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JEITA CP-1212 目 1. 適用範囲 2. 3. 次 ……………………………………………………………………………………………… 1 用語の定義 …………………………………………………………………………………………… 1 光接続仕様 …………………………………………………………………………………………… 2 3.1 光接続の基本構成 …………………………………………………………………………………… 2 3.2 光接続の特性 ………………………………………………………………………………………… 3 3.2.1 標準仕様 3 3.2.2 光送信器の仕様 …………………………………………………………………………………………… …………………………………………………………………………………… 4 3.2.3 光受信器の仕様 …………………………………………………………………………………… 4 3.2.4 光ファイバの仕様 ………………………………………………………………………………… 5 3.2.5 光ファイバリンクの光出力仕様と光入力仕様 ………………………………………………… 5 3.2.6 光ファイバリンクの光受信性能 ………………………………………………………………… 5 3.2.7 ………………………………………………………………………………………… 6 光コネクタ 付 表 ……………………………………………………………………………………………………… 7 解 説 ……………………………………………………………………………………………………… 9 (1) JEITA CP-1212 電子情報技術産業協会規格 デジタルオーディオ用オプティカルインタフェース(民生用) Digital Audio Optical Interface for Consumer Equipment 1. 適用範囲 この規格は,民生用デジタルオーディオ機器間の相互接続に用いる単方向自己同期方式 のシリアルデジタルオーディオインタフェースの光接続仕様について定める。 民生用デジタルオーディオインタフェース仕様を定める IEC 60958-3 規格には,“Optical connection” の項目はあるが,技術内容は検討中で詳細仕様が規定されていない状況にあり,光接続の互換性確保か ら JEITA 規格として,ここに定める。 なお,光接続におけるデジタルオーディオ信号は,IEC 60958 シリーズ及び IEC 61937 シリーズによる。 備考 2. 2.1 この規格の引用規格を付表に示す。 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JEITA CPR-1205 による。その他は,次による。 符号誤り率(bit error rate,BER) 単位時間当たりの送信パルス(基準パルス)ビット数で受信パ ルス(被測定パルス)の誤りビット数を割った値をいう。 2.2 光出力 光送信器の光出力端部から取り出される光出力の平均値で,単位は dBm で表す。dBm 単位 の光出力は,次の式で表される。 PT(dBm)= 10 log10 P ここに,P :mW 単位で表した光出力 PT:dBm 単位の光出力 2.3 スペクトル半値幅 発光ダイオード(LED)の光出力のピーク値に対し,50%のレベルにある光のス ペクトル広がり幅(全幅)をいう。 2.4 光ファイバ 誘電体で作られた光を伝送する繊維である。光ファイバ素線(コア及びクラッドがプ ラスチックで構成された光ファイバ)及び光ファイバケーブルの総称としても用いる。 2.5 光ファイバケーブル プラスチックマルチモード光ファイバ素線にプラスチックシースを施した 抗張力のある光ファイバをいう。 2.6 光ファイバリンク 二つの光ファイバ終端部を光ファイバケーブルで接続してなる光伝送チャン ネル。 2.7 光ファイバ伝送特性(損失) 波長λでの長さ L (km) 離れた二つの位置,1,2 間の光ファイバの 損失 A(λ)をいう。 損失 A(λ)は,次の式で示される。 P1 P0 - 1 - JEITA CP-1212 A(λ)(dB)=-10 log10 ― ここに, P0 :近端位置 1 を通過する光パワー P1 :遠端位置 2 を通過する光パワー 均一な光ファイバの定常条件下での単位長さ当たりの損失α(λ)は,次の式で示される。 A(λ) α(λ)(dB/km)= ――― L 2.8 光ファイバ伝送特性(帯域) ベースバンド伝送関数の大きさが,零周波数での値に対して,ある 定められた値(6 dB)に減少する周波数 f0 (MHz)。均一な光ファイバでは単位長さ当たりの帯域 F を次の 式で定義される。 F(MHz・km)= f0・Lr ここに,L : 被測定光ファイバの長さ (km) r : 波長λによって求められる距離係数 2.9 NA NA は,開口数ともいう。光ファイバのコアから出射(又はコアへの入射)される最大円錐状光 線の頂点の角度を 2θ とし,光ファイバが存在する媒質の屈折率を n とするとき,n⋅sinθ の値。最大円 錐状光線は,出射強度が最大値の 5%となる円錐状光線で定義する。 3. 光接続仕様 3.1 デジタルオーディオインタフェースの光接続仕様を次のように定める。 光接続の基本構成 光接続の基本構成を図1に示す。この規格に定める光接続仕様は,リファレ ンスポイント②,③に適用する。 光ファイバ及びケーブルは,IEC 60793-2(JIS C 6834,JIS C 6836,JIS C 6837)及び IEC 60794-2 (JIS C 6830)による。また,光コネクタは,EIAJ RC-5720B による。 E/O 及び O/E 変換におけるリファレンスポイント①,④の電気的仕様は,IEC 60958-3 による。 図1 光接続ブロックダイアグラム - 2 - JEITA CP-1212 Tx E/O Rx O/E 光ファイバ 1 2 3 4 Tx: 光送信器 E/O : 電気−光変換 Rx: 光受信器 O/E : 光−電気変換 図1のリファレンスポイント①,②,③,④の定義は,次のとおりである。 リファレンスポイント①: 光送信器の電気信号入力 リファレンスポイント②: 光送信器と光ファイバの光インタフェース リファレンスポイント③: 光ファイバと光受信器の光インタフェース リファレンスポイント④: 光受信器の電気信号出力 3.2 光接続の特性 3.2.1 標準仕様 光接続の特性は,次の各項による。 デジタルオーディオ信号の光接続標準仕様は,表1に示す。 表1 特性項目 デジタルオーディオ信号の光接続の標準仕様 文字記号 単位 標準仕様 備 考 サンプリング周波数に対する標 ビットレート B bit/s (光リンク) 準値は,次のとおりである。 44.1 kHz: 2.8224×106 48 kHz: 3.072×106 符号誤り率 波 長 伝送損失 10-9 BER λ nm 660 dB 6 - 3 - ピーク波長(λp) JEITA CP-1212 3.2.2 光送信器の仕様 光送信器の仕様は,表2に示す。(図1のリファレンスポイント②) 表2 特性項目 文字記号 光送信器の仕様(光リンク) 単 位 標準仕様 光コネクタ 光 源 備 考 3.2.7 を参照 LED 光出力 PT dBm -15 to -21 3.2.5 を参照 バイフェーズマーク 信号フォーマット IEC 60958-1 を参照 サンプリング周波数に対する標 ビットレート B bit/s (光リンク) 準値は,次のとおりである。 44.1 kHz: 2.8224×106 48 kHz: 3.072×106 光の中心波長 光のスペクトル半値幅 3.2.3 λ nm 660 ∆λw nm 25 光受信器の仕様 光受信器の仕様は,表3に示す。(図1のリファレンスポイント③) 表3 特性項目 文字記号 光受信器の仕様(光リンク) 単 位 標準仕様 光コネクタ 備 考 3.2.7 を参照 サンプリング周波数に対する標 ビットレート B bit/s (光リンク) 準値は,次のとおりである。 44.1 kHz: 2.8224×106 48 kHz: 3.072×106 ビットレート許容差 ppm 1000 バイフェーズマーク 信号フォーマット IEC 60958-1 を参照 波長範囲 感 度 λmin-λmax nm 630-690 PR dBm −27 - 4 - ピーク波長(λp) 表1の符号誤り率を参照 JEITA CP-1212 3.2.4 光ファイバの仕様 光ファイバの仕様は,表4に示す。 表4 特性項目 文字記号 光ファイバの仕様 単 位 標準仕様 備 考 光ファイバの種類 プラスチック IEC60793-2(JIS C 6834, (1)(2) マルチモード JIS C 6836,JIS C 6837)を 光ファイバ 参照 λmin-λmax 光の波長範囲 nm 630-690 dB/100 m 30 dB ピーク波長(λp) 光ファイバ伝送特性 (損失) 光ファイバ伝送特性 MHz・100 m (帯域) ケーブル最大減衰量 注(1) dB 6 光ファイバは,上記の要求に合ったプラスチック光ファイバを用いる。(IEC 60793-2 を参照) 20 m 以上の光ファイバには,別のタイプのものを使用する必要がある。 (2) 3.2.5 光ファイバのコア径: 950 µm - 1000 µm,NA 値: 0.5 ±0.15 光ファイバリンクの光出力仕様と光入力仕様 光ファイバリンクの光出力仕様と光入力仕様は, 表5による。 表5 光ファイバリンクに対する光出力仕様と光入力仕様 光ファイバケーブル 光送信器の光出力仕様 −15 dBm ∼ −21 dBm 注(3) の接続伝送損失 dB(3) 光受信器の光入力仕様 −15 dBm ∼ −27 dBm 光ファイバリンクでは,光ファイバケーブルでの伝送損失及び光コネ クタの嵌合損失を約 6 dB あると見込んで,光受信器の最小光入力レベ ルを決めている。 3.2.6 (1) 光ファイバリンクの光受信性能 光受信性能 光受信器は,次の性能を具備する。 光受信器は,3.2.5 に定める光送信器の光出力のレベル範囲(−15 dBm ∼ −21 dBm) の入力を受けたとき,データを正しく取り込む。 (2) 最小光入力性能 光受信器は,光送信器の光出力に接続した光ファイバケーブル出力端におけ るレベルが−27 dBm となる光出力を受けたとき,データを正しく取り込む。 - 5 - JEITA CP-1212 3.2.7 光コネクタ 光コネクタは,EIAJ RC-5720B(4)に定める 2 種類のものを用いる。 2 種類の光コネクタの使い分けは,概ね表6に示す。 表6 光コネクタの種類 光コネクタの種類と用途 主たる用途 形状及び寸法 丸形コネクタ ポータブル機器 EIAJ RC-5720B による。 角形コネクタ 据置機器 EIAJ RC-5720B による。 注(4) EIAJ RC-5720B に定める角形の光コネクタに対応する国際規格として IEC 60874-17(JIS C 5974) があるが,機械的基準面の取り方が EIAJ RC-5720B と異なっている。IEC 60874-17(JIS C 5974) では仮想的な機械的基準面になっているのに対して,実用的な計測ができる機械的基準面を 採用している EIAJ RC-5720B による方が望ましい。 - 6 - JEITA CP-1212 付 表 引用規格 JEITA CPR-1205 デジタルオーディオインタフェース関連規格ガイド EIAJ CP-1104 AV 機器の表示用語及び図記号 EIAJ CPX-4141 AAC デジタルインタフェース EIAJ RC-5720B デジタルオーディオ機器用光コネクタ JIS C 5974 F05 形単心光ファイバコネクタ JIS C 6110 低速光伝送リンク用送・受信モジュール通則 JIS C 6112 中・高速光伝送リンク用送・受信モジュール通則 JIS C 6820 光ファイバ通則 JIS C 6830 光ファイバコード JIS C 6834 プラスチッククラッドマルチモード光ファイバ素線 JIS C 6836 全プラスチックマルチモード光ファイバコード JIS C 6837 全プラスチックマルチモード光ファイバ素線 引用国際規格 IEC 60841 Audio recording - PCM encode/ decoder system IEC 60908 Audio recording - Compact disc digital audio system IEC 60958-1 Digital audio interface - Part 1: General (2001.10 現在,改定作業開始,2003 年に改定予定) IEC 60958-3 Digital audio interface - Part 3: Consumer applications (2001.10 現在,改定審議中,2002 年に改定版発行予定) IEC 61119-1 Digital audio tape cassette system (DAT) -Part 1: Dimensions and characteristics IEC 61119-6 Digital audio tape cassette system (DAT) - Part 6: Serial copy management system IEC 61883-1 Consumer audio/video equipment - Digital interface - Part 1: General IEC 61883-6 Consumer audio/video equipment - Digital interface - Part 6: Audio and music data transmission protocol IEC 61937 Digital audio - Interface for non-linear PCM encoded audio bitstreams applying IEC 60958 IEC 61937-1 Digital audio - Interface for non-linear PCM encoded audio bitstreams applying IEC 60958- Part 1: General (2001.10 現在,規格化審議中) IEC 61937-2 Digital audio - Interface for non-linear PCM encoded audio bitstreams applying IEC 60958 - Part 2: Burst-info (2001.10 現在,規格化審議中) - 7 - JEITA CP-1212 引用国際規格 IEC 61937-3 Digital audio - Interface for non-linear PCM encoded audio bitstreams applying IEC 60958 - Part 3: Based on IEC 61937, AC 3 (2001.10 現在,規格化審議中) IEC 61937-4 Digital audio - Interface for non-linear PCM encoded audio bitstreams applying IEC 60958 - Part 4: MPEG Audio (2001.10 現在,規格化審議中) IEC 61937-5 Digital audio - Interface for non-linear PCM encoded audio bitstreams applying IEC 60958 - Part 5: Non-linear PCM bitstreams according to the DTS (Digital Theatre Systems) format(s) (2001.10 現在,規格化審議中,2002 年規格発行予定) IEC 61937-6 Digital audio - Interface for non-linear PCM encoded audio bitstreams applying IEC 60958 - Part 6: Non-linear PCM bitstreams according to the MPEG2 AAC (2001.10 現在,規格化審議中,2002 年規格発行予定) IEC 61937-7 Digital audio Interface for non-linear PCM encoded audio bitstreams applying IEC 60958 - Part 7: Non-linear PCM bitstreams according to the ATRAC and ATRAC 2/3 (2001.10 現在,規格化審議中,2002 年規格発行予定) - 8 -