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平成 28 年度予算政府案
市会ジャーナル 第 149 号 平成 27 年度 Vol.9 平成 28 年度予算政府案 (財務省「平成 28 年度予算のポイント等」より抜粋。本ジャーナル p.4にも掲載しています。) 平成 28 年度予算政府案の概要とポイント ・基本方針、ポイント・特徴 ・新型交付金(地方創生推進交付金)に関する資料 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 各府省の「28 年度予算案の概要」に記載された主な取組を掲載 団体による要望等 地方六団体による政府への要望 《特集記事》税制改正と地方交付税の動向について (法人住民税の交付税原資化、トップランナー方式の導入等) 横浜市会議会局 政策調査課 平成 28 年度予算政府案 1部 平成 28 年度予算政府案の概要とポイント 第 … 1 1 平成 28 年度予算編成の基本方針 …… 1 2 平成 28 年度予算のポイント …… 4 (構成、主要経費別内訳、ポイント・特徴) 新型交付金(地方創生推進交付金)について …… 9 特集記事 税制改正と、地方交付税の動向 … 13 1 税制改正による主な影響額 …… 13 2 地方交付税の動向 …… 18 2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 第 1 内閣府 …… 22 2 総務省 …… 26 3 文部科学省 …… 34 4 厚生労働省 …… 40 5 農林水産省 …… 46 6 経済産業省 …… 48 7 国土交通省 …… 50 8 環境省 …… 65 3部 団体からの要望等 第 … 69 地方六団体「平成 28 年度予算・地方財政対策等について」 … 69 … 22 1 平成28 年度予算編成の基本方針 第1部 1 平成 28 年度予算政府案の概要とポイント 平成 28 年度予算編成の基本方針 (平成 27 年 11 月 27 日閣議決定) 平成 27 年 11 月 27 日 閣 議 決 定 1.基本的考え方 (1)「経済・財政再生計画」の着実な推進 ① 「経済再生なくして財政健全化なし」。これは、経済財政運営における安倍内閣の基 本哲学であり、2020 年度(平成 32 年度)の財政健全化目標の達成に向けた今後5年 間の基本方針でもある。我々が目指すのは経済再生と財政健全化の二兎を得る道であ る。 ② 我が国経済は、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略 を柱とする経済財政政策を推進してきた結果、雇用・所得環境の改善傾向が続く中で、 2015 年度(平成 27 年度)の国・地方の基礎的財政収支(プライマリー・バランス。 以下「PB」という。)赤字対GDP比半減目標も達成見込みである。この成果の上に、 「デフレ脱却・経済再生」と「財政健全化」を双方共に更に前進させる。 ③ 政府の経済財政運営の根幹である「経済財政運営と改革の基本方針 2015」 (平成 27 年 6 月 30 日閣議決定。以下「基本方針 2015」という。)は、経済再生と財政健全化を 共に達成しつつ、中長期的に持続する成長メカニズムの構築を目指す取組である。す なわち、経済再生については、消費や投資の拡大に結び付く経済の好循環の拡大、イ ノベーション等を通じた生産性の向上や供給面の取組による潜在的な供給力の強化、 人口減少と地域経済の縮小の悪循環の連鎖に歯止めをかける、まち・ひと・しごとの 創生を目指すものである。 こうした中、緩やかな回復基調にある我が国の経済は、いまだ個人消費の回復に地 域間でのばらつきや生産活動が弱含むところもあり、地方によっては経済環境に厳し さがある。このため、ローカル・アベノミクスの浸透を更に図ることが重要である。 政府としては、今後とも、中国経済の減速などの足元の経済情勢のリスク要因を注 視しつつ、「基本方針 2015」に沿って経済財政運営を進めていく。 ④ 「基本方針 2015」に盛り込まれた「経済・財政再生計画」においては、2020 年度 (平成 32 年度)の財政健全化目標を堅持し、計画期間の当初3年間(2016~2018 年 度(平成 28~30 年度) )を「集中改革期間」と位置づけ、集中改革期間における改革 努力のメルクマールとして、2018 年度(平成 30 年度)のPB赤字の対GDP比▲1% 程度を目安としている。 そのための取組として、 「デフレ脱却・経済再生」、 「歳出改革」、 「歳入改革」を3本 柱とし、そのうち、「歳出改革」については、「公的サービスの産業化」、「インセンテ ィブ改革」、「公共サービスのイノベーション」という3つの取組を中心に着実に推進 する。 1 第1部 平成28年度予算政府案の概要とポイント 歳出改革については、経済財政諮問会議の下に設置された経済・財政一体改革推進 委員会において、主要歳出分野ごとの成果指標(KPI)設定や改革工程表の策定、 誰もが活用できる形での情報開示(見える化)の徹底など、計画の具体化を進め、今 後、改革工程表に沿って、着実に実行する。また、同委員会において、改革の進捗管 理、点検、評価を行う。 (2)「一億総活躍社会」の実現とTPP(環太平洋パートナーシップ)を踏まえた対応 ① アベノミクスの第二ステージで掲げた新・三本の矢の第一の矢「希望を生み出す強 い経済」は、これまでの三本の矢を束ねて一層強化したものであり、具体的な目標は 戦後最大の名目GDP600 兆円を 2020 年(平成 32 年)頃に達成することである。そ の成長の果実を活用して、第二の矢の「夢をつむぐ子育て支援」、第三の矢の「安心に つながる社会保障」を推進し、地方創生、国土強靱化、女性の活躍などの取組とあい まって、第二、第三の矢が「強い経済」にも寄与するメカニズムを通じて、新・三本 の矢が一体となって成長と分配の好循環を強固なものとしていく。 政府は、誰もが生きがいをもって、充実した生活を送ることができる「一億総活躍 社会」の実現を目指し、「一億総活躍国民会議」を発足させ、11 月 26 日に緊急に実施 すべき対策が取りまとめられたところである。 この緊急対策に取り組むことにより、名目GDP600 兆円経済実現に向けた動きを 加速するとともに、デフレ脱却を確実なものとし、足元の景気をしっかり下支えする。 ② TPP協定についても、本年 10 月に大筋合意に達したことから、TPPを真に我が 国の経済再生、地方創生に直結するものとするため、11 月 25 日に決定した「総合的 なTPP関連政策大綱」を踏まえ、我が国産業の海外展開・事業拡大や生産性向上、 農林水産業の競争力の強化など、将来の成長、発展を視野に入れた取組を進める。 これらの取組は、いずれも将来の我が国の成長、発展を見据えた重要な政策課題で あり、それぞれを着実に、かつ整合的に進めていくことが必要である。 2.予算の編成についての考え方 (1)「一億総活躍社会」の実現、TPPを踏まえた対応 強い経済を実現するとともに、少子高齢化という構造的な問題について正面から取 り組むことにより、将来への安全を確保し、誰もが生きがいを持って充実した生活を 送ることができる「一億総活躍社会」の実現に向けた取組や、TPPを真に我が国の 経済再生、地方創生に直結するものとするための取組といった喫緊の重要課題への対 応に関しては、平成 27 年度補正予算での対応と併せて、「経済・財政再生計画」の趣 旨や施策の優先順位を踏まえ、適切に対処する。 (2)「経済・財政再生計画」初年度における歳出改革の推進 ① 平成 28 年度は、 「経済・財政再生計画」の初年度に当たることから、 「デフレ脱却・ 経済再生」への取組を加速させるとともに、改革工程表を十分踏まえた上で、歳出改 2 1 平成28 年度予算編成の基本方針 革を着実に推進するとの基本的考え方に立ち、改革工程表における取組を的確に予算 に反映させる。あわせて、同計画における国の一般歳出の水準の目安を十分踏まえた 上で、予算編成を行う。 ② 具体的には、改革工程表に基づき実施する平成 28 年度の取組が、予算に反映する施 策である場合は、予算編成過程における検討を経た上で、平成 28 年度予算にその取組 を反映させる。特に、歳出改革に向けた施策の展開、見える化やPDCAサイクル構 築に資するエビデンスの収集などが必要な場合には、有効と考えられるモデル事業、 実証実験の取組について、検証スケジュールなど時間軸を明確にした上で、これまで の実績も踏まえ、平成 28 年度予算にその取組を反映させる。 ③ 歳出改革の実現には、それぞれの施策、事業の実行主体が、責任を持って対応して いくことが不可欠となる。こうした観点から、平成 28 年度歳入歳出概算についての閣 議決定時において、予算への反映を含めた「経済・財政再生計画」に沿った取組につ いて、各府省において適切に公表を行う。 こうした取組により、政策効果の見える化やPDCAサイクルの強化を促し、国民 参加で更なる改革を推進していく。同時に、経済財政諮問会議における点検・評価や 情報発信、行政事業レビュー等を通じて、各府省の取組を後押しする。 ④ 予算編成においては、東日本大震災からの復興を加速するとともに、我が国財政の 厳しい状況を踏まえ、歳出全般にわたり、聖域なき徹底した見直しを、引き続き、手 を緩めることなく推進する。地方においても、国の取組と基調を合わせ徹底した見直 しを進める。 「新しい日本のための優先課題推進枠」については、歳出改革に寄与するものを含 め、政策効果が高いと認められるものに絞り込んで措置する。 【出典】内閣府「平成 28 年度予算編成の基本方針(平成 27 年 11 月 27 日閣議決定) 」 http://www5.cao.go.jp/keizai1/yokihoushin/yokihoushin.html 3 第1部 平成28年度予算政府案の概要とポイント 2 平成 28 年度予算のポイント ᵐᵖ࠰ࡇɟᑍ˟ᚘബЈὉബλỉನᴾ ୍⯡ィṓධ㻌 ୍⯡ィṓฟ㻌 䠄༢䠖൨䠅㻌 ᅜമ㈝㻌 㻞㻟㻢㻘㻝㻞㻝㻌 㻞㻠㻚㻠䠂㻌 䠄༢䠖൨䠅㻌 බമ㔠㻌 㻟㻠㻠㻘㻟㻞㻜㻌 㻟㻡㻚㻢䠂㻌 㻌㻌㻌 㻌 ᡶ㈝➼㻌 㻌㻌 㻥㻤㻘㻥㻢㻝㻌 㻝㻜㻚㻞䠂㻌 ᇶ♏ⓗ㈈ᨻᨭ㻌 ᑐ㇟⤒㈝㻌 ♫ಖ㞀㻌 㻣㻟㻝㻘㻜㻥㻣㻌 㻟㻝㻥㻘㻣㻟㻤㻌㻌 㻣㻡㻚㻢䠂㻌 㻟㻟㻚㻝䠂㻌㻌 മົൾ㑏㈝㻌 㻌㻌 ୍⯡ィ㻌 ṓฟ⥲㢠㻌 㻥㻢㻣㻘㻞㻝㻤㻌 䠄㻝㻜㻜㻚㻜䠂䠅㻌 ᆅ᪉⛯ 㔠➼㻌 㻌㻌 䛭䛾㻌 㻌 㻥㻠㻘㻢㻥㻜㻌 㻌 㻥㻚㻤䠂㻌 㣗ᩱᏳᐃ౪⤥ ୰ᑠᴗᑐ⟇ 䜶䝛䝹䜼䞊ᑐ⟇ ᜠ⤥ ⤒῭༠ຊ 䛭䛾䛾㡯⤒㈝ ணഛ㈝ ୍⯡ィ㻌 ṓධ⥲㢠㻌 㻥㻢㻣㻘㻞㻝㻤㻌 䠄㻝㻜㻜㻚㻜㻑䠅㻌 㻌 ἲே⛯㻌 㻝㻞㻞㻘㻟㻟㻜㻌 㻝㻞㻚㻢䠂㻌 㻌 㻌 බඹᴗ㻌 㻌 㻝㻡㻞㻘㻤㻝㻝㻌㻌 㻌㻌 㻝㻡㻚㻤䠂㻌 ᘓタබമ㻌 㻢㻜㻘㻡㻜㻜㻌 㻢㻚㻟䠂㻌 ⛒⛯ཬ䜃༳⣬ධ㻌 㻡㻣㻢㻘㻜㻠㻜㻌 㻡㻥㻚㻢䠂㻌 㻌 㻌 㻌㻌㻌 㻝㻟㻣㻘㻝㻢㻝㻌㻌 㻝㻠㻚㻞䠂㻌 ᡤᚓ⛯㻌 㻝㻣㻥㻘㻣㻡㻜㻌 㻝㻤㻚㻢䠂㻌 ≉බമ㻌 㻞㻤㻟㻘㻤㻞㻜㻌 㻞㻥㻚㻟䠂㻌 㻌㻌 㻝㻜㻘㻞㻤㻞㻌㻔㻝㻚㻝㻕㻌 㻝㻘㻤㻞㻡㻌㻔㻜㻚㻞㻕㻌 㻥㻘㻟㻜㻤㻌㻔㻝㻚㻜㻕㻌 㻟㻘㻠㻞㻝㻌㻔㻜㻚㻠㻕㻌 㻡㻘㻝㻢㻝㻌㻔㻜㻚㻡㻕㻌 㻢㻝㻘㻝㻥㻟㻌㻔㻢㻚㻟㻕㻌 㻟㻘㻡㻜㻜㻌㻔㻜㻚㻠㻕㻌 㻡㻥㻘㻣㻟㻣㻌 㻢㻚㻞䠂㻌㻌 ᩥᩍཬ䜃㻌 㜵⾨㻌 ⛉Ꮫ⯆㻌㻌 㻡㻜㻘㻡㻠㻝㻌 㻡㻚㻞䠂㻌 㻡㻟㻘㻡㻤㻜㻌 㻡㻚㻡䠂㻌 ᾘ㈝⛯㻌 㻝㻣㻝㻘㻤㻡㻜㻌 㻝㻣㻚㻤䠂㻌 㻌 䛭䛾ධ㻌 㻠㻢㻘㻤㻡㻤㻌 㻠㻚㻤䠂㻌 㻌㻌 㻌 㻌 䛭䛾㻌 㻝㻜㻞㻘㻝㻝㻜㻌 㻝㻜㻚㻢䠂㻌 㻌 䈜䛂୍⯡ṓฟ䛃䠄䠙䛂ᇶ♏ⓗ㈈ᨻᨭᑐ ㇟⤒㈝䛃䛛䜙䛂ᆅ᪉⛯㔠➼䛃䜢㝖 䛔䛯䜒䛾䠅䛿䚸㻡㻣㻤㻘㻞㻤㻢䠄㻡㻥㻚㻤㻑䠅㻌 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ਕ਼৻भਤ ᴫせ नु؞थ੍ରৗ২पउऐॊ৳१شঅ५भఁপٔقਐযங২كಉ قভ৳؞ઘ৬ଃ౺ك ᐇ㢠 ٔڲڱگ كڀق බ㈝䠖䠇䠔䠍䠓൨ 䠄㻞㻣㻦㻡㻘㻝㻤㻥䊻㻞㻤㻦㻢㻘㻜㻜㻢䠅㻌 ৗञऩ੫৳ਝभତಉٔقਐযங২قكহುলসਬऑपेॊ ଃ౺॑ౄਊك ٔڱگڴ ৳भඐਜ૿ೄ॑ॊञीभ৳ଓஃभଦ઼पਏऩા৷भ੍ର ٔڴڭڭ ৳ಉभୄभఒقযহ൭ઔप৴खञஔଖभਬऑٔ٫ك ٔڳڳڭ ඐਢফਯऋশःਝप৳ڭযীभਸଦ॑૭ચधघॊॳش৳ਤਸभਝ ٔگڰ ుญჰുুਊभਃચभఁౄقਸभੜقਸ਼ڮাપؚٔਸ਼گਰఋ ٔുؚكાન৳भയਤಉك ٔڴڮ ਚ੭भऱधॉੇ൦؞਼ఝपબॊ৳મ૿ಉभೄقनुभৎୱਏ ੯भඏఀك প৾েಉऐ૮ਹတ৾সभౄৰقৗૠଖೳযੜؚكऩनઇपબ ॊ૿ೄ॑ਤ ଐସऩਕ਼৻ৌૢક୧भ૦ണ؞জইज़شಉ੍॑ର ؞૦ണ ؟ଓஃ২પعਐૺपਐૺ॑ਸقभਯك ؞জইज़ش؟ଓஃ২પਐૺपਐૺ॑ਸقभਯ ك ੂقফ২ك ٔڲڮڭ ٔڳڵڭ كڀق ٔڬڱڭभਯ ṕẐʼᜱᩉᎰἎἿẑỆႺኽẴỦሊṖᴾ ᴾ 䛺⟇ ஂ૧१شঅ५੦ೕभન৳ ஂ૧য౫भન৳ லহधஂ૧भয়੍ର ᴫせ ᐇ㢠 ஂ૧ਝ؞୧१شঅ५भତभਸச৲قফ৻ੂ୍ऽदप৺ਐযীਰك گڮڰقৌফ২પك බ㈝䠖䠒䠏䠐൨䠄ᑐ๓ᖺᗘྠ㢠䠅㻌 ൛স২भତ॑ষढञஂ૧হ੍॑ରقௌ௮৳૫્શভੑ ك ٔڮڭ ఽඐಉऋःஂ૧৩पৌघॊుऊॉ१شঅ५قঋঅش३ॵॱشୣാಉكਹ৷ મ૿भೄ ٔڬڮ ஂ૧೬भীસ੭॑૭ચधघॊ২ਫؚஔહभు೬ஔહधषभ ਬऑق٫ڀ٫قكௌ௮৳૫્શভੑك ٔگڮ ᵐᵖ࠰ࡇʖምỉཎࣉṟίẐɟΕዮᅈ˟ỉܱྵỆӼẬềዬ࣯ỆܱẴỔẨݣሊẑ᧙ᡲʖምὸᴾ ṕ৲̟ᡶὉဃငࣱ᪃ԡṖᴾ 䛺⟇ قۉ۞ھ,QWHUQHWRI7KLQJVك ृটॵॺؚযੵੴચभૼ৫ ृৰಉभ੍ର ഈऩग़ॿਝृग़ॿક ୧ಉभো੍ର ᴫせ ᐇ㢠 ॑ۉ۞ھણ৷खञرऩঅ४ॿ५ঔॹঝभৰ॑ৗञपৰ ٔڬڮ র৵੫ऩनभটॵॺभোৰ॑ৗञपৰ ٔگڮ ઃ਼৻যੵੴચ؞টॵॺभૼ৫भఁౄ ಉ ੵৃृহৃಉपउऐॊഈऩग़ॿਝभো੍ରभਘ৲ ग़ॿક୧ق८ট؞ग़ॿঝॠঁ؞شक़५كभृग़ॿঅঝ८ট؞ग़ॿঝ ॠ؞شঅঝभ৫भയਤ ٔڭڮ كڀق ٔڱڬڭ كڀق ٔڮڬڭ كڀق ṕ૾עоဃỉஜޒሁṖᴾ 䛺⟇ ᴫせ ৗઐહসق্েਤઐહ সك 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います。(地方交付税の特別枠、P19 参照) (スケジュール) 国は法律施行後、速やかに地域再生計画認定申請及び交付金申請を受け付けることと する予定です。申請を受け付けた後は、外部有識者等による審査を経て、交付決定を行 う予定です。 (28 年度の前半と後半の2回に分けて、地域再生計画の認定及び本交付金の交付決定を行うことも 検討) 次のページからは新型交付金について、法律案の概要、また、制度の趣旨や考え方に関 する参考資料を掲載します。 ※1 ここで御紹介する資料は、予算案の参考として、その他の資料から議会局が 選別し、掲載しているものです。 (予算案として掲載されている資料ではありません。) ※2 法律案は、新型交付金の他に、企業版ふるさと納税や、 「生涯活躍のまち」制度 の創設等を目的とするものです。本ジャーナルでは新型交付金について紹介して います。 参考:まち・ひと・しごと創生本部「地方創生に関する都道府県・指定都市担当課長説明会 (資料3-2 新型交付金(「地方創生推進交付金」)の取扱い(案)について)」 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/tihousousei_setumeikai/h28-01-14.html 9 第1部 平成28年度予算政府案の概要とポイント ①地域再生法の一部を改正する法律案 概要資料より抜粋 (現在、第 190 回通常国会で審議中) 1.地方創生推進交付金 地方公共団体が、地域再生計画を作成し、内閣総理大臣の認定を受けた場合に、当該計 画に記載された事業について、「まち・ひと・しごと創生交付金」(地方創生推進交付金) を交付することができる。 地域再生法の改正・地域再生計画の作成・交付金の交付 ○ 地域再生計画の作成【第5条第4項第1号】 ※ 複数年度(5か年度以内)にわたる計画も対象とすることにより、地方公共 団体が安定的・継続的に事業に取り組めるようにする。 計画の作成主体 総合戦略を策定した地方公共団体 計画の対象事業 〔第1号イ関係〕地方創生事業全般(雇用の創出、移住・定住の促進、結婚・ 出産・子育て支援、まちづくり等) ・総合戦略に位置付けられた事業のうち、KPI(重要業績評価指標)の設定、 PDCAの整備により効率的かつ効果的に実施される事業であって、先導的 なもの ・ソフト事業を中心とし、それと一体となって行うハード事業も対象 〔第1号ロ関係〕道、汚水処理施設、港の整備 ・総合戦略に位置付けられた事業であって、各事業分野ごとに2種類以上の 事業を総合的に行うもの ・継続事業については、附則に経過規定を置き、配慮 ○ 交付金の交付【第 13 条】 当該事業に要する経費に充てるため、予算の範囲内で交付金を交付することが できる。 交付対象となる“先導的な”事業について ○ “先導的”な事業(=地方創生の深化に向けた、以下のような事業をいう) ・官民協働、地域間連携、政策間連携等による先駆的な事業 ・先駆的・優良事例の横展開を図る事業 ・既存事業の隘路を発見し、打開する事業 【出典】内閣府地方創生推進室「地域再生法の一部を改正する法律案 概要」 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/tiikisaisei/kettei.html 10 新型交付金(地方創生推進交付金)について ② まち・ひと・しごと創生総合戦略(2015 改訂版)より抜粋 (平成 27 年 12 月 24 日閣議決定) 3.財政支援の矢 (1)地方創生の深化のための交付金 平成 28 年度当初予算において、地方創生の深化のため、統一的な方針の下で関 係府省庁が連携し、地方創生予算への重点化により財源確保を行い、従来の「縦割 り」の事業を超えた財政支援を行う新型交付金(「地方創生推進交付金」)を創設す る。 「地方創生推進交付金」は、従来の「縦割り」事業だけでは対応しきれない課題 に取り組む地方を支援する観点から、地方公共団体による自主的・主体的な事業設 計に併せ、具体的な成果目標と PDCA サイクルの確立の下、官民協働、地域間連携、 政策間連携等の促進、先駆的・優良事例の横展開を積極的に支援する。「地方創生 推進交付金」の交付対象とする個別事業の選定・検証については、関係府省庁の参 画を得ながら内閣府において対応する。 地方創生の深化のため、新規に平成 28 年度当初予算において 1,000 億円、事業規模 で 2,000 億円程度の新型交付金(「地方創生推進交付金」)を創設する。安定的・継続 的な制度・運用とするため、必要な法制を含め制度化を図る。 「地方創生推進交付金」によって、地方公共団体の自主性・主体性を尊重しつつ、 官民協働、地域間連携、政策間連携等を行う先駆的な取組を支援する。 「地方創生推進 交付金」の交付対象となる事業に対しては、KPI を設定し、外部有識者の意見聴取等 を伴う効果検証を徹底する。その際、外部への公表や国に対する検証結果報告などに より透明性を確保する。 支援対象となり得る分野例は、地域の技の国際化(ローカルイノベーション)、地域 の魅力のブランド化(ローカルブランディング(日本版 DMO、地域商社))、地域のし ごとの高度化(ローカルサービスの生産性向上等)、地方創生推進人材の育成・確保、 移住促進/生涯活躍のまち、地域ぐるみの働き方改革、 「小さな拠点」の形成等、都市の コンパクト化と公共交通ネットワークの形成等である。 こうした分野例の提示に加え、平成 26 年度補正予算で措置された「地域活性化・地 域住民生活等緊急支援交付金(地方創生先行型)」の先駆的事業分や地域金融機関等の 特徴的な取組事例、 「地域しごと創生会議」で取り上げられた特徴的な取組事例等を地 方公共団体に情報提供し、地方創生の取組を深化させる。 平成 28 年度の「地方創生推進交付金」の創設に先立ち、 「希望を生み出す強い経済」 を実現するため、また、 「子育て支援」や「安心につながる社会保障」も含め「新・三 本の矢」の取組に貢献するため、 「地方版総合戦略」に位置付けられた事業のうち、 「一 億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」(平成 27 年 11 月 26 日一億総活 躍国民会議)にも資する先駆的な取組を支援するものとして、平成 27 年度補正予算で 措置された「地方創生加速化交付金」1,000 億円を活用し、人的支援・情報支援と併せ て、地方公共団体における地方創生の取組のレベルアップを加速化させていく。 【出典】まち・ひと・しごと創生本部「まち・ひと・しごと創生総合戦略 2015(改訂版) 」 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/honbukaigou/h27-12-24.html 11 第1部 平成28年度予算政府案の概要とポイント ③ 平成 27 年第 20 回経済財政諮問会議資料より抜粋 (平成 27 年 11 月 27 日開催) 【出典】内閣府「平成 27 年第 20 回経済財政諮問会議 資料5 新型交付金の創設について」 http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2015/1127/agenda.html 12 特集記事 税制改正と、地方交付税の動向 28 年度の税制改正では複数の税目について改正が行われる予定です。横浜市については、 法人市民税の減収(約 150 億円)や法人事業税交付金による増収(約 80 億円)をはじめと して、税収等への様々な影響が見込まれていますが、合計としては約 100 億円の減収とな る見込みです。 一方、自治体の財源不足額を補てんする地方交付税については、各自治体への交付額算 定(需要額の算定)の際に、改革の成果や重点課題に対する取組を反映するようになって いるなどといった変化が生じています。そのため、税制改正による影響を緩和するために より多くの地方交付税の交付を受けるためには、より一層の努力・取組が求められるよう になると考えられます。 1 税制改正による主な影響額 (※第 190 回通常国会で審議中) 現在見込まれている、税収の主な増減は次のとおりです。 <28 年度税制改正案による主な影響額(平年度ベース)> ○市税 改正項目 影響 年度 影響額 法人住民税の交付税原資化 (①で解説) 法人住民税法人税割の税率引下げ 29 以降 約▲150 億円 (法人実効税率引下げと課税ベー スの拡大) 29 以降 約▲2億円 環境性能割(仮称)の創設 (②で解説) 29 以降 約+1.5 億円 グリーン化特例(軽課)の見直し・ 29 のみ 延長(適用期限を1年間延長) 約▲0.5 億円 種別 法人住民税 軽自動車税 (29 年度まで) ○県税交付金 影響 年度 影響額 法人事業税額の一部を市町村に交 付する法人事業税交付金を創設 29 以降 約+80 億円 自動車取得税の廃止 29 以降 (26 年度決算額) 29 以降 約+20 億円 29 以降 約▲30 億円 種別 改正項目 法人事業税交付金 自動車取得税交付金 自動車税環境性能割 一定割合を市町村に交付する制度 交付金 の創設 消費税の軽減税率制度の導入 地方消費税交付金 消費税率8%→10%時における、 税率引上げ影響額は約+170 億円 約▲26 億円 合計(29 年度の場合) 約▲107 億円 以降、影響額の大きい地方法人住民税の交付税原資化、新たな話題である車体課税につ いて掲載します。 参考:横浜市会「政策・総務・財政委員会」資料(平成 28 年2月 22 日) 13 特集記事 税制改正と、地方交付税の動向 ① 地方法人課税の偏在是正を目的とする、法人住民税の交付税原資化 1.概要(26 年度改正 及び 28 年度改正案の経緯)※28 年度改正案は第 190 回通常国会で審議中 平成 26 年4月に消費税率が引き上げられ、29 年4月に再度の引き上げが予定されてい ます。消費税は、一部が地方自治体の税収でもあることから、消費税率が上がれば自治体 の財政力格差も拡大します。 そこで国は、地域間の税源の偏在性を是正し、財政力格差の縮小を図るための措置とし て、法人住民税を交付税の原資とするための税制改正を平成 26 年度に行いましたが、28 年度に更なる改正を行おうとしています。 平成 26 年度の8%への引き上げの際は、地方交付税の原資とする目的で地方法人税(国 税)が創設される一方、法人住民税(地方税)の法人税割の税率(※)が引下げられました。 平成 28 年度の改正案は、地方法人税の税率を引上げる一方、法人住民税法人税割の税率 を再度引下げることとしています。この改正が行われた場合、法人住民税のうち市町村分 については、26 年度の改正前と比較すると半分以下まで引下げられることとなり(12.3% ⇒6.0%)、本市の税収減にもつながると考えられます。 ※ 法人住民税は「均等割」と「法人税割」から成りますが、今回の改正で影響を受け るのは「法人税割」の税率です。 法人税割の額 = 法人税額 × 税率 <法人住民税法人税割 及び 地方法人税 ⇒この税率が改正されます。 の税率> H26 改正前 H26 改正後 H28 改正後 (原則 H29.4.1 施行) 法人住民税 17.3% (市町村 分) 12.3% (都道府県 分) 5.0% 地方法人税 なし 合計 17.3% 12.9% 7.0% (△4.4%) (△5.9%) 9.7% 6.0% (△2.6%) (△3.7%) 3.2% 1.0% (△1.8%) (△2.2%) 4.4% 10.3% (新設) (5.9%) 17.3% 17.3% 参考:財務省「平成 26 年度税制改正 税制改正の概要」 財務省「平成 28 年度税制改正に向けて 平成 28 年度税制改正の概要(地方税) 」 http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/ichiran04.html 14 (イメージ図) 地方法人税は、 全額が地方交付税 の原資になります。 2.本市への影響(税収減と交付金増) 本市の税収については、改正翌年度以降の会計への影響が見込まれます。平年度ベース では、26 年度改正で 100 億円、28 年度の改正でさらに 150 億円の減収が見込まれます。 <本市の法人市民税の減収影響額(平年度ベース)> 横浜市の H26 改正の影響額 H28 改正の影響額 会計年度 合計 平成 26 年度 - - - 平成 27 年度 ▲50 億円 - ▲50 億円 - ▲100 億円 平成 28 年度 平成 29 年度~ ▲100 億円 (平年度ベース) ▲150 億円 (平年度ベース) ▲250 億円 参考:横浜市財政局「平成 27 年度 市税実収見込額(概算)の概要」 http://www.city.yokohama.lg.jp/zaisei/citytax/yosan-zei/26mitooshi.html 横浜市会「政策・総務・財政委員会」資料(平成 28 年2月 22 日) ≪法人税率の引下げによる影響も加わります≫ 27 年度の改正により法人税率が引下げられていますが、28 年度の改正案においては更な る引下げが示されています。法人市民税は法人税額をもとに課税することから、法人税率の 引下げも本市の法人市民税による収入に影響を与えます。 試算では、27 年度の改正により約 10 億円超、28 年度の改正が行われればさらに約2億 円の減収が見込まれています。 参考:上に同じ 15 特集記事 税制改正と、地方交付税の動向 (参考)改正に対する横浜市・指定都市の対応経過 指定都市市長会及び横浜市税制調査会は、本改正に対して反対の姿勢を示しています。 <「平成 28 年度税制改正に関する指定都市市長会緊急要請」(H27.10.28)より抜粋> 1 地方法人税(法人住民税一部国税化)の撤廃及び法人住民税への復元 法人住民税は、地域の構成員である法人が、市町村から産業集積に伴う社会資本整 備などの行政サービスを享受していることに対する応益負担であり、市町村の基幹税 目として重要な役割を果たしている。 地方公共団体間の財政力格差の是正は、地方税収を減ずることなく、国税からの税 源移譲等、地方税財源拡充の中で行われるべきである。法人住民税の一部を国税化し、 地方交付税として地方間で再配分する地方法人税は、単なる地方間の税収の再配分と なる制度であり、受益と負担の関係に反し、また、真の分権型社会の実現の趣旨にも 反しているため、速やかに撤廃し、法人住民税へ復元すること。 参考:指定都市市長会「平成28年度税制改正に関する指定都市市長会緊急要請」 http://www.siteitosi.jp/activity/honbun/h27_10_28_01.html <「平成 27 年度横浜市税制調査会答申-法人住民税のあり方と大都市税制-」のポイント(H28.2.18) より、抜粋> 第2章 法人住民税の一部国税化に対する評価と批判 * 一部国税化の評価にあたっての2つの視点から検討する →「租税論・地方税制の視点」と「地方財政論・財政調整制度の視点」 結論:・法人住民税の一部国税化は、2つの視点のどちらから見ても、合理的な根 拠を全く有さない ・この点で、指定都市市長会は本質的な問題点を的確にとらえていた 第1節 租税論・地方税制の視点からの検討 結論:地方法人課税は、立地する法人と行政サービスとの「応益関係」に基づいた 課税であるため、法人住民税の一部国税化は不当な改正である (1)税源の偏在性:偏在はむしろ当然 ・ 法人は、立地する自治体からの社会資本整備等の行政サービスを活用して企 業収益を得るための事業活動を行っている ・ 法人の立地する自治体に税源が集中するのは当然のことである ・ 特に大都市においては、人口の集中や企業の集積などにより消費活動・経済 活動が活発なため、法人は他の市町村と比べ大きな受益がある (2)税収の変動性:重要なのは税源涵養努力 ・ 横浜市においても「企業立地促進条例」など、法人を支援する様々な施策に より、税源涵養努力を行っている ・ 税源涵養努力の果実が地方自治体に税収として戻る必要がある 16 第2節 地方財政論・財政調整制度の視点からの検討と批判 結論:地方財政調整は本来、国の責務として国税を財源として行うべきものである 法人住民税の一部国税化は、最も重要な自主財源である地方税を奪った不当 な改正である (1)現況:一部国税化は地方「共同税」化という誤った「幻想のイメージ」 ・ 法人住民税の一部国税化は、地方「共同税」化であって地方自治体間の財政 調整に大いに役立つというイメージが振りまかれている ・ 法人住民税の一部国税化への批判が、「財政力の強い地方自治体のわがまま」 であり、「財源を剥奪されることへの異論」であると誤解されている (2)問題点:財政調整における国家の責任放棄による地方分裂・自治体間対立 ・ 「幻想のイメージ」による本当に深刻な問題とは、 「国家の責務」として国が 行うべき地方財政調整が、地方自治体同士の財源の奪い合いに変質させられ ていることである ・ 地方自治体の必要な財源を住民が自ら負担するという地方自治の原則の否定 であり、いわば地方分権の否定である おわりに 結論 ① 短期的な結論:「わが国の地方自治を護るための危機対応」としての結論 ・ 地方自治の根幹である課税権を取り戻すために、法人住民税の一部国税化が取り 消され、復元されるべき (②は省略) 参考:横浜市財政局「平成 27 年度横浜市税制調査会答申-法人住民税のあり方と大都市税制-」のポイント http://www.city.yokohama.lg.jp/zaisei/citytax/kenkyukai/ ② 自動車取得税の廃止と、環境性能割(仮称)の創設 平成 29 年4月の消費税率 10%への引上げ時に、自動車取得税を廃止し、自動車 税(県税)及び軽自動車税(市税)にそれぞれ環境性能割(仮称)を創設するとさ れています。 ・軽自動車税環境性能割(仮称)は、当分の間、都道府県が賦課徴収等を行う。 ・自動車税環境性能割(仮称)について、税収の一定割合を市町村へ交付する制度を 設ける。 ・税率は、燃費基準値達成度等に応じて決定。非課税、1%、2%、3%の4段階を 基本とする。(営業車・軽自動車の税率は、当分の間、2%を上限)。 ・新車・中古車を問わず対象とする。 ・税率を決定する燃費基準値達成度等については、技術開発の動向や地方財政への影 響等を踏まえ、2年ごとに見直しを行う。 17 特集記事 税制改正と、地方交付税の動向 <自動車税及び軽自動車税における環境性能割(案)の税率> ※乗用車(自家用) 登録車の税率 軽自動車の税率 対象車 非課税 非課税 1.0% 1.0% H32 燃費基準達成 2.0% 2.0% H27 燃費基準+10%達成 3.0% 2.0% 上記以外の車 電気自動車等 H32 燃費基準+10%達成 参考:横浜市会「政策・総務・財政委員会」資料(平成 28 年2月 22 日) 2 地方交付税の動向 自治体ごとの交付額を決定する際は、あらためて自治体ごとの財源不足額(=交付額) を算定します。その際は次の数式に当てはめています。 「基準財政需要額」-「基準財政収入額」 = 財源不足額 = 交付額 各自治体への基準財政需要額が大きいほど、また基準財政収入額が小さいほど、各自 治体への交付額は大きくなります。 基準財政収入額は主に、標準的な税収入見込み額の 75%に相当する額とされることか ら、税制改正等により税収等が減少すれば、基準財政収入額も減少が見込まれます。 一方、基準財政需要額については、その算定方法に変化が生じている、又は生じる予 定であり、自治体は様々な努力を求められています。一例として ① 地方交付税等の配分基準を人口・ストック量に応じたものから、改革成果や新たな 課題に重点をシフト ⇒ 平成 25 年度の地方交付税において、自治体の人件費削減努力等を指標とする費目 が創設されました。 ② 地方交付税の単位費用を計画期間内に低コスト団体に合わせる仕組み(トップラン ナー方式)を導入する。これを地方財政計画に反映することにより、自治体全体の取 組を加速する。 ⇒ 平成 28 年度より、複数年(概ね3~5年程度)かけて段階的に導入する方針が示 されています。 などが挙げられます。 【出典】内閣府「平成 27 年第8回経済財政諮問会議 資料6 論点整理 地方行財政改革のポイント」 http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2015/0601/agenda.html 内閣府「平成 27 年第 20 回経済財政諮問会議 資料4 経済・財政一体改革の具体化・加速に向けた地方行財政の取組について」 http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2015/1127/agenda.html 18 ① 地方交付税等の配分基準を人口・ストック量に応じたものから、改革成 果や新たな課題に重点をシフト(行革、地方創生等) 基準財政需要額については、内訳の費目(「地域経済・雇用対策費」等)それぞれに算 定方法があります。費目は随時、追加・廃止が行われていますが、近年追加されている一 部の費目には、自治体の努力や成果を算定の指標としているものがあります。 名称、年度ごとの算定額 算定方法(指標) (うち、横浜市の算定額) 地域の元気創造事業費 H27(※) 4,000 億円 人口を基本としたうえで、各地方公共団体の行革努 力や地域経済活性化の成果を反映して算定。 (うち、横浜市約 12 億円) ≪行革努力の指標(一例)≫ H26 3,500 億円 (うち、横浜市約 13 億円) 職員数削減率、ラスパイレス指数、人件費削減率等 について、各団体の削減率と全国の削減率との差 ≪経済活性化の指標(一例)≫ 若年者就業率、従業者数、事業所数、転入者人口比 率(市町村)等について、各団体の伸び率と全国の 伸び率との差 人口減少等特別対策事業費 H27(※) 6,000 億円 (うち、横浜市約 48 億円) 地域の元気づくり推進費 H25 3,000 億円 人口を基本とした上で、まち・ひと・しごと創生の 「取組の必要度」及び「取組の成果」を反映 ≪取組の成果の指標(一例)≫ 人口増減率、若年者就業率、女性就業率等について、 各団体の伸び率と全国の伸び率との差 人口を基本としたうえで、人件費削減努力を給与水 準と、職員数削減の要素で加算 (うち、横浜市約 14 億円) ※上記費目のうち 27 年度の「地域の元気創造事業費」「人口減少等特別対策事業費」計1兆円は、地方創 生の取組として予算計上された「まち・ひと・しごと創生事業費」1兆円に対応する費目です。 なお詳細は未定ですが、28 年度においては、新型交付金の支給を受ける自治体に対して、 当該自治体の負担分への財政支援を行うための措置として、地方交付税に特別な枠を設け ることとしています。 参考:総務省「地方交付税制度」各年度「交付税の算定結果」より http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/c-zaisei/kouhu.html 19 特集記事 税制改正と、地方交付税の動向 ② 地方交付税の単位費用を計画期間内に低コスト団体に合わせる仕組み (トップランナー方式)を導入する。 経済財政諮問会議で示された方針では、自治体間での行政コスト比較を徹底し、例え ば地方交付税の単位費用を計画期間内に低コスト団体に合わせる(取組の不十分な自治 体にとって、予算上不利になる)仕組みを導入し、これを地方財政計画に反映すること により、自治体全体の取組を加速することとしています。 (平成 28 年度の地方財政計画から一部事業について実施) <イメージ(県民一人当たり主要行政コスト(人口密度別)を用いて説明しています)> (備考)総務省「地方財政状況調査」を基にした統計局データより作成。2012 年度の状況。 ・県民一人当たり行政経費について、各グループ内の低コスト5県(トップランナー)の平均コス トを、グループ内他県に当てはめた場合に削減される額の合計を赤字表示。 ・人件費は、特別職給与、一般職職員給与、恩給・退職年金、地方公務員共済組合負担金等。・維 持補修費は、総務費、民生費、衛生費、労働費、農林水産業費、商工費、土木費、消防費、警察 費、教育費その他から成る。 ・同様に計算すれば、物件費は合計▲5,711 億円、扶助費は合計▲3,299 億円。 【出典】内閣府「平成 27 年第8回経済財政諮問会議 資料6 論点整理 地方行財政改革のポイント」 http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2015/0601/agenda.html 内閣府「平成 27 年第 20 回経済財政諮問会議 資料4 経済・財政一体改革の具体化・加速に向けた地方行財政の取組について」 http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2015/1127/agenda.html 20 なお、市民一人当たりの人件費を指定都市、また県内市で比較した場合、横浜市は平 均と比べて低コストとなります。 (ただし、トップランナー方式の導入による影響の有無については未だ不明です。) <指定都市及び県内市における市民一人当たり人件費> (単位:円) 1 札幌市 49,370 1 座間市 49,377 2 福岡市 50,841 2 横浜市 51,525 3 横浜市 51,525 3 大和市 51,582 4 浜松市 54,283 4 茅ヶ崎市 51,982 5 さいたま市 56,378 5 海老名市 52,411 6 千葉市 57,485 6 秦野市 54,212 7 堺市 57,795 7 平塚市 55,161 8 相模原市 57,901 8 相模原市 57,901 9 仙台市 59,653 9 藤沢市 58,188 10 静岡市 59,942 10 小田原市 59,832 11 岡山市 62,143 11 厚木市 62,346 12 熊本市 62,546 12 伊勢原市 62,352 13 新潟市 63,540 13 横須賀市 62,628 14 川崎市 63,663 14 川崎市 63,663 15 北九州市 65,132 15 綾瀬市 63,881 16 広島市 66,157 16 南足柄市 67,051 17 名古屋市 71,539 17 鎌倉市 71,749 18 神戸市 74,251 18 三浦市 71,825 19 京都市 77,663 19 逗子市 80,278 20 大阪市 (平均:62,008 円) 78,367 (平均:60,418 円) ※本資料は 総務省「平成 25 年度 市町村別決算状況調」の人件費 http://www.soumu.go.jp/iken/zaisei/h25_shichouson.html 総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成 26 年 1 月 1 日現在) 」の人口 http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei02_02000062.html をもとに、議会局が計算し、作成しています。国が計算する際は、時点等が異なる資料を用いる可 能性がありますので、予めご了承ください。 税収減となる場合、従来の交付税制度であればほぼ同額の交付税が増える仕組みとなっていましたが、 これからは様々な変更が加えられる予定となっています。 一つ一つの変更による本市への影響額は計りきれない所もありますが、予算全体へのマイナスの影響を 回避するためには、引き続き様々な努力が要求されることになりそうです。 年度 横浜市への地方交付税額 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 160 242 246 225 247 180 170 (単位:億円) 22 年度~26 年度は決算額、27 年度は補正後の予算額、28 年度は当初予算案の数値を掲載 21 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 第2部では、新規事業の内容だけでなく既存事業の動向等を把握する際の参考のために、 各府省の「28 年度予算案の概要」に記載されている事業を「横浜市の事業にも関連する」 という視点で選別・抜粋しています。 ※ 1 項目の付番は各府省の資料に基づいています。そのため、抜粋して作成している本ジャー ナルでは番号が連続しないこと、また、1・(a)等でないものから始まることがあります。 内閣府 【出典】内閣府「平成 28 年度予算(案)の概要」 http://www.cao.go.jp/yosan/yosan.html [単位:百万円] 2.女性の活躍、少子化対策、暮らしと社会等 <2,262,427> (※うち年金特別会計 1,609,057) 少子化対策を総合的に推進するとともに、子ども・子育て支援新制度の実施 「待機児童 による幼児期の学校教育、保育、地域の子ども・子育て支援の充実、 解消加速化プラン」に基づく保育所等の受入児童数の拡大、 「放課後子ども総合 プラン」に基づく放課後児童クラブの拡充などにより、子供を生み育てやすい 環境を整備する。 子ども若者育成支援施策の総合的な推進をはじめ、男女共同参画社会の形成、 高齢社会対策、障害者施策、交通安全対策、子供の貧困対策、アルコール健康 障害対策、定住外国人施策の推進等、我が国の直面する社会的課題の変化に対 応し、自立と共助の精神に基づく社会の形成を図る。 (1)子ども・子育て支援新制度の実施【一部新規、拡充】 (一部社会保障の充実) <2,259,076> ①教育・保育、地域の子ども・子育て支援の充実【一部新規、拡充】(一部社会保障の充実) <763,572> すべての子ども・子育て家庭を対象に、市町村が実施主体となり、幼児期の学校教育、保育、 地域の子育て支援の量及び質の充実を図る。 ・子どものための教育・保育給付【拡充】 <650,018> 施設型給付、委託費(認定こども園、幼稚園、保育所に係る運営費) 地域型保育給付(家庭的保育、小規模保育、事業所内保育、居宅訪問型保育に係る運 営費) 等 ≪主な充実の内容≫ ◇賃借料加算の充実 保育の受け皿拡大を推進するため、現行の公定価格における賃借料加算を実勢に対応し た水準に見直す。 ◇保育士、教員等の待遇改善 平成 27 年人事院勧告に伴う国家公務員の給与改定の内容に準じた保育士、教員等の待遇 改善(例:保育士平均+1.9%)を平成 28 年度の公定価格にも反映する。 22 1 内閣府 ◇多子世帯・ひとり親世帯等の保育料負担の軽減(幼児教育の段階的無償化を含む) ・年収約 360 万円未満の世帯について、多子計算に係る年齢制限を撤廃し、第2子の保育 料を半額、第3子以降の保育料を無償化する。 ・年収約 360 万円未満のひとり親世帯等への優遇措置を拡充し、第1子の保育料を半額、 第2子以降の保育料を無償化する。 ・地域子ども・子育て支援事業(年金特別会計に計上)【一部新規】 <113,553> 市町村が地域の実情に応じて実施する事業を支援。 利用者支援事業、延長保育事業、放課後児童健全育成事業、地域子育て支援拠点事業、一時 預かり事業、病児保育事業、子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事 業) 等 ≪主な充実の内容≫ ◇子育て世帯のニーズが高い病児保育事業の普及 ・病児保育事業を実施するために必要となる施設・設備整備に係る費用を支援。 ・病児保育の拠点となる施設に看護師等を配置し、保育所等において保育中に体調が悪 くなった体調不良児を送迎し、病児を保育するために必要となる看護師雇上費等を支援。 ③児童手当制度(年金特別会計に計上) <1,415,471> 次代の社会を担う児童の健やかな成長に資するため、児童手当の支給を行う。 (参考)子ども・子育て支援新制度における量及び質の充実(社会保障の充実) ○量的拡充(待機児童解消加速化プランの推進等) 平成 28 年度も引き続き、市町村子ども・子育て支援事業計画に基づき、教育・保育、地 域の子ども・子育て支援の事業量の計画的な拡充を図る。 ○質の向上 平成 28 年度も引き続き、子ども・子育て支援新制度の基本理念である、質の高い教育・ 保育、地域の子ども・子育て支援の実現のための質の向上に向けた取組を実施する。 (2)少子化対策の総合的な推進等 <762> ・少子化対策の効果的な推進を図るため、男性の配偶者の出産直後の休暇取得促進事業、結婚支 援連携事業、子育て支援パスポート事業の充実強化、家族の大切さ等の理解促進に向けた啓発 活動等を実施 <80> 23 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (4)男女共同参画社会の実現・共生社会の形成等 <928> ・各分野における女性の参画状況についての調査等を行うとともに、その進捗状況について体系 的に整理することや、女性役員等の登用に資する参考情報を提供する「はばたく女性人材バン ク」の運営など、女性参画拡大に向けた取組 <17> ・ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた経営者や管理職等の理解促進や女性が中心となって 地域の課題を解決する活動のモデル的な取組の実施・普及など、女性活躍のための環境整備 <45> ・女性に対する暴力をなくす運動の実施、若年層に対し教育・啓発の機会を多く持つ者等に対す る研修の実施、女性に対する暴力対策に関する関係機関の取組の推進及び広域的な連携や民間 団体との連携の推進など、女性に対する暴力の根絶に向けた取組 <130> ・地域の実情等を踏まえた交通安全活動を支援する事業、交通指導員等の資質向上のための研修、 交通事故の被害・損失の経済的分析に関する調査研究の実施など、交通安全対策の推進 <76> ・子どもの貧困対策会議の開催、子供の貧困に関する調査研究、地方における連携体制支援事業 など、子供の貧困対策の推進 <54> ・アルコール健康障害対策関係者会議の開催、地方公共団体向けのアルコール健康障害対策推進 基本計画の理解促進、国民に対するアルコール関連問題啓発など、アルコール健康障害対策の 推進 <19> 5.地方創生、国家戦略特区、地方分権改革の推進等 <104,334> まち・ひと・しごとの創生と地域の好循環を支える地域活性化のため、地方 の創意工夫をいかした自主的な取組を政府一体となって支援するとともに、地 方分権改革を推進する。また、大胆な規制改革等により「民間投資の喚起によ り日本経済を停滞から再生へ」導くため国家戦略特区の取組を推進する。 (1)地方創生の推進 <100,777> ・地方公共団体の地方創生の深化に向けた自主的・主体的な取組を支援するため、新型交付金 (「地方創生推進交付金」 )を創設 <100,000(新規)> ・地域再生計画に基づく民間事業を支援するための、地域再生支援利子補給金を支給 (2)「国家戦略特区」の推進 <279> <318> ・国家戦略特別区域法に基づき設置された国家戦略特別区域諮問会議等における、基本方針・区 域方針の変更や、追加の規制の特例措置等重要事項の調査・審議経費 <43> ・国家戦略特別区域計画に基づく事業を実施するベンチャー企業等を支援するための、国家戦略 特区支援利子補給金を支給 <194> ・国家戦略特区の取組を推進するため、経済波及効果、規制緩和の効果や目標達成に向けての課 題等に関する分析・評価を目的とした調査等を実施 24 <82> 1 内閣府 (3)「総合特区制度」の推進 <3,191> ・産業の国際競争力の強化、地域の活性化のための包括的かつ先駆的なチャレンジに対し総合的 に支援する総合特区に関する計画の実現のため、各府省の予算制度を重点的に活用した上でな お不足する場合に、各府省の予算制度での対応が可能となるまでの間、機動的に補完する総合 特区推進調整費を活用して支援 <2,500> ・総合特区に関する計画に基づく民間事業を支援するための、総合特区支援利子補給金を支給 <666> 7.国民の安全・安心の確保 <18,282> (※うちエネルギー対策特別会計 12,564) 地震や津波、火山災害、水害・土砂災害など多様な自然災害に対し、火山防 災対策の強化など防災・減災対策の充実を図る。 また、地域の原子力防災対策の充実・強化支援、食品の安全性の確保、消費 者委員会の運営といった国民が安心して暮らしていくための基盤である国民の 安全の確保に向けた取組を総合的に推進する。 (1)防災対策の充実 ・災害予防 - 実践的な防災行動定着に向けた国民運動の推進 - 防災を担う人材の育成、訓練の充実 - 社会全体としての事業継続体制の構築 - 地震対策の推進 - 火山災害対策の推進 - 土砂災害・水害等の災害時における避難対策等の推進 等 ・災害応急対応 - 防災情報の収集・伝達機能の強化 - 中央防災無線網の整備・維持管理 等 <4,551> <939> <1,421> 9.その他の主な政策 (8)社会保障・税番号制度の導入への対応 ・社会保障・税番号制度の導入に伴うシステムの整備 <1,517> <1,032> 「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」の施行に伴 い、整備することとされている情報提供等記録開示システム等の整備等に係る経費。 25 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 2 総務省 【出典】総務省「平成 28 年度 総務省所管予算(案)の概要」 http://www.soumu.go.jp/menu_yosan/yosan.html Ⅰ.地方創生と経済好循環の確立 1.地域経済の再生と財政健全化の実現 (単位:億円) <168,707.2 億円> (1) 地域経済好循環推進プロジェクト(為替変動にも強い地域の 経済構造改革と地方からのGDPの押し上げ) <23.7> ~ローカル 10,000 プロジェクトの推進と分散型エネルギーインフラプロジェクトの横串での集中支援~ (d) 自治体データ開放による公共サービス産業化 3.5(1.3) ・和食をはじめとした地域産品の海外への販路開拓等を推進するため、「地域経済グローバル 循環創造ポータルサイト」を充実 ・地域の特性に応じた基盤産業の強化・創出を推進するため、基盤産業のポテンシャルやボト ルネック等を整理し、産業政策モデルを構築 ・自治体が中心となって、官民連携の情報システムをクラウドで提供し、地域企業の生産性向 上を支援 ・大都市圏等の企業から、地域での起業支援を行うマネジメント人材を一定期間派遣するモデ ルを構築 【主な経費】 自治体データ開放による公共サービス産業化プロジェクト 1.8 億円 (2) 地域の自立促進(地方への移住・交流の推進、地域おこし協力隊の拡充、過疎対策、 地域運営組織の形成促進、JET の活用など) <5.8> (e) 地域運営組織の形成・運営支援 <0.2(新規)> ・地域の課題解決のための住民による取組体制の確立のため、地域運営組織(主に小学校区単 位で形成される住民の支え合い組織)の形成及び持続的な運営を支援 【主な経費】 地域運営組織の形成及び持続的な運営に要する経費 0.2 億円 (4) 地方財政の健全化と自立促進 (a) 地方交付税の所要額の確保(地方団体への交付ベース) <168,599.2> <167,002.9> ・平成 28 年度の地方交付税等の一般財源総額について、平成 27 年度の水準から 0.1 兆円 増額 (b) 地方特例交付金の所要額の確保 <1,233.0> ・個人住民税における住宅借入金等特別税額控除の実施に伴う減収額の一部を補填するため に必要な額を確保 (d) 基地交付金・調整交付金 ・基地交付金 <355.4> <283.4> 国が米軍に使用させている固定資産及び自衛隊が使用する飛行場、演習場等が所する 市町村に対して交付 ・調整交付金 米軍資産が所在する市町村に対して、税財政上の影響を考慮して交付 26 <72.0> 2 総務省 (5) 地域の ICT 基盤整備(ブロードバンド・モバイル・Wi-Fi 等) <61.3> ・条件不利地域における光ファイバ整備の推進 固定系超高速ブロードバンド未整備地域のうち民間事業者による整備が見込まれない「条件 不利地域」において、光ファイバ等の超高速ブロードバンド基盤や海底光ファイバ等の中継 回線の整備を実施する地方公共団体に対し、その事業費の一部を補助 【主な経費】 情報通信基盤整備推進事業 4.0 億円(新規) ・携帯電話がつながらない地域における整備の推進 ①過疎地等の地理的に条件不利な地域において、市町村が携帯電話等の基地局施設を整備す る場合や、無線通信事業者が基地局の開設に必要な光ファイバ等を整備する場合に、その 事業費の一部を補助 ②道路トンネルや鉄道トンネルの携帯電話の電波が届かない場所において、一般社団法人等 が携帯電話等の基地局施設等を整備する場合に、その事業費の一部を補助 【主な経費】 携帯電話等エリア整備事業 12.6 億円 電波遮へい対策事業 30.1 億円 ・Wi-Fi環境の整備促進 地方公共団体等が観光・防災拠点等におけるWi-Fi環境の整備を行う場合に、その事業 費の一部を補助 【主な経費】 観光・防災Wi-Fiステーション整備事業 2.6 億円 公衆無線 LAN 環境整備支援事業(携帯電話等エリア整備事業 12.6 億円の内数)(新規) 2.新たなイノベーションを創出する社会全体 ICT 化の推進 <475.6 億円> (4) オープンデータ・ビッグデータ・クラウドの活用推進を通じた 地域産業の生産性向上・活性化 <2.8> ・公共データの民間開放(オープンデータ)を推進し、社会や市場に存在する多種多量の情報 (ビッグデータ)を相互に結び付け、ブロードバンドネットワークやクラウドサービス等と 組み合わせて活用することにより、新事業・新サービスの創出、地方創生、地域産業の活性 化・生産性の向上等を実現 【主な経費】 オープンデータ・ビッグデータ利活用推進事業 1.9 億円 3.ICT 国際競争力強化・ICT 国際「パッケージ展開」の推進、国際的な政策連携 <60.6 億円> (2) 放送コンテンツの海外展開 <2.2(新規)> ・放送事業者と、他分野・他産業(観光業、地場産業、他のコンテンツ等)、地方公共団体等 の関係者が幅広く協力し、 「クールジャパン戦略」 「ビジットジャパン戦略」「地方の創生」 等に資する放送コンテンツを制作、発信するとともに、様々な連動プロジェクトを一体的に 展開する取組を支援 【主な経費】 放送コンテンツ海外展開助成事業 2.2 億円(新規) 27 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 Ⅱ.くらしやすく・いきいきとした社会の実現 4.誰もが意欲を持って参画できる社会の実現 <18.1 億円> (1) 女性の活躍支援(テレワーク、女性公務員の活躍推進) <18.1> ・女性職員のワークライフバランスの推進に資するよう、セキュリティ対策を十分に行いつつ、 自宅や出張先から職場内のシステムにアクセスできる(テレワーク等を可能とする)リモート アクセス環境を政府共通プラットフォーム上で提供 【主な経費】 各府省で共用するセキュア環境等の整備 10.5 億円(後掲) ・女性の活躍推進に向けて、事業者・利用者の意識改革を促し、テレワーク環境の裾野を拡大 するため、セミナー等の普及啓発の取組を進めることで、就業者におけるワークライフバラ ンスの確立などを実現 【主な経費】 ふるさとテレワーク推進事業 7.2 億円(再掲) ・消防吏員を目指す女性を増加させるため、これから社会人になる年齢層の女性に対する積極 的なPR(説明会の開催等)の展開や、消防本部における女性活躍推進のための取組を支援 【主な経費】 女性消防吏員の更なる活躍推進 0.5 億円 (後掲) 6.マイナンバー制度の円滑な導入と利活用の促進 <189.9 億円> (1) マイナンバー制度の導入、マイナンバーカード・公的個人認証サービス等の利活用推進<189.9> (a) マイナンバーカードの発行等に関する経費 <138.9> ・ マイナンバーカードの円滑かつ安定的な発行等を実施 【主な経費】個人番号カード交付事業費補助金 117.2 億円 個人番号カード交付事務費補助金 21.7 億円 (b) 通知カード及びマイナンバーカードの有効性情報提供事業に要する経費 <12.2> ・ 偽造等のカード情報の管理・提供、カードの有効性の有無に係る情報の提供等を行うための システムの構築を実施 【主な経費】 社会保障・税番号制度システム開発等委託費 12.2 億円(新規) (c) マイナンバー制度の導入及び利活用等に要する経費 <4.5> ・ マイナンバーカード及び公的個人認証サービスの電子証明書の普及促進のための検討を実 施 【主な経費】 携帯電話を利用した公的個人認証サービスに係る調査研究に要する経費 0.8 億円 マイナンバーカードの普及・利活用に要する経費 0.2 億円 公的個人認証サービス利活用推進事業 3.5 億円 (d) 情報提供ネットワークシステムの設置・管理等 <18.8> ・ 行政機関等の間での情報連携において基盤となる情報提供ネットワークシステムの設置・ 管理や情報セキュリティ対策の強化を実施 【主な経費】 情報提供ネットワークシステムの設置・管理に係る経費 14.7 億円 情報提供ネットワークシステムに関するセキュリティ対策事業 3.9 億円(新規) 総合行政ネットワーク(LGWAN)に関するセキュリティ対策事業 0.2 億円(新規) 28 2 総務省 (e) 地方公共団体の情報システムの整備への支援 <15.5> ・ 地方公共団体において、マイナンバー制度の導入に当たって必要となる、関係情報システム の整備について支援を実施 【主な経費】 地方公共団体の関係情報システム整備への支援経費 15.5 億円 Ⅲ.安心・安全な社会の構築 9.消防防災行政の推進 <106.9 億円> (1) 巨大地震・火山災害等に備えた緊急消防援助隊の強化 (a) 緊急消防援助隊の大幅増隊、活動体制の充実強化、連携活動能力の向上 <58.0> <51.5> <緊急消防援助隊の大幅増隊> ・南海トラフ地震等の大規模災害や火山災害等に備え、大規模かつ迅速な部隊投入のための体 制を整備するため、 「緊急消防援助隊基本計画」に基づき、平成 30 年度末までに 6,000 隊 (平成 27 年 4 月1日現在 4,984 隊)への大幅増隊の実現に向け、必要な車両等を整備 【主な経費】 緊急消防援助隊設備整備費補助金 49.0 億円 <緊急消防援助隊の活動体制の充実強化> ・石油コンビナート等のエネルギー・産業基盤災害に即応するドラゴンハイパー・コマンドユ ニットを増隊(後掲) ・2020 年オリンピック・パラリンピック東京大会等において、NBC災害に万全を期すため、 大型除染システム搭載車を整備(後掲) 【主な経費】 エネルギー・産業基盤災害対応型消防水利システムの配備 4.0 億円(後掲) 特殊災害対応車両の整備 0.4 億円(後掲) (2) 複雑多様化・高度化する消防需要に対応するための常備消防力等の強化 (b) 防災情報の伝達体制の整備 <30.8> <14.1> ・昨今の土砂災害や火山災害等を踏まえ、緊急速報メールや防災行政無線等による効果的な災 害情報の伝達を推進 ・現在地の災害危険性を表示し、適切な避難行動を支援する多言語対応の全国版防災アプリ (避難支援アプリ)の整備を推進 【主な経費】 緊急速報メールの高度化による適切な情報伝達手段の確立 0.3 億円(新規) 防災行政無線のエリア限定伝達等の効果的な活用による情報伝達手段の確立 0.2 億円(新規) 全国版防災アプリ(避難支援アプリ)の実運用化による避難行動の支援方法の確立 0.3 億円 (3) 地域防災力の中核となる消防団の強化 <6.5(6.3)> (a) 消防団への女性・若者等の加入促進 <4.2> ・地域住民の安心・安全の確保に大きな役割を果たす消防団について、女性や若者をはじめとした 入団を促進するため、地方公共団体による先進的な加入及び活躍促進方策を積極的に支援 【主な経費】 消防団を中核とした地域防災力の充実強化 4.2 億円 うち、消防団加入促進支援事業 1.0 億円 女性消防団員等の活躍加速支援事業 0.7 億円 地域防災力充実強化大会(全国2箇所で開催)0.2 億円 29 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (4) 多様な主体による地域防災力の充実強化と火災予防対策の推進 (a) 自主防災組織等の充実強化 <4.0> <18.6 億円の内数> ・過去の災害の教訓を伝承し、防災意識の向上を図るとともに、自主防災組織に資機材を無償 貸付けし、消防団と連携した地域防災リーダーの育成等により、自主防災組織等を活性化し、 地域防災力を向上 【主な経費】 災害伝承 10 年プロジェクト 0.2 億円 地域防災リーダー育成事業 0.4 億円 (以上、消防団を中核とした地域防災力の充実強化 4.2 億円の内数) 地域防災拠点施設の整備 (消防防災施設整備費補助金 14.4 億円の内数) (b) 火災予防対策の推進 <1.3> ・火災予防の実効性向上及び規制体系の再構築を図るとともに、消防法令に係る違反是正を 推進 ・国際動向を踏まえた消防用機器等の規格・基準の検討や、国際展開を推進 【主な経費】 火災予防の実効性向上、違反是正推進による安心・安全の確保1.2 億円 消防用機器等の国際動向への対応、日本規格に適合した消防用機器等の競争力強化 0.2 億円 (c) 危険物施設等の安全対策の推進 <2.7> ・コンビナート災害に対する防災体制の充実強化、危険物施設の安全確保対策等、エネルギー・ 産業基盤の安全確保対策を推進 ・災害時の電力バックアップ体制の重要性増大等に伴う多様な危険物施設のあり方についての 検討を踏まえ、円滑な非常用電源設備の導入を実現 【主な経費】石油コンビナート等における防災・減災対策 2.6 億円 国土強靭化等に対応した多様な危険物施設のあり方を踏まえた円滑な非常用電源設備導入 の実現に要する経費 0.1 億円(新規) (5) 消防防災分野における女性の活躍促進 (a) 女性消防職員の更なる活躍 <0.5(新規)> <0.5(新規)> ・消防吏員を目指す女性を増加させるため、これから社会人になる年齢層の女性に対する積極 的なPR(説明会の開催等)の展開や、消防本部における女性活躍推進のための取組を支援 【主な経費】 女性消防吏員の更なる活躍推進 0.5 億円(新規) (b) 女性・学生の消防団への加入促進 4.2 億円の内数 ・地域住民の安心・安全の確保に大きな役割を果たす消防団について、女性や若者をはじめと した入団を促進するため、地方公共団体による先進的な加入及び活躍促進方策を積極的に支 援(再掲) 【主な経費】 消防団を中核とした地域防災力の充実強化 4.2 億円(再掲) うち、消防団加入促進支援事業 1.0 億円(再掲) 女性消防団員等の活躍加速支援事業 0.7 億円(再掲) 地域防災力充実強化大会(全国2箇所で開催)0.2 億円(再掲) 30 2 総務省 (6) 伊勢志摩サミット等における消防・救急体制の確保 < 4.4(新規)> ・サミット等開催期間中の災害発生の未然防止及びテロを含む災害発生時の迅速な対応のため、 サミット等の開催地及び関係消防本部等との連携を図り、広域的な応援等によりサミット開催 地等における消防・救急の特別警戒体制を確立 【主な経費】 伊勢志摩サミットにおける消防・救急体制等の整備 4.4 億円(新規) (7) 2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会等の円滑な開催に向けた 大都市等の安心・安全対策の推進 <2.6> (a) 大規模イベント開催時の危機管理体制の充実 <1.3> ・2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会等の大規模イベントにおいて、テロ災害 への対応に万全を期すため、除染活動に用いる大型資機材を積載し、短時間に大量の除染が 可能な大型除染システム搭載車を整備 ・大規模テロなどの国民保護事案への対処能力の向上のための国民保護共同訓練を充実強化 ・消防大学校におけるNBC災害専門部隊教育の実施 【主な経費】 特殊災害対応車両の整備 0.4 億円 国民保護共同訓練の充実強化 0.9 億円 NBC 災害専門部隊教育の実施(消防大学校の運営 2.1 億円の内数) (b) 外国人来訪者等への対応 <1.3> ・外国人来訪者の救急対応や救命率向上・安全管理を目的とした、最新技術やビッグデータ、 G空間×ICT等を利用した「次世代救急車」を研究開発 ・障がい者等が救急要請等を行う際に活用することを想定し、スマホ等を利用した音声以外の 119番通報手段の導入・普及に向けたシステム構築を図るとともに多言語対応についても 検討 ・多言語対応の全国版防災アプリ(避難支援アプリ)の整備の推進により、来訪者等の避難誘 導を高度化(再掲) ・外国人来訪者等とのコミュニケーションの円滑化により、迅速・的確な救急搬送体制を構築 するとともに、熱中症対策を推進 ・駅、空港等のターミナル施設等において、外国人来訪者や障がい者等に対応した消防用設備 等や避難誘導に係るガイドラインの作成など、防火安全対策を推進 【主な経費】 次世代救急車の研究開発 0.2 億円(新規) 音声以外の119番通報手段の確立 1.0 億円 全国版防災アプリ(避難支援アプリ)の実運用化による避難行動の支援方法の確立 0.3 億円(再掲) 熱中症対策等の検討(救急救命体制の整備・充実 0.5 億円の内数) 外国人来訪者等に配慮したターミナル施設等における防火安全対策の推進 0.1 億円 10.ICT の安心・安全の確保 <458.2> (2) サイバーセキュリティの強化 <11.2> ・官公庁及び重要インフラ事業者等の機密情報の窃取等を目的とした巧妙な標的型攻撃等につ いて、攻撃の解析・防御モデルの検討、実践的な演習を実施するとともに、2020 年東京オリ ンピック・パラリンピック競技大会に向けて高度な能力を有するセキュリティ人材の育成を 支援 【主な経費】 サイバー攻撃複合防御モデル・実践演習 7.2 億円 31 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 ・一般のインターネットユーザのウイルス感染を防止するための実証等、IoT 時代に向けて我 が国のサイバーセキュリティ対策基盤を強化するための取組を実施 【主な経費】 ICT 環境の変化に応じた情報セキュリティ対応方策の推進事業 4.0 億円 Ⅳ.未来につなぐ、行政基盤の確立 12.行政の ICT 化・BPR 推進と効率的で質の高い行政の実現 <246.6 億円> (1) 行政の ICT 化の推進、政府情報システムのセキュア化 <119.0> (a) 政府情報システムの統廃合・クラウド化を推進、政府共通プラットフォームの充実・強化 <117.3> ・2018 年度までにシステム数を 542(▲63%)まで廃止・集約化。2021 年度までに 316 システ ムを政府共通プラットフォームに移行 ・国民・社会等に多大な悪影響を及ぼす機密性・完全性の高い情報への不正なアクセスを防止 するため、政府情報システムをインターネットから分離するための環境(セキュア環境)等を、 政府共通プラットフォーム上で一元的に整備し、各府省向けに提供。また、引き続き、政府 のプライベートクラウドとしての機能を充実 【主な経費】政府共通プラットフォーム整備等経費 100.6 億円 各府省で共用するセキュア環境等の整備 10.5 億円 (b) 自治体クラウドの取組の加速 <1.7> ・自治体クラウドの取組を積極的に展開するため、自治体クラウドグループの取組事例につい て深掘り・分析し、今後導入する自治体の取組に資するよう整理・類型化する等の調査研究 等を実施 【主な経費】 自治体クラウドの取組の加速に向けた調査研究等に要する経費 0.7 億円 ・ 政令指定都市などの大規模自治体を中心としたクラウド推進に係る技術的課題を検討し、 クラウド移行のための技術標準の策定・検証等を実施 【主な経費】 多様なクラウド環境下における情報連携基盤構築事業 1.0 億円 (3) 行政の透明化・国民の権利利益の救済の強化 <1.7> (a) 改正行政不服審査制度による公正・適正な行政運営の確保 <0.8> ・改正行政不服審査法、整備法及び改正行政手続法の円滑な施行のための取組を推進 (b) 情報公開法及び個人情報保護法の適正かつ円滑な運用の確保 <0.9> ・情報公開法及び行政機関等個人情報保護法の施行状況調査の実施・運用改善の徹底、総合案 内所の運営 ・行政機関等が保有するパーソナルデータの利活用等の推進 13.主権者教育の推進 (1) 民主主義の担い手である若者に対する主権者教育の推進 <61.0 億円> <1.4> ・選挙権年齢引下げを踏まえ、 ①選挙・政治に関する教育の充実 文部科学省と連携し、高校生向け副教材を作成・配布及び模擬選挙や出前授業の実施等を 支援 32 2 総務省 ②参加・体験型学習の促進 地方公共団体や地域の啓発ボランティア団体と連携し、参加・体験型の研修会等の実施及 び地域で開催する参加・体験型のイベントの実施を支援 ③若者啓発グループの活動促進 地域で自主的に啓発活動を実施する若者啓発グループの活動を支援及び全国の若者啓発 グループで組織する若者選挙ネットワークと連携し、啓発イベント(若者フォーラム)を 開催 等の若者に対する主権者教育を推進 【主な経費】 参加・実践等を通じた政治意識向上に要する経費 1.4 億円 (2) 投票率の向上に向けた投票環境の整備 <59.6> ・国政選挙・地方選挙における投票率の向上を図るため、地域の実情に応じて期日前投票所を 効果的に設置するなど、有権者が投票しやすい環境を整備 【主な経費】 参議院議員通常選挙関係経費のうち 59.5 億円(後掲) 投票環境の向上等に要する経費 0.1 億円 14.その他の主要事項 (1) 参議院議員通常選挙関係経費 <854.9 億円> <534.8(新規)> ・平成 28 年 7 月 25 日の参議院議員の任期満了に伴う参議院議員通常選挙に必要な経費 33 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 3 文部科学省 【出典】文部科学省「平成 28 年度文部科学関係予算(案)のポイント」 http://www.mext.go.jp/a_menu/yosan/h28/1361362.htm ≪文教関係予算≫ 社会を生き抜く力の養成 ○教員の「質」と「数」の一体的強化 <1 兆 5,337 億円> ◇時代の変化に対応した新しい教育や学校が抱える喫緊の課題等に対応する教職員指導体制の 充実(義務教育費国庫負担金) <1 兆 5,271 億円> 義務教育費国庫負担制度は、公立の小・中学校及び特別支援学校の小・中学部の教職員の給与 費について都道府県が負担した経費の3分の1を国が負担するものである。 教職員定数の改善増 +11 億円(+525 人) 少子化等に伴う定数減 ▲85 億円(▲4,000 人) 教職員の若返りによる給与減等 ▲170 億円 人事院勧告に伴う給与改定 +231 億円 ・ 小学校専科指導やアクティブ・ラーニングなど時代の変化に対応した新しい教育に取り組む とともに、特別支援教育やいじめ・不登校への対応、貧困による教育格差の解消、外国人児童 生徒への日本語指導など学校が抱える喫緊の教育課題への対応が急務。 ⇒少子化の中にあっても、増加する教育課題に的確に対応する加配定数を拡充 ≪加配定数の改善+525 人≫ 1.創造性を育む学校教育の推進 190 人 ①小学校における専科指導の充実: 140 人 (小学校英語、理科、体育等の専科指導、小中一貫校における専科指導の充実) ②アクティブ・ラーニングの推進: 50 人 (効果的な指導方法、カリキュラム開発等の研究の拠点となる学校に対する加配措置) 2.学校現場が抱える課題への対応 235 人 ①特別支援教育の充実: 50 人 ②いじめ・不登校等への対応: 50 人 ③貧困による教育格差の解消: 50 人 ④外国人児童生徒等への日本語指導: 25 人 ⑤統合校・小規模校への支援: 60 人 (統合前 1 年~統合後 5 年間支援。小規模校における質の高い学校教育に向けた支援) 3.チーム学校の推進による学校の組織的な教育力の充実 100 人 ①学校マネジメント機能の強化: 80 人 (主幹教諭、事務職員の拡充) ②養護教諭・栄養教諭等の充実: 20 人 (参考:復興特別会計) 被災した児童生徒のための学習支援として 1,000 人(前年同)の加配措置(22 億円) ◇これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上 <18 億円> 新しい教育課題に対応した教員研修の充実と大学における教員養成の改革(教員育成指標及 び教員育成協議会の整備、教員研修センターの機能強化) 等 ・総合的な教師力向上のための調査研究事業 ・独立行政法人教員研修センターの機能強化 ・教員・学習に関する国際調査等 ・現職教員の新たな免許取得や更新等 34 3 文部科学省 ◇多彩な人材の参画による学校の教育力向上~補習等のための指導員等派遣事業~ <47 億円> 退職教職員や教員志望の大学生など多彩な人材をサポートスタッフとして学校に配置 (補助率 1/3) 10,000 人→11,500 人(1,500 人増) 《具体例》 ・補充学習、発展的な学習への対応 ・小学校における英語指導対応 ・教材開発・作成など教員の授業準備や授業中の補助 ・臨時教員等経験の浅い教員に対する指導・助言 ・小1プロブレム・中1ギャップへの対応 ・体験活動の実施・計画時における指導・助言 ・中学校における部活動指導支援 ・高等学校等における進路選択への支援、キャリア教育支援等 ○教育課程の充実 <29 億円> ・これからの時代に求められる資質・能力を育成する観点から、学習指導要領改訂等を着実に行 うとともに、その理念を実現するため、「アクティブ・ラーニング」の視点からの学習・指導 方法の改善等を推進し、初等中等教育の教育課程の充実を図る。 ◇学習指導要領等の改訂及び課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学びの推進<6 億円> 小学校(12 教科等)、中学校(11 教科等)、高等学校(15 教科等) ◇次代を見据えた教育課程・指導方法等に関する先導的研究開発 <1 億円> ○いじめ・不登校対策の推進 <57 億円> ・教育再生実行会議提言や「いじめ防止対策推進法」等を踏まえ、いじめの未然防止、早期発見・ 早期対応や教育相談体制の整備及びインターネットを通じて行われるいじめへの対応、また貧 困を背景とした生徒指導上の課題への対応、さらに不登校対応を進めるため、地方公共団体に おけるいじめ問題等への対応を支援。 ◇スクールカウンセラーの配置拡充(補助率 1/3) <45 億円> ・全公立中学校への配置に加え、公立中学校等で週5日相談体制を実施 200 校 ・小中連携型配置の拡充による公立小・中学校の相談体制の連携促進 300 校→2,500 校(2,200 校増) ・貧困対策のための重点加配 600 校→1,000 校(400 校増) ・教育支援センター(適応指導教室)の機能強化等、不登校支援のための配置(新規) 250 箇所 ・支援が必要な学校に弾力的に派遣できるよう、地域の実情に応じ、教育委員会への配置方式 も推進 ◇スクールソーシャルワーカーの配置拡充(補助率 1/3) <10 億円> ・配置数増:2,247 人→3,047 人(800 人増) ・貧困対策のための重点加配 600 人→1,000 人(400 人増) ・質向上のためのスーパーバイザー(47 人)の配置、研修等 等 35 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 ○特別支援教育の充実 <156 億円> ・インクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進について、障害のある児童生徒 等の自立と社会参加の加速化に向けた取組の充実を図り、障害のある児童生徒等が十分な教育 を受けられる環境を構築する。 ◇インクルーシブ教育システムの推進 <11 億円(新規)> ・インクルーシブ教育システム推進事業費補助(新規) 特別支援教育専門家等の配置及び体制整備に要する経費の補助(補助率 1/3) 早期支援コーディネーター:94 人、合理的配慮協力員:282 人、看護師:1,000 人、 外部専門家(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士等):428 人 ※平成 27 年度限りの経費(インクルーシブ教育システム構築事業(看護師:約 330 人等) 10 億円) ◇特別支援教育就学奨励費負担等 ・特別支援学校高等部の生徒の通学費、学用品費等の支援拡充 <129 億円> 等 ○キャリア教育・職業教育の充実 <5 億円> ・小学校からの起業体験や中学校の職場体験活動、高校におけるインターンシップ等を促進する とともに、専門高校(専攻科を含む)において、社会の第一線で活躍できる専門的職業人を育成。 また、「専修学校版デュアル教育」を開発し、実効的・組織的な産学協同による教育体制を構 築。 ◇小・中学校等における起業体験推進事業 <0.3 億円(新規)> ◇スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール 16 校→24 校(8 校増) <2 億円> ○ICT活用による学びの環境の革新と情報活用能力の育成 <7 億円> ・児童生徒の確かな学力の育成を図るため、児童生徒の情報活用能力の実現状況の把握や教員の ICT活用指導力の向上、ICT支援員の育成・確保を進める。過疎化・少子高齢化を見据え、 ICTを活用して遠隔地間をつないだ学校教育及び社会教育に関する実証研究を実施する。更 に、ICTを活用した授業実践を行う体制構築の支援を行う。 ◇ICTを活用した教育推進自治体応援事業 <3 億円> ICT活用教育アドバイザーの自治体への派遣 30 地域→45 地域(15 地域増) 等 ○新しい時代にふさわしい教育制度の柔軟化の推進 0.6 億円(前年同) ・児童生徒の発達の早期化、自己肯定感の低さ、小1プロブレム、中1ギャップ等の課題に対応 するため、フリースクール等で学ぶ不登校児童生徒への支援モデル事業や中学校夜間学級の設 置促進を 27 年度補正予算案に前倒しして実施するほか、引き続き小中一貫教育導入の推進を 図るなど、実情に応じたきめ細やかな教育の充実を行う。 ◇小中一貫教育推進事業 <0.5 億円> 小中一貫教育の導入に向けた先導的取組を支援 6 県→9 県、1 政令市(4 県市増) 36 3 文部科学省 ○学校・家庭・地域が連携した絆づくりと活力あるコミュニティの形成 <68 億円> ・学校を核とした地域力強化の仕組みづくりを推進するとともに、地域の活性化につながる多様 な取組を展開することにより、まち全体で地域の将来を担う子供たちの育成及び地方創生の実 現を図る。 ◇地域学校協働活動の推進 <65 億円> 地域と学校をつなぐコーディネーターが中心となり、地域人材の参画による、学校の教育 活動等の支援など、学校・家庭・地域が協働で教育に取り組む仕組みづくりを推進し、地域 力の強化及び地域の活性化を図る。 ・放課後子供教室 14,000 箇所→15,500 箇所(1,500 箇所増) ・地域コーディネーターの配置 12,500 人→15,000 人(2,500 人増)、 統括コーディネーターの配置(新規) 250 市町村 等 未来への飛躍を実現する人材の養成 ○初等中等教育段階におけるグローバルな視点に立って活躍する人材の育成 <220 億円> ・グローバル人材育成については、第二期教育振興基本計画等を踏まえ、日本人としてのアイデ ンティティや日本の文化に対する深い理解を前提として、豊かな語学力・コミュニケーション 能力、主体性・積極性、異文化理解の精神等を身に付け、様々な分野で活躍できる人材の育成 が重要である。 このため、我が国の伝統・文化についての理解を深める取組を実施し、また、小・中・高等学校 を通じた英語教育改革の推進、在外教育施設の教育環境の改善等の取組の充実を図る。 ◇小・中・高等学校を通じた英語教育強化事業 <12 億円> ・小学校英語教科化に向けた専門性向上のための講習の開発・実施(新規) 47 機関 ・専門性の高い非常勤講師や英語が堪能な外部人材等の配置(新規) 1,165 人 ◇スーパーグローバルハイスクール 112 校→119 校(7 校増) <11 億円> 学びのセーフティネットの構築 ○幼児教育無償化に向けた取組の段階的推進 <345 億円> うち、子ども・子育て支援新制度移行分 を除いた文部科学省予算計上分 323 億円 ・ 「幼児教育無償化に関する関係閣僚・与党実務者連絡会議」 (平成 27 年 7 月 22 日開催)で取りま とめられた方針等を踏まえ、低所得の多子世帯及びひとり親世帯等の保護者負担の軽減を図り、 幼児教育無償化に向けた取組を推進する。 ◇多子世帯の保護者負担軽減 <18 億円〔文部科学省計上分 14 億円〕> 年収約 360 万円までの世帯について、現行では小学校3年生までとされている多子計算に 係る年齢制限を撤廃し、第2子の保育料を半額、第3子以降の保育料の無償化を完全実施。 ◇ひとり親世帯等の保護者負担軽減 <4 億円〔文部科学省計上分 3 億円〕> 市町村民税非課税世帯は保育料を無償化し、年収約 270 万円から約 360 万円までの世帯 は第1子の保育料を半額、第2子以降の保育料を無償化する。 37 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 ○学校をプラットフォームとした総合的な子供の貧困対策の推進 ◇スクールソーシャルワーカーの配置拡充(補助率 1/3) <26 億円> <10 億円> ・配置数増:2,247 人→3,047 人(800 人増) ・貧困対策のための重点加配 600 人→1,000 人(400 人増) ・質向上のためのスーパーバイザー(47 人)の配置、研修等 ◇地域未来塾による学習支援の充実(補助率 1/3) <3 億円> 経済的な理由や家庭の状況により、家庭での学習が困難であったり、学習習慣が十分に身に ついていない中学生等に対して地域住民の協力やICTの活用等による学習支援を実施する とともに、新たに高校生への支援を行う。 2,000 箇所→3,100 箇所(1,100 箇所増) 等 ○高校生等奨学給付金の充実 <131 億円> ・学年進行で着実に事業を実施するとともに、非課税世帯の給付額の増額を行うことにより、低 所得世帯や多子世帯の教育費負担の軽減を図る。 ・学年進行 平成 27 年度:1~2年次→ 平成 28 年度:1~3年次 ・対象者数 34 万人→47.8 万人(13.8 万人増) ・非課税世帯【全日制】(第1子)における給付額を増額 【給付額(年額)】 ・生活保護受給世帯【全日制等・通信制】 国公立:32,300 円、私立:52,600 円 ・非課税世帯【全日制等】(第1子) 国公立:37,400 円→59,500 円(+22,100 円)、私立:39,800 円→67,200 円(+27,400 円) ・非課税世帯【全日制等】(第2子以降) 国公立:129,700 円、私立:138,000 円 ・非課税世帯【通信制】 国公立:36,500 円、私立:38,100 円 ○公立学校施設の老朽化対策を中心とした教育環境の改善等の推進 <709 億円> ・安全を確保し、質の高い教育活動を支えられるよう老朽化への対応を図るなど、教育環境の改 善を推進。 ◇小中学校等の学級数の増加等に伴う教室不足への対応等 ◇老朽化対策を含む教育環境の改善 長寿命化による対応を含む老朽化対策等を推進 ≪スポーツ関係予算≫ ○スポーツ庁設置によるスポーツ施策の総合的な推進 ◇スポーツによる地域活性化推進事業(健康長寿社会等の創生) <181 億円> <3 億円> ・スポーツ無関心層などを対象として、運動・スポーツへの興味・関心を喚起するため、イン センティブ付き運動・スポーツプログラムなどを実施するとともに、当該取組の効果やスポ ーツ活動の継続率の測定・分析を行うなどスポーツによる健康増進の取組を支援する。 38 3 文部科学省 ◇スポーツ環境の整備 <10 億円> ・子供のスポーツ機会の充実、ライフステージに応じたスポーツ活動の場を確保するため、ス ポーツ施設の整備を推進し、スポーツ環境の整備促進を図る。 ≪文化芸術関係予算≫ ○文化芸術立国実現に向けた文化プログラムの推進 <135 億円> ◇国が地方自治体、民間とタイアップした取組の推進 <131 億円> ・舞台芸術創造活動活性化事業 <33 億円> 舞台芸術創造活動に対する分野の特性に応じた支援。 ・文化芸術による地域活性化・国際発信推進事業 <28 億円> 地方公共団体が企画する地域の文化資源等を活用した文化芸術活動や、地域の文化芸術施 策を推進する体制整備等への支援。 ・劇場・音楽堂等活性化事業 <30 億円> 地域の劇場・音楽堂等の活性化と実演芸術の水準向上を図るための、公演事業や専門的人 材の養成、普及啓発活動、外国人を受け入れる環境整備等の支援。等 ○文化財総合活用戦略プランの強化 <96 億円> ・日本遺産などの地域の文化財の魅力を国内外に発信する取組や、観光振興政策とも連携して周 辺環境を含めた文化財群の一体的な整備・活用を支援し、地域活性化を推進。 ◇文化遺産を活かした地域活性化事業 <22 億円> 世界文化遺産登録地域における普及啓発事業等への支援を継続するほか、地域の文化財 群の魅力を国内外へ効果的に発信するための事業への支援を強化。 ≪科学技術予算≫ 「日本再興戦略」及び「科学技術イノベーション総合戦略」における重点事項 産学連携による科学技術イノベーションの推進 ○オープンイノベーション加速に向けた産学共創プラットフォームによる共同研究推進 <7 億円(新規)> ・オ-プンイノベーション加速に向け、大学等に企業から資金・人材を呼び込み、産学官による 非競争領域での共同研究等を拡大する取組を支援。 39 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 4 厚生労働省 【出典】厚生労働省「平成 28 年度厚生労働省予算案概要」 http://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/ Ⅰ女性・若者等の活躍推進~人口減少社会への対応~ 1.すべての子どもが健やかに育つための総合的な対策の推進 (子どもの貧困対策とひとり親家庭対策の推進) 【一部新規】 ○ <1,931 億円> ひとり親家庭の自立を支援するため、子育て・生活から就業に関する相談窓口のワンストッ プ化の推進、子どもの学習支援、親の資格取得支援、養育費確保支援など、ひとり親家庭の支 援策の強化を図る。また、放課後児童クラブ等の終了後に、ひとり親家庭の子どもの生活習慣 の習得・学習支援や食事の提供等を行うことが可能な居場所づくりも実施する。 さらに、児童扶養手当の第2子加算額を5千円から1万円へ、第3子以降加算額を3千円か ら6千円へそれぞれ倍増する。 ※収入に応じて支給額を逓減し、低所得者に重点を置いて改善(第1子分と同じ取扱い) ※平成 29 年4月から、多子加算額に物価スライドを導入(第1子分と同じ取扱い) (児童虐待防止対策の強化、社会的養護の推進) 【一部新規】(一部社会保障の充実)<1,271 億円> ○ 児童相談所の体制の強化及び専門性の向上を図り、相談機能を強化するとともに、市町村の 体制強化を図る。特に、児童相談所における弁護士等の活用の促進や、児童相談所及び市町村 における子どもの安全確保等に係る体制の強化を行う。 ○ 一時保護所等における個々の児童の状況に応じた適切なケアを行うための体制の強化及び 環境の改善を図る。 ○ 虐待を受けた子どもなど社会的養護が必要な子どもを、より家庭的な環境で育てることがで きるよう、家庭的養護の推進を図る。また、里親や養育者の住居において数名の子どもの養育 を行うファミリーホームへの委託について、児童家庭支援センター等の里親支援機関を活用し た支援体制の構築を図る。 ○ 児童養護施設退所者等に対する自立支援資金貸付制度の創設と併せ、退所児童等アフターケ ア事業の拡充を図ることにより、児童養護施設退所者等の自立支援を推進する。 (安全・安心に妊娠・出産・子育てのできる環境の整備)(一部社会保障の充実) ○ <185 億円> 不妊治療の経済的負担の軽減を図るため、高額な医療費がかかる配偶者間の不妊治療に要す る費用について、初回の助成額の増額と男性不妊治療の助成を拡大する。 ○ 妊娠期から子育て期にわたるまでの様々なニーズに対して、切れ目なくワンストップで総合 的相談支援を提供する子育て世代包括支援センターの全国展開に向け、箇所数を増加するとと もに、地域の実情に応じて、産前・産後サポート事業、産後ケア事業を実施する。 ※「子育て世代包括支援センター」のうち利用者支援事業(子ども及びその保護者等の身近な場所で、教育・保育・ 保健その他の子育て支援の情報提供及び必要に応じ相談・助言等を行うとともに、関係機関との連絡調整等を実 施する事業)については、内閣府予算に計上。 40 4 厚生労働省 2. 「全員参加の社会」の実現加速 (1)女性の活躍推進 (待機児童解消等の推進に向けた取組) 【一部新規】 ○ <965 億円> 女性の就業率上昇が更に進むことを念頭に、待機児童解消を確実なものとするため、平成 29 年度末までの保育拡大量を 40 万人から 50 万人に拡大し、新たに小規模保育事業所の整備に要 する費用の一部を補助する事業を創設するとともに、「待機児童解消加速化プラン」に基づく 保育所の整備などによる受入児童数の拡大を図る。 ○ 保育人材確保対策として、保育士の資格取得支援や再就職支援等のほか、保育補助者の雇上 げへの支援、若手保育士の離職防止のための巡回支援、人材交流等によるキャリアアップ体制 の整備、学生の実習支援などを実施する。 (4)障害者等の活躍推進 (がん患者等に対する就労支援の強化) ○ <2.5 億円> がん診療連携拠点病院等と連携した、がん患者等に対する就職支援事業を全国展開する。 4.人材力強化・人材確保対策の推進等 (地方における良質な雇用の創出・人材育成) ○ <133 億円> 地域の創意工夫を活かした人材育成を推進するため、企業や地域の多種多様なニーズに対応 した新たな人材育成プログラムの開発・実施を支援する「地域創生人材育成事業」の拡充等を 行う。 ○ ハローワークの全国ネットワークを活用し、潜在的移住希望者を含む若者の UIJ ターン支援 を行うとともに、 「戦略産業雇用創造プロジェクト」の対象地域の拡充等により、地方創生に 向けて地方自治体等と連携し、地域の実情に即した雇用創出・人材育成を推進する。 Ⅱ「健康長寿社会」の実現 1.予防・健康管理の推進等 (データヘルスの効果的な取組の推進等) ○ <8.7 億円> 医療保険者による PDCA サイクルに沿った効率的・効果的な保健事業の取組を推進するた め、医療保険者において策定した「データヘルス計画」及び計画に基づく事業の実施結果につ いて、評価・分析等を行う。 また、医療保険者が実施している先進的な保健事業については、中小の保険者を含めて、将 来的に多くの医療保険者で取り入れることができるよう、その取組結果だけではなく事業構成 や実施体制・過程の検証等を保険者自らが実施するための支援を行う。 ○ 2020 年に向けて、健康長寿社会の実現や医療費適正化を図るため、民間組織で構成される 「日本健康会議」が掲げる、予防・健康づくりのインセンティブを推進する自治体を増やす等 の取組等の支援を行う。 (糖尿病性腎症患者の重症化予防) ○ <40 百万円> 糖尿病性腎症の患者であって、生活習慣の改善により重症化の予防が期待される者に対して、 医療保険者が医療機関と連携した保健指導を実施する好事例の横展開を進める。 41 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (重複頻回受診者等への訪問指導等及び高齢者の低栄養防止等の推進の支援)【一部新規】<4.5 億円> ○ レセプト等情報により選定した重複・頻回受診者等に対して、保健師等による訪問指導を実 施することにより、適正受診の促進を図る。また、重複・多量投薬者等に対して、地域薬剤師 会の協力を得て、薬剤師等による訪問指導及びその結果を処方医や薬局にフィードバックする こと並びに周知広報(飲み残し、飲み忘れ防止等)を行うことにより、医薬品の適正使用の推 進を図る。 ○ 高齢者の特性を踏まえた保健指導等を実施することにより、低栄養、筋量低下等による心身 機能の低下の予防、生活習慣病等の重症化予防等の推進を図る。 (歯科口腔保健の推進) 【一部新規】 ○ <9.7 億円> 歯科疾患に関する実態調査や歯科保健サービスの効果の検証を行う。また、口腔と全身に関 する知識の普及啓発等に取り組むとともに、口腔保健支援センターの設置を促進し、生涯を通 じた歯科口腔保健施策を推進する。 ○ 後期高齢者医療広域連合が実施する高齢者の特性を踏まえた歯科健診の実施等について支 援を行う。 2.医療・介護等の充実 (1)安心で質の高い医療・介護サービス提供体制の構築 (地域医療介護総合確保基金による医療・介護提供体制改革)(社会保障の充実) 【地域医療介護総合確保基金(医療分) 】 <602 億円> 平成 26 年6月に成立した医療介護総合確保推進法に基づき、各都道府県に設置した地域医療 介護総合確保基金を活用し、病床の機能分化・連携に必要な基盤整備、在宅医療の推進、医療従 事者等の確保・養成に必要な事業を支援する。 【地域医療介護総合確保基金(介護分) 】 <483 億円> 平成 26 年6月に成立した医療介護総合確保推進法に基づき、各都道府県に設置した地域医療 介護総合確保基金を活用し、介護施設等の整備を進めるほか、介護人材の確保に向けて必要な事 業を支援する。 (地域支援事業の充実) (社会保障の充実) ○ <195 億円> 平成 30 年度までに全市町村が地域支援事業として以下の事業に取り組めるよう、市町村の 取組を支援する。 ① 認知症施策の推進 初期集中支援チームの関与による認知症の早期診断・早期対応や、地域支援推進員による相 談対応、認知症カフェの設置やボランティアによる認知症の人の居宅訪問( 「認とも」)等を推 進する。 ② 生活支援の充実・強化 生活支援コーディネーターの配置や協議体の設置等により、担い手やサービスの開発等を行 い、高齢者の社会参加及び生活支援の充実を推進する。 42 4 厚生労働省 ③ 在宅医療・介護連携の推進 地域の医療・介護関係者による会議の開催、在宅医療・介護関係者の研修等を行い、在宅医 療と介護サービスを一体的に提供する体制の構築を推進する。 ④ 地域ケア会議の推進 地域包括支援センター等において、多職種協働による個別事例の検討等を行い、地域のネッ トワーク構築、ケアマネジメント支援、地域課題の把握等を推進する。 (認知症施策の推進) 【一部新規】 ○ <82 億円> 「認知症施策推進総合戦略」 (新オレンジプラン)に基づき、早期診断・早期対応を軸とし た、認知症の容態に応じた切れ目のない適時・適切な医療・介護等の提供が図られる仕組みを 構築するなど、認知症高齢者等にやさしい地域づくりを推進する。 ・認知症初期集中支援チーム(316 箇所→911 箇所)、認知症地域支援推進員(580 箇所→1,094 箇所) ・認知症疾患医療センター(366 箇所→433 箇所) ・認知症医療・介護連携の枠組み構築のためのモデル事業の新設 ・若年性認知症支援コーディネーターの設置の推進 ・認知症高齢者等の権利擁護に関する取組の推進等 (介護ロボット等の開発・普及の加速化) 【新規】 ○ <3億円> 介護ロボット等の開発・普及について、開発企業と介護現場の協議を通じ着想段階から現場 のニーズを開発内容に反映、開発中の試作機へのアドバイス、開発された機器を用いた効果的 な介護技術の構築など、各段階で必要な支援を行うことにより、加速化を図る。 (3)難病・小児慢性特定疾病への対応(一部社会保障の充実) 【難病・小児慢性特定疾病に係る公平かつ安定的な制度の確立】 ○ <1,311 億円> 難病の患者に対する医療費助成について、平成 26 年5月に成立した「難病の患者に対する 医療等に関する法律(難病法) 」及び「児童福祉法の一部を改正する法律」に基づく措置とし て法定化することにより、公平かつ安定的な制度を確立するとともに、対象疾病について、引 き続き要件を満たすものを段階的に拡大し、実施する。 ①対象疾病の拡大 ・難病(大人)…………………… 56 疾病→ 110 疾病(平成 27 年1月以降) → 306 疾病(平成 27 年7月以降) ・小児慢性特定疾病(子ども)… 514 疾病→ 704 疾病(平成 27 年1月以降) ②自己負担 ・自己負担割合について、3割を2割に引下げ ・負担上限は障害者医療(更生医療)をベースにし、負担能力に応じた上限額を設定 (原則 2,500~30,000 円/月) ・子どもへの配慮(子どもは、大人の2分の1(負担上限、入院時の食費負担)) ③経過措置(3年間) ・既認定者への配慮(軽症者も全員適用対象(難病の場合)など) 43 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 【慢性疾病を抱える児童等の自立支援】 ○ <9.3 億円> 慢性疾病を抱える児童等の自立を促進するため、療養生活に関する相談支援や、地域の関係 者が一体となって自立支援を行うための事業を実施する。 (4)革新的医薬品・医療機器の創出等 「医薬品産業強化総合戦略(平成 27 年9月4日策定)」等を踏まえ、以下の施策を推進する。 (後発医薬品の使用促進・品質確保) ○ <7.1 億円> 後発医薬品の信頼性向上を図るため、 「ジェネリック医薬品品質情報検討会」において、学 会発表等で品質に懸念が示された品目や市場流通品についての品質確認検査の実施方針の決 定や検査結果等の学術的評価を一元的に実施し、有効成分ごとに品質情報を体系的にまとめた 情報集(ブルーブック(仮称) )等を公表する。また、国立試験研究機関及び都道府県におけ る後発医薬品の品質確認検査の実施体制を強化するとともに、普及啓発等による環境整備に関 する事業等を実施する。 ○ 後期高齢者医療広域連合が実施する後発医薬品差額通知の送付等の取組を支援する。 ※後発医薬品の数量シェアの目標値は、平成 29 年央に 70%以上、平成 30 年度から平成 32 年度末までの間のなる べく早い時期に 80%以上に引上げ。 3.健康で安全な生活の確保 (1)総合的ながん対策の推進【一部新規】 ○ <356 億円> 「がん対策加速化プラン」に基づき、 「予防」 「治療・研究」「がんとの共生」を3本の柱と して、がん対策を加速化する。 (2)肝炎対策の推進【一部新規】 ○ <186 億円> 慢性肝炎、肝硬変を早期発見し、早期治療することで進展を阻止して、肝がんを予防する包 括的なシステムである「肝炎総合対策」を推進する。 <335 億円(※)> (7)強靱・安全・持続可能な水道の構築【一部新規】 (※)他省庁計上分を含む ○ 老朽化施設の計画的な更新、簡易水道の統合の推進、水道施設の耐震化の推進等、緊急性・ 必要性の高い事業について集中的に支援を行えるよう「緊急改善事業(仮称)」を創設し、将 来にわたり持続可能で強靱な水道の構築を図る。 4.自立した生活の実現と安心の確保 (2)生活困窮者等に対する自立支援の推進【一部新規】 ○ <2兆 9,515 億円> 平成 27 年度から施行された生活困窮者自立支援法に基づき、いわゆる「第2のセーフティ ネット」を強化するものとして、複合的な課題を抱える生活困窮者に対し、包括的な相談支援 や就労支援等を実施し、生活保護受給者支援策等との連携の下、生活困窮者の自立をより一層 促進するとともに、生活困窮者支援を通じた地域づくりを推進する。 特に、貧困の連鎖を防止する観点から、生活困窮世帯等の子どもの学習支援事業において、 高校中退防止及び家庭訪問の取組を強化する。 44 4 厚生労働省 ○ 生活保護を必要とする人に対して確実に保護を実施するため、生活保護制度に係る国庫負担 に要する経費を確保する。また、今後とも生活保護制度が国民の信頼に応えられるよう、就労 による自立支援の強化や医療扶助の適正化(地域の薬局や訪問看護ステーションとの連携によ る適正受診指導や服薬指導、後発医薬品の使用促進等)等を進める。 5.安心できる年金制度の確立 (持続可能で安心できる年金制度の運営) (一部社会保障の充実) ○ <11 兆 2,438 億円> 恒久化された基礎年金の国庫負担割合2分の1をはじめ、一体改革で成立した年金機能強化 法に基づき施行されている措置を実施し、長期的な給付と負担の均衡を図り、年金制度を将来 にわたって持続可能なものとする。 45 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 5 農林水産省 【出典】農林水産省「平成 28 年度農林水産予算概算決定の重点事項」 http://www.maff.go.jp/j/budget/2016/kettei.html 3 担い手への農地集積・集約化等による構造改革の推進 (2)農業委員会の活動による農地利用の最適化 ② 機構集積支援事業(農地中間管理機構による農地の集積・集約化で実施) <22 億円> ・ 遊休農地の所有者の利用意向調査、農地台帳の情報更新・システム維持管理、農業委員等の資質 向上に向けた研修等を支援 (3)多様な担い手の育成・確保 ② 新規就農・経営継承総合支援事業 <193 億円> ・ 就農前後の青年就農者・経営継承者への給付金の給付、雇用就農を促進するための農業法人での 実践研修への支援のほか、就農後の相談体制の整備、農業大学校・農業高校の新規学卒者等を就農 に結び付ける取組等への支援 ④ 担い手経営発展支援金融対策[TPP対策(基金化)] <100 億円> ・ 意欲ある農業者の経営発展、産地の収益力向上等を後押しするための実質無利子化、無担保・無 保証人化を措置 5 農林水産物・食品の高付加価値化等の推進 (2)医福食農など異業種との連携の推進 ④ 異分野との融合を含む産学連携の更なる強化 <20 億円> ・ 農林水産・食品分野での産学連携に加え、異分野の人材とのマッチングの場を構築し、産学連携 の更なる強化を図り、革新的技術の研究開発を促進 6 輸出の促進と日本食・食文化の魅力発信 (2)日本食・食文化の魅力発信 ① 食育の推進と国産農林水産物の消費拡大 <8億円> ・ 和食文化の継承をはじめとした食育の推進を図るとともに、地産地消の推進など国産農林水産物 の消費拡大に向けた取組を支援 (3)食と農を活用したインバウンドの推進 ① 食によるインバウンド対応推進事業【新規】 <1億円> ・ 日本食・食文化の魅力発信がインバウンド(外国人の訪日)を促進し、それが更に日本の食の評 価を高める好循環を構築するため、食と景観等が一体的な魅力を織りなす地域(食と農の景勝地) を情報発信するとともに、飲食店等の多言語対応等を支援 7 品目別生産振興対策 ① 野菜価格安定対策事業(所要額) ・ 46 <171 億円> 生産者の経営安定を図るため、野菜の価格低落時における生産者補給金の交付等を実施 5 農林水産省 9 人口減少社会における農山漁村の活性化 (1)日本型直接支払の実施 ③ 環境保全型農業直接支払交付金 <24 億円> ・ 化学肥料及び農薬の5割低減の取組と合わせて、地球温暖化防止等に効果の高い営農活動を行う 農業者等に交付金を交付 47 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 6 経済産業省 【出典】経済産業省「平成 28 年度 経済産業省関係予算案の概要」 http://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2016/index.html 2.未来投資による生産性革命 IoT・ビッグデータ・ロボット・人工知能による変革を推進し、未来投資を促して生産性革 命を実現する。このため、IoT・ビッグデータ、人工知能の研究開発の加速化や社会実証を通 じた産業化、中小企業等へのロボット導入支援、サイバーセキュリティ対策を推進する。 さらに、産業技術総合研究所等による産学の橋渡し機能の強化、女性の活躍推進や中小企業人 材等の育成を行う。 (2)イノベーション・ナショナルシステム、未来への投資促進に向けた官民協働 ○女性活躍推進基盤整備事業 <2.0 億円(新規)> 「2020 年に指導的地位に占める女性の割合 30%」の達成に向け、優れた取組を行う企業を「ダ イバーシティ経営企業 100 選」 、 「なでしこ銘柄」として選定・発信するとともに、 「ダイバーシ ティ普及アンバサダー」 (仮称)による普及啓発等を実施する。また、女性起業家を支援するた め、地域の金融機関、起業経験者、支援機関等のネットワークを構築し、女性のニーズに応じた きめ細やかな支援につなげる。さらに、理系女性が有すべきスキルの見える化により、身につけ るべきスキルの把握が出来るような仕組みの構築を行う。 3.中小企業の生産性向上・地域の付加価値創造力の強化 賃金・最低賃金引き上げを通じた消費の喚起を後押しするためにも、中小企業の生産性向 上・下請け取引の適正化、地域経済を牽引する地域中核企業の成長力強化、地域の付加価値創 造力の強化に取り組む。具体的には、よろず支援拠点を中心とした経営支援体制の強化や小規 模事業者が行う販路開拓への支援、多重下請構造の現状把握など、必要な改善を行っていく。 また、中小企業等が大学等と共同で行うものづくり・サービス開発の支援や知財・標準化戦略 の強化を行う。さらに、地域資源を活用したふるさと名物の開発・販路開拓、中心市街地や商 店街活性化の推進、中小企業の人材確保等の支援を行う。 さらに、地域における公的保険外健康サービスのビジネスモデル確立に向けて実証事業を行 うとともに、日本医療研究開発機構における研究開発を支援する。 (4)健康医療分野の活性化 ○医工連携事業化推進事業 <35.0 億円> ものづくり技術を有する中小企業、医療機関及び製造販売業者等が連携し、医療現場のニーズ に応える医療機器の開発・実用化を支援する。その際、文部科学省や厚生労働省及び関係機関等 の連携による「医療機器開発支援ネットワーク」を通じて、開発初期段階から事業化に至るまで ソフト面で切れ目ない支援を実施し、異業種からの新規参入や早期事業化を促進する。 48 6 経済産業省 ○健康寿命延伸産業創出推進事業 <8.2 億円> 国民の健康増進、医療費の適正化、新産業の創出を実現するため、地域包括ケアシステムと連 携した公的保険外健康サービスの創出を目指し、サービス主体の育成及びビジネスモデルの確立 をするとともに、企業の健康に対する投資対効果の定量的な検証等に取り組み、企業における健 康投資を促進する。 5.エネルギーミックスの実現に取り組む 平成 27 年 7 月に策定した「長期エネルギー需給見通し(エネルギーミックス)」の実現に 向けて、省エネを徹底推進し、石油危機後並に大幅なエネルギー効率の改善に取り組むととも に、再生可能エネルギーの最大限の導入拡大と国民負担抑制の両立や、燃料電池自動車の導入 など水素社会の実現を目指す。また、世界的な資源安をチャンスとすべく、国内外の資源権益 の確保を進めるとともに、災害・有事に対する危機対応力のある強靱なエネルギーサプライチ ェーンの構築を目指す。 原子力災害からの福島復興の加速に向けて、廃炉・汚染水対策などに全力を傾注するととも に、引き続き原子力発電の安全に万全を尽くし、また、原子力立地地域への支援については、 地域の実態に即したきめ細かな対応を行う。 (1)省エネルギー ○クリーンエネルギー自動車導入促進対策費補助金 <137.0 億円(新規)> 省エネや CO2 排出削減に貢献し、市場の拡大が期待される電気自動車や燃料電池自動車等の 次世代自動車の初期需要を創出し、世界に先駆けて国内市場を確立するため、例えば電気自動車 については航続距離の向上を促進するなど、車種ごとの出口戦略を踏まえたスキームによる導入 支援策を講じる。 (4)水素社会の実現 ○民生用燃料電池(エネファーム)導入支援補助金 <95.0 億円> 高い省エネルギー効果や CO2 削減効果を有する家庭用燃料電池(エネファーム)について、 設置者に対し導入費用の補助を行うことにより、早期に自立的な市場を確立し、2020 年に 140 万台、2030 年に 530 万台の普及目標を達成する。 49 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 7 国土交通省 【出典】国土交通省「平成 28 年度予算決定概要」 http://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_004456.html Ⅱ.国民の安全・安心の確保 (1)激甚化する水害・土砂災害、切迫する巨大地震や加速するインフラ老朽化に対し、既存 施設の有効活用、真に必要な事業への重点化を図りつつ、ハード・ソフト総動員の防災・ 減災、老朽化対策を推進。 (2)尖閣諸島周辺海域をはじめとする領海警備等に万全を期すための戦略的海上保安体制を 構築。 (3)密集市街地対策の推進、住宅・建築物の耐震化や公共交通における安全対策など、日常 生活における安全・安心を確保。 (1)新たなステージに対応した防災・減災対策、老朽化対策の推進 ※計数については、一部重複がある (a)気候変動に備えるための水害・土砂災害対策や火山災害対策の推進 <4,434 億円> 平成 27 年 9 月関東・東北豪雨を踏まえた大洪水に備えるハード・ソフト対策を進めるととも に、既存施設を賢く使う取組と選択と集中による対策等を推進する。 (水防災意識社会の再構築) ・ 立ち退き避難が必要な家屋倒壊危険区域等の公表 ・ 住民のとるべき行動を分かりやすく示したハザードマップへの改良 ・ タイムラインの策定等、事前の行動計画の作成 ・ 洪水を安全に流すための堤防のかさ上げや浸透対策等の推進 ・ 越水しても決壊までの時間を引き延ばすよう堤防構造を工夫する対策の推進 <水防災意識社会の再構築(イメージ)> 「施設では防ぎきれない大洪水は必ず発生するもの」と考え、社会全体で常にこれに備える 「水防災意識社会」を再構築する。 50 7 国土交通省 (既存施設を賢く使う取組、選択と集中による対策等) ・ 想定される被害状況等を考慮し整備効果の早期発現に向けた計画的な治水対策の推進 ・ 水害・土砂災害の被災地域における集中的な再度災害防止対策等の推進 ・ 住民の避難にも活用できる河川堤防等の整備の推進 ・ 既存ダムの徹底活用及び嵩上げや放流設備の増強等を行うダム再生の推進 ・ 官民連携した浸水対策の推進及び下水道既存施設を活用した雨水管理支援制度の創設 ・ 警戒避難体制の整備等と一体となった土砂災害防止施設の重点的整備の推進 ・ 噴火に起因する土石流等への対策強化を図るための火山噴火緊急減災対策事業の創設 51 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (b)大規模水害の被害想定の共有と ICT 等の情報ソフトインフラの整備による 防災・減災対策の推進<12 億円> 平成 27 年 9 月関東・東北豪雨等を踏まえ、水害・土砂災害を対象として、ICT 等 も活用しつつ、総合的な対策に緊急的かつ省横断的に取り組む。 (被害想定の共有とそれを踏まえた対策) ・ 最大クラスの洪水、内水、高潮の浸水想定区域指定及びハザードマップ作成の推進 ・ 社会経済の壊滅的な被害を回避するための大規模水害による被害想定の作成・共有 ・ 全国各ブロックにおける関係機関が連携したタイムライン等の策定 ・ 鉄軌道事業者の地下駅の浸水対策の推進 (リスク情報の提供の充実) ・ 家屋倒壊危険区域等、避難判断やまちづくり等に資するきめ細かいリスク情報の提示 ・ 防災アプリ開発等を通じた避難支援に資するリスク情報のオープンデータ化の推進 ・ 地下街等の避難確保・浸水防止策の強化に資する内水被害に関する情報提供の推進 ・ 不動産総合データベースによる宅建業者から消費者への災害リスク情報の提供の推進 ・ 豪雨や台風の予測技術向上のためのシステム整備による情報提供の強化 (被災状況の把握手段の多様化による災害対応の強化) ・ 合成開口レーダ等のセンシング技術を活用した被災状況等の把握の強化 ・ SNS 等の活用による水害・土砂災害発生の兆候や被災状況等の把握の強化 52 7 国土交通省 (c)南海トラフ巨大地震・首都直下地震対策等の推進 <1,651 億円> 南海トラフ巨大地震等の発生に備え、ゼロメートル地帯等において、各々の地震で想定される 具体的な被害特性に合わせた対策を省の総力を挙げて推進する。 (救助・救急ルートの確保計画策定等の応急対策) ・ 首都直下地震発災時における“八方向作戦”等の道路啓開体制の充実 ・ 首都圏で緊急輸送ルートを補完する河川敷道路や船着場等を活用する計画の策定 ・ 陸海空の全輸送モードを活用した確実で迅速な支援物資輸送計画の策定 ・ 重要港湾以上の全ての港湾における緊急物資等の輸送に資する港湾 BCP の策定 ・ 緊急物資や燃料等の海上輸送の拠点となる瀬戸内海等の港湾への航路啓開の迅速化 ・ 緊急地震速報・津波観測情報を迅速に提供するための観測・監視体制の強化 (施設の耐震化等の予防的対策) ・ 河川・海岸堤防の耐震・液状化対策及び水門等の自動化・遠隔操作化等の推進 ・ 津波浸水等を軽減するための粘り強い海岸堤防・防波堤等の整備の推進 ・ 基幹的交通ネットワークを保全するための土砂災害対策の推進 ・ 被災後の迅速な復旧・復興に貢献する地籍整備の推進 ・ 地震・津波被害の防止・軽減のための公共施設の耐震・液状化対策等の推進 53 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (d)火山、地震、津波、台風、集中豪雨等に対する観測・監視体制等の強化 <98 億円> 火山、地震、津波、台風、集中豪雨等に対する観測・監視体制や防災気象情報等の提供体制を 強化する。 ・ 噴火警報等を迅速に発表するための火山観測機器やデータ処理システム等の整備 ・ 火山周辺の地理空間情報の整備 ・ 火山噴火時の土砂災害緊急情報等の高度化に向けた検討の推進 ・ 緊急地震速報・津波観測情報を迅速・正確に発表するための観測・監視体制の強化 ・ ひまわり8号の運用及びひまわり9号の打上げに向けた準備 ・ 台風・集中豪雨等の予測技術を向上させる次世代スーパーコンピュータ等の整備 ・ 地方公共団体における気象予報士等を活用した気象情報活用支援モデル事業の実施 54 7 国土交通省 (e)災害時における人流・物流の確保 <4,327 億円> 災害発生時に備えて、陸上・海上輸送ルートの整備や耐震対策、情報提供体制の構 築等を推進する。 (陸上・海上輸送ルートの整備等) ・ 広域交通への影響を回避する代替性確保のためのミッシングリンク等の整備の推進 ・ 大規模災害に備えた道路の防災(斜面・盛土等)・震災対策(耐震補強等)の推進 ・ 異常降雪等に備えて冬期道路交通を確保するための除雪体制等の構築 ・ 本格的な無電柱化に向けた緊急輸送道路での占用制限や低コスト手法の導入等の推進 ・ 多様な輸送手段を活用した支援物資輸送に関する広域連携体制構築の推進 ・ 基幹的広域防災拠点における緊急物資や支援要員の受入体制の強化 (耐震対策や情報提供体制の構築) ・ 主要駅や高架橋等の鉄道施設の耐震対策の推進 ・ 災害時の的確な情報提供等のための東京湾における一元的な海上交通管制の構築 ・ 船舶の安全航行に不可欠な航路標識の耐震・耐波浪補強及び自立型電源化の実施 55 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (f)インフラ老朽化対策等のための戦略的な維持管理・更新の推進 <4,100 億円> 国民の安全・安心の確保等のため、インフラ長寿命化計画(行動計画)に基づき、将来にわたっ て必要なインフラの機能を発揮し続けるための取組を推進する。 56 7 国土交通省 (h)地域における総合的な防災・減災対策、老朽化対策等に対する集中的支援(防災・安全交付金) <11,002 億円> 頻発する風水害・土砂災害や大規模地震・津波に対する防災・減災対策、インフラ長寿命化計 画を踏まえた老朽化対策など地域における総合的な取組を集中支援する。 57 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (3)生活空間の安全・安心の確保 (a)密集市街地対策の推進、住宅・建築物の耐震化・省エネ化の促進 ※<354 億円> ※この他に、H27 補正予算(防災・安全交付金)において、公営住宅等の耐震化等を緊急的に実施 大規模地震の発生時の人的・経済的被害の軽減を図るため、密集市街地の改善や住宅・ 建築物の耐震化を推進する。併せて、住宅・建築物の省エネ化を促進する。 (密集市街地の改善及び住宅・建築物の耐震化) ・ 密集市街地における防災対策と生活支援機能等の整備の総合的な支援 ・ 住民の防災意識の向上に向けた防災まちづくり活動への支援 ・ 耐震診断義務付け対象建築物への重点的支援措置の延長等による耐震化の推進 ・ 帰宅困難者等を受け入れるための施設の整備の支援 ・ 大臣認定を取得した建築材料等の品質確保等のための体制の強化 (新たなエネルギー基本計画を踏まえた省エネ住宅・建築物の普及促進) ・ 先導的な省エネ住宅・建築物の整備や省エネ改修、省エネ診断・表示等に対する支援 ・ 省エネ住宅・建築物の整備のための設計・施工・審査に係る講習会等の実施の支援 58 7 国土交通省 Ⅲ.豊かで利便性の高い地域社会の実現 (1)人口減少等を見据え、既存施設の集約・再編、地域の公共交通ネット ワークの再構築等により、 「コンパクト+ネットワーク」を形成。 (2)子育てがしやすく、子どもから高齢者まで豊かに暮らせる生活環境の 整備を促進。 (1)「コンパクト+ネットワーク」の実現等 (a)都市機能の集約・再編等によるコンパクトシティの推進 <136 億円> 高齢者や子育て世代が安心できる健康で快適な生活環境や持続可能な地域経済圏等を実現する ため、都市機能の集約・再編等によるコンパクトシティを推進する。 一部抜粋 ・ 景観や歴史的風致による居住等機能の立地誘導や魅力ある地域づくりへの支援 (b)道路ネットワークによる地域・拠点の連携【再掲】 <3,621 億円> 個性ある地域や小さな拠点を道路ネットワークでつなぐことで、広域的な経済・生活圏の形成 を促進する。 ・ 地域・拠点をつなぐ高速道路ネットワークの構築 ・ 地域高規格道路と一体的に行われるアクセス道路整備への安定的な支援制度の創設 ・ スマートインターチェンジの積極的活用等による地域拠点の形成への支援 ・ 高速道路の休憩施設の活用による地域の活性化 (2)地域と暮らしの魅力の向上 (b)若年世帯・子育て世帯・高齢者世帯が安心して暮らせる住まいの確保 <540 億円> 多様な世帯が安心して健康に暮らせる住環境を実現するため、三世代同居に対応した住宅や子 育て支援・福祉施策等と連携した住宅等の整備を促進する。 ・ 中小工務店による三世代同居や省エネに対応した良質な木造住宅等の整備への支援 ・ 既存住宅の長寿命化や三世代同居の実現等に資するリフォームへの支援 ・ 民間空き家等の子育て仕様改修やキッズスペースへの改修等の促進 ・ 地域のサービス拠点施設の併設など多様なニーズに応じた高齢者向け住宅等の整備 ・ 住宅ストックの活用と医療福祉施設等の誘致による UR 団地の医療福祉拠点化の推進 59 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (c)バリアフリー・ユニバーサルデザイン化等の推進 <19 億円> 子育てや高齢者、障害者等に配慮した環境を整備するため、鉄道駅のバリアフリー化やホーム ドアの整備、バリアフリー化対策を講じた道路空間の創出等を推進する。 ・ 鉄道駅におけるエレベーター等のバリアフリー化施設の整備の推進 ・ ホームドアの整備促進に資する技術開発の推進 ・ 駅の総合的な改善や子育て支援施設等を有する駅空間の高度化の支援 ・ バリアフリー化対策による安全な道路空間の創出の取組の推進 ・ ICT を活用した歩行者移動支援サービスの普及促進に向けた取組の推進 ・ バリアフリー化推進のための調査等及び心のバリアフリーの国民的運動の展開 ・ 女性が活躍する社会に向けたトイレ等の環境整備・利用のあり方に関する調査 (3)地域を支える社会資本整備の総合的支援 (a)地域を支える社会資本整備の総合的支援(社会資本整備総合交付金) <8,983 億円> 「コンパクト+ネットワーク」の推進に資する取組や子育て・高齢者に対応した地域と暮らし の魅力の向上に資する取組等を重点的に支援する。 60 7 国土交通省 Ⅳ.日本経済の再生 (1)戦略的・計画的な社会資本整備を通じて民間企業の生産性向上と投資拡大を図るため、 ストック効果を重視し、インフラに「賢く投資する」、インフラを「賢く使う」取組を促 進。 (2)民間投資や生産性向上を導き高い利活用が期待される社会資本整備への重点化等による ストック効果を通じて成長を支える基盤を着実に整備。 (3)民間能力の活用やインフラシステムの海外展開等により、国内外における民間のビジネ ス機会を拡大。 (4)訪日外国人 2000 万人を目前に控え、「次の時代」に向けた質の高い観光立国実現のた め、受入環境整備、観光地域づくり、地方誘客や旅行消費拡大に向けた訪日プロモーショ ンなどの取組を推進。 (5)現場を支える人材の確保・育成対策、物流の効率化を展開するとともに、i-Construction (建設現場の生産性向上)を推進。 (6)オリンピック・パラリンピック東京大会に向けた対応を推進。 (1)経済成長を支える社会資本のストック効果の最大化 (d)地方におけるストック効果最大化の取組への支援(社会資本整備総合交付金等) 社会資本整備総合交付金及び防災・安全交付金において、重点的に支援する対象を明確化し、 地方公共団体による社会資本整備のストック効果の最大化の取組を支援する。 61 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (2)成長を支える基盤の着実な整備 (a)効率的な物流ネットワークの強化 <3,170 億円> 交通渋滞の緩和等による迅速かつ円滑な物流を実現することで、競争力の高い物流ネットワー クの実現を図る。 ・ 三大都市圏環状道路や空港・港湾等へのアクセス道路等の重点的な整備 ・ 環状道路の整備に合わせた首都圏の高速道路における新たな料金体系の導入 ・ 大型車誘導区間における道路構造上の支障部分の計画的な解消 (e)都市鉄道ネットワークの充実 <159 億円> 都市内の移動の円滑化によるビジネス効率向上、我が国の立地競争力強化のため、都市鉄道ネ ットワークの充実や駅機能の高度化を推進する。 (f)国際コンテナ戦略港湾等の機能強化 <815 億円> 我が国の産業競争力を強化するため、コンテナ船の基幹航路の維持・拡大を図るとともに、資 源・エネルギー等の安定的かつ効率的な海上輸送網の形成を推進する。 ・ 「集貨」「創貨」 「競争力強化」によるハード・ソフト一体の施策の実施 ・ 大型のばら積み貨物船に対応した港湾機能の強化や企業間連携の促進 62 7 国土交通省 (g)地域の基幹産業の競争力強化のための港湾整備 <110 億円> 地域の雇用と所得を維持・創出するため、地域の基幹産業を支える産業物流の効率化及び企業活 動の活性化に直結する港湾施設の整備を推進する。 (4)質の高い観光立国の実現 (a)「次の時代」に向けたインバウンド受入環境整備 <101 億円> ※計数については、一部重複がある。 「次の時代」に向けた質の高い観光立国実現のため、官民一体となって、インバウンド受入環境 整備に向けた取組を加速化する。 ・ 宿泊施設不足対応、二次交通利用環境改善など受入環境整備の推進 ・ 観光産業の生産性向上に向けた取組の推進 ・ 既存の港湾施設等におけるクルーズ船の受入環境改善に向けた取組の推進 63 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (b)地域の観光振興の促進 <28 億円> 国内観光を振興するため、地域の観光資源を活かした魅力ある観光地域づくりと、新たな旅行需 要の創出を図る。 ・ 広域観光周遊ルートの形成や「テーマ別観光」の推進による新たな旅行需要の創出 ・ 地域資源を活用した観光地における魅力の創造と観光地域づくりを担う人材の育成 ・ 観光地域のブランド確立と統計整備による観光地域づくりの支援 (c)戦略的訪日プロモーション及び MICE の誘致・開催の促進 <85 億円> 好調なインバウンド観光の効果を地方の隅々まで行き渡らせるため、訪日外国人旅行者の地方へ の誘客、観光消費の拡大等、訪日プロモーションの更なる推進等を図る。 ・ 訪日外国人旅行者の地方誘客のための LCC 新規就航等の促進 ・ 消費拡大のためのショッピングツーリズム、欧米等からの長期滞在旅行の誘致の促進 ・ 日中韓三国間の観光交流の拡大推進に向けた共同プロモーション等の実施 ・ 都市・地域の MICE 誘致力の育成及び MICE 誘致のプロモーションの強化 ・ 日本と ASEAN を結ぶ魅力的なクルーズ商品の造成等の促進 (d)社会資本整備と一体となった観光振興 各地域において、社会資本整備の進捗に合わせた観光振興の取組を促し、観光振興への社会資本 の利活用を推進する。 ・ 歴史的まちなみの保全・活用に向けた防災対策等の支援 ・ 豊かな自然や美しい風景を生かしたかわまちづくり等による魅力ある水辺空間の創出 ・ 観光地等の無電柱化による景観に配慮したまちづくりの推進 ・ 全国の主要観光地 49 拠点等における道路案内標識の英語表記の改善 ・ インバウンド誘致など道の駅における地域のニーズに対応したサービスの提供 ・ 官民の連携等による「みなとオアシス」の地域活性化の拠点としての機能強化 ・ 訪日外国人旅行者の受入環境整備を推進するための地域の拠点空港等の機能強化 64 7 国土交通省 8 環境省 8 環境省 【出典】環境省「平成 28 年度環境省重点施策」 http://www.env.go.jp/guide/budget/ Ⅱ 新たな温室効果ガス削減目標の達成に向けた国内対策の抜本的強化と世界全体 の排出削減への貢献 世界は、気候変動という困難な問題の解決に向け、新たなスタートを切る。我が国として、2030 年度に 2013 年度比 26.0 %削減(2005 年度比 25.4 %削減)する温室効果ガス削減目標を着実に 実行するためには、特に排出が増加している業務・家庭部門での抜本的な削減が不可避である。ま そしてた、2050 年 80 %削減目標を達成するため、また、 「パリ協定」において、2℃目標が世界 の共通目標となり、この長期目標を達成するため排出と吸収のバランスを今世紀後半に実現するこ とを目指すとされたことを踏まえ、今から将来の大幅削減のための技術や社会システムの変革・革 新に着手する必要がある。 このため、今後策定する地球温暖化対策計画に基づき、制度、予算等のあらゆる政策手段を総動 員し、国内の地球温暖化対策の抜本的強化を図る。加えて、本年末の国連気候変動枠組条約第 21 回 締約国会議(COP21)で採択された「パリ協定」の実施のための詳細ルール構築に積極的に貢献す るとともに、二国間クレジット制度(JCM)等の推進による優れた低炭素技術の普及を促進する。 1.国内の地球温暖化対策の強化 環境省が旗振り役となり、関係省庁、地方公共団体、産業界、NPO 等多様な主体と連携しつつ、 経済社会システムやライフスタイルのあり方の変革を含め、国民各界各層が一丸となった地球温暖 化対策を推進する。このため、我が国の温室効果ガス削減目標の達成に向け、更にその先の大幅削 減も視野に入れ、地球温暖化対策のための税を最大限活用し、特に業務・家庭部門での 40 %削減 実現への第一歩として、地域まるごと再エネ・省エネの推進、省エネルギーの徹底と再生可能エネ ルギーの最大限の導入のための技術の革新と実証・実用化、環境金融や国民運動等による社会シス テムの変革に取り組むことで、国内の地球温暖化対策の抜本的強化・大幅削減に向けたスタートを 切る。 (1)業務・家庭部門を含む地域まるごと再エネ・省エネの推進 自然環境や地元に配慮した再エネ・省エネを推進するために自治体や民間事業者等が進める取 組を、地域の実情や取組内容に応じて支援し、業務・家庭部門の大幅な温室効果ガス排出量削減 を実現させるとともに、地域活性化にもつなげていく。 ②省エネによる地域内の大幅な CO2 削減(高効率照明をはじめとする我が国の優れた低炭素 技術の普及等) 【主な予算措置】 (単位:百万円) ・(新)地方公共団体カーボン・マネジメント強化事業【エネ特】 <5,000> ・(新)地域における LED 照明導入促進事業【エネ特】 <1,600> 65 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (2)省エネルギーの徹底と再生可能エネルギーの最大限の導入のための技術の革新と実証・実用化 温室効果ガス排出量が多く増加傾向が続く民生・需要分野の削減に効果の高い技術を対象に、 実用化間近の先導的技術の開発等と、将来必須の技術開発の両方を戦略的に推進する。 ①社会を一新する最先端技術、将来の必須技術、低コスト化技術等の開発 【主な予算措置】 ・再エネ等を活用した水素社会推進事業(蓄エネルギー効果も発揮する低炭素な水素社会 の構築) (一部経済産業省連携事業)【エネ特】 <6,500> Ⅲ 循環共生型社会の構築 低炭素社会の構築、循環型社会の形成、自然共生社会の構築、人材育成や環境リスク低減等の地 域社会の基盤づくりを着実に行うとともに、「環境・経済・社会」が統合的に向上した持続可能な 社会(循環共生型社会)の実現を目指して、地域資源を活用した先進的な地域づくりを行う。 1.循環型社会の形成 本年6月開催の G 7エルマウ・サミットの結果やリサイクル各法の見直し等を踏まえた新たな 循環型社会戦略の策定、リデュース・リユースの促進及びリサイクルの高度化を図るとともに、廃 棄物処理施設を自立・分散型の低炭素エネルギーセンターとして廃棄物エネルギーを徹底活用する。 また、社会の安心・安全を確保するため、一般廃棄物処理施設の早急かつ適切な更新及び浄化槽の 整備のほか、PCB 廃棄物の処理促進、水銀廃棄物の適正処理、不法投棄対策、有害廃棄物等の不 適正な輸出入対策等を推進する。さらに、廃棄物処理法の点検を進める。 (1)新たな循環型社会戦略の策定とリデュース・リユース促進、リサイクル高度化 ・エネルギー起源 CO2 排出削減技術評価・検証事業(3R技術・システムの低炭素化促進検討・ 実証事業) 【エネ特】 <500> (2)地域の自立・分散型のエネルギーセンターとしての廃棄物エネルギーの徹底活用 【主な予算措置】 ・廃棄物処理施設への先進的設備導入推進事業【エネ特】 <19,740> (3)一般廃棄物処理施設の早急かつ適切な更新及び浄化槽の整備 【主な予算措置】 ・循環型社会形成推進交付金(廃棄物処理施設分) <28,000> (5)有害廃棄物等の適正処理による安心・安全の確保 【主な予算措置】 66 ・PCB廃棄物適正処理対策推進事業 <150> ・産業廃棄物不法投棄等原状回復措置推進費補助金 <300> 8 環境省 2.自然共生社会の構築 生物多様性条約の愛知目標の達成に向けて、改正鳥獣法に基づく鳥獣保護管理の抜本的 強化や担い手の育成、外来種防除による地域のいきものの再生、国立公園や世界自然遺産、生態系 保全上重要な地域の保全・活用、希少野生動植物の保全等を着実に進めるとともに、自然の恵みの 活用を通じて都市と地域が支えあう仕組みの構築を進めることで、自然共生社会を維持・強化する。 また、国立公園・国民公園のトイレ等のユニバーサルデザイン対応や、自然観光資源を活用したエ コツーリズムにより地域の活性化に貢献する。さらに、終生飼養の推進など、人とペットが共生す る社会の実現を図る。 (1)自然との共生 ②外来種防除による地域のいきものの再生 【主な予算措置】 ・特定外来生物防除等推進事業 <486> (2)重要な生態系の保全と活用 ②希少野生動植物種の保全 ・特定野生生物保護対策費 <291> (3)人とペットが共生する社会の実現 【主な予算措置】 ・動物適正飼養推進・基盤強化事業 <102> 4.循環共生型の社会の基盤的施策 現在及び将来の世代が健全で良好な環境の中で暮らしを営める循環共生型社会の基盤を確保す るため、人づくりや環境リスク低減の取組等を進める。 (1)循環共生型社会を支える人づくり 全国的な環境教育・ESD(Education for Sustainable Development:持続可能な開発のため の教育)支援のためのネットワーク機能の体制整備を行うとともに、地域に根差した人づくり、拠 点づくりを進めることにより、循環共生型の地域社会の基盤の構築を図る。 【主な予算措置】 ・「国連 ESD の 10 年」後の環境教育推進費 <218> (3)化学物質のライフサイクル全体を通じた環境リスクを低減する取組の強化 化学物質審査規制法の見直し等、化学物質対策を一層充実・強化するための調査検討を進める。 また、大規模かつ長期のコホート調査を実施し、環境要因が子どもの健康に与える影響を解明する。 水銀については、水銀汚染防止法及び改正大気汚染防止法に基づき包括的に対策を推進する。 ①化学物質審査規制法の見直し等の化学物質対策の強化に向けた検討 ・化学物質環境実態調査費 <319> 67 第2部 横浜市の事業と関連する、各府省の取組 (4)水俣病を始めとする公害健康被害対策等の着実な実施 水俣病特措法に基づき、医療・福祉、再生・融和及び地域振興等、水俣病問題解決のための総合 的な対応を図る。また、石綿健康被害の救済、環境保健サーベイランス調査等を着実に実施する。 ・石綿ばく露者の健康管理に係る試行調査 <200> ・環境保健サーべイランス調査費(健康影響等調査) <192> 5.2020 年に向けた環境政策の展開 2020 年をモメンタムとして政策を加速化するとともに、世界に対し日本の環境技術や対策を発 信すべく、取組を強化する。 (1)生物多様性条約の愛知目標達成に向けた取組 「生物多様性国家戦略 2012-2020」の更なる推進及び適応の観点も踏まえた次期国家戦略の検討を 行う。 【主な予算措置】 ・生物多様性国家戦略推進費 68 <28> 第3部 団体からの要望等 地方六団体「平成 28 年度予算・地方財政対策等について」(平成 27 年 12 月 14 日) 平成 28 年度予算・地方財政対策等について 平成 27 年 12 月 14 日 地 方 六 団 体 我が国の景気は、企業収益が過去最高水準となり、有効求人倍率もかつてない高水準 まで上昇するなど回復基調が続いており、平成 26 年度補正予算による地域住民生活等 緊急支援のための交付金による地域経済の下支えに引き続き、平成 27 年度当初予算の 経済対策の成果等が浸透しつつある。しかしながら、景気の先行きに対する懸念材料も 見られ、その成果が十分に浸透していない地域も見受けられる。アベノミクスの成果を 地域の隅々にまで行きわたらせ名目GDP600 兆円を達成するためには、国・地方が一 体となって、強力な地域経済対策を講じていかねばならない。 地方創生なくして一億総活躍社会の実現はない。地方創生こそが一億総活躍社会実現 のためのメインエンジンであり、我々地方は、自主性と主体性をもって地域経済の活性 化及び地方創生に全力を挙げて取り組み、地方だけでなく日本全体を変えていく、地方 創生を日本創成につなげていくという強い決意と覚悟をもって臨んでいる。 こうした現下の状況を十分に踏まえ、国としても以下の措置を講じていただきたい。 地方創生から日本創成へ ○ 地方創生の実現に向け、地方がその実情に応じた息の長い取組を継続的かつ主体的 に進めていくために、平成 27 年度地方財政計画に計上された「まち・ひと・しごと 創生事業費」(1兆円)を拡充すること。 ○ 子どもの医療費助成に係る国民健康保険の国庫負担減額調整措置の廃止や第3子 以降に対する幼児教育・保育料の無償化による多子世帯支援の拡充など、少子化対策 の抜本強化を図ること。また、子どもの貧困対策においても、国が積極的な財政措置 を講じるなど、抜本強化に向けた対策を図ること。 ○ 地方創生のための魅力ある地域資源を活かした緊要度の高いまちづくりなどを戦 略的に推進するため、特別な地方債を創設し、その元利償還金について、交付税措置 を講じること。特に 2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技大会等を見据え、 事前キャンプや文化プログラム等を各地方で開催することは、地方創生の一層の推進 69 第3部 団体からの要望等 に資することから、地方がその実情に応じ拠点となる公立スポーツ・文化施設の機能 向上等を図ることができるよう、上記の対応を図ること。 新型交付金の創設 ○ 地方創生の取組を深化させるための新型交付金については、地域間連携や民間各セ クター等多様な主体との協働など、先進的あるいは高い効果が見込める施策や、従来 の隘路にも対応できる、タテ割りの個別補助金ではない包括的なものとすること。 ○ 事業内容を公表して目標管理を適切に行うなど、地方団体が責任を負う一方で、交 付金の趣旨に沿った事業を行う場合には、対象分野、対象経費の制約などは大胆に排 除するほか、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を踏まえ、少なくとも当面の5年 間を見据えて施策展開を図れるよう継続的なものとすること。 ○ 地方創生の具体の取組が本格化するにあたり、新型交付金に対する地方の期待が高 まっていることから、地方の意見等を十分に踏まえる形で、自由度の高い内容とする とともに、平成 27 年度補正予算において前倒しを図り、その規模を拡充すること。 また、地方創生関連補助金等についても、新たな発想や創意工夫を活かせるよう、要 件の緩和など弾力的な取扱いを行うこと。 ○ 新型交付金に係る地方の財政負担については、地方団体が着実に執行することがで きるよう、「まち・ひと・しごと創生事業費」1兆円とは別に、地方財政措置を確実 に講じること。 地方の安定的な財政運営に必要な地方一般財源総額の確保 ○ 今後、社会保障関係費がさらに増嵩し、少子化対策など新たな経費が必要となるこ となどを踏まえ、地方が、地方創生・人口減少対策をはじめ、国土強靭化のための防 災・減災事業など、地方の実情に沿ったきめ細かな行政サービスを十分担えるよう、 地方の安定的な財政運営に必要な一般財源総額を確保すること。 ○ 地方交付税については、引き続き、財源保障機能と財政調整機能の両機能が適切に 発揮できるよう、その総額を確保すること。また、地方の財源不足の補てんについて は、地方交付税の法定率の引上げを含めた抜本的な見直し等を行うこと。仮に臨時財 政対策債を発行する場合でも、その発行額の縮減に努めるとともに、償還財源を確実 に確保すること。 ○ 地方財政計画の策定に当たっては、高齢化に伴う社会保障関係費の自然増や人口減 少・少子化対策への対応、地域経済・雇用対策に係る歳出を特別枠で実質的に確保し てきたこと等を踏まえ、歳出特別枠及びそれに伴う国の別枠加算を実質的に確保し、 必要な歳出を確実に計上すること。 70 地方交付税の財源保障機能の確保 ○ 地方交付税の基準財政需要額は、地方公共団体の標準的な水準における行政を行う ために必要となる経費を反映するものであることに留意して算定するべきであるこ と。 ○ 地方歳出の大半は、法令等で義務付けられた経費や国の補助事業であり、国の制度 や法令の見直しを行わず、仮に一律に歳出削減が断行されれば、住民の安全・安心を 支える基礎的な行政サービスの確保さえ不可能となる恐れがある。 歳出効率化に向けた業務改革で他団体のモデルとなるようなものを地方交付税の 基準財政需要額の算定に反映するとされたいわゆるトップランナー方式を含む地方 の歳入歳出の効率化を議論する場合には、条件不利地域等、地域の実情に配慮すると ともに、住民生活の安心・安全が確保されることを前提とした合理的なものとし、交 付税の財源保障機能が損なわれないようにすること。 ○ まち・ひと・しごと創生事業費の算定に当たっては、成果指標に徐々にシフトして いくことについて、努力している条件不利地域や財政力の弱い団体が、地方創生の目 的を達成できるよう長期にわたる取組が必要であることを考慮すること。 東日本大震災からの速やかな復旧・復興 東日本大震災からの復旧・復興について、国は、平成 28 年度以降5年間を「復興・ 創生期間」として新たな財政支援の枠組みを決定したが、復旧・復興事業が遅滞せず に着実に実施できるよう、復旧・復興が完了するまでの間、国の責任において所要の 財源を十分に確保し、万全の財政措置を講じること。 ○ ○ 骨太の方針では、「復興事業・予算の在り方については、復興のステージの進展に 応じて、事業メニュー、対象地域や終期の設定など不断の見直しを行い、費用対効果 や効率性を精査しつつ、被災地の復興に真に資するものとしていく必要がある」とさ れたが、被災自治体の声を丁寧に聞き、復興に支障が生じないよう適切に対処するこ と。 防災・減災対策の推進 ○ 先般の「平成 27 年9月関東・東北豪雨」など、近年、大規模な地震や津波、集中 豪雨等が発生し、住民生活の安全・安心が脅かされる事態が生じている。このことか ら、国民の生命・財産を守るための社会資本整備に十分な予算を確保すること。また、 地方においても計画的に対策に取り組めるよう、緊急防災・減災事業債の恒久化・拡 充など、国土強靱化と防災・減災対策を加速するための財源を確保すること。 71 第3部 団体からの要望等 教職員定数と財源の充実確保、地方大学等の運営基盤の充実 ○ 現在の教育現場は、特別な配慮を必要とする児童生徒が増加する等、課題が複雑か つ困難化している状況にあることから、国においては、これらの課題に対処できるよ う教職員等の人材と財源の充実確保を図ること。 ○ 今後の少子化の見通しを踏まえた機械的試算により小中学校の教職員定数の合理 化を図り教育費を削減することは、義務教育に対する国の責任放棄であり、単に国の 財政負担を地方に転嫁することになりかねず、また、強制的な学校の統廃合につなが り、地域コミュニティの衰退を招く恐れもあることから、決して行うべきではないこ と。 国は教育現場を預かる地方自治体と丁寧に協議し、協調しつつ、取組を進めること。 ○ 地方大学等は地方に若者を留める受け皿の役割を担っている。地方の国立大学の運 営費交付金の拡充など、地方大学等の運営基盤を充実すること。 地域医療介護総合確保基金の確保 ○ 基金は、消費税及び地方消費税の引上げ分が充てられる社会保障の充実施策の一つ に位置づけられており、地域ごとの実情に応じた「効率的かつ質の高い医療提供体制 の構築」と「地域包括ケアシステムの構築」という制度改革趣旨を踏まえ、その配分 にあたっては地方団体の意向を十分に踏まえるとともに、地域の実情に応じて柔軟に 活用できる制度とし、将来にわたり十分な財源を確保すること。 TPP協定への対応 ○ TPP協定について、政府は、その内容と地方経済や国民生活全般に与える影響等 について様々な地域ごとに丁寧な説明を行ったうえで、地方の意見を十分聴きながら、 地域の実情に十分配慮した必要な対策を早急に講じること。特に、地方における重要 な産業である農林水産業については、将来にわたり持続的に発展していけるよう、再 生産可能となる対策の恒久化を担保するための法整備や、対策に必要な財源の基金等 による安定確保など、中長期的な対策を確実に実行すること。なお、対策の実行にあ たっては、産業政策と農山漁村の振興等地域政策とのバランスに十分留意すること。 【出典】全国市議会議長会「平成 28 年度予算・地方財政対策等について」 http://www.si-gichokai.jp/request/request-6dantai/index.html 72