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水泳の事故防止「別紙1」 [PDFファイル/157KB]

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水泳の事故防止「別紙1」 [PDFファイル/157KB]
水泳指導の事故防止について
1
別紙1
健康診断
定期健康診断で異常を指摘された者については,水泳開始前までに医師の診断を受けるなど適
切な処置をし,健康な状態にしておく。さらに,水泳指導に入る前に要注意者のチェックが必要
である。
【水泳を禁止させる生徒あるいは注意が必要な生徒】
① 心臓病,腎臓病の者(特に専門医の判断を要する。)
② 呼吸器疾患の者(気管支炎,肋膜炎,肺結核性疾患など。但しぜんそくは除く。)
結核健診の結果,要治療又は経過観察になった児童生徒は,学校医の指示に従うこと。
③ その他急性中耳炎,急性外耳炎の者
④ 病気直後,手術直後の者
⑤ 過去に意識障害を起こしたことのある者
⑥ その他,プールを介して他人に感染させるおそれのある疾病にり患している者
(注) これらに該当した生徒児童のうち,治療によって水泳指導までに完治してしまう者
や条件を付ければ参加できる者もいると思われるので,健康相談を通して,治療の勧告や
水泳に参加する時の注意事項などをそれぞれに応じて指導しておく。
2
施設及び設備の安全管理
水泳の学習指導が安全に行われるためには,施設・設備の環境管理の面を十分留意しなければ
ならない。プールの水質管理と施設の安全管理の両面から捉えることが重要である。
【設備について】
① プ ー ル サ イ ド
清潔に保たれているか。整理整頓されているか。
日よけテントは強風等で飛ばされないように固定されているか。
② か
こ
い
施錠など,自由に進入できないようになっているか。
金網等の破損はないか。
③ 排 ( 環 ) 水 口
格子蓋があるか,ネジ・ボルト等できちんと固定されているか,
吸込防止金具は設置されているか,破損していないか。
※プール清掃時に体育主任、管理職で確認すること。
④ プ ー ル 水
水素イオン濃度5.8~8.6。遊離残留塩素0.4mg/l~1.0mg/l
濁度2度以下。(水中で3m離れた場所から壁面が明確に見える)
水温23℃以上が望ましい。
【用具・備品について】
温度計,水温計,残留塩素測定器,水素イオン測定器,笛,メガホン,プール日誌,
救急用具(救急箱,毛布,担架,浮き輪(救命ボード等)
,AED,緊急連絡簿等)
3
水泳指導に入る前の校内研修
水泳指導に入る前には,校内でプールの管理,水泳の安全指導,指導法等の校内研修が必要で
ある(病院関係者・消防署員等の専門家,水泳安全指導者講習会受講者等による)
。
ベテラン教員でもマンネリ化を防ぎ,毎年心を新たに指導に取り組むようにしなくてはならな
い。
【研修の内容について】
① プールの管理(水質検査,消毒,器具の操作,プール日誌の記入等)
② 救急蘇生法(AEDの使用方法を含む)※指導にあたる教員は必ず校内研修等で実施
③ 指導内容と指導法(安全指導,一人一人の泳力に応じた指導法・実技等)
※小学校の体育及び中学校の保健体育の授業については,新学習指導要領(小学校は平成
23年度,中学校は平成24年度から全面実施)において,水中からのスタートを指導する
ものとしていることを踏まえること。
4
事故発生時の対応
水泳指導では万一の事故に備え,敏速に対処できるよう平素から対策を講じておくことが必要
である。
(1)
溺者を発見した時には,すぐ水から上げ適切な処置をする。(必要があれば,心肺蘇生をそ
の場で速やかに行う。※AEDによる対応も考慮し,準備する。
)
(2) 速やかに救急車を要請し,学校医・病院,保護者へ連絡をする。
(3) 他の児童生徒への指示を適切に行う。(他の教職員へ依頼する等)
(4) 事故発生の状況を教育委員会に速やかに報告する。
※学校保健・安全・給食管理の手引(平成21年3月県保体課)P145~147参照
5 水泳時の指導と管理
(1) 入水前の注意
ア 健康観察をする。(小さな異常でも見逃さない。また,体調が悪い時は本人から進んで
申し出るよう習慣づけておく。)
イ 準備運動をする。(長時間,激しい運動をさせることは好ましくない。気象条件を考慮し
て適宜運動量を変えるようにする。)
ウ 人員点呼をする。(バディーを組ませる。)
エ 各自の学習課題や学習の仕方について話し合う。(安全面での約束を徹底しておく。)
(2) 水泳時の注意
ア 入
水 ○静かに足から入らせる。(顔,頭,胸の順に軽く水をかける。)
イ 入水時間 ○10~15分泳いだら5分程度水から上げて休憩させる。
(発達段階を考慮。休憩時は熱中症,紫外線対策も考慮。)
ウ 水泳中の [次のようなきまりについて,事前に指導の徹底を図っておく。
]
きまり
○プールサイドを走ったり許可なく飛び込んだりしない。
○水中へつばをはいたり小便をしたりしない。
○溺れる真似をするなどの悪ふざけやいたずらをしない。
○泳ぐ時は目を開ける。
○合図があったら素早く行動する。
(水から上がる → バディーを組む)
エ 健康観察 [次のような異常が見られる者は,すぐ水泳を中止させて休ませる。
]
○ひどく寒がる,くちびるが紫色になる,皮膚が白々しくなる。
○元気がなく動作がにぶい,水に入るのをひどくいやがる。
○注意をきかない,注意散漫になる,急に泳ぎがおかしくなる。
○水泳中に水を飲み,ひどくむせる。
オ その他
○個人の泳力に応じ,きめ細かい配慮をする。
○バディーを組み,水泳中絶えず相互に安全を確かめさせる。
○プールでの指導は必ず複数の教員が行い,全体の安全を確認する。また,教
員が水中で指導する時は,全体が見えにくくなり,特に注意が必要である。
さらに,水面だけではなく水底にも視線を向けること。水深が急に深くなっ
ている部分や水面が反射する部分は特に注意する。
(3) 水から上がった時の注意
ア 真っ先にバディーを組ませ,グループごとに整列して座らせる。(教員は全員が水から上
がるのを確認することと並行して,プールの底を見る。
)
イ 人数を数える。(名簿で点呼,リーダーに報告させる等)
ウ 学習の反省をする。(水泳後の健康管理,安全への態度の指導や評価を忘れないようにす
る。)
エ 整理運動をする。
オ 洗眼,シャワー(すべての子どもがプールから出た後に教員はプールから出る。
)
(参考資料)
○「学校における水泳事故防止必携(新訂二版)」
(平成18年5月独立行政法人日本スポーツ振興センター)
http://naash.go.jp/anzen/anzen_school/anzenjouhou/taisaku/swim/tabid/
115/Default.aspx
○「水泳指導の手引き(二訂版)」
(平成16年3月文部科学省)
○「プールの安全標準指針」(平成19年3月文部科学省,国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/04/040329_.html
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