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佐賀市母子家庭等実態調査結果報告書 【 PDFファイル:3.33 MB 】
佐賀市母子家庭等実態調査 結果報告書 …佐賀市ひとり親家庭等総合支援計画策定に向けて… 佐賀市教育委員会こども教育部こども家庭課 平成26年10月 資料1 佐賀市母子家庭等実態調査の概要 ≪目 的≫ 佐賀市のひとり親家庭の生活実態や福祉行政に関する意見等を把握し、母子家庭及 び父子家庭等への総合的な支援策を定める「ひとり親家庭等総合支援計画」策定に資 する情報を収集する。 ≪実施方法≫ 児童扶養手当受給世帯及びひとり親家庭等医療費助成世帯の母及び父に無記名によ るアンケートを郵送し、平成26年度現況届の手続きで来庁される際に回収を行った。 ≪実施期間≫ 平成26年8月6日~8月 31 日 ≪対象者≫ 対 象 者 母子 父子 合計(人) 児童扶養手当及びひとり親家庭等医療費助成世帯 2,302 155 2,457 児童扶養手当のみ 253 25 278 ひとり親家庭等医療費助成のみ 合 計 393 22 415 2,948 202 3,150 ≪回収状況≫ 対 象 者 送付数 回収数 回収率(%) 母子家庭 2,948 1,745 59.2 父子家庭 202 97 48.0 *世帯区分不明 ― 92 ― 合 計(世帯区分不明含む) 3,150 1,934 61.4 【有効回答数】合計 3,150 1,842 58.5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・目 次・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 世帯の状況…………………………………………………………………………………P3 母子(父子)家庭になった当時の状況…………………………………………………P4 住居の状況…………………………………………………………………………………P11 仕事の状況…………………………………………………………………………………P13 家計の状況…………………………………………………………………………………P17 子どもの状況………………………………………………………………………………P24 生活等の状況………………………………………………………………………………P27 健康について………………………………………………………………………………P31 県・市等の施策について…………………………………………………………………P34 2 世帯の状況 問 1 8 月 1 日現在のあなたの年齢は、おいくつですか。 今回の回答者の中では、母子家庭、父子家庭ともに「40 歳代」の割合が最も多く、次い で「30 歳代」となっています。30 歳~40 歳代を合わせると母子家庭では 77.7%、父 子家庭においては 81.4%と高い状況です。 20歳~24歳 25~29歳 20歳未満 3.4% 8.2% 0.5% 無回答 0.2% 60歳以上 0.1% 30歳代 37.2% 母子 40歳代 40.5% 50歳代 9.9% n=1745 nn=1 20歳~24歳 20歳未満 25~29歳 3.1% 0% 3.1% 無回答 60歳以上 1.0% 2.1% 30歳代 37.1% 父子 40歳代 44.3% 50歳代 9.3% n=97 問 2 あなたの子どもを就学等の状況別に記入してください。同居、別居は問いません。 母子家庭、父子家庭ともに「小学生」の子どもをもつ割合が最も多く、次いで「中学生」 「高校生」 「未就学児」の順となっています。特に、母子家庭では、父子家庭に比べ未就学 児の割合が高い状況です。 前回と比較すると母子家庭ではほぼ同様の結果である一方、父子家庭では「中学生」の 割合が増加しています。 未就学児 24.5 % 11.3 % 40.8 % 小学生 28.0 % 33.0 % 中学生 27.4 % 高校生 短大・高専 大学生 専修学校・各種学校 就労 2.3 % 1.0 % 4.2 % 3.1 % 2.8 % 5.2 % 6.2 % 2.1 % その他(無職等) 3.6 % 0.0 % 20歳以上 4.1 % 無回答 33.0 % 母子 父子 9.7 % 0.4 % 0.0 % 母子n=1745 父子n=97 3 46.4 % 問 3 あなたは現在、どなたと同居していますか。 子どもとそれ以外の同居者がいると回答した方のうち、育児等の協力を期待できる「あ なたの父母」と回答した方は父子家庭では 54.3%と半数以上みられますが、母子家庭では 26.7%と低い状況となっています。 母子(父子)家庭になった当時の状況 問 4 あなたが母子家庭または父子家庭になったときの年齢は何歳代でしたか。 母子家庭では、 「30 歳代」の割合が 43.9%と前回(母子家庭 45.5%)と同様に最も高 く、次いで「20 歳代」34.8%「40 歳代」16.7%となっています。 父子家庭も「30 歳代」の割合が 50.5%と前回(父子家庭 43%)と同様に最も高く、 次いで「20 歳代」23.7%「40 歳代」16.5%となっています。 60歳以上 0% 無回答 1.1% 50歳代 1.3% 10歳代 2.2% 20歳代 34.8% 母子 30歳代 43.9% n=1745無回答 10歳代 2.1% 父子 40歳代 16.7% 60歳以上 1.0% 50歳代 3.1% 20歳代 23.7% 30歳代 50.5% 40歳代 16.5% n=97 4 3.1% 問 5 あなたが母子家庭または父子家庭になった理由は何ですか。(1 つだけ) 母子家庭、父子家庭とも「離婚」の割合が圧倒的に高く、前回(母子家庭 89.7%、父子 家庭 84.7%)と同様の傾向がみられています。 母子家庭では、 「未婚の母」が 9.1%と前回(母子家庭 8%)より増加しています。また、 病死や事故等による死別も 5.5%みられ、前回(母子家庭 0.5%)より増加しています。 問 6 問 5 で①離婚とお答えになられた方におたずねします。離婚の主な理由は何ですか。 (1 つだけ) 離婚の主な理由は、 「性格の不一致」の割合が母子家庭で 25.4%、父子家庭で 54.1%と 最も高い状況です。 また、母子家庭では「借金問題」が 22.1%、 「夫婦間の暴力」10.8%と離婚後も多くの 支援が必要な理由が目立っており、適切な支援につなげることができる相談支援体制の充 実が必要です。 子育ての考え方の 親族との折り合いが 悪い 4.3% 相違 2.0% 母子 性格の不一致 25.4% 借金問題 22.1% 夫婦間の暴力 異性問題 10.8% 15.0% その他 9.9% 無回答 10.5% n=1460 子育ての考え方の 親族との折り合いが 相違 2.4% 悪い 5.9% 夫婦間の暴力 0% 父子 借金問題 4.7% 性格の不一致 54.1% 異性問題 17.6% その他 無回答 10.6% 4.7% n=85 5 問 7 あなたが母子家庭または父子家庭になる前の住所地はどこでしたか。 母子家庭、父子家庭とも前住所地は、「佐賀県内」が 80%以上となっています。 問 8 あなたが母子家庭または父子家庭になった当時、困ったことは何ですか。 (3 つまで) 母子家庭、父子家庭とも「生活費」が 78.6%、58.8%と最も高い結果となっています。 次いで、母子家庭は「仕事」50.3%「子育て」33.4%、父子家庭は「子育て」56.7%、 「仕事」47.4%の割合が高くなっています。 また、母子家庭では、 「住居」が 21.8%と父子家庭と比較すると高くなっており、離婚 後の住居の確保について、支援の必要性が高いことがうかがえます。また、父子家庭では 「家事」の割合が 30.9%と高く父子家庭への家事支援の必要性が高い状況となっていま す。 6 問 9 あなたが母子家庭または父子家庭になった直後、親族や友人等から何らかの援助を 受けたことがありますか。 ひとり親家庭になったときに何らかの援助を「受けたことがある」と答えたのは、母子 家庭で 49.3%、父子家庭で 41.2%となっており、父子家庭では「受けたことがない」の 割合が 55.7%と高くなっています。 無回答 6.4% 受けたことがある 49.3% 母子 受けたことがない 44.3% n=1745 無回答 3.1% 受けたことがある 41.2% 父子 受けたことがない 55.7% n=97 問 10 問 9 で①受けたことがあると答えた方におたずねします。誰からどのような援助 を受けたかについて、該当する欄すべてに○をつけてください。 (1)生活費の援助 母子家庭、父子家庭ともに「同居の家族」、「別居の家族」など親族からの援助を受けて いる方が多くなっていますが、特に母子家庭では「別居の家族」から援助を受けている割 合が父子家庭より高くなっています。 同居の家族 20.0% 別居の家族 友人 近所の人 職場 その他 15.0% 0% 23.3% 27.3% 1.4% 母子 0% 0% 父子 0.1% 0% 0% 母子n=860 父子n=40 2.0% 7 (2)住宅の援助 母子家庭では「同居の家族」から援助を受けている割合が父子家庭より高くなっていま す。 同居の家族 別居の家族 友人 近所の人 職場 その他 29.9% 17.5% 7.5% 12.6% 0.7% 0% 母子 0% 0% 父子 0.1% 0% 母子n=860 父子n=40 1.5% 0% (3)子どもの世話 母子家庭、父子家庭ともに「同居の家族」、「別居の家族」から援助を受けている方の割 合が高く、特に父子家庭では援助を受けている割合が約半数に及んでいます。子どもの世 話については家族だけでなく、 「友人」や「近所の人」等周りの様々な方々から援助を受け ていることがうかがえます。 37.7% 同居の家族 47.5% 43.7% 別居の家族 友人 5.0% 近所の人 2.8% 5.0% 職場 2.3% 0% その他 2.2% 2.5% 50.0% 12.3% 母子 父子 母子n=860 父子n=40 (4)家事の援助 父子家庭のほうが同居や別居の「家族」から家事の援助を受けている割合が高くなって います。 29.3% 同居の家族 19.9% 別居の家族 42.5% 30.0% 1.6% 0% 母子 近所の人 0.2% 0% 父子 職場 0.5% 0% 友人 その他 0.7% 2.5% 母子n=860 父子n=40 8 問 11 あなたが母子家庭または父子家庭になったとき、どのような仕事についていました か。 ひとり親となった当時の就業形態は、母子家庭では、「常時雇用」より「臨時雇用など」 の割合が高くなっており、当時は「仕事についていなかった」割合が 25.6%と父子家庭の 3.1%に比べかなり高くなっています。父子家庭では「常時雇用」が 54.6%で最も高く、 次いで「自営業等」が 20.6%となっており、母子家庭と父子家庭の就業形態に大きな差が あることが分かります。 問 12 問 11 で①常時雇用、②臨時雇用・パート、③自営業、④内職と答えた方におたず ねします。母子家庭または父子家庭になったことをきっかけに転職しましたか。 (1 つだけ) ひとり親家庭になったことをきっかけに「転職した」割合は、父子家庭は 18.2%に対し て母子家庭は 40.6%と高い状況となっています。一方で父子家庭では「転職していない」 割合が 73.9%と高く、ひとり親になったことによる就業への影響は母子家庭より少ないこ とが分かります。 9 問 13 問 12 で①転職したと答えた方におたずねします。転職した主な理由は何ですか。 (1 つだけ) 母子家庭では「収入が少ない」が最も高く、父子家庭では「子育てや家事、育児等に不都 合」の割合が母子家庭より高くなっています。 問 14 問 12 で①転職したと答えた方におたずねします。求職活動を行った際に困ったこ とはありましたか。 (いくつでも) 母子家庭、父子家庭ともに「求人自体が少ない」という回答が 3 割前後みられています。 また、母子家庭では求職活動の際に企業側から「小さい子どもがいることを問題にされた」 39.1%が最も高く、次いで「ひとり親家庭であることを問題にされた」18.4%となってい ます。一方、 「年齢制限があった」25%「資格・技能があわなかった」18.8%などは父子 家庭の方が高い割合となっており、職業経験が比較的豊富な父子家庭においても就業支援 のニーズが高いことがうかがえます。 10 住居の状況 問 15 あなたの現在の住居はどれですか。(1 つだけ) 父子家庭は、母子家庭に比べ持ち家に住んでいる割合が約 2 倍となっています。一方、 母子家庭の 36.1%が民間賃貸住宅に住んでおり、 「公営住宅」「公社・公団住宅」 「社宅な ど」の賃貸の割合を合わせると 59.7%となっています。 母子家庭、 父子家庭ともに持ち家の割合が前回調査(母子家庭 30.5%、父子家庭 63.9%) と比べ半減しています。 問 16 現在の住居を変わりたいと思いますか。(1 つだけ) 「変わりたいと思う」という方は、母子家庭で 37%、父子家庭で 20.6%となっており 前回( 「転居予定」及び「転居したいがきない(できそうにない) 」が母子家庭 46.5%、父 子家庭 22.2%)に比べ減少しています。 「変わりたいと思わない」割合(母子家庭 37.5%、 父子家庭 55.7%)も前回(母子家庭 49.3%、父子家庭 75%)に比べ母子家庭、父子家 庭ともに減少しています。 これは、前回調査における「転居したいができない(できそうにない) 」に代わる選択肢 として「どちらでもない」と回答された可能性があり、このことを考慮しながら住宅確保 のための支援にあたることが必要と思われます。 11 問 17 問 16 で①変わりたいと思うと答えた方におたずねします。(1 つだけ) (1)変わりたい主な理由は何ですか。 母子家庭においては、 「家賃が高い」という理由が最も多く、経済的な負担感がうか がえます。また。父子家庭においては、「建物が古い・設備が悪い」という理由が最も 多く、それぞれのひとり親家庭等の状況によって、転居したい理由は異なっています。 (2)どのようなところへ変わりたいですか。 (1 つだけ) 母子家庭、父子家庭とも、 「公営住宅」への関心が高く生活支援において住宅確保の ための支援は重要な役割を担っている状況がうかがえます。 また、父子家庭では「持ち家」を希望する割合が最も高くなっています。 12 仕事の状況 問 18 あなたは現在、どのような仕事についていますか。(1 つだけ) 母子家庭では「常時雇用」より「臨時職員など」の割合が高くなっています。一方父子 家庭では「常時雇用」が 55.7%で最も高く次いで自営業が 22.7%となっています。 全体としては母子家庭、父子家庭ともに前回と同様な比率となりましたが「仕事につい ていない」割合は前回(母子家庭 9.3%、父子家庭 5.6%)と比べるとともに増加していま す。 問 19 あなたの現在の平均月収(就労収入に限る)はどれくらいですか。 (1 つだけ) 母子家庭の収入は、15 万円未満が合わせて 70%、そのうち 10 万円未満が 26.8%と いう割合になっています。一方父子家庭では、 「20 万円~30 万円」という割合が 36%と 最も高く、10 万円未満は 5.9%と経済面において母子家庭と大きな開きがあることがわか ります。 13 問 20 あなたは現在、転職する意思がありますか。(1 つだけ) 母子家庭、父子家庭ともに過半数の方が「現在の仕事を続けたい」と考えています。し かし、母子家庭の 33%、父子家庭の 23.2%が「仕事を変えたい」と回答していることか ら就業支援の必要性が高いことがうかがえます。 問 21 問 20 で②仕事を変えたいと答えた方におたずねします。 (1)仕事を変えたい理由は何ですか。(1 つだけ) 母子家庭、父子家庭ともに「収入がよくない」ため転職を考える方の割合が最も多くな っています。次いで、 「労働時間があわない」「子育てや家事、育児等に不都合」と回答す る方の割合がともに高く仕事と家事・育児の両立の困難さがうかがえます。 14 問 21 問 20 で②仕事を変えたいと答えた方におたずねします。 (2)どのような仕事に変わりたいですか。(1 つだけ) 母子家庭では「事務関係」 「専門技術を活かした仕事」「単純労働的な仕事」という順で 転職先の希望があります。 父子家庭では「専門技術を活かした仕事」 「サービス関係」 「販売関係」 「単純労働的な仕 事」の順で高い割合となっています。 問 22 問 18 で⑤仕事についていないと答えた方におたずねします。 仕事についていない理由は何ですか。(1 つだけ) 母子家庭、父子家庭ともに「就職活動中」が最も高く、次いで母子家庭では「自分が病 気・病弱で働けない」 「子どもの育児や世話のため」という回答が多い結果となっています。 父子家庭では「仕事につくための技能等を習得中」とする回答が 14.3%と高い一方で「自 分の希望にあった仕事がない」との回答も同割合みられることからマッチングを行う等の 就業支援の必要性が高いことがうかがえます。 15 問 23 現在お持ちの資格・免許及び今後取得したい資格・免許について、該当するものす べてに○をつけてください。(すべて) (1)現在持っている 母子家庭、父子家庭ともに「運転免許」を所持しているという割合が最も高く、母子家 庭では「パソコン」 「簿記」という事務系の資格を持っている方の割合が多くなっています。 父子家庭では特定の資格、免許をもっていると回答する方は多くありませんでした。 (2) 今後取得したい 母子家庭では「パソコン」 「医療事務」という事務系の資格を希望する方の割合が多く、 次いで介護・医療関連の資格が人気となっています。父子家庭では「特になし」と回答す る方が多く資格・免許の取得希望は低い結果となっています。 16 問 24 家庭と仕事の両立を図るため、情報通信技術(ICT)等を活かした在宅就業につ いておたずねします。該当するものをお選びください。(1 つだけ) 母子家庭では関心があると回答した方が 55.2%と過半数を超えた一方で父子家庭では 35%という結果でした。在宅就業に関しては、母子家庭でのニーズが高いという結果とな っています。 家計の状況 問 25 あなたの世帯全体の平成 25 年の年間総収入(就労収入のほか、児童扶養手当、養 育費、生活保護、各種年金等すべての収入を含む)はどれくらいですか。(1 つだけ) 年間収入が 200 万円未満の世帯の割合は、母子家庭が 58.1%に対し、父子家庭では 30.9%と母子家庭の割合が約 2 倍高い状況となっています。また、前回(母子家庭 65.7%、 父子家庭 27.8%)に比べて母子家庭では減少していますが父子家庭では増加しています。 一方で 400 万円以上の世帯の割合は父子家庭 11.3%に対して母子家庭 3.9%となってい ます。 17 問 26 将来のあなた自身や子どもにかかる費用について、計画を立てていますか。 (1 つだけ) 母子家庭、父子家庭ともに半数以上の方が将来の計画を「ほとんど立てていない」 「全く 立てていない」という結果となりました。 計画を「具体的に立てている」という割合は母子家庭で 3.3%、父子家庭で 4.1%といず れも低い割合でした。 子どもの年齢別に見ても有意差はありませんでした。 問 27 問 26 で③ほとんど立てていないまたは④全く立てていないを選んだ方、それは、 どのような理由からですか。(1 つだけ) 母子家庭、父子家庭ともに「今の生活に余裕がない」という割合が約 80%と最も高い状 況です。 一方で「何にいくらかかるか分からない」という方が母子家庭 15.4%、父子家庭 12.2% あるため、ライフプランに関する相談支援体制を更に周知していく必要があります。また、 子どもの年齢や人数、家計の状況に応じて早い段階から少しずつ貯蓄ができるよう啓発し ていく必要があります。 18 問 28 あなたは現在、生活保護を受給していますか。 母子家庭は父子家庭より生活保護を「受給している」という方が多い状況です。 問 29 この 1 年間に次のようなことがありましたか。該当するものを選んでください。 (いくつでも) 母子家庭、父子家庭とも「貯金の取り崩し」を行った割合が最も高くなっています。母 子家庭では「親族等からの経済的援助」 「公共料金、家賃等の滞納」、父子家庭では「借金」 「親族等からの経済的援助」の割合が次いで高い結果となっています。 母子家庭では、 「副業を増やす・転職」した割合が 10%あり、心身ともに大きな負担が かかっている状況がうかがえます。 19 問 30 あなたの離別した夫(妻)との間に養育費の取り決めをしていますか。 (1 つだけ) 養育費の取り決めについては、母子家庭の 34.3%が「取り決めをしている」とした一 方で 60.2%が「取り決めをしていない」という結果になりました。 父子家庭では「取り決めをしている」割合が 10.6%、「取り決めをしていない」割合が 83.5%となり、 「取り決めをしている」割合は母子家庭、父子家庭とも前回(母子家庭 43%、 父子家庭 16.4%)より減少した結果となっています。 問 31 問 30 で①取り決めをしていると答えた方におたずねします。 (1 つだけ) 母子家庭では「調停・裁判」での取り決めが最も高い割合となっています。これは、前 回(母子家庭 33.3%)より増加しており、 「公正証書を作成した」割合とあわせて 60.4% の人が拘束力があり確実な方法で取り決めを行っています。一方で、「口約束」「当人同士 で書面を交わした」割合も 39.1%と高く、確実に養育費を取得するため引き続き啓発と相 談支援の取り組みを行っていく必要があります。父子家庭においては「口約束」の割合が 55.6%と高くなっています。 20 問 32 問 30 で②取り決めをしていないと答えた方におたずねします。(1 つだけ) 母子家庭、父子家庭とも取り決めを行っていない理由は「配偶者に支払う意思や能力が ないと思った」が最も多く、前回(母子家庭、父子家庭とも 47.9%)と同様の結果になっ ています。 次いで「相手との関係を断ちたい」となっており、子どもの養育を第一に考え、より良 い選択が出来る方法について相談できる体制を周知し、啓発していく必要があります。 問 33 あなたの離別した夫(妻)から養育費を受給していますか。(1 つだけ) 離別した夫(妻)から養育費を受けている、もしくは受けたことがある方は、母子家庭 30.1%、父子家庭 3.5%となっています。 養育費を現在も受けている方は、その取り決め方法として、 「公正証書を作成した」 (59.8%)が最も高く、次いで「調停・裁判」 (53.3%)となっています。 「当人同士で書 面を交わした」 (42.8%) 、 「口約束」 (41.9%)等、私的な取り決めであっても 40%以上 の方は養育費を受給しています。一方、 「取り決めはしたが、受けたことがない」割合は、 「口約束」 「当人同士で書面を交わした」の割合が高くなっています。養育費の取り決めに ついて、より確実な方法を選択できるよう、啓発に努める必要があります。 21 問 34 問 33 で①現在も受けている、②受けたことがあるが今は受けていないと答えた 方におたずねします。養育費の額は決まっています(した)か。(1 つだけ) 養育費を現在も受けている、もしくは受けたことがある方のうち、母子家庭 83.9%、父 子家庭 66.7%はその額が「決まっている(いた) 」と答えています。 22 問 35 問 34 で①決まっている(いた)と答えた方、その額(月額)はいくらですか。 子ども一人あたりではなく、合計額でお答えください。(1 つだけ) 養育費の額は母子家庭では「1 万円~3 万円未満」が 43.2%と最も高く、次いで「3~ 5 万円未満」となっています。養育費の取り決めをしている母子家庭のうち、ひと月に受 ける養育費の額は 5 万円未満が約 8 割という状況です。 5~7万円未満 13.1% 1万円未満 1.5% 母子 1~3万円未満 43.2% 7~10万円未満 3.6% 無回答 1.9% 3~5万円未満 35.0% 10万円以上 1.7% 父子 1万円未満 50.0% 1~3万円未満 50.0% 母子n=412 父子n=2 問 36 養育費についての相談を誰にしましたか。 (いくつでも) 養育費の取り決めについて相談した相手は、母子家庭では「親族」が 25.9%で最も高く、 次いで「家庭裁判所」13.5%となっています。父子家庭では、相談した割合が全体として 低く、 「家庭裁判所」が 5.9%、 「親族」4.7%みられますが、 「誰にも相談していない」が 母子家庭の 37.7%に比べて高く、64.7%となっています。養育費に関する相談窓口、相 談機関の周知を図ることが必要です。 23 子どもの状況 問 37 あなたの子どもの進学をどこまで希望していますか。(1 つだけ) 子どもの進学について、母子家庭では「大学(大学院) 」32.5%が最も高く、次いで「高 等学校」32.3%、父子家庭では、 「高等学校」が 35.1%と最も高く、次いで「大学(大学 院) 」22.7%となっています。母子家庭、父子家庭ともに高等学校以上の進学を希望して います。 問 38 子どもを学習塾等(家庭教師等を含む)に通わせていますか。 (1 つだけ) 子どもを学習塾に通わせている人は母子家庭で 18.8%、父子家庭で 22.7%となってい ます。 母子 はい 18.8% いいえ 76.8% 無回答 4.4% n=1745 父子 はい 22.7% いいえ 67.0% 無回答 10.3% n=97 24 問 39 無償で子どもに勉強を教える場所が提供されれば、利用されますか。(1 つだけ) 無償で子どもに勉強を教える場所があれば「利用する」は、母子家庭 78.7%、父子家庭 60.8%と、高い割合となっています。 利用する 78.7% 母子 利用しない 無回答 14.7% 6.6% n=1745 利用する 60.8% 父子 利用しない 28.9% 無回答 10.3% n=97 問 40 問 39 で①利用すると回答した方、その条件は何ですか。(いくつでも) 利用の条件としては「場所(自宅や学校からの便が良い)」が母子家庭で 89.8%、父子 家庭で 84.7%と最も高く、次いで「教え方がわかりやすい」が母子家庭で 57.7%、父子 家庭で 35.6%となっています。 89.8% 84.7% 場所 57.7% 教え方が分かりやすい その他 特になし 35.6% 5.5% 6.8% 1.7% 0.0% 母子 無回答 父子 0.8% 6.8% 母子n=1373 父子n=59 25 問 41 高等学校以上の学校に在学している子どもがいる方におたずねします。子どもの 教育費は主に何によってまかなっていますか。 (1 つだけ) 高等学校以上の学校に在学している子どもがいる方は、子どもの教育費を「あなた自身 の収入でまかなっている」が母子家庭 30.8%、父子家庭 38.7%と最も高く、次いで「各 種資金等(母子寡婦福祉資金、奨学金、教育ローン)」が母子家庭 27.5%、父子家庭 16.1% となっています。 子どものアルバイト収入 母子 あなた自身の収入 30.8% 各種資金等 27.5% 養育費 1.1% その他 2.4% 無回答 36.2% 親戚等からの援助 1.2% 各種資金等 16.1% あなた自身の収入 38.7% 父子 n=652 無回答 38.7% 親戚等からの援助 6.5% n=31 問 42 小学校入学前の子どもがいる方におたずねします。子どもの保育は主にどなたが 行っていますか。 (1 つだけ) 小学校入学前の子どもの保育を主に行っているのは母子家庭、父子家庭ともに「保育所」 の割合が最も高く、母子家庭 42.9%、父子家庭 36.4%となっています。また、次に多い のは、母子家庭では「あなた自身」31.6%、父子家庭では「あなた自身」と「同居の家族」 が 9.1%で同率となっています。 同居の親族 2.6% 母 子 別居の親族 0.9% 幼稚園 その他 5.6% 0.9% あなた自身 31.6% 保育所 42.9% 無回答 15.5% n=427 あなた自身 9.1% 父 子 同居の親族 9.1% 保育所 36.4% 無回答 45.4% n=11 26 生活等の状況 問 43 あなたが現在悩んでいることは、どのようなことですか。(3 つまで) 現在悩んでいることは母子家庭、父子家庭ともに「生活費」の割合が最も高く、次いで 「仕事」 、「子ども」などが上位となっています。子育てをしながら仕事をし、家計を支え ることの大変さが伺えます。 問 44 あなたが現在悩んでいることについて、相談する相手は誰ですか。 (1 つだけ) 悩みについて相談する相手は、母子家庭は「友人・知人」21.8%、親族 20.5%、子ど もや家族 15.6%等であり、身近な人に相談するという方は、合わせて 57.9%みられます が、父子家庭では、親族 22.7%、友人・知人 12.4%、子どもや家族 8.2%を合わせて 43.3%とやや低い割合となっています。 一方、 「自分で解決している」が母子家庭で 13.9%、父子家庭で 23.7%、また、悩んで いるにも関わらず「相談相手がいない」と回答した方が、母子家庭で 8.2%、父子家庭で 10.3%となっています。悩みを抱えるひとり親家庭の父母が、孤立することなく気軽に相 談できるよう、相談窓口、相談機関の周知を図っていくことが必要です。 27 問 45 問 43 で②子どもと答えた方におたずねします。子どもに関する悩みはどんなこ とですか。 (3 つまで) 子どもに関する悩みでは、母子家庭、父子家庭ともに「教育・進学」、 「しつけ」、 「進学、 就職等費用の増加」が上位となっています。また、 「健康・発達」 、「就職」に関する悩みは 母子家庭が、 「食事・栄養」、 「衣服・身の回り」に関する悩みは父子家庭がやや高い割合と なっています。 また、子どもの年齢別では、未就学児においては「しつけ」が母子家庭、父子家庭とも に半数を超えており、小学生では「教育・進学」 、 「しつけ」、中高生では「教育・進学」、 「進 学、就職等費用の増加」が高い割合を占めています。 全体 しつけ 41.1% 25.9% 56.8% 教育・進学 就職 非行 健康・発達 結婚問題 18.5% 3.7% 8.7% 食事・栄養 衣服・身の回り 55.6% 11.4% 7.4% 5.9% 7.4% 2.4% 18.5% 7.4% 1.6% 0.0% 進学、就職等費用の増加 その他 無回答 33.3% 5.6% 3.7% 7.3% 22.2% 28 40.2% 母子 父子 母子n=572 父子n=27 29 問 46 問 5 で母子(父子)家庭になった理由を①離婚とされた方におたずねします。子 どもと前夫(妻)との面会について、取り決めを行いましたか。(1 つだけ) 離婚によるひとり親家庭のうち、面会交流の取り決めを行っているのは母子家庭では 27.4%、父子家庭は 24.7%といずれも低い割合にとどまっています。 無回答 4.0% 母子 行っていない 68.6% 行った 27.4% n=1460 父子 行っていない 67.1% 行った 24.7% 無回答 8.2% n=85 問 47 問 5 で母子(父子)家庭になった理由を①離婚とされた方におたずねします。子 どもと前夫(妻)との面会は、行われていますか。 (1 つだけ) 離婚によるひとり親家庭のうち、母子家庭、父子家庭とも「会わせていない」が最も多 く、半数程度みられます。一方で、「自由に会わせている」と「日を決めて会わせている」 は母子家庭 33.7%、父子家庭 30.6%となっています。 母子 自由に会わせて 日を決めて いる 会わせている 23.6% 10.1% 会わせていない 46.4% その他 14.4% 無回答 5.5% n=1460 父子 自由に会わせて 日を決めて いる 会わせている 22.4% 8.2% 会わせていない 49.4% その他 10.6% 無回答 9.4% n=85 30 問 48 問 47 で①自由に会わせている、②日を決めて会わせていると答えた方におたずね します。面会することにより、何か問題は発生していませんか。(1 つだけ) 面会交流をしている方のうち、母子家庭、父子家庭ともに大部分が面会交流による問題 は「特にない」と回答しています。一方、 「面会交流をすることで問題が発生している」と 回答したのは、母子家庭は 11.6%、父子家庭は 11.5%となっています。 健康について 問 49 あなたは、この 1 年間に健康診断を受けましたか。(1 つだけ) 母子家庭は「受けた」が 62.2%と前回(58.7%)より高い一方で、父子家庭は 56.7% と前回(66.7%)よりやや低くなっています。 「受けていない」方は母子家庭、父子家庭と もに 3 割程度みられます。 母子 受けた 62.2% 受けていない 34.3% 無回答 3.5% n=1745 父子 受けた 56.7% 受けていない 33.0% 無回答 10.3% n=97 31 問 50 問 49 で②受けていないと答えた方、その理由は何ですか。(いくつでも) 健康診断を受けていない理由は、母子家庭、父子家庭ともに「経済的な余裕がない」、 「時 間の余裕がない」が高い割合となっています。一方、 「必要と思わない」が母子家庭で 7.8%、 父子家庭は 9.4%みられており、定期的な健康診断の必要性や受診方法、料金、所要時間等 を含めた啓発が必要です。 44.4% 43.8% 時間の余裕がない 64.6% 経済的な余裕がない 34.4% 7.8% 9.4% 必要と思わない 10.0% 6.3% その他 無回答 母子 父子 3.2% 6.3% 母子n=599 父子n=32 問 51 現在のあなたの健康状態はどうですか。(1 つだけ) 「体調不調や健康不安がある」または「通院中」、「入院中」などの割合は、母子家庭は 47.9%、父子家庭は 33%にのぼります。健康に対する不安を抱えるひとり親家庭の心身 の健康を保つための支援や啓発が必要です。 母子 体調不良や健康不 安がある 31.2% 健康 46.2% 入院中 0.2% その他 1.7% 通院中 16.5% 無回答 4.2% n=1745 入院中 その他 1.0% 1.0% 父子 体調不良や健康不 通院中 安がある 9.3% 22.7% 健康 54.6% 無回答 11.4% n=97 32 問 52 ひとり親家庭になってから、どんな精神・身体的変化がありましたか。 (いくつでも) 母子家庭、父子家庭ともに「不安や孤独な気持ちになった」が最も高く、約半数にのぼ ります。また、不眠になったり、飲酒・喫煙量の増加等の変化を感じており、母子家庭の 9.1%、父子家庭の 6.2%は「自殺を考えた」と回答しています。ひとり親になった直後は 生活環境が激変し、様々な悩みや困難に直面している状況がうかがえます。 不安や孤独な気持ちになった 42.3% 49.0% 8.3% 7.2% 食欲減退した 19.7% 19.6% 不眠になった 14.7% 16.5% 飲酒や喫煙量が増えた 9.9% 8.2% やる気がなくなった 子育てのストレスを感じた 21.6% 32.1% 9.1% 6.2% 自殺を考えた 15.3% 13.4% やる気が出た 気分がすっきりした 32.3% 20.6% 母子 父子 9.2% 10.3% その他 7.0% 無回答 13.4% 母子n=1745 父子n=97 問 53 あなたは、問52の変化に対してどのような対応をしましたか。(いくつでも) 精神・身体的変化について、 「友人・知人」や「父母等親族」などに相談した割合は、母 子家庭のほうが父子家庭より高い状況です。しかし、「誰にも相談しなかった」が母子家庭 で 21.9%、父子家庭で 29.9%みられています。これは、前回(母子家庭 24.7%、父子 家庭 41.9%)より減少していますが、ひとり親になった直後の父母が様々な悩みや不安を 抱えたまま孤立することのないよう、必要なときに相談できる窓口の充実・周知が今後も 引き続き必要です。 子どもに話した 8.2% 11.9% 友人・知人に相談した 29.9% 25.6% 22.7% 父母等親族に相談した 相談機関に相談した 4.1% 2.1% 21.9% 誰にも相談しなかった 病院を受診した その他 無回答 42.0% 7.2% 2.5% 29.9% 11.3% 6.2% 母子 父子 5.6% 5.2% 母子n=1745 父子n=97 33 県・市等の施策について 問 54 あなたは、母子福祉団体(母子寡婦福祉連合会等)に加入していますか。 (1 つだけ) 「加入していない」 、 「そのような団体を知らない」と回答した方が多数みられます。 加入している 3.9% 母子 そのような団体を 知らない 49.9% 加入していない 39.6% 無回答 6.6% n=1745 加入している 0.0% 加入していない 父子 34.0% そのような団体を 知らない 51.5% 無回答 14.4% n=97 問 55 ひとり親家庭になったとき、手続きや仕組みが分かりにくい制度はありましたか。 (いくつでも) 母子家庭は「税の申告」に次いで「自分または子どもの戸籍」の割合が高くなっていま す。一方、父子家庭は「児童扶養手当」、「ひとり親家庭等医療費助成」の割合がいずれも 26.8%と最も高い状況です。前回と比べると、 「戸籍」 (母子家庭 34.5%、父子家庭 13.9%) 、 「児童扶養手当・ひとり親家庭等医療費助成」 (母子家庭 22.1%、37.5%)に関すること は減少していますが、 「税の申告」 (母子家庭 28.7%、父子家庭 29.2%)に関することは あまり変化がない状況です。これらの制度、手続きはいずれも生活に深く関わる制度であ るため、親や子に不利益が生じないよう、スムーズに手続きをすませることができるよう な支援を継続して行う必要があります。 自分または子どもの戸籍に関すること 22.5% 5.2% 年金に関すること 15.5% 12.5% 14.4% 医療保険に関すること 13.4% 児童扶養手当に関すること 税の申告に関すること 26.8% 22.7% 13.2% ひとり親家庭等医療費助成 29.7% 26.8% 7.2% 8.2% 保育園に関すること その他 21.2% 2.6% 0.0% 31.1% 特になし 13.5% 無回答 20.6% 母子n=1745 父子n=97 34 37.1% 母子 父子