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地下空間の気流ー
87 空気調和 ・衛生 工 学 会論文集 N o . 6 6 , 1 9 9 7 盗F 7 月 地下空 間の気流 ・温熟環境 の予測手法 に関す る研究 (2) ― 一 ミク ロ マ クロ連成 モデル による地下鉄駅 の等温気流 シ ミュレー シ ョンーー 和 吉 代 国 野 福 下 水 宏 *1 之 *2 *3 稔 キ ー ワ ー ド : シ ミュ レー シ ョン ・地下鉄 , 気 流 マ ク ロモ デ ル ( 換気 回路網) お よび ミク ロモ デ ル ( C F D ) を達成 した t w o ― way m o d e l を 用 い て標準 的 な地下鉄駅構 内 の気流予測 を行 い, 可 視化実験 との比較 に よ り予測結果 の妥 当性 を検証 した. こ の手法 に よ り, マ クロモデ ルで は得 ら れない コ ンコ ー ス ・プラ ッ トホ ー ムの三次元的 な気流分布 や階段 の流量配分 な どに関す る知見 を得 た. ま た, マ クロモデ ルの結果 を境 界条件 と して ミクロモ デ ルに与え る o n e w―a y m o d e l で 予測 した場 合で も, 1 / 1 0 弱の計算負荷 で t w o w―a y m o d e l と 同様の結果が得 られることが確認で きた。 1.は じ め に 間 に対 して適用す る場 合 に限 られ る. 駅 の コ ンコ ー スや プラ ッ トホ ー ムの よ うに三 次元 的 な広が りを持 ち, 構 造 地下鉄系 で は, 明 確 な境 界 を持 たな い 複数 の空 間が相 が複雑 で あ る空 間 に対 して この方法 を適用す る場 合 には 互 に運結 しあ って い る。 このため, 地 下鉄駅構 内 にお け る気, 花。空気 質 ・温熱環境解析 を行 う際 は, 対 象 とす る ) か じめ与 え る こ とが で きな 適 切 な圧 力損 失 係 数 をあ ″ い . ま た, マ ク ロモ デルで は, 気 流 ・温度 な と` の三 次元 R 構 内 だ けで はな く, そ の空 間 に影響 を及 ぼす地上 , ト 埼 分布 を得 られ な い ため , 小 さな ス ケ ー ルの環境評価 がで ンネ ル, 隣 接駅 な どの 周辺 空 間 につ い て も解析 を行 う必 きな い とい う問題 もあ る. 要 が あ る. S E S l や S E A S 2 な どの先例 が示 す よ うに, 地 下鉄系 を対 象 と した従来 の環境予測 で は, 地 下鉄系全体 に対 し て, 換 気 回路網 あ る い は ゾ ー ンモ デ ル と呼 ばれ るマ ク ロ モ デ ルが 適 用 され て い た。 この モ デ ルは, 対 象 空 間 を 1 0 1 ∼1 0 2 m ス ケ ル の ブー ン に 分 割 し, 各 ゾ ー ン にお い て 一 次 元流 と完全混合 を仮定す る もので あ る。 この よ うに対象空 間 を簡略 に取 り扱 う こ とに よって , 大 空 間 の 環境 を小 さな計算負荷 で 予測 す るこ とがで きるの が マ ク ロモ デ ルの特 色 で あ る. 地 下 鉄系 に対 して , C F D ( 数 値 流 体 力 学) の よ うな ミ ク ロモ デ ル を適用す れ ば, コ ンコ ー ス や プ ラ ッ トホ ー ム に圧 力損失係数 を与 える必要が な くなる。 また, ヒュ ー マ ンス ケ ー ル の 気 流 や 気 温 ・湿 度 の 分 布 が 得 られ るた め , 地 下鉄利 用者 の熱 的快 適性 や局所 的 な空気 質 まで 考 慮 した, よ り高度 な環境 設計 を行 うこ とがで きる。 しか し, 地 下鉄 系 は複雑 か つ 大規模 な空 間 で あ り, こ の 空 間全 体 に対 して C F D を 適用す る こ とは, 今 後計 算 機 が 高速 ・大容量化 して も困難 で あ る. しか し, マ ク ロモデ ルに よる予測が十 分 な妥 当性 を持 そ こで , マ ク ロ お よび ミクロモ デ ル双方 の 欠点 を補 う 実 用的 な解析手 法 と して提 案 され るのが , 駅 の コ ンコ ー つ の は, ト ンネ ル や 出 入 口通路 の よ うに, 管 路 と見 な し て適 当な圧力損 失係 数 ζを与 え られ る一 次元性 の 強 い空 て ミク ロモデ ル を, ト ンネ ル や出入 口通路 の よ うな一 次 ス や プ ラ ッ トホ ー ムの よ うな三 次元性 の強 い空 間 に対 し *I 大 元性 の 強 い空 間 に対 して マ ク ロモ デル を適用 し, 両 者 を *2 大 達成 させ る とい う手法 で あ る. 阪大学大学 院工学研 究 科環境 工 学専攻 学 生会 員 阪大学先瑞科学技 術 共 同研 究 セ ンター 正 会員 *3 大 阪大学 工 学部環境 工 学科 正 会員 この 連成 に関す る既 往 の研 究 と して , 邦 文 の もので は 福代 ・下 田 ・水野 88 加藤 31奥 4 ) な どが 山 あ る。 ミク ロ モ デ ル, マ ク ロモ デ 大 気 開放 接 ル とい う呼称 は これ らの研究 にな らった もので あ る 前 者 は基礎方程式 か らマ クロス ケ ー ルの方程式 を導 出 した 文献 であ り, 多 重格子計算法の 一 種 と して見 るこ とがで きる. 後 者 で は ミク ロモ デ ル とマ クロモ デ ル を圧力 に関 す るベ ク トル ・マ トリクス形式 の 全体方程式 に統 合す る ア イデ アが 述 べ られて い る. し か し, 広 く用 い られて い ると 分法 に よる ミクロモデ ル を この 全体方程式 に組 み 込 トンネル a ト ンネル b ta)単 純 化 した地 下鉄系 圧 力接点 ( b ) O n e ―w a y m o d e l マ ク ロモ デ ル の設 定 接続境 界 の各 セ ル んだ場 合 , 差 分法 で 用 い られてい るアル ゴ リズム を完全 に放 棄 す る必 要 があ る。 また, 全 体方程式 と して巨大 な マ トリクスが 形成 され るので , こ れ を解 くに は同文献 に 述 べ られて い る よ うに, マ トリク スの濃縮 な どの解法上 の工 夫が必要 で あ る, いず れ にせ よ, こ れ らの研究 で は ミクロモデル とマ ク (d) tWo― Wa)'model tc)one― way model ミクロモデルの設定 の 設定 図 - 1 ア ルゴ リズムの模式図 ロモ デ ル を共通 の枠組 み に統 一 す るア イデ アが示 されて 2.l one‐ w a y m o d e l のアル ゴ リズム こ こ で は, 図 - 1 ( a ) に 示 す よ う な, 駅 , ト ン ネ ル い る ものの , 具 体的 な建築物 に対す る解析 に まで は踏 み a ・b , 出 入 口 c で 構 成 され る単純 化 した地 下鉄 系 を1 7 1 1 と 込 んでい な い。 して アル ゴ リズム を説明す る. マ ク ロモ デ ルは地下鉄 系 本報 で は, 新 しい計算 モデ ル を提 案す るこ とよ りも, 全体 を計 算対 象 とす るため , 同 図 l b ) の ように換 気 回路 実際 に地下 鉄構 内 の 気流 を解析す るこ とを主眼 と して, 網 が 設定 され る. ミ ク ロモ デルは駅 構 内だ けを対象 とす 既 に確 立 して い る ミクロモ デ ル とマ クロモ デ ル を達成す る手 法 を提示す る。 そ して, この手法 を標 準 的 な地下鉄 るため , 同 図 ( c ) の よ うに格子 を設定 す る。 ここで , ミ クロモデ ルの計算領域 が トンネル や出入 口につ なが る部 駅 に適 用 して気流 予測 を行 い, 予 測結果 や利 便性 につ い 分 を接続境 界 と呼 ぶ こ とにす る. て検討 を行 う. 計 算手川 寓は次 の とお │ ) であ る。 まず , トン ネ ル, 出 ア 、 回通路 , コンコ ー ス , プ ラ クトホ ー ム 内 の 各部 分 の 圧力 2.解 析 モデ ル 損 失係数 ζを図 ( b ) の 全系 に対す るマ クロモデ ルに 与 え 本報 で は, マ ク ロモデ ル と して前報 5)で 示 した換 気 回 路網 モデル を用 い, ミク ロモデル と して 筆者 らが既 に 開 発 した C F D コ ー ド, S C I E N C E 6 ) の 気 流 計 算 部 分 を用 い る。S C I E N C E は F D M の 一つ で あ る S I M P L E を 採用 して い る. 換 気 回路 網 モ デ ル にはキ ル ヒホ ッフの 第 二 法則 ( 閉回 て 計算 を行 う。 そ の結果 の うち, トンネル, 出 入 口通路 の流速 を ミク ロモ デ ルの接続境 界 に 与 え, コ ンコ ー ス ・ プ ラ ッ トホ ー ム を対 象 とす る計 算 を行 う。 この 時, 接 続 境 界 で は一 様流速 を与 える。 one― w a y m o d e l では, マ ク ロモ デ ル で 予 測 され る駅 構 内 の流量 配分 と ミク ロモ デ ルで 予測 され る流量配 分 が 路 内 の 圧 力 降下 の 代致和 はゼ ロで あ る) に基 づ く網 目法 と第 一法則 ( 接点 に入る流量 は 出 る流量 に等 しい) に基 づ 正 しく対応 して い る必 要 が あ る. く接 点法 の二つ が あ る. S E S l ) の モ デルは網 目法 で あ る で 予測 した値 と著 しく異 な る場 合, ミク ロモデ ルの計算 が , 筆 者 らの換気 回路網 モ デ ルは接 点法 で あ る。 接 点法 は任 意 の接 点 で圧 力 を設定 で きるため , C F D コ ー ドと 結果 を用 い て マ ク ロモデルの計算 をや り直 さな くては な の運成 が可 能 で あ る. マ ク ロモ デ ル と ミク ロモ デ ル を達 成 す る手 法 と して は, o n e ― way modelと を w o ‐w a y m o d e l を 取 り上 げ る. one― w a y m o d e l はマ ク ロモ デ ルの 計 算結 果 を ミク ロモ デ ル に 境 界 条 件 と して 一 方 的 に 与 え る手 法 で あ る。 two― w a y m o d e l は一 方 の モ デ ルの 計算結 果 を他 方 のモ デ ル に境 界条件 と して与 えて計算 を行 い, 両 者 の接 合部 にお け る流 量 が 収 束 す る まで 計 算 を反復 す る手 法 で あ 1 のアル ゴ リズム を以下 に示す 。 る。 それぞオ 例 えば, 駅 構 内 で 発生す る圧 力損 失が, マ ク ロモ デ ル らな い。 これが o n e ‐ w a y m O d e l の限 界 で あ る。 2 . 2 t w o ‐w a y m o d e l のアル ゴ リズム 図 - 1 ( d ) に 示 す よ うに, t w o ―w a y m o d e l ではマ ク ロ モデルの計算領城 に ミク ロモデルの 計算領域 が含 まれな い , ミ クロモデルはコ ンコ ー ス とプ ラ ッ トホ ー ム を対象 領域 とす る。 マ ク ロモデ ル は 出入 口通路 や トン ネル を対 象領域 とす る. ミ ク ロモ デ ル側 の接続境 界 の 各 セル は直 接 マ ク ロモ デ ルの圧力接 点 に接 続 され る. フ ロ ー チ ャー トを 図 - 2 に 示 す 。 計 算 が 開始 され る と, 初 期値 と して ミク ロモ デルの対 象領域全体 の流速 と 静圧 にゼ ロが 与 え られ る。 また, マ ク ロモ デルの大 気 開 地下空 間 の 気流 ・温熟環境 の 予1巳 け 手法 に関す る研究 (2) ミクロモデル対象領域 に流 速ゼロ, 静 圧ゼロを設定 マ クロモ デ ル の 大 気 開放 接 点 に全 E を 設 定 す る ミク ロ モ デ ル側 接 続 境 界 各 セ ル の 全圧 を計 算 す る 89 1 ∼4 : 出 入 口 (a)立 面 図 a∼ci階 段 lt対 象領 域 トンネルに気流駆動力 ( 差圧 ) を 与 える 大 気 開放 接 点 と ミクロモ デ ル側 接 続 境 界各 セ ル の 全圧 を境 界条 件 と して , ト ン ネ ル と出 入 口通 路 を対 象 と したマ ク ロ 解 析 を行 う ( c ) プ ラントホ ム 平面図 図- 3 地 下鉄 B 駅 マクロ解析 か ら得た トンネル と 出入口通路の流量 を流速 に変換 マ ク ロ 解 析 か ら得 た流 速 を境 界 条 件 と して ミク ロ解 析 を行 う 差が な い こ とを数値実験 に よ り確 認 して い る. 3 ) で接 続境 界 間 の 流量 収支 が , 流 入超過 とな る場 合 , ミクロモデ ル各 メ ッシュの静圧 は上 昇す る. こ れ に伴 い 接 続 境 界 間 の流 量 づ 収 支 が 均 衡 し、流 量 が 収 束 して い る か 接続境 界 各 セ ルの 全圧 が上 昇す る と, マ ク ロ解析 にお い て ミクロ解析対 象 空 間へ の流 入 は抑制 され , 次 の メ タス テ ップ にお い て ミク ロモ デ ル 内 の 流 入超 過 は 解消 され 計算 結 果 出 力 る. ミ クロモデ ル 内 で流 出超過 となる場 合 は, こ れ と逆 の こ とが 起 こ り, 次 の メタステ ップにお い て流 出超過 が フローチ ャー ト lllodelの 図 -2 two―wa)ヤ 放接 点 に は境 界 条件 と して 一 定 の 値 の 全圧 が 与 え られ 化る. 角 年,肖さオ マ ク ロ解析 で は,境 界 条件 と して前 回 の メ タステ ップ にお ける ミク ロモ デ ルの境 界全圧 を用 い るので ,最 終 的 る。 また, ト ン ネルの換気 口に相 当す る場所 に気流駆動 に流量 収支が合 い,流 量が収 束 した場 合 には両 モデルの 力 と して差圧が設定 され る。 この あ と,次 の 1)∼3)(こ 境 界全圧 は一 致す る. 才げ)を まとめて メ タステ ップ と呼 バ )が繰 り返 され る. 11 人 気門枚点 お よび ミクロモデ ル側接続境 界各 セ ル ミクロ解析対 象空 間内 の 流量 の不均 衡 があ る小 さな範 の 御 11およひ トン ネル内 の差圧 を境 界条件 と して , 囲 に収 まった 時,全 体 の 計 算 はほ ぼ 収 束 した と見 な さ れ , メ タル ー プは終了 す る。 本報 で は収 束条件 となるこ トンネ ル と出 入口通路 に対す るマ ク ロ解析 を行 い , の 不均衡 の範 囲 を流入流量 の 合計 の 1%以 内 とす る. i花量 を求め る. 2)マ クロ解析か ら得 た トンネル ・出 入口通路流量 を 流速 に変換 して.ミ クロモ デ ル に接続部分 の境 界 条 件 と して与 える。 この 時ゃ ミクロモデ ルの接続境 界 で は一 様流速 を与 える。 この計算方法 で は,マ ク ロモ デ ルで扱 い に くい部 分 の 解析 を, ミ ク ロモ デ ルが担 当す るので ,one―way model の よ うに コ ンコ ー ス ・プラ ッ トホ ー ム 各部分 の圧力損失 係数 をあ らか じめ用意 す る必 要 が ない 。 way modelの ほ うが よ り正確 な ので , 原理 的 には two― 31 ミ クロモ デル を用 い て限 られた回数 ,計 算 を反復 way modelを 以下 で 行 う気 流予 測 で は, は じめ に two― す る。 接続境 界間 の流量収支 ,す なわち ミクロモ デ 用 い た計 算結 果 に つ い て 述 べ る.そ の 結 果 を踏 まえて ル対 象領政 に出入 りす る流量 の収 支が 合 い , しか も one― way moddの 妥 当性 につ い て検討 す る. 前 回 の メ タステ ップの ミク ロ解析 で 得 られた流量 と 一 致す る 合,計 算 を終 了す る,そ うで な い場 合 場 , 3.気 流 予 測 の 設 定 ミクロ解析結果 か ら ミクロモデ ル側接続境 界各 セ ル 3。1 地 下鉄駅 の構造 の全圧 を計 算 し,再 び 1)に戻 る. 2)で 接 続 境 界 にお け る 一 様 流 速 を仮 定 したが ,地 下 鉄駅 を対 象 とす る場 合,プ ラ ッ トホ ー ム とコ ンコ ー スの 実 際 の地下鉄駅 の構造 は 多様 で あ るが ,著 者 らの調査 に基 づ き,標 準 的 な地下鉄 駅 と して 図 -3の よ うな構 造 スケ ー ルが接続境 界 の 開 回面積 お よび流速 に対 して十 分 B駅 の 出入 口 1∼4は す べ て 図 -4に 示す 形状 を して い に大 きい ため ,ほ か の 流速分布 を適 用 して も計算結果 に る もの と した,出 入 国の圧力損 失係数 は文献 1),7)を参 を持 つ 駅 を計算対 象 と した.以 後 この駅 を B駅 と呼 ぶ. 福代 ・下 田 ・水野 O② E ヨ シヨース, 0 ブ ラ ントホ ム 図 - 7 メ ッシュ分害」 図 CCD三 鼎 ヽ +10m 地下鉄駅模型 │` ンネル2 L ト 単位 :m5‐s] レー■ デライ 図 - 5 地 下鉄 系模式 図 出 ブ、「11 オカメラ 浮 アルゴン ・イオン 図-8 実 出入口 3 構造物 2 駿 装 置 と して駅 には合計 50m3/sの 空気 が流 入す る. A階 段 出入 日 2 X/ B階 卜 vタ ー ` 領域 1 3.3 two‐way modelの 設定 C階 段 段 領 域 2領 域 3 を 統√ 占 ミクロモデルの 対 象領域 はプ ラ ッ トホ ー ム と コ ンコ ー スで あ る.図 -6に そ の 平面 口 を示 す こ れ は 図 -3の 網 目部分 に対 応す る.24X139× A階 段 B階 段 DOWヽ くモ圧コ D DOヽ ― ― ― ― C階 段 ヤ N ttEEEめ >DOヽ VN ―― ― よ ″ 領域 5 領 域 6 領 域 7 領 域 8 領 域 9 領 域 1 0 領 域 1 1 ブラ ントホ ム 図 - 6 ミ クロモテ ルの 対 象令 ヨ蚊 考 に して , ζ = 5 . 1 を 与 えた。 地 下鉄 系 と して, こ こで は 図 - 5 に 示す よ うな A , B , C 駅 と複線 トン ネ ル か らな る系 を想定 した。A , C 両 駅 29=96744個 のメッ シュに不等 分害Jした対象領域 を 図 -7に 示す 。 また , ミ クロモ テ ルで は舌し 流 モ デ ル と して た_εモデ ル を使 用 し, 壁 商境 界条件 と して nO―slipを設定 した, マ クロモデ ルは 出 人口 と トン ネ ルのみ を扱 う.出 入口 1∼ 4の 圧 力 損 失係 数 は流 入時 の ζ=5.1を 与 え る。 ト ン ネ ル で は管 摩擦 損 失 夕=0.06を 与 え る,こ の 値 は ト ンネル 内 に存在す るケ ー ブ ル, レ ー ル・ラ ンプ な どを ト ン ネ ル表面 の 粗 さ と見な し,前 報 5で 示 した Prandtlの 式 を適 用 して求め た 3.4 縮 尺模型 によ る比 較実験 の構 造 は B 駅 と同 じもの とす る。 この 地下 鉄 系 の換 気 シ ステ ム は駅給 気 ・中間排 気方式 とす るが , 冬 期 を想定 計 算結 果 の 妥当性 を検討 す るため ,B駅 の 1/75模 型 ‐ を用 い t フロ ー パ ター ンの 可視化 を行 う。 して駅給気 を停 止 した条件 につ い て シ ミュ レー シ ョンを 可視化実験 で は 図 -8に 示す実験装 置 を用 い て ,コ ン コ ー ス部分 の フ ロ ーパ ター ンを明 らか にす る。 トレーサ 行 った. 3 。2 気 流 の 設定条件 本報 で は, 列 車 が 運 行 してお ' ) ず機械換気 のみ 行 われ て い る場 合を取 り上 げ, 定 常計 算 を行 う。 5)で 前報 示 した よ うに機械換 気 の よ うな よ り大 きな気 には流 動 パ ラフ ィン を使用 し, コ ンコ ー スの 中間 の 高 さ で 水平 に レー ザ ー ラ イ トシ ー トを構 成 して ,CCDカ メ ラに よって フ ロ ー パ ター ンを 1/60秒 こ とに撮 影す る. 流駆動力が作用す る場 合 には, 密 度流 や地上風圧 の影響 画像 はパ ソ コ ンに取 り込 み ,パ ター ン ・トラ ッキ ング ・ ア ル ゴ リズ ム8を 用 い て 二 次 元 の 平 均 流 速 場 に 変換 す が ほ とん ど無視 で きる。 そ こで , 大 気開放点 で 全圧 ゼ ロ る. を設定す る. この 実験 で は,模 型 の トン ネル か ら 2台 のブ ロ アで空 気 を吸引 し,そ の 流量 を ロ ー ター ・メ ー タで 測定す る。 また, こ こで は一 定量 の 空 気が送 られ た時 に, そ の空 気 が 各出入 口や 階段 で どの よ うに配 分 され るか 。と い う 本実験 で は,各 ブ ロ アか ら 0.25m3/minず つ , 合計 0.5 こ とに着 目す る. そ のため, 設 定風量 に なる よ うに全圧 m3/minを 吸引 した. を制 御す る送風 機 モ デ ル を プ ロ グ ラ ム に組 み 込 んで い る, 図 - 5 に 示 す よ うに B 馬ナ か ら両側 の トン ネ ル に 2 5 ヽ 本実験 の よ うな縮 率 (1/75)で 流 体 に空 気 を用 い る場 合,計 算 と模型実験 の 間 で レ イ ノル ズ数 を一 致 させ る こ m 3 / s ず っ 空気 が吸 引 され る よ う に差 圧 を与 えた。 結 果 とは 困難 であ る。 しか し,模 型 内 の気流 が十分 に発展 し 地下空 間 の気流 ・温熱環境 の 予測手 法 に関す る研 究 (2) 91 =15m) (■ ― -1 構 造 物 11 構造物 3 L′ (a) two― w ay modelによる 予 測結 果 〔b ) 可 L 視 化 力 ら得 た 平 均 流 速 場 予測 結 果 十b ) F r 視 化 か ら得 た 平 均 流 速 場 しノ 杯 じノ 図 -9 た乱流 で あれ ば,相 似性 が成立す る と考 え られ る.上 記 の 流 量 の 値 は, こ の 値 以 上に流 量 を増 加 させ た 時 に フ ロ ー パ ター ンが 変 化 せ ず ,既 に十 分 に 発 i量した乱流 に な って い る と判 断 され る流量 で あ る. ただ し, こ の 流量 で は模型 内部 の 流速 が大 き くなる。 例 えば、 領域 4(り、 下・領域番号 は 図 -6参 照 )は模型 で は幅 0,076m,長 速 は 137m/sに さ 04mに なるが , こ こ を通過 す る流 な るため ,パ ター ン ・ トラ ッキ ン グ ・ (c)煙 の写真と目視による流線 図 -10 A階 段付近の 気流分布 (C)煙 の写真と目視による流線 -1l C階 段付近の 図 気 流分布 も中心部 の 強 い気流 や隅 角部 の 滞留域 が 観察 され る。 出 入口 3 , 4 か ら流 入 した空気 の 一 部 は, 時 計 回 りに 旋 回 しなが ら C 階 段 に流 入 し, 残 りは B 階 段 に流 入す る。 構 造 物 3 の 隅 角 部 ( ノ= 7 0 ∼ 7 7 m , z = 1 0 ∼ 15m ア ルゴ リズム を適 用 した流速測 定 にお い て誤 差が大 き く の 範 囲) にi 帯 留域 が形 成 され て い る. C 階 段 付 近 を拡 大 した もの が 図 - 1 1 ( a ) で あ る. ( b ) に 示 す可 視 化 実験 な って い るな れがあ り,以 下で は流速 ベ ク トルの ほか , か ら得 た 平均 流 速場 や ( c ) に 示 す 煙 の 画 像 に も C 階 段 煙 に よる可 視化画像 に よる検討 も行 う。 上 の 渦 や隅角部 の滞留域 が 観察 され る. 図 - 9 ( b ) に は コ ンコ ー スの 圧 力 分布 を示 す. 大 気 圧 を O P a と した計 算 を行 った の で コ ンコ ー ス 内部 の 圧 力 4.twO‐ way modelに よ る気 流 予 測 ー 4 , 1 コ ンコ スの 気流分布 図 - 9 ( a ) に コ ンコ ー スの 気流 分布 を示 す . 出 入 回 1 , 2 か ら流 入 した空 気 の 一 部 は, 反 時計 回 りに旋 回 しなが ら A 階 段 に流 入 しゃ残 りは B 階 段 に流 入す る。 この時, ノ= 3 0 ∼ 5 0 m の 範 囲 で は気流 は z = 5 ∼ 1 0 m の 範 囲 に 集 中 し, 構 造物 1 の 隅角部 に滞留域 が形 成 され る。 この 領 l _ a l拡 Kを 大 した もの が 図 - 1 0 ( a ) で あ る。 同図 ( b ) は 可視化実験 か ら得 た平均流速場 で あ る. ( c ) は 煙 を撮影 した もの に 目視 に よる流線 を加 えた も ので あ り, 白 い部 分が煙 で あ る。 ( a ) ∼ ( c ) の い ず れ に はマ イナ スの 値 を示 して い る. 等 E 線 は 0 . 5 P a ごとに 表 示 して い る。 等圧線 の 間隔が狭 いの は 出 入 口 1 , 2 付 近 , 出 入 回 3 , 4 付 近 と 領 域 4 の j 邑路 部 分 ( ノ= 8 8 ∼ 118m,z=0∼ 5 , 7 m の 範 囲) で あ り, ノ = 3 3 ∼ 7 8 m の 範囲 で は圧 力変化が小 さい。 4 . 2 プ ラ ッ トホ ー ムの 気流分布 図 - 1 2 ( a ) に プ ラ ッ トホ ー ム の 気 流 分 布 を示 す` 各 階 段 か ら直 接 空 気 が 流 出 す る ノ= 2 0 ∼ 2 7 , 5 0 ∼ 6 0 , 8 5 ∼ 9 0 m の 範 囲 で は 強 い 気 流 が 見 られ る。ノ= 2 0 ∼ 2 7 m の 範 囲 で は気 流 の 強 さが z = 7 . 5 m の 軸 に対 して 福 代 ・下 田 '水 野 11ハ 一 酔 B階 段 1び ブランチ 図-13 工140 1, 3, 5, 7, 11, 13 2, 4, 6, 12 4.0 8, 10 2.6 16 1 1 それそれ, 領 蚊 5 , 7 , 9 1 1 1 1 1 , 3 に 対応 領域 6, 8, 10, 2 に☆ 寸応 階段 A , C に 対応 10 階段 B 似域 4 51 ]jttP各 に 1 ∼ 41こ★ 111入 寸「 古 __十■ 00 15.0 ″ [m] 図 -6と の対応 ブランチ番号 l ζ [一] 15∼ 18 120,O t [m] →= 1 3 5 m / s -58m) (″ 単位 [Pa] -5,8m) (″ ( a ) プ ラットホームにおける ( b ) プ ラントホ ム における 圧分布 諄 気流分布 図-12 非 対称 で あ るが , これ は A 階 段 の コ ンコ ー ス部 分 で 反 時 計 回 り の 渦 が 形 成 さ れ て い る た め で あ る。 メ= 3 3 ∼ 4 3 ●1 の 範 l ■ l では, A , B 階 換気 回路網 て 表現 した地下鉄 B 駅 9 ││キ ││↓ l il 15.0 1王 : ノー ド十 力接点│ 表 -1 マ クロモデルにおける圧力損 火 この設定 14 !0士 [士 1 2 0ど .士 -!」 ││を ○ 60.0-│ 1000 100,0!││││││││ ミクロモデ ルで も対 象 とす る範 囲 あ 〉 匡 1 -140 1 を 17 12ハ 13^14 ブラ ントホ ム 40.0 8は 0 1 匡段 卜 0.0 出 入「1 3 出 ブ、1 司4 コ ンコ ー ス 〓] れ [ E] も [ ! 出 はい 料酔ギ欧一 ド=, 出 人 rl l出 入 口 2 段 に 回 まれて い るた め 流速 が小 さ く, 滞 留域 が形成 されて い る 図 - 1 2 ( b ) に プ ラ ッ トホ ー ム の 圧 力 分 布 を示 す . こ 生 し, 三 次 元的 な広 が りを持 つ 部 分 で 発 生す る圧 力損夫 は あ ま り問 題 に な らな い こ とを示 して い る。 したが っ way modelで て, o n e ― 予 測 して も結 果 に著 しい 差 が生 じな い と い う こ とが 予 想 き イしる。 そ こ で , one,way modelを '11いて B ttRの気 1花分布 予IHlを行 い , two‐way modelの 結 果 とのよ ヒ較 を行 った. 5,onenway modelに よ る気 流 予 測 5.l one‐wa2y modelの設定 こで も寺圧線 は 0 . 5 P a ごとに表示 して い る - 1 4 . O P a マ ク ロモ デルは地下鉄 系全体 を対 象 とす るので ,地 下 鉄 系 に 図 -13の よ うな換 気 回路 網 を設 定 す る.各 ブ ラ を示す寺 r ■ 線 が階段 周辺 に見 られ るだけであ り, プラ ッ ー ム トホ 内 で は圧 力変化 はほ とん ど生 じな い . ンチの設 定 値 を 表 -1に 示 す。 すべ ての ブ ラ ンチ に対 し て 管 摩擦 損 失 と して ス‐ 0.06を 与 える.各 ブ ラ ンチ の 4 . 3 t w o ‐w a y m o d e l の 結果 に関 す る考察 図 -10,図 -11に 示 した よ う に, two―way modelの 気流解析結 果 と 可1見化実験 の結果 の 間 には定性 的 な一 致 形状 に対 す る圧 力損 失 係 数 ζは,以 下 の よ うな仮 定 に 基 づ き,文 献 1),7)から求 め る。 が見 られた. modelと 同 じ値 を用 い る。 ブ ラ ンチ 2,4,6,12で は階 駅構 内 の 圧 力変化 は,主 に コ ンコ ー ス内 で 起 こ ってお り, プ ラ ントホ ム 内 の 圧 力 変 化 は わず か で あ る。 ま た, コ ンコ ー ス内 で も圧 力変化 は 出入 口過路 周辺 に集 中 段 や構 造物 2を ブ ラ ンチ内の 障害物 と して考 え,ブ ラ ン して い る. 駅全 体 (出入 口通路 ,コ ンコ ー スお よび プ ラ ッ トホ ー ム)の 圧 力損 失 は 断面平均 で 14.4 Paで あ る。 この うち 出入 口 1∼ 4お よび領域 4の 通路部 分 とい った一 次 元性 の強 い 領域 で発生 す る圧 力損 失 は平均 11.5 Paで あ り, 駅全体 の圧 力損 失の 80%を 占め る。 この こ とは,地 下鉄駅 で発生す る圧力損 失が マ ク ロモ デ ルで取 り扱 い やす い 一次元性 の 強 い領域 に集 中 して発 出 入 口 1∼ 4の 圧 力 損 失 係 数 と して は,two―way チ と障 害物 の 断 面積 比 に応 じて ζを与 え る.領 域 4に 対 応す るブ ラ ンチ 14に は,出 入 口 3・4の 気 流 が 合 流 す る際 の圧力損 失 を与 える。 コ ンコ ー ス とプラ ッ トホ ー ム を結 ぶ 階段 は,方 向性 を考慮 す るため に分岐 ・合流管 と して扱 う。 階段 と コ ンコ ー ス が なす 鈍 角 は 30°とす る.そ の他 の特 に形状 に変化 の な い ブ ラ ンチ に対 して は ζを与 えな い. ミクロモ デ ルで扱 う範 囲 はプ ラ ッ トホ ー ム と コ ンコ ー スの み で あ り,two―way modelの 場 合 と同 じ分 割 メ ッ シ ュを使 用 した。 地下空 間 の気流 ・温 熱環境 の 予測手法 に関す る研究 (2) 出入 口 2 表 -2 one‐ wayお よび two‐way modelに よる出入口流量 出入日 3 出入 回番号 A階段 181S 18 911 905 プ ラ ットホー ム 図 -14 流量 [m3/s](比 率 [%]) 11.76 1324 2501 単 位 [m3/s] two―way rnodel 13.241 26.5) 1438( 288) 2 1324( 26.5) 14.99( 300) 3 11 76( 23.5) 4 11 76( 2351 11,22( 22.5) 50.00(100.0) 49,93(100,0) マ ク ロモ デ ルに よる流 畳 予測値 く日] ぷ壇E代 ヽ [ f=枢 :祥 獄 one―、 vay model 1 9.34( 18。 7) 表 -3 one― wayお よび two―way modelに よる階段流量 流量 [m3/s]け し 率 [%]) vav model one‐、 階段 名 ミクロモデ ル A 1 5 . 8 7 (3 1 8 1 16971 33.9) 16.39( 32.3) B 1816( 36.3) 2047( 40.9) 20,63( 41.3) 1 5 . 9 6 (3 1 . 9 ) 12601 25.2) C 水平距離 ″ [ m ] 図 - 1 5 流 速分布 の比較 5 . 2 予 測結果 の比較 t、 vo― 、 vay model 49,99(100.0) 1 500411000) 合 計 12.93( 259) 4995(100.0) ミク ロモ デ ル,そ して two― way modelか ら得 られ る階 段 流量 を 表 -3に 示 す. ここで は O n e ― w a y m o d e l の結 果 を t w o ― way modelの one― way modelの 解 析 にお け る マ ク ロモ デ ル の 結 果 結 果 と比 較す る。 1 1 ) コ ンコ ー ス ・プ ラ ットホ ー ムの 流速分布 マ ク ロモ デ ル に よ る流 量 の 予 測 結 果 を 図 - 1 4 に 示 イ ン ト・ 流量 に換 算 す る と 2.5m3/sで ぁ り。 や や大 き い 。 しか し, one― way modelの 解 析 にお け る ミク ロ モ す。 ここか ら得 られ る出 入回お よび トンネ ル流量 を ミク ロモデル に与 えて計算 した結果 , コ ンコ ー ス とプ ラ ット 階段 にお い て 0.4ポ イ ン ト,流 量 に換 算 す る と 0.2m3/s と two― way mOdelの 結 果 の た は,B階 段 にお い て 5ポ デ ルの 結 果 を two― waダ modelの 結 果 と比 較 す る と,B ホ ー ム の気 流 お よび圧 力 分布 は 図 - 9 , 図 - 1 2 に 示 した iた 。 two―way modelの もの と同様 の パ タ ー ンが 得 らオ way modelで は マ ク ロモ デ ル か ら得 た概 算値 を基 に ミ one― w a y m o d e l とt w o ― w a y m o d e l のそれ ぞ れ か ら得 られ る, 図 - 1 0 1 a ) の L ―ビ 線 上 ( 構造 物 1 か らの 距離 に近 い結果 を得 る こ とがで きる` 5 . T m , 床 か らの 高 さ 1 . 5 m の 線 上 ) にお け る流 速 分 布 を 図 - 1 5 に 示 す。 全体 的 に は 同 じ形 の 曲線 を描 くが , 後 に述 べ る よ うに, one―way modelで は two way mod― 本報 で は機械換 気 を想定 して設定風量が流 れ るように トンネ ルに差圧 を与 える とい う条件 で シ ミュ レー シ ョン e l よ りも出 入口 1 , 2 の 流量 が やや少 な い ため流速 が 小 を行 った。列車風 を扱 う場 合 は,流 量 を与 えるので は な さ くな り, 最 大 0 . 2 7 m / s の 差が生 じて い る. く,列 車 の ピス トン効果 に よる差圧 を与 え る 条件 で シ ミュ レー シ ョン を行 う必 要 が あ る。 この 条 件 にお け る (2)出 入 口流量 の比較 one‐ way modelと two― w a y m o d e l カザ球 め た 出入 口 … 流 量 を 表 2 に 示 す . o n e ―w a y m o d e l で は 出 入 口 3 , 4 の流量 が よ り大 きい。 こ れ は出 入口 3 , 4 か ら流 入 し, C 階段 に至 る まで に空 気 に 加 わ る圧 力損 失 が , o n e ―w a y n l o d e l の解析 にお い て マ クロモデ ルで 予測 した値 の ほ う ) も 小 さい ためで あ る。 出 入 w a y m O d e l の値 よ ↓ が two― 回 3 の 流量 の 差 が 特 に大 き く, t w o ―w a y m o d e l の 結 果 と比 較す ると 4 . 8 ポ イ ン ト, 流 量 に換算す る と 2 . 4 m 3 / s , 流速 に変換 す る と 0 . 2 6 m / s の 差が生 じて い る. (3)階 段 流量 の 比較 o n e , w a y m o d e l の解 析 に お け る マ ク ロモ デ ル お よび の 差 で あ り,差 が 小 さ くな っ て い る.す な わ ち,one― ク ロモ デルで 再計算す るこ とに よって ,two―way model (4)駅 全体 の通気抵抗 の 比較 one― way modelと two― way modelの 計 算結 果 の 差 を知 るため に は,one_way modelと two― way modelの 予 測 結 果 か ら得 られ る駅 全体 (出入 口通路 .コ ンコ ー ス お よ びプラ ッ トホ ー ム)の通気抵抗 を比較す れば よい. 前報 3)と 同様 に,通 気抵 抗 Rを 用 い る と圧 力損 失 ΔP Paと 流量 ?m3/sの 関係 は次式 で 表 され る. ΔP=Rぱ ・ ・ ・ ?= ▲P F … … 。 ( 1 ) では 妃 =5.76× 10 3, 。 ne― vay 、 m o d e l では R = 5 。 2 × 1 0 3 で ぁ る。 ΔP が 一 定 な らば hvo― 、 vay model way ? ∝ 1 みた戸 とな る の で , 1 ん / 7 を 求 め る と, t w o ― 福代 ・下田 ・水野 : 94 moddで 1よ1/7〒 =13.2,one― way modelで = 1 3 . 9 と な る, 同 は 1/V預 じ差 圧 を 与 え た 場 合, o n e _ w a y さい こ とが理 由 で あ る. B 駅 に比 べ て抵抗 が はるか に大 way mod‐ きい場 合 を除 け ば, 地 下鉄駅 に対 して は o n e ― m o d e l で は 5 % 程 度 流 量 が 増 加 す る. ト ン ネ ル, 換 気 e l を使 用す るほ うが 利便性 の 点 で優 るこ とが 示 され た. ダク ト, 周 辺駅 も含 め た よ り複雑 な地下鉄 系 の 予測 を行 う場 合 には, コ ンコー ス とプ ラ ッ トホ ー ムの通気抵抗 が 定 常 問題 に 拡 張 す る場 合 に, o n e ―w a y m o d e l は 計 算 負 相対 的 に よ り小 さ くな るため , この 流量 の差 は よ り小 さ 荷 の点 で 有力 な近似法 にな る と考 え られ る. 今後, 地 下鉄駅 の環境予測 を列車風 の 影響 も考慮 した非 くな る. (5)計 算 負荷 の比較 ミク ロモ デ ルの 計 算対 象領域 全体 で 連 続 式 の 誤 差 が 1 0 2 m 3 以 下 にな るまで に o n e ― w a y m o d e l では 2 0 0 0 回 の ミク ロモ デ ルの 反復計 算 ( S I M P L E 法 にお け る流速 ・ 謝 辞 達 成 モ デ ル の 作 成 に あ た り,大 阪 大 学 大 西 潤 治 講 師 の 助 言 を, ま た 可 視 化 実 験 に あ た って 大 阪 大 学 加 賀 昭 和 助 教 授 の 助 言 を 得 た 。 記 して 謝 意 を表 す る . 圧 力収 束 の ため の 反復計 算) を必 要 と した。 これ に対 し 参 two― w a y m o d e l では, 同 程 度 の 精 度 を得 る まで に 4 0 0 回 の メ タステ ノプの 反復 を必 要 と した。 この 時, メタス テ ップご とに 5 0 回 の ミク ロモ デ ルの 反 復計 算 を行 った ので , 合 計 2 0 0 0 0 回 の ミク ロモ デ ルの 反復 計 算 を行 っ た こ とにな る. H P 7 3 5 を 使 用 した場 合の C P U 時 間 で 比 較 す る と, 前 者 は 4 . 3 X 1 0 4 s , 後 者 は 4 . 7 ×1 0 5 s で 考 文 献 1) ヽV D Kennedy et al.: Subway Environmental Design Handbook(1976), U.S.Dep.of Transportation 本気 象協 会 : 地 下鉄 1 2 号 線 環 状 部 温 熱環境 解 析 報告 書 119931 3 ) 加 藤信 介 ・村上 周 三 ・桂 棟 B 告: 建 物 内外 の 空 気流動 に関 す るマ クロ , ミ クロ解析 の統 合 │ その 1 ) エ ネ ルキ ー保存貝け 2)日 あ る. に基 づ くマ ク ロ解析 モデ ルの提案 , 日本建築学 会大 会学 術 6.ま 講演梗概 集 ( 1 9 9 0 - 1 0 ) , p p . 5 0 7 ∼5 0 8 4 ) 奥 山博 康 : 熟 C A D の た めの空 間離散 化 モデ ル, 日本建 築 学 会環境 工学 委 員会熱 環 境 通常 委 員 会 第 2 4 回 熱 シ ンポ ジ と め マ ク ロ モ デ ル ( 換気 回 路 綱 ) お よ び ミ ク ロ モ デ ル ( C F D ) を 達 成 した t w o ― w a v m o d e l を 用 い た地 下鉄駅 構 内 の 気流予 測 を行 い , 可 視化実験 との比 較 に よ り予測結 果 の妥 当性 を検証 した. ミ クロモ デ ル を連成す る こ とに よ り, コ ンコ ー ス ・プラ ッ トホ ー ムの三次元 的 な気流 分 布 が 得 られ た。 従 来, マ クロモデ ルでの 予測が困難 だ っ た階段 の流 量配分が , 本 手法 を適 用す るこ とで , よ り巌 密 に予測 され るこ とが明 らか にな った。 マ ク ロモ デ ルの way 結 果 を境 界条 件 と して ミク ロ モ デ ル に与 え る o n e ― m o d e l で 予測 を行 った場 合, 1 / 1 0 弱 の 計 算 負荷 で t w o ― w a y m o d e l に よ る 予 測 と 同 様 の 結 果 が 得 ら れ た。 w a y m o d e l の 間 で 予 測 結果 に差 one― way modelと two― が生 じな い こ とは, 出 入 口通路 にお け る圧 力 損 失 に比 べ , コ ンコ ー ス ・プラ ッ トホ ー ム にお ける圧力損 失が小 ウム 1 9 9 4 - 1 1 1 ゃ p p 2 5 ヽ 3 2 代和宏 ・下 田吉之 ` 末 野 稔 ! 地 ド空 間 の 気流 ・温熱環 境 の予 測手法 に関す る研 究 1 1 ) 縦 流換 気方式 の 地下鉄駅 に 対 す るシ ミュ レー シ ョン, 空 気調和 ・衛生 工 学 会論文 集, 5)福 N o . 6 1 1 1 9 9 6 - 4 ) , p p . 9 9 ∼1 0 9 6 ) 大 西潤 治 ・竹 谷伸行 ・水野 稔 i 室 内熟気流 環境 の 数値 予 測手法 に関す る研究 1 第 1 幸R ) 解析 ヨ ー ドS C I E N C E の 概要 と計 算手法, 空 気調 和 ` 筒 i 工 学会論 文集, N o . 5 8 ( 1 9 9 5 6), pp 23-34 7) Do S 卜 Iilleri lnternal Flow Systems(1978), BHRA Fluid Engineering 8) A.Kaga,Y.InOue and K.Yamaguchi:Pattern Tracking Algorithms Using Successive AbandOnment,Journa1 0f Flow Visualization and llnage Processing, Vol l (1993), pp 283͡ ヤ 296 ( 平成 9 2 1 4 原 稿 宝 イも│ 地下空 間 の気 流 ・温熱環境 の予測手法 に関す る研 究 (2) Prediction of Air Flow and Therimal EnvirOnrlent in Underground Space(2) ― Isothermal Airf10w Silllulation for Subway Station by ttlicroscopic and Macroscopic Coupled MOdels― by Kazuhiro FuKuYO*1, Yoshiyuki SHIMoDA*2 and 取 【 inoru w質 IzuNO米 3 Key lWordsi Simulation, Subway,Airnow Synopsis:Usually airflo、 v in subway systems has scopic and macroscopic mOdels are coupled sirnuト beell predicted by macroscopic models founded on taneously, is developed and applied to an ordinary the assumption that the airflo、 v is one― d ilnensional. In type of subway station. In this HlicrOscopic silnula― order to establish three dilnensional distribution of tion, the distribution of airaow in the concourse and atrn。 v 、 、 vithin a sub、 v ay station, it is necessary to the platform are predicted. Its validity is confirmed apply sOme rllicroscopic modeis based on computa― by comparison 、vith measured data` tional Ruid dynamics(CFD).However the application The one‐、 vay model, in、vhich the rnicroscopic mOd― of inicroscopic modeis to the whole sub、 vay system el is calculated only once using the results of the needs heavy computation loads. The practical and macroscopic model, is alsO applied to the same sta― proper 、vay is to apply a rllicroscopic modei to the tion. There is little difference in the results between target space and a macroscopic model to the sur― the one―way and two― way models. And the computa― rounding space. tion ioad in the one―、 vay model sirnulation is abOut In this paper, the two―way model, in which nlicro― 1/10 of that in the two‐ way model simulation.Except *l for a case where the structure of a statiOn causes Graduate Student, Departlnent of Environmental En― gineering, Osaka University, Student Member *2 Cooperative Research Center for Advanced Science high airnow impedance, it is convenient to apply the one― way model to ordinary types of subway stations alld Technology,Osaka University,MIember *3 Department of Environmental Engineering,Osaka Uni― regarding computation ioad. ヽersit▼ 4ember , ヽ (Received February 14,1997)