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社会的責任向上のための NPO/NGO ネットワーク 2010 年度事業報告

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社会的責任向上のための NPO/NGO ネットワーク 2010 年度事業報告
社会的責任向上のための NPO/NGO ネットワーク
2010 年度事業報告
<実施期間>
2010 年 4 月 1 日~2011 年 3 月 31 日
<2010 年度の方針>
1.
ISO26000 の策定および「安全・安心で持続可能な未来に向けた社会的責任に関する円卓会議」
(以
下、円卓会議)の議論に NPO/NGO ステークホルダーとして、社会的責任向上のための NPO/NGO
ネットワーク(以下、本ネットワーク)の代表協議者が参加し、その内容を広く NPO/NGO 関係
者に知らせる。同時に、本ネットワーク会員をはじめとする NPO/NGO 関係者の意見をこれらの
討議の場に収集・反映するため、意見交換会を随時開催する。
2.
あらゆる組織の SR(社会的責任)についての NPO/NGO の視点から学習会、啓発事業、情報発信
を実施、SR の普及に努める。
3.
上記の活動を通じて本ネットワークの認知向上に注力、2009 年度の会員数目標(正会員:50 団体、
サポーター会員 20 人)実現をめざす。
<2010 年度>
1.
「安全・安心で持続可能な未来に向けた社会的責任に関する円卓会議」
(以下、途中名称が変更とな
り「社会的責任に関する円卓会議」
)に代表協議者が参加し、4 つのWGの2つで主査、1 つで副主査と
なり、3 月 20 日まで、総合戦略を取りまとめた。また、随時情報共有を進めた。
2.社会的責任に関する円卓会議、ISO26000 策定に関する会議への参画を通して、習会、啓発事業、
情報発信を実施、SR の普及に努めた。
3.会員数は 38 団体、サポーター数は 1 名にとどまった。
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<2010 年度の事業報告>
1.啓発事業
[担当]:環境パートナーシップ会議、IIHOE、ダイバーシティ研究所
[事業概要]
ISO26000 や円卓会議などでの動きを報告・共有するとともに、企業の社会的責任(CSR)への取り組
みを促す協働や、NPO/NGO 自身の社会的責任への取り組みを促すための進め方や手法など、日本にお
ける「SR のあるべき姿」について検討と学習を進めるために、全国各地でワークショップを主催・共
催するとともに、各地で開催される学習会などに講師を派遣。
[事業内容]
(1)ISO26000、SRについての勉強会、意見交換会
① テーマ:「SRの基礎を学ぶ!連続セミナー」第 3 回
「NPO/NGOにとってのSR」
日時:2010 年 4 月 6 日(木)
場所:環境パートナーシップオフィス
参加人数:17 名
内容:「すべての組織に問われる社会責任に NPO/NGO が応えるために」
―ISO26000 に応える NPO の社会責任―
② テーマ:NNネット2010総会記念フォーラム
SR カフェ
~本格稼働 NPO の SR 信頼され、共感を得続ける組織へ~
日時:2010 年 5 月 29 日(土)
場所:環境パートナーシップオフィス
参加人数:18 名
内容:XUXU ミニライブ、パネルディスカッション&情報交換会。
(CSO ネットワーク黒田かをりさん、ソニー(株)冨田秀実さん、JVC谷山博史さん)
ワールドカフェ「あなたは ISO26000 や SR の考え方をこの後どのように活用しますか?」
③ テーマ:「ISO26000 国際規格 発行お祝いの会」
日時:2010 年 11 月 1 日(月)
場所:早稲田奉仕園アバコビル5階
参加人数:約 20 名
内容:ISO26000 の発行を記念した、NN会員と規格策定関係者のお祝い&慰労会
④ テーマ:新たな協働としてのマルチステークホルダーの可能性
―ISO26000、SR 円卓会議などの取り組みを通して考える―
*市民セクター全国会議 2010 のセミナーの一つとして実施(NNネット協力)
日時:2010 年 11 月 22 日(月)
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場所:日本青年館
参加人数:39 名
内容:マルチステークホルダープロセス、マルチステークホルダーエンゲージメントとは。
ISO26000 における日本の NPO の役割や対応。市民セクターの代表性。他のステークホルダーか
ら学ぶポイント。
⑤ 【東北地方太平洋沖地震の影響により、2011 年度に開催延期】
テーマ:『新しい公共と社会的責任に関する円卓会議-この一年』
マルチステークホルダーでの地域課題への取り組み方
*SR 円卓会議で協議を重ねてきた成果報告と「新しい公共」についての情報共有
日時:2010 年 3 月 17 日(木)
場所:つながれっと NAGOYA(名古屋市)
協力:(特活)参画プラネット
内容:地域で多様な人々を巻き込んで課題解決に取り組むための
マルチステークホルダー・プロセスを、地域で活動する NN ネット会員とともに
ディスカッションする。
また、SRセミナー開催呼びかけ文案を作成し公開。NNネットがお手伝いできることの整理とブロ
グでの過去のセミナーの報告、SRの概要説明動画の配信を行った。
(2)「安全・安心で持続可能な未来に向けた社会的責任に関する円卓会議」についての情報共有会
① テーマ:SR円卓会議
WG共有会議
2010
日時:2010 年 4 月 19 日(月)
場所:日本NPOセンター
会議室
参加人数:12 名
内容:SR円卓会議の現在の状況、各WGからの報告、全体情報交換
② テーマ:SR円卓会議
協働プロジェクト・ワーキンググループ進捗共有会議
日時:2010 年 10 月 19 日(火)
場所:(特活)難民を助ける会
会議室
参加人数:18 名
内容:社会的責任に関する円卓会議の全体的な経過のご報告、協働プロジェクトについて、
各ワーキンググループでの議論共有・協議内容について
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2.・出版事業
[担当]:難民を助ける会および当ネットワーク会員団体による編集委員会
[事業概要]
組織の社会的責任を果たすためのガイドラインとして 2010 年 11 月 1 日に発行された ISO26000 を、
その策定に関わった NPO/NGO の立場から読み解き、NPO/NGO が ISO26000 を自組織のものとし、
活用していくためのヒントを提案するハンドブックを作成した。
なお、発行は 3 月末を予定していたが、東日本大震災の発生に伴い支援活動を優先し、5 月に延期
した。
[事業内容]
SRハンドブックの発行
ISO26000 を NPO/NGO が自組織に取り入れる導入本として、ハンドブックを作成した。
<ハンドブック概要>
書 籍 名:社会的責任から社会的信頼へ~策定に関わった NPO が読み解く ISO26000~
発行部数:2000冊
価
目
格:700円(税込)
次 :(全 63 ページ)
第 1 部:導入(ISO 26000 策定の意義と特徴)
第 2 部:概要(7 つの原則と 7 つの中核主題)
第 3 部:ISO 26000 はどう使う?Q&A(質問 19+コラム 3)
執筆協力:大阪ボランティア協会、岡山 NPO センター、CSO ネットワーク、難民を助ける会、
日本 NPO センター
編集協力:ジェン、難民を助ける会
3.情報事業
[担当]:WEB:日本 NPO センター、ダイバーシティ研究所、
[事業概要]
SR(社会的責任)とは何か?マルチステークホルダーエンゲージメントとは何か?産業界や政府機関
で先行して「組織の社会的責任」への関心が高まるなかで、NPO/NGO に向けた ISO26000 などに関
する情報の提供は、一層、重要性を増している。ネットワーク組織として、1.の学習事業や3.の
政策提言事業で関わる円卓会議等についての情報発信は、存在意義の要であるともいえる。ウェブを
中心にタイムリーな情報発信をおこない、NPO/NGO セクター内外の対話を促進した。
ISO26000 等に関する相談等に関しては、本年度は適切な会員団体の紹介や1.の学習事業へとつな
ぐことをおこない、また、より手軽な解決方法として手引きとなるハンドブックで啓発を進めた。
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[事業内容]
(1)ウェブを使った情報発信
より多くの人々へのSRの概念浸透を目的に、ISO26000 や円卓会議の検討内容や策定過程をウェ
ブ上で公開。また、当ネットワークの活動告知や実施報告を行った。
4.政策提言
[担当]:各代表協議者および会員
[事業概要]
NN ネットでは国内委員 3 名の代表協議者を中心に,積極的に ISO26000 の最終段階の草案に対するコ
メント提案や、日本語訳のチェックなどを行った。2010 年 5 月にコペンハーゲンで行われた最後の総
会に NGO エキスパートと国内委員の 2 名が参加した。この会議の結果、最終国際文書(FDIS)は 9
割以上の賛成票を得て承認され、国際規格の発行が決まった。この国際標準化への NPO/NGO セクタ
ーの貢献が評価され、NGO エキスパートが代表して経済産業省産業技術環境局賞を受賞した。
NN ネットは ISO26000 の発行日(11 月 1 日)に、NN ネット会員だけでなく他セクターの国内委員も
招いて祝賀会を行った。
[事業内容]
(1)ISO26000 国内委員会への出席、意見表明
ISO26000 策定に向けて定期的に開催される ISO26000 国内委員会および幹事会に本ネットワーク
の代表協議者が委員として参加すると同時に、NPO/NGO ステークホルダー間で意見交換を行い、
積極的な提案につなげた。
・ISO26000 国内委員会委員
大阪ボランティア協会
難民を助ける会
NN ネット代表協議者:
水谷綾さん
堀江良彰さん
CSOネットワーク
黒田かをりさん
【国内委員会】
2010 年 6 月 30 日、2011 年 2 月 16 日
【SR 幹事会】
2010 年5月 11 日、6 月 17 日、9 月 2 日、10 月 7 日
(2)ISO26000 国際会議への出席、意見表明
ISO26000 策定のための第8回国際会議(ISO/TMB SR 会議:コペンハーゲン
2010 年 5 月 17 日から
21 日)に本ネットワークの代表協議者がエキスパート(およびオブザーバー)として参加すると同
時に、NPO/NGO ステークホルダー間で意見交換を行い、積極的な提案につなげた。
ISO26000 NPO/NGO ステークホルダー
エキスパート
NN ネット代表協議者:CSO ネットワーク
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黒田かをりさん
・ オブザーバー NN ネット代表協議者:堀江良彰さん
(3)SR円卓会議(通称)への出席、行動計画の合意
5月12日に第3回総会・戦略部会の合同会議において、「私たちの社会的責任宣言」を総理に提
出し、以降、4つのワーキンググループによる議論と2つの協働プロジェクトの準備を進めた。途中、
各ワーキンググループの進捗状況を確認しつつ、2月には4つのワーキンググループの行動計画案が
完成し、同時に「地域円卓会議」及び「市民教育モデル事業」をワーキング主査が中心になって実施
した。3月中に総会を開こうと準備を進めるも、東北・関東大震災の発生により、総会の開催は見送
られ、グループごとに持ち回り審議を行うことに決定した。その後、総会メンバーへの持ち回り審議
の結果、すべてが総会メンバー行動計画等に合意した。この間 NN ネットのメンバー団体とも意見
公開の機会をつくったり、実際に WG などにも参加した。
・総会委員
NN ネット代表協議者:(3名)
公益法人協会
太田達男さん/さわやか福祉財団
日本国際ボランティアセンター
堀田力さん/
星野昌子さん
・戦略部会委員 NN ネット代表協議者:(4名)
大阪ボランティア協会
早瀬昇さん/ダイバーシティ研究所
田村太郎さん/
人と組織と地球のための国際研究所(IIHOE) 川北秀人さん/
ふくおかNPOセンター
・運営委員
ACE
古賀桃子さん
NN ネット代表協議者:(4名)
岩附由香さん/茨城NPOセンターコモンズ
横田能洋さん/
CSOネットワーク 黒田かをりさん/日本NPOセンター
田尻佳史さん
・ワーキンググループの担当者[主査・副主査のみ]
地域WG:人と組織と地球のための国際研究所(IIHOE) 川北秀人さん
地球規模WG:ACE
岩附由香さん
共に生きるWE:ダイバーシティ研究所
田村太郎さん
○各種の円卓会議の会議に参加
・総会、戦略部会、運営委員会、運営企画チーム会議などにNNネットメンバーを代表協議
者として派遣し、意見の集約と内容の検討を行った。
○協働プロジェクトの開催
・「地域円卓会議」を 2 月 18 日に茨城県で開催。地域の方々の協力を得て、3 つのテーマに
沿って議論し、地域課題の解決策について検討した。
・「市民教育モデル事業」を 2 月 22 日と 23 日に文科省のホールで開催。マルチステークホ
ルダーの連携についてのパネルディスカッションをつうじて、市民教育の必要性と取り組
みの連携を訴える。同時に、各グループ参加のもと展示なども行った。
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5.組織運営(ガバナンス)
[担当]:国際協力 NGO センター、大阪ボランティア協会
発足から 3 年度目に入った NN ネットの円滑な運営にあたり、定款の改定を行なった。
NN ネットの代表および副代表幹事団体の役割、地域幹事団体の役割、幹事団体の選出方法について
議論を行い、優先対応事項として幹事団体の数の整理、任期の変更、選挙管理事務局の構成と手順につ
いて整理を行った。
社会的責任向上のための NPO/NGO ネットワーク
2010 年度組織運営(事務局業務)報告
<実施期間>
2010 年 4 月 1 日~2011 年 3 月 31 日
1. 会議等の業務
①第3回 通常総会の開催
日 時:2010 年 5 月 29 日(土) 15:00~16:50
会
場:環境パートナーシップオフィス
・2009 年度事業報告・決算の承認
・2010 年度事業計画・予算の承認
・規約の変更について
・次期幹事団体の選出について
・監事の選出について
②幹事会の開催
・第 24 回幹事会
2010 年 4 月 6 日(火)場
所:日本NPOセンター
・第 25 回幹事会
2010 年 5 月 7 日(金)場
所:日本NPOセンター
・第 26 回幹事会
2010 年 6 月 15 日(火)場
所:日本NPOセンター
・第 27 回幹事会
2010 年 8 月 17 日(火)場
所:日本NPOセンター
・第 28 回幹事会
2010 年 9 月 28 日(火)場
所:日本NPOセンター
・第 29 回幹事会
2010 年 10 月 19 日(火)場
所:難民を助ける会
・第 30 回幹事会
2010 年 11 月 24 日(水)場
所:日本NPOセンター
・第 31 回幹事会
2010 年 12 月 15 日(水)場
所:日本NPOセンター
・第 32 回幹事会
2011 年 1 月 19 日(水)場
所:日本NPOセンター
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・第 33 回幹事会
2011 年 2 月 15 日(火)場
所:日本NPOセンター
・第 34 回幹事会
2011 年 4 月 13 日(水)場
所:日本NPOセンター
(3 月 14 日に第 34 回幹事会を開催予定だったが、震災のために 4 月に開催)
2. 会員に対する業務
①会員へのフォローアップ
・会員の入会、継続、休会等に伴う業務を行う。
・会員メーリングリストの運営と管理を行う。
②会員データベース管理
・会員情報の整理と管理を行う。
3. 経理等の業務
①日常的な会計
・円滑な業務執行を行うために、現金等の動きについて記録し、資金の動きを明確にする。
②資金管理と検査
・現預金などの日常の管理状況を検査する業務を行う。
4. 総務関連の業務
①ウェブサイト管理・運営に関する業務
・ウェブサイトにおける広報等についての業務を行う。
②什器備品等の管理
・什器備品の発注や管理等についての業務を行う。
5. その他
日本NPOセンターが事務局を担う。
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