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汚染基準ガイド j - ParkerHFDE

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汚染基準ガイド j - ParkerHFDE
j 汚染基準ガイド
品番: DD0000015_JP_Rev© 2011 Parker Hannifin Corporation
www.parker.com/hfde
JAPANESE
目次
はじめに....................................................................................... 2
汚染の基礎................................................................................... 3
ISOコード
(作動液汚染).................................................................. 4
提示される許容汚染レベル.............................................................. 5
ISOコード (燃料汚染).................................................................... 6
典型的なレポート:粒径.................................................................... 6
NAS 1638 テーブル........................................................................ 7
SAE AS4059 rev E テーブル............................................................ 8
GOST 17216-2001 テーブル............................................................ 9
NAV AIR 10-1A-17 テーブル.......................................................... 10
ISO/NAS/SAE コード比較テーブル.................................................. 10
PPM 変換テーブル....................................................................... 11
はじめに
本書は、汚染管理に従事するエンジニア、技術者、品質管理者を対象としたガイドブックで
す。
その目的は、液体試料向けに認可され広く使用されている清浄度仕様レベルを利用可
能にすることです。
本ガイドの表により、
ユーザーは、
ポータブル自動粒子計数器を使用して、様々なサイズでの
原料粒子カウントと様々な汚染基準の報告コード番号との関係を確認することができます。
使用する数値に関する留意点
表値には、累積カウント
(例えば、
「> 6µm」)
として定義されるものと、差分カウント
(例えば、
「6–14µm」)
として定義されるものがあります。
「µm」
で与えられる粒径のインスタンスは、ACFTD
(Air Cleaner Fine Test Dust)分布を意味し
ます。
「µm(c)」
で与えられる粒径のインスタンスは、MTD
(ISO Medium Test Dust)分布を意味
します。
すべての基準は、単位体積当たりのカウントで表記され、粒子カウントをそのまま解釈でき
るリミット値へ容易に変換可能な方法を提供します。基準の要件に留意することで、粒子カ
ウントを正確に汚染レベルへ変換することができます。
2
Parker Hannifin Corporation
日本
汚染の基礎
流体システムにおける固体汚染物質は、
そのサイズ、形状、形態、
および量が様々です。
ハイ
ドロリックシステムで最も有害な汚染物質は、通常 6~14 ミクロンであるため、裸眼では
確認できません。
下表は、一般的な物体の相対的サイズを示します。
物体
代表的なサイズ
食卓塩の粒
100 µm
人毛の直径
70 µm
ヒトの視認限界(裸眼)
製粉小麦粉
40 µm
赤血球
8 µm
バクテリア
2 µm
画像
25 µm
メモ:1 ミクロン
(μm)
は、1 ミリメートルの 1000 分の 1 に相当します
(1μm =
0.001mm)
。
汚染基準ガイド
3
JAPANESE
ISOコード
(作動液汚染)
ISO 標準 4406:1999 は、
作動液試料 100ml 当たりの粒子をカウント
(数値は累積)
すること
によって流体中の汚染物質分布状況を要約する方法を提供するものです。数字を扱いやす
くするため、下表に従って値を番号コードに変換します。
各コードは、
ハイドロリックシステムの摩耗や損傷と特に関連する代表的な粒径の
「チャネ
ル」
(4µm(c), 6µm(c),14µm(c) がある)
を評価します。
例えば、4µm(c) を超える粒子が 700 000 カウントの場合、ISO 20(700 000 は 500 000 より多
く、
1 000 000 より少ないため)
に対応します。
同様に、6µm(c) を超える粒子が 140 000 カウン
トである場合、ISO 18 に対応し、14µm(c) を超える粒子が 7 000 カウントである場合、ISO 13
に対応します。
したがって、
この流体は、20 / 18 / 13 として報告されます。
サイズ範囲のいずれかの生データにおいて、粒子が 20 カウント未満になる場合、
そのサイ
ズ範囲のスケール番号には、記号「>」
が付きます。
ISO コード
番号
4
試料 100ml 当たりの粒子数
超え
以下
24
23
22
8 000 000
4 000 000
2 000 000
16 000 000
8 000 000
4 000 000
21
1 000 000
2 000 000
20
19
18
17
16
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
500 000
250 000
130 000
64 000
32 000
16 000
8 000
4 000
2 000
1 000
500
250
130
64
32
16
8
4
2
1
1 000 000
500 000
250 000
130 000
64 000
32 000
16 000
8 000
4 000
2 000
1 000
500
250
130
64
32
16
8
4
2
Parker Hannifin Corporation
日本
提示される許容汚染レベル
ISO コード番号
システムタイプ
代表的なコンポー
ネント
感受性
23 / 21 / 17
クリアランスの大きい低圧システム
水撃ポンプ
低
20 / 18 / 15
メーカー直送の新品油圧オイルの代表的な
清浄度。
流量制御バルブ
中
長期耐用が重視されない低圧重工業システ
ムまたは用途
一般機械および移動システム
19 / 17 / 14
シリンダー
ギアポンプ/モーター
重要
中圧、
中量
給油所ノズルから供給されるディーゼル燃料 バルブおよびピストン
に対する世界燃料憲章の清浄度標準。
ポンプ/モーター
18 / 16 / 13
高品質高信頼システム
一般機械要件
非常に重要
方向制御および圧力
制御バルブ
17 / 15 / 12
高度先進システムおよび油圧トランスミッシ
ョン
比例弁
重大
16 / 14 / 11
高性能サーボおよび高圧長期耐用システム
工業用サーボ弁
重大
高性能サーボ弁
極めて重大
例えば、航空機工具など
シルトの影響を受けやすい高信頼制御シス
テム
15 / 13 / 09
研究所および航空宇宙
メモ:ISO コード番号の 3 つの数値は、
それぞれ >4µm(c) >6µm(c) および >14µm(c)
の粒子に対する ISO レベル汚染等級を表します。
汚染基準ガイド
5
JAPANESE
ISOコード (燃料汚染)
ISO 標準 4406:1999 は、
ハイドロリックシステムに加えて、燃料の汚染評価にも使用できます
(4 ページを参照)。唯一の相違点は、粒子カウントが 100ml 当たりではなく、通常ミリリッ
トル当たりで表記されることであり、元のカウントは、
おおむね 100 分の 1 となります。
ml 当たりの粒子数
ISO コード
番号
超え
以下
22
21
20
19
18
17
16
15
14
13
12
11
10
09
08
07
20 000
10 000
5 000
2 500
1 300
640
320
160
80
40
20
10
5
2.5
1.3
0.64
40 000
20 000
10 000
5 000
2 500
1 300
640
320
160
80
40
20
10
5
2.5
1.3
典型的なレポート:粒径
作動液
燃料
ISO MTD
4µ(c)
6µ(c)
14µ(c)
21µ(c)
38µ(c)
70µ(c)
ACFTD
2µ
5µ
15µ
25µ
50µ
–
ISO MTD
4µ(c)
6µ(c)
14µ(c)
21µ(c)
25µ(c)
30µ(c)
標準での規定はありませんが、工業では従来、作動液の場合は 100ml 当たり、燃料の場合
は ml 当たりで原料粒子カウントを報告します。
6
Parker Hannifin Corporation
日本
NAS 1638 テーブル
NAS 1638 清浄度基準は、
航空宇宙コンポーネント向けに米国で開発されたもので、工業
や航空宇宙の流体動力用途や、英領北海の産業で、現在も広く利用されています。
数値は、差分カウントであり、NAS クラスは通常、指定された粒径範囲に対して許容される
最大粒子カウント
(すなわち、最悪ケース)
を表す一桁の数字として報告されます
サイズ範囲
NAS クラス
(汚染上限に基づく、
100ml 当たりの粒子)
汚染基準ガイド
5–15 µm
15–25 µm
25–50 µm
50–100 µm
>100 µm
00
125
22
4
1
0
0
250
44
8
2
0
1
500
89
16
3
1
2
1 000
178
32
6
1
3
2 000
356
63
11
2
4
4 000
712
126
22
4
5
8 000
1 425
253
45
8
6
16 000
2 850
506
90
16
7
32 000
5 700
1 012
180
32
8
64 000
11 400
2 025
360
64
9
128 000
22 800
4 050
720
128
10
256 000
45 600
8 100
1 440
256
11
512 000
91 000
16 200
2 880
512
12
102 4000
182 400
32 400
5 760
1 024
7
JAPANESE
SAE AS4059 rev E テーブル
本基準は、ISO 11218 と技術的に同一です。
汚染上限(ml 当たりの粒子)
MTD
>4µm(c)
>6µm(c)
>14µm(c)
>21µm(c)
>38µm(c)
>70µm(c)
ACFTD
>2µm
>5µm
>15µm
>25µm
>50µm
>100µm
サイズコード
A
B
C
D
E
F
195
76
14
3
1
0
390
152
27
5
1
0
780
304
54
10
2
0
1 560
609
109
20
4
1
3 120
1220
217
39
7
1
6 250
2 430
432
76
13
2
12 500
4 860
864
152
26
4
25 000
9 730
1 730
306
53
8
50 000
19 500
3 460
612
106
18
100 000
38 900
6 920
1 220
212
32
200 000
77 900
13 900
2 450
424
64
400 000
15 6000
27 700
4 900
848
128
800 000
31 1000
55 400
9 800
1 700
256
16 0000
62 3000
111 000
19 600
3 390
512
320 000
125 0000
222 000
39 200
6 780
1 024
000
00
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
8
MTD
ISO11171
(校正または光学顕微鏡カウント – 投影面積等価直径に基づく粒径)
ACFTD
ISO4402
(校正または光学顕微鏡カウント – 最長寸法に基づく粒径)
Parker Hannifin Corporation
日本
GOST 17216-2001 テーブル
GOST 基準は、
ロシア政府によって導入された標準化技術委員会 TK 184
「Ensuring Industrial
Cleanliness」
によって開発されています。
計測および認証の標準化政府間委員会(2001年5月24日付プロトコル No.19)
によって採
択。
サイズ範囲
クラス別の粒子汚染レベル
(100ml 当たりの粒子)
汚染基準ガイド
5–10µm
10–25µm
25–50µm
50–100µm
100–200µm
00
8
4
1
0
0
0
16
8
2
0
0
1
32
16
3
0
0
2
63
32
4
1
0
3
125
63
8
2
0
4
250
125
12
3
0
5
500
250
25
4
1
6
1 000
500
50
6
2
7
2 000
1 000
100
12
4
8
4 000
2 000
200
25
6
9
8 000
4 000
400
50
12
10
16 000
8 000
800
100
25
11
31 500
16 000
1600
200
50
12
63 000
31 500
3150
400
100
13
–
63 000
6300
800
200
14
–
125 000
12 500
1 600
400
15
–
–
25 000
3 150
800
16
–
–
50 000
6 300
1 600
17
–
–
–
125 000
3 150
9
JAPANESE
NAV AIR 10-1A-17 テーブル
飛行機のハイドロリックシステムに使用される作動液に対する海軍規格は、Aviation
Hydraulics Manual (1989) の表2-1 Navy Standard for Particulate Cleanliness に定義されていま
す。
作動液に対する海軍規格 – 航空機ハイドロリックシステムに使用
クラス別の粒子汚染レベル
粒子サイズ
0
1
5–10µm
10–25µm
25–50µm
50–100µm
>100µm
2 700
670
93
16
1
4 600
1 340
210
28
3
2
3
5
6
87 000
21 400
3 150
430
41
128 000
42 000
6 500
1000
92
4
100ml 当たりの粒子数
9 700
24 000
32 000
2 680
5 360
10 700
380
780
1 510
56
110
225
5
11
21
ISO/NAS/SAE コード比較テーブル
粒子カウントデータのみに関する比較。推奨される実験手順にあたっては、指定される標準
リファレンスで確認する必要があります。
ISO/DIS 4406
BS 5540/4 コード
13 / 11 / 08
14 / 12 / 09
15 / 13 / 10
16 / 14 / 09
16 / 14 / 11
17 / 15 / 09
17 / 15 / 10
17 / 15 / 12
18 / 16 / 10
18 / 16 / 11
18 / 16 / 13
19 / 17 / 11
19 / 17 / 14
20 / 18 / 12
20 / 18 / 13
20 / 18 / 15
21 / 19 / 13
21 / 19 / 16
22 / 20 / 13
22 / 20 / 17
23 / 21 / 14
23 / 21 / 18
24 / 22 / 15
25 / 23 / 17
10
防衛基準 05/42
表A
表B
NAS 1638
SAE 749
2
3
4
0
1
5
2
6
3
7
4
8
5
9
6
400F
400
800F
800
1300F
1 300
2000
2 000
4400F
4 400
6300F
10
6 300
11
15 000
12
21 000
100 000
Parker Hannifin Corporation
日本
PPM 変換テーブル
パーセント汚染 vs. PPM (parts per million)
パーセント
100%
PPM
1 000 000
10%
100 000
1%
0.1%
0.01%
0.001%
10 000
1 000
100
10
体積
1 litre
1 PPM
= 1 000 ml
= 1 µl in 1 litre
例1
400 PPM in 1 litre
= 400 µl
例2
読み値 250 PPM は、
400 リットル容量システムにおける
吸着水 0.1 リットル相当です。
汚染基準ガイド
11
www.parker.com/hfde
Parker Hannifin UK Ltd
Filter Division Europe, Condition
Monitoring Centre,
Brunel Way, Thetford|
Norfolk
IP24 1HP
UK
© 2011 Parker Hannifin Corporation
著作権所有。
品番: DD0000015_JP_Rev(05/2011)
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