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成果報告 - 「科学技術振興調整費」等 データベース

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成果報告 - 「科学技術振興調整費」等 データベース
戦略的環境リーダー育成拠点形成
中間評価
「未来社会創造型環境イノベータの育成」
機関名:慶應義塾大学
総括責任者名:清家 篤
実施期間:平成 22 年度~平成 26 年度
目次
Ⅰ.計画の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
1.機関の現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
(1) 環境分野における研究・人材育成の実績
(2) 国際交流の実績
2.計画構想の内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
(1)国際リーダー育成システムの内容
(2)環境リーダー育成プログラムの内容
(3)留学生への支援措置の内容
3.実施体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
4.採択時コメント・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
Ⅱ.ミッションステートメント・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
1. 3年目における具体的な目標
2. 実施期間終了時(5年目)における具体的な目標
3. 実施期間終了後の取組
4. 期待される波及効果
Ⅲ.所要経費 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
Ⅳ.自己評価
1.進捗状況(目標達成度)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
2.育成システムの(実施体制等)の有効性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
3.育成プログラムの有効性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
4.今後の進め方(継続性・発展性の見通し)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
Ⅴ.成果
1.採択時コメントへの対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
2.ミッションステートメントの達成度
(1)3年目における育成人数の目標及び実績・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
(2)国別留学生数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(3)育成人数以外の目標と実績 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(4)客観的な情勢の変化への対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(5)波及効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(6)修了者の活躍状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
3.育成システム(実施体制等)について
(1)実施体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
(2)留学生受入措置の内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
(3)所要経費の使途・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
(4)情報発信・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
4.育成プログラムについて
(1)育成対象者の募集・選定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
(2)科目及び育成従事者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
(3)育成対象者の到達度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
Ⅵ.今後の計画
1.本プログラム終了時の達成目標について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
2.本プログラム終了後の継続性・発展性について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
別添 カリキュラム表
Ⅰ.計画の概要
■プログラム名:戦略的環境リーダー育成拠点形成(中間評価)
■課題名:未来社会創造型環境イノベータの育成
■機関名:慶應義塾大学
■総括責任者名(役職):清家 篤(学長)
■実施期間:5 年間
■実施経費:これまでの総額 192.2 百万円(間接経費、環境改善費込み)
1.機関の現状
(1)環境分野における研究・人材育成の実績
1)慶應義塾全体の取り組みと研究実績
アジアなど途上国の環境問題に関して、慶應義塾は早い時期から着目し、国際環境協力の一環として
先導的かつ持続的に取り組んできた実績がある。1980 年代中期に元理工学部橋本教授らが中国北京、
瀋陽、成都などの大都市に大気観測ネットワークを設置し、大気汚染やその呼吸器疾患との関連などを
研究した。そこから発展して、1990 年代初期に学部横断の中国環境研究会を発足させ、バイオブリケット
技術の移転やパンダ食用笹の栽培移植などを推進した。2000 年代に入ってからは、商学部、総合政策
学部、環境情報学部が一体となって中国瀋陽にて砂漠化対策のための日中共同植林 CDM 事業を行い、
2008 年に中国政府、2009 年に日本政府から認められ、国連 CDM 理事会により登録されれば世界初の
小規模植林 CDM 事業となる。また、元総合政策学部福井弘道教授(2011 年度から中部大学)は温暖化
によるヒマラヤ氷河の後退、氷河湖の形成と影響評価について、リモートセンサーネットワークを構築して
長期観測を行い、その実績は学会・マスコミから高く注目されている。
地球温暖化問題の深刻化は、先進国をはじめとする人間社会が産業革命以来生産効率の向上を旨と
した工業化を通じて、大量生産・大量消費を求め続けてきた結果である。この地球温暖化問題という人類
社会最大の世界的挑戦に対して、持続可能かつ低炭素型で気候変動リスクに対し回復力のある
(resilient)社会に移行するパラダイムシフトが、国際社会の喫緊の課題となっている(Fischer, et. al,
Trends in Ecology and Evolution, 24, 2009, 549-554)。しかしながら、現在中国、インド、ブラジルなどの新
興国を先頭に、アジア・アフリカ・中南米の諸国が従来型経済発展の軌跡を踏んで急速に追い上げようと
している。このままの成長方式を続けていては、遠くない将来に人間活動を支える基盤である地球環境の
緩和・適応の能力が不可逆的に务化し、回復不可能な状態に陥る。これを食い止めるためにアジア最初
の先進国として、日本に期待される先導的役割はきわめて大きい。本提案の参画者でもある浜中裕徳は
1997 年に京都議定書の策定に参画し、現在ではポスト 2012 年気候変動国際レジームの設計に参画して
いる。また渡辺正孝は、国連環境計画(UNEP)・アジア開発銀行(ADB)・地球環境戦略研究機関
(IGES)などの国際機関を中心に、国際適応(adaptation)ネットワークを呼び掛け、アジア太平洋地域の
共同議長に就任すると共に、ハブセンターを UNEP(バンコク)と IGES が共同ホストする形で設立した。さ
らに、これを拡大した世界適応ネットワークの共同議長に我が国の環境大臣に就任いただいている。
現在緊急に求められているのは、科学者がぞれぞれの領域で研究している気候変動の緩和やその影
響に対する適応の技術・対策を効果的に組み合わせて、脆弱な自然環境や、急速に開発が進む新興
国・途上国の都市・農村の現場に適用し、GIS や ICT などでその実態と影響を評価し、地球温暖化効果
を緩和しつつ、気候変動リスクにも適応できる新たな社会・経済システム、空間計画、建築デザイン、生活
1
様式を提案・実践することである。我が国において、このような新たな社会へのパラダイムシフトを先導す
るモデルを示すことより、これまで先進国型の発展経路を追求してきた途上国が、全く新しい「蛙飛び型」
の発展に移行することが可能になるだろう。
アジアで地球規模の環境問題、都市・地域の環境問題や国際協力への取り組みに多くの実績を残して
きた慶應義塾としては、生態環境と人間居住が共に脆弱で、世界の経済中心になりつつあるアジア・アフ
リカ地域に対して、実学の精神に基づいて気候変動に対する緩和・適応の様々な対策をいっそう組織的
かつ持続的に取り組み、持続可能で地球環境と調和のとれた低炭素社会を先導する「未来社会創造型
環境イノベータ」を輩出すべきだと考える。そのために、自然科学と社会科学の垣根を越えた、分野横断
的な取り組みに最も優れている政策・メディア研究科を母体として、本事業を申請する。本事業の成功は
慶應義塾にとってだけでなく、これからのアジアと世界における日本の環境外交、科学技術外交を推進
する上で、たいへん重要な役割を果たしていくものと期待している。
2)政策メディア・研究科の取り組みと研究実績
政策・メディア研究科は 1994 年に湘南藤沢キャンパス(SFC)に開設した学際的教育研究組織である。
同研究科には「組織・経営」、「社会・政策」、「環境・都市」、「国際協力」、「情報・メディア」など八つの専
門領域があり、それぞれに体系的に知識・技能を学べる授業科目が設置されている。一方、それらの専
門領域は固定されたものではなく、社会や技術の変化に応じて柔軟に連携し、形を変えてゆくものとなっ
ている。
本提案が主としてかかわる環境・都市領域は、日常の生活空間から地球規模までを含めた環境と空間
を対象として、地球環境問題の解決に寄与する空間計画とデザイン、マネジメント、政策課題と解決方法
を探求することを目標としている。同領域の研究者はこれまで、中国やネパール、モンゴルの高原地域の
生態環境の観測と回復、里山の保全と利用、都市の再生計画や環境共生建築、環境ビジネスと社会起
業、低炭素化事業の立案及びその実施により生ずる排出削減クレジットの取引、国際協力、GIS や ICT
による環境調査など、幅広い環境問題に対して、精力的に取り組み、豊富な研究・教育業績を上げてき
た。
冒頭で取り上げたもののほかに、本提案の実施責任者である厳網林は、東京や上海の都市化とヒート
アイランドを長年研究し、またチベット高原、モンゴル高原の草地生態の务化を調査し、小規模植林
CDM 事業の実験などを推進してきた。また四川大地震後の都市復興計画の策定に関する国際公募に、
東京大学・慶應義塾大学共同チームで参加して提案し、日本の優れた環境共生の概念と進んだ計画技
法並びにその作品は、現地政府と業界から高く評価された。一ノ瀬友博はランドスケープエコロジーの視
点から地域の生物多様性保全に関する研究を行い、わが国において、エコロジカルネットワークの計画
手法に関して数々の成果を上げてきた。徳田英幸・清木康は監視カメラとケータイを統合して、インドネシ
ア・スラバヤ地域の熱泥流災害の監視と警報システムに取り組み、現地政府から高く評価され、長期的研
究協力に至った。小林博人は欧米のみならずアジア諸国の研究機関とも協働して、環境デザインワーク
ショップやシンポジウムを開催し、国の枠を越えた教育活動に取り組んでいる。またアフリアでは、エチオ
ピア・メケレ市やゴンダール市における都市計画について、歴史的街並み保存と環境配慮型の観光資源
利活用の研究を積極的に行っている。ティースマイヤ・リンは中国の研究者と共同で雲南省国境地区に
おける農業開発による環境への影響を調査し、ラオスなど東南アジア諸国政府との交流協定による政府
派遣留学生などを指導して、土地利用計画から問題の原因と解決方法を研究している。丹治三則は、経
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済成長と環境資源管理の観点から、東アジア地域においてバイオ燃料等の普及促進によって発生する
食糧安全保障とエネルギー供給のトレードオフ問題や、水資源务化問題との関係性について、経済モデ
ルを用いたマクロ分析を進めると共に、バイオ燃料の普及を促進する社会実験地(沖縄県宮古島)での
調査研究を複合的に進めてきた。
以上、慶應義塾並びに政策・メディア研究科における環境分野の取り組みを示したが、本事業はそれら
の力を結集し、日本を代表する分野横断型の国際的環境教育・研究の拠点として整備する。これはアジ
ア・アフリカの発展と、持続可能かつ生産性の高い人類共通の未来社会の創造に貢献するものと期待で
きる。
3)政策・メディア研究科の教育実績
政策・メディア研究科には修士課程と博士課程が設置されており、修士課程では高度専門的知識と実
践的能力を備えた人材を育成するプロフェショナルコースと、先端的学術研究を志向する一般課程に分
かれている。
政策・メディア研究科には開設当初から、環境・都市・建築分野を専門的に学べる環境デザインコース
が設置されている。学生は所定の科目を履修し、40 単位以上を取得して修了すれば、一級建築士を受
験することができる。これまで毎年 20 名以上の修士学生が在籍し、合計 300 名以上の修士生、20 名以上
の博士を社会に送りだしている。
また政策・メディア研究科には、2009 年 4 月より低炭素化事業の企画・開発や炭素削減クレジットの流
通拡大などに応えうる高度専門的人材の育成を目的として「低炭素社会デザインコース」を開講している。
講義・演習・インターンシップの合計 5 科目を設置し、全ての科目は原則として英語で実施している。同コ
ースには 2009 年 4 月入学者 8 名(うち留学生 1)、9 月入学者 5 名(うち留学生 3、社会人 2)在籍してお
り、2010 年 4 月にさらに 9 名の入学を予定している。
同じく 2009 年 4 月より、低炭素社会への移行、地域活性化、人間 Well-Being の向上など、現代社会が
抱える様々な問題に対して、社会的なアントレプレナーシップを発揮し、事業センスと公益センスを兼ね
備えた人材を育成する「社会イノベータコース」が設置されている。同コースでは 2009 年 4 月入学者 8 名
(うち社会人 2 名)、9 月入学者 7 名(うち社会人 5 名)、2010 年 4 月入学者 19 名(予定、うち社会人 9 名)
となっており、同分野に対し、社会的ニーズが高いことが確認されている。
さらに、政策・メディア研究科は、オンライン授業を提供するグローバルキャンパス(SFC-GC)システムを
2002 年より開設している。現在一学期に 25 科目程度を開講しており、8 年間で合計 362 科目が収録され
ている。この GC システムは 2009 年 4 月よりさらに強化され、対面/遠隔授業・Web 会議を組み合わせた
ハイブリッド方式の授業もできている。現在、このシステムの英語化も計画しており、本事業もそれに対応
できれば、国際的環境リーダーの育成にも大きな効力を発揮すると期待できる。
政策・メディア研究科では、学生は関心のある研究テーマに応じて、複数の専門領域にまたがった知識
や技能を修得することが奨励される。それぞれの専門領域において、入学した学生は、まず各領域の基
本概念、研究に必要な基本技能や方法論などをカバーする「研究支援科目」のうちのいくつかを履修す
る。その後、より専門性の高い知識・技能を修得する「専門科目」を履修する。それと並行して、本研究科
の特徴である「プロジェクト科目」を入学時から履修する。学生は実践的なプロジェクトに参加することで体
験を積み、必要な知識・技能が何なのかを発見し、適切な授業科目を選択することができる。また個別の
教員による「タコつぼ」の指導にならないように、「プロジェクト科目」は異分野の複数教員によって運営さ
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れ、学際的な人材を育成する重要な仕組みとなっている。この教育体制は、実社会の問題発見・問題解
決を重視する留学生にとっても魅力的であり、本事業の国際リーダーと環境リーダーの育成においても中
心的役割を果たす。
(2)国際交流の実績
国際化は慶應義塾の戦略として全学体制の下で推進されている。2009 年度現在、1053 名の留学生が
在籍し、うち政策・メディア研究科は 151 名を占め、2003 年から 3 倍に増加した。修士課程について、中
国復旦大学、韓国延世大学とダブルディグリー協定を結んでおり、インドネシア 5 大学とのリンケージプロ
グラムも実施している。2009 年度は、7 名のダブルディグリーの留学生を受け入れ、3 名の日本人学生を
派遣している。本研究科では、専門領域に学習指導教員を配置して学習相談に応じている。留学生の学
習面での支援は国際コース委員会があたり、日本語コースや英語のライティング科目が設けられている。
政策・メディア研究科では英語で授業を提供し、英語のみで修士学位を取得できる国際コースを 2007 年
から開設している。日本国際協力センターなどの人材育成事業にも協力し、インドネシア、ラオス、ミャン
マーなどから毎年 6 名程の政府派遣修士学生を受け入れており、英語による教育・研究指導を行ってい
る。2009 年秋学期には、各種国際人材育成事業や国際交流プログラムから合計 15 名の留学生を新規に
受け入れた。
環境・都市の領域では、2009 年度に合計 76 名(留学生 8 名)、博士学生 13 名(うち中国、タイ、モンゴ
ル、チュニジア留学生各 1 名)が在籍している。留学生はヒマラヤ氷河のモニタリング、メコン流域の洪水
警報、モンゴルやアフリカの砂漠化対策など、それぞれの母国が直面する気候変動リスクに対応する緩
和・適応の対策をテーマに、日本と世界の最新の科学的知見と地理情報システム(GIS)などの ICT 技術
並びに現地パートナーシップを駆使して、意欲的に研究に取り組んでいる。
私たちは留学生を迎え入れると同時に、積極的に世界に出て交流する実績も上げてきた。環境・都市領
域の教授がリーダーシップをとって、アジアの著名な大学をネットワーク化し、「アジアメガシティ大学間セミ
ナー」を発足させ、修士・博士課程の学生が毎年集まって切磋琢磨する重要なプラットフォームとなってい
る。同ネットワークには北東アジアから東南アジアまで、ロシアのパシフィック国立大、清華大学、北京大学、
同済大学、ソウル大学、漢陽大学、香港大学、フィリピン大学、国立台湾大学など、14 大学が参加してお
り、15 回目を迎えた今年はこの 3 月に東京でセミナーが開かれた。これらの大学の多数は本学と正式協定
を持っており、本事業を推進する上で重要なプラットフォームとなりうる。
また、慶應義塾では、環境省委託事業として、温暖化早期警戒ネットワーク構築と環境資源統合管理技
術を開発し、UNEP・環境省・IGES と共同でアジア・太平洋地域のアダプテーション(適応)ネットワーク(議
長:渡辺正孝)の構築及び情報拠点の整備を実施してきた。同事業では、年間 2 回国際会議を慶應義塾
大学で開催した。学生も会議に参画させ、緩和・適応に関する概念のブレーンストーミング、現地適応サイ
トでの研究発表、国際交渉の学習を行い、世界最先端の研究者と交流しながら、リーダーシップの育成を
図った。
さらに、環境デザインでは、2001 年よりハーバード大学やマサチューセッツ工科大学との共同で設計・演
習を実施し、地方と都市を横断する環境デザインワークショップを継続的に行ってきた。ここでは、これから
の都市・地方における新しい生活環境を描きながら、個々の技術を分野横断的に取り込み、気候変動リス
クに適応できる包括的な空間デザインを達成するための環境リーダーの養成を行っている。
本事業が提案するプログラムは、以上に取り上げた都市・環境・ビジネス・国際協力などにかかわる研究
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者が一体となって、緊急に取り組むべき教育・研究の課題であり、日本人学生、外国人留学生を惹きつけ
る魅力的な事業でもある。本事業の実施により、これまで分散して取り組んできた活動を一層組織的に展
開できるようになる。また、その運営・支援体制は国際リーダー育成システムとして、日本人学生とアジアの
学生が共に学び、共に活躍する国際的舞台にもなる。
2.計画構想の内容
(1)国際リーダー育成システムの内容
本提案は慶應義塾大学の全学的国際化体制の下で実施し、アジア・アフリカ地域において、低炭素社
会への移行を先導するなど未来社会創造型の国際的環境イノベータを育成するプログラムである。その
ための国際リーダー育成システムを以下のように構成する。
学長の下に国際担当理事・国際センターが設置されており、この体制のもとで本事業を戦略的に推進
する。政策・メディア研究科では、既存の各種国際人材育成事業を整理し、留学生担当を増強するなど
組織的改革を行い、奨学金の支援や生活の指導に当てる。本事業で入学した留学生一人一人に日本
人学生チューターを設置し、生活と学業の両面から万全なサポートを確立する。
留学生の募集・入試は政策・メディア研究科既設の入試制度を利用し、公募と協定校推薦の 2 経路から
国際的環境イノベータに相応しい優秀な人物を確保する。この入試制度は英語対応、面接不要になって
おり、1 年に 2 回募集して、入学時期は 4 月と 9 月のどちらかを選べるというきわめて機動的なものになっ
ている。合格した留学生は渡日前も奨学金に応募でき、スムーズに進学できるようになる。海外からの応
募は、指導教員との事前コンタクト記録と 4000 字以上の研究計画を含む志願書類を用いて、3 名以上の
教員による厳正な選考によって評価され、研究科全体に公開性・透明性が確保されている。本事業では、
この優れた入試制度を活用し、すでにある協定大学のほか、アジアメガシティネットワークの大学、タイ・ア
ジア工科大学、中国・北京林業大学、アフリカ・チュニジア大学などと協定を結び、提携対象校を拡大し、
留学生志願者の数の増加と質の向上を図る。
カリキュラムの英語化に関しては、低炭素デザインコースの全科目、国際協力領域の多数の科目がす
でに英語化されている。今年度から推進しているグローバル 30 事業によって、環境・都市領域の科目も
2011 年度より一部英語化される予定である。これら既存(予定含む)の英語による授業科目を検証しつつ、
低炭素化へ移行する未来社会を創造する国際的環境イノベータの育成という本事業の目的にいっそう合
致するカリキュラムを設計し、基礎知識・スキル・専門科目から順に英語化していく。
また、すでに低炭素デザインコースは英語でインターンを受け入れられる国際機関・民間企業を確保し
ている 。このほかに起業家育 成支援組織 、コンサルト・ シンクタンク、研 究・研修 機関、自治体や
NPO/NGO などの協力ネットワークを拡大し、日本における優れた環境への取り組みを身近に学べる研
究・研修のサポート体制を万全にする。
以上の全学体制の利用と既存体制の拡充の下で、本事業の特色的な取り組みとして、日本人学生と留
学生が共に学び、提携先の大学・研究機関と共に研究・実践できる育成システムを戦略的に構築する。
このシステムでは、留学生・日本人学生は海外提携大学・研究機関の研究者とチームを組んで、政策・メ
ディア研究科独自の競争的研究資金(森基金、学術交流資金など)を申請し、実践的にプロジェクトを企
画できる能力を習得すると共に、獲得した資金を利用して、アジア・アフリカの現地でフィールドワークを
行い、提携機関との交流密度を日常から高める仕組みである。母国との間のこのつながりはいずれ留学
生の卒業後の就職にも寄与すると考えられる。また海外との共同研究や長期間フィールドワークに対応
5
できるように、本研究科の特色でもある対面/遠隔授業、e 科目(GC システム)、Web 会議による研究セミ
ナーを活用し、機動的な教育・指導体制を確立する。研究成果を上げた日本人学生、留学生は毎年開
かれる「アジアメガシティ大学間セミナー」、アジア適応ネットワークなどの国際的研究集会に学生として研
究発表を行い、学術発表の経験を積むと共に、途上国の動向とニーズを確認しつつ、国際感覚を身につ
ける。
本事業では、さらに学生ネットワークを立ち上げ、学生が自主的にプロジェクトを企画し、研究セミナー
や交流イベントを開催できる体制を立ち上げる。この学生ネットワークはアジア・アフリカ地域の環境リーダ
ーネットワークとして、在学生・卒業生が交流するプラットフォームとして、持続的に運営できるように体制
を整備する。そのために、本事業の強みでもある ICT 分野の参画者が開発したシステムを基盤として、情
報共有プラットフォームを構築し、Web ページ、メールマガジン、フェイスブックなど、最新の電子環境を
用いて、効率的かつ効果的に運用できるようにする。
(2)環境リーダー育成プログラムの内容
アジア・アフリカにおいて低炭素社会など未来社会の創造を先導するためには、科学的知見とグローバ
ルな発展観をもった日本人学生と途上国のニーズを熟知する留学生が共に学び、将来的に手を組んで
気候変動リスクに対して、緩和・適応の様々な対策を提案し、機動的に実践できる大学院レベルの国際
的環境イノベータの育成拠点が切望されている(UNU-ISP&IR3S Workshop, Establishing a regional
network to develop a postgraduate curriculum on climate change adaptation, 2009.6.10-12)。この高い国際
的、社会的ニーズに応えるために、本事業では、政策・メディア研究科に既設の「低炭素社会デザイン」・
「社会イノベータ」・「環境デザイン」などのコースおよび関連する複数の専門領域を融合させ、日本とアジ
ア・アフリカの若者が創発的に学べる「未来社会創造型環境イノベータの育成」プログラムを創設する。
「低炭素社会デザインコース」と「社会イノベータコース」は共に企業や個人の利益をインセンティブに
しながらも、前者は低炭素化事業や排出削減クレジットの市場取引などの緩和事業の企画と実施に主眼
を置き、後者は低炭素社会への移行に適応できる様々なソーシャルビジネスの企画と実践を目標にして
いる。また、「環境デザインコース」は個人や家庭の個益をインセンティブにした建築設計や街づくりを提
案するものから、都市計画・土地利用計画など、公益を優先する制度設計までカバーする。さらに環境政
策、国土計画、国際協力などの高度な専門領域もある。政策・メディア研究科に入学した学生は、これら
の既設コースと専門領域をそれぞれ勉強しただけでも、アントレプレナーシップを持った環境ビジネスの
起業家、国際プロジェクトのマネジャー、都市計画・環境政策のプランナーなどになって、活躍できると考
えられる。
しかし、地球温暖化対策では、緩和、適応のどちらだけでは解決できないと考えられている(IPCC 第 4
次報告書)。局地的な適応策と広域な緩和策は時間、空間、かかわるステークホルダーにおいて違いが
大きく(Biesbroek et al.,Habitat International,33, 2009,230–237)、場合によっては相乗効果または相反効
果をみせることもある(Klein et al., Environmental Science & Policy, 8, 2005, 579–588)。
アジア・アフリカでは、経済発展段階がそれぞれ異なり、持続可能な発展に対する理解も様々である。し
かし、個人、組織、国家の個益ばかりを求めては、地球生態系は回復不可能な状態に陥る。一方、社会
や地球の公益だけを追求しては、直近の生活は維持できなくなり、人間としての権利と生活の希望を断ち
切ってしまう。本プログラムは緩和や適応という環境専門家の立場で議論するだけではなく、それぞれの
空間スケールとコンテクストにおいて、事業的な手法と公益的な手法を兼ね備えた、緩和と適応のベストミ
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ックスを実学的に追求し、そのための国際的環境イノベータを育成する。
そのためのカリキュラム構成は「社会起業・環境ビジネス・環境政策・環境デザイン」に分けられるが、学
生の履修には特別に制限を設けないと考えている。学生は共通基礎科目をいくつか履修すると共に、毎
学期「プロジェクト科目」を 2 つ履修し、分野横断的な視点と実践的に問題発見・問題解決の能力を身に
つける。それと同時に、入学時から環境起業家や環境ビジネスのマネジャー、プランナーやデザイナーな
ど、目指したいキャリアを描きながら重点的に履修すべき分野を選定し、知識とスキルを習得する。修士
課程や博士課程の学生は、低炭素社会への移行を主眼に、途上国において喫緊となっている都市・地
域開発の圧力と脆弱な生態環境の保全・回復のニーズとのコンフリクトについて、気候変動リスクに対す
る緩和・適応の様々な対策を提案し、フィールドワークや自治体・企業・NPO/NGO のインターンを通じて
事業ベースと公益ベースの両面から実践的に検証し、修士論文・博士論文を作成して、学術論文や、設
計作品・ビジネスコンテストでの提案(修士のみ)を発表し学位を取得する。
本プログラムを修了した学生は、それぞれの領域の高度な専門知識を持ったプロフェショナルになるこ
ともあろうが、二つ以上の専門領域にまたがった学際的環境イノベータとなることを期待される。彼らは気
候変動の緩和・適応の国際的枠組みの交渉と制度の設計に長けたグローバルリーダーとして活躍するこ
ともあれば、コミュニティリーダーとなって都市・地域・生活空間においてソーシャルムーブメントを起こす
社会イノベータになることもあるだろう。または環境ビジネスの実業家や、政府や国際機関の政策決定者
になることも期待できる。
(3)留学生への支援措置の内容
慶應義塾には留学生専用の「下田学生寮」(148 室)、留学生と日本人学生が混住する「大森学生寮」
(全 127 室のうち留学生部分 24 室)がある。また、大学として 6 棟の宿舎を借り上げ、全 231 室を留学生
用に提供し、留学生が安全・安心に生活できる宿泊を確保する。その費用の一部は慶應義塾が負担して
いる。
留学生のための奨学金に関しては、慶應義塾大学独自、公的・私的などの多種多様な奨学金(学費減
免を含む)を利用できる。2009 年度には総額約 9 億円、留学生一人当たり平均約 120 万円を支給してい
る。特徴的なものとしては、交換留学生対象の「国際センター奨学金」、東南アジアの諸大学の学生など
を対象とする「慶應奨学金」、私費留学生対象の「慶應義塾給費奨学金」、個人寄付による「山岡憲一記
念奨学金」などがある。また、2008 年より発足した、「未来先導国際奨学金」もある。これは本学の修士課
程に入学する毎年 5 名程度の留学生を対象とし、その給費は国費留学生を上回るものである。
さらに、留学生の生活支援に関して、慶應義塾では、国費および私費の大学院留学生にチューター制
度を実施している。特にアジア地域を研究する日本人学生をチューターに指定し、交流を密にする。
2009 年実績では国費留学生の約半数 63 名、私費留学生の 118 名がこの制度を利用し、個人指導を受
けている。
政策・メディア研究科には大学院生が立案した研究計画に対して競争的に研究を支援する「森基金」制
度があり、修士・博士学生の研究と学術発表を資金的にサポートしている。さらに、国際的活動を促進す
るために、海外の大学院との共同学術活動、海外でのフィールドワークやインターンシップの支援として
学術交流支援資金から年間合計約 1200 万円をあてている。就職支援については、キャリア全般を支援
するという理念の下、キャリア・ディベロップメント・プログラム(CDP)委員会が組織されている。それらを積
極的に利用すると共に、本事業独自のインターンネットワーク、卒業生ネットワークを構築して支援する。
7
3.実施体制
慶應義塾大学学長をトップとする外部推進委員会を設置し、国際的に連携・協調・広報するネットワーク
を立ち上げる。外部推進委員会にはアジア・アフリカの連携機関長、研究領域の担当教授、アジア・アフ
リカで事業展開する民間企業の経営トップも加わる。また、外部評価委員会を設置し、中立的な立場から
事業の推進と成果の評価と助言をいただく。
学長の統括の下で、研究科委員長、実施責任者、留学生担当、学習指導担当、本事業担当教員など
によって構成される運営委員会を設置し、プログラムのカリキュラムの設計から学生の生活指導、研究指
導まで全般的に対応する。また、運営委員会は全学的組織である国際センター、研究支援センター、就
職担当、卒業生ネットワークと密に連携をとり、奨学金申請、生活・就職支援などを全面的にサポートする。
運営委員会の指導の下で、さらに本プログラムの学生が主体的に運営する学生ネットワークを組織し、定
期的に研究セミナーや交流イベントを開催して、対面による学生コミュニティの形成を促進する。これを母
体に国際的学生ネットワークへ発展させる。
4.採択時コメント
本提案は、経済的インセンティブを活用して環境設計を行い、低炭素社会の実現に向けた緩和策や
地球環境の変化への適応策を先導できる「未来社会創造型環境イノベータ」の育成を図る取組であり、
環境改善のための仕組みづくりが評価される。また、リーダー育成のコンセプトが柔軟にできている点も
評価される。
実際に際しては、環境問題を解決する技術内容の関連性を明確にするとともに、理系の基礎技術の習
得を図るため、講義だけでなく実験も履修できるようなカリキュラム内容の工夫が望まれる。また、全学的
な協力支援や産業界との効果的な連携に係わる体制の構築について更なる検討が望まれる。
なお、本プログラムにより育成した「環境リーダー」に対しては、総括責任者より別途共通に指定する修了
証明書を発行することを検討願いたい。
Ⅱ.ミッションステートメント(採択時)
(1)計画構想の概要
本事業はアジア・アフリカ地域において、地球環境と調和のとれた開発と発展を実現し、気候変動リス
クに適応した未来社会創造型の国際的環境イノベータの育成拠点を形成するものである。国際リーダー
育成システムでは、独自の奨学金制度・研究資金制度・チューター・英語インターンなどを活用して、万
全な支援体制を確立し、日本人学生と留学生が共に研究できる国際性豊かな育成環境を提供する。環
境リーダー育成プログラムでは、英語のみで学べる一年基本コースと、長期コース2年修士課程と3年博
士課程を提供する。プログラムを修了した学生は、分野横断的専門知識と実践的研究経験を持ち、ビジ
ネスの起業家やマネジャー、空間デザイナーやプランナーなどの専門家として、またはグローバルリーダ
ーやコミュニティリーダーとして活躍することが期待される。
(2)3年目における具体的な目標
●国際リーダー育成システムを確立し、英語による分野融合型の環境リーダー育成プログラムが整備さ
れている。●博士課程修了し学位取得者は累計 8 名(国外 3 名)、受け入れ 10 名(国外 5 名)、修士課
程修了者 20 名(国外 5)、受け入れ 25 名(国外 10 名)とする。一年基本コース生は 5 名在籍し、全員所
8
定の単位を履修して修了している。●学生は競争的研究資金を獲得する能力を有し、修士生は1回以上
の国際学会発表を経験する。●博士課程学生は、自立的に研究を行い、国際学会で1回以上の発表と2
本以上の査読論文があり、学位取得基準をクリアしている。●修士修了生は社会起業や環境ビジネスな
どの実業分野で活躍し始め、博士学位取得者はポストドクターや助教などとして気候変動の緩和・適応
に関する高度な研究・実務に携わっている。
(3)実施期間終了時における具体的な目標
●育成プログラムが完成され、育成システムが安定的に運営されている。●博士課程修了し学位取得者
累計 27 名(国外 12 名)、修士課程修了者累計 88 名(国外 28 名)とする。一年基本コース生は累計 20
名育成する。●博士課程修了生は自立的に研究し、国際学会で1回以上の発表と2本以上の査読論文
(うち1本外国語)あり、学位取得基準をクリアしている。修士課程学生は1回以上の国際学会発表がある。
●修士卒業生は社会起業や環境ビジネスなど民間企業や組織で活躍し、博士学位取得者はポストドクタ
ー、助教、政府や国際組織、企業、NPO などで活躍する。
(4)実施期間終了後の取組
●毎年長期コース博士課程に 10 名(国外 5 名)、修士課程 25 名(国外 15 名)、1年基本コース常時 5
名を受け入れられるプログラムとして、持続的に運営される。●情報共有プラットフォームを活用し、世界
各地の三田会や SFC の卒業生ネットワークと連携して、活発に卒業生の交流を行う。慶應義塾から生涯
のメールアカウントを発行し、大学から定期的にメールマガジン、Web 機関紙を送付する。●本事業で形
成された拠点を情報ハブ、人材ハブをとして完備し、国際的研究ネットワークのノードとしての役割を持た
せて発展を続ける。
(5)期待される波及効果
本プログラムの考え方や技術手法は、国内他大学や提携先の大学に部分的に移転され、現地適
応型の教育がすすめられると期待できる。育成された国際環境イノベータは様々な分野で活躍し、
途上国の従来型の開発と発展の軌跡がより早く環境調和型のものへ移行されると期待できる。国
内環境イノベータも政府、企業またはコミュニティにおいて先導的に実践し、我が国における低
炭素社会への移行を加速させると期待できる。
9
Ⅲ.所要経費
(単位:百万円)
補助対象経費
1.人件費
22 年度
23 年度
24 年度
25 年度
10.0
23.0
27.4
0.4
0.8
1.9
( 1 名)
( 1 名)
( 2 名)
0.3
0.6
0.7
( 1 名)
( 1 名)
( 1 名)
6.7
17.3
17.2
( 2 名)
( 2 名)
( 2 名)
0.5
1.1
1.3
( 1 名)
( 1 名)
( 1 名)
-
-
-
-
-
-
2.1
3.2
6.3
( 2 名)
( 9 名)
2.備品、試作品費等
9.8
(1)教育環境の整備
26 年度
備考
10.0
10.0
( 1 名)
( 1 名)
( 1 名)
( 1 名)
( 6 名)
( 5 名)
( 5 名)
0.4
0.0
0.0
0.0
9.8
0.4
0.0
0.0
0.0
(2)教材作成
-
-
0.0
0.0
0.0
3.旅費
1.8
6.4
5.6
6.0
5.0
(1)国内旅費
0.4
3.2
1.0
3.0
2.0
(2)国外旅費
1.4
3.2
4.6
3.0
3.0
4.消耗品費
11.5
4.7
3.2
6.0
5.0
5.その他
19.2
18.6
13.5
32.0
34.0
(1)国際シンポ開催
4.5
4.3
2.2
2.0
2.0
(2)諸謝金(授業他)
0.7
1.2
1.3
2.0
2.0
(3)通信運搬費
0.2
0.1
0.3
1.0
1.0
(4)印刷製本費
0.9
1.7
0.8
3.0
3.0
(5)借損料
1.3
3.5
2.8
8.0
8.0
(6)会議開催費
0.0
7.7
0.0
1.0
3.0
(7)雑役務費
11.6
0.1
6.1
15.0
15.0
6.間接経費
15.7
-
-
-
-
-
8.9
12.5
16.0
16.0
68.0
62.0
62.2
70.0
70.0
(内、自己資金)
( 0 )
(0.02)
補助対象外経費
15.3
25.6
(1)特任教授
(2)特任准教授
(3)特任講師
(4)特任助教
(5)研究員
(6)臨時職員
7.環境改善費
計
(-
21.5
)
(-
)
30.0
(-
)
30.0
総計 332.2
(-
総計 122.4
注1:人件費は、補助金により手当てする人材育成業務に従事する者を職階(教授、准教授、主任研究
10
)
員、研究補助員等)に分けて、年度毎に従事人数とともに記入してください。
注2:1.~5.項の○○は各項目(××)の小合計
注3:補助対象経費とは本課題実施にかかる経費のうち補助金と自己資金の合計
補助対象外経費とは本補助対象経費以外に別途、外部より予算措置される他の競争的資金等を財
源とした事業の経費および土地、建物に要する経費等
11
Ⅳ.自己評価
1.進捗状況(目標達成度)
育成者数(3 年目)
人材育成のカテゴリー
受入者数
(コース等)
・長期コース(修士)
・長期コース(博士)
・基本コース
目標
修了者数
実績
目標
実績(内、予定)
国外
18 人
27 人
8人
12 人(3 人)
国内
45 人
44 人
30 人
28 人(14 人)
国外
12 人
6人
3人
3 人(1 人)
国内
15 人
8人
5人
2 人(2 人)
国外
10 人
10 人
10 人
6 人(2 人)
100 人
95 人
56 人
51 人(22 人)
合計
※「修了者(実績)」は、3 年度末までに修了する人数(成果報告書作成時点の修了実績数と 3 年度目末ま
でに修了する予定数の合計。
※(内、予定)は、成果報告書作成時点では修了していないが、3 年度目末までに修了する予定数を内数
で記入する。
基本コースは受入者数では目標数に達しているものの、修了者数では目標値を下回っている。これは、
当初の予定と異なり 1 年基本コースの学生がほぼ 9 月入学だったため、今年度入学者 4 名の修了が次
年度になるためである。これを踏まえると、育成対象者の受入者数・修了者数の目標はほぼ達成される見
込みである。
基本コースに関しては、インドネシア・リンケージプログラムとダブルディグリー校から学生を受け入れた。
前者は本学に一年在籍し、授業履修と修士研究を行い、本学と出身大学の両方に修士論文を提出し、
学位を取得する。後者は原則、本学に二年間在籍、半年間滞在し、出身大学に戻ってから e 科目や遠隔
授業等を履修し、両方の大学の修士論文を提出して学位を取得する。このシステムは基本コースの趣旨
に合致し、有効に働いている。
長期コースに関して、修士課程では受入者数・修了者数共に目標を達成できる見込みである。2010 年
度入学者の振替登録を行い、2011 年度に第一期修了生を送り出した。彼らは 2 年間(4 学期)フルに在籍
しなかったため、サティフィケートの取得率は低かった。博士課程では、事業の趣旨を学生に広く説明し、
履修者の増加に努力したが、受入者数では目標値の 50%、修了者数では 60%程度の達成に留まってい
る。2011 年度に 1 名修了し、2012 年度には修了者 4 名を見込んでいる。
2.育成システム(実施体制等)の有効性
本事業では、学長、研究科委員長の統括の下で全事業従事者による事業推進委員会を構成し、事業
の実施に当たった。そのうち、政策・メディア研究科専任教員、本事業特任教員を中心に運営委員会を
構成し、事業運営の責任組織とした。さらに事業実施責任者、専任教員、臨時職員による事務局を構成
し、日常運営に当たった。これより、本事業の計画と実施、学生の募集と学習指導、国内外広報とネットワ
ーク構築など、膨大な業務を、効率的に運営することができた。
事業実施に当たって履修指導、研究助成、フィールドワーク支援、インターン先の手配、成果の発表な
12
どリーダー育成に関わる大量のマネジメント業務を PDCA(Plan-Do-Check-Adjust)サイクルによってシス
テム化した。学生入学後すぐにガイダンスを行い、日英対応のシラバスをもとに履修計画を提出し、研究
助成を申請するように計画(P)の作成を徹底した。学期途中に活動(D)報告を提出させ、サティフィケート
の取得に向けての取り組みを詳細にチェック(C)し、目標に到達するように改善(A)する体制を取った。
育成対象者は入試時にプログラムを選択し、合格後に履修申請を行い、強い意思ある学生のみを履修
できるようにした。2012 年度に入ってからコースアシスタント(CA)制度を創設し、環境イノベータセミナー
を開催して学生ネットワークの形成を図り、環境リーダー/イノベータとしての資質の育成に取り組み始め
た。なお、本事業が提供するインターンシップ、フィールドワークのサポート、CA の機会はすべて公募し
て、PDCA 履歴を参考して対象者を選んでおり、透明性と公平性を徹底した。
2011 年 8 月に本事業は UNEP アジア太平洋地域気候変動適応ネットワーク(APAN)北東アジア地域
拠点として選ばれた。それを受けて、2011 年 11 月に本学先導研究センターの下に気候変動研究センタ
ー(RCCCA)を設置した。この国際ネットワークのもとで、2010、2011 年続けて、戦略的環境リーダー育成
国際シンポジウムを開催した。2011 年 12 月に開かれた国際シンポジウムは APAN のショーケースとして
位置づけられ、16 カ国から合計 155 名の方が参加された。そこで、気候変動適応に関する本事業の教育
と研究は各国代表から高く評価いただき、国際的認知度を大幅に高めた。
3.育成プログラムの有効性
本事業は気候変動対策という緊急かつ長期的な環境問題を対象とした。これは先進国にとっては温室
効果ガスの削減による緩和策の一層の推進、アジア・アフリカの途上国にとっては短・中期における気候
変動リスクへの適応と、中・長期における発展戦略のパラダイムシフトを意味するものである。先進国、途
上国それぞれにとって、共通だが差異ある責任を負っており、どちらに対しても訴える力があった。この着
目点は UNEP/APAN の動きとも合致し、北東アジア地域ノードを通して、東南アジア、南アジア、中央アジ
アなどの研究機関とつながった。
本事業は、学際的カリキュラムを用いて気候変動対応にアプローチした。気候変動はグローバルかつロ
ーカル、現在かつ未来にわたるたいへん複雑な課題であり、国際的取り組みは政策議論から現場実践
へシフトされつつある。本事業は環境ビジネス、環境政策、環境デザイン、環境起業という 4 つの側面を
含む融合的カリキュラムを設計し、その先を取った。「概念構築」、「先端研究」などの授業では異分野の
教員による担当、グリーン技術の最前線に立つ研究者、実務者による講演などを取り入れ、最先端の知
識と技術を提供した。このユニークなカリキュラムは先進国、途上国の学生にとって魅力的なもので、多様
なバックグラウンドの学生が入学するに至った。
基本コースと修士コースはコースワークとプロジェクト実践を両輪とし、技能・スキルの学習とリーダーシ
ップの育成に力を入れた。技能・スキルのトレーニングのためには「環境測定演習」「地域創造演習」「環
境フィールドワーク」など演習科目を充実させた。プロジェクト実践のために学生には入学直後に研究科
独自の大学院生向けての研究助成「森基金」を申請させ、プロジェクトの企画能力とマネジメント能力を訓
練する機会を提供した。同時に複数の「プロジェクト科目」を履修して複数指導教員から研究指導を受け
られるようにし研究の「タコつぼ化」を避けた。
以上の育成プログラムの効果はプロジェクト実践において効果を発揮した。筆頭に挙げたいのは 3.11
地震後の取り組みである。地震は気候変動に起因することではないが、今回の東日本大地震は地震、津
波、原子力事故という未曾有の大災害をもたらし、災害リスク対応という意味で気候変動対応と共通する
13
側面を持った。震災復旧は建築デザイン、まちづくり、情報発信など様々な分野の人材を求める。復興は
今すぐに必要な生活の再建だけでなく、地方から都市までエネルギーからライフスタイルまで長期的戦略
を求める。地震後、本研究科において本事業従事者がリーダーシップを取って、分野横断、研究横断の
SFC3.11 プロジェクトを結成した。本事業はいち早く復旧復興支援のための研究実践をカリキュラムに取り
入れ、教員と学生を東北被災地に派遣した。SFC3.11 プロジェクトは学生がリーダーシップを取って進め
られ、環境デザイン、再生エネルギー、まちづくり、ビジネスなど様々な視点から復旧・復興を提案した。こ
の学際的、プロジェクトベースのアプローチは本事業昨年の戦略的環境リーダー育成事業第 2 回国際シ
ンポジウムで、学生による 24 時間ワークシップの形で一部再現し、復興を通したレジリエントな社会に向
けての構想を発表した。国内外の参加者から学生の活躍および本事業の育成プログラムに対して高い評
価をいただいた。その後も活動が継続されており、小林博人教授と関係学生が中心となって南三陸で進
められた「魚竜の湯」建築プロジェクトは、2012 年 5 月に国際「Inspiration Award」を受賞した。
育成対象者はほかにもアジア、アフリカのニーズに対して積極的にプロジェクトを起こし、国内、国際ネ
ットワークの協力でプロジェクトを進めている。モンゴルを対象としたプロジェクトでは、博士学生、修士学
生、教員が一体となって、モンゴル政府・大学と共にプロジェクトを企画し、草原の脆弱性の評価と早期適
応支援、現地資源を活用したエコツーリズムの開発、都市への移住による環境への影響、携帯電話を利
用した災害情報と気候変動情報の送信などの研究を展開している。これは UNEP/APAN との共同研究で
もあり、国際的にも注目されている。アフリカを対象としたプロジェクトでは、同様に学生と教員が一体的に
環境共生型の小学校建設プロジェクトを推進し、「日本建築学会教育賞」を受賞した。
4. 今後の進め方(継続性・発展性の見通し)
育成システムに関しては、研究科の既存体制を利用しつつ、必要に応じて改善する方針で取り組んで
きた。新設科目の数、非常勤講師の数を極力抑え、その費用を経常予算で賄えるようにしている。学生に
対する研究助成、フィールドワーク助成は研究科既存制度を利用したため、継続性に大きな支障がない
と考える。修士学生履修計画、活動報告の制度は学事システムの一環で行い、それによる学習指導の効
果を検証し、継続可否を検討したい。
本事業の育成プログラムは計画通りの成果を挙げている。気候変動適応は学術的に新しい研究領域で
ある。これまではグローバル政策レベルで、国際的に気候変動対応を議論してきた。しかし、高所での議
論、学問領域の成果の多くは図書館とデータベースに埋没されており、現場に応用されていない。本事
業はそのギャップを埋め、実践的な人材の育成を狙っている。これは先進国においても途上国において
も緊急に求められている。UENP/APAN において本拠点の活躍は高く期待されており、この発展性はきわ
めて大きいといえる。
基本コースの学生はインドネシア・リンケージプログラムの継続性に依存している。このリスクを回避する
ためにダブルディグリー校や協定先から学生を増やす工夫が求められている。地震の影響で修士コース
の志願者数に落ち込みがあったが、国内、国外における認知度の向上に伴い、入学者数を安定的に確
保できると予想される。今後広報活動をさらに強化し、数の確保と質の向上を図る。
博士コースに関して、提供できる奨学金が限られるため、たいへん厳しい状況にある。幸いに本学は文
部科学省が 2011 年度に始めたリーディング大学院事業において「グローバル環境システムリーダー」が
採択され、2012 年度より「グローバル環境システムリーダー」コースが始まる。同コースは博士学生の育成
に主眼が置かれ、本研究科と理工学研究科が共同で取り組む。このコースのために本事業の取り組み実
14
績が活かされる一方、それにより博士課程の学生数が増え、本事業にも相乗効果を期待できる。
15
Ⅴ.成果
1.採択時コメントへの対応
(1) 理系の基礎技術習得のための実験系授業科目の新設
湘南藤沢キャンパスの学際的、ICT 先端的特色を生かし、「環境測定演習」・「地域創造演習」という 2 つ
の科目を新設した。「環境測定演習」では自然環境を測定・評価する諸指標の原理および測定機器の使
い方について、実験・観測を通して学習できるようカリキュラムを設定した。学内設備で対応できない化学
実験については、神奈川県環境科学センターで実施する。「地域創造演習」では、ICT 技術を駆使しな
がら、地域環境の実問題を解決する情報システムの開発方法を学習し、実験を通して社会的に応用する
能力の養成を目的とする。
(2) 環境問題を解決する技術内容の関連性の明確化
気候変動の緩和・適応の対策に関する科学的、技術的基礎を基礎科目に据え、既設科目の「概念構
築」、「先端研究」の内容を本事業の目的に合致するように分野横断的に再構築した。またカリキュラムは
環境ビジネス、環境政策、環境デザイン、社会起業という 4 つの分野を形成しており、学生はそれぞれ低
炭素環境技術の評価とマネジメント、環境計画と計画の分析、環境技術の建築・都市設計への適用、個
人や企業によるソーシャルビジネスの創出について体系的に学習できる。
(3) 全学的協力要請
本プログラムは政策・メディア研究科で実施されるが、全学的事業として位置付け、学部、大学院研究
科の枠を超えた運営体制の構築を進めている。理工学研究科、経済学研究科、商学研究科との授業の
相互履修、研究科にまたがった授業の共同運営、学生の研究指導体制を実施している。2012 年より政
策・メディア研究科と理工学研究科が共同で運営する授業が 4 つ始まる予定で、本事業のカリキュラムも
それを対象とする。これより上記(2)に関わる環境問題の技術内容はさらに強化される。
(4) 産業界との効果的連携
初年度から IGES、海外環境協力センター(OECC)、三菱 UFJ モルガン・スタンレー、藤沢市役所などと
協力して事業を実施しており、インターンシップ先としてもご協力いただいている。また環境測定演習の実
施では、神奈川県環境情報センターにご協力いただいている。2011 年度に学外研究機関、企業、NPO
とのコンソーシアムを設置した。この体制の下で、持続的に授業協力、インターンシップおよびフィールド
ワークの受け入れ体制ができるようにした。また、授業とフィールドワークを発展させ、環境課題に関する
共同研究や地域ワークショップも開催できた。
16
2.ミッションステートメントの達成度
(1)3年目における育成人数の目標及び実績(24 年度末までに修了した者及び修了する見込みの者の合計)を記入してください。
コース
1年度目
2年度目
3年度目
4年度目
5年度目
H22 年度
H23 年度
H24 年度
H25 年度
H26 年度
3 年間累計
養成
対象者
名
5 年間累計
期間
受入
修了
受入
修了
受入
修了
受入
修了
受入
修了
受入
修了
受入
修了
長期
国外
2 年間
4
(3)
0
(0)
12
(5)
5
(3)
11
(10)
7
(5)
-
(10)
-
(10)
-
(10)
-
(10)
27
(18)
12
(8)
-
(38)
-
(28)
コース
国内
2 年間
6
(15)
0
(0)
27
(15)
11
(15)
11
(15)
17
(15)
-
(15)
-
(15)
-
(15)
-
(15)
44
(45)
28
(30)
-
(75)
-
(60)
10
(18)
0
(0)
39
(20)
16
(18)
22
(25)
24
(20)
-
(25)
-
(25)
-
(25)
-
(25)
71
(36)
40
(38)
-
(113)
-
(68)
(修士課
各年度計
程)
修了者累計
0
16
40
-
-
長期
国外
3 年間
1
(3)
0
(0)
5
(4)
1
(0)
0
(5)
2
(3)
-
(6)
-
(4)
-
(6)
-
(5)
6
(12)
3
(3)
-
(24)
-
(12)
コース
国内
3 年間
1
(5)
0
(0)
6
(5)
0
(0)
1
(5)
2
(5)
-
(5)
-
(5)
-
(5)
-
(5)
8
(15)
2
(5)
-
(25)
-
(15)
2
(8)
0
(0)
11
(9)
1
(0)
1
(10)
4
(8)
-
(11)
-
(9)
-
(11)
-
(10)
14
(27)
5
(8)
-
(49)
-
(15)
10
(10)
6
(10)
-
(20)
-
(20)
(博士課
各年度計
程)
修了者累計
基本
コース
各年度計
修了者累計
国外
1 年間
0
0
(0)
修了者累計
1
0
(0)
4
(5)
0
12
(26)
0
(5)
6
(5)
0
0
0
5
(0)
54
(34)
6
(5)
-
(5)
6
17
17
-
(23)
29
(40)
-
(5)
-
(5)
34
(33)
-
51
(41)
17
(5)
-
(40)
-
-
-
(39)
-
(41)
-
51
-
(2)国別留学生数
出身国
入学者数
在籍者数
修了者数
中国
13
8
5
中国(台湾)
1
1
0
ベトナム
1
1
0
ミャンマー
2
2
0
長期コース
大韓民国
3
2
1
(修士課程)
英国
1
1
0
モンゴル
1
1
0
3
2
1
イスラエル
1
0
1
ヨルダン
1
0
1
中国
1
1
0
中国(台湾)
1
1
0
長期コース
チュニジア
1
1
0
(博士課程)
ミャンマー
1
1
0
モンゴル
1
0
1
タイ
1
0
1
中国
3
2
1
インドネシア
7
4
3
米国
基本コース
(3)育成人数以外の目標と実績
競争的研究資金の獲得、国際会議での発表、査読論文の執筆に関する能力の養成:これまでに学生
自身が申請者となって獲得した競争的研究資金は、2010 年度は計 2,600,000 円(23 件)、2011 年度は計
2,965,000 円(25 件)である。また、学生が筆頭著者となった国際学会発表件数は計 47 件、同じく筆頭著
者となって発表した査読論文数は計 13 本である。
(4)客観的な情勢への変化への対応
2011 年 3 月 11 日発生の地震およびその後の停電の状況を鑑み、キャンパス全体で 2011 年度春学期
の開講を 5 月に遅らせる措置を採った。地震後、多くの留学生が帰国したが、5 月の開講までにほとんど
が復帰した。一方、地震の影響で 2011 年度に研究科の入試志願者、入学者数はかなり減尐した。全国
的に入国留学生数も低迷傾向にあり、関東地域は敬遠される状況にある。この状況から回復を図るため
に 2011 年度秋から広報を強化し、国外のみならず国内においても、日本語学校など大学院進学を希望
する留学生の集まるところで説明会を開催し、広報に力を入れた。
(5)波及効果
EI コースが中心となり立ち上げた 3.11 プロジェクトが契機となり、キャンパス内で様々な震災復興のため
18
のプロジェクトが進行しはじめている。また、EI コースをプラットフォームのひとつとして、「グローバル環境
システムリーダープログラム」が文部科学省平成 23 年度博士課程教育リーディングプログラムに採択され
た。「グローバル環境システムリーダープログラム」はより広い分野領域をカバーするが、本事業との連携
によって相乗効果をもたらすと期待できる。
本事業の取り組みは UNEP/APAN を通して海外でも高く評価されている。APAN 東南アジア地域ノード
と して選 ば れ た SEARCA ( Southeast Asian Regional Center for Graduate Study and Research in
Agriculture)とは MOU を結び、東南アジア 8 カ国の大学院においてイノベータ教育のためのカリキュラム
開発に協力することになった。また、本事業は国連地球環境変化の人間計画(IHDP: The International
Human Dimensions Programme on Global Environmental Change)からも注目され、その下の「統合的リス
クガバナンスプロジェクト(Integrated Risk Governance Project)」と共同で国際的大学ネットワークを構築し、
本事業をモデルに気候変動リスク対応のためのリーダー育成プログラムを開発する動きが出てきた。
(6)修了者の活躍状況
本プログラムが開設してから入学した学生はまだ修了していない。振替によって本プログラムに一時期
所属を認めた修了生あるいは在学生の状況を報告すると、質が高く、期待できる学生が現れてきている。
修了した留学生には、日本における国際的研究・調査機関に就職した者、帰国して大学研究所に就職し
た者がおり、想定していたキャリアパスが実現されている。在学生には、リーダーシップを発揮し、独自に
プロジェクトを起こし、アジアもしくはアフリカで研究調査を進める者、大学と教員のプロジェクトをコアメン
バーとして意欲的に進める者が多数おり、国際会議でも積極的に発表を行っている。
19
3.育成システム(実施体制等)について
(1)実施体制
1) 実施機関の状況
事業推進委員会は商学研究科、経済学研究科、理工学研究科、政策・メディア研究科、環境情報学部、
総合政策学部の事業全担当教員により構成され、横断的なカリキュラムの実施や内外ネットワークの構築
を行った。そのうち、政策・メディア研究科、環境情報学部、および総合政策学部所属の専任教員を中心
に事業運営委員会を組織し、学期中に月例会議を実施している。事業推進に関わる全般の決定を行い、
2010年度は7回、2011年度は9回開催された。学期初めには履修計画の確認、学期中は学習状況、学期
末では単位・サティフィケートの認定を行い、授業調査、外部評価委員(後述)、学生からの意見を取り入
れ、カリキュラムの改善も実施した。
また、事業担当教員、学事、研究支援担当によって構成される事務局を運営委員会の下に設置した。
学期中に毎週定例会議が開催され、事業計画、実施計画、予算実施、広報と学生リクルート、学習支援
など実務を担う体制となっている。
さらに事業の推進と成果に対する評価を中立的に行うため外部評価委員会を設置しており、年一回評
価委員会を開いた。これまで 2011 年 3 月 2 日と 2012 年 2 月 27 日に開催した。外部評価委員会での指
摘を受け、次項に示す育成システムの改善を行っている。
2) 外部評価に基づくシステムの改善
過去 2 回の外部評価委員会において、イノベーション概念の明確化やリーダー育成という観点からのカ
リキュラム不足改善、学生に対する経済支援の拡充について指摘がなされた。これらに対応する形で、新
たに環境イノベータ(EI)セミナーを定期的に開催し、イノベーションに関する分野を超えた議論、社会で
求められているリーダー像の理解とキャリアパスに向けた現場からの外部講師の招聘などを行うことを決
定した。さらに、本セミナーの参加・運営を自主的に行う学生を EI コースアシスタントとして雇用することに
よって経済支援の一環としても機能させる。これまでに 2012 年 6 月 13・14 日、7 月 25 日、10 月 4 日に本
セミナーを開催した。
3) 被育成者へのアンケートに基づくシステムの改善
授業調査をアンケート形式で行っており、講義内容や英語化に関する育成対象者の意見を定期的に
収集し、育成システムの改善に役立てている。例えば講義の英語化に対し、ほとんどの留学生がたいへ
んありがたいと感じている一方、日本人学生からは以下のような意見が出された。
 日本語であればもう尐し濃い内容が聞けるのではと感じる。
 ほとんどの学生は英語の必要性を感じているが、英語の授業により専門性が疎かにならないか不安
である。
 英語授業は有意義だが日本語のサポートが必要。数尐ない留学生に合わせることにより、ほとんど
の日本人学生の理解度が低下しているのは事実。
 ネイティブでない先生の授業は日本人でも留学生でも理解度が低くなりがち。
これを受け、英語/日本語対応授業の実施要領を作成し、日英両方による授業参考資料の準備など、
担当教員に協力を依頼した。
20
4) 実施体制の状況
事業担当教員、学事、研究支援担当によって構成される事務局、政策・メディア研究科、環境情報学部、
総合政策学部に所属する事業従事者によって構成される運営委員会、他研究科教員を含む全事業従
事者が参加する事業推進委員会、そして外部有識者で構成される評価委員会による体制を構築した。こ
の分担・協力体制のもとで、学内、国内、国際という階層的育成システムを構築し、事業を効率的かつ効
果的に推進できた。
学内においては、政策・メディア研究科の運営体制のもとで年 2 回(春 I 期、秋 II 期)入学試験を行った。
日本語・英語、国内・海外問わず出願可能なため、学生のニーズに柔軟に対応でき、多様な学生を受け
入れることができた。育成対象者に対して、学期はじめに履修計画、学期中には活動報告と活動計画を
提出させ、PDCA サイクルによるきめ細かな学習指導の体制を構築し、順調に機能している。
国内では、これまで企業、NPO、研究機関、地方自治体を含む 20 以上の団体と協力関係を結んだ。こ
の協力関係は学生の就職にも効果をもたらした。横浜市、太田市、富士吉田市などと連携し、修士・博士
研究の課題設定と社会実践を進めている。東北の震災地域において大学、自治体、NPO、企業とネット
ワークを構築し、復興を通したリーダー育成に力を入れた。
国際では、国際組織、海外大学との関係を構築または強化し、本事業の国際的認知度の向上に努め
た。2010 年 10 月に、本事業をベースに本学先導研究センターの下に気候変動適応研究センター
(RCCCA)を設置し、拠点体制を整った。同センターは UNEP アジア太平洋地域気候変動ネットワーク
(APAN)に参加し、APAN の北東アジア地域ノードに選ばれた。2011 年 3 月 2 日、2012 年 3 月 9-12 日
に APAN 運営委員会に参加し、同時期に開催された APAN FORUM にて発表、展示を行った。
本事業のプログラムにおいて一年基本コース、修士コース、博士コースはそれぞれ対応する学生を想
定し、それに合わせたサティフィケート条件を設けた。修士課程の卒業生がサティフィケートを取得するた
めには修士学位より 4 単位多く取る必要があり、インターンシップとフィールドワークを必修とした。学生の
サティフィケート取得意欲を高めるために CA 制度を創設し、定期的にセミナーを開催し、育成対象者と
事業従事者との密なコミュニケーションを通して環境リーダー、環境イノベータのアイデンティティの醸成
に努めた。
(2) 留学生受入措置の内容
留学生の数を確保するため、国際センター、国際コース、人材育成事業間の留学生募集の連携体制を
構築した。インドネシア・リンケージプログラムと復旦大学、延世大学におけるダブルディグリープログラム
を利用した。また外務省無償人材育成事業(JDS)に参加し、修士 2 年コースの留学生の増加に力を入れ
た。さらに海外大学、留学生派遣機関、国内の日本語学校を訪問し、説明会を開き、プログラムの周知と
学生のリクルートを行った。これら広報により 2012 年度 I 期入学試験において、国内・国外から出願者数
の増加がみられた。
本学が提供する未来創造奨学金、文部科学省の国費奨学金、民間奨学金などの情報と申請方法を、
コース学生へホームページを通して告知すると共に、志願者にも早い段階で提供できる体制を目指して
いる。英語による国際プログラムに限定する奨学金として、アジア開発銀行と日本政府が運営する奨学金
(ADB-JSP)について、アジア開発銀行の担当者のレビューを受けた。現在、選定結果を待っている状況
である。また、世界銀行と日本政府が運営する奨学金(JJ/WBGSP)の推薦対象大学に慶應義塾大学が
加えられた。これは本事業の広報に大きく役立ち、アジア・アフリカ地域から多数の問合せが寄せられて
21
いる。基本コースに留学生を受け入れるため学費面の支援が必要であった。そのために独自のネットワ
ークで企業から特別寄付金を集め、基本コースの留学生の学費の充足に努力した。また中国成都都市
設計院と協定を結び、中国側が全額を負担する特別短期留学生を派遣する合意に至り、これから該当者
を選抜する。
育成プログラムの授業科目は原則、英語で行うことにした。講義資料は日本語、英語両方用意する方
針を取った。年度前に授業概要、学期前に全 15 回の授業シラバスを日英で整備し、Web 上で公開した。
学生はそれをもとに履修計画を作成し、学習を進めることができた。本事業の対象科目は合計 61 科目あ
り、そのうち 45 科目が英語、もしくは履修する学生の状況に応じて日本語、英語両方で対応することにな
っている。
(3)所要経費の使途
1) 全体経費
本プログラムの経費額は 2010 年度 67,882,219 円、2011 年度 62,243,984 円、2012 年度 62,290,116 円で
ある。これに対して被育成者として受け入れた学生数は、2010 年度修士 10 名(うち留学生 4 名)と博士 2
名(うち留学生 1 名)、2011 年度は修士 39 名(うち留学生 12 名)、博士 11 名(うち留学生 5 名)、基本 4
名、2012 年度は修士 22 名(うち留学生 11 名)、博士 1 名(留学生 0 名)、基本 6 名となっている。
2) 人件費
本プログラムにおいて雇用した教員・スタッフの内訳は以下の通りである。
特任教授:プログラムの企画立案と運営の業務に従事。特に、国際的な教育カリキュラム開発、プログラム
にかかる国際協力ネットワーク開発を担当。
特任准教授:プログラムの企画立案と運営の業務に従事。特に、フィールドワーク及び実験教育教材の
開発を担当。
特任講師:プログラムの企画立案と運営の業務に従事。特に、プログラムにかかる広報、国際連携補佐を
担当。
特任助教:プログラムの企画立案と運営の業務に従事。特に、事業統括補佐を担当。
研究員:プログラムの企画立案と運営の補佐業務に従事。
派遣職員:広報・教務・プロジェクトコーディネートにかかる補佐業務、契約・調達・経理・物品管理にかか
る補佐業務に従事。
臨時職員:広報・教務・プロジェクトコーディネートにかかる補佐業務、契約・調達・経理・物品管理にかか
る補佐業務に従事。
年度
役職
人数
平成 22 年度
特任教授
1名
特任准教授
1名
特任講師
2名
特任助教
1名
臨時職員
2名
22
人件費総額
10,006,414 円
年度
役職
人数
平成 23 年度
特任教授
1名
特任准教授
1名
特任講師
2名
派遣職員
2名
臨時職員
9名
人件費総額
23,069,265 円
年度
役職
人数
平成 24 年度
特任教授
2名
特任准教授
1名
特任講師
1名
特任助教
1名
研究員
1名
派遣職員
2名
臨時職員
1名
人件費総額
27,480,408 円(見込)
3)主な設備備品費
本プログラムにおいて整備した主な設備備品および使途は以下の通りである。
・太陽光発電システム(1 式)
¥3,996,363- (H22 購入)
太陽電池モジュール(SF85-RT-A:60 枚)、パワーコンディショナー(SPC5502:1 台)、太陽電池用架
台(ZAM:一式)、屋根用ハゼ掴み金具(一式)、東芝製 HEMS(FEMINITY:1 台)、3 回路用接続箱
(SSB0301:1 台)
「環境測定演習」及び「地域創造演習」において、太陽光発電などの自然エネルギー技術を学ぶと共に、
実際の運用を通して、環境リーダー育成拠点事業が掲げる「気候変動に対する緩和と適合」を実践する
事を眼目として導入した。
・太陽光発電データ収集装置(1 式)
¥1,173,900- (H22 購入)
PV モニタリングシステム(I/O View:一式)、直流電源計測器内蔵接続箱(1 台)、配線工事
太陽光発電システムは、発電パネルを屋根上に単純に設置するのではなく、屋根方位に 4 面ごとにユ
ニットを形成した。一般家庭用計測システムであれば総発電量を計測すれば良いが、教育目的を達成す
るため 4 面それぞれの発電量を計測し保存する仕様のシステムを導入した。
・携帯型分光計(MS-720:1 台)
¥1,134,000- (H22 購入)
「環境測定演習」において、環境化学実験に使用するために整備した。
・サーバーシステム(Z800/CT Workstation)(1 台)
¥973,220- (H22 購入)
「地域創造演習システム」を実行するためのサーバ計算機である。本サーバ上に地域創造演習システム
をインストールし、「地域創造演習」の実験・実習、および「環境測定演習」の実験を行うために導入した。
・紫外線可視分光光度計(UVmini-1240:1 個)
¥606,375- (H22 購入)
23
「環境測定演習」において、環境化学実験に使用するために整備した。
・バーティクルカウンタ-(6chM1158B42-550P:1 個)
¥557,550- (H22 購入)
「環境測定演習」において、大気成分の観測を実施し、環境影響評価方法について実験・演習を実施
するために整備した。
(4)情報発信
1)一般向け広報(留学生向けの広報に関しては、4(1)育成対象者の募集・選定を参照)

商用ベースの外部広報ページ「リクルート大学院.net
(http://www.keikotomanabu.net/college/0001806619/0001806619.html)」および「日経大学院ナビ
(http://campus.nikkei.co.jp/c1/2060202.html)」へEIコース広報を掲載した(2011年4月1日から)。公
開から1ヶ月間の閲覧数は約300件。

本プログラムのウェブサイトデザインを刷新して公開した(2011年4月28日からhttp://ei.sfc.keio.ac.jp/)。
シラバス、プロジェクト研究成果等を随時更新し公開している。

EIコース紹介のビデオクリップをEIコースホームページにて公開した。(2011年5月17日
http://ei.sfc.keio.ac.jp/images/stories/ei/video/ei_pr_jpn.m4v)。外部サイトとEIコースホームページの
連携により、広報の強化を推進している。

本事業の参加教員が中心となって、SFC Journal Vol.11 に特集「気候変動と環境の新しいパラダイ
ム」を組み、2011 年 9 月に刊行された。同特集は秋学期の授業で参考教材として利用された。

アジアメガシティ大学セミナー(於:中国・清華大学)においてEI特別セッションを開催した(2011年9
月2-6日)

EIコースが取り組む課題「気候変動の緩和と適応」について、これまでの取り組みと成果をまとめた
報告書を作成した。ホームページで公開したほか、環境リーダープログラム採択他16大学、および
国外15機関に送付した(2011年10月1日)。

インド都市計画学会(於:インド・マイソール大学)において、EI コースの紹介を行った(2012 年 1 月
5-7 日)

2012 Environment and Sustainable Development Education Symposium and the 9th China BELL
Annual Conference(於:中国・ハルビン師範大学)において、EI コースの紹介を行った(2012 年 7 月
29 日)

環境ワークショップ「気候変動リスクにおけるグリーン生産と低炭素経済」(於:中国・南京)において、
EI コースの紹介を行った(2012 年 9 月 12 日)
2)シンポジウム開催

慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスが主催する「オープン・リサーチ・フォーラム(於:東京ミッドタウン)
において、EIコースの取り組み、学生による研究成果を発表した(2011年11月22・23日)。

第17回気候変動枠組条約締約国会議(COP17)においてブース出展を行った(2011年12月1日)。こ
れまでの取り組みと成果をポスターで紹介すると共に、OECC、地球環境センター(GEC)と共同で
サイドイベントを企画・実施し、国際機関、NGOとの連携を図った。

国連環境計画のアジア太平洋気候変動適応ネットワーク(APAN)の地域ノードとなる申請を5月に行
い、8月2日に承認された。それを受け、慶應義塾大学にて本事業の拠点として気候変動適応研究
24
センター(RCCCA)を設置し、11月に承認された。12月16日の国際シンポジウムでRCCCA発足式を
開いた。これより本事業の拠点形成が大きく前進した。

環境人材育成研究交流大会・アジア環境人材育成シンポジウムを湘南藤沢キャンパスにおいて共
催すると共に、本事業に関するブース出展を行い、環境リーダープログラム採択校のほか環境人材
育成にかかる産学官各方面へ取り組みを紹介し,特に産業界との連携を図った(2012年3月12・13
日)。

バンコクで開かれたAPAN実行委員会ならびにAPAN Forum 2012に参加し、出展を行った。フォー
ラム参加者から本事業に大きな関心が寄せられた(2012年3月10-13日)。
(i)育成された人材による研究成果
【修了者の修士、博士論文の題目】
(2011 年度修了・修士 16 名)
日本・男:森林吸収量を増強するための市場的方法の活用の可能性と問題点及び今後の政策の方
向に関する研究
日本・男:アルゴリズミックにデザインすることの優位性に関する考察〜デザイン課題への応用経験
を通して〜
日本・男:アースシステム教育に基づいた社会科教育の提案
日本・男:海外におけるソーシャルビジネスへの個人出資者の属性及び阻害要因の抽出と提案
日本・女:中国内蒙古自治区科尓沁砂地内植林地における樹木成長に影響を与える立地要因の分
析
中国・男:大気汚染と低炭素対策の特徴を考えた低炭素取組の大気環境改善効果の評価―華菱
漣源製鉄所における CDQ 導入 CDM プロジェクトを事例に
日本・男:既存分譲集合住宅における省エネ改修の普及に向けた、改修阻害要因の解明
日本・女:観光地の環境対策における費用負担の研究:観光客の寄付による太陽光発電所建設・運
営プロジェクトを中心に
中国・女:中国における廃食用油回収システムの実態調査と改善提案
中国・女:Potential of biogass based sustainable energy supply for China Tianjin eco-city model from
the MRV perspective
中国・男:中国シャンハイ湿地のヨシ原復元のための水管理手法について
韓国・男:電気自動車普及の経済的効果
日本・男:スマートフォンを活用した地域観光サービスの開発と実験
日本・男:都市部における住宅向け太陽光発電ポテンシャル評価モデルの作成
日本・男:後発開発途上国における日本人渡航者の文化摩擦に関する研究—コンゴ民主共和国に
おける小学校運営プロジェクトの事例から—
日本・男:一般消費者における太陽光発電システム導入動機としての「防災対策」の意識の大きさ及
びこれを踏まえた太陽光発電普及の方策の提案
(2011 年度修了・博士 1 名)
タイ・女:The Development of a web integrated flood monitoring and alert system
25
(2012 年度春学期修了・修士 7 名)
日本・女:日本における分散型電源導入の必要性、可能性とその方法〜東日本大震災により発生し
た災害廃棄物のバイオマス利用について
アメリカ・女:Urban green space reduction and its connection to the rise in urban Black Kite (Milvus
migrans) aggression
日本・女:種の移入により放棄林が自然植生へと遷移する可能性
ヨルダン・女:Water scarcity in Jordan and adaptation strategies for children & youth
中国・女:都市生活用水危機に対するリスク管理の考察と評価—中国無錫市の事例を中心として—
イスラエル・男:Redefying decision making process of implementing renewable resources in small
rural communities
日本・男:東日本大震災後の意識・行動変化に適応した太陽光発電普及モデルの提案
(2012 年度秋学期修了見込み・修士 17 名)
韓国・女:日韓自治体間観光協力の研究
日本・男:東日本大震災における観光復興まちづくりについて〜宮城県気仙沼市を事例として〜
日本・男:フードセキュリティにおける食料価格指数の予測モデルの研究―ニューラルネットワークを
用いる予測システムの構築―
日本・女:大規模再開発における住宅地と緑地の変化
日本・女:被災による漁村集落のコミュニティーの変化
日本・男:BIM (Building Information Modeling) を使った可逆的なプロセスによる設計
日本・男:エチオピア・ティグレ州における、歴史的建造物および伝統建築技術の変容に関する研究
日本・男:BIM 環境解析のフィードバックによる建築形態生成の研究
イギリス・男:The impact of climate change induced sea level rise on Itsukushima Shrine
日本・男:太田市における太陽光発電システム導入による地域経済への波及効果
日本・男:災害建築施行における組織とリーダーシップに関する研究
モンゴル・女:Modern rural-urban migration in Mongolia
日本・男:新都市実現における選択決定と共有意識の関連性の考察と応用
日本・女:超高層マンションと周辺市街地の連続性(断絶性)についての空間分析
日本・女:セミ・セルフビルドによる地域住民との共働に関する研究と実践
日本・女:居住空間と水際の隣接関係とライフスタイルの関係—国際的な都市比較を通じて
日本・男:地域医療アクセスの視点による地域公共交通政策に関する研究
(2012 年度春学期修了・博士 1 名)
モンゴル・女:Participatory and geospatial approaches for ecotourism development planning in the
Biger City of Gobi-Altai province, Mongolia
(2012 年度秋学期修了見込み・博士 3 名)
日本・女:Study on the urbanity and heritage in Ethiopia deterioration of historical distric and housing
conditions
26
日本・男:自動車の省エネルギー化に資する運転支援システムに関する研究
チュニジア・男:Methodology for automatic detection and analysis of shoreline change
【基本コースの研究題目】
(2012 年度春学期修了:4 名)
インドネシア・男:Assessing vulnerability to access food in the level of farmer household: A study of
Jepara Regency, Indonesia
中国・女:The localization of United Nations assistance-The case of Wenchuan Earthquake in China.
インドネシア・女:Age-friendly city concept towards environmental insecurity in Makassar city
インドネシア・女:Community adaptation to climate change: A study Merawu subwatershed, Serayu
Watershed
(2012 年度秋学期修了見込み:2 名)
中国・女:A study on NGO's participation in public service---Case study of care-service-at-home for
the aged in Pudong District of Shanghai
中国・女:Political risk of China’s M&A in USA from an international political economic perspective
以下では総件数と主要な成果のみ記載した。
【主要雑誌への研究成果発表】(査読付き 16 件(査読中 1 件を含む)、査読なし 3 件)
【著書】(1 件)
【国際会議などでの発表実績】(47 件)
【国内会議などでの発表実績】
(12 件)
【受賞等】(3 件)
(査読付き論文 16 件(査読中 1 件を含む))
板川暢、一ノ瀬友博、片桐由希子、大澤啓志、石川幹子:「東京湾沿岸部埋立地における緑被分布
とバッタ類の生息分布との関係について」,ランドスケープ研究, 75(5),621-624,(2012).
大場章弘、厳網林:「砂漠植林管理のための WebGIS ツールの開発」,KEIO SFC JOURNAL,
11(1),83-98,(2011).
小木津武樹、大前学:「周辺交通状態を考慮した進行方向速度制御の省エネルギー効果に関する
研究」、自動車技術会論文集,43(2),561-566,(2012).
小木津武樹、大前学、清水浩:「自動車の自動運転における管制システムを介した交差点走行制御
に関する研究」,自動車技術会論文集,41(6),1273-1278, (2010).
小木津武樹、大前学、清水浩:「車車間通信ネットワークと Moving Base RTK を利用した隊列走行制
御に関する研究」,自動車技術会論文集,43(4),(2012).
小木津武樹、奥山美緒、大前学、清水浩:「複数車両のセンサ情報の重なりを利用した間接的な車
両相対位置検出に関する研究」,自動車技術会論文集,43(4),(2012).
Doko, T., Chen, W., and Ichinose, T.: ―Applicability of a predictive distributional model for the
distribution of the Asiatic black bear (Ursus thibetanus japonicus) to a local population tin the
Tanzawa region of Japan‖,Papers on Environmental Information Science, 25, 215-220, (2011).
Doko, T., Fukui, H., Kooiman, A., Toxopeus, A. G., Ichinose, T., Chen, W., and Skidmore, A. K.:
―Identifying habitat patches and potential ecological corridors for remnant Asiatic black bear (Ursus
thibetanus japonicus) populations in Japan‖,Ecological Modelling, 222, 748-761, (2011).
Limlahapun, P. and Fukui, H.: ―Flood monitoring and early warning system: Integrating object
extraction tool on web-based‖, SICE Journal of Control, Measurment, and System Integration, 3(6),
27
476-483, (2010).
Limlahapun, P. and Fukui, H.: ―Soil erosion risk assessment using spatial analysis and TRMM daily
rainfall‖, KEIO SFC JOURNAL, 11(1), 45-62, (2011).
Bouchahma, M., Yan, W., and Ouessar, M.: ―Island coastline change detection based on image
processing and remote sensing‖, Computer and Information Science, 5(3), 27-36, (2012).
Okazaki, R.: ―A study on the formation of an imperial city in Tigray, Ethiopia, at the turn of the 20th
century‖, Journal of Architectural Institute of Japan, (under review).
Suvdantsetseg, B., Fukui, H., and Oe, M.: ―Evaluation of Ecotourism resources through Participatory
Geo-spatial approach: A case of the Biger City, Mongolia‖, ASEAN Journal on Hospitality and
Tourism, 10(2), (2011).
Suvdantsetseg, B., Fukui, H., Yan, W., Javzmaa, L., and Purevdorj, G.:―Tavan Els Kidney Sanatorium
in Western Mongolia‖, The Journal of the Japanese Association of Balneology,Climatology and
Physical Medicine, 75(2), 138-144, (2012).
Suvdantsetseg, B., Fukui, H., and Renchin, T.:―Ecotourism planning with the participation of local
people in Biger City, Mongolia‖, South Asian Journal for Tourism & Heritage, 5(1), 17-34, (2012).
Zang, G., and Feng, Y.: China’s UN diplomacy 1971-2011, Strategic Analysis, 35(6), 973-981, (2011).
(ⅱ)育成システム構築に関する成果
以下では総件数と主要な成果のみ記載した。
【主要雑誌への研究成果発表】(査読付き 22 件、査読なし 30 件)
【国際会議などでの発表実績】
(34 件)
【国内会議などでの発表実績】
(25 件)
【受賞等】
(6 件)
【特許】
(取得済み 3 件、申請中 8 件)
(査読付き論文 22 件)
厳網林、一ノ瀬友博、丹治三則:「緩和と適応の統合―気候変動と環境の新しいパラダイム」,KEIO
SFC JOURNAL,11(1),69-82,(2011).
小林博人:「環境デザインの実践と研究教育:その目指す方向と可能性とは」,KEIO SFC JOURNAL,
11(1),55-67,(2011).
中島直人:「都市計画事業家・根岸情治の履歴と業績に関する研究」, 都市計画論文集 ,46,
283-288,(2011).
浜中裕徳、渡邉正孝:「気候変動の緩和と適応への取り組みの国際的動向」,KEIO SFC JOURNAL,
11(1),9-16,(2011).
松原弘典:「Y house」,日本建築学会作品選集 2011,日本建築学会.
山下良平、一ノ瀬友博:「合意形成の特性と限界に着目した過疎地型地域経営モデルに関する事
例的研究-石川県能登町「春蘭の里」の取り組みから-」, 農村計画学会誌 ,30(3),436-442,
(2011).
Eda, M., Koike, H., Kuro-o, M., Mihara, S., Hasegawa, H., and Higuchi, H.: ―Inferring the ancient
population structure of the vulnerable albatross Phoebastria albatrus, combining ancient DNA,
stable isotope, and morphometric analyses of archaeological samples‖,Conservation Genetics, 13,
143-151, (2012).
Ellwood, E. R., Diez, J. M., Ibanez, I., Primack, R. B., Kobori, H., Higuchi, H., and Silander, J.
A.:―Disentangling the paradox of insect phenology: are temporal trends reflecting the response to
warming?‖,Oecologia, 168, 1161-1171, (2012).
Ichinose, T.:―Reconstruction of transportation and environmental infrastructure in rural areas‖. IATSS
Research, (in press).
Itabashi, Y., Sasaki, S., and Kiyoki, Y.: ―Cross-cultural Image Computing with Multiple Color-Space
Transformation‖, Proceedings of the 13th Industrial Engineering Seminar(IES 2011), E-H202-2, 8
pages, Surabaya, Indonesia, (October, 2011).
Katayama, N., Amano, T., Fujita, G., and Higuchi, H.: ―Spatial overlap between the intermediate egret
Egretta intermedia and aquatic prey at two spatiotemporal scales in a rice landscape‖,Zoological
Studies, (in press).
28
Kiyoki, Y.: ―Imagination-based image search‖, National Electronic and Computing Technology Center
Annual Conference and Exibition (NECTEC-ACE 2011), Bangkok, Thai, 2 pages, (September,
2011).
Kiyoki, Y., Suhardijanto, T., Jaakkola, H., and Heimburger, A.: ―Context modelling and cross-cultural
communication‖,Information Modelling and Knowledge Bases, IOS Press, XXIII, 20 pages, (2012).
Miyasaka, T., Le, Q.B., Okuro, T., Zhao, X., Scholz, R.W., and Takeuchi, K.:―An agent-based model
for assessing effects of a Chinese PES program on land-use change along with livelihood dynamics,
and land degradation and restoration‖,Proceedings of the IEMSs 6th Biennial Meeting: International
Congress on Environmental Modelling and Software (IEMSs 2012), International Environmental
Modelling and Software Society, Leipzig, Germany, (July, 2012) (accepted).
Mori, M., Sasaki, S., and Kiyoki, Y.: ―A semantically related information-extraction system of living
things by spatial, temporal and color analyzer‖,Proceedings of the 13th Industrial Engineering
Seminar(IES 2011), E-H202-2, 8 pages, Surabaya, Indonesia, (October, 2011).
Omae, M., Honma, N., and Usami, K.:―Flexible and energy-saving platooning control using a
two-layer controller‖, International Journal of Intelligent Transportation Systems Research, 10(3),
(2012).
Sasaki, S., and Kiyoki, Y.: ―Cross-cultural database system for textile design‖, National Electronic
and Computing Technology Center Annual Conference and Exibition (NECTEC-ACE 2011),
Bangkok, Thai, 2 pages, (September, 2011).
Thiesmeyer, L.:―China's environmental policies and its Southeast Asian neighbors‖, Journal of Asian
Public Policy, (in press).
Thiesmeyer, L.:―The 12th five year plan of China and its implications for development in the region‖,
Journal of Asian Public Policy (JAPP) Special Issue, (in press).
Toyoshima, Y., Sasaki, S., and Kiyoki, Y.: ―A Cross-cultural meaning recognition system for sign-logo
by color-shape-based similarity computations of images‖,Proceedings of the 13th Industrial
Engineering Seminar(IES 2011), E-J105-2, 8 pages, Surabaya, Indonesia, (October, 2011).
Yin, D., Omae, M., Shimizu, H., Hori, Y.:―Active stability control strategy base on maximum
transmissible torque estimation‖, Journal of Automotive Safety and Energy,2(1), (2011).
Zacharias, John., Zhang, T., and Nakajima, N.:―Tokyo Station City: The railway station as urban
place‖, Urban Design International, 16(4), (2011).
4.育成プログラムについて
(1) 育成対象者の募集・選定
1) 育成対象者の選考方法・結果
政策・メディア研究科の入試制度を適用している。修士課程および博士課程の志願票に EI コースを希
望するチェック項目を設けた。政策・メディア研究科合格後、EI コース履修の可否を審査し、選抜を行う。
2011 年 4 月、大学院政策・メディア研究科の既設修士・博士コースからの編入を募集し、春学期より修
士 1 年次後期へ 6 名、修士 2 年次前期へ 7 名、修士 2 年次後期へ 4 名、博士 1 年次後期へ 1 名、2 年
次後期へ 1 名、4 年次後期へ 1 名、5 年次前期へ 1 名が編入した。また 9 月にも既設コースからの編入を
募集し、秋学期より 2 名が博士 1 年次後期、2 名が博士 2 年次前期、1 名が 2 年次後期に編入した。
2011 年度 I 期入試(1 次試験(小論文):6 月 18 日、2 次試験(面接):7 月 9 日、2011 年 9 月入学また
は 2012 年 4 月入学生対象)を実施し、修士コースに 6 名(うち留学生 4 名)、博士コースに 1 名が入学し
た。
2011 年度 II 期入試(1次試験:11 月 5 日、2 次試験 11 月 26 日、2012 年 4 月入学または 2012 年 9 月
入学生対象)を実施し、修士コースでは出願 20 名のうち合格 13 名(うち留学生 3 名)、博士コースでは出
願 2 名のうち合格 2 名であった。
2012 年度 I 期入試(1 次試験:6 月 16 日、2 次試験:7 月 14 日、2012 年 9 月入学または 2013 年 4 月
入学生対象)を実施し、修士コースでは出願 26 名のうち合格 21 名(うち留学生 14 名)、博士コースでは
出願1名のうち合格 1 名であった。
29
今後、2012 年度 II 期入試(1 次試験:11 月 5 日、2 次試験:11 月 26 日、2013 年 4 月入学または 2013
年 9 月入学生対象)を実施する予定である。
インドネシア・リンケージプログラムや中国・復旦大学、韓国・延世大学等の協定校とのダブルディグリー
交換留学生を対象とする1年コース(基本コース)に、2011 年秋学期に中国から 1 名とインドネシアから 3
名、2012 年度春学期に中国から 2 名が入学した。
2012 年1月 25・26 日、ジョグジャカルタ、ジャカルタでインドネシア・リンケージプログラム対象学生にコ
ース説明会を開き、興味をもった学生 19 名を面接した。2012 年 2 月末に 8 名の出願があり、2012 年 4
月に 7 名の合格を発表(うち EI のみ希望 3 名、EI と国際コース希望 4 名)、そのうち 4 名が 2012 年 9 月
に入学した。
2) 途上国からの留学生確保の方法
海外の大学や研究機関を訪問し、留学生確保に向けた EI コースの広報を実施している。これまでに行
った海外広報は以下の通り。

2011 年 7 月 13 日:インドネシア大学気候変動研究センター地理学部訪問、ゲスト講義および EI コ
ース説明会を実施

2011 年 7 月 14 日:インドネシア科学院訪問、EI コース説明会を実施

2011 年 7 月 15 日:インドネシア・パジャジャラン大学訪問、EI コース説明会を実施

2011 年 7 月 22 日 : タ イ ・ KMUTT / JGSEE ( The Joint Graduate School of Energy and
Environment/King Mongkut's University of Technology Thonburi)訪問、EI コース説明会を実施

2012 年 1 月 22-26 日:インドネシア・ガジャマダ大学、バンドン工科大学訪問、基本コースを志望す
る学生の面接を実施

2012 年 3 月 5 日:フィリピン大学(SEARCA)、東南アジア農学系大学院中堅教員ワークショップに
て EI コースを紹介

2012 年 4 月 21 日:上海留学港(留学派遣センター)にて EI コース説明会を実施

2012 年 8 月 4 日:上海の日本留学フェアにて EI コース説明会を実施

2012 年 8 月 17 日:香港の日本留学フェアにて EI コース説明会を実施

2012 年 9 月 18、19 日:ヴィエンチャン(ラオス)の日本留学フェアにて EI コース説明会を実施
一方、正式な MOU の締結も進めており、留学生を受け入れる体制を整えている。これまでに、中国の
成都都市計画設計院、チュニジアのメデナイン乾燥地域研究所、タイのアジア工科大学、SEARCA
(Southeast Asian Regional Center for Graduate Study and Research in Agriculture)と MOU を締結した。
また、国連大学を中心とした持続可能性教育研究大学院ネットワーク Pro.PERS.net にも加盟を申請し、
ネットワークの拡大を図っている。
さらに国外だけでなく、日本の大学院進学を目指して国内の日本語学校で学んでいる留学生を対象に
した広報活動も行っている。これまでに実施した日本語学校訪問は以下の通り。

2011 年 6 月 13 日:東京都・神奈川県内の日本語学校 171 校に EI コース広報資料を送付

2012 年 3 月 23 日:JET 日本語学校訪問

2012 年 4 月 16 日:フジ国際外語学院の新宿校、板橋校、早稲田校にて EI コース説明会を実施(合
計 90 名参加)

2012 年4月23日:霞山会東亜学院にて EI コース説明会を実施(40 名参加)
30

2012 年 5 月 11 日:千駄ヶ谷日本語教育研究所付属日本語学校にて EI コース説明会を実施(60
名参加)

2012 年 5 月 20 日:東京日本語教育センターにて EI コース説明会を実施(15 名参加)
(2) 科目及び育成従事者
1) 修士コース
長期 2 年修士コースでは、学生が個益・公益の視点から気候変動の緩和・適応策を実践的に研究し、
修士論文または作品を作成する。修士コースのカリキュラムは全部で 61 科目あり、環境ビジネス、環境計
画/政策、環境デザイン、社会起業の関連科目で構成されている。しかし、カリキュラムには領域の区分
がなく、途上国のニーズ、学生の関心に応じて自由に組み合わせることができる。外務省無償人材育成
事業(JDS)の対応にこの特色が活かされ、留学生を受け入れる際、要望された様々なニーズに対して取
り組みの方針を決めることができた。これまでに 71 名を受け入れ(うち 27 名が留学生)、2012 年度末まで
に 40 人(うち留学生は 12 名)が修了する予定である。
2) 博士コース
長期 3 年博士コースは学位研究を進めることを最優先する一方、修了後のキャリアにつながるように研
究対象国の研究課題に関わる日本国内と本国のネットワークに参加させ、研究指導、論文作成、現地協
力体制の構築を支援した。この体制はモンゴル、チュニジア、エチオピア、ミャンマー、タイ、中国からの
博士留学生に適用している。例として、チュニジア乾燥地研究所との間に MOU を締結した結果、博士
学生の共同指導、共同論文発表を行うことができた。モンゴル大学との間にも共同研究課題があり、博士
学生の指導において協力体制を構築した。これまでに 14 名を受け入れ(うち留学生は 6 名)、2012 年度
末までに 5 名(うち留学生は 3 名)が修了する予定である。
3) 基本コース
1 年基本コースは原則として、ダブルディグリー・交換留学の協定校の学生を対象とする。基本コースは
修士コースの一部であり、特別な授業科目を設けていない。履修者には 1)インドネシア・リンケージプロ
グラムで来日した学生、2)復旦大学、延世大学からのダブルディグリー学生、3)特別短期留学生の 3 種
類を想定している。1)は本国で一年間、本コースで一年間過ごすことになる。日本滞在中に 10 単位以上
の授業科目履修と修士論文作成を行う。彼らは本国を対象に修士論文を作成するため、本事業ではそ
のための資料収集とフィールドワークを支援する。2)はダブルディグリー協定の元で半年のみ来日する学
生である。帰国後 e 科目や遠隔授業等を履修し、来日して修士最終試験を受けることになる。3)は本学
大学院に共通する制度だが、政策・メディア研究科ではまだ適用された事例はなかった。しかし、中国の
成都都市設計院から 1 年のトレーニングを希望する声があったため、同設計院と MOU を交わし、毎年 1
〜2 名の基本コース学生を受け入れることにした。これまで 10 名を受け入れ、2012 年度末までに 6 名が
修了する予定である。
4)カリキュラムの設定コンセプト
カリキュラムは、緩和・適応を縦の目的軸に、個益・公益を横の手段軸においた 4 象限の形で組織化さ
れている
31
(http://ei.sfc.keio.ac.jp/index.php?option=com_content&view=article&id=176&catid=38&Item
id=53&lang=ja)。実践では、緩和・適応の問題はどれも個益・公益を備えたミックス型のアプローチを取
らなければないが、概念的にあえて区別するならば、上半分は長期的、広域的な緩和対策志向で、下半
分は緊急的、局地的な適応策を志向する。左はソーシャルアントレプレナーシップやベンチャーを含むビ
ジネス的手法で、右側は公平性を重視するポリシー的手法を重視する。
カリキュラムのコアは基礎科目と共通科目が占める。共通科目には環境測定演習、地域創造演習、フィ
ールドワーク、インターン、プロジェクト科目、修士・博士論文など、必修または選択必修の科目が含まれ
る。その外側には EI プログラムにかかわる基礎概念、基礎知識、先端技術、先端方法を置いている。学
生や教員が 1 つの領域に固定されないように、「概念構築」と「先端研究」は複数の領域にまたがって構
成されている。学生は違う領域の技術、知識、アプローチを学ぶことができる。
専門科目は 4 つの象限にそれぞれ配置し、社会起業、環境ビジネス、環境政策、環境デザインによって
構成されている。「社会起業」では、アントレプレナーシップを発揮して、プロジェクトや社会起業のビジネ
スモデルをデザインし、社会イノベーションを起こして個人や組織の利益になりながら、気候変動に適応
したスマート成長やスマートライフを構築する。「環境ビジネス」では、環境経済学の原理に基づいて、新
しい制度や新しいビジネスモデルをデザインし、グリーンテクノロジーのマネジメントを行い、低炭素社会
への移行を加速させる手法と効果を研究する。「環境計画・政策」では、空間的・社会的な調査・分析手
法を用いて、地域の自然システムや社会システムの脆弱性を評価し、気候変動リスクに対して高いレジリ
エンスのある内生的発展計画と政策を研究する。「環境デザイン」では、自然共生のコンセプトの下、低炭
素型で地球環境と調和のとれたビルディングやアーバンエリアを、建築作品として、街づくりの計画として
作成、提案する。
以上の 4 つの領域への授業科目は厳密に区分されたものではない。境界領域の科目を勉強し、街づく
りの社会起業家、都市計画と建築デザイン分野の高度プロフェショナルなど、多様な分野、部門で活躍
することが期待される。あるいは低炭素社会の観点から社会起業にアプローチすることも考えられる。
5)カリキュラムの整備状況
基礎科目は 6 科目(「環境測定演習」、「地域創造演習」、「概念構築 1」、「概念構築 2」、「先端研究 1」、
「先端研究 2」)、共通科目は 9 科目(「環境フィールドワーク」、「環境デザイン・フィールド・ワークショップ」、
「フィールドワーク A/B/C/D」、「インターンシップ A/B」、「環境デザイン特別演習 1」、「環境デザイン特別
演習 2」、「プロジェクト」、「修士プロジェクト」、「特別研究」)設置している。便宜上 4 つの領域に配置した
専門科目に関しては、社会起業領域に 8 科目(「先端研究(ケースメソッド)」、「社会起業とイノベーショ
ン」、「個益公益のデザイン」、「ソーシャルファイナンス」、「ソーシャルビジネスの商品開発とプロモーショ
ン」、「社会イノベーションとデザイン」、「ポリシーマネジメント(政策形成とソーシャルイノベーション)」、
「ベンチャー経営論」)、環境ビジネス領域に 12 科目(「環境ビジネスデザイン論」、「低炭素社会デザイン
演習 1」、「低炭素社会デザイン演習 2」、「低炭素社会設計論」、「エネルギー環境論」、「環境技術システ
ム論」、「地球環境技術論」、「エネルギー政策分析」、「International Environmental Problems」、「環境化
学特論」、「大気環境科学」、「Environmental Economic Policy」)、環境政策領域に 13 科目(「先端研究
(社会理論と開発)」、「デジタルアース論」、「地球システム」、「空間モデリング特論」、「地球環境法」、「宇
宙法」、「ポリシーマネジメント(開発とヒューマンセキュリティ)」、「開発とローカリズム」、「ランドスケープエ
コロジー」、「地球環境政策」、「持続的開発のためのアジア・太平洋イニシアティブ」、「Environmental
32
Law and Economy」、「地球環境資源学」)、環境デザイン領域に 13 科目(「応用環境デザイン(建築とラン
ドスケープのデザイン)」、「応用環境デザイン(都市環境のデザイン)」、「応用環境デザイン(グリーン・ア
ーキテクチャ・デザイン)」、「応用環境デザイン(総合)」、「ランドスケープデザイン」、「都市デザイン論」、
「環境の変遷」、「環境空間論」、「建築技術論」、「建築構成論」、「建築環境制御論」、「安全環境論」、
「サステナブル建築・都市特論」)設置している。上記科目の開講の有無や履修状況については、別途の
カリキュラム表を参照されたい。
6)インターンシップとフィールドワーク
本プログラムの修士課程ではインターンシップとフィールドワークの履修を必修としている。夏季休業期
間および春季休業期間中に特定期間集中科目としてインターンシップ A/B、フィールドワーク A/B/C/D,
環境フィールドワークを開講する。なお、フィールドワーク A/B/C/D の履修時や「プロジェクト科目」の活動
の一環としてフィールドワークを実施する際、旅費を支援している。また、フィールドワークやプロジェクト
科目で得た研究成果を論文として公表することを励行するため、英語原稿の校閲の補助、および査読誌
に刊行された論文の別刷代の補助を行っている。
インターンシップでは、インターン先での実際の業務経験を通じて、低炭素社会の構築に向けて、環境
技術の変革やビジネスの在り方、適応の政策や技術に関する理解を深めるなど、実践的に重要な視点を
獲得することをねらいとする。低炭素社会への移行に向けて活動する各分野の団体・機関と調整し、推薦
団体として受講学生にインターンシップ先を斡旋している。具体的には、IGES、OECC、一般社団法人イ
クレイ日本、三菱 UFJ モルガン・スタンレー証券株式会社、株式会社 PEAR カーボンオフセットイニシアテ
ィブ、有限会社クライメート・エキスパーツ、株式会社エイト日本技術、パシフィックコンサルタンツ株式会
社、社団法人アショカ・ジャパン、横浜市地球温暖化対策推進協議会、NPO 太陽光発電所ネットワーク、
財団法人環境情報センター、山形県鶴岡市役所、などを提供する。また学生自主開拓のインターン先も
対象とする。インターンシップ先のさらなる開拓のため、データベースの構築を図り、学生への情報提供を
行っている。2011 年度の夏季休業期間中に 10 名が OECC やパシフィックコンサルタンツなどにおいて、
2011 年度の春季休業期間中に 3 名が IGES やクライメート・エキスパーツなどにおいて、2012 年度の夏
季休業期間中には 6 名が三菱 UFJ モルガン・スタンレー証券株式会社や鶴岡市都市計画課などにおい
てインターンシップを実施した。
必修科目フィールドワークとして、夏季休業期間中に環境フィールドワークを富士吉田市において開講、
2011 年に 9 名、2012 年に 4 名の学生が参加した。また、フィールドワーク A/B/C/D を開講、エチオピア、
モンゴル、中国をはじめとするアジア・アフリカ諸国、または日本国内各地で正課としてフィールドワークが
行われた。2011 年度は 18 名、2012 年度は夏季に 7 名が実施し、春季にさらに 6 名が実施する予定であ
る。
本事業を実施している本学湘南藤沢キャンパスの特色であるプロジェクトベースの教育の実践として、3
月 11 日に発生した地震や津波、その後の原子力災害を通して今後起こりうる大きな環境変化への適応
や復興について実地での教育を行なうことを目的とした 3.11 プロジェクトを立ち上げ、フィールドワークを
実施した(https://keioqer.wordpress.com/)。このプロジェクトでは、大きな環境変化からの復興を中心的課
題におき取り組んでいる。具体的なプロジェクトとして気仙沼プロジェクトが立ち上げられ、プロジェクト科
目の一環として以下のフィールドワークが実施された。
 2011 年 4 月 11〜14 日、教員 4 名、学生 1 名がフィールドワークを行った。
33
 2011 年 5 月 13〜18 日、教員 3 名、学生 9 名がフィールドワークを行った。
 2011 年 6 月 17〜20 日、学生 4 名がフィールドワークを行った。
 2011 年 10 月 23〜25 日、取りまとめの報告会を気仙沼市において開催した。
 2012 年 2 月 25・26 日、気仙沼市を対象とする各大学のプロジェクト・コンソーシアム集会を開催した。
7)実習機材の整備状況
地域創造演習と環境測定演習において利用する「地域創造演習システム」を実行するためのサーバシ
ステム(Z800/CT Workstation)を整備した。地域創造演習システムは、メールによって画像やセンサデー
タの受信を行い、システムが持つ画像情報(葉画像、昆虫画像、および、その他の動植物画像)のうち類
似しているものの分析・検索を行う。この画像・センサデータ分析メカニズムを用いて、地域創造演習の実
験・実習において、動植物の育成状況収集の実習を行った。また、環境測定演習において、センサデー
タ収集・分析実験を行った。
環境測定演習実施のため下記の表の通りの実習機材を整備した。これら実習機材を使用し、比較的簡
易な環境測定・実験を通して、実際に環境データを取得し、環境負荷のメカニズムについて講義を行っ
た。また、環境対策の立案にあたって重要となる、環境データの科学的な理解と解析を講義した。
環境測定演習、および、地域創造演習において、太陽光発電などの自然エネルギー技術を学ぶと共
に、実際の運用を通して、環境リーダー育成拠点事業が掲げる「気候変動に対する緩和と適合」を実践
する事を眼目とし、太陽光発電システムを整備した。太陽光発電の運用においては、発電パネルを屋根
上に単純に設置するのではなく、屋根方位に 4 面ごとにユニットを形成し、それぞれの発電量をモニター
した。また、日照量を含む気象観測装置「自然環境センサネット(eKo システム)」によって、気象条件と設
置条件との関係から、効率的な設置方法、運用方法の考察にまで至る実践的な教育を実現した。
環境フィールドワーク実施のため下記の表の通りの実習機材を整備した。これら実習機材と環境測定演
習用に整備した実習機材を使用し、2011 年度は富士吉田市にて同市における再生可能エネルギー導
入の可能性を調査し、市の担当者に企画案を発表する環境フィールドワークを実施した。
34
(3) 育成対象者の到達度
環境イノベータ(修士)サティフィケートを、基礎科目 6 単位、共通科目 14 単位、専門科目 14 単位、合
計 34 単位を取得した場合に授与する。学生の履修状況はデータベースで管理し、必修科目の履修漏れ
が生じないようケアする体制を整えている。必修科目の履修状況を担当教員が確認した上で、最終的に
サティフィケートを授与する。1 年基本コース入学者に対しても、サティフィケート要件を整備した。滞在期
間中に基礎科目 4 単位以上、専門科目 4 単位以上、プロジェクト科目 2 単位以上取得した場合「環境イ
ノベータ基本コース証明書」を交付する。なお、大学院政策・メディア研究科修士課程には新設の EI コー
スのほか、3 つのプロフェッショナル育成コースが設置されている。サティフィケート要件を厳格に維持する
観点から、既存コースとの重複履修は認めず、2 つのサティフィケートを同時に取得することがない体制と
した。2011 年度修了者 16 名は中途受け入れだったため、サティフィケート取得者は 3 名のみだった。
また、PDCA サイクルに基づいてクオリティコントロールを試みている。年度始めに研究科独自の競争的
資金である森基金への申請を通じて研究計画指導を行い、フィールドワークやインターンを含め研究を
実際に進めていく。学生の学習進捗を学期ごとにきめ細かく把握するための制度として、博士学生に関し
ては既存の Black Wednesdays 制度を適用し、修士学生に関しては新たに報告する体制を整備した。報
告に基づいて改善点を洗い出し、次年度の研究計画に反映させる。
35
Ⅵ.今後の計画
1. 本プログラム終了時の達成目標について
基本コースと修士コースに関してはほぼ計画通りに進捗しており、被育成者の目標人数は達成できる見
込みである。一方、本事業は EI サティフィケートを取得するために高い条件を設定し、質の高い環境リー
ダーの輩出を目指しているため、修了者の全てが EI サティフィケートを取得できているわけではない。今
後、研究助成、フィールドワーク、インターンシップ、学会参加、国際発表などを奨励する育成システムと、
新たに導入した CA 制度や EI セミナーを活用し、サティフィケート取得者の増加を目指す。さらに、より質
の高いリーダー育成に向け、育成システムの一層の充実を図りたいと考えている。博士コースに関しては、
3 年目だけでみれば受入も修了も目標を下回る数になっている。今後リーディング大学院事業と連携して
広報・募集を行い、数の増加に全力で取り組む。
2. 本プログラム終了後の継続性・発展性について
事業終了後も環境イノベータプログラムを継続させるため、非常勤講師や特任教員に依頼する授業科
目を極力減らしている。留学生募集に関しては、国際連携の下、全キャンパス共同で実施する体制が整
えられている。そのため、環境イノベータプログラムに新たな出費はほとんど発生しない見込みである。
環境イノベータ育成拠点は UNEP/APAN の北東アジア地域ノードに選ばれ、気候変動対応のための人
材育成に関して、世界をリードすることができている。本事業終了後も UNEP/APAN の支援を受けて拠点
をさらに発展させ、参加機関との教育・研究での連携、情報共有、インターンシップの相互受け入れ、そ
して修了生の就業先の開拓と継続的支援を行っていく。また、すでにコースの広報と学生募集に関して
修了生から協力をもらっているが、さらなる修了生ネットワークの形成・強化を目的として、ソーシャルネッ
トワークシステムを利用した共有プラットフォームの準備も進めている。
気候変動適応に関しては、グローバル・アカデミックレベルにおいて多くの議論が重ねられてきているが、
現場の実践とは大きなギャップがある。先進国においても途上国においても新しい発展モデルへのパラ
ダイムシフトが起きており、そのために多くの環境リーダーを求めている。本事業の育成プログラムと育成
システムはそのギャップを埋め合わせる存在であり、その発展が期待されている。例えば、SEARCA から
は東南アジア農業系大学院ネットワークの中で起業家育成プログラムの設置に関する協力依頼がある。
また、IHDP/IRG プログラムの大学ネットワークとも気候変動リスク共同プログラム設置の動きがある。これ
らの動きを踏まえ、本事業の先導性を確固たるものにし、気候変動対応に関して世界をリードする拠点と
して築きあげていきたい。
36
別添 カリキュラム表
カリキュラム
コース
分類
分類
対象者
受講者
科目名
英
語
個別カリキュラム
国
留
内
学
生
生
(人数)
新規
基本
長期
コマ数
備
講師名
講
既存
開講期
間
(時間数)
○
2011/
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
秋学期
15コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
所属機関
役職
考
義
環境測定演習
地域創造演習
20 ( 20
人)/9(7
人)
○
概念構築(EG2)
先端研究(EG1)
先端研究(EG2)
環境フィールドワーク
フィールドワーク A/B/C/D
インターンシップ A/B
○
○
○
5(2 人)
/-(-人)
○
概念構築(EG1)
○
12(8 人)
/-(-人)
20 ( 13
人)/8(6
人)
26 ( 23
人 ) /11
(10 人)
2(2 人)
/-(-人)
8(6 人)
/-(-人)
38 ( 19
人)/8(4
人)
19 ( 12
人)/3(3
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
37
太田 志津子(2011)
行木 美弥(2012)
清木 康
関根 嘉香
白 迎玖
倉林 修一
大前 学
一ノ瀬 友博
是津 耕司
教授
准教授
教授
非常勤講師
特任准教授
専任講師
准教授
教授
非常勤講師
厳 網林
丹治 三則
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
東海大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
独立行政法人 情
報通信研究機構
慶應義塾大学
慶應義塾大学
古谷 友之
中島 直人
慶應義塾大学
慶應義塾大学
准教授
専任講師
池田 靖史
小林 光
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
教授
一ノ瀬 友博(2011)
朝日 克彦(2011)
未定(2012)
一ノ瀬 友博(2011)
土光 智子
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
特任講師
慶應義塾大学
横浜国立大学大
学院
教授
非常勤講師
各プログラム学習指
導
各プログラム学習指
導
各プログラム学習指
導
教授
専任講師
人)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
環境デザイン・フィールド・
ワークショップ
-(-人)
環境デザイン特別演習 1
3(1 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
○
1(1 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
○
環境デザイン特別演習 2
プロジェクト
(25 人)/
(9 人)
グローバル環境シ
ステム
○
プロジェクト
プロジェクト
(23 人)/
(7 人)
(2 人)/
(2 人)
環境と開発のジオ
インフォマティクス
開 発 ネッ トワ ーク
(JANP1)
○
○
○
○
分)
2011/
2012
秋学期
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
30コマ
(1コマ90
分)
30コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
秋学期
15コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
38
春学期
各プログラム学習指
導
未定
池田 靖史
小林 博人(2011)
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
教授
池田 靖史
小林 博人(2011)
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
教授
清水 浩
大前 学
茅 陽一
浜中 裕徳
渡邉 正孝
丹治 三則
太田 志津子(2011)
行木 美弥(2012)
小林 光
清水 浩
大前 学
茅 陽一
浜中 裕徳
渡邉 正孝
丹治 三則
太田 志津子(2011)
行木 美弥(2012)
小林 光
厳 網林
武山 政直
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
准教授
客員教授
特任教授
特任教授
専任講師
教授
准教授
教授
教授
准教授
客員教授
特任教授
特任教授
専任講師
教授
准教授
教授
教授
教授
厳 網林
武山 雅直
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
教授
梅垣 理郎
慶應義塾大学
教授
梅垣 理郎
慶應義塾大学
教授
プロジェクト
プロジェクト
プロジェクト
(5 人)/
(9 人)
(13 人)/
(7 人)
(2 人)/
(1 人)
Sustainable
Development
(JANP2)
環境とビジネスの
イノベーション
社会イノベータ・プ
ラットフォーム
○
(0 人)/
(0 人)
プロジェクト
(9 人)/
(6 人)
(10 人)/
(6 人)
○
○
ティースマイヤ.リン
野村 亨
バンバン.ルディアント
ボンジー.アラーナ
青木 節子
ティースマイヤ.リン
野村 亨
バンバン.ルディアント
ボンジー.アラーナ
青木 節子
一ノ瀬 友博
古谷 知之
慶應義塾大学
慶應義塾大学
和光大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
和光大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
教授
非常勤講師
非常勤講師
教授
教授
教授
非常勤講師
非常勤講師
教授
教授
准教授
○
2011/
2012
秋学期
15コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
一ノ瀬 友博
古谷 友之
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
准教授
玉村 雅敏
井上 英之
安井 秀行
慶應義塾大学
NPOETIC
NPO アスユエ
15コマ
(1コマ90
分)
玉村 雅敏
井上 英之
安井 秀行
慶應義塾大学
NPOETIC
NPO アスユエ
○
2011/
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
秋学期
15コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
飯盛
国領
神成
秋山
夏野
飯盛
国領
神成
秋山
夏野
小林
中島
日端
小林
中島
日端
池田
松原
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
准教授
特別招聘准教
授
非常勤講師
准教授
特別招聘准教
授
非常勤講師
准教授
教授
准教授
准教授
特別招聘教授
准教授
教授
准教授
准教授
特別招聘教授
教授
専任講師
名誉教授
教授
専任講師
名誉教授
教授
准教授
2011/
2012
秋学期
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
プラットフォームと
ビジネス
○
プロジェクト
○
15コマ
(1コマ90
分)
○
○
プロジェクト
○
2011/
2012
春学期
ア ーバ ンリ モデリ
ングデザイン
環境デザインの手
法開発とその支援
システム
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
39
義徳
二郎
淳司
美紀
剛
義徳
二郎
淳司
美紀
剛
博人
直人
康雄
博人
直人
康雄
靖史
弘典
○
プロジェクト
応用環境デザイン(グリー
ン・アーキテクチャ・デザイ
ン)
応用環境デザイン(総合)
(1 人)/
(1 人)
0(0 人)
/2(2 人)
ノ ー ベ ル コン ピ ュ
ーティング
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
0(0 人)
/-(-人)
○
14(6 人)
/-(-人)
○
○
応用環境デザイン(都市環
境のデザイン)
○
○
○
○
応用環境デザイン(建築と
ランドスケープのデザイン)
○
14(6 人)
/10 ( 8
人)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
秋学期
15コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
30コマ
(1コマ90
分)
30コマ
(1コマ90
分)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
40
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
30コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
秋学期
30コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
30コマ
(1コマ90
分)
30コマ
(1コマ90
分)
2011/
2012
春学期
30コマ
(1コマ90
分)
池田 靖史
松原 弘典
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
准教授
清木 康
倉林 修一
向井 国昭
有澤 誠(2011)
清木 康
倉林 修一
向井 国昭
有澤 誠(2011)
松原 弘典
ラドヴッチ.ダルコ(20
11)
池田 靖史
ラドヴィッチ.ダルコ(2
011)
中島 直人(2011)
神田 駿(2012)
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
専任講師
教授
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
専任講師
教授
名誉教授
准教授
教授
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
教授
慶應義塾大学
Massachusetts
Institute
of
Technology
慶應義塾大学
Massachusetts
Institute
of
Technology
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
オンサイト計画設
計事務所
慶應義塾大学
Massachusetts
Institute
of
Technology
慶應義塾大学
慶應義塾大学
専任講師
特別招聘教授
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
特別招聘教授
慶應義塾大学
慶應義塾大学
特任講師
教授
松原 弘典
神田 駿
小林 博人(2011)
中島 直人
小林 博人
戸田 知佐
(上記2名2011)
池田 靖史(2012)
神田 駿
池田 靖史
槇 文彦
(上記2名2011)
小林 博人
妹島 和世
(上記2名2012)
ガロウェイ.ウィリアム
ラドヴィッチ.ダルコ(2
012)
准教授
特別招聘教授
教授
専任講師
教授
非常勤講師
教授
特別招聘教授
教授
特別招聘教授
安全環境論
環境の変遷
環境空間論
建築環境制御論
建築技術論
5(3 人)
/5(1 人)
44 ( 12
人)/-(人)
22(9 人)
/24 ( 10
人)
20(7 人)
/24 ( 10
人)
14(5 人)
/19 ( 10
人)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
佐藤 慶一
東京大学社会科
学研究所
非常勤講師
中島 直人
慶應義塾大学
専任講師
山下 開(2011)
非常勤講師
2011/
2012
春学期
2011/
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
堀川 晋
株式会社日建設
計
オーヴ・アラップ・
マンド・パートナー
ズ・ ジ ャパ ン・ リミ
テッド
株式会社日建設
計
教授
非常勤講師
非常勤講師
陳 宇華(2012)
小林 博人
村上 勝英(2011)
20(7 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
○
39(9 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
○
35(8 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
○
サステナブル建築・都市特
論
-(-人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
○
先端研究(社会理論と開
発)
14(5 人)
/-(-人)
都市デザイン論
ランドスケープデザイン
宇宙法
デジタルアース論
18(4 人)
/10 ( 0
人)
7(4 人)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
41
非常勤講師
2011/
春学期
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
15コマ
(1コマ90
分)
山下 保博(2011)
松川 昌平(2012)
慶應義塾大学
株式会社日建設
計
新日鉄エンジニア
リング株式会社
株式会社アトリエ・
天工人(テクト)
慶應義塾大学
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
中島 直人
慶應義塾大学
専任講師
石川 幹子
東京大学大学院
工学系研究科 都
市工学専攻
慶應義塾大学
非常勤講師
慶應義塾大学
教授
和光大学
非常勤講師
2011/
2012
春学期
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
テ ィ ー スマ イヤ .リ ン
(2011)
バンバン.ルディアント
(2012)
青木 節子
慶應義塾大学
教授
厳 網林
慶應義塾大学
教授
松岡 祐一(2012)
建築構成論
非常勤講師
ラドヴィッチ.ダルコ
非常勤講師
専任講師
教授
地球環境法
2(1 人)
/-(-人)
ポリシーマネジメント(開発
とヒューマンセキュリティ)
ポリシーマネジメント(政策
形成とソーシャルイノベーシ
ョン)
開発とローカリズム
空間モデリング特論
17(3 人)
/14 ( 1
人)
-(-人)
11(2 人)
/15 ( 2
人)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
2012
春学期
○
○
○
○
○
○
2012
秋学期
○
7(4 人)
持続的開発のためのアジ
ア・太平洋イニシアティブ
-(-人)
ランドスケープエコロジー
1(1 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
5(4 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
地球環境政策
地球システム
Environmental
Economy
5(3 人)
Law
and
地球環境資源学
環境ビジネスデザイン論
低炭素社会デザイン演習 1
(人)/
(人)
○
○
○
○
○
(人)/
(人)
○
○
○
○
○
7(5 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
4(4 人)
/6(4 人)
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
2012
年秋学
期
2011/
2012
春学期
○
○
○
○
○
42
○
○
○
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011
春学期
2011/
2012
集中講
義
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
青木 節子
慶應義塾大学
教授
梅垣 理郎
丹治 三則
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
専任講師
ティースマイヤ.リン
山本 純一
(2011)
笠井 賢紀
(2012)
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
教授
龍谷大学
非常勤講師
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
古谷 紀之
慶應義塾大学
准教授
一ノ瀬 友博
/未定
慶應義塾大学
教授
小林 光
慶應義塾大学
教授
朝日 克彦
慶應義塾大学
特任講師
高村 ゆかり
名古屋大学大学
院環境学研究科
非常勤講師
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
30コマ
(1コマ90
分)
鹿園 直建
慶應義塾大学
名誉教授
小林 光
吉高 まり
松尾 直樹
太田 志津子
(2011)
行木 美弥
(2012)
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
特任教授
非常勤講師
教授
慶應義塾大学
准教授
未定
未定
松尾 直樹
有限会社クライメ
ート・エキスパーツ
ク ライメ ート・ コン
サルティング合同
会社
慶應義塾大学
非常勤講師
慶應義塾大学
准教授
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
一般社団法人海
外環境協力センタ
ー(OECC)
イクレイ日本
慶應義塾大学
慶應義塾大学
一般社団法人海
外環境協力センタ
ー(OECC)
イクレイ日本
有限会社クライメ
ート・エキスパーツ
慶應義塾大学
教授
特任教授
専任講師
非常勤講師
教授
清水 浩
慶應義塾大学
慶應義塾大学
一般社団法人海
外環境協力センタ
ー(OECC)
有限会社クライメ
ート・エキスパーツ
慶應義塾大学
清水 浩
慶應義塾大学
教授
バディー.ロジャー
慶應義塾大学
教授
白川 泰樹
低炭素社会デザイン演習 2
6(6 人)
/-(-人)
2011/
2012
秋学期
○
低炭素社会設計論
○
○
○
○
○
8(3 人)
/7(4 人)
2011/
2012
春学期
○
○
○
○
○
30コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
太田 志津子
(2011)
行木 美弥
(2012)
小林 光
浜中 裕徳
丹治 三則
加藤 真
岸上
小林
浜中
加藤
みち枝
光(2012)
裕徳
真
○
岸上 みち枝
松尾 直樹
エネルギー環境論
環境技術システム論
12(7 人)
/6(3 人)
○
○
○
○
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
○
11(7 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
渡邉 正孝
太田 志津子(2011)
行木 美弥(2012)
加藤 真
○
松尾 直樹
地球環境技術論
エネルギー政策分析
International Environmental
Problems
6(4 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
11(4 人)
/9(5 人)
○
○
○
○
○
(人)/
(人)
○
○
○
○
○
43
○
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
2011/
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
非常勤講師
教授
非常勤講師
教授
特任教授
非常勤講師
非常勤講師
非常勤講師
特任教授
准教授
非常勤講師
非常勤講師
教授
環境化学特論
大気環境科学
Environmental
Policy
Economic
先端研究(ケースメソッド)
ソーシャルファイナンス
個益公益のデザイン
(人)/
(人)
○
○
○
○
○
(人)/
(人)
○
○
○
○
○
(人)/
(人)
○
○
○
○
○
25(1 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
13(0 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
12(2 人)
○
2011/
2012
春学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
2011
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
○
個益公益のデザイン1
5(0 人)
○
個益公益のデザイン2
○
○
○
○
○
○
15コマ
(1コマ90
分)
2012
春学期
15コマ
(1コマ90
分)
○
5(0 人)
○
2012
春学期
○
44
田中 茂
慶應義塾大学
教授
奥田 知明
慶應義塾大学
専任講師
小西 祥文
上智大学国際教
養学部
非常勤講師
折田 明子
慶應義塾大学
特任講師
井上 英之
NPOETIC
特別招聘准教
授
玉村 雅敏
国領 二郎
飯盛 義徳
神成 淳司
一ノ瀬 友博
金子 郁容
安井 秀行
伊藤 健
国保 祥子
玉村 雅敏
国領 二郎
金子 郁容
飯盛 義徳
神成 淳司
一ノ瀬 友博
安井 秀行
井上 英之
伊藤 健
国保 祥子
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
NPO アスユエ
慶應義塾大学
静岡県立大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
NPO アスユエ
NPOETIC
慶應義塾大学
静岡県立大学
玉村 雅敏
国領 二郎
金子 郁容
飯盛 義徳
神成 淳司
一ノ瀬 友博
安井 秀行
井上 英之
伊藤 健
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
慶應義塾大学
NPO 団アスユエ
NPOETIC
慶應義塾大学
准教授
教授
准教授
准教授
教授
教授
非常勤講師
特任助教
非常勤講師
准教授
教授
教授
准教授
准教授
教授
非常勤講師
特別招聘准教
授
特任助教
非常勤講師
准教授
教授
教授
准教授
准教授
教授
非常勤講師
特別招聘准教
授
ソーシャルビジネスの商品
開発とプロモーション
19(1 人)
/-(-人)
社会起業とイノベーション
15(0 人)
/14 ( 0
人)
○
○
○
○
○
○
○
○
2011/
春学期
2012
秋学期
2011/
2012
春学期
○
国保 祥子
静岡県立大学
15コマ
(1コマ90
分)
伊藤 健
小島 敏明
慶應義塾大学
株式会社乃村工
藝社
15コマ
(1コマ90
分)
井上
伊藤
今村
駒崎
山崎
山田
特別招聘准教
授
特任助教
非常勤講師
非常勤講師
非常勤講師
非常勤講師
神成 淳司
NPOETIC
慶應義塾大学
NPO カタリバ
NPO フローレンス
株 式 会 社
Studio-L
株式会社ワクワー
ク・イングリッシュ
Ena
communication
Inc.
慶應義塾大学
国領 二郎
梅嶋 真樹
慶應義塾大学
慶應義塾大学
教授
特任講師
徳田 英幸
慶應義塾大学
教授
厳 網林
慶應義塾大学
教授
○
英之
健
久美
弘樹
亮
貴子
樋栄 ひかる
(上記6名2012のみ)
社会イノベーションとデザイ
ン
10(0 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
ベンチャー経営論
7(0 人)
/-(-人)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
修士論文
特別研究
(人)/
(人)
(人)/
(人)
45
○
2011/
2012
秋学期
2011/
2012
秋学期
15コマ
(1コマ90
分)
15コマ
(1コマ90
分)
特任助教
非常勤講師
特任助教
非常勤講師
非常勤講師
准教授
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