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3.仮定断面の設定
伏図ー1,4,5階ー 3.仮定断面の設定 •設計の初期段階で,設計目標に収まる ように部材(梁・柱・耐震壁)の断面・配筋 を略算で計画しておく。 •うまく仮定断面を設定しておけば手戻り がない。 2011/5/27 伏図ー2,3階ー 2011/5/27 設計フローと仮定断面 2 設計フローと仮定断面 4 伏図ー6階ー 設計フローと仮定断面 3 2011/5/27 伏図ー7階ー 2011/5/27 軸組図ーY1,Y4ー 設計フローと仮定断面 5 軸組図ーY2,Y3ー 2011/5/27 設計フローと仮定断面 2011/5/27 設計フローと仮定断面 6 軸組図ーX1,X2ー 7 2011/5/27 設計フローと仮定断面 8 軸組図ーX4~X6ー 2011/5/27 設計フローと仮定断面 軸組図ーX7ー 9 構造計画 設計フローと仮定断面 10 構造計画 平面は、48m×20mの長方形 2,3階の(X3~X6、Y2~Y3)に吹き抜け 7,8階はセットバック Y2~Y3は店舗およびオフィス空間を確保するため 12mのスパン 2011/5/27 2011/5/27 設計フローと仮定断面 11 X方向 X方向は、基本スパン8mで計画し、純ラーメン 建物全体の剛性と耐力を高くするために、Y1、Y4ラーメン については、4mスパンで柱を配置することとする(チュー ブ構造のイメージ) Y方向 Y方向は、X1、X7ラーメンは耐震壁付ラーメン X2~X6ラーメンは純ラーメン。X1、X7ラーメンの6階は、 全スパン耐震壁として2枚の耐震壁の頂部をつなぎ、耐 震壁の剛性・耐力を高くするように計画(スーパーラーメン のイメージ) セットバックする7,8階については、偏心を避けるために 純ラーメン構造 2011/5/27 設計フローと仮定断面 12 略設計による部材断面の設定 建物重量 梁(特に上層階,長スパン) RC造建物の単位床重量10~14kN/m2 長期荷重による応力で断面・配筋が決まる 場合がある。 例題建物では、特にY方向の長スパン梁が 心配。 例題では, 12kN/m2として計算した。 階 R 8 7 6 5 4 3 2 柱 長期荷重による応力は小さい 水平力(地震力)が支配的 2011/5/27 設計フローと仮定断面 13 2011/5/27 Af (m2) 320 320 960 960 960 960 672 672 Wi (kN) 3,840 3,840 11,520 11,520 11,520 11,520 8,064 8,064 設計フローと仮定断面 ΣWi (kN) 3,840 7,680 19,200 30,720 42,240 53,760 61,824 69,888 14 柱・耐震壁の仮定断面(1) 使用材料 終局時の保有水平耐力Quを確保する。 靱性型(変形能力のある)の建物とし,ベースシ ア係数CB=0.3を目標にする。 Qu C B Wi 0.3 69888 20966 kN 鉄筋 主筋,せん断補強筋ともSD390 長期,短期許容応力度195, 390N/mm2 保有耐力計算用の主筋強度は,1.1σy X方向は、 コンクリート 外ラーメン(Y1,Y4)に20%ずつ(4193kN) 中ラーメン(Y2,Y3)に30%ずつ(6290kN)負担させる。 1~4階:Fc36 5~8階:Fc30 Y方向は、 耐震壁のある妻ラーメン(X1,X7)に20%ずつ(4193kN) 中ラーメン(X2~X6)に12%ずつ(2516kN)負担させる。 2011/5/27 設計フローと仮定断面 15 2011/5/27 設計フローと仮定断面 16 部材リスト記号 柱・耐震壁の仮定断面 符号 C1 C2 700×700 16-D29 D13-□@100 C1 750×750 16-D29 D13-□@100 C2 符号 W300 5~8F b×D 主筋 帯筋 符号 断面 300 壁厚 配筋 300 D13@150ダブル 1~4F b×D 主筋 帯筋 2011/5/27 設計フローと仮定断面 17 700×700 16-D29 D13-□@100 2011/5/27 800×800 20-D29 D13-□@100 設計フローと仮定断面 柱・耐震壁の仮定断面(Y1,Y4フレーム) 柱・耐震壁の仮定断面(Y1,Y4フレーム) 柱13本,床の支配幅2m 断面C1:700×700mm,主筋16-D29 1階柱の軸力N 柱曲げ終局時せん断力(保有水平耐力) N 69888 Qmu 596×13= 7748 > 4193 kN(必要な負担分) ★ 実際には,梁降伏型(梁が柱より弱い)になり 保有水平耐力はもう少し低くなったとしてもOK そうである。 N M u 0.8at y D 0.5 ND1 bD B 1 .1 0.8 642 5 390 1.1 700 0.5 538000 7001 36 771 183 954 kN m 設計フローと仮定断面 2 M u 2 954 596 kN h0 3 .2 フレームの保有水平耐力(柱13本の合計) 2m 13本 538 kN 20m 1階柱の曲げ終局モーメント 2011/5/27 18 19 2011/5/27 設計フローと仮定断面 20 柱・耐震壁の仮定断面(Y2,Y3フレーム) 柱・耐震壁の仮定断面(X2~X6フレーム) 柱7本,床の支配幅8m 1階柱の軸力N C1が2本,C2が2本なので, フレームの保有水平耐力(柱4本の合計) N 69888 8m 7本 3994 kN 20m 596×2+1486×2=4164 > 2516 kN(必要な負担分) 1階柱の曲げ終局モーメント M u 2378 kN m 柱曲げ終局時せん断力(保有水平耐力) Qmu 2 M u 2 2378 1486 kN h0 3 .2 フレームの保有水平耐力(柱7本の合計) 1468×7=10405 > 6290 kN(必要な負担分) 2011/5/27 設計フローと仮定断面 21 柱・耐震壁の仮定断面(X1,X7フレーム) 2011/5/27 設計フローと仮定断面 22 設計フローと仮定断面 24 部材リスト記号 耐震壁(厚さ300mm、長さ4000mm)の 平均せん断強度3 N/mm2とすると、 1枚のせん断耐力は 3N/mm2×300mm×4000mm=3600kN 耐震壁が2枚あるので, フレームの保有水平耐力(柱4本の合計) 3600×2=7200 > 4193 kN(必要な負担分) 以上より,仮定断面でOK 2011/5/27 設計フローと仮定断面 23 2011/5/27 梁の仮定断面 符号 位置 梁の仮定断面の基本方針 G1 端部 G2 中央 端部 G3 中央 端部 中央 6~RF b×D 上端 下端 あばら筋 400×600 4-D25 3-D25 4-D25 3-D25 D13-□@200 400×700 5-D29 3-D29 5-D29 3-D29 D13-□@200 500×900 5-D29 4-D29 5-D29 4-D29 D13-□@200 2~5F Y方向の梁に作用する長期荷重を軽減する ため、小梁はY方向にかける。 梁自重を含めた床重量を9kN/m2と仮定。 X方向は均等スパンラーメンなので,梁の 応力は,両端固定梁で略算できる。 L C = wL2/12 M0 = wL2/24 w C b×D 上端 下端 あばら筋 500×700 5-D25 3-D25 5-D25 3-D25 D13-□@200 2011/5/27 500×800 6-D29 3-D29 6-D29 3-D29 D13-□@200 600×1000 6-D29 4-D29 6-D29 4-D29 D13-□@200 設計フローと仮定断面 25 M0 2011/5/27 設計フローと仮定断面 梁の仮定断面(Y1フレーム) 梁の仮定断面(Y2フレーム) 支配床幅2mなので、等分布荷重 w=18kN/mを考える。 長期荷重によるC=24kN・m 小さいので,問題なし 断面を500×700mm,主筋5-D25とする。 M u 0.9at y d 0.9 507 5 390 1.1 625 支配床幅8mなので、等分布荷重 w=72kN/mを考える。 長期荷重によるC=384kN・m 小さいので,問題なし 断面を500×800mm,主筋6-D29とする。 M u 0.9at y d 1080 kN m 612 108 N mm 612 kN m ★ 梁降伏型にするため,柱のMuの70-80%の耐 力にしておくとよい。(この場合,柱のMu= 954 kN・mなので良さそう) 2011/5/27 設計フローと仮定断面 27 26 ★ 柱のMu=2378kN・mと比べると小さいが,柱 の略算の保有耐力の余裕が大きいので,この まま進める。 2011/5/27 設計フローと仮定断面 28 梁の仮定断面(X2フレーム) スパンが異なるが全長同一断面とする。 断面を600×1000mm,主筋6-D29 長期許容曲げ モーメント A 7 M a at f t d 8 M u 1341 kN m 2011/5/27 B 4 B’ 377 12 4 A ’ 58 7 643 6 195 900 8 592 106 N mm 592kN m 終局曲げ ①有効剛比0.5 ③ A 117 B AB DF FEM D C Σ 設計フローと仮定断面 -48 165 117 271 BA BC 0857 0.143 48 -432 329 55 377 B’ A ’ 以上の略算より,長期荷重,地震荷重に 対して,仮定断面で必要な性能が確保 できると思われる。 通常,施工の合理性を考慮して,部材の 種類はあまり多くせず,2-3層は同じ断 面とすることも多い。(各階,各部材ごと に細かく断面を変える設計者もいるが) -377 29 2011/5/27 設計フローと仮定断面 30