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第11章 ホームページの仕組みと作り方

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第11章 ホームページの仕組みと作り方
第11章 ホームページの仕組みと作り方
大野 綾子
11.1 ホームページとポータル・サイト
【1】ホームページ
Webブラウザ(閲覧ソフト)でどこかのサイトを訪れたとき、最初に表示される画面。
HTML(HyperText Markup Language)文書で表示される。
【2】ポータル・サイト
本格的な情報サービスの窓口になっているWebサイト。①サーチ・エンジン系と②
EC(電子商取引)系に分かれる。利用者が特定のホームページを自分のポータル・サイト
にしておけば、検索や購入の出発点にできるし、ポータル・サイト側は利用者の履歴情
報を保管して利用することができる。
【3】WWW(World Wide Web)の仕組み…クライアント-サーバ・システム
①URL の送信
Webブラウザ HTTP Webサーバ
(クライアント) ②指定されたHTML文書の転送
11.2 個人用ホームページのシステム構成
【1】ISP(Internet Service Provider)を利用する
ホームページを開きたい人は、ホームページの内容(HTML 文書)を ISP のサーバ・マシ
ンのハードディスクに預けておき、ISP がユーザーに代わってホームページを公開する。
【2】ISP にコンテンツをアップロードする
①ISP にダイヤルアップ接続する。
→②ISP が IP アドレスを、接続してきたユーザーに割り振る。
→③コンテンツ(HTML 文書)を ISP に転送。(FTP 利用)
→アップロード終了
11.3 企業用ホームページのシステム構成
企業のホームページは、①企業内のネットワークとも連動しているので、セキュリティを
守る対策が必要である。②さまざまな利用者のニーズに応えられるように、本格的なシス
テム構成が必要である。ということから、個人用よりもシステム構成が複雑になる。
【1】 ネットワーク構成
自社の LAN と ISP とを専用線でつなぐ。(直接インターネットに接続することも)
クラッカー対策として、一般的には外部公開用 LAN セグメントと内部用 LAN セグメン
トの間にファイアウォールを設置して、外部からは自社内にアクセスできないようにす
る。
【3】ASP の活用とモバイル・インターネット
*ASP(Application Service Provider)…企業などの業務アプリケーションを引き受けて
サービスを提供する専用のサービス提供事業者。
*モバイルインターネットへの対応
画面が小さくメモリ容量も限られている携帯電話用のブラウザ (マイクロブラウザ )が
開発されている。マイクロブラウザで表示するのに適した文書を作成するマークアッ
プ言語には、①WAP(Wireless Application Protocol)フォーラムという国際標準化団体
の定める WML(Wireless Markup Language)と②既存の HTML の必要な使用だけを取
り入れたコンパクト HTML がある。
11.4 Windows 系のシステム構成
【1】無料のクライアント
Webを利用するだけならば、インターネット接続に必要な機能が OS にすべて組み込
ま
れているので、クライアント側の構成は OS にブラウザを載せるだけでよい。
【2】 Windows に組み込まれた Web サーバ
IIS をコンピュータにインストールすると①FTP と②HTTP(Web サーバ)の2つのサービ
スが導入される。
【3】IIS とバックエンドの連携(サーバ・サイト・スクリプト)
サーバ・サイド・スクリプト(ASP)…IIS が HTML 文書に埋め込まれたスクリプトや Active
Xコントロール(実行形式のプログラム部品 )と呼ばれる簡単なプログラムを実行して、
その結果を HTML 文書で返す仕組み。
【4】CGI と SSI
ASP 以前から用いられている仕組みとして、
① CGI(Common Gateway Interface)…Web サーバから、その外部にあるプログラムを
呼び出すための標準的なインタフェース。HTML 文書の表示をページ全体で変える。
ただし、リクエストが発行されるたびに新しいプロセスを発生させるので、サーバ
にかかる負担が大きいという問題点もある。
② SSI(Server Side Includes)…HTML 文書の中にサーバ側で実行されるコマンドを
コメントとして埋め込む。 HTML 文書の一部を変更する。やはり、サーバ側の負担
が大きいのが問題。
11.5 UNIX系
Web サーバのシステム構成
【1】選択肢の多い OS
① UNIX
② BSD…UNIX の第6版を中心に、テキストエディタやパスカル言語の開発環境などを
まとめた配布用パッケージ。さまざまな派生形態がある。
③ Linux…インターネット上で世界中のプログラマーによって公開開発された。
【2】代表的な Web サーバ、Apache
Apache の機能を拡張させるサーバ・サイド・スクリプト
① PHP(Hyper Preprocessor)
独立した CGI プログラムを作成できるだけでなく、Apache の一部として組み込んで
も利用できる。そうすることで、CGI よりも Web サーバ側の処理が軽快になる。
② JSP(JavaServer Pages)
JSP を用いることによって、①Web ページのデザイン(HTML 文書)、②Web ページの
中で表示されるデータが2つに分離されるため、 Web ページの作成とバックエンド
との連携という、性質の異なる作業が分担でき効率的である。
【3】 フリーのデータベース管理システム PostgreSQL
以上のように、UNIX 系では OS から Web サーバ、データベース管理システムまで無料で
入手できるものがある。しかも、単に無料 (フリー)なだけでなく、プログラムが添付され
ており作成手法がユーザーにも理解できるため、改良や再配布が自由(フリー)に行える。 11.6 EC システム構成の例
SSL(Secure Sockets Layer)…Web サーバと Web ブラウザの間で交わされるメッセージに
暗号をかけたり、仮想店舗の利用者の認証に用いられるプロトコル。
11.7 ホームページ作成のテクニック
【1】ホームページのデザイン要素
【2】レイアウトの指定
【3】ホームページに動きを加える
【4】 DHTML
① Web ページの要素をオブジェクト指向で捉え、Web ページの要素をプログラム処
理の対象にする。
② CSS(Cascading Style Sheet:デザインに統一性を持たせる )とレイヤ(ページ内の
要素を重ねて表示できる仕組み)のサポート
【5】 上級ツールの利用
11.9 企業向けホームページの作成
CI(Corporate Identity:企業イメージ作成に関連する統合的な広報活動 )の一環としてホー
ムページを重視。
【1】学際的な協業体制
デザイナー、プランナー(マーケティング)、技術者の協業体制。
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