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川口市立医療センター 小児科・新生児集中治療科 後期研修医研修
川口市立医療センター 小児科・新生児集中治療科 後期研修医研修プログラムについて 小児科関連施設認定 日本小児科学会専門医研修認定施設、日本小児科学会後期研修医研修基幹施設、日本小児科学会専門医研修支援 施設、日本周産期・新生児医学会新生児研修基幹施設 ■ 目標 小児科専門医資格の獲得、すなわち、日本小児科学会小児科専門医研修手帳にある小児科総合診療の基本的知 識・技術の習得を目標とする。 ■ 研修内容およびスケジュール 基本は、当センター小児科(小児病棟 28 床)、新生児集中治療科(NICU 科)(NICU9 床、GCU21 床)で研修 を行う。希望により途中 6 ヵ月~1年間程度、院外研修が可能です。研修先は、埼玉県立小児医療センター、あ おぞら診療所(在宅医療)などがあります。また、埼玉県の「オール埼玉で支援する“彩の国小児科研修制度” 」に 関与されれば埼玉県総合医局機構から資金貸与を受けることができます。 研修例:半年を目安で記載しました。 4月 10月 1 年次 小児科1 小児科2 2 年次 小児科 / NICU 1 NICU 3 年次 院外研修 小児科 / NICU2 指導医とチームを組み、小児科外来、救急外来、小児病棟で研修。病棟では上級医と常に診療を 小児科1 ともにできる。毎朝入院症例のカルテカンファレンスを実施する。病棟症例を週 1 回(月)の抄 読会の際に、別に詳細に検討する。 小児科2 診療を独立して進めていく。症例報告を研究会あるいは地方会で発表し、論文にする。 NICU NICU での研修を行う。NICU 外来の健診も行う。 小児科/ NICU1 小児科または、NICU での研修を行う。症例報告をし、論文にする。 院外研修 埼玉県立小児医療センター、あおぞら診療所(在宅医療)などでの研修も可。 小児科/ 小児科または、NICU で後期研修の総括。後期研修終了後の subspecialty の選択、進路の相談・ NICU2 決定。小児科専門医受験準備など。 ■ 特色 当センターは小児診療に関係する常勤医(小児科 14 名・NICU7 名・小児外科 1 名)20 名以上が勤務する体制 (最高の診療報酬点数「小児入院医療管理料1」が可能となる)であり、スタッフが大学なみに多く、小児科・ NICU 科の多様な領域の専門指導医がおり、小児科総合医としての研修だけでなく、小児外科を含めた各専門診 療を学べます。小児科は川口市周辺地域の救急医療を担い、NICU 科は埼玉県南東部をカバーする地域周産期母 子医療センターの役割をしています。また、救命救急センターや NICU 科を退院後の超重症心身障害児(約 40 名) の在宅診療もしています。 ■ スタッフ H27 年度 小児科 下平 雅之 常勤のみ 神経、発 日本小児科学会専門医、日本小児科学会代議員、日本小児科学会埼玉地方会理事、日本小児神経 達障害、 学会専門医、日本臨床神経生理学会認定医脳波分野、日本睡眠学会専門医、日本小児科医会地域 睡眠 総合小児医療認定医、東京医科歯科大学医学部小児科臨床教授 平柳 直人 神経 日本小児科学会専門医、日本小児神経学会専門医、日本てんかん学会専門医 横山 達也 アレルギー 日本小児科学会専門医、日本アレルギー学会専門医 西岡 正人 循環器、 日本小児科学会専門医、日本小児科学会埼玉地方会評議員、東京医科歯科大学医学部小児科臨床 救急 准教授、PALS instructor 高澤 啓 内分泌 日本小児科学会専門医、日本内分泌学会内分泌代謝科専門医 高澤 玲子 アレルギー 日本小児科学会専門医 高橋 暁子 循環器 日本小児科学会専門医 竹田 清香 神経 日本小児科学会専門医制度研修中 木口 智之 日本小児科学会専門医制度研修中 分島 葉子 日本小児科学会専門医制度研修中 四手井綱紀 新生児 日本小児科学会専門医制度研修中 野村 敏大 神経 日本小児科学会専門医制度研修中 村越 未希 日本小児科学会専門医制度研修中 小林あゆみ 日本小児科学会専門医制度研修中 NICU 箕面嵜至宏 科 (ミノサキ ヨシヒロ) 新生児 日本小児科学会専門医、日本小児科学会埼玉地方会理事、日本 SIDS・乳幼児突然死予防学会評議 員、日本周産期・新生児学会専門医・指導医、NCPR instructor 石黒 利佳 新生児 日本小児科学会専門医、NCPR instructor、国際認定ラクテーション・コンサルタント(IBCLC) 勝碕 静香 新生児 日本小児科学会専門医 伊藤 一之 日本小児科学会専門医制度研修中 西村 聡 日本小児科学会専門医制度研修中 宮原 宏幸 日本小児科学会専門医制度研修中 真保 麻実 日本小児科学会専門医制度研修中 NICU には防衛医大や埼玉民医連、地域医療振興協会などから、不定期に短期長期の研修派遣があります。 ■入院 小児科は、H26 年度入院数は 1,278 名でした。小児病棟内の重症病床 4 床は、いつもほぼ満床です。特殊 治療が必要な事故外傷・溺水・急性脳炎脳症の低体温療法等の集中治療は救命救急センターと連携します。ま た、常勤の小児外科医 1 名と連携し、急性虫垂炎、肥厚性幽門狭窄症、ヒルシュスプルング病、鼠径ヘルニ ア、膀胱尿管逆流の治療や、重症心身障害児の胃瘻造設、胃食道逆流防止(噴門形成術)、気管切開などの小児 外科手術前後の診療も担当します。通常の一般病院と比し、より重症な患者さんを経験できます。しかし、血 液・免疫疾患等は、感染リスクと専門性を考慮し、他病院(県立小児医療センター、大学など)へ紹介します。 NICU 科は、毎日当直1名がおり、H26 年度入院 255 名、極低出生体重児 50 名(超低出生体重児 16 名)。 挿管人工呼吸管理 71 名、手術症例 16 名(新生児 8 名)、死亡退院 5 名(剖検 3 例)でした。当センター産科は在 胎 22・23 週妊婦の母体搬送受け入れ、種々の合併症妊娠、多胎妊娠、切迫早産、前期破水などの入院から、 ごく普通の正常妊婦の分娩までを扱い、平成 26 年分娩数 701、多胎 51(品胎 1)、緊急母体搬送 82 でした。重 症児出産が予想される場合 NICU 科医が両親に対し prenatal visit を行います。小児科医として必要な正常新 生児の管理から最重症児の呼吸循環栄養管理まで、幅広く研修することができます。 ■外来 小児科 1 日の一般外来患者概数は 100 人、専門外来は 70~80 人、時間外救急は平日 10~20 人、休日 60 ~70 人程度です。H26 年度外来患者数は 31744 人、うち時間外は 5913 人で例年とほぼ変わりませんでし た。特に急性感染症(呼吸器・消化器疾患など)、川崎病や、けいれん重積などの神経疾患が多数ですが、在宅 重心児の診療も皆で担当します。午後は専門外来で、循環器、アレルギー、神経、腎、内分泌、健診などがあ ります。特に、発達障害関連の診療のため、H27 年度は非常勤で言語聴覚士 1 名・心理士 3 名で、発達検 査、ペアレントトレーニング、ソーシャルスキルトレーニング、カウンセリング等を行いました。救急外来の 多い土日祭日は小児科医師2名に増やして当直し若手もすぐに相談できる環境が確保されています。 NICU 科は退院後のフォローアップ外来を行い、学齢期までのフォロー、在宅医療児の支援、母乳育児支 援などを行っています。発達評価や心理面のフォローを臨床心理士 3 名で担当します。 ■ 終わりに 小児科・NICU 科の診療は忙しく、当直の業務もたいへんです。それでも小児科医として子どもの成長・発達 を診られる喜びはすばらしいことです。みんなで楽しく一緒に診療をしましょう。 お問い合わせは、下平(シモヒラ m.shimohira@kawaguchi-mmc.org)までご連絡ください。