B1 (軸対応 , う。 Σ + z→x) 対称性 ,g, u 対称 択 , Σ + 以外 問題 あ い あ 共通 疑問 。 A4. 結論 述 い。以 π 既約表現 Σ − , Π , ∆, L 2 ,対称心 扱 ,§2 生 い分子 場合,g 対称,u 対称 い π C∞v 点群 電子状態 場合 い 具体的 ,g ⊗ g = u ⊗ u = g い π u 軌道 2 用い 確認 。電子配置 ,π軌道 あ πg 軌道 , ( π g, u ) 2 = Σ g+ + Σ g− + ∆ g ,対称性 ( 軌道 様 あ g, u 性 勝手 。π軌道 異 g 対称 変更 π軌道 )。一方,対称性 う ,πg 軌道 い 既約表現 Σ g+ , Σ g− , ∆ g あ い ,元 軌道 δ軌道やφ 電子状態 電子状態 3 (23) 変化 π u 軌道 見 際 ,質問 対称 指摘 時 既約表現 πg 軌道 πg → a 2 + b2 (軸対応 z → y) (24) a 2 + b1 (軸対応 z → x ) (25) a1 + b1 (軸対応 z → y) (26) a1 + b 2 (軸対応 z → x ) (27) , π u 軌道 πu → (z → z 軸対応 場合 ,2個 電子 結果 見 生 電子状態 対応 式(24) あ 軌道( a1 , b1 ) 1 様 状態 1 A1 , 扱 電子 B2 , 3 2個配置 式(25) 生 , 軸対応 い 心配 電子 生 い 式 士(24) あ 2個配置 電子状態 電子 2個配置 , 軸対応 場合 い。式 (23) 得 い び式(25) (26) 生 1 A1 , 結果 電子 生 π軌道 (27) ,z → y 軸 1 A1 , 相違 2個配置 電子状態 πg 軌道 各電子状態 要)。 電子状態 ,式(26) ,い 軌道( a 2 , b1 ) 2 検討 い。 π u 軌道 軌道( a1 , b 2 ) B2 相違 結果 πg 軌道 , z → x 軸対応 1 い 軌道( a 2 , b 2 ) 2 2 πu 異 ,π軌道 ,式(27) πg 対称性 1 B1 , 生 B1 い。 生 電子 1 ,い π u 軌道 2 3 A1 , い 変化 , z → y 軸対応 1 a b 積 い 1⊗ 2 = 2 あ 。 a ⊗a = b⊗b = a Σ g+ → A1 (28)-1 Σ g− → B1 (28)-2 ∆ g → A1 + B1 (28)-3 びa⊗b = b あ 19-9 ,添 1 2 積 い 1⊗1 = 2 ⊗ 2 = 1 び ,式(24) 式(26) 1 得 A1 , 1 A1 , 1 B1 , 3 B1 照合 ,式 結果 (13) π 2 =1 Σ + + 3 Σ − +1∆ (29) 。一方, z → x 軸対応 得 ,式(25) 対応 場合 式(27) Σ g+ → A1 (30)-1 Σ g− → B2 (30)-2 ∆ g → A1 + B2 (30)-3 1 得 式(13) A1 , 1 A1 , 1 B2 , 3 B2 照合 , 軸 結果 π 2 =1 Σ + + 3 Σ − +1∆ 得 。 割 ,元 当 Q5. 原子 場合, え メ 対象 う い 理 考慮), 味 ,対称性 軌道 。 気遣う い わ え ,電子配置 p 2 ) ット あ 。 term 決定 適用 鏡映対称性 決 ,原子 Σ状態 子 g, u 性 )対称性 term 決定( A5. 当然 軌道 軌道 成分( ml ) 見 ,電子配置 p 2 可能 可能 ML , MS 値 法 格段 優 性 既約表現 対称性 作業 う 要 生 い 示 1 2 ,対称性 C2 v 適用 あ 。 ,原子 ,い 自分 可能 。可能 場合 ,分 表1, 2, 4 向 書 term ,対称性 法 見出 う ,p 軌道 u 対称 。 法 電子状態 ( p u ) 2 = S g + Pg + D g 2 (g 対称 あ 電子スピン 電子状態 例 (31) u 対称 あ 見出 入 う (=Pauli 原 い1。 慣 , 意 ,対称性 作業効率 , (32) , Sg → A1 (33)-1 Pg → A 2 + B1 + B2 (33)-2 ,2電子配置( p 2 電子配置や d 2 配置) 場合 , 一瞬 term 決定 方法 在 。詳細 い ,拙書 球対称点群 ( K h ) 直積 対称積 反対称積 漁火書店 http://home.hiroshima-u.ac.jp/kyam/pages/results/monograph/Ref21_product.pdf 参照 い。 原子 K h 点群(連続回転反転群) 属 い 。文献5 K h 点群 既約表現掛算表 掲載 い い 容易 簡約 。 ,無限個 対称 ,直積 結果(=可約表現) 指標表 目 照合 要素 点群 簡約 関 文献9 参照。 実 19-10 D g → 2 A1 + A 2 + B1 + B2 。一方, C2 v 対称性 (33)-3 , p u 軌道 Pu → A1 + B1 + B2 ,電子状態 1 A1 , 1 A1 , 1 A1 , 1 A 2 , 1 B1 , 1 B2 , 3 A 2 , 1 生 。 電子状態 式(33) あ 電子状態 照合 ,Sg , Pg , D g 1 3 1 Sg , Pg , D g あ わ 。 変化 3 ,電子 B1 , 3 B2 , Q6. 縮重既約表現 疑問 A6. 2個配置 点群 , 関係 い 対称性 対称性 う , 重要 疑問 あ ういう 都合 生 。 スピン多重 ,式(2) (35)-1 E g → A1g + B1g (35)-2 T1g → A 2g + E g (35)-3 T2g → B2g + E g (35)-4 対応 表5. b 2g , e g 軌道 b 2g eg 決 ,表5 う ,縮重軌道 e g 配置 ↑↓ ↑↓ 以外 いう事態 状態 使 い 考え 1 照合 , A1g 式 (35)-2 A1g 断 式 (35)-3 , 式 (35)-4 電子状態 ,電子 (e g ) 2 = ? ↑ ↓ 0 配置 ↓ ↑ 0 決 。 ↑ ↑ 1 ↓ ↓ −1 ↑ ↓ 0 ↓ ↑ 0 対応 ↑ ↑ 1 式(35) ↓ ↓ −1 A1g ↑ ↓ 0 ↓ ↑ 0 式(35)-1 対応 1 , Eg 3 Eg Eg う対応 軌道 0 2 容易 ,表5 (e g ) 2 = ? −1 2個電子 生 0 ↓ 考 配置 示 図や表 19-11 作 配置 ( b 2 g ) 2 =1 A1g ↓ ( t 2g ) 2 , 0 (36) 事 対称性 電子状態 1 配置 電子状態 い 1 電子 電子状態 い え 2個 D4 h 点群 MS ↑ , D4 h 点群 軌道 ( b 2g , e g ) いう基 電子2個 ↑ t 2g → b 2g + e g 。次 変化 ↑↓ ), 。 。1.1 扱 (付表1参照)。一方,軌道 t 2g 様 決 チェック A1g → A1g (式(35)-4 都合 生 ,Oh 点群 ,試 D4 h 点群 対称性 変化 (34) ,既約表現 ( b 2 g )1 ( e g )1 = 1 E g , 3 E g (e g ) 2 = ? 見 わ 。 断 い。 い。 進 直積 e g × e g 既約表現 e g ,( e g ) 2 ,や い 調 生 電子状態 明 ,文献5 既約表現掛算表 ,D4h 点群 , (e g ) 2 = A1g + [A 2g ] + B1g + B2g 得 中 (縮重軌道 複数 , え 重 ,縮重軌道 電子 配置 既約表現 直積 い)。式(37) 表5 ? あ ,全体 4 状態 ,式(37) 6 状態 い。 い 。3重 書い スピン 問題 6個 満足 反対称化関数 予想 。 ,式(37) 解 作業 進 い 気 進 い ,今 配置 対応 状況 途 や 1 う 表 , あ 作 , ,式(37) い 対称関数 Pauli 原理 (37) 合わ 3重 1 ,反対称軌道関数 , 3重 電子状態 組 合わ 反対称積 A 2g あ スピン多重 (e g ) 2 =1 A1g + 3 A 2g +1B1g +1B2g 決 。以 D4 h 点群 電子状態 (38) 得 term ,式(35) 照合 結果 ,式(4) ( t 2g ) 2 =1A1g +1E g + 3 T1g +1T2g 得 対称 。 ,軌道関数 議論 避 D4 h 点群 雑 い 点群 方 。 扱い 容易 い点群 ,対称性 法 スピン 原理 含 軌道 互い 確 電子状態 独立 あ スピン(角運動量) ,対称性 身 あ 高い点群 1 行う必要 あ 決 表 い 。スピン 電子 確定 変わ 配置 少 , 電子状態 。 19-12 ,議論 複 軌道 縮重既約 決 方 独立 ,可能 点群 扱 ,軌道 配置 生 形状(点群) 元 スピン(角運動量) 形成 生 変え 容易 。分子 ,対称性 ,対称性 う。 いう表現 い 対称,反 ,無縮重既約表現 ,スピン多重 環境(点群) スピン多重 議論 理解 対称性 完全 わ 点群 あ びスピン関数 利用 ,対称積,反対称積 ,スピン多重 表現 法 ,対称性 対称性 縮重 対称積,反対称積 対称性 ,再 (39) , いう描像 点群 変え , 対称性 状態 集 対称性 法 中 付録 既約表現相関表 付表1. O h 点群 D4 h 点群 び C 2 v 点群 相関表 Oh D4 h C2 v A1g A1g A1 A2g B1g A2 Eg A1g + B1g A1 + A2 T1g A2g + Eg A2 + B1 + B2 T2g B2g + Eg A1 + B1 + B2 A1u A1u A2 A2u B1u A1 Eu A1u + B1u A1 + A2 T1u A2u + Eu A1 + B1 + B2 T2u B2u + Eu A2 + B1 + B2 付表2. D∞h 点群 C 2 v 点群 相関表 D∞h C2 v z→z z→y z→x Σ g+ A1 A1 A1 Σ +u A1 B2 B1 Σ g− A2 B1 B2 Σ −u A2 A2 A2 Πg B1 + B2 A2 + B2 A2 + B1 Πu B1 + B2 A1 + B1 A1 + B2 ∆g A1 + A2 A1 + B1 A1 + B2 ∆u A1 + A2 A2 + B2 A2 + B1 Φg B1 + B2 A2 + B2 A2 + B1 Φu B1 + B2 A1 + B1 A1 + B2 Γg A1 + A2 A1 + B1 A1 + B2 Γu A1 + A2 A2 + B2 A2 + B1 19-13 文献 1. 堀 健夫 訳 原子ス クト 原子構造 丸善,1973年(第2刷) (原著 G. Herzberg, Atomic Spectra and Atomic Structure, Prentice-Hall, New York, 1937.) 2. 小谷 ンタ 雄,富 ) 和久 訳 量子化学 山口書店,1954年(第1刷),1978年(復刻版 生産技術 (原著 H. Eyring, J. Walter, and G. Kimball, Quantum Chemistry, John and Wiley and Sons, New York, 1944.) 3. G. Herzberg, Molecular Spectra and Molecular Structure I, Spectra of Diatomic Molecules, Van Nostrand Reinhold, New York, 1950. 4. G. Herzberg, Molecular Spectra and Molecular Structure II, Infrared and Raman Spectra, Van Nostrand Reinhold, New York, 1945. 5. G. Herzberg, Molecular Spectra and Molecular Structure III, Electronic Spectra and Electronic Structure of Polyatomic Molecules, Van Nostrand Reinhold, New York, 1966. 6. 中崎昌雄 分子 対称 群論 7. 中原勝儼 訳 群論 化学 東京化学 人,1973年(初版第1刷) 応用 丸善,1980年 (原著 F. A. Cotton, Chemical Applications of Group Theory, 2nd. ed., John and Wiley and Sons, New York, 1971.) 8. E. B. Wilson, Jr., J. C. Decius, and P. C. Cross, Molecular Vibrations, McGraw-Hill, New York, 1955. 9. S. G. Huang and P. G. Wang, J. Chem. Edu., 67, 34 (1990). 19-14 対称性 1982年 1984年 2000年 2012年 法 1 2 2 9 22日 16日 25日 21日 著者 山﨑 勝義 発行 漁火書店 印刷 製 電子状態 初版第1刷 第2版第1刷 第3版第1刷 第4版第9刷 検印 コピ ッチキス 19-15 term 決定法