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Fetal Laboratory Medicine: On the Frontier of

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Fetal Laboratory Medicine: On the Frontier of
総説
Fetal Laboratory Medicine: On the Frontier of Maternal–Fetal
Medicine
Sharon M. Geaghan
Department of Pathology, Stanford University School of Medicine, Palo Alto, California.
Address correspondence to this author at: Stanford Hospital and Clinics Clinical Laboratory,
300 Pasteur Dr., Palo Alto, CA 94304. Fax 650-736-1734-; e-mail [email protected].
Clinical Chemistry 2012; 58: 337-352
胎児の検査医学:胎児-母親医学の最前線
概 要
背景:胎児への出生前介入ならびに胎児のケアには、検査技術、適切な方法論、特異なアルゴリズ
ム、解釈に資するガイドラインを含む診断をサポートする体系が必要である。
内容:胎児の診断・治療の介入は、侵襲性において大きく差があり、これはリスクとベネフィット
のスペクトラムに関係する。 血液による診断法は、胎児の医学的評価によく役立つことが知られて
いる。脊髄穿刺や子宮内輸血のような侵襲的介入を行う場合、所要時間が勘案点である。胎児の検
査結果の解釈には、基準範囲の設定が必要である。脊髄穿刺による胎児の採血は本質的なリスクが
あり、胎児の健康の障害あるいは重篤な場合に限ってのみ行なうことができる。しかしながら疑い
のある病態が確認されなかった場合、正常胎児のデータとして使用することができる。脊髄穿刺か
らのサンプルの保証や、胎児の確定事項が記述されているからである。母体内での出生前環境や薬
物曝露の影響は、出生後に糞便、毛髪ならびに他の代替試料によって評価することはできる。母親
の血液から集められた胎児の DNA を用いて、あるいは遺伝子カウンティング法を用いて、胎児の
病態評価用の技術は急速に進みつつある。
要約:胎児の健康と疾病に関する生化学・血液学的指標の発展に伴う変化は、多くの経験に基づい
た結果を分析することによって明らかになってきている。 胎児の評価に用いる非侵襲性の技術は、
より低いリスクで確実な診断を実現しつつあり、その例として母親の血液から胎児の DNA をサン
プリングして分析すること、あるいは母体で得ることが可能な胎児の組織の分析等がある。 非治療
1
的な目的(例えば性別選択)のための診断技術の適用は、新たな技術を実施する際の倫理指針の重
要性を強調している。
胎児の検査医学は、母親と胎児の医学にかかわる最先端の診断技術の開発の機会を提供している。
出生前医学とは、検査技術、専門的支援、診断のサンプル採取に始まり、胎児の基準値の設定、胎
児の標本を確認する方法、胎児の成長に伴う生化学・血液学的指標の評価、分析用の代替試料、胎
児の分泌物の識別のための母親のサンプリング、胎児の健康を評価する非侵襲性の出生前分子診断
法のガイダンスにまで及ぶ。この総説の目的は、系統的な文献調査によって胎児の検査分析の現状
と、いままでの成果をまとめることである。広範囲な電子探索は PubMed データベースで行なわれ、
文献は研究の特異性、質ならびに結果に基づいて選択された。得られた文献の参考文献から、さら
なる文献の検索が行われ、言語による制限は行っていない。
胎児の治療的介入
胎児の治療による侵襲度は、開腹術から超音波下で実施するような、子宮の最少の侵襲的な内視鏡
手術まで幅がある(Table 1)。胎児の手術は、およそ 30 年前にカリフォルニア大学サンフランシス
コ校のマイケル・ハリソン博士によって、動物モデルを使って最初に実施された。次いで、胎児に
対する最初の手術は、先天的な尿路閉塞によって水腎症になった患者に、ハリソン博士によって実
施された。これを治療しない場合は、尿流の異常により、腎障害ならびに肺の発達不全のような他
の合併症を引き起こす場合がある。膀胱へのカテーテルの留置が実施され、出生後に尿流を修正す
るまで留置された(1)。
表 1 胎児の治療的介入(侵襲順)と臨床的指標 a.b
2
胎児の外科治療は、全身麻酔下で子宮摘出あるいは切開から始まる。母親の安全は、外科手術の成
功や予定誕生前出生の回避より優先される。胎児の大きさや脆弱性から、懐妊 18 週までの外科治療
は禁止されている。胎児は外に取りだされて、手術が行なわれる(図 1)。この際、胎児はそのまま胎
盤機能に依存し、外科手術後には引き続き子宮内に留まるように配慮される。子宮閉術の前に羊水
は交換され、腹壁は閉じられる。出生前の外科的介入は、決定的な出生後治療が行なわれるまで、
胎児のさらなる成長を子宮内で促すための暫定処理と言えるであろう。
図 1 25 週の胎児の頚部廓清術 (マイケル R.ハリソン博士の好意による)。
胎児の外科治療後に、予定日前の誕生は珍しくなく、また帝王切開が行われる。こうした外科的治
療は危険性が高く、まだ実験的な面を持っていると考えられている(2)。例えば両側水腎症(最初の胎
児の手術の指標)の出生前診断や管理については、出生前の手術を受ける胎児はほとんどいない。診
断のための以下のような検査は、このようなケースの選択のために使用される:(a)尿中 Na<100
mmol/L; (b)尿中 Cl<90 mmol/L;(c)尿浸透性<210 mosmol; (d)腎臓の超音波検査所見;(e)羊水性
状; そして(f)胎児の膀胱カテーテル挿入による尿量検査である。最近これら以外の他の指標により、
腎機能の悪化をより確実に予測することが示されている(後述)。胎児の治療介入のための他の診断
指標には以下のような点も含まれている:胸の占拠性病変; 羊膜帯;絨毛膜血管腫; 心臓の奇形;
先天性横隔膜ヘルニア; 仙尾骨の奇形腫;また神経管欠損閉鎖 (3)
3
この領域は、出生前の外科的治療の進歩を反映して、広がりつつある。最少の侵襲性の手術は、子
宮への即時的超音波検査の適用下にて最少の切開で実施され、内視鏡の適用で切開さえせずに実施
されたりするようになっている。その際、以下のような臨床的指標が用いられる:胎児鏡レベルの
脊椎閉鎖;心房の中隔開口;大動脈か肺の弁形成;胎児の膀胱障害の治療;また先天性横隔膜ヘル
ニアに関連した導管閉塞の治療 (3) 。
最も説得力のある研究として、12 か月での結果に基づいて中止された脊髄髄膜瘤に対する最近の無
作為化試験により、出生前の外科治療に大きな効果が認められることが明らかとなった。出生後の
外科治療群の吻合造設率 82%と比較(P<0.001)して、出生前の外科治療群の吻合造設率は 40%であっ
た。また、30 か月の精神発達や運動機能のスコア、30 か月までの緊急入院、12 か月までの脳ヘル
ニアの有意な改善は明白であった(4)。母親・胎児のリスクは増加していた(分娩および出生予定前分
娩の子宮の破裂率)。
この無作為化試験は、出生前の外科治療の価値を実証する最も決定的な研究と言える。この試みは、
臨床検査がなくても、胎児の手術を安全に行なうことができることを保証しているとも言える。胎
児の生育面がこれらの手術で懸念されるのみで、手術時に母親の状態は安定しており、胎盤循環は
胎児を守ることができる。
他の技術としては、双胎の一対の循環(血管吻合)による子宮内発育遅延(IUGR) 2 の胎盤血管を、
選択的なレーザー(光凝固療法)アブレーションで対処するような方法もある。成功すると、妊娠は
その後機能的に独立した循環を備え、twin-twin 輸血症候群(神経障害、疾病および死亡)のような重
大な後遺症の危険が低減する。26 週未満の妊娠期間で治療された双子で、神経学的改善は報告され
ている(5)。一方で、実施に伴う危険は、IUGR、一対児の健康障害あるいは死亡などを含んでいる。
最少の侵襲性といえば、胎盤からの胎児への移行を目的とした母体への治療的投薬である(例とし
ては抗生物質、予定日前の出生の場合の呼吸窮迫症候群や新生児死亡を低減させる肺成熟を促すた
めのステロイド(6)あるいは甲状腺疾患の母親の治療中の甲状腺薬)。胎盤循環が多くの胎児への介
入に際して、胎児のホメオスタシスの維持を代償している。
これらの治療的介入に求められる診断的検査は、検査しないレベル(脊髄髄膜瘤修復)から病理学の
組織判定(仙尾骨の奇形腫切除) 、尿検査の連続的モニタリング(下部尿路閉塞)、または人命救助を
優先する輸血(例としては twin-twin 症候群の胎盤吻合のレーザー光凝固術)までを広く含んでいる。
胎児の診断技術
胎児の診断方法は、母親と胎児に対する侵襲性や危険性において広く異なっている(表 2)。臍からの
脊髄穿刺や超音波下の経皮的な臍帯血サンプリング(PUBS)は、胎児の健康や疾病の評価のために
行なわれる。この処置の適用は多いにもかかわらず、脊髄穿刺はリスクなしでは行いうことはでき
ない。採取された血液量は診断の程度に依存するが、1~3.5 mL の採血は胎児にとっては相当な量
である(7)。341 例の大きな一連のケース研究によって報告された合併症としては以下の例がある:
4
長時間の穿刺の繰り返しに関係する徐脈(9.38%);臍帯の自由輪を標的にした穿刺に伴う 臍帯血腫
(1.47%);胎児死亡(5.87%:それらのうちの 3 例(0.88%)は、処置と直接関係があったとみられてい
る)。文献調査とメタ解析によると、4922 例のケースでも同様の割合(徐脈 3.1%-11%;胎児死亡
3.84%;処置に直に関連した死亡 0.98%)となっている(8)。606 例のケース研究では、他の合併症と
して、自然流産(0.8%)、発達遅延(8%)、子宮内死亡(1.1%)、また早産(5%) を報告している(9)。もし
その一回の処置時間が 10 分をこえる場合、合併症の発生率は高いので、ガイドラインでは 3 回をこ
える場合に、1回の処置が 10 分をこえない、そして最大 2 回までの穿刺となるように勧奨している。
全体としては、文献で報告された試料採取が得られない場合が、1.68~8.71%ある(8)。けいれんまた
は障害の場合には、側副循環を得にくい状況であるので、(予期的な 2 本の動脈と 1 本の静脈の臍
帯よりも)単一の臍動脈の場合は、この処置が難しい。
表 2 出生前診断の診断技術:臨床応用、関連するリスクならびに利点 a、b
5
子宮内輸血のような治療的 PUBS 処置は、より高い合併症のリスクがあると言われている (8)。子宮
内の胎児の輸血は、治療を導入するために簡易な即時の血球数測定の準備が必要とされている。
我々の施設では、母親のベッド脇に容易に搬送できる、車輪の付いた安定したカートに搭載した専
用の小さな器具を用いている(図 2)。その器具は、胎児の 25μL 以下あるいは微小な試料の利用のた
めに、理想的に最適化されなければならない。脊髄穿刺による血管内の胎児輸血は、赤血球同種免
疫や溶血性疾患に対して進歩してきている。輸液の時間を制限し、繰り返しの処置による危険を減
らすためには、母親と相同の血液を準備した、手際のよい投与が求められる。濃縮赤血球は高いヘ
マトクリット(60%~80%以上)で、効果的な注入量(60-160 mL)を確保する(10, 11)。12 人の胎児に関
するある研究では、胎児胎盤の血液量は、36.34%から 106.37%、ならびに毎分 2.41%から 16.47%ま
で上昇したと報告している。胎児胎盤の循環量の上昇は、心臓の伯出量に影響するが、これは 2 時
間以内に元に戻る(12)。
6
図 2 器具の移動性
ベッド脇でも使用可能な脊髄穿刺用の検査用のカート
子宮内輸血後の血液検査は、ドナーの細胞や血漿の状態を反映する。輸血後の試料の検査は、偽陽
性・偽陰性の結果を生むことがあり、新生児スクリーニングや他の決定的な検査のように、必ずし
も信用し切れない面がある。検査の役割は、試料を最小化し、所要時間を(ヘモグロビンとヘマトク
リットの測定は、最もしばしば制限なしに行われている)短縮する診断技術を提供して、脊髄穿刺が
容易になるよう支援することである。
健康な胎児の基準値の範囲
子宮内の生化学検査の結果は、妊娠期間や発達にあわせて評価される。出生後の臍帯血サンプルは
慣例的に利用できるが、胎児の値を真に反映しているという仮定は必ずしもできない。胎児の生理
学ならびに解剖学的な環境は、子宮内から出生後の環境への移行に応じて劇的に変わることが知ら
れている。例えば、多くの体液の移行は、出生後の最初の時間に起こり、水分の分布も変化する
(13)。出生後の週における細胞外腔の生理学な減少は、産後の新生児期の 5~10%(14)、出生時低
体重/未熟児での 10~20% (15)の体重減少の原因と考えられている。出生前に、母体と胎盤のホメオ
スタシスのメカニズムにより、胎児の水分や電解質バランスが調整されている。分娩後に新生児は、
より不安定な環境におかれ、生命の初期に特異的に生じる体液と電解質の管理を自らしなければな
らない(16)。
中期から後期の妊娠時胎児の試料から得られた値は、基準範囲を設定するために使用される。これ
らの試料は、自然あるいは治療に伴う流産児に基づいた妊娠初期の研究結果よりも、より健康な胎
児の生理を反映すると言える。多くの検査項目について胎児の基準値を確立するために、臍帯から
の残血液の使用は、唯一の利用可能なオプションであるかもしれない。臍帯穿刺は、本質的には危
険性は皆無ではなく、胎児の健康が危険にさらされている、あるいは障害されている場合に実施さ
れるので、これらの血液が理想的な健康参照集団の試料ということには通常はならない。しかし、
厳密な除外基準の下では、確実なデータを得ることはできるであろう。陰性の臍帯穿刺例から集め
られたデータは、理想的には出生時の健康の身体検査や証言によって確定されて、基準値の資料と
することができる。
検討対象例が少ないと基準範囲を決めるには統計学的に不確実になり、広い信頼限界をとることに
関連してくる。公表されたガイドラインでは、対象が 10 未満の記述をする際には、分位の使用に対
するガイダンスを行っている(17)。
臨床検査以外での健康な胎児の基準範囲を確立する仕事の大分は、超音波検査による胎児の生理学
的なパラメーターの検討である。臨床検査の測定と同様にこれらのデータは、方法の選択に大きく
依存し、胎児年齢と関係があり、胎児の健康や発達に関して産科医に通知するのに重要な意味を持
つ。正確な妊娠日や胎児年齢の確定に比べて、それらの認識が困難の場合は、データセットに不正
7
確さを加える事になる。放射線医学の文献では、胎児年齢の日付によって、計測値を記録すること
を推奨している(18)。週の年齢に基づいた標準的データの記録では、週で表現された年齢に対して 6
日前後の範囲で、胎児年齢の誤差を生む元になる。日で年齢を記載することは、検査の領域では意
義がある。臨床検査の役割とは、専門性のある臨床の場での医療判断を支援するために、最良の胎
児の参考資料を提供することである。
サンプルの保全および胎児の起源の確認
胎児の診断的検査は、その起源において胎児のものとして識別できることが必要である(表 3)。臍か
らの脊髄穿刺によって得られた胎児の赤血球は、Kleihauer-Betke テストによって、ヘモグロビン
F(Hb F)のような抗体を使用するフローサイトメトリーによって、あるいは母親・胎児の平均赤血球
容積(MCV)間の違いによって、母の細胞と異なることを示す。Kleihuaer-Betke の方法は、起源を決
定するために、Hb F の異なる生理学的な性質、胎児の赤血球中の優勢なヘモグロビン、ならびに
Hb A(成人の細胞に優勢なヘモグロビン)を見ている。母親の血液の薄い切片は酸で処理され、洗浄
され、染色される。胎児の Hb F は酸性の溶出液での処理に強く、胎児の細胞はヘモグロビンで明る
いピンクで染まり、対照的に Hb A を含む母からの細胞は、酸性の溶出処理後には、無色の膜様に
見える。このテスト(染色に基づく母親・胎児の特徴)の主観性は、実は再現性を乏しくしている。
Hb F の単クローン抗体を使用してその量を調べるフローサイトメトリーは、大規模な多施設臨床試
験や米国病理医協会調査で、その正確性や客観性の点で優れていることが示されている。しかしフ
ローサイトメトリーは多くの時間を要し、侵襲検査中の即時の結果判定には適していない。胎児由
来の識別の確認は、さらに MCV の測定で可能である。母親の MCV と胎児のそれは範囲が重なるこ
となく、発達中の大きな胎児の MCV よりも著しく低いと予想される。ただし、大球性貧血のよう
な疾病は、胎児の MCV を増加させることにより、判断を紛らわしくすることがありうる。同様に
サラセミアのような疾病を持った成人にみられる胎児型ヘモグロビンの増加は、かなり一般に出現
し、また遺伝的な胎児型ヘモグロビンの持続する病態は、成人でもありうる。またこれらは(例外的
に)、Kleihauer-Betke テストにも影響するかもしれない。これらの理由でフローサイトメトリーのテ
ストは信頼でき、再現性があり、優れた指標と言えるが、必ずしも広くは普及していないし、ベッ
ド脇で実施もできない。現在、この利用可能な測定は、どちらかと言えば別の目的のために主とし
て設計されているとも言える:例えば、外来抗原の免疫学的増感や、母親のアロ免疫の予防や治療
のためということである。これに関して、米国病理医協会調査の HFB 2011-A では、米国の熟達プ
ログラムに以下のような方法が採用されていることを示している:修正 Kleihauer-Betke 法(n=854)、
免疫測定(n=1730);フローサイトメトリー法(n=42);Hb F 分析 (20)。
8
表 3 胎児試料の起源の確認のための診断技術 a、b
羊水を用いた場合の汚染(混入)は、PUBS の危険が小さいがやはり存在する。ある研究では、汚
染は臍の血液試料(15/606)のおよそ 2.5%であると報告している(7)。健康な胎児血液と比較して、羊
水にはより低い pH(pH=7.1)で、他の重要な化学的性状(より高い乳酸塩)が認められる(21)。臨床検査
の役割としては、検査の質や患者の安全性を保証するために、これらの技術のうちの 1 つを使って、
個々の胎児の試料の保全や起源の識別を行うことである。
胎児の生化学評価
健康な胎児の基準値の確立と同様に、胎児の発育中の生化学値についての知識も、検査値の解釈に
とっては不可欠なことである。胎児の年齢に従って、ある種の検査項目は大きく変化し、また全く
変わらないものもある。18~40 週の妊娠の PUBS を実施した 171 人の胎児データから、生化学評価
の検査により疑わしい病理所見が確認されなかった 72 人の健康な胎児がの同定された症例の研究が
報告された。これらの健康の確認は、身体観察や出生時のスクリーニング検査でもなされた。18 項
目の検査が検討され、以下のような傾向が見出された:タンパク質およびアルブミン血漿濃度は年
齢とともに増加するが、成人の値よりも依然として低いままであった(22)。この所見はいくつかの
研究でも追認された(23, 24)。クレアチンキナーゼは、年齢につれて増加し、次いで新生児期に低下
9
した。アルカリフォスファターゼは 21~25 週でピークとなり、その値は成人よりも高く、その後成
人よりも低いレベルに至る。このパターンもいくつかの研究で追認されている(24, 25)。ナトリウム、
カリウム、尿素窒素、クレアチニン、乳酸脱水素酵素、尿酸あるいはマグネシウムの濃度は、新生
児と胎児において、本質的に大きくは異ならない。コレステロールとトリグリセリドは成人よりも
はるかに低値です(25, 26)。胎児の総ビリルビンは新生児よりも低く、成人よりも高いようである。
顕著なのは、燐とγ-glutamyltransferase で、新生児と成人の両者と比較して、胎児においてより高値
をとる。また、胎児ではアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼと、アラニンアミノトランスフ
ェラーゼのような酵素のレベルは、母親のレベルに依存しておらず、成人よりもはるかに低値を示
した(22, 23)。多数の研究結果は、おおむね一致しているが、多少の差は使用器械や標本サイズの差
のためにみられている。
母の免疫グロブリンからの受動免疫の獲得は、20 週から 34 週までの胎児の IgG の増加(平均で 256
から 566mg/dL まで(P<0.001))で明らかになっている。胎児が自ら産生する免疫グロブリン A なら
びに M は、年齢につれて増加するようである(この値は統計的には有意な上昇とまでは言えない)
(27)。母親の IgG の大部分は、妊娠の 4 週間で胎児へ移行され、胎児の免疫の発生史において重要
なできごととなる(28)。
胎児の血液生化学分析は、分娩の際の診断に有用になり得るのであろうか。酸素や酸塩基平衡のた
めの胎児の臍帯試料の採取は、胎児の pH が母のよりもやや高いことを証明するが、その値は 7.40
近くで、また胎児の Po2 は 60 から 70 代までの値で、胎児の飽和度は 70 から 80 代までの値である。
人間の胎児の臍静脈の pH および Po2 は、分娩時よりやや高く、Pco2 ははるかに低い値をとる(27)。
発達が遅れた胎児では、臨床的な評価で分娩を急いだ場合には、より好ましい分娩の場合に比較し
て臍帯血液ガスで pH はより低く(P<0.001)、Pco2 はより高く(P<0.002)、良好な妊娠の継続を判別す
る可能性を示した(29)。胎児の乳酸塩濃度は、pH(P<0.0009)と負に相関を示した。発達遅滞で臍帯穿
刺を経験した 36 人を調べた別の研究では、慢性の胎児の酸性血症と神経発達の遺障害との関連性を
示し、酸性血症を持った場合の意義が報告されている(30)。これらのデータは胎児の生化学評価が、
分娩のタイミングに関する医療判断学には有用かもしれないことを示唆している。異常あるいは胎
児心拍数パターンの出現において、さらに詳しい情報が望まれる場合に、pH と乳酸塩測定のための
胎児採血が行われている。ある調査では、新生児や母親の健康への影響に関連はないようであるが、
pH よりも乳酸の測定の方が有意に多く行われていると報告している(31)。心臓の電気記録法を胎児
の電気的なモニタリングにしたように、胎児の頭皮 pH や乳酸は、新生児・胎児・母親への影響を
明らかにする前に、あるいは利益は証明されていないままに、臨床に導入された技術である(32)。
胎児の臨床検査は、潜在的に出生後の臓器機能に関する予後の情報を提示するかもしれない。前向
き研究では、84 人の胎児における 129 の臍帯穿刺試料からの余剰血清を用いて、Cystatin C やβ2 ミ
クログロブリン(腎臓機能のマーカーである低分子量タンパク質)を測定した。母親・胎児の血清濃
度は cystatin C あるいはβ2 ミクログロブリンのいずれとも相互に関連しなかったが、血清クレアチ
ニンとは高い相関を示した。腎機能障害の予測については、母親からのクレアチニン値は胎児の評
価と判別しにくい。全体として、Cystatin C では平均に 1 標準偏差を加えると、妊娠期間とは無関係
10
に、1.66(0.202)mg/L(1.96 SD でみると 2.06mg/L は基準範囲の上限)であった。β2 ミクログロブリン
は対照的に妊娠期間とともに減少し、週間に妊娠期間を掛けた 7.19mg/L-0.052mg/L で決定された
幅で、上限値は確立された。β22 ミクログロブリン(85.5%)と比較して Cystatin C には腎機能障害を
予知するのに高い特異性があり(91.8%)、β2 ミクログロブリン(90.0%)は Cystatin C(63.6%)よりも高
い感度を示した。両者の診断効果は等価と言えそうであった。Cystatin C は有核細胞によって産生さ
れ、β2 ミクログロブリンはリンパ細胞によって産生され、感染症や他の要因に応じて変わることが
ありそうである(33)。しかし大規模調査ならびにメタ分析は、胎児の尿検査としては、全体的には
貧弱な予測精度とされている(34)。代わりに、経皮的な胎児の膀胱鏡検査(直接の可視)は、子宮内で
の治療を要する尿路病変をより検出するかもしれない。最近の系統的調査では、胎児の膀胱鏡検査
が 25~36.4%の胎児で、超音波検査の診断を修正することを見いだしている(35)。ただし、この証拠
は 2 つの研究に限定されている。現在、羊水量の測定および腎臓皮質の観察は、腎機能の最もよい
予測指標である可能性が考えられている(36)。しかし、尿検査による異常の調査結果は、次のよう
な交絡因子に起因しているかもしれないので、注意は必要である:妊娠期間の情報の不足、適切な
検査間隔、異なる分析方法ならびにカットオフ値の不統一。
出生前の内分泌学的な評価は、胎児診断に影響力のある領域である。先天的副腎皮質過形成は、ス
テロイド合成の酵素欠乏に起因する、常染色体性の内分泌腺障害の疾患である。最も一般的な病因
は、21-水酸化酵素(21-OH)欠乏である。21-OH 欠乏の検出目標は、女性胎児の出生前診断と治療、
出生前の男性化や性的混同の回避、生殖器手術の適応にある(37)。早期検診(懐胎 15 週目前)が望ま
れている。CYP21(シトクロム P450、21 ファミリー、サブファミリーA、ポリペプチド 2)の遺伝子
型検査 3 は、診断技術の問題はあるが、10~11 週の絨毛膜の柔突起から試料を得て行うことができ
る(37)。羊膜内の 17-ヒドロキシプロゲステロンは、21-OH 欠損症のための生化学のマーカーで、性
別や妊娠期間に影響されないし、変化も大きくみられないと特徴がある(38)。したがって、先天的
副腎皮質過形成の胎児の治療のためのガイダンスでは、出生前のデキサメタゾン治療中に 17-ヒド
ロキシプロゲステロンをモニターすることも可能としている。研究では出生前のデキサメタゾンの
暴露後の影響は示されていないが、この治療(例えば脳発達)の安全性の確認には、より長期的な無
作為化された比較試験の実施が待たれている(38)。
胎児の内分泌障害に関する他の研究はないが、出産予定日前のデータだけが利用できる。例えば、
黄体ならびに卵胞刺激ホルモンは、24~29 週での未熟児において報告されている(39)。理想を言え
ば、母親・胎児医学センターのような施設で、胎児の試料を用いた研究者間の共同作業を行うこと
により、重厚なデータセット(可能な場合、余剰試料の利用)の作成に結びつくかもしれないし、胎
児の生化学評価の文献を増やし、分娩前の健康と病気についてより理解することになるかもしれな
い。
胎児の血液評価
胎児の血液学的な測定は、造血についての我々の理解を深め、輸血治療のガイドを支援している(表
4)(40)。胎児の赤血球数、ヘモグロビンならびにヘマトクリットは、妊娠の 15 週間に連続して上昇
11
する。同時に、赤血球 MCV は徐々に低下して行く。合計の白血球(WBC)数は、妊娠第 2 期の後半
から上昇する。白血球数の合計は、胎児の有核赤血球の出現で補正すべきである。WBC の計数チャ
ンネルでは、有核赤血球は類似したサイズで分類され、インピーダンス式の計算の不具合が発生し
た場合、補正なしでは合計の白血球数は過大評価されてしまう。妊娠第 2 期の胎児の白血球数は、
新生児期に観察される数の一部である。これに対して血小板数は、妊娠第 2 と 3 期に年長の子ども
や成人になった時適切なレベルに達すべく、妊娠中に上昇を続ける(41, 42)。
表 4 胎児年齢による健康な胎児の血液指標 a、b
遺伝性の免疫学的な出血性疾患に対する胎児採血による出生前診断や管理は、103 例の研究で報告
されており、子宮内に凝固因子や血小板と輸注したり、胎児の状態に対する母親の治療の成功を評
価したり、出生の際の帝王切開術による外傷を最少化するために、有効な方法を立案をしたりする
のを可能にしている(43) 。
胎児の血液学や凝固学的な検査は、学際的な協力という点からも利益を得るであろう。例えば、集
団的な治療経験は、胎児の血液の発生史に関する現在の制限のある知識を拡張し、さらによりよく
胎児の健康や疾病を理解する役目を果たすことになるであろう。
胎児の健康を評価するための代替試料マトリックス
いくつかの代替マトリックスは、胎児の健康を評価するのに臨床的に役立つ。胎児の尿の産生は、
妊娠 20 週の 5 mL/時間から 40 週の 51 mL/時間まで、妊娠期間につれて非常に増加する(44)。胎児の
尿は羊水が主成分である。侵襲性のある羊水穿刺によって採取された羊水は、胎児の健康を分析す
るのに最もよく検討され得てきたマトリックスのうちの 1 つである。その成分構成は、妊娠の全期
間にわたって変化する。妊娠初期にはそれは本質的には血漿限外濾過液であり、その後妊娠第 2 と
12
3 期には、腎臓、尿、胃腸・肺の臓器の発達により、羊水にそれらの臓器分泌物が混入し、より複
雑なマトリックスとなってくる(45)。
羊水評価の最初の大きな目的は、出生前の妊婦に対する Rh 血液型の免疫学的診断に対してであっ
た。これらの妊娠では、胎児は Rh 陽性で、母親は Rh 陰性で、免疫学的に感作された母の血液が、
胎児の血球を破壊し、重症の貧血あるいは子宮内死亡にさえに結びつく。羊水中の bilrubin の色素
が、新生児溶血性疾患と関連することをベヴィスらが 1953 年に実証して、この領域は急速に進歩し
た(46)。胎児の状態を予測する Liley システムは、450 nm(ΔOD 450)の吸光度波長で羊水を測定する
ことに基づいている。1960 年代に導入されたこのシステムは、27 週の妊娠時に繰り返し検査して、
軽・中等症、重症の分類に役立った (47)。しかし、Queenan システムの誕生によって、後に明らか
になったが、初期の妊娠年齢ではこのシステムは無力であり、このことが本システムの限界であっ
た。羊水ΔOD 450 に基づいて 14-40 週の妊娠で測定されたこれらのデータセットでは、789 の妊娠
のデータで危険性は 4 つのゾーン(影響されず、不定、影響あり、子宮内死亡)に分類でき、優れた
臨床的な相関性ならびに結果が実証された(48)。
2000 年に、マリらによって非侵襲的なドプラ超音波検査による胎児の中大脳動脈の収縮期速度のピ
ーク(MCA-PSV)の測定が、新生児溶血性疾患の評価とガイドになるという報告がなされ、胎児医学
は一気に変化した(49)。この研究では、赤血球同種免疫による新生児溶血性疾患のリスクのある 111
例の胎児と、265 人の健康な胎児で検討された。18~40 週の妊娠期の健康な胎児により設定された
年齢特異的なヘモグロビン濃度の基準値ならびに MCA-PSV のために開発されたな年齢特異的な基
準値を使用して、計算図表が作成された。この計算図表の使用と MCA-PSV の測定で、侵襲性の脊
髄穿刺の 70%が回避することができたかもしれないことが実証された。このような例では、脊髄穿
刺によるヘモグロビン値から、胎児が軽度の貧血または殆ど貧血はないことが明らかとなった。
MCA-PSV の 1.5 以上の平均の倍数を決定限界として使用することによって、著しい貧血はすべて同
定され、一人も誤認もなく、また偽陽性は 12%という結果であった。さらに、残りの 30%の胎児例
では、40%は既に hydropic 病変(高度な疾病)であったが、しかしドップラーMCA の評価によって、
侵襲法の危険なしで早期に識別できたことも明らかとなった。ドップラーMCA の流速の測定は、他
のタイプの胎児の貧血に対する非侵襲性の診断ならびに管理で有用性を発揮し、さらに今では、子
宮内発育遅延の評価においても極めて重要な所見を提供している。
14~35 週の妊娠期の羊水中の酵素に関する研究により、適時で信頼できる羊水内酵素の測定が、従
来のアナライザー上で可能であることが示された。超音波検査によって診断された腸障害の症例に、
アミラーゼ、γグルタミル転移酵素、5′ヌクレオチダーゼ、そしてアルカリフォスファターゼを測
定し、確認試験として診断的価値があることも明らかとなった。例えば、γグルタミル転移酵素お
よび 5′ヌクレオチダーゼは、胆汁中に高い活性を持っており、したがって、胆汁流量の制限によ
る胆道閉鎖症では低い(5 パーセンタイル未満)ということが分かる。5 つの酵素のすべての増加は腹
部ヘルニア(腹部の器官が自由に皮下に出る前腹壁中の先天的欠陥)に関係しており、これらの場合
には、羊水と腸の自由な通路によって、酵素活性が通常は 95 パーセンタイル以上になる (45) 。
13
胎児の尿からのグリコサミノグリカンの蓄積も、羊水で分析された。コンドロイチン硫酸(ヒトグリ
コサミノグリカンの主要分子)はヒアルロン酸と一緒に存在し、これらは羊水分析の大分を占める。
ヘパリン硫酸塩やデルマタン硫酸は少量であるが存在するが、健康な妊娠においては検出されなか
った。 これらの構成分子の相対的な変化は、いくつかの先天的な代謝異常で示されており、診断的
価値を持っているかもしれない(50)。
胎児に特有のマトリックスは、胎便(妊娠第 2 と 3 期の間に蓄積された胎児の廃棄物)である。満期
出産児では、その 99%は 48 時間までに便として排出される。胎便は、出生後の最初の 125 時間以内
に完全に排泄される。分析目的のためには、最初の 72 時間以内での収集が推奨されている(その後
には通過性の胎便から糞便になる)。早産児、特に低出産体重児では、胎便の排泄は完全に遅れ、
最初の排泄は出生後 3 日(中央値)で、90%の児は 12 日までに胎便を排出する(51-53)。したがって、
胎便の分析は有用な手段であり、子宮内の胎児の過去の評価とも言える。母体環境の中での毒素の
接触、および母親の薬物暴露の検査という特定の使い道もある。現在の理解では、胎便というマト
リックスは、出生前の様々な接触の記憶を意味している。
アルコール、乱用薬物、喫煙への暴露は、胎児、母親および家族への危険因子となる。毛髪分析は、
胎児・母間の薬物や毒素の連関の検査としても有用で、妊婦の薬物やアルコール中毒の同定を促進
する。子どもの保護のための薬物乱用の規制や修正を含めることもでき、長期にわたる薬物(違法
医薬品)やアルコールの乱用のパターンが検知できるので、毛髪というマトリックスは非常にユニ
ークである(54)。脂肪酸エチルエステルは、分節の髪から分析可能な出生前のアルコール使用のマ
ーカーになるし、ニコチンは母親の喫煙を示すマーカーとして分析可能である(55)。母親の毛髪分
析はメチル水銀への出生前の暴露のモニターとして推薦されている。メチル水銀は発達途上の中枢
神経系に対する神経毒性を持ち、胎児はこれに鋭敏に反応する。血漿中で循環する様々な物質の安
定した歴史的な記録として、毛髪は胎児の組織(脳)の代理として分析される(56) 。非侵襲性に収集
でき、容易で安価な輸送と保存、そしてサンプル保全の安定性という課題からみれば、髪は理想的
なマトリックスと言える。
生体から分析できるマトリクスや、子宮内での薬物の暴露をモニターする方法の範疇には、胎脂(厚
い脂質や細胞の胎児の覆い)、口腔の液体、羊水、尿、汗、血液、髪、爪ならびに臍帯組織が含まれ
ている(57)。これらの測定は出生の時、あるいはその後に実際には行なわれているが、これらは胎
児の生命における暴露や環境を振り返って評価する検査であることが普通である。臨床検査の役割
は、今後このような検査に活用できるマトリックスのレパートリーを拡張するか、そのようなオプ
ションを紹介することである。
母親の試料から採取できる胎児分泌物
母親の試料から採取できる胎児の特定の分泌物(妊娠期間にも関係して)の同定または定量化は、出
生前診断に価値ある情報を提供し、また医療判断を支援するかもしれない。母親の血清α - フェト
プロテイン(AFP)は、神経管欠損や多種の先天異常症のためのマーカーとして、アルゴリズムの一部
として、あるいは他の検査と組み合わせて、14~22 週の妊娠期間に測定される。AFP は、妊娠中に
14
卵黄嚢で初期には合成され、後に胎児肝臓や胃腸管で形成される糖タンパク質である。AFP は胎児
の主な血清蛋白質の構成分子であるが、その機能は依然として未知である。AFP は血清中で高濃度
に循環し、尿に排出され、羊水の構成分子となる。胎児の血清や羊水では 13 週でピークに達し、そ
の後は減少する(58)。12 週間の妊娠期間の後に、AFP は母親の血清で増加して行く(59)。それは胎児
膜を通過して拡散し、さらに母親の胎盤循環への拡散によって輸送されることによる(60) 。母親の
血清 AFP の測定は、健康な集団の平均値の倍数として表現される。この報告されているメカニズム
は、AFP を統計学的な分布に標準化する時や、スクリーニング・プログラムの結果を集団や施設間
で比較する時に使われる。遍在する胎児のタンパク質の母親での測定は、広く採用された出生前ス
クリーニング・プログラムの基礎を形成し、2 つあるいは 3 つの検査の追加(「3重」あるいは「4
重」スクリーンとして知られているが、その詳細は割愛する)は、広範囲の胎児の状態判断に活用で
きる。
胎児特異的フィブロネクチン(fFN)は細胞外の糖タンパク質で、胎児の胎盤組織によって産生される。
母親の脱落膜への胎盤の栄養芽層を保全することに役割を持っており、「栄養芽層接着剤」として
知られている。生殖器の奇形診断のための fFN の測定は、予定日前の陣痛の予知マーカーとして使
用できる。fFN は酵素免疫測定法によって、血液や羊水のない試料を用いて測定され、陽性レベル
では 50μg/L 以上となる。無作為化試験では、出産予定日前の陣痛を示す陰性レベルの fFN の女性
は、入院率あるいは入院日の減少に関係していた (61)。22~34 週間で行なわれた測定結果から、1
週以内の分娩については 98%の陰性的中率が頑強にみられ、有用であった。しかし、陽性的中率は
はるかに低い結果であった(62)。この陰性的中率は、臨床のアルゴリズムの中で採用することがで
きる。生殖器官の体液中の 炎症性のサイトカイン、インターロイキン 6(IL-6)や、羊水中の IL-6 お
よび C 反応性蛋白(CRP)は、無症候性の女性であっても出産予定日前の出生に関係している。この
強い関連性は、母親の血漿 IL-6 および CRP の測定ではみられず、全身性の炎症というよりは、母児
のインターフェースで生じる炎症が、予定日前出生の主要因かもしれないことを示唆している (63)。
臨床応用のために、産科における IL-6 と CRP の標準的な測定方法の開発が待たれている。
妊娠第3期の羊水からの層状体の定量化は、肺の成熟度を提示し、分娩後の呼吸を予測する(64)。
この起源は胎児で、肺のタイプ II 肺胞細胞によって産生される。層状体はスフィンゴミエリンの渦
巻き状の総体で、周囲に羊水を伴う胎児の呼吸性の分泌物(層状体を含む)によって、呼吸の分泌物
や羊水中への胎児の排尿を胎児が呑み込むことによって羊水中にみいだされる。
層状体数は、従来の血液学的分析器のインピーダンス・カウンターによって数えられ、検査(機器一
式すべての購入の必要はない)当たりのコストや、扱い方の相対的な容易さによって人気を獲得して
いる。確立している量的域値以上にみられる層状体数は、肺表面の張力を下げ、肺の虚脱を予防し、
適切な出生後の肺の機能を保証するために、適切な界面活性剤の使用の根拠を提案している。
胎児の起源で、母親の試料による胎児の健康の評価に活用されるもう一つの例としては、胎児膜
(ROM)の破裂の診断として、最近導入された方法である。胎児の産物、胎盤のαミクログロブリン1 は、子宮内濃度(0.05~2.0μg/L)と比較して、羊水中に高濃度(2000~25 000μg/L)でみられる。この
15
タンパク質の濃度が子宮内体液に検出される場合、胎児膜の破裂の診断は正確に行われる。実に
98.0%の感度、100%の特異性、100%の陽性的中率および 99.1%の陰性的中率が報告されている (65)。
産科的疾患を支援する臨床検査の役割は、これらの胎児由来分子(層状体数、胎盤のαミクログロブ
リン-1、証拠が確認されつつある出産予定日前の陣痛の特定のマーカー)を医療判断の指標に用い
るために、これらを母親の試料を用いて迅速に提示することである。
疾病の理解に対する胎児の臨床検査の貢献
胎児の研究は、胎児の疾病の自然歴の理解を明示し、試案し、修正することができる。単絨毛膜の
多胎妊娠の 4~25%にみられる Twin-twin 輸血症候群は、一対死亡の 17%を占める原因である(66)。
この症候群は一対の循環間の血管吻合、ならびに不適当な血管の代償不全によるために起こる。不
均衡な一方向の血流は、妊娠第 2 期の初めに明らかとなり、不一致な胎児の成長や不適当な羊膜腔
液量を伴う。「ドナー」のうちの一方は、寡少羊水量と共に発達遅滞と乏尿を来たし、「受理人」
のうちの一方は羊水過多と共に、過成長傾向で多尿を来たす。 Twin-twin 輸血症候群を有した単絨
毛膜の双胎における胎児の鉄代謝に関する研究では、ドナー双子よりも受取人双子の子宮内フェリ
チンの高値を示した。しかしこれらの濃度は、出生後に染色した肝臓鉄と同様に、この症候群のな
い双子と同じように観察された。これらのデータからは、受取人双子の鉄過剰と、ドナー双子の鉄
低下に関する理論を裏づけられない。実際受取人のフェリチンは、鉄過剰(>1000 ug/L)に比べるとは
るかに低いレベルで、またドナーのフェリチンは、子宮内発育遅延の単体妊娠からの胎児のそれか
ら、期待された基準範囲内であった(67)。このような研究は私たちの理論に挑戦し、単絨毛膜の双
子の高危険群における健康や疾病についての知見を増加させる。さらに母・胎児医学センターから
の廃棄される胎児血液試料あるいは残存胎児血液試料の使用は、胎児のパラメーターを探索するた
めの未開発資源と言えるであろう。
胎児診断での異数性および将来予測のための出生前検査
胎児の異数性(異数体)を調べる侵襲性の出生前検診は、15~20 週の妊娠期間で採取された羊水、
9 週を経た妊娠時に採取された絨毛膜絨毛サンプリング(CVS)を用いる。細胞遺伝学による精度は、
これらの試料では 99%以上である。CVS を得るための処置に関連する胎児損失率は、妊娠中期の羊
水穿刺において、300~500 のうちの約 1、あるいはそれより低いレベルのように思われる(68)。羊
水穿刺については、細胞培養の失敗率は試料当たり 0.1%である。羊水漏出や膣汚染のような合併症
は、羊水穿刺の 1~2%に生じ、絨毛羊膜炎は 1000 に 1 未満に生じる(69)。 CVS では処置が経膣的
に行なわれる場合、32.2%までに出血または膣汚染がみられ、経腹で行わる場合には少なくなる。
手足短縮奇形の最初の報告は、9 週の年齢の前の処置と関係した (70)。羊水漏出性の感染や培養の
失敗を含む全体的な合併症の割合は 0.5%未満である(71)。
最近、米産科婦人科医学会の遺伝学委員会は、超音波検査の胎児の異常所見や、正常な核型あるい
は決定しない核型を備えた胎児死亡に提示される、標的とされる(ゲノムワイドではなく)遺伝的な
配列のハイブリダイズ検査を推奨した。3Mb 未満の染色体異常を検知するための、従来の核型の改
16
善は解決されたにもかかわらず、標的とされた配列の限界はバランスのとれた染色体の再構成、コ
ピー数の相違の不確かさ、ならびに高いコストを検知することが難しいこと、かつ広範囲な検査の
使用に注意を付与することができないことである(72)。
妊婦血漿中の胎児の無細胞の核酸の発見は、胎児の異数性の出生前診断用の非侵襲性技術の開発に
結びついた。胎児の DNA は、介助出産の胚移植後の早くも 18 日で検知できる。早期発見の利点は、
処置関連の胎児損失の可能性はなく、見込みが大きいことにある。無細胞の DNA の高生産性ショ
ットガン配列法による胎児の異数体検査ならびに起源の染色体に対する短い配列のマッピングに関
する最初の報告は、2008 年に提出された(73)。何百万もの DNA 塩基配列を数えて検出された染色体
の小さな変化は、異数体の胎児を示している。トリソミーにおける染色体 13、18 ならびに 21 番の
過剰や、男性妊娠におけるX染色体の過小表現が報告され、その所見は別の研究でも再現された
(74, 75)。 この領域の初期の研究は、しばしば完全に無作為で前向き試験のデザインの欠如があった。
しかしながら現在も、いくつかの挑戦的な技術に関する進歩は続いている。
最初に胎児から採取した DNA 試料は、比較的低濃度であった。このことは、母親の DNA の影響を
受けて、検査の感度を下げてしまうことを意味する。胎児の DNA 分画の影響は、妊娠や懐妊にわ
たって変わる(76)。多くの研究者は、配列を調べた研究から胎児の DNA の 10%未満を報告した(77)。
高生産性のペアエンド配列法を使った研究で、母・胎児の無細胞 DNA のサイズの分布は、160~
180 塩基対のピークサイズで、主としてアポトーシス細胞から始まることが確認されている。胎児
の DNA は母親の DNA より短い(通常 500 未満の塩基対) とされ(78,79)、感度を増加させることと、
より短い DNA (150 塩基対)の検出技術が、研究の焦点となっている。 胎児の異数体検査の感度は、
もともとの胎児の DNA 量、サイズの選択技術による相対的なリッチさ、ならびにサイズ選択後の
解析のための残基数に依存する。エンリッチメント技術は、数える分子数を減らすことができる
(80)。この技術による胎児の遺伝子型検査や、点突発変異の検出に対する感度を増加させる技術に
は、より小さな PCR アンプリコン DNA 鎖(81)、マイクロチップ (77)、あるいはより低い分子量
DNA を抽出する技術 (74, 75,82, 83)の使用を含んでいる。 これらの技術は、異数体検出のための所
要時間の短縮に繋がる。微少流体を扱うデジタル PCR は、例えば培養しない羊水内胎児細胞や絨毛
膜絨毛組織を使用する。また、染色体 X と Y、18、13 および 21 番のための分析は、6 時間以内で完
了する(84)。
Chiu らは、前向き試験で集められた母親の血漿 DNA を使って、21 番染色体のトリソミーの高危険
の 753 の妊娠において、全核型に対する広範囲な配列を調べて比較した (85) 。21 番トリソミーに対
する母親の DNA 配列の診断精度と実施可能性については、かつて大規模研究では確認されていな
かった。異なるサンプル処理能力を備えた 2 つ(2-plex と 8-plex の配列解析)のプロトコルがテス
トされ、 2-plex プロトコルは 314 の妊娠に利用可能で、100%の感度および 97.9%の特異性、また
96.6%の陽性的中率および 100%の陰性的中率で、優れた結果を提示した。 非侵襲性の配列テストの
効果では、羊水穿刺あるいは CVS(これらの両方は処置に関連する危険をもたらす)を要する高危険
妊娠の数を低減する可能性が示唆された(85)。この研究者らは、エンリッチ技術キットを使用した
ゲノムの標的配列は、胎児に特異な対立遺伝子の検出増を容易にすることを実証した。すなわち、
17
これは非選択的にゲノム配列を解析することと比較して処理能力を上げ、コストを下げることにな
るかもしれない。 バイオインフォマティクスと配列を組み合わせるプロトコルは、非侵襲性に胎児
の全ゲノムの変異や遺伝子座位を調査することにもなる(86)。
必要な胎児の DNA 分画量(つまり統計的に意味のあるほど大きな DNA 分子数)や、異なる診断標的
の配列の違いは、追加する臨床試験を通して定義されつつある。
免疫血液学の領域では、胎児血液型の遺伝子型判定の重要な限界は、免疫学的現象であることが見
出された。母親・胎児の ABO あるいは Rh 型の不一致は、母体内の循環での胎児の赤血球の寿命や、
生存を制限する(87)。胎児細胞の免疫学的破壊にもかかわらず、そのような遺伝子型判定は胎児
DNA 分析で可能である。胎児の Rh 血液型、D 抗原遺伝子(RHD)座位の新しいマルチプレックス分
析法はその 1 例である。 この RHD 遺伝子型判定では以下の内容で実施している:エクソン 4、5、7
ならびに 10; RHD 遺伝子の RHDΨ(偽遺伝子);性別を決定する領域、あるいは Y の染色体特異的
分析;一般的な PCR 増幅コントロール。150 人の任意に選ばれた妊婦からの血漿試料は、こうした
Mass ARRAY システムを使用して、胎児の RHD 遺伝子型判定に利用された。150 の試料(98.7%)の
うちの 148 の胎児の RHD は、正確に分類された;86(57.3%)ならびに 62(41.3%)はそれぞれ正負と判
定された。(編集の注釈に述べられているように)母親の血漿から得られた無細胞の胎児 DNA で
マルチプレックス分析を活用する、型通りの胎児の RHD 遺伝子型判定には利点がいくつもみられる。
母親も胎児も、免疫性物質の増感の危険をはらむ羊水穿刺や絨毛膜絨毛採取のような侵襲法に関連
した危険にさらされない。さらに RhD 陰性妊婦の定期的な検査は、不必要なコストや RhD 免疫グ
ロブリンの使用を回避するために正当化されるかもしれない。リアルタイム PCR 法と比較する場合
に、Mass ARRAY システムのようなマルチプレックスは、複数の座位を同時に分析することが可能
であり、単一の反応系が使用されている。結局、陰性抗原を表現するけれど、全遺伝子の欠損(例え
ばΨ偽遺伝子か様々なエクソン転換)を表わさない RHD 変異は、単一の反応で無細胞の胎児 DNA の
単一小標本から正確に型分類をすることができる(88)。民間ラボの検査では、2 つの別個の母親の血
液試料から 3 回繰り返して抽出された無細胞の DNA を使用して、胎児の RhD (SEQureDx-TM
Technology、LENETIXR Medical Screening Laboratory)を非侵襲的に判定する。15 週目以上の妊娠期
間で、非侵襲的に RHD 遺伝子型判定を行なうこの分析は、ニューヨーク州保健省によって承認され
ている。(www.lenetix.com/html/rhd_sry_genotyping.html)。 胎児の Y 染色体配列や PSI(Ψ)対立遺伝
子もまた検査されている。もし女性の Rh 陰性の胎児と分かった場合、診断を確認するために全プ
ロトコルが繰り返される。広範囲の臨床試験で現在の血清学的試験とのこの分析を比較すると、こ
れらの臨床的有用性がより完全に決定づけられるであろう。
非侵襲性の出生前診断による倫理の問題には、適切なインフォームド・コンセントなしでテストす
るとか、胎児の性別の判定や親子鑑定のための非臨床的な技術の適用も含まれている(89, 90)。処置
による危険性のない出生前スクリーニングは、広範囲な実施の希望や実使用を可能にしていくかも
しれない。異数体検出のための民間ラボでの市販試験が最近米国で承認され、2012 年の初めまでに
は 2 つのテストが利用可能になるであろう(スティーヴン Quake 博士、私信、2011 年 12 月 6 日)。 ド
ップラーMCA-PSV 測定が新生児溶血性疾患に対する羊水 OD 450 分析のための羊水穿刺に置きかえ
18
られたように、こうした市販技術は、細胞遺伝学の分析のための羊水穿刺のような侵襲性のある出
生前診断のための処置と、部分的だが置換する可能性を秘めている。産科医からのより少ない請求
金額、テスト仕事量の劇的な減少、そして従来の細胞遺伝学の検査収入のヘルスケアシステムの変
更を伴って、患者のための危険性の低減が実現されるのではないだろうか。もし危険性がなくなっ
て、こうした検査が広まった場合に、ヘルスケアシステムの妊娠に対する追加課金は関心事になっ
てくるであろう。適切な遺伝相談なしでは、診断結果は選択に結びつかないかもしれない(91, 92)。
インドや中国において不均等な性比は、社会的な理由で出生前の性選択を禁止している。また、消
費者アクセスのインターネット広告や消費の規則は論点になっている。より広い影響力のある、そ
して湧出してきた論争の的である、着床前、受精前後の遺伝病スクリーニングや検査のゲノム技術
について詳細が、数多く論述されてきている(93)。
将来の胎児への介入は、羊水穿刺や生物学的マトリックスの使用によって得られた多能な幹細胞を
もとに、先天的胎児異常の子宮内で治療を可能とすれであろう。これは組織工学で、活発にまた有
望な研究領域としてみなされてきている( 94)。 臨床検査の役割は支援とガイダンスであり、治療の
前線と共に発展していくであろう。
要約
胎児の外科的治療の進歩は、新しい技術を擁して、先天的欠損の治療を可能にするであろう。また、
最少の侵襲で済む手術の技術が開発されていくことであろう。これらの外科的介入への検査からの
支援として求められた時、次のように期待される:小型化した血液診断法、子宮内輸血の必要時に
血球数を即時に測定する能力、ならびに胎児の生化学的評価や連続監視のための適切な技術(95)で
ある。検査の領域では、健康と疾病に関する生化学的あるいは血液学的指標を、胎児の生育にあわ
せて残血清で研究し、アウトカムベースのモニタリング経験を施設で蓄積することによって、胎児
の状態の改善に寄与することができると考えられる。非侵襲的な出生前診断や胎児の治療の機会は、
想像によってのみ制限されているが、非医学的な目的(性別選択)のためのそのような技術の適用は、
技術の進歩とあわせて倫理的なアプローチを深める必要性が強調される。
(訳者:小谷 和彦)
脚注
2
Nonstandard abbreviations: IUGR, intrauterine growth retardation; PUBS, percutaneous umbilical
cord blood sampling; Hb F, hemoglobin F or fetal hemoglobin; MCV, mean corpuscular volume;
21-OH, 21-hydroxylase; WBC, white blood cell; MCA-PSV, fetal middle cerebral artery peak systolic
velocity; AFP, α-fetoprotein; fFN, fetal-specific fibronectin; IL-6, interleukin-6; CRP, C-reactive
protein; CVS, chorionic villus sampling.
3
Human genes: CYP21, cytochrome P450, family 21, subfamily A, polypeptide 2; RHD, Rh blood
group, D-antigen.
19
Author Contributions: All authors confirmed they have contributed to the intellectual content of this
paper and have met the following 3 requirements: (a) significant contributions to the conception and
design, acquisition of data, or analysis and interpretation of data; (b) drafting or revising the article for
intellectual content; and (c) final approval of the published article.
Authors' Disclosures or Potential Conflicts of Interest: Upon manuscript submission, all authors
completed the Disclosures of Potential Conflict of Interest form. Potential conflicts of interest:
Employment or Leadership: None declared.
Consultant or Advisory Role: S.M. Geaghan, Abbott Corp and ARUP.
Stock Ownership: None declared.
Honoraria: S.M. Geaghan, Abbott Corp.
Research Funding: None declared.
Expert Testimony: None declared.
Received for publication May 4, 2011.
Accepted for publication November 21, 2011.
© 2012 The American Association for Clinical Chemistry
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