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第3章 中小企業・地域における知的財産活動
第3章 中小企業・地域における知的財産活動 第 3 章 中小企業・地域における知的財産活動 1 中小企業における知的財産活動の状況 (1) 中小企業における特許等の出願件数の 状況 1 大きい。しかし、近年の内国人の特許出願件 数に占める中小企業の割合は 14%にすぎない。 我が国の中小企業 数は、およそ 381 万社 ここでは、中小企業の知的財産活動の状況 と全企業数の 99.7%以上を占め、イノベーショ について、2015 年の特許、実用新案、意匠及 ンを促進させる上で中小企業の果たす役割は び商標の出願件数状況について示す。 企業数・特許出願件数に占める中小企業の割合 1-3-1 図 大企業 0.3% 中小企業 14% (約3万6千件) 2014年 中小企業 99.7% 企業数 約382万社 2015年 大企業等 86% 内国人による特許出願件数 約26万件 (資料)中小企業白書 2016 付属統計資料 特許庁作成 1 中小企業基本法第 2 条第 1 項の規定に基づく「中小企業者」。また、出願件数グラフのデータは特許庁が保有する、中小企業基本法第 2 条第 1 項において定義さ れている中小企業の特許、実用新案、意匠、商標、PCT 国際出願及び商標の国際登録出願データ(法人)と、民間の信用調査会社が保有する企業データをクロ ス集計させて特許庁が推計したものである。 60 特許行政年次報告書 2016 年版 ③意匠登録出願件数 2015 年の中小企業における意匠登録出願件 は、36,017 件(前年比 2.9%増)であり、内 数は、8,467 件(前年比 0.5%減)であり、内 国人出願における中小企業の出願件数比率 国人出願における中小企業の出願件数比率 は、13.9%(前年 13.2%)であった。また、 は、34.1%(前年 34.2%)であった。また、 2015 年の内国人出願における中小企業の出願 2015 年の内国人出願における中小企業の出願 人数比率は、60.0%(前年 58.8%)であった。 人数比率は、57.1%(前年 57.5%)であった。 1-3-2 図 1-3-4 図 中小企業の特許出願件数の推移 中小企業の意匠登録出願件数の推移 (件) 40,000 (件) 12,000 31,068 知的財産をめぐる動向 2015 年の中小企業における特許出願件数 35,000 第1部 ①特許出願件数 32,759 33,090 35,007 36,017 10,000 30,000 9,579 8,749 9,375 8,507 8,467 2014 2015 (年) 8,000 25,000 20,000 6,000 15,000 4,000 10,000 第1章 2,000 5,000 0 0 2011 2012 2013 2014 2015 (年) 2011 2012 2013 (資料)特許庁作成 (資料)特許庁作成 ④商標登録出願件数 願件数は、2,733 件(前年比 0.9%減)であり、 数は、64,241 件(前年比 29.7%増)であり、 内国人出願における中小企業の出願件数比率 内国人出願における中小企業の出願件数比率 は、52.4%(前年 50.8%)であった。また、 は、54.5%(前年 49.5%)であった。また、 2015 年の内国人出願における中小企業の出願 2015 年の内国人出願における中小企業の出願 人数比率は、52.9%(前年 51.1%)であった。 人数比率は、64.6%(前年 63.8%)であった。 1-3-3 図 1-3-5 図 (件) 4,000 中小企業の商標登録出願件数の推移 (件) 70,000 3,222 3,000 2,985 第5章 中小企業の実用新案登録出願件数の推移 3,155 第4章 2015 年の中小企業における商標登録出願件 第3章 2015 年の中小企業における実用新案登録出 3,500 第2章 ②実用新案登録出願件数 64,241 60,000 2,757 2,733 50,000 2,500 50,333 49,031 49,514 2012 2013 2014 44,773 40,000 2,000 30,000 1,500 1,000 20,000 500 10,000 0 2011 (資料)特許庁作成 2012 2013 2014 2015 (年) 0 2011 2015 (年) (資料)特許庁作成 特許行政年次報告書 2016 年版 61 第3章 中小企業・地域における知的財産活動 ⑤ PCT国際出願件数 2015 年の中小企業における PCT 国際出願件 数は、3,693 件(前年比 5.6%増)であり、内 国人出願における中小企業の出願件数比率 は、8.6 %( 前 年 8.6 %)であ っ た。ま た、 (2) 中小企業の海外展開の状況 ①中小企業の海外における知的財産出願 状況 a. 中小企業における海外への特許出願件 数及び海外出願率 2015 年の内国人出願における中小企業の出願 2014 年の中小企業における海外への特許出 人数比率は、51.3%(前年 51.5%)であった。 願件数は、5,808 件(前年比 7.8%増)であり、 増加傾向にある。しかし、2014 年の中小企業 における海外出願率は 16.2%であり、大企業 1-3-6 図 中小企業の PCT 国際出願件数の推移 (件) 4,000 3,498 3,500 3,000 2,838 3,015 における海外出願率 32.8%に比べると低い。 3,693 1-3-8 図 3,133 中小企業の海外への特許出願件数の推移 2,500 (件) 6,000 2,000 5,000 1,500 1,000 PCT直接出願 パリルート 786 650 663 4,389 4,623 4,726 5,022 2011 2012 2013 2014 (年) 386 400 4,375 2010 4,000 500 0 3,000 2011 2012 2013 2014 2015 (年) 2,000 (資料)特許庁作成 1,000 ⑥商標の国際登録出願件数 0 2015 年の中小企業におけるマドリッド協定 議定書に基づく商標の国際登録出願件数は、 1,083 件(前年比 12.3%増)であり、内国人 出願における中小企業の出願件数比率は、 (備考)国内へ出願される特許出願のうち外国にも出願される件数。 特許庁で把握できない外国に直接出願された件数を含んだものでは なく、日本企業による海外全ての出願件数を意味しない。 PCT 直接出願:国際出願の受理官庁としての日本国特許庁に出願さ れた PCT 出願のうち、国内出願に基づかない出願。 (資料)特許庁作成 50.5%(前年 48.7%)であった。また、2015 年の内国人出願における中小企業の出願人数 比率は、61.2%(前年 57.3%)であった。 1-3-9 図 32.8 30 1-3-7 図 中小企業の商標の国際登録出願件数の推移 (件) 1,200 964 951 1,083 829 676 30.2 15.2 15.8 16.0 20 10 0 14.0 16.2 大企業 中小企業 2010 2011 2012 2013 2014 (年) (備考)海外出願率 = (優先権請求件数 +PCT 直接出願)/(国内出願 +PCT 直接 出願) (資料)特許庁作成 400 200 2011 2012 (資料)特許庁作成 62 28.4 30.1 5 600 0 25 30.3 15 1,000 800 中小企業の海外出願率の推移 (%) 35 特許行政年次報告書 2016 年版 2013 2014 2015 (年) 第1部 と続き、海外における知財活動にかかる諸費 ②外国出願を断念した経験とその理由 用が高額であることが、中小企業の負担・課 海外進出に伴う知的財産リスクを回避し、 題となっていることが分かる。 海外で安定的に事業を実施するために、進出 知的財産をめぐる動向 先において知的財産権を取得することは極め て重要であるといえる。しかし、外国出願を 1-3-10 図 外国出願を断念した経験の有無 断念した経験がある中小企業は、全体の半数 以上となっている。断念した企業の約 9 割が あり なし 不明 「外国出願に要する費用が高額であるため」を その理由としている。 53.8 また、海外展開における知財活動の課題と 2.3 43.9 しては「外国出願に要する費用が高額」が最 も多く、次いで「権利侵害への対応に要する 0.0 費用が高額」 、 「先行調査に要する費用が高額」 1-3-11 図 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 (%) (資料)特許庁 平成 24年度中小企業等知財支援施策検討分析事業「中小企 業における知的財産活動と経営課題を認識した支援の在り方及び外 国出願実態調査」 外国出願を断念した理由 外国出願に要する費用が高額であるため (出願案件または出願国を絞り込んだため) 当該国への出願方法が不明だったため 第1章 89.1 2.8 第2章 当該国への出願を依頼できる弁理士等が見つ 0.3 からなかったため その他 15.9 第3章 不明 0.3 0 20 40 60 80 第4章 100 (%) (資料)特許庁 平成 24 年度中小企業等知財支援施策検討分析事業「中小企業における知的財産活動と経営課題を認識した支援の在り方及び外国出願 実態調査」 1-3-12 図 外国出願に要する費用が高額 第5章 海外展開における知財活動の課題 84.1 権利侵害への対応に要する費用が高額 34.0 先行調査に要する費用が高額 30.3 諸外国の知財制度等に関する情報が不足 24.5 公的支援の情報が不足 18.4 17.6 権利侵害への対応方法、手段がよくわからない 9.7 先行技術の調査方法がよくわからない 8.7 依頼できる弁理士や弁護士等の情報が不足 5.7 外国出願の方法・手段がよくわからない 2.5 その他 3.9 特になし 1.7 不明 0 20 40 60 80 100 (%) (資料)特許庁 平成 24 年度中小企業等知財支援施策検討分析事業「中小企業における知的財産活動と経営課題を認識した支援の在り方及び外国出願実 態調査」 特許行政年次報告書 2016 年版 63 第3章 中小企業・地域における知的財産活動 ③中小企業の海外における知的財産権侵害 海外進出する日本企業は、年々増加してい る。大企業と比べて人材、資金、情報が不足 している中小企業では、知的財産リスクへの 対策も不十分となりやすく、海外で知財係争 や訴訟といったトラブルに巻き込まれやすい。 ここでは、海外での知的財産リスクについ て、模倣被害の傾向と対策について示す。 a. 模倣被害の傾向 1-3-13 図 企業規模別の模倣被害率の推移 日本企業を対象とした模倣被害に関するア ンケート調査によれば、模倣被害率は大企業 大企業 (%) 28 26%、中小企業 19%であり、大企業の模倣被 26 害率は前年度比で 0.7%減少しているのに対 24 し、中小企業の模倣被害率は、前年度比で 22 20 0.7%増加している。 18 大企業では「ブランド偽装」等のいわゆる 16 ブランド価値を狙った被害が多いが、中小企 14 中小企業 25.3 26.9 23.4 25.0 21.9 21.6 21.8 全体 19.4 19.5 26.3 25.6 22.0 21.9 18.7 12 業では「技術模倣」等の被害に遭う割合が大 10 企業よりも高い傾向となっている。 2010 2011 2012 2013 中小企業ともに中国、韓国、台湾における被 害が多い。 模倣品問題は大企業だけの問題ではなく、 中小企業にとっても大きな問題となっている と言える。 企業規模別の模倣品・サービスの内容に関する状況 37.9% 33.4% デッドコピー 39.5% 36.8% デザイン模倣 ブランド偽装 真正品の代替(パーツ等) 15.2% 26.9% 技術模倣 海賊版 その他 0% 21.1% 8.1% 大企業【N=446】 中小企業【N=443】 13.0% 2.7% 6.5% 9.0% 10% 20% (資料)特許庁「2015年度 模倣被害調査報告書」 64 特許行政年次報告書 2016 年版 32.7% 6.5% 5.9% 冒認出願 ドメイン名の盗用 52.7% 28.2% 4.7% 2014 (年度) (備考)被害率は企業規模別の回答社数に対する模倣被害社の比率。母数は 各年度の中小企業及び大企業の回答社数。 (資料)特許庁「2015 年度 模倣被害調査報告書」 また、国別の模倣被害社数では、大企業、 1-3-14 図 19.4 30% 40% 50% 60% 中国 韓国 インドネシア 60 21 タイ 32 マレーシア 26 30 26 シンガポール ベトナム 20 9 インド 11 欧州 62 49 48 33 大企業 中小企業 46 95 37 北米 50 0 324 247 83 76 87 81 知的財産をめぐる動向 台湾 フィリピン 第1部 国別の模倣被害社数 1-3-15 図 50 76 100 150 200 250 300 (資料)特許庁「2015 年度 模倣被害調査報告書」 350 (社数) b. 模倣被害対策 第1章 模倣被害対策の実施率を見ると、大企業は 前年度比で 8.0%の増加、中小企業では 11.1% の増加となっており、2014 年度は前年度比で 第2章 大企業、中小企業ともに増加した。 1-3-16 図 70% 54.9% 60% 【N=1884】 57.6% 【N=1761】 47.3% 【N=1844】 39.4% 【N=2460】 37.9% 【N=2446】 2012 2013 50% 40% 30% 47.7% 【N=2370】 48.1% 【N=2427】 大企業 中小企業 20% 55.3% 【N=1739】 第4章 48.4% 【N=1853】 第3章 企業規模別の模倣被害対策の実施率の推移 49.0% 【N=2288】 0% 2010 2011 第5章 10% 2014 (年度) (資料)特許庁「2015 年度 模倣被害調査報告書」 特許行政年次報告書 2016 年版 65 第3章 中小企業・地域における知的財産活動 (3) 中小企業の知財活動における地域格差 ①都道府県別特許等の出願比率 a. 都道府県別の中小企業数に対する特許 出願中小企業数の割合 中小企業数に対する特許出願中小企業数の 国平均を上回る都道府県は、東京、神奈川、 福井、愛知、滋賀、京都、大阪となっており、 必ずしも大都市圏に片寄っているわけではな い。東京、福井、京都においては、毎年増加 傾向にある。 割合は、2015 年で全国平均 0.28%である。全 1-3-17 図 (%) 0.8 都道府県別の中小企業数に対する特許出願中小企業数の割合 2013年 2014年 2015年 0.7 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 0.1 全国 沖縄 鹿児島 宮崎 大分 熊本 長崎 佐賀 福岡 高知 愛媛 香川 徳島 山口 広島 岡山 島根 鳥取 和歌山 奈良 兵庫 大阪 京都 滋賀 三重 愛知 静岡 岐阜 長野 山梨 福井 石川 富山 新潟 神奈川 東京 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城 福島 山形 秋田 宮城 岩手 青森 北海道 0.0 (資料)特許庁作成 b. 都道府県別の中小企業数に対する実用 新案登録出願中小企業数の割合 中小企業数に対する実用新案登録出願中小 企業数の割合は、2015 年で全国平均 0.05%と 全国平均を上回る都道府県は、秋田、東京、 新潟、富山、福井、愛知、大阪、兵庫、奈良、 香川となっており、必ずしも大都市圏に片寄っ ているわけではない。 低調である。 1-3-18 図 (%) 0.14 都道府県別の中小企業数に対する実用新案登録出願中小企業数の割合 2013年 2014年 2015年 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 全国 沖縄 鹿児島 宮崎 大分 熊本 長崎 佐賀 福岡 高知 愛媛 香川 徳島 山口 広島 岡山 島根 鳥取 和歌山 奈良 兵庫 大阪 京都 滋賀 三重 愛知 静岡 岐阜 長野 山梨 福井 石川 富山 新潟 神奈川 東京 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城 福島 山形 秋田 宮城 岩手 青森 北海道 0.00 (資料)特許庁作成 66 特許行政年次報告書 2016 年版 登録出願中小企業数の割合 中小企業数に対する意匠登録出願中小企業 全国平均を上回る都道府県は、東京、新潟、 富山、福井、岐阜、愛知、滋賀、大阪、奈良、 和歌山、岡山、香川となっており、中部及び 知的財産をめぐる動向 数の割合は、2015 年で全国平均 0.08%と低調 第1部 c. 都道府県別の中小企業数に対する意匠 近畿地域で多く出願されている。 である。 1-3-19 図 (%) 0.20 都道府県別の中小企業数に対する意匠登録出願中小企業数の割合 2013年 2014年 2015年 0.18 0.16 0.14 0.12 0.10 0.08 0.06 0.04 0.02 全国 沖縄 鹿児島 宮崎 大分 熊本 長崎 佐賀 福岡 高知 愛媛 香川 徳島 山口 広島 岡山 島根 鳥取 和歌山 奈良 兵庫 大阪 京都 滋賀 三重 愛知 静岡 岐阜 長野 山梨 福井 石川 富山 新潟 神奈川 東京 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城 福島 山形 秋田 宮城 岩手 青森 北海道 0.00 第1章 (資料)特許庁作成 d. 都道府県別の中小企業数に対する商標 中小企業数に対する商標登録出願企業数の 大阪のみであり、大都市圏に集中する傾向に 第2章 登録出願中小企業数の割合 全国平均を上回る都道府県は、東京、京都、 あると言える。 割合は、2015 年で全国平均 0.66%である。 (%) 2.50 第3章 1-3-20 図 都道府県別の中小企業数に対する商標登録出願中小企業数の割合 2013年 2014年 2015年 第4章 2.00 1.50 第5章 1.00 0.50 全国 沖縄 鹿児島 宮崎 大分 熊本 長崎 佐賀 福岡 高知 愛媛 香川 徳島 山口 広島 岡山 島根 鳥取 和歌山 奈良 兵庫 大阪 京都 滋賀 三重 愛知 静岡 岐阜 長野 山梨 福井 石川 富山 新潟 神奈川 東京 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城 福島 山形 秋田 宮城 岩手 青森 北海道 0.00 (資料)特許庁作成 特許行政年次報告書 2016 年版 67 第3章 中小企業・地域における知的財産活動 ②都道府県別の知財総合支援窓口相談件数 及び延べ支援件数を都道府県別に見ると、東 及び延べ支援件数 京、神奈川、愛知、大阪と大都市圏に集中し 2015 年度の知財総合支援窓口の相談件数 ている。 1-3-21 図 都道府県別の知財総合支援窓口相談件数(2015 年度) (件) 5,000 4,134 4,000 3,793 3,000 2,622 2,928 2,521 2,000 1,000 沖縄 鹿児島 宮崎 大分 熊本 長崎 佐賀 福岡 高知 愛媛 香川 徳島 山口 広島 岡山 島根 鳥取 和歌山 奈良 兵庫 大阪 京都 滋賀 福井 石川 富山 三重 岐阜 愛知 新潟 静岡 山梨 長野 神奈川 東京 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城 福島 山形 秋田 宮城 岩手 青森 北海道 0 (資料)特許庁作成 1-3-22 図 都道府県別の知財総合支援窓口延べ支援件数(2015 年度) (件) 9,000 8,511 8,000 7,077 6,227 7,000 6,000 6,458 5,691 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 沖縄 鹿児島 宮崎 大分 熊本 長崎 佐賀 福岡 高知 愛媛 香川 徳島 山口 広島 岡山 島根 鳥取 和歌山 奈良 兵庫 大阪 京都 滋賀 福井 石川 富山 三重 岐阜 愛知 新潟 静岡 山梨 長野 神奈川 東京 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城 福島 山形 秋田 宮城 岩手 青森 北海道 0 (資料)特許庁作成 68 特許行政年次報告書 2016 年版 都道府県別の中小企業特許出願における代 理人の地域分布を見てみると、全国的に東京 第1部 ③出願における代理人の都市部偏在 国地方では、地元代理人の比率が高い傾向が ある。 地方部において PCT 国際出願を行う場合に は、通常の特許出願よりも都市部の代理人に 福岡といった都市部の代理人が周辺地域の出 依頼する割合が、さらに高くなっている。 知的財産をめぐる動向 の代理人による出願が多く、また、大阪、愛知、 願人の出願を手掛けている。中部、中国、四 1-3-23 図 各都道府県の特許出願における代理人の地域別分布 (%) 100 90 80 70 60 その他 地元 50 40 福岡 愛知 30 20 大阪 東京 10 第1章 沖縄 鹿児島 宮崎 大分 熊本 長崎 佐賀 福岡 高知 愛媛 香川 徳島 山口 広島 岡山 島根 鳥取 和歌山 奈良 兵庫 大阪 京都 滋賀 三重 愛知 静岡 岐阜 長野 山梨 福井 石川 富山 新潟 神奈川 東京 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城 福島 山形 秋田 宮城 岩手 青森 北海道 0 1-3-24 図 第2章 (備考)各都道府県に所在する中小企業が行っている特許出願について、代理人の所在地を「東京」、「大阪」、「愛知」、「福岡」、「地元」(当該都道府県)、「その他」 に分けて集計した。 東京、大阪、愛知、福岡の企業等が、各都府県の代理人を利用している場合には、それぞれの都府県の数値として集計し、 「地元」としては扱わないこととした。 (資料)特許庁 平成 27 年度中小企業等知財支援施策検討分析事業「地域・中小企業の知財支援人材に関する調査」 各都道府県の PCT 国際出願における代理人の地域別分布 第3章 (%) 100 90 80 70 その他 地元 50 40 福岡 愛知 30 20 沖縄 鹿児島 宮崎 大分 熊本 長崎 佐賀 福岡 高知 愛媛 香川 徳島 山口 広島 岡山 島根 鳥取 和歌山 奈良 兵庫 大阪 京都 滋賀 三重 愛知 静岡 岐阜 長野 山梨 福井 石川 富山 新潟 神奈川 東京 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城 福島 山形 秋田 宮城 岩手 青森 北海道 第5章 大阪 東京 10 0 第4章 60 (備考)各都道府県に所在する中小企業が行っている PCT 国際出願について、代理人の所在地を「東京」、「大阪」、「愛知」、「福岡」、「地元」 (当該都道府県)、「そ の他」に分けて集計した。 東京、大阪、愛知、福岡の企業等が、各都府県の代理人を利用している場合には、それぞれの都府県の数値として集計し、 「地元」としては扱わないこととした。 島根県については、集計期間の県内での PCT 国際出願が 0 件だったため、表記上「その他」を 100%としている。 (資料)特許庁 平成 27 年度中小企業等知財支援施策検討分析事業「地域・中小企業の知財支援人材に関する調査」 さらに、中小企業が海外展開を考える上で 社の意向をくんだ合弁会社の設立運営といっ は、海外の法制度や市場環境を踏まえた出願 た経営・マネジメントに関する高いスキルの 戦略、外国企業との係争・調停戦略といった 両者をあわせ持った人材による支援が求めら 知財の制度や実務に関する高いスキル、また、 れている。 外国企業とのマッチング・アライアンス、本 特許行政年次報告書 2016 年版 69