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プロジェクトの詳細説明資料 (2)-5 PaPeRoについて
「次世代ロボット実用化プロジェクト」 第1回事後評価分科会 資料6-2-5 「次世代ロボット実用化プロジェクト」 第1回事後評価分科会説明資料 議題6 プロジェクトの詳細説明 (公開) (2)-5 PaPeRoについて 平成19年1月11日(木) 1/23 チャイルドケアロボット開発の目的 子供と接しつつ、見守り、知育、教育などにお いて、子供や保護者、保育所の保育士、幼稚 園・小学校の先生などをアシストするロボット を開発 世界最高水準の雑音抑圧(音声認識)機能 多人数音声認識機能、等を搭載 事業原簿 III.2.3.1-1ページ 2/23 課題・機能・サービス 研究開発課題 搭載機能 実現するサービス 個人識別能力 子供対応顔識別機能 遊び・教育サービス コミュニケーション 能力 本助成事業で研究開発 タグ識別(補助)機能 お話・クイズ 子供対応音声認識機能 タッチインタラクション 雑音抑圧機能 歌う 多人数音声認識機能 ゲーム・学び ネットワーク機能 その他遊び 音声合成機能 チャイルドケア機能 ロボットバーチャルマシン 安全性 衝突回避・保護・安全機能 耐久性・信頼性 ロバストシステム 事業原簿 III.2.3.1-2ページ 見守りサービス 遠隔地の親との コミュニケーション 3/23 チャイルドケアロボット インタラクション機能の向上 安全性の向上 タッチセンサ、超音波タグレシーバー 等の新センサを設置 障害物を検出して衝突を 未然に防ぐための超音波 センサや、万一接触しても 即座に動作を停止する ためのバンパセンサを設置 高さ 385mm 全体 約6.0kg 幅 262mm 頭部 約2.0kg 奥行 250mm 胴体 約4.0kg 事業原簿 III.2.3.1-3ページ 4/23 ソフトウェアモジュール構成 新型PaPeRo 事業原簿 III.2.3.1-5ページ - 演算性能強化 ネットワーク機能強化 認識性能強化 安全性のさらなる向上 5/23 研究開発内容概要 研究開発項 目 内容 子供対応顔 ・ 複数の表情、方向の子供の顔のデータベース 200人分以上を構築し、 認識機能 子供の顔、表情変化に対応した顔認識エンジンを構築 ・ 子供の激しい動きに対応するために、取得された画像ごとにその画像を 照合に利用すべきかどうかを判定する画像信頼度付与技術 タグ識別機 能 位置同定を行うための様々なタグ識別方式の検討、超音波タグ識別の発 信機とレシーバの試作、実証機へのレシーバ実装方法検討と調整、並び に位置同定の性能評価と改良を行った 雑音抑圧機 2マイク入力型ノイズキャンセラ技術・適応マイクロホンアレイ技術、画像 能 人物検出結果に基づく雑音抑圧方式選択 多人数音声 子供が携帯するワイアレスマイクから入力された音声を音声認識サーバ 認識機能 で受信し、どの子供が何という言葉を発声したかを認識する ネットワーク ロボットと制御端末および携帯電話の間の通信、外部サーバへの動画 機能 像送信プラットフォームを開発 事業原簿 III.2.3.1-6ページ 6/23 研究開発項目 内容 安全性 ・玩具、情報処理技術機器の国際安全規格に乗っ取った設計を実施。 ・超音波障害物測距センサ、バンパスイッチ、過負荷検出保護回路、 過電流検出保護回路による多重の衝突回避センサシステム。 ・長時間駆動による破損傾向を分析。 ・万博終了後、全数分解と堅牢性の分析を実施。破損した機構部品 を補強する改良を実施。 チャイルドケア 機能 ・簡単な言葉のやりとりをして遊ぶ。 ・歌を唄ったり、触ると反応することで遊ぶ。 ・クイズで遊ぶ、ロボットに挨拶を教える。 ・ロボットがお話しをする。綱引きの審判をする。 事業原簿 III.2.3.1-7ページ 7/23 目標と達成度 項目 目標 達成度 自己評価 子供対応顔認識機能 子供顔識別性能を大 子供顔画像DB(216名) 人と同等の70-80% に対して、識別率89%を とする 達成 ◎ タグ識別機能 認識率95%、カバー範 認識率95%以上、カバー 囲3~4m、100ms以 範囲7m、100ms以内で 内で実行 実行 ○ 雑音抑圧機能 誤認識率を半減する 誤認識率を半減以下に できた ◎ 多人数音声認識機能 最大10名までの子供 の音声を同時に認識 する 最大10名までの子供の 音声を同時に認識でき る ○ ネットワークプラット フォーム機能 最大10台の端末に出 力する機能、1台の端末 からの入力によってロ ボットの動作を制御でき る ○ 事業原簿 III.2.3.1-8ページ 最大10台の端末に 出力する機能、1台 の端末からの入力に よってロボットの動作 を制御する 8/23 項目 目標 達成度 自己評価 衝突回避・保護・安 全機能、ロバストシ ステム ロボットが接触または衝突 しても使用者の身体に危 害を与えないこと、使用者 の身体の一部がロボットに 拘束されないこと、ロボット が転倒した際に、危険な 破片が飛び散ることがな いこと、半年間の実証実 験において簡単な補修の みで動作し続けること 安全設計および万博技 術実証運用により、左記 の目標を達成したことを 確認した。 ○ チャイルドケア機能 歌その他の遊びにより、3 0分から1時間子供をひき つける 万博・託児所における実 証実験の結果から、歌そ の他の遊びにより、子供 を1時間ひきつけること ができると考えられる。 ○ 事業原簿 III.2.3.1-8ページ 9/23 特許の取得状況 名称 研究項目 特徴・強み・新規性 子供対応顔識別 機能 パラメータ学習装置、パ 3D形状に基づいた正確な頭部姿勢画像を ラメータ学習方法、およ 学習し、正面顔か否かを高い角度精度で びプログラム 識別。 多人数音声認識 機能 音声認識装置、音声認 識方法、および音声認 識プログラム 周囲話者の発話による悪影響を低減する ために入力音声に白色雑音を重畳する。 多人数音声認識 機能 対応決定システム、ロ ボット、イベント出力 サーバ、および対応決 定方法 多人数音声認識と位置検出手段を連動。 音声認識時に得られる音声認識結果と発 話者IDから、発話者の方角を向くなどの話 者位置に応じた応答動作を行う。 チャイルドケア機 能 ストーリー出力システム、 位置を検出することができるタグを埋め込 ロボット装置およびス んだ複数のカードをボード上に貼り、その トーリー出力方法 位置に応じた物語を選択し音声等で再生 する。(パペストーリー) 事業原簿 III.2.3.1-19ページ 10/23 愛・地球博 技術実証運用 ロボットステーション 「ロボットふれあいルーム」 3歳~12歳対象のふれあい体験 1回15分ロボット3台、1日19回 一般来場者向けデモ 6ヶ月の技術実証運用実施 データ収集 性能の検証・改良 スタッフ: ・ディレクター 2名(3名が交代勤務) ・アテンダント 10名(14名が交代勤務) ・技術スタッフ 1~5名 事業原簿 III.2.3.1-20ページ 11/23 入場者数・体験者数 ロボットふれあいルーム入場者数 のべ77万8000人 ふれあい体験者数 のべ27,638人 事業原簿 III.2.3.1-20ページ 12/23 ふれあい体験プログラム 名称 内容 期間中更新 パペトーク 話しかけると答えてくれる 認識語彙・反応を追加 パペフェイス 顔を覚えて見分けてくれる 高速化、タッチで名前選択 パペタッチ 触ると反応する 反応を更新 パペタッチ(歌) 歌う。触ると効果音が鳴る。 「かえるの合唱」を追加 パペクイズ クイズに答える パペ電話 携帯電話とTV電話。 制御動作を更新 あいさつ作り パペロにあいさつを教える 内容を一新 パペストーリー お話を聞かせてくれる 期間中に新規開発 パペ運動会 綱引きの審判をしてくれる 期間中に新規開発 「幸せなら手を叩こう」 事業原簿 III.2.3.1-21ページ あいさつ作り パペストーリー 13/23 ふれあい体験者 のべ参加者の年齢・性別 参加回数 年 齢 体験者 数 内訳(男 子) 内訳(女 子) ふれあい体験参加回数 人数 25回以上 4 3 4096 2037 2059 20-24回 6 4 3335 1758 1577 15-19回 29 5 4443 2310 2133 10-14回 134 6 3633 1786 1847 5-9回 690 7 3365 1521 1844 2-4回 1925 8 3106 1412 1694 合計 2788 9 2452 1086 1366 10 1773 747 1026 11 1025 458 567 12 391 159 232 事業原簿 III.2.3.1-21ページ のべ参加者数の4割以上がリピータ 14/23 リピータ(5回以上)の年齢分布 年齢 体験者数 内訳(男子) 内訳(女子) 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 事業原簿 145 66 79 108 55 53 161 85 76 133 61 72 92 38 54 90 38 52 68 27 41 37 10 27 20 5 15 3 2 1 幼児(3-6歳)に人気があった。 小学校低学年層(7-8歳)がそれに次ぐ。 III.2.3.1-22ページ 15/23 観察結果:惹きつけ度合い 惹きつけの分布【年齢別】 幼児 小低 小中 小高 年齢不明 0% 20% 40% A B 60% C D E 80% 100% 不明 「かなり楽しんでいた」 「楽しんでいた」 「普通」 「楽しそうでなかった」 「不明」 事業原簿 III.2.3.1-23ページ 16/23 万博実証実験のまとめ 185日間無事故を達成。 のべ27,638人の子供と遊んだ。 幼児と小学校低学年に大好評。 今後の改善 発話中の話しかけを認識するための エコーキャンセル機能 多人数顔認識機能 事業原簿 III.2.3.1-23ページ 17/23 論文発表・成果の普及 論文等紙上発表 (論文誌、学会誌、 国際会議) 国内 0 国外 0 事業原簿 III.2.3.1-24ページ 口頭発表 国内 5 国外 0 特許 国内 4 報道(新聞、雑誌等) 国外 0 記者会見・プレスリ リース:11件 テレビ・ラジオ:96件 新聞・雑誌ほか: 107件 ビデオ・パンフレット・ 広告類・その他プロ モーション:15件 18/23 成果の実用化可能性 愛・地球博における実証実験の結果より、 「一般の託児所における教育プログラムへの活 用」 「商業施設における子供の一時預かりの販促 ツール」 において実用化可能性があると判断 事業原簿 IV.3.1-1ページ 19/23 実用化・事業化の見通しについて 2010年の実用化へ向けて、パートナー(事業 者)との密な共同を実施予定 必要機能・運用方法・コストのすり合わせ 安全性確保・検証手法の開発 現場スタッフ(ex.保育士)の教育 事故時の対応・責任の明確化 ⇒ NEDO資産をお借りして継続研究実施中 事業原簿 IV.3.1-1ページ 20/23 2004 2005 研究開発 万博実証実験 2006 2007 2008 2009 2010 事業者との連携 機能・コストのすり合わせ 開発・実験・改良 教育 製品開発 製品化★ 事業原簿 IV.3.1-1ページ 21/23 波及効果 「チャイルドケアロボットの開発」の成果 高齢者の話し相手などになることによる癒し効果 や、独居高齢者の生存確認を行う製品への技術 展開が促進され、波及効果が期待できる。 ハードウェアからアプリケーションソフトウェア までの幅広い分野にわたる垂直統合型製品 の研究開発を実施することができ、人材育成 の貴重な機会となった。 事業原簿 IV.3.1-2ページ 22/23 まとめ 託児・育児をアシストするチャイルドケアロ ボットのための要素技術および実証機を開発。 目標を達成した。 2010年の事業化へ向けて、事業者との連携 を具体的に進めている。 23/23