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食品ラベルへの消費者評価に関する研究

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食品ラベルへの消費者評価に関する研究
平成 22 年度 内閣府経済社会総合研究所委託調査
「食品ラベルへの消費者評価に関する研究」
報告書
平成 23 年 3 月
京都大学経済研究所
附属先端政策分析研究センター
本報告書は、国立大学法人 京都大学が、平成 22 年度内閣府経済社会総合研究所の委託を
受けて実施した「「食品ラベルへの消費者評価に関する研究」の成果を取りまとめたもので
ある。
はじめに
前年度実施の「規制評価に関する経済学的分析に関する研究」
(平成21年度内閣府経済社
会総合研究所委託調査)では、主としてマーケティング分野で活用されているコンジョイ
ント分析が、実際に規制を実施する「事前」の段階で複数の代替案を仮想的に実施でき、
その結果としての消費者の「便益水準」の比較を通して定量的に政策の優劣を論ずること
が可能である旨の確認を行った。具体的には、有機ラベルや特定保健用食品等の食品ラベ
ル政策を例に取り上げて分析し、コンジョイント分析が手法として非常に有用なツールと
成りえることの確認がなされたところである。
今回の「食品ラベルへの消費者評価に関する研究」においては、前年度に引き続き、コ
ンジョイント分析を活用し、食品ラベル政策に関して定量的な分析を行い、その結果に関
する考察を行った。
すなわち、第1に「有機ラベルへの消費者評価の日米比較」では、前年度のりんごを対象
とした有機ラベルに対する対日本人のアンケートの分析枠組みをそのまま活用して米国人
に対して有機ラベルに関するウェブアンケート調査を実施した。これにより、日米両国の
人種等国民性や知識に基づくラベル評価の違いの状況の分析とこれに基づく両国の食
品ラベル政策の方向性に関する考察を行った。
第2に「水産エコラベルへの消費者評価」では、持続可能な漁業を通じた得られた水産物
に対して付されるMSC (Marin Stewardship Council)ラベルに関する日本人向けアンケー
ト調査を実施した。具体的には、水産エコラベルや資源問題についての消費者への情報提
供が長期的に選択行動に及ぼす影響や、情報の伝え方の違いによる「消費者評価」への効
果の違い(「知識の構造化」の相違)の分析を行い、資源を消費している消費者に焦点を当て
た普及啓発の在り方、ひいては各種消費者教育を実施していく上での有効な方策等のイ
ンプリケーションの考察を行った。
なお、本研究においては、特に消費者選択に係る行動経済学の最近発展などに鑑み、い
わゆる経済学のみならず食品経済、マーケティング、認知心理学、消費者心理学といっ
た関連領域での知見・成果を総合的に活用して、学際的な考察を試みた。
前年度の研究に引き続き第2章及び第3章の分析に関して、本学内外の有識者から成る研
究会を組織し、分析の方針、内容等につき節目節目において助言をいただいた。今回も前
回に引き続き消費者便益の観点からの分析、特に消費者の認知行動・選択行動に配慮した
考察を深めるため、従来のミクロ経済学、産業組織論、マーケティング、食品経済の専門
家に加えて、認知心理学、消費者心理学の専門家にも新たに参画していただき、それぞれ
の視点から大変有意義なコメントをいただいた。ここに記して感謝を申し上げる次第であ
る。
本研究の調査結果が食品ラベルに係る政策の検討に際して一助となれば幸いである。
目次
要旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
第1章 研究調査の目的(問題意識)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
第2章 有機ラベルへの消費者評価の日米比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
1.
はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
2.
選択型コンジョイント分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
3.
アンケート調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
4.
予備的な分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
5.
基本的な推計結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
6.
人種別の推計結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
7.
知識水準別の推計結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26
8.
結論と政策的含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
第3章 水産物エコラベルへの消費者評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
1. はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
2. 選択型コンジョイント分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
3. アンケート調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40
4. 予備的な分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54
5. 推計結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59
6. 結論と政策的含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63
第4章 考察及び残された課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68
参考資料
参考資料 1 食品ラベルへの消費者評価に関する研究会・・・・・・・・・・・・・・ 69
参考資料 2 アンケート結果一覧
① 有機ラベルへの消費者評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・71
② 水産物エコラベルへの消費者評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・80
(調査実施等メンバー)
京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センターの以下のメンバーが本調査研究を行
った。
丸山達也
京都大学経済研究所先端政策分析研究センター准教授
古川雅一
京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員
行本雅
京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員
村上佳世
京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員
報告書の各章は概ね以下の分担により執筆した。なお、各分担の調整等を丸山において
担当した。なお京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員
栗田郁真が分析補
助として参加するとともに、報告書の編集作業には、京都大学経済研究所附属先端政策分
析研究センター
澤田知子が参加した。
要旨
丸山、古川
第1章
丸山
第 2 章及び第 3 章
第4章
行本、村上
丸山
参考資料 1 及び参考資料 2 行本、澤田
要旨
本研究は、大まかに①「有機ラベルへの消費者評価の日米比較」、②「水産エコラベルへ
の消費者評価」、③「考察及び残された課題」の 3 つから構成されている。
(「有機ラベルへの消費者評価の日米比較」)
「規制評価に関する経済学的分析に関する研究」(平成 21 年度内閣府経済社会総合研究
所委託調査)において実施した対日本人向けの有機ラベル評価の分析をもとに、同様の調
査・分析枠組みを用いて、対米国人向け有機ラベル評価のウェブアンケート調査を実施し、
日米両消費者の有機ラベルに対する評価結果の比較分析を行った。
具体的には、サンプルを複数のグループに分け、それぞれに異なった情報を提示して、
この前後でコンジョイント分析を行うことで、消費者に追加的な情報を伝えることの効果
を分析した。情報提示については、米国においても有機ラベルに対しては「‘healthy’を
目的としている」との誤解が存在している点を踏まえ、このことについて直接否定せず本
来の目的を示す方法と、直接的にこれを否定する方法の 2 通りとした。これにより、日米
の消費者の知識や人種などの属性がどのようにラベルに対する評価に影響しているかを検
討することで、こうした違いを配慮した政策が有効であるか否かの検討を行った。
分析からは主として以下のような結論及び政策的含意が得られた。
① 米国での全体の傾向として、先の日本の結果とは異なり、有機ラベルが持続可能性を目
的としていることを伝えても、あまり WTP は反応しなかった。これは、肯定的な情報
であっても、もともとの米国人が抱く‘healthy’というイメージと異なった情報を提
供してもあまり反応しない、もしくは持続可能性に対する関心が日本より低かったと推
察される。
② Caucasian と Asian は様々な表示をよく見て意思決定を行っており、日本の消費者のそ
れと類似が見られる。他方、Hispanic は先の 2 人種と比較して十分に考えた選択行動
をとっていないように思われる。従って、米国において消費者に対する政策を行う際に
は、こうした人種間の傾向を考慮することが重要であることが示唆される。
③ 米国での情報提示による有機ラベルに対する評価は、全般的に有意性を失う傾向にあり、
特に、知識水準の低い人たちではこの傾向が顕著である。従って、米国の消費者は日本
の消費者と比べて、情報の受け取り方のばらつきが大きいと考えられ、米国においては、
消費者に対して情報を伝えるような政策は、日本に比べて効果を上げることが難しいと
推測される。
1
(「水産エコラベルへの消費者評価」)
持続可能な漁業を通じた得られた水産物に対して付されるエコラベルに関する日本人向
けアンケート調査を実施し、具体的には、水産エコラベルや資源問題についての消費者へ
の情報提供が長期的に選択行動に及ぼす影響や、情報の伝え方の違いによる「消費者評価」
への効果の違い(「知識の構造化」の相違)の分析を行い、知識構造化を踏まえた消費者教育
の方策を立てることがより有効であるか否かの検討を行った。
具体的には、水産エコラベルのうち、実際に普及が進んでいる MSC (Marin Stewardship
Council) ラベルを取り上げ、資源問題に対して情報を伝えたときに消費者の選択行動がど
のように変化するか、コンジョイント分析を行った。[1]スクリーニング段階で予め水産エ
コラベルや資源問題について情報を伝えておき、[2]約 1 カ月弱後に本調査を実施し、消費
者に対して伝えた情報が長期的に選択行動に及ぼす影響を分析した。[3]情報提示について
は、サンプルを複数のグループに分けておき、それぞれ異なった情報を提示することによ
って情報の伝え方による効果の違いを分析した。
分析からは主として以下のような結論及び政策的含意が得られた。
① 消費者に対する web 上での情報提示は直後だけでなくある程度長期的に効果をもたら
しうる。ただし、単に情報を提示するだけではなく論理構造を理解できるような課題を
課すことが重要(知識の構造化)。消費者の購買行動に反映させるためには実際の購買時
点において提示した情報についての記憶を再び想起させるような働きかけをすること
が重要であることが示唆される。
② 情報の提示した上で論理構造を理解できるような課題を課したグループは、資源の枯渇
に配慮してマグロの購入に当たって慎重になるとともに MSC ラベルに対して高い評価
を与えている。すなわち、消費者が単に自己の利得のみを追求するのではなく、ある程
度将来世代などの他者に対して配慮した行動を示している。こうした人たちが十分に多
ければ、本研究で取り上げた MSC ラベルのような資源に配慮した生産者に対する認証
制度が有用である可能性がある。
(「考察及び残された課題」)
以上の分析結果、結論及び政策的含意を踏まえた若干の考察及び今後の研究のための残
された課題は以下のとおりである。
「有機ラベルへの消費者評価の日米比較」からは、米国においては情報提示を行っても
WTP による消費者評価の反応は日本と比較してあまり変化がなかったが、Caucasian と
Asian は日本と類似の反応を示していることから、それ以外の人種との反応の乖離が大きい
ことが示唆される。すなわち、米国においては、人種的な属性が消費者評価を左右してい
る可能性があり、消費者への情報提供の方策を検討する際には、この要素を適切に勘案す
2
る必要があると思える。この点は、日本にはない特徴的な要素であると考えられ、日米間
の政策の調和化を検討する際にも重要であると考えられる。
また、「水産エコラベルへの消費者評価」からは、単に情報を消費者に提示するだけでは
なく、その意味する内容を論理的に理解できるような形で提供することが重要なことが示
唆される(知識の構造化)。また、情報提示に関しても、事前の提示と実際の選択時での更な
る追加的な提示を行い、記憶を再び想起させるような働きかけが重要なことも示唆される。
これらの示唆からは、従来のような単なる一方的な情報提供に留まらない、ある意味では
消費者の「心に残る」ような普及啓発の在り方を綿密に検討する必要性を指摘しているよ
うにも考えられる。
残された課題として、日米比較に関しては年齢・性別・所得水準といった属性での両国
比較や消費者の知識内容の相違の観点からの分析、水産物エコラベルに関しても持続可能
な漁業に対するもともと消費者の抱く志向と消費選択行動の関係といった面でより心理学
な分析を行った上で、更に政府等による消費者教育や情報提供の面での政策的に効果的な
含意を探っていくことが必要と考える。
3
第1章
研究調査の目的(問題意識)
当研究グループは、平成 21 年度内閣府経済社会総合研究所委託調査「規制評価に関
する経済学的分析に関する研究」においてアンケート調査という手法を活用し、実験
経済学的な要素も取り入れ、消費者にグループを設定した上で、表示ラベル(コレステ
ロール表示や有機栽培等)に付随する制度的な情報等の提供の有無により、消費者の当
該ラベルへの支払いプレミアがグループ間でどのような差異が生じたかコンジョイン
ト分析を活用し、定量的に計測してみた。その結果、有機栽培ラベルなどの意味する
内容などについて正確な知識を政府が消費者教育などを通じて適切に提供することは
有意義であるなどの消費者の情報提供へのあり方に関する政策的インプリケーション
を得たところである
今回の「食品ラベルの消費者評価に関する研究」でも、前年度研究の調査手法の枠
組みを基本的に踏襲するとともに、消費者選択に係る行動経済学の最近の発展や認知
心理学から得られた知見等に基づきアンケートの調査設計の深化等を図った上で、表
示ラベルに関する消費者の情報提供へのあり方についての更なる政策的インプリケー
ションを得、食品ラベルに係る政策オプションの検討の材料とすることを目的とする。
このため、具体的には、以下のような問題意識の下、分析等行うこととする。
① 前年度に実施した対日本人向けの有機ラベル評価の分析をもとに、同様の調査・
分析枠組みを用いて、対米国人向け有機ラベル評価のウェブアンケート調査を実
施し、日米両消費者の有機ラベルに対する評価結果の比較分析を行う。これによ
り、日米の消費者の知識や人種などの属性がどのようにラベルに対する評価に影
響しているかを検討することで、こうした違いを配慮した政策が有効であるか否
かを検討する。
② 認知心理学においては構造化された知識をスキーマやスクリプトと呼んでおり、
新たな情報を理解する上では単に知識を知っているだけでなく、それらが構造化
されていることが重要であると考えられている。このため、構造化の程度の差に
よりどのような消費者評価の相違が生じるのかを検討する。具体的には、持続可
能な漁業を通じた得られた水産物に対して付される MSC (Marin Stewardship
Council)ラベルに関する日本人向けアンケート調査を実施し、水産エコラベルや
資源問題についての消費者への情報提供が長期的に選択行動に及ぼす影響や、情
報の伝え方の違いによる「消費者評価」への効果の違い(「知識の構造化」の相
違)の分析を行い、知識構造化を踏まえた消費者教育の方策を立てることがより
有効であるか否かを検討する。
得られた分析結果をもとに、結論及び政策的含意を検討の上、これらを踏まえた考
4
察を試みるとともに、今後の研究のための残された課題につき論及する。
5
第 2 章有機ラベルへの消費者評価の日米比較
1.はじめに
①研究の背景と目的
本研究の目的は、
「規制評価に関する経済学的分析に関する研究」
(平成 21 年度内閣府経
済社会総合研究所委託調査)の一環として行った、有機ラベルについての日本の消費者を
対象とした調査の結果を踏まえて、アメリカの消費者を対象とした調査を行うことで、日
米での消費者の行動を考慮した政策的含意を得ることにある。
昨年度の研究においては、りんごの有機ラベルを取り上げて、日本の消費者を対象とし
た web 調査を行った。この研究では、実験的な手法を取り入れて、サンプルを複数のグル
ープに分けてそれぞれ異なった情報を提示することで、消費者に対して政策的に情報を伝
えた場合にどのように消費者の選択行動が変化するかを検証した。
具体的には、一般に有機ラベルについては、「食品安全を目的としている」、という誤解
が存在しており、このことについて追加的な情報を提示した。すなわち、「有機農業は、農
地を肥沃に回復させ、CO2 排出量も少ない農法です」という、比較的心理的コンフリクト
が起きないような情報と、
「有機農産物を生産する第一の目的は、食品安全ではありません」
という、心理的なコンフリクトを引き起こしやすい情報とをそれぞれのグループに提示し
て、消費者の選択行動がどのように変化するかをみた。
主要な結論は、以下の通りであった。第一に、消費者は有機 JAS が食品安全を目的とし
ていると誤解していることが確認された。したがって、消費者の選択がゆがんでいる可能
性がある。
第二に、そのような選択のゆがみを解消するために有機 JAS の本来の目的に関する情報
を消費者に提示する際、その情報が心理的コンフリクトを起こしやすい形で提示されるか
どうかによって、信念の変化の仕方は大きく異なった。
第三に、消費者の事前の知識水準によって信念の更新の仕方が異なるという結果が得ら
れた。これは、消費者の信念の更新における認知プロセスが受け取った情報の理解と、理
解した情報を用いた信念の更新の 2 段階からなり、その双方が事前の知識水準に依存する
という仮説と整合的であった。このことから、認知プロセスにおいて、個人の事前の知識
水準が重要な役割を果たしているとの結論を導いた。
これらの結果から導かれた政策的含意は、以下の通りである。消費者は生産者の発信し
ている情報を必ずしも正確に理解しているわけではなく、消費者の選択にゆがみが生じて
いる。しかし、このゆがみが消費者に不利益をもたらしていてそれを解消する必要がある
としても、生産者にはインセンティブがない。そのため、第三者がゆがみを解消するため
の政策を行う余地が残されている。
ただし、誤解を解消するための情報を単に伝達しさえすればよいというわけではない。
6
消費者の事前の知識によって信念の更新の仕方は異なるため、そのような消費者の異質性
も考慮したうえで施策をデザインする必要があるといえる。
結果に即していえば、事前の知識がある水準以上の消費者については、情報を伝える政
策によって消費者の行動を一定の方向に変化させることはできるかもしれない。他方、知
識がある水準を下回る消費者については、受け取った情報を理解できないため、情報を伝
える政策を実施することで行動を一定の方向に変化させることは困難である。もしこうし
た消費者が一定数以上いるのであれば、単に情報を伝えるだけでなく消費者教育などの消
費者の知識水準そのものに働きかけるような施策を並行して行わなければ、政策の効果は
上がらない。
本研究では、アメリカにおける調査を行うことで、こうした消費者に対して情報を伝え
る政策や消費者教育について、上記の政策的含意がアメリカにおいても当てはまるのか、
もし、そうでないのであれば、どのような要因が影響するのかを検討する。
②研究の設計と手法
本研究の設計は、基本的には日本において実施した調査をもととする。すなわち、web
調査によって大量のサンプルを確保することで、サンプルを複数のグループに分けて、そ
れぞれに異なった情報を伝えることで、選択行動がどのように変化するかをみる。
アメリカにおいても、有機ラベルに対しては「‘healthy’を目的としている」との誤解
が存在しており、このことについて直接否定せず本来の目的を示す方法と、直接的にこれ
を否定する方法の 2 通りの方法で追加的な情報を提示する。そして、各グループに異なっ
た情報を提示して、この前後でコンジョイント分析を行うことで、消費者に追加的な情報
を伝えることの効果を分析する。
2.選択型コンジョイント分析
本研究で用いる選択型コンジョイント分析は、表明選好法の一種で、アンケートを通じ
て回答者に仮想的な財を選択してもらい、その選択結果をもとに回答者の各属性に対する
評価を推計するものである。また、コンジョイント分析は表明選好法の中でも複数の属性
を同時に評価することに長けており、本研究で扱うような付加価値のある製品に適してい
る。
選択型コンジョイント分析では、アンケートを通じて得た回答者の仮想的な財の選択デ
ータをもとに、回答者の各属性に対する評価を最尤推定法で推計する。離散選択を扱う場
合の最も基本的なモデルは、条件付きロジットモデル(McFadden, 1974)であるが、一般
に、本研究のような購買選択を扱う場合はより一般化された入れ子ロジットモデル
(McFadden, 1978)の方が当てはまりがよいと考えられており、今回の分析でも同様の傾
向がみられたことから、このモデルを採用した。
7
離散型の入れ子ロジットモデルの概要は以下の通りである。個人に対して財の選択肢集
合 C を提示し、その中からどの財を購入するかを選択してもらう。xik ( k  1, , K ) を財 i に
おける製品属性 k の水準を表すベクトルとすると、個人 nが財 i  C を選択したときにはた
だ 1 つの値
x ik に決まるので、個人 nが財 i を選択したときの効用 U in は以下の線形関数で定
義される。
K
U in ( xik , p i )
   ikn xik   ipn pi   in
(1)
k 1
p i は財 i の貨幣属性を表し、 i は誤差項で第一種極値分布に従うとする1。個人
n
ここで、
nは(1)を最大化するように財 i を選択するとすれば、個人 nが財 i を選択する確率は、任意
の
j  C( j  i) に対して、
 in  Pr (U in  U nj )
と表される。この選択確率は効用の差に依存するため x ik の任意の水準をベンチマークとし
て 0 に基準化し、対数尤度関数を
L(1n,1 , 1n, 2 ,,  kn, ,,  Kn , L 1,  pn )   I in (U in  U nj ) log in
n iC
とする。ここで、
I in (U in  U nj )
(2)
は個人 nが財 i を選択した場合に 1、そうでない場合に 0
を と る 指 示 関 数 で あ る 。 本 研 究 で は 、 (2) を 最 大 化 す る パ ラ メ ー タ
1,1 , 1, 2 ,,  k , ,,  K ,L1 ,  p
を推定したうえで、直観的に評価しやすい指標として製品属
1 誤差項が第一種極値分布に従うと仮定すると、選択確率は次のような条件付きロジットモデル(多項ロ
ジットモデルともいう)で表せる。
 in 
exp ( Vi n )
,
 exp(V jn )
K
ここで、 Vi n    ikn xik   ipn pi
k 1
j
また、この定式化を基礎として、 S 個の入れ子からなる階層的な意思決定が行われる場合、選択確率は次
のような入れ子ロジットモデルで表せる(Train, 2003)。


exp ( V i n /  s )  exp(V jn /  s ) 
jC s


n
i 
s
S 

  exp(V jn /  s ) 



s 1  jC s

 s 1
ここで、 C s は s ( 1,, S ) 番目の入れ子内の選択肢集合、  s は s 番目の入れ子内の相関を表すパラメータで
ある。
8
性の水準に対する平均的個人の支払意思額
WTPk ,    k ,   p
を推計する(Hensher, Rose,
and Greene (2005) による)。
3.アンケート調査
①調査の概要と設計
本研究の調査は、
『アメリカ市民の食品ラベルに対する意識調査』として、2010 年 11 月
15 日から 24 日にかけて行い、インターネット調査によって実施した。調査の実施は GMI
(Global Market Insite, Inc.)に依頼し、同社のモニターを対象として行った。
国勢調査における各地域の性別・年齢階層の分布にもとづいて、カリフォルニア州の 20
歳以上の人を対象に回答を依頼し、これらのうち、日常的にりんごを購入しない回答者を
除いた上で、明らかに非協力的と思われる回答者を除いて残った 2,072 人を調査対象者と
した。なお、日本の調査では、あらかじめスクリーニングを行って調査対象者を絞ってお
いてから本調査を行ったが、アメリカではこうした手法は一般的ではないため、本調査の
みを行った。
本調査では、日本と同様にサンプルを 4 グループに分けて、それぞれに異なった情報提
示を行った。提示する情報は、アメリカの実情に合わせて日本とは表現を変えた。まず、
有機ラベルや認証制度についての基本的な情報を伝えた上で、情報①を‘“Organic ”is ・・・
an agricultural production method that promotes environmental sustainability’、情報②
を‘“Organic ” is ・・・
not a food safety, health or nutritional claim’とした。A グル
ープ (516 人) には情報①のみを、B グループ (524 人) には情報②のみを、C グループ (516
人) には情報①と情報②をそれぞれ提示した。また、D グループ (516 人) にはこれらの情
報の提示を行わなかった。
9
<図 3.-①-1 基本情報提示画面>
<図 3.-①-2 情報①提示画面>
10
<図 3.-①-3 情報②提示画面>
<図 3.-①-4 本調査設計>
11
本調査では、まずデモグラフィック属性やりんごへの関与や購買行動などについてたず
ねてから、1 回目のコンジョイント設問を設けた。その後でりんごについての知識クイズを
行ってから、上記の情報提示を各グループに対して行い、2 回目のコンジョイント設問を設
けた。そして、最後に、環境や健康への関心などについてたずねて、アンケートを終了し
た。したがって、D グループは、2 回のコンジョイント分析の間で知識クイズのみを行うこ
ととなる。
②プロファイル設計
コンジョイント設問に用いるプロファイル設計は、日本において実施した調査をもとと
しながら、アメリカの制度や、店頭での実際の表示や販売のされ方、価格帯に合わせた変
更を行った。
まず、日本の調査では、有機ラベル属性の水準として「有機 JAS」の他に「特別栽培」、
「減農薬」といった類似した表示や現在は禁止されている表示を用いた。しかし、アメリ
カではこれに相当するものがないため、単に‘Organic’と文字で表示したものの他に、政
府の認証を受けていることを示す‘USDA’ラベル、民間の認証団体 QAI (Quality
Assurance International) が用いている‘QAI’ラベルといった認証主体に関するラベル
を用いた。なお、‘Organic’と表示するには、USDA の定めた基準を満たして認証を受け
なければならないため、‘USDA’ラベルは‘Organic’をうたっている製品はすべて表示
することができ、表示の有無は企業の任意である。この他、産地についても輸入を含める
などした。
これらの変更を行って、表のようなプロファイルを設計した。
<表 3.-②-1 プロファイル設計>
コンジョイント設問の例は図の通りである。有機ラベル、産地、生産者、価格の 4 属性
の各水準につき、直交計画表を用いて作成した 16 個のプロファイルをもとに 8 つの選択肢
集合を設計した。各選択肢は 2 つの選択肢に「どちらも買わない」を加えた 3 択形式とな
っている。なお、既視感があると回答者が 2 回目のコンジョイント設問で十分に考えずに
回答する可能性を考慮し、2 回のコンジョイント設問で別々のプロファイルを用いた。
12
また、コンジョイント設問の前には CVM 形式の設問を設け、普段価格帯を意識していな
い消費者がコンジョイント設問で混乱しないように配慮した。
<図 3.-②-2 コンジョイント設問>
③変数の作成
主要な変数として、日本の調査と同様に、関与や知識について指標化した。また、リッ
カートをベースとしながらも日本の調査では、ニュートラルに回答が集中することを回避
するため 4 段階の尺度を用いたため、これと比較するためにやはり 4 段階の尺度を基本的
に用いた。
関与については、‘Do you care about selecting apples? ’という質問に対する回答を、
13
‘very much’、‘somewhat’、‘not really’、‘not at all’、の 4 段階から選択してもらい、
指標化した。分布は表の通りである (表に記載している値は、各グループ内での比率) 。
<表 3.-③-1 関与クロス表>
Q7_1
Do you care about selecting apples?
Group
very much
somewhat
not really
not at all
A
64.9
29.1
5.6
0.4
B
60.5
33.6
5.5
0.4
C
60.9
32.9
6.0
0.2
D
59.3
36.8
3.3
0.6
知識については、日本の調査と同様に知識クイズを行って指標化した。すなわち、りん
ごについて店頭での見分け方、料理・保存の仕方、有機ラベルについての知識、のそれぞ
れについて各 7 問の正誤クイズ (○、×、わからない、の 3 択) を行い、この正答数を指標
として用いた。
具体的には、店頭での見分け方については、
‘The most popular time to pick apples is in
the "spring"’ (×) 、
‘Fresh apples have a firm and green stem.’ (○) 、
‘Fresh apples
are heavier than rotten apples.’ (×) 、
‘Ripe apples have a slightly yellow crater on the
bottom.’ (○) 、‘Ripe apples have a shallow crater on the bottom.’ (×) 、‘Apples
produce wax naturally.’ (○) 、‘In a store, apples are coated with a commercial grade
wax to maintain freshness and make them look better.’ (○) 、の各設問を用いた (括弧
内は正解) 。
料理・保存の仕方については、‘Lemon juice is often used to prevent discoloration in
apples.’ (○) 、
‘"Red delicious" is poor for baking.’ (○) 、
‘Cooking with apples makes
meat tough.’ (×) 、
‘It's better to leave apples at room temperature than to store them
in the refrigerator.’ (×) 、
‘Storing other fruits with apples hasten the ripening process.’
(○) 、
‘Apples are low in fiber.’ (×) 、
‘Apples have no fat, cholesterol or sodium.’ (○) 、
の各設問を用いた。
有機ラベルの知識については、‘"Organic fruits and vegetables" basically mean the
non-use of prohibited chemicals and fertilizers for production periods.’ (○) 、
‘"Organic
fruits and vegetables" basically mean the non-use of DNA technologies (e.g. genetic
modification) ’ (○) 、‘The orchard that uses prohibited fertilizers this year can
produce organic fruits next year if they change their agricultural methods.’ (×) 、
‘It's
prohibited by law to claim "ORGANIC" without a certification by a third-party. ’ (○) 、
‘Those who claim "ORGANIC" without meeting the strict federal organic standard will
be unpunished, but receive administrative guidance.’ (×) 、
‘After being certified, the
14
actors can display "USDA ORGANIC" seal. But whether or not the actors display the
seal is voluntary.’ (○) 、
‘Only government-affiliated agency is allowed to be an organic
certifier.’ (×) 、の各設問を用いた。各知識クイズの正答数の分布は表の通りである。
<表 3.-③-2 知識クロス表 1-店頭での見分け方>
Q21_Total
Group
0
1
2
3
4
5
6
7
A
13.4
22.3
28.1
19.6
10.7
5.0
1.0
0.0
B
15.1
21.4
24.8
21.2
12.0
4.0
1.1
0.4
C
11.4
23.1
29.5
18.8
10.9
5.2
1.0
0.2
D
16.3
20.5
27.1
19.8
10.9
4.1
1.2
0.2
<表 3.-③-2 知識クロス表 2-料理・保存>
Q22_Total
Group
0
1
2
3
4
5
6
7
A
5.8
5.8
10.1
16.9
21.1
24.6
12.6
3.1
B
6.9
5.2
9.4
18.3
19.8
22.1
13.2
5.2
C
5.0
4.1
12.0
14.5
21.7
25.4
14.5
2.7
D
5.4
6.2
10.5
16.5
22.3
22.3
13.4
3.5
<表 3.-③-3 知識クロス表 3-有機ラベル>
Q23_Total
Group
0
1
2
3
4
5
6
7
A
8.9
7.8
17.2
17.6
22.3
15.1
8.9
2.1
B
9.9
6.7
11.3
19.8
24.0
16.4
9.5
2.3
C
9.1
7.2
15.9
20.7
21.3
14.7
8.9
2.1
D
10.3
5.6
17.4
22.5
21.3
14.1
6.6
2.1
この他、年齢、性別、人種、所得、学歴などのデモグラフィック属性についても変数を
作成した。これらの変数の分布は表の通りである。各グループのサンプリングには極端に
大きな偏りはみられなかった。それぞれの分布は表の通りである。
15
<表 3.-③-4 年齢、性別クロス表>
Q2
Please check the applicable items about your gender and age.
Group
M, 20's
M,30's
M, 40's
M, 50's
M, 60's and over
A
8.9
10.9
11.8
6.8
11.4
B
9.5
9.7
9.7
7.6
9.7
C
10.5
9.9
7.8
6.8
9.7
D
13.6
13.2
11.8
4.8
9.9
Group
F, 20's
F,30's
F, 40's
F, 50's
F, 60's and over
A
13.0
12.4
8.7
6.6
9.5
B
12.0
11.8
9.9
6.7
13.2
C
9.3
12.0
12.0
7.9
14.1
D
7.6
12.2
9.1
5.8
12.0
<表 3.-③-5 人種クロス表>
Q5
What is your ethinicity?
Group
Caucasian
American
African
Indian or
American
Native
Asian
Hispanic
Other
A
56.6
5.2
American
0.2
12.6
23.1
2.3
B
59.9
6.3
0.8
9.9
21.2
1.9
C
61.6
2.3
1.0
9.7
23.4
1.9
D
57.6
5.4
1.9
10.9
22.1
2.1
<表 3.-③-6 所得クロス表>
Q4
Group
A
What was your annual personal income before taxes?
less than
$20.000$30.000$40.000$20.000
$30.000
$40.000
$50.000
$50.000$60.000
18.4
13.0
11.8
9.1
B
14.9
13.0
13.5
10.1
9.4
C
16.3
11.8
14.7
11.8
10.3
D
17.6
$60.000-
11.4
$70.000-
17.1
$80.000-
7.9
$90.000-
8.7
more than
$70.000
$80.000
$90.000
$100.000
$100.000
Group
12.6
A
8.1
7.0
6.2
5.4
8.3
B
8.0
6.3
5.9
6.3
12.6
C
9.5
7.0
5.2
5.2
8.1
D
7.8
7.8
4.8
6.4
10.5
16
<表 3.-③-7 学歴クロス表>
Q3
What is the highest level of education you have completed?
Group
less than high
school
high school
Some college 2-year college 4-year college
(no degree)
degree
degree
Master-level
Doctorate-
degree (MS,
level degree
MA, etc...)
(Ph.D.)
A
1.0
14.1
30.4
14.0
29.1
9.3
2.1
B
1.5
14.5
28.4
10.7
31.3
11.6
1.9
C
0.6
11.4
35.5
12.0
29.7
8.3
2.5
D
0.6
11.6
33.3
12.0
28.5
10.7
3.3
4.予備的な分析
分析に先立って、アメリカにおいても有機ラベルについて、誤解が存在しているかどう
かを確認する。
有機ラベルに対するイメージについて、
‘healthier’、
‘environmentally friendly’、
‘food
safety’、‘more nutritious’、‘expensive’、‘cost more to grow’、‘I've never heard of
"ORGANIC"’、
‘other’の 8 択から上位 3 位まで選択してもらったところ、1 位に‘healthier’
を あ げ た 人 が 36.58% と 最 も 多 く な っ て お り 、 以 下 、‘ expensive ’ の 24.76% 、
‘environmentally friendly’の 17.28%、‘food safety’11.92%となった。
したがって、アメリカにおいては有機ラベルが‘healthier’を目的としているという誤
解が存在していることが確認できた。
<表 4.-1 有機ラベルのイメージ (1 位) >
Q11-1
Please choose your image of "ORGANIC fruits" among the following. (3 items or less)
Group
healthier
environmentally
friendly
food safety
more nutritious
expensive
cost more to
grow
I've never
heard of
"ORGANIC"
A
33.7
16.3
12.8
5.0
27.7
3.9
B
35.9
17.4
10.9
5.5
22.9
6.5
0.6
1.0
C
36.2
19.4
11.6
3.5
25.2
2.7
1.4
D
40.5
16.1
12.4
3.1
23.3
3.7
1.0
5.基本的な推計結果
①コンジョイント分析 (1 回目)
まず、基本的な傾向をみるために、各グループの 1 回目のコンジョイント設問のデータ
を用いてパラメータを推定し、それに基づいて WTP を計算した。1 回目のコンジョイント
設問は情報提示の前に設けているため、1 回目の WTP はもともと回答者が有機栽培などの
ラベルから形成していた信念を反映する WTP である。なお、推計にあたっては、
‘Organic’
を超属性として推計した。推計結果は表の通りである。
17
<表5.-①-1コンジョイント1回⽬-基本推計結果>
A1
Coeff.
B1
Std.Err.
Coeff.
C1
Std.Err.
Coeff.
D1
Std.Err.
Coeff.
Std.Err.
ORGANIC
2.093
0.692 ***
1.166
0.297 ***
2.301
0.724 ***
1.823
0.678 ***
USDA認証シール付き
3.121
1.131 ***
1.257
0.482 ***
2.562
0.758 ***
3.729
1.134 ***
QAI認証シール付き
3.166
1.649 *
0.638
0.645
2.772
1.283 **
3.042
1.626 *
1.706
0.723 **
ワシントン州産
0.889
0.812
1.530
0.391 ***
1.194
0.860
カリフォルニア州産
-1.455
1.379
0.380
0.663
-2.176
1.341
-1.385
1.523
輸⼊
-3.981
1.997 **
-1.448
1.013
-3.952
1.484 ***
-4.448
2.206 **
⽣産者名
-3.045
1.919
-0.532
0.908
-2.991
1.451 **
-3.523
2.109 *
⽣産者名+WEBアドレス
-0.590
1.057
1.167
0.401 ***
0.038
0.737
-0.008
1.045
2.104
0.919 **
⽣産者名+写真付き
4.690
どちらも選択しない
-4.730
価格
1.972 **
0.292 ***
-4.069
5.650
1.912 ***
4.959
0.323 ***
-4.393
0.267 ***
-4.477
3.307 ***
2.105 **
0.281 ***
-19.504
7.740 **
-8.813
-19.791
6.128 ***
-19.751
8.216 **
IVパラメータ(買う)
0.104
0.044 **
0.208
0.090 **
0.094
0.031 ***
0.096
0.043 **
IVパラメータ(買わない)
1.000
0.000 **
1.000
0.000 **
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 **
観察数
4128
4128
4192
4128
LRI
0.487
0.496
0.472
0.486
-2749.2
-2709.4
-2862.2
-2750.6
対数尤度
18
<表 5.-①-2 コンジョイント 1 回目 WTP>
A1
B1
C1
D1
WTP
WTP
WTP
WTP
ORGANIC
0.11 ***
0.13 ***
0.12 ***
0.09 ***
USDA認証シール付き
0.16 ***
0.14 ***
0.13 ***
0.19 ***
0.16 *
0.07
0.14 **
0.15 *
QAI認証シール付き
ワシントン州産
0.05
カリフォルニア州産
-0.07
輸⼊
0.17 ***
0.04
0.09 **
0.06
-0.11
-0.07
-0.20 **
-0.16
-0.20 ***
-0.23 **
⽣産者名
-0.16
-0.06
-0.15 **
-0.18 *
⽣産者名+WEBアドレス
-0.03
0.13 ***
0.00
0.00
⽣産者名+写真付き
0.24 **
0.24 **
0.29 ***
0.25 **
どちらも選択しない
-0.24 ***
-0.46 ***
-0.22 ***
-0.23 ***
結果は、‘Organic’に対する WTP は A グループで 0.11、B グループで 0.13、C グルー
プで 0.12、D グループで 0.09 であった。また、政府の認証制度によっていることを示す任
意表示である‘USDA’ラベルに対する WTP は、A グループで 0.16、B グループで 0.14、
C グループで 0.13、D グループで 0.19 であった。そして、民間の認証団体 QAI の認証で
あることを示す‘QAI’ラベルに対する WTP は A グループで 0.16、B グループでは非有
意で 0.07、C グループで 0.14、D グループで 0.15 であった。
②コンジョイント分析 (2 回目)
次に、各グループの 2 回目のコンジョイント設問のデータを用いてパラメータを推定し、
それに基づいて WTP を計算した。D グループは、有機栽培についての知識クイズのみを、
それ以外のグループは知識クイズと情報提示を行った後で 2 回目のコンジョイント設問を
設けているので、2 回目の WTP は知識クイズや情報提示による信念の変化を反映した WTP
である。推計結果は表の通りである。
19
<表5.-②-1コンジョイント2回⽬-基本推計結果>
A2
Coeff.
B2
Std.Err.
0.502
Coeff.
-0.510
C2
Std.Err.
0.533
Coeff.
-1.132
D2
Std.Err.
0.545 **
Coeff.
-0.835
Std.Err.
ORGANIC
-0.653
USDA認証シール付き
1.294
0.423 ***
1.672
0.484 ***
1.887
0.494 ***
1.740
0.482 *
0.416 ***
QAI認証シール付き
1.737
0.512 ***
1.257
0.579 **
1.599
0.594 ***
1.943
0.495 ***
ワシントン州産
3.202
0.547 ***
5.258
0.657 ***
5.395
0.648 ***
3.880
0.549 ***
カリフォルニア州産
3.063
0.697 ***
5.730
0.876 ***
5.166
0.867 ***
3.588
0.686 ***
輸⼊
1.146
0.462 **
2.716
0.555 ***
2.595
0.558 ***
1.469
0.451 ***
⽣産者名
2.329
0.444 ***
4.045
0.542 ***
3.812
0.529 ***
2.718
0.445 ***
⽣産者名+WEBアドレス
0.054
0.480
0.975
0.527 *
0.391
0.535
0.068
0.458
⽣産者名+写真付き
1.488
0.313 ***
1.925
0.345 ***
1.623
0.338 ***
1.684
0.322 ***
どちらも選択しない
-4.852
0.295 ***
-4.671
0.300 ***
-4.782
0.306 ***
-4.963
0.301 ***
-14.381
1.324 ***
-17.012
1.427 ***
-17.460
1.409 ***
-14.922
1.242 ***
IVパラメータ(買う)
0.171
0.016 ***
0.148
0.013 ***
0.142
0.012 ***
0.177
0.015 ***
IVパラメータ(買わない)
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
価格
観察数
4128
4128
4192
4128
LRI
0.503
0.499
0.494
0.496
-2646.9
-2660.5
-2733.0
-2670.5
対数尤度
20
<表 5.-②-2 コンジョイント 2 回目 WTP>
ORGANIC
A2
B2
C2
D2
WTP
WTP
WTP
WTP
-0.06 **
-0.06 *
-0.05
-0.03
USDA認証シール付き
0.09 ***
0.10 ***
0.11 ***
0.12 ***
QAI認証シール付き
0.12 ***
0.07 **
0.09 ***
0.13 ***
ワシントン州産
0.22 ***
0.31 ***
0.31 ***
0.26 ***
カリフォルニア州産
0.21 ***
0.34 ***
0.30 ***
0.24 ***
0.08 **
0.16 ***
0.15 ***
0.10 ***
0.16 ***
0.24 ***
0.22 ***
0.18 ***
0.00
0.06 *
0.02
0.00
輸⼊
⽣産者名
⽣産者名+WEBアドレス
⽣産者名+写真付き
0.10 ***
0.11 ***
0.09 ***
0.11 ***
どちらも選択しない
-0.34 ***
-0.27 ***
-0.27 ***
-0.33 ***
結果は、‘Organic’に対する WTP は A グループでは非有意で-0.05、B グループも非有
意で-0.03、C グループは-0.06、D グループは-0.06 であった。また、
‘USDA’ラベルに対
する WTP は、A グループで 0.09、B グループで 0.10、C グループで 0.11、D グループで
0.12 であった。そして、
‘QAI’ラベルに対する WTP は A グループで 0.12、B グループで
0.07、C グループで 0.09、D グループで 0.13 であった。
③WTP の変化
さらに、情報提示の効果をみるために、まず、各グループの 1 回目で推定された WTP と
2 回目で推定された WTP の差分をとってみる。この差分が、各グループの知識クイズや情
報提示による信念の変化である。なお、差分の計算にあたっては、有意でなかった WTP に
ついてもそのまま計算に用いた。差分の値は表の通りである。
<表 5.-③WTP 差分>
ΔA
ORGANIC
ΔB
ΔC
ΔD
-0.15
-0.16
-0.18
-0.15
USDA認証シール付き
-0.07
-0.04
-0.02
-0.07
QAI認証シール付き
-0.04
0.00
-0.05
-0.02
ワシントン州産
0.18
0.14
0.22
0.20
カリフォルニア州産
0.29
0.29
0.41
0.31
輸⼊
0.28
0.32
0.35
0.32
⽣産者名
0.32
0.30
0.37
0.36
⽣産者名+WEBアドレス
0.03
-0.08
0.02
0.00
⽣産者名+写真付き
-0.14
-0.13
-0.19
-0.14
どちらも選択しない
-0.09
0.19
-0.05
-0.11
21
結果は、‘Organic’に対する WTP の変化は、A グループで-0.15、B グループで-0.16、
C グループで-0.18、D グループで-0.15 であった。また、‘USDA’ラベルに対する WTP
の変化は、A グループで-0.07、B グループで-0.04、C グループで-0.02、D グループで-0.07
であった。そして、
‘QAI’ラベルに対する WTP の変化は A グループで-0.04、B グループ
で±0.00、C グループで-0.05、D グループで-0.02 であった。
④情報の効果
そして最後に、情報提示の効果をみるために、知識クイズのみで情報①と情報②を提示
していない D グループの差分をベンチマークとして、他のグループの差分を評価する。D
グループ以外は、知識クイズに加えて情報提示がなされているので、これがそれぞれの情
報を提示したことによる効果を表すことになる。D グループを基準とした評価は表の通り
である。
<表 5.-④D グループを基準とした差分>
ΔA
ΔB
ΔC
ORGANIC
0.00
-0.01
-0.03
USDA認証シール付き
0.00
0.03
0.05
QAI認証シール付き
-0.02
0.03
-0.02
ワシントン州産
-0.02
-0.06
0.02
カリフォルニア州産
-0.02
-0.02
0.10
輸⼊
-0.04
0.00
0.02
⽣産者名
-0.04
-0.06
0.01
⽣産者名+WEBアドレス
0.03
-0.08
0.02
⽣産者名+写真付き
0.00
0.01
-0.05
どちらも選択しない
0.01
0.29
0.05
結果は、まず、情報①の効果を表す A グループでは、‘Organic’に対する WTP の変化
は±0.00、‘USDA’ラベルに対する WTP の変化は±0.00、‘QAI’ラベルに対する WTP
の変化は-0.02 であった。
次に、情報②の効果を表す B グループでは、‘Organic’に対する WTP の変化は-0.01、
‘USDA’ラベルに対する WTP の変化は+0.03、
‘QAI’ラベルに対する WTP の変化は+0.03
であった。
最後に、情報①と情報②の両方の効果を表す C グループでは、
‘Organic’に対する WTP
の変化は-0.03、‘USDA’ラベルに対する WTP の変化は+0.05、‘QAI’ラベルに対する
WTP の変化は-0.02 であった。
22
⑤小括
したがって、全体の平均的な傾向は、以下の通りである。知識クイズを課すことのみで、
有機ラベル全般に対する WTP は低下した。次に、有機ラベルが持続可能性を目的としてい
るという情報①を追加的に伝えても、有機ラベル全般への評価はほとんど変化しなかった。
これに対して、有機ラベルの目的が食品安全ではないという情報②を伝えると、
‘Organic’
に対する WTP は微少に減少し、
‘USDA’ラベルや‘QAI’ラベルに対する WTP が少し増
加した。最後に、情報①と情報②をともに伝えると、‘Organic’と‘QAI’ラベルに対す
る WTP が少し減少し、‘USDA’ラベルに対する WTP が増加した。
6.人種別の推計結果
アメリカにおいては、多様な人種による文化や価値観の違いが存在すると考えられる。
これが有機ラベルに対する評価においても影響しているかどうかを検証するために、全グ
ループをプールすることでサンプル数を十分に確保できる 1 回目のコンジョイント設問の
データを用いて、人種ごとにパラメータを推定し、それに基づいて WTP を計算した。推計
結果は表の通りである。
23
<表6.-1⼈種別推計結果>
Caucasian
Coeff.
Std.Err.
African American
Coeff.
Std.Err.
American Indian or
Asian
Native American
Coeff.
Std.Err.
Coeff.
Hispanic
Std.Err.
Coeff.
Std.Err.
Other
Coeff.
Std.Err.
ORGANIC
1.933
0.454 ***
1.800
0.703 ***
1.214
1.606
1.897
0.847 **
1.325
0.616 **
2.095
1.013 **
USDA認証シール付き
2.634
0.733 ***
1.607
0.846 *
1.168
1.193
3.661
1.250 ***
2.038
1.078 *
2.481
1.221 **
QAI認証シール付き
2.471
1.084 **
0.994
1.319
1.274
2.207
3.013
1.659 *
1.591
1.519
2.153
1.917
ワシントン州産
1.005
0.519 *
2.154
0.750 ***
2.987
1.948
0.692
1.230
1.174
0.822
2.594
1.148 **
0.871 **
カリフォルニア州産
-1.551
1.105
輸⼊
-4.039
1.493 ***
0.920
0.689
0.512
1.748
-1.940
1.362
-0.909
1.864
1.746
-0.759
1.011
-0.195
1.653
-4.980
2.171 **
-3.143
2.509
-0.277
⽣産者名
-3.114
1.447 **
0.535
0.718
0.266
1.242
-3.494
2.048 *
-2.170
2.446
1.281
⽣産者名+WEBアドレス
-0.171
0.843
0.692
1.237
0.607 **
1.290
1.048
-0.331
1.146
0.536
1.023
1.398
0.789 *
1.399
⽣産者名+写真付き
4.626
1.498 ***
2.080
どちらも選択しない
-4.621
0.185 ***
-2.926
0.625 ***
-2.101
1.216 *
3.155 *
価格
2.630
3.551
4.850
1.867 ***
3.539
-4.661
0.436 ***
-4.517
7.130 ***
2.358
2.318
1.003
1.572
0.356 ***
-1.691
0.866 *
2.331 *
-19.401
5.777 ***
-5.933
-4.931
6.165
-19.304
-14.335
9.292
-3.901
IVパラメータ(買う)
0.103
0.033 ***
0.248
0.157
0.246
0.331
0.099
0.039 **
0.124
0.086
0.271
0.173
IVパラメータ(買わない)
1.000
0.000 ***
1.000
0.000
1.000
0.000
1.000
0.000 **
1.000
0.000
1.000
0.000
観察数
9768
800
160
1784
3720
344
LRI
0.486
0.470
0.327
0.481
0.507
0.442
-6486.9
-548.7
-133.9
-1207.6
-2409.2
-246.0
対数尤度
24
<表6.-2⼈種別WTP>
Caucasian
African American
WTP
WTP
ORGANIC
0.10 ***
USDA認証シール付き
0.14 ***
QAI認証シール付き
ワシントン州産
カリフォルニア州産
輸⼊
⽣産者名
⽣産者名+WEBアドレス
American Indian or
Asian
Hispanic
Other
WTP
WTP
WTP
WTP
0.30 ***
0.25
0.10 **
0.09 **
0.54 **
0.27 *
0.24
0.19 ***
0.14 *
0.64 **
0.13 **
0.17
0.26
0.16 *
0.11
0.55
0.05 *
0.36 ***
0.61
0.04
0.08
0.66 **
-0.08
-0.21 ***
-0.16 **
-0.01
⽣産者名+写真付き
0.24 ***
どちらも選択しない
-0.24 ***
Native American
0.16
0.10
-0.13
-0.04
-0.10
-0.06
-0.26 **
-0.22
-0.07
0.09
0.05
-0.18 *
-0.15
0.33
0.21 **
0.26
-0.02
0.35
0.53
-0.49 ***
-0.43 *
25
0.25 ***
-0.24 ***
0.45 **
0.04
0.36 *
0.25
0.59
-0.32 ***
-0.43 *
結果は、まず、Caucasian と Asian は似た傾向となった。Caucasian は、
‘Organic’に
対する WTP は 0.10、
‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.14、
‘QAI’ラベルに対する WTP
は 0.13 であった。この他、生産者の写真の表示に対する WTP は、0.24 であった。Asian
は、‘Organic’に対する WTP は 0.10、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.19、‘QAI’
ラベルに対する WTP は 0.16 であった。この他、生産者の写真の表示に対する WTP は、
0.25 であった。
次に、African American は、‘Organic’に対する WTP は 0.30、‘USDA’ラベルに対
する WTP は 0.27、
‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.17 であった。また、Hispanic
は、‘Organic’に対する WTP は 0.09、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.14、‘QAI’
ラベルに対する WTP は 0.11 であった。しかし、推計結果の価格の係数が非有意であり、
さらに‘QAI’ラベルの係数も非有意であった。
そして、American Indian or Native American は、サンプル数が 20 と少なく、結果も
ほとんど非有意であった。最後に、Other は、
‘Organic’に対する WTP は 0.54、
‘USDA’
ラベルに対する WTP は 0.64、‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.55 であった。
したがって、Caucasian と Asian は有機ラベルや認証団体、生産者の写真といった各表
示をよく見て意思決定をしているといえる。これに対して、African American は有機ラベ
ルには反応しているものの、認証団体までは気にしていない。また、生産者の web アドレ
スには反応しているが、写真には反応していない。
そして、Hispanic はそもそも価格を考慮した選択を行っておらず、
‘Organic’という表
記と‘USDA’ラベルにしか反応していないため、十分に考慮した上で多属性の意思決定を
行っているとは考えられない。最後に、Other は WTP が極端な値となっており、異常値で
ある可能性がある。
7.知識水準別の推計結果
日本の調査結果と比較するために、知識水準別に 1 回目と 2 回目の各グループのコンジ
ョイント設問のデータを用いてパラメータを推定し、それに基づいて WTP を計算した。知
識水準は有機ラベルの知識についてのクイズの正答数が、5 問以上を高、3~4 問を中、2 問
以下を低とした。推計結果は表の通りである。
26
<表7.-1知識⽔準⾼-推計結果>
知識⾼全グループ1
Coeff.
Std.Err.
知識⾼A2
Coeff.
Std.Err.
知識⾼B2
Coeff.
Std.Err.
1.434
知識⾼C2
Coeff.
-0.735
Std.Err.
1.026
知識⾼D2
Coeff.
-0.673
Std.Err.
ORGANIC
1.994
0.429 ***
-1.627
2.024
-1.596
USDA認証シール付き
2.220
0.592 ***
1.532
1.073
2.948
1.127 ***
1.910
0.908 **
1.498
1.415
0.919
QAI認証シール付き
1.715
0.893 *
1.905
1.285
2.756
1.273 **
1.647
1.069
1.930
1.160 *
ワシントン州産
1.713
0.444 ***
4.869
2.410 **
5.315
1.636 ***
5.326
1.199 ***
3.816
1.535 **
カリフォルニア州産
-0.014
0.659
4.592
2.390 *
6.125
2.012 ***
5.658
1.589 ***
3.759
1.814 **
輸⼊
-2.455
0.971 **
1.971
1.560
2.083
1.205 *
2.589
0.983 ***
1.461
1.134
⽣産者名
-1.087
0.848
3.595
1.682 **
4.515
1.316 ***
4.102
0.995 ***
2.780
1.185 **
⽣産者名+WEBアドレス
0.792
0.492
-1.060
1.914
0.052
1.328
0.977
1.020
⽣産者名+写真付き
3.187
1.071 ***
1.041
1.049
1.729
0.836 **
2.153
0.706 ***
どちらも選択しない
1.548
1.318
0.737 **
-4.865
0.337 ***
-5.580
-5.181
0.633 ***
-5.856
0.742 ***
-6.313
-11.793
3.522 ***
-20.404
9.081 **
-18.854
4.654 ***
-17.953
2.397 ***
-15.195
4.949 ***
IVパラメータ(買う)
0.188
0.062 ***
0.133
0.060 **
0.143
0.035 ***
0.178
0.024 ***
0.203
0.066 ***
IVパラメータ(買わない)
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 **
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
価格
観察数
LRI
対数尤度
4,272
0.679 ***
-0.150
1080
1064
1184
944
0.544
0.531
0.548
0.567
0.601
-2568.2
-660.0
-625.7
-670.3
-502.0
27
0.922 ***
<表7.-2知識⽔準中-推計結果>
知識中全グループ1
Coeff.
Std.Err.
知識中A2
Coeff.
ORGANIC
2.519
0.644 ***
-1.817
USDA認証シール付き
2.872
0.718 ***
2.063
QAI認証シール付き
3.479
1.234 ***
ワシントン州産
1.644
カリフォルニア州産
-1.740
Std.Err.
1.570
知識中B2
Coeff.
Std.Err.
知識中C2
Coeff.
Std.Err.
0.787 **
知識中D2
Coeff.
-1.601
Std.Err.
-0.522
1.343
-1.620
0.987 **
1.201
0.976
1.990
0.648 ***
2.518
1.434
0.873 ***
1.782
1.170
0.222
1.387
1.956
0.773 **
2.393
0.855 ***
0.569 ***
5.669
2.052 ***
6.958
2.524 ***
4.784
0.925 ***
4.639
1.740 ***
1.051 *
5.709
2.225 ***
7.630
2.652 ***
3.929
1.143 ***
4.040
1.599 **
1.052 *
輸⼊
-3.820
1.227 ***
2.688
1.403 *
4.124
1.853 **
1.856
0.739 **
1.883
⽣産者名
-2.801
1.191 **
4.110
1.507 ***
5.310
1.726 ***
2.973
0.727 ***
2.978
⽣産者名+WEBアドレス
-0.328
0.690
1.486
0.915
1.291
-0.529
5.552
1.609 ***
1.076
1.590
0.574 ***
0.219 ***
-5.154
0.513 ***
-5.071
0.517 ***
-5.509
0.486 ***
-4.874
0.484 ***
-19.831
5.330 ***
-21.148
7.262 ***
-22.654
8.080 ***
-16.640
2.377 ***
-15.722
5.761 ***
IVパラメータ(買う)
0.097
0.027 ***
0.118
0.041 ***
0.113
0.041 ***
0.170
0.025 ***
0.169
0.063 ***
IVパラメータ(買わない)
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
LRI
対数尤度
1648
1736
1.008
1840
0.458 **
1.219 **
1.067
-4.549
7,032
0.867 *
-0.079
どちらも選択しない
観察数
1.565
0.731
⽣産者名+写真付き
価格
0.880
-0.582
1808
0.487
0.524
0.533
0.501
0.476
-4694.0
-1020.7
-1056.5
-1187.2
-1206.8
28
<表7.-3知識⽔準低-推計結果>
知識低全グループ1
Coeff.
Std.Err.
知識低A2
Coeff.
Std.Err.
知識低B2
Coeff.
Std.Err.
知識低C2
Coeff.
Std.Err.
知識低D2
Coeff.
Std.Err.
ORGANIC
1.220
0.464 ***
-1.089
0.872
-0.814
0.881
-0.667
1.363
0.117
USDA認証シール付き
2.440
0.598 ***
1.020
0.767
1.189
0.832
1.884
1.297
1.017
0.782
0.669
QAI認証シール付き
1.676
0.820 **
1.676
0.921 *
0.805
1.000
0.938
1.573
1.344
0.793 *
0.907 ***
ワシントン州産
0.577
0.650
2.713
0.917 ***
5.664
1.054 ***
6.505
1.654 ***
3.093
カリフォルニア州産
-1.852
0.891 **
2.291
1.186 *
5.018
1.363 ***
7.508
2.411 ***
3.558
1.116 ***
輸⼊
-4.207
1.205 ***
0.708
0.799
3.173
0.943 ***
3.788
1.480 ***
0.982
0.726
⽣産者名
-3.334
1.166 ***
1.959
0.758 ***
3.580
0.831 ***
5.477
1.432 ***
2.919
0.771 ***
⽣産者名+WEBアドレス
0.108
0.846
0.817
0.894
1.098
1.362
0.435
0.768
0.570
-0.674
⽣産者名+写真付き
4.232
1.132 ***
1.033
1.920
0.591 ***
1.741
1.920
0.587 ***
どちらも選択しない
-4.065
0.214 ***
-5.073
0.512 ***
-4.377
0.502 ***
-3.526
0.457 ***
-4.702
0.473 ***
2.016 ***
価格
0.568 *
0.763 **
-18.760
4.043 ***
-16.701
1.933 ***
-17.656
2.035 ***
-20.284
3.728 ***
-14.935
IVパラメータ(買う)
0.091
0.021 ***
0.155
0.018 ***
0.139
0.018 ***
0.088
0.018 ***
0.180
0.025 ***
IVパラメータ(買わない)
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
観察数
LRI
対数尤度
1400
1328
1168
1376
0.441
5,272
0.465
0.428
0.424
0.468
-3753.7
-947.1
-951.6
-848.3
-924.0
29
<表 7.-4 知識水準高-WTP>
知識⾼全1
知識⾼A2
知識⾼B2
知識⾼C2
知識⾼D2
WTP
WTP
WTP
WTP
WTP
-0.08
-0.04
-0.04
ORGANIC
0.17 ***
-0.08
USDA認証シール付き
0.19 ***
0.08
0.16 ***
0.11 **
0.10
0.15 *
0.09
0.15 **
0.09
0.13 *
QAI認証シール付き
ワシントン州産
カリフォルニア州産
輸⼊
0.15 ***
0.24 **
0.28 ***
0.30 ***
0.25 **
0.00
0.23 *
0.32 ***
0.32 ***
0.25 **
0.10
-0.21 **
0.10
0.11 *
0.14 ***
⽣産者名
-0.09
0.18 **
0.24 ***
0.23 ***
⽣産者名+WEBアドレス
0.07
0.00
0.05
0.09 **
0.12 ***
0.10 **
-0.27 ***
-0.33 ***
-0.42 ***
-0.05
⽣産者名+写真付き
0.27 ***
どちらも選択しない
-0.41 ***
0.05
-0.27 ***
0.18 **
-0.01
<表 7.-5 知識水準中-WTP>
ORGANIC
知識中全1
知識中A2
知識中B2
知識中C2
知識中D2
WTP
WTP
WTP
WTP
WTP
-0.02
-0.10 **
-0.10
0.13 ***
-0.09
USDA認証シール付き
0.14 ***
0.10 **
0.05
0.12 ***
0.16 ***
QAI認証シール付き
0.18 ***
0.08
0.01
0.12 **
0.15 ***
ワシントン州産
カリフォルニア州産
輸⼊
⽣産者名
⽣産者名+WEBアドレス
0.27 ***
0.31 ***
0.29 ***
0.30 ***
-0.09 *
0.08 ***
0.27 ***
0.34 ***
0.24 ***
0.26 **
-0.19 ***
0.13 *
0.18 **
0.11 **
0.12 *
-0.14 **
-0.02
0.19 ***
-0.03
⽣産者名+写真付き
0.28 ***
どちらも選択しない
-0.23 ***
0.23 ***
0.04
0.05
0.07 *
-0.24 ***
-0.22 ***
0.18 ***
-0.03
0.19 **
-0.01
0.06 **
0.10 ***
-0.33 ***
-0.31 ***
<表 7.-6 知識水準低-WTP>
知識低全1
知識低A2
知識低B2
知識低C2
知識低D2
WTP
WTP
WTP
WTP
WTP
ORGANIC
0.07 ***
-0.07
-0.05
-0.03
USDA認証シール付き
0.13 ***
0.06
0.07
0.09
0.07
0.09 **
0.10 *
0.05
0.05
0.09 *
QAI認証シール付き
ワシントン州産
0.16 ***
0.32 ***
0.32 ***
0.21 ***
-0.10 **
0.14 *
0.28 ***
0.37 ***
0.24 ***
輸⼊
-0.22 ***
0.04
0.18 ***
0.19 ***
0.07
⽣産者名
-0.18 ***
0.12 ***
0.20 ***
0.27 ***
0.20 ***
0.05
0.05
0.03
0.11 ***
0.09 **
0.13 ***
-0.25 ***
-0.17 ***
-0.31 ***
カリフォルニア州産
⽣産者名+WEBアドレス
0.03
0.01
0.01
⽣産者名+写真付き
0.23 ***
どちらも選択しない
-0.22 ***
-0.04
0.06 *
-0.30 ***
①知識水準高
知識水準高の人たちの 1 回目のコンジョイント分析の結果は、
‘Organic’に対する WTP
30
は 0.17、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.19、‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.15 で
あった。
2 回目の結果は、A グループは、‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.08、‘USDA’
ラベルに対する WTP は非有意で 0.08、
‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.09 であ
った。B グループは、
‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.08、
‘USDA’ラベルに対す
る WTP は 0.16、
‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.15 であった。C グループは、
‘Organic’
に対する WTP は非有意で-0.04、
‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.11、
‘QAI’ラベルに
対する WTP は非有意で 0.09 であった。D グループは、‘Organic’に対する WTP は非有
意で-0.04、
‘USDA’ラベルに対する WTP は非有意で 0.10、
‘QAI’ラベルに対する WTP
は 0.13 であった。
②知識水準中
知識水準中の人たちの 1 回目のコンジョイント分析の結果は、
‘Organic’に対する WTP
は 0.13、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.14、‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.18 で
あった。
2 回目の結果は、A グループは、‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.09、‘USDA’
ラベルに対する WTP は 0.10、‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.08 であった。B
グループは、
‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.02、‘USDA’ラベルに対する WTP
は非有意で 0.05、‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.01 であった。C グループは、
‘Organic’に対する WTP は-0.10、
‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.12、
‘QAI’ラベ
ルに対する WTP は 0.12 であった。D グループは、‘Organic’に対する WTP は非有意で
-0.10、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.16、‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.15 であ
った。
③知識水準低
知識水準低の人たちの 1 回目のコンジョイント分析の結果は、
‘Organic’に対する WTP
は 0.07、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.13、‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.09 で
あった。
2 回目の結果は、A グループは、‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.07、‘USDA’
ラベルに対する WTP は非有意で 0.06、‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.10 であった。B
グループは、
‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.05、‘USDA’ラベルに対する WTP
は非有意で 0.07、‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.05 であった。C グループは、
‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.03、‘USDA’ラベルに対する WTP は非有意で
0.09、‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.05 であった。D グループは、‘Organic’
に対する WTP は非有意で 0.01、‘USDA’ラベルに対する WTP は非有意で 0.07、‘QAI’
ラベルに対する WTP は 0.09 であった。
31
④小括
情報提示によって、全般に有機ラベルに対する評価は有意性を失う傾向にあるといえる。
特に、知識水準の低い人たちではこの傾向が顕著で、ほとんどの有機ラベルに関する表示
が有意性を失っている。また、‘Organic’という表示に対する WTP が全般に低くなって
おり、‘USDA’ラベルや‘QAI’ラベルがなければ選択されにくくなっている。
8.結論と政策的含意
①結論
まず、全体の平均的な傾向は、以下の通りである。知識クイズを課すことのみで、有機
ラベル全般に対する WTP は低下した。次に、有機ラベルが持続可能性を目的としていると
いう情報①を追加的に伝えても、有機ラベル全般への評価はほとんど変化しなかった。こ
れに対して、有機ラベルの目的が食品安全ではないという情報②を伝えると、‘Organic’
に対する WTP は微少に減少し、
‘USDA’ラベルや‘QAI’ラベルに対する WTP が少し増
加した。最後に、情報①と情報②をともに伝えると、‘Organic’と‘QAI’ラベルに対す
る WTP が少し減少し、‘USDA’ラベルに対する WTP が増加した。
次に、アメリカでは人種によって選択行動の傾向は大きく異なっており、Caucasian と
Asian は有機ラベルや認証団体、生産者の写真といった各表示をよく見て意思決定をしてい
るといえる。これに対して、African American は有機ラベルには反応しているものの、認
証団体までは気にしていない。また、生産者の web アドレスには反応しているが、写真に
は反応していない。
そして、Hispanic はそもそも価格を考慮した選択を行っておらず、
‘Organic’という表
記と‘USDA’ラベルにしか反応していないため、十分に考慮した上で多属性の意思決定を
行っているとは考えられない。最後に、Other は WTP が極端な値となっており、異常値で
ある可能性がある。
最後に、知識水準別の分析からは、情報提示によって、全般に有機ラベルに対する評価
は有意性を失う傾向にあるといえる。特に、知識水準の低い人たちではこの傾向が顕著で、
ほとんどの有機ラベルに関する表示が有意性を失っている。また、‘Organic’という表示
に対する WTP が全般に低くなっており、‘USDA’ラベルや‘QAI’ラベルがなければ選
択されにくくなっている。
②政策的含意
本研究の結果は、アメリカと日本では、情報提示に対する反応の傾向に違いがあること
を示している。まず、全体の傾向としては、有機ラベルが持続可能性を目的としているこ
とを伝えても、あまり反応しなかった。これは、日本の調査において WTP が上昇したのと
32
異なる傾向であるといえる。したがって、肯定的な情報であっても、もともとの‘healthy’
というイメージと異なった情報にあまり反応しない、もしくは持続可能性に対する関心が
日本より低かったと考えられる。
次に、Caucasian と Asian は様々な表示をよく見て意思決定を行っており、日本の消費
者とよく似ていると思われる。これは、一般に、アメリカの消費者が表示をあまり気にし
ていないのではないか、といわれているのとは異なる結果である。その一方で、web 調査
による結果ではあるが、Hispanic は十分に考えた選択行動をとっていないように思われる。
したがって、アメリカにおいて消費者に対する政策を行う際には、こうした人種間の傾向
を考慮することが重要であるといえよう。
最後に、情報提示によって、全般に有機ラベルに対する評価は有意性を失う傾向にあり、
特に、知識水準の低い人たちではこの傾向が顕著であった。これは、日本の調査結果とは
違う点である。日本でも知識水準の低い人たちについては、有意性を失ったが、中水準以
上の人たちに関しては有意性を失わなかった。したがって、アメリカの消費者は日本の消
費者と比べて、情報の受け取り方のばらつきが大きいと考えられる。このため、アメリカ
においては、消費者に対して情報を伝えるような政策は、日本に比べて効果を上げること
が難しいと推測される。
33
<付表 全コンジョイントセット>
1回⽬選択セット
質問番号
選択肢A
価格
栽培⽅法
選択肢B
産地
⽣産者情報
価格
栽培⽅法
$1.30
産地
⽣産者情報
13
$1.00
-
Import
⽣産者名
ORGANIC(⽂字)
Import
14
$1.60
ORGANIC(⽂字)
Washington
⽣産者名+Webページ$1.90
-
Washington
⽣産者名+写真
I don't buy.
15
$1.90
ORGANIC(⽂字)+USDA
Import
⽣産者名+Webページ$1.90
ORGANIC(⽂字)
-
⽣産者名
I don't buy.
16
$1.30
ORGANIC(⽂字)+QAI
Washington
⽣産者名
$1.60
ORGANIC(⽂字)+QAI
Import
⽣産者名+写真
I don't buy.
17
$1.00
ORGANIC(⽂字)
California
⽣産者名+写真
$1.00
ORGANIC(⽂字)+QAI
-
⽣産者名+Webページ I don't buy.
⽣産者名+写真
18
$1.30
ORGANIC(⽂字)+USDA
-
19
$1.90
ORGANIC(⽂字)+QAI
California
-
20*
$1.60
-
-
-
-
選択肢C
-
I don't buy.
$1.00
ORGANIC(⽂字)+USDA
Washington
$1.60
ORGANIC(⽂字)+USDA
California
⽣産者名
I don't buy.
$1.30
-
California
⽣産者名+Webページ I don't buy.
I don't buy.
2回⽬選択セット
質問番号
選択肢A
価格
栽培⽅法
選択肢B
産地
⽣産者情報
-
価格
$1.30
栽培⽅法
産地
⽣産者情報
選択肢C
27
$1.00
ORGANIC(⽂字)+USDA
Washington
-
Washington
⽣産者名
I don't buy.
28
$1.60
ORGANIC(⽂字)+QAI
Washington
⽣産者名+Webページ$1.60
ORGANIC(⽂字)+USDA
Import
⽣産者名+写真
I don't buy.
29
$1.60
ORGANIC(⽂字)
California
⽣産者名
$1.30
ORGANIC(⽂字)+USDA
California
⽣産者名+Webページ I don't buy.
⽣産者名
30
$1.00
-
California
⽣産者名+写真
$1.00
ORGANIC(⽂字)+QAI
Import
31
$1.90
ORGANIC(⽂字)+USDA
-
⽣産者名
$1.90
ORGANIC(⽂字)+QAI
California
32
$1.30
ORGANIC(⽂字)
Import
$1.00
ORGANIC(⽂字)
-
⽣産者名+Webページ I don't buy.
33
$1.90
-
Import
⽣産者名+Webページ$1.90
ORGANIC(⽂字)
Washington
⽣産者名+写真
34*
$1.30
ORGANIC(⽂字)+QAI
-
⽣産者名+写真
-
-
-
$1.60
-
-
I don't buy.
I don't buy.
I don't buy.
I don't buy.
注1) *は明らかに不⾃然な回答を⾏った回答者を除外するために設けたトラップ設問。
注2) トラップ設問では、どちらも中程度の価格帯で、価格以外のすべての属性で全く表⽰のない⽔準ばかりの選択肢と、それよりも少し低い価格で価格以外のすべての属性において
注3) 15番でAを29番でBを選んだ回答者をサンプルから除外。
34
参考文献
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35
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学会編『日本経済学会 75 年史―回顧と展望』有斐閣,第 6 章,pp. 241-273.
京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センター(2010)
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析に関する研究」内閣府経済社会総合研究所委託調査.
佐伯胖監修・渡部信一編(2010)『「学び」の認知科学事典』大修館書店.
清水聰(1999)『新しい消費者行動』千倉書房.
清水聰(2004)『消費者視点の小売戦略』千倉書房.
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心を見つめる科学のまなざし』有斐閣.
外山紀子・外山美樹(2010)『やさしい発達と学習』有斐閣.
新倉貴士(2005)
『消費者の認知世界―ブランドマーケティング・パースペクティブ』千倉
書房.
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南風原朝和・市川伸一・下山晴彦編(2001)
『心理学研究法入門―調査・実験から実践まで』
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村上佳世・丸山達也・林
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食品表示検定協会編(2009)
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モンド社.
食品表示検定協会編(2009)『食品表示検定認定テキスト・中級』ダイヤモンド社.
白鳥早奈英・板木利隆監修(2009)『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』高橋書店.
農林水産省ホームページ(http://www.maff.go.jp/)
山本謙治・ぼうずコンニャク監修(2009)『日本の食材帖―野菜・魚・肉』主婦と生活社.
36
第3章
水産エコラベルへの消費者評価
1.はじめに
①研究の背景と問題意識
クロマグロなどの水産資源では、乱獲による資源の枯渇が問題となっている。水産資源
は、漁業権を有していれば誰でもアクセスできるという意味において、公共財としての性
格を有している。水産資源は、とりすぎなければ持続的に利用できる資源であるから、こ
の問題は、いわゆる「コモンズの悲劇」が起きてしまっているケースであるといえる。
水産資源管理においては、漁業権が設定されているため、沿岸部で特定の漁協が独占的
に管理しているような場合には資源管理は上手くいく可能性がある。しかし、沖合などで
競合が生じている場合には、過剰な水準の漁獲がなされやすいのである。
このため、許容漁獲量 (Total Allowable Catch: TAC) とよばれる漁獲量規制がなされて
いる。これには、総量としての漁獲量を制限する方式 (オリンピック方式) と、各漁業者に
対して漁獲量を割り当てる方式 (個別漁獲割当方式) とがあるが、日本では前者の規制がな
されている。また、クロマグロについては、公海や複数の国の 200 カイリ経済水域に資源
がまたがっているため、国際的な管理機関において協議を行って TAC を定めている。例え
ば、大西洋であれば大西洋マグロ類保存委員会 (ICCAT) が TAC を定めて、これを加盟各
国が遵守するということになっている。
しかし、こうした漁獲量規制は漁業者に配慮して現状維持になりやすい。また、国際的
な合意形成は容易ではなく、実際、過去における ICCAT の資源管理は上手くいっていたと
は言い難く、結果として地中海のクロマグロ資源は乱獲のために危機的な状況にあるとさ
れる。
このように、生産者による共有資源の管理が上手くいっておらず、さらに政府による生
産者に対する総量規制も十分に機能していない場合に、消費者が資源管理に対して一定の
役割を果たすことができないだろうか、というのが水産エコラベルである。
水産エコラベルには複数のものが存在するが、一般的には民間団体などが審査を行い、
持続可能な資源管理に取り組んでいるような漁業者や水産物を認証し、こうした漁業者や
製品についてラベルの表示を認める制度である。
このラベルによって、消費者が持続可能な資源管理に取り組んでいる漁業者の製品を選
択できるようになることで、資源管理においても消費者が一定の役割を果たそうというの
がその目的である。
もし、消費者が資源管理に対して一定の価値を見いだすなら、このラベルがついている
製品に対する支払い意思額が上昇するから、資源管理に取り組む生産者に対するインセン
ティブとして機能しよう。さらに、ラベルない製品に対して否定的な評価がなされるよう
であれば、乱獲を行うような漁業者の製品に対する需要を縮小させる可能性もあろう。
37
もっとも、こうしたラベルによる政策は、生産者間から問題の場を消費者間に移すだけ
で、本質的な解決につながらないという可能性も十分に存在する。すなわち、資源管理に
理解を示さない消費者や利己的に振る舞う消費者が多ければ、結局、問題の解決にはなら
ないかもしれない。
本研究では、水産エコラベルに対して消費者がどのような反応を示すかを分析すること
で、資源管理において消費者がどのような役割を果たすことができるのかを検討する。
②研究の目的
本研究では、生産者に対する規制が十分に機能していない場合に、補助的な政策として
消費者に対するラベル表示政策が有用であるかを検討する。
これまで、資源管理においては生産者に対する規制が主たる政策手段として用いられて
きたが、結局のところ最終的に資源を消費しているのは消費者自身である。したがって、
資源問題において、消費者自身が自ら一定の役割を果たすようにすることには、一定の意
味があると思われる。
しかし、こうした政策は消費者が実際に選択行動を変化させなければ、有用な手段とは
なり得ない。そこで、web 調査によって、資源問題に対して情報を伝えたときに、消費者
の選択行動がどのように変化するかを分析することで、ラベル表示政策の有用性を検討す
る。
③研究の設計と手法
本研究では、水産エコラベルのうち、実際に普及が進んでいる MSC (Marin Stewardship
Council) ラベルを取り上げ、コンジョイント分析を行う。
このラベルは、民間の非営利団体である海洋管理協議会 (MSC) が認証を行っており、国
際的に普及が進んでいるものである。日本においては、まだそれほど認知はされていない
ものの、大手スーパーや生協などでこのラベルのついた製品の取り扱いが増えてきており、
現時点では最も有力な水産エコラベルであるといえる。
本研究では、スクリーニング調査の後で本調査を実施するという、インターネット調査
の特徴を利用した設計を行う。すなわち、スクリーニング調査を利用して、あらかじめ水
産エコラベルや資源問題について情報を伝えておき、約 24 日後に本調査を行うことで、消
費者に対して伝えた情報が長期的に選択行動に及ぼす影響を分析する。
また、サンプルを複数のグループに分けておき、それぞれ異なった情報を提示すること
によって、情報の伝え方による効果の違いについて分析する。本研究では、認知心理学の
スキーマ理論を踏まえて、単にラベルや資源問題の情報を伝えるのと、資源問題について
論理的な構造を理解しなければ解けないような課題を解かせることで、記憶の定着や選択
行動の変化にどのような違いが見られるかを検証する。
もし、消費者に対して水産エコラベルや資源問題についての情報を伝えても、消費者が
38
選択行動を変化させなかったり、利己的に振る舞ったりすれば、ラベル表示による政策手
段は有効ではないということになってしまう。また、変化するとしても、それが情報を提
示された直後しか反応しないというのであれば、有効な政策手段とはなり得ない。さらに、
単に情報を伝えるだけでなく、その論理構造を理解させることが重要なのであれば、情報
の伝え方を工夫することで政策の効果を上げることができよう。
本研究では、これらの点を検証することで、資源管理問題におけるラベル表示政策の有
用性を検討する。
2.選択型コンジョイント分析
本研究で用いる選択型コンジョイント分析は、表明選好法の一種で、アンケートを通じ
て回答者に仮想的な財を選択してもらい、その選択結果をもとに回答者の各属性に対する
評価を推計するものである。また、コンジョイント分析は表明選好法の中でも複数の属性
を同時に評価することに長けており、本研究で扱うような付加価値のある製品に適してい
る。
選択型コンジョイント分析では、アンケートを通じて得た回答者の仮想的な財の選択デ
ータをもとに、回答者の各属性に対する評価を最尤推定法で推計する。離散選択を扱う場
合の最も基本的なモデルは、条件付きロジットモデル(McFadden, 1974)であるが、一般
に、本研究のような購買選択を扱う場合はより一般化された入れ子ロジットモデル
(McFadden, 1978)の方が当てはまりがよいと考えられており、今回の分析でも同様の傾
向がみられたことから、このモデルを採用した。
離散型の入れ子ロジットモデルの概要は以下の通りである。個人に対して財の選択肢集
合 C を提示し、その中からどの財を購入するかを選択してもらう。xik ( k  1, , K ) を財 i に
おける製品属性 k の水準を表すベクトルとすると、個人 nが財 i  C を選択したときにはた
だ 1 つの値
x ik に決まるので、個人 nが財 i を選択したときの効用 U in は以下の線形関数で定
義される。
K
n
i
U ( xik , p i )
   ikn xik   ipn pi   in
(1)
k 1
p i は財 i の貨幣属性を表し、 i は誤差項で第一種極値分布に従うとする1。個人
n
ここで、
1
誤差項が第一種極値分布に従うと仮定すると、選択確率は次のような条件付きロジットモデル(多項ロ
ジットモデルともいう)で表せる。
39
nは(1)を最大化するように財 i を選択するとすれば、個人 nが財 i を選択する確率は、任意
の
j  C( j  i) に対して、
 in  Pr (U in  U nj )
と表される。この選択確率は効用の差に依存するため x ik の任意の水準をベンチマークとし
て 0 に基準化し、対数尤度関数を
L(1n,1 , 1n, 2 ,,  kn, ,,  Kn , L 1,  pn )   I in (U in  U nj ) log in
(2)
n iC
とする。ここで、
I in (U in  U nj )
は個人 nが財 i を選択した場合に 1、そうでない場合に 0
を と る 指 示 関 数 で あ る 。 本 研 究 で は 、 (2) を 最 大 化 す る パ ラ メ ー タ
1,1 , 1, 2 ,,  k , ,,  K ,L1 ,  p
を推定したうえで、直観的に評価しやすい指標として製品属
性の水準に対する平均的個人の支払意思額
WTPk ,    k ,   p
を推計する(Hensher, Rose,
and Greene (2005) による)。
3.アンケート調査
①調査の概要と設計
本研究の調査は、『食品ラベルに関する調査』として 2011 年 1 月から 2 月にかけて行っ
た。インターネット調査によって実施し、スクリーニング調査、プレテスト、本調査の 3
段階で行った。調査の実施は株式会社インテージに依頼し、同社のモニターを対象として
行った。同社はアンケートの回答者に対してポイントを付与しており、これが回答者に対
するインセンティブとなっている。今回の調査では、謝礼として 110 ポイントが回答者に
 in 
exp ( Vi n )
,
 exp(V jn )
K
ここで、 Vi n    ikn xik   ipn pi
k 1
j
また、この定式化を基礎として、 S 個の入れ子からなる階層的な意思決定が行われる場合、選択確率は次
のような入れ子ロジットモデルで表せる(Train, 2003)。


exp ( V i n /  s )  exp(V jn /  s ) 
jC s


n
i 
s
S 

  exp(V jn /  s ) 



s 1  jC s

 s 1
ここで、 C s は s ( 1,, S ) 番目の入れ子内の選択肢集合、  s は s 番目の入れ子内の相関を表すパラメータで
ある。
40
付与された2。
調査の第 1 段階として、2011 年 1 月 11 日から 14 日にかけてスクリーニング調査を行い、
実際にマグロを購入している消費者が調査対象者となるようにした。国勢調査における各
地域の性別・年齢階層の分布にもとづいて、全国の 18 歳以上の 25,695 人を対象に回答を
依頼し、11,915 人から回答を得た。これらのうち、上記の条件を満たす回答者 11,711 人を
調査対象者とした。スクリーニング調査では、サンプルを 4 グループに分けてそれぞれ異
なった情報を提示することを行った。
スクリーニングでは、MSC ラベルを知っているかをラベルの意味を 6 択のクイズでたず
ねることで確認し、正解を提示した上で、マグロの購買行動についてたずね、資源問題に
ついて知っているかどうかをチェックするための正誤クイズを行って正解を提示した。
その上で、グループごとに異なった情報を提示することを行った。まず、A グループはそ
のままアンケートを終了し、なにも情報は提示しなかった。次に、B グループには、現在の
クロマグロの漁獲量が持続可能な水準を上回っていることについての情報 (情報①) を伝
えて、これを知っていたかどうかをたずねてアンケートを終了した。C グループには、情報
①を B グループと同様の仕方で伝えた上に、論理構造を図示した穴埋め問題をといてもら
い、論理構造を理解できるようにした。最後に、D グループには、情報①を C グループと
同様の仕方で伝えた上で穴埋め問題を解いてもらい、さらにクロマグロの消費の 7 割以上
を日本人が消費しており、MSC ラベルを通じて消費者も資源問題に役割を果たすことがで
きること (情報②) を伝えた上で、情報①と同様の穴埋め問題を解いてもらった。
2
この 110 ポイントは 110 円に相当する。
41
<図 3.-①-1 スクリーニング設計>
42
<図 3.-①-2 情報提示①-1>
<図 3.-①-3 情報提示①-2>
43
<図 3.-①-4 情報提示①-3>
<図 3.-①-5 穴埋めクイズ①>
44
<図 3.-①-6 情報提示②-1>
<図 3.-①-7 情報提示②-2>
45
<図 3.-①-8 情報提示②-3>
<図 3.-①-5 穴埋めクイズ②>
46
第 2 段階として、2011 年 1 月 21 日から 25 日にかけてプレテストを行った。プレテスト
では、調査対象者のうち 270 人に回答を依頼し、199 人から回答を得た。このうち、明ら
かに調査に非協力的と思われるような回答者を除いた、164 人を分析対象とした。プレテス
トは、本調査の調査設計が適切であるかどうかをチェックするのが目的であり、次に述べ
る本調査とほぼ同様の設計で行った。
プレテストでは、マグロの購買行動や関与などについてたずねた上で、MSC ラベルにつ
いてスクリーニングと同様の質問を行い、記憶の定着について確認した。その上で、まず 1
回目のコンジョイント設問を行った。そして、スクリーニングと同様の正誤クイズで資源
問題についての知識をチェックした。
次に、スクリーニングで用いた情報①と情報②を提示だけして、その情報に対してどの
ように思ったかをたずねた。その上で、2 回目のコンジョイント設問を行い、再度、スクリ
ーニングと同様の正誤クイズで資源問題についての知識をチェックしてから、マグロの店
頭での見分け方、料理・保存の仕方、資源問題の三つの知識についてのクイズを行った。
そして、スクリーニングと同様の情報①と②についての穴埋め問題を解いてもらい、論理
構造を理解できているかをチェックした。
最後に、消費行動についての意識や学習意欲、スクリーニング調査後に MSC ラベルにつ
いて調べたりしたかについてたずね、その他のデモグラフィック属性などをたずねた。
プレテストでは、スクリーニング調査の A グループから二グループを抽出し、C グルー
プから一グループを抽出した。このうち、A グループの一方については、上記の情報②につ
いて提示をしなかった。
47
<図 3.-①-6 プレテスト設計>
第三段階として、2011 年 2 月 4 日から 7 日にかけて本調査を行った。本調査では、調査
対象者のうち 3,340 人に調査を依頼し、2,465 人から回答を得た。このうち、このうち、明
らかに調査に非協力的と思われるような回答者を除いた、1,989 人を分析対象とした。なお、
各グループの内訳は、A グループが 495 人、B グループが 487 人、C グループが 502 人、
48
D グループが 505 人であった。
本調査の設計は、基本的にプレテストと同様であり、すべてのグループに対して情報①
と情報②を提示した。本調査での修正点としては、プレテストの結果を踏まえてコンジョ
イントに用いるプロファイルを修正するなどした。
<図 3.-①-7 本調査設計>
49
②プロファイル設計
コンジョイント設問に用いるプロファイルは、実際のデパートやスーパーの表示や価格
帯を参考に表のように設定した。
<表 3.-②プロファイル設計>
属性
⽔準1
⽔準2
MSCラベル
ラベルなし
ラベルあり
⽣産⽅法
養殖
天然
産地
外国産
国産
状態
解凍
⽣
価格
800円
850円
⽔準3
⽔準4
⽔準5
⽔準6
900円
950円
1000円
1050円
コンジョイント設問の例は図の通りである。MSC ラベル、産地、生産方法、保存状態、
価格の 5 属性の各水準につき、直交計画表を用いて作成した 16 個のプロファイルをもとに
8 つの選択肢集合を設計した。各選択肢は 2 つの選択肢に「どちらも買わない」を加えた 3
択形式となっている。なお、既視感があると回答者が 2 回目のコンジョイント設問で十分
に考えずに回答する可能性を考慮し、2 回のコンジョイント設問で別々のプロファイルを用
いた。
また、コンジョイント設問の前には CVM 形式の設問を設け、普段価格帯を意識していな
い消費者がコンジョイント設問で混乱しないように配慮した。
<図 3.-②コンジョイント設問>
50
③変数の作成
変数の作成に当たっては、リッカートを基本としながらも、日本ではニュートラルに回
答が偏る傾向があることが知られているため、これを避けるために基本的に 4 段階の尺度
を用いた。
作成した主要な変数は、まず、提示した各情報に対する態度を、以下のように作成した。
情報①に対する態度については、この情報をみてどう思ったかを、「マグロの資源の枯渇状
況に関して、深刻だと思いましたか」、「この情報を意外だと思いましたか」、「この情報を
信頼できると思いますか」、「この情報によって、あなたの普段の買い物の仕方を変えよう
と思いましたか」の各問いに対して、「とてもそう思う」、
「まあまあそう思う」、
「あまりそ
う思わない」
、「まったくそう思わない」の 4 段階で指標化した。
情報②についての態度では、「この情報を意外だと思いましたか」、「この情報を信頼でき
ると思いますか」、「この情報によって、あなたの普段の買い物の仕方を変えようと思いま
したか」について同様の 4 段階で指標化した。
次に、資源問題についての知識のチェックには、スクリーニングと本調査の 2 回で 5 問
からなる同様の正誤クイズを用いた。また、スクリーニングと本調査の 1 回目は 2 択 (○、
×、の 2 択) とし、本調査の 2 回目は 3 択 (○、×、わからない、の 3 択) とした。
具体的には、
「マグロの資源量はそれほど減ってはいないが、生物保護の観点から国際的
に規制が強化されている。」(×) 、「天然ものは減少傾向であるが、養殖が増加しており、
全体としてマグロの資源量が増えている。」 (×) 、
「マグロの資源量が急減したため、ワシ
ントン条約で保護対象として指定された。」 (×) 、
「マグロの資源量が減っており、回復さ
せるために、漁獲量規制を強化する傾向にある。」 (○) 、
「日本以外で生食(すし等)需要
が増えたことが主要な原因で、マグロの資源量が激減している。」 (×) 、の各設問を用い
た (括弧内はそれぞれの正解) 。
関与については、
「あなたは、マグロにこだわりがありますか」という質問に対して、
「と
てもある」、
「まあまあある」、「あまりない」、
「全くない」の 4 段階で指標化した。
知識については、マグロの店頭での見分け方、料理・保存の仕方、資源問題の三つの知
識について 3 択の正誤クイズを各7問行って、その正答数を指標とした。
具体的には、店頭での見分け方については、
「本まぐろの正式名称はクロマグロである。」
(○) 、
「メバチは、本マグロの幼魚の名称である。
」 (×) 、
「筋目がまっすぐ平行(規則的)
に入っているものは、全体の筋が多い傾向がある。」 (×) 、
「マグロから水分が出ている場
合は、鮮度が悪い。」 (○) 、「赤い斑点があるものは、鮮度がいい。」 (×) 、「一般に、本
マグロは、キハダマグロより値段が安い。」 (×) 、
「一般に、トロより赤身の方が値段が安
い。」 (○) 、の各設問を用いた。
料理・保存の仕方については、「刺し身などにしやすいように長方形にきったものを、サ
クという。」 (○) 、「購入後すぐに食べる場合は、水に浸しておくとよい。」 (×) 、「冷凍
51
マグロは、常温でゆっくり解凍するとよい。」 (×) 、
「解凍方法は他に、ぬるい塩水に浸し
た後、水分をしっかりとって冷蔵庫にいれておくとよい。」 (○) 、「冷蔵庫にいれるとき、
キッチンペーパーに包むと、水分が減少しておいしくなくなる。」 (×) 、「マグロの筋は、
90 度くらいのお湯をかけると、やわらかくなり食べやすくなる。」 (○) 、「マグロには、
悪玉コレステロール値を下げる成分が含まれている。」 (○) の各設問を用いた。
資源問題については、「「天然」と表示されたマグロは、海に自然に泳いでいたマグロで
ある。」 (○) 、「「養殖」と表示されたマグロの多くは、卵から成魚(大人の魚)になるま
で、人の手によって育てられている。」 (×) 、
「近畿大学は、世界で唯一、クローン技術に
よって本マグロの生育を成功させた。」 (×) 、
「日本の刺身マグロの需要は、現在、そのほ
とんどが国産でまかなわれている。
」 (×) 、
「乱獲により、マグロの資源状態が特に悪化し
ている海域は、大西洋である。」 (○) 、
「無差別に漁獲する「巻き網漁」等により、稚魚が
乱獲されることも、資源状態が悪化する主な原因である。
」 (○) 、「2010 年 3 月から、ワ
シントン条約に保護対象としてクロマグロがリストアップされている。」 (×) 、の各設問
を用いた。
この他、年齢、性別、所得、学歴などのデモグラフィック属性についても変数を作成し
た。これらの変数の分布は表の通りである。各グループのサンプリングには大きな偏りは
みられなかった。
<表 3.-③-1 関与クロス表>
Q4
あなたは、マグロにこだわりがありますか。
Group
とてもある まあまあある あまりない
全くない
A
4.2
46.7
47.5
1.6
B
4.5
45.8
47.6
2.1
C
5.4
42.6
50.0
2.0
D
4.6
47.3
45.0
3.2
<表 3.-③-2 知識クロス表 1-店頭の見分け方>
Q32_Total
Group
0
1
2
3
4
5
6
7
A
5.5
5.3
11.9
18.0
22.6
20.6
12.3
3.8
B
3.1
4.3
8.8
19.1
24.8
20.9
13.6
5.3
C
3.2
7.0
11.8
17.1
22.1
19.7
16.1
3.0
D
3.4
4.2
9.7
16.6
28.1
19.4
13.5
5.1
52
<表 3.-③-3 知識クロス表 2-料理・保存>
Q33_Total
Group
0
1
2
3
4
5
6
7
A
6.3
8.1
13.9
22.4
24.2
16.0
7.9
1.2
B
4.3
7.6
13.8
24.2
25.3
16.2
6.8
1.8
C
5.6
7.4
13.9
26.1
22.9
17.7
5.0
1.4
D
4.6
8.3
13.5
22.0
24.4
19.0
7.9
0.4
<表 3.-③-4 知識クロス表 3-資源問題>
Q34_Total
Group
0
1
2
3
4
5
6
7
A
3.8
3.2
12.1
30.9
25.3
18.4
5.3
1.0
B
1.6
3.7
12.1
22.8
32.6
20.1
6.0
1.0
C
2.4
4.0
12.5
26.1
28.5
18.3
6.4
1.8
D
2.2
3.0
13.3
25.0
28.7
22.0
4.8
1.2
<表 3.-③-5 年齢・性別クロス表>
QBD1
Group
男性18-19歳
男性20代
男性30代
男性40代
男性50代
男性60-79歳
A
0.4
3.4
6.9
8.1
9.9
18.2
B
0.2
3.5
9.0
7.0
8.6
21.4
C
0.2
4.8
8.4
10.0
9.6
18.3
D
0.4
5.7
6.3
7.9
9.5
20.0
Group
⼥性18-19歳
⼥性20代
⼥性30代
⼥性40代
⼥性50代
⼥性60-79歳
A
0.2
3.8
8.7
10.7
10.1
19.6
B
0.4
4.3
7.0
8.4
10.9
19.3
C
0.4
4.0
5.4
8.4
9.4
21.3
D
0.2
4.8
7.9
7.9
9.7
19.6
<表 3.-③-6 所得クロス表>
QW15
Group
100万円未満
200万円未満
300万円未満
400万円未満
500万円未満
600万円未満
700万円未満
800万円未満
A
3.0
3.8
9.9
17.6
16.4
10.7
10.1
7.7
B
2.5
3.7
11.9
14.8
15.6
11.3
9.7
9.0
C
4.0
3.8
10.8
14.7
15.7
12.4
10.6
8.2
D
3.2
3.2
14.1
16.0
11.7
11.5
10.3
8.9
Group
900万円未満
1000万円未満 1200万円未満 1500万円未満 2000万円未満 2000万円以上 不明
A
3.8
6.5
3.4
4.4
1.6
1.0
0.0
B
3.5
5.7
5.3
4.1
2.1
0.6
0.2
C
4.6
5.4
4.8
3.4
1.0
0.6
0.2
D
3.6
8.3
2.8
4.2
1.8
0.6
0.0
53
<表 3.-③-7 学歴クロス表>
QW25
Group
中学校卒
⾼校卒
(在学中)
(在学中)
⾼等専⾨学校 専⾨学校卒
(在学中)
(在学中)
短⼤卒
4年⽣⼤学卒
⼤学院卒
(在学中)
(在学中)
(在学中)
その他
A
1.2
29.9
3.4
9.1
14.3
36.4
3.8
1.8
B
2.3
30.4
3.9
9.7
9.9
35.5
5.3
3.1
C
2.0
30.9
5.0
8.6
10.8
36.5
4.0
2.4
D
2.6
33.3
3.4
7.5
12.7
35.0
3.8
1.8
4.予備的な分析
①MSC ラベル
本研究では、MSC ラベルについて、スクリーニング段階で各グループに異なった仕方で
情報を提示しているので、まず、その効果をみてみる。MSC ラベルの意味を知っているか
についての設問の正答率は、初めてみたスクリーニング段階では各グループとも 8%前後で
あった。したがって、このラベルは一般にあまり認知されていなかった。また、グループ
間にほとんど差はみられなかった。
これに対して、本調査の情報提示前に行った同様の設問では、スクリーニングでなにも
追加的な情報を提示しなかった A グループで 23.2%、単に資源についての情報①を提示し
たのみの B グループで 25.9%、情報①を提示した上で論理構造が理解できるように課題を
課した C グループで 27.3%、消費行動についての情報②まで提示し、これについての課題
も課した D グループで 38.6%であった。したがって、単にクイズを行っただけでも約 15%
上昇しており、web での情報提示は直後だけでなく長期的にも一定程度記憶に残っていた
と考えられる。また、スクリーニング段階での情報提示の仕方の違いは、記憶の定着の仕
方に影響を与えたといえる。
<表 4.-①-1MSC ラベルスクリーニングクロス表>
QSC1
Group
A
海のエコラベル(写真)をご存じですか。下記の中から、ラベルの意味としてふさわしいものをひとつ選んでください。
海の⽔質をきれいな状 環境や資源に配慮して
特に栄養価の⾼い⿂種 ⾒たことはあるが、
6.知らない/⾒たこと
⿂に有害な環境物質が
態に保った漁場である 漁獲された⽔産物であ
であることを⽰す
よくわからない
もない
含まれないことを⽰す
ことを⽰す
ることを⽰す
1.0
1.8
8.3
0.0
13.7
75.2
B
0.8
1.6
7.8
0.0
13.1
76.6
C
1.6
2.6
8.8
0.0
11.8
75.3
D
0.2
2.8
7.9
0.0
13.1
76.0
<表 4.-①-2MSC ラベルス本調査クロス表>
Q6
海のエコラベル(写真)をご存じですか。下記の中から、ラベルの意味としてふさわしいものをひとつ選んでください。
Group
⿂に有害な環境物質が
含まれないことを⽰す
海の⽔質をきれいな状 環境や資源に配慮して
態に保った漁場である 漁獲された⽔産物であ
ることを⽰す
ことを⽰す
特に栄養価の⾼い⿂種
⾒たことはあるが、
6.知らない/⾒たこと
であることを⽰す
よくわからない
もない
A
3.4
2.6
23.2
0.2
33.3
37.2
B
1.0
2.5
25.9
0.2
30.0
40.5
C
3.2
1.6
27.3
0.4
33.7
33.9
D
2.0
3.4
38.6
0.2
26.5
29.3
54
②正誤クイズ
資源問題についての正誤クイズを、スクリーニングと本調査の 2 回目のコンジョイント
設問の前後で行っているため、これについても各グループで違いをみてみる。まず、スク
リーニング時点と本調査の 1 回目ではそれほど大きな違いは確認できなかった。しかし、
本調査の 2 回目では、スクリーニングで情報①も情報②も提示しなかった A グループの正
答率がやや低い傾向が見られた。
<表 4.-②資源問題クロス表>
1マグロの資源量はそれほど減ってはいないが、⽣物保護の観点から国際的に規制が強化されている。
Group
A
スクリーニング
○
0.0
×
0.0
本調査1
本調査2
○
×
○
×
60.2
39.8
29.9
65.7
わからない
4.4
B
59.8
40.2
60.0
40.0
26.3
70.4
3.3
C
55.2
44.8
49.4
50.6
23.7
73.1
3.2
D
57.6
42.4
59.2
40.8
25.0
70.7
4.4
2天然ものは減少傾向であるが、養殖が増加しており、全体としてマグロの資源量が増えている。
Group
スクリーニング
○
×
本調査1
本調査2
○
×
○
×
A
0.0
0.0
46.3
53.7
13.7
78.2
わからない
8.1
B
39.2
60.8
46.4
53.6
14.0
78.2
7.8
C
37.3
62.7
35.7
64.3
11.8
82.1
6.2
D
44.8
55.2
42.0
58.0
12.1
78.8
9.1
3マグロの資源量が急減したため、ワシントン条約で保護対象として指定された。
Group
A
スクリーニング
○
0.0
×
0.0
本調査1
本調査2
○
×
○
×
59.0
41.0
28.9
64.4
わからない
6.7
B
53.6
46.4
57.3
42.7
27.3
66.9
5.7
C
50.8
49.2
56.4
43.6
27.1
67.3
5.6
D
50.3
49.7
57.2
42.8
24.8
68.9
6.3
4マグロの資源量が減っており、回復させるために、漁獲量規制を強化する傾向にある。
Group
スクリーニング
○
×
本調査1
本調査2
○
×
○
A
0.0
0.0
83.0
17.0
88.7
8.3
3.0
B
88.1
11.9
81.1
18.9
88.3
8.2
3.5
C
88.2
11.8
90.6
9.4
91.2
7.0
1.8
D
87.7
12.3
87.9
12.1
90.3
6.3
3.4
55
×
わからない
5⽇本以外で⽣⾷(すし等)需要が増えたことが主要な原因で、マグロの資源量が激減している。
Group
A
スクリーニング
○
0.0
本調査1
×
0.0
本調査2
○
×
○
×
73.1
26.9
27.9
65.9
わからない
6.3
B
72.1
27.9
72.9
27.1
25.9
69.8
4.3
C
73.1
26.9
75.7
24.3
22.5
73.1
4.4
D
75.4
24.6
73.3
26.7
24.0
71.1
5.0
③情報に対する態度
本調査では、スクリーニングでの情報提示が、本調査で情報を提示されたときに情報に
対する態度にどのように影響するかをみるために、すべてのグループに情報①と情報②を
提示して、それぞれの情報についてどのように思ったかをたずねた。まず、情報①につい
ては、情報を意外だと思った人が C グループにおいてやや低い傾向がみられた。また、買
い物行動を変えようと思うという人が D グループにおいてやや高い傾向がみられた。
次に、情報②については、情報を意外だと思った人が B グループと D グループでやや低
い傾向がみられた。また、情報を信頼できないと思う人が D グループと C グループでやや
低い傾向がみられた。
<表 4.-③-1 情報①に対する態度クロス表>
Q18_1
Group
マグロの資源の枯渇状況に関して、深刻だと思いましたか。
とてもそう思う
まあまあそう思う
あまりそう思わない
まったくそう思わない
A
38.0
51.9
9.3
0.8
B
31.0
56.3
12.1
0.6
C
35.9
53.8
9.2
1.2
D
30.9
55.2
13.3
0.6
Q18_2
Group
この情報を意外だと思いましたか。
とてもそう思う
まあまあそう思う
あまりそう思わない
まったくそう思わない
A
9.1
25.3
55.6
10.1
B
6.2
24.6
59.5
9.7
C
6.4
22.7
59.6
11.4
D
6.7
29.1
55.2
8.9
Q18_3
Group
この情報を信頼できると思いますか。
とてもそう思う
まあまあそう思う
あまりそう思わない
まったくそう思わない
A
24.4
64.8
9.9
0.8
B
19.9
69.4
9.7
1.0
C
23.7
66.3
8.2
1.8
D
24.2
66.7
8.1
1.0
56
Q18_4
Group
この情報によって、あなたの普段の買い物の仕⽅を変えようと思いましたか。
とてもそう思う
まあまあそう思う
あまりそう思わない
まったくそう思わない
A
7.1
45.1
42.4
5.5
B
7.0
39.4
48.5
5.1
C
5.8
46.6
42.2
5.4
D
7.9
48.1
40.4
3.6
<表 4.-③-2 情報②に対する態度クロス表>
Q19_1
Group
この情報を意外だと思いましたか。
とてもそう思う
A
まあまあそう思う
10.1
35.6
あまりそう思わない
まったくそう思わない
48.1
6.3
B
6.4
34.9
53.6
5.1
C
7.0
37.8
48.4
6.8
D
4.8
36.2
52.9
6.1
Q19_2
Group
この情報を信頼できると思いますか。
とてもそう思う
まあまあそう思う
あまりそう思わない
まったくそう思わない
A
20.8
66.5
11.5
B
19.3
68.6
11.1
1.0
C
20.7
68.5
9.8
1.0
D
23.4
67.7
7.7
1.2
Q19_3
Group
1.2
この情報によって、あなたの普段の買い物の仕⽅を変えようと思いましたか。
とてもそう思う
A
13.1
まあまあそう思う
あまりそう思わない
まったくそう思わない
51.9
31.1
3.8
B
8.6
52.2
35.1
4.1
C
10.2
56.8
28.7
4.4
D
10.9
54.7
30.5
4.0
そして、2 回目のコンジョイント設問の後で、選択において提示した情報を重視したかを
たずねた。これについては、スクリーニングで課題を課した C グループと D グループでや
や高い傾向がみられた。
<表 4.-③-2 情報を重視したかクロス表>
Q30
先ほどマグロを選択した際、ご覧になった情報を重視しましたか。
Group
とても重視した
まあまあ重視した
あまり重視しなかった まったく重視しなかった
A
17.0
56.8
23.2
3.0
B
14.6
56.9
24.4
4.1
C
17.5
56.6
21.9
4.0
D
16.8
58.4
22.0
2.8
57
④スキーマ
本調査では、資源問題についての情報①と消費行動についての情報②のそれぞれについ
て、論理構造を理解できているか確認するために穴埋め課題を出題した。これは、スクリ
ーニングにおいて C グループと D グループに課した課題と同一のものである。この設問の
正答率は、情報①についての課題では、A グループが 70.5%、B グループが 69.4%、C グル
ープが 74.3%、D グループが 77.0%となり、スクリーニング時点で課題を課した C グルー
プと D グループが高かった。また、情報②については、A グループが 81.8%、B グループ
が 81.5%、C グループが 82.3%、D グループが 84.8%となり、スクリーニング時点で課題
を課した D グループの方がやや高かった。
<表 4.-④論理構造穴埋めクロス表>
Q35
Group
情報①⽳埋め (正解は4)
1
2
3
4
A
6.5
8.3
14.7
70.5
B
6.6
12.5
11.5
69.4
C
4.6
8.4
12.7
74.3
D
5.3
8.1
9.5
77.0
Q36
Group
情報②⽳埋め (正解は3)
1
2
3
4
A
4.8
7.9
81.8
5.5
B
6.2
7.2
81.5
5.1
C
7.2
5.0
82.3
5.6
D
4.4
6.1
84.8
4.8
⑤小括
したがって、web 上での情報提示は、MSC ラベルのような視覚的なものは 24 日後でも
一定程度記憶に残っていたといえる。また、本研究で用いた正誤クイズのような課題では、
ほとんど記憶に残らないものの、論理構造を図示して理解できるようにした課題を課すと、
ある程度記憶に残っていたといえる。さらに、こうした課題を課すことで、提示された情
報が信頼できないと思う人をやや減少させ、コンジョイント設問の選択で重視したと思う
人を増加させたといえる。
58
5.推計結果
①コンジョイント分析 (1 回目)
スクリーニングにおいて行った情報提示が、本調査における選択行動に影響を与えたか
どうかをみるために、各グループの 1 回目のコンジョイント設問のデータを用いてパラメ
ータを推定し、それに基づいて WTP を計算した。この WTP によって、スクリーニング段
階での情報提示の効果を分析することができる。推計結果は、表の通りである。
59
<表5.-①-1 コンジョイント1回⽬推計結果>
A1
Coeff.
B1
Std.Err.
Coeff.
C1
Std.Err.
Coeff.
D1
Std.Err.
Coeff.
Std.Err.
MSC
1.271
0.099 ***
1.328
0.100 ***
1.379
0.102 ***
1.395
0.103 ***
国産
1.937
0.117 ***
1.859
0.116 ***
1.945
0.122 ***
2.030
0.124 ***
養殖
-1.334
0.091 ***
-1.442
0.092 ***
-1.361
0.093 ***
-1.421
0.095 ***
1.774
0.130 ***
1.654
0.130 ***
1.890
0.129 ***
1.723
0.130 ***
どちらも選択しない
-5.549
0.505 ***
-5.112
0.497 ***
-5.780
0.525 ***
-5.417
0.509 ***
価格
-0.018
0.001 ***
-0.017
0.001 ***
-0.019
0.001 ***
-0.019
0.001 ***
IV(買う)
0.233
0.038 ***
0.212
0.039 ***
0.226
0.036 ***
0.211
0.036 ***
IV(買わない)
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
⽣
観察数
LRI
最⼤尤度
3960
3896
4016
4040
0.4315
0.4249
0.4407
0.4301
-2985
-2969
-2982
-3049
60
<表 5.-①-2
1 回目 WTP>
A1
B1
C1
D1
WTP
WTP
WTP
WTP
MSC
71.555 ***
78.248 ***
71.473 ***
73.906 ***
国産
109.03 ***
109.53 ***
100.81 ***
107.52 ***
養殖
-75.12 ***
-84.94 ***
-70.53 ***
-75.25 ***
⽣
99.873 ***
97.456 ***
97.93 ***
91.285 ***
どちらも選択しない
-312.4 ***
-301.2 ***
-299.5 ***
-286.9 ***
結果は、MSC ラベルに対する WTP は、A グループが 71.55、B グループが 78.25、C グ
ループが 71.47、D グループが 73.91 であり、スクリーニングで情報①の提示だけを行った
B グループがやや高かったものの大きな違いはみられなかった。
さらに、「どちらも買わない」という選択をしたことについても他の係数の WTP と同様
の計算をしたものを比較してみると、A グループが-312.37、B グループが-301.21、C グル
ープが-299.55、D グループが-286.92 であり、スクリーニングで追加的な情報を提示した
り、課題を課したりしたグループほど高くなっている。
したがって、スクリーニングでの情報提示は、1 回目のコンジョイント設問での選択行動
において、MSC ラベルの WTP にはほとんど影響しなかったが、アウトサイドオプション
にはある程度影響したといえる。
②コンジョイント分析 (2 回目)
次に、2 回目のコンジョイント分析の結果をみてみる。本調査では情報①と情報②をすべ
てのグループに見せてから 2 回目のコンジョイント設問を設けているので、2 回目のコンジ
ョイント分析の WTP は、スクリーニング段階で情報を提示されていたことによって、本調
査での情報提示の効果がどのように違うかをみることができる。推計結果は、表の通りで
ある。
61
<表5.-②-1 コンジョイント2回⽬推計結果>
A2
Coeff.
B2
Std.Err.
Coeff.
C2
Std.Err.
Coeff.
D2
Std.Err.
Coeff.
Std.Err.
MSC
1.730
0.075 ***
1.429
0.069 ***
1.731
0.074 ***
1.836
0.077 ***
国産
1.484
0.078 ***
1.300
0.072 ***
1.418
0.081 ***
1.508
0.086 ***
養殖
-0.529
0.081 ***
-0.589
0.079 ***
-0.449
0.083 ***
-0.451
0.085 ***
0.470
0.081 ***
0.546
0.084 ***
0.623
0.084 ***
0.484
0.085 ***
どちらも選択しない
-6.430
0.515 ***
-5.961
0.526 ***
-6.195
0.492 ***
-6.310
0.505 ***
価格
-0.012
0.001 ***
-0.012
0.001 ***
-0.013
0.001 ***
-0.013
0.001 ***
IV(買う)
0.533
0.066 ***
0.470
0.068 ***
0.459
0.056 ***
0.449
0.057 ***
IV(買わない)
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
1.000
0.000 ***
⽣
観察数
LRI
最⼤尤度
3960
3896
4016
4040
0.4118
0.3871
0.3959
0.4032
-3036
-3108
-3144
-3124
62
<表 5.-②-2
2 回目 WTP>
A2
B2
C2
D2
WTP
WTP
WTP
WTP
MSC
148.63 ***
123.84 ***
134.57 ***
136.63 ***
国産
127.45 ***
112.63 ***
110.27 ***
112.21 ***
養殖
-45.46 ***
-51.07 ***
-34.9 ***
-33.55 ***
⽣
40.394 ***
47.278 ***
48.431 ***
36.006 ***
どちらも選択しない
-552.4 ***
-516.5 ***
-481.7 ***
-469.6 ***
結果は、MSC ラベルに対する WTP は、A グループが 148.63、B グループが 123.84、C
グループが 134.57、D グループが 136.63 であり、スクリーニングで情報①も情報②も提示
していない A グループが最も高く、情報①と情報②の両方について課題を課した D グルー
プ、情報①についてのみ課題を課した C グループの順に高い値となり、1 回目のコンジョ
イント分析で最も高かった B グループは最も低い値となった。
さらに、
「どちらも買わない」という選択について比較してみると、A グループが-552.36、
B グループが-516.53、C グループが-481.66、D グループが-469.64 であり、スクリーニン
グで追加的な情報を提示したり課題を課したりしたグループほど高くなっており、1 回目よ
りもその傾向が顕著になっている。
したがって、スクリーニングでの課題を課した C グループと D グループは、マグロを購
入することのアウトサイドオプションが上昇した上で、MSC ラベルに対して高い評価をし
ているといえる。これに対して、なにも情報を提示しなかった A グループは、情報提示に
よって MSC ラベルに対する WTP の上昇幅は高かったものの、アウトサイドオプションの
上昇幅は最も小さかったといえる。そして、情報①の提示のみ行っていた B グループは、1
回目のコンジョイント分析での WTP は高かったものの、情報提示後には他のグループより
も低くなりアウトサイドオプションの上昇もそれほど高くなかったといえる。
6.結論と政策的含意
①結論
まず、予備的な分析の結果から、本調査の 24 日前に行ったスクリーニングにおける情報
提示の効果は、資源問題についての正誤クイズについてはほとんどみられなかった。しか
し、MSC ラベルについては、一定程度記憶に残っていた。また、スクリーニングにおいて
論理構造を理解できるように課題を課したグループでは、記憶の定着率が高かった。そし
て、課題を課したグループは、本調査において提示された情報を信頼できないと答えた回
答者の比率がやや低くなり、コンジョイント設問の選択でこの情報を重視したと思う人を
増加させていた。さらに、本調査で同様の課題を課したときの正答率も高くなっていた。
63
したがって、web 上での情報提示は、MSC ラベルのような視覚的なものは 24 日後でも
一定程度記憶に残っていたといえる。また、本研究で用いた正誤クイズのような課題では、
ほとんど記憶に残らないものの、論理構造を図示して理解できるようにした課題を課すと、
ある程度記憶に残っていたといえる。さらに、こうした課題を課すことで、提示された情
報が信頼できないと思う人をやや減少させ、コンジョイント設問の選択で重視したと思う
人を増加させたといえる。
次に、コンジョイント分析の推計結果からは、スクリーニングでの情報提示は、1 回目の
コンジョイント設問での選択行動における MSC ラベルの WTP にはほとんど影響しなかっ
た。しかし、
「どちらも買わない」という選択をする確率が上昇しており、アウトサイドオ
プションに影響したと考えられる。
そして、2 回目のコンジョイント分析の選択行動では、MSC ラベルに対する WTP にも
違いがみられ、さらにアウトサイドオプションに大きな違いがみられた。すなわち、スク
リーニングで論理構造を理解できるように課題を課した C グループと D グループは、マグ
ロを購入することのアウトサイドオプションが上昇した上で、MSC ラベルに対して高い評
価をしていた。これに対して、なにも情報を提示しなかった A グループは、情報提示によ
って WTP の上昇幅は高いものの、アウトサイドオプションの上昇幅は最も小さかった。そ
して、情報①の提示のみ行っていた B グループは、1 回目のコンジョイント分析での WTP
は高かったものの情報提示後には、他のグループよりも低くなりアウトサイドオプション
の上昇もそれほど高くなかった。
したがって、スクリーニングでの情報提示は本調査において再び情報に接した際の選択
行動の変化に大きく影響したといえる。すなわち、スクリーニングで情報を提示した上で
論理構造を理解できるように課題を課したグループでは、資源の枯渇に配慮してマグロの
購入に当たって慎重になるとともに MSC ラベルに対して高い評価をするようになった。こ
れに対して、スクリーニングでなにも情報を提示しなかったグループでは、はじめて見た
情報によって MSC ラベルに対する WTP を大きく上昇させるが、マグロの購入に対しても
積極的であった。そして、単に資源問題についての情報を提示しただけで、課題を課さな
かったグループでは WTP の上昇は最も小さかった。
②政策的含意
本研究の結果は、消費者に対する web 上での情報提示は、直後だけでなくある程度長期
的に効果をもたらしうることを意味している。ただし、単に情報をみせるだけではなく、
論理構造を理解できるような課題を課すことが重要である。さらに、消費者の購買行動に
反映させるためには、実際の購買時点において提示した情報についての記憶を再び想起さ
せるような働きかけをすることが重要であるといえる。
また、本研究の結果は、資源問題において消費者が一定の役割を果たしうる可能性を示
唆している。情報の提示した上で課題を課した人たちは、資源の枯渇に配慮してマグロの
64
購入に当たって慎重になるとともに MSC ラベルに対して高い評価をするようになってお
り、消費者が単に自己の利得のみを追求するのではなく、ある程度将来世代などの他者に
対して配慮した行動を示していると解釈できる。こうした人たちが十分に多ければ、本研
究で取り上げた MSC ラベルのような資源に配慮した生産者に対する認証制度には意味が
あるといえる。
ただし、この政策は生産者に対する総量規制がかかっていない場合には、かえって状況
を悪化させる可能性があることには十分注意が必要である。あくまでも、補助的な政策手
段として用いられるべきであって、生産者に対する直接的な規制がより有効な政策手段で
あることは留意されるべきである。
65
<付表 全コンジョイントセット>
1回⽬
ラベル
⽣産⽅法
産地
状態
価格
選択肢
ラベル ⽣産⽅法
産地
状態
価格
選択肢
9
--
養殖
国産
⽣
1000円
A
--
天然
外国産
解凍
900円
B
10
--
天然
国産
解凍
850円
A
MSC
養殖
国産
解凍
800円
B
11
MSC
養殖
外国産
解凍
950円
A
MSC
天然
外国産
解凍
1000円
B
12
MSC
天然
外国産
⽣
900円
A
--
天然
国産
⽣
950円
B
13
--
天然
外国産
⽣
800円
A
MSC
養殖
外国産
⽣
850円
B
14
MSC
天然
国産
解凍
950円
A
MSC
天然
国産
⽣
1050円
B
15
MSC
養殖
国産
⽣
900円
A
--
養殖
外国産
⽣
950円
B
16*
--
養殖
外国産
解凍
1050円
A
--
養殖
国産
解凍
900円
B
産地
状態
価格
選択肢
*Aを選択した⼈は除外
2回⽬
ラベル
⽣産⽅法
産地
状態
価格
選択肢
ラベル ⽣産⽅法
22
--
天然
外国産
⽣
850円
A
--
天然
国産
⽣
950円
B
23
--
天然
外国産
解凍
900円
A
MSC
養殖
国産
解凍
850円
B
24
MSC
養殖
外国産
⽣
1000円
A
MSC
天然
外国産
解凍
900円
B
25
--
養殖
国産
解凍
800円
A
MSC
養殖
国産
⽣
900円
B
26
MSC
養殖
外国産
解凍
950円
A
--
天然
国産
解凍
1000円
B
27
MSC
天然
国産
⽣
950円
A
MSC
天然
外国産
⽣
800円
B
28
MSC
天然
国産
解凍
1050円
A
--
養殖
外国産
⽣
1050円
B
29*
--
養殖
国産
⽣
900円
A
--
養殖
外国産
解凍
950円
B
66
参考文献
U.S. Department of Agriculture, Economic Research Service (2000), “Economics of Food
Labeling,” Agricultural Economic Report, No. 793.
Variyam, Jayachandran N. (2005), “Nutrition Labeling in the Food-Away-From-Home
Sector An Economic Assessment,” U.S. Department of Agriculture, Economic Research
Report, No.4.
市川伸一編 (1996) 、『認知心理学4
思考』、東京大学出版会。
小松正之 (2010) 、『日本の食卓から魚が消える日』、日本経済新聞社。
寶田康弘・馬奈木俊介編著 (2010) 、『資源経済学への招待』、ミネルヴァ書房。
田中克・川合真一郎・谷口順彦・坂田泰造編 (2010) 、『水産の 21 世紀』、京都大学学術出
版会。
新倉貴士 (2005) 、
『消費者の認知世界―ブランドマーケティング・パースペクティブ』、千
倉書房。
藪田雅弘 (2004) 、『コモンプールの公共政策』
、新評論。
山下東子 (2009) 、『魚の経済学』、日本評論社。
参考資料
河野博・茂木正人監修・編 (2009) 、
『食材魚貝大百科
藤原昌高 (2010) 、『からだにおいしい
別1巻
マグロのすべて』、平凡社。
魚の便利帳』、高橋書店。
67
第4章
考察及び残された課題
以上、第 2 章及び第 3 章で得られた結論等から、以下のような考察や残された課題が考
えられる。
「有機ラベルへの消費者評価の日米比較」からは、米国においては情報提示を行っても
WTP による消費者評価の反応は日本と比較してあまり変化がなかったが、Caucasian と
Asian は日本と類似の反応を示していることから、それ以外の人種との反応の乖離が大きい
ことが示唆される。すなわち、米国においては、人種的な属性が消費者評価を左右してい
る可能性があり、消費者への情報提供の方策を検討する際には、この要素を適切に勘案す
る必要があると思える。この点は、日本にはない特徴的な要素であると考えられ、日米間
の政策の調和化を検討する際にも重要であると考えられる。
また、「水産エコラベルへの消費者評価」からは、単に情報を消費者に提示するだけでは
なく、その意味する内容を論理的に理解できるような形で提供することが重要なことが示
唆される(知識の構造化)。また、情報提示に関しても、事前の提示と実際の選択時での更な
る追加的な提示を行い、記憶を再び想起させるような働きかけが重要なことも示唆される。
これらの示唆からは、従来のような単なる一方的な情報提供に留まらない、ある意味では
消費者の「心に残る」ような普及啓発の在り方を綿密に検討する必要性を指摘しているよ
うにも考えられる。
残された課題として、日米比較に関しては、年齢・性別・所得水準といった属性での両
国比較や消費者の知識内容の相違(店頭で見分ける知識、料理・保存に関する知識、ラベル
リテラシー)の観点からの分析等についてはまだ不十分な段階であるとともに、水産物エコ
ラベルに関しても、持続可能な漁業に対するもともと消費者の抱く志向と消費選択行動の
関係(たとえば、持続可能な漁業に基づく水産物を選択する、というよりは、そもそも将来
世代に配慮し当該水産物を食べないようなしたらよい、或いは、現役世代の中で消尽して
しまえばよい)といった面でより心理学な分析を行った上で、更に政府等による消費者教育
や情報提供の面での政策的に効果的な含意を探っていくことが必要と考える。
なお、前年度も述べたように、コンジョイント分析は万能ではなく、分析対象によって
は適切でないものもあることや、計測された「便益水準」はあくまでも仮想的な最大限の
許容水準である可能性が高く、実際に市場で成立する「便益」とは異なる可能性もあるた
め、事後的な市場データとの検証によるチェックが必要である。
68
参考資料
食品ラベルへの消費者評価に関する研究会構成員
秋山
学
神戸学院大学人文学部教授
依田高典
京都大学大学院経済学研究科教授
楠見
京都大学大学院教育学研究科教授
孝
○成生達彦
京都大学大学院経済学研究科教授(座長)
新倉貴士
法政大学経営学部教授
新山陽子
京都大学大学院農学研究科教授
(事務局)
丸山達也
京都大学経済研究所先端政策分析研究センター准教授
古川雅一
京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員
行本雅
京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員
村上佳世
京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員
69
食品ラベルへの消費者評価に関する研究会開催実績
○第 1 回
平成 22 年 10 月 22 日(金)
・米国向けアンケート調査について(有機ラベル)
○第 2 回
平成 22 年 12 月 24 日(金)
・国内向けアンケート調査について(水産物エコラベル)
○第 3 回
平成 23 年 2 月 4 日(金)
・米国向けアンケート調査結果の分析について(有機ラベル)
・国内向けアンケート調査プレテスト結果の分析について(水産物エコラベ
ル)
○第 4 回
平成 23 年 2 月 28 日(月)
・国内向けアンケート調査結果の分析について(水産物エコラベル)
70
アンケート結果一覧①
有機ラベルへの消費者評価
(対米国人向け)
Q1
Do you live in the State of California now? If you live in the State of California, please check your living pla
Qhidgroup 合計 ID
Los Angeles
San Diego
San Jose
San Francisco other city/town
Total
2072
707
203
96
233
833
(%)
100
34.12
9.80
4.63
11.25
40.20
Q2
Please check the applicable items about your gender and age.
Qhidgroup 合計 ID
M, 20's
M,30's
M, 40's
Total
1005
220
226
213
(%)
48.50
10.62
10.91
10.28
Qhidgroup 合計 ID
F, 20's
F,30's
F, 40's
Total
1067
217
251
206
(%)
51.50
10.47
12.11
9.94
M_total
1005
48.50
F_total
1067
51.50
20's
437
21.09
30's
40's
477
23.02
419
20.22
M, 50's
M, 60's and over
211
10.18
F, 50's
F, 60's and over
140
253
6.76
12.21
50's
135
6.52
275
13.27
60's and over
464
22.39
Q3
What is the highest level of education you have completed?
less than high
Some college
2-year college
high school
Qhidgroup 合計 ID
school
(no degree)
degree
Total
2072
19
268
661
252
(%)
100
0.92
12.93
31.90
12.16
Master-level
4-year college
Doctorate-level
degree (MS, MA,
degree
degree (Ph.D.)
etc...)
614
207
51
29.63
9.99
2.46
Q4
What was your annual personal income before taxes?
Qhidgroup 合計 ID less than $20.000$20.000-$30.000$30.000-$40.000$40.000-$50.000$50.000-$60.000
Total
2072
348
255
296
202
212
(%)
100
16.80
12.31
14.29
9.75
10.23
$60.000$70.000$80.000$90.000more than
$70.000
173
8.35
Q5
$80.000
What is your ethinicity?
Qhidgroup
Total
(%)
合計 ID
2072
100
Caucasian
1221
58.93
Asian
223
10.76
$90.000
145
7.00
African American
115
5.55
$100.000
205
9.89
American Indian
or Native
100
4.83
Hispanic
465
22.44
How often do you eat fresh apples?
almost every
several times a
Qhidgroup 合計 ID
day
week
Total
2072
358
673
(%)
100
17.28
32.48
$100.000
121
5.84
Other
20
0.97
43
2.08
Q6_1
Q6_2
once a week
468
22.59
once a month
525
25.34
How often do you buy fresh apples?
Qhidgroup
Total
(%)
合計 ID
2072
100
almost every
several times a
day
week
47
2.27
once a week
187
9.03
1039
50.14
71
once a month
799
38.56
not at all /
never
48
2.32
Q7_1
Do you care about selecting apples?
Qhidgroup 合計 ID
very much
somewhat
Total
2072
1272
686
(%)
100
61.39
33.11
Q7_2
Do you like apples?
Qhidgroup 合計 ID
very much
Total
2072
1375
(%)
100
66.36
Q8x1
somewhat
633
30.55
not really
106
5.12
not at all
not really
not at all
61
2.94
8
0.39
3
0.14
Where do you usually buy apples?
General
Qhidgroup
合計 ID
Supermarket
(e.g. Kroger、
Safeway)
Total
(%)
2072
100
1018
49.13
Supercenter
Wholesale Club
(e.g. Wal-Mart,
(e.g. Costco,
Super Target)
Sam's Club )
107
5.16
Natural Foods
Delicatessen
market (e.g.
Stores (e.g.
Whole Foods
Deli)
Market、Trader
1
0.05
Gas Station
1
0.05
127
6.13
Farmers Market
Joe's)
168
8.11
Convinience
Store (e.g. 7-
Grocery Stores
467
22.54
Co-ops
107
5.16
Food Stores
(e.g. Ranch99)
38
1.83
Commisary
11
0.53
22
1.06
Delivery Service
1
0.05
4
0.19
Q8x2
General
Qhidgroup
合計 ID
Supermarket
(e.g. Kroger、
Safeway)
Total
(%)
2072
100
356
17.18
Delicatessen
Supercenter
Wholesale Club
(e.g. Wal-Mart,
(e.g. Costco,
Super Target)
Sam's Club )
295
14.24
Natural Foods
Whole Foods
Deli)
Market、Trader
Gas Station
1
0.05
510
24.61
Food Stores
(e.g. Ranch99)
87
4.20
market (e.g.
Stores (e.g.
12
0.58
257
12.40
Grocery Stores
Farmers Market
Joe's)
234
11.29
Convinience
Store (e.g. 7-
192
9.27
Delivery Service
5
0.24
3
0.14
72
Co-ops
Commisary
13
0.63
No Available
100
4.83
7
0.34
Q8x3
General
Qhidgroup
合計 ID
Supermarket
(e.g. Kroger、
Safeway)
Total
(%)
2072
100
225
10.86
Delicatessen
Supercenter
Wholesale Club
(e.g. Wal-Mart,
(e.g. Costco,
Super Target)
Sam's Club )
215
10.38
Natural Foods
Whole Foods
Deli)
Market、Trader
Gas Station
6
0.29
Food Stores
(e.g. Ranch99)
296
14.29
111
5.36
market (e.g.
Stores (e.g.
15
0.72
265
12.79
Grocery Stores
Farmers Market
Joe's)
282
13.61
Convinience
Store (e.g. 726
1.25
348
16.80
Delivery Service
13
0.63
Co-ops
Commisary
13
0.63
No Available
246
11.87
Q9
When you buy apples, how important for you are the following characteristics?
Q9_1
"TYPE" e.g. Gala, Fuji, Granny Smith, Red Delicious・・・
Qhidgroup 合計 ID
very much
somewhat
not really
not at all
Total
2072
1461
515
81
15
(%)
100
70.51
24.86
3.91
0.72
Q9_2
"PLACE OF ORIGIN" (where the apple comes from) e.g. California, Washington,・・・
Qhidgroup 合計 ID
very much
somewhat
not really
not at all
Total
2072
455
826
647
144
(%)
100
21.96
39.86
31.23
6.95
Q9_3
"PRODUCER" (who grows the apple)
Qhidgroup 合計 ID
very much
somewhat
Total
2072
273
664
(%)
100
13.18
32.05
not really
893
43.10
Q9_4
"PRODUCTION PROCESS" (how the apple was grown)
Qhidgroup 合計 ID
very much
somewhat
not really
Total
2072
403
722
709
(%)
100
19.45
34.85
34.22
73
not at all
242
11.68
not at all
238
11.49
11
0.53
Q10_1
Do you know organic foods?
Qhidgroup 合計 ID
very much
Total
2072
604
(%)
100
29.15
somewhat
1059
51.11
not really
330
15.93
not at all
Q10_2
Do you usually buy organic foods?
Qhidgroup 合計 ID
very much
somewhat
Total
2072
260
803
(%)
100
12.55
38.75
not really
750
36.20
not at all
Q10_3
Is "ORGANIC" claim important for you to choose apples? Qhidgroup 合計 ID
very much
somewhat
not really
Total
2072
317
606
813
(%)
100
15.30
29.25
39.24
79
3.81
259
12.50
not at all
336
16.22
Q10_4
Do you trust "ORGANIC" claim?
Qhidgroup 合計 ID
very much
somewhat
Total
2072
322
1030
(%)
100
15.54
49.71
not really
574
27.70
not at all
Q10_5
Do you know "USDA ORGANIC" seal?
Qhidgroup 合計 ID
very much
somewhat
Total
2072
562
751
(%)
100
27.12
36.25
not really
458
22.10
not at all
Q10_6
Do you know "QAI" seal?
Qhidgroup 合計 ID
very much
Total
2072
151
(%)
100
7.29
somewhat
371
17.91
not really
836
40.35
not at all
Q10_7
Do you know Organic certification system?
Qhidgroup 合計 ID
very much
somewhat
Total
2072
98
402
(%)
100
4.73
19.40
not really
877
42.33
not at all
146
7.05
301
14.53
714
34.46
695
33.54
Q11x1
Please choose your image of "ORGANIC fruits" among the following. (3 items or less)
environmentally
Qhidgroup 合計 ID
healthier
food safety
more nutritious
friendly
Total
2072
758
358
247
89
(%)
100
36.58
17.28
11.92
4.30
cost more to I've never heard
expensive
grow
of "ORGANIC"
513
87
20
24.76
4.20
0.97
Q11x2
Qhidgroup
Total
(%)
合計 ID
2072
100
healthier
350
16.89
expensive
273
13.18
environmentally
food safety
friendly
516
355
24.90
17.13
cost more to I've never heard
grow
278
13.42
of "ORGANIC"
25
1.21
74
more nutritious
229
11.05
other
46
2.22
Q11x3
Qhidgroup
Total
(%)
合計 ID
environmentally
healthier
2072
100
259
12.50
expensive
362
17.47
Q21_Total
Qhidgroup
Total
(%)
合計 ID
2072
100
0
5
291
14.04
95
4.58
food safety
friendly
406
19.59
cost more to
grow
1
6
281
13.56
more nutritious
387
18.68
I've never heard
of "ORGANIC"
43
2.08
2
452
21.81
7
22
1.06
249
12.02
other
567
27.36
3
85
4.10
411
19.84
4
230
11.10
4
0.19
Q21_8
Are you confident about selecting your own favorite apples in a store?
(based on their looks, flavor or some kind of visible information.)
Qhidgroup 合計 ID
TRUE
FALSE
Total
2072
1869
203
(%)
100
90.20
9.80
Q22_Total
Qhidgroup
Total
(%)
Q23_Total
Qhidgroup
Total
(%)
Q24
合計 ID
2072
100
合計 ID
2072
100
0
5
0
5
120
5.79
489
23.60
198
9.56
313
15.11
1
6
1
6
2
110
5.31
7
278
13.42
2
141
6.81
7
176
8.49
217
10.47
3
343
16.55
4
440
21.24
75
3.62
320
15.44
3
418
20.17
4
461
22.25
45
2.17
"Organic" is an agricultural production method that promotes environmental sustainability. Did you know t
Qhidgroup
1
2
3
4
Total
(%)
合計 ID
516
524
516
516
1040
100
Yes, I knew it
very well
No, I didn't
I've heard of it
97
125
250
233
222
21.35
483
46.44
know
169
166
335
32.21
Q25
"Organic" is not a food safety, health or nutritional claim. Did you know this fact?
Qhidgroup 合計 ID s, I knew it very w I've heard of it No, I didn't know
1
516
2
524
129
156
239
3
516
97
156
263
4
516
Total
1040
226
312
502
(%)
100
21.73
30.00
48.27
75
Q35_1
"Organic" is an agricultural production method that promotes environmental sustainability.
Qhidgroup 合計 ID
0
1
1
516
62
454
2
524
72
452
3
516
146
370
4
516
114
402
Total
2072
394
1678
(%)
100
19.02
80.98
Q35_2
"Organic" is a food safety, health or nutritional claim.
Qhidgroup 合計 ID
0
1
1
516
420
96
2
524
186
338
3
516
159
357
4
516
432
84
Total
2072
1197
875
(%)
100
57.77
42.23
Q35_3
After being certified, whether or not the actors display "USDA Organic" seal is voluntary.
Qhidgroup 合計 ID
0
1
1
516
103
413
2
524
114
410
3
516
136
380
4
516
124
392
Total
2072
477
1595
(%)
100
23.02
76.98
Q35_4
Quality Assurance International is a government-affiliated agency.
Qhidgroup 合計 ID
0
1
1
516
311
205
2
524
320
204
3
516
303
213
4
516
337
179
Total
2072
1271
801
(%)
100
61.34
38.66
Q36_1
Do you think that you take care of your health in your daily life?
Qhidgroup 合計 ID strongly think so.
think so.
not really
don't think so.
Total
2072
610
1228
219
15
(%)
100
29.44
59.27
10.57
0.72
Q36_2
Do you think that you are interested in environmental issues?
Qhidgroup 合計 ID strongly think so.
think so.
not really
don't think so.
Total
2072
557
1140
321
54
(%)
100
26.88
55.02
15.49
2.61
76
Q37_1
Exercising routinely (on a daily basis)
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
994
1078
(%)
100
47.97
52.03
Q37_2
Keeping a regular lifestyle
Qhidgroup 合計 ID
0
Total
2072
607
(%)
100
29.30
Q37_3
Getting adequate sleep
Qhidgroup 合計 ID
0
Total
2072
587
(%)
100
28.33
Q37_4
Eating meals regularly
Qhidgroup 合計 ID
0
Total
2072
456
(%)
100
22.01
1
1
1
1465
70.70
1485
71.67
1616
77.99
Q37_5
Choosing healthy foods (low fat, low cholesterol, low salt, high fiber, healthy fats)
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
666
1406
(%)
100
32.14
67.86
Q37_6
Taking supplements and/or health foods regularly
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
995
1077
(%)
100
48.02
51.98
Q37_7
Prefer "natural food" rather than "processed food"
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1087
985
(%)
100
52.46
47.54
Q37_8
Drink alcohol almost everyday
Qhidgroup 合計 ID
0
Total
2072
1844
(%)
100
89.00
Q37_9
Smoking
Qhidgroup 合計 ID
Total
2072
(%)
100
0
1840
88.80
1
1
228
11.00
232
11.20
Q37_10
Allergic(sensitive to peanuts、eggs、milk, etc)
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1971
101
(%)
100
95.13
4.87
77
Q37_11
Reading [Watching] health-related magazines [TV programs]
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1312
760
(%)
100
63.32
36.68
Q37_12
Talking about "Health" or "exercising" with your family or friends.
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1305
767
(%)
100
62.98
37.02
Q37_13
none of above
Qhidgroup 合計 ID
Total
2072
(%)
100
0
2026
97.78
1
46
2.22
Q38_1
Saving on water use or energy use (on a daily basis)
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
509
1563
(%)
100
24.57
75.43
Q38_2
Buying energy-saving/-efficient appliances preferentially
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
691
1381
(%)
100
33.35
66.65
Q38_3
Being aware of separating and recycling garbage
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
381
1691
(%)
100
18.39
81.61
Q38_4
Taking out the raw garbage after draining excess liquid or turning them into compost.
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1609
463
(%)
100
77.65
22.35
Q38_5
Buying refills instead of one-way (disposable) products.
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1111
961
(%)
100
53.62
46.38
Q38_6
Buying environmentally-friendly products consciously. (e.g. Eco-labelling)
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1264
808
(%)
100
61.00
39.00
Q38_7
When you are shopping, bringing your own bags (to reduce the consumption of plastic bags.)
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1185
887
(%)
100
57.19
42.81
Q38_8
Returning returnable bottle, case or packaging.
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
958
1114
(%)
100
46.24
53.76
78
Q38_9
Taking public transportation or car-sharing proactively. (rather than private car)
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1736
336
(%)
100
83.78
16.22
Q38_10
Driving a fuel-efficient car
Qhidgroup 合計 ID
0
Total
2072
1483
(%)
100
71.57
1
589
28.43
Q38_11
Reading [Watching] environment-related magazines [TV programs]
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1535
537
(%)
100
74.08
25.92
Q38_12
Talking about "energy-efficiency", "recycling" or other environmental issues with your family or friends.
Qhidgroup 合計 ID
0
1
Total
2072
1367
705
(%)
100
65.97
34.03
Q38_13
none of above
Qhidgroup 合計 ID
Total
2072
(%)
100
0
1993
96.19
1
79
3.81
79
アンケート結果一覧②
水産物エコラベルへの消費者評価
QSC1
海のエコラベル(写真)をご存じですか。
下記の中から、ラベルの意味としてふさわしいものをひとつ選んでください。
海の⽔質をきれい 環境や資源に配慮
特に栄養価の⾼い
⿂に有害な環境物
な状態に保った漁 して漁獲された⽔
⿂種であることを
合計 ID 質が含まれないこ
場であることを⽰ 産物であることを
⽰す
とを⽰す
す
⽰す
1989
18
44
163
0
100.0
0.9
2.2
8.2
0
⾒たことはある 知らない/⾒たこ
QBD2
合計
%
が、よくわからな
ともない
257
1507
12.9
75.8
あなたは、普段、マグロ(鮮⿂)を購⼊されることがありますか。
合計 ID
よく買う
たまに買う
あまり買わない
1989
305
1042
642
100.0
15.3
52.4
32.3
QSC2
QBD2
合計
%
QSC3_1
QBD2
合計
%
QSC3_2
QBD2
合計
%
QSC3_3
QBD2
合計
%
QSC3_4
QBD2
合計
%
QSC3_5
QBD2
合計
%
1
2
3
4
マグロの資源量はそれほど減ってはいないが、⽣物保護の観点から国際的に規制が強化されている。
合計 ID
<>
○
×
495
495
487
291
196
502
277
225
505
291
214
1989
495
859
635
100.0
24.9
43.2
31.9
1
2
3
4
天然ものは減少傾向であるが、養殖が増加しており、全体としてマグロの資源量が増えている。
合計 ID
<>
○
×
495
495
487
191
296
502
187
315
505
226
279
1989
495
604
890
100.0
24.9
30.4
44.7
1
2
3
4
マグロの資源量が急減したため、ワシントン条約で保護対象として指定された。
合計 ID
<>
○
×
495
495
487
261
226
502
255
247
505
254
251
1989
495
770
724
100.0
24.9
38.7
36.4
1
2
3
4
マグロの資源量が減っており、回復させるために、漁獲量規制を強化する傾向にある。
合計 ID
<>
○
×
495
495
487
429
58
502
443
59
505
443
62
1989
495
1315
179
100.0
24.9
66.1
9.0
1
2
3
4
⽇本以外で⽣⾷(すし等)需要が増えたことが主要な原因で、マグロの資源量が激減している。
合計 ID
<>
○
×
495
495
487
351
136
502
367
135
505
381
124
1989
495
1099
395
100.0
24.9
55.3
19.9
80
QSC4_1
QBD2
合計
%
1
2
3
4
QSC4_2
QBD2
合計
%
QSC5
QBD2
合計
%
QSC6
QBD2
合計
%
1
2
3
4
「今のままの消費を続けると、近い将来、クロマグロを⾷べることができなくなる」ということを、ご存知でしたか。
聞いたことはあっ はじめて聞いた/
合計 ID
<>
よく知っていた
た
知らなかった
495
495
487
95
325
67
502
90
356
56
505
90
348
67
1989
495
275
1029
190
100.0
24.9
13.8
51.7
9.6
「「持続可能な漁獲量」を守れば、クロマグロを⾷べ続けることができる」ということを、ご存知でしたか。
聞いたことはあっ はじめて聞いた/
合計 ID
<>
よく知っていた
た
知らなかった
495
495
487
74
254
159
502
74
279
149
505
66
263
176
1989
495
214
796
484
100.0
24.9
10.8
40.0
24.3
1
2
3
4
マグロの資源量について、以下の図にあてはまる⾔葉として正しい組合せと思うものをお選びください。
合計 ID
<>
1
2
3
4
495
495
487
487
502
13
41
63
385
505
23
38
64
380
1989
982
36
79
127
765
100.0
49.4
1.8
4.0
6.4
38.5
1
2
3
4
マグロの消費について、以下の図にあてはまる⾔葉として正しい組合せと思うものをお選びください。
合計 ID
<>
1
2
3
4
495
495
487
487
502
502
505
21
21
425
38
1989
1484
21
21
425
38
100.0
74.6
1.1
1.1
21.4
1.9
81
Q1_1
QBD2
合計
%
Q1_2
QBD2
合計
%
あなたはどれくらいの頻度でマグロ(鮮⿂)を購⼊しますか
合計 ID ほぼ毎⽇
1989
100.0
⽉1回
2
0.1
515
25.9
週2〜3回
数か⽉に1回
数か⽉に1回
547
27.5
QBD2
合計
%
合計 ID
総合スーパー(⾐
ト)・⾼級スー
料・家電なども
パー
売っている)
1989
100.0
90
4.5
コンビニ
合計
%
2週間に1回
467
23.5
199
10.0
310
15.6
年1〜2回
419
21.1
百貨店(デパー
購⼊・配達など)
QBD2
年1〜2回
278
14.0
89
4.5
2週間に1回
528
26.5
まったく買わない
/まったく⾷べな
8
0.4
あなたは普段、どのようなところでマグロの切り⾝を購⼊されますか。(1位)
⽣協(店舗・共同
Q2_2
460
23.1
週1回
あなたはどれくらいの頻度でマグロ(鮮⿂)を⾷べますか
合計 ID ほぼ毎⽇
週2〜3回
週1回
1989
4
84
100.0
0.2
4.2
⽉1回
Q2_1
68
3.4
⾷品スーパー
358
18.0
スーパー
43
2.2
ネット・通信販売
産地直売所(道の (デパート、スー
鮮⿂店
100
5.0
1225
61.6
ディスカウント
駅など)
163
8.2
パーなどの宅配
7
0.4
サービスを除く)
3
0.2
0
0.0
あなたは普段、どのようなところでマグロの切り⾝を購⼊されますか。(2位)
百貨店(デパー 総合スーパー(⾐
ディスカウント
合計 ID
⾷品スーパー
ト)・⾼級スー
料・家電なども
スーパー
パー
売っている)
1989
170
487
473
103
100.0
8.5
24.5
23.8
5.2
ネット・通信販売
⽣協(店舗・共同
購⼊・配達など)
208
10.5
コンビニ
3
0.2
産地直売所(道の (デパート、スー
鮮⿂店
駅など)
232
11.7
あてはまるものは
ない
パーなどの宅配
サービスを除く)
27
15
1.4
0.8
271
13.6
82
Q2_3
QBD2
合計
%
あなたは普段、どのようなところでマグロの切り⾝を購⼊されますか。(3位)
百貨店(デパー 総合スーパー(⾐
ディスカウント
合計 ID
⾷品スーパー
ト)・⾼級スー
料・家電なども
スーパー
パー
売っている)
1989
284
227
112
111
100.0
14.3
11.4
5.6
5.6
ネット・通信販売
⽣協(店舗・共同
購⼊・配達など)
140
7.0
コンビニ
10
0.5
Q3
Q3_1
QBD2
合計
%
Q3_2
QBD2
QBD2
⽣か解凍か
合計 ID
QBD2
QBD2
合計
%
Q3_6
QBD2
合計
%
301
15.1
天然ものか養殖ものか
合計 ID
とても重視する
1989
100.0
179
9.0
国産ものか輸⼊ものか
合計 ID
合計
%
Q3_5
とても重視する
1989
100.0
合計
%
Q3_4
駅など)
270
13.6
あてはまるものは
ない
パーなどの宅配
89
4.5
サービスを除く)
30
1.5
716
36.0
あなたは、マグロを選ぶときに次のそれぞれを重視しますか。
鮮度
どちらかというと どちらかというと
合計 ID
とても重視する
全く重視しない
重視する
重視しない
1989
1409
545
30
5
100.0
70.8
27.4
1.5
0.3
合計
%
Q3_3
産地直売所(道の (デパート、スー
鮮⿂店
1989
100.0
とても重視する
306
15.4
どちらかというと どちらかというと
重視する
1025
51.5
重視しない
598
30.1
どちらかというと どちらかというと
重視する
696
35.0
重視しない
929
46.7
どちらかというと どちらかというと
重視する
676
34.0
重視しない
820
41.2
全く重視しない
65
3.3
全く重視しない
185
9.3
全く重視しない
187
9.4
どの海域でとれたものか(太平洋、⼤⻄洋など)
どちらかというと どちらかというと
合計 ID
とても重視する
全く重視しない
重視する
重視しない
1989
94
436
1034
425
100.0
4.7
21.9
52.0
21.4
値段
合計 ID
1989
100.0
とても重視する
917
46.1
どちらかというと どちらかというと
重視する
959
48.2
重視しない
100
5.0
83
全く重視しない
13
0.7
Q4
QBD2
合計
%
あなたは、マグロにこだわりがありますか。
合計 ID
とてもある
まあまあある
1989
93
907
100.0
4.7
45.6
Q5
あなたは、マグロが好きですか。
どちらかといえば どちらかといえば
合計 ID
とても好き
好き
嫌い
1989
735
1169
81
100.0
37.0
58.8
4.1
QBD2
合計
%
Q6
QBD2
合計
%
1
2
3
4
Q7
あまりない
945
47.5
全くない
44
2.2
とても嫌い
4
0.2
海のエコラベル(写真)をご存じですか。下記の中から、ラベルの意味としてふさわしいものをひとつ選んでください。
海の⽔質をきれい 環境や資源に配慮
特に栄養価の⾼い
⿂に有害な環境物
な状態に保った漁 して漁獲された⽔
⿂種であることを
合計 ID 質が含まれないこ
場であることを⽰ 産物であることを
⽰す
とを⽰す
す
⽰す
495
17
13
115
1
487
5
12
126
1
502
16
8
137
2
505
10
17
195
1
1989
48
50
573
5
100.0
2.4
2.5
28.8
0.3
⾒たことはある
知らない/⾒たこ
が、よくわからな
ともない
い
165
184
146
197
169
170
134
148
614
699
30.9
35.1
海のエコラベルのついた商品(マグロ以外も可)をお買いになったことがありますか。
2011年1⽉11⽇ 2011年1⽉11⽇ 買ったことがない 買ったことがない
QBD2
合計
%
合計 ID
1
2
3
4
495
487
502
505
1989
100.0
以前にも、買った
ことがあった
24
14
11
9
58
2.9
以降に、初めて
買った
5
4
5
4
18
0.9
が、機会があれば し、買いたいと思
買いたい
111
127
137
144
519
26.1
84
わない
3
5
6
3
17
0.9
意識していなかっ
た/分らない
352
337
343
345
1377
69.2
Q17_1
QBD2
合計
%
Q17_2
QBD2
合計
%
Q17_3
QBD2
合計
%
Q17_4
QBD2
合計
%
Q17_5
QBD2
合計
%
1
2
3
4
マグロの資源量はそれほど減ってはいないが、⽣物保護の観点から国際的に規制が強化されている。
合計 ID
○
×
495
298
197
487
292
195
502
248
254
505
299
206
1989
1137
852
100.0
57.2
42.8
1
2
3
4
天然ものは減少傾向であるが、養殖が増加しており、全体としてマグロの資源量が増えている。
合計 ID
○
×
495
229
266
487
226
261
502
179
323
505
212
293
1989
846
1143
100.0
42.5
57.5
1
2
3
4
マグロの資源量が急減したため、ワシントン条約で保護対象として指定された。
合計 ID
○
×
495
292
203
487
279
208
502
283
219
505
289
216
1989
1143
846
100.0
57.5
42.5
1
2
3
4
マグロの資源量が減っており、回復させるために、漁獲量規制を強化する傾向にある。
合計 ID
○
×
495
411
84
487
395
92
502
455
47
505
444
61
1989
1705
284
100.0
85.7
14.3
1
2
3
4
⽇本以外で⽣⾷(すし等)需要が増えたことが主要な原因で、マグロの資源量が激減している。
合計 ID
○
×
495
362
133
487
355
132
502
380
122
505
370
135
1989
1467
522
100.0
73.8
26.2
85
Q18_1
QBD2
合計
%
1
2
3
4
Q18_2
この情報を意外だと思いましたか。
QBD2
合計
%
合計 ID
1
2
3
4
Q18_3
合計 ID
1
2
3
4
Q18_4
QBD2
合計
%
495
487
502
505
1989
100.0
とてもそう思う
まあまあそう思う
45
30
32
34
141
7.1
1
2
3
4
495
487
502
505
1989
100.0
とてもそう思う
121
97
119
122
459
23.1
あまりそう思わな まったくそう思わ
い
125
120
114
147
506
25.4
この情報を信頼できると思いますか。
QBD2
合計
%
マグロの資源の枯渇状況に関して、深刻だと思いましたか。
あまりそう思わな まったくそう思わ
合計 ID
とてもそう思う まあまあそう思う
い
ない
495
188
257
46
4
487
151
274
59
3
502
180
270
46
6
505
156
279
67
3
1989
675
1080
218
16
100.0
33.9
54.3
11.0
0.8
まあまあそう思う
275
290
299
279
1143
57.5
ない
50
47
57
45
199
10.0
あまりそう思わな まったくそう思わ
い
321
338
333
337
1329
66.8
49
47
41
41
178
8.9
ない
4
5
9
5
23
1.2
この情報によって、あなたの普段の買い物の仕⽅を変えようと思いましたか。
あまりそう思わな まったくそう思わ
合計 ID
とてもそう思う まあまあそう思う
い
ない
495
35
223
210
27
487
34
192
236
25
502
29
234
212
27
505
40
243
204
18
1989
138
892
862
97
100.0
6.9
44.8
43.3
4.9
86
Q19_1
この情報を意外だと思いましたか。
QBD2
合計
%
合計 ID
1
2
3
4
Q19_2
合計 ID
1
2
3
4
Q19_3
QBD2
合計
%
1
2
3
4
Q30
QBD2
合計
%
まあまあそう思う
50
31
35
24
140
7.0
1
2
3
4
495
487
502
505
1989
100.0
とてもそう思う
103
94
104
118
419
21.1
あまりそう思わな まったくそう思わ
い
176
170
190
183
719
36.1
この情報を信頼できると思いますか。
QBD2
合計
%
495
487
502
505
1989
100.0
とてもそう思う
まあまあそう思う
238
261
243
267
1009
50.7
ない
31
25
34
31
121
6.1
あまりそう思わな まったくそう思わ
い
329
334
344
342
1349
67.8
57
54
49
39
199
10.0
ない
6
5
5
6
22
1.1
この情報によって、あなたの普段の買い物の仕⽅を変えようと思いましたか。
あまりそう思わな まったくそう思わ
合計 ID
とてもそう思う まあまあそう思う
い
ない
495
65
257
154
19
487
42
254
171
20
502
51
285
144
22
505
55
276
154
20
1989
213
1072
623
81
100.0
10.7
53.9
31.3
4.1
先ほどマグロを選択した際、ご覧になった情報を重視しましたか。
あまりそう思わな まったくそう思わ
合計 ID
とてもそう思う まあまあそう思う
い
ない
495
84
281
115
15
487
71
277
119
20
502
88
284
110
20
505
85
295
111
14
1989
328
1137
455
69
100.0
16.5
57.2
22.9
3.5
87
Q31_1
QBD2
合計
%
Q31_2
QBD2
合計
%
Q31_3
QBD2
合計
%
Q31_4
QBD2
合計
%
Q31_5
QBD2
合計
%
1
2
3
4
マグロの資源量はそれほど減ってはいないが、⽣物保護の観点から国際的に規制が強化されている。
合計 ID
○
×
わからない
495
148
325
22
487
128
343
16
502
119
367
16
505
126
357
22
1989
521
1392
76
100.0
26.2
70.0
3.8
1
2
3
4
天然ものは減少傾向であるが、養殖が増加しており、全体としてマグロの資源量が増えている。
合計 ID
○
×
わからない
495
68
387
40
487
68
381
38
502
59
412
31
505
61
398
46
1989
256
1578
155
100.0
12.9
79.3
7.8
1
2
3
4
マグロの資源量が急減したため、ワシントン条約で保護対象として指定された。
合計 ID
○
×
わからない
495
143
319
33
487
133
326
28
502
136
338
28
505
125
348
32
1989
537
1331
121
100.0
27.0
66.9
6.1
1
2
3
4
マグロの資源量が減っており、回復させるために、漁獲量規制を強化する傾向にある。
合計 ID
○
×
わからない
495
439
41
15
487
430
40
17
502
458
35
9
505
456
32
17
1989
1783
148
58
100.0
89.6
7.4
2.9
1
2
3
4
⽇本以外で⽣⾷(すし等)需要が増えたことが主要な原因で、マグロの資源量が激減している。
合計 ID
○
×
わからない
495
138
326
31
487
126
340
21
502
113
367
22
505
121
359
25
1989
498
1392
99
100.0
25.0
70.0
5.0
88
Q32_Total
QBD2
合計
%
Q33_Total
QBD2
合計
%
Q34_Total
QBD2
合計
%
Q35
QBD2
合計
%
Q36
QBD2
合計
%
合計 ID
1989
100.0
合計 ID
1989
100.0
合計 ID
1989
100.0
0
5
0
5
0
5
75
3.8
401
20.2
103
5.2
343
17.2
50
2.5
392
19.7
1
6
1
6
1
6
2
103
5.2
7
276
13.9
2
156
7.8
7
137
6.9
2
69
3.5
7
111
5.6
210
10.6
3
352
17.7
4
486
24.4
86
4.3
274
13.8
3
471
23.7
4
481
24.2
24
1.2
249
12.5
3
521
26.2
4
572
28.8
25
1.3
1
2
3
4
マグロの資源量について、以下の図にあてはまる⾔葉として正しい組合せと思うものをお選びください。
合計 ID
1
2
3
4
495
32
41
73
349
487
32
61
56
338
502
23
42
64
373
505
27
41
48
389
1989
114
185
241
1449
100.0
5.7
9.3
12.1
72.9
1
2
3
4
マグロの消費について、以下の図にあてはまる⾔葉として正しい組合せと思うものをお選びください。
合計 ID
1
2
3
4
495
24
39
405
27
487
30
35
397
25
502
36
25
413
28
505
22
31
428
24
1989
112
130
1643
104
100.0
5.6
6.5
82.6
5.2
89
Q37_1
QBD2
合計
%
1
2
3
4
Q37_2
QBD2
合計
%
1
2
3
4
Q37_3
QBD2
合計
%
1
2
3
4
Q37_4
QBD2
合計
%
Q37_5
QBD2
合計
%
Q37_6
QBD2
合計
%
1
2
3
4
MSCラベルは信頼できると思う。
どちらかというと どちらかというと
合計 ID
とてもそう思う
全くそう思わない
そう思う
そうは思わない
495
143
312
35
5
487
126
323
33
5
502
142
329
26
5
505
146
319
31
9
1989
557
1283
125
24
100.0
28.0
64.5
6.3
1.2
⾃分の消費⾏動が、マグロの資源量に影響すると思う。
どちらかというと どちらかというと
合計 ID
とてもそう思う
全くそう思わない
そう思う
そうは思わない
495
124
272
85
14
487
100
249
117
21
502
107
266
114
15
505
121
279
84
21
1989
452
1066
400
71
100.0
22.7
53.6
20.1
3.6
もし40年後にマグロが⾷べられなくなるとしたら、⾷べられるうちに⾷べておきたい。
どちらかというと どちらかというと
合計 ID
とてもそう思う
全くそう思わない
そう思う
そうは思わない
495
25
120
247
103
487
24
126
232
105
502
22
133
243
104
505
26
137
246
96
1989
97
516
968
408
100.0
4.9
25.9
48.7
20.5
もし40年後にマグロが⾷べられなくなるとしたら、みんなで⾷べるのをやめるべきだ。
どちらかというと どちらかというと
合計 ID
とてもそう思う
全くそう思わない
そう思う
そうは思わない
495
64
230
166
35
487
46
214
196
31
502
50
214
206
32
505
60
214
189
42
1989
220
872
757
140
100.0
11.1
43.8
38.1
7.0
環境問題に関⼼がある⽅だ。
合計 ID
1989
100.0
とてもそう思う
256
12.9
どちらかというと どちらかというと
そう思う
そうは思わない
1299
390
65.3
19.6
全くそう思わない
44
2.2
⾃⾝の健康に気を使って⽣活をしている。
どちらかというと どちらかというと
合計 ID
とてもそう思う
全くそう思わない
そう思う
そうは思わない
1989
395
1276
292
26
100.0
19.9
64.2
14.7
1.3
90
Q38_1
QBD2
合計
%
知りたいと思ったことは、⼈に聞くより、本やインターネットでさがす⽅だ。
合計 ID
0
1
1989
553
1436
100.0
27.8
72.2
Q38_2
QBD2
合計
%
テレビでは、ニュースや報道番組も⾒る。
合計 ID
0
1
1989
339
100.0
17.0
Q38_3
QBD2
合計
%
調べものをするとき、本や新聞、インターネットのどれで調べたらいいか、まず考える。
合計 ID
0
1
1989
1201
788
100.0
60.4
39.6
Q38_4
QBD2
合計
%
知りたいと思う情報を得るには、テレビで⼗分だ。
合計 ID
0
1
1989
1958
31
100.0
98.4
1.6
Q38_5
QBD2
合計
%
新しい知識を得るのに、テレビだけでなく新聞も本も役⽴てている。
合計 ID
0
1
1989
1002
987
100.0
50.4
49.6
Q38_6
QBD2
合計
%
必要な情報を得るためなら、多少のお⾦がかかってもかまわない。
合計 ID
0
1
1989
1661
328
100.0
83.5
16.5
Q38_7
QBD2
合計
%
⾃分の好きなことや興味のあることで、知らないことがあると、気になる。
合計 ID
0
1
1989
958
1031
100.0
48.2
51.8
Q38_8
QBD2
合計
%
テレビの情報でも、そのまま信じるよりも、他のテレビ局の番組や新聞、インターネットで確かめた⽅がよい。
合計 ID
0
1
1989
1067
922
100.0
53.6
46.4
Q38_9
QBD2
合計
%
この中にはない
合計 ID
1989
100.0
0
1959
98.5
1
1650
83.0
30
1.5
91
Q39_1
QBD2
合計
%
節電・節⽔を⼼がけている。(部屋の照明、冷蔵庫の開閉、⾷⾷器洗い、お⾵呂など)
合計 ID
0
1
1989
454
1535
100.0
22.8
77.2
Q39_2
QBD2
合計
%
省エネ家電を優先的に購⼊している。
合計 ID
0
1989
1186
100.0
59.6
Q39_3
QBD2
合計
%
ごみの分別を⼼がけている・⾏っている。
合計 ID
0
1
1989
359
100.0
18.0
Q39_4
QBD2
合計
%
⽣ごみは⽔分を⼗分切って出すか、コンポストしている。
合計 ID
0
1
1989
1169
820
100.0
58.8
41.2
Q39_5
QBD2
合計
%
使い捨てよりも、詰め替えボトルなどを買うようにしている。
合計 ID
0
1
1989
635
1354
100.0
31.9
68.1
Q39_6
QBD2
合計
%
エコマーク商品など環境にいい商品を意識的に選んで購⼊している。
合計 ID
0
1
1989
1473
516
100.0
74.1
25.9
Q39_7
QBD2
合計
%
レジ袋はもらわないようにしている。
合計 ID
0
1989
747
100.0
37.6
Q39_8
QBD2
合計
%
トレイや⽜乳パックなどの店頭回収に協⼒している。
合計 ID
0
1
1989
943
1046
100.0
47.4
52.6
Q39_9
QBD2
合計
%
⾞よりも公共交通や⾃転⾞を積極的に利⽤している。
合計 ID
0
1
1989
1435
554
100.0
72.1
27.9
Q39_10
QBD2
合計
%
燃費のよい⾃動⾞に乗っている。
合計 ID
0
1989
1526
100.0
76.7
1
1
1
803
40.4
1630
82.0
1242
62.4
463
23.3
92
Q39_11
QBD2
合計
%
環境に関する雑誌(情報番組)をよく読む(⾒る)。
合計 ID
0
1
1989
1864
125
100.0
93.7
6.3
Q39_12
QBD2
合計
%
家族や友⼈と「省エネ」「リサイクル」「環境問題」の話をする。
合計 ID
0
1
1989
1698
291
100.0
85.4
14.6
Q39_13
QBD2
合計
%
あてはまるものはない
合計 ID
0
1989
100.0
1935
97.3
1
54
2.7
93
Q40
Q40_1
QBD2
合計
%
Q40_2
QBD2
合計
%
Q40_3
QBD2
合計
%
Q40_4
QBD2
合計
%
Q40_5
QBD2
合計
%
Q40_6
QBD2
合計
%
1
2
3
4
1⽉11⽇以降のことで、あてはまるものを以下から選んでください。(回答はいくつでも)
海のエコラベルについて調べた。(ネット、本、⼈に聞くなど)
合計 ID
0
1
495
475
20
487
476
11
502
487
15
505
483
22
1989
1921
68
100.0
96.6
3.4
1
2
3
4
海のエコラベルを店頭で探した。
合計 ID
0
495
477
487
468
502
472
505
470
1989
1887
100.0
94.9
1
2
3
4
海のエコラベルについて、誰かと話をした。
合計 ID
0
1
495
487
8
487
477
10
502
494
8
505
492
13
1989
1950
39
100.0
98.0
2.0
1
2
3
4
海のエコラベルについて、ブログなどで発信した。
合計 ID
0
1
495
490
5
487
487
502
499
3
505
498
7
1989
1974
15
100.0
99.2
0.8
1
2
3
4
海のエコラベルに関連する新聞記事などに注意を払った。
合計 ID
0
1
495
477
18
487
471
16
502
481
21
505
476
29
1989
1905
84
100.0
95.8
4.2
1
2
3
4
マグロの資源量について調べた。(ネット、本、⼈に聞くなど)
合計 ID
0
1
495
483
12
487
476
11
502
489
13
505
488
17
1989
1936
53
100.0
97.3
2.7
1
18
19
30
35
102
5.1
94
Q40_7
QBD2
合計
%
Q40_8
QBD2
合計
%
Q40_9
QBD2
合計
%
Q40_10
QBD2
合計
%
Q40_11
QBD2
合計
%
Q40_12
QBD2
合計
%
1
2
3
4
マグロの資源量に関連する情報に触れた。
合計 ID
0
1
495
447
487
432
502
435
505
448
1989
1762
100.0
88.6
1
2
3
4
マグロの資源量について、誰かと話をした。
合計 ID
0
1
495
474
21
487
461
26
502
470
32
505
469
36
1989
1874
115
100.0
94.2
5.8
1
2
3
4
マグロの資源量について、ブログなどで発信した。
合計 ID
0
1
495
494
1
487
486
1
502
497
5
505
501
4
1989
1978
11
100.0
99.4
0.6
1
2
3
4
マグロに関連する新聞記事などに注意を払った。
合計 ID
0
1
495
451
44
487
449
38
502
447
55
505
445
60
1989
1792
197
100.0
90.1
9.9
1
2
3
4
この話題について気にはなったが、特に何もしなかった。
合計 ID
0
1
495
400
95
487
383
104
502
385
117
505
403
102
1989
1571
418
100.0
79.0
21.0
1
2
3
4
特に何もしなかった。
合計 ID
0
495
487
502
505
1989
100.0
207
211
239
243
900
45.2
1
48
55
67
57
227
11.4
288
276
263
262
1089
54.8
95
QBD1
QBD2
合計
%
男性
983
49.4
QW15
QBD2
合計
%
QW25
QBD2
合計
%
合計 ID 男性18-19歳
男性20代
983
6
49.42
0.3
合計 ID ⼥性18-19歳
⼥性20代
1006
6
50.58
0.3
⼥性
1006
50.6
18-19歳
12
0.6
20代
87
4.4
84
4.2
男性30代
⼥性30代
30代
171
8.6
152
7.6
144
7.2
男性40代
⼥性40代
40代
296
14.9
164
8.2
176
8.8
340
17.1
男性50代
⼥性50代
50代
187
9.4
男性60-79歳
387
19.5
⼥性60-79歳
199
397
10.0
20.0
386
19.4
60-79歳
784
39.4
合計 ID 100万円未満
200万円未満
300万円未満
400万円未満
500万円未満
600万円未満
1989
63
72
232
314
295
228
100.0
3.2
3.6
11.7
15.8
14.8
11.5
700万円未満
800万円未満
900万円未満
1000万円未満
1200万円未満
1500万円未満
202
168
77
129
81
80
10.2
8.4
3.9
6.5
4.1
4.0
2000万円未満
2000万円以上
不明
32
14
2
1.6
0.7
0.1
合計 ID
1989
100.0
中学校卒(在学
中)
⾼校卒(在学中)
40
619
2.0
31.1
4年⽣⼤学卒(在 ⼤学院卒(在学
学中)
713
35.8
中)
⾼等専⾨学校(在 専⾨学校卒(在学
学中)
78
3.9
その他
84
4.2
45
2.3
96
中)
173
8.7
短⼤卒(在学中)
237
11.9
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