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環境問題への積極的な取り組み 全体 (2016エネルギア

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環境問題への積極的な取り組み 全体 (2016エネルギア
目次・編集方針
編集方針
中国電力では,毎年,前年度の環境への取り組み状況・結
果をまとめ,「エネルギアグループ環境報告書」として公開し
ています。
今回の報告書では,昨年12月に「中国電力グループ環境
行動計画」策定したことを踏まえ,グループとしての取り組み
がわかるよう内容・構成を見直すとともに,グループ会社の
取り組みについて記載の充実を図りました。
また,当該年度の特徴的な取り組みについては,トピックス
として掲載するなど,分かりやすい情報発信に努めました。
報告の範囲
目次
環境部門長メッセージ
2
中国電力グループ環境行動計画
3
基本方針・実行計画
3
実行計画ごとの環境目標と実績
4
2015年度 中国電力グループの事業活動と環境の関わり
対象組織:中国電力株式会社および中国電力グループ
会社(エネルギアグループ)
6
対象期間:2015年4月1日∼2016年3月31日
(一部,2016年7月までの内容も記載しています。)
19
26
発行時期
2016年8月
(次回予定)2017年8月
38
46
参考としたガイドライン
環境省/環境報告ガイドライン(2012年版)
環境省/環境会計ガイドライン(2005年版)
発行形態
Webページにて公開
第三者保証
当社は,本報告書に記載する環境情報の信頼性を高める
ため,当社の環境データに関して,株式会社トーマツ審査評
価機構による第三者保証を受けました。
参考
当社のエネルギー・環境への全般的な取り組み等につい
ては,当社ホームページにおいても掲載しております。
52
エネルギアグループにおける環境配慮製品・サービス
発電所環境データ
64
環境年表
65
報告集計対象一覧
67
算定基準一覧
68
第三者による保証
69
環境報告ガイドラインとの対照表
70
Gr
エネルギアグループ全体の取り組み
第三者保証の対象項目
用語
解説
∼お問い合わせ先∼
この報告書について,ご意見,お問合せがございました
ら,「中国電力株式会社 環境部門 環境計画グループ」
までお寄せください。
住所 〒730-8701 広島県広島市中区小町4-33
TEL:(082)544-2855
FAX:(082)504-7006
当社「環境への取り組み」問い合わせフォーム:
https://www.energia.co.jp/post/kankyo.html
1
63
[資料編]
凡例
http://www.energia.co.jp/energy/index.html
5
本文中の※印に関する用語解説
ホームページに詳細情報あり
環境部門長メッセージ
お客さまからの信頼を得られるよう,
環境経営を推進してまいります。
2015年12月のCOP21(国連気候
変動枠組条約第21回締約国会議)にお
活動における環境問題への取り組み」,
ける,温室効果ガス削減に関する2020
「環境に優しい製品・サービスの提供を
年以降の新たな国際枠組み「パリ協定」
通じた社会への貢献」,「地域・社会と
の採択を踏まえ,2016年5月,日本政
の双方向コミュニケーション」の3つの
府は,新たな「地球温暖化対策計画」を
基本方針と具体的な「実行計画」で構成
閣議決定しました。
されています。併せて14項目の目標を
今後,この計画に基づいて,国内の各
界各層において様々な施策を展開してい
2月に設立された「電気事業低炭素社会
計画に従って,事業活動に伴う環境負荷
協議会※」の一員として,電力業界全体
の低減や,環境法令・協定の遵守に努め
の低炭素化に向けて最大限取り組んでま
るとともに,小中学校でのエネルギー環
いります。
境教育支援活動や地域の清掃活動などを
通じて,地域の環境保全やお客さまとの
環境コミュニケーションに取り組んでい
ます。また,当社・グループ企業による
ど電気事業を取り巻く経営環境が大きく
環境配慮製品・サービスの提供を通じて,
変化する中,中国電力グループがお客さ
お客さまの省エネ活動に貢献してまいり
まから選ばれる企業グループであり続け
ます。
るために,お客さまからの信頼を得るこ
とがより一層重要になっています。特に,
平野 正樹
しています。
当社およびグループ会社は,この行動
2016年4月の電力小売全面自由化な
環境部門長
設定し,グループ全体で取り組みを推進
くことになりますが,当社は,2016年
グループ一体となった取り組みを推進
取締役 常務執行役員
同計画は,「地球温暖化対策など事業
環境問題への対応は,中国地域を事業基
盤とする企業グループとして,地域のお
客さまの信頼に繋がる重要な経営課題で
す。
このことから,環境分野におけるグ
ループ一体となった取り組みを強化する
こととし,2015年12月,これまでの
この環境報告書は,そのような中国電
力グループの取り組みについて,新しい
行動計画に基づく実行計画の具体的な実
践状況をご紹介しています。
一人でも多くのお客さまに,中国電力
グループの環境問題への積極的な取り組
みをご理解いただき,信頼に繋げること
ができれば幸いです。
「中国電力環境行動計画」と「エネルギ
アグループ環境ビジョン」を統合して,
グループ全体の「中国電力グループ環境
行動計画」を策定しました。
※関連記事 18ページ
2
3
中国電力グループの環境目標と実績
2015年度の取り組み14項目のうち,具体的な目標を設定した13項目について,11項目で目標を達成し,2項目が目標
未達成となりました。
*1 目標値に対して,達成率90%以上,かつ,
:ほぼ達成*1
:達成
実行計画
項目
目
−
CO2排出抑制
国の目標を踏まえ
検討中
安全確保を大前提とした
原子力発電の活用
地球温暖化
対策の推進
標
島根原子力
発電所2号機
再稼働および
3号機運転開
始の早期実現
グループ全体の再生可能
エネルギー発電設備の
活用 Gr
極力活用
再生可能エネルギー導入
拡大に向けた対応
可能な限り
導入
42%以上
火力発電所熱効率
(発電端)
(低位発熱量基準)
廃棄物再資源化率
2020年度
99%以上
Gr
循環型社会
形成の推進
実
:未達
績
2014年度
2015年度
0.709*2
kg-CO2/kWh
0.700*2
kg-CO2/kWh
未稼働
未稼働
81.0万kW
82.2万kW
(3,189百万kWh) (3,081百万kWh)
99%以上
環境マネジメ
ントの実践
(2号機)
新規制基準に基づき,安全
対策工事を進めています。
(3号機)
2号機の審査を踏まえ,審
査の申請準備を進めていま
す。
9
小水力発電および共同出資
事業の太陽光発電の運転開
始により,容量増となりま
した。
10,11
42.9%
設備の日常管理や定期的な
点検・保修を確実に実施し,
維持目標を達成しました。
15
98.0%
98.6%
グループ会社の再資源化率
が向上するなど,2020年度
の目標達成に向けて着実に
取り組んでいます。
21
99.9%
99.8%
取り組みの定着により,高い
有効利用率を維持しました。
22
1,970台
(残 45台)
低濃度PCB廃棄物処理量(累計)
【当社RCでの処理】柱上変圧器
【社外での処理】トランス・コンデンサ
環境コミュニ
ケーションの
推進
8
43.0%
処理完了
省エネルギー
の普及・促進
販売電力量の減や再生可能
エネルギーの増等により,
前年度に比べ改善しました。
11
1,902台
Gr
掲載
ページ
系統連系のお申込みに対し,
速やかに手続きを行い,計
画的に系統連系工事を実施
しました。
トランス・コンデンサ
2026年度末
までの
全量処理
−
価
655万kW
・接 続 済:308
・接続申込:347
高濃度PCB廃棄物処理量(累計)
地域環境保全
PCB適正処理
の推進
評
536万kW
・接 続 済:223
・接続申込:313
(ゼロ・エミッション)
石炭灰の有効利用率
絶対値でマイナス1%以内のもの
(高濃度PCB廃棄物)
計画的に処理を進めていま
す。当社分は2016年度に処
理を完了する予定。
(低濃度PCB廃棄物)
○柱上変圧器
計画どおり当社リサイクルセ
ンター(RC)での処理を完了。
31
○トランス・コンデンサ
順次PCBの含有調査を行
い,社外施設にて処理を進
めています。
136台
173台
スマートメーターの導入
2023年度末ま
でに低圧契約
のお客さま全
数に導入完了
-
24万台
(進捗率5%)
2015年10月から設置を開始
し,目標期日に向けて着実
に導入を進めています。
41
省エネに資する製品・
サービスのお客さまへの
提供
積極的な展開
エコキュート
普及台数
累計:43万台
エコキュート
普及台数
累計:47万台
普及拡大に向けて着実に取
り組んでいます。
40
次世代層を対象とした
エネルギー環境教育支援
活動
積極的な実施
509回
420回
各事業所が目標を設定して,
積極的に取り組んだ結果,
多数の実績を維持しました。
50
社員の環境教育受講率 Gr
100%
100%
100%
取り組みの定着により目標
を達成しました。
55
オフィス電気使用量の
低減率 Gr
2020年度
20%以上
(2010年度比)
17%
21%
取り組みの定着により目標
を達成しました。
60
事務用紙使用量の
低減率 Gr
2020年度
10%以上
(2010年度比)
3.6%
1.1%
2020年度の目標達成に向け
て取り組みを強化していき
ます。
61
*2 地球温暖化対策の推進に関する法律等に基づき,固定価格買取制度に係る調整やCO2排出クレジットを反映した数値(2015年度に
ついては暫定値であり,正式には国から公表される)。
4
2015年度 中国電力グループの事業活動と環境の関わり
算定基準:68ページ参照
中国電力の事業活動
燃料採掘・輸送
発電
624億kWh
原子力・火力・水力発電所・
変電所等での使用電力量
26億kWh
原子力発電所
598億kWh
送・配電での損失電力量
31億kWh
火力発電所
0kWh
INPUT
電力輸送
557.1万t
重油*1
115.1万k
原油
32.0万k
放射性廃棄物の管理・処分
軽油
1.9万k
発電所周辺の放射線の測定
・監視
LNG(液化天然ガス)
208.5万t
木質バイオマス
水質汚濁防止対策
3.9万t
景観対策
0kg-235U
原子力発電燃料
騒音・振動防止対策
大気汚染防止対策
水質汚濁防止対策
資源の有効利用
CO2排出抑制
景観対策
騒音・振動防止対策
悪臭防止対策
●発電用水
再生可能エネルギー
35億kWh
●資材
CO2(二酸化炭素) 181万t-CO2*4
OUTPUT
送 電
資源の有効利用
18.1万t
その他
メガソーラー発電の開発
●物流輸送[発電燃料(国内分),産業廃棄物]
原油換算 8,017k
●電力ケーブル
変 電
燃料使用量
自動車
832k
紙
事務用紙
オフィス
6,549万kWh
グループ会社の事業活動
工場等
2,255万kWh
総合エネルギー供給事業
3,549k
軽油
送配電損失率の低減
電気使用量
74,806GJ
ガソリン
●電力量計
●クランプカバー
景観対策
景観対策
Gr
景観対策
配 電
資源の有効利用
電気事業サポート
環境調和創生事業
産業廃棄物・一般廃棄物
63.1万t(再資源化率: 99.8%)
脱硫石膏
24.6万t(再資源化率:100.0%)
8.5万t(再資源化率: 86.4%)
一般廃棄物
0.3万t(再資源化率: 73.4%)
放射性廃棄物
放射性固体廃棄物
4,222本(200 ドラム缶相当)
●大気・水系への排出
CO2(二酸化炭素)*5
3,951万t-CO2
N2O(一酸化二窒素)*6
2.8万t-CO2
SF6(六フッ化硫黄)*6
1.4万t-CO2
SOX(硫黄酸化物)
0.6万t
NOX(窒素酸化物)
1.1万t
発電所排水*7
水使用量
オフィス
36万m3
工場等
32万m3
691t
内燃力発電分を含む。
火力・原子力発電所で発電のために使用する水。冷却水として使用
する海水は含まない。
工場等電気使用量,燃料使用量,工場等水使用量のデータには,当社,
瀬戸内共同火力(株)の発電に伴うものは含まない。
Gr
石炭灰
建設廃材等
大気への排出
燃料
河川環境保全
再生可能エネルギーの
普及促進
資源の有効利用
●オフィス・工場での燃料等*3
●廃棄物の発生
(SF6:六フッ化硫黄)
0.9万t
石灰石
*3
●燃料採掘・輸送に伴う大気への排出
温室効果ガス排出抑制
アンモニア
*1
*2
他社からの電力購入
223億kWh
●電気の効率利用のPR
●高効率機器の推奨
●エネルギー診断サービス
●エネルギー環境教室
●環境月間行事
●環境イベント
●環境保全活動
●中国電力環境懇話会
景観対策
599万m3
エネルギーの効率利用の推進
産業廃棄物
*2
567億kWh
環境コミュニケーション
366億kWh
●発電燃料
石炭
お客さま
258万m3
●オフィス・工場等での排出
Gr
大気排出(電気の使用によるCO2排出を除く)
CO2(二酸化炭素) 7.9万t-CO2*8
水島LNG基地
水力発電所ダムゲート維持管理調査
情報通信事業
壁面緑化
ビジネス・生活支援事業
*4 電力中央研究所報告「日本の発電技術のライフサイクルCO2排出量評価
(2010年7月)」の排出原単位を用い,発電電力量(送電端)を乗じて算出。
*5 調整前の数値。
*6 地球温暖化対策の推進に関する法律に基づき算定した国への報告値(CO2換算値)
*7 冷却水として使用する海水は含まない。
*8 CO2排出量は,電気使用量,水使用量,燃料使用量,自動車燃料使用量に排出
係数を乗じて算出。
(注)端数処理のため,合計が合わない場合がある。
5
4
6
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)への取り組み
●実証試験システムの概要
●スケジュール
実証試験設備の現況
供給安定性・経済性に優れる石炭火力を将来にわたって活用するため,「高効率化」と「クリーン化」技術と
して,究極の高効率石炭火力発電である石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)*1とCO2分離・回収を組み
合わせた革新的低炭素石炭火力発電の実現を目指し,「大崎クールジェンプロジェクト」を実施しています。
本プロジェクトは,IGFCの基盤技術である酸素吹石炭ガス化複合発電(酸素吹IGCC)実証(第1段階),
CO2分離・回収型IGCC実証(第2段階),CO2分離・回収型IGFC実証(第3段階)で構成されています。電源
開発(株)と共同で設立した大崎クールジェン(株)が,2017年3月からの酸素吹IGCC実証開始に向けて順調
に試運転を進めているほか,第2段階のCO2分離・回収型IGCC実証事業にも着手しています。
なお,本事業は,経済産業省補助事業(2012∼2015年度)および国立研究開発法人 新エネルギー・産業技
術総合開発機構(NEDO)助成事業(2016年度∼)として実施しています。
*1 石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC) IGFC:Integrated Coal Gasification Fuel Cell Combined Cycle
IGCCに燃料電池を組み合わせて発電効率をさらに向上させる技術。
*2 酸素吹石炭ガス化複合発電(酸素吹IGCC)IGCC:Integrated Coal Gasification Combined Cycle
酸素を用いて石炭をガス化し,水素と一酸化炭素を主成分とする生成ガスを製造し,ガスタービンと蒸気タービンにより
複合発電する技術。
関係者の声
7
大崎クールジェン株式会社
望月 健一 主任
技術部試運転グループ
酸素吹石炭ガス化複合発電(酸素吹IGCC)実証試験設備
の試運転を担当しています。
2015年11月から機器単体の試運転が始まり,各設備を接
続する系統試運転へと徐々に全体システムでの試運転へ移
行。石炭ガス化試運転の開始に向けて,順調に工程が進ん
でいます。
試運転では,各業務グループや関係各社との密なコミュニ
ケーションが大切です。時には討論しながらも,最先端技術
に携わる喜びと責任感を胸に一致団結して試運転に臨むと
ともに,安全第一に「無事故・無災害」を目標に試運転を遂行
していきます。
7
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
地球温暖化防止に向けた取り組み
当社は,地球温暖化※問題への取り組みを重要な課題として認識し,原子力や再生可能エネルギーといっ
た非化石エネルギーの利用拡大に取り組むとともに,新規開発する火力発電所については,経済的に利用
可能な最良の技術(BAT:Best Available Technology)を採用するなど化石エネルギーの効率的な利用
に努めています。
また,石炭ガス化燃料電池複合発電などのCO2低減に向けた先進的な技術開発や,石炭火力発電技術な
どの海外への技術支援によるCO2削減等の取り組みも行っています。
●地球温暖化対策
非化石エネルギーの利用拡大(P9∼P14)
原子力発電の活用・新規開発
再生可能エネルギーの導入拡大
その他の対策(P17∼P18)
化石エネルギーの効率的利用(P14∼P16)
新設発電所への最良の技術(BAT)の採用
既設発電所の適切な維持管理
送配電設備の効率的運用
規制対象フロンなどの排出抑制
先進的な技術開発
海外への技術支援
今後も,安全確保(Safety)を大前提とした,安定供給(Energy Security),経済性(Economic
Efficiency),環境への適合(Environment)の「S+3E」の観点から,バランスのとれた電源構成の実
現を目指しつつ,引き続きCO2の排出削減に努めていきます。
【CO2排出実績】
東日本大震災以降の原子力発電所停止に伴い,当社のCO2排出原単位は原子力発電所が稼働していた時
と比較し高止まり傾向にあります。
2015年度のCO2排出量は3,968万t-CO2,CO2排出原単位は0.700kg-CO2/kWhとなり,固定価格買取制度
(以下,FIT)に伴う再生可能エネルギーの増加等により,2014年度に比べ減少しています。(数値は調整
後)
●CO2排出量・排出原単位*1の推移
650
10000
550
9000
450
350
8000
250
7000
150
6000
50
5000
-50
-150
4000
-250
3000
-350
2000
601
595
販売電力量 [億kWh]
545
586
590
579
624
567
494
429
68
0.688
0.614
0.616
180
93
59
23
97
92
原子力発電電力量 [億kWh]
(0.728)
0
0
0
(0.738)
(0.719)
0.709
0.717
(0.706)
(0.657)
0.668
0.672
0.491
CO2 排出原単位 [kg-CO2/kWh]
1990
1995
CO2 排出量 [万t-CO2]
2000
3,749
2005
(*1)
地球温暖化対策の推進に関する
法律(以下,温対法)等に基づき
380
国が公表した「電気事業者ごとの
実排出係数および調整後排出係数
280
の算出及び公表について」により
算定。
(4,542)
2010
3,976
0.502
2011
クレジット等反映*2
2012
(4,329)
2013
(4,239)
(3,945)
3,938
3,044
4,228
2014
4,104
(4,084)
(*2)
80温対法等に基づき,FIT等に係
る調整※およびCO2排出クレ
0
0.9
ジットを反映。一方,カッコ内は
-20
これらを反映する前の値(調整前
0.700
排出量・排出原単位)。
-120
なお,2014年度以降,FITに係
(0.697)
る調整量がCO2排出クレジット
-220
反映量を上回っているため,調整
前の値が調整後の値より大きく
なっている。
-320
0.4
2015
3,968
(3,951)
~ ~ ~ ~~~~~~~
2,633
1990
3,064
1995
2000
2005
2010
3,014
2011
2012
2013
2014
2015
(注)
-420
2015年度のCO2排出原単位は暫
定値であり,正式には国から公表
-520
される。
-620
-0.1
年度
用語 【地球温暖化】人間活動の拡大に伴い,CO2,メタン,亜酸化窒素など温室効果ガスの大気中濃度が高くなり,温室効果が強め
解説
られて地表面の温度が上昇する現象。
8
【FITに係る調整】全国の需要家がFIT対象電力に係る費用を公平に負担していることを踏まえ,当該電力の環境価値(CO2排出
量ゼロ)を全需要家に公平に分配することを目的として各電気事業者の販売電力量に応じて再配分すること。
8
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
非化石エネルギーの利用拡大
安全確保を大前提とした原子力発電の活用
原子力発電所の運転は,貴重な化石燃料の節約や
CO2排出量の削減に大きな効果があります。
当社の原子力発電所の設備利用率が1%向上すると,
年間でCO2排出量を約6万t-CO2削減することができ
ます(石油火力を代替すると仮定)。
島根原子力発電所では安全対策工事を継続実施中で
あり,2015年度の設備利用率は0%でした。
2016年度の設備利用率については,運転計画を未定
としていることから明確に見通すことができませんが,
引き続き安全対策に確実に取り組むとともに,新たな
基準にも適切に対応し,皆さまに安心していただける
発電所となるよう安全確保に万全を期していきます。
東日本大震災発生
地球温暖化対策の柱となる新規原子力の開発
2015年7月に策定された新たなエネルギーミックスにおいて,我が国の2030年時点の電源構成に占める原
子力発電の比率が20∼22%と示されました。
原子力発電は,燃料の供給安定性,経済性に優れるだけでなく,運転中にCO2を排出しないことから,
地球温暖化問題への対応にも優れています。このため,原子力比率を一定程度維持していくことが重要であ
り,経年化した原子力発電所に代わる安全性に一層優れた新規原子力発電所開発を計画的に進めていくこと
が必要です。
当社としても,島根原子力発電所1号機の廃炉決定に伴い,新規原子力の開発はこれまで以上に重要な経
営課題です。安全・信頼性の確保を前提に,島根2号機(82万kW)の早期稼働に向け取り組むとともに,島
根3号機(137.3万kW),上関原子力発電所1,2号機(各137.3万kW)の開発を進めていきます。
原子力開発によるCO2排出抑制効果
島根原子力発電所2号機の再稼働および3号機の運転開始によるCO2排出抑制効果は年間900万t-CO *
程度と試算されますが,これは原子力発電の稼働がなかった2015年度の当社のCO2排出量(3,951万t-CO )
の2割程度に相当します。さらに,上関原子力発電所1,2号機が運転することにより,それぞれ年間500
万t-CO2 * 程度のCO2排出抑制効果があると試算されます。
●原子力によるCO2排出抑制効果(イメージ)
●日本の電源別CO2排出原単位
(kg-CO2/kWh)
0.943
1.0
3,951万t
2割程度
(▲900万t*)
3割程度
(▲1,400万t*)
5割程度
(▲1,900万t*)
発電燃料燃焼
設備・運用
0.738
0.8
0.599
0.6
0.474
0.864
0.4
0.695
0.476
0.376
0.038
0.025
0.020
0.013
0.011
地熱
水力
0.098
LNG
.
コンバインド
上関2号
LNG
火力
上関1号
石 油火 力
島根2,3号
石 炭火 力
0.0
2015年度
0.123
原子力
0.079 0.043
風力
0.2
太陽光
島根2号再稼働,新規原子力開発
(注)
発電燃料の燃焼に加え,原料の
採掘から諸設備の建設・燃料輸
送・精製・運用・保守等のために消
費される全てのエネルギーを対象
としてCO2排出量を算出。
(*)
<試算条件>
出典:電力中央研究所報告書
・CO2排出原単位:0.697kg-CO2/kWh(当社2015年度実績)
「日本の発電技術のライフサイクルCO2排出量評価(2010年7月)」
・原子力発電所 設備利用率:70%
所内率:4%
(出典:発電コスト検証ワーキンググループ報告書 (2015年5月))
・送配電ロス率:5%程度と仮定
9
9
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
水力・太陽光・風力・バイオマスほかの導入拡大
水力や太陽光,風力などの再生可能エネルギーは,枯渇する心配がないうえ発電の際にCO2が発生しま
せん。当社は,再生可能エネルギーの普及に貢献するため,メガソーラー※(大規模太陽光)発電の開発に
取り組んでいるほか,太陽光発電,風力発電等からの電力を購入しています。
水力の有効利用
水力は再生可能な自然エネルギーであり,運転中にCO2を排出しないため,地球温暖化防止の面で有効
な電源です。当社では水力発電の新規開発や既存設備の老朽化対策などを継続的に実施するとともに,水資
源の有効利用推進と確保に努めています。
【新規開発】
未利用エネルギーの利用拡大に向けた取り組みの一つとして,これまで未利用となっていた滝山川発電所
の大佐川分水路における落差(大佐川と滝山川の間の落差)を活用した芸北発電所(430kW,広島県山県郡
北広島町)を建設し,2016年3月30日に営業運転を開始しました。
当社の水力発電所としては,99カ所目となります。
●芸北発電所の概要
発電型式
水路式
最大出力
430kW
最大使用水量
2.00m3/s
有効落差
27.5m
発電所所在地
広島県山県郡北広島町
水系・河川名
太田川水系 大佐川
年間発電電力量
(見込み)
約223万kWh
(一般家庭約600世帯の
年間使用電力量に相当)
CO2削減量
約1,500t-CO2/年
完成写真
【既存設備の機能維持対策】
機能維持の観点から既存設備の保全対策を計画的に行っており,神野瀬発電所(2万kW,広島県三次市君
田町)高暮ダム(高さ69.40m,広島県庄原市高野町)では,洪水吐ゲート※の取替工事を実施中です。
メガソーラー発電の導入
2014年12月に,福山太陽光発電所に続く2カ所目のメガソーラー発電となる宇部太陽光発電所の営業運転
を開始しました。これにより,当社のメガソーラー開発実績は計6千kWとなりました。
また,グループ会社においても,約3万kW*開発し営業運転を開始しています。(*他社共同事業分は出
資割合に応じた出力)
●太陽光発電所の概要
10
名 称
福山太陽光発電所
宇部太陽光発電所
所在地
広島県福山市箕沖町
(当社所有地)
山口県宇部市西沖の山
(当社所有地)
出力規模
3,000kW
3,000kW
年間発電
電力量
(計画)
約368万kWh
一般家庭約1,000世帯の
年間使用電力量に相当
約352万kWh
一般家庭約900世帯の
年間使用電力量に相当
二酸化炭素
削減量
約2,100t-CO2/年
約2,000t-CO2/年
営業運転
開始
2011年12月
2014年12月
用語 【メガソーラー】出力がメガワット級(1MW=1,000kW)の大規模な太陽光発電所。
解説 【洪水吐ゲート】洪水時にダムから水を放流するためにダム頂部に設置する開閉や流量調節をする設備。
宇部太陽光発電所
10
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
地域還元型メガソーラー事業の取り組み
当社およびグループ会社の(株)エネルギア・ソリュー
ション・アンド・サービス(ESS)は,広島県と共同で
「ひろしま再生可能エネルギー推進有限責任事業組合」を
2013年2月に設立し,メガソーラー事業を行っています。
本事業に伴い,広島県内の県有地および市町所有地におい
て,合計10,400kW(6地点)のメガソーラーを開発し,発電
事業で得られる利益を地域還元しています。(当社は得られ
る利益の全額,ESSは3割を地域還元)
本事業は,自治体と電力会社が行うメガソーラー事業とし
ては全国初の取り組みであり,地域貢献と再生可能エネル
ギーの導入促進を同時達成できる先進的な取り組みです。
●地域還元型メガソーラー事業スキーム
●発電所の建設状況
広島県(66.1%)
○事業企画・事業運営
○広報・啓発 ○用地提供
利
益
還
元
ESS(33.1%)
○設置工事
○維持管理
中国電力(0.8%)
○広報・啓発の支援
地域還元事業(広島県)
ひろしま再生可能エネルギー
推進有限責任事業組合
第1期
(県所有地)
第2期
( )内は,出資比率
売電
区分
(市町所有地)
売電収入
中国電力
庄原太陽光発電所
名 称
パネル容量
運転開始
庄原太陽光発電所
2,500kW
2013年10月
竹原太陽光発電所
800kW
2013年10月
福富太陽光発電所
3,300kW
福富第1太陽光発電所
(1,000kW)
2014年2月
福富第2太陽光発電所
(2,300kW)
2015年6月
大野太陽光発電所
2,200kW
2014年10月
大朝太陽光発電所
1,000kW
2014年11月
仁賀太陽光発電所
600kW
2015年4月
合 計
10,400kW
再生可能エネルギーからの電力購入
当社の再生可能エネルギーの接続済および接続申込済量は累計で655万kWです*。
2012年7月の「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」の開始以降,特に太陽光発電の導入量が急激に
増加しており,太陽光発電の導入量は,接続済(267万kW)および接続申込済(305万kW)の合計572万kWと
なっています*。
また,風力発電の導入量は着実に増加しており,接続済(30万kW)および接続申込済(17万kW)の合計
47万kWとなっています*。(*2016年3月31日現在)
当社は,増加する再生可能エネルギーの接続申込に対して,事業者の予見性を確保するために,当社ホー
ムページにおいて太陽光発電の申込量の推移や接続可能量等を公表(毎週更新)しています。
最新申し込み状況はこちら⇒
ホーム
ページ
http://www.energia.co.jp/elec/seido/kaitori/moshikomi.html
●再生可能エネルギーの接続済および接続申込済量(累計)
655万kW
・太陽光:572万kW
・風 力 : 47万kW
・水 力 : 4万kW
・バイオマス: 32万kW
2012年7月∼
固定価格買取制度開始
2013年度以前
11
2014年度
2015年度
12
11
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
木質バイオマス混焼発電の推進
バイオマスは,無機物である水とCO2から,生物が光合成によって生成した有機物であり,生命と太陽
光エネルギーによる持続的に再生可能な資源です。
当社は,木質バイオマスを燃料の石炭と混焼して発電する取り組みを,2007年8月から新小野田発電所で
実施しています。さらに2009年度からは,経済産業省の補助事業である「林地残材バイオマス石炭混焼発電
実証事業」を新小野田発電所と三隅発電所で実施しており,2013年度から本格運用を開始しています。
2015年度は,約3.9万tの木質バイオマスを混焼発電し,CO2排出量を約2.8万t-CO 削減しました。
●三隅発電所におけるバイオマス発電の仕組み
三隅発電所林地残材バイオマス供給設備(計量器と貯蔵サイロ)
防府地点における石炭・バイオマス混焼発電
当社は,エア・ウォーター(株)と共同で「エア・ウォーター&エネルギア・パワー 山口(株)」を
2015年2月に設立し,山口県内に約10万kWのバイオマス・ 石炭混焼発電所の建設を進めています。
本事業に取り組むことで,電力小売全面自由化や電力システム改革後の事業環境における収益拡大を図る
とともに,バイオマス発電により再生可能エネルギーの普及拡大に寄与できると考えています。また,山口
県内の森林資源の有効活用を通じた地域振興にも貢献できる取り組みです。
2015年3月から環境影響評価に係る手続きを開始しており,2017年度の建設工事開始,2019年度の営業運
転開始を目指します。
●会社概要
●発電所の建設予定地
▼発電所計画地
ホーム
ページ
12
会社名
エア・ウォーター&エネルギア・パワー
山口(株)
所在地
山口県防府市鐘紡町3番1号
エア・ウォーター防府工場内
出資比率
エア・ウォーター(51%),
中国電力(49%)
発電方式
循環流動層ボイラ(CFB)
使用燃料
木質系バイオマス(うち国内材は主に山
口県内から調達),石炭
http://www.energia.co.jp/press/14/p150226-1.html
12
12
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
ハイブリッド蓄電池システムの実証など
再生可能エネルギー導入拡大に向けた対策
隠岐諸島におけるハイブリッド蓄電池システムの実証事業
当社は,再生可能エネルギー(以下,「再エネ」という。)導入拡大の取り組みの一環として,環境省か
ら公募された「平成26年度離島の再生可能エネルギー導入促進のための蓄電池実証事業」に応募し,2014年
4月に本実証事業が採択されました。2015年9月末から3年間かけて実証事業を行い,再エネ導入時の技術的
課題の解決に取り組んでいきます。
【事業の概要】
再エネは自然条件などにより発電出力が大きく変動するため,この出力変動分を調整して電気の品質(電
圧,周波数)を一定に保つことが必要になります。特に,送電線が本土と連系していない離島においては,
電力ネットワークの規模が本土に比べて小さく,発電出力の変動による影響が大きいことから,再エネの大
幅な導入拡大のためには,出力変動分を調整する対策が必要となります。
そこで,隠岐諸島(島根 ●ハイブリッド蓄電池システム技術実証のイメージ
県)において,再エネ導入量
の最大化を図るための対策と
して,異なる2種類の蓄電池
を組み合わせ,それぞれの特
長をいかした電力系統制御用
のハイブリッド蓄電池システ
ム(出力:6.2MW)を構築しま
した。その上で新たに約8MW
の再エネ受入拡大を進めてお
り,蓄電池の効率的な充放電
管理・制御手法などに関する
技術実証を行っていきます。
なお,本事業で実施するN
AS電池※とリチウムイオン電
池(LiB)を組み合わせた
ハイブリッド蓄電池システム
による技術実証は,国内初の
先進的な取り組みです。
●ハイブリッド蓄電池システム(西ノ島変電所)
NAS電池
4.2MW
エネルギー・マネジメント・
システム(EMS)
LiB電池
2.0MW
●システム構築の考え方
【ハイブリッド蓄電池システム構築の考え方】
本実証事業では,小容量・高出力のリチウムイオ
ン電池で「はやく小さな変動」を吸収するとともに,
大容量のNAS電池で「おそく大きな変動」を吸収
するハイブリッド蓄電池システムを採用することで,
電気の品質を一定に保ちます。
13
用語
解説 【NAS電池】電極にナトリウム(Na)と硫黄(S)を用いた大容量の電力貯蔵が特徴の蓄電池。
13
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
中央給電指令所 新自動給電システム運用開始
中央給電指令所の自動給電システムは,2011年度から新システムへの取り替えに着手し,2016年1月19日
に運用を開始しました。
中央給電指令所では,発電計画を作成したうえで,時々刻々と変動する電気の使用量にあわせて発電量
をコントロールしています。
新システムへの取り替えにあたっては,再生可能エネルギー導入量の増加に対応し,その発電量の予測
精度向上を図りました。
運用開始した中央給電指令所 新自動給電システム
ホーム
ページ
http://www.energia.co.jp/press/15/p160119-1.html
化石エネルギーの効率的利用
新規開発する火力発電所への経済的に利用可能な最良の技術
(BAT)の採用,および既設発電所の適切な維持管理
化石エネルギーを効率的に活用しCO2排出抑制につなげるため,新規開発する火力発電設備へは経済的
に利用可能な最良の技術(BAT)を採用するとともに,既設発電所において設備を適切に維持管理し,熱
効率の向上に努めています。
三隅発電所2号機の建設
利用可能な最良の技術に相当する最新鋭の発電方式(USC:超々臨界圧)の採用および三隅1号機の
運転実績より得られた知見を適用することで,環境性,運転信頼性,経済性に優れた発電設備を計画して
います。
2016年3月から開始した環境影響評価に係る手続きを着実に進め,2018年11月の建設工事開始,2022年11
月の営業運転開始を目指します。
●設備概要
灰捨場
発電所名
所在地
出力
三隅発電所2号機
島根県浜田市三隅町岡見1810
100万kW
発電方式
超々臨界圧発電方式(USC)
使用燃料
石炭
三隅2号 配置計画(案)
14
14
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
柳井発電所のガスタービンの更新
1990年に当社初のLNGコンバインドサイクル発電として運
転開始した柳井発電所1号系列(12.5万kW×6)は,運転開始か
ら20年以上が経過していることから,2010年12月から2015年3月
にかけてガスタービンと空気圧縮機を6台全て最新型に交換し
ました。これにより,発電効率は設計値で43.3%から47.4%に
向上し,CO2排出量は年間20万t-CO2程度削減できる見込みで
す。
新ガスタービン据付
火力発電所の熱効率
当社の火力発電所熱効率は,LNGコンバインドサイクル発電方式の導入や超々臨界圧発電方式の採用
などにより向上しており,2015年度の実績は40.7%となりました。
当社の各火力発電所の熱効率が仮に1%アップすると,1年間で約20万k (重油換算)の燃料の節約につ
ながるとともに,CO2排出量を約60万t-CO2削減することができます。
そのため,設備の日常保修や定期的な保修を着実に行うことによる熱効率の維持に加え,至近年では,
新小野田発電所において,経年設備の更新時期に合わせて,高効率な蒸気タービン等の採用を行い,熱効
率のさらなる向上を図っています。
柳井発電所(LNGコンバインドサイクル発電)
三隅発電所(超々臨界圧発電)
●火力発電所熱効率の推移
44
新小野田1号(86年) 41.06%
55.00
水島1号(09年) 50.20%
柳井1号系列(90年) 43.32%
42
(%)
目標値
41
50.00
柳井2号系列(94年) 46.09%
設計熱効率(最高値)
40.7
45.00
40.00
40
実績熱効率
39
35.00
設計熱効率(
最高値)
実績熱効率
43
(%)
30.00
38
37
25.00
85 90 95 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15
(年度)
(注)高位発熱量基準(HHV)により表示。
15
15
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
石炭火力発電技術などの海外への技術支援
当社の強みである石炭火力発電技術をはじめとする,さまざまな技術を活用することで,地球規模の環境
負荷低減に向けて取り組んでいます。
クリーンコール技術を活用した取り組み
当社は2014年3月,中国の5大電力グループの1つである華
電集団の傘下において,火力発電所の運転管理および性能管理
等を実施している華電電力科学研究院と技術交流に関する覚書
を締結しました。
この覚書に基づき超々臨界圧石炭火力発電等に関する情報交
換を実施し,双方が新たな知見,課題解決のヒント等を得るよ
う技術交流を進めています。
華電電力科学研究院との技術交流の様子
小水力発電所開発への取り組み
カンボジアでは再生可能エネルギーの利用促進および温室効
果ガス排出量の削減に寄与する小水力発電所の開発に取り組ん
でいます。
2013年4月より,当社は,電源開発(株),中電技術コンサ
ルタント(株)と共同で,同国ラタナキリ州の小水力発電所の
建設・改修のコンサルティング業務を実施しました。
2013年10月から建設工事を開始し,オチュム第一発電所
(出力265kW×1台)およびオチュム第二発電所(出力480kW
×2台)の工事について,2015年11月末に完了しました。
ベトナムとの国境に近い水資源豊富な気候を活かし,環境負
荷の少ない発電方式によりカンボジアの電化率向上に貢献して
います。
発電所
水圧管路
オチュム第一発電所
水中タービン発電機(PMG化)【イームル工業(株)】
【概要】
水中タービンは,誘導発電機との組合せを標準として主に国内で販売してきましたが,発展しつつある東
南アジア諸国では,無電化地域でも電力供給ができるシステムとして同期発電機で自立運転機能を有するも
のが求められます。
これに対し,協業を開始した(株)明電舎とともに水中で使用するPMG(永久磁石同期発電機)の開発
を進め,2014年に開発完了とともにラオス共和国ポンサリ県に150kW×3台を納入しました。
【特徴】
①変落差に対し可変速運転を行うことで高効率運転を可能にしました。
②水車回転速度調整によってキャビテーション浸食性能が向上しました。
③風力発電機の応用技術で低コストで製品化できました。
完成式典
ホーム
ページ
16
発電所
水車導水路
水車銘板
水中タービン発電機
http://www.eaml.co.jp
16
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
その他の対策
送配電設備の効率的運用
発電所で発電した電気を送配電線を通してお客さまへ送り届ける間に電気の損失が発生します。この損失
を減らすと余分な発電が抑えられることから,CO2排出量の抑制にもつながります。
送配電損失率※の低減
当社は送配電損失率の低減を図るため,50万V送電線・2万V配電線の拡張など,従来から送配電線の高電
圧化を進めています。
また,一層の損失低減を図るため,低損失の電線や機器の採用を進めるとともに,6千V配電線の損失低減
を目指した系統計画支援システムを導入しています。
2015年度の送配電損失率は5.1%になりました。
●送配電損失率の各国比較
●送配電損失率の推移
(%)
12
(%)
10
11.5
10
8
6.8
8
5.8
6.1
5.7
6
5.1
5.0
5.3
5.2
9.1
7.7
6.8
6
5.1
6.7
5.5
5.1
4
4
2
2
0
0
60
70
80
90
00
11
12
13
14
15
(年度)
アメリカ
13
イギリス
13
ドイツ
13
フランス
13
イタリア
13(年)
当社
15 (年度)
出典:電気事業便覧2015年度版
オゾン層の保護を目的とする規制対象フロンなどの排出抑制
地球を取り巻くオゾン層※は,太陽光に含まれる有害な紫外線の大部分を吸収し,地球上の生物を守る大
切な働きをするものですが,このオゾン層が特定フロン等によって破壊されています。当社は,これらの物
質の排出抑制に努めています。
特定フロン等の削減対策
Gr
空調の冷媒や消火剤として使用される特定フロン等については,機器使用時のフロン等の漏えいに関する
点検の実施,機器・設備の更新や新設の際に特定フロンを使用しない設備への取り替えや特定フロン等の回
収の徹底等を行い,大気中への排出を抑制しています。
2015年の当社グループの事業に関わる特定フロン等の排出量は,空調換気設備の分解点検等(取り替えも
含まれる)により1.4t
となりました。
17
用語 【送配電損失率】発電所から送電した電力のうち,送電線・配電線で失われる電力が占める割合のこと。
解説 【オゾン層】オゾン濃度が高い大気の層のことで,地表からの高さが約20∼25kmの上空に厚さ約20kmにわたって存在する。太陽光に
含まれる有害な紫外線の大部分を吸収する働きを持つ。
17
Ⅰ.地球温暖化対策の推進
SF6の排出抑制
SF6※は優れた電気絶縁性を持つ気体で,これに替わる有効な絶縁ガスが現在のところ開発されていな
いことから,今後も,電力の安定供給に不可欠なものです。
通常,このガスは機器に密閉された状態で使用するため,大気中に放出されることはなく,当社は点検や
取り替えの際には,高性能ガス回収装置を使用して,排出抑制に努めています。また,機器の廃棄時に回収
したガスは再利用に努めています。
その結果,2015年の排出量は0.8tで,回収率は点検時98.7%,廃棄時99.7%となりました。
電気事業低炭素社会協議会への参画について
当社は,電力業界全体における実効性ある地球温暖化対策推進を目的として設立された「電気事業低炭素
社会協議会」へ参画し,電気事業全体の2030年度CO2排出抑制目標達成に向け取り組んでいます。
<電気事業低炭素社会協議会の概要>
【設立】
○2016年2月
【参加事業者】
○電気事業連合会加盟10社,電源開発株式会社,日本原子力発電株式会社および新電力有志
【電気事業全体の2030年度のCO2排出抑制目標】
○2030年度に排出係数0.37kg-CO2/kWh程度(使用端)を目指す。
・排出係数0.37kg-CO2/kWh程度は,政府の2030年度長期エネルギー需給見通しで示されたエネルギー
ミックスから算出される国全体の排出係数であり,2013年度比▲35%程度に相当と試算される。
○火力発電所の新設等にあたり,経済的に利用可能な最良の技術(BAT)を活用すること等により,
最大削減ポテンシャルとして約1,100万t-CO2の削減を見込む。
・約1,100万t-CO2は,2013年度以降の主な電源開発におけるBATの導入による効果等を示したもの。
【実効性向上に向けた取り組み】
○ 会員事業者がそれぞれの事業形態に応じて策定・実施する取り組みを促進・支援し,会員事業者の
取り組み状況を適切に確認・評価するとともに,本協議会全体でPDCAサイクルを推進することに
より,目標の達成に向けた取り組みの実効性を高めていく。
用語 【SF6】フッ素と硫黄の化合物で,天然には存在せず工業的に生成されるガスで二酸化炭素の23,900倍の温室効果を持つ。優れた
解説
電気絶縁性を持つとともに,人体に対して安全で安定しているため,電気事業では遮断器などの絶縁ガスに使用している。
18
18
19
19
Ⅱ.循環型社会形成の推進
ハイ
環境修復機能に優れた特性を持つリサイクル資材「Hiビーズ」
水質・低質改善
(悪臭抑制・生物生息
環境場創出)
Hiビーズ(石炭灰造粒物)
Hiビーズの機能(特性)
● 「Hiビーズ」とは,石炭灰(フライアッシュ)に,少量のセメントと水を加えて造粒したリサイクル製品です。
1999年より,新小野田発電所構内の製造プラントで製造および供給を開始し,サンドコンパクション
パイルなどの軟弱地盤改良工事への活用とともに,最近では,Hiビーズの特性(悪臭の原因となる硫化
水素,赤潮の原因となる栄養塩(窒素,リン)を吸着して水中への溶出を抑制するなど)から,その優れた
環境修復機能が着目され,広島県の太田川派川や福山内港,鳥取県・島根県の中海などの環境修復
材(覆砂材)として,公共事業等にも採用されています。
● 現在は,新小野田発電所より三隅発電所へ製造プラントを移設中であり,2016年度中に製造運転を
開始する予定です。
● 三隅発電所での設備構築においては,島根県の循環型社会構築を目的とした3R推進補助事業とも
方針が一致し,2015年度の3R推進補助事業として採択されました。三隅発電所での着実なHiビーズ
製造ならびに更なる普及拡大を目指しています。
(施工後)
浅場の状況
三隅発電所Hiビーズ製造設備
山陽建設(株) 現場代理人(当時)
岡田 克裕 様
20
覆砂工事施工状況(福山内港)
福山内港は,ヘドロを原因とする悪臭が長年の問題となっていました。
Hiビーズを底に敷いてヘドロの浮上を抑える実証実験が2012年に実施さ
れ,悪臭を放つ黒い浮遊物が減るとともに,臭いも減っています。
2014,2015年度は広島県事業(福山港 港湾海域環境創造工事)として現
地工事に携わり,施工後はHiビーズ表面に藻類が付着し,魚や鳥などの
生物も現地で目撃し,周辺環境も改善していることを実感します。
底質環境が悪化した同様の場所は他にもあることから,Hiビーズによる
環境改善が進むことを期待しています。
20
Ⅱ.循環型社会形成の推進
環境への負荷が少ない「循環型社会」の形成に向けて,廃棄物の発生抑制,再使用,再生利用,適正処理に努め
るとともに,廃棄物の有効活用に関する技術開発に取り組んでいます。
廃棄物の発生抑制(リデュース)を第一に,再使用(リユース),
再生利用(リサイクル)による3Rの推進
当社グループは「ゼロ・エミッション※」の達成を目指して,3Rを積極的に推進しています。
ゼロ・エミッションへの取り組み
Gr
【当社グループ排出分※ 】
当社グループは,排出する廃棄物の再資源化率を2020年度に99%以上に高めることを目標にしています。
2015年度の廃棄物発生量は96.9万t,再資源化量は95.6万tとなり,この結果再資源化率は98.6%となりま
した。
なお,廃棄物発生量の91%を,石炭灰と脱硫石膏が占めています。
《具体的施策》
○石炭灰の土木材料等への有効利用拡大
○建設廃材,廃プラスチック等の有効利用拡大
○オフィスからのゴミ分別の徹底と再資源化
●廃棄物*発生量・再資源化量(当社グループ排出分)
項 目
発生量
再資源化量
石炭灰
63.6
63.5
脱硫石膏
24.6
建設廃材等
8.5
一般廃棄物
合 計
産業
廃棄物
処分量
【単位:万t】
再資源化率
(%)
0.1
99.8
24.6
0.0
100.0
7.3
1.1
86.4
0.3
0.2
0.1
73.4
96.9
95.6
1.3
98.6
* 廃棄物には,有価物も含む。
注)端数処理のため,合計が合わない場合がある。
●廃棄物発生量・再資源化率の推移(当社グループ排出分)
97.3
97.5
96.9
98.0
98.6
(万t)
120
104.3
106.3
103.0
100
98.0
廃
棄 80
物
発 60
生
量 40
20
0
11
12
13
14
96.9
(%)
再
100 資
90 源
80 化
70 率
再資源化率
その他
金属くず
重原油灰
建設廃材
脱硫石膏
石炭灰
再資源化率
15 (年度)
【ゼロ・エミッション】「ゼロ・エミッション(Zero Emission)とは,ある企業から排出される廃棄物を別の企業の原料として
使うなどして,トータルで廃棄物をゼロに近づけていく活動である。当社では,廃棄物の有効利用の推進
用語
によって埋め立て処分量をゼロに近づけることを目的に,「一般・産業廃棄物の総排出量に対する埋め立
解説
て処分量の割合を1%以下とする」ことをゼロ・エミッションと定義している。
【当社グループ排出分】当社およびグループ会社が排出事業者となる廃棄物。
21
21
Ⅱ.循環型社会形成の推進
●廃棄物処理・再資源化の流れ(当社グループ排出分)
リサイクル
●石炭灰
(建設資材,土木材料)
●金属くず
(高圧クランプカバー)など
リユース
●がいし
●ケーブルドラム
●保温材
●コンクリート柱
●電力量計 など
IN
OUT
廃棄物発生量
96.9万t
●石炭灰
(セメント原料,土地造成など)
●石膏
(セメント原料,石膏ボードなど)
●廃コンクリート柱
(道路路盤材,再生コンクリート柱など)
●金属くず(金属)
●重原油灰(助燃材) など
再資源化量
95.6万t
資材
燃料
リデュース
処分量1.3万t
●機器の長寿命化
●貯蔵品の適正管理
●梱包の簡素化 など
●石炭灰の一部
●建設廃材の一部
●廃プラスチックの一部 など
石炭灰を原料とする製品など廃棄物有効活用分野での先進的な
技術開発およびお客さまへの製品提供
石炭灰の有効利用に向けた取り組み
【石炭灰の発生量と再資源化率】
当社は5カ所の石炭火力発電所を有しており,2015年度の石炭灰発生量は63.1万tとなりました。このう
ち,再資源化(有効利用)量は62.9万tで,再資源化率は99.8%となっています。
有効利用用途は,セメント原料・土地造成材・土木材料への利用となっています。
●石炭灰発生量・再資源化率の推移
98.1
(万t)
80
98.4
99.8
99.9
99.8
再
69.7
90 資
70.2
65.1
65.3
源
63.1
80 化
率
60
石
炭
灰 40
発
生
量
20
0
11
22
(%)
100
100
目標値 99%
12
13
14
15
(年度)
22
Ⅱ.循環型社会形成の推進
【石炭灰製品の開発】
当社では,石炭火力発電に伴い発生する石炭灰については,これまで進めてきた有効利用施策(石炭灰の
セメント原料または土地造成材)に加え,循環型社会形成への寄与,火力発電コストの一層の低減を目的と
して,石炭灰の特性を活かした土木材料等,新たな有効利用方法および工法を実用化しています。
●石炭灰製品とその活用例の紹介
石炭灰
原料となる石炭灰
製品名
フライアッシュ※
クリンカアッシュ※
Hiビーズ
Hiビーズロック
エコパウダー
ライトサンド
フライアッシュに,
少量のセメントと水
を加えて造粒した商
品
フライアッシュとセ
メントと水を使用し,
岩塊状に成形した商
品。
フライアッシュを選
別・分級した商品。
石炭を燃焼した際の
燃え殻(クリンカ
アッシュ)の塊りを
粉砕して砂状にした
商品。
海域沿岸,河口の底
質の環境改善,港湾
の地盤改良に実績が
あり,また,用途に
応じた造粒径の商品
を提供しています。
漁礁・藻礁に用いる
人工捨石等として提
供しています。
トンネル吹付材,F
Aコンクリート,土
木用資材および建築
用資材等として提供
しています。
軽量盛土材,よう壁
裏込材,構造物周辺
の埋戻し材および排
水材(グラウンド用,
サンドマット用)等
として提供していま
す。
製品の概要
活用実績
ホーム
ページ
http://www.energia.co.jp/business/sekitanbai/index.html
早期強度発現型フライアッシュコンクリートの開発
当社は,福山共同生コン(株) ,BASFジャパン(株)と
共同で開発した早期強度発現型フライアッシュコンクリートの
公開施工を福山共同生コン本社工場内で実施しました。
一般にフライアッシュを用いたコンクリートは初期強度発現
が低下する傾向にありますが,BASFジャパンが開発した硬
化促進剤「マスターエックスシード」を使用することで,初期
強度発現性の改善を図るとともに,流動性,水和熱の低減,長
期強度の増進といった従来品の特徴も確保しました。
公開施工では,建設会社や広島県,福山市の担当者ら約40人
にご参加いただき,打設時の生コン性状や打設完了後の硬化状
況が良好であることを確認していただきました。
用語
解説
23
福山共同生コン本社工場での公開施工
【フライアッシュ】
燃焼ボイラ内の高温の燃焼ガス中を浮遊する石炭灰を電気集じん機で集めたもの。
【クリンカアッシュ】 燃焼ボイラ内の高温の石炭灰が溶けて凝集し,ボイラ底部の水槽に落下し堆積したもの。
23
Ⅱ.循環型社会形成の推進
製造時のCO2排出量を実質ゼロ以下にできる環境配慮型コンクリート(CO2−SUICOM)
の開発
当社は,鹿島建設(株),デンカ(株)と共同で,
火力発電所から排出されるCO2を強制的に
吸収させること等により,製造時におけるCO2排出
量を実質ゼロ以下にできる環境配慮型コンクリート
(CO2 −SUICOM)を開発しました。
この環境配慮型コンクリートは,CO2を吸収するこ
とでコンクリートを硬化させる性質を持つ特殊混和材
を使用し,材料となるセメントの使用量を大幅に削減
するとともに,コンクリート硬化時に火力発電所等の
CO2を吸収させることで,製品化に至るまでのCO2
排出量を実質ゼロ以下にすることを世界で初めて可能
にしました。
なお,特殊混和材は産業副産物を原料としており,
また,削減したセメントの代わりに産業廃棄物である
石炭灰を使用しているほか,コンクリートを硬化させ
るCO2に,火力発電所から排出されるCO2を使うこ
とにより,石炭灰の有効利用とCO2削減にもつなが
ります。
本技術は各方面から高く評価され,「平成26年度地
球温暖化防止活動環境大臣表彰」,「平成24年度土木
学会環境賞」,「平成24年度リデュース・リユース・リ
サイクル推進協議会会長賞」等を受賞しています。
2014年度からは,当社,鹿島建設(株),デンカ
(株),ランデス(株)の4社で,経済産業省の「二
酸化炭素回収・貯蔵実証総合推進事業補助金(二酸化
炭素固定化・有効利用技術実証支援事業)」に採択さ
れ,更なる普及拡大を目指しています。
環境大臣表彰受賞(右から2人目が清水社長【当時副社長】)
24
CO2−SUICOM コンセプト
材料変更によるセメント
使用量の大幅削減
197
排気ガス中に含まれる
CO2をコンクリートに
大量固定
109
一般的な
CO2−SUICOM
コンクリートブロック
宇部太陽光発電所に設置されたCO2−SUICOMによるパネル基礎ブロック
24
Ⅱ.循環型社会形成の推進
防草シート【中国企業(株)】
ペットボトルからのリサイクル繊維(ポリエステル100%)を使用した,地球にやさしい製品です(1㎡
製造にペットボトル15本使用)。布設するだけで雑草の繁茂を防ぎます。
【製品の特長】
・厚さが4mmと厚く,木・竹・草の繁茂を防ぎます。
・透水性に優れているため,雨水は自然排水されます。
・シート表面を熱処理しているため,紫外線による収縮が発生しません。
・火が当たっても製品の一部は溶けますが,燃え広がることはありません。
・シートの密度が細かく編み込んであるため,耐久性に優れています。耐用年数10年以上です(15年以上
経過の使用例もあります)。
【工事実績】
送電線鉄塔敷地,テレビ共聴設備敷地,建物敷地,墓地等
防草シート施工例
ホーム
ページ
http://www.chuuki.co.jp
つる巻き防止リサイクルシート【中国企業(株)】
ペットボトルのリサイクル品「防草シート」と塩化ビニールの「透明シート」を組み合わせた,保護柵用
つる巻き防止シートです。
【製品の特長】
・保護柵の外側へ設置し,端末押さえ金具で固定して,つる草等の進入を防ぎます。
・耐用年数は5年以上です。
【工事実績】
アメダス観測所,無線局(無人),送変電施設敷地フェンス
つる巻き防止リサイクルシート施工例
ホーム
ページ
25
http://www.chuuki.co.jp
25
26
26
Ⅲ.地域環境保全の推進
三隅発電所2号機建設変更計画における環境アセスメントの実施
三隅発電所(浜田市)
三隅発電所の位置
三隅発電所全景
●スケジュール
年
度
2015
2016
2017
2018
2019
2020
▼着工
全体工程
2021
2022
2023
運転開始▼
環境アセスメント
土木建築工事
設備据付工事
試運転
・三隅発電所2号機は,利用可能な最良の技術に相当する最新鋭の発電方式(USC:超々臨界圧)の
採用および同発電所1号機の運転実績より得られた知見を適用することで,環境性,運転信頼性,経
済性に優れた発電設備を計画しています。
・本計画に伴い,環境影響評価法に基づく環境影響評価(環境アセスメント)手続きを開始し,2016年3月
には環境影響評価の手法について取りまとめた「環境影響評価方法書」を経済産業大臣に届出るとと
もに,島根県知事および浜田市長,益田市長に送付いたしました。
・現在,2022年11月の営業運転開始に向けて,三隅発電所周辺を対象とした環境調査を進めており,
その結果を踏まえて,大気環境,水環境,生物多様性などの自然環境や社会環境への影響に関する
予測・評価を行うこととしています。
・環境影響評価の実施にあたっては,国・関係自治体および地域の皆さまのご意見等を伺いながら,適
切な環境保全対策を講じ,更なる環境影響の低減に努めてまいります。
三隅発電所2号機建設計画に係る環境調査として,発電所周辺
地域に係る大気質,気象調査を受託しております。
調査の実施にあたりましては,地域の皆さまにご協力いただき,
2015年6月からの環境調査を開始することができました。
環境調査の確実な遂行に向け,各測定機器の点検・補修,調査
中電環境テクノス(株)
火力環境部 環境調査グループ
データの確認等を行い,万全を期す所存です。
藤本 俊也 主任
27
27
Ⅲ.地域環境保全の推進
地域環境への影響を低減する取り組みとして,大気汚染防止,水質汚濁防止,騒音・振動防止などの環境
保全対策を着実に実施しています。また,電力設備の設置にあたっては,環境への影響の調査・予測・評価
を行うとともに,景観との調和を図るなど,周辺環境との共生・調和に努めています。
大気・水域などへの環境負荷の低減
地域環境の保全のため国・自治体の定める法令や自治体との間で締結した環境保全協定に基づき,発電所
から排出するばい煙や排水等の測定・監視を行うとともに,環境対策設備に最新の技術を導入しています。
大気汚染防止対策
【硫黄酸化物※(SOx)対策】
硫黄分の少ない燃料や硫黄分を含まな
いLNGなどの使用による燃料対策,発
生した硫黄酸化物を90%以上除去できる
排煙脱硫装置※の設置により,硫黄酸化
物の排出抑制に努めています。
●SOx・NOx排出原単位
(火力発電電力量あたり排出量の推移)
(g/kWh)
0.6
0.5
0.4
【窒素酸化物※(NOx)対策】
0.3
発電所からの窒素酸化物については,
燃焼改善対策や,発生した窒素酸化物を
80%以上除去できる排煙脱硝装置※の設
置等により排出抑制に努めています。
0.2
NOx排出原単位
0.30
SOx排出原単位
0.1
0.16
0.0
85
90
95
00
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15 (年度)
【ばいじん※対策】
発電所で発生したばいじんを捕集するため,静電気を利用した電気式集じん装置やろ過式集じん装置を設
置しており,排煙脱硫装置と組み合わせて99%以上を除去しています。
【粉じん飛散防止対策】
石炭火力発電所では,地域の特性などを考慮し,屋内貯炭方式の採用や,屋外貯炭に粉じんの飛散を防止
するための散水や防風ネット・防風壁の設置などの対策を実施しています。
水質汚濁防止対策
【構内排水対策】
発電に伴う排水を処理装置で中和凝集沈殿して処理するほか,
油タンクヤード,貯炭場の雨水は,油分離槽・沈殿槽などを通
して放水しています。
【温排水※対策】
魚・海藻類に影響を与えないよう温排水と周辺海域の温度差
をできるだけ小さく抑えることができる深層取水方式や水中放
流方式などを採用しています。
排水処理装置(新小野田発電所)
【漏油防止対策】
タンカー輸送による石油を桟橋から陸揚げする際,タンカーの周囲にオイルフェンスを張り,油捕集材
を常備するなど,万一の漏油に備えています。
28
用語 【硫黄酸化物】二酸化硫黄(SO2),三酸化硫黄(SO3)などの総称で,硫黄分を含む化石燃料を燃焼させることにより発生。人の
解説
健康に悪影響を与えたり,酸性雨の発生原因として生活環境に被害を及ぼすため,大気汚染防止法の規制対象物質と
なっている。
【排煙脱硫装置】火力発電所のボイラで化石燃料を燃焼した際に発生する排ガスに含まれている硫黄酸化物(SOx)を煙突から大気
中に排出する前に除去する装置。
【窒素酸化物】一酸化窒素(NO)や二酸化窒素(NO2)などの総称で,窒素分を含む化石燃料等の燃焼のほか,燃焼時に空気中の窒
素が酸化されることにより発生。光化学スモッグの形成や酸性雨の発生原因として生活環境に被害を及ぼすため,大気
汚染防止法の規制対象物質となっている。
【排煙脱硝装置】火力発電所のボイラで化石燃料を燃焼した際に発生する排ガスに含まれている窒素酸化物(NOx)を煙突から大気
中に排出する前に除去する装置。
【ばいじん】燃焼などによって発生するスス,もえがら,粉じんなどの混合物のこと。大気汚染防止法の規制対象物質となっている。
【温排水】タービンを回した後の蒸気を冷やすために海水を使用しているが,使用後の海水は温度が少し上がることから,温排水という。
28
Ⅲ.地域環境保全の推進
脱硝触媒のコンサルティング
【(株)パワー・エンジニアリング・アンド・トレーニングサービス】
火力発電所の環境対策として設置している脱硝触媒の長寿命化を提案し,修繕コストの大幅な低減を可能
にします。
■火力発電所に求められる排ガス処理の環境対策設備のうち,触媒を使用した排煙脱硝装置に関する高度
なノウハウと豊富な実績を有しています。
■高価な脱硝触媒を有効に使用していくため,脱硝触媒と排煙脱硝装置の性能把握・管理,さらに性能寿
命予測と効果的な性能回復の提案など,事業開始以来,海外を含め300件を超えるお客さまに対し,最適
な脱硝管理サービスを提供しています。
排煙脱硝装置
ホーム
ページ
脱硝触媒
http://www.energia-pet.co.jp/
水性フレキソ印刷【(株)アドプレックス】
人や環境にやさしい水性インキを用いた軟包装パッケージ印刷・加工で,安心・安全という消費者ニーズ
にお応えする製品を提供します。
【水性フレキソ印刷】
フレキソ印刷とは,印刷版に柔軟(フレキシブル)な樹脂版などを使用する凸版印刷手法のひとつです。
樹脂版による軽い印圧と,センタードラム方式による高い見当精度によって,不織布などの平滑性の低い
素材や伸縮性のある薄いフィルムなどにも高精度の印刷再現が可能となっています。
使用する水性インキはVOC *の含有量が際立って低いため,環境にやさしい印刷方式とされています。
【ノンソルベントラミネート】
ラミネートとは,印刷したフィルムに複数の機能を持たせるために異なるフィルムを重ね合わせる工程で
す。
ノンソルベントラミネートはその手法のひとつで,乾燥工程で溶剤を熱による揮発・気化させる必要が無
いために作業環境・自然に与える影響が少なく,製品の溶剤臭を低減することができます。
また,接着剤などの塗布量も少なく,パッケージの減量化も期待できます。
* VOC:揮発性有機化合物/ Volatile Organic Compounds(常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化合物質の総称)
フレキソ印刷機
ホーム
ページ
29
西風新都パッケージ工場
http://www.adplex.co.jp
29
Ⅲ.地域環境保全の推進
騒音・振動・土壌汚染・悪臭の防止
騒音・振動対策
機器から発生する騒音・振動・緊急時のボイラ安全弁作動などによる騒音
の影響を最小限に抑えるため,機器を適切に配置するほか,低騒音機器の採
用や防音壁の設置,消音器の取り付けなどの対策を実施しています。
低騒音型変圧器(水島発電所)
土壌汚染防止対策
発電所で使用する薬品類,液体燃料のタンクの周囲には,万一の漏えいに備え,防液堤を設けるととも
に,法令や社内規程に則って点検を行っています。
また,土地の取得,譲渡,管理にあたっては,「土壌汚染対策業務取扱要領」に基づき,適切に土壌汚染
対策に取り組んでいます。
悪臭防止対策
火力発電所の排煙脱硝装置等でアンモニアを使用していますが,常に適正量を注入するよう自動制御装置
等を設置するとともに,受け入れ・貯蔵時においても漏えい防止に十分留意し,周辺への影響がないように
しています。
30
30
Ⅲ.地域環境保全の推進
PCB・石綿など化学物質の適正な管理
発電所等で使用する化学物質の取り扱いに関し,自主的にマニュアル等を作成して,適正管理の徹底に努
めています。
PCB無害化処理の取り組み
当社グループでは,PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物の法定期限内での全量処理に向けて処理を進め
ています。
【高濃度PCB廃棄物】 Gr
高濃度PCBを使用したトランス・コンデンサや蛍光灯安定器などは,中間貯蔵・環境安全事業(株)
〔JESCO〕へ委託し,処理を行っています。
●高濃度PCB廃棄物処理状況
種 類
2015年度処理量
累計処理量
用 途
トランス・コンデンサ
68台
1,970台
送変電用
小型機器等
119kg
15,981kg
蛍光灯安定器ほか
感圧紙
8,563kg
8,563kg
帳票ほか
その他汚染物
3,705kg
4,196kg
布類,金属ほか
【低濃度PCB廃棄物】
○当社リサイクルセンターにおける処理
微量PCBを含有している柱上変圧器の絶縁油については,2006年度から当社の「絶縁油リサイクルセン
ター」で処理を行い2014年度で処理を完了しました。微量PCBを抜油した柱上変圧器の容器については,
2007年度から「柱上変圧器リサイクルセンター」で処理を行い,2015年度で処理を完了しました。
●リサイクルセンター処理状況
種 類
2015年度処理量
絶縁油リサイクルセンター
−
柱上変圧器リサイクルセンター
約4.9万台
絶縁油リサイクルセンター
(微量PCBを含有している絶縁油を処理)
累計処理量
約32.4千
約84.9万台
柱上変圧器リサイクルセンター
(微量PCBを抜油した柱上変圧器の容器を処理)
○社外での処理状況 Gr
当社リサイクルセンター以外に,社外の無害化処理認定施設で処理を行っており,2027年の処理期限まで
に計画的に処理します。
●社外での機器等処理状況(主なもの)
31
種 類
2015年度処理量
累計処理量
用 途
トランス・コンデンサ
37台
173台
送変電用
その他機器
24台
132台
遮断器ほか
31
Ⅲ. 地域環境保全の推進
石綿問題への対応
当社は,2005年度に石綿(アスベスト)問題に関する対応方針を定め,新規使用
を禁止するとともに使用状況等の調査を定期的に実施し,石綿問題へ適切に対応を
行っています。
●建物および設備における石綿使用状況
対 象
石綿を含有する吹き付け
建 材
石綿含有製品
石綿セメント管
保温材
シール材・ジョイント
シート
(2016年4月1日現在)
使用箇所
使用状況の確認
現状(使用状況等)
• 建物の吸音材,断熱材,
耐火材
• 使用箇所を把握し対策を実施している。
• 2006年8月以前に使用された建材には,
• 建物の耐火ボード,
含まれていると考えられる。それ以降は
石綿含有製品は使用していない。
床材等
• 地中線用の管路材料
(送電設備,配電設備)
• こう長:約131km
• 発電設備等(火力設備, • 石綿含有製品残数
約13,600m3(全体の約1割)
原子力設備等)
• 発電設備等(火力設備,
• 石綿含有製品残数
(火 力)約17.5万個(全体の約6割)
(原子力)約3.1万個(全体の約5割)
原子力設備等)
がい し
ホーム
ページ
緩衝材
• 送電設備等の懸垂碍子
• 懸垂碍子:約130万個
増粘剤
• 架空送電線用の電線
• 防食電線
こう長:約50.4km
http://www.energia.co.jp/energy/energia/ishiwata/index.html
PRTR制度への取り組み
Gr
当社グループではPRTR法※対象化学物質取り扱い量の調査を実施しています。
2015年度の対象化学物質の取り扱い量がPRTR法に基づく規定数量以上となった箇所は,当社が13事業
所,グループ会社が4社で,下表に示す12種類の物質を法律に基づき届け出ました。
●対象化学物質の取り扱い量の調査結果
取り扱い化学物質
エチルベンゼン
届出事業所・会社数
当社
グループ会社
1
1
【単位:t】
用途
取り扱い量
塗料
3.6
排出量
移動量
3.4
0.2
塩化第二鉄
3
キシレン
2
1
1
原材料
18.8
0
0.4
9
2
塗料,燃料
19.7
17.6
2.1
クロム及び3価クロム化合物
トルエン
排水処理剤
133.5
0
0
塗料,燃料
7.4
7.1
0.3
ヒドラジン
2
給水処理剤
3.1
0
0
1-ブロモプロパン
1
PCB判定用薬剤
8.3
8.3
0
ノルマル-ヘキサン
1
燃料
1.5
1.5
0
ベンゼン
1
燃料
12.3
0.1
0
原材料
22.4
0
0.4
1
燃料
387.9
1.9
0
1
原材料
2.1
0
0.0
マンガン及びその化合物
メチルナフタレン
モリブデン及びその化合物
1
4
(注)対象化学物質の年間取り扱い量がPRTR法に基づく規定数量以上ある当社事業所およびグループ会社の集計結果
主に火力発電所のボイラ排水処理剤や塗装工事で使用する塗料,PCB無害化処理で使用する判定用薬剤,
発電用燃料に対象化学物質が含まれています。
塗料については,対象化学物質の含有量が少ないものを積極的に採用するとともに,塗装状態の適正な管
理による塗装回数の削減などに取り組んでいます。
また,ボイラ排水処理剤やPCB無害化処理で使用する判定用薬剤などについても,適正な管理・運用に
より取り扱い量の削減に努めています。
32
用語 【PRTR法】「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」。
解説
対象化学物質を規定数量以上取り扱う事業所は1年間の排出量・移動量を把握し,都道府県を経由して国に対し
届出を行う。
32
Ⅲ.地域環境保全の推進
放射性廃棄物の管理・処分
放射性廃棄物には,気体・液体状と固体状の廃棄物があります。固体状の放射性廃棄物は,低レベル放射
性廃棄物と使用済み燃料を再処理する段階で処理施設において発生する高レベル放射性廃棄物に大別されま
す。発電所からは低レベル放射性廃棄物が発生し,廃棄物の性状,放射性物質の種類などに応じて適切な管
理・処分を行っています。
島根原子力発電所において発生する放射性廃棄物
【放射性気体・液体廃棄物の放出状況】
気体・液体廃棄物の放出にあたっては,周辺環境に影響がないことを厳しく測定・監視しています。放出
される放射性物質は,測定の検出限界を下回っており,これらの測定結果は全て放出管理目標値※よりも十
分低い値です。
【単位:Bq】
●放出実績
廃棄物の種類
放出管理目標値
2013年度
2014年度
2015年度
希ガス
年間8.4×1014
ND
ND
ND
ヨウ素
年間4.3×1010
ND
ND
ND
年間7.4×1010
ND
ND
ND
気体廃棄物
液体廃棄物(トリチウムを除く)
・ND(Not Detectable):検出限界未満
・希ガスの検出限界濃度は,2×10-2 Bq/cm3以下
・ヨウ素の検出限界濃度は,7×10-9 Bq/cm3以下
・液体廃棄物の検出限界濃度は,2×10-2 Bq/cm3以下(Co60で代表)
【低レベル放射性廃棄物の発生量と保管状況】
液体廃棄物の処理に伴って発生する濃縮廃液やイオン交換樹脂は,貯蔵タンクに貯蔵し,放射能を十分に
減衰させてプラスチックなどと混ぜ,ドラム缶内に固め,発電所内の貯蔵所で安全に保管した後,青森県
六ヶ所村の低レベル放射性廃棄物埋設センターで埋設処分しています。
また,定期点検などで使用した紙や布,ポリシートなどの可燃物は,専用の焼却炉で焼却し,残った灰は
ドラム缶に詰めて,発電所内の貯蔵所で安全に保管します。
一方,不燃物は,発電所内の雑固体廃棄物処理設備において溶融等の処理を行った後,ドラム缶に詰めて
保管し,最終的には青森県六ヶ所村の低レベル放射性廃棄物埋設センターで埋設処分しています。
なお,2015年度に発覚した低レベル放射性廃棄物のモルタル充填に用いる流量計の不適切な取り扱いに伴
い,未校正の流量計を用いて製作した低レベル放射性廃棄物(ドラム缶約1,100本)については,技術基準
への適合性を確認しているところです。今後の取り扱いについては,この確認結果等を踏まえ,適切に対応
してまいります。
●発生量・保管量
【単位:本(200 ドラム缶相当)】
年 度
項 目
2013
年度末保管量
26,833
発生量
3,291
減容量
(−)1,971
2014
低レベル放射性廃棄物
年度末保管量
28,153
発生量
4,222
減容量
(−)575
2015
年度末保管量
31,800
【使用済核燃料の貯蔵量】
使用済燃料は,ウラン,プルトニウムを含んだ有用なエネルギー資源です。青森県六ヶ所村の再処理工場
へ輸送するまでの間,発電所の燃料プールで安全に貯蔵します。(再処理工場は2018年度上期操業予定)
●貯蔵量
【単位:体】
33
1号機
2号機
使用済燃料貯蔵量
722
1,956
(貯蔵容量)
(1,140)
(3,518)
・島根1号機は廃止措置準備中
・島根2号機は2011年度以降
使用済燃料の発生はない
用語 【放出管理目標値】原子力発電所周辺公衆の線量目標値0.05ミリシーベルト/年を達成しうる年間の放出量として定めたもの。
解説
(発電用軽水型原子炉施設周辺の線量目標値に関する指針)
33
Ⅲ.地域環境保全の推進
環境アセスメントの実施など地域特性に応じた生物多様性
への配慮
発電所が環境に与える影響をあらゆる面から調査し,適切な対策を行うことで,自然と調和した発電所を
目指しています。
また,電力設備などの設置にあたっては,生物多様性への配慮や環境負荷の低減に努めるとともに,景観
との調和にも配慮しています。
環境アセスメント※の実施
発電所などを新しく建設するときや増設するときは,法令等に基づき,最新の技術を駆使した環境アセス
メント(環境影響評価)を実施します。
環境アセスメントでは,周辺の自然環境や社会環境へどのような影響があるか事前に十分な調査・予測・
評価を行うとともに,地域の皆さまの意見を聞き,それらを踏まえ適切な環境保全対策を講じることによっ
て,周辺への環境影響を最小限に抑えています。
なお,現在当社では,三隅発電所2号機の計画変更に伴う環境調査および予測・評価を実施しています。
●環境影響評価法の手続の流れ
発電所の計画
対象事業の決定
アセスメントの対象事業かどうか判断する
計画段階配慮事項の検討
(配慮書手続)
既存資料による重大な環境影響の比較整理により評価を行う
アセスメント方法の決定
(方法書手続)
どのような方法で調査・予測・評価をしていくのか,経済産業
大臣・関係自治体・一般の方々のご意見を踏まえ決定する
アセスメントの実施
●気象観測 ●振動・騒音測定 ●海域調査
●景観等調査 ●動植物調査 等
環境調査
高層気象観測
海域調査(海藻草類調査)
動物調査(小動物捕獲調査)
予 測 事業を実施した結果,環境がどのように変化するかを予測する
評 価 事業を行った場合の環境への影響について検討する
アセスメント結果の報告
(準備書手続)
アセスメントの結果について,経済産業大臣・関係自治体・
一般の方々のご意見を伺う
アセスメント結果の修正
(評価書手続)
準備書手続での意見を踏まえ,必要に応じて見直しを行い経
済産業大臣に届け出る
経済産業大臣からの確定通知,公開縦覧
着工
環境保全措置等結果の
環境保全対策の実施状況等について工事終了後に報告・公表
報告・公表(報告書手続) する
34
用語 【環境アセスメント】発電所などの建設に先立って, その事業が周辺環境にどのような影響を与えるかについて調査・予測・評価
解説
する制度。その結果を公表して地域住民などの意見を聞くことが義務づけられており, 環境保全対策を十分
なものにする仕組みとなっている。
34
Ⅲ.地域環境保全の推進
発電所運転開始後の周辺環境のモニタリング
発電所運転開始後には,関係自治体と締結した環境保全協定等に基づいて,発電所周辺における大気,海
域などの環境の状況をモニタリングし,関係自治体にその結果を報告しています。
三隅発電所では,1号機の運転開始による影響を確認するため,硫黄酸化物,窒素酸化物,水質,海生生
物などの調査を実施し,環境への影響がないことを確認しています。
また,島根原子力発電所では,温排水の調査や環境放射線の測定を実施し,環境への影響がないことを確
認しています。測定した放射線量の値は,島根県のホームページに掲載し情報公開を行っています。
ホーム
ページ
島根県
http://www.pref.shimane.lg.jp/bousai_info/bousai/bousai/genshiryoku/sihannki.html
水力発電の源泉となる水源かん養林の維持管理
水力発電に必要な水を継続して確保・利用するため,当社は
岡山県の吉井川・高梁川,広島県の太田川の上流に約1,700ha
の水源かん養林を保有し,枝打ちや間伐など適切な維持管理を
行っています。
これらの森林は水源かん養機能を持つほか,地球温暖化の
原因となるCO2の吸収や土砂流出の防止,野生動植物の生息
環境保護など多くの機能を有しています。
ヒノキ人工林(岡山県苫田郡鏡野町上齋原)
上関地点での取り組み
現在,建設準備工事中の上関地点において,環境影響評価に基づき,各種の保全措置を実施しています。
例えば,山林伐採区域内で自生していた約3,000本の樹木を工事区域外に一旦移植し,将来,発電所構内の
緑化に利用するために大切に育てています。
また工事中は社員・作業員一人ひとりが,工事区域内に生息の可能性のある貴重種の特徴やこれを確認し
た際の注意事項を記載した「貴重種ハンドブック」を携帯し,貴重種の発見時には作業を中断するなど適切
に対応しています。
移植作業
35
貴重種ハンドブック
35
Ⅲ.地域環境保全の推進
新小野田発電所構内における「ハヤブサ」との共生
発電所構内で繁殖している「ハヤブサ」の親子を1992年に発見し,野鳥の専門家の指導をいただきながら
煙突の中段に巣箱を2000年に設置しました。繁殖期には保修工事を避けるなどできるだけ刺激を与えないよ
う配慮したところ,その後,ほぼ毎年2∼3羽のヒナが育っています。
地元の小学校から,発電所見学に来られハヤブサを観察するなど,地域の皆さまにも親しまれており,
「ハヤブサ」が人工巣箱で繁殖する日本初の出来事として,非常に珍しい例です。
地上50mの巣箱で繁殖中のハヤブサ親子
新小野田発電所(山口県山陽小野田市)
人工リーフ設置による魚介類の生育環境の創出
島根原子力発電所3号機では,防波護岸前面の海域に人工リーフ(浅瀬)を設置することにより,水深が
浅くなったことで,海底面に太陽光が届きやすくなり,クロメなどの海藻草類や魚介類の良好な繁殖・生育
の場となっています。
当社は海藻草類の生育状況について,適宜調査を実施し順調な生育を確認しています。
方塊ブロック
消波ブロック
(アクロポッド)
被覆ブロック
消波ブロック
(テトラポッド80t型)
発電所
護 岸
人工リーフ
人工リーフ
設置当初
人工リーフ
設置数年後
人工リーフに生育した海藻草類に集まる魚たち
36
36
Ⅲ.地域環境保全の推進
環境アセスメント・環境監視調査【中電環境テクノス(株)】
快適な環境を守り,自然と調和した発電所づくりを目指して,環境アセスメントや環境監視調査を実施
しています。
【環境アセスメント】
発電所計画地点の周辺環境に与える影響を予測・評価するた
め,気象・大気質・騒音・振動・水質・底質・海生生物・陸生
生物などの調査を実施するとともに,環境アセスメントの手続
きを行っています。
【環境監視調査(モニタリング)】
新規発電所の設置による周辺環境への影響の有無を把握する
ため,気象・大気質・水質・底質・海生生物・陸生生物などの
調査を行っています。
ホーム
ページ
水質調査
http://www.e-ckt.jp
海生生物調査
風力発電事業に係る環境保全の提案【中電技術コンサルタント(株)】
生態系をはじめとする環境調査の中で,特に鳥類に注目して調査,解析,影響予測,環境保全措置の提案
を行っています。
中電技術コンサルタント(株)では,風力発電システムの計画,生態系や騒音・振動,景観などの環境
調査や環境影響評価,風況調査,地質調査,基礎・道路等の土木工事設計,風車・系統連携装置等の配置
検討,電力系の安定化対策,計測表示・監視設備等の設計を実施しています。生態系や騒音・振動関係を
はじめとする環境保全に関しては,特に,渡り鳥など鳥類の調査,解析,影響予測,環境保全措置の検
討・提案を行っています。
【風力発電による環境(鳥類)への影響】
■土地の改変等による生息場所の減少・喪失
■移動経路の遮断・阻害
■夜間照明による誘因
■騒音による生息環境の悪化
■餌資源の逃避・減少
■ブレード,タワー等への衝突(バードストライク※)
●環境調査から保全措置検討までの流れ
調査・状況整理
環境予測
・出現種,個体数の調査
・飛翔経路,飛翔高度,行動などの調査
・希少鳥類の把握
・一般的な生態・生息環境の把握
・影響要因の抽出
・対象種の抽出・評価
環境保全措置の検討・提案
ホーム
ページ
37
http://www.cecnet.co.jp/index.html
用語 【バードストライク】鳥が建物や飛行機に誤って衝突する現象。
解説
風力発電
37
38
38
38
Ⅳ.省エネルギーの普及・促進
設備の運用改善による省エネ・省CO2の実現
〈改善事例〉
温水タンク・蒸気ヘッダーの保温施工
コンプレッサーの配管ループ化
フラッシュ蒸気発生装置の導入
ブロワのインバーター化
・お客さま(西日本医療サービス株式会社)から,「第2種エネルギー管理指定工場のため,毎年省エネ対策
には苦労している。省エネ・省CO2 につながる何か良い提案は無いか」と相談を受け,現地調査とヒアリング
による「エネルギー診断サービス」を実施し,ボイラやコンプレッサー設備などの運用改善による省エネ提案
を行いました。
・提案内容は,実現可能な項目から随時採用され,2015年には,乾燥機やロール機から排出された高圧の蒸
気ドレン*1の有効利用としてフラッシュ蒸気発生装置*2を導入されるなど,大きな効果を挙げられています。
・現在は,LED照明への更新やヒートポンプ機器の導入も検討され,今後も,さらなる省エネ・省CO2の実現
に向けて取り組んでおられます。
・また,同社は,2013年にはISO 14001の認証の取得,エネルギー管理優良事業者等中国経済産業局長表彰
の受賞をされています。
*1 蒸気が熱交換され凝縮した熱水。
*2 蒸気負荷機器で発生する蒸気ドレンは,まだ多くのエネルギーを保有しており,配管や給水タンクで大気開放するとフラッ
シュ蒸気となる。 このフラッシュ蒸気を低圧蒸気として回収・再利用し,省エネを図るための装置。
西日本医療サービス株式会社
生産部部長
39
刀根
篤志 様
当社は,医療用寝具・病衣のリース事業等を行っており,寝具・病衣の
クリーニングには大量の蒸気を使用しています。
今回の高圧ドレンの有効利用は,以前,中国電力に実施していただい
た「エネルギー診断サービス」の提案項目のひとつで,社内検討のうえ,
フラッシュ蒸気発生装置の導入を決めました。その結果,重油換算で年
間約31k のエネルギーロスを解消しました。また,ボイラ上部からフラッ
シュ蒸気が漏れることもなくなり,企業イメージの改善にも繋がりました。
引き続き,中国電力から省エネ等に関する提案や情報提供などをいた
だきながら,省エネ・省CO2の目標達成に向け,取り組んでいきたいと思
います。
39
Ⅳ.省エネルギーの普及・促進
環境と調和した社会づくりへの貢献として,環境に優しい製品・サービスの提供を通じてお客さまの省エ
ネルギー活動を支援しています。
スマートメーターの活用などお客さまの省エネルギー活動
の支援
お客さまの関心が高い省エネに資する情報提供や電気の効率的利用のPRなどの取り組みを積極的に行い
つつ,お客さまニーズに沿った高効率システムの推奨により,エネルギーの効率的利用の拡大を図っていま
す。
また,より効果的な省エネの取り組みに向けた環境整備として,スマートメーターの導入を進めています。
家庭分野における取り組み
CM放送やホームページなどで省エネのPRを実施しています。特に,暮らしのサポートサイト「ぐっと
ずっと。WEB」では,最新の省エネ家電に関する情報や省エネの手法・アイデアの紹介に加え,節約効果
が簡単に試算できるコンテンツなども充実しています。
また,ヒートポンプを活用したエコキュート,エアコンなどは,エネルギーの効率利用の面で優れており,
省エネ・省CO2に貢献するものであることから,地域の協力店などと連携して,高効率電化機器の推奨に
取り組んでいます(中国地方のエコキュート普及台数:2015年度末 約47万台)。
ホーム
ページ
http://www.energia-support.com/
法人分野における取り組み
お客さま設備におけるエネルギー使用状況を,中国電力独
自のエネルギー診断ツール等を活用して計測調査し,各設備
の運用改善等を提案する「エネルギー診断サービス」を行っ
ています。
空調・給湯分野をはじめ,産業用プロセス分野の熱需要向
け高効率システム導入に至るまで,エネルギーの効率的利用
に向けた幅広い活動に取り組んでいます。
エネルギー診断サービス時の様子
40
40
Ⅳ.省エネルギーの普及・促進
スマートメーターの導入
当社は,一般のご家庭等の低圧契約のお客さまを対象に,2015年10月から法定取替等に合わせ,スマート
メーターの設置を開始しており,2023年度末までの約9年間で当社サービスエリア内のすべての低圧契約の
お客さま(約500万台)に順次設置する予定です。
また,2016年4月からの電力の小売全面自由化や各種サービスの開始等に伴い,スマートメーターが必要
な契約等へ加入されたお客さまへの設置についても対応していきます。
スマートメーターの設置
スマートメーター本体
スマートメーターを活用したサービス
スマートメーターを活用して,今後,通信機能による自動検針に加え,当社会員制WEBサイト「ぐっと
ずっと。クラブ」にて電気使用量見える化サービスや,住宅のエネルギーを管理する機器(HEMS ※ )等へ
の電力メーター情報発信サービスを開始します。
これらのサービスにより,より効果的な省エネ・節電に取り組んでいただけるとともに,お客さまのライ
フスタイルに応じた最適な料金メニューの選択などが可能となります。
電気使用量見
化
(2016年4月 )
用語 【HEMS(Home Energy Management System)】お客さまが設置する家庭用エネルギー監視システム。家電や電気設備とつなぐことに
解説
より,モニター画面などで使用量の見える化,家電機器の自動制御が可能。
41
41
Ⅳ.省エネルギーの普及・促進
遮熱塗装【中電工業(株)】
光を反射し,熱を放射する遮熱塗料「エコクール*」を使用した塗装です。
「エコクール」は光の高反射・熱の高放射による優れた遮熱効果で,建物の温度上昇を抑制し,冷房コスト
を節約します。(※ 建物の構造や立地条件など諸条件により異なります。)
また,「エコクール」は高い適用性を持つ遮熱塗料です。コンクリートやモルタルなどの無機素材,鉄部,
路面コンクリート,アスファルトなどにも塗ることができます。 *エコクールは,大日本塗料株式会社の製品名です。
【工事実績】
折板屋根遮熱塗装工事(島根県浜田市)
施工前
施工後
■効果
未施工箇所と塗装後の表面温度に5∼20℃
の差がありました。
■お客さまの声
*工事前の屋根色青は,日射反射率が低いためベージュを提案
・遮熱塗装を施したところ,夏季の空調設定
温度を冷房時21℃から26℃にできた。
・7月∼9月の最大需要電力(デマンド値)を
前年より下げることができた。
ホーム
ページ
http://www.chuden-kogyo.co.jp
遮熱塗装施工後と未施工での屋根面の温度比較(中電工業(株)計測値)
省エネルギーの提案【(株)エネルギア・ソリューション・アンド・サービス】
(株)エネルギア・ソリューション・アンド・サービスでは,お客さまの快適なくらしの実現のため,省
エネルギー給湯機のエコキュートや節電機能を備えたIHクッキングヒーター,太陽光発電システムなど地
球環境にやさしい機器の提案を行っています。
エコキュートとIHクッキングヒーターは,ご購入のほか同社の独自のサービスであるリース(あっと!
電化パック)も選択いただけます。リースについては「主要メーカーの最新機器の中からお好みの機器が選
べる」「毎月のリース料の支払いで済む」「リース期間中は無料修理保証が付いている」などにより,多く
のお客さまに採用していただいており,2003年にサービスを開始して以来,契約件数は累計6万件を突破し
ました。
エコキュート
ホーム
ページ
42
IHクッキングヒーター
http://www.e-ess.co.jp/
42
Ⅳ.省エネルギーの普及・促進
ピークカット機能付住宅用分電盤【テンパール工業(株)】
エコライフの利便性をアップ!
電気の使いすぎをお知らせし,ピークカットで自動制御
【製品の特長】
■電気の使いすぎによる全停電を防止します。
電気の使いすぎを音声でお知らせし,コントロール
回路に接続された電気機器を一時的にOFFします。
電気の使用量が下がると自動的にONします。
■電気の使用量が一目でわかります。
緑,黄,赤の3段階で,電気の使用量をレベル表示
します。
ホーム
ページ
http://www.tempearl.co.jp
都市の低炭素化の促進に関する法律(通称:エコまち法)に基づく低炭素建築物新築等計画認定
に係る技術的審査および適合証の発行【ハウスプラス中国住宅保証(株)】
低炭素建築物とは,二酸化炭素の排出の抑制に資する建築物で,所管行政庁(都道府県,市または区)が
認定を行うものです。
これらの認定を受けた建築物には建築基準法上の容積率の緩和や,税制優遇措置などを受けることができ
ます。
ハウスプラス中国住宅保証(株)では,中国5県において”低炭素住宅建築等計画に係る技術的審査”を
行い,「低炭素建築物」の認定の際に必要となる「適合証」を発行します。
●低炭素建築物認定までの流れ
●建築確認・住宅性能評価審査も
同時に行えます。
ホーム
ホーム
ページ
ページ
43
http://www.jutakuhosho.com
http://www.jutakuhosho.com
43
Ⅳ. 省エネルギーの普及・促進
省エネルギー・スマートハウスへの取り組み【(株)中電工】
(株)中電工の快適生活提案室「く・る・る」では,エコキュートやIHクッキングヒーターなどの住宅
設備機器や太陽光発電システムなど環境に優しい省エネ・リフォームの提案を行っており,実際に省エネ設
備を体感していただくため,住まいのエネルギーを見える化し,対応家電の制御を行うHEMS*1を導入し
たスマートハウス設備を設置しています。
本設備は,「災害に強いスマートハウスの構築」を開発コンセプトに太陽光発電,蓄電池,電気自動車お
よび家電を最適に制御し,スマートグリッド*2と連携のうえ災害時にエネルギーを自給自足できる次世代型
スマートハウスの実現を目指しています。
*1 HEMS(Home Energy Management System)
ご家庭の電気使用量を見える化するとともに,対応家電を制御する住宅向けのエネルギー監理システム。
*2 スマートグリッド
スマートメーターなどの通信・制御機能を利用して電力の需要と供給を制御し,最適化する送電網。
●スマートハウス設備の概要
【環境に優しい省エネリフォームの提案】
・HEMSのモニター画面でご家庭の電気使用量を見える化にすることで,小さな子供さんからご
年配の方まで省エネに関心を持ち,家族みんなで節電を楽しむことができます。
・エコキュートやIHクッキングヒーターの取付,水廻りリフォームなど環境に優しい省エネリ
フォームの提案を行っています。実際に稼働中のスマートハウス設備とともに担当者一同ショー
ルームにてご来場をお待ちしておりますので,お気軽にお声掛けください。
ホーム
ページ
44
http://www.chudenko.co.jp
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Ⅳ.省エネルギーの普及・促進
高天井LED照明機器【中国電機製造(株)】
省エネは
お任せください
省電力で長寿命!高所の照明に最適
LEDは消費電力が少なく,長寿命のため,電気代・
機器手間・コストが大幅ダウン。
熱に強く,夏場の高温になる室内にも適応します。
【製品の特長】
■1タイプで様々な天井高にも適応可能。
超高天井用(12∼15m),高天井用(7∼12m),
低天井用(5∼7m)があります。
■リフレクターの光を束ねる効果は業界トップクラス。
光が分散しないため,高天井でも光が届く!
■コンパクトな外形
高天井LED照明
■自然光に近いため目が疲れにくく,作業効率もアップ!
■オプションで調光機能を追加すると,作業時間帯や天候
に応じて明るさを調節して節電に!
ホーム
ページ
http://chuki.jp
【共通仕様】
重
量:4.9㎏
平均艶色評価数(Ra):80
駆動電圧:AC200V∼AC240V
消費電力:130W
外観寸法:直径250mm,高さ155mm
油入・モールド変圧器(トップランナー変圧器2014対応)【中国電機製造(株)】
変圧器の効率性アップ
省エネ基準に適合したトップランナー変圧器を各種取り揃えています。
大幅な省エネ化を実現したことにより,CO2排出量の削減や電気料金の低減を図ることが可能です。
地球にも会計にも更にやさしくなりました。
【製品の特長】
■さらなる省エネルギー性能向上
鉄心材料にハイグレードな珪素鋼板を全面採
用,コイルの導体断面積を増加させることなど
により,無負荷損,負荷損ともに損失低減を実
現しました。約30年前の変圧器と取り替えた場
合,年間の電力量料金を大幅に節約することが
期待できます。
※ 使用状況や契約電力料金によって条件も変わ
りますので,詳しくはお気軽にご相談下さい。
■コンパクト設計
優れた材料の採用や設計製造の見直しにより,
旧基準品と同等の据付面積で高効率を実現しま
トップランナー油入変圧器
した。
■低騒音
ハイグレードな鉄心材料を採用することによ
り,以前より音も静かになりました。
ホーム
ページ
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http://chuki.jp
トップランナーモールド変圧器
難燃性で防災性に優れ,公共施設
や病院などに最適です。
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Ⅴ.環境コミュニケーションの推進
森林イベントの実施
ふるさと森林公園
○初めての間伐作業体験
みんな笑顔で一緒にヨイショ!!
○森のおはなし
森を守る大切さを学んだ。
三刀屋川発電所
○水力発電所見学
地下38mまで階段で降りると発電設備が目の前に。
所員の説明に「映画の世界みたい」と,子どもたちから驚きの声…。
2015年10月,自然に親しみ,自然と共生することの大切さを体験いただこうと,松江市の「ふるさと森林公園」と雲南
市の水力発電所「三刀屋川発電所」において,『森林イベント』を開催しました。
当日は好天に恵まれ,小学生とその保護者16組35名に参加いただきました。
午前の部は,ふるさと森林公園で間伐作業を体験。力一杯引っ張っても,ヒノキはビクともしない。自然の力強さを
体感したあとは,参加者自ら腕を振るって作った竹筒ご飯やオムレツに舌鼓を打ちました。
また,森林体験を指導いただいたNPO法人「もりふれ倶楽部」の野田事務局長による“森のおはなし”を聴き,「木
を切って森の奥まで太陽の光を入れることが,森を守ることに繋がる」ことを学習しました。
午後の部では,三刀屋川発電所の見学を行い,普段見ることのない点検中の発電設備に皆さん興味津々でした。
NPO法人もりふれ倶楽部
事務局長 野田 真幹 様
47
島根県は全国4位の森林率を誇る豊かな森林に囲まれた県です。
昔は,薪にしたり,住宅に使用したりと,木をたくさん切っていました。
そのことを聞くと今の子どもたちは,山に木が無くなり,自然が壊れる
ようなイメージをしがちです。
しかし,実際には,人工林は間伐することにより光の入る豊かな森と
なり,雑木林では,萌芽更新により,常に若い森が再生していて人も
含めてたくさんの生き物たちが恩恵を受けていました。
長い間,人の暮らしに寄り添い,循環してきた森林や里山の大切さ
を次の世代にも何とかして伝えたいものです。
47
Ⅴ.環境コミュニケーションの推進
地域社会全体の環境意識向上を目指し,お客さまとのふれあいを大切にした環境コミュニケーション行事
を展開しています。
環境保全活動の自主的な実施および地域行事への参加協力
環境月間
国の環境月間に同調し,毎年6月を「エネルギアグループ環境月間」として,さまざまな活動を展開して
います。2015年度は,「環境意識の高揚」と「環境コミュニケーションの推進」に重点を置き,環境に関す
る社内研修会や地域主催の環境イベントへの参加,植栽・清掃活動など,グループ全体で約1,250件の取り
組みを実施しました。
◆北溝川の清掃活動 : 三次営業所
2015年6月,三次営業所と(株)電力サポート中国三次営業所の社員15名は,エネルギアグループ環境月間
行事の一環として,営業所近くを流れる北溝川の清掃活動を実施しました。
当日は,当社OB・地元公衆衛生協議会の方も参加され,1時間半の作業で約600㎏の草を刈り取り,近所の
お客さまから感謝の言葉をいただきました。
いよいよ清掃開始
清掃後スッキリ綺麗に
◆総合福祉施設で清掃活動 : 三隅発電所
2015年6月,所員12名で,発電所の地元にある総合福祉施設「ミレ岡見」を訪問し,照明器具等の清掃と
花の苗の寄贈を行いました。施設の関係者および入所者の皆さまから「毎年お世話になります」などの感謝
の言葉をいただき,当社の活動が地域の皆さまに喜んでいただいていることを実感するとともに,有意義な
ひとときを過ごすことができました。
エアコンも綺麗に清掃しました
48
所長から入所者の代表の方に花の苗を手渡し
48
Ⅴ.環境コミュニケーションの推進
◆津山電力所 : 園児と一緒にガーデニングとミニ運動会を満喫
2015年6月,エネルギアグループ環境月間行事の一環として,所員11名が津山市にある作陽保育園を訪問
し,年長組の園児の皆さん31名と一緒に,マリーゴールドや日日草など4種類の花の苗100本を植えました。
ガーデニングの後は「ミニ運動会」を行い,元気いっぱいの園児たちと楽しい時間を過ごしました。
園児の皆さんと一緒に楽しみながら花の苗を植えてます
園児の皆さんとミニ運動会を楽しみました
地域環境団体との協調
「きれいなひろしま・まちづくり市民会議」の呼
びかけで行われた「ごみゼロ・クリーンウォーク」
には,当社グループの社員と家族約160名が参加。
広島市中心部の清掃活動を行い,街の美化と環境
保全意識の啓発に努めました。
ごみゼロ・クリーンウォーク
地域環境団体の活動にも積極的に協力しており,
毎年6月には,「ひろしま地球環境フォーラム」など
と協調し,「『環境の日』ひろしま大会」に参加し
ています。2015年度は,電気の上手な使い方と併せ
て当社の安定供給や環境問題への取り組みについて
パネル展示を行い,地域の皆さまと交流を深めなが
ら当社の取り組みを広く紹介しました。
「環境の日」ひろしま大会
49
49
Ⅴ 環境コミュニケーションの推進
次世代層を対象としたエネルギー環境教育支援活動の推進
「世界スカウトジャンボリー」の参加者が発電所を見学:新小野田発電所
2015年7月と8月の2日間,山口市で開催された「世界ス
カウトジャンボリー」に参加している海外6カ国と日本の
子どもたちが,新小野田発電所の見学に来所しました。
高品質の電気をつくる高効率石炭火力設備もさることな
がら,バイオマス発電に取り組んでいることやハヤブサが
生息するなど,環境に優しい発電所であることに驚いた様
子でした。
本物のタービン翼に触れ,その重厚感にビックリ
地元公民館の環境学習を受け入れ:広島電力所
2015年8月,広島市西区の古田公民館が毎年実施してい
る環境学習「エコでロハスなあそび塾」の受け入れを行い
ました。
当日は小学生7名,保護者4名の参加があり,広島電力
所において電気の仕組みや省エネルギーについて実験機材
を使った説明や体験,電気自動車の試乗,地下変電所の見
学を実施しました。参加者の皆さまから「電気の仕組みや
流れを理解したうえでの節電を考える良いきっかけになっ
た」などの感想をいただきました。
水力発電機材を用いた実験
エネルギー環境講座および省エネ節電教室を開催:米子営業所
2016年1月,鳥取県立米子南高等学校 生活文化科環境
文化コース3年生16名の「食文化」授業の一環として,
エネルギー環境講座および省エネ節電教室を実施しまし
た。
参加者の皆さまから「家庭でできる省エネなど,知っ
ていてもなかなか実践できていないことがあると再確認
できました」などの感想をいただきました。
省エネ調理に奮闘中
50
50
Ⅴ.環境コミュニケーションの推進
中国電力環境懇話会
当社の環境への取り組みについて,社外の有識者の方々からご意見・評価をいただくため,2002年4月から
「中国電力環境懇話会」を設置しています。
●中国電力環境懇話会委員
(敬称略・50音順)
(2016年7月現在)
団体・役職
氏 名
長
成恭
一般財団法人 広島県環境保健協会 環境生活センター センター長
香川
由里
株式会社 中国新聞社 論説主幹
佐田尾 信作
株式会社 広島ホームテレビ 報道制作局長
佐藤
以誠
株式会社 中国放送 企画総務局 次長
寺内
優
公益社団法人 広島消費者協会 会長
徳田
洋子
広島大学大学院 国際協力研究科 教授
中越
信和
鹿島建設 株式会社 中国支店 常務執行役員 支店長
中嶋
恒男
株式会社 みずほ銀行 広島営業部 部長
丹羽
琢己
マツダ株式会社 常務執行役員
圓山
雅俊
広島国際大学 医療経営学部 医療経営学科 教授
2015年度 第2回環境懇話会
太田川発電所視察(2015.10.30)
新しい中国電力グループ環境行動計画案について説明し,
以下のようなご意見をいただきました。
また,2014年8月の豪雨災害により設備が損壊し,翌年10月
に運転を再開した太田川発電所をご視察いただきました。
新しいグループ環境行動計画に期待
・グループ全体のガバナンスの観点から環境方針を一本
化する取り組みについて,親会社の立場として評価。
・家庭において,環境に関する意識を高めるためにも,
エネルギー・環境教育に一層力を入れていただきたい。
・中国電力は,環境の分野においてリーダーシップをと
ってほしい。環境の取り組みが,知財などを通してさ
まざまな人達に価値をもたらすことを期待する。
目的や目標はできるだけ明確に
・グループとしてなぜ環境方針を一本化するのか,目的
・メリットを明確にすることが重要。さらに,取り組
みの結果,どの様に信頼性向上に繋がるのかまで示す
ことも必要。
・取り組み結果の評価のためにも,目標はできる限り数
値を掲げた方がよい。
安定供給の努力を積極的にアピールして
・”百聞は一見に如かず”で,被災した太田川発電所に
ついて,現地視察により電力供給にかける使命感や復
旧作業の苦労がわかり大変有意義であった。
・電気の重要性を実感することができるため,地域の子
どもたちに見学してもらうことも有効。
(座長)
2016年度 第1回環境懇話会
(2016.7.4)
中国電力グループ環境行動計画の2015年度の取り組み
結果を説明し,以下のようなご意見をいただきました。
グループ全体の取り組みが見えやすい形に
・企業としていかに持続的に取り組んでいくか,地域共
生的な目線または地球環境レベルでの切り口もあり,
グループ全体の取り組みが比較的見えやすい形で評価
されている。
・化石燃料のCO2排出抑制という点において,大崎ク
ールジェンプロジェクトで行う分離・回収技術の開発
は重要。また,次世代層へのエネルギー・環境教育の
ような子どもたちへの教育も重要であり,継続して取
り組んでもらいたい。
社会インフラの担い手として情報発信の充実を
・再生可能エネルギーの更なる導入や化石燃料のCO2
削減に関する取り組みについて,単に計画や実績を発
信するだけでなく,それがどのようなイノベーション
に繋がっていくのか,具体的に示すとよい。
・高齢化が進む社会のなかで,電力の確保が命に係わる
こともあることから,災害時の停電など一定の期間お
客さまが自立して電力を確保できるシステムに関する
取り組みなどについても発信するとよい。
・一般家庭でのCO2排出削減に向けて,中国電力の取
り組みにお客さまを巻き込んでいくことが必要。
中国電力の取り組みを分かりやすく伝え,お客さまが
電力について考えてもらえる機会をつくっていくこと
が重要。
いずれも委員の個人的な見解であり,懇話会として意見の集約を行ったものではありません。
51
51
52
52
52
Ⅵ.環境マネジメントの実践
事業所訪問型研修(環境相談会)の実施
《ねらいと実施状況》
環境研修は,環境リスク低減への取り組みの一環として,社員一人ひとりが環境問題に対して正しい知識
を持ち,自らの問題として取り組んでいけるように,全社員を対象に定期的に実施しています。
全社員の環境意識の向上を図るため,2016年度から環境部門の社員が事業所等を訪問し一般環境教育
や廃棄物の取り扱いに関する環境専門教育等を実施しています。
一般環境教育では,当社に関わりの深い「地球温暖化問題の最新動向」について知識を深め,更に環境専
門教育では,業務に密着した環境法規制等の教育を実施し,法令等の改正動向や産業廃棄物管理票(マニ
フェスト)の記載方法など業務に役立つ内容を教育しています。
さらに,環境研修にあわせて事業所等で環境部門との環境相談を実施し,担当者間のコミュニケーションを
図り,事業所での設計・施工管理や廃棄物の処理等で環境管理の業務が円滑に進むように取り組んでいま
す。
中国電力(株)岡山電力所
総務課主任 川上 勝之
53
2016年5月12日に岡山電力所は環境相談会を開催しました。
環境担当者教育はこれまで本社・支社の数カ所に集合し研修を
受けていたため,電力所からは希望者のうち数名しか参加できま
せんでしたが,見直しにより事業所で希望する者すべてが自所で
受講でき,環境知識の更なるレベルアップにつながると感じてい
ます。
また,相談会では仕事をする中で環境に配慮する必要のある
事項等を再認識でき,業務に密着した知識を深めることができま
した。今後も環境意識を持って業務に取り組みます。
53
Ⅵ.環境マネジメントの実践
環境リスクの管理方法として,環境マネジメントシステムを構築し,環境行動計画の策定,推進体制の構
築,環境教育等を行い,環境に関する法令,自治体との間で結んだ環境保全協定などの遵守に努めています。
環境マネジメントシステム(EMS)の継続的改善
「中国電力グループ環境行動計画」を着実に推進していくため,環境マネジメントシステム※(EMS)
をグループで運用し,環境管理審査を実施して環境マネジメントのレベルアップに努めています。
環境管理の推進体制
当社は,社長が環境管理の最高責任者として全社の環境管理を統括し,環境部門長が全社環境管理推進者
として運用管理を行っています。
また,各事業所等では,事業所等の長が環境管理を統括し,環境管理推進者(副所長クラス)が中心と
なって環境管理活動を推進しています。
環境管理活動は,全社的な環境管理の仕組みを定めた「環境管理規程」に基づいて,各事業所において着
実に実践しています。
さらに,2010年から,環境部門長をエネルギー管理統括者とした省エネルギーに関する体制も整備してい
ます。
グループ全体では,「中国電力グループ環境管理要綱」に基づき,グループ各社の環境管理推進者(部長
クラス)をメンバーとする「中国電力グループ環境委員会」を設置し,「中国電力グループ環境行動計画」
を推進するための施策を検討・審議するなど,グループ一体となった環境管理体制を構築しています。
●中国電力グループの環境管理推進体制
中国電力
中国電力グループ
環境管理要綱
取締役会
環境管理規程
中国電力が
直接出資する
グループ会社*
統制・協調
全社環境委員会
社長
経営会議
目 的:
全社の環境問題への取り組みに
関する重要な方針・施策を審議
委員長:
環境部門長
委 員:
事業本部および関係部門の長
中国電力グループ
環境委員会
*25社(2016年6月現在)
目 的:
グループが一体となって
中国電力グループ環境行動計画
への取り組みを推進
委員長:
中国電力 環境部門部長
委 員:
各社の環境管理推進者
全社環境管理推進者
[環境部門長]
[エネルギー管理統括者]
事業本部等
事業所等
中国電力グループ環境委員会
ISO14001の認証取得
「中国電力グループ環境管理要綱」に基づき,グループ各社において,EMSの充実・強化を進めており,
現在,グループ8社がISO14001の認証を取得しています。
●ISO14001認証取得状況
(2016年4月現在)
企業名
54
中国企業(株)
テンパール工業(株)
中電環境テクノス(株)
中国高圧コンクリート工業(株)
(株)エネルギア・ソリューション・アンド・サービス
(株)中電工
中電技術コンサルタント(株)
イームル工業(株)
用語 【環境マネジメントシステム】EMS:Environmental Management Systemの略。
企業等の組織が自主的・継続的に環境への負荷を低減するための管理の仕組み。
解説
54
Ⅵ.環境マネジメントの実践
社員向け環境教育・研修の充実などによる環境法令・協定
等の遵守・徹底
社員向け環境教育・研修の充実
【グループ】 Gr
当社グループでは,中国電力グループ環境行動計画において「社員の環境教育受講率100%」を目標に掲
げ毎年度取り組んでいます。2015年度は当社およびグループ会社で合計18,289人が受講し,受講率100%と
なりました。
【当社】
当社においては,社員一人ひとりが環境問題に対して,正し
い知識を持ち,自らの問題として取り組んでいくことが大切で
あると考え,2015年度は管理職や新任環境業務担当者を対象と
した集合研修を環境部門で実施しました。
また,その集合研修の内容等を踏まえ,各職場ではグリーン
トレーナー職場環境教育や廃棄物の取り扱いに関する特定環境
教育などを実施しました。
2016年度からは教育制度を見直し,環境部門が事業所等に訪
問し相談会を行うなどの充実を図っています。(53ページのト
ピックス参照)
環境部門による集合研修
●環境部門が実施する集合研修
教育名
内 容
管理職 環境法令教育
新任環境
業務担当者
【単位:人】
環境法令遵守等の重要性について,管理職を対象に行う教育
144
EMS教育 環境管理の手順等に関する基礎的知識を身に付けるための教育
51
廃棄物
契約書の作成等,廃棄物処理に関する実務的な業務を身に付ける
処理法教育 ための教育
51
●職場で実施する教育
教育名
55
受講者数
(延べ)
【単位:人】
内 容
受講者数
(延べ)
グリーントレーナー
職場環境教育
地球温暖化問題,廃棄物問題など当社を取り巻く環境問題の動向
や環境行動計画の取り組み状況,環境管理に係る体制や手順など
に関する教育
8,732
特定環境教育
油や化学物質の取り扱いなど,環境影響の高い業務に従事する者
が実務知識を身に付けるための専門教育
3,431
55
Ⅵ.環境マネジメントの実践
環境法令遵守のPDCA
当社の各事業所等では,自所の業務・設備に適用される環境法令等を特定し,遵守事項を一覧表で管理
することで,リスクの見える化を図っています。また,環境法令に係る業務を実施する前には,一覧表を
もとに作成したチェック表を活用して,違反等の未然防止にも努めています。
環境法令の遵守状況等については,定期的に違反等がないことを点検し,違反等があった場合には,必
要に応じて一覧表等を見直すことで,PDCAを回し継続的改善に努めています。
その他にも,環境法令の改正情報や各事業所等の環境法令遵守に向けた改善事例などの情報共有化にも
取り組んでいます。
チェック表の活用
環境に関する法規制遵守の状況
当社は,2015年度において環境に関する重大な法令違反はありませんでした。
●環境に関する法規制遵守の状況
【単位:件】
分 類
2013年度
2014年度
2015年度
環境に関する法令違反
なし
なし
なし
環境に関する協定値超過
なし
なし
なし
環境に関する罰金・科料
なし
なし
なし
対象:自治体等から文書による指導,勧告,命令,処分等をうけたもの
環境に関する事故の発生状況
当社は,2015年度における環境に関する事故はありませんでした。
●環境に関する事故の状況
分 類
【単位:件】
2013年度
2014年度
2015年度
自然災害
1
1
0
交通事故等
0
0
0
故障
0
0
0
対象:環境に関する事故として,法律に基づき国等へ届出を行ったもの
産業廃棄物管理における電子マニフェストの利用
電子マニフェストは,法令違反となる産業廃棄物管理票(マニフェスト)の誤記入防止や,業務の効率
化につながるため,当社は,全社での利用拡大を図っています。2016年3月時点においては,事業本部・部
門・事業所等89カ所のうち,72カ所で電子マニフェストを導入しています。
環境データ管理システムの運用
当社は,各事業所等での環境管理をサポートするため,2005年4月に環境データ管理システム(EE-box)
を自社開発し,環境管理データの参照・集約を行っています。また,本システムは,事業活動と関わりがあ
る最新の環境関係法令の検索や環境に関する規制等の遵守状況の確認が可能です。
さらに,2010年2月にはグループ全体のシステムも構築し,グループ一体となった環境法規制遵守の取り
組みに役立てています。
56
56
Ⅵ.環境マネジメントの実践
環境表彰制度
当社は,2005年度から「環境表彰制度」を導入し,環境問題への取り組みにおいて優れた成果を収めた社
員・事業所等を表彰しています(毎年度,前年度分の取り組みについて表彰)。2016年度は,環境部門長表
彰1件を表彰しました。
また,今年度より,環境部門長表彰(清掃活動)として,事業所等で長期にわたり継続的に実施している
清掃活動を表彰することとし,環境意識のさらなる高揚を図っています。本表彰は,10年継続ごとに表彰す
ることとしており,今年度は67件を表彰しました。
●2016年度の表彰事例
環境部門長表彰
■ 大山一木一石運動(米子営業所)
取り組み内容
○1988年より地元団体*1が主催する「大山一木一石運動」*2に参加
○米子営業所を始め近隣事業所の社員,およびグループ会社社員等を対象に,
毎年夏に同活動への参加を募集し,参加者一人一人が麓から小石と草木の
苗を持って上がり,同会の指揮指導のもと山頂の崩落防止と緑化再生作業
を実施。
○昨年まで28年間継続して活動した結果,大山頂上の崩落危険箇所の拡大
防止と緑化および優美保全に貢献。
緑化作業を行う社員
*1 大山の美化を推進する会および大山の頂上を保護する会
*2 崩落拡大と緑化衰退による山頂の裸化が問題となっている国立公園大山において,登山の際に,崩落危険箇所へ小石を敷詰めて
崩落の拡大を防ぐとともに,山頂の裸化した箇所へは苗を植栽し緑化を促す活動
環境部門長表彰(清掃活動)
取り組み内容(継続年数の長い取り組みから抜粋)
表彰対象箇所
出雲電力所
継続年数
社会福祉施設での照明器具点検・清掃活動
37年
日吉神社の清掃
32年
社会福祉施設での照明器具点検・清掃活動
27年
操山自然休養林清掃活動
23年
尾道電力所,尾道制御所
事業所周辺の清掃活動
23年
安芸太田電力センター
クリーン太田川清掃活動
22年
市道の清掃(発電所進入路道路)
22年
事業所周辺の清掃活動
20年
萩営業所,萩電力所
社会福祉施設での照明器具点検・清掃活動
20年
下関営業所
社会福祉施設での照明器具点検・清掃活動
20年
広島制御所
事業所周辺の清掃活動(海岸通り)
20年
南原発電所周辺清掃活動
20年
鳥取電力センター
倉吉電力所
岡山支社,岡山営業所
柳井発電所
新小野田発電所
広島北電力所
57
件 名
57
Ⅵ.環境マネジメントの実践
環境会計
当社およびグループ会社では,効率的かつ効果的な環境保全活動を推進するための管理ツールとして,環
境会計を活用しています。
【環境保全コスト】 Gr
2015年度の環境保全のための投資額は火力発電所熱効率改善関連工事(地球環境保全コスト)の減などによ
り,約49億円,費用額は大気汚染防止施設修繕費(地域環境保全コスト)の減などにより,約352億円となり
ました。なお,設備投資額・営業費用額の総額に占める割合はそれぞれ2.4%,3.0%となりました。
●環境保全の投資額と投資率の推移
(億円)
200
環
境 150
保
全 100
投
資 50
額
環境保全投資額
環境保全投資率
195
122
12.9
9.9
(%)
16
14 環
12 境
10 保
8 全
6 投
49
4 資
2 率
2.4
0
15 (年度)
130
9.1
73
4.2
0
11
12
13
14
*環境保全投資率=環境保全投資額/設備投資総額
環境保全費用額
環境保全費用率
●環境保全の費用額と費用率の推移
(億円)
601
546
600
環
境
保
全
費
用
額
(%)
10
438
500
391
400
300
200
5.3
8
352
6
4
4.5
100
3.5
3.2
3.0
13
14
0
15 (年度)
0
11
12
2
環
境
保
全
費
用
率
*環境保全費用率=環境保全費用額/営業費用額
●環境保全コスト
【単位:億円】
分 類
環境管理コスト
主な項目
・環境教育,ISO認証取得等の環境管理コスト
・環境報告書作成,環境月間行事等の
情報開示・コミュニケーションコスト
・環境保全組織に係る人件費
投資額
費用額
2014年度 2015年度 2014年度 2015年度
0
0
9.0
7.9
地球環境保全コスト
・火力発電所熱効率改善等の地球温暖化防止コスト
44.1
6.4
1.4
1.6
地域環境保全コスト
・環境アセスメント・モニタリング等の環境影響測定・
監視コスト
・大気汚染防止,水質汚濁防止,騒音振動防止等の公害防
止コスト
・配電線地中化,構内緑化等の自然保護・景観対策コスト
24.0
31.6
256.8
219.2
・ダム堆積土砂・建設残土の有効利用コスト
・石炭灰等の再資源化コスト
循環型社会構築コスト ・産業廃棄物,一般廃棄物,低レベル放射性廃棄物の処理
コスト
・廃棄物発電の電力購入に係るコスト
5.2
10.5
122.0
122.4
研究開発コスト
・廃棄物有効利用,省エネルギーなどの環境関係研究開発
コスト
0.0
0.2
1.1
0.9
社会活動コスト
・地域への植樹,社外環境教育の支援等の地域共生・支援
コスト
0
0
0.3
0.2
73.3
48.7
390.6
352.2
合
計
(注)端数処理のため,合計が合わない場合がある。
58
58
Ⅵ.環境マネジメントの実践
【経済効果】 Gr
石炭灰や脱硫石膏などの売却額,廃棄物の減量化・再資源化などによる処分費用の節減額などを集計した
結果,経済効果額は約285億円となりました。
●経済効果額と環境収益率の推移
経済効果額
環境収益率
(億円)
400
(%)
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
92.4
82.7
350
80.8
300
経
250
済
効 200
果 150
額
53.5
59.5
50
318
322
100
358
361
285
0
11
12
13
14
*環境収益率=経済効果額/環境保全費用額
15 (年度)
●経済効果
【単位:億円】
分 類
経済効果額
2014年度
2015年度
項 目
地球環境保全
環境管理活動による電気使用量,自動車燃料使用量,用紙
使用量等の節減額
火力発電所の熱効率対策による燃料費の節減額
地域環境保全
環境規制物質の排出抑制による法定負担金の節減額
環境管理
循環型社会構築
環
境
収
益
率
0.5
石炭灰,脱硫石膏,金属くずなどの売却額
産業廃棄物の減量化・再資源化などによる処分費の節減額
合
計
0.4
79.5
45.4
115.3
119.8
30.6
21.5
134.8
97.4
360.8
284.6
【環境経営効率】
当社では,より少ない環境負荷量で経済価値(利益)を生み出す視点から,以下の算式に基づいて環境経
営効率を試算しています。
経常利益
環境経営効率 =
環境負荷量
なお,環境負荷量については,当社事業において重要性の高いCO2排出量と産業廃棄物処分量の2つを
対象としています。
●環境経営効率性
CO2排出量指標
産業廃棄物処分量指標
18
14
13.3
12.3
0.8
0.5
14
15
10
6
3.8
1.0
2
-2
1.0
0.4
-0.6
-0.3
-6
-5.4
-7.5
-10
98
11
12
13
(年度)
*各データは1998年度を1として記載
59
59
Ⅵ.環境マネジメントの実践
自社オフィス活動における電気使用量の削減,情報通信技
術を活用したペーパーレスの推進,グリーン製品の積極的
な購入などの「エコ・オフィス活動」の実践
地球温暖化防止に向けて,民生部門の取り組みがますます重要となっていることを踏まえ,当社では,
「エコ・オフィス実践行動プラン」・「エコ・ライフ実践行動プラン」を策定し,日常業務・生活に密着し
た省エネルギー,省資源・リサイクル活動を中国電力グループ全体で展開しています。
オフィスの省エネルギー
Gr
「エコ・オフィス実践行動プラン」では,電気・水使用量,ガソリン車燃費などに関する省エネルギーの
取り組みについて,具体的な実践行動を示しており,日常業務において取り組みを進めています。
【電気使用量】
当社グループでは,オフィスでの電気使用量を2020年度までに2010年度比で20%以上低減することを目標
としています。2015年度の電気使用量は,前年度に比べて,約4.2%の低減(2010年度比で21.2%の低減)
となりました。
●電気使用量
(万kWh)
21.2%減
9,000
8,500
8,740
8,000
8,338
7,500
4.2%減
7,919
7,540
7,000
7,188
6,889
6,500
6,000
10
11
12
13
14
15 (年度)
*各年度の電気使用量は,直近3カ年の平均値
●実践行動項目(電気使用量の削減)
・執務室,トイレ,廊下等の照明は,支障のない範囲で不要な照明の取り外しを行う。
・昼休み・残業時等には不要な場所の照明は消灯する。
照明
・冷房室温は28℃,暖房室温は20℃を目安に適正な温度管理に努める。
・扇風機等を活用し,室内空気を循環させる。
・クールビズ,ウォームビズを励行する。
空調機
OA機器
・パソコンのディスプレイの明るさを,業務に支障のない範囲で低めに設定する。
・温水洗浄便座未使用時は,フタを閉める。
・季節に応じて便座の暖め・温水機能を停止する。
その他
【水使用量】
●水使用量
(万m3)
40
38.6
37.9
35.5
35.2
35.9
13
14
15
35
30
25
20
11
12
(年度)
●実践行動項目(水使用量の削減)
節水
60
・水の使用量を確認し,水漏れ等が起きていないか確認する。
・便器の更新時には,節水型のものを採用する。
60
Ⅵ.環境マネジメントの実践
【ガソリン車燃費】
●ガソリン車燃費(低公害車※含む)
ガソリン車燃費(km/ )
走行距離(万km)
(km/ )
15.0
13.2
14.0
13.0
12.0
11.0
ガソリン使用量(k )
13.0
13.0
12.7
(万km,k )
11.3
6,000
5,162
5,149
5,211
4,696
4,607 4,623
5,000
4,061
3,965
4,000
3,556
3,549
3,000
2,000
11
12
13
14
15 (年度)
●実践行動項目(ガソリン車燃費の向上)
エコ
ドライブ
・発進時は緩やかにアクセルを踏んで発進し,急発進・急加速は行わない。
・荷物の積み降ろしなどの駐停車時のアイドリング・ストップに努める。
・ノーマイカーデーを実施する。
・研修・出張などで外出する際は,積極的に公共交通機関を利用し,車両利用時には
出席者同士で声を掛け合って,相乗りする。
・車両更新時には,低公害車の導入を検討する。
オフィスの省資源・リサイクル活動
オフィスにおける「省資源・リサイクル」については,廃棄物の減量,事務用紙の削減・リサイクル,グ
リーン購入の3点について,具体的な実践行動を示しています。
【事務用紙の削減・リサイクル】 Gr
当社では,両面コピーや使用済み用紙の裏面利用,プロジェクター利用による会議資料の削減,社内文書
や帳票の電子化などにより事務用紙使用量の低減に努めていますが,2015年度は,前年度に比べ約2.9%の
増加(2010年度比で1.1%の低減)となりました。2020年度の目標達成(2010年度比で10%の低減)に向け
て,実践行動の徹底とさらなるペーパーレス化の推進に取り組んでいきます。
●実践行動項目(用紙の削減・リサイクル)
コピー機
印刷
・両面コピーや裏面コピーを積極的に行う。
・コピー機の使用後は必ずリセットボタンを押し,ミスコピーを防ぐ。
・メール文書等の印刷は必要最小限のものとする。
・プロジェクター利用による会議資料の印刷を削減する。
事務用品・ ・使用済み封筒の再利用を積極的に行う。
・ファイリング用品で可能なものは再利用する。
文具等
その他
・シュレッダー処理は必要最小限にとどめ,リサイクルにまわす。
●事務用紙使用量
1.1%低減
(t)
700
2.9%増加
680
660
698
659
667
662
10
11
12
13
671
691
14
15 (年度)
640
620
600
61
用語 【低公害車】グリーン購入法における判断基準適合車両[①電気自動車 ②天然ガス自動車 ③メタノール自動車 ④ハイブリッド
解説
自動車 ⑤ガソリン車(低燃費・低排出ガス基準への適合車)]
61
Ⅵ.環境マネジメントの実践
「グリーン製品」の積極的な購入・使用
当社が調達するオフィス事務用品や電力用資機材等についてグリーン購入を積極的に推進するため,2002
年に「エネルギアグリーン購入ガイドライン」を作成し,お取引先企業と一体となって,さらなる環境負荷
の低減に取り組んでいます。2015年度のオフィス事務用品におけるグリーン製品購入比率は98.4%と,取り
組みの定着化により,高い実績を維持しました。
【取り組み内容】
●オフィス事務用品について,グリーン製品(グリーンマーク
ボタンクリックで
グリーン製品のみ表示
等の社会的に認知された環境エコマーク表示製品)の積極的
グリーン製品(緑色で表示)
な購入に取り組んでいます。
オフィス事務用品の購入時に使用する社内システムにおい
ては,グリーン製品の識別を容易にし,グリーン製品の購
入を促すなど取り組みを行っています。
●工事等で使用する資機材や材料についても,省資源,省エ
グリーン製品のみ表示
ネルギー,長寿命化などの環境特性に優れた製品の積極的
な購入に取り組んでいます。
●お取引先企業から環境に配慮した製品・材料等の提案を受
け,優れたものは社内のグリーン購入推奨リストに登録し,
商品選択時のシステム画面
積極的な購入を推進しています。
ホーム
ページ
http://www.energia.co.jp/business/sizai/04green.html
エコ・ライフ実践行動プラン
「エコ・ライフ実践行動プラン」を基に,日常生活に密着した省エネルギー・省資源・リサイクル活動を
展開しています。
【「環境家計簿」への取り組み】
環境家計簿は,家庭で使用するエネルギー等をチェックす
ることにより,生活に伴うCO2の量を把握し,家庭から直
接あるいは間接的に排出されるCO2排出量を知ることがで
きるツールです。当社では,下記のホームページに環境家計
簿を設け,皆さまにご利用いただいています。
ホーム
ページ
http://www.energia.co.jp/energy/eco/kakeibo.html
環境家計簿(当社HP画面)
62
62
エネルギアグループ 環境配慮製品・サービス
中国電力グループ環境行動計画の基本方針「環境に優しい製品・サービスをお客さまへ提供することによ
り,環境と調和した社会づくりに貢献します。」に基づき,グループ会社において環境配慮製品・サービス
を積極的に展開しています。
●グループ会社の環境配慮製品・サービス
(2016年6月現在)
会社名
製品・サービス名
イームル工業(株)
・水中タービン発電機(PMG化)
中国企業(株)
グループエコ製品
・防草シート
・つる巻き防止リサイクルシート
グループエコ製品*
グループエコ製品
(株)パワー・エンジニアリング・ ・脱硝触媒のコンサルティング
アンド・トレーニングサービス
(株)アドプレックス
・水性フレキソ印刷
中電環境テクノス(株)
・環境アセスメント・環境監視調査
中電技術コンサルタント(株)
・風力発電事業の環境保全の提案
中電工業(株)
・遮熱塗装
(株)エネルギア・ソリューショ
ン・アンド・サービス
・省エネルギーの提案
テンパール工業(株)
・ピークカット機能付住宅用分電盤
16
25
29
37
グループエコ製品
・長期優良住宅の認定に係わる技術的審査および適合証の発行
ハウスプラス中国住宅保証(株)
掲載ページ
グループエコ製品
42
43
・都市の低炭素化の促進に関する法律に基づく低炭素建築物新築等
計画認定に係る技術的審査および適合証の発行 グループエコ製品
(株)中電工
・省エネルギー・スマートハウスへの取り組み
44
中国電機製造(株)
グループエコ製品
・高天井LED照明機器
・油入・モールド変圧器(トップランナー変圧器2014対応)
45
グループエコ製品
*グループエコ製品:
グループ会社が提供する製品・サービスのうち,環境負荷低減・省エネルギーの面で優れた性能を有するものを認定
63
63
資料編 発電所環境データ
下関発電所
島根原子力発電所
下松発電所
岩国発電所
玉島発電所
新小野田発電所
三隅発電所
柳井発電所
大崎発電所
水島発電所
福山共同発電所
倉敷共同発電所
(注)基準値は法令,協定値等の中で最も厳しい値。NDは定量限界未満。
設備概要
発電所
三隅
ユニット
1号
認可
最大
出力
(万kW)
主な使用燃料
100
石炭
大気
SOx対策
NOx対策
ばいじん対策
排煙
脱硫装置
燃焼
排煙
改善 脱硝装置
集じん装置
○
○
○
○
SOx
水質(排水処理装置)
ばいじん
(g/m3N)
NOx
日排水量
(m3/日)
年間排水量
(m3/年)
発電時
排出量
発電時
排出量
発電時
実測
基準値 最大値 単位 (t/年) 基準値 最大値 単位 (t/年) 基準値 最大値 基準値 最大値 基準値 排水量
454
208
m3N/h 2,270
60
53
ppm
1,595
0.03
0.0037
453
164.4
5
4.4
ppm
130
120
ppm
795
18
17
ppm
474.87 425 m3N/h
130
21
ppm
180
146
ppm
2,858
180
158
ppm
3
474.87 425 m N/h
15
0
m3N/h
0
32
27
ppm
61
26
24
ppm
0
0.04
0
−
0.05
0.05
0.05
−
0.009
0.024
0.02
ND
0.0031
ND
−
0
0.008
0.011
−
0
0.0032
0.0024
−
0
0
−
ND
ND
0.02
0.0062
0.029
0.029
−
0.15
0.04
−
0.0041
0.0020
−
0.016
0.026
−
pH
基準値
SS
(mg/ )
COD
(mg/ )
ノルマルヘキサン
(mg/ )
実測
実測
実測値 基準値 最大値 基準値 最大値 基準値
窒素
(mg/ )
リン
(mg/ )
実測
実測
実測
最大値 基準値 最大値 基準値 最大値
発電所
構内緑化
緑化率
(%)
4,300
1,616
−
377,511 6.0∼9.0 6.2∼7.5
15
3
15
13
1
ND
120
30
16
ND
25.5
1,350
1,158
−
223,318 5.8∼8.6 7.4∼7.8
15
3
15
3.1
2
ND
60
9.6
3
0.02
25.1
1,500
1,256
−
350,572 5.8∼8.6 6.6∼7.7
15
9
15
6.5
2
ND
60
32.5
2
0.04
24.3
410
399
−
38,991 6.5∼8.5 6.7∼8.3
15
2
20
8.9
1
ND
120
31
16
1.1
53.4
1,200
1,071
−
221,921 6.0∼9.0 6.7∼8.0
15
ND
15
7.2
1
ND
120
46.5
8
0.8
21.8
1,200
602
−
135,630 6.0∼9.0 7.1∼7.7
15
1.4
15
6.7
1
0.3
60
17.2
8
ND
23.6
1,200
1,133
−
216,694 6.0∼9.0 7.3∼7.7
15
ND
15
11.0
1
ND
60
1.5
8
ND
23.0
3,300
2,713
−
749,935 6.0∼9.0 7.3∼8.3
15
3
15
5.3
1
ND
60
26.1
8
0.06
24.4
1,200
1,157
−
269,147 6.0∼9.0 7.1∼7.8
15
6
15
13.2
1
ND
60
55.2
8
4.6
30.4
−
63
−
5.0∼9.0 6.2∼7.1
200
17.8
160
8.9
5
ND
−
−
−
−
53.5
1,453
−
250,282 5.0∼9.0 6.8∼7.4
40
26
30
9
2
ND
20
11.9
1
0.24
10.7
68
−
25,028 6.0∼9.0 7.7∼8.0
50
8.5
20
3
1
ND
−
−
−
−
11.1
m3N/h
水島
玉島
火力発 電所
大崎
岩国
1号
2号
3号
28.5
15.6
34
LNG
石炭
LNG
−
○
−
○
○
○
○
○
○
1号
2号
3号
35
35
50
重原油・LNG
重原油
重原油
低硫黄燃料
○
○
○
○
○
○
−
−
1号(1-1)*1
2号
3号
25.9
35
50
石炭
重原油
重原油
炉内脱硫
低硫黄燃料
低硫黄燃料
−
○
○
○
○
ND
5.8
ND
176.6
114
35
35
176.6
0
111
162
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
226
0
0
198
ND
ND
m3N/h
m3N/h
m3N/h
70
413
0
659
m3N/h
m3N/h
1,257
m3N/h
原子力
発電所
瀬戸内共同火力(株)
柳井
1号系列
2号系列
140
LNG
LNG
−
−
○
○
○
○
2,3号機合計
−
−
下松
3号
70
重原油
低硫黄燃料
○
○
○
310
219
m3N/h
新小野田
1号
2号
50
50
石炭
石炭
○
○
○
○
○
○
下関
1号
2号
17.5
40
石炭
重油
○
○
−
○
○
−
○
○
1,2号機合計
○
○
1,2号機合計
106.4
106.4
212.8
216
155
370
25
37
60
36.41
37.71
67.71
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
m3N/h
1号*2
46
ウラン
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
2号
82
ウラン
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
−
新1号
3号
4号
5号
新1号
2号
3号
4号
5号
6号
14.5
15.6
15.6
15.6
14.5
7.5
15.6
15.6
15.6
15.6
高炉ガス
高炉ガス
高炉ガス
石炭・高炉ガス
高炉ガス
高炉ガス
高炉ガス
高炉ガス
高炉ガス
高炉ガス
−
−
−
○
−
−
−
−
−
−
○
○
○
○
○
−
−
−
−
−
−
−
−
○
−
−
−
−
−
−
−
−
−
○
−
−
−
−
−
−
0
601
940
738
128
80
80
26
87.3
60
60
202
350
170
330
52
62.6
63.1
21
ppm
92
44
m3N/h
48
ppm
51
ppm 2,069
140 m3N/h
201
ppm
136
ppm 2,279
243.21 m3N/h
島根
倉敷共同
福山共同
*1 2011年12月から休止中
*2 2015年4月30日営業運転終了
64
○
−
0
○
50.5
−
0
水島玉島合計 397.9
○
274
○
255
○
433
水島玉島合計 397.9
○
59
○
226
○
221
126
348.5
101.3 m3N/h
248
983
m3N/h 1,281
210.1
400.6
0.0025
0.05
142.1 m3N/h 1,193
0.05
0.05
0.005
0.05
0.05
184 m3N/h 1,184
0.05
0.05
0.05
0.00038
0.011
1,570
0.0047
0.01
0.00049
0.009
0.0027
350
0.0022
0.0014
0.0017
1,293
※倉敷共同発電所・福山共同発電所は第三者保証から除く。
資料編 環境年表
年代
世界の動き
日本の動き
1950
1951.5 中国電力(株)設立
1960
1970
中国電力の動き
1962.6 ばい煙の排出の規制等に関する法律
制定
1967.8 公害対策基本法制定
1968.6 大気汚染防止法制定
1968.6 騒音規制法制定
1970.12 廃棄物処理法制定
1970.12 水質汚濁防止法制定
1971.7 環境庁発足
1971.9 中央公害対策審議会発足
1972. 6 国連人間環境会議 於:ス トッ 1972.5 初の「環境白書」発表
クホルム
1972.12 第27回国連総会において,6月
5日を世界環境デーにすること 1973.6 環境週間スタート
を決定
1973.10 瀬戸内海環境保全特別措置法制定
1979.6 省エネルギー法制定
1980
1970.10 公害対策委員会設置
1972.5 公害対策室設置
1972.8 公害対策基本方針制定
1974.3 島根原子力発電所1号機営業運転開始
1974.4 水島発電所2号機脱硫装置設置(石油
火力では日本初)
1976.6 環境週間スタート
1978.2 省エネルギー推進委員会設置
1979.9 下松発電所2号機脱硝装置設置(石油
火力では世界初)
1980.5 下関発電所1号機脱硝装置設置(石炭
火力では日本初)
1984.7 水島発電所1,2号機電気式集じん装置
移動電極採用(石炭火力では世界初)
1985.3 オゾン層の保護のためのウィー
ン条約採択
1987.9 モントリオール議定書採択
1988.5 オゾン層保護法制定
1989.2 島根原子力発電所2号機営業運転開始
1990
1991.6 環境月間スタート
1992.6 国連環境開発会議(地球サミッ
ト)於:リオデジャネイロ
1993.11 環境基本法制定
リオ宣言・アジェンダ21・生物多
様性条約・気候変動枠組条約
採択
1994.6 砂漠化対処条約採択
1995.6 容器包装リサイクル法制定
1996.9 ISOが環境マネジメントシステム
に関する国際規格発効
1997.12 気候変動枠組条約第3回締約 1997.6 環境影響評価法制定
1998.6 家電リサイクル法制定
国会議 (COP3)
1998.6 地球温暖化対策推進大綱策定
京都議定書採択
1998.10 地球温暖化対策推進法制定
1999.7 PRTR法制定
1999.7 ダイオキシン類対策特別措置法制定
65
1990.7 環境問題・エネルギー対策検討委員会
設置
1990.11 柳井発電所1-1号系列営業運転開始
(LNGコンバインド)
1991.6 環境月間スタート
1993.1 中国電力環境行動計画策定
1995.6 環境総合委員会(現 全社環境委員会)
設置
1995.10 環境行動計画取り組みレポート発行
(第1号)
1996.1 柳井発電所全面営業運転開始(LNG
コンバインド)
1998.6 三隅発電所1号機営業運転開始(石炭)
65
資料編 環境年表
年代
世界の動き
2000
2002.8 持続可能な開発に関する世界
首脳会議(ヨハネスブルクサ
ミット,リオ+10)
日本の動き
2000.5
2000.5
2000.6
2001.6
2001.6
2002.5
2002.6
建設リサイクル法制定
グリーン購入法制定
循環型社会形成推進基本法制定
フロン回収・破壊法制定
PCB特別措置法制定
土壌汚染対策法制定
RPS法制定
2003.7 環境保全活動・環境教育推進法制定
2005.4 京都議定書目標達成計画閣議決定
中国電力の動き
2000.4 世界銀行の炭素基金(PCF)へ参加
2000.7 環境管理規程制定
2001.4 環境マネジメントシステム運用開始
2002.4 中国電力環境懇話会設置
2002.6 エネルギアグリーン購入ガイドライン
策定
2003.9 エネルギアグループ環境ビジョン制定
2004.3 本社(小町構内)ビル「ゼロエミッション」
達成
2004.12 下関発電所木質バイオマス混焼試験
開始
2006.4 水島発電所3号機LNG発電設備営業
運転開始
2006.11 絶縁油リサイクルセンター運用開始
2007.5 柱上変圧器リサイクルセンター運用
開始
2007.8 新小野田発電所木質バイオマス混焼の
実施
2008.1 京都議定書第1約束期間開始
(∼2012.12)
2007.5 環境配慮契約法制定
2008.7 主要8カ国北海道洞爺湖サミッ
ト(主要国首脳会議)
2008.6 生物多様性基本法制定
2008.10 国内クレジット制度運用開始
2009.11 日本の温室効果ガス削減中期目標を 2009.4 水島発電所1号機LNGコンバインド発電
設備営業運転開始
表明(2020年に1990年比▲25%)
2010 2010.10 生物多様性条約第10回締約国
会議(COP10)
名古屋議定書採択
2011.8 電気事業者による再生可能エネル
ギー電気の調達に関する特別措置
法(固定価格買取制度)制定
2011.2 三隅発電所・新小野田発電所で林地残
材バイオマス石炭混焼発電実証試験を
開始
2011.12 福山太陽光発電所営業運転開始
2012.6 国連持続可能な開発会議(リオ
+20)
2013.11日本の温室効果ガス削減中期目標を
2013.10 水銀に関する水俣条約採択
見直し(2020年に2005年比▲3.8%)
2014.11 気候変動に関する政府間パネ 2014.4 新たなエネルギー基本計画閣議決定 2014.4 玉島発電所1号機 LNG発電設備営業運
転開始
ル(IPCC)第5次評価報告書統
2014.11 環境配慮型コンクリート CO2-SUICOM
合報告書公表
が地球温暖化防止活動環境大臣表彰
を受賞
2014.12 宇部太陽光発電所営業運転開始
2015.12 気候変動枠組条約第21回締約 2015.6 水銀による環境の汚染の防止に関す 2015.2 エア・ウォーター&エネルギア・パワー
国会議 (COP21)
る法律制定
山口(株)設立
パリ協定採択
2015.7 約束草案(日本の温室効果ガス削減 2015.9 隠岐諸島におけるハイブリッド蓄電池シ
目標:2030年度に2013年度比
ステム実証事業の開始
▲26%)を国連へ提出
2015.12 中国電力グループ環境行動計画策定
2016.5 地球温暖化対策計画閣議決定
2016.2 電気事業低炭素社会協議会へ参画
2016.4 大崎クールジェン(株)においてCO2分
離・回収型IGCC実証事業に着手
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資料編 報告集計対象一覧
イームル工業㈱
㈱小月製鋼所
ハウスプラス中国住宅保証㈱
中国電機製造㈱
大崎クールジェン㈱
㈱中電工
水島エルエヌジー㈱
㈱福利厚生倶楽部中国
瀬戸内共同火力㈱
㈱エネルギア介護サービス
㈱アドプレックス
中国高圧コンクリート工業㈱
㈱エネルギア・ロジスティクス
テンパール工業㈱
中電技術コンサルタント㈱
㈱電力サポート中国
㈱パワー・エンジニアリング・
アンド・トレーニングサービス
㈱エネルギア・ソリューション・
アンド・サービス
㈱エネルギア・ビジネスサービス
㈱エネルギア・コミュニケーションズ
中電環境テクノス㈱
中国企業㈱
中国計器工業㈱
環境データ
中電プラント㈱
中電工業㈱
●報告対象組織の範囲(グループ会社)
工場・物流部門での
燃料使用量
● ● ● ● ● ● ●
●
●
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特定フロン等使用量*1
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社員環境教育の受講率
● ● ● ● ● ● ●
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PRTR取扱化学物質
排出量*3
− − ● − ● − −
●
−
− − − ● ● ● − ● − ● − − ● − ● ●
火力発電所環境負荷
データ
− − − − − − −
−
−
− − − − − − − ● − − − − − − − −
環境会計
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●
●
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*2
廃棄物再資源化率
事務用紙使用量
オフィス電気使用量
*1 「-」は,ビルのテナントに入っており,各グループ会社が管理すべき第一種特定製品を有していないため,集計を実施していない。
*2 「-」は,ビルのテナントに入っており,詳細の把握が困難であるため,集計を実施していない。
*3 PRTR法の対象業種となるグループ会社を対象に集計を実施している。
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資料編 算定基準一覧
指標
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算定方法
発電燃料
発電所で発電のために消費した燃料の使用量(重油には,内燃力発電分を含む)。
発電用水
火力・原子力発電所で発電のために使用した上水および工業用水の使用量(冷却水として使用する海水
は含まない)。
燃料採掘・輸送に伴う
CO2排出量
・燃料採掘・輸送に伴うCO2排出量(kg-CO2/kWh)=発電電力量(送電端)×CO2排出原単位
・CO2排出原単位は,電力中央研究所報告「日本の発電技術のライフサイクルCO2排出量評価
(2010年7月)」の排出原単位
オフィス・工場等での
CO2排出量
電気使用量(当社発電分を除く),燃料使用量,自動車燃料使用量,水使用量に各CO2排出係数を乗
じて算出
・電気…平成27年度 経済産業省・環境省告示第19号
・燃料… 算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧(環境省ホームページ)
・水…家庭からの二酸化炭素排出量算定用排出係数一覧(環境省)
CO2排出量
・地球温暖化対策の推進に関する法律(温対法)等に基づき国が公表した「電気事業者ごとの実排出係
数及び調整後排出係数の算出及び公表について」により算定(自社発電分だけでなく,他社購入電力
量分を含む)。
・調整後排出量(kg-CO2)=調整前排出量(実排出量)−CO2排出クレジット償却量+固定価格買取
調整CO2排出量
CO2排出原単位
CO2排出原単位(kg-CO2/kWh)=CO2排出量/販売電力量
・調整前の場合は,調整前排出量(実排出量)で計算,調整後の場合は,調整後排出量で計算。
原子力発電所設備利用率
原子力発電所設備利用率(%)=原子力発電電力量/(原子力発電所定格出力×暦日時間数)
発電所熱効率
(低位発熱量基準)
・火力発電電力量(発電端)×熱量換算係数/使用燃料の熱量(低位)
・使用燃料の熱量(低位)=使用燃料の熱量(高位)×総合エネルギー統計の換算係数
特定フロン等の排出量
特定フロン等排出量(t)=機器に充填されている特定フロン等の量−点検時等における特定フロン等
の回収・適正処理量
・温対法の算定にあわせて暦年で算定。
廃棄物発生量・再資源化率
・廃棄物再資源化率(%)=(一般廃棄物再資源化量+産業廃棄物再資源化量)/(一般廃棄物発生量
+産業廃棄物発生量)
・直営工事や発電所の運転,元請けとなる請負工事などにより自社が排出事業者となる産業廃棄物およ
び,事業所等のオフィスから発生する一般廃棄物が対象。
石炭灰有効利用率
石炭灰の有効利用率(%)=石炭灰有効利用量/石炭灰発生量
SOx排出原単位
・SOx排出原単位(g/kWh)=SOx排出量/火力発電電力量
・SOx排出量:燃料中の硫黄量及び脱硫装置による除去量から算定
NOx排出原単位
・NOx排出原単位(g/kWh)=NOx排出量/火力発電電力量
・NOx排出量:計測機器による測定値
PCB廃棄物処理量
・PCB処理施設による受け入れが可能になったもので,当年度に処理が完了した量
・高濃度PCB廃棄物…中間貯蔵・環境安全事業(株)〔JESCO〕へ委託・処理したもの
・低濃度PCB廃棄物…当社リサイクルセンターおよび社外の無害化処理認定施設で処理したもの
PRTR法対象物質の取り
扱い量・排出量・移動量
・PRTR法で規定される対象物質の取り扱い量・排出量・移動量について,「PRTR排出量等算出マ
ニュアル」(経済産業省・環境省)および「電気事業における化学物質管理促進法対象化学物質の排
出量・移動量推計マニュアル」(電気事業連合会)に基づき取扱量,排出量および移動量を算出。
・対象物質の取り扱い量がPRTR法に基づく規定数量以上ある当社事業所およびグループ会社の集計
量。
社員の環境教育受講率
社員の環境教育受講率(%)=2015年度に環境教育を受講した社員数/2015年度の環境教育の受講対象
社員数(出向者を除く)
環境会計
・環境省「環境会計ガイドライン2005年版」および「環境管理会計手法ワークブック」(経済産業省)
を参考に,環境保全を目的とした取り組みに起因して当社およびグループ会社が負担したコスト(投
資額と費用額)とその取り組みによる効果の集計。
オフィスの電気使用量の低
減率
オフィス電気使用量の低減率(%)=1−(2015年度直近3カ年平均使用量/2010年度直近3カ年平均
使用量)
事務用紙使用量の低減率
事務用紙使用量の低減率(%)=1−(2015年度の事務用紙使用量/2010年度の事務用紙使用量)
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第三者による保証
当社は,環境に関する情報の信頼性を高めるため,株式会社トーマツ審査評価機構による第三者保証を受
けています。
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環境報告ガイドラインとの対照表
環境報告ガイドライン(2012年版)において示された「記載する情報・指標」「重要性がある場合に記載
する情報・指標」に従い記載した項目について,該当するページを記載しています。
●環境報告ガイドラインとの対照表
環境報告ガイドラインの記載項目
該当ページ
Ⅰ.環境報告の基本的事項
1.報告にあたっての基本的要件
(1)対象組織の範囲・対象期間
P1
(2)対象範囲の捕捉率と対象期間の差異
P1,55,67
(3)報告方針
P1,70
(4)公表媒体の方針等
2.経営責任者の緒言
P1
P2
3.環境報告の概要
(1)環境配慮経営等の概要
P3
(2)KPIの時系列一覧
P4
(3)個別の環境課題に関する対応総括
P4
4.マテリアルバランス
P5
Ⅱ.「環境マネジメント等の環境配慮経営に関する状況」を表す情報・指標
1.環境配慮の方針,ビジョン及び事業戦略等
(1)環境配慮の方針
P3
(2)重要な課題,ビジョン及び事業戦略等
P4
2.組織体制及びガバナンスの状況
(1)環境配慮経営の組織体制等
P55
(2)環境リスクマネジメント体制
P53∼56
(3)環境に関する規制等の遵守状況
P56
3.ステークホルダーへの対応の状況
(1)ステークホルダーへの対応
P3,4,39∼41,47∼51,62
(2)環境に関する社会貢献活動等
P3,4,47∼51
4.バリューチェーンにおける環境配慮等の取組状況
(1)バリューチェーンにおける環境配慮の取組方針,戦略等
P62
(2)グリーン購入・調達
P62
(3)環境負荷低減に資する製品・サービス等
P16,20,22∼25,37,39∼45,62,63
(4)環境関連の新技術・研究開発
P7,13,16,23,24,29,41
(5)環境に配慮した輸送
P5,61
(6)環境に配慮した資源・不動産開発/投資等
P3,27,34∼37
(7)環境に配慮した廃棄物処理/リサイクル
P3,4,20∼25,61
Ⅲ. 「事業活動に伴う環境負荷及び環境配慮等の取組に関する状況」を表す情報・指標
1.資源・エネルギーの投入状況
(1)総エネルギー投入量及びその低減対策
P5,7∼15
(2)総物質投入量及びその低減対策
P5
(3)水資源投入量及びその低減対策
P5,60
2.資源等の循環的利用の状況(事業エリア内)
P21,22
3.生産物・環境負荷の産出・排出等の状況
(1)総製品生産量又は総商品販売量等
P5
(2)温室効果ガスの排出量及びその低減対策
P3∼5,7∼18
(3)総排水量及びその低減対策
P3,5,28
(4)大気汚染,生活環境に係る負荷量及びその低減対策
P3,5,28,30
(5)化学物質の排出量,移動量及びその低減対策
P3,32
(6)廃棄物等総排出量,廃棄物最終処分量及びその低減対策
P3∼5,21,22,33
(7)有害物質等の漏出量及びその防止対策
P3∼5,31∼33
4.生物多様性の保全と生物資源の持続可能な利用の状況
P3,34∼37
Ⅳ.「環境配慮経営の経済・社会的側面に関する状況」を表す情報・指標
1.環境配慮経営の経済的側面に関する状況
(1)事業者における経済的側面の状況
(2)社会における経済的側面の状況
2.環境配慮経営の社会的側面に関する状況
P58,59
-
Ⅴ.その他の記載事項等
1.後発事象等
(1)後発事象
(2)臨時的事象
2.環境情報の第三者審査等
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P69
70
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