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沈む大阪 - 日本経済研究センター
(百葉箱番外編) 沈む大阪、消える若者 :背後に「雇用・街並み・治安」への不安 ~「おもてなし産業」の活性化で働く場の創出を~ 公益社団法人 日本経済研究センター 石崎 勇輝 (日本政策金融公庫国民生活事業本部) 菊地 麻紀 (伊予銀行) 鈴木 潤 (商工中金) 斉藤 雄太 (日本経済新聞社) 0 1 1-1.90年代以降、大阪経済の停滞で 東京との格差拡大 ・名目域内総生産(GRP)は、東京・大阪とも高度成長期に大きく増加し たが、東京の成長スピードの方が速かった ・90年代以降は、大阪は横ばいだった一方で東京は緩やかながら増加 し、一極集中が進んだ 名目GRPの推移 (兆円) (兆円) 100 100 90 90 80 東京 80 70 大阪 70 名目GRPの推移(直近15年) 緩やかに成長 60 60 50 50 40 40 30 30 20 20 東京 10 10 大阪 0 1955 60 65 70 75 80 85 90 95 2000 05 (年) 0 (年) (資料)内閣府『県民経済計算』 2 1-2.東京への一極集中はデメリットやリスクも ⇒大阪の再生が不可欠 ・人口過密による交通の混雑(鉄道混雑率【2007】 東京:171% 大阪:133%)。 ・東京では家賃相場も高騰 ・生活環境の悪化(自然環境の汚染) ・災害リスク⇒東京都でM8クラスの地震が起きた際の経済被害額は約112兆円と想 定( 2005年の内閣府の首都直下地震対策専門調査会の資料より抜粋) etc… ○家賃相場の比較 東京都 大阪府 1R 2LDK 3LDK 1R 2LDK 3LDK 世田谷区 7.07 15.30 18.75 平野区 3.28 6.64 7.57 練馬区 5.78 11.07 13.02 東淀川区 3.97 7.49 8.62 大田区 6.77 13.40 16.20 淀川区 4.29 8.89 9.25 江戸川区 5.98 10.66 12.49 城東区 4.02 8.31 10.38 足立区 5.41 9.08 10.89 住吉区 3.65 7.35 8.54 2009年度 公害への苦情受付件数上位 東京都 8,154件 愛知県 6,276件 埼玉県 5,229件 千葉県 4,958件 大阪府 4,669件 神奈川県 3,892件 全国 86,044件 (単位:万円) (注)東京・大阪とも人口上位5地区 (資料)賃貸物件サイト「CHINTAI」 2012年5月9日更新情報 (資料)総務省『公害苦情調査』 3 1-3.大阪停滞の要因は2つ ・経済が成熟する過程で金融や対事業所サービス等の第三次産業が 成長の主役となった ・大阪は東京と比べ、80年代に第二次産業から第三次産業への移行が 進まなかった⇒90年代の格差拡大の一因に ・愛知県と比べて製造業が足元の成長に貢献しなかった 産業構成比率の比較 100% 経済成長の業種別寄与度(2000年代) (%) 87.0 84.0 75.2 14 12 80% 10 68.0 60% 80.6 78.2 製造業 8 6 69.0 64.4 40% 建設業 11.8 4 4.6 1.8 2 0 20% 31.7 35.4 24.8 -2 30.9 16.0 21.7 13.0 19.3 0% 東京 大阪 東京 大阪 東京 大阪 東京 大阪 80年 90年 第三次産業 00年 第二次産業 (資料)内閣府『県民経済計算』 09年 卸売・小 売業 サービス 業 その他 産業 その他 -1.3 県内総 生産 -4 -6 東京 愛知 大阪 全県計 (注)大阪府商工労働部『大阪の経済成長と産業構造』を 参考に作成。2000年から2007年までを名目で計算。「そ の他産業」は、「農林水産業」「鉱業」「電気・ガス・水道業」 「金融・保険業」「不動産業」「運輸・通信業」の計。 (資料)内閣府『県民経済計算』 4 1-4.大阪は「働きにくい」町に ・経済成長力の差が東京都と大阪府の失業率の差にも表れている ・大阪圏から本社が転出する一方、東京圏への転入が進む ○過去10年の本社移転 (資料)総務省 『労働力調査』 転入 増減 転出 増減 1位 埼玉県 +1,324 東京都 ▲2,891 2位 神奈川県 +991 大阪府 ▲1,154 3位 千葉県 +833 愛知県 ▲152 4位 兵庫県 +288 広島県 ▲56 5位 茨城県 +236 北海道 ▲47 (注)東京圏は東京都、千葉県、埼玉県。大阪圏は 大阪府、京都府、奈良県、兵庫県。 (資料)㈱帝国データバンク『大阪府 本社「転入転出企業」の 実態調査(2012)』 5 1-5.若者の大阪離れ進む ・大阪の全体人口は頭打ち 年代別人口をみると・・・ 4 ・20~34歳は、 大阪府で減少、 東京都では横ばい ⇒なぜか? (百万人) 年代別人口の変化(大阪) 6 年代別人口の変化(東京) 5 3 4 2 3 2 1 20~34歳 35~64歳 65歳~ 0 (資料)総務省『人口推計』 (百万人) 1 20~34歳 35~64歳 65歳~ 0 (年) (年) 6 1-6.生産年齢人口は今後も減少見込み ・大阪府の生産年齢人口は、1995年をピークとして既に減少傾向にある ・将来推計では今後も減少が続き、2040年には379万人まで至る見込み (資料)大阪府『人口減少社会白書(2012)』 7 8 2-1.20代~30代の若者100名に 独自のアンケート調査を実施 東京都と大阪府の比較にかかる意識調査を実施 (今まで若者を対象としたこうした調査はなかった!!) 調査対象:20~30代の男女100名 調査期間:2012年4月12日~25日 調査方法:アンケート用紙(別紙)を交付、書面もしくはメールにて回答を 得た。 回答者の性別 男 女 回答者の年齢 20代前半 20代後半 30代前半 30代後半 2% 13% 19% 36% 64% 66% 9 2-2.大阪府に行ってみたい。 しかし住みたくない。 大阪府に行ってみたい? 行きたい 行きたくない 大阪府に住みたい? 住みたい 住みたくない 14% 31% 86% 69% ・86% (男性56人、女性30人)の回答者が大阪府に行ってみたいと回答。 ・住みたいと回答したのは31%(男性24人、女性7人)にとどまる。 10 2-3.若者が重視する企業・街並み・治安 の魅力は、軒並み東京に軍配 訪問・居住において重視する項目 東京都と大阪府のどちらが魅力的? 勤めてみたい企業がある 70 1 イベント・スポーツ観戦の機会が多い 48 2 街並が整備されている デートに使える店が多い 大阪が魅力的 な分野は重視 されず 7 8 9 10 11 50 40 30 20 10 0 (%) 好きなブランドの店がある お笑いを楽しめる 39 3 2 人付き合いがしやすい 11 23 38 40 42 行ってみたい場所が多い 10% 19 39 20% 30% 大阪 7 53 28 0% やや東京 50 30 治安が良い 4 やや大阪 54 11 東京 65 16 1 5 38 30 2 7 33 58 歓楽街が充実している B級グルメが豊富 2 62 4 6 3 48 54 3 5 27 40% 50% 4 22 60% 70% 80% 1 11 90% 100% 11 2-4. 大阪の実情①若者の雇用環境は厳しい (注)近畿は大阪圏+和歌山、滋賀、三重の各県。 南関東は東京圏 (資料)総務省『労働力調査』 12 2-5.大阪の実情②街並みに課題 無電柱化率 東京都 主な政令市の緑被率 横浜 29% 29.8% 京都 大阪府 17% 東京(23区) 49% 大阪市 堺市 25.8% 福岡 24.9% 名古屋 24.8% 札幌 35% 大阪 5% 19.9% 9.9% (注)大阪市は2002年時点。計測時期や緑被率の定義は都市によって異なる (資料)京都市環境審議会(2010年9月開催)の資料をもとに作成 (資料)国土交通省2010年度末 放置自転車の多い駅ワースト10 大阪がワースト10 のうち4駅を占める 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 駅名 大府 共和 栄 難波 動物園前 元住吉 武蔵新城 大通 肥後橋 九条 都道府県名 愛知県 愛知県 愛知県 大阪府 大阪府 神奈川県 神奈川県 北海道 大阪府 大阪府 放置台数 2,737 2,446 2,220 2,119 1,842 1,762 1,675 1,565 1,367 1,365 (注)放置自転車は内閣府の「駅周辺に おける放置自転車等の実態調査の集計 結果(2009)」(計886市町村区、最寄り 駅から概ね500m以内の地域における 駐輪所以外の場所に置かれている自転 車数) 13 2-6.大阪の実情③治安が悪い 犯罪率も検挙率も全国でワースト1 (件数) 70% 4,000 3,500 検挙率 犯罪率 東京都 大阪府 3,000 2,500 60% 東京都 大阪府 50% 40% 2,000 1,500 30% 1,000 20% 500 10% 0 0% (注)犯罪率とは人口10万人当たりの犯罪認知件数 (資料)警察庁『犯罪情勢』 (注)検挙率とは「検挙件数/当該年の認知件数×100」 (資料)警察庁 ⇒大阪の「雇用・街並み・治安」の実情は若者のイ メージ通り厳しい 14 2-7.女性は大阪をどうみているのか (若者アンケート分析結果) 大阪に住みたくない女性多数 居住意欲に男女差 大阪に住んでみたいか 【女性】 住みたくない・・・81% 【男性】 住みたくない・・・63% 消費も重視 治安・街並み・企業以 外に重視する項目は 重視項目における大阪 の評価は悪い 勤めてみたい企業がある イベント・スポーツ観戦の 機会が多い 女性 街並みが整備されている デートに使える店が多い 男性 好きなブランドの店があ る 大阪に行ってみたいか 【女性】 行きたい・・・83% 【男性】 行きたい・・・87% イメージは東京に劣後 イベント・スポーツ観 戦の機会が多い 17 17 デートに使える店が多 い 22 13 好きなブランドの店が ある 21 14 お笑いを楽しめる 歓楽街が充実している 大 阪 の 実 情 は ど う か B級グルメが豊富 行ってみたい場所が 多い(観光地など) 人付き合いがしやすい 治安が良い 0% 行ってみたい場所が多い (観光地など) 0.0% 11 東京 20.0% 40.0% 60.0% 17 50% 100% やや東京 やや大阪 大阪 15 2-8.イメージほど悪くない大阪 チケットの取りやすさは東京に次ぐ 6,000 左軸:年間総公演回数 右軸:10万人当たりの公演回数 5,000 41 4,000 3,000 250 50 200 30 2,000 20 13 1,000 60 40 33 6 0 東京 神奈川 千葉 16 10 4 4 埼玉 4 大阪 京都 兵庫 奈良 100 10 50 福岡 (注)イベントの定義:ロック、ポップス、歌謡、演歌、ジャズ、クラッシック、ミュージカル、バレエ (資料)一般社団法人 コンサートプロモーターズ協会 (2010) 大阪は百貨店の激戦区!! 百貨店の都市別店舗面積 0 200 400 東京都 大阪市 横浜市 名古屋市 神戸市 600 (千㎡) 800 1,000 224 219 ☆ ☆☆ ☆☆☆ 150 20 0 愛知 デートに使えそうな店も多い 61 57 17 15 0 京都・大阪・神戸・奈良2012 東京・横浜・湘南2012 (注)ミシュランで星を獲得した店舗数 (資料)ミシュランガイドより作成 女性を満足させる 資源は十分にある ↓ イメージと現実にギャップ ↓ 情報発信力強化が課題? 福岡市 (資料)日本百貨店協会より作成、2010年9月末現在 16 2-9.若者は大阪に期待していないのか? 大阪府は日本の中でどのような役割を果たせるか?(2つ以内回答) A.東京都に匹敵する経済都市 13 B.モノづくりの中心 4 C.空港・港湾など物流の中心地 7 D.観光の拠点 10 E.独自文化の発信地 61 F.関東からの機能分散地 21 G.関西圏の中心都市 32 H.その他 1 0 10 20 30 40 50 60 70 若者アンケートでは、「独自文化の発信地」として期待 一方で、「モノづくりの中心」としての期待は低い。 17 2-10.大阪府の魅力を高めるには? アンケート回答者の意見 【雇用・街並み・治安】 ・治安や街並みを整備する(女性・20代後半) ・悪いイメージ(犯罪が多い、マナーが悪い等)を払拭する (男性・20代後半) ・あこがれる企業を増やす(女性・20代後半) 【独自文化】 ・文化を追求し、海外へアピールしてほしい (男性・20代前半) ・東京に無い、独自色を強めてほしい(女性・30代前半) 【関西連携】 ・東京の真似をしてもしょうがない。関西圏で連携しながら独自性を強める (男性・30代前半) ・関西の経済圏を構築し、観光だけでなく、居住者を増やすことが必要 (男性・20代後半) アンケートでは、対象エリアを大阪府から大阪圏に拡大すると、 「住みたい」との回答は9%(男性7人、女性2人)増え、40%に達した 18 19 3-1.大阪に若者を呼び込むために ⇒「おもてなし産業」で雇用の場を創出 雇用創出力が大きい ↓ 若者の失業率の改善 ◆「おもてなし産業」とは? ▽一般的な観光産業 ⇒旅館・ホテル、レンタカー、 お土産販売など ▽「おもてなし産業」 ⇒小売りや運輸、飲食業など も含め、交流人口の拡大で恩 恵を受ける裾野の広い産業 おもてなし産業 シニア層や外国人客が有望 ↓ 治安・街並みの改善が必要 ↓ 観光消費の期待大きく 住みたい人も増える要因に 20 3-2.「おもてなし産業」のポテンシャルは大きい ◆観光は雇用の創出力 が高い (注)就業者数誘発係数は需要が1単位増えた場 合に就業者数がどれだけ増えるか示す (資料)みずほ総合研究所「国内観光市場の見通 しと雇用への影響」 (2011年3月30日発行)をもと に作成 ◆観光市場は一段と 拡大する可能性 (注)2012年以降は予測値。国内客てこ入れシ ナリオは日本人の国内宿泊旅行回数(年間)を 2009年の2・9回から2030年に3・9回まで段階的 に引き上げた場合。外国人旅行者数は2019年 に2,500万人、将来的に3,000万人とする政府 目標の達成を想定。 (資料)みずほ総合研究所「国内観光市場の見 通しと雇用への影響」をもとに作成 21 3-3.ターゲット①旅行に意欲的なシニア層 ・シニア(60代以上)は、7割超が時間的なゆとりを感じている ・若年層に比べて経済的な余裕もある ・退職金の使い道で考えている第一候補は旅行 0% 20% 40% 60% 80% 退職金の使い道 金融資産保有額 時間のゆとりに関する意識 100% 2500 (万円) (%) 0 10 20 30 40 50 60 旅行 20代 2000 貯蓄 30代 1500 40代 50代 ローンの 返済 1000 有価証券 の購入 500 住宅の 購入 0 住宅以外の高額 商品の購入 60代 70代~ かなりゆとりがある あまりゆとりがない わからない ある程度ゆとりがある ほとんどゆとりがない (資料)内閣府『国民生活に関す る世論調査』 (2011) 20代 30代 40代 50代 60代 70代 (資料)金融広報中央委員会『家 計の金融行動に関する世論調査』 (2011) (注)2つまで選択 (資料)社団法人 日本旅行 業協会『シニア世代と旅行ア ンケート』(2001) 22 3-4.ターゲット②外国人客も有望 ・震災を乗り越え、再び拡大基調が見込まれる外国人客 ・訪日外国人の1回あたり旅行消費額は国内旅行者の2倍以上 1回あたり旅行消費額 訪日外国人客の推移 (百万人) 30 25 訪日外国人 20 政府目標 15 ビジネスな ど目的 10 観光目的 国内旅行客 5 1991年 92年 93年 94年 95年 96年 97年 98年 99年 2000年 01年 02年 03年 04年 05年 06年 07年 08年 09年 10年 11年 16年 20年 0 (注)2011年まで実績値。それ以降は政府の目標値(2016年 までに年1,800万人。2020年初めまでに2,500万人) (資料)日本政府観光局(JNTO) 0 5 10 15 (万円) (資料)観光庁『旅行・観光消費動向調査(平成22年度)』、 『訪日外国人消費動向調査(平成22年)』 23 3-5.現状はシニア層や外国人の集客力が弱い ・大阪の観光客はシニア層の比率が低い ・大阪の外国人客数は東京と大差 ・特に韓国や中国以外からの集客に課題 大阪府の年代別観光客 19歳以下 7% 無回答1% 50代 10% 60歳以上 9% 20代 38% 40代 13% 30代 22% (資料)大阪府『平成22年度観光実態調査』 (資料)観光庁、大阪府、東京都の資料をもとに作成 24 3-6.なぜシニア層や外国人を取り込めない? ■シニア層の声 ◇行ってみたい都市の想起理由(60歳以上) ①歴史・伝統がある ②気候が好き ③お寺・神社がある ⇒大阪にはこうした魅力がない? ■外国人の声 ・大阪のことは知らなかった(中国・20代男性、香港・30代女性) ・大阪という地名は知っているが、情報不足(米国・40代女性) ・大阪はあまり有名でない。自国でパンフレットを見たことがない(英国・30代男 性) ・京都や神戸に比べ、訪日外国人向け観光キャンペーンの印象が薄い(米国・ 男性) ⇒情報発信力が弱い? (資料)シニア層の声は、東京圏在住の60代男女400人の回答トップ3。インターネットリサーチ会社ゲインの「首都圏居住 者における全国都市ブランド力調査報告書」(2006年)より抜粋 外国人の声は、大阪府立産業開発研究所「大阪の外国人旅行者の観光行動に関する調査研究報告書」(2007年発行)よ り抜粋 25 3-7.大阪には「歴史的魅力」がない? 歴史遺産に囲まれた大阪 ⇒京都や神戸、奈良など歴史都市まで電車で1時間 圏内 ⇒近隣府県との連携を深めれば、シニアや外国人を 取り込むチャンスはある JRを使えば 大阪⇔京都(約30分) 大阪⇔神戸(約25分) 大阪⇔奈良(約60分) 日本の世界遺産16箇 所のうち、5箇所が 関西に集中 26 3-8.外国人は「食」への関心が高い 外国人観光客が訪日前に期待したこと 1位 2位 3位 中国(N=1845) 自然・四季・田園風景 ショッピング 温泉 韓国(N=3616) 63.6 食事 59.1 温泉 51.3 ショッピング 台湾(N=2361) 53.1 自然・四季・田園風景 46.0 食事 40.8 ショッピング 64.4 62.3 56.7 1位 2位 3位 米国(N=601) 食事 歴史的・伝統的景観、旧跡 日本人の生活・日本人との交流 英国(N=213) 80.4 食事 72.4 歴史的・伝統的景観、旧跡 56.1 都市の景観・繁華街の賑わい フランス(N=213) 79.3 食事 77.0 歴史的・伝統的景観、旧跡 58.7 日本人の生活・日本人との交流 81.7 79.8 64.8 (注)数字は回答率で単位%。複数回答 (資料)JNTO『訪日外客訪問地調査2010』 日本食への期待=寿司やてんぷらだけ? ⇒大阪にはお好み焼きやたこ焼きや串カツなど、 日本を代表する「B級グルメ」が豊富 ⇒「食い倒れの街」をPRして集客につなげるべき 27 28 4-1.大阪活性化のための提言 現状からの改善必要 治安 街並み 安心安全な町 全国ワースト1の現実 整備されていない 住みたくない 雇用 ネガティブイメージ 働く場所がない 「おもてなし産業」 現実との情報ギャップ 実は魅力的 もっている資源を活かす 29 4-2.提言1:安心安全な町づくり(治安・街並み) ニューヨーク市の事例を参考に治安・街並みの改善を 治安の改善 街並みの整備 警察官の増員(行政) 環境美化(行政+地域) ・ニューヨーク市と同程度の警察官の増員 が必要では? 人口 警察官数 大阪府 886万人 約23千人 ニューヨーク市 817万人 約35千人 × ・落書きを消す、ゴミのポイ捨ての取締り (⇒割れ窓理論の効果) ・ニューヨーク市では行政による取締り強 化と地域コミュニティによるボランティアで 対応 (資料)大阪府、Bureau of the Censusの資料をもとに作成(2010) 「安心安全で住みやすい町」へのイメージ転換で定住人口増加期待 【ニューヨーク市における取組みの効果】 ・犯罪率の大幅低下 (殺人事件は1990年比で約80%減) ・中心街に活気が戻り、観光客・住民増加の一因に (資料) New York City Police Departmentの資料をもとに作成 30 4-3.提言2:情報発信の強化 (ネガティブイメージの払拭) 実情と乖離したネガティブイメージを払拭する情報発信を ①情報発信に工夫を 民間(住宅情報会社、商店街、百貨店 etc…) ・東京に劣らない商業施設やアクセスの良さ、手頃な家賃相場など優位性をア ピール ・大阪に住む女性の声を発信、信頼できる生の声であることが重要 ②提言1を改善した新しい大阪をアピール 実は「魅力的な大阪」を知ってもらうことで女性の大阪嫌い改善に期待 31 4-4.提言3:「おもてなし産業」を核とした 雇用の創出を ①独自文化 外国人の集客強化 行政+民間(商店街、飲食店 etc… ) ・地元住民を活かした町歩きガイド・B級グルメ体験ツ ②関西連携 シニア層の集客強化 民間主導を想定(旅行、飲食、運輸 etc… ) アー 食の大阪、歴史の京都など役割を補完しあう関西 連携 大阪圏に「ヒト・モノ・カネ」が集まり、成長力↑↑ 日本経済の底上げに期待!! 32 東京都 VS 大阪府 比較調査アンケート 質問項目 選択肢 Q1.あなたの性別は? Q2.あなたの年齢は? 回答欄 A:男性 20 代 A:前半 B:後半 B:女性 30 代 C:前半 D:後半 Q3.大阪府に住んでみたいと思いますか? A:YES B:NO Q4.大阪府に行ってみたいと思いますか? A:YES B:NO Q5.以下の評価項目につき東京都と大阪府のどちらが勝っているかご回答ください。 (A:東京都が勝ち B:東京都がやや勝ち C:大阪府がやや勝ち D:大阪府が勝ち) 評価項目 東京都 大阪府 1.勤めてみたい企業がある A B C D 2.イベント・スポーツ観戦の機会が多い A B C D 3.街並みが整備されている A B C D 4.デートに使える店が多い A B C D 5.好きなブランドの店がある A B C D 6.お笑いを楽しめる A B C D 7.歓楽街が充実している A B C D 8.B 級グルメが豊富 A B C D 9.人付き合いがしやすい A B C D 10.治安が良い A B C D 11.行ってみたい場所が多い(観光地など) A B C D 回答欄 具体例(任意) Q6.Q5 の評価項目1~11のうち、住んでみたい、行ってみたいと考えるうえで、より重要視するもの 2つを項目番号でご記入ください。 回答欄( ) Q7.Q3~Q4 および Q5 評価項目1~11において、質問項目を大阪府→関西圏に拡大した場合、 回答が変化するものがあればご記入ください。(回答例:Q3→A、11→D) 回答欄( ) Q8.大阪府は日本の中でどのような役割を果たせると思いますか? 以下選択肢より、2つ以内選択のうえ、選択した理由をお答えください。 A.東京都に匹敵する経済都市 B.モノづくりの中心 C.空港・港湾など物流の中心地 D.観光の拠点 E.独自文化の発信地(お笑い、グルメなど)F.関東からの機能分散地 G.関西圏の中心都市 H.その他( 回答欄( ) ) 理由( ) ( ) Q9.大阪府の魅力を高めるためには何が必要だと考えますか。自由にご記入ください。 ご協力ありがとうございました