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食品ラベルへの消費者評価に関する研究
平成 22 年度 内閣府経済社会総合研究所委託調査 「食品ラベルへの消費者評価に関する研究」 報告書 平成 23 年 3 月 京都大学経済研究所 附属先端政策分析研究センター 本報告書は、国立大学法人 京都大学が、平成 22 年度内閣府経済社会総合研究所の委託を 受けて実施した「「食品ラベルへの消費者評価に関する研究」の成果を取りまとめたもので ある。 はじめに 前年度実施の「規制評価に関する経済学的分析に関する研究」 (平成21年度内閣府経済社 会総合研究所委託調査)では、主としてマーケティング分野で活用されているコンジョイ ント分析が、実際に規制を実施する「事前」の段階で複数の代替案を仮想的に実施でき、 その結果としての消費者の「便益水準」の比較を通して定量的に政策の優劣を論ずること が可能である旨の確認を行った。具体的には、有機ラベルや特定保健用食品等の食品ラベ ル政策を例に取り上げて分析し、コンジョイント分析が手法として非常に有用なツールと 成りえることの確認がなされたところである。 今回の「食品ラベルへの消費者評価に関する研究」においては、前年度に引き続き、コ ンジョイント分析を活用し、食品ラベル政策に関して定量的な分析を行い、その結果に関 する考察を行った。 すなわち、第1に「有機ラベルへの消費者評価の日米比較」では、前年度のりんごを対象 とした有機ラベルに対する対日本人のアンケートの分析枠組みをそのまま活用して米国人 に対して有機ラベルに関するウェブアンケート調査を実施した。これにより、日米両国の 人種等国民性や知識に基づくラベル評価の違いの状況の分析とこれに基づく両国の食 品ラベル政策の方向性に関する考察を行った。 第2に「水産エコラベルへの消費者評価」では、持続可能な漁業を通じた得られた水産物 に対して付されるMSC (Marin Stewardship Council)ラベルに関する日本人向けアンケー ト調査を実施した。具体的には、水産エコラベルや資源問題についての消費者への情報提 供が長期的に選択行動に及ぼす影響や、情報の伝え方の違いによる「消費者評価」への効 果の違い(「知識の構造化」の相違)の分析を行い、資源を消費している消費者に焦点を当て た普及啓発の在り方、ひいては各種消費者教育を実施していく上での有効な方策等のイ ンプリケーションの考察を行った。 なお、本研究においては、特に消費者選択に係る行動経済学の最近発展などに鑑み、い わゆる経済学のみならず食品経済、マーケティング、認知心理学、消費者心理学といっ た関連領域での知見・成果を総合的に活用して、学際的な考察を試みた。 前年度の研究に引き続き第2章及び第3章の分析に関して、本学内外の有識者から成る研 究会を組織し、分析の方針、内容等につき節目節目において助言をいただいた。今回も前 回に引き続き消費者便益の観点からの分析、特に消費者の認知行動・選択行動に配慮した 考察を深めるため、従来のミクロ経済学、産業組織論、マーケティング、食品経済の専門 家に加えて、認知心理学、消費者心理学の専門家にも新たに参画していただき、それぞれ の視点から大変有意義なコメントをいただいた。ここに記して感謝を申し上げる次第であ る。 本研究の調査結果が食品ラベルに係る政策の検討に際して一助となれば幸いである。 目次 要旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 第1章 研究調査の目的(問題意識)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 第2章 有機ラベルへの消費者評価の日米比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 1. はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 2. 選択型コンジョイント分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 3. アンケート調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 4. 予備的な分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 5. 基本的な推計結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 6. 人種別の推計結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 7. 知識水準別の推計結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26 8. 結論と政策的含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32 第3章 水産物エコラベルへの消費者評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 1. はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 2. 選択型コンジョイント分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39 3. アンケート調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40 4. 予備的な分析・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54 5. 推計結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59 6. 結論と政策的含意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・63 第4章 考察及び残された課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・68 参考資料 参考資料 1 食品ラベルへの消費者評価に関する研究会・・・・・・・・・・・・・・ 69 参考資料 2 アンケート結果一覧 ① 有機ラベルへの消費者評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・71 ② 水産物エコラベルへの消費者評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・80 (調査実施等メンバー) 京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センターの以下のメンバーが本調査研究を行 った。 丸山達也 京都大学経済研究所先端政策分析研究センター准教授 古川雅一 京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員 行本雅 京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員 村上佳世 京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員 報告書の各章は概ね以下の分担により執筆した。なお、各分担の調整等を丸山において 担当した。なお京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員 栗田郁真が分析補 助として参加するとともに、報告書の編集作業には、京都大学経済研究所附属先端政策分 析研究センター 澤田知子が参加した。 要旨 丸山、古川 第1章 丸山 第 2 章及び第 3 章 第4章 行本、村上 丸山 参考資料 1 及び参考資料 2 行本、澤田 要旨 本研究は、大まかに①「有機ラベルへの消費者評価の日米比較」、②「水産エコラベルへ の消費者評価」、③「考察及び残された課題」の 3 つから構成されている。 (「有機ラベルへの消費者評価の日米比較」) 「規制評価に関する経済学的分析に関する研究」(平成 21 年度内閣府経済社会総合研究 所委託調査)において実施した対日本人向けの有機ラベル評価の分析をもとに、同様の調 査・分析枠組みを用いて、対米国人向け有機ラベル評価のウェブアンケート調査を実施し、 日米両消費者の有機ラベルに対する評価結果の比較分析を行った。 具体的には、サンプルを複数のグループに分け、それぞれに異なった情報を提示して、 この前後でコンジョイント分析を行うことで、消費者に追加的な情報を伝えることの効果 を分析した。情報提示については、米国においても有機ラベルに対しては「‘healthy’を 目的としている」との誤解が存在している点を踏まえ、このことについて直接否定せず本 来の目的を示す方法と、直接的にこれを否定する方法の 2 通りとした。これにより、日米 の消費者の知識や人種などの属性がどのようにラベルに対する評価に影響しているかを検 討することで、こうした違いを配慮した政策が有効であるか否かの検討を行った。 分析からは主として以下のような結論及び政策的含意が得られた。 ① 米国での全体の傾向として、先の日本の結果とは異なり、有機ラベルが持続可能性を目 的としていることを伝えても、あまり WTP は反応しなかった。これは、肯定的な情報 であっても、もともとの米国人が抱く‘healthy’というイメージと異なった情報を提 供してもあまり反応しない、もしくは持続可能性に対する関心が日本より低かったと推 察される。 ② Caucasian と Asian は様々な表示をよく見て意思決定を行っており、日本の消費者のそ れと類似が見られる。他方、Hispanic は先の 2 人種と比較して十分に考えた選択行動 をとっていないように思われる。従って、米国において消費者に対する政策を行う際に は、こうした人種間の傾向を考慮することが重要であることが示唆される。 ③ 米国での情報提示による有機ラベルに対する評価は、全般的に有意性を失う傾向にあり、 特に、知識水準の低い人たちではこの傾向が顕著である。従って、米国の消費者は日本 の消費者と比べて、情報の受け取り方のばらつきが大きいと考えられ、米国においては、 消費者に対して情報を伝えるような政策は、日本に比べて効果を上げることが難しいと 推測される。 1 (「水産エコラベルへの消費者評価」) 持続可能な漁業を通じた得られた水産物に対して付されるエコラベルに関する日本人向 けアンケート調査を実施し、具体的には、水産エコラベルや資源問題についての消費者へ の情報提供が長期的に選択行動に及ぼす影響や、情報の伝え方の違いによる「消費者評価」 への効果の違い(「知識の構造化」の相違)の分析を行い、知識構造化を踏まえた消費者教育 の方策を立てることがより有効であるか否かの検討を行った。 具体的には、水産エコラベルのうち、実際に普及が進んでいる MSC (Marin Stewardship Council) ラベルを取り上げ、資源問題に対して情報を伝えたときに消費者の選択行動がど のように変化するか、コンジョイント分析を行った。[1]スクリーニング段階で予め水産エ コラベルや資源問題について情報を伝えておき、[2]約 1 カ月弱後に本調査を実施し、消費 者に対して伝えた情報が長期的に選択行動に及ぼす影響を分析した。[3]情報提示について は、サンプルを複数のグループに分けておき、それぞれ異なった情報を提示することによ って情報の伝え方による効果の違いを分析した。 分析からは主として以下のような結論及び政策的含意が得られた。 ① 消費者に対する web 上での情報提示は直後だけでなくある程度長期的に効果をもたら しうる。ただし、単に情報を提示するだけではなく論理構造を理解できるような課題を 課すことが重要(知識の構造化)。消費者の購買行動に反映させるためには実際の購買時 点において提示した情報についての記憶を再び想起させるような働きかけをすること が重要であることが示唆される。 ② 情報の提示した上で論理構造を理解できるような課題を課したグループは、資源の枯渇 に配慮してマグロの購入に当たって慎重になるとともに MSC ラベルに対して高い評価 を与えている。すなわち、消費者が単に自己の利得のみを追求するのではなく、ある程 度将来世代などの他者に対して配慮した行動を示している。こうした人たちが十分に多 ければ、本研究で取り上げた MSC ラベルのような資源に配慮した生産者に対する認証 制度が有用である可能性がある。 (「考察及び残された課題」) 以上の分析結果、結論及び政策的含意を踏まえた若干の考察及び今後の研究のための残 された課題は以下のとおりである。 「有機ラベルへの消費者評価の日米比較」からは、米国においては情報提示を行っても WTP による消費者評価の反応は日本と比較してあまり変化がなかったが、Caucasian と Asian は日本と類似の反応を示していることから、それ以外の人種との反応の乖離が大きい ことが示唆される。すなわち、米国においては、人種的な属性が消費者評価を左右してい る可能性があり、消費者への情報提供の方策を検討する際には、この要素を適切に勘案す 2 る必要があると思える。この点は、日本にはない特徴的な要素であると考えられ、日米間 の政策の調和化を検討する際にも重要であると考えられる。 また、「水産エコラベルへの消費者評価」からは、単に情報を消費者に提示するだけでは なく、その意味する内容を論理的に理解できるような形で提供することが重要なことが示 唆される(知識の構造化)。また、情報提示に関しても、事前の提示と実際の選択時での更な る追加的な提示を行い、記憶を再び想起させるような働きかけが重要なことも示唆される。 これらの示唆からは、従来のような単なる一方的な情報提供に留まらない、ある意味では 消費者の「心に残る」ような普及啓発の在り方を綿密に検討する必要性を指摘しているよ うにも考えられる。 残された課題として、日米比較に関しては年齢・性別・所得水準といった属性での両国 比較や消費者の知識内容の相違の観点からの分析、水産物エコラベルに関しても持続可能 な漁業に対するもともと消費者の抱く志向と消費選択行動の関係といった面でより心理学 な分析を行った上で、更に政府等による消費者教育や情報提供の面での政策的に効果的な 含意を探っていくことが必要と考える。 3 第1章 研究調査の目的(問題意識) 当研究グループは、平成 21 年度内閣府経済社会総合研究所委託調査「規制評価に関 する経済学的分析に関する研究」においてアンケート調査という手法を活用し、実験 経済学的な要素も取り入れ、消費者にグループを設定した上で、表示ラベル(コレステ ロール表示や有機栽培等)に付随する制度的な情報等の提供の有無により、消費者の当 該ラベルへの支払いプレミアがグループ間でどのような差異が生じたかコンジョイン ト分析を活用し、定量的に計測してみた。その結果、有機栽培ラベルなどの意味する 内容などについて正確な知識を政府が消費者教育などを通じて適切に提供することは 有意義であるなどの消費者の情報提供へのあり方に関する政策的インプリケーション を得たところである 今回の「食品ラベルの消費者評価に関する研究」でも、前年度研究の調査手法の枠 組みを基本的に踏襲するとともに、消費者選択に係る行動経済学の最近の発展や認知 心理学から得られた知見等に基づきアンケートの調査設計の深化等を図った上で、表 示ラベルに関する消費者の情報提供へのあり方についての更なる政策的インプリケー ションを得、食品ラベルに係る政策オプションの検討の材料とすることを目的とする。 このため、具体的には、以下のような問題意識の下、分析等行うこととする。 ① 前年度に実施した対日本人向けの有機ラベル評価の分析をもとに、同様の調査・ 分析枠組みを用いて、対米国人向け有機ラベル評価のウェブアンケート調査を実 施し、日米両消費者の有機ラベルに対する評価結果の比較分析を行う。これによ り、日米の消費者の知識や人種などの属性がどのようにラベルに対する評価に影 響しているかを検討することで、こうした違いを配慮した政策が有効であるか否 かを検討する。 ② 認知心理学においては構造化された知識をスキーマやスクリプトと呼んでおり、 新たな情報を理解する上では単に知識を知っているだけでなく、それらが構造化 されていることが重要であると考えられている。このため、構造化の程度の差に よりどのような消費者評価の相違が生じるのかを検討する。具体的には、持続可 能な漁業を通じた得られた水産物に対して付される MSC (Marin Stewardship Council)ラベルに関する日本人向けアンケート調査を実施し、水産エコラベルや 資源問題についての消費者への情報提供が長期的に選択行動に及ぼす影響や、情 報の伝え方の違いによる「消費者評価」への効果の違い(「知識の構造化」の相 違)の分析を行い、知識構造化を踏まえた消費者教育の方策を立てることがより 有効であるか否かを検討する。 得られた分析結果をもとに、結論及び政策的含意を検討の上、これらを踏まえた考 4 察を試みるとともに、今後の研究のための残された課題につき論及する。 5 第 2 章有機ラベルへの消費者評価の日米比較 1.はじめに ①研究の背景と目的 本研究の目的は、 「規制評価に関する経済学的分析に関する研究」 (平成 21 年度内閣府経 済社会総合研究所委託調査)の一環として行った、有機ラベルについての日本の消費者を 対象とした調査の結果を踏まえて、アメリカの消費者を対象とした調査を行うことで、日 米での消費者の行動を考慮した政策的含意を得ることにある。 昨年度の研究においては、りんごの有機ラベルを取り上げて、日本の消費者を対象とし た web 調査を行った。この研究では、実験的な手法を取り入れて、サンプルを複数のグル ープに分けてそれぞれ異なった情報を提示することで、消費者に対して政策的に情報を伝 えた場合にどのように消費者の選択行動が変化するかを検証した。 具体的には、一般に有機ラベルについては、「食品安全を目的としている」、という誤解 が存在しており、このことについて追加的な情報を提示した。すなわち、「有機農業は、農 地を肥沃に回復させ、CO2 排出量も少ない農法です」という、比較的心理的コンフリクト が起きないような情報と、 「有機農産物を生産する第一の目的は、食品安全ではありません」 という、心理的なコンフリクトを引き起こしやすい情報とをそれぞれのグループに提示し て、消費者の選択行動がどのように変化するかをみた。 主要な結論は、以下の通りであった。第一に、消費者は有機 JAS が食品安全を目的とし ていると誤解していることが確認された。したがって、消費者の選択がゆがんでいる可能 性がある。 第二に、そのような選択のゆがみを解消するために有機 JAS の本来の目的に関する情報 を消費者に提示する際、その情報が心理的コンフリクトを起こしやすい形で提示されるか どうかによって、信念の変化の仕方は大きく異なった。 第三に、消費者の事前の知識水準によって信念の更新の仕方が異なるという結果が得ら れた。これは、消費者の信念の更新における認知プロセスが受け取った情報の理解と、理 解した情報を用いた信念の更新の 2 段階からなり、その双方が事前の知識水準に依存する という仮説と整合的であった。このことから、認知プロセスにおいて、個人の事前の知識 水準が重要な役割を果たしているとの結論を導いた。 これらの結果から導かれた政策的含意は、以下の通りである。消費者は生産者の発信し ている情報を必ずしも正確に理解しているわけではなく、消費者の選択にゆがみが生じて いる。しかし、このゆがみが消費者に不利益をもたらしていてそれを解消する必要がある としても、生産者にはインセンティブがない。そのため、第三者がゆがみを解消するため の政策を行う余地が残されている。 ただし、誤解を解消するための情報を単に伝達しさえすればよいというわけではない。 6 消費者の事前の知識によって信念の更新の仕方は異なるため、そのような消費者の異質性 も考慮したうえで施策をデザインする必要があるといえる。 結果に即していえば、事前の知識がある水準以上の消費者については、情報を伝える政 策によって消費者の行動を一定の方向に変化させることはできるかもしれない。他方、知 識がある水準を下回る消費者については、受け取った情報を理解できないため、情報を伝 える政策を実施することで行動を一定の方向に変化させることは困難である。もしこうし た消費者が一定数以上いるのであれば、単に情報を伝えるだけでなく消費者教育などの消 費者の知識水準そのものに働きかけるような施策を並行して行わなければ、政策の効果は 上がらない。 本研究では、アメリカにおける調査を行うことで、こうした消費者に対して情報を伝え る政策や消費者教育について、上記の政策的含意がアメリカにおいても当てはまるのか、 もし、そうでないのであれば、どのような要因が影響するのかを検討する。 ②研究の設計と手法 本研究の設計は、基本的には日本において実施した調査をもととする。すなわち、web 調査によって大量のサンプルを確保することで、サンプルを複数のグループに分けて、そ れぞれに異なった情報を伝えることで、選択行動がどのように変化するかをみる。 アメリカにおいても、有機ラベルに対しては「‘healthy’を目的としている」との誤解 が存在しており、このことについて直接否定せず本来の目的を示す方法と、直接的にこれ を否定する方法の 2 通りの方法で追加的な情報を提示する。そして、各グループに異なっ た情報を提示して、この前後でコンジョイント分析を行うことで、消費者に追加的な情報 を伝えることの効果を分析する。 2.選択型コンジョイント分析 本研究で用いる選択型コンジョイント分析は、表明選好法の一種で、アンケートを通じ て回答者に仮想的な財を選択してもらい、その選択結果をもとに回答者の各属性に対する 評価を推計するものである。また、コンジョイント分析は表明選好法の中でも複数の属性 を同時に評価することに長けており、本研究で扱うような付加価値のある製品に適してい る。 選択型コンジョイント分析では、アンケートを通じて得た回答者の仮想的な財の選択デ ータをもとに、回答者の各属性に対する評価を最尤推定法で推計する。離散選択を扱う場 合の最も基本的なモデルは、条件付きロジットモデル(McFadden, 1974)であるが、一般 に、本研究のような購買選択を扱う場合はより一般化された入れ子ロジットモデル (McFadden, 1978)の方が当てはまりがよいと考えられており、今回の分析でも同様の傾 向がみられたことから、このモデルを採用した。 7 離散型の入れ子ロジットモデルの概要は以下の通りである。個人に対して財の選択肢集 合 C を提示し、その中からどの財を購入するかを選択してもらう。xik ( k 1, , K ) を財 i に おける製品属性 k の水準を表すベクトルとすると、個人 nが財 i C を選択したときにはた だ 1 つの値 x ik に決まるので、個人 nが財 i を選択したときの効用 U in は以下の線形関数で定 義される。 K U in ( xik , p i ) ikn xik ipn pi in (1) k 1 p i は財 i の貨幣属性を表し、 i は誤差項で第一種極値分布に従うとする1。個人 n ここで、 nは(1)を最大化するように財 i を選択するとすれば、個人 nが財 i を選択する確率は、任意 の j C( j i) に対して、 in Pr (U in U nj ) と表される。この選択確率は効用の差に依存するため x ik の任意の水準をベンチマークとし て 0 に基準化し、対数尤度関数を L(1n,1 , 1n, 2 ,, kn, ,, Kn , L 1, pn ) I in (U in U nj ) log in n iC とする。ここで、 I in (U in U nj ) (2) は個人 nが財 i を選択した場合に 1、そうでない場合に 0 を と る 指 示 関 数 で あ る 。 本 研 究 で は 、 (2) を 最 大 化 す る パ ラ メ ー タ 1,1 , 1, 2 ,, k , ,, K ,L1 , p を推定したうえで、直観的に評価しやすい指標として製品属 1 誤差項が第一種極値分布に従うと仮定すると、選択確率は次のような条件付きロジットモデル(多項ロ ジットモデルともいう)で表せる。 in exp ( Vi n ) , exp(V jn ) K ここで、 Vi n ikn xik ipn pi k 1 j また、この定式化を基礎として、 S 個の入れ子からなる階層的な意思決定が行われる場合、選択確率は次 のような入れ子ロジットモデルで表せる(Train, 2003)。 exp ( V i n / s ) exp(V jn / s ) jC s n i s S exp(V jn / s ) s 1 jC s s 1 ここで、 C s は s ( 1,, S ) 番目の入れ子内の選択肢集合、 s は s 番目の入れ子内の相関を表すパラメータで ある。 8 性の水準に対する平均的個人の支払意思額 WTPk , k , p を推計する(Hensher, Rose, and Greene (2005) による)。 3.アンケート調査 ①調査の概要と設計 本研究の調査は、 『アメリカ市民の食品ラベルに対する意識調査』として、2010 年 11 月 15 日から 24 日にかけて行い、インターネット調査によって実施した。調査の実施は GMI (Global Market Insite, Inc.)に依頼し、同社のモニターを対象として行った。 国勢調査における各地域の性別・年齢階層の分布にもとづいて、カリフォルニア州の 20 歳以上の人を対象に回答を依頼し、これらのうち、日常的にりんごを購入しない回答者を 除いた上で、明らかに非協力的と思われる回答者を除いて残った 2,072 人を調査対象者と した。なお、日本の調査では、あらかじめスクリーニングを行って調査対象者を絞ってお いてから本調査を行ったが、アメリカではこうした手法は一般的ではないため、本調査の みを行った。 本調査では、日本と同様にサンプルを 4 グループに分けて、それぞれに異なった情報提 示を行った。提示する情報は、アメリカの実情に合わせて日本とは表現を変えた。まず、 有機ラベルや認証制度についての基本的な情報を伝えた上で、情報①を‘“Organic ”is ・・・ an agricultural production method that promotes environmental sustainability’、情報② を‘“Organic ” is ・・・ not a food safety, health or nutritional claim’とした。A グル ープ (516 人) には情報①のみを、B グループ (524 人) には情報②のみを、C グループ (516 人) には情報①と情報②をそれぞれ提示した。また、D グループ (516 人) にはこれらの情 報の提示を行わなかった。 9 <図 3.-①-1 基本情報提示画面> <図 3.-①-2 情報①提示画面> 10 <図 3.-①-3 情報②提示画面> <図 3.-①-4 本調査設計> 11 本調査では、まずデモグラフィック属性やりんごへの関与や購買行動などについてたず ねてから、1 回目のコンジョイント設問を設けた。その後でりんごについての知識クイズを 行ってから、上記の情報提示を各グループに対して行い、2 回目のコンジョイント設問を設 けた。そして、最後に、環境や健康への関心などについてたずねて、アンケートを終了し た。したがって、D グループは、2 回のコンジョイント分析の間で知識クイズのみを行うこ ととなる。 ②プロファイル設計 コンジョイント設問に用いるプロファイル設計は、日本において実施した調査をもとと しながら、アメリカの制度や、店頭での実際の表示や販売のされ方、価格帯に合わせた変 更を行った。 まず、日本の調査では、有機ラベル属性の水準として「有機 JAS」の他に「特別栽培」、 「減農薬」といった類似した表示や現在は禁止されている表示を用いた。しかし、アメリ カではこれに相当するものがないため、単に‘Organic’と文字で表示したものの他に、政 府の認証を受けていることを示す‘USDA’ラベル、民間の認証団体 QAI (Quality Assurance International) が用いている‘QAI’ラベルといった認証主体に関するラベル を用いた。なお、‘Organic’と表示するには、USDA の定めた基準を満たして認証を受け なければならないため、‘USDA’ラベルは‘Organic’をうたっている製品はすべて表示 することができ、表示の有無は企業の任意である。この他、産地についても輸入を含める などした。 これらの変更を行って、表のようなプロファイルを設計した。 <表 3.-②-1 プロファイル設計> コンジョイント設問の例は図の通りである。有機ラベル、産地、生産者、価格の 4 属性 の各水準につき、直交計画表を用いて作成した 16 個のプロファイルをもとに 8 つの選択肢 集合を設計した。各選択肢は 2 つの選択肢に「どちらも買わない」を加えた 3 択形式とな っている。なお、既視感があると回答者が 2 回目のコンジョイント設問で十分に考えずに 回答する可能性を考慮し、2 回のコンジョイント設問で別々のプロファイルを用いた。 12 また、コンジョイント設問の前には CVM 形式の設問を設け、普段価格帯を意識していな い消費者がコンジョイント設問で混乱しないように配慮した。 <図 3.-②-2 コンジョイント設問> ③変数の作成 主要な変数として、日本の調査と同様に、関与や知識について指標化した。また、リッ カートをベースとしながらも日本の調査では、ニュートラルに回答が集中することを回避 するため 4 段階の尺度を用いたため、これと比較するためにやはり 4 段階の尺度を基本的 に用いた。 関与については、‘Do you care about selecting apples? ’という質問に対する回答を、 13 ‘very much’、‘somewhat’、‘not really’、‘not at all’、の 4 段階から選択してもらい、 指標化した。分布は表の通りである (表に記載している値は、各グループ内での比率) 。 <表 3.-③-1 関与クロス表> Q7_1 Do you care about selecting apples? Group very much somewhat not really not at all A 64.9 29.1 5.6 0.4 B 60.5 33.6 5.5 0.4 C 60.9 32.9 6.0 0.2 D 59.3 36.8 3.3 0.6 知識については、日本の調査と同様に知識クイズを行って指標化した。すなわち、りん ごについて店頭での見分け方、料理・保存の仕方、有機ラベルについての知識、のそれぞ れについて各 7 問の正誤クイズ (○、×、わからない、の 3 択) を行い、この正答数を指標 として用いた。 具体的には、店頭での見分け方については、 ‘The most popular time to pick apples is in the "spring"’ (×) 、 ‘Fresh apples have a firm and green stem.’ (○) 、 ‘Fresh apples are heavier than rotten apples.’ (×) 、 ‘Ripe apples have a slightly yellow crater on the bottom.’ (○) 、‘Ripe apples have a shallow crater on the bottom.’ (×) 、‘Apples produce wax naturally.’ (○) 、‘In a store, apples are coated with a commercial grade wax to maintain freshness and make them look better.’ (○) 、の各設問を用いた (括弧 内は正解) 。 料理・保存の仕方については、‘Lemon juice is often used to prevent discoloration in apples.’ (○) 、 ‘"Red delicious" is poor for baking.’ (○) 、 ‘Cooking with apples makes meat tough.’ (×) 、 ‘It's better to leave apples at room temperature than to store them in the refrigerator.’ (×) 、 ‘Storing other fruits with apples hasten the ripening process.’ (○) 、 ‘Apples are low in fiber.’ (×) 、 ‘Apples have no fat, cholesterol or sodium.’ (○) 、 の各設問を用いた。 有機ラベルの知識については、‘"Organic fruits and vegetables" basically mean the non-use of prohibited chemicals and fertilizers for production periods.’ (○) 、 ‘"Organic fruits and vegetables" basically mean the non-use of DNA technologies (e.g. genetic modification) ’ (○) 、‘The orchard that uses prohibited fertilizers this year can produce organic fruits next year if they change their agricultural methods.’ (×) 、 ‘It's prohibited by law to claim "ORGANIC" without a certification by a third-party. ’ (○) 、 ‘Those who claim "ORGANIC" without meeting the strict federal organic standard will be unpunished, but receive administrative guidance.’ (×) 、 ‘After being certified, the 14 actors can display "USDA ORGANIC" seal. But whether or not the actors display the seal is voluntary.’ (○) 、 ‘Only government-affiliated agency is allowed to be an organic certifier.’ (×) 、の各設問を用いた。各知識クイズの正答数の分布は表の通りである。 <表 3.-③-2 知識クロス表 1-店頭での見分け方> Q21_Total Group 0 1 2 3 4 5 6 7 A 13.4 22.3 28.1 19.6 10.7 5.0 1.0 0.0 B 15.1 21.4 24.8 21.2 12.0 4.0 1.1 0.4 C 11.4 23.1 29.5 18.8 10.9 5.2 1.0 0.2 D 16.3 20.5 27.1 19.8 10.9 4.1 1.2 0.2 <表 3.-③-2 知識クロス表 2-料理・保存> Q22_Total Group 0 1 2 3 4 5 6 7 A 5.8 5.8 10.1 16.9 21.1 24.6 12.6 3.1 B 6.9 5.2 9.4 18.3 19.8 22.1 13.2 5.2 C 5.0 4.1 12.0 14.5 21.7 25.4 14.5 2.7 D 5.4 6.2 10.5 16.5 22.3 22.3 13.4 3.5 <表 3.-③-3 知識クロス表 3-有機ラベル> Q23_Total Group 0 1 2 3 4 5 6 7 A 8.9 7.8 17.2 17.6 22.3 15.1 8.9 2.1 B 9.9 6.7 11.3 19.8 24.0 16.4 9.5 2.3 C 9.1 7.2 15.9 20.7 21.3 14.7 8.9 2.1 D 10.3 5.6 17.4 22.5 21.3 14.1 6.6 2.1 この他、年齢、性別、人種、所得、学歴などのデモグラフィック属性についても変数を 作成した。これらの変数の分布は表の通りである。各グループのサンプリングには極端に 大きな偏りはみられなかった。それぞれの分布は表の通りである。 15 <表 3.-③-4 年齢、性別クロス表> Q2 Please check the applicable items about your gender and age. Group M, 20's M,30's M, 40's M, 50's M, 60's and over A 8.9 10.9 11.8 6.8 11.4 B 9.5 9.7 9.7 7.6 9.7 C 10.5 9.9 7.8 6.8 9.7 D 13.6 13.2 11.8 4.8 9.9 Group F, 20's F,30's F, 40's F, 50's F, 60's and over A 13.0 12.4 8.7 6.6 9.5 B 12.0 11.8 9.9 6.7 13.2 C 9.3 12.0 12.0 7.9 14.1 D 7.6 12.2 9.1 5.8 12.0 <表 3.-③-5 人種クロス表> Q5 What is your ethinicity? Group Caucasian American African Indian or American Native Asian Hispanic Other A 56.6 5.2 American 0.2 12.6 23.1 2.3 B 59.9 6.3 0.8 9.9 21.2 1.9 C 61.6 2.3 1.0 9.7 23.4 1.9 D 57.6 5.4 1.9 10.9 22.1 2.1 <表 3.-③-6 所得クロス表> Q4 Group A What was your annual personal income before taxes? less than $20.000$30.000$40.000$20.000 $30.000 $40.000 $50.000 $50.000$60.000 18.4 13.0 11.8 9.1 B 14.9 13.0 13.5 10.1 9.4 C 16.3 11.8 14.7 11.8 10.3 D 17.6 $60.000- 11.4 $70.000- 17.1 $80.000- 7.9 $90.000- 8.7 more than $70.000 $80.000 $90.000 $100.000 $100.000 Group 12.6 A 8.1 7.0 6.2 5.4 8.3 B 8.0 6.3 5.9 6.3 12.6 C 9.5 7.0 5.2 5.2 8.1 D 7.8 7.8 4.8 6.4 10.5 16 <表 3.-③-7 学歴クロス表> Q3 What is the highest level of education you have completed? Group less than high school high school Some college 2-year college 4-year college (no degree) degree degree Master-level Doctorate- degree (MS, level degree MA, etc...) (Ph.D.) A 1.0 14.1 30.4 14.0 29.1 9.3 2.1 B 1.5 14.5 28.4 10.7 31.3 11.6 1.9 C 0.6 11.4 35.5 12.0 29.7 8.3 2.5 D 0.6 11.6 33.3 12.0 28.5 10.7 3.3 4.予備的な分析 分析に先立って、アメリカにおいても有機ラベルについて、誤解が存在しているかどう かを確認する。 有機ラベルに対するイメージについて、 ‘healthier’、 ‘environmentally friendly’、 ‘food safety’、‘more nutritious’、‘expensive’、‘cost more to grow’、‘I've never heard of "ORGANIC"’、 ‘other’の 8 択から上位 3 位まで選択してもらったところ、1 位に‘healthier’ を あ げ た 人 が 36.58% と 最 も 多 く な っ て お り 、 以 下 、‘ expensive ’ の 24.76% 、 ‘environmentally friendly’の 17.28%、‘food safety’11.92%となった。 したがって、アメリカにおいては有機ラベルが‘healthier’を目的としているという誤 解が存在していることが確認できた。 <表 4.-1 有機ラベルのイメージ (1 位) > Q11-1 Please choose your image of "ORGANIC fruits" among the following. (3 items or less) Group healthier environmentally friendly food safety more nutritious expensive cost more to grow I've never heard of "ORGANIC" A 33.7 16.3 12.8 5.0 27.7 3.9 B 35.9 17.4 10.9 5.5 22.9 6.5 0.6 1.0 C 36.2 19.4 11.6 3.5 25.2 2.7 1.4 D 40.5 16.1 12.4 3.1 23.3 3.7 1.0 5.基本的な推計結果 ①コンジョイント分析 (1 回目) まず、基本的な傾向をみるために、各グループの 1 回目のコンジョイント設問のデータ を用いてパラメータを推定し、それに基づいて WTP を計算した。1 回目のコンジョイント 設問は情報提示の前に設けているため、1 回目の WTP はもともと回答者が有機栽培などの ラベルから形成していた信念を反映する WTP である。なお、推計にあたっては、 ‘Organic’ を超属性として推計した。推計結果は表の通りである。 17 <表5.-①-1コンジョイント1回⽬-基本推計結果> A1 Coeff. B1 Std.Err. Coeff. C1 Std.Err. Coeff. D1 Std.Err. Coeff. Std.Err. ORGANIC 2.093 0.692 *** 1.166 0.297 *** 2.301 0.724 *** 1.823 0.678 *** USDA認証シール付き 3.121 1.131 *** 1.257 0.482 *** 2.562 0.758 *** 3.729 1.134 *** QAI認証シール付き 3.166 1.649 * 0.638 0.645 2.772 1.283 ** 3.042 1.626 * 1.706 0.723 ** ワシントン州産 0.889 0.812 1.530 0.391 *** 1.194 0.860 カリフォルニア州産 -1.455 1.379 0.380 0.663 -2.176 1.341 -1.385 1.523 輸⼊ -3.981 1.997 ** -1.448 1.013 -3.952 1.484 *** -4.448 2.206 ** ⽣産者名 -3.045 1.919 -0.532 0.908 -2.991 1.451 ** -3.523 2.109 * ⽣産者名+WEBアドレス -0.590 1.057 1.167 0.401 *** 0.038 0.737 -0.008 1.045 2.104 0.919 ** ⽣産者名+写真付き 4.690 どちらも選択しない -4.730 価格 1.972 ** 0.292 *** -4.069 5.650 1.912 *** 4.959 0.323 *** -4.393 0.267 *** -4.477 3.307 *** 2.105 ** 0.281 *** -19.504 7.740 ** -8.813 -19.791 6.128 *** -19.751 8.216 ** IVパラメータ(買う) 0.104 0.044 ** 0.208 0.090 ** 0.094 0.031 *** 0.096 0.043 ** IVパラメータ(買わない) 1.000 0.000 ** 1.000 0.000 ** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 ** 観察数 4128 4128 4192 4128 LRI 0.487 0.496 0.472 0.486 -2749.2 -2709.4 -2862.2 -2750.6 対数尤度 18 <表 5.-①-2 コンジョイント 1 回目 WTP> A1 B1 C1 D1 WTP WTP WTP WTP ORGANIC 0.11 *** 0.13 *** 0.12 *** 0.09 *** USDA認証シール付き 0.16 *** 0.14 *** 0.13 *** 0.19 *** 0.16 * 0.07 0.14 ** 0.15 * QAI認証シール付き ワシントン州産 0.05 カリフォルニア州産 -0.07 輸⼊ 0.17 *** 0.04 0.09 ** 0.06 -0.11 -0.07 -0.20 ** -0.16 -0.20 *** -0.23 ** ⽣産者名 -0.16 -0.06 -0.15 ** -0.18 * ⽣産者名+WEBアドレス -0.03 0.13 *** 0.00 0.00 ⽣産者名+写真付き 0.24 ** 0.24 ** 0.29 *** 0.25 ** どちらも選択しない -0.24 *** -0.46 *** -0.22 *** -0.23 *** 結果は、‘Organic’に対する WTP は A グループで 0.11、B グループで 0.13、C グルー プで 0.12、D グループで 0.09 であった。また、政府の認証制度によっていることを示す任 意表示である‘USDA’ラベルに対する WTP は、A グループで 0.16、B グループで 0.14、 C グループで 0.13、D グループで 0.19 であった。そして、民間の認証団体 QAI の認証で あることを示す‘QAI’ラベルに対する WTP は A グループで 0.16、B グループでは非有 意で 0.07、C グループで 0.14、D グループで 0.15 であった。 ②コンジョイント分析 (2 回目) 次に、各グループの 2 回目のコンジョイント設問のデータを用いてパラメータを推定し、 それに基づいて WTP を計算した。D グループは、有機栽培についての知識クイズのみを、 それ以外のグループは知識クイズと情報提示を行った後で 2 回目のコンジョイント設問を 設けているので、2 回目の WTP は知識クイズや情報提示による信念の変化を反映した WTP である。推計結果は表の通りである。 19 <表5.-②-1コンジョイント2回⽬-基本推計結果> A2 Coeff. B2 Std.Err. 0.502 Coeff. -0.510 C2 Std.Err. 0.533 Coeff. -1.132 D2 Std.Err. 0.545 ** Coeff. -0.835 Std.Err. ORGANIC -0.653 USDA認証シール付き 1.294 0.423 *** 1.672 0.484 *** 1.887 0.494 *** 1.740 0.482 * 0.416 *** QAI認証シール付き 1.737 0.512 *** 1.257 0.579 ** 1.599 0.594 *** 1.943 0.495 *** ワシントン州産 3.202 0.547 *** 5.258 0.657 *** 5.395 0.648 *** 3.880 0.549 *** カリフォルニア州産 3.063 0.697 *** 5.730 0.876 *** 5.166 0.867 *** 3.588 0.686 *** 輸⼊ 1.146 0.462 ** 2.716 0.555 *** 2.595 0.558 *** 1.469 0.451 *** ⽣産者名 2.329 0.444 *** 4.045 0.542 *** 3.812 0.529 *** 2.718 0.445 *** ⽣産者名+WEBアドレス 0.054 0.480 0.975 0.527 * 0.391 0.535 0.068 0.458 ⽣産者名+写真付き 1.488 0.313 *** 1.925 0.345 *** 1.623 0.338 *** 1.684 0.322 *** どちらも選択しない -4.852 0.295 *** -4.671 0.300 *** -4.782 0.306 *** -4.963 0.301 *** -14.381 1.324 *** -17.012 1.427 *** -17.460 1.409 *** -14.922 1.242 *** IVパラメータ(買う) 0.171 0.016 *** 0.148 0.013 *** 0.142 0.012 *** 0.177 0.015 *** IVパラメータ(買わない) 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 価格 観察数 4128 4128 4192 4128 LRI 0.503 0.499 0.494 0.496 -2646.9 -2660.5 -2733.0 -2670.5 対数尤度 20 <表 5.-②-2 コンジョイント 2 回目 WTP> ORGANIC A2 B2 C2 D2 WTP WTP WTP WTP -0.06 ** -0.06 * -0.05 -0.03 USDA認証シール付き 0.09 *** 0.10 *** 0.11 *** 0.12 *** QAI認証シール付き 0.12 *** 0.07 ** 0.09 *** 0.13 *** ワシントン州産 0.22 *** 0.31 *** 0.31 *** 0.26 *** カリフォルニア州産 0.21 *** 0.34 *** 0.30 *** 0.24 *** 0.08 ** 0.16 *** 0.15 *** 0.10 *** 0.16 *** 0.24 *** 0.22 *** 0.18 *** 0.00 0.06 * 0.02 0.00 輸⼊ ⽣産者名 ⽣産者名+WEBアドレス ⽣産者名+写真付き 0.10 *** 0.11 *** 0.09 *** 0.11 *** どちらも選択しない -0.34 *** -0.27 *** -0.27 *** -0.33 *** 結果は、‘Organic’に対する WTP は A グループでは非有意で-0.05、B グループも非有 意で-0.03、C グループは-0.06、D グループは-0.06 であった。また、 ‘USDA’ラベルに対 する WTP は、A グループで 0.09、B グループで 0.10、C グループで 0.11、D グループで 0.12 であった。そして、 ‘QAI’ラベルに対する WTP は A グループで 0.12、B グループで 0.07、C グループで 0.09、D グループで 0.13 であった。 ③WTP の変化 さらに、情報提示の効果をみるために、まず、各グループの 1 回目で推定された WTP と 2 回目で推定された WTP の差分をとってみる。この差分が、各グループの知識クイズや情 報提示による信念の変化である。なお、差分の計算にあたっては、有意でなかった WTP に ついてもそのまま計算に用いた。差分の値は表の通りである。 <表 5.-③WTP 差分> ΔA ORGANIC ΔB ΔC ΔD -0.15 -0.16 -0.18 -0.15 USDA認証シール付き -0.07 -0.04 -0.02 -0.07 QAI認証シール付き -0.04 0.00 -0.05 -0.02 ワシントン州産 0.18 0.14 0.22 0.20 カリフォルニア州産 0.29 0.29 0.41 0.31 輸⼊ 0.28 0.32 0.35 0.32 ⽣産者名 0.32 0.30 0.37 0.36 ⽣産者名+WEBアドレス 0.03 -0.08 0.02 0.00 ⽣産者名+写真付き -0.14 -0.13 -0.19 -0.14 どちらも選択しない -0.09 0.19 -0.05 -0.11 21 結果は、‘Organic’に対する WTP の変化は、A グループで-0.15、B グループで-0.16、 C グループで-0.18、D グループで-0.15 であった。また、‘USDA’ラベルに対する WTP の変化は、A グループで-0.07、B グループで-0.04、C グループで-0.02、D グループで-0.07 であった。そして、 ‘QAI’ラベルに対する WTP の変化は A グループで-0.04、B グループ で±0.00、C グループで-0.05、D グループで-0.02 であった。 ④情報の効果 そして最後に、情報提示の効果をみるために、知識クイズのみで情報①と情報②を提示 していない D グループの差分をベンチマークとして、他のグループの差分を評価する。D グループ以外は、知識クイズに加えて情報提示がなされているので、これがそれぞれの情 報を提示したことによる効果を表すことになる。D グループを基準とした評価は表の通り である。 <表 5.-④D グループを基準とした差分> ΔA ΔB ΔC ORGANIC 0.00 -0.01 -0.03 USDA認証シール付き 0.00 0.03 0.05 QAI認証シール付き -0.02 0.03 -0.02 ワシントン州産 -0.02 -0.06 0.02 カリフォルニア州産 -0.02 -0.02 0.10 輸⼊ -0.04 0.00 0.02 ⽣産者名 -0.04 -0.06 0.01 ⽣産者名+WEBアドレス 0.03 -0.08 0.02 ⽣産者名+写真付き 0.00 0.01 -0.05 どちらも選択しない 0.01 0.29 0.05 結果は、まず、情報①の効果を表す A グループでは、‘Organic’に対する WTP の変化 は±0.00、‘USDA’ラベルに対する WTP の変化は±0.00、‘QAI’ラベルに対する WTP の変化は-0.02 であった。 次に、情報②の効果を表す B グループでは、‘Organic’に対する WTP の変化は-0.01、 ‘USDA’ラベルに対する WTP の変化は+0.03、 ‘QAI’ラベルに対する WTP の変化は+0.03 であった。 最後に、情報①と情報②の両方の効果を表す C グループでは、 ‘Organic’に対する WTP の変化は-0.03、‘USDA’ラベルに対する WTP の変化は+0.05、‘QAI’ラベルに対する WTP の変化は-0.02 であった。 22 ⑤小括 したがって、全体の平均的な傾向は、以下の通りである。知識クイズを課すことのみで、 有機ラベル全般に対する WTP は低下した。次に、有機ラベルが持続可能性を目的としてい るという情報①を追加的に伝えても、有機ラベル全般への評価はほとんど変化しなかった。 これに対して、有機ラベルの目的が食品安全ではないという情報②を伝えると、 ‘Organic’ に対する WTP は微少に減少し、 ‘USDA’ラベルや‘QAI’ラベルに対する WTP が少し増 加した。最後に、情報①と情報②をともに伝えると、‘Organic’と‘QAI’ラベルに対す る WTP が少し減少し、‘USDA’ラベルに対する WTP が増加した。 6.人種別の推計結果 アメリカにおいては、多様な人種による文化や価値観の違いが存在すると考えられる。 これが有機ラベルに対する評価においても影響しているかどうかを検証するために、全グ ループをプールすることでサンプル数を十分に確保できる 1 回目のコンジョイント設問の データを用いて、人種ごとにパラメータを推定し、それに基づいて WTP を計算した。推計 結果は表の通りである。 23 <表6.-1⼈種別推計結果> Caucasian Coeff. Std.Err. African American Coeff. Std.Err. American Indian or Asian Native American Coeff. Std.Err. Coeff. Hispanic Std.Err. Coeff. Std.Err. Other Coeff. Std.Err. ORGANIC 1.933 0.454 *** 1.800 0.703 *** 1.214 1.606 1.897 0.847 ** 1.325 0.616 ** 2.095 1.013 ** USDA認証シール付き 2.634 0.733 *** 1.607 0.846 * 1.168 1.193 3.661 1.250 *** 2.038 1.078 * 2.481 1.221 ** QAI認証シール付き 2.471 1.084 ** 0.994 1.319 1.274 2.207 3.013 1.659 * 1.591 1.519 2.153 1.917 ワシントン州産 1.005 0.519 * 2.154 0.750 *** 2.987 1.948 0.692 1.230 1.174 0.822 2.594 1.148 ** 0.871 ** カリフォルニア州産 -1.551 1.105 輸⼊ -4.039 1.493 *** 0.920 0.689 0.512 1.748 -1.940 1.362 -0.909 1.864 1.746 -0.759 1.011 -0.195 1.653 -4.980 2.171 ** -3.143 2.509 -0.277 ⽣産者名 -3.114 1.447 ** 0.535 0.718 0.266 1.242 -3.494 2.048 * -2.170 2.446 1.281 ⽣産者名+WEBアドレス -0.171 0.843 0.692 1.237 0.607 ** 1.290 1.048 -0.331 1.146 0.536 1.023 1.398 0.789 * 1.399 ⽣産者名+写真付き 4.626 1.498 *** 2.080 どちらも選択しない -4.621 0.185 *** -2.926 0.625 *** -2.101 1.216 * 3.155 * 価格 2.630 3.551 4.850 1.867 *** 3.539 -4.661 0.436 *** -4.517 7.130 *** 2.358 2.318 1.003 1.572 0.356 *** -1.691 0.866 * 2.331 * -19.401 5.777 *** -5.933 -4.931 6.165 -19.304 -14.335 9.292 -3.901 IVパラメータ(買う) 0.103 0.033 *** 0.248 0.157 0.246 0.331 0.099 0.039 ** 0.124 0.086 0.271 0.173 IVパラメータ(買わない) 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 1.000 0.000 1.000 0.000 ** 1.000 0.000 1.000 0.000 観察数 9768 800 160 1784 3720 344 LRI 0.486 0.470 0.327 0.481 0.507 0.442 -6486.9 -548.7 -133.9 -1207.6 -2409.2 -246.0 対数尤度 24 <表6.-2⼈種別WTP> Caucasian African American WTP WTP ORGANIC 0.10 *** USDA認証シール付き 0.14 *** QAI認証シール付き ワシントン州産 カリフォルニア州産 輸⼊ ⽣産者名 ⽣産者名+WEBアドレス American Indian or Asian Hispanic Other WTP WTP WTP WTP 0.30 *** 0.25 0.10 ** 0.09 ** 0.54 ** 0.27 * 0.24 0.19 *** 0.14 * 0.64 ** 0.13 ** 0.17 0.26 0.16 * 0.11 0.55 0.05 * 0.36 *** 0.61 0.04 0.08 0.66 ** -0.08 -0.21 *** -0.16 ** -0.01 ⽣産者名+写真付き 0.24 *** どちらも選択しない -0.24 *** Native American 0.16 0.10 -0.13 -0.04 -0.10 -0.06 -0.26 ** -0.22 -0.07 0.09 0.05 -0.18 * -0.15 0.33 0.21 ** 0.26 -0.02 0.35 0.53 -0.49 *** -0.43 * 25 0.25 *** -0.24 *** 0.45 ** 0.04 0.36 * 0.25 0.59 -0.32 *** -0.43 * 結果は、まず、Caucasian と Asian は似た傾向となった。Caucasian は、 ‘Organic’に 対する WTP は 0.10、 ‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.14、 ‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.13 であった。この他、生産者の写真の表示に対する WTP は、0.24 であった。Asian は、‘Organic’に対する WTP は 0.10、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.19、‘QAI’ ラベルに対する WTP は 0.16 であった。この他、生産者の写真の表示に対する WTP は、 0.25 であった。 次に、African American は、‘Organic’に対する WTP は 0.30、‘USDA’ラベルに対 する WTP は 0.27、 ‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.17 であった。また、Hispanic は、‘Organic’に対する WTP は 0.09、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.14、‘QAI’ ラベルに対する WTP は 0.11 であった。しかし、推計結果の価格の係数が非有意であり、 さらに‘QAI’ラベルの係数も非有意であった。 そして、American Indian or Native American は、サンプル数が 20 と少なく、結果も ほとんど非有意であった。最後に、Other は、 ‘Organic’に対する WTP は 0.54、 ‘USDA’ ラベルに対する WTP は 0.64、‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.55 であった。 したがって、Caucasian と Asian は有機ラベルや認証団体、生産者の写真といった各表 示をよく見て意思決定をしているといえる。これに対して、African American は有機ラベ ルには反応しているものの、認証団体までは気にしていない。また、生産者の web アドレ スには反応しているが、写真には反応していない。 そして、Hispanic はそもそも価格を考慮した選択を行っておらず、 ‘Organic’という表 記と‘USDA’ラベルにしか反応していないため、十分に考慮した上で多属性の意思決定を 行っているとは考えられない。最後に、Other は WTP が極端な値となっており、異常値で ある可能性がある。 7.知識水準別の推計結果 日本の調査結果と比較するために、知識水準別に 1 回目と 2 回目の各グループのコンジ ョイント設問のデータを用いてパラメータを推定し、それに基づいて WTP を計算した。知 識水準は有機ラベルの知識についてのクイズの正答数が、5 問以上を高、3~4 問を中、2 問 以下を低とした。推計結果は表の通りである。 26 <表7.-1知識⽔準⾼-推計結果> 知識⾼全グループ1 Coeff. Std.Err. 知識⾼A2 Coeff. Std.Err. 知識⾼B2 Coeff. Std.Err. 1.434 知識⾼C2 Coeff. -0.735 Std.Err. 1.026 知識⾼D2 Coeff. -0.673 Std.Err. ORGANIC 1.994 0.429 *** -1.627 2.024 -1.596 USDA認証シール付き 2.220 0.592 *** 1.532 1.073 2.948 1.127 *** 1.910 0.908 ** 1.498 1.415 0.919 QAI認証シール付き 1.715 0.893 * 1.905 1.285 2.756 1.273 ** 1.647 1.069 1.930 1.160 * ワシントン州産 1.713 0.444 *** 4.869 2.410 ** 5.315 1.636 *** 5.326 1.199 *** 3.816 1.535 ** カリフォルニア州産 -0.014 0.659 4.592 2.390 * 6.125 2.012 *** 5.658 1.589 *** 3.759 1.814 ** 輸⼊ -2.455 0.971 ** 1.971 1.560 2.083 1.205 * 2.589 0.983 *** 1.461 1.134 ⽣産者名 -1.087 0.848 3.595 1.682 ** 4.515 1.316 *** 4.102 0.995 *** 2.780 1.185 ** ⽣産者名+WEBアドレス 0.792 0.492 -1.060 1.914 0.052 1.328 0.977 1.020 ⽣産者名+写真付き 3.187 1.071 *** 1.041 1.049 1.729 0.836 ** 2.153 0.706 *** どちらも選択しない 1.548 1.318 0.737 ** -4.865 0.337 *** -5.580 -5.181 0.633 *** -5.856 0.742 *** -6.313 -11.793 3.522 *** -20.404 9.081 ** -18.854 4.654 *** -17.953 2.397 *** -15.195 4.949 *** IVパラメータ(買う) 0.188 0.062 *** 0.133 0.060 ** 0.143 0.035 *** 0.178 0.024 *** 0.203 0.066 *** IVパラメータ(買わない) 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 ** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 価格 観察数 LRI 対数尤度 4,272 0.679 *** -0.150 1080 1064 1184 944 0.544 0.531 0.548 0.567 0.601 -2568.2 -660.0 -625.7 -670.3 -502.0 27 0.922 *** <表7.-2知識⽔準中-推計結果> 知識中全グループ1 Coeff. Std.Err. 知識中A2 Coeff. ORGANIC 2.519 0.644 *** -1.817 USDA認証シール付き 2.872 0.718 *** 2.063 QAI認証シール付き 3.479 1.234 *** ワシントン州産 1.644 カリフォルニア州産 -1.740 Std.Err. 1.570 知識中B2 Coeff. Std.Err. 知識中C2 Coeff. Std.Err. 0.787 ** 知識中D2 Coeff. -1.601 Std.Err. -0.522 1.343 -1.620 0.987 ** 1.201 0.976 1.990 0.648 *** 2.518 1.434 0.873 *** 1.782 1.170 0.222 1.387 1.956 0.773 ** 2.393 0.855 *** 0.569 *** 5.669 2.052 *** 6.958 2.524 *** 4.784 0.925 *** 4.639 1.740 *** 1.051 * 5.709 2.225 *** 7.630 2.652 *** 3.929 1.143 *** 4.040 1.599 ** 1.052 * 輸⼊ -3.820 1.227 *** 2.688 1.403 * 4.124 1.853 ** 1.856 0.739 ** 1.883 ⽣産者名 -2.801 1.191 ** 4.110 1.507 *** 5.310 1.726 *** 2.973 0.727 *** 2.978 ⽣産者名+WEBアドレス -0.328 0.690 1.486 0.915 1.291 -0.529 5.552 1.609 *** 1.076 1.590 0.574 *** 0.219 *** -5.154 0.513 *** -5.071 0.517 *** -5.509 0.486 *** -4.874 0.484 *** -19.831 5.330 *** -21.148 7.262 *** -22.654 8.080 *** -16.640 2.377 *** -15.722 5.761 *** IVパラメータ(買う) 0.097 0.027 *** 0.118 0.041 *** 0.113 0.041 *** 0.170 0.025 *** 0.169 0.063 *** IVパラメータ(買わない) 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** LRI 対数尤度 1648 1736 1.008 1840 0.458 ** 1.219 ** 1.067 -4.549 7,032 0.867 * -0.079 どちらも選択しない 観察数 1.565 0.731 ⽣産者名+写真付き 価格 0.880 -0.582 1808 0.487 0.524 0.533 0.501 0.476 -4694.0 -1020.7 -1056.5 -1187.2 -1206.8 28 <表7.-3知識⽔準低-推計結果> 知識低全グループ1 Coeff. Std.Err. 知識低A2 Coeff. Std.Err. 知識低B2 Coeff. Std.Err. 知識低C2 Coeff. Std.Err. 知識低D2 Coeff. Std.Err. ORGANIC 1.220 0.464 *** -1.089 0.872 -0.814 0.881 -0.667 1.363 0.117 USDA認証シール付き 2.440 0.598 *** 1.020 0.767 1.189 0.832 1.884 1.297 1.017 0.782 0.669 QAI認証シール付き 1.676 0.820 ** 1.676 0.921 * 0.805 1.000 0.938 1.573 1.344 0.793 * 0.907 *** ワシントン州産 0.577 0.650 2.713 0.917 *** 5.664 1.054 *** 6.505 1.654 *** 3.093 カリフォルニア州産 -1.852 0.891 ** 2.291 1.186 * 5.018 1.363 *** 7.508 2.411 *** 3.558 1.116 *** 輸⼊ -4.207 1.205 *** 0.708 0.799 3.173 0.943 *** 3.788 1.480 *** 0.982 0.726 ⽣産者名 -3.334 1.166 *** 1.959 0.758 *** 3.580 0.831 *** 5.477 1.432 *** 2.919 0.771 *** ⽣産者名+WEBアドレス 0.108 0.846 0.817 0.894 1.098 1.362 0.435 0.768 0.570 -0.674 ⽣産者名+写真付き 4.232 1.132 *** 1.033 1.920 0.591 *** 1.741 1.920 0.587 *** どちらも選択しない -4.065 0.214 *** -5.073 0.512 *** -4.377 0.502 *** -3.526 0.457 *** -4.702 0.473 *** 2.016 *** 価格 0.568 * 0.763 ** -18.760 4.043 *** -16.701 1.933 *** -17.656 2.035 *** -20.284 3.728 *** -14.935 IVパラメータ(買う) 0.091 0.021 *** 0.155 0.018 *** 0.139 0.018 *** 0.088 0.018 *** 0.180 0.025 *** IVパラメータ(買わない) 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 観察数 LRI 対数尤度 1400 1328 1168 1376 0.441 5,272 0.465 0.428 0.424 0.468 -3753.7 -947.1 -951.6 -848.3 -924.0 29 <表 7.-4 知識水準高-WTP> 知識⾼全1 知識⾼A2 知識⾼B2 知識⾼C2 知識⾼D2 WTP WTP WTP WTP WTP -0.08 -0.04 -0.04 ORGANIC 0.17 *** -0.08 USDA認証シール付き 0.19 *** 0.08 0.16 *** 0.11 ** 0.10 0.15 * 0.09 0.15 ** 0.09 0.13 * QAI認証シール付き ワシントン州産 カリフォルニア州産 輸⼊ 0.15 *** 0.24 ** 0.28 *** 0.30 *** 0.25 ** 0.00 0.23 * 0.32 *** 0.32 *** 0.25 ** 0.10 -0.21 ** 0.10 0.11 * 0.14 *** ⽣産者名 -0.09 0.18 ** 0.24 *** 0.23 *** ⽣産者名+WEBアドレス 0.07 0.00 0.05 0.09 ** 0.12 *** 0.10 ** -0.27 *** -0.33 *** -0.42 *** -0.05 ⽣産者名+写真付き 0.27 *** どちらも選択しない -0.41 *** 0.05 -0.27 *** 0.18 ** -0.01 <表 7.-5 知識水準中-WTP> ORGANIC 知識中全1 知識中A2 知識中B2 知識中C2 知識中D2 WTP WTP WTP WTP WTP -0.02 -0.10 ** -0.10 0.13 *** -0.09 USDA認証シール付き 0.14 *** 0.10 ** 0.05 0.12 *** 0.16 *** QAI認証シール付き 0.18 *** 0.08 0.01 0.12 ** 0.15 *** ワシントン州産 カリフォルニア州産 輸⼊ ⽣産者名 ⽣産者名+WEBアドレス 0.27 *** 0.31 *** 0.29 *** 0.30 *** -0.09 * 0.08 *** 0.27 *** 0.34 *** 0.24 *** 0.26 ** -0.19 *** 0.13 * 0.18 ** 0.11 ** 0.12 * -0.14 ** -0.02 0.19 *** -0.03 ⽣産者名+写真付き 0.28 *** どちらも選択しない -0.23 *** 0.23 *** 0.04 0.05 0.07 * -0.24 *** -0.22 *** 0.18 *** -0.03 0.19 ** -0.01 0.06 ** 0.10 *** -0.33 *** -0.31 *** <表 7.-6 知識水準低-WTP> 知識低全1 知識低A2 知識低B2 知識低C2 知識低D2 WTP WTP WTP WTP WTP ORGANIC 0.07 *** -0.07 -0.05 -0.03 USDA認証シール付き 0.13 *** 0.06 0.07 0.09 0.07 0.09 ** 0.10 * 0.05 0.05 0.09 * QAI認証シール付き ワシントン州産 0.16 *** 0.32 *** 0.32 *** 0.21 *** -0.10 ** 0.14 * 0.28 *** 0.37 *** 0.24 *** 輸⼊ -0.22 *** 0.04 0.18 *** 0.19 *** 0.07 ⽣産者名 -0.18 *** 0.12 *** 0.20 *** 0.27 *** 0.20 *** 0.05 0.05 0.03 0.11 *** 0.09 ** 0.13 *** -0.25 *** -0.17 *** -0.31 *** カリフォルニア州産 ⽣産者名+WEBアドレス 0.03 0.01 0.01 ⽣産者名+写真付き 0.23 *** どちらも選択しない -0.22 *** -0.04 0.06 * -0.30 *** ①知識水準高 知識水準高の人たちの 1 回目のコンジョイント分析の結果は、 ‘Organic’に対する WTP 30 は 0.17、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.19、‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.15 で あった。 2 回目の結果は、A グループは、‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.08、‘USDA’ ラベルに対する WTP は非有意で 0.08、 ‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.09 であ った。B グループは、 ‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.08、 ‘USDA’ラベルに対す る WTP は 0.16、 ‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.15 であった。C グループは、 ‘Organic’ に対する WTP は非有意で-0.04、 ‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.11、 ‘QAI’ラベルに 対する WTP は非有意で 0.09 であった。D グループは、‘Organic’に対する WTP は非有 意で-0.04、 ‘USDA’ラベルに対する WTP は非有意で 0.10、 ‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.13 であった。 ②知識水準中 知識水準中の人たちの 1 回目のコンジョイント分析の結果は、 ‘Organic’に対する WTP は 0.13、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.14、‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.18 で あった。 2 回目の結果は、A グループは、‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.09、‘USDA’ ラベルに対する WTP は 0.10、‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.08 であった。B グループは、 ‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.02、‘USDA’ラベルに対する WTP は非有意で 0.05、‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.01 であった。C グループは、 ‘Organic’に対する WTP は-0.10、 ‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.12、 ‘QAI’ラベ ルに対する WTP は 0.12 であった。D グループは、‘Organic’に対する WTP は非有意で -0.10、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.16、‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.15 であ った。 ③知識水準低 知識水準低の人たちの 1 回目のコンジョイント分析の結果は、 ‘Organic’に対する WTP は 0.07、‘USDA’ラベルに対する WTP は 0.13、‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.09 で あった。 2 回目の結果は、A グループは、‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.07、‘USDA’ ラベルに対する WTP は非有意で 0.06、‘QAI’ラベルに対する WTP は 0.10 であった。B グループは、 ‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.05、‘USDA’ラベルに対する WTP は非有意で 0.07、‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.05 であった。C グループは、 ‘Organic’に対する WTP は非有意で-0.03、‘USDA’ラベルに対する WTP は非有意で 0.09、‘QAI’ラベルに対する WTP は非有意で 0.05 であった。D グループは、‘Organic’ に対する WTP は非有意で 0.01、‘USDA’ラベルに対する WTP は非有意で 0.07、‘QAI’ ラベルに対する WTP は 0.09 であった。 31 ④小括 情報提示によって、全般に有機ラベルに対する評価は有意性を失う傾向にあるといえる。 特に、知識水準の低い人たちではこの傾向が顕著で、ほとんどの有機ラベルに関する表示 が有意性を失っている。また、‘Organic’という表示に対する WTP が全般に低くなって おり、‘USDA’ラベルや‘QAI’ラベルがなければ選択されにくくなっている。 8.結論と政策的含意 ①結論 まず、全体の平均的な傾向は、以下の通りである。知識クイズを課すことのみで、有機 ラベル全般に対する WTP は低下した。次に、有機ラベルが持続可能性を目的としていると いう情報①を追加的に伝えても、有機ラベル全般への評価はほとんど変化しなかった。こ れに対して、有機ラベルの目的が食品安全ではないという情報②を伝えると、‘Organic’ に対する WTP は微少に減少し、 ‘USDA’ラベルや‘QAI’ラベルに対する WTP が少し増 加した。最後に、情報①と情報②をともに伝えると、‘Organic’と‘QAI’ラベルに対す る WTP が少し減少し、‘USDA’ラベルに対する WTP が増加した。 次に、アメリカでは人種によって選択行動の傾向は大きく異なっており、Caucasian と Asian は有機ラベルや認証団体、生産者の写真といった各表示をよく見て意思決定をしてい るといえる。これに対して、African American は有機ラベルには反応しているものの、認 証団体までは気にしていない。また、生産者の web アドレスには反応しているが、写真に は反応していない。 そして、Hispanic はそもそも価格を考慮した選択を行っておらず、 ‘Organic’という表 記と‘USDA’ラベルにしか反応していないため、十分に考慮した上で多属性の意思決定を 行っているとは考えられない。最後に、Other は WTP が極端な値となっており、異常値で ある可能性がある。 最後に、知識水準別の分析からは、情報提示によって、全般に有機ラベルに対する評価 は有意性を失う傾向にあるといえる。特に、知識水準の低い人たちではこの傾向が顕著で、 ほとんどの有機ラベルに関する表示が有意性を失っている。また、‘Organic’という表示 に対する WTP が全般に低くなっており、‘USDA’ラベルや‘QAI’ラベルがなければ選 択されにくくなっている。 ②政策的含意 本研究の結果は、アメリカと日本では、情報提示に対する反応の傾向に違いがあること を示している。まず、全体の傾向としては、有機ラベルが持続可能性を目的としているこ とを伝えても、あまり反応しなかった。これは、日本の調査において WTP が上昇したのと 32 異なる傾向であるといえる。したがって、肯定的な情報であっても、もともとの‘healthy’ というイメージと異なった情報にあまり反応しない、もしくは持続可能性に対する関心が 日本より低かったと考えられる。 次に、Caucasian と Asian は様々な表示をよく見て意思決定を行っており、日本の消費 者とよく似ていると思われる。これは、一般に、アメリカの消費者が表示をあまり気にし ていないのではないか、といわれているのとは異なる結果である。その一方で、web 調査 による結果ではあるが、Hispanic は十分に考えた選択行動をとっていないように思われる。 したがって、アメリカにおいて消費者に対する政策を行う際には、こうした人種間の傾向 を考慮することが重要であるといえよう。 最後に、情報提示によって、全般に有機ラベルに対する評価は有意性を失う傾向にあり、 特に、知識水準の低い人たちではこの傾向が顕著であった。これは、日本の調査結果とは 違う点である。日本でも知識水準の低い人たちについては、有意性を失ったが、中水準以 上の人たちに関しては有意性を失わなかった。したがって、アメリカの消費者は日本の消 費者と比べて、情報の受け取り方のばらつきが大きいと考えられる。このため、アメリカ においては、消費者に対して情報を伝えるような政策は、日本に比べて効果を上げること が難しいと推測される。 33 <付表 全コンジョイントセット> 1回⽬選択セット 質問番号 選択肢A 価格 栽培⽅法 選択肢B 産地 ⽣産者情報 価格 栽培⽅法 $1.30 産地 ⽣産者情報 13 $1.00 - Import ⽣産者名 ORGANIC(⽂字) Import 14 $1.60 ORGANIC(⽂字) Washington ⽣産者名+Webページ$1.90 - Washington ⽣産者名+写真 I don't buy. 15 $1.90 ORGANIC(⽂字)+USDA Import ⽣産者名+Webページ$1.90 ORGANIC(⽂字) - ⽣産者名 I don't buy. 16 $1.30 ORGANIC(⽂字)+QAI Washington ⽣産者名 $1.60 ORGANIC(⽂字)+QAI Import ⽣産者名+写真 I don't buy. 17 $1.00 ORGANIC(⽂字) California ⽣産者名+写真 $1.00 ORGANIC(⽂字)+QAI - ⽣産者名+Webページ I don't buy. ⽣産者名+写真 18 $1.30 ORGANIC(⽂字)+USDA - 19 $1.90 ORGANIC(⽂字)+QAI California - 20* $1.60 - - - - 選択肢C - I don't buy. $1.00 ORGANIC(⽂字)+USDA Washington $1.60 ORGANIC(⽂字)+USDA California ⽣産者名 I don't buy. $1.30 - California ⽣産者名+Webページ I don't buy. I don't buy. 2回⽬選択セット 質問番号 選択肢A 価格 栽培⽅法 選択肢B 産地 ⽣産者情報 - 価格 $1.30 栽培⽅法 産地 ⽣産者情報 選択肢C 27 $1.00 ORGANIC(⽂字)+USDA Washington - Washington ⽣産者名 I don't buy. 28 $1.60 ORGANIC(⽂字)+QAI Washington ⽣産者名+Webページ$1.60 ORGANIC(⽂字)+USDA Import ⽣産者名+写真 I don't buy. 29 $1.60 ORGANIC(⽂字) California ⽣産者名 $1.30 ORGANIC(⽂字)+USDA California ⽣産者名+Webページ I don't buy. ⽣産者名 30 $1.00 - California ⽣産者名+写真 $1.00 ORGANIC(⽂字)+QAI Import 31 $1.90 ORGANIC(⽂字)+USDA - ⽣産者名 $1.90 ORGANIC(⽂字)+QAI California 32 $1.30 ORGANIC(⽂字) Import $1.00 ORGANIC(⽂字) - ⽣産者名+Webページ I don't buy. 33 $1.90 - Import ⽣産者名+Webページ$1.90 ORGANIC(⽂字) Washington ⽣産者名+写真 34* $1.30 ORGANIC(⽂字)+QAI - ⽣産者名+写真 - - - $1.60 - - I don't buy. I don't buy. I don't buy. I don't buy. 注1) *は明らかに不⾃然な回答を⾏った回答者を除外するために設けたトラップ設問。 注2) トラップ設問では、どちらも中程度の価格帯で、価格以外のすべての属性で全く表⽰のない⽔準ばかりの選択肢と、それよりも少し低い価格で価格以外のすべての属性において 注3) 15番でAを29番でBを選んだ回答者をサンプルから除外。 34 参考文献 Aoki, Keiko, Junyi Shen, and Tatsuyoshi Saijo (2010) “Consumer Reaction to Information on Food Additives: Evidence from an Eating Experiment and a Field Survey,” Journal of Economic Behavior and Organization, 73(3), pp. 433-438. Benabou, Roland and Jean Tirole (2002) “Self-confidence and Personal Motivation,” The Quarterly Journal of Economics, 117, pp. 871-915. Bettman, James R. (1979) An Information Processing Theory of Consumer Choice, Addison-Wesly. Bettman, James R. and C. Whan Park (1980) “Effects of Prior Knowledge and Experience and Phase of the Choice Process on Consumer Decision Processes: A Protocol Analysis,” Journal of Consumer Research, 7, pp. 234-248. Camerer, Colin and Tech-Hua Ho (1999) “Experience-weighted Attraction Learning in Normal Form Games,” Econometrica, 67(4), pp. 827-874. Fox, John A., Dermot J. Hayes, and Jason F. Shogren (2002) “Consumer Preferences for Food Irradiation: How Favorable and Unfavorable Descriptions Affect Preferences for Irradiated Pork in Experimental Auctions,” The Journal of Risk and Uncertainty, 24, pp. 75-95. Hayes, Dermot J., John A. Fox, and Jason F. Shogren (2002) “Experts and Activists: How Information Affects the Demand for Food Irradiation,” Food Policy, 27, pp. 185-193. Hensher, David A., John M. Rose, and William H. Greene (2005) Applied Choice Analysis, Cambridge University Press. Ippolito, Pauline M. and Alan D. Mathios (1990) “Information, Advertising and Health Choices: A Study of the Cereal Market,” RAND Journal of Economics, 21(3), pp. 459-480. Ippolito, Pauline M. and Alan D. Mathios (1995) “Information and Advertising: The Case of Fat Consumption in the United States,” American Economic Review, 85(2), pp. 91-95. Ishida, Junichiro (2010) “Vision and Flexibility in a Model of Cognitive Dissonance,” ISER Discussion Paper, No. 771. Mathios, Alan D. (2000) “The Impact of Mandatory Disclosure Laws on Product Choice: An Analysis of the Salad Dressing Market,” Journal of Law and Economics, 43(2), pp. 651-677. McFadden, Daniel (1974) “Conditional Logit Analysis of Qualitative Choice Behavior,” In P. Zarembka (ed.), Frontiers in Econometrics, Academic Press, pp. 105-142. McFadden, Daniel (1978) “Modelling the Choice of Residential Location,” In Karqvist, 35 Lundqvist, Snickars, and Weibull (ed.), Spatial Interaction Theory and Planning Models, North Holland, pp. 75-96. Petty, Richard E. and Cacioppo, John T. (1986) Communication and Persuasion: Central and Peripheral Routes to Attitude Change, Springer-Verlag. Train, Kenneth E. (2003) Discrete Choice Methods with Simulation, Cambridge University Press. 市川伸一編(1996)『認知心理学4 思考』東京大学出版会. 井上哲浩・日本マーケティング・サイエンス学会編(2007) 『Web マーケティングと科学― リサーチとネットワーク―』千倉書房. 神取道宏(2010) 「経済理論は何を明らかにし,どこへ向かってゆくのだろうか」日本経済 学会編『日本経済学会 75 年史―回顧と展望』有斐閣,第 6 章,pp. 241-273. 京都大学経済研究所附属先端政策分析研究センター(2010) 「規制評価に関する経済学的分 析に関する研究」内閣府経済社会総合研究所委託調査. 佐伯胖監修・渡部信一編(2010)『「学び」の認知科学事典』大修館書店. 清水聰(1999)『新しい消費者行動』千倉書房. 清水聰(2004)『消費者視点の小売戦略』千倉書房. 高野陽太郎・岡隆編(2004)『心理的研究法 心を見つめる科学のまなざし』有斐閣. 外山紀子・外山美樹(2010)『やさしい発達と学習』有斐閣. 新倉貴士(2005) 『消費者の認知世界―ブランドマーケティング・パースペクティブ』千倉 書房. 農林水産省(2004)「有機食品等の表示及び生産情報の公表に関する消費者意識について」 平成 16 年度食料品消費モニター定期調査. 南風原朝和・市川伸一・下山晴彦編(2001) 『心理学研究法入門―調査・実験から実践まで』 東京大学出版会. 波多野誼余夫編(1996)『認知心理学5 村上佳世・丸山達也・林 学習と発達』東京大学出版会. 健太・行本雅 (2010) 「消費者の知識と信念の更新」、京都大学 経済研究所 Discussion Paper No.1007. 参考資料 板木利隆監修(2008)『からだにおいしい野菜の便利帳』高橋書店. 食品表示検定協会編(2009) 『食品表示検定認定テキスト・初級 食の目利き検定』ダイヤ モンド社. 食品表示検定協会編(2009)『食品表示検定認定テキスト・中級』ダイヤモンド社. 白鳥早奈英・板木利隆監修(2009)『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』高橋書店. 農林水産省ホームページ(http://www.maff.go.jp/) 山本謙治・ぼうずコンニャク監修(2009)『日本の食材帖―野菜・魚・肉』主婦と生活社. 36 第3章 水産エコラベルへの消費者評価 1.はじめに ①研究の背景と問題意識 クロマグロなどの水産資源では、乱獲による資源の枯渇が問題となっている。水産資源 は、漁業権を有していれば誰でもアクセスできるという意味において、公共財としての性 格を有している。水産資源は、とりすぎなければ持続的に利用できる資源であるから、こ の問題は、いわゆる「コモンズの悲劇」が起きてしまっているケースであるといえる。 水産資源管理においては、漁業権が設定されているため、沿岸部で特定の漁協が独占的 に管理しているような場合には資源管理は上手くいく可能性がある。しかし、沖合などで 競合が生じている場合には、過剰な水準の漁獲がなされやすいのである。 このため、許容漁獲量 (Total Allowable Catch: TAC) とよばれる漁獲量規制がなされて いる。これには、総量としての漁獲量を制限する方式 (オリンピック方式) と、各漁業者に 対して漁獲量を割り当てる方式 (個別漁獲割当方式) とがあるが、日本では前者の規制がな されている。また、クロマグロについては、公海や複数の国の 200 カイリ経済水域に資源 がまたがっているため、国際的な管理機関において協議を行って TAC を定めている。例え ば、大西洋であれば大西洋マグロ類保存委員会 (ICCAT) が TAC を定めて、これを加盟各 国が遵守するということになっている。 しかし、こうした漁獲量規制は漁業者に配慮して現状維持になりやすい。また、国際的 な合意形成は容易ではなく、実際、過去における ICCAT の資源管理は上手くいっていたと は言い難く、結果として地中海のクロマグロ資源は乱獲のために危機的な状況にあるとさ れる。 このように、生産者による共有資源の管理が上手くいっておらず、さらに政府による生 産者に対する総量規制も十分に機能していない場合に、消費者が資源管理に対して一定の 役割を果たすことができないだろうか、というのが水産エコラベルである。 水産エコラベルには複数のものが存在するが、一般的には民間団体などが審査を行い、 持続可能な資源管理に取り組んでいるような漁業者や水産物を認証し、こうした漁業者や 製品についてラベルの表示を認める制度である。 このラベルによって、消費者が持続可能な資源管理に取り組んでいる漁業者の製品を選 択できるようになることで、資源管理においても消費者が一定の役割を果たそうというの がその目的である。 もし、消費者が資源管理に対して一定の価値を見いだすなら、このラベルがついている 製品に対する支払い意思額が上昇するから、資源管理に取り組む生産者に対するインセン ティブとして機能しよう。さらに、ラベルない製品に対して否定的な評価がなされるよう であれば、乱獲を行うような漁業者の製品に対する需要を縮小させる可能性もあろう。 37 もっとも、こうしたラベルによる政策は、生産者間から問題の場を消費者間に移すだけ で、本質的な解決につながらないという可能性も十分に存在する。すなわち、資源管理に 理解を示さない消費者や利己的に振る舞う消費者が多ければ、結局、問題の解決にはなら ないかもしれない。 本研究では、水産エコラベルに対して消費者がどのような反応を示すかを分析すること で、資源管理において消費者がどのような役割を果たすことができるのかを検討する。 ②研究の目的 本研究では、生産者に対する規制が十分に機能していない場合に、補助的な政策として 消費者に対するラベル表示政策が有用であるかを検討する。 これまで、資源管理においては生産者に対する規制が主たる政策手段として用いられて きたが、結局のところ最終的に資源を消費しているのは消費者自身である。したがって、 資源問題において、消費者自身が自ら一定の役割を果たすようにすることには、一定の意 味があると思われる。 しかし、こうした政策は消費者が実際に選択行動を変化させなければ、有用な手段とは なり得ない。そこで、web 調査によって、資源問題に対して情報を伝えたときに、消費者 の選択行動がどのように変化するかを分析することで、ラベル表示政策の有用性を検討す る。 ③研究の設計と手法 本研究では、水産エコラベルのうち、実際に普及が進んでいる MSC (Marin Stewardship Council) ラベルを取り上げ、コンジョイント分析を行う。 このラベルは、民間の非営利団体である海洋管理協議会 (MSC) が認証を行っており、国 際的に普及が進んでいるものである。日本においては、まだそれほど認知はされていない ものの、大手スーパーや生協などでこのラベルのついた製品の取り扱いが増えてきており、 現時点では最も有力な水産エコラベルであるといえる。 本研究では、スクリーニング調査の後で本調査を実施するという、インターネット調査 の特徴を利用した設計を行う。すなわち、スクリーニング調査を利用して、あらかじめ水 産エコラベルや資源問題について情報を伝えておき、約 24 日後に本調査を行うことで、消 費者に対して伝えた情報が長期的に選択行動に及ぼす影響を分析する。 また、サンプルを複数のグループに分けておき、それぞれ異なった情報を提示すること によって、情報の伝え方による効果の違いについて分析する。本研究では、認知心理学の スキーマ理論を踏まえて、単にラベルや資源問題の情報を伝えるのと、資源問題について 論理的な構造を理解しなければ解けないような課題を解かせることで、記憶の定着や選択 行動の変化にどのような違いが見られるかを検証する。 もし、消費者に対して水産エコラベルや資源問題についての情報を伝えても、消費者が 38 選択行動を変化させなかったり、利己的に振る舞ったりすれば、ラベル表示による政策手 段は有効ではないということになってしまう。また、変化するとしても、それが情報を提 示された直後しか反応しないというのであれば、有効な政策手段とはなり得ない。さらに、 単に情報を伝えるだけでなく、その論理構造を理解させることが重要なのであれば、情報 の伝え方を工夫することで政策の効果を上げることができよう。 本研究では、これらの点を検証することで、資源管理問題におけるラベル表示政策の有 用性を検討する。 2.選択型コンジョイント分析 本研究で用いる選択型コンジョイント分析は、表明選好法の一種で、アンケートを通じ て回答者に仮想的な財を選択してもらい、その選択結果をもとに回答者の各属性に対する 評価を推計するものである。また、コンジョイント分析は表明選好法の中でも複数の属性 を同時に評価することに長けており、本研究で扱うような付加価値のある製品に適してい る。 選択型コンジョイント分析では、アンケートを通じて得た回答者の仮想的な財の選択デ ータをもとに、回答者の各属性に対する評価を最尤推定法で推計する。離散選択を扱う場 合の最も基本的なモデルは、条件付きロジットモデル(McFadden, 1974)であるが、一般 に、本研究のような購買選択を扱う場合はより一般化された入れ子ロジットモデル (McFadden, 1978)の方が当てはまりがよいと考えられており、今回の分析でも同様の傾 向がみられたことから、このモデルを採用した。 離散型の入れ子ロジットモデルの概要は以下の通りである。個人に対して財の選択肢集 合 C を提示し、その中からどの財を購入するかを選択してもらう。xik ( k 1, , K ) を財 i に おける製品属性 k の水準を表すベクトルとすると、個人 nが財 i C を選択したときにはた だ 1 つの値 x ik に決まるので、個人 nが財 i を選択したときの効用 U in は以下の線形関数で定 義される。 K n i U ( xik , p i ) ikn xik ipn pi in (1) k 1 p i は財 i の貨幣属性を表し、 i は誤差項で第一種極値分布に従うとする1。個人 n ここで、 1 誤差項が第一種極値分布に従うと仮定すると、選択確率は次のような条件付きロジットモデル(多項ロ ジットモデルともいう)で表せる。 39 nは(1)を最大化するように財 i を選択するとすれば、個人 nが財 i を選択する確率は、任意 の j C( j i) に対して、 in Pr (U in U nj ) と表される。この選択確率は効用の差に依存するため x ik の任意の水準をベンチマークとし て 0 に基準化し、対数尤度関数を L(1n,1 , 1n, 2 ,, kn, ,, Kn , L 1, pn ) I in (U in U nj ) log in (2) n iC とする。ここで、 I in (U in U nj ) は個人 nが財 i を選択した場合に 1、そうでない場合に 0 を と る 指 示 関 数 で あ る 。 本 研 究 で は 、 (2) を 最 大 化 す る パ ラ メ ー タ 1,1 , 1, 2 ,, k , ,, K ,L1 , p を推定したうえで、直観的に評価しやすい指標として製品属 性の水準に対する平均的個人の支払意思額 WTPk , k , p を推計する(Hensher, Rose, and Greene (2005) による)。 3.アンケート調査 ①調査の概要と設計 本研究の調査は、『食品ラベルに関する調査』として 2011 年 1 月から 2 月にかけて行っ た。インターネット調査によって実施し、スクリーニング調査、プレテスト、本調査の 3 段階で行った。調査の実施は株式会社インテージに依頼し、同社のモニターを対象として 行った。同社はアンケートの回答者に対してポイントを付与しており、これが回答者に対 するインセンティブとなっている。今回の調査では、謝礼として 110 ポイントが回答者に in exp ( Vi n ) , exp(V jn ) K ここで、 Vi n ikn xik ipn pi k 1 j また、この定式化を基礎として、 S 個の入れ子からなる階層的な意思決定が行われる場合、選択確率は次 のような入れ子ロジットモデルで表せる(Train, 2003)。 exp ( V i n / s ) exp(V jn / s ) jC s n i s S exp(V jn / s ) s 1 jC s s 1 ここで、 C s は s ( 1,, S ) 番目の入れ子内の選択肢集合、 s は s 番目の入れ子内の相関を表すパラメータで ある。 40 付与された2。 調査の第 1 段階として、2011 年 1 月 11 日から 14 日にかけてスクリーニング調査を行い、 実際にマグロを購入している消費者が調査対象者となるようにした。国勢調査における各 地域の性別・年齢階層の分布にもとづいて、全国の 18 歳以上の 25,695 人を対象に回答を 依頼し、11,915 人から回答を得た。これらのうち、上記の条件を満たす回答者 11,711 人を 調査対象者とした。スクリーニング調査では、サンプルを 4 グループに分けてそれぞれ異 なった情報を提示することを行った。 スクリーニングでは、MSC ラベルを知っているかをラベルの意味を 6 択のクイズでたず ねることで確認し、正解を提示した上で、マグロの購買行動についてたずね、資源問題に ついて知っているかどうかをチェックするための正誤クイズを行って正解を提示した。 その上で、グループごとに異なった情報を提示することを行った。まず、A グループはそ のままアンケートを終了し、なにも情報は提示しなかった。次に、B グループには、現在の クロマグロの漁獲量が持続可能な水準を上回っていることについての情報 (情報①) を伝 えて、これを知っていたかどうかをたずねてアンケートを終了した。C グループには、情報 ①を B グループと同様の仕方で伝えた上に、論理構造を図示した穴埋め問題をといてもら い、論理構造を理解できるようにした。最後に、D グループには、情報①を C グループと 同様の仕方で伝えた上で穴埋め問題を解いてもらい、さらにクロマグロの消費の 7 割以上 を日本人が消費しており、MSC ラベルを通じて消費者も資源問題に役割を果たすことがで きること (情報②) を伝えた上で、情報①と同様の穴埋め問題を解いてもらった。 2 この 110 ポイントは 110 円に相当する。 41 <図 3.-①-1 スクリーニング設計> 42 <図 3.-①-2 情報提示①-1> <図 3.-①-3 情報提示①-2> 43 <図 3.-①-4 情報提示①-3> <図 3.-①-5 穴埋めクイズ①> 44 <図 3.-①-6 情報提示②-1> <図 3.-①-7 情報提示②-2> 45 <図 3.-①-8 情報提示②-3> <図 3.-①-5 穴埋めクイズ②> 46 第 2 段階として、2011 年 1 月 21 日から 25 日にかけてプレテストを行った。プレテスト では、調査対象者のうち 270 人に回答を依頼し、199 人から回答を得た。このうち、明ら かに調査に非協力的と思われるような回答者を除いた、164 人を分析対象とした。プレテス トは、本調査の調査設計が適切であるかどうかをチェックするのが目的であり、次に述べ る本調査とほぼ同様の設計で行った。 プレテストでは、マグロの購買行動や関与などについてたずねた上で、MSC ラベルにつ いてスクリーニングと同様の質問を行い、記憶の定着について確認した。その上で、まず 1 回目のコンジョイント設問を行った。そして、スクリーニングと同様の正誤クイズで資源 問題についての知識をチェックした。 次に、スクリーニングで用いた情報①と情報②を提示だけして、その情報に対してどの ように思ったかをたずねた。その上で、2 回目のコンジョイント設問を行い、再度、スクリ ーニングと同様の正誤クイズで資源問題についての知識をチェックしてから、マグロの店 頭での見分け方、料理・保存の仕方、資源問題の三つの知識についてのクイズを行った。 そして、スクリーニングと同様の情報①と②についての穴埋め問題を解いてもらい、論理 構造を理解できているかをチェックした。 最後に、消費行動についての意識や学習意欲、スクリーニング調査後に MSC ラベルにつ いて調べたりしたかについてたずね、その他のデモグラフィック属性などをたずねた。 プレテストでは、スクリーニング調査の A グループから二グループを抽出し、C グルー プから一グループを抽出した。このうち、A グループの一方については、上記の情報②につ いて提示をしなかった。 47 <図 3.-①-6 プレテスト設計> 第三段階として、2011 年 2 月 4 日から 7 日にかけて本調査を行った。本調査では、調査 対象者のうち 3,340 人に調査を依頼し、2,465 人から回答を得た。このうち、このうち、明 らかに調査に非協力的と思われるような回答者を除いた、1,989 人を分析対象とした。なお、 各グループの内訳は、A グループが 495 人、B グループが 487 人、C グループが 502 人、 48 D グループが 505 人であった。 本調査の設計は、基本的にプレテストと同様であり、すべてのグループに対して情報① と情報②を提示した。本調査での修正点としては、プレテストの結果を踏まえてコンジョ イントに用いるプロファイルを修正するなどした。 <図 3.-①-7 本調査設計> 49 ②プロファイル設計 コンジョイント設問に用いるプロファイルは、実際のデパートやスーパーの表示や価格 帯を参考に表のように設定した。 <表 3.-②プロファイル設計> 属性 ⽔準1 ⽔準2 MSCラベル ラベルなし ラベルあり ⽣産⽅法 養殖 天然 産地 外国産 国産 状態 解凍 ⽣ 価格 800円 850円 ⽔準3 ⽔準4 ⽔準5 ⽔準6 900円 950円 1000円 1050円 コンジョイント設問の例は図の通りである。MSC ラベル、産地、生産方法、保存状態、 価格の 5 属性の各水準につき、直交計画表を用いて作成した 16 個のプロファイルをもとに 8 つの選択肢集合を設計した。各選択肢は 2 つの選択肢に「どちらも買わない」を加えた 3 択形式となっている。なお、既視感があると回答者が 2 回目のコンジョイント設問で十分 に考えずに回答する可能性を考慮し、2 回のコンジョイント設問で別々のプロファイルを用 いた。 また、コンジョイント設問の前には CVM 形式の設問を設け、普段価格帯を意識していな い消費者がコンジョイント設問で混乱しないように配慮した。 <図 3.-②コンジョイント設問> 50 ③変数の作成 変数の作成に当たっては、リッカートを基本としながらも、日本ではニュートラルに回 答が偏る傾向があることが知られているため、これを避けるために基本的に 4 段階の尺度 を用いた。 作成した主要な変数は、まず、提示した各情報に対する態度を、以下のように作成した。 情報①に対する態度については、この情報をみてどう思ったかを、「マグロの資源の枯渇状 況に関して、深刻だと思いましたか」、「この情報を意外だと思いましたか」、「この情報を 信頼できると思いますか」、「この情報によって、あなたの普段の買い物の仕方を変えよう と思いましたか」の各問いに対して、「とてもそう思う」、 「まあまあそう思う」、 「あまりそ う思わない」 、「まったくそう思わない」の 4 段階で指標化した。 情報②についての態度では、「この情報を意外だと思いましたか」、「この情報を信頼でき ると思いますか」、「この情報によって、あなたの普段の買い物の仕方を変えようと思いま したか」について同様の 4 段階で指標化した。 次に、資源問題についての知識のチェックには、スクリーニングと本調査の 2 回で 5 問 からなる同様の正誤クイズを用いた。また、スクリーニングと本調査の 1 回目は 2 択 (○、 ×、の 2 択) とし、本調査の 2 回目は 3 択 (○、×、わからない、の 3 択) とした。 具体的には、 「マグロの資源量はそれほど減ってはいないが、生物保護の観点から国際的 に規制が強化されている。」(×) 、「天然ものは減少傾向であるが、養殖が増加しており、 全体としてマグロの資源量が増えている。」 (×) 、 「マグロの資源量が急減したため、ワシ ントン条約で保護対象として指定された。」 (×) 、 「マグロの資源量が減っており、回復さ せるために、漁獲量規制を強化する傾向にある。」 (○) 、 「日本以外で生食(すし等)需要 が増えたことが主要な原因で、マグロの資源量が激減している。」 (×) 、の各設問を用い た (括弧内はそれぞれの正解) 。 関与については、 「あなたは、マグロにこだわりがありますか」という質問に対して、 「と てもある」、 「まあまあある」、「あまりない」、 「全くない」の 4 段階で指標化した。 知識については、マグロの店頭での見分け方、料理・保存の仕方、資源問題の三つの知 識について 3 択の正誤クイズを各7問行って、その正答数を指標とした。 具体的には、店頭での見分け方については、 「本まぐろの正式名称はクロマグロである。」 (○) 、 「メバチは、本マグロの幼魚の名称である。 」 (×) 、 「筋目がまっすぐ平行(規則的) に入っているものは、全体の筋が多い傾向がある。」 (×) 、 「マグロから水分が出ている場 合は、鮮度が悪い。」 (○) 、「赤い斑点があるものは、鮮度がいい。」 (×) 、「一般に、本 マグロは、キハダマグロより値段が安い。」 (×) 、 「一般に、トロより赤身の方が値段が安 い。」 (○) 、の各設問を用いた。 料理・保存の仕方については、「刺し身などにしやすいように長方形にきったものを、サ クという。」 (○) 、「購入後すぐに食べる場合は、水に浸しておくとよい。」 (×) 、「冷凍 51 マグロは、常温でゆっくり解凍するとよい。」 (×) 、 「解凍方法は他に、ぬるい塩水に浸し た後、水分をしっかりとって冷蔵庫にいれておくとよい。」 (○) 、「冷蔵庫にいれるとき、 キッチンペーパーに包むと、水分が減少しておいしくなくなる。」 (×) 、「マグロの筋は、 90 度くらいのお湯をかけると、やわらかくなり食べやすくなる。」 (○) 、「マグロには、 悪玉コレステロール値を下げる成分が含まれている。」 (○) の各設問を用いた。 資源問題については、「「天然」と表示されたマグロは、海に自然に泳いでいたマグロで ある。」 (○) 、「「養殖」と表示されたマグロの多くは、卵から成魚(大人の魚)になるま で、人の手によって育てられている。」 (×) 、 「近畿大学は、世界で唯一、クローン技術に よって本マグロの生育を成功させた。」 (×) 、 「日本の刺身マグロの需要は、現在、そのほ とんどが国産でまかなわれている。 」 (×) 、 「乱獲により、マグロの資源状態が特に悪化し ている海域は、大西洋である。」 (○) 、 「無差別に漁獲する「巻き網漁」等により、稚魚が 乱獲されることも、資源状態が悪化する主な原因である。 」 (○) 、「2010 年 3 月から、ワ シントン条約に保護対象としてクロマグロがリストアップされている。」 (×) 、の各設問 を用いた。 この他、年齢、性別、所得、学歴などのデモグラフィック属性についても変数を作成し た。これらの変数の分布は表の通りである。各グループのサンプリングには大きな偏りは みられなかった。 <表 3.-③-1 関与クロス表> Q4 あなたは、マグロにこだわりがありますか。 Group とてもある まあまあある あまりない 全くない A 4.2 46.7 47.5 1.6 B 4.5 45.8 47.6 2.1 C 5.4 42.6 50.0 2.0 D 4.6 47.3 45.0 3.2 <表 3.-③-2 知識クロス表 1-店頭の見分け方> Q32_Total Group 0 1 2 3 4 5 6 7 A 5.5 5.3 11.9 18.0 22.6 20.6 12.3 3.8 B 3.1 4.3 8.8 19.1 24.8 20.9 13.6 5.3 C 3.2 7.0 11.8 17.1 22.1 19.7 16.1 3.0 D 3.4 4.2 9.7 16.6 28.1 19.4 13.5 5.1 52 <表 3.-③-3 知識クロス表 2-料理・保存> Q33_Total Group 0 1 2 3 4 5 6 7 A 6.3 8.1 13.9 22.4 24.2 16.0 7.9 1.2 B 4.3 7.6 13.8 24.2 25.3 16.2 6.8 1.8 C 5.6 7.4 13.9 26.1 22.9 17.7 5.0 1.4 D 4.6 8.3 13.5 22.0 24.4 19.0 7.9 0.4 <表 3.-③-4 知識クロス表 3-資源問題> Q34_Total Group 0 1 2 3 4 5 6 7 A 3.8 3.2 12.1 30.9 25.3 18.4 5.3 1.0 B 1.6 3.7 12.1 22.8 32.6 20.1 6.0 1.0 C 2.4 4.0 12.5 26.1 28.5 18.3 6.4 1.8 D 2.2 3.0 13.3 25.0 28.7 22.0 4.8 1.2 <表 3.-③-5 年齢・性別クロス表> QBD1 Group 男性18-19歳 男性20代 男性30代 男性40代 男性50代 男性60-79歳 A 0.4 3.4 6.9 8.1 9.9 18.2 B 0.2 3.5 9.0 7.0 8.6 21.4 C 0.2 4.8 8.4 10.0 9.6 18.3 D 0.4 5.7 6.3 7.9 9.5 20.0 Group ⼥性18-19歳 ⼥性20代 ⼥性30代 ⼥性40代 ⼥性50代 ⼥性60-79歳 A 0.2 3.8 8.7 10.7 10.1 19.6 B 0.4 4.3 7.0 8.4 10.9 19.3 C 0.4 4.0 5.4 8.4 9.4 21.3 D 0.2 4.8 7.9 7.9 9.7 19.6 <表 3.-③-6 所得クロス表> QW15 Group 100万円未満 200万円未満 300万円未満 400万円未満 500万円未満 600万円未満 700万円未満 800万円未満 A 3.0 3.8 9.9 17.6 16.4 10.7 10.1 7.7 B 2.5 3.7 11.9 14.8 15.6 11.3 9.7 9.0 C 4.0 3.8 10.8 14.7 15.7 12.4 10.6 8.2 D 3.2 3.2 14.1 16.0 11.7 11.5 10.3 8.9 Group 900万円未満 1000万円未満 1200万円未満 1500万円未満 2000万円未満 2000万円以上 不明 A 3.8 6.5 3.4 4.4 1.6 1.0 0.0 B 3.5 5.7 5.3 4.1 2.1 0.6 0.2 C 4.6 5.4 4.8 3.4 1.0 0.6 0.2 D 3.6 8.3 2.8 4.2 1.8 0.6 0.0 53 <表 3.-③-7 学歴クロス表> QW25 Group 中学校卒 ⾼校卒 (在学中) (在学中) ⾼等専⾨学校 専⾨学校卒 (在学中) (在学中) 短⼤卒 4年⽣⼤学卒 ⼤学院卒 (在学中) (在学中) (在学中) その他 A 1.2 29.9 3.4 9.1 14.3 36.4 3.8 1.8 B 2.3 30.4 3.9 9.7 9.9 35.5 5.3 3.1 C 2.0 30.9 5.0 8.6 10.8 36.5 4.0 2.4 D 2.6 33.3 3.4 7.5 12.7 35.0 3.8 1.8 4.予備的な分析 ①MSC ラベル 本研究では、MSC ラベルについて、スクリーニング段階で各グループに異なった仕方で 情報を提示しているので、まず、その効果をみてみる。MSC ラベルの意味を知っているか についての設問の正答率は、初めてみたスクリーニング段階では各グループとも 8%前後で あった。したがって、このラベルは一般にあまり認知されていなかった。また、グループ 間にほとんど差はみられなかった。 これに対して、本調査の情報提示前に行った同様の設問では、スクリーニングでなにも 追加的な情報を提示しなかった A グループで 23.2%、単に資源についての情報①を提示し たのみの B グループで 25.9%、情報①を提示した上で論理構造が理解できるように課題を 課した C グループで 27.3%、消費行動についての情報②まで提示し、これについての課題 も課した D グループで 38.6%であった。したがって、単にクイズを行っただけでも約 15% 上昇しており、web での情報提示は直後だけでなく長期的にも一定程度記憶に残っていた と考えられる。また、スクリーニング段階での情報提示の仕方の違いは、記憶の定着の仕 方に影響を与えたといえる。 <表 4.-①-1MSC ラベルスクリーニングクロス表> QSC1 Group A 海のエコラベル(写真)をご存じですか。下記の中から、ラベルの意味としてふさわしいものをひとつ選んでください。 海の⽔質をきれいな状 環境や資源に配慮して 特に栄養価の⾼い⿂種 ⾒たことはあるが、 6.知らない/⾒たこと ⿂に有害な環境物質が 態に保った漁場である 漁獲された⽔産物であ であることを⽰す よくわからない もない 含まれないことを⽰す ことを⽰す ることを⽰す 1.0 1.8 8.3 0.0 13.7 75.2 B 0.8 1.6 7.8 0.0 13.1 76.6 C 1.6 2.6 8.8 0.0 11.8 75.3 D 0.2 2.8 7.9 0.0 13.1 76.0 <表 4.-①-2MSC ラベルス本調査クロス表> Q6 海のエコラベル(写真)をご存じですか。下記の中から、ラベルの意味としてふさわしいものをひとつ選んでください。 Group ⿂に有害な環境物質が 含まれないことを⽰す 海の⽔質をきれいな状 環境や資源に配慮して 態に保った漁場である 漁獲された⽔産物であ ることを⽰す ことを⽰す 特に栄養価の⾼い⿂種 ⾒たことはあるが、 6.知らない/⾒たこと であることを⽰す よくわからない もない A 3.4 2.6 23.2 0.2 33.3 37.2 B 1.0 2.5 25.9 0.2 30.0 40.5 C 3.2 1.6 27.3 0.4 33.7 33.9 D 2.0 3.4 38.6 0.2 26.5 29.3 54 ②正誤クイズ 資源問題についての正誤クイズを、スクリーニングと本調査の 2 回目のコンジョイント 設問の前後で行っているため、これについても各グループで違いをみてみる。まず、スク リーニング時点と本調査の 1 回目ではそれほど大きな違いは確認できなかった。しかし、 本調査の 2 回目では、スクリーニングで情報①も情報②も提示しなかった A グループの正 答率がやや低い傾向が見られた。 <表 4.-②資源問題クロス表> 1マグロの資源量はそれほど減ってはいないが、⽣物保護の観点から国際的に規制が強化されている。 Group A スクリーニング ○ 0.0 × 0.0 本調査1 本調査2 ○ × ○ × 60.2 39.8 29.9 65.7 わからない 4.4 B 59.8 40.2 60.0 40.0 26.3 70.4 3.3 C 55.2 44.8 49.4 50.6 23.7 73.1 3.2 D 57.6 42.4 59.2 40.8 25.0 70.7 4.4 2天然ものは減少傾向であるが、養殖が増加しており、全体としてマグロの資源量が増えている。 Group スクリーニング ○ × 本調査1 本調査2 ○ × ○ × A 0.0 0.0 46.3 53.7 13.7 78.2 わからない 8.1 B 39.2 60.8 46.4 53.6 14.0 78.2 7.8 C 37.3 62.7 35.7 64.3 11.8 82.1 6.2 D 44.8 55.2 42.0 58.0 12.1 78.8 9.1 3マグロの資源量が急減したため、ワシントン条約で保護対象として指定された。 Group A スクリーニング ○ 0.0 × 0.0 本調査1 本調査2 ○ × ○ × 59.0 41.0 28.9 64.4 わからない 6.7 B 53.6 46.4 57.3 42.7 27.3 66.9 5.7 C 50.8 49.2 56.4 43.6 27.1 67.3 5.6 D 50.3 49.7 57.2 42.8 24.8 68.9 6.3 4マグロの資源量が減っており、回復させるために、漁獲量規制を強化する傾向にある。 Group スクリーニング ○ × 本調査1 本調査2 ○ × ○ A 0.0 0.0 83.0 17.0 88.7 8.3 3.0 B 88.1 11.9 81.1 18.9 88.3 8.2 3.5 C 88.2 11.8 90.6 9.4 91.2 7.0 1.8 D 87.7 12.3 87.9 12.1 90.3 6.3 3.4 55 × わからない 5⽇本以外で⽣⾷(すし等)需要が増えたことが主要な原因で、マグロの資源量が激減している。 Group A スクリーニング ○ 0.0 本調査1 × 0.0 本調査2 ○ × ○ × 73.1 26.9 27.9 65.9 わからない 6.3 B 72.1 27.9 72.9 27.1 25.9 69.8 4.3 C 73.1 26.9 75.7 24.3 22.5 73.1 4.4 D 75.4 24.6 73.3 26.7 24.0 71.1 5.0 ③情報に対する態度 本調査では、スクリーニングでの情報提示が、本調査で情報を提示されたときに情報に 対する態度にどのように影響するかをみるために、すべてのグループに情報①と情報②を 提示して、それぞれの情報についてどのように思ったかをたずねた。まず、情報①につい ては、情報を意外だと思った人が C グループにおいてやや低い傾向がみられた。また、買 い物行動を変えようと思うという人が D グループにおいてやや高い傾向がみられた。 次に、情報②については、情報を意外だと思った人が B グループと D グループでやや低 い傾向がみられた。また、情報を信頼できないと思う人が D グループと C グループでやや 低い傾向がみられた。 <表 4.-③-1 情報①に対する態度クロス表> Q18_1 Group マグロの資源の枯渇状況に関して、深刻だと思いましたか。 とてもそう思う まあまあそう思う あまりそう思わない まったくそう思わない A 38.0 51.9 9.3 0.8 B 31.0 56.3 12.1 0.6 C 35.9 53.8 9.2 1.2 D 30.9 55.2 13.3 0.6 Q18_2 Group この情報を意外だと思いましたか。 とてもそう思う まあまあそう思う あまりそう思わない まったくそう思わない A 9.1 25.3 55.6 10.1 B 6.2 24.6 59.5 9.7 C 6.4 22.7 59.6 11.4 D 6.7 29.1 55.2 8.9 Q18_3 Group この情報を信頼できると思いますか。 とてもそう思う まあまあそう思う あまりそう思わない まったくそう思わない A 24.4 64.8 9.9 0.8 B 19.9 69.4 9.7 1.0 C 23.7 66.3 8.2 1.8 D 24.2 66.7 8.1 1.0 56 Q18_4 Group この情報によって、あなたの普段の買い物の仕⽅を変えようと思いましたか。 とてもそう思う まあまあそう思う あまりそう思わない まったくそう思わない A 7.1 45.1 42.4 5.5 B 7.0 39.4 48.5 5.1 C 5.8 46.6 42.2 5.4 D 7.9 48.1 40.4 3.6 <表 4.-③-2 情報②に対する態度クロス表> Q19_1 Group この情報を意外だと思いましたか。 とてもそう思う A まあまあそう思う 10.1 35.6 あまりそう思わない まったくそう思わない 48.1 6.3 B 6.4 34.9 53.6 5.1 C 7.0 37.8 48.4 6.8 D 4.8 36.2 52.9 6.1 Q19_2 Group この情報を信頼できると思いますか。 とてもそう思う まあまあそう思う あまりそう思わない まったくそう思わない A 20.8 66.5 11.5 B 19.3 68.6 11.1 1.0 C 20.7 68.5 9.8 1.0 D 23.4 67.7 7.7 1.2 Q19_3 Group 1.2 この情報によって、あなたの普段の買い物の仕⽅を変えようと思いましたか。 とてもそう思う A 13.1 まあまあそう思う あまりそう思わない まったくそう思わない 51.9 31.1 3.8 B 8.6 52.2 35.1 4.1 C 10.2 56.8 28.7 4.4 D 10.9 54.7 30.5 4.0 そして、2 回目のコンジョイント設問の後で、選択において提示した情報を重視したかを たずねた。これについては、スクリーニングで課題を課した C グループと D グループでや や高い傾向がみられた。 <表 4.-③-2 情報を重視したかクロス表> Q30 先ほどマグロを選択した際、ご覧になった情報を重視しましたか。 Group とても重視した まあまあ重視した あまり重視しなかった まったく重視しなかった A 17.0 56.8 23.2 3.0 B 14.6 56.9 24.4 4.1 C 17.5 56.6 21.9 4.0 D 16.8 58.4 22.0 2.8 57 ④スキーマ 本調査では、資源問題についての情報①と消費行動についての情報②のそれぞれについ て、論理構造を理解できているか確認するために穴埋め課題を出題した。これは、スクリ ーニングにおいて C グループと D グループに課した課題と同一のものである。この設問の 正答率は、情報①についての課題では、A グループが 70.5%、B グループが 69.4%、C グル ープが 74.3%、D グループが 77.0%となり、スクリーニング時点で課題を課した C グルー プと D グループが高かった。また、情報②については、A グループが 81.8%、B グループ が 81.5%、C グループが 82.3%、D グループが 84.8%となり、スクリーニング時点で課題 を課した D グループの方がやや高かった。 <表 4.-④論理構造穴埋めクロス表> Q35 Group 情報①⽳埋め (正解は4) 1 2 3 4 A 6.5 8.3 14.7 70.5 B 6.6 12.5 11.5 69.4 C 4.6 8.4 12.7 74.3 D 5.3 8.1 9.5 77.0 Q36 Group 情報②⽳埋め (正解は3) 1 2 3 4 A 4.8 7.9 81.8 5.5 B 6.2 7.2 81.5 5.1 C 7.2 5.0 82.3 5.6 D 4.4 6.1 84.8 4.8 ⑤小括 したがって、web 上での情報提示は、MSC ラベルのような視覚的なものは 24 日後でも 一定程度記憶に残っていたといえる。また、本研究で用いた正誤クイズのような課題では、 ほとんど記憶に残らないものの、論理構造を図示して理解できるようにした課題を課すと、 ある程度記憶に残っていたといえる。さらに、こうした課題を課すことで、提示された情 報が信頼できないと思う人をやや減少させ、コンジョイント設問の選択で重視したと思う 人を増加させたといえる。 58 5.推計結果 ①コンジョイント分析 (1 回目) スクリーニングにおいて行った情報提示が、本調査における選択行動に影響を与えたか どうかをみるために、各グループの 1 回目のコンジョイント設問のデータを用いてパラメ ータを推定し、それに基づいて WTP を計算した。この WTP によって、スクリーニング段 階での情報提示の効果を分析することができる。推計結果は、表の通りである。 59 <表5.-①-1 コンジョイント1回⽬推計結果> A1 Coeff. B1 Std.Err. Coeff. C1 Std.Err. Coeff. D1 Std.Err. Coeff. Std.Err. MSC 1.271 0.099 *** 1.328 0.100 *** 1.379 0.102 *** 1.395 0.103 *** 国産 1.937 0.117 *** 1.859 0.116 *** 1.945 0.122 *** 2.030 0.124 *** 養殖 -1.334 0.091 *** -1.442 0.092 *** -1.361 0.093 *** -1.421 0.095 *** 1.774 0.130 *** 1.654 0.130 *** 1.890 0.129 *** 1.723 0.130 *** どちらも選択しない -5.549 0.505 *** -5.112 0.497 *** -5.780 0.525 *** -5.417 0.509 *** 価格 -0.018 0.001 *** -0.017 0.001 *** -0.019 0.001 *** -0.019 0.001 *** IV(買う) 0.233 0.038 *** 0.212 0.039 *** 0.226 0.036 *** 0.211 0.036 *** IV(買わない) 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** ⽣ 観察数 LRI 最⼤尤度 3960 3896 4016 4040 0.4315 0.4249 0.4407 0.4301 -2985 -2969 -2982 -3049 60 <表 5.-①-2 1 回目 WTP> A1 B1 C1 D1 WTP WTP WTP WTP MSC 71.555 *** 78.248 *** 71.473 *** 73.906 *** 国産 109.03 *** 109.53 *** 100.81 *** 107.52 *** 養殖 -75.12 *** -84.94 *** -70.53 *** -75.25 *** ⽣ 99.873 *** 97.456 *** 97.93 *** 91.285 *** どちらも選択しない -312.4 *** -301.2 *** -299.5 *** -286.9 *** 結果は、MSC ラベルに対する WTP は、A グループが 71.55、B グループが 78.25、C グ ループが 71.47、D グループが 73.91 であり、スクリーニングで情報①の提示だけを行った B グループがやや高かったものの大きな違いはみられなかった。 さらに、「どちらも買わない」という選択をしたことについても他の係数の WTP と同様 の計算をしたものを比較してみると、A グループが-312.37、B グループが-301.21、C グル ープが-299.55、D グループが-286.92 であり、スクリーニングで追加的な情報を提示した り、課題を課したりしたグループほど高くなっている。 したがって、スクリーニングでの情報提示は、1 回目のコンジョイント設問での選択行動 において、MSC ラベルの WTP にはほとんど影響しなかったが、アウトサイドオプション にはある程度影響したといえる。 ②コンジョイント分析 (2 回目) 次に、2 回目のコンジョイント分析の結果をみてみる。本調査では情報①と情報②をすべ てのグループに見せてから 2 回目のコンジョイント設問を設けているので、2 回目のコンジ ョイント分析の WTP は、スクリーニング段階で情報を提示されていたことによって、本調 査での情報提示の効果がどのように違うかをみることができる。推計結果は、表の通りで ある。 61 <表5.-②-1 コンジョイント2回⽬推計結果> A2 Coeff. B2 Std.Err. Coeff. C2 Std.Err. Coeff. D2 Std.Err. Coeff. Std.Err. MSC 1.730 0.075 *** 1.429 0.069 *** 1.731 0.074 *** 1.836 0.077 *** 国産 1.484 0.078 *** 1.300 0.072 *** 1.418 0.081 *** 1.508 0.086 *** 養殖 -0.529 0.081 *** -0.589 0.079 *** -0.449 0.083 *** -0.451 0.085 *** 0.470 0.081 *** 0.546 0.084 *** 0.623 0.084 *** 0.484 0.085 *** どちらも選択しない -6.430 0.515 *** -5.961 0.526 *** -6.195 0.492 *** -6.310 0.505 *** 価格 -0.012 0.001 *** -0.012 0.001 *** -0.013 0.001 *** -0.013 0.001 *** IV(買う) 0.533 0.066 *** 0.470 0.068 *** 0.459 0.056 *** 0.449 0.057 *** IV(買わない) 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** 1.000 0.000 *** ⽣ 観察数 LRI 最⼤尤度 3960 3896 4016 4040 0.4118 0.3871 0.3959 0.4032 -3036 -3108 -3144 -3124 62 <表 5.-②-2 2 回目 WTP> A2 B2 C2 D2 WTP WTP WTP WTP MSC 148.63 *** 123.84 *** 134.57 *** 136.63 *** 国産 127.45 *** 112.63 *** 110.27 *** 112.21 *** 養殖 -45.46 *** -51.07 *** -34.9 *** -33.55 *** ⽣ 40.394 *** 47.278 *** 48.431 *** 36.006 *** どちらも選択しない -552.4 *** -516.5 *** -481.7 *** -469.6 *** 結果は、MSC ラベルに対する WTP は、A グループが 148.63、B グループが 123.84、C グループが 134.57、D グループが 136.63 であり、スクリーニングで情報①も情報②も提示 していない A グループが最も高く、情報①と情報②の両方について課題を課した D グルー プ、情報①についてのみ課題を課した C グループの順に高い値となり、1 回目のコンジョ イント分析で最も高かった B グループは最も低い値となった。 さらに、 「どちらも買わない」という選択について比較してみると、A グループが-552.36、 B グループが-516.53、C グループが-481.66、D グループが-469.64 であり、スクリーニン グで追加的な情報を提示したり課題を課したりしたグループほど高くなっており、1 回目よ りもその傾向が顕著になっている。 したがって、スクリーニングでの課題を課した C グループと D グループは、マグロを購 入することのアウトサイドオプションが上昇した上で、MSC ラベルに対して高い評価をし ているといえる。これに対して、なにも情報を提示しなかった A グループは、情報提示に よって MSC ラベルに対する WTP の上昇幅は高かったものの、アウトサイドオプションの 上昇幅は最も小さかったといえる。そして、情報①の提示のみ行っていた B グループは、1 回目のコンジョイント分析での WTP は高かったものの、情報提示後には他のグループより も低くなりアウトサイドオプションの上昇もそれほど高くなかったといえる。 6.結論と政策的含意 ①結論 まず、予備的な分析の結果から、本調査の 24 日前に行ったスクリーニングにおける情報 提示の効果は、資源問題についての正誤クイズについてはほとんどみられなかった。しか し、MSC ラベルについては、一定程度記憶に残っていた。また、スクリーニングにおいて 論理構造を理解できるように課題を課したグループでは、記憶の定着率が高かった。そし て、課題を課したグループは、本調査において提示された情報を信頼できないと答えた回 答者の比率がやや低くなり、コンジョイント設問の選択でこの情報を重視したと思う人を 増加させていた。さらに、本調査で同様の課題を課したときの正答率も高くなっていた。 63 したがって、web 上での情報提示は、MSC ラベルのような視覚的なものは 24 日後でも 一定程度記憶に残っていたといえる。また、本研究で用いた正誤クイズのような課題では、 ほとんど記憶に残らないものの、論理構造を図示して理解できるようにした課題を課すと、 ある程度記憶に残っていたといえる。さらに、こうした課題を課すことで、提示された情 報が信頼できないと思う人をやや減少させ、コンジョイント設問の選択で重視したと思う 人を増加させたといえる。 次に、コンジョイント分析の推計結果からは、スクリーニングでの情報提示は、1 回目の コンジョイント設問での選択行動における MSC ラベルの WTP にはほとんど影響しなかっ た。しかし、 「どちらも買わない」という選択をする確率が上昇しており、アウトサイドオ プションに影響したと考えられる。 そして、2 回目のコンジョイント分析の選択行動では、MSC ラベルに対する WTP にも 違いがみられ、さらにアウトサイドオプションに大きな違いがみられた。すなわち、スク リーニングで論理構造を理解できるように課題を課した C グループと D グループは、マグ ロを購入することのアウトサイドオプションが上昇した上で、MSC ラベルに対して高い評 価をしていた。これに対して、なにも情報を提示しなかった A グループは、情報提示によ って WTP の上昇幅は高いものの、アウトサイドオプションの上昇幅は最も小さかった。そ して、情報①の提示のみ行っていた B グループは、1 回目のコンジョイント分析での WTP は高かったものの情報提示後には、他のグループよりも低くなりアウトサイドオプション の上昇もそれほど高くなかった。 したがって、スクリーニングでの情報提示は本調査において再び情報に接した際の選択 行動の変化に大きく影響したといえる。すなわち、スクリーニングで情報を提示した上で 論理構造を理解できるように課題を課したグループでは、資源の枯渇に配慮してマグロの 購入に当たって慎重になるとともに MSC ラベルに対して高い評価をするようになった。こ れに対して、スクリーニングでなにも情報を提示しなかったグループでは、はじめて見た 情報によって MSC ラベルに対する WTP を大きく上昇させるが、マグロの購入に対しても 積極的であった。そして、単に資源問題についての情報を提示しただけで、課題を課さな かったグループでは WTP の上昇は最も小さかった。 ②政策的含意 本研究の結果は、消費者に対する web 上での情報提示は、直後だけでなくある程度長期 的に効果をもたらしうることを意味している。ただし、単に情報をみせるだけではなく、 論理構造を理解できるような課題を課すことが重要である。さらに、消費者の購買行動に 反映させるためには、実際の購買時点において提示した情報についての記憶を再び想起さ せるような働きかけをすることが重要であるといえる。 また、本研究の結果は、資源問題において消費者が一定の役割を果たしうる可能性を示 唆している。情報の提示した上で課題を課した人たちは、資源の枯渇に配慮してマグロの 64 購入に当たって慎重になるとともに MSC ラベルに対して高い評価をするようになってお り、消費者が単に自己の利得のみを追求するのではなく、ある程度将来世代などの他者に 対して配慮した行動を示していると解釈できる。こうした人たちが十分に多ければ、本研 究で取り上げた MSC ラベルのような資源に配慮した生産者に対する認証制度には意味が あるといえる。 ただし、この政策は生産者に対する総量規制がかかっていない場合には、かえって状況 を悪化させる可能性があることには十分注意が必要である。あくまでも、補助的な政策手 段として用いられるべきであって、生産者に対する直接的な規制がより有効な政策手段で あることは留意されるべきである。 65 <付表 全コンジョイントセット> 1回⽬ ラベル ⽣産⽅法 産地 状態 価格 選択肢 ラベル ⽣産⽅法 産地 状態 価格 選択肢 9 -- 養殖 国産 ⽣ 1000円 A -- 天然 外国産 解凍 900円 B 10 -- 天然 国産 解凍 850円 A MSC 養殖 国産 解凍 800円 B 11 MSC 養殖 外国産 解凍 950円 A MSC 天然 外国産 解凍 1000円 B 12 MSC 天然 外国産 ⽣ 900円 A -- 天然 国産 ⽣ 950円 B 13 -- 天然 外国産 ⽣ 800円 A MSC 養殖 外国産 ⽣ 850円 B 14 MSC 天然 国産 解凍 950円 A MSC 天然 国産 ⽣ 1050円 B 15 MSC 養殖 国産 ⽣ 900円 A -- 養殖 外国産 ⽣ 950円 B 16* -- 養殖 外国産 解凍 1050円 A -- 養殖 国産 解凍 900円 B 産地 状態 価格 選択肢 *Aを選択した⼈は除外 2回⽬ ラベル ⽣産⽅法 産地 状態 価格 選択肢 ラベル ⽣産⽅法 22 -- 天然 外国産 ⽣ 850円 A -- 天然 国産 ⽣ 950円 B 23 -- 天然 外国産 解凍 900円 A MSC 養殖 国産 解凍 850円 B 24 MSC 養殖 外国産 ⽣ 1000円 A MSC 天然 外国産 解凍 900円 B 25 -- 養殖 国産 解凍 800円 A MSC 養殖 国産 ⽣ 900円 B 26 MSC 養殖 外国産 解凍 950円 A -- 天然 国産 解凍 1000円 B 27 MSC 天然 国産 ⽣ 950円 A MSC 天然 外国産 ⽣ 800円 B 28 MSC 天然 国産 解凍 1050円 A -- 養殖 外国産 ⽣ 1050円 B 29* -- 養殖 国産 ⽣ 900円 A -- 養殖 外国産 解凍 950円 B 66 参考文献 U.S. Department of Agriculture, Economic Research Service (2000), “Economics of Food Labeling,” Agricultural Economic Report, No. 793. Variyam, Jayachandran N. (2005), “Nutrition Labeling in the Food-Away-From-Home Sector An Economic Assessment,” U.S. Department of Agriculture, Economic Research Report, No.4. 市川伸一編 (1996) 、『認知心理学4 思考』、東京大学出版会。 小松正之 (2010) 、『日本の食卓から魚が消える日』、日本経済新聞社。 寶田康弘・馬奈木俊介編著 (2010) 、『資源経済学への招待』、ミネルヴァ書房。 田中克・川合真一郎・谷口順彦・坂田泰造編 (2010) 、『水産の 21 世紀』、京都大学学術出 版会。 新倉貴士 (2005) 、 『消費者の認知世界―ブランドマーケティング・パースペクティブ』、千 倉書房。 藪田雅弘 (2004) 、『コモンプールの公共政策』 、新評論。 山下東子 (2009) 、『魚の経済学』、日本評論社。 参考資料 河野博・茂木正人監修・編 (2009) 、 『食材魚貝大百科 藤原昌高 (2010) 、『からだにおいしい 別1巻 マグロのすべて』、平凡社。 魚の便利帳』、高橋書店。 67 第4章 考察及び残された課題 以上、第 2 章及び第 3 章で得られた結論等から、以下のような考察や残された課題が考 えられる。 「有機ラベルへの消費者評価の日米比較」からは、米国においては情報提示を行っても WTP による消費者評価の反応は日本と比較してあまり変化がなかったが、Caucasian と Asian は日本と類似の反応を示していることから、それ以外の人種との反応の乖離が大きい ことが示唆される。すなわち、米国においては、人種的な属性が消費者評価を左右してい る可能性があり、消費者への情報提供の方策を検討する際には、この要素を適切に勘案す る必要があると思える。この点は、日本にはない特徴的な要素であると考えられ、日米間 の政策の調和化を検討する際にも重要であると考えられる。 また、「水産エコラベルへの消費者評価」からは、単に情報を消費者に提示するだけでは なく、その意味する内容を論理的に理解できるような形で提供することが重要なことが示 唆される(知識の構造化)。また、情報提示に関しても、事前の提示と実際の選択時での更な る追加的な提示を行い、記憶を再び想起させるような働きかけが重要なことも示唆される。 これらの示唆からは、従来のような単なる一方的な情報提供に留まらない、ある意味では 消費者の「心に残る」ような普及啓発の在り方を綿密に検討する必要性を指摘しているよ うにも考えられる。 残された課題として、日米比較に関しては、年齢・性別・所得水準といった属性での両 国比較や消費者の知識内容の相違(店頭で見分ける知識、料理・保存に関する知識、ラベル リテラシー)の観点からの分析等についてはまだ不十分な段階であるとともに、水産物エコ ラベルに関しても、持続可能な漁業に対するもともと消費者の抱く志向と消費選択行動の 関係(たとえば、持続可能な漁業に基づく水産物を選択する、というよりは、そもそも将来 世代に配慮し当該水産物を食べないようなしたらよい、或いは、現役世代の中で消尽して しまえばよい)といった面でより心理学な分析を行った上で、更に政府等による消費者教育 や情報提供の面での政策的に効果的な含意を探っていくことが必要と考える。 なお、前年度も述べたように、コンジョイント分析は万能ではなく、分析対象によって は適切でないものもあることや、計測された「便益水準」はあくまでも仮想的な最大限の 許容水準である可能性が高く、実際に市場で成立する「便益」とは異なる可能性もあるた め、事後的な市場データとの検証によるチェックが必要である。 68 参考資料 食品ラベルへの消費者評価に関する研究会構成員 秋山 学 神戸学院大学人文学部教授 依田高典 京都大学大学院経済学研究科教授 楠見 京都大学大学院教育学研究科教授 孝 ○成生達彦 京都大学大学院経済学研究科教授(座長) 新倉貴士 法政大学経営学部教授 新山陽子 京都大学大学院農学研究科教授 (事務局) 丸山達也 京都大学経済研究所先端政策分析研究センター准教授 古川雅一 京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員 行本雅 京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員 村上佳世 京都大学経済研究所先端政策分析研究センター研究員 69 食品ラベルへの消費者評価に関する研究会開催実績 ○第 1 回 平成 22 年 10 月 22 日(金) ・米国向けアンケート調査について(有機ラベル) ○第 2 回 平成 22 年 12 月 24 日(金) ・国内向けアンケート調査について(水産物エコラベル) ○第 3 回 平成 23 年 2 月 4 日(金) ・米国向けアンケート調査結果の分析について(有機ラベル) ・国内向けアンケート調査プレテスト結果の分析について(水産物エコラベ ル) ○第 4 回 平成 23 年 2 月 28 日(月) ・国内向けアンケート調査結果の分析について(水産物エコラベル) 70 アンケート結果一覧① 有機ラベルへの消費者評価 (対米国人向け) Q1 Do you live in the State of California now? If you live in the State of California, please check your living pla Qhidgroup 合計 ID Los Angeles San Diego San Jose San Francisco other city/town Total 2072 707 203 96 233 833 (%) 100 34.12 9.80 4.63 11.25 40.20 Q2 Please check the applicable items about your gender and age. Qhidgroup 合計 ID M, 20's M,30's M, 40's Total 1005 220 226 213 (%) 48.50 10.62 10.91 10.28 Qhidgroup 合計 ID F, 20's F,30's F, 40's Total 1067 217 251 206 (%) 51.50 10.47 12.11 9.94 M_total 1005 48.50 F_total 1067 51.50 20's 437 21.09 30's 40's 477 23.02 419 20.22 M, 50's M, 60's and over 211 10.18 F, 50's F, 60's and over 140 253 6.76 12.21 50's 135 6.52 275 13.27 60's and over 464 22.39 Q3 What is the highest level of education you have completed? less than high Some college 2-year college high school Qhidgroup 合計 ID school (no degree) degree Total 2072 19 268 661 252 (%) 100 0.92 12.93 31.90 12.16 Master-level 4-year college Doctorate-level degree (MS, MA, degree degree (Ph.D.) etc...) 614 207 51 29.63 9.99 2.46 Q4 What was your annual personal income before taxes? Qhidgroup 合計 ID less than $20.000$20.000-$30.000$30.000-$40.000$40.000-$50.000$50.000-$60.000 Total 2072 348 255 296 202 212 (%) 100 16.80 12.31 14.29 9.75 10.23 $60.000$70.000$80.000$90.000more than $70.000 173 8.35 Q5 $80.000 What is your ethinicity? Qhidgroup Total (%) 合計 ID 2072 100 Caucasian 1221 58.93 Asian 223 10.76 $90.000 145 7.00 African American 115 5.55 $100.000 205 9.89 American Indian or Native 100 4.83 Hispanic 465 22.44 How often do you eat fresh apples? almost every several times a Qhidgroup 合計 ID day week Total 2072 358 673 (%) 100 17.28 32.48 $100.000 121 5.84 Other 20 0.97 43 2.08 Q6_1 Q6_2 once a week 468 22.59 once a month 525 25.34 How often do you buy fresh apples? Qhidgroup Total (%) 合計 ID 2072 100 almost every several times a day week 47 2.27 once a week 187 9.03 1039 50.14 71 once a month 799 38.56 not at all / never 48 2.32 Q7_1 Do you care about selecting apples? Qhidgroup 合計 ID very much somewhat Total 2072 1272 686 (%) 100 61.39 33.11 Q7_2 Do you like apples? Qhidgroup 合計 ID very much Total 2072 1375 (%) 100 66.36 Q8x1 somewhat 633 30.55 not really 106 5.12 not at all not really not at all 61 2.94 8 0.39 3 0.14 Where do you usually buy apples? General Qhidgroup 合計 ID Supermarket (e.g. Kroger、 Safeway) Total (%) 2072 100 1018 49.13 Supercenter Wholesale Club (e.g. Wal-Mart, (e.g. Costco, Super Target) Sam's Club ) 107 5.16 Natural Foods Delicatessen market (e.g. Stores (e.g. Whole Foods Deli) Market、Trader 1 0.05 Gas Station 1 0.05 127 6.13 Farmers Market Joe's) 168 8.11 Convinience Store (e.g. 7- Grocery Stores 467 22.54 Co-ops 107 5.16 Food Stores (e.g. Ranch99) 38 1.83 Commisary 11 0.53 22 1.06 Delivery Service 1 0.05 4 0.19 Q8x2 General Qhidgroup 合計 ID Supermarket (e.g. Kroger、 Safeway) Total (%) 2072 100 356 17.18 Delicatessen Supercenter Wholesale Club (e.g. Wal-Mart, (e.g. Costco, Super Target) Sam's Club ) 295 14.24 Natural Foods Whole Foods Deli) Market、Trader Gas Station 1 0.05 510 24.61 Food Stores (e.g. Ranch99) 87 4.20 market (e.g. Stores (e.g. 12 0.58 257 12.40 Grocery Stores Farmers Market Joe's) 234 11.29 Convinience Store (e.g. 7- 192 9.27 Delivery Service 5 0.24 3 0.14 72 Co-ops Commisary 13 0.63 No Available 100 4.83 7 0.34 Q8x3 General Qhidgroup 合計 ID Supermarket (e.g. Kroger、 Safeway) Total (%) 2072 100 225 10.86 Delicatessen Supercenter Wholesale Club (e.g. Wal-Mart, (e.g. Costco, Super Target) Sam's Club ) 215 10.38 Natural Foods Whole Foods Deli) Market、Trader Gas Station 6 0.29 Food Stores (e.g. Ranch99) 296 14.29 111 5.36 market (e.g. Stores (e.g. 15 0.72 265 12.79 Grocery Stores Farmers Market Joe's) 282 13.61 Convinience Store (e.g. 726 1.25 348 16.80 Delivery Service 13 0.63 Co-ops Commisary 13 0.63 No Available 246 11.87 Q9 When you buy apples, how important for you are the following characteristics? Q9_1 "TYPE" e.g. Gala, Fuji, Granny Smith, Red Delicious・・・ Qhidgroup 合計 ID very much somewhat not really not at all Total 2072 1461 515 81 15 (%) 100 70.51 24.86 3.91 0.72 Q9_2 "PLACE OF ORIGIN" (where the apple comes from) e.g. California, Washington,・・・ Qhidgroup 合計 ID very much somewhat not really not at all Total 2072 455 826 647 144 (%) 100 21.96 39.86 31.23 6.95 Q9_3 "PRODUCER" (who grows the apple) Qhidgroup 合計 ID very much somewhat Total 2072 273 664 (%) 100 13.18 32.05 not really 893 43.10 Q9_4 "PRODUCTION PROCESS" (how the apple was grown) Qhidgroup 合計 ID very much somewhat not really Total 2072 403 722 709 (%) 100 19.45 34.85 34.22 73 not at all 242 11.68 not at all 238 11.49 11 0.53 Q10_1 Do you know organic foods? Qhidgroup 合計 ID very much Total 2072 604 (%) 100 29.15 somewhat 1059 51.11 not really 330 15.93 not at all Q10_2 Do you usually buy organic foods? Qhidgroup 合計 ID very much somewhat Total 2072 260 803 (%) 100 12.55 38.75 not really 750 36.20 not at all Q10_3 Is "ORGANIC" claim important for you to choose apples? Qhidgroup 合計 ID very much somewhat not really Total 2072 317 606 813 (%) 100 15.30 29.25 39.24 79 3.81 259 12.50 not at all 336 16.22 Q10_4 Do you trust "ORGANIC" claim? Qhidgroup 合計 ID very much somewhat Total 2072 322 1030 (%) 100 15.54 49.71 not really 574 27.70 not at all Q10_5 Do you know "USDA ORGANIC" seal? Qhidgroup 合計 ID very much somewhat Total 2072 562 751 (%) 100 27.12 36.25 not really 458 22.10 not at all Q10_6 Do you know "QAI" seal? Qhidgroup 合計 ID very much Total 2072 151 (%) 100 7.29 somewhat 371 17.91 not really 836 40.35 not at all Q10_7 Do you know Organic certification system? Qhidgroup 合計 ID very much somewhat Total 2072 98 402 (%) 100 4.73 19.40 not really 877 42.33 not at all 146 7.05 301 14.53 714 34.46 695 33.54 Q11x1 Please choose your image of "ORGANIC fruits" among the following. (3 items or less) environmentally Qhidgroup 合計 ID healthier food safety more nutritious friendly Total 2072 758 358 247 89 (%) 100 36.58 17.28 11.92 4.30 cost more to I've never heard expensive grow of "ORGANIC" 513 87 20 24.76 4.20 0.97 Q11x2 Qhidgroup Total (%) 合計 ID 2072 100 healthier 350 16.89 expensive 273 13.18 environmentally food safety friendly 516 355 24.90 17.13 cost more to I've never heard grow 278 13.42 of "ORGANIC" 25 1.21 74 more nutritious 229 11.05 other 46 2.22 Q11x3 Qhidgroup Total (%) 合計 ID environmentally healthier 2072 100 259 12.50 expensive 362 17.47 Q21_Total Qhidgroup Total (%) 合計 ID 2072 100 0 5 291 14.04 95 4.58 food safety friendly 406 19.59 cost more to grow 1 6 281 13.56 more nutritious 387 18.68 I've never heard of "ORGANIC" 43 2.08 2 452 21.81 7 22 1.06 249 12.02 other 567 27.36 3 85 4.10 411 19.84 4 230 11.10 4 0.19 Q21_8 Are you confident about selecting your own favorite apples in a store? (based on their looks, flavor or some kind of visible information.) Qhidgroup 合計 ID TRUE FALSE Total 2072 1869 203 (%) 100 90.20 9.80 Q22_Total Qhidgroup Total (%) Q23_Total Qhidgroup Total (%) Q24 合計 ID 2072 100 合計 ID 2072 100 0 5 0 5 120 5.79 489 23.60 198 9.56 313 15.11 1 6 1 6 2 110 5.31 7 278 13.42 2 141 6.81 7 176 8.49 217 10.47 3 343 16.55 4 440 21.24 75 3.62 320 15.44 3 418 20.17 4 461 22.25 45 2.17 "Organic" is an agricultural production method that promotes environmental sustainability. Did you know t Qhidgroup 1 2 3 4 Total (%) 合計 ID 516 524 516 516 1040 100 Yes, I knew it very well No, I didn't I've heard of it 97 125 250 233 222 21.35 483 46.44 know 169 166 335 32.21 Q25 "Organic" is not a food safety, health or nutritional claim. Did you know this fact? Qhidgroup 合計 ID s, I knew it very w I've heard of it No, I didn't know 1 516 2 524 129 156 239 3 516 97 156 263 4 516 Total 1040 226 312 502 (%) 100 21.73 30.00 48.27 75 Q35_1 "Organic" is an agricultural production method that promotes environmental sustainability. Qhidgroup 合計 ID 0 1 1 516 62 454 2 524 72 452 3 516 146 370 4 516 114 402 Total 2072 394 1678 (%) 100 19.02 80.98 Q35_2 "Organic" is a food safety, health or nutritional claim. Qhidgroup 合計 ID 0 1 1 516 420 96 2 524 186 338 3 516 159 357 4 516 432 84 Total 2072 1197 875 (%) 100 57.77 42.23 Q35_3 After being certified, whether or not the actors display "USDA Organic" seal is voluntary. Qhidgroup 合計 ID 0 1 1 516 103 413 2 524 114 410 3 516 136 380 4 516 124 392 Total 2072 477 1595 (%) 100 23.02 76.98 Q35_4 Quality Assurance International is a government-affiliated agency. Qhidgroup 合計 ID 0 1 1 516 311 205 2 524 320 204 3 516 303 213 4 516 337 179 Total 2072 1271 801 (%) 100 61.34 38.66 Q36_1 Do you think that you take care of your health in your daily life? Qhidgroup 合計 ID strongly think so. think so. not really don't think so. Total 2072 610 1228 219 15 (%) 100 29.44 59.27 10.57 0.72 Q36_2 Do you think that you are interested in environmental issues? Qhidgroup 合計 ID strongly think so. think so. not really don't think so. Total 2072 557 1140 321 54 (%) 100 26.88 55.02 15.49 2.61 76 Q37_1 Exercising routinely (on a daily basis) Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 994 1078 (%) 100 47.97 52.03 Q37_2 Keeping a regular lifestyle Qhidgroup 合計 ID 0 Total 2072 607 (%) 100 29.30 Q37_3 Getting adequate sleep Qhidgroup 合計 ID 0 Total 2072 587 (%) 100 28.33 Q37_4 Eating meals regularly Qhidgroup 合計 ID 0 Total 2072 456 (%) 100 22.01 1 1 1 1465 70.70 1485 71.67 1616 77.99 Q37_5 Choosing healthy foods (low fat, low cholesterol, low salt, high fiber, healthy fats) Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 666 1406 (%) 100 32.14 67.86 Q37_6 Taking supplements and/or health foods regularly Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 995 1077 (%) 100 48.02 51.98 Q37_7 Prefer "natural food" rather than "processed food" Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1087 985 (%) 100 52.46 47.54 Q37_8 Drink alcohol almost everyday Qhidgroup 合計 ID 0 Total 2072 1844 (%) 100 89.00 Q37_9 Smoking Qhidgroup 合計 ID Total 2072 (%) 100 0 1840 88.80 1 1 228 11.00 232 11.20 Q37_10 Allergic(sensitive to peanuts、eggs、milk, etc) Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1971 101 (%) 100 95.13 4.87 77 Q37_11 Reading [Watching] health-related magazines [TV programs] Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1312 760 (%) 100 63.32 36.68 Q37_12 Talking about "Health" or "exercising" with your family or friends. Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1305 767 (%) 100 62.98 37.02 Q37_13 none of above Qhidgroup 合計 ID Total 2072 (%) 100 0 2026 97.78 1 46 2.22 Q38_1 Saving on water use or energy use (on a daily basis) Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 509 1563 (%) 100 24.57 75.43 Q38_2 Buying energy-saving/-efficient appliances preferentially Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 691 1381 (%) 100 33.35 66.65 Q38_3 Being aware of separating and recycling garbage Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 381 1691 (%) 100 18.39 81.61 Q38_4 Taking out the raw garbage after draining excess liquid or turning them into compost. Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1609 463 (%) 100 77.65 22.35 Q38_5 Buying refills instead of one-way (disposable) products. Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1111 961 (%) 100 53.62 46.38 Q38_6 Buying environmentally-friendly products consciously. (e.g. Eco-labelling) Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1264 808 (%) 100 61.00 39.00 Q38_7 When you are shopping, bringing your own bags (to reduce the consumption of plastic bags.) Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1185 887 (%) 100 57.19 42.81 Q38_8 Returning returnable bottle, case or packaging. Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 958 1114 (%) 100 46.24 53.76 78 Q38_9 Taking public transportation or car-sharing proactively. (rather than private car) Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1736 336 (%) 100 83.78 16.22 Q38_10 Driving a fuel-efficient car Qhidgroup 合計 ID 0 Total 2072 1483 (%) 100 71.57 1 589 28.43 Q38_11 Reading [Watching] environment-related magazines [TV programs] Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1535 537 (%) 100 74.08 25.92 Q38_12 Talking about "energy-efficiency", "recycling" or other environmental issues with your family or friends. Qhidgroup 合計 ID 0 1 Total 2072 1367 705 (%) 100 65.97 34.03 Q38_13 none of above Qhidgroup 合計 ID Total 2072 (%) 100 0 1993 96.19 1 79 3.81 79 アンケート結果一覧② 水産物エコラベルへの消費者評価 QSC1 海のエコラベル(写真)をご存じですか。 下記の中から、ラベルの意味としてふさわしいものをひとつ選んでください。 海の⽔質をきれい 環境や資源に配慮 特に栄養価の⾼い ⿂に有害な環境物 な状態に保った漁 して漁獲された⽔ ⿂種であることを 合計 ID 質が含まれないこ 場であることを⽰ 産物であることを ⽰す とを⽰す す ⽰す 1989 18 44 163 0 100.0 0.9 2.2 8.2 0 ⾒たことはある 知らない/⾒たこ QBD2 合計 % が、よくわからな ともない 257 1507 12.9 75.8 あなたは、普段、マグロ(鮮⿂)を購⼊されることがありますか。 合計 ID よく買う たまに買う あまり買わない 1989 305 1042 642 100.0 15.3 52.4 32.3 QSC2 QBD2 合計 % QSC3_1 QBD2 合計 % QSC3_2 QBD2 合計 % QSC3_3 QBD2 合計 % QSC3_4 QBD2 合計 % QSC3_5 QBD2 合計 % 1 2 3 4 マグロの資源量はそれほど減ってはいないが、⽣物保護の観点から国際的に規制が強化されている。 合計 ID <> ○ × 495 495 487 291 196 502 277 225 505 291 214 1989 495 859 635 100.0 24.9 43.2 31.9 1 2 3 4 天然ものは減少傾向であるが、養殖が増加しており、全体としてマグロの資源量が増えている。 合計 ID <> ○ × 495 495 487 191 296 502 187 315 505 226 279 1989 495 604 890 100.0 24.9 30.4 44.7 1 2 3 4 マグロの資源量が急減したため、ワシントン条約で保護対象として指定された。 合計 ID <> ○ × 495 495 487 261 226 502 255 247 505 254 251 1989 495 770 724 100.0 24.9 38.7 36.4 1 2 3 4 マグロの資源量が減っており、回復させるために、漁獲量規制を強化する傾向にある。 合計 ID <> ○ × 495 495 487 429 58 502 443 59 505 443 62 1989 495 1315 179 100.0 24.9 66.1 9.0 1 2 3 4 ⽇本以外で⽣⾷(すし等)需要が増えたことが主要な原因で、マグロの資源量が激減している。 合計 ID <> ○ × 495 495 487 351 136 502 367 135 505 381 124 1989 495 1099 395 100.0 24.9 55.3 19.9 80 QSC4_1 QBD2 合計 % 1 2 3 4 QSC4_2 QBD2 合計 % QSC5 QBD2 合計 % QSC6 QBD2 合計 % 1 2 3 4 「今のままの消費を続けると、近い将来、クロマグロを⾷べることができなくなる」ということを、ご存知でしたか。 聞いたことはあっ はじめて聞いた/ 合計 ID <> よく知っていた た 知らなかった 495 495 487 95 325 67 502 90 356 56 505 90 348 67 1989 495 275 1029 190 100.0 24.9 13.8 51.7 9.6 「「持続可能な漁獲量」を守れば、クロマグロを⾷べ続けることができる」ということを、ご存知でしたか。 聞いたことはあっ はじめて聞いた/ 合計 ID <> よく知っていた た 知らなかった 495 495 487 74 254 159 502 74 279 149 505 66 263 176 1989 495 214 796 484 100.0 24.9 10.8 40.0 24.3 1 2 3 4 マグロの資源量について、以下の図にあてはまる⾔葉として正しい組合せと思うものをお選びください。 合計 ID <> 1 2 3 4 495 495 487 487 502 13 41 63 385 505 23 38 64 380 1989 982 36 79 127 765 100.0 49.4 1.8 4.0 6.4 38.5 1 2 3 4 マグロの消費について、以下の図にあてはまる⾔葉として正しい組合せと思うものをお選びください。 合計 ID <> 1 2 3 4 495 495 487 487 502 502 505 21 21 425 38 1989 1484 21 21 425 38 100.0 74.6 1.1 1.1 21.4 1.9 81 Q1_1 QBD2 合計 % Q1_2 QBD2 合計 % あなたはどれくらいの頻度でマグロ(鮮⿂)を購⼊しますか 合計 ID ほぼ毎⽇ 1989 100.0 ⽉1回 2 0.1 515 25.9 週2〜3回 数か⽉に1回 数か⽉に1回 547 27.5 QBD2 合計 % 合計 ID 総合スーパー(⾐ ト)・⾼級スー 料・家電なども パー 売っている) 1989 100.0 90 4.5 コンビニ 合計 % 2週間に1回 467 23.5 199 10.0 310 15.6 年1〜2回 419 21.1 百貨店(デパー 購⼊・配達など) QBD2 年1〜2回 278 14.0 89 4.5 2週間に1回 528 26.5 まったく買わない /まったく⾷べな 8 0.4 あなたは普段、どのようなところでマグロの切り⾝を購⼊されますか。(1位) ⽣協(店舗・共同 Q2_2 460 23.1 週1回 あなたはどれくらいの頻度でマグロ(鮮⿂)を⾷べますか 合計 ID ほぼ毎⽇ 週2〜3回 週1回 1989 4 84 100.0 0.2 4.2 ⽉1回 Q2_1 68 3.4 ⾷品スーパー 358 18.0 スーパー 43 2.2 ネット・通信販売 産地直売所(道の (デパート、スー 鮮⿂店 100 5.0 1225 61.6 ディスカウント 駅など) 163 8.2 パーなどの宅配 7 0.4 サービスを除く) 3 0.2 0 0.0 あなたは普段、どのようなところでマグロの切り⾝を購⼊されますか。(2位) 百貨店(デパー 総合スーパー(⾐ ディスカウント 合計 ID ⾷品スーパー ト)・⾼級スー 料・家電なども スーパー パー 売っている) 1989 170 487 473 103 100.0 8.5 24.5 23.8 5.2 ネット・通信販売 ⽣協(店舗・共同 購⼊・配達など) 208 10.5 コンビニ 3 0.2 産地直売所(道の (デパート、スー 鮮⿂店 駅など) 232 11.7 あてはまるものは ない パーなどの宅配 サービスを除く) 27 15 1.4 0.8 271 13.6 82 Q2_3 QBD2 合計 % あなたは普段、どのようなところでマグロの切り⾝を購⼊されますか。(3位) 百貨店(デパー 総合スーパー(⾐ ディスカウント 合計 ID ⾷品スーパー ト)・⾼級スー 料・家電なども スーパー パー 売っている) 1989 284 227 112 111 100.0 14.3 11.4 5.6 5.6 ネット・通信販売 ⽣協(店舗・共同 購⼊・配達など) 140 7.0 コンビニ 10 0.5 Q3 Q3_1 QBD2 合計 % Q3_2 QBD2 QBD2 ⽣か解凍か 合計 ID QBD2 QBD2 合計 % Q3_6 QBD2 合計 % 301 15.1 天然ものか養殖ものか 合計 ID とても重視する 1989 100.0 179 9.0 国産ものか輸⼊ものか 合計 ID 合計 % Q3_5 とても重視する 1989 100.0 合計 % Q3_4 駅など) 270 13.6 あてはまるものは ない パーなどの宅配 89 4.5 サービスを除く) 30 1.5 716 36.0 あなたは、マグロを選ぶときに次のそれぞれを重視しますか。 鮮度 どちらかというと どちらかというと 合計 ID とても重視する 全く重視しない 重視する 重視しない 1989 1409 545 30 5 100.0 70.8 27.4 1.5 0.3 合計 % Q3_3 産地直売所(道の (デパート、スー 鮮⿂店 1989 100.0 とても重視する 306 15.4 どちらかというと どちらかというと 重視する 1025 51.5 重視しない 598 30.1 どちらかというと どちらかというと 重視する 696 35.0 重視しない 929 46.7 どちらかというと どちらかというと 重視する 676 34.0 重視しない 820 41.2 全く重視しない 65 3.3 全く重視しない 185 9.3 全く重視しない 187 9.4 どの海域でとれたものか(太平洋、⼤⻄洋など) どちらかというと どちらかというと 合計 ID とても重視する 全く重視しない 重視する 重視しない 1989 94 436 1034 425 100.0 4.7 21.9 52.0 21.4 値段 合計 ID 1989 100.0 とても重視する 917 46.1 どちらかというと どちらかというと 重視する 959 48.2 重視しない 100 5.0 83 全く重視しない 13 0.7 Q4 QBD2 合計 % あなたは、マグロにこだわりがありますか。 合計 ID とてもある まあまあある 1989 93 907 100.0 4.7 45.6 Q5 あなたは、マグロが好きですか。 どちらかといえば どちらかといえば 合計 ID とても好き 好き 嫌い 1989 735 1169 81 100.0 37.0 58.8 4.1 QBD2 合計 % Q6 QBD2 合計 % 1 2 3 4 Q7 あまりない 945 47.5 全くない 44 2.2 とても嫌い 4 0.2 海のエコラベル(写真)をご存じですか。下記の中から、ラベルの意味としてふさわしいものをひとつ選んでください。 海の⽔質をきれい 環境や資源に配慮 特に栄養価の⾼い ⿂に有害な環境物 な状態に保った漁 して漁獲された⽔ ⿂種であることを 合計 ID 質が含まれないこ 場であることを⽰ 産物であることを ⽰す とを⽰す す ⽰す 495 17 13 115 1 487 5 12 126 1 502 16 8 137 2 505 10 17 195 1 1989 48 50 573 5 100.0 2.4 2.5 28.8 0.3 ⾒たことはある 知らない/⾒たこ が、よくわからな ともない い 165 184 146 197 169 170 134 148 614 699 30.9 35.1 海のエコラベルのついた商品(マグロ以外も可)をお買いになったことがありますか。 2011年1⽉11⽇ 2011年1⽉11⽇ 買ったことがない 買ったことがない QBD2 合計 % 合計 ID 1 2 3 4 495 487 502 505 1989 100.0 以前にも、買った ことがあった 24 14 11 9 58 2.9 以降に、初めて 買った 5 4 5 4 18 0.9 が、機会があれば し、買いたいと思 買いたい 111 127 137 144 519 26.1 84 わない 3 5 6 3 17 0.9 意識していなかっ た/分らない 352 337 343 345 1377 69.2 Q17_1 QBD2 合計 % Q17_2 QBD2 合計 % Q17_3 QBD2 合計 % Q17_4 QBD2 合計 % Q17_5 QBD2 合計 % 1 2 3 4 マグロの資源量はそれほど減ってはいないが、⽣物保護の観点から国際的に規制が強化されている。 合計 ID ○ × 495 298 197 487 292 195 502 248 254 505 299 206 1989 1137 852 100.0 57.2 42.8 1 2 3 4 天然ものは減少傾向であるが、養殖が増加しており、全体としてマグロの資源量が増えている。 合計 ID ○ × 495 229 266 487 226 261 502 179 323 505 212 293 1989 846 1143 100.0 42.5 57.5 1 2 3 4 マグロの資源量が急減したため、ワシントン条約で保護対象として指定された。 合計 ID ○ × 495 292 203 487 279 208 502 283 219 505 289 216 1989 1143 846 100.0 57.5 42.5 1 2 3 4 マグロの資源量が減っており、回復させるために、漁獲量規制を強化する傾向にある。 合計 ID ○ × 495 411 84 487 395 92 502 455 47 505 444 61 1989 1705 284 100.0 85.7 14.3 1 2 3 4 ⽇本以外で⽣⾷(すし等)需要が増えたことが主要な原因で、マグロの資源量が激減している。 合計 ID ○ × 495 362 133 487 355 132 502 380 122 505 370 135 1989 1467 522 100.0 73.8 26.2 85 Q18_1 QBD2 合計 % 1 2 3 4 Q18_2 この情報を意外だと思いましたか。 QBD2 合計 % 合計 ID 1 2 3 4 Q18_3 合計 ID 1 2 3 4 Q18_4 QBD2 合計 % 495 487 502 505 1989 100.0 とてもそう思う まあまあそう思う 45 30 32 34 141 7.1 1 2 3 4 495 487 502 505 1989 100.0 とてもそう思う 121 97 119 122 459 23.1 あまりそう思わな まったくそう思わ い 125 120 114 147 506 25.4 この情報を信頼できると思いますか。 QBD2 合計 % マグロの資源の枯渇状況に関して、深刻だと思いましたか。 あまりそう思わな まったくそう思わ 合計 ID とてもそう思う まあまあそう思う い ない 495 188 257 46 4 487 151 274 59 3 502 180 270 46 6 505 156 279 67 3 1989 675 1080 218 16 100.0 33.9 54.3 11.0 0.8 まあまあそう思う 275 290 299 279 1143 57.5 ない 50 47 57 45 199 10.0 あまりそう思わな まったくそう思わ い 321 338 333 337 1329 66.8 49 47 41 41 178 8.9 ない 4 5 9 5 23 1.2 この情報によって、あなたの普段の買い物の仕⽅を変えようと思いましたか。 あまりそう思わな まったくそう思わ 合計 ID とてもそう思う まあまあそう思う い ない 495 35 223 210 27 487 34 192 236 25 502 29 234 212 27 505 40 243 204 18 1989 138 892 862 97 100.0 6.9 44.8 43.3 4.9 86 Q19_1 この情報を意外だと思いましたか。 QBD2 合計 % 合計 ID 1 2 3 4 Q19_2 合計 ID 1 2 3 4 Q19_3 QBD2 合計 % 1 2 3 4 Q30 QBD2 合計 % まあまあそう思う 50 31 35 24 140 7.0 1 2 3 4 495 487 502 505 1989 100.0 とてもそう思う 103 94 104 118 419 21.1 あまりそう思わな まったくそう思わ い 176 170 190 183 719 36.1 この情報を信頼できると思いますか。 QBD2 合計 % 495 487 502 505 1989 100.0 とてもそう思う まあまあそう思う 238 261 243 267 1009 50.7 ない 31 25 34 31 121 6.1 あまりそう思わな まったくそう思わ い 329 334 344 342 1349 67.8 57 54 49 39 199 10.0 ない 6 5 5 6 22 1.1 この情報によって、あなたの普段の買い物の仕⽅を変えようと思いましたか。 あまりそう思わな まったくそう思わ 合計 ID とてもそう思う まあまあそう思う い ない 495 65 257 154 19 487 42 254 171 20 502 51 285 144 22 505 55 276 154 20 1989 213 1072 623 81 100.0 10.7 53.9 31.3 4.1 先ほどマグロを選択した際、ご覧になった情報を重視しましたか。 あまりそう思わな まったくそう思わ 合計 ID とてもそう思う まあまあそう思う い ない 495 84 281 115 15 487 71 277 119 20 502 88 284 110 20 505 85 295 111 14 1989 328 1137 455 69 100.0 16.5 57.2 22.9 3.5 87 Q31_1 QBD2 合計 % Q31_2 QBD2 合計 % Q31_3 QBD2 合計 % Q31_4 QBD2 合計 % Q31_5 QBD2 合計 % 1 2 3 4 マグロの資源量はそれほど減ってはいないが、⽣物保護の観点から国際的に規制が強化されている。 合計 ID ○ × わからない 495 148 325 22 487 128 343 16 502 119 367 16 505 126 357 22 1989 521 1392 76 100.0 26.2 70.0 3.8 1 2 3 4 天然ものは減少傾向であるが、養殖が増加しており、全体としてマグロの資源量が増えている。 合計 ID ○ × わからない 495 68 387 40 487 68 381 38 502 59 412 31 505 61 398 46 1989 256 1578 155 100.0 12.9 79.3 7.8 1 2 3 4 マグロの資源量が急減したため、ワシントン条約で保護対象として指定された。 合計 ID ○ × わからない 495 143 319 33 487 133 326 28 502 136 338 28 505 125 348 32 1989 537 1331 121 100.0 27.0 66.9 6.1 1 2 3 4 マグロの資源量が減っており、回復させるために、漁獲量規制を強化する傾向にある。 合計 ID ○ × わからない 495 439 41 15 487 430 40 17 502 458 35 9 505 456 32 17 1989 1783 148 58 100.0 89.6 7.4 2.9 1 2 3 4 ⽇本以外で⽣⾷(すし等)需要が増えたことが主要な原因で、マグロの資源量が激減している。 合計 ID ○ × わからない 495 138 326 31 487 126 340 21 502 113 367 22 505 121 359 25 1989 498 1392 99 100.0 25.0 70.0 5.0 88 Q32_Total QBD2 合計 % Q33_Total QBD2 合計 % Q34_Total QBD2 合計 % Q35 QBD2 合計 % Q36 QBD2 合計 % 合計 ID 1989 100.0 合計 ID 1989 100.0 合計 ID 1989 100.0 0 5 0 5 0 5 75 3.8 401 20.2 103 5.2 343 17.2 50 2.5 392 19.7 1 6 1 6 1 6 2 103 5.2 7 276 13.9 2 156 7.8 7 137 6.9 2 69 3.5 7 111 5.6 210 10.6 3 352 17.7 4 486 24.4 86 4.3 274 13.8 3 471 23.7 4 481 24.2 24 1.2 249 12.5 3 521 26.2 4 572 28.8 25 1.3 1 2 3 4 マグロの資源量について、以下の図にあてはまる⾔葉として正しい組合せと思うものをお選びください。 合計 ID 1 2 3 4 495 32 41 73 349 487 32 61 56 338 502 23 42 64 373 505 27 41 48 389 1989 114 185 241 1449 100.0 5.7 9.3 12.1 72.9 1 2 3 4 マグロの消費について、以下の図にあてはまる⾔葉として正しい組合せと思うものをお選びください。 合計 ID 1 2 3 4 495 24 39 405 27 487 30 35 397 25 502 36 25 413 28 505 22 31 428 24 1989 112 130 1643 104 100.0 5.6 6.5 82.6 5.2 89 Q37_1 QBD2 合計 % 1 2 3 4 Q37_2 QBD2 合計 % 1 2 3 4 Q37_3 QBD2 合計 % 1 2 3 4 Q37_4 QBD2 合計 % Q37_5 QBD2 合計 % Q37_6 QBD2 合計 % 1 2 3 4 MSCラベルは信頼できると思う。 どちらかというと どちらかというと 合計 ID とてもそう思う 全くそう思わない そう思う そうは思わない 495 143 312 35 5 487 126 323 33 5 502 142 329 26 5 505 146 319 31 9 1989 557 1283 125 24 100.0 28.0 64.5 6.3 1.2 ⾃分の消費⾏動が、マグロの資源量に影響すると思う。 どちらかというと どちらかというと 合計 ID とてもそう思う 全くそう思わない そう思う そうは思わない 495 124 272 85 14 487 100 249 117 21 502 107 266 114 15 505 121 279 84 21 1989 452 1066 400 71 100.0 22.7 53.6 20.1 3.6 もし40年後にマグロが⾷べられなくなるとしたら、⾷べられるうちに⾷べておきたい。 どちらかというと どちらかというと 合計 ID とてもそう思う 全くそう思わない そう思う そうは思わない 495 25 120 247 103 487 24 126 232 105 502 22 133 243 104 505 26 137 246 96 1989 97 516 968 408 100.0 4.9 25.9 48.7 20.5 もし40年後にマグロが⾷べられなくなるとしたら、みんなで⾷べるのをやめるべきだ。 どちらかというと どちらかというと 合計 ID とてもそう思う 全くそう思わない そう思う そうは思わない 495 64 230 166 35 487 46 214 196 31 502 50 214 206 32 505 60 214 189 42 1989 220 872 757 140 100.0 11.1 43.8 38.1 7.0 環境問題に関⼼がある⽅だ。 合計 ID 1989 100.0 とてもそう思う 256 12.9 どちらかというと どちらかというと そう思う そうは思わない 1299 390 65.3 19.6 全くそう思わない 44 2.2 ⾃⾝の健康に気を使って⽣活をしている。 どちらかというと どちらかというと 合計 ID とてもそう思う 全くそう思わない そう思う そうは思わない 1989 395 1276 292 26 100.0 19.9 64.2 14.7 1.3 90 Q38_1 QBD2 合計 % 知りたいと思ったことは、⼈に聞くより、本やインターネットでさがす⽅だ。 合計 ID 0 1 1989 553 1436 100.0 27.8 72.2 Q38_2 QBD2 合計 % テレビでは、ニュースや報道番組も⾒る。 合計 ID 0 1 1989 339 100.0 17.0 Q38_3 QBD2 合計 % 調べものをするとき、本や新聞、インターネットのどれで調べたらいいか、まず考える。 合計 ID 0 1 1989 1201 788 100.0 60.4 39.6 Q38_4 QBD2 合計 % 知りたいと思う情報を得るには、テレビで⼗分だ。 合計 ID 0 1 1989 1958 31 100.0 98.4 1.6 Q38_5 QBD2 合計 % 新しい知識を得るのに、テレビだけでなく新聞も本も役⽴てている。 合計 ID 0 1 1989 1002 987 100.0 50.4 49.6 Q38_6 QBD2 合計 % 必要な情報を得るためなら、多少のお⾦がかかってもかまわない。 合計 ID 0 1 1989 1661 328 100.0 83.5 16.5 Q38_7 QBD2 合計 % ⾃分の好きなことや興味のあることで、知らないことがあると、気になる。 合計 ID 0 1 1989 958 1031 100.0 48.2 51.8 Q38_8 QBD2 合計 % テレビの情報でも、そのまま信じるよりも、他のテレビ局の番組や新聞、インターネットで確かめた⽅がよい。 合計 ID 0 1 1989 1067 922 100.0 53.6 46.4 Q38_9 QBD2 合計 % この中にはない 合計 ID 1989 100.0 0 1959 98.5 1 1650 83.0 30 1.5 91 Q39_1 QBD2 合計 % 節電・節⽔を⼼がけている。(部屋の照明、冷蔵庫の開閉、⾷⾷器洗い、お⾵呂など) 合計 ID 0 1 1989 454 1535 100.0 22.8 77.2 Q39_2 QBD2 合計 % 省エネ家電を優先的に購⼊している。 合計 ID 0 1989 1186 100.0 59.6 Q39_3 QBD2 合計 % ごみの分別を⼼がけている・⾏っている。 合計 ID 0 1 1989 359 100.0 18.0 Q39_4 QBD2 合計 % ⽣ごみは⽔分を⼗分切って出すか、コンポストしている。 合計 ID 0 1 1989 1169 820 100.0 58.8 41.2 Q39_5 QBD2 合計 % 使い捨てよりも、詰め替えボトルなどを買うようにしている。 合計 ID 0 1 1989 635 1354 100.0 31.9 68.1 Q39_6 QBD2 合計 % エコマーク商品など環境にいい商品を意識的に選んで購⼊している。 合計 ID 0 1 1989 1473 516 100.0 74.1 25.9 Q39_7 QBD2 合計 % レジ袋はもらわないようにしている。 合計 ID 0 1989 747 100.0 37.6 Q39_8 QBD2 合計 % トレイや⽜乳パックなどの店頭回収に協⼒している。 合計 ID 0 1 1989 943 1046 100.0 47.4 52.6 Q39_9 QBD2 合計 % ⾞よりも公共交通や⾃転⾞を積極的に利⽤している。 合計 ID 0 1 1989 1435 554 100.0 72.1 27.9 Q39_10 QBD2 合計 % 燃費のよい⾃動⾞に乗っている。 合計 ID 0 1989 1526 100.0 76.7 1 1 1 803 40.4 1630 82.0 1242 62.4 463 23.3 92 Q39_11 QBD2 合計 % 環境に関する雑誌(情報番組)をよく読む(⾒る)。 合計 ID 0 1 1989 1864 125 100.0 93.7 6.3 Q39_12 QBD2 合計 % 家族や友⼈と「省エネ」「リサイクル」「環境問題」の話をする。 合計 ID 0 1 1989 1698 291 100.0 85.4 14.6 Q39_13 QBD2 合計 % あてはまるものはない 合計 ID 0 1989 100.0 1935 97.3 1 54 2.7 93 Q40 Q40_1 QBD2 合計 % Q40_2 QBD2 合計 % Q40_3 QBD2 合計 % Q40_4 QBD2 合計 % Q40_5 QBD2 合計 % Q40_6 QBD2 合計 % 1 2 3 4 1⽉11⽇以降のことで、あてはまるものを以下から選んでください。(回答はいくつでも) 海のエコラベルについて調べた。(ネット、本、⼈に聞くなど) 合計 ID 0 1 495 475 20 487 476 11 502 487 15 505 483 22 1989 1921 68 100.0 96.6 3.4 1 2 3 4 海のエコラベルを店頭で探した。 合計 ID 0 495 477 487 468 502 472 505 470 1989 1887 100.0 94.9 1 2 3 4 海のエコラベルについて、誰かと話をした。 合計 ID 0 1 495 487 8 487 477 10 502 494 8 505 492 13 1989 1950 39 100.0 98.0 2.0 1 2 3 4 海のエコラベルについて、ブログなどで発信した。 合計 ID 0 1 495 490 5 487 487 502 499 3 505 498 7 1989 1974 15 100.0 99.2 0.8 1 2 3 4 海のエコラベルに関連する新聞記事などに注意を払った。 合計 ID 0 1 495 477 18 487 471 16 502 481 21 505 476 29 1989 1905 84 100.0 95.8 4.2 1 2 3 4 マグロの資源量について調べた。(ネット、本、⼈に聞くなど) 合計 ID 0 1 495 483 12 487 476 11 502 489 13 505 488 17 1989 1936 53 100.0 97.3 2.7 1 18 19 30 35 102 5.1 94 Q40_7 QBD2 合計 % Q40_8 QBD2 合計 % Q40_9 QBD2 合計 % Q40_10 QBD2 合計 % Q40_11 QBD2 合計 % Q40_12 QBD2 合計 % 1 2 3 4 マグロの資源量に関連する情報に触れた。 合計 ID 0 1 495 447 487 432 502 435 505 448 1989 1762 100.0 88.6 1 2 3 4 マグロの資源量について、誰かと話をした。 合計 ID 0 1 495 474 21 487 461 26 502 470 32 505 469 36 1989 1874 115 100.0 94.2 5.8 1 2 3 4 マグロの資源量について、ブログなどで発信した。 合計 ID 0 1 495 494 1 487 486 1 502 497 5 505 501 4 1989 1978 11 100.0 99.4 0.6 1 2 3 4 マグロに関連する新聞記事などに注意を払った。 合計 ID 0 1 495 451 44 487 449 38 502 447 55 505 445 60 1989 1792 197 100.0 90.1 9.9 1 2 3 4 この話題について気にはなったが、特に何もしなかった。 合計 ID 0 1 495 400 95 487 383 104 502 385 117 505 403 102 1989 1571 418 100.0 79.0 21.0 1 2 3 4 特に何もしなかった。 合計 ID 0 495 487 502 505 1989 100.0 207 211 239 243 900 45.2 1 48 55 67 57 227 11.4 288 276 263 262 1089 54.8 95 QBD1 QBD2 合計 % 男性 983 49.4 QW15 QBD2 合計 % QW25 QBD2 合計 % 合計 ID 男性18-19歳 男性20代 983 6 49.42 0.3 合計 ID ⼥性18-19歳 ⼥性20代 1006 6 50.58 0.3 ⼥性 1006 50.6 18-19歳 12 0.6 20代 87 4.4 84 4.2 男性30代 ⼥性30代 30代 171 8.6 152 7.6 144 7.2 男性40代 ⼥性40代 40代 296 14.9 164 8.2 176 8.8 340 17.1 男性50代 ⼥性50代 50代 187 9.4 男性60-79歳 387 19.5 ⼥性60-79歳 199 397 10.0 20.0 386 19.4 60-79歳 784 39.4 合計 ID 100万円未満 200万円未満 300万円未満 400万円未満 500万円未満 600万円未満 1989 63 72 232 314 295 228 100.0 3.2 3.6 11.7 15.8 14.8 11.5 700万円未満 800万円未満 900万円未満 1000万円未満 1200万円未満 1500万円未満 202 168 77 129 81 80 10.2 8.4 3.9 6.5 4.1 4.0 2000万円未満 2000万円以上 不明 32 14 2 1.6 0.7 0.1 合計 ID 1989 100.0 中学校卒(在学 中) ⾼校卒(在学中) 40 619 2.0 31.1 4年⽣⼤学卒(在 ⼤学院卒(在学 学中) 713 35.8 中) ⾼等専⾨学校(在 専⾨学校卒(在学 学中) 78 3.9 その他 84 4.2 45 2.3 96 中) 173 8.7 短⼤卒(在学中) 237 11.9