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カリフォルニア大学バークレー校における共通教育および教育プログラム

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カリフォルニア大学バークレー校における共通教育および教育プログラム
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
カリフォルニア大学バークレー校における共通教育および教育プログラム評価
1. 調査の目的と方法
1)目的
本調査の目的は,カリフォルニア大学バークレー校(以下,UC バークレー)における共通教育,およ
び教育プログラム評価の实状を明らかにすることにある。広島大学の大学教育推進プログラム(GP)
「新世代到達目標型教育プログラムの構築」では,学士課程教育改善の 3 本柱として,①問題発見解
決能力を育む授業方法である領域横断型 PBL の導入,②教養教育と専門教育の連携の明確化,③教育
プログラムの質保証に向けた評価システムの構築に取り組んでいる。中で,②の取り組みのために,
本学学士課程教育における教養教育の役割とそれを果たす方法に関する議論が重ねられている。また,
③の取り組みでは,教育プログラムの PDCA サイクルに学生の視点を取り入れることを既に实施して
きたが,将来的に外部ピア評価も組み込むことを想定している。そこで,②,③に関して UC バーク
レーにおける本学の教養教育に相当する共通教育と,外部ピア評価の事例から示唆を得ることを期待
した。
2)方法
本調査においては,事前調査として UC バークレー校ホームページにおける関連情報を精査したう
えで,現地におけるインタビューを实施した。インタビューは 2010 年 11 月 15 日月曜日午前 9 時 15
分から 12 時まで各約一時間の 3 部構成により,UC バークレー教育計画・施設担当副学長室が置かれ
ているカリフォルニアホールのミーティングルームで行った。インタビュー各部のテーマとインフォ
ーマーは次の通り。
(各インフォーマーの組織的位置づけは,資料 1 および2の組織図参照)
第 1 部 「全校必修共通教育『アメリカンカルチャーズ』について」
Victoria Robinson,
「アメリカンカルチャーズ」iコーディネータ
第2部 「全校共通教育『初年次・二年次セミナー』,および『学士課程研究实習』について」
Tyler Stovall,学士課程教育部長ii,Alix Schwartz,教育企画部長
第3部
「教育プログラム評価について」
Catherine Koshland, 教育計画・施設担当副学長iii(Vice Provost for Teaching, Learni
ng, Academic Planning & Facilities)iv, Cynthia Schrager, 副学長補佐
2. UC バークレーの概要(2010 年秋期)v
UC バークレーは,1868 年に設立されたカリフォルニア大学本校。同校のホームページには,同
校の規模の大きさと研究の卓越性に併せて,次ように学生の多様性を示すデータが並ぶ。
① 学生
学生数は,約 36,000 人(学士課程約 26,000 人,大学院課程約 10,000 人)。前年度学位取得者数は,
学士 7,092 人,修士 2,414 人,博士 877 人。性別比は学士課程で女子 53%,男子 47%,大学院課程
で男子 55%,女子 45%。人種・民族比は,アフリカ系アメリカ人 3.4%,アメリカ原住民族 0.8%,
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
メキシコ系单米系アメリカ人 11.5%,アジア系アメリカ人 45.7%,白人 31.7%,不明 7%。
2010 年秋期入学者は 4,109 人であり,入学申し込み者の 25.6%。入学者のうち 73%はカリフォル
ニア州出身,63%がカリフォルニア州の高等学校出身,25.1%は,両親とも大学卒業資格を持たない
家庭の出身,66%は両親のうち尐なくとも一人が合衆国以外で生まれている。
② 教員
教員数は,常勤 1,582 人,非常勤 500 人で,130 の部局および 80 の分野横断研究卖位に所属。人
数的には学生 15.1 人に対し教員が一人の割合(開講されている授業のうち 74%は学生数 30 人未満)
歴代教員のうち 21 人がノーベル賞受賞者であり,8 名は現役教員。
③ 教育
14 のカレッジ,スクールから学士,大学院課程を合わせて約 350 の教育プログラムが提供されて
おり,うち約 100 が学士課程教育プログラムである。研究志向が強い同校において,教育の PDCA
は伝統的に各カレッジやスクール,学科等の中で实施されてきたが,アカウンタビリティーが問わ
れるようになった近年では,効率・効果を向上させる任務を教育計画・施設担当副学長室が負うよ
うになった。
(資料3,教育計画・施設担当副学長の所掌範囲について「教育担当副学長から新入生
への手紙」参照)
3. UC バークレーにおける「アメリカンカルチャーズ」の展開
広島大学では入学時に主専攻が決定していることが多いが,入学後に専攻を決めるバークレーでは,
各部局から提供されている共通教育が専攻を決定する前に興味関心を広げ,その上で方向性を定めるこ
とを助けるものである。ただ,その中でアメリカンカルチャーズの科目群は,全てのバークレー生に対
する共通の教育目標のもとに提供される。その歴史は,学士課程の学生に何をどのように教えるのかと
いう問いを重ねるものであるため,広島大学の学士課程教育における教養教育の在り方を考える上での
示唆を期待した。
1) アメリカンカルチャーズの概要vi
「アメリカンカルチャーズ」
は,
UC バークレーの必修科目区分で 1989 年に全校評議会で承認され,
UC バークレーの規則 300 号に定められた(資料 5,評議会議事録参照)
。1991 年入学生から卒業要件
として選択必修化され,40 以上の部局から提供される授業科目で構成されてきた。各授業担当者は,
「アメリカンカルチャーズ必修区分に関する小委員会」にシラバスを提出して承認をうける。全ての
学生に対して,3 セメスター卖位または 4 クォーター卖位を修得することが卒業要件とされている(編
入生には,学外卖位認定制度あり)
。アメリカンカルチャーズの承認規準は次の通りである。
A.人種や文化,民族について理解するために適切な理論的および分析的課題を対象としているか。
B.アメリカの社会,歴史,文化,経済,環境を広い視野から統合,比較するものであるか。
C.アフリカ系アメリカ,合衆国の原住民,アジア系アメリカ人,メキシコ系单米系アメリカ人,
ヨーロッパ系アメリカ人のうち尐なくとも3つの集団に实質的に注意を払っているか。
その他:①授業は3卖位またはそれ以上を修得するものであること。
②ジェネラルスキルを開発する授業(例1Aまたは1Bリーディング)はアメリカンカルチャーズ
としての承認を受けることにふさわしくない。
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
③授業が異なる教材を用いる複数のセクションに分けられる場合,小委員会はセクションごとに承
認する必要がある。
④授業担当教員が変更される場合,新たな担当教員は新たな授業シラバスを小委員会に提出しなけ
ればならない。
現在の实施体制としては,教育計画・施設担当副学長の下にコーディネータが配置されている。2010
年秋学期の授業一覧によると,
「アフリカンアメリカンスタディー」
「環境経済・政治学」
「人類学」
「建
築学」
「实践芸術」
「都市・地域計画」
「比較文学」
「教育」といった授業が 95 登録されている。
2) アメリカンカルチャーズの意義
アメリカンカルチャーズコーディネータ Victoria Robinson 氏によると,1989 年に全アメリカンカ
ルチャーズの授業は,「自分はだれであるのか」を問うための理論的,实践的な力を育むものである。
1980 年台に盛んになったマイノリティーの社会的地位向上策の在り方に関する議論を背景として,合
衆国やカリフォルニア州の人口構成の多様性に対応することは州立大学として不可避の使命であった。
一方で,アメリカンカルチャーズの必修化については大学を分断するほど賛否が分かれた。現在に至
るまで,何をどのように教えるべきかという問題には結論がない。ただ,その問題を分野横断で議論
してきたことは,研究大学である UC バークレーにとって知的,教育的な挑戦だったという。当初,
アメリカンカルチャーズの教育内容や方法について見識をもつ教員はわずかだった。それから現在ま
で,社会的な適切性を考慮した議論が重ねられ,学問分野を横断するカリキュラムが開発されてきた。
また,授業の方法についても関心が高まり,ワークショップやグループ討議が組織された。その結果,
最先端の研究と同時に教育への興味関心を持つことを,キャンパスの「知と教育の DNA」としたこと
も,アメリカンカルチャーズの意義としてインタビューで強調された。つまり,アメリカンカルチャ
ーズの意義は,アメリカ社会の多様性を背景とした州立大学としての使命を果たしてきたということ,
および大学における教育の革新を担ってきたという 2 つの面から説明できるという。
3) アメリカンカルチャーズの今日的展開
上述の通り,アメリカンカルチャーズとして何を教えるべきかという問いへの答えは一通りではな
い。そのため,Victoria 氏の重要な任務は,今日の社会への適切性を考慮し何がアメリカンカルチャ
ーズを構成するのかという事例をつくることだという。たとえば,最近では現代的な問題である「環
境と遺伝」というテーマを扱う科目を加えることを,自分たちが何ものかを問うことに適していると
判断した。このように導入後 20 年を経ても,アメリカンカルチャーズの科目は現在も増えている。一
方で,その在り方に関しての論争も収まることがない。アメリカンカルチャーズは継続的に変化する
ことが求められる困難な仕事であるという。現在,必要な変化として Victoria 氏が考えているのは,
より实社会に寄りそった研究を基盤としてアメリカンカルチャーズを展開することである。2010 年 5
月にアメリカンカルチャーズは,百万ドルの予算を独自に獲得し,地域を基盤としたパートナーシッ
プ(Community Based Partnership)事業に取り組むことになった。これは,フードバンクや,DV
シェルターといった社会的な組織とパートナーシップを結び,实社会と結びついた教育研究活動を通
して自分が何者かを問う力を身に付けさせるという取り組みである。この事業は地域にリソースをも
たらすとともに,学生に経験を積ませることを可能にするもので,学生は,与えられた研究課題をこ
なすのではなく,パートナーに対してニーズを徹底的に問いかけ,コミュニケーションの中で自分た
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
ちが何者であるのかという答えを探す力を身につける。今後 5 年間の間に,新たなパートナーシップ
を活用した授業の開発が計画されている。開発中のものとして,視聴覚表現の研究をする实践芸術の
教員が,アジアからの移民が多いオークランドの港湾地域で住宅サポートを行う組織とパートナーシ
ップを結び,自分たちの作品を住民が身につけることで,地域に集まるトラック運転手に環境への配
慮を訴え,「地球を歩きまわる研究活動」を通した授業を開発している。このパートナーシップ事業
では,学士課程と大学院課程の学生をティーチングフェローとして雇用し,未来の大学教員養成の場
としても活用することになっている。
4. UC バークレーにおける「初年次・二年次セミナー」,および「学士課程研究実習」の展開
UC バークレーでは,学士課程の前期,特に新入生を大学という知的コミュニティーに迎え入れる場と
して,初年次・二年次セミナーが開設されている。また,もっと深く大学のコミュニティーに参加した
いという学生には,
「学士課程研究实習」により研究プロジェクトに参加する機会が開かれている。これ
らの機会の提供は,文理学部の学士課程教育企画实施担当部門と教育計画・施設担当副学長室が協力し
て担当している。
1) 「初年次・二年次セミナー」の概要と意義
初年次・二年次セミナーは,尐人数の対話中心で实施される授業である(資料6,参照)
。1992 年に
当時は,新入生を対象として開始された。教員と学生の双方の希望を募り,教員は,一セメスター卖
位分,自分の関心のあるテーマに関して授業を行う。教員には,自分の専門外の話題も含めて関心を
持つテーマを設定することが薦められる。物理学の教員が文学を語るのも可能である。セミナーの中
には,よりインフォーマルに食事をしながら会話をするという設定のものもあり,教員と学生の出会
いが重視されている。
上述のようなセミナーの背景として,インタビューにおいては,入学時に専攻が未定であることが
挙げられた。学生は,1-2年のうちに専門を確定していくが,そのための好奇心や知的関心を掻き
立てるために,教員と間近に交流することが重視されている。初年次セミナーの開設されているのは,
高等学校では,与えられた主題について学習してきた学生が,テーマを自分で見つけ出す自立した学
習者となるためには,形式にとらわれず教員と学生が「共に」活動する経験が必要であるとの考えか
らである。また,学士課程の新入生は,専攻も決まっていないため UC バークレーという大規模な共
同体に所属することが挙げられた。課程前期の共通教育では,大学院生が担当する授業も多いため,
教員が遠い存在になり学生にオフィスアワーの活用などをためらう傾向があるという。小さな共同体
に帰属することで大学のリソースを身近に活用できるように初年次セミナーがるといえる。二年次セ
ミナーについては,初年次の新鮮さが失われ,確固たる方向性も定まらない「二年次の危機」の克服
のために開設されているという。
2)「学士課程研究実習」の概要と意義vii
学士課程研究实習プログラムは,UC バークレーの学生を大学の研究生活により深く参加させること
を目的として 1991 年に開設された。募集方法は,各セメスターの開始時に学生を募集する各部局の研
究プロジェクトが全ての学生を対象として公表され,学士課程研究实習プログラムオフィスが一括し
て申し込みを受けつける。学生は,世界的に評価の高い同校の研究プロジェクトに関わり,教員の間
近で活動する機会を得ることができ,同プログラムのホームページには,
「教員のそばで共に働き,研
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
究に関わる知の共同体の構成員としての経験を積みながら,あなたは特に関心のある領域における知
識やスキルを追求することができます。
」と案内されている。
インタビューでは,前述の初年次・二年次セミナーも,学士課程研究实習プログラムも,財政削減
の波が押し寄せた 1990 年代に,研究大学において注意がはらわれてこなかった学士課程教育を充实さ
せる取り組みの一環として導入されたものであるとも説明された。
広島大学においても,オリエンテーション教育としての教養ゼミが開設され,学部生が研究に参加
する機会も開かれているが,バークレーではセミナーや学士課程の学生の研究機会を提供する窓口を
統一して全学展開していることが異なる。ただし,教育企画部長 Schwartz 氏によればセミナー受講生
が全学生に対して占める割合は「僅か」である。研究大学としての部局の独立性を保ちながら専攻の
決定を留保し,かつ学士課程教育を充实させることの挑戦が初年次・二年次セミナーであり,学士課
程研究实習であるといえよう。
5. UC バークレーにおける教育プログラム評価について
UC バークレーはアクレディテーション団体から機関別の認定を受けている他に,複数の教育卖位が分
野別アクレディテーション団体の認定を受けている。その上で,大学独自の取り組みとして全ての教育
プログラムを対象として評価(レビュー)を实施することとした。広島大学も教育プログラムの質の向
上と維持に向けて大学独自の評価システムづくりに取り組んでいるため参考とするためにインタビュー
を行った。
1)教育プログラム評価の概要
2005 年から,教育計画・施設担当副学長室による管理・調整の下に,教育プログラム評価が毎年 6
-9 の学部など「教育卖位」を対象として提供され,8 年で一巡する。プログラム評価といっても,
評価の対象となるのは,当該教育卖位が提供する主要なプログラムであり,全てのプログラムを評価
対象としているわけではない。対象はむしろプログラムを提供する教育卖位であるといえる。尐なく
とも 18 カ月をかけて行われる評価はまず,教育卖位による研究や教員の状況や教育に関する自己評
価から始まる。教育卖位は,研究や教育,財政などに関する自己評価や計画・分析室によるデータに
基づき,後 8 年間の方針を明らかにする。それに対して,学内のプログラム監視委員会や,学外から
選出された学外評価委員会が,現在生じている課題ではなく,この先8年間で課題にどう取り組んで
いくかという未来の行動に焦点化した評価を行う(資料7,評価ガイドライン「UC バークレー校 プ
ログラム外部評価について」参照)
。学外委員は,当該領域に関する専門性の他,所属機関の国内外に
おけるランクなど,性別と民族の多様性,教育卖位との間に利害関係がないことなどの幾つかの規準
に沿って注意深く選出される。評価には,UC バークレーの学術や教育財政や民族等に関する,各専
門委員会によるコメントが付されて,最高決議機関である学術評議会に報告された後に教育計画・施
設担当副学長に提出される。
2)教育プログラム評価の意義
全国的な経済状況の悪化に伴い,米国の大学が財政的に困難な時期にあって,財政配分の根拠とな
る評価の重要性は増している。UC バークレーの教育プログラム評価は,上述のように各教育プログ
ラムの良し悪しを判断するものではなく,現在の課題に対して,教育卖位が取りうる適切な対策を
多方面から検討するものであり,適切な根拠を示すための好機であるという。問題は,適切な対策
の検討に,当該教育卖位の教員が確实に位置づいているかという点にある。評価に用いる期間が一
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
定であれば,教育卖位の規模が大きくなるほど,各教員が評価に参加する機会が縮小する。教育プ
ログラム評価を一人ひとりの教員が教育を振り返り,改善する機会とすることが,教育計画・施設
担当副学長室が次に目指すところであるということだった。
6. 広島大学への示唆
UC バークレー校のインタビューでは,広島大学における学士課程教育改革への示唆を期待できるテ
ーマを指定したところ、同校における 1990 年代以降の学士課程教育の改革の取り組みについて意義と課
題を伺うことができた。同校は,世界的にも屈指の研究大学であると共に民主的でリベラルな校風で知
られ,各部局の独立性,学生の自律性も強い。そのような特徴から全校で足並みをそろえた改革をトッ
プダウンで進めるといった方法はなじまない中,
「教員団(faculty)の決定」として,アメリカンカルチ
ャーズや教育プログラム評価が導入されてきた。教育計画・施設担当副学長室の仕事は,それらの決定
を实現するために学部と各部署の間で調整を行うことと,初年次セミナーなどの学習支援である。副学
長をはじめ管理職を対象としたインタビューからは,
「管理」というより「支援」により,教員や学生の
選択肢と各選択肢のメリット,デメリットを明確にすることへの努力が伺えた。自律性を背景とした支
援による管理の戦略,戦術は,研究大学としての広島大学に示唆を与えうるものではないだろうか。
(金井裕美子/教育室 GP コーディネータ)
以上
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
【資料1】
UC バークレー全学組織図
総長Chancellor
理事副学長Executive V ice
Chancellor &Provost
準副理事(情報技術)・情報担当
官チーフ Associate Vice
Chancellor Information
technology & Chief Information
Officer
副学長 (教育、学習、教育企画お
よび施設)Vice Provost
Teaching, Learning, Academic
Planning & Facilities
夏期講座担当部長Director
Summer Session
大学院教育部長Dean
Graduate School Division
準副学長(教員集団の公平
性)Associate V ice Provost
エクステンション部長Dean
University Extension
大学司書 University
Librarian University
Libraries
文理学部長(学士課程教育)
Dean Undergraduate
Division, College of Letters &
Science
国際調査室長Director
Institute of International
Studies
文理学部長(社会科学)Dean
Division of Social Sciences,
College of Letters & Science
人種およびジェンダー研究セ
ンター長Director Center for
the Study of Race & Gender
Calパフォーマンス担当部長
Director Cal Performance
高等教育研究センター長
Director Center for Studies in
Higher Education
バークレー美術館長Director
Berkeley Art Museum
学長補佐・副学長支援チーフ
Assistant Chancellor & Chief
of Staff to the EV CP
文理学部長(生物化学)Dean
Division of Arts &
Humanities, College of
Letters & Science
文理学部長(数学・物理)
Dean Division of
Mathematical & Physical
Sciences, Humanities,
College of Letters & Science
文理学部教育企画部
長 Director of
Academic Planning
for U.D, College of L
&S
社会福祉学部長Dean School
of Social Welfare
環境デザイン学部長Dean
College of Environmental
Design
化学部長Dean College of
Chemistry
工学部長Dean College of
Engineering
検眼研究科長Dean School of
Optometry
学士課程研究支援室長
天然資源学部長Dean college
of Natural Resources
Director of the Office
of Undergraduate
Research within
情報研究科長Dean school of
Information
College of L & S
副学長(学術・教員福利)
V ice Provost Academic
Affaire & Faculty Welfare
副学長補佐(学術コンプライアン
ス及び障害に関するスタンダー
ド)Assistant Provost Academic
Compliance & Disability
大学院教育学研究科Dean
Graduate School of Education
法務研究科長Dean School of
Law
ハース ビジネス研究科長Dean
Graduate School of Business
ジャーナリズム研究科長Dean
School of Journalism
パブリック ヘルス研究科長
Dean School of Public Health
ゴールドマン公共政策研究科
長Dean School of Public
Health
出典:カリフォルニア大学バークレー校ホームページより訳出 http://berkeley.edu/
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
【資料2】
UC バークレー教育担当副学長室組織図
執務補佐
Exective
Assistant
エクステンション
部長
University
Extension,
Dean
夏期講習担当部
長 Summer
Sessions,
Director
教育情報サービ
ス部長
Educational
Technology
Services,
Director
オッシャー生涯
教育研究所長
Osher Lifelong
Learning
Institute,
Director
教育開発室長
Office of
Educational
Development,
Director
副学長 (教育、学習、教育企画
および施設)Vice Provost
Teaching, Learning, Academic
Planning & Facilities
副学長補佐
Assistant Vice
Provost
事務リーダー
Chief of Staff
環境プロジェクト
マネージャー
Enviromental
Project
Manager
組織開発コンサ
ルタント
Organizational
Developement
Consultant
副学長(公正化とインク
ルージョン)Vice
Chncellor Equity and
Inclusion
企画・政策分析
官 Project &
Policy Analyst
アメリカンカル
チャーズ コーディ
ネーター
American
Cultures,
Coordinator
教育プログラム評
価コーディネー
ター Academic
Program
Review,
Coordiatnor
プログラム評価補
佐 Program
Review,
Assistant
スポーツ研究セン
ター長 Athletic
Studies Center
Director
学習センター長
Student
Learning
Center,
Director
機関調査分析官
Institutional
Research
Analyst
出典:カリフォルニア大学バークレー校ホームページより訳出 http://berkeley.edu/
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
【資料 3】
教育担当副学長から新入生への手紙(http://vpapf.chance.berkeley.edu/LettertoStudents.htm)
学生諸君:
ようこそバークレーへ。そして,あなた方のすばらしい学業成績と個人的な業績をお祝いします。パブ
リックヘルス,エネルギー,リソースの教授として,また最近では教育,学習,教育計画および施設担
当の副学長として,私はバークレー共同体で 25 年の月日を過ごしてきました。そこで私なりに,何がこ
のキャンパスをまたとないような素晴らしいところにしているのか,また,なぜそれがあなたの居場所
になるのかについて,お話ししたいと思います。
幅広く深いカリキュラム
バークレーは,常に合衆国において他を率いる公立大学にランクされてきました。また,世界的にも大
変優れた研究大学にランクされています。カル(Cal)の学生であれば,可能性に限界はありません。あな
た方は,これまでに出会ったことがないようなものの含めて,驚くほど幅広い分野の授業にアクセスす
ることができます。これまでの関心に関わらず,新たな興味による経験,および予期しない方向への探
求の機会を得ることでしょう。我々が教えている 55 の古典,または現代言語を学ぶこともできれば,バ
イオエンジニアリングやデジタルアート,ニューメディアといった学問領域を横断する分野における最
前線の研究をすることになるかもしれません。バンクロフト図書館で宝物を発見し,国史博物館の所蔵
物を探求するうちに気候変動の影響を学ぶかもしれません。バークレーの全学生は,私達の固有のアメ
リカンカルチャーズ(AC)のカリキュラムに参加します。この AC は,40 以上の学部を巻き込み,合衆国に
おける人種,文化,民族に関すると総合的または比較による分析により我が国におけるモデルとされて
います。このカリキュラムの選択肢の幅広さはその深さに見合うものです。そこで,もし知的な情熱を
見出したなら,あなたの選ぶ分野でより発展的な段階のコース学習で追求することができます。
ワールドクラスの教授陣
バークレーの教員は,活躍中の研究者です。研究と探求は,我々が学生を教育する上でのアプローチに
確实に組み込まれています。我々の学生を研究に招き,学生がそれぞれの知的興味を追求することを支
援することは,我々の事業の中心となっています。我々の教授陣は,それぞれの分野での最高峰と見な
されます。現在,教員の中には,8 人のノーベル賞受賞者,30 人のマッカーサー財団“Geniuses”受賞者,
219 人の名誉ある全米技術アカデミー会員を含みます。よく知られた初年次セミナープログラムは,入学
後もっとも早い時期に(15 人未満の学生と)これらの教授の中の一人の授業を取ることを可能にします。
我々の多くの学士課程研究プログラムの一つである学士課程研究实習プログラムは,最前線の研究をと
もに行う学生と教員の組み合わせをつくります。また,我々の大規模な授業のいくつか,例えば,同僚
によってキャンパスでもっとも優れた教員であると認められた優秀授業賞受賞者が教える授業などは,
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
もっとも刺激的なものとなるでしょう。教室の外でも,追加のガイダンスやメンタリングのためのオフ
ィスアワーを利用して教授達と一対一の会話が可能です。
カル(Cal)コミュニティー
教員,職員,カル同窓生,そして友人達はあなたの同級生と同じようにカルコミュニティーの構成員で
す。あなたの学士課程での経験は教室や教授陣とのやりとり以上のものです。あなたの教育のもっとも
重要な要素に同級生との相互作用があります。バークレー共同体の多様性はよく言われることですが,
その多様性がどのように豊かなものかを知っている人はあまりいません。このキャンパスは 600 の登録
された学生グループを擁しています。あなたが学生による企画運営の科学雑誌,ユーモア雑誌,文学ま
たは法律研究誌について活動したいと思ったなら,または,演劇,ジャズバンド,コーラスアンサンブ
ルで,または初歩の授業や,学習センターの支援員として教えることや,学習グループを作ること,さ
らに,陸上や,水泳,バスケットボールなど,好奇心とやる気さえあれば,刺激的な仲間と過ごしなが
ら,才能を磨くことができます。カルの学生は,幅広い政治的視点,文化的バックグラウンド,知的興
味を代表します。つまり,カルの学生は,一つの型にはめることができないということです。カルの学
生は,その経験を豊かなものとする差異への敬意を分かち合います。インターンシップや研究やキャン
パスの諸活動を通して,他の学生や職員や同窓生とともに働き,カルのコミュニティーに連なって下さ
い。または,エネルギーの効率化プロジェクト,グリーンドーム,または食堂での地産および維持可能
な食事といった,維持可能なキャンパスの創造にむけた多くの活動の中でともに働いて下さい。
ベイエリアそして,より広く
カルは「象牙の塔」のキャンパスではありません。学生も教員も職員も,世界を眺望する広大なキャン
パスの一員として迎えられています。私達は,世界でもっともエキサイティングで美しい都市圏に居ま
す。バークレーの学生は,ベイエリアをもっとも住みたい場所にしている世界級の文化イベントや自然
がまたとなく美しいエリアにアクセスすることができます。カル公共サービスセンターを通じて多くの
カルの学生が,春休みの代わりに収監中の若者に対する識字支援や,環境復元などに参加し,より広い
コミュニティーに関わっています。または,幅広い学部における,一ダースものサービス-ラーニングの
授業のうちからの選択によりコースワークでの学びを实社会に結びつけることができます。より広い地
平を求めるひとには,我々の留学プログラムおよび DC におけるカリフォルニア大学インターンシッププ
ログラムによってカル教育を一学期間またはそれ以上,外で受けることができます。400 人近くの学生が
グローバル貧困プログラム副専攻に申請し,地球規模の研究とフィールドの経験に関わっています。
未来をつくる
カルにおいて,あなたは生涯にわたる大切な関係を気づくことになります。カルには,学習支援センタ
ー,幅広いアドヴァイジングサービス,キャリアセンター等を通してあなたの教育を支援する多くのサ
ービスがカルにはあります。キャリアセンターは,キャンパス外での学習や实習とともに,卒業時には,
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
カルから次のステップに踏み出すことを支援する幅広いサービスとあなたを結びつけます。それは,遠
い未来のことに思えるかもしれませんが,あなたの成功への旅は,教員,職員カレッジアドバイザーと
いった支援者と交わる今はじまります。彼らは,あなたが,前進し,バークレー独特のきわめて幅広い
機会を得ることを助けます。
カルでのこれらのまたは他の多くの機会についてさらに情報が必要ならば,www.berkeley.edu/st
udents を見てください。皆さんのこれからの努力がすべて实り多きものとなりますように!
Go Bears!
Catherine P. Koshland
Vice Provost for Teaching, Learning, Academic Planning and Facilities
Wood-Calvert Professor in Engineering
Professor of Public Health, and Energy and Resources
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
【資料4】
規則第 300 号:アメリカンカルチャーズの必修要件
http://americancultures.berkeley.edu/archives/reg300.html
特別会議
議事録
バークレー
本部
学術評議会
1989 年 4 月
ツェラーバッハ講堂
定足数を満たす約 400 名の出席を確認した後,司会をつとめる議長 J. L.ヘイルブロン教授が 3:10
に開会を宣言した。
教育ポリシーに関する委員会報告
H. H. ビングハム
教育ポリシーに関する委員会(Committee on Educational Policy (CEP))からの報告に先だってヘイル
ブロン教授が,通知の 3 頁にあるように,アメリカンカルチャーの必修要件(新規則第 300 号)が
承認されれば,必修要件の实効ための枠組みを示す決議を定める必要があることを知らせた。また,
全員に前議事が完了するまでの出席を求めるとともに,議事進行の決裂を招く行為をしたものは退
出となることをゲストに通告した。
ヘイルブロン教授は,CEP 議長のビングハム教授の発言を許可した。ビングハム教授は導入部で教
育と民族問題に関する特別委員会に対して感謝を述べた。この謝意は,様々なワークショップ,フ
ォーラム,およびアカデミックコミュニティーの全ての卖位による意見の表明から収集された多く
の異なる視点の間での調停に対するものである。
それから,ビングハム教授はアメリカンカルチャー必修要件(新規則第 300 号)の承認動議を提出
した。
フロアーからの討論に先立ってヘイルブロン教授は,会議手順に則り発言を 10 分以内に限ることを
再確認した。
二つの委員会が一般討論に先立って発言許可を求め,教育と民族問題に関する特別委員会議長 W.S.
サイモン教授による意見に続いて許可された。
ヘイルブロン教授に発言を許可されて,サイモン教授は,まず特別委員会に重要な任務を委任した
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バークレー本部の成員に謝意を表明した。彼は,委託の趣旨を「民族および文化の多様性に適した
教育イノベーションを推進すること」と述べ,それに対応するものとして次のような提案を示し
た。
1. それは,キャンパス内の多くの部門を横断する多くの学問分野からの授業により達せられる
2. それは,学生の履修負荷を増加するものとはならない。文化に関する必修科目の多くは,主専
攻の必修科目一覧に加えることができるものであり,多くの学問分野が,主専攻プログラムの
外で履修することを定めているからである。
3. それは,全体的な学生の変化により求められる教育の挑戦を实現するものであり,多様な人々
の相互作用がどのように我々のアメリカ社会を形作り,また形作り続けているかについて焦点
化するものである。それは,総合的なアプローチであり,現实的で学術的なものである。
結論として,サイモン教授は彼と特別委員会の委員は規則と決議文の文言を支持することを述べ
た。
女性と民族的尐数者の地位に関する委員会(SWEM)議長 C.マスラッチ教授が,委員会は断固として提案
を支持することと次のような理由を報告した。
1.
バークレーの学生は,彼らを取り巻く,また今後彼らが生きていく文化的多様性を確实に認識
しなければならない。
2.
その総合的なアプローチは新たな研究成果をアメリカンカルチャーのコアカリキュラムの中心
に組み込むものなる。
3.
それを採択することによって,バークレーは,また,教育研究におけるリーダーシップを示す
ことができる。
4.
それは,アメリカ社会に対する多様な貢献の比較を促進する。
学生に関する委員会議長の G.W.チャン教授は,おおむね学生が提案を支持していることを報告しつつも
いくつかの懸念を示していることを報告した。もっとも広がっているのは,現在,リーディングや作文
の必修を満たすうえで直面するような授業の提供と選択の難しさをアメリカンカルチャーについても経
験するのではないかという心配である。
A.M ポーティスが,提案の支持を述べて,一般討議が始まった。彼は,特別委員会に対して昨年の第一回
提案の検討からここに至るまでの時間を使った努力について述べた。必修は,もし承認されれば,バー
クレー本部の委員会により管理運営されることになり,委員はプログラムの開発において継続的に発言
権を持つことになるだろう。まだ起こっていない問題を先取りするのは生産的ではない。ポーティス教
授は会員たちに必修要件の提案を承認するように主張した。
授業に関する委員会議長の W.K.ムイアジュニアは,委員会に提案を吟味する時間がなかったことを報告
するとともに,かれの意見は,教育に関してではなく,現实的な問題に関して述べられた。ムイア教授
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の意見書が議会で配布され,議事録に添付されている。彼は,もし,必修要件が承認された場合,学生
のニーズに合った適切な人材の準備が,指導力の点でまた物理的に準備できるかということに疑問を呈
し,提案に対して反対票を会員に求めた。
副総長の P.B.パークが,ムイア教授のリソースに関する懸念に応答した。カルチャーに関する必修要
件のために想定される教員は全教員の一パーセントであり,比較的容易に対応できるのではないか。1994
年までに 145 Dwinelle サイズの教室が 15 室追加される。彼の意見によれば,カルチャーに関する必修
は人材が配備できるかという問題ではなく,教育の問題である。
G.シャピオ教授は,提案された規則第 300 号に対して次のような修正動議(下線部および括弧内)を提
出した。
§300.B アメリカンカルチャーの必修要件は,目的に対して適切であるとバークレー本部の適切な委員会
に認可された一授業を C-または P の評点により通過することにより満たされる(ことが可能である)。
また,他の手段として,タームペーパーや特別試験により満たされることも可能である。
シャピオ教授によれば,学習は個別のプロセスであり教室だけが唯一の指導の媒体ではない。この修正
が,キャンパスにおける人材の問題に関するいくらかのプレッシャーを緩和しうる。
L.W.レヴィン教授と R.ヘア教授は,修正への反対意見を述べた。双方は,必修要件の必要性を強調した。
レヴィン教授は,特に多様な文化に関する現代の研究成果が高等教育のフォーマルな構造の中に位置づ
けられていないこと,そのもっとも重要な吟味の場が教室であることを指摘した。また,これは,大学
にとって,我々自身の文化やアイデンティティーの理解を妨げる偏見とステレオタイプを終わらせる好
機であると述べた。R.ヘア教授は,「必修要件」は歴史的にカリキュラムの大半を占めてきたこと,そ
してその目的が,変化する社会のニーズに対応した学生の教育を促進するためであることを述べた。
これ以上の,討議はなく,シャピオ教授の修正案は,多数決の結果,賛成 79 票,反対 289 票で否決され
た。
W.L.ジョリー教授は,修正案は,提案を熟考するのに適切なものではなかったことを指摘し,以前の問
題に戻ることを提案した。ヘイブロン教授はこの動議は,討議または修正を求めるものではなく,3分
の2の多数決を求めるものであることを述べた。
起立による多数決が行われ,動機は通過した。
その後,主要な動議に関する多数決が行われた。それは,過半数により通過するものであった。ヘイル
ブロン教授は,会員に決議文は別途採決とし,ビングハム教授による規則第 300 号の承認動議について
の採決であることを述べた。
規則第 300 号,アメリカンカルチャーズの必修要件に関する動議は,賛成 227,反対 194 で通過した。
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ビングハム教授は,どの授業がアメリカンカルチャーズの必修要件に対応するか明らかにする審査団を
立ち上げることを提案した。審査団は教育政策に関する委員会の正式な補佐委員会としての機能を果た
す。サイモン教授によれば,補佐員会は特別委員会による提案に詳述されていないが,その構造は委員
会の意向を反映している。授業はシステマティックに比較を行うもので複眼的な視点を持ったものにな
る。最低限,授業は総則において述べられる5民族集団の中の 3 集団に対して明確な注目をするものと
なる。
R.W ラダー教授は,決議文の第2段落を削除するという動議を提出した。教授の懸念は,文言が認可審査
団に一致することである。サイモン教授は文言が特別委員会の勧告を越えることを認めながら,委員会
として提案を許容すると述べた。
決議文の第2段落削除の提案に関する発声(拍手?)採決により,修正意見は否決された。
K.S.ピスター教授は,審査団が他の機関の卖位互換授業科目も審査するのかを質問し,そうであるとい
う返答を得た。
決議文動議は発声採択により通過した。
規則及び決議文は,提案の通り承認され,読み上げられた。
第 2 部.学士または,職業学位,または Awarding Agencies 学位取得候補者に適用される規則
主題1.必修科目(正式名「residence 必修要件」)
A290 在籍者および A291 上級 residence(名称変更なし)
アメリカンカルチャーズ必修要件(新)
A. アメリカンカルチャーズの必修要件は,1991 年以降バークレーの学士課程前期または,1993 年以降
に学士課程後期において学修を始める学生にとって学士取得の必要条件である。
B. アメリカンカルチャーズの必修要件はバークレー本部の適切な委員会により目的に合致すると認め
られた一授業において C-または P よりも低くない評点で通過することによって満たされる。
C. この必修要件を充足する授業は,統合または比較により,アメリカの歴史および社会における人種,
文化,民族の理解に適した問題に理論的,分析的に取組む。また,各授業は,アフリカン・アメリカ
ン,アメリカン・インディアン,アジアン・アメリカン,メキシコ系/ラテン系およびヨーロッパ系
アメリカ人の集団の中から尐なくても3集団について本質的に注目する。
D. この必修を充足する授業が,他の必修を充足することは妨げられない。
決議文
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アメリカンカルチャーズの必修要件の实効のために,本部はその委員会に9名の審査団員を提供し,審
査団はどの授業が規則第300号に応じたものであるかを決定する。この審査団は教育政策に関する本
部の委員会の補佐委員会として機能し,委員の一人が議長を務める。残りの8名のうち6名は,委員会
に関する委員会によって任命される。残りの2名は,細則 13.C.に基づき,カリフォルニア大学バークレ
ーの学生協会により選出された学生である。
アメリカンカルチャーズの必修要件に関する補佐委員会の考慮事項は,教育と民族問題に関する特別委
員会報告において言及されたガイドラインに従って規則第 300 号に定められる。
秘書追記:.学部,研究科を統制する本部の規則は変化への順応をもたらすだろう。
閉会:4 時 30 分
書記:R.L.ウィガル,秘書
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【資料6】
初年・二年次ゼミ Freshman & Sophomore Seminars (http://fss.berkeley.edu/)
(科目一覧も上の URL より閲覧可)
バークリーの初年・2年次ゼミは,教員と学士課程前期の尐人数グループの学生にまたとない機会を
提供します。ゼミは,学ぶこと自体を目的として,交流と対話が盛んに行われる中で学問的なトピック
を追求する機会を提供するものです。セミナーを受講することで,学生はバークレーの知的共同体で活
躍するメンバーとなります。また,教員側の利益として,聡明で才能ある多くの学生と相呼応すること
で,ひらめきやエネルギーを得ることができることでしょう。
各学期 100 近くのセミナーが,全ての学部からの教員の参加のもとに驚くべき幅広いトピックについ
て開講されています。セミナーは,新たな研究領域,専門外の関心を含む,特に教える機会のないトピ
ックについてデザインされることが奨励されます。学生は,知的好奇心や,なじみのない分野への興味
に応じてセミナーを選択することが推奨されます。
セミナーによって初年次のみ,または初年次・二年次双方の学生に受講可となっています。複数卖位
取得可能なセミナーとともに,一卖位セミナーも提供しています。もし,自分に適したセミナーが分か
らない場合は,
「セミナー一覧」が疑問の解決を助けます。
よりインフォーマルなセッティングの中での出会いに興味のある教員や学生は「思考の糧(food for
thought)
」シリーズを考慮して下さい。思考の糧のセミナーにはパンのマークがついています。
思考の糧
教員と双方向に交流する学生はそうでない学生よりもやりがいのある教育経験をすることになります。
にもかかわらず,新入生は教員との会話は威圧的であると思いこむものです。そのような恐れの克服を
助けることは,初年次,二年次セミナーの目的の一部です。小規模かつ双方向的な授業で教員と知り合
う機会を得ることは,その後,学生がオフィスアワーといった異なる状況で教員に接近する際の自信と
なるでしょう。初年次の学生は,例えば,それは,学士課程教育についての一般的な疑問や,教員の研
究興味といった特殊な疑問まで,セミナーの焦点とは直接関連しない話題に興味をもちます。又は,彼
らが直面する困難を乗り越えるためのアドバイスを教員の経験から引き出したいと思うかもしれません。
思考の糧プログラムはそのようなカリキュラムから外れた議論が可能になるような非公式の場を提供す
ることを目的とします。
この特別なシリーズに参加することを望む教員は
A)
午後の遅くに初年次セミナーを指導し,その後学生と食堂で夕食を食べます。
または,
B)
正午近くに初年次セミナーを指導し,学生の昼食に参加します。
このプログラムの対象は,新入生のみです。それは,このような例外的なコンタクトをもっとも必要と
するのが新入生であり,殆どの新入生が寮生で毎食に使うミールカードを持っているからです。また,
学務課ではセミナーに参加する教員,および生徒に週一回昼食または夕食を提供することもできます。
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参加教員は自分たちをよく知る機会を学生に与えることで,Cal から最大のものを得ることについて生徒
を助けるにことにもなる。
教員:この特別プログラムに興味がある,または,卖に初年次・二年次教育について教意味をお持ちの
場合もアリックス・シュヴァルツ(641―8378,[email protected])にお知らせ下さい。こちらからご
連絡し詳細についてお知らせします。
学生:もし,思考の糧を選択することに興味があれば,セミナー一覧のパンアイコン
を探してく
ださい。もし,あなたにとって最も興味のあるセミナーが思考の糧シリーズの一部でなくても,あなた
の先生を知る他の方法をとりましょう。例えば,寮生であれば,先生を食堂での夕飯に招待するのはど
うでしょう。興味があれば,詳細についてプログラムコーディネーターにお尋ね下さい。
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【資料7】
UC バークレー校
プログラム外部評価について
http://vptlapf.chance.berkeley.edu/apr/guide/guide.pdf
バークレー校の教育力を高めるために行う。各プログラムと学部,大学全体に,教授(teaching)と学
問の評価と改善の機会を提供するものである。我々は各評価を,キャンパス(バークレー校)や教育卖
位にとっての得難い機会と捉えている。評価は,教育卖位全体を吟味し,その可能性や課題を明らかに
し,未来を査定するからである。評価プロセスによって,キャンパスは探究と発見の新たな道を求め,
各学問領域における卓越性を維持することができる。
我々の評価プロセスは,18か月を超えない範囲で完了する。評価の主眼は,将来に向けて卓越性を保
持し,欠陥を改善するめに必要な計画に置かれ,そのために,教育卖位による自己点検と評価プロセス
を通して得られた現在の動向分析結果が各教育卖位に知らされる。評価の意図は,対象の教育卖位(units)
が評価の流れの中で問題点に取り組むことではなく,むしろ評価後に,時宜にかなった方法で計画を発
展させることである。副学長オフィスは,教育卖位ごとの焦点化された領域の一つが学士課程教育プロ
グラムとなることを期待している。
評価プロセスの最も重要な部分は,教育卖位の自己評価である。この自己評価は,教育卖位に特有の文
化を表現し,省察のための機会を提供することを意図して行われる。また,各教育卖位の学問的な方向
性と教育プログラムの批判的な評価も期待される。自己点検は,長所と,短所および,その後8年間に
当該教育卖位が予定する可能性と課題に対応した戦略を明らかにする。その枠組みの中で,教育卖位は
より深い検討のために,1から3の重点領域を示さなくてはならない。加えて,教育卖位長,副学長お
よび教育-運営担当者の合同委員会であるプログラム評価監視委員会(PROC)は,より深い分析のため
に1または2の追加領域を特定する。
それぞれの評価は,組織外の構成員として,学外評価委員会(ERC)の評価を含む。学外評価員は,そ
の専門性と,人口的な特徴(demographic attributes)と,機関への帰属を規準として先行される。外部評
価委員は,訪問に先立って,計画・分析室(OPA)による統計データサマリー,教育卖位の自己評価のコピ
ー,および理事副学長(EVCP)と,教育担当副学長(VP-TLAPF)の署名のある委嘱状を受け取る。ERC
は,教育卖位の規模や属する領域の広さに応じて一日から一日半をかけて教育卖位を訪問し,もう一日
で報告書を作成する。
学術評議会は,評価プロセスに於いて重要な役割を負う。5委員会(大学院審議会,教育ポリシー委員
会,財政と学部間の関係に関する委員会,女性とエスニックマイノリティーに関する委員会,教育計画
と財源の配分に関する委員会)は PROC に代表を送る。加えて,学術評議会連絡担当として外部からの
訪問の後に個別の評価報告を作成する評議員は,ERC に同行する。評議会は,PROC への各委員会の代
表メンバーを任命する。メンバーは,各教育卖位の評価に参加する。これらのメンバーには,OPA の統
計データサマリーおよび教育卖位の自己点検のコピーを,外部評価委員会への委嘱状の草案に先だって
提供され,外部評価委員会に特に注目を促したいキー領域を明確化する機会が与えられる。これらの評
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議会の代表は,訪問に続いて,必要であれば事实に基づいた修正と追加資料を加えた ERC の報告を各教
育卖位から受け取り,評議会連絡係の報告と,各報告に対する教育卖位の応答も受け取る。各評議会の
委員会は,これらの報告に対するコンメンタリーを準備し,バークレー学術評議会地区審議会(DIVCO)
での閲覧を経て VP-TLAPF オフィスに送る。
文理学部の各学科については,文理学部理事会が,教育ポリシーに関する評議会委員会に対して,教育
課程に関する顕著な問題を提出する。教育卖位の自己点検評価を補完する,または委嘱状に入れ込むた
めである。文理学部理事会は,文理学部の評価において,評議会の5委員会と同様の役割を果たす。
この評価ガイドは,プログラム評価タスクフォース(付録1参照)への応答として作成された。目指す
ところは,教育プログラム評価プロセスの見直しと修正であり,評価される教育卖位に一層の支援を提
供し,そのプロセスにおける学術評議会,文理学部,そして PROC の寄与を促進することを目的とする。
ガイドは,適宜見直しが必要であろう。
このガイドラインの効力はバークレー部門議長のディビッド・ドウェルにより 2001-2002
に署名され,また理事副学長ポール・グレーにより承認された戦略プラン「プログラム評価の基本指針」
,
に基づくものである(付録2)
。
教育プログラム評価のウェブサイトは http://vptlapf.chance.berkeley.edu/apr.で閲覧することができる。
このサイトには,プロセスが理解できるように,このガイドや支援員の連絡先,FAQs など多くのコーナ
ーを提供している。
既存の教育プログラム/教育卖位の評価
ステップ1:評価対象となる教育卖位の選定
↓
ステップ2:自己点検による問題の特定
↓
ステップ3:自己点検と計画・分析室データサマリー
↓
ステップ4:外部評価委員会および評議会連絡委員の選定と委嘱
↓
ステップ5:学部評価委員の訪問
↓
ステップ6:評議会からの報告と応答
↓
ステップ7:総括ミーティング
↓
ステップ8:フォローアップ:PROC に対する教育卖位の応答
評価プロセスにおける各報告は,最終的に理事副学長から最終成果に関する書状が学部,大学院の長に
送付されるまで機密扱いとする。
平成 21 年度大学教育推進プログラム「新世代到達目標型教育プログラムの構築」
http://americancultures.berkeley.edu/(2010 年 10 月 15 日閲覧)
http://ls.berkeley.edu/?q=about-college/l-s-divisions/undergraduate-division(2010 年 10 月 15 日閲
覧)
iii Vice Provost の訳については本学の経営組織を参照しつつ,次の報告書に準じたものとした。財団法
人大学基準協会「内部質保証システムの構築,国内外大学の内部質保証システムの实態調査」
(平成 20
年度文部科学省大学評価研究委託事業)
,2009 年,145 頁。
iv http://vpapf.chance.berkeley.edu(2010 年 10 月 15 日閲覧)
v http://berkeley.edu/about/fact.shtml(2010 年 12 月 7 日閲覧)
vi http://americancultures.berkeley.edu/index.html(2010 年 10 月 15 日閲覧)
vii http://research.berkeley.edu/urap/index.php(2010 年 10 月 15 日閲覧)
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