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管理職員のための苦情相談事例集

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管理職員のための苦情相談事例集
管理職員のための苦情相談事例集
∼良好な職場環境づくりに向けて∼
平成21年9月
北海道人事委員会事務局
目
次
ページ
1
職員からの苦情相談の概況
1
2
職員からの苦情相談事例
5
(1)いじめ、嫌がらせ関係
6
(2)健康(メンタルヘルス)、安全、執務環境関係
8
(3)転任、配置換え、昇任関係
11
(4)服務関係
12
(5)給与関係
13
(6)勤務時間、休暇、超過勤務関係
13
苦情相談事例集作成にあたって
職員からの苦情相談制度については、平成17年に地方公務員法の改正によ
り制度化され、これまで職員から多数の相談が当委員会に寄せられました。こ
れらの相談では、職場におけるコミュニケーションが不足していること等に起
因すると思われる人間関係等に関する相談が多く寄せられています。
近年、道における職員の長期療養者に占める精神性疾患の割合は高率かつ上
昇傾向にあり、職員が心の健康を保持していく上で、円滑なコミュニケーショ
ンを確保し明るく働きがいのある職場づくりを進めることが重要となっていま
す。
管理職員の皆さんには、この事例集を参考に、職員が意欲を持って職務に専
念できる職場環境づくりに向けた取組を進められるようお願いします。
1
職 員 か ら の 苦 情 相 談 の 概 況
- 1 -
(1)職員からの苦情相談の件数
当委員会における職員からの苦情相談は、地方公務員法の改正により人事委員会
に「職員の苦情を処理する」権限が付与された(同法第8条第1項)ことに伴い、
平成17年4月から実施しています。
平成17年度以降、年間で40件から70件程度の苦情相談が寄せられており、
平成21年3月までの4年間の合計では、211件(延べ386件)の相談があり
ました。
<苦情相談件数(任命権者別)の推移>
(件)
70
60
匿名
警察本部
50
40
30
教育委員会
20
10
知事部局
0
17年度
18年度
19年度
20年度
<任命権者別苦情相談件数(H17年度∼H20年度)>
知事部局
76
教育委員会
109
警察本部
11
匿名
15
0
20
40
60
- 2 -
80
100
120
(件)
(2)職員からの苦情相談の内容
苦情相談の内容としては、職員間のコミュニケーション不足等から生ずると思わ
れる職場の人間関係やメンタルヘルス関係の相談が多く寄せられています。また、
他の分野の相談でも、部下の側から要望や悩みを上司に適切に伝えていない、上司
から部下の気持ちに配慮した説明がないといったコミュニケーションの不足から問
題が大きくなっている事例が多く見受けられました。
平成17年度以降、当委員会に寄せられた内容別件数では、「いじめ、嫌がらせ」
関係が68件(25.4%)で最も多く、続いて「健康(メンタルヘルス)、安全、執務環
境」関係が58件(21.6%)、「転任、配置換え、昇任」関係が26件(9.7%)、「服務」、
「給与」関係がそれぞれ24件(9.0%)、「勤務時間、休暇、超過勤務」関係が23件
(8.6%)等の順で多くなっています。
<苦情相談の内容別件数の構成比・件数(H17年度∼H20年度)>
辞職、懲戒、分限処分
5.2% 14件
その他
11.6%
31件
いじめ、嫌がらせ
25.4%
勤務時間、休暇、
超過勤務 8.6%
68件
23件
給与
9.0%
健康(メンタルヘルス)、
安全、執務環境
21.6%
24件
服務
9.0%
58件
24件
転任、配置換え、昇任
9.7% 26件
(3)男女別苦情相談件数
苦情相談件数を男女別に見ると、女性からの相談が42.2%と全体の約4割を占め
ています。
<男女別苦情相談件数(H17年度∼H20年度)>
不明
1.4%
男性
56.4%
0%
20%
女性
42.2%
40%
60%
- 3 -
80%
100%
- 4 -
2
職 員 か ら の 苦 情 相 談 事 例
相談事例は、相談者のプライバシー保護のため、表現方法等
について配慮しています。
- 5 -
(1) いじめ、嫌がらせ関係
①上司からのパワー・ハラスメント
(相談内容)
上司の思うとおりにならない場合に個人攻撃されるなど、上司からパワー・ハラ
スメントを受けている。年次有給休暇を取ることが気に食わない様子であり休むこ
ともできない。
(対応等)
任命権者を通じて所属に相談内容を確認したところ、いわゆるパワー・ハラスメ
ントといった事実は確認されなかったが、部下職員との意思疎通が十分ではなく、
誤解を招いている部分があると見受けられたため、部下の指導時における言動など
について指導が行われた。
管理職員の留意事項
パワー・ハラスメントは、「職権などの力関係を利用して、相手の人格や尊厳を
侵害する行動を繰り返し行い、精神的な苦痛を与えることにより、その人の働く環
境を悪化させたり、あるいは雇用不安を与えること。」などとされている。
上司等の側は多少強い言葉で言っただけで、通常の業務指導だと思っていても、
受け取る側にとっては人格を否定されたと感じる場合もある。
管理職員は、これらを念頭に置き、自らの言動を顧みるとともに、職場でパワー・
ハラスメントが行われていないか十分注意することが必要である。
②上司からのパワー・ハラスメント(職場での言動に問題がある職員からの相談)
(相談内容)
自分はグループ全体の業務が効率よく進むよう普段から同僚に声をかけている。
周囲の職員は無気力が目立ち、助言などをしても逆に口論のようになってしまうこ
ともあるが、そうした場合に、上司からは自分だけが注意される。また、些細な書
類のミスでも自分だけが厳しく注意を受けるなど、上司からパワーハラスメントを
受けている。
(対応等)
任命権者を通じて事実関係を確認したところ、申出人には相談内容とは逆に普段
から身勝手な振舞いが多く見受けられ、周りの職員が我慢しているとのことであっ
た。
申出人に対しては、事実関係を確認したところ不公平な扱いはなく、逆に申出人
の言動が職場に迷惑をかけていることを伝え、今後は職場内で十分話し合い、職場
内の信頼関係を築いていく必要があると助言した。
管理職員の留意事項
本人は、パワーハラスメントであるとか職場のいじめであると訴えていても、実
情を聞くと本人にも少なからず責任がある場合もあり、こうした場合には、本人が
周囲からの意見を取り入れるよう、職場において十分な話合いをもつことが必要で
ある。
管理職員は、言動に問題がある職員に対しては、毅然とした態度で粘り強く指導
を行うなど、その職員に応じた適切な指導が必要である。
- 6 -
③上司からのパワー・ハラスメント(他のグループの職員からの相談)
(相談内容)
他のグループの上司が部下のことを気に入らないようで、「辞めろ」とか「民間
に行っても使いものにならない」などといった言葉の暴力を受けている。精神的に
も参っているようであり、非常に気の毒で何とか助けたい。
(対応等)
まず、本人から他の上司等に相談するよう促してみてはどうかと助言した。また、
解決されない場合は、本人から直接当委員会に相談してほしいことを伝えた。
管理職員の留意事項
いかなる場合であっても、本人の人格を傷つけるような暴言を吐くことは許され
ないことである。それは何の問題解決にもならないどころか、パワー・ハラスメン
トとして職員に過度なストレスを与え、精神性疾患に陥らせる危険があることを十
分に認識しなければならない。
管理職員は、職場において上司から部下職員への指導が、本人の性格を十分に熟
知した上で行われ、部下職員の側に過度なストレスを与えていることがないか注意
することが必要である。
④育児のための休暇取得に対する管理職員の発言
(相談内容)
子どもが幼いため、年次有給休暇を多く使用しており残日数が少ない状況にある。
上司に子どもの面倒を見るため年次有給休暇の取得を申し出た際に嫌みを言われる
など、上司から威圧的かつ配慮のない言動を受けている。
(対応等)
上司の発言等について、任命権者を通じ事実関係を確認した上で、言動を改める
よう働きかけることは可能であることを説明した。
管理職員の留意事項
少子・高齢化が進展する中、道においても、職員のワーク・ライフ・バランス
(仕事と生活の調和)を推進する観点から、育児等に取り組みやすい勤務環境の整
備に努めていく必要があり、各任命権者では、平成17年に次世代育成支援対策推
進法に基づく特定事業主行動計画を定め、両立支援対策の充実に努めているところ
である。
各職場においては、こうした観点から育児を行う職員のサポートに努めていく必
要があり、管理職員は、子育てを行う職員の事情に配慮するとともに、休暇等を取
得しやすい職場の雰囲気づくりに取り組む必要がある。
- 7 -
⑤職場内のセクシュアル・ハラスメント
(相談内容)
職場の同僚が、日常的に卑猥な話をしており、職場に女性がいることへの配慮が
全くないので上司に相談したが、真剣に取り合ってもらえない。
(対応等)
申出人の置かれた状況を理解してくれる他の職場の女性に同行をお願いするなど
して上司に再度話をしてはどうかと助言した。
また、当委員会から任命権者を通じて事実関係の確認や職場への働きかけを行う
ことができ、あるいは、任命権者に配置されているセクシュアル・ハラスメント相
談員に相談することも可能であることを説明した。
管理職員の留意事項
セクシュアル・ハラスメント(セクハラ)は「他の者を不快にさせる職場におけ
る性的な言動及び職員が他の職員を不快にさせる職場外における性的な言動」と定
義されている。
性に関する言動に対する受止め方には個人間や男女間で差があり、セクシュア
ル・ハラスメントに当たるか否かについては、相手の判断が重要である。この程度
のことは相手も許容するだろうという勝手な憶測をしたり、相手が嫌がっているこ
とが分かっているにもかかわらず、同じ言動を繰り返すことは許されない。
管理職員は、日ごろからセクシュアル・ハラスメントやそれに起因する問題が職
場に生じていないか又はそのおそれがないかについて、十分な注意を払うことが求
められ、問題が生じた場合には、迅速かつ適切に対処しなければならない。
(2) 健康(メンタルヘルス)、安全、執務環境関係
①メンタルヘルスに問題があると思われる職員への対応
(相談内容)
新しく異動してきた職員が、普段から周囲とのコミュニケーションがとれず、仕
事も独断的で協調性がない。病気によるものと思われる言動も見受けられ、精神性
疾患の可能性があると思うがどうすればよいか。
(対応等)
健康管理所管部署を通じて精神保健医と相談し、本人から事情などをよく聞いた
上で、タイミングを見ながら受診を勧めてはどうかと助言した。
管理職員の留意事項
職場のメンタルヘルスにおいて、管理職員は職員の勤務状況や健康状態等を普段
から把握し、職場への不適応を早期に発見して適切に対応することが求められてお
り、精神性疾患と思われる職員がいる場合には、精神保健医等と相談するなどし
て、受診を促すことが必要である。
- 8 -
②職場の人間関係等によるメンタルヘルス不調
(相談内容)
仕事上で何度かミスをした際、係長から厳しく叱責されたほか、陰口などを言わ
れた。精神的に追いつめられてきたので病院で受診したところ、精神性疾患と診断
された。自分ではどうしたら良いかわからない。
(対応等)
課長と診断内容をもとに、精神状態、職務の分担のほか、対人関係などについて
具体的に話し合うよう助言した。また、当委員会から任命権者を通じて状況を確認
し、申出人の要望を所属に伝えることは可能であることを説明した。
管理職員の留意事項
当委員会へのメンタルヘルスに関する相談では、上司等との人間関係がうまくい
かないことが原因というものが多いが、こうした場合において、申出人と管理職員
が十分話し合っていないケースが見受けられる。
管理職員は、職場のメンタルヘルスのキーパーソンとして、部下職員と日ごろか
ら仕事上の悩みや不満などを気軽に相談できる人間関係や雰囲気づくりに十分配慮
することが重要である。
③異動後のメンタルヘルス不調
(相談内容)
今年、出先機関から本庁に異動してきた。
着任時から機構改革に伴い業務量が増えたこと等により仕事を処理しきれず、休
日も出勤していた。徐々に精神的につらくなってきたので、病院で受診したところ
精神性疾患と診断された。
上司に病気のことを伝えたが、業務量があまり軽減されていない。何とか業務の
軽減をしてほしい。
(対応等)
任命権者を通じて相談内容を職場に伝え、申出人の業務状況等の把握及び健康面
を踏まえた配慮の要否について、検討を依頼した。
管理職員の留意事項
異動時には、未経験の業務に就くとともに、新たな人間関係の構築が求められる
など、職員のストレスが増大することから、当委員会へのメンタルヘルスに関する
相談でも人事異動をきっかけとしてメンタルヘルスに変調があったというものも見
受けられる。
これまで何ら問題もなく引継ぎが行われていた業務であっても、異動時期に併せ
て定数が減った場合など、新たに配置された職員は相当なストレスを抱えることも
ある。
管理職員は、十分業務の指導に当たることはもちろん、周囲とのコミュニケーシ
ョンの確保にも留意する必要がある。
- 9 -
④メンタルヘルス不調による休職からの復帰時の対応
(相談内容)
精神性疾患で休職中だが、近く職場復帰するに当たっての判定審査を受けること
になったが、どのように行われるものか職場から教えてもらえず、とても不安であ
る。審査会の内容について教えてほしい。
(対応等)
任命権者に確認の上、申出人に審査会の内容等について説明した。
管理職員の留意事項
休職中の職員と職場との間で、日ごろから意思の疎通を図っていれば、解消
できる相談内容であり、管理職員は、休職者との相談しやすい関係づくりに配慮
する必要がある。
⑤メンタルヘルス不調に対する管理職員の対応
(相談内容)
精神性疾患による長期療養からの復職後、現在の職場に異動したが症状が出て休
暇をとると怠けていると思われ、上司から叱責されたため、病気が再発し再度長期
療養中である。今後復職するに当たって、上司の対応が同じであればさらに精神的
におかしくなりそうでとても不安である。
(対応等)
まずは、課長と相談するよう勧めたが、申出人は課長にも不信感をもっていたた
め、任命権者を通じて事実関係を確認した上で、任命権者から管理職員等に働きか
けを行う方法もあることを説明した。
管理職員の留意事項
精神性疾患による療養から復帰する職員への対応については、管理職員をはじめ
とする周囲の理解が重要である。療養者の復帰に当たり、管理職員は温かく迎える
ことができる職場環境づくりを行うなど受入体制を整備し、病気の再発防止に努め
なければならない。
- 10 -
(3) 転任、配置換え、昇任関係
①人事異動に対する不満
(相談内容)
地方で勤務をしている教員であるが、自分の職場のルールでは一定年数以上管内
で勤務しなければ、管外への異動希望を出すことができないとされているのに、基
準より短い勤務年数で異動希望を出し実際に異動している者がおり、納得できない。
(対応等)
申出人が氏名等を明らかにすることを希望しなかったため、任命権者に一般的な
異動の基準等を照会し、申出人に伝えた。
管理職員の留意事項
勤務地の希望については、必ずしも希望どおりになるものではないが、職場で不
満を率直に相談できない職員も見受けられる。管理職員は、面接等において職員の
希望等をよく聞いた上で、本人ができる限り納得して業務に専念できるよう十分な
説明が必要である。
②職場内での配置換え
(相談内容)
自分の係に新しく赴任してきた係長が、とても神経質で決裁が滞ってしまい困っ
ているというような話を課長にしたところ、しばらくしてから課長から何の相談も
なく自分が別の係に変えられてしまい、とても不満である。
年度途中にそうした配置換えを行うのは周りも混乱するし、不適切ではないか。
(対応等)
状況によっては、年度途中でも職場(課)を換えることはあり得る。充分な説明
がなかったことに対する不満は理解できるが、一般職の配置換えは所属長の裁量で
可能であると説明した。
管理職員の留意事項
異動(配置換え)については、必ずしも希望どおりになるものではないが、疑問
を抱えたままの異動では本人にわだかまりが残ってしまう場合もあることから、管
理職員は、異動理由等についてできる限り丁寧な説明を行うとともに、異動後に本
人が意欲をもって業務を行っていけるよう指導に努める必要がある。
- 11 -
(4) 服務関係
①同僚職員の勤務態度
(相談内容)
職場の同僚は、言い訳ばかりが多く普段の言動が一致しない。仕事に対して無責
任で、周囲の職員に迷惑をかけている。
注意すると自分を正当化したり、イライラして職員に不快な思いをさせるなど、
目に余ることが多く、周囲の職員と力を合わせ何とかしたい。
(対応等)
まずは、管理職員から当該職員に勤務態度の改善を促してもらうことが先決では
ないかと助言した。
管理職員の留意事項
管理職員には、日ごろから部下職員の勤務態度について注意深く見守ることが求
められる。そのことにより、職員の行動が他の職員に不快な思いをさせていたり、
あるいは職員自身がメンタルヘルスの不調に陥っていることなどを察知することが
でき、適切な対応を取ることが可能になる。
メンタルヘルスが不調な職員等の存在により、周囲の職員に悪影響を及ぼすこと
もあり得るから早期に対応することが求められる。
②病気休暇中の活動
(相談内容)
現在病気休暇中であるが、インターネットのサイトに原稿を定期的に提出(採用
されれば若干の報酬を得る。)しようと思うが、職場での手続が必要であると同僚
から聞いたのでその内容について教えてほしい。
(対応等)
病気休暇は治療に専念することを目的に職務専念義務を免除しているものであり、
その期間中にそのような事務等に従事することは目的を逸脱した行為であるので、
まずは治療に専念すべきであることを説明した。
管理職員の留意事項
管理職員は、病気休暇及び病気休職中の職員に対して、療養中においては、早期
に復帰できるよう療養に専念することが必要であることや、自らの行動が公務の信
頼性に影響を及ぼすものであることを十分理解させる必要がある。
- 12 -
(5) 給与関係
採用後に適用された給料表について
(相談内容)
採用の際に適用された給料表の格付けが誤っており、採用から現在まで不利益を
受けていると思うので、正しい給料を支給してほしい。
(対応等)
任命権者に確認したところ、給与の格付けに誤りはなかったため、その旨回答し
た。
管理職員の留意事項
給与関係の相談では、採用の際の給与の格付けのほか、単身赴任手当の支給等の
相談が寄せられており、これらのケースでは、職場において説明が不十分と思われ
る場合が見受けられるので、給与所管部署と協議の上、各職場において本人が納得
できるよう説明が必要である。
給与関係で疑問を持ち続けたままでは、業務に専念することができない場合があ
るので、早期に対応することが求められる。
(6) 勤務時間、休暇、超過勤務関係
恒常的な時間外勤務
(相談内容)
自分の係では昨年まではほとんど時間外勤務をしていなかったのに、新たに赴任
してきた新しい係長がとても厳しく、1年ぐらい前から毎日残業が続いている。
(対応等)
まず、申出人が置かれている勤務の状態等について課長と率直に相談してはどう
かと助言した。
また、任命権者を通じて事実関係を確認した上で、職場への働きかけを行う方法
もあることを説明した。
管理職員の留意事項
恒常的な時間外勤務は、職員の心身の健康を害するものである上、仕事の能率を
確保することができない。
さらに、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を推進していく観点か
ら恒常的な時間外勤務をなくし、職員が家族との充実した時間や地域活動への参加
の時間を確保できるよう配慮することが求められているところである。
管理職員は、部下職員の業務の進行状況や事務配分を把握して指導・助言を行う
など、一部の職員に仕事が集中することがないよう適切な勤務時間の管理を行う必
要がある。
- 13 -
管理職員のための苦情相談事例集
■発行日
2009年9月
■発行者
北海道人事委員会事務局
札幌市中央区北3条西7丁目
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