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2017入試問題(専門基礎)_ 公開用 - 東京大学大学院新領域創成科学
受験番号Examinee’s No. 2017年度 東京大学大学院新領域創成科学研究科 環境学研究系・社会文化環境学専攻 専門基礎科目試験問題 試験時間:90分(10:00~11:30) The Year 2017 Department of Socio-Cultural Environmental Studies, Division of Environmental Studies Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo Examination Problems for Fundamental Specialized Subjects Time for examination: 90 minutes (10:00 - 11:30) 注意事項 0.解答は、日本語または英語で行ってください。 1.配布されるものは、問題冊子1冊、解答用紙2枚です。 2.すべての解答用紙および問題冊子の所定欄に受験番号を記入してください。氏名は記入しない でください。 3.試験開始の合図の後、問題冊子を確かめてください。問題冊子は表紙を除いて 15 ページです。 落丁のある場合あるいは印刷が不鮮明な場合は、手を挙げて試験監督の指示に従ってください。 4.問題は2題あります。各々の問題を解答用紙1枚ずつに解答してください。また、2枚の解答 用紙の所定欄には各々問題番号を記入してください。 5.もし解答しない場合でも、受験番号を所定欄に記入し、解答用紙は2枚とも提出してください。 6.解答は解答用紙の裏面を使用しても差しつかえありません。ただし、裏面を使用する場合は、 表面の右下の「裏面に続く」に印をつけてください。 7.問題冊子は試験終了後に回収します。ただし、これらは採点の対象にしません。 Notes for Examinees: 0. Answers should be written in Japanese or English. 1. One problem booklet and 2 answer sheets are distributed. 2. Fill your Examinee’s Number in all prescribed boxes in the answer sheets and the problem booklet. Do not write your name. 3. Check your problem booklet after the notice of examination start. The problem booklet contains 15 pages excluding a cover. When you find any losses or ambiguous prints, follow the direction by the supervisor by raising your hand. 4. Two questions are given. Answer each of the questions on one answer sheet. Fill the Question Number in a prescribed box of each answer sheet, respectively. 5. Even when you do not answer, fill your Examinee’s Number in prescribed boxes and submit all 2 answer sheets. 6. You may use the backside of the answer sheet. Check “Followed in the Back” at the right bottom of the front page, when you use the backside. 7. This booklet is collected after the examination. This is not regarded as the object of marking. (memo) -1- (memo) -2- 問題 1(pp.3-7) / Question 1(pp.3-7) 1.図 1 は全球の炭素循環と炭素の存在量を表したものである.この図を基に以下の(1) から(5)に答えなさい. Figure 1 shows the global carbon cycle and the global carbon stock. Using Fig. 1, answer the following questions (1) to (5). (1)全球に存在する炭素量はいくらか,GtC の単位の数値で答えなさい. What is the total amount of the global carbon stock in units of GtC? (2)人為影響による 1 年当たりの炭素放出量はいくらか,GtC/y の単位で数値を答え なさい. What is the total amount of carbon from human emissions per year in units of GtC/y? (3)大気中炭素の 1 年当たりの純増分を表す A に入る数値(単位は GtC/y)を答 えなさい. Answer the number in A which represents the net increase of carbon in the atmosphere per year in units of GtC/y. (4)人為影響による 1 年当たりの炭素放出量の内,海が吸収する割合は何パーセント か,有効数字 2 桁で答えなさい. What is the percentage ratio of net ocean carbon uptake to the total amount of carbon from human emissions per year. Answer in two significant figures. (5)全球における炭素循環の全体像を説明しなさい. Explain the entire picture of the global carbon cycle. -3- 図 2 および表 1 はそれぞれ陸地および海の炭素に関するものである.これらと図 1 を基に以下の(6)から(10)に答えなさい. Figure 2 and Table 1 are summaries of terrestrial and oceanic carbons. According to these and Fig. 1, answer the following questions (6) to (10). (6)陸地において単位面積当たりの炭素貯蔵量がもっとも大きい植生は何か. Which vegetation has the largest stock of carbon per area among terrestrial biomes? (7)熱帯・亜熱帯の森林の面積は温帯の森林の面積のおよそ何倍か,有効数字 2 桁で 答えなさい. How many multiples is the area of tropical and subtropical forests to that of temperate forest? Answer in two significant figures. (8) 図 2 に示される陸域の生体における全炭素貯蔵量は,図 1 のどれに相当すると 考えられるか.名称をすべて答えなさい. Which carbon components in total in Fig. 1 are considered to be equivalent to the total carbon stored in terrestrial biomes shown in Fig. 2? Itemize all the components. (9)全球における人為影響による 1 年当たりの炭素放出量の内,沿岸植生が吸収して いる割合は何パーセントか,有効数字 2 桁で答えなさい What is the percentage ratio of the carbon uptake per year by coastal vegetation to the global amount of carbon from human emissions? Answer in two significant figures. (10)炭素吸収源としての沿岸植生の特徴を論じなさい. Discuss the characteristics of coastal vegetation as a carbon uptake. -4- 図 1. 全球の炭素循環と炭素の存在量.斜体の囲み文字は人為放出による炭素を示す. 出 典 :「 U.S. Department of Energy, Biological and Environmental Research Information System」による図を改変(数値は仮想的なもの). Gt (ギガトン) = 109 トン Fig. 1. Global carbon cycle and carbon stock. Italic and box letters are carbons from human emissions. Source: Modified after U.S. Department of Energy, Biological and Environmental Research Information System, using virtual numbers. Gt (Gigatons or Gigatonnes) = 109 tons -5- GigatonnesofCstoredin Gigatonnes of C stored terrestrialecosystems in terrestrial biomes 陸域の生体における 炭素貯蔵量(GtC) 熱帯,亜熱帯林 Tropical, Subtropical Forests 熱帯,亜熱帯, サバンナ,灌木地 Tropical, Subtropical, Savannas, Shrublands 200 548 548 130 286 286 砂漠,乾燥灌木地 Deserts and Dry Shrubland Legend 凡例 325 130 50 178 178 184 184 120 温帯草原,サバンナ,灌木地 Temperate Grasslands, Savanna, Shrublands 温帯林 Temperate Forest 180 315 315 北方林 Boreal Forest 50 325 1ヘクタール当たりの 炭素貯蔵量(tC/ha) tonnes of C stored per hectare 384 384 155 155 ツンドラ Tundra 130 図 2. 陸域の自然生態系における炭素貯蔵量.出展:UNEP-WCMC(2009)を改変. Fig. 2. Carbon stored in natural terrestrial ecosystems. Source: Modified after UNEP-WCMC (2009). -6- 表 1 海および陸域における炭素の埋没または吸収. Table 1 Burial or uptake by oceanic and terrestrial carbons. 構 成 要 素 Component 沿岸植生 Coastal vegetated habitats マ ン グ ロ ー ブ Mangroves 塩 性 湿 地 Salt Marsh 藻 場 Seagrass 沿岸植生全体 Total coastal vegetated habitats 沿岸堆積域(沿岸植生は除く) Coastal depositional areas 面 積 Area Million km2 炭素の埋没または吸収 Carbon burial or uptake t C ha-1 y-1 × 10-3 GtC y-1 0.2 0.4 0.4 1.0 1.2 1.3 0.7 1.04 24 52 28 104 1.6 24.0 25.6 0.35 0.014 0.035 56 33.6 89.6 320.0 0.0002 6.4 150 0.02 (excluding coastal vegetated habitats) エ ス チ ャ リ ー( 内 湾 )Estuaries 陸 棚 Shelf 沿 岸 堆 積 域 全 体 Total coastal depositional areas 深海埋没 Deep sea burial 陸域全体における吸収 Total terrestrial uptake 300 t (トン,ton)=1000 kg, G(ギガ,Giga)=109,Million(百万)=106 出典: 「Nellemann, C., Corcoran, E., Duarte, C. M., Valdés, L., De Young, C., Fonseca, L., Grimsditch, G. (Eds). 2009. Blue Carbon. A Rapid Response Assessment. United Nations Environment Programme, GRID-Arendal, www.grida.no.」を参考に独自に作成(数値は仮 想的なもの) . Source: This table is created using virtual numbers referring to “Nellemann, C., Corcoran, E., Duarte, C. M., Valdés, L., De Young, C., Fonseca, L., Grimsditch, G. (Eds). 2009. Blue Carbon. A Rapid Response Assessment. United Nations Environment Programme, GRID-Arendal, www.grida.no.” -7- 問題 2(pp.8-13) / Question 2(pp.8-13) 次の文章は、エドワード・グレイザーの『都市は人類最高の発明である』(2012、山 形浩生訳、エヌティティ出版)の一部である。 文章を読み、 (1)〜(3)の問いに答えよ。 (なお、問題作成にあたり、日本語の翻 訳文を一部変更してある。) (1)文中に示された3つの例において、下線ア)の筆者のいう「他人の権利を奪い、 他人の財産の価値を引き下げること」とはどのようなことか。それぞれについて 簡潔に説明せよ。 (2)下線イ)の筆者のいう「一部はよい方向のもの」とはどのような場合か、あなた 自身の考えを具体的な例を示して簡潔に説明せよ。 (3)下線ウ)の筆者の指摘する「地元だけの環境保護主義」とならないためにはどう すべきか。筆者は古い都市とインフラの整備を例示して具体的に論じているが、 あなた自身の考えを述べなさい。 原問題文は著作権法上の理由からウェブに掲載できませんので、下記の出典箇所を参 都市や郊外住宅地では、変化に対する反対とは、新規開発をブロックして新規のイン 照するか、本専攻の受付で閲覧してください。 フラプロジェクトを止めるということだ。住民たちは要するに「うちの裏庭には造るな (NIMBY)」といっているわけだ。ニューヨークのような古い都市では、NIMB エドワード・グレイザー著『都市は人類最高の発明である』(2012、山形浩生訳、エヌ Y主義はしばしば建築保全や環境保護の隠れ蓑をまとっている。過去を思い出させる最 ティティ出版) 「10.7NIMBY 主義の呪い」(pp.343-348、一部改変) も美しい建築を保存しようという立派な試みを、どうでもいい建築だらけの広大な近隣 を凍結させるための手段に歪めてしまうのだ。きわめて魅力的な都市で、こうした変化 への反対が持つ最悪の側面は、建物の高さが低いままで新築住宅が減るため、物件価格 は高く、都市が金持ち以外には住めなくなってしまうということなのだ。 残念ながら、人々がなぜ変化に反対するかは、容易に理解できる。 ・葉の生い茂る郊外に家を買った。いまはあまり他の家もないので、それが気に入っ ている。だからこそそこを買ったのだ。ところが隣の地主が、三ヘクタールの敷地 にタウンハウスを25軒建てようとしている。当然怒るだろう。そんなためにこの 町にきたわけじゃないのだ。近所の工事も、ご近所が入居してきたときの通過交通 もごめんだ。いまのままがいいのだ。 ・マンハッタンのアッパーイーストサイドにアパートを買った。眺めはすばらしい。 だが開発業者が通りの向かいに高層ビルを建てようとしている。自分の窓の正面だ が、景観を奪われるのはいやだ。さらに、そこに引っ越してくる新人たちが気に入 るかどうかもわからない。この近隣は引っ越してきたときのままでいてほしい。い まのままがいいのだ。 ・ボストンの三階建て住宅に20年住んできた。大学が数街区向こうに現代美術館を -8- 前ページからの続き 建てようとしている。アパートからも見える。たぶん地域にたくさんの部外者がや ってくるだろう。そもそも現代美術はあまり好きじゃない。いまのままがいいのだ。 これはNIMBY主義の現実世界の例だ。事例ごと見ても、これ以上は包括的になれ ない。だれかが近隣を変えようとしている。高密、高層、芸術的な場所には住みたくな い。いまのままがいい。これ以上に理にかなった主張があるか? だが、まともに見えるNIMBY主義でも、ひどい結果をもたらしかねない。新規建 設を止めるのは、その人にはよい考えに見えるかもしれないが、その新しい敷地分割や アパートに住みたかったはずの人々には費用をかけることになる。新しい市立美術館を 止めれば、多くの住民には魅力的で、地元経済に寄与する大量の観光客を連れてきたは ずのアメニティを都市から奪うことになる。変化に反対する人々の利害は、わからない わけではないが、その利害は、公共の利害とは一致しないのが通例だ。 さらに、これらの事例のそれぞれで、怒れるご近所は、自分の左右したいと思う物件 を所有すらしていない。この例で、三ヘクタールの敷地の持ち主は、その土地を所有し ている。それは都市開発業者だって大学だってそうだ。変化の敵たちは、要するに他人 の財産をコントロールしたいと思っている。この観点からすると、成長を止めるのは現 状を維持するというよりはむしろ、ア)他人の権利を奪い、他人の財産の価値を引き下 げることなのだ。 NIMBY主義の人気の背後には、二つの強力で絡み合う心理学的なバイアスがある。 最初のものは現状バイアスと呼ばれ、これは現状に対する過度に強い執着を指す。この バイアスを示す有名な実験の一つは、人々はあるマグを買うのに支払う金額に比べ、そ の同じマグをもらったときにはかなり多めの金額をもらうまで手放そうとしない。第二 のバイアスは影響バイアスだ。これは人々が、負のショックによる幸福度への影響を極 度に過大に見積もるバイアスだ。新築高層ビルの反対者たちは、それができたら生活が 惨めになると思っているが、でも実際にはすぐに新しい状況に適応する。 過去40年にわたり、アメリカではほとんど気がつかれない財産権の革命が起きてい る。人々が自分の土地財産をどう使うのも勝手だった制度から、ご近所たちが成長と変 化を制限するすさまじい力を持つシステムに変わってしまった。こうしたイ)権利の革 命の一部はよい方向のものだが、かなりの部分は悪い方向に作用している。 変化がすべてよいものとは限らないが、世界がもっと生産的で安く、エキサイティン グで、革新的で、環境に優しいものになるためには、かなりの変化が必要だ。国レベル では、連邦政策が成長地域を犠牲にして古い場所を保存しようとするときには、それは 成長に対する間違った反対だ。地元レベルでは、活動家は自分のコミュニティでの成長 と戦うことで変化に反対する。その活動は理解できるが、地元にばかり専念することで、 その行動がもつもっと大きな意味が捉えにくくなってしまっている。魅力的な場所で新 規開発を止めると、そうした地域に現在は住んでいない人にとって、住宅がもっと高く なる。こうした高い住宅価格は、こんどは企業の開業も高価にしてしまう。自然に炭素 排出が低いカリフォルニアのような地域では、開発を阻止すればその分の開発は、もっ と環境に優しくないカリフォルニア州内陸部やフェニックス市郊外などに行ってしま -9- 前ページからの続き ウ) う。 地元だけの環境保護主義は、しばしばだめな環境保護主義なのだ。 古い都市では、保全主義者たちが変化の大きな敵となり得る。彼らは美と歴史を根拠 に議論を展開する。私はかれらの価値観は大いに尊重するものだが、その力は制約され るべきだとも信じている。多くの建物は保存すべきだが、都市の繁栄には成長が必須だ。 建築の宝の保護と変化容認との適切なバランスをとるのは確かに難しい。サンフランシ スコやニューヨークですらかなりむずかしいし、人類史が石に刻まれているパリやロー マとなるとなおさらややこしくなる。鍵は、変化が認められた空間を最大限に活用する ことだ。別に古い都市の最も美しくて重要な建築を手荒に扱えなどと言うのではないが、 再建が許されたところでは、なるべく多くの開発を認めるのが筋が通っている。賢い建 築保全は新しい建物を高くするべきであり、低層を要求すべきではない。高く新しい建 物を建てることで、他の古い記念建築を取り壊す圧力も下がる。 変化を許容する重要性は、アメリカや他のどこでも新しいインフラ建設を考える場合 にはっきりしてくる。住宅やアパートの民間開発を遅らせたのと同じ力が、都市や社会 全体の便益を与える都市のメガプロジェクト建設も、はるかにむずかしくしてしまう。 フランス、ドイツ、日本では、高速鉄道サービスが何十年も前から都市を結んでいる。 1994年にアムトラックは、そうした鉄道サービスをアメリカに導入しようとして、 アセレア線を導入した。アセレアは、時速240キロに達し、ニューヨーク-ボストン 間を90分以下で結べるので、列車は飛行機に比べて高速でエコな交通手段となる。だ がNIMBY主義的な政治のおかげで、アムトラックはアセレアがそれだけの速度を出 せるまっすぐな線路を引けない。現在の曲がりくねった路線では、平均速度は138キ ロで、ニューヨーク-ボストン間は3時間だ。今日の政治環境では、高速鉄道の経済的、 環境的な利点が費用を上回る場合でも、コミュニティが反対すれば路線をまっすぐにす るのは不可能だ。 ときどき、自分が育った近隣に戻ってみる。一番街と二番街の間の、69丁目だ。う ちの古いアパートビルから通りを挟んで、まだブラウンストーンの高級住宅が建ち並ん でいるし、この場所がかつて持っていた人種のアイデンティティを思い出させるマジャ ール教会もある。こうした高級住宅や教会が、高層アパートに建て替ったら悲しいだろ うか?そうかもしれない。だが、そうした建物は他の多くの子どもたちが、私のように、 ニューヨークで育つという驚きを味わえるようにしてくれる。私なら、建物よりは絶対 に人々の肩を持ちたい。 発展途上国では、過剰規制に反対すべき理由はさらに強くなる。ムンバイのような急 成長都市では、高さ制限は人々が垂直に広がらず、水平に広がることを強制するので、 すさまじい被害を与える。そのためにすさまじい渋滞が生じるからだ。ムンバイなどの 発展途上のメガシティでは、使い物になるよい不動産建設を阻む規制など有害無益だ。 都市は貧困脱出の道であり、都市成長を阻止することで発展途上国は人為的に貧しくな っているのだ。 -10- The following text is a part of the book Triumph of the city written by Edward Glaeser. Read the text and answer the question (1) through (3). (1) Regarding underline a), what does the author mean by “it is taking someone else's right and reducing the value of someone else's property” in the three examples described in the text? Explain concisely. (2) What does the author mean by underline b), “Some of this revolution in rights is for the better”? Give an example of your own idea, and briefly explain it. (3) How can we avoid “Local environmentalism” underline c)? The author argues this issue specifically illustrating the development of older cities and the introduction of new infrastructure to avoid “Local environmentalism”. Here, explain your own idea. The original text cannot be placed on the WWW for reasons of copyright law. Please refer to the In cities and suburban enclaves alike, opposition to change means blocking new development and stopping new infrastructure projects. Residents are in effect saying "not in my backyard." In older cities like New York, NIMBYism hides under the cover of preservationism, perverting “The Curse of NIMBYism” in Triumph of the city, by Edward Glaeser, Pan Macmillan, London, the worthy cause of preserving the most beautiful reminders of our past into an attempt to UK, 2011, pp.260-264. (extracted and modified) freeze vast neighborhoods filled with undistinguished architecture. In highly attractive cities, the worst aspects of this opposition to change are that it ensures that building heights will be low, new homes will be few, prices will be high, and the city will be off-limits to all but rich people. Unfortunately, it is all too easy to understand why people oppose change: following source, or view the original print at the reception room of the department. ・You've bought a house in a leafy suburb. Right now, there aren't a lot of homes there, and you like that. After all, that's why you bought. A neighboring landowner wants to put up twenty townhouses on her five acres of land. You're furious. That's not why you came to this town. You don't want the brother of the nearby construction or the extra traffic once the new neighbors move in. You want things as they were. ・You've bought an apartment on Manhattan's Upper East Side with lovely views. A developer wants to put up a high-rise across the street. You'd be able to see it from your apartment, and you don't want to lose your views. Also, you're not sure you'd like the new people who'd move into that building. You want the neighborhood to stay the way it was when you moved in. You want things as they were. ・You've lived in a Boston triple-decker *1 for twenty years. A university wants to build a contemporary art museum on its land a few blocks away. You'll be able to see it from your apartment. You expect that the museum will attract many outsiders into your area. You don't much like contemporary art anyhow. You want things as they were. These are real-world examples of NIMBYism. Case by case, they couldn't be more -11- Continued from the previous page comprehensible. Someone else is changing your neighborhood. You don't want to live in a denser, or taller, of artsier place. You just want the status quo*2. What could be more reasonable than that? But NIMBYism that seems reasonable can often have terrible consequences. Stopping new construction may seem like a good idea to you, but it imposes costs on everyone who would have liked to live in a new subdivision or apartment building. Stopping a new, privately funded museum deprives the city of an amenity that would have appealed to many residents and brought in tourists who would have contributed to the local economy. The interests of people who oppose change are certainly comprehensible, but their interests usually don't match the public interest. Moreover, in each of these cases, the angry neighbor doesn't even own the property that he wants to control. The property owner with five acres owns her land, as does the urban developer and the university. The enemies of change essentially want to control somebody else's property. From that vantage point, stopping growth isn't so much maintaining the status quo as a) it is taking someone else's right and reducing the value of someone else's property. There are two powerful, interlocking psychological biases that lie behind the popularity of NIMBYism. The first is called status quo bias, which is an overly strong attachment to the current state of affairs. One set of famous experiments illustrating this bias shows that people will forgo far more money to keep a mug that they have been given than they will pay to buy the exact same mug. The second bias is impact bias, which causes people to significantly overestimate the impact that a negative shock will have on their happiness. The enemies of a new high-rise may think that the tower will make them miserable, but in reality, they will quickly adapt to the new situation. Over the past forty years, we've experienced a little-remarked revolution in property rights in America. We have gone from a system wherein people could essentially do what they wanted with their own property to a system wherein neighbors have enormous powers to restrict growth and change. b) Some of this revolution in rights is for the better, but much of it is for the worse. Not all change is good, but much change is necessary if the world is to become more productive, affordable, exciting, innovative, and environmentally friendly. At the national level, we mistakenly oppose change when federal policies try to preserve older places at the expense of growing regions. At a local level, activists oppose change by fighting growth in their own communities. Their actions are understandable, but their local focus equips them poorly to consider the global consequences of their actions. Stopping new development in attractive areas makes housing more expensive for people who don’t currently live in those areas. Those higher housing costs in turn make it more expensive for companies to open businesses. In naturally low-carbon-emissions areas, like California, preventing development means pushing it to less environmentally friendly places, like noncoastal California and suburban Phoenix. c) Local environmentalism is often bad environmentalism. In older cities, preservationists can be the great enemies of change. They couch their -12- argumentsfrom in terms of beauty Continued previous page and history. I respect their values enormously, but also believe their power must be checked. Many buildings must be protected, but cities also must grow to thrive. Striking the right balance between protecting architectural treasures and allowing change will never be easy. It's hard enough in San Francisco and New York, and it becomes even more complicated in places like Paris and Rome, where humanity's history is written in stone. The key is to make the most use of the space that is allowed to change. In no way do I favor running roughshod over the most important and beautiful structures in older cities, but in those areas where rebuilding is permitted, it makes sense to allow as much new development as possible. Smarter preservationism would push new buildings to be taller, not shorter. Building taller, newer structures would reduce the pressure to tear down other, older monuments. The importance of allowing change becomes particularly clear when America or anyplace else considers building new infrastructure. The same forces that have slowed private development of homes and apartment buildings have also made it far more difficult to construct urban megaprojects that could benefit cities and society as a whole. In France, Germany, and Japan, high-speed rail service has connected major cities for decades. In 1994, Amtrak tried to bring such rail service to the United States with its Acela line. The Acela can reach speeds of 150 miles per hour, which would bring New York-to-Boston train service down to less than ninety minutes, making trains a speedy, ecofriendly alternative to plane service. However, NIMBYist politics keeps Amtrak from laying the straight track that would enable the Acela to reach those speeds. Its current, circuitous route keeps speeds down to an average of 86 miles per hour, and travel times between New York and Boston exceed three hours. In today's political climate, community opposition makes it impossible to straighten a route, even if the economic and environmental advantages of faster rail service outweigh the costs. I return every once in a while to the neighborhood where I grew up, on Sixty-ninth Street between First and Second avenues. Brownstones still line the street across from my old apartment building, as does a Magyar church that recalls the area's erstwhile ethnic identity. Would I be sad if those brownstones and that church were replaced by high-rise apartment buildings? Perhaps. But those buildings would make it possible for many other children to experience, as I did, the wonders of growing up in New York City. I'll take the side of people over buildings any day. In developing countries, the case against overregulation is even stronger. In rapidly growing place like Mumbai, height restrictions cause enormous damage by forcing people to spread themselves horizontally rather than vertically, which helps to create massive congestion. The last thing that Mumbai or any developing megacity needs is regulation that prevents the construction of good, usable real estate. Cities are the path out of poverty, and preventing urban growth makes developing countries artificially poor. *1 triple-decker: three-storey *2 status quo: the existing state of affairs (Source: Adapted in part from Triumph of the city by Edward Glaeser, Macmillan, UK, 2011) -13- (memo) -14- (memo) -15-