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高周波GaNデバイス
(2012 年 12 月に「2012 Asia-Pacific Microwave Conference」で発表済み) 2014 年 2 月 13 日 三菱電機株式会社 世界最高の電波出力を達成 5GHz帯高効率高出力GaNデバイスを開発 三菱電機株式会社は、5GHz 帯半導体デバイスとして世界最高※1 の出力電力 250W を実現した GaN※2 デバイスを開発、実用化しました。この開発により、5GHz 帯気象レーダーへの半導体増 幅器の適用や各種レーダー装置用マイクロ波送信機への適用が可能となります。さらに、開発し た低損失電力合成回路技術を他周波数帯にも適用し衛星通信装置、携帯電話基地局装置の小型 化・高性能化に貢献します。 ※1 2014 年 1 月時点 当社調べ。製品化あるいは実用化されている 5GHz 帯半導体デバイスにおいて ※2 Gallium Nitride:窒化ガリウム GaN チップ 低損失電力 合成回路 非対称トーナ メント型回路 5GHz 帯高効率高出力 GaN デバイス 開発の特長 1.低損失電力合成回路の開発により、世界最高の出力電力250Wを達成 ・ 非対称に設計した電力合成用トーナメント型回路を用いて、4 個の GaN チップからの出力 電力を無駄なく合成する低損失電力合成回路を開発 ・ 低損失電力合成回路により高出力化(250W)と高効率化(56%)を実現 2.高出力化により、マイクロ波送信機の小型化に貢献 ・ 従来のレーダー用 60W デバイス※3 4 個分の出力を 1 デバイスから得られることから、増幅 器サイズを 4 分の 1 に小型化可能 開発の概要 開発品(今回) 従来※3 ※3 2008 年 9 月 11 日 周波数 5GHz 帯 5GHz 帯 出力電力 250W 60W 電力変換効率 56% 52% 広報発表「C 帯および X 帯で世界最高効率の GaN HEMT 増幅器を開発」 今後の展開 GaN デバイスを当社が得意とする通信システム技術やアンテナシステム技術と組み合わせる ことにより、地震などの大規模災害をリアルタイムで画像伝送する衛星通信装置搭載小型ヘリコ プターや、ゲリラ豪雨などの異常気象を瞬時に検知できる新しい気象レーダーなどの実用化が可 能になるなど、安全安心社会を実現する社会インフラ構築に貢献していきます。 報道関係からの 〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目 7 番 3 号 お問い合わせ先 三菱電機株式会社 広報部 1 TEL 03-3218-2359 FAX 03-3218-2431 開発の背景 近年、GaN デバイスの実用化が進んでおり、当社はこれまで衛星通信地上局※4,5,6 や携帯電話基 地局向け※7 に製品化しております。一方、気象レーダーなどの分野においては従来、クライスト ロンなどの真空マイクロ波電子管が使用されてきましたが、電波資源の有効利用の観点から周波 数占有帯域幅を狭くすることができる半導体デバイスの使用が強く要求されています。 今回、GaN デバイスの高出力化開発により衛星通信地上局、携帯電話基地局に加えて、気象レー ダーなどの分野でも GaN デバイスを適用することが可能となりました。 ※4 ※5 ※6 ※7 2011 年 11 月 29 日 2012 年 9 月 12 日 2014 年 1 月 20 日 2010 年 7 月 22 日 広報発表「衛星通信用 C 帯 100W GaN HEMT」 広報発表「三菱電機「Ku 帯 50W GaN HEMT」 広報発表「三菱電機「リニアライザ内蔵 Ku 帯 GaN HEMT MMIC」 広報発表「L 帯~C 帯増幅器用「GaN HEMT」発売」 特許 国内 6 件、海外 2 件 出願中 開発担当研究所 三菱電機株式会社 情報技術総合研究所 業務部 〒247-8501 神奈川県鎌倉市大船五丁目 1 番 1 号 FAX:0467-41-2142 http://www.MitsubishiElectric.co.jp/corporate/randd/inquiry/index_it.html 2