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第2章 東京の子どもと家庭をめぐる状況

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第2章 東京の子どもと家庭をめぐる状況
第2章 東京の子どもと家庭をめぐる状況
- 13 -
1 人口の変化と少子化の現状
ここでは、全国及び東京の人口の変化や少子化の現状について考察していきま
す。
(1) 人口減少社会の到来
〇
日本の総人口は、昭和 42 年に 1 億人を超え、平成 16 年 10 月時点では 1
億 2,769 万人と過去最高となっています。
しかし、第二次ベビーブーム期以降の出生数の減少と、高齢者人口の増大に伴
う死亡数の増加により、人口増加率は低下しています。
我が国の総人口は、平成 18 年にピークを迎えた後、減少に転じるといわれて
おり、日本は、これまでに経験したことのない人口減少社会に突入することが予
想されています。
〇
東京都の人口は増加傾向にあり、平成 16 年 10 月現在、1,245 万人です。
今後もしばらくは増加基調で推移し、平成 27 年頃に 1,270 万人程度でピーク
に達し、その後減少傾向に転じると予測されています。
(2)合計特殊出生率の低下と出生数の減少
(平成 15 年の合計特殊出生率は、1.29 と過去最低)
〇 全国の合計特殊出生率は、昭和 30 年代から 40 年代後半の第 2 次ベビーブ
ーム期まで 2.1 前後で推移していましたが、その後低下傾向が続き、平成 15
年には 1.29 と過去最低の水準になっています。
(都は、初めて 1.0 を割り込む)
○ 東京都の合計特殊出生率は、昭和 40 年代以降ほぼ一貫して低下を続け、平成
15 年には 0.9987 と初めて 1.0 を割り込み、全国最低となっています。
(合計特殊出生率の低下は全国的に進行)
〇 都道府県別に合計特殊出生率をみると、最も高い沖縄県は 1.72 と、最も低い
東京都の 1.72 倍になります。しかし、昭和 50 年と平成 15 年との合計特殊出
生率を比較してみると、全ての都道府県で下回っており、地域差はあるものの、
全国的に合計特殊出生率の低下が進行しています。
(全国の出生数も減少)
〇 年間の出生数も、減少傾向が続いています。全国で見ると、昭和 48 年に 209
万人でピークを迎えた後、次第に減少し、平成 15 年には過去最低の 112 万人
になっています。
- 14 -
■
人口の推移(全国・東京都)
(千人)
(千人)
20,000
140,000
1億2,768万7,000人
(平成16年10月)
18,000
120,000
16,000
1億19万6,000人
(昭和42年)
1,245万1,966人
(平成16年10月)
14,000
100,000
12,000
80,000
10,000
東京都(左目盛)
全 国(右目盛)
8,000
昭和35年
60,000
40
45
50
55
60
平成2年
7
12
全国:総務省「推計人口」、東京:東京都総務局「東京都人口(推計)」(各年 10 月1日現在)
■
人口の将来推計(全国・東京都)
(単位:千人)
平成7年
125,570
11,774
全 国
東京都
平成 12 年
126,926
12,064
平成 17 年
127,708
12,577
平成 22 年
127,473
12,699
平成 27 年
126,266
12,704
平成 32 年
124,107
12,591
資料:総務省「国勢調査報告」(各年 10 月1日現在)
国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成 14 年1月推計)
」
東京都総務局「東京都区市町村別人口の予測」(平成 14 年3月)
備考:平成 12 年までは実測値。平成 17 年からは推計値(中位推計)
■
合計特殊出生率の推移(全国・東京都)
2.50
第2次ベビーブーム
(昭和46∼49年)
1.57
(平成元年)
2.00
1.29
(平成15年)
1.50
1.58
昭和41年
ひのえうま
1.00
1.02
(平成14年)
0.9987
(平成15年)
0.50
東京都
全 国
0.00
昭和35年
40
45
50
55
厚生労働省「人口動態統計」
- 15 -
60
平成2年
7
12
(都内の出生数は毎年約10万人)
〇 平成 15 年の東京の出生数は 98,534 人で、昭和 40 年代後半の第2次ベビ
ーブーム時の半数以下です。平成元年以降は、10 万人前後で推移しています。
(都内の就学前の子どもは増加)
○ 一方、都内の就学前の子ども(0∼5 歳)の数は、平成 9 年(561,877 人)
以降増加に転じ、平成 16 年 1 月 1 日現在で 587,675 人と、約 2 万 6 千人増
加しています。
○
東京の合計特殊出生率は全国最低を更新していますが、転入などの社会増によ
り、就学前の子どもの数はここ数年増加していることがわかります。
(年少人口の減少)
〇 出生数の減少は、そのまま、日本における 14 歳以下の年少人口の減少をもた
らしています。
平成9年に、我が国の人口は、歴史上初めて、高齢者人口が年少人口を上回り
ました。以後も、高齢化と少子化は同時に進行し、その差はますます拡大してい
ます。
(東京は一足早く「少子社会」に)
○ 東京についてみると、全国よりも 2 年ほど早く、平成7年に高齢者人口が年
少人口を上回りました。東京は、全国に先駆けて少子・高齢社会を迎えたといえ
ます。
- 16 -
■
出生数の推移(全国・東京都)
(千人)
(千人)
2,500
500
209万1,983人
(昭和48年)
450
2,000
400
350
東 300
京
都
250
出
生
数 200
112万3,610人
(平成15年)
23万2,695人
(昭和46年)
1,500
全
国
出
生
数
1,000
9万8,534人
(平成15年)
150
100
500
東京都(左目盛)
全 国(左目盛)
50
0
昭和35年
0
40
45
50
55
60
平成2
7
12
厚生労働省「人口動態統計」
■
都内の就学前児童数(0∼5歳)の推移
人
700,000
678,593
651,916
650,000
626,006
606,921
600,000
590,398
573,903
566,035
561,890 561,877 564,107
569,264
574,501 576,485
581,553
586,122 587,675
550,000
500,000
450,000
H元
H2
H3
H4
H5
H6
H7
H8
H9
H10
H11
H12
H13
H14
東京都総務局「住民基本台帳による東京都の世帯と人口」(各年1月1日現在)
■
年齢別人口の推移と予測(全国、東京都)
30
全国0∼14歳
25
20
東京都0∼14歳
全国0∼14歳
東京都65歳以上
全国65歳以上
東京都0∼14歳
15
全国65歳以上
10
東京都はH7に65歳以上の割合が
14歳以下の割合を上回った
5
0
昭和45
東京都65歳以上
50
55
60
平成2
7
12
17
22
総務省「国勢調査」(昭和 45 年から平成 12 年)
国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成 14 年1月推計)
」
- 17 -
27年
H15
H16
2 少子化の直接の要因
少子化の直接の要因は、「未婚化・晩婚化」「初産年齢の上昇」
「夫婦の出生力そ
のものの低下」と言われています。
ここでは、まず、それらの現状についてみていきます。
(1) 未婚化・晩婚化
(未婚化・晩婚化)
○ 全国の年齢別の未婚率の推移をみると、男女とも昭和 50 年以降一貫して上昇
しており、平成 12 年には、20 台後半の女性の未婚率は 5 割を超えました。
平成 12 年と昭和 55 年とを比較してみると、20 年の間に 30 歳代前半の未
婚率は、男女とも2倍以上になっています。
○
平均初婚年齢も、男女とも約 30 年間上昇傾向が続いており、平成 15 年には、
夫 29.4 歳、妻 27.6 歳と戦後最高になりました。
特に、女性の初婚年齢の増加速度が速く、25.0 歳から 26.0 歳になるまでに
は 15 年かかりましたが、平成 4 年に 26.0 歳になってから、平成 12 年に 27.0
歳になるまでは、わずか 8 年しかかかっていません。
○
我が国では、子どもは、法律上の婚姻夫婦から生まれる場合が 98.07%と高
いため、結婚しない人の増加(未婚化)は、出生数に影響を与えることになりま
す。
○
また、未婚率の上昇は、平均初婚年齢の上昇(晩婚化)につながります。晩婚
化は出生年齢を引き上げるため、出生率の低下につながっていきます。
(高い東京の未婚率)
〇 未婚率(平成 12 年)を 30 歳代前半女性についてみると、全国が 26.6%で
あるのに対して、都は 37.6%と 11.0 ポイント高く、25 年前(昭和 50 年)
の 14.4%に比べ約 2.6 倍になっています。
○
また、30 歳代前半男性の未婚率(平成 12 年)についても、全国が 42.9%
であるのに対して、都は 54.2%と 11.3 ポイント高く、25 年前(昭和 50 年)
の 25.7%に比べて約2.1 倍になっています。
(平均初婚年齢も、男女とも全国一高い)
〇 都道府県別の夫婦の平均初婚年齢をみると、東京は、平成 12 年に既に夫 30
歳、妻 28 歳を超え、夫婦とも全国で最も高くなっています。
- 18 -
■
未婚率の推移(全国・東京都)
<男 性>
100
%
90
90
79.4
80
66.2
70
61.1
64.4
75.8
66.9
43.7
70
34.4
32.6
28.1
54.2
48.3
東京都 25∼29歳
東京都 30∼34歳
全 国 25∼29歳
全 国 30∼34歳
10
54.0
48.0
43.4
40
14.4
10
37.6
30.8
30.6
24.0
20.9
20
40.2
36.6
32.0
30
14.3
65.3
59.5
53.1
50
42.9
37.3
21.5
20
69.3
25∼29歳
30∼34歳
25∼29歳
30∼34歳
60
40.1
25.7
東京都
東京都
全 国
全 国
80
55.1
48.3
40
30
74.0
70.4
60.4
60
50
<女 性>
%
100
24.1
19.5
17.3
9.1
10.4
55年
60年
26.6
19.7
13.9
7.7
0
0
昭和50年
55年
60年
平成2年
7年
昭和50年
12年
平成2年
7年
12年
総務省「国勢調査」
■
平均初婚年齢の推移(全国・東京都・神奈川県)
年齢(歳)
32.0
31.0
30.1
30.0
28.0
28.6
27.6
27.4
27.0
26.0
25.0
29.3
29.0
29.0
27.0
25.5
25.1
28.4
29.6
28.8
27.3
26.7
26.3
26.1
26.2
25.9
25.9
25.7
25.2
28.5
28.4
27.8
29.7
29.0
28.7
28.2
29.5
30.4
28.8
28.0
27.6
26.7
27.0
29.0
28.3
27.7
27.2
30.7
30.5
29.9
30.2
29.1
29.4
28.7
28.4
28.0
28.2
27.6
27.4
26.3
全 国 夫
全 国 妻
東京都 夫
東京都 妻
神奈川県 夫
神奈川県 妻
25.5
24.7
24.0
23.0
昭和50年
55年
60年
平成2年
7年
12年
13年
14年
15年
厚生労働省「人口動態統計」
■
嫡出でない子の割合
アメリカ
アイスランド
2003
1980
2002
2003
嫡出でない
子の割合
1.93
0.80
33.96
63.60p
スウェーデン
2003
ノルウェー
デンマーク
年
日
本
年
嫡出でない
子の割合
44.30
43.10p
40.00
31.30p
フランス
イギリス
フィンランド
オランダ
2002
2003
2003
2003
56.00
ドイツ
2003
26.20p
2003
50.00
スペイン
2003
23.20e
2003
44.90
イタリア
2002
10.80e
内閣府「少子社会白書」(平成 16 年)
資料:日本は厚生労働省「人口動態統計」
、米国は疾病管制局(CDC)資料、その他の国は Euro-Stat による。
注:e は推計値、pは速報値
- 19 -
○ 平成 15 年では、平均初婚年齢が夫 30.0 歳、妻 28.0 歳を超えているのは全
国で東京と神奈川だけですが、神奈川が夫 30.2 歳、
妻 28.2 歳であるのに対し、
東京はそれぞれ 30.7 歳、28.7 歳と、いずれも 0.5 歳上回っています。
(2) 初産年齢の上昇
○
全国の第一子出生時の母の平均年齢も上昇傾向にあり、平成 15 年は 28.6 歳
になっています。
(東京の初産年齢は、全国よりも1歳以上高い)
○ 東京についてみると、第一子出生時の母の平均年齢は 30.0 歳で、全国平均よ
り 1.4 歳高くなっています。
(3) 夫婦の出生力の低下
○
夫婦の平均子ども出生数を、ほぼ子どもを生み終えた結婚持続期間 15∼19
年の夫婦についてみると、ここ 30 年間、2.2 人前後で安定していますが、近年、
結婚持続期間 14 年未満の夫婦では、夫婦の出生力の低下傾向が指摘されていま
す。
〇 妻の世代別の平均子ども出生数をみると、近年、25∼39 歳のすべての年齢層
で、子ども数が減少傾向にあります。
(東京は、ひとりっ子の割合が高い)
○ 出生順位別の構成割合をみると、東京では第一子の割合が 53.2%と半数を超
え、全国平均よりも高くなっています。また、第二子及び第三子の構成割合は全
国平均よりも低く、ひとりっ子の家庭が多くなっています。
- 20 -
■
第一子出生時の母の平均年齢の推移(全国・東京都)
年齢(歳)
30.5
30.0
30.0
29.7
29.5
29.5
29.3
29.2
29.0
28.6
28.5
28.3
28.2
28.0
27.9
28.0
全 国
27.5
東京都
27.0
平成11年
平成12年
平成13年
平成14年
平成15年
厚生労働省「人口動態統計」
■
結婚持続期間別にみた平均子ども出生数の推移(全国)
人
2.50
2.19
2.25
2.16
2.23
2.16
2.19
2.16
2.21
1.92
1.95
2.23
2.19
2.10
2.00
1.75
2.21
2.04
1.96
5∼ 9 年
10∼ 14年
15∼ 19年
1.84
1.75
1.71
H9
H14
1.50
S52
S57
S62
H4
国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基礎調査」
■
妻の世代別平均子ども出生数の推移(全国)
人
2.50
2 .1 6
2 .1 6
2 .1 4
2 .1 5
2 .0 6
2.00
1 .9 9
1 .9 9
1 .9 8
1 .6 1
1 .3 6
1.00
0.50
1 .9 0
1 .7 6
1.50
1 .2 8
1 .3 2
1 .5 2
0 .9 6
1 .0 9
0 .9 5
0 .8 5
0 .7 5
0 .7 2
0 .6 9
0 .6 8
S62
H4
H9
0 .5 0
0.00
S52
S57
国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基礎調査」
- 21 -
H14
20∼ 24歳
25∼ 29歳
30∼ 34歳
35∼ 39歳
3 少子化の要因の背景
〇
では、こうした現象には、どのような背景があるのか、東京に特徴的な点も併
せて考えていきます。
(1) 女性の社会進出等
ア 高学歴化
○
近年、横ばい傾向にあるものの、昭和 40 年代以降、女性の大学等高等教育
機関への進学率は、ほぼ一貫して上昇しています。女性の最終学歴別未婚率を
年齢階層別に比較すると、いずれの階級でも高学歴の女性の未婚率は、おおむ
ね高くなっています。
○
一方、男性についてみると、女性に比べて高学歴化が早く進み、昭和 50 年
には大学進学率が 41.0%になっています。未婚率についてみると、昭和 55
年に行われた国勢調査において、25 歳から 29 歳の未婚率が 55.1%となり、
はじめて 5 割を超えました。
○
女性の場合でも、大学進学率が 3 割を超えた平成 12 年に、25 歳から 29
歳の未婚率が 54.0%と半数を超えており、男女双方の高学歴化が晩婚化の背
景にあると考えられます。
(東京では、女性の在学者の割合が高い)
○
女性の 15 歳以上人口に占める在学者の割合をみると、東京は 8.3%と全国
(7.5%)と比較して非常に高くなっています。
○
東京のほかに、在学者の割合が高い都道府県は、京都(9.2%)
、奈良(8.8%)、
埼玉(8.2%)、神奈川(8.1%)などですが、奈良県を除きすべての府県で平
均初婚年齢が全国平均を上回っています。
イ 働く女性の増加と職場環境等
○
女性雇用者数の推移をみると、平成 14 年に一度減少したものの、15 年に
は再び増加し、2,177 万人になりました。雇用者総数に占める女性の割合は、
昭和 50 年以降一貫して上昇しています。
○
また、平成15年の、15 歳から 64 歳人口に占める労働力率も、男性が前
年に比べて 0.2 ポイント低下したのに対し、60.0%と前年に比べて 0.3 ポイ
ント上昇しています。
- 22 -
■
大学進学率と未婚率(全国)
50.0%
大学進学率
80.0%
45.0%
69.3%
66.9%
64.4%
40.0%
54.0%
60.4%
35.0%
48.0%
55.1%
30.0%
25.0%
41.1%
20.0%
60.0%
40.0%
30.6%
30.0%
24.0%
20.6%
15.0%
70.0%
50.0%
40.2%
48.3%
未婚率
大学進学率 男
大学進学率 女
未婚率(25∼29歳) 男
未婚率(25∼29歳) 女
20.0%
10.0%
10.0%
5.0%
0.0%
0.0%
S30
S35
S40
S45
S50
S55
S60
H2
H7
H12
文部科学省「学校基本調査」、総務省「国勢調査」
■
女性の15歳以上人口に占める在学者の割合と平均初婚年齢
%
年齢(歳)
15
29
28.7
14
28.5
28.2
13
27.8
27.8
27.8
27.8
28
27.6
27.6
12
27.5
11
27
10
9.2
9
8.3
8
8.1
26.5
8.2
7.9
7.5
8.8
在学者割合(%)
(女性)
平均初婚年齢(歳)
(女性)
26
7.5
25.5
7
6
25
全 国
東 京
神奈川
千 葉
埼 玉
京 都
大 阪
奈 良
総務省「国勢調査」(平成 12 年)
■
雇用者数の推移(全国)
雇用者数
女性
雇用者全体に占める女性割合
(万人)
7000
6000
3 3 .2 %
3 2 .0 %
3 4 .1 %
3306
3647
3 7 .9 %
3 8 .9 %
5263
4 0 .0 %
4 0 .7 %
4 0 .8 %
3971
45
40
5356
5369
5331
5335
4835
5000
4000
3 5 .9 %
(%)
4 0 .4 %
4313
35
30
25
20
3000
15
2000
10
1000
1096
1168
1354
1548
1834
2048
2140
2168
2161
2177
0
5
0
昭和45
(1970)
50
(1975)
55
(1980)
60
(1985)
平成2
(1990)
総務省「労働力調査」
- 23 -
7
(1995)
12
(2000)
13
(2001)
14年
(2002)
15年
(2003)
(東京は、若い年齢層で女性有業者の割合が高い)
○
都内の有業者数をみると、男性は平成 4 年をピークに減少している一方、女
性は一貫して増加しています。
○
東京では、若い年齢層(25∼34 歳)の女性の有業率が全国と比べて高くな
っています。
(東京では、いわゆる「M字型カーブの底」の年齢層が高い)
○
我が国では、女性は 20 歳代前半に就職、25∼34 歳で結婚・出産等のため
離職、40 歳代に再就職という行動が見られ、女性の有業率がいわゆる「M字
型カーブ」を形成しています。
○
平成 14 年においては、このカーブの底が、全国では 30∼34 歳層であるの
に対し、東京では 35∼39 歳層に位置しており、晩産化の傾向が読み取れます。
同様の傾向は、神奈川でも見られます。
(女性の就業と出生率との関係)
○
女性の就業に関する人々の意識をみると、
「夫は外で働き、妻は家庭を守るべ
きであるか」という問いに対し、
「賛成」
「どちらかといえば賛成」が 45.2%、
「反対」
「どちらかといえば反対」が 48.9%と賛否はほぼきっこうしています。
○ 「女性は結婚したら、自分自身のことより、夫や子供など家族を中心に考えて
生活した方がよい」については、
「賛成」
「どちらかといえば賛成」が減少したと
はいえ、52.3%と過半数を占め、
「反対」
「どちらかといえば反対」の 42.7%を
上回っています。
○
女性の働きにくさの理由として、「育児、介護休業制度が整備されていない」
52.0%、「育児、保育施設が十分でない」50.3%、「男は仕事、女は家庭とい
う社会通念がある」33.5%などを指摘する調査結果もあります。
○
働く女性が増加する一方、固定的な性別役割分担意識や、育児休業等の制度
を活用しづらい職場環境、不十分な保育サービスなど、仕事と育児を両立させ
る環境が整っていないことが、出生率に影響を与えていると推測できます。
○
実際、仕事と育児を両立させる環境が整っている国では、女性の労働力率が
高くても合計特殊出生率は低いわけではなく、スウェーデン(女性の労働力率
76.1%)やデンマーク(73.6%)、ノルウェー(69.2%)の合計特殊出生率
をみると、それぞれ 1.65、1.72、1.75と比較的高い水準にあります。
○
一方、アジア諸国についてみると、平成 15 年の合計特殊出生率は、韓国 1.19、
香港 0.94、シンガポール 1.26、台湾が 1.24 です。タイの 1.80(平成 14
年)を除き、すべて日本を下回っています。
- 24 -
■
都内の有業者数
(千人)
4,500
4,047
3,881
4,000
4,011
3,949
2,667
2,705
3,713
3,583
3,483
3,500
3,000
2,588
2,340
2,500
2,180
2,000
1,949
1,824
1,500
男性
女性
1,000
S52
S54
S57
S62
H4
H9
H14
東京都総務局「都民の就業構造」(平成 14 年)
■
女子の年齢階級別有業率
%
80.0
72.3
71.5
69.4
70.0
67.1
63.4
61.0
68.7
61.1
64.3
60.0
56.8
全国
東京都
67.0
66.8
68.4
59.0
60.2
58.3
50.0
45.1
40.0
39.5
30.0
25.8
20.0
27.0
18.4
17.3
10.0
0.0
15∼
19歳
20∼
24歳
25∼
29歳
30∼
34歳
35∼
39歳
40∼
44歳
45∼
49歳
50∼
54歳
55∼
59歳
60∼
64歳
65∼
69歳
総務省「就業構造基本調査」(平成 14 年)
■
女性の就業に関する意識
○「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という考え方について
平成16年 1 2 .7 %
3 2 .5 %
2 7 .4 %
2 1 .5 %
賛成
どちらかとえいば賛成
わからない
どちらかとえいば反対
反対
5 .9 %
平成14年
1 4 .8 %
3 2 .1 %
2 7 .0 %
2 0 .0 %
6 .1 %
0%
20%
40%
60%
80%
100%
○「女性は結婚したら、自分自身のことより、夫や子どもなど家族を中心に
考えて生活した方がよい」という考え方について
1 7 .6 %
平成16年
3 4 .7 %
2 8 .3 %
1 4 .4 %
5 .0 %
2 0 .7 %
平成14年
3 4 .8 %
2 5 .2 %
1 3 .5 %
5 .8 %
0%
20%
40%
60%
80%
100%
内閣府「男女共同参画社会に関する世論調査」(平成 16 年)
- 25 -
賛成
どち らかとえいば賛成
わからない
どち らかとえいば反対
反対
○
日本も含め、アジア諸国に見られるこうした現象は、女性の社会進出が急速
に進んだ結果、子育て関連の政策や男女の役割分担に関する社会の意識変革が
追いついていないためといえます。
(2) 価値観の多様化
(結婚適齢期に対する意識の希薄化)
○
いずれは結婚しようと考える未婚者の割合は、約 9 割弱で推移しています。
しかし、結婚する意志のある未婚者のうち、
「ある程度の年齢までには結婚する
つもり」とする人は男女とも減少する一方で、
「理想の相手が見つかるまでは結
婚しなくてもかまわない」とする人は、5 割(男性 50.5%、女性 55.2%)を
超えています。
(独身生活を「選ぶ」人が増えている)
○
独身にとどまっている理由をみると、25 歳未満の層では「まだ若すぎる」
「必
要性を感じない」、あるいは「仕事(学業)に打ち込みたい」など、結婚するた
めの積極的な理由がないという回答が目立ちます。
○
25 歳以上になると、男女とも「適当な相手にめぐり会わない」が最も多く
なりますが、「必要性を感じない」「自由や気楽さを失いたくない」など、この
年代でも結婚に必然性を感じない人が多く、独身にとどまっていることを「選
ぶ」人が増えつつあるといえます。
(子どもをもつことへの価値観の変化)
○ 「結婚しても必ずしも子どもをもつ必要はない」という考え方について、20
歳以上の男女に尋ねたところ、
「賛成」
「どちらかといえば賛成」は 41.4%、
「反
対」
「どちらかといえば反対」は 51.4%となっていますが、若年層ほど「賛成」
の割合が高く、20 歳から 29 歳まででは、
「賛成」が6割以上を占めています。
○
また、子どもをもつことが理想とする夫婦に、その理由を尋ねたところ、約
8割の人が「生活が楽しく豊かになるから」と答える一方、
「子どもは老後の支
え」(19.0%)、「夫や親など周囲が望むから」(11.5%)という外的な理由は
少なくなっています。
(3) 子育てに対する負担感の増大
(子育てに対する負担感)
〇
妻が考える理想の子ども数と、実際にもつ子ども数を平均値で比べると、理
想は 2.56 人、平均出生児数は 2.23 人と、昭和 52 年以降、常に理想の子ど
■ 女性が働きにくい理由
- 26 -
52.0%
育児、介護休業 制度が整備 されてい ない
50.3%
育児、保育施設が十分でない
48.8%
働く場 が限られている
33.5%
男は仕事 、女は家庭 という社会通念 がある
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
内閣府「平成 13 年度国民生活選好度調査」
■
子どもをもつことへの価値観
○「結婚しても必ずしも子どもをもつ必要はない」という考え方について
2 0 .6 %
平成16年
2 0 .8 %
2 7 .2 %
2 4 .2 %
7 .2 %
平成16年
20∼29歳
3 2 .1 %
3 0 .1 %
1 9 .4 %
賛成
どちらかとえいば賛成
わからない
どちらかとえいば反対
反対
1 1 .0 %
7 .3 %
2 2 .0 %
平成14年
1 8 .0 %
2 7 .4 %
2 6 .1 %
6 .5 %
0%
20%
40%
60%
80%
100%
内閣府「男女共同参画社会に関する世論調査」(平成 16 年 11 月)
■
子どもをもつことを理想と考える理由
81.6%
子どもがいると生活が楽しく豊かになるから
55.6%
結婚をして子どもをもつことは自然なことだから
39.6%
好きな人の子どもをもちたいから
33.2%
子どもは夫婦関係を安定させるから
26.6%
子どもは将来の社会の支えとなるから
19.0%
子どもは老後の支えになるから
11.5%
夫や親など周囲が望むから
6.9%
子どもをもつことで周囲から認められるから
0%
10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90%
*
*理想子ども数が1人以上と答えた初婚どうしの夫婦。複数回答
国立社会保障・人口問題研究所「第 12 回出生動向基本調査」
(平成 14 年)
も数を下回っています。
- 27 -
○
その理由としては、次のようなものが挙げられています。
・子育てや教育にお金がかかりすぎる
62.9%
・高齢で産むのはいやだから
33.2%
・育児の心理的・肉体的負担
21.8%
・子どもがのびのび育つ社会環境でない 20.4%
・健康上の理由
19.7%
・仕事に差し支えるから
17.1%
大都市では「家が狭いから」も理由になっています。
(国立社会保障・人口問題研究所「第 12 回出生動向基本調査」
・平成 14 年)
○
同調査では、「夫の家事・育児への協力が得られないから」という答えも 1
割以上ありました。
○
また、平成 16 年に内閣府が行った世論調査において、
「子育てのつらさ」と
はどのようなことと思うか尋ねたところ、
「子どもの将来の教育にお金がかかる
こと」、「子どもが小さいときの子育てにお金がかかること」、「自分が思ったよ
うに働けないこと」などが上位に挙げられています。
○
少子化対策に関する政策評価に当たっての調査でも、
「子どもを持ちたいと思
えるようになるために望まれるもの」として、
・ 教育に伴う経済的負担の軽減
・ 仕事と子育ての両立のための雇用環境の整備
・ 教育費以外の経済的負担の軽減
・ 保育サービス等子育て支援サービス
が上位になっています。
(出産や子育てと女性の就業)
○
内閣府の調査によると、一般的に女性が職業を持つことについて、
「子どもが
できても、ずっと職業を続ける方がよい」が 40.4%と最も高くなっています。
次いで、
「子どもができたら職業をやめ、大きくなったら再び職業を持つ方がよ
い」が 34.9%、「子どもができるまでは、職業を持つ方がよい」が 10.2%と
なっています。
○
しかし、出生前後の母親の就業状況についてみると、出生1年前は有職者が
半数を占めていたものの、出生時には無職が 8 割近くになっており、妊娠や出
産を機に離職する女性が多いことが分かります。
○
■
また、結婚・出産により退職し、再就職した者の勤務形態をみると、正社員
が約 4 割、パート等の非正社員が 53.5%という調査結果がでています。
理想の子ども数と実際の子ども数
- 28 -
4.5人
4.0人
平均出生児数
理想子ども数
4.27
3.5人
3.60
3.50
3.0人
2.83
2.5人
2.61
2.62
2.67
2.64
2.20
2.19
2.23
2.19
昭和47年
昭和52年
昭和57年
昭和62年
2.53
2.56
2.21
2.21
2.23
平成4年
平成9年
平成14年
2.65
2.0人
1.5人
1.0人
0.5人
0.0人
昭和15年
昭和27年
昭和32年
昭和37年
昭和42年
内閣府「少子社会白書」(平成 16 年)
■
子育てのつらさ
39.1%
子どもの将来の教育にお金がかかる こと
21.6%
自分の自由な時間がなくなる こと
20.1%
子どもの相手は体力や根気がいる こと
18.1%
子どもが小さいときの子育てにお金がかかる こと
12.8%
自分が思ったよ うに働けないこと
0%
10%
20%
30%
40%
50%
内閣府「社会意識に関する世論調査」(平成 16 年)
■
子どもをもちたいと思えるようになるために、特に充実が望まれるもの
58.6%
教育に伴う経済的負担の軽減
46.1%
両立のための雇用環境
36.7%
教育費以外の経済的負担の軽減
33.0%
保育サー ビ ス等子育て支援サー ビ ス
31.1%
住まい・ まち づ くり
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
総務省「少子化対策に関する政策評価」(平成 16 年)
■
女性が職業をもつことについて
女性は職業をもたない
方がよ い
2 .7 %
平成16年
1 0 .2 %
4 0 .4 %
3 4 .9 %
6 .7 %
2 .3 %
2 .8 %
結婚す る までは職業を
もつ方がよ い
子どもができる までは、
職業をもつ方がよ い
子どもができてもずっと
職業を続ける 方がよ い
4 .4 %
平成14年
9 .9 %
3 7 .6 %
3 6 .6 %
6 .2 %
1 .1 %
4 .2 %
子どもができたら職業を
やめ、大きくなったら再
び 職業をもつ方がよ い
その他
わからない
0%
20%
40%
60%
内閣府「男女共同参画社会に関する世論調査」(平成 16 年)
- 29 -
80%
100%
○
このように、就労継続や再就職が難しいことや、年功賃金等キャリアの中断
が不利益となる賃金・就労構造など、女性が子育てを選択することによる機会
費用が大きいことも、子育てに対する負担感が大きい一因と考えられます。
(4) 若者の社会的自立の遅れ
○
結婚しない・結婚できない理由として、25∼34 歳では、(2)で示したよう
に、
「適当な相手にめぐり会わない」
「必要性を感じない」等に加え、
「結婚資金
が足りない」、「住宅のめどが立たない」などもあげられています。
○
若年失業者やフリーターの増加など、若者が社会的に自立することが困難な
社会経済状況や、親と同居する未婚者(いわゆるパラサイトシングル)が増加
している状況が、結婚や子どもの出生に影響を与えていると指摘されています。
(高い若年失業率)
○
我が国の完全失業率(平成 16 年)は 4.7%ですが、20∼24 歳では 9.0%
と高い水準になっています。
○
一方、東京都の完全失業率は、5.0%で全国平均より高くなっています。
○
年齢階級別にみると、男女とも、
「55 歳∼64 歳」の男性を除き、若い世代ほ
ど失業率が高くなっています。男性は前年に比べ、「34 歳以下」で上昇してお
り、特に「25∼34 歳」では、平成9年以来過去最高の 6.3%になっています。
(全国のフリーター数)
○
パートやアルバイトなどの不安定就労を繰り返す、いわゆるフリーターは、
平成 4 年の 101 万人から平成 15 年には 217 万人と増加しています。
(低いパートタイムの賃金水準)
○
一般労働者とパートタイム労働者における賃金を比較すると、年齢が高くな
るに従って差が大きくなっています。
○
30 歳代の男女の年収をみると、30∼34 歳では、
一般労働者の男性が約 489
万円、女性が約 372 万円、これに対し、パートタイム労働者は男性が約 152
万円、女性が約 122万円となっています。
○
35∼39 歳になると、一般労働者では男性が約 577 万円、女性が約 395
万円であるのに対し、パートタイム労働者では、男性が約 159 万円、女性は
約 119 万円となっています。
- 30 -
■
出産前後の母親の就業状況
54.4%
出生1年前
44.5%
有職
無職
23.0%
出生時
77.0%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
厚生労働省「出生前後の就業変化に関する統計」(平成 15 年)
■
再就職時の勤務形態(結婚・出産により退職した者)
7.3%
38.1%
53.5%
正社員
短時間の正社員
非正社員
不明
1.6%
(財)21 世紀職業財団「キャリア形成と仕事と家庭の両立に関する意識調査」(平成 14 年)
■
完全失業率の推移(全国・東京都)
6.0%
5.6%
5.5%
5.5%
5.0%
5.0%
5.2%
4.9%
4.5%
4.1%
4.0%
3.5%
5.0%
5.0%
4.7%
5.3%
5.4%
4.7%
5.0%
4.7%
4.1%
3.4%
3.0%
H9
H10
H11
H12
H13
総務省「労働力調査」
- 31 -
H14
H15
H16
全国
東京
○
一般労働者の年収をパートタイム労働者の年収と比較すると、男女ともほぼ
3倍になります。
また、一般労働者は、年齢層が高くなると年収も高くなりますが、パートタ
イム労働者の年収には、年齢による差は、ほとんどありません。
- 32 -
■
全国のフリーターの数
(万人)
0
50
100
150
200
250
50
昭和57年
79
昭和62年
101
平成4年
151
平成9年
209
平成14年
217
平成15年
厚生労働省「労働経済の分析」(平成 16 年)
■
就業形態別賃金推移
(万円)
800
一般労働者
(男性)
パート労働者
(男性)
一般労働者
(女性)
パート労働者
(女性)
700
600
671
634
577
489
500
400
400
666
637
395
372
392
377
337
314
368
356
280
300
243
208
200
100
71
68
99 103
143 130
152
159
122
119
180
178
166
158
119
121
123
128
0
18∼19歳
20∼24歳
25∼29歳
30∼34歳
35∼39歳
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(平成 15 年)
- 33 -
40∼44歳
45∼49歳
50∼54歳
55∼59歳
4 子どもと子育て家庭をめぐる社会状況
これまでは、全国と東京の少子化の状況をみてきました。
では、現実には、子どもと子育て家庭はどのような問題に直面しているのでしょ
うか。
ここでは、子どもと子育て家庭をめぐる社会状況について検証します。
(1) 家庭と地域社会
(東京の子育て家庭の9割が核家族)
○
6 歳未満の子ども等がいる子育て家庭世帯に占める核家族世帯の割合につい
てみると、全国では 78.6%であるのに対して、東京では 91.3%と高い比率と
なっています。
(少ない男性の家事・育児時間)
○
6 歳未満の子どものいる家庭における家事関連時間について夫婦で比較する
と、夫の平日の家事関連時間は 21 分、有業の妻は 5 時間。土・日曜日でも夫
は 2 日間で約 2 時間、有業の妻は 10 時間以上となっています。
○
労働時間を減らして育児に関わりたいという父親は 29.0%いますが、実現
できた父親は 6.5%にとどまっています。また、父親の帰宅時間が夜 11 時を
超える割合は、全国で 13.7%ですが、南関東では 20.5%となっています。
(地域とのつきあい)
○
家庭における養育上の問題として「親類や近所づきあいが乏しい」をあげる
親たちは、8.2%(平成元年)から 13.0%(平成 11 年)へと増加しています。
(地域社会への期待)
○
また、地域社会での住民どうしの助け合いとして望ましい活動として、以下
のようなものが挙げられています(内閣府「少子化対策に関する特別世論調
査」・平成 16 年)。
・子育てに関する悩みを気軽に相談できるような活動 52.3%
・親どうしで話ができる仲間づくりの活動
41.3%
・不意の外出などに子どもを預かる活動
31.8%
・子育て関連情報を簡単に入手しあえるような活動
31.8%
(子育て不安等)
〇 核家族家庭の母親のうち、「子どもとの接し方に自信がない」という割合が 4
割を超えています。
〇
「あなたは自分の子どもが生まれるまでに、他の小さな子どもさんに食べさ
せたり、おむつを替えたりした経験はありましたか」という質問に対して、
「ま
- 34 -
■
6 歳未満の親族のいる世帯の家族類型(全国・東京都)
9 1 .3 %
東京
8 .7 %
核家族世帯
その他
7 8 .6 %
全国
0%
20%
40%
2 1 .4 %
60%
80%
100%
総務省統計局「国勢調査」(平成2・12 年)
■
第一子が生まれた時の父親の働き方の変化(希望と現実)
56.0%
58.0%
これまで と変わらな い働き方をす る
56.7%
19.3%
収入をふやす
4.2%
労働時間 を増やす
12.9%
6.5%
労働時間 を減 らす
希望
現実
29.0%
6.8%
出勤日を変える
3.7%
勤務時間 をシフトする
3.2%
7.5%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
厚生労働省「子育て支援施策等に関する調査研究」(平成 15 年)
■
地域社会における住民同士の助け合いとして望ましい活動
52.3%
子育てに関する悩みを気軽に相談できるような活動
41.3%
子育てをする親同士で話しができる仲間づくりの活動
不意の外出の時などに子どもを預かる活動
31.8%
子育てに関連した情報を簡単に入手しあえるような活動
31.8%
30.4%
子育て家庭の家事を支援する活動
0%
10%
内閣府「少子化対策に関する特別世論調査」(平成 16 年)
- 35 -
20%
30%
40%
50%
60%
ったくない」と答えた親は、昭和 55 年には 38.8%でしたが、平成 15 年
の調査では 55.5%と半数以上になっています。
○
都内の救急医療機関に搬送された 14 歳以下の子ども(年少人口)の数をみ
ると、近年、年少人口が減少しているにもかかわらず、増加傾向にあります。
平成6年を 100 としてみた場合、平成 15 年の年少人口は 92、一方、救急
搬送人員は 165 と大幅に伸びています。
この一因には、子どもの健康に関する保護者の不安が大きくなっていること
もあると思われます。
(子育ての負担感)
○
また、共働き家庭の母親に比べて、在宅で子育てをしている母親の方が、子
育ての負担感を感じる割合が高いとの調査結果もあります。
○
父親の育児の状況についてみても、
「子どもの遊び相手をする」「子どもを風
呂にいれる」
「子どもの食事の世話をする」など 10 項目について尋ねたところ、
「ほとんど毎日している(していた)」という回答は、ほぼすべての項目で、共
働き家庭が共働きでない家庭を上回っています。
○
在宅で乳幼児を子育てしている母親が希望する「あればよい在宅支援サービ
ス」は、
「緊急時やリフレッシュのための一時保育」が上位に挙がっており、子
育ての負担感が大きいことが伺えます。
(子育ての経済的負担)
○
経済的負担の重さについては、子ども一人を大学まで進学させた場合(小中
高は公立。幼稚園・大学私立で試算)の子育てコストは 2,400 万円余りとの
試算があります。
(2) 仕事と子育て
(子育て家庭の共働き率)
○
東京の就学前の子どもを育てる家庭の共働き率は、全国と比較すると低く、
全国は 32.8%に対し、東京都では 28.8%となっています。
○
東京都の調査によると、都内の子育て家庭の母親が仕事を辞めた理由は、結
婚 36.1%、出産 39.9%、育児 8.8%となっており、全体の8割以上を占めて
います。
(育児休業の取得状況)
〇
育児休業制度の規定状況をみると、育児休業制度の規定のある事業所の割合
は、事業所規模5人以上 29 人未満で 57.5%、
30 人以上 99 人未満で 78.0%、
- 36 -
■ 年少人口と救急搬送人員(14 歳以下)の推移
180
165
157
160
144
138
140
129
124
120
109
100
113
114
100
98
96
95
94
H7
H8
H9
H10
93
80
H6
H11
年少人口
92
92
92
H12
H13
H14
92
H15
救急搬送人員
東京消防庁「救急活動の実態」、東京都総務局「住民台帳による東京都の世帯と人口」
■
育児の負担感(子育て層の女性)
29.1%
共働き
片方のみ
就労等
43.4%
45.3%
0%
27.5%
31.8%
20%
40%
負担感大
負担感中
負担感小
22.9%
60%
80%
100%
(財)こども未来財団「子育てに関する意識調査」(平成 13 年)
■
在宅の母親の希望するサービス
緊急時に預かってくれる
46.1
リフレッシュを目的として預かってくれる
20.0
夜間早朝休日などに預かってくれる
8.9
自己啓発等の理由で預かってくれる
3.6
ボランティア活動時に預かってくれる
0.8
特にない
17.8
0%
5%
10%
15%
20%
25%
30%
35%
東京都福祉局「平成 14 年度東京都社会福祉基礎調査」
■
最年少の子どもが就学前の家庭における共働き率
27.7%
平成2年
33.9%
東京都
全 国
28.8%
平成12年
32.8%
20.0%
22.0%
24.0%
26.0%
28.0%
30.0%
総務省「国勢調査」(平成2年・12年)
- 37 -
32.0%
34.0%
36.0%
40%
45%
50%
100 人以上では9割を超えています。
○
しかし、現実には、育児休業制度の規定がある企業においても、女性の育児
休業取得率は 73.1%、男性の育児休業取得率(配偶者が出産した者に占める
育児休業者の割合)に至っては、わずか 0.44%にすぎません。
○
父親が育児休業を取得しなかった理由としては、
「父親が仕事の都合がつかな
かった(仕事が中断できない、職場で理解が得られない等)」が 48.6%で最多
という調査結果もあります。
○
東京都についてみると、育児休業規定のある企業は、全体で 84.0%になり
ます。従業員規模が大きいほど規定を設けている割合は高く、従業員規模 100
人未満では 65.4%、100 人から 299 人未満で 86.1%となり、1,000 人以
上では 100%になります。
○
育児休業の取得率は、女性 86.7%、男性 0.24%です。取得者のうち何人が
復職したかをみると、復職率は、女性 82.8%、男性は 100%です。女性の育
児休業取得者のうち、1割以上が復職予定であっても退職しています。
(出産・子育てをしやすくするために必要なこと)
○
出産や子育てをしやすくするために必要なこととして、母親は以下のことを
挙げています(3 つ以内の複数回答)(東京都福祉局「平成 14 年度東京都社
会福祉基礎調査)。
・子育てに理解のある職場環境の整備
43.4%
・子どもが病気やケガのときの休暇制度
40.7%
・育児手当などの充実
29.6%
・子どもの遊び場環境の整備
27.6%
・仕事時間を短縮できる制度
24.8%
・職場内保育施設の整備
18.1%
・出産育児退職者が復帰できる制度
17.8%
・夜間、休日も利用できる保育サービス
14.9%
(3) 東京の子どもたち
(3歳未満児童の7割以上は家庭で養育)
○ 東京では、0 歳では約 9 割、3 歳未満の児童の 7 割以上が、在宅で育てられ
ており、保育所に子どもを預けている家庭よりも割合が高くなっています。
(都市型保育サービスの需要)
○ 第3次産業の従事者が約8割である東京では、小売業やサービス業、福祉関連
- 38 -
■
父親が育児休業を取得しなかった理由
11.7%
父親 も育児休業 がとれるこ とを 知らなかった
13.3%
父親 が仕事 を休みたくなか った
45.8%
父親 が休む必要 がなかった
46.8%
父親 の給料が 入らないと 経済的 に困るから
48.6%
仕事 の都合がつかなかった
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
日
本労働研究機構「育児や介護と仕事の両立に関する調査」(平成 15 年)
■
3歳未満の子どもの日中の世話
0%
20%
自分あるいは配偶者
40%
1.6%
9.6%
88.8%
1歳未満
0.7%
23.3%
75.9%
1歳
1.0%
27.7%
71.4%
2歳
1.1%
20.8%
78.1%
3歳未満計
60%
自分・配偶者以外
東京都福祉保健局「平成 14 年度東京都社会福祉基礎調査」
- 39 -
80%
100%
無回答
事業など、深夜勤務や不規則・休日勤務に従事する人も多く、こうした多様な勤
務形態に応じた保育サービスのニーズが高くなっています。
○
しかし、本来、こうした家庭の保育ニーズの受け皿となるべき認可保育所では、
必ずしも十分なサービスが提供されているとはいえません。
(零歳児保育は7割で実施)
○ 都内の認可保育所の零歳児保育の実施率は増加しているものの、平成 16 年4
月現在で 1,211 か所、全体(1,629 か所)の 74.3%にとどまります。
(2時間以上の延長保育はわずか5%)
○ 都内の認可保育所の延長保育は、全体の約7割で実施していますが、2 時間以
上の延長を行っているのは、わずか 5.0%です(平成 16 年度末現在)。
(待機児童数)
〇 都内の保育所の待機児童は、平成 16 年 4 月現在 5,223 人になっています。
0∼3 歳児については定員枠が不足している一方、4 歳児については空きがある
にもかかわらず、待機児童が発生しています。
○
待機児童発生の一因として、年齢別の定員枠のミスマッチが挙げられます。
○ また、定員に空きがあるにもかかわらず、待機児童が発生する理由としては、
保育所の所在地や提供されるサービス内容が都民ニーズに合っていないことが
考えられます。
(子どもの意識の変化)
〇 子どもの規範意識や公共心の低下、夢をもてない子ども・自立できない若者の
増加が指摘されています。その背景には、家庭や地域社会の教育力の低下、大人
の倫理観の低下等があると思われます。
○
子どもの現状について、都内に居住する子どもとその保護者、都民、企業に尋
ねたところ、「正しいことをしようとしている子どもが多いと感じているか」に
は、「そうは思わない」など否定的な回答が、都民では 52.9%と半数をこえて
います。
また、「周りの人の役に立とうとする子どもが多いと感じているか」について
も、
「そうは思わない」
「どちらかというとそうは思わない」があわせて、都民で
は7割以上となっています。
○ 同じ質問を子どもにも行ったところ、
「正しいことをしようとしている」につ
いては、「そう思う」など肯定的な回答が半数にのぼります。しかし、年齢が上
がるにつれて否定的な意見が増えており、中学生及び高校生では否定的な回答が
過半数を占めています。
- 40 -
■
都内の認可保育所における零歳児保育・延長保育の実施状況
1400
所
1211
1142
1090
1200
1098
1000
800
1048
1024
986
792
零歳児保育
延長保育
510
600
274
400
200
974
95
184
H元
H4
0
H7
H10
H13
H16
零歳児保育:各年4月1日現在、延長保育:各年度末現在
東京都福祉保健局
■
将来の希望の有無(中学生)
日
本
中
国
韓
国
大きな希望をもっている
29%
91%
46%
なんとかなるだろうと思っている
35%
7%
35%
どうなるかわからない
29%
2%
18%
5%
0%
1%
全く持っていない
(社)日本経済調査協議会「21 世紀の教育を考える」(平成 14 年)
■
社会のルールやマナーを守れない人が多いと思う世代
90%
81.3
80%
n(大 人 ) =1,364
77.5
70%
女
60%
50.1
50%
40%
36.234.0
26.1
30%
20%
10%
男
54.2
15.5
13.1
9.411.3
9.5
就学前
小学生
19.7 17.918.8
24.3
10.6 11.4
4.6 5.6
0%
中学生
10代 後 半
20代
30代
40代
東京都生活文化局「首都圏と東京に関する世論調査」(平成 14 年)
- 41 -
50代
60代
70代 以 上
■
正しいことをしようとしている子ども(大人、一般都民、子ども・学年別)
○
「正しいことをしようとしている子どもが多いと感じているか」
大人 5 .9 %
4 7 .7 %
一般都民 4 .6 %
3 9 .3 %
子ども 1 3 .2 %
9 .22%.5 %
4 1 .6 %
4 0 .9 %
1 9 .2 %
小学5年
3 4 .7 %
1 1 .3 % 3 .1 %
3 1 .2 %
5 1 .1 %
1 3 .4 % 1 .3 %
2 1 .5 %
7 .1 %1 .1 %
中学2年 9 .6 %
3 6 .9 %
3 5 .7 %
1 5 .6 %
2 .3 %
高校2年 1 0 .7 %
3 4 .5 %
3 6 .5 %
1 7 .7 %
0 .6 %
0%
20%
40%
そう思う
どちらかというとそう思う
どちらかというとそうは思わない
そうは思わない
無回答
60%
80%
100%
東京都教育庁「東京の教育に関する都民意識調査」(平成 15 年)
■
人の役に立とうとする子ども(大人、一般都民、子ども)
○
「周りの人の役に立とうとする子どもが多いと感じているか」
2.3%
27.9%
大人
54.6%
12.5% 2.7%
そう思う
どちらかというとそう思う
どちらかというとそうは思わない
そうは思わない
無回答
2.8%
21.2%
一般都民
13.3% 3.3%
59.4%
10.3%
36.9%
子ども
0%
20%
10.9% 1.1%
40.8%
40%
60%
80%
100%
東京都教育庁「東京の教育に関する都民意識調査」(平成 15 年)
■
児童相談所における児童虐待の相談件数の推移(東京都)
3,500
虐待受理
3,000
虐待処理
2,500
約13倍
2,529
2,000
2,353
1,806
2,206
1,500
2,491
1,000
701
594
500
0
221
190
155
160
195
217
H4
H5
H6
1,315
484
390
428
489
582
H7
H8
H9
東京都福祉保健局
- 42 -
2,481
2,074
1,179
1,940
714
H10
H11
H12
H13
H14
H15
■
虐待をしている人
実父, 15.3%
その他, 28.4%
養継父等,
4.7%
実父
養継父等
実母
養継母等
その他
養継母等,
0 .8 %
実母, 50.8%
■
東京都福祉保健局(平成 15 年度)
虐待を受けた児童の意向(虐待した親等と一緒に生活することについて)
希望している, 22.5%
希望している
虐待者とは別居したいが他の人
と一緒に生活したい
拒否している
虐待者とは別居した
いが他の人と一緒に
生活したい, 5.5%
その他・不明, 47.6%
意思表示なし
拒否している, 10.6%
その他・不明
意思表示なし, 13.8%
3 .7%
中学生
3 7 .0 %
2 7 .8 %
拒否している
15.7 %
1 2 .0 % 3 .7 %
希望している
1.1 %
小学高学年
1 8 .3 %
3 6 .1 %
6 .7 %
3 0.0 %
7 .8 %
虐待者とは別居したいが他
の人と一緒に生活したい
意思表示なし
3 .8%
小学低学年
9 .2 %
3 0 .5 %
4 2.4 %
7 .3 % 6 .1 %
0.8 %
その他
1.6 %
4∼6歳 3 .5 %
2 4 .2 %
0%
10%
20%
4 .1 %
1 6 .6 %
30%
40%
1.3%
4 8.7 %
50%
60%
70%
80%
90%
100%
不明
未記入
東京都福祉局「児童虐待の実態」(平成 13 年)
■
社会的養護が必要な子どもの生活場所
( 人)
4,000
3,500
201
144
211
144
224
156
278
186
3,000
300
198
養育家庭委託
2,500
2,000
1,500
3,288
3,294
3,335
3,246
3,104
11年 度
12年 度
13年 度
14年 度
15年 度
1,000
500
0
東京都福祉保健局
- 43 -
養護児童
グループホーム
乳児院・
養護施設
「役に立とうとする」については、否定的な意見が5割を超えており、子どもた
ち自身も、公共心が低下していると感じている様子が伺えます。
(児童虐待)
〇 東京都の児童相談所における児童虐待相談件数(平成 15 年度)は、2,481
件で、10 年前と比較して約 13 倍となっています。
○ 児童虐待処理件数 2,206 件のうち、主な虐待者は、実母(50.8%)、実父
(15.3%)となっています。
虐待を受けても、虐待を行った親と同居したいと望んでいる子どもは約 23%
で、拒否している子ども(約 16%)より多く、特に低年齢児ほどこの傾向は強
く見られます。
(社会的養護)
〇 親と暮らすことができない子どもたちは都内に約 3,600 人おり、その生活場
所は、児童養護施設等(86.2%)、グループホーム(5.5%)
、養育家庭(8.3%)
となっています。
○ 親と暮らせなくなった理由としては、「児童虐待」
、「親の傷病」、「家族環境」
などが7割以上を占めています。
(ひとり親世帯)
○ 都内のひとり親家庭は、約 14 万世帯(母子世帯 11.8 万世帯、父子世帯 2.1
万世帯)と推計されます。
○ 平成 14 年に東京都が行った調査によると、ひとり親世帯になった理由は、
「離
婚」
(72.8%)、
「死別」
(16.2%)、
「未婚・非婚」
(6.4%)となっています(無
回答を除く)。
○
ひとり親世帯になった当時また現在困っていることについては、母子世帯では
「家計」、
「仕事」、
「住宅」が多く、父子世帯では「家事」、
「子どもの教育・進路
等」、「仕事」の割合が多くなっています。
(障害のある子どもたち)
○ 都内には、身体障害者手帳を持つ 18 歳未満の子どもが約 2.4 万人、知的障
害者の「愛の手帳」をもつ 18 歳未満の子どもが約 1.3 万人います。
〇
また、知的発達に遅れはないものの、学習面又は行動面で著しい困難を示す児
童・生徒の割合は、通常の学級の 4.4%を占めています。
(子どもの安全・安心)
少年が被害者となる刑法犯件数は、10 年前と比較して約 1.1倍ですが、殺人、
- 44 -
■
親と暮らせなくなった理由
その他, 16.5%
被虐待児
家出
親の傷病
拘置・拘留
家族環境
その他
被虐待児, 27.9%
家族環境, 14.1%
家出, 3.8%
拘置・拘留, 5.4%
親の傷病, 32.3%
東京都福祉保健局
■
ひとり親世帯になった理由
1 7 .7
平成9年度
7 1 .6
6 .6
4 .1
死別
生別(離婚)
生別(未婚・非婚)
その他
7 2 .8
1 6 .2
平成14年度
0%
20%
40%
6 .4
60%
80%
4 .6
100%
東京都福祉保健局「平成 14 年度東京都社会福祉基礎調査」
■
ひとり親世帯になった当時困ったこと、現在困っていること
○
父子世帯
34.6%
子どもの教育
・進路・就職
33.3%
34.6%
家事
48.7%
10.3%
住居
26.9%
仕事
30.8%
20.5%
家計
17.9%
0.0%
○
現在困っていること
当時困ったこと
11.5%
10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 50.0% 60.0%
母子世帯
40.7%
子どもの教育
・進路・就職
家事
住居
24.9%
7.7%
10.6%
24.0%
31.8%
仕事
49.6%
55.1%
家計
0.0%
現在困っていること
当時困ったこと
37.5%
67.6%
20.0%
40.0%
60.0%
80.0%
東京都福祉保健局「平成 14 年度東京都社会福祉基礎調査」
- 45 -
強盗などの凶悪犯罪の被害件数は 1.6 倍となっており、子どもをめぐる安全面
での環境の悪化が見られます。
○ 都政への要望でも「治安対策」が 62.1%でトップになっています。
〇
また、子育て中の母親が、子育てをする上で整備してほしいものとして、
「安
全な遊び場」、
「バリアフリー」、
「オムツ替えや授乳スペース」が上位となってお
り、子育て世代のことを考えたまちづくりが必要となっています。
- 46 -
■
少年が被害者となる刑法犯件数(全国)
件
件
450,000
4,000
410,507 406,519
385,762
400,000
350,000
328,332
312,604
3,500
356,675
352,753
323,064 324,467 320,268
313,985
3,000
300,000
2,500
250,000
1,916
200,000
1,523
1,419
150,000
1,190
1,091
2,204
2,138
2,019
1,936
2,000
1,600
1,500
1,151
1,000
100,000
総数(左目盛)
凶悪犯(右目盛)
50,000
0
500
0
平成
6年
平成
11年
平成
16年
警察庁「少年非行等の概要」(平成 17 年)
■
都政への要望
62.1%
治安対策
42.8%
高齢者対 策
40.2%
医療・衛生対策
37.9%
環境対策
31.6%
交通安全対 策
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
東京都生活文化局「都民生活に関する世論調査」(平成 16 年)
■
子育てをする上で、整備して欲しいもの
57.4%
子どもを安心して 遊ばせられ る公園
44.0%
駅などの バリアフリ ー
36.3%
オムツ替えの 場所がある 公衆トイレ
36.9%
駅などの 授乳 コーナー やベビール ーム
0%
10%
20%
東京都福祉保健局「平成 14 年度東京都社会福祉基礎調査」
- 47 -
30%
40%
50%
60%
70%
- 48 -
Fly UP