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IACS で最近採択された技術決議(2015 年 7 月‐12 月)

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IACS で最近採択された技術決議(2015 年 7 月‐12 月)
External Affairs Department
Vol.2016-01 (14 March 2016)
IACS で最近採択された技術決議(2015 年 7 月‐12 月)
日本海事協会 国際部では、定期的に、国際海事機関(IMO)の主要会合結果(審議速報)や、
IACS の最新動向を皆様にご提供させていただいております。
今般、国際船級協会連合(IACS)の最新動向として、2015 年 7 月から 12 月までの半年間に IACS
より公示された技術決議である統一規則(UR)及び統一解釈(UI)を取り纏めましたのでお知ら
せ致します。
IACS では、UR、UI 等の技術決議の制定及び改廃を継続的に行っております。 UR は、IACS
加盟船級協会間で統一的に運用するために設けられた船級規則であり、特段の明記が無ければ、採
択後一年以内に各船級協会の規則に取り入れられ施行されます。 UI は、条約規則の中の主管庁
の判断に委ねられている部分、または曖昧な表現に対して、主管庁がその解釈について明確な指示
を出していない場合、IACS 加盟船級協会が統一的に運用できるよう設けられています。
本会においては、IACS の技術決議を鋼船規則等に取り入れるため、同規則改正案として各専門
委員会及び技術委員会に諮ることとなります。
なお、IACS の技術決議及び技術背景資料は IACS ウェブサイトよりご覧いただけます。また、
本会のウェブサイトにて、改訂箇所を明確にした UR 及び UI(変更箇所に下線を付しております。
)
を掲載しておりますので併せてご利用ください。
表 1 2015 年 7 月‐12 月に公示された UR(統一規則)の改正/新規制定一覧
UR 番号
改訂
採択月
タイトル
適用日
概要
UR S10
Corr.1
Dec. 2015
Rudders, sole pieces and rudder horns
---
---
UR M44
Rev.9
Dec. 2015
Documents for the approval of diesel engines
1 Jul. 2016
(1)
UR S6
Rev.8
Dec. 2015
Use of Steel Grades for Various Hull Members
- Ships of 90 m in Length and Above
1 Jan. 2017
(2)
UR Z21
Rev.4
Oct. 2015
Surveys of propeller shafts and tube shafts
1 Jan. 2017
(3)
UR M56
Rev.3
Oct. 2015
Marine gears – load capacity of involute
parallel axis spur and helical gears
1 Jan. 2017
(4)
UR S33
Rev.1
Sep. 2015
Requirements for use of extremely thick
plates in container ships
1 Jan. 2017
(5)
UR W31
Rev.1
Sep. 2015
Application of YP 47 Steel plates
1 Jan. 2017
(6)
UR Z11
Rev.5
Sep. 2015
Mandatory ship type and enhanced survey
programme (ESP) notations
1 Jan. 2017
(7)
UR M74
New
Sep. 2015
Installation of ballast water management
systems
1 Jan. 2017
(8)
UR E13
Rev.2
Aug. 2015
Test requirements for rotating machines
1 Jan. 2017
(9)
1/7
UR 番号
改訂
採択月
タイトル
適用日
UR M72
Corr.1
Aug. 2015
Certification of engine components
---
UR Z7
Rev.23
Jul. 2015
Hull Classification Surveys
1 Jul. 2016
概要
--(10)
*Corr.は Corrigenda の略で、原則として内容の変更を伴わない誤植等の修正を指す。
表 2 2015 年 7 月‐12 月に公示された UI(統一解釈)の改正/新規制定一覧
UI 番号
改訂
採択月
タイトル
適用日
概要
UI MPC88
Rev.1
Dec. 2015
Annex IV of MARPOL 73/78 Regulation 9.1.1
1 Jan. 2017
(11)
UI SC272
New
Dec. 2015
Inert gas supply to double-hull spaces
(SOLAS II-/4.5.5.1)
1 Jan. 2017
(12)
UI SC213
Rev.3
Dec. 2015
Arrangements for remotely located survival
craft
1 Jan. 2017
(13)
Dec 2015/
Sep. 2015
Fire pumps in ships designed to carry five or
more tiers of containers on or above the
weather deck (Res. MSC.365(93), SOLAS
II-2/10.2.1.3, II-2/10.2.2.4.1.2, II- 2/10.7.3.2.3,
II-2/19.3.1 .5 and IMO FSS Code Ch.
12.2.2.1.1)
1 Jan. 2017
(14)
1 Jan. 2017
(15)
UI SC270
Rev.1/
Corr.2
UI SC274
New
Dec. 2015
Hazardous area classification in respect of
selection of electrical equipment, cables and
wiring and positioning of openings and air
intakes
UI SC244
Corr.1
Nov. 2015
Load testing of hooks for primary release of
lifeboats and rescue boats
---
Nov. 2015
Technical Code on Control of Emission of
Nitrogen Oxides from Marine Diesel Engines
(NOx Technical Code 2008, Chapter 4,
Paragraphs 4.4.6.1 & 4.4.6.2)
1 Jul. 2016
(16)
Nov. 2015
2011 Guidelines Addressing Additional
Aspects to the NOx Technical Code 2008 with
regard to Particular Requirements related to
Marine Diesel Engines fitted with Selective
Catalytic Reduction (SCR) Systems
(Resolution MEPC.198(62))
1 Jul. 2016
(16)
Nov. 2015
Inclusion of mediums of the fire-fighting
systems in lightweight (SOLAS II-1/2.21 and
SOLAS II-2/3.28) and lightship condition (IS
Code 2008 Paragraph 2.23)
1 Jan. 2017
(17)
1 Jan. 2017
(18)
UI MPC125
&
UI MPC126
UI MPC107
to
UI MPC124
UI SC273
New
New
New
---
UI TM3
New
Nov. 2015
Interpretation of International Tonnage
Calculation: Open Deck Spaces Bounded by
Partitions or Bulkheads (ITC69 regulation
2(4), 2(5) and 6)
UI LL14
Corr.1
Oct. 2015
Protection of the crew (Regulation 25(2))
---
UI SC79
Rev.4
Oct. 2015
Certified Safe Type Electrical Equipment for
Ships Carrying Dangerous Goods
1 Jan. 2017
(19)
UI TM2
New
Oct. 2015
International Tonnage Convention 1969 Heat Exchangers (Coolers) Treatment
1 Jul. 2016
(20)
UI SC115
Delete
Oct. 2015
Fire detection system with remotely and
individually identifiable detectors
---
(21)
Oct. 2015
IACS Unified Interpretations for the
application of MODU Code Chapter 2
paragraphs 2.1, 2.2, 2.3, 2.4 and revised
Technical provisions for means of access for
1 Jan. 2017
(22)
UI MODU1
Rev.1
2/7
---
UI 番号
改訂
採択月
タイトル
適用日
概要
inspections (Resolution MSC.158(78))
UI MPC16
Delete
Oct. 2015
Annex VI of MARPOL 73/78 (Regulation 13
(1)(a)(i))
1 Nov. 2015
(23)
UI SC148
Rev.2
Sep. 2015
Ventilation by fan coil units and internal
circulation fans
1 Jul. 2016
(24)
UI SC246
Rev.1
Sep. 2015
Steering gear test with the vessel not at
the deepest seagoing draught
1 Jan. 2017
(25)
UI GC12
Rev.2
Aug. 2015
Secondary Barrier Testing Requirements
1 Jul. 2016
(26)
UI MPC9
Rev.1
Aug. 2015
Interpretation of Width of Wing Tanks and
Height of Double Bottom Tanks at Turn of the
Bilge Area
1 Jul. 2016
(27)
UI MPC6
Rev.1
Aug. 2015
Calculation of the aggregate capacity of SBT
1 Jul. 2016
(27)
UI MPC5
Rev.1
Aug. 2015
Minimum vertical depth of each double
bottom tank or space
1 Jul. 2016
(27)
UI MPC4
Delete
Aug. 2015
Discharge of segregated ballast
1 Jul. 2016
(27)
UI MPC3
Delete
Aug. 2015
Machinery space oil discharge monitoring and
control systems
1 Jul. 2016
(27)
UI MPC2
Rev.1
Aug. 2015
Operational manuals for oil discharge
monitoring and control systems
1 Jul. 2016
(27)
UI MPC1
Delete
Aug. 2015
Periodical surveys of oil content meters
1 Jul. 2016
(27)
UI SC118
Rev.2
Jul. 2015
Exhaust duct from galley ranges
1 Jan. 2016
(28)
UI FTP6
Rev.1
Jul. 2015
Testing and approval of pipe penetrations and
cable transits for use in “A” class divisions
(IMO FTP Code 2010 Annex 1 Part 3)
1 Jan. 2016
(29)
UI MPC106
New
Jul. 2015
Technical Code on Control of Emission of
Nitrogen Oxides from Marine Diesel Engines
(NOx Technical Code 2008)
1 Jul. 2016
(30)
UI SC188
Rev.3
Jul. 2015
Segregation of cargo oil tanks
(Reg.II-2/4.5.1.1)
1 Jan. 2016
(31)
*Corr.は Corrigenda の略で、原則として内容の変更を伴わない誤植等の修正を指す。
表 1 及び表 2 に掲げられた 2015 年 7 月から 12
月までに IACS に於いて公示された技術決議の概要
を以下に紹介します。
共通構造規則(CSR)が適用される船舶以外に対す
る船体構造部材の使用区分について規定している。
本改訂では、極海コードで定義された極海航行気温
(Polar Service Temperature;PST)と UR S6 で定
義される設計温度(tD)との関係が新たに規定され
た。また、低温外気に曝される部材の使用区分に関
し,内部構造部材への適用範囲について明確化され
た。
(1) UR M44 (Rev.9)
UR M44 は、ディーゼル機関の承認図書類及びそ
の取扱いを規定している。本改訂では、国際燃焼機
関会議(CIMAC)からの指摘に基づき、IACS メン
バー間の内燃機関の承認に関する取扱いを調和する
ため、新たにディーゼル機関の承認申込書及び記録
様式が策定された。
(3) UR Z21 (Rev.4)
UR Z21 は、プロペラ及びプロペラ軸及び船尾管
軸の検査要件について規定している。本改訂では、
検査の延期の要件が改訂された。また、状態監視シ
ステムを備える軸を同 UR の対象から除外するため、
(2) UR S6 (Rev.8)
UR S6 は、ばら積貨物船及び油タンカーのための
3/7
力 100kW 以上の回転機においては、試験時または
製造時に適宜船級協会による検査が要求されている。
本改訂では、発電機に要求される電圧変動試験及び
持続短絡電流試験の代替評価方法等が規定された。
代替手段の定義が改訂された。
(4) UR M56 (Rev.3)
UR M56 は、舶用歯車の荷重を求める計算式を規
定している。本改訂により、出力 220kW 未満の主
機及び同 110kW 未満の補機用の歯車には、本 UR
が強制適用されないことが明確化された。
(10) UR Z7 (Rev.23)
UR Z7 は、全ての自航船の船体検査に関する要件
を規定している。本改訂では、鋼材以外の金属系材
料が使用されている船体構造に対し、各船級の判断
により代替の板厚計測要件を適用できることが明確
化された。
(5) UR S33 (Rev.1)
UR S33 は、コンテナ船の上甲板及び倉口縁材に
縦強度部材として極厚鋼板を使用する場合の脆性破
壊防止に関する要件を規定している。
本改訂により、
脆性亀裂の発生箇所として考慮されるすみ肉溶接箇
所が明確化された。また、脆性亀裂アレスト靱性値
を推定するための ESSO 試験及び材料要件が本 UR
から UR W31 に移設されると共に、設計要件が UR
W31 から本 UR に移設された。
(11) UI MPC88 (Rev.1)
UI MPC88 は、汚水浄化装置の排水基準及び性能
試験等に関する改正ガイドライン(MEPC.159(55))
に規定されている「搭載」の解釈を定めている。
MEPC.159(55)に代わる MEPC.227(64)が採択され
たことから、MEPC.227(64)に対しても同様の解釈
を適用する改訂が行われた。
(6) UR W31 (Rev.1)
UR W31 は、YP47 鋼板の規格値や承認要件等を
規定している。本改訂により、上記(5)の通り、一部
の要件が移設された。
(12) UI SC272 (New)
UI SC272 により、SOLAS 条約 II-2 章 4.5.5.1 規
則に規定される「二重船殻区画」について明確化さ
れた。本 UI では、SOLAS 条約 II-2 章 4.5.5.1.4.1 規
則によりイナートガス供給のため連結金具の設置が
要求される二重船殻区画とは、SOLAS 条約第 II-2
章第 4.5.7.3.1 規則により要求される固定式炭化水
素ガス検知装置の設置が要求される区画と同一であ
り、
貨物タンクに隣接するすべてのバラストタンク、
二重底及び二重船側の空所(船首部バラストタンク
並びに貨物タンクに隣接する隔壁甲板より下方に位
置するすべてのタンク及び区画を含む。ただし貨物
ポンプ室を除く。
)をいう旨明確化された。
(7) UR Z11 (Rev.5)
UR Z11 は、UR Z シリーズに適用される検査強化
プログラム(ESP)の適用対象の船種及び船級符号
を定義している。本改訂では、以下に合致するセル
フアンローダー船に対し ESP の検査要件を適用す
ることが明確化された:
自航船
一般に一層の甲板、二重船底構造を備え、貨物
区域にトップサイドタンク及びホッパーサイ
ドタンクを設けた船舶であって単船側または
二重船側構造のもの
乾貨物をばら積みし、セルフアンローダー装置
を備える船
(13) UI SC213 (Rev.3)
UI SC213 は、船首尾の救命用の端艇及びいかだ
間の最短距離が 100m を超えている場合の配置及び
設備要件を明確にしている。本改訂では、離れた位
置にある乗艇場所の照明装置として、ポータブル照
明(自己起電式の電池を有するもの)を認めること
が明確化された。
(8) UR M74 (New)
UR M74 により、バラスト水管理条約において要
求されるバラスト水処理装置の搭載が円滑に行われ
るよう、
当該装置の設置に関する要件が規定された。
本 UR は、メンバー協会の知見及びプラクティスに
基づき策定されたものである。
(14) UI SC270 (Rev.1)
UI SC270 は、暴露甲板上に 5 段以上のコンテナ
を積載する船舶であって移動式水モニタを搭載する
ものについて、移動式水モニタ専用のポンプ等を備
える場合の主消火ポンプの総容量及び非常用消火ポ
(9) UR E13 (Rev.2)
UR E13 は、回転機の試験要件を規定している。
回転機の試験は、IEC 60092-301 に従って行い、出
4/7
ンプの容量を明確化している。本改訂では、当該船
舶が、主消火ポンプから移動式水モニタに供給する
場合の主消火ポンプの総容量並びに危険貨物を積載
する場合の給水装置等に供給する主消火ポンプの総
容量等について明確化された。
ジャーボートや小型船において、エンジン冷却器が
船体リセス部または外部に設けられる場合、トン数
計算に含めないことを明確にするため、新規制定さ
れた。
(21) UI SC115 (Delete)
UI SC115 は、火災探知警報装置に関する要件を
規定した FSS コード 9 章における「系統」
(2.4.1.1
規則)及び「ループ」
(2.5.1.1 規則)の定義を定め
ていた。
「系統」については、FSS コードの改正(決
議 MSC.311(88))により同 1.2.1 規則に定義が規定
され、
「ループ」については、UI SC117 において定
義が明確化されていることから、
本 UI は削除された。
(15) UI SC274 (New)
UI SC274 により、危険場所の分類に関する IEC
規格(IEC 60092-502 (1999))に対する IACS の共
通ポジションが定められた。IEC 60092-502 (1999)
は、SOLAS 条約 II-1 章 45.11 規則のほか IBC コー
ド及び IGC コードにおいて参照されているが、
SOLAS 条約及び各種コードと要件に一部差異があ
る。本 UI では、このような場合において、SOLAS
条約及び各種コードが優先されることを明確にした。
(22) UI MODU1 (Rev.1)
UI MODU1 は、
点検設備について規定した MODU
コード 2 章 2.1 規則~2.4 規則の要件を明確にするた
め、ばら積み貨物船及び油タンカーの点検設備に関
する要件の解釈を規定した UI SC191 を参考に策定
されている。本改訂では、甲板昇降型船舶のスパッ
ド函及びジャッキケースへの交通については点検設
備を備える必要はない旨規定された。
(16) UI MPC 107 to UI MPC 126 (New)
UI MPC107 ~ UI MPC126 は、選択式触媒還元
(SCR)脱硝装置付エンジンの NOx 認証において
参照される NOx テクニカルコード及び IMO ガイド
ライン(決議 MEPC.198(62))に関する解釈を定め、
新規制定された。
(23) UI MPC16 (Delete)
UI MPC16 は、MARPOL 条約附属書 VI 13 規則(1)
(a) (i)項に規定されている、出力が 130kw を超える
ディーゼル機関の「搭載」の解釈について定められ
ていた。同附属書が改訂され、
「搭載」の定義が同附
属書 2.12 規則に定められたことから、当該 UI は削
除された。
(17) UI SC273 (New)
UI SC273 は、CO2、ドライケミカル粉末、泡原
液等といった固定式消火装置に使用される消火剤の
重量が軽荷重量に含まれることを明確にするために、
新規制定された。
(18) UI TM3 (New)
UI TM3 は、国際トン数条約の閉囲区域の定義に
関して、開放区域において仕切り等で囲まれた区域
を閉囲区域とし、トン数に算入する旨新規制定され
た。なお、本 UI はオフショア支援船等には適用され
ない。
(24) UI SC148 (Rev.2)
UI SC148 は、外気の供給を伴わない通風装置に
対し、遠隔停止要件等が適用されないとの解釈を規
定している。本改訂では、当該解釈の適用対象を、
旅客 36 人を超える旅客船に加え、SOLAS 条約 II-2
章 5.2.1.2 規則が適用される貨物船及び旅客 36 人以
下の旅客船に拡大している。
(19) UI SC79 (Rev.4)
UI SC79 は、SOLAS 条約 II-2 章 19.3.2 規則にお
ける危険物を運送する船舶の電気設備に関する解釈
を定めている。本改訂では、引火点 23℃未満の可燃
性液体を運送する場合に、危険場所に分類されるパ
イプトンネル等のビルジ管が敷設される区域を非危
険場所とみなす場合の保護要件が毎時 6 回換気に改
められた。
(25) UI SC246 (Rev.1)
UI SC246 は、非満載状態での操舵機試験に関す
る解釈を定めている。本改訂では、代替試験方法と
して舵力及びトルクを推定し満載時の状態に外挿す
る簡易計算手法が規定された。
(20) UI TM2 (New)
UI TM2 は、国際トン数条約の解釈として、プレ
(26) UI GC12 (Rev.2)
UI GC12 は、IGC コード 4.6.2.4 項及び 4.7.7 項に
5/7
関する解釈を定めている。本改訂では、メンブレン
方式のガス運搬船における接着型二次防壁の試験要
件に関し、建造時の初回クールダウンの実施前及び
実施後にガス密レベルの確認を行わなければならな
いことが明確化された。
(29) UI FTP6 (Rev.1)
UI FTP6 は、貫通部に薄肉の鋼製スリーブ等を使
用する特殊な A 級仕切りに対し、耐摩耗性や気密性
を評価するための追加要件を規定した火災試験方法
に関する解釈を規定している。MSC 94(2014 年 11
月 ) に お い て 、 本 UI を 基 に 統 一 解 釈 が
MSC.1/Circ.1488 として承認されたが、貫通部の確
認に 6 mm ギャップゲージを使用するよう変更が行
われた。本改訂では、MSC.1/Circ.1488 に合わせた
変更が行われている。
(27) UI MPC9 (Rev.1), UI MPC6 (Rev.1), UI MPC5
(Rev.1), UI MPC4 (Delete), UI MPC3 (Delete), UI
MPC2 (Rev.1) & UI MPC1 (Delete)
MARPOL 条約附属書 I に関する解釈を定めた UI
の定期見直しの結果、UI MPC2、UI MPC5、UI MPC6、
UI MPC9 において参照される IMO 決議番号等が改
訂されたほか、新しく発行された IMO 決議にカバー
される UI MPC1、旧要件に関する解釈 MPC3 及び
MPC4 が削除された。
(30) UI MPC106 (New)
UI MPC106 は、舶用エンジンの NOx 認証時の要
件を規定した NOx テクニカルコードに関する解釈
を定めており、ライセンサ及びライセンシ間にまた
がるエンジングループまたはファミリー認証を行う
際の統一解釈として制定された。
(28) UI SC118 (Rev.2)
UI SC118 は、SOLAS 条約 II-2 章 9.7.5.1.1 規則及
び 9.7.5.2.1 規則により要求される調理室レンジの
排気ダクトにおける防火ダンパーに関する解釈を規
定している。本解釈では、IMO 決議 A.754(18)また
は FTP コード附属書 1 パート 3 別添 2 に基づく火
災試験を免除して差し支えないが、鋼製かつ空気の
流れを止め得るものであることが要求されている。
また、A 級防熱の要件は、調理室ダクトの外部のみ
に適用されることが明確化されている。本 UI は
2016 年 1 月 1 日の SOLAS 条約 II-2 章 9.7 規則改正
(決議 MSC.365(93))の発効に伴い適用されなくな
るが、現存船に引き続き適用されることから、記述
を改めた。
(31) UI SC188 (Rev.3)
UI SC188 は、バラスト移送のみを目的とするポ
ンプ室には、貨物ポンプ室の保護に関する要件を規
定した SOLAS 条約 II-2 章 4.5.10 規則が適用されな
いことを規定している。また、貨物ポンプ,ストリ
ッピングポンプ、スロップ用ポンプ、COW 用ポン
プ又はこれらと類似のポンプ(燃料油移送ポンプで
あって、引火点が 60℃未満の燃料油の移送に供され
るものを含む。
)が設置されている区画には、貨物ポ
ンプ室の保護に関する要件が適用されることを規定
している。本改訂では、これらの貨物ポンプ等を設
置する区画には、当該区画の場所に関わらず、貨物
ポンプ室の保護に関する要件が適用されることが明
確化された。
6/7
日本海事協会 国際部は、国際動向等に関する情報を、皆様に迅速にお伝えしていきます。
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