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アルミニウムと高張力鋼板の成形技術
アルミニウム材の先端成形技術 ー 軽量自動車部品の成形 ー Advanced forming technologies for aluminium automobile parts 豊橋 自動車の環境対策 1.軽量化 愛知県: • 名古屋,豊橋等, • 11% の工業生産 • 自動車産業 豊橋技術科学大学 森 謙 一 郎 Ken-ichiro Mori 2.サーメット,ヘテロ表面ダイス 3.サーボプレス 4.ホットスタンピング 名古屋 豊橋 愛知県 動力源 EV, PHV, HV エンジン ターボチャージャー, 熱効率向上,可変バ ルブタイミング,摩擦 低減,アイドリングス トップ 車体重量低減 車体構造 軽量材料: 高張力鋼 板, アルミニウム, マ グネ, CFRP 空気抵抗 ボディ形状 5.通電加熱ガスフォーミング 100kg減少: 1km/l燃費向上 6.アルミニウム板と高張力鋼板の塑性接合 NSC 豊橋 三重県 静岡県 駆動系 CVT, 摩擦低減 浜松 転がり抵抗 タイヤ表面パターン 30km 自動車におけるアルミニウムの使用量 自動車の燃費と重量の関係 40 ハイブリッド車 CVT車 MT車 AT車 2015年度基準 2020年度基準 35 燃費値 [km/L] 30 25 Toyota PRIUS kg/台 150 北米 日本 50 10 0 0 500 1000 2000 1500 自動車重量 [kg] 2500 122 1990 2000 2010 1990 4.ホットスタンピング Audi A7 Sportback 2000 2.サーメット,ヘテロ表面ダイス 3.サーボプレス 89 51 1990 2000 2010 1.軽量化 フード 欧州 75 61 15 144 117 119 96 100 20 5 車体へのアルミニウム板材の適用 2010 5.通電加熱ガスフォーミング アルミニウム板材 アルミニウム鋳造材 アルミニウム押出し材 ホットスタンピング材 冷間プレス成形材 バックドア 6.アルミニウム板と高張力鋼板の塑性接合 3000 国土交通省ホームページ http://www.mlit.go.jp/common/001031308.pdf サーメットダイスを用いた アルミニウム合金容器のしごき加工 しごき加工ダイス材質 A3003における加工限界に 及ぼすダイスの影響(v=8.3mm/s) A3003におけるしごき加工後の容器 軸方向 焼付き 素板 深絞り ダイス しごき加工 金型焼付き 二次電池 200kg しごきダイス しごきダイスランド部の軸方向表面性状 1mm 粗さ測定位置 焼付き 硬さ ダイス材質 最大高さ 平均粗さ 縦弾性係数 E /GPa /HV50 /mRz /mRa SKD11 0.28 0.02 206 750 0.21 0.02 610 1650 超硬 0.14 0.02 610 超硬,TiC 1650,3000 TiCN 0.20 0.02 410 1550 サーメット しごき加工後の容器 10 mm 2 高さ /µm 1 0 100 200 軸方向位置 /µm (a) ラッピング, Rd=0.02µmRa 良好 観察部 1mm (c)焼付き (超硬,rr=28.6%) 観察部 50 100 200 軸方向位置 /µm (b) ヘテロ表面, Rd=0.06µmRa 2 1 0 100 200 軸方向位置 /µm (c) ヘテロ表面, Rd=0.08µmRa (a) 加工前 (b) Rd=0.06µmRa, r=36.9% 0.1mm 100 200 軸方向位置 /µm (d) ヘテロ表面, Rd=0.12µmRa ラッピング 破断 (c) Rd=0.14µmRa, 焼付き r=25.3% (d) ラッピング, Rd=0.02µmRa, r=36.4% 焼付き SKD11 焼付き 30 良好 20 超硬合金 SKD11 0 10 SKD11 ヘテロ表面とラッピングダイスの平均 しごき荷重としごき率の関係 10 Rd=0.06µmRa 10 2 1 0 100 200 軸方向位置 /µm (e) ヘテロ表面, Rd=0.14µmRa 0.1mm 良好 20 12 破断 40 2 1 0 30 0 (d)破断 (サーメット,rr=35.7%) しごき加工限界に及ぼすダイスランド 平均粗さの影響 破断 焼付き 破断 0.1mm 2 1 0 40 (b)良好 (超硬,rr=24.2%) (a)加工前 (a)SKD11 しごき率 r /% 軸方向 円周方向 焼付き 焼付き 1mm 10mm 実しごき率 rr /% しわ押え 電気自動車 電池ケース ステンレス鋼板 アルミニウム合金板 Rd=0.12µmRa 焼付き ラッピング 0.05 0.10 0.15 0.20 ヘテロ, ランド部表面平均粗さ Rd /µmRa Rd=0.14µmRa 平均しごき荷重 /kN パンチ ラッピング 8 ヘテロ表面, Rd=0.06~0.12µmRa 6 4 2 0 20 25 30 35 しごき率 r /% 40 45 メカニカルリンク・トグルタイプ 直接駆動タイプ コマツ,非常に高価 最大荷重がどのストローク 1.軽量化 クランク式 汎用モーター:下死点付近だけ高荷重 低価格 コマツ 高トルクモーター,比較的低価格 振動モーション アマダ,アイダ 2.サーメット,ヘテロ表面ダイス 3.サーボプレス 4.ホットスタンピング link 5.通電加熱ガスフォーミング 6.アルミニウム板と高張力鋼板の塑性接合 servo motor アルミニウム合金のバリ出し熱間型鍛造方法 Amada SDE 上型 (250Ԩ) アルミニウム合金 限界しごき率の向上 パンチの振動モーション 下型 (250Ԩ) (a) エンボス加工: 下死点付近で減速 (b) ヒートシンク: 下死点位置の制御 (a) 通常 振動による潤滑剤の取り込み スライドモーション 33 14 A ビレット φ17×48 (400Ԩ) 50 A’ 下死点からの高さ /mm 振動しごき加工: 摩擦の低下 9.25 精度:スライドモーションの制御 9.25 クランク式サーボプレスのモーション A-A’断面 16 v=82.5mm/s 16.5mm/s 12 8 4 6.6mm/s 0 1 2 成形時間 /s 3 (b) 振動 日本工大 古閑 コマツ 1 2 成形時間 /s 3 下型 (250Ԩ) 50 A’ A-A’断面 4 0 6.6mm/s 1 2 成形時間 /s 3 下型 (250Ԩ) 50 A’ A-A’断面 60 16.5mm/s 12 8 4 6.6mm/s 0 1 2 成形時間 /s 3 A 製品充満部 ビレット バリ部 超髙強度鋼部材のホットスタンピング 1000 20 0 成形品(v=82.5mm/s) 製品上部断面形状の比較 最大荷重 30 10 バリ A-A’断面 1500 40 製品充満部 下型 A’ 2000 バリ幅 50 最大荷重 /kN 0 8 16 500 バリ幅 6.6mm/s ビレット φ17×48 (400Ԩ) v=82.5mm/s バリ幅 /mm 4 上型 (250Ԩ) 16.5mm/s 12 バリ幅および最大荷重と平均スライド速度の関係 スライドモーション 下死点からの高さ /mm 8 16 33 14 A 9.25 ビレット φ17×48 (400Ԩ) v=82.5mm/s 9.25 上型 (250Ԩ) 16.5mm/s 12 アルミニウム合金のバリ出し熱間型鍛造方法 スライドモーション 下死点からの高さ /mm 16 33 14 A 9.25 9.25 A-A’断面 v=82.5mm/s バリ厚さ 1.92mm 0 20 40 60 80 100 平均スライド速度v /mm・s-1 超髙強度鋼部材のホットスタンピング 製品端部からの距離 /mm 10 1.軽量化 8 下死点保持 2.サーメット,ヘテロ表面ダイス 6 v=6.6mm/s 82.5mm/s 4 4.ホットスタンピング 加熱 測定箇所 6.アルミニウム板と高張力鋼板の塑性接合 2 4 6 成形 5.通電加熱ガスフォーミング 2 0 レーザー切断 3.サーボプレス 8 製品端部からの距離 /mm 10 成形荷重の低下 スプリングバックの防止 成形性の向上 引張強さ1.5GPa ダイクエンチング 後加工 Volkswagen Passat: 車体の16% Parts per year (in millions) 上型 50 A’ 下死点からの高さ /mm 下型 (250Ԩ) ビレット φ17×48 (400Ԩ) 9.25 上型 (250Ԩ) アルミニウム合金のバリ出し熱間型鍛造方法 スライドモーション 33 14 A 9.25 アルミニウム合金のバリ出し熱間型鍛造方法 550 500 450 400 350 300 250 200 150 100 50 0 450 million in 2013 3 million in 1987 1987 95 million in 2007 8 million in 1997 1997 142 lines in 2011, around the world Year ’2007 '08 '09 ’10 ’11 ’12 ’13 熱処理型アルミニウム合金の航空機部品 急速加熱成形 A2024およびA6061における人工時効 処理後の成形品のビッカース硬さ分布 赤外線炉加熱による航空機部品の成形 パンチ アルミニウム合金 電気抵抗:低 熱伝導率:高 180 160 140 120 100 80 60 40 20 赤外線炉 1.6 ビッカース硬さ /HV5 通電加熱:難 赤外線炉加熱による航空機部品の成形 300 試験片寸法 赤外線炉 ダイス 炉内温度:1050℃ 加熱時間:19s 加熱温度:400℃ (a) 上面 0 (b) 断面 A2024 A B A6061 C A2024-T6 D 成形品 T= 342°C A6061-T6 フランジ 部 D A B C x 20 T= 342°C 40 60 80 100 120 140 中心からの距離x /mm 成形目標品 冷間成形 アルミニウム合金管の熱間ガスフォーミング 通電加熱ガスフォーミング ホンダの通電熱間ガスフォーミング 初期内圧 p0 =0.2-0.8MPa 2.サーメット,ヘテロ表面ダイス VW Touareg 軸押し速度 v=0~40mm/s アルミニウム合金 3.サーボプレス 1.0 空気 5.通電加熱ガスフォーミング 100 電極 拡管成形 4.ホットスタンピング パンチ 6.アルミニウム板と高張力鋼板の塑性接合 Porsche Cayenn GFU 予備成形 直接通電加熱 サスペンション部品 アルミ合金 空気を封入 通電容量 I =3.0~9.0kA エアサスペンション ケース部品 φ22.0 1.軽量化 拡管成形 φ95→φ160 3MPa Oリング 予備成形 素管 最終成形 最終成形 HEAT form 摩擦攪拌接合 アルミニウム管の通電加熱ガスバルジ成形 電極 Tilt angle 1.軽量化 軸押し速度 v=20mm/s,ストローク s=24mm 電極 2.サーメット,ヘテロ表面ダイス Rotational speed 3.サーボプレス Tool 大きな塑性変形:発熱,材料流動 Seam Feed rate Pin 4.ホットスタンピング パンチ パンチ Mazda Motor 5.通電加熱ガスフォーミング 6.アルミニウム板と高張力鋼板の塑性接合 セルフピアスリベッティング アルミニウム板と鋼板の摩擦攪拌点接合 Rotational speed R.S. AA6181-T4 アルミニウム板と高張力鋼板の接合 Feed rate Aluminium Steel A.S. DP600 有限要素シミュレーション ダイ形状の最適化 パンチ 板押え 高張力鋼板 リベット •高強度,高硬度 •延性小 ダイス <工法のメリット> 板にSPRを打込み,機械的に結合 穴あけ不要 接合部 溶接の難しい材料の締結 異種材料の締結 Cフレーム 曲面ダイ テーパーダイ形状 リベット硬度に近い 多種の不良が想定 ダイ形状の最適化 (ダイ径,深さ) (a) 上板 下板 リベット割れ リベット折れ SPFC980 t1.4, A5052 t1.5 (b) 上板 下板 A5052 t1.5, SPFC980 t1.4 上板:SPFC980, 1.4mm, 下板:A5052, 1.5mm φ8.0 セルフピアシングリベット リベット使用 高コスト セルフピアシング リベット メカニカル クリンチング パンチ リベット •リベッ ト 1.軽量化 2.サーメット,ヘテロ表面ダイス (a)従来ダイス パンチ •パンチ パンチ φ8.0 メカニカルクリンチングダイス形状の最適化 (上板:SPFC590, 1.4mm,下板:A5052,1.5mm) 1.8 メカニカルクリンチングダイス形状の最適化 (上板:A5052,1.5mm,下板:SPFC780, 1.4mm) 1.8 メカニカルクリンチングによる 高張力鋼板とアルミニウム合金板の接合 3.サーボプレス (b)改善ダイス 4.ホットスタンピング 接合部裏側 5.通電加熱ガスフォーミング メカニカルクリンチング 0.09㎜ t=0.24㎜ リベット不要 低コスト (a)従来ダイス 放射割れ ダイ ダイ x=0.13㎜ (b)改善ダイス 6.アルミニウム板と高張力鋼板の塑性接合