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ワーファリンカリウムが奏功したリベド血管炎の 5 例

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ワーファリンカリウムが奏功したリベド血管炎の 5 例
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日皮会誌:117(14)
,2489―2494,2007(平19)
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ワーファリンカリウムが奏功したリベド血管炎の 5 例
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増田 裕子
福井 利光
渡辺 大輔
玉田
要
康彦
松本
旨
livedo vasculitis(以下 LV)と診断した 5 症例(平均
年 齢:50.6 歳.男 女 比:2 対 3.
平 均 罹 患 期 間:3.4
年)
は,病理組織学的に真皮内の小血管に血栓形成と,
義也
い痂皮に覆われた,不正形で境界明瞭な潰瘍とその辺
縁や近隣には白色の萎縮性局面がある(図 1-a)
.
病理組織学的所見:真皮小血管壁の肥厚,硝子化と
血栓形成がある(図 1-b!
c)
.
生化学検査:クリオグロブリン陰性,抗カルジオリ
血管壁の硝子化がみられた.抗血小板療法で効果が見
ピン β2 グリコプロテイン I 複合体抗体(以下略して,
られなかったので抗凝固剤であるワーファリンカリウ
抗 CLβ2GPI 抗体)陰性.
ムを投与したところ,全例で皮膚潰瘍や疼痛などの自
治療経過:潰瘍周囲の発赤に対して二次感染を疑い
覚症状が短期間に改善した.今後,抗血小板薬や血管
デブリードマンと抗生剤の投与,ブクラデシンナトリ
拡張剤等に治療抵抗性の LV に対して,ワーファリン
ウム軟膏の外用で経過をみていたが,潰瘍の改善がみ
カリウムは試みるべき治療法の一つと考えた.
られず,ワーファリンカリウム 2mg!
日内服を開始し
はじめに
LV は,下腿に分枝状皮斑がみられ,足関節部領域を
中心に痛みを伴う難治性の潰瘍が出現する.組織学的
たところ投与 2 週間後より潰瘍は縮小してきた(図
1-d)
.潰瘍が上皮化するまで,プロトロンビン時間
(以
下:PT-INR)値が 1.5∼2.0 内に収まるように,ワー
ファリンカリウム 2mg!
日で現在も加療中である.
に血管炎の所見は無く,LV と呼称するのは不適切と
の見解もあるが 1),未だ名称が一元化されていないこ
症例 2:38 歳,男性.
とから今回は LV として症例を呈示する.LV の治療
既往歴:特記事項なし.
は,血管拡張薬や抗血小板療法が行われているが,再
現病歴:1995 年頃から下腿潰瘍を繰り返し,近医に
発を繰り返す抵抗性の難治例が多い.今回,既存の治
て加療していた.2006 年 6 月頃に両下腿の色素沈着が
療法に抵抗性を示した LV5 症例に,ワーファリンカリ
増強し,同年 7 月頃に左足外踝に皮膚潰瘍が出現して
ウム投与を試みたところ全例で臨床症状の改善がみら
きた.痛みも強く当院紹介受診.
初診時臨床所見:両下腿を中心に分枝状皮斑と左足
れたので報告する.
症
例
外踝に有痛性の皮膚潰瘍が多発している(図 2-a)
.
病理組織学的所見:潰瘍辺縁からの生検では,小血
症例 1:66 歳,女性.
管の内腔の狭小化と壁の肥厚及び血栓形成がみられ
既往歴:特記事項なし.
る.
現病歴:2003 年頃より右足に痒み伴う紅斑が出現
し,徐々に拡大していった.2006 年 8 月頃から右下腿
に潰瘍が出現した.
生化学検査:クリオグロブリン陰性,抗 CLβ2GPI
抗体陰性.
治療経過:安静加療目的にて入院し,以前から服用
初診時臨床所見:右下腿内側には,紅斑が散在し,
中のイコサペント酸エチルに加え,プロスタグラン
褐色の網状斑も混在する.下腿中央には約 1cm 大の厚
ディン製剤の点滴を施行するも症状の改善がなかっ
た.そこでワーファリンカリウム 2mg!
日の内服を追
愛知医科大学皮膚科学教室(主任:松本義也)
平成 19 年 2 月 8 日受付,平成 19 年 7 月 24 日掲載決定
愛知県愛知郡長久手町岩作
別刷請求先:
(〒480―1195)
雁又 21 愛知医科大学皮膚科学教室
増田 裕子
加し,PT-INR 値を 1.5∼2.0 に収まるようにワーファ
リンカリウムを徐々に増量したところ,内服後数日で
皮膚潰瘍の縮小,疼痛の軽減があり,投与約 1 カ月で
潰瘍はほぼ上皮化した
(図 2-b!
c)
.退院約 2 週間後に,
2490
増田
裕子ほか
d
図 1 症例 1
(図 1
a
)初診時臨床所見
右下腿内側には,紅斑が散在し,褐色の網状斑も混在する.下腿中央には約 1
c
m 大の
厚い痂皮に覆われた境界明瞭な潰瘍があり,その辺縁には白色の萎縮性局面もみられ
る.
(図 1
b/
c
)病理組織学的所見
1
b:HE4
0倍
真皮内に小血管の増生をみる.
1
c
:HE2
0
0倍
真皮小血管壁の肥厚とフィブリンの沈着,血栓の形成がある.
(図 1
d)臨床経過
c
図 2 症例 2
(図 2
a
)ワーファリンカリウム投与前臨床所見
左足関節部~足背にかけて皮膚潰瘍が多発し,周囲に紅色丘疹がみられる.
(図 2
b)ワーファリン投与カリウム 1カ月後臨床所見
多発した皮膚潰瘍は,色素沈着を残して上皮化している.
(図 2
c
)臨床経過
潰瘍の再燃が無い事を確認し,ワーファリンカリウム
2mg!
日に減量.退院約 1 カ月後にワーファリンカリウ
ム 1mg!
日として,退院 2 カ月後には中止した.
ワーファリンカリウムが奏功したリベド血管炎の 5 例
図 4 症例 4 臨床経過
図 3 症例 3 臨床経過
症例 3:23 歳,女性.
既往歴:特記事項なし.
現病歴:2000 年に四肢に暗紫紅色斑が多発し,その
後右下腿に潰瘍が出現してきた.
2491
小血管に血栓形成がある.
生化学検査:クリオグロブリン陰性,抗 CLβ2GPI
抗体陰性.
治療経過:初回入院時は,安静と血管拡張薬,ステ
初診時臨床所見:四肢に分枝状の皮斑と右下腿中央
ロイド投与にて潰瘍は軽快し退院した.その後,平成
部に厚い壊死組織が付着した 2cm 大の潰瘍を形成し
4∼16 年の間に両下腿の皮膚潰瘍は再発し,計 9 回の
ている.
病理組織学的所見:潰瘍辺縁からの生検で真皮の血
管壁のフィブリン沈着と血管腔には血栓がある.
生化学検査:クリオグロブリン陰性,抗 CLβ2GPI
抗体陰性.
入退院を繰り返した.外来ではプレドニン 5mg!
日の
内服に加えリマプロストやアスピリン腸溶剤を併用し
通院中であったが,平成 18 年 6 月に両下腿に皮膚潰瘍
が多発してきたため再度入院となった.安静とプロス
タグランディン製剤の点滴を開始し,下腿潰瘍にはア
治療経過:外来にてデブリードマンを施行していた
ルプロスタジル軟膏の外用を 2 週間行ったが,縮小が
が,2006 年 8 月に右下腿中央の潰瘍が増悪し入院と
みられず疼痛も持続していた.抗凝固剤のワーファリ
なった.塩酸サルポグレラート内服と潰瘍部にトラ
ンカリウム 2mg!
日の内服を追加したところ,内服 4
フェルミンスプレーを外用,プロスタグランディン製
日目より疼痛が軽快したが,その後 PT-INR 値が上昇
剤の点滴を 14 日間施行するも下腿潰瘍の改善がなく,
しなかったためワーファリンカリウムを 4mg!
日に増
ワーファリンカリウム 3mg!
日内服開始したところ,
量した.約 1 週間で潰瘍は縮小し,投与 2 週間後には
内服開始 10 日目頃より潰瘍の縮小と上皮化傾向がみ
ほぼ上皮化して,PT-INR 値も 1.5∼2.0 の範囲であっ
られた(図 3)
.投与開始約 2 週間で PT-INR 値が上昇
たためワーファリンカリウムを 2mg!
日に減量して,
してきたため,ワーファリンカリウム 2mg!
日に減量
その後中止した(図 4)
.
し,潰瘍辺縁からの上皮化傾向もあり退院となった.
症例 5:32 歳,男性.
症例 4:64 歳,女性.
既往歴:26 歳膀胱腫瘍にて手術歴あり.
43 歳 桃周囲膿瘍.
現病歴:1992 年に両下腿に色素沈着が出現し,その
後,同部に潰瘍を形成してきたため当院受診.
初診時臨床所見:両下腿に分枝状皮斑が散在し,白
色の萎縮性局面が混在している.左足背部や右足内側
に 5mm∼8mm 大の皮膚潰瘍が多発している.
病理組織学的所見:真皮上層の小血管壁の硝子化と
既往歴:特記事項なし.
現病歴:2003 年頃より夏期に下腿から足背にかけ
て潰瘍と紫斑が出現し増悪寛解を繰り返していた.
初診時臨床所見:両下腿に分枝状皮斑と両足内顆・
外踝に皮膚潰瘍が多発している.
病理組織学的所見:真皮浅層の小血管の肥厚と血栓
形成がある.
生化学検査:クリオグロブリン陰性,抗 CLβ2GPI
抗体陰性.
2492
増田
裕子ほか
APS を見逃さないためには,抗 CL 抗体,LA の測定を
含め可能であれば通常の APA 抗体以外の検索も進め
ていきたい.多発する他臓器血栓症を疑う所見はみと
めず,現時点では LV と診断したが,今後慎重に経過を
観察していく.LV の発症機序は不明であるが,最近
Hairston ら5)は 45 人の多数例を検討し,LV には静脈
不全,深部静脈血栓症や膠原病などの合併症が多くみ
られ,検査データでは,factor V Leiden の遺伝子異常
(22.2%)
,ループスアンチコアグラント陽性
(17.9%)
,
抗カルジオリピン抗体陽性(28.6%)
,プロテイン C
図 5 症例 5 臨床経過
やプロテイン S 欠乏(13.3%)やホモシスチ ン 血 症
(14.3%)
などの凝固系障害を認めたことから,LV の発
症には種々の合併症や凝固制御因子の障害による血栓
治療経過:入院後より,塩酸サルポグレラート,リ
形成能の亢進の関与を示唆している.Callen6)は LV
マプロスト内服と,プロスタグランディン製剤の点滴
の総説の中で,現在までにホモシスチン尿症には葉酸,
を施行したが軽快しないため,ワーファリンカリウム
クリオフィブリノーゲン血症には蛋白同化ステロイ
2mg!
日の内服を追加した.投与 4 日後より潰瘍の縮小
ド,先天的に第 V 因子に分子異常のある例ではワー
と痛みが改善してきた.その後 PT-INR 値が低かった
ファリンナトリウムなど血液凝固制御機構の破綻原因
ためワーファリンカリウム 5mg!
日に増量したところ
に応じた治療法を紹介し,血液凝固制御のための単一
潰瘍が一部上皮化したので,再度ワーファリンカリウ
薬剤に反応が悪いときは複数の薬剤による加療を推奨
ム 2mg!
日に減量した.2 週間後には潰瘍の完全な上皮
している.
化がみられたため中止した(図 5)
.
考
察
また Deng ら7)は LV で , plasminogen activator
inhibitor-1(PAI-1)プロモーター活性の高い allele のホ
モ接合体を持つ患者は PAI-1 の血中濃度が高く血栓
LV は下肢に好発し,紅斑と色素沈着が混在する中
傾向をきたすため,tPA の補充により症状の改善した
に紫斑と壊死性丘疹を認め,不完全なリベド症状を呈
例を報告している.しかし LV では著効を示す治療法
する.潰瘍形成が繰り返し出現し,改善すると白色の
はなく,抗凝固,抗血小板療法や線溶療法によってあ
瘢痕局面となる.病理組織学的特徴は,真皮乳頭層か
る程度の効果が得られているのが現状である2)5).
ら皮下脂肪織にかけて血管壁の硝子様変化やフィブリ
自験例 5 例は,抗血小板薬を主体に治療していたが
ン血栓がみられるが,血管周囲の炎症性細胞浸潤はみ
治癒傾向に乏しく,症例 2∼5 では,それらに抗凝固剤
られない.鑑別すべき疾患として,抗リン脂質抗体症
のワーファリンカリウムを併用,また症例 1 は単独で
候群
(APS)
,皮膚型結節性多発動脈炎,静脈瘤症候群
使用し,潰瘍やリベド様皮疹のすみやかな改善が得ら
などがある.
なかでも APS は網状皮斑や皮膚潰瘍など
れた.
の皮膚症状で発症することがあり,組織学的にも皮膚
ワーファリンカリウム初回投与量は 2∼3mg!
日(初
の小血管に血栓がみられることから最も留意すべき疾
回平均投与量 2.2mg!
日)
,維持量はプロトロンビン時
患 で あ る.長 谷 川3)は LV の 一 部 は 抗 リ ン 脂 質 抗 体
間(PT-INR)を 1.5∼2.0(正常値:0.90∼1.10)に収ま
(APA)によるものではないかと考えており,当初 LV
るよう調整した.投与後 4∼14 日間(平均 7.2 日間)で
として経過をみていたが,その後 APA の再検ないし
潰瘍の縮小と痛みが軽減し,潰瘍の上皮化と PT-INR
通常の抗体以外の IgA 型抗カルジオリピン抗体,抗
値を参考にして,各症例毎にワーファリンカリウム量
フォスファチジルセリン抗体,抗フォスファチジルエ
を漸減した(表 1)
.血栓症に対する治療は抗血小板療
タノールアミン抗体などの測定により,
APA を有して
法,抗凝固療法,血栓溶解療法が一般的におこなわれ
いることが明らかとなった症例を経験している.自験
ているが,このようにワーファリンカリウムの少量投
4)
例 5 例は,2006 年 Miyakis S ら が呈示した APS の改
与で短期間に症状が改善したことから,LV の血栓で
訂分類基準案にある抗 β2GPI 抗体の陰性を確認した.
は赤色血栓(静脈血栓)の占める割合が多く,抗凝固
ワーファリンカリウムが奏功したリベド血管炎の 5 例
2493
表 1 5症例の治療経過のまとめ
症例
1
2
3
4
5
年齢
66
38
23
64
32
性別
女性
男性
女性
女性
男性
1カ月
11年
6年
14年
1年
2
mg
2
mg
3mg
2mg
2mg
2
mg
5
mg
3mg
4mg
5mg
14日
4日
10日
4日
4日
―
○
○
罹患期間
ワーファリンカリウム
初回投与量
ワーファリンカリウム
最大投与量
症状軽快までの期間
PG併用
○
○
リマプロスト
○
○
チクロピジン
○
塩酸サルポグレラート
○
イコサペント酸エチル
アスピリン腸溶剤
○
○
○
剤のワーファリンカリウムが有効に働いたのではない
8)
因子(第 II,VII,IX,X 因子)の肝臓での蛋白合成を
かと考えている.Browning & Callen は,クリオフィ
阻害することにより,抗凝固作用!
血栓形成の予防作用
ブリノーゲン血症と高ホモシスチン血症を伴った LV
を示す薬剤である.主に血栓塞栓症の治療及び予防で
にワーファリンカリウム投与を行って著効を得てお
投与される事が多く,現在のところ LV の治療として
り,種々の治療法にて軽快しない場合ワーファリンカ
の報告例は少ない.ワーファリンカリウム過剰投与に
リウムは選択肢のひとつになりうると記載している.
より,易出血性となる点や食事等の影響を受けやすい
9)
本邦では 2000 年に,山田ら が抗血小板療法などに治
点には十分な留意が必要であるが,既存の治療に抵抗
療抵抗性を示した 24 歳女性の LV に,ワーファリンカ
性を示す例では,ワーファリンカリウム投与は積極的
リウム内服が奏功したと報告している.
に試みるべき治療法の一つではないかと考えている.
ワーファリンカリウムは,ビタミン K 依存性の凝固
文
1)増澤幹男:リベド血管炎 病名の歴史と妥当性に
ついて,日皮会誌,116 : 1990―1992, 2006.
2)斉藤隆三:リベド血管炎,玉置邦彦:最新皮膚科
学大系,4,
中山書店,東京,2003, 141―145.
3)長谷川稔:膠原病に伴う抗リン脂質抗体症候群を
見 逃 さ な い た め に,日 皮 会 誌,116 : 1958―1961,
2006.
4)Miyakis S, Lockshin MD, Atsumi T, et al : International consensus statement on an update of the
classification criteria for definite antiphospholipid
syndrome(APS), J Thromb Haemot, 4 : 295―306,
2006.
5)Hairston BR, Davis M.D.P, Pittelkow M.R, Ahmed
I : Livedo Vasculopathy, Arch Dermatol, 142 : 1413―
1418, 2006.
献
6)Callen JP : Livedoid Vasculopathy, Arch Dermatol,
142 : 1481―1482, 2006.
7)Deng A, Gocke CD, Hess J, Heyman M, Paltiel M,
Gaspari A : Livedoid vasculopathy associated
with plasminogen activator inhibitor-1 promoter
homozygosity(4G!
4G)treated successfully with
tissue plasminogen activator, Arch Dermatol, 142 :
1466―1469, 2006.
8)Browning CE, Callen JP : Warfarin therapy for livedoid vasculopathy associated with cryofibrinogenemia and hyperhomocysteinemia, Arch Dermatol, 142 : 75―78, 2006.
9)山田康博,加賀谷真紀子,鎌田麻子ほか:ワルファ
リンカリウム内服が奏功した Livedo Vasculitis の
1 例,皮膚臨床,42 : 1923―1925, 2000.
2494
増田
裕子ほか
A Cases of Livedoid Vasculitis Treated with Warfarin Therapy
Yuko Masuda, Toshimitsu Fukui, Daisuke Watanabe, Yasuhiko Tamada and Yoshinari Matsumoto
Department of Dermatology, Aichi Medical University of Medicine(Director : Prof. Yoshinari Matsumoto)
(Received February 8, 2007 ; accepted for publication July 24, 2007)
Five patients were diagnosed with livedo vasculitis(LV)based upon pathological findings such as thickwalled, small blood vessels with fibrin thrombi in the superficial dermis(males, 2 ; females : 3 ; mean period of
illness, 3.4 years). Despite being refractory to several kinds of treatment including antiplatelet therapy, the
painful leg ulcerations of the cases responded dramatically to oral warfarin sodium therapy. Treatment with
warfarin may be beneficial therapy for patients with LV resistant to antiplatelet and vasodilator drugs.
(Jpn J Dermatol 117 : 2489∼2494, 2007)
Key words : Livedo Vasculitis, Warfarin Therapy
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