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Thermal modeling of subducted plates:
tear and hotspot at the Kamchatka corner
火山センター M2 長岡優
2010/6/4
1
Abstract
アリューシャン-カムチャッカの連結点について
観測事実
南カムチャッカからカムチャッカ-ベーリング断層に向けて地震
活動は浅くなり、熱流量は増加している。
カムチャッカからアダカイトが出ている。
温度モデリングによると太平洋プレートの北端ではスラブが裂け
たり薄くなったりしており、観測事実と合致している。
thinnningは、ホットスポットによってthickeningが遅くなってい
ることによる。
2
Introduction
Bering Transform Zone
ななめ沈み込み
アリューシャンとカムチャッカ
について分かっていないこと
・どう繋がっているのか?
・どのように曲がっているのか?
ひだ?裂けている?
高角の沈み込み
3
Introduction
この論文では裂けていると考える。
→ 温度モデル
→ ホットスポットによるthinnning
4
Observations:テクトニック背景
Kurile-Kamchatka弧
比較的新しい
・4500万年前に沈み込み開始
Be
rin
・沈み込み速度 7.9 cm/yr
St
ell
gf
au
横ずれ断層
・Steller fault
er
lt
fa
ul
t
古くて厚い
・Bering fault(北側)
走行方向に強いshear
BeringTZとカムチャッカは
強く衝突
Komandorski Basinは熱流量大きい
5
Observations:火山噴出物
・カムチャッカの火山は安山岩質
・ 西アリューシャンはアダカイト
→ スラブ融解
Sheveluch
Kliuchevskoi
group
Sheveluch火山は、アリューシャン弧
とカムチャッカの交点にある。
Sheveluch火山からもアダカイト。
スラブの端がマントルにさらされていて、スラブの成分が融けて
マントル成分と混ざって表面へ。
→ スラブが裂けている仮説を支持。
6
Observations:トモグラフィ
上部マントルの構造が大きく異なる。
カムチャッカ南端 :スラブが西へ沈み込んでいる。
500-700 kmの深さまで。
カムチャッカ北の方:スラブは200 kmまでしか到達していない。
太平洋プレートは、Bering断層
とカムチャッカが交わる場所の
北
下まで届いていない。
南
7
Observations:地震活動
アリューシャン:比較的深い地震。西ほど浅くなる。
Bering断層とSteller断層では20-40 kmの深さ。
メカニズムは横ずれ。
カムチャッカ:
南では500-600 kmの深い地震活動。
北の交差点へ近づくほど浅くなる。
太平洋スラブは沈み込み角が変わって
いて、カムチャッカの北ほど低角。
8
おまけ:地震活動
アリューシャンの地震活動
Ruppert, N.A., Lees, J. M., and Kozyreva, N.P.,
Seismicity, Earthquakes and Structure along the Alaska-Aleutian and
Kamchatka-Kurile Subduction Zones.
In: Eichelberger, J., Gordeev, E., Kasahara, M., Izbekov, P., and Lees,
J., eds., Volcanism and Subduction, The Kamchatka Region, Geophys. Mon.
Ser., 172, AGU, Washington, D.C.
アリューシャンの西部ほど
地震の分布は浅くなる。
9
Observations:S波スプリッティング
・Bering断層より南:海溝に平行
・Bering断層上&北:海溝に垂直
オリビン結晶の選択配向性が突然変わる
→ 北ではスラブがなくなることが、
上部マントルの対流に影響を与えている。
Peyton et al., 2001, GRL
10
おまけ:東北での地震波異方性
高圧で水が多いと
B-typeのすべり系となる。
B-typeすべり:
shearとc軸が平行なすべり。
a軸(=地震波が速い向き)は
shearと直交。
Nakajima and Hasegawa
EPSL (2004)
高圧で水が多いので
B-typeになる。
Kneller et al. EPSL (2005)
Kneller et al. EPSL (2005)
11
Thermal modeling:仮定
・地震は温度の低い領域で起こるとする
→ 地震活動が浅くなっていくことは
Bering TZの端でのスラブ再加熱で説明できるか?
・スラブの端を考慮。
・断熱/剪断/放射性元素による加熱は無視。
・プレート運動方向の熱伝導は無視。
→ スラブ断面内の2次元での
熱伝導による再加熱の問題に帰着。
2DCS
12
Thermal modeling:温度構造の初期条件
マントル上側の温度境界層 = プレート
7000万年より古いプレートでは、温度は直線勾配と見なせる。
カムチャッカ海溝に沈み込むリソスフェアは9000万年前のもの。
直線としてよい。
温度構造の初期条件
13
Thermal modeling:温度構造
a) ほぼinitial
温度minの深さは
スラブ表面近く。
b) 時間が経つと
温度minの深さは
スラブ中央へ移動。
Bering TZ edge(右端)からも離れる。
14
Thermal modeling:等温線
*点線に注目
・高温ほど等温線は
深くへ。
・等温線は端に向かって
浅くなる。
・領域1と3では地震活動
と等温線はよく合う。
・領域2では合わない。
深い地震がなくなる
ことが説明できない。
→ thinnning
15
Thermal modeling:thinnning
深い地震がなくなるのは、リソスフェアが薄くなるためと考える。
地震活動の深さを
リソスフェアの厚さに変換。
→ 実線の等温線
初期条件を変えて、薄くなる
タイミングを吟味。
16
Thermal modeling:海溝の手前からthinning
スラブがマントルへ入るとき、すでに
薄くなっているので、温度勾配は緩やか。
地震データを説明するためには、10-30%のthinnningが必要。
30%薄くなる場合、熱流量は69 mW/m2。
観測値68 mW/m2と合う。
17
Thermal modeling:海溝で急にthinning
スラブがマントルに入って急に薄くなるので
温度勾配は普通のスラブのまま。
地震データを説明するためには、50%のthinnningが必要。
急激に50%も薄くなるメカニズムが未解決。
海溝手前のMeiji海山付近での熱流量を説明できない。
! 海溝に入る前にすでに薄くなっていると考えるのが妥当。
18
Hotspot:thinnning
ハワイホットスポットによってリソスフェアが薄くなっていると解釈。
最近、小さいスケールの対流によって
リソスフェアが薄くなることが明らかに。
Hawaii, La Reunion, Cape Verdeで
ホットスポットに沿って古い方向へ
リソスフェアが薄くなっているのが観測されている。
19
Hotspot:thinnning
海嶺の近くにプルームがあると、小規模対流は強められる。
8000万年前、ハワイのプルームは海嶺上にあった。
海嶺が移動する際に、プルームがリソスフェアの底に溝をつけた。
・10-30%薄くなっているということは、
冷却が2000-4500万年分遅れている。
・プルームが影響を与える継続時間は
3200万年。
→ 合っている。
20
Hotspot:tear
Bering TZとホットスポットの跡は平行。
太平洋リソスフェアは火山活動と
thinningで弱くなっているので
横ずれ断層ができ、局所的に裂け
parallel
ている。
21
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