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掲示板のマナーについて考えよう(PDF:31KB)
掲示板のマナーについて考えよう 中学2年生 道徳 総合的な学習の時間 1 ねらい 掲示板に、特定の人物の悪口や名誉に関わることを記載することが、人権侵害や犯罪につ ながる危険性があることを知り、ネットワークにおけるマナー(ネチケット)の大切さを理 解する。 2 展開例 生徒の学習活動 ○学習活動の支援・生徒の反応 1 「情報モラル研修教材 2005」を ○「情報モラル研修教材 2005」の中にある「掲示板」 見て、良くない点を考える。 のサイトを見ながら、各自で良くない点を確認する。 ・個人の名前が書いてある。 ・悪口が書いてある。 ・自分からの意見しか書いてない。 2 グループごとにわかれて、良く ない点を発表し合う。 ○各自で考えた「良くない点」をグループ内で意見交 換の場を設ける。 ○悪口が書かれていることで、書かれた側の気持ちか ら考えるよう促す。 ○グループから出た意見を、班長は学習カードにまと めるよう促す。 ・個人が特定できる書き込みがあると、内容がどうで あれ書かれた本人は気分が悪い。 ・「バカ」「死ね」などの乱暴な言葉は人を傷つける。 ・相手がいるのにもかかわらず、自分だけの意見を一 方的に書いているのは迷惑だ。 3 感想を発表し合い、ネチケット について考える。 ○学習カードに書いたことを発表する場を設けて、各 グループから出された意見を、話し合いの参考にす るよう促す。 4 なぜ 個人 の 名前 や悪 口 を書 くこ ○個人情報(個人の名前を出してしまう)の視点と、 と は よ く ない の か グ ルー プ ごと 誹謗中傷(悪口を書く)の2つの視点について注意 に話し合う。 することを確認する。 ○誹謗中傷によって、困る人の立場を考慮して、良く ない理由を考えるよう促す。 ○友達との会話での悪口と掲示板に書いた悪口との違 いから、その影響力の大きさを確認する。 ・書かれることによって困る人が出てくる。 ・書かれたら嫌な気持ちになる。 ・個人のことを書かれると、それがたとえ悪気がなか ったとしても恥ずかしくて嫌だ。 ・悪口を書くことは個人攻撃だ。 ○事例を用いて説明し、犯罪につながるおそれがある ことをしっかりと押さえる。 ①個人情報の流失(個人情報保護) ②文字でのやりとりの難しさ(表現の難しさ) ③不特定多数の人が見ている、見られている状況 (web の特性) ④子どもでも大人でも責任は同じ(ネット上では一 人前) 5 どの よう な 表現 をし た らよ いか を考える。 ○掲示板でどのような内容を表現したらよいか考え、 発表する場を設ける。 ・読んだ人、書かれた人の気持ちを考えて感想を記入 するようしなければいけない。 ・自分が読んで嫌なことは書かない。 ・知ってほしいことは何かを考えて書き込みをする。 ・文字だけで相手の気持ちを理解することは難しい。 ・中学生でも、ネット上では大人と同じなんだ。 3 授業のポイント (1) 本時の授業で活用した情報教育サイトについて 今回の授業では、 情報モラル研修教材 2005 というサイトを活用して掲示板を活用す る上での良くない例の参考にした。このサイトには掲示板以外にも情報教育に関して様々 な弊害についての指導資料及び事例が掲載されている。本時ではその中から「掲示板」を 活用した。 情報モラル研修教材 2005 独立行政法人 教員研修センター (http://sweb.nctd.go.jp/kyouzai_new/index.htm) (2) 掲示板への書き込みによって起きた事件事例 実際に起こった事件事例を扱うことは、ネット社会の一員であるという意識を高める ために有効であると思われる。 ① 事例1 インターネットの地域の話題などでコミュニケーションを図る掲示板に、実在する女子 高生の実名を掲載し「暴行をする計画を先輩と立てたから参加したいやつ集まれ」など と集団暴行を予告し、犯行への参加をあおる内容の書き込みをした疑いで高校1年の男 子生徒が脅迫の疑いで書類送検された。 ② 事例2 掲示板「2ちゃんねる」に「小学生を殺害しまくります」と書き込み、翌日、地域内 の小学生が集団下校の措置を取り、このうち数十校が授業や会議を中止するなど、業務 妨害をした疑いで男性(28)が逮捕された。