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中間とりまとめの方向性(案)について~基礎自治体の視点から~

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中間とりまとめの方向性(案)について~基礎自治体の視点から~
新戦略専門調査会マイナンバー等分科会
2014.0425
中間とりまとめの方向性(案)について~基礎自治体の視点から~
構成員:三鷹市長 清原慶子
Ⅰ.マイナンバー等分科会の「とりまとめの理念」について、まずは冒頭に、簡潔
に記述することが望ましい
「構成員からの主な意見及び中間取りまとめの方向性(案)
」については、下記の構成になって
いる。すなわち、○個人番号カードの利活用方策、○マイポータル/マイガバメントの在り方、○
法人番号の利活用方策、○個人番号(マイナンバー)の更なる利活用ニーズ、○その他、である。
これらは、いずれも重要な項目であるが、こうした各論にはいる前に、たとえば、次のような記
述があると、今後の検討に向けて、社会の各部門の参画、特に基礎自治体の参画と、各部門の協働
が建設的に進むのではないかと考える。
1.マイナンバー制度については、国、自治体、民間事業者が、国民・市民・顧客・消費者に利便
性が実感され、行政サービスや民間の事業への満足度が向上するという方向性を目指して、国
民・市民・顧客・消費者の視点を尊重して制度の在り方を検討することが重要であること。
そのために「民学産公官」の各セクターが協働して検討する体制が必要であり、この分科会
はまさに、その方向で議論してきていること。
2.マイナンバー制度は個人番号カードの普及により、利用する国民・市民・顧客・消費者に利便
性を実感していただけるものとして想定されてきているが、その個人番号カードは「配布」さ
れるものではなく、基礎自治体(市町村)への「申請」により「交付」されるものであること。
したがって、よほどのインセンティブがなければ、制度発足当初に個人番号カードの普及が
期待されないことから、先立って、普及を促す条件整備が不可欠であり、国、自治体、民間事
業者の格別の創意工夫と協働が求められること
3.自治体の視点からは、マイナンバー制度は「法定受託事務」の部分、自治事務の部分、民間事
業者との協働の部分があると共に、制度に適切に対応するシステム改修がそ必要であり、その
取り組みを最適に進めていくためには、国が、自治体、民間事業者等との民学産公官の研究と
協働体制をコーディネートするとともに、必要な法整備等を適時適切に進める必要があること
4.8 頁や 9 頁に、今後の方向性やその他としてまとめられている内容に、むしろ理念的なものが
含まれているので、最初に記述するほうが中間とりまとめの考え方を明示することになるので
はないか
Ⅱ.
「取りまとめの方向性(案)
」について、特に検討が重要と思われる点
1.個人番号カードの普及策と利活用方策との密接な関連性(1 頁~2 頁、8頁)
従来は、住基カードの普及については、同様に申請主義であったことから、コンビニエンス
ストアでの証明書等の発行サービスの開始等、普及促進に取り組む自治体もあったが、必ずし
も多くはなかった。そこで、個人番号カードを持つことについて国民が利便性を実感できるサ
ービスのさらなる検討は不可欠であり、そのメリットをPRすることが必要
そこで、
「方向性(案)
」における記述をさらに深める方向でいくつかコメントする
(1) 健康保険証、公務員身分証、教員免許などの「個人番号カードへの一元化」
(1 頁)
カードには、
「いつも持っていることでメリットのある証明書となるもの」
「いつもは必要では
ないが、資格等を証明するためになくしては困るもの」などがある。そこで、個人番号カードに
一元化することで、本人の権利や資格を確保する上での機能が向上する方向性を示すことが有用
(2)公務員による個人番号カードの率先活用(1 頁をきっかけに)
個人番号カードのICチップ活用として、各種証明書の兼用化を進めて利便性の向上を図
る。このため、国・地方自治体において職員身分証への適用など、率先した取り組みが必要
2.ワンストップサービスとマイナンバーによる情報連携の利便性(3頁、8 頁①)
出生・死亡等については、基礎自治体がまずは「出生届」
「死亡届」を受理する責任を持って
いる。人の人生において最も重要な生死については、基礎自治体にとっては「法定受託事務」
である「戸籍」の占める意義は極めて大きいものであり、基礎自治体は重要な責務を引き受け
ていると認識している。そして、平成 27 年 10 月以降は、基礎自治体は誕生とともに、住民に
個人番号を附番することになる。マイナンバー制度における戸籍について検討することは当然
のことながら困難な課題があると想定されるが、マイナンバーによる国民本位のワンストップ
サービス及びそのための情報連携の在り方を検討する上では、戸籍との情報連携の検討が今後
の重要な課題となるのではないか
3.災害対策分野における利用を平時・日常における利用と関連付けながら検討することが課題
災害時において、適切に避難行動要支援者や被災者を救助し、復旧・復興時に生活支援を推
進する上で、マイナンバーの活用が期待されている。この点については防災・減災分科会が検
討を進めているが、連携してさらに議論を深めることが有用。マイナンバーの平時の利用を、
災害時にいかに活かすかという観点で、時間軸を連携づけて検討することが必要。
4. 情報バリアフリー、ユニバーサル・デザインの視点の強化を(1、2、5 頁)
デジタルデバイド対策として記述されている、CATVやテレビの活用等は重要な方向性。
超高齢社会において、情報バリアフリー、ユニバーサル・デザインの方向性をもって検討して
いくことについては強調する必要がある
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