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平成 28 年度 審判講習会

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平成 28 年度 審判講習会
平成 28 年度
審判講習会
関東団地少年野球連盟 東京支部
日時 平成 28 年 2 月 27 日(土)
場所 大田区ガス橋グランド
協力 多摩川少年野球連盟
チーム:東一キングス
チーム:千束ファイタース
■
クロックワイズ&
フォーメーション
審判部デモンストレーション
&実践練習
※選手を使いノツク方式による実践練習
(審判部が模範動作で説明する)
ポジショニング・攻守交替時の動き
2塁塁審サインの出し方、確認
2塁塁審ダイヤモンド内に位置した時
の、センクー方向の打球に対する1、3
塁、塁審の連係と2塁、塁審の動き。
12:15(20分)
基本的なルール解説
投手に関する規則・ボーク等の解説
質疑応答・受講者へのお願い
12:35 (10分)
閉講式
支部長代行挨拶
選手への御礼
スケジュール
時刻
項目
7:30(30分)
役員
8:00(20分)
受付
事務局
8:20(10分)
開講式
鈴木支部長挨拶、大関審判部長挨拶
協力選手紹介 スケジュール発表(油谷)
8:30(20分)
8:50(30分)
審判員集合
ストレッチ
10: 30
(1時間45分)
内容
設営
ランニング
スケジュール、担当分担、打合せ
事務局
中央審判員(担当:大沼)
中央審判員(担当:大沼)
セーフ・アウト・フェア・ファウルボール・
タイム・ストライク・ボール・ボーク 等の
コール
審判体操
審判部長総括、
グランド整備後、13:00 終了予定
(受講者を球審予定者 1 組と塁審(初心者)3 組の 4 班に分ける)
9:20(60分)
(10:20-10:30
合同説明
審判員の役割、クロックワイズの説明
球審班:
基本動作、ポジショニング等の説明
選手を使って投球判定重点項目の習得
各塁審とのテリトリー・各塁審判との連
係等、
ストライク確認
1・2・3 塁班:
各ポジショニング・基本的な動き
1 塁:フォースプレイに対する動き、判定
牽制球に対する動き、他
2 塁:盗塁、牽制球、ダブルプレイ等に
対する動き、判定、他
3 塁:フェア・ファウルボール判定
盗塁、タッチアップ時の動き、他
合同説明(15分)
球審の説明(45分)
1・2・3塁の説明(各15分)
■
担当審判員
球審
(チーフ)大沼
大関、油谷
1塁
(チーフ)五十嵐
丸山、星野
2塁
(チーフ)手島
井野、高原
3塁
(チーフ)今井
中山
その他担当
選手の管理、指示
進行(時間)
油谷
油谷
~-・
―‐
10分間休憩)
1
2
メ
モ
■重点項目
球審
1
2
3
4
5
6
7
1塁
1
2
3
2塁
1
2
内野ゴロ(ランナーのいる場合といない場合)の動きとジャッジの正確性
牽制球に対する動きと悪送球の起きた時の動き
打球に対するテリトリーと追い方
(2塁塁審が、ダイヤモンド内に位置したとき、センターへの打球に対する3塁塁審
との連係)
4 ライン際の打球及びライトゴロの時の動き
5 ローティーションとスライドの区別、ピボットターンの仕方、打者走者の進路確認
3
4
5
6
7
3塁
ストライクゾーンの正確性
プレーを宣言するまでの動作
マスクの着脱、メリハリの利いた発声と動作
打球方向へのフットワーク、キャッチャーフライに対する動き
1、3塁のベースカバー及び打者走者の進路確認(スリーフィート、ライン)
2、3塁のタッグアップ時の動き
本塁のタッグプレイ、タイムプレイの時の位置取り
1
打球に対するテリトリーと追い方
ダイヤモンド内外に位置した時のポジション
(外野に位置したときの、センター外野手との距離)
盗塁、牽制球の時の動きとタッグプレイジャッジの正確性
ダイヤモンド内に位置した時、外野への打球に対する1、3塁のベースカバーと
3塁へのスライド
ダイヤモンド内に位置した時、セカンド又はショート側に位置したときの、利点と
欠点及び送球に対する注意(ダブルプレイの時の動きと注意点)
前進守備の時のポジション及びステップバック(外に出る)
守備、走塁、妨害行為の確認
2
3
4
5
6
打球に対するテリトリーと追い方(ライン際の打球の追い方 及び、2塁塁審が、
ダイヤモンド内に位置したとき、センターへの打球に対する1塁塁審との連係)
2塁へのベースカバー
盗塁、牽制球の時の動きとタッグプレイジャッジの正確性
タッチアップの時の動き(3塁、2塁及び、2、3塁同時の時)
走者3塁の時のポジション
ランダンプレイの時の動きと、スリーフットラインの注意点
1
2
3
4
5
6
7
8
服装、審判道具、試合球のチェック
グラウンド責任者を含めてグラウンドルール等の打ち合わせ
各審判のポジショニングとテリトリーの打ち合わせ
審判員間のサインの確認
ストレッチの励行
選手、指導者、用具等のチェック
試合前のグラウンドチェック
トラブルに対する処置
全体
3
4
プレーをかけるまで順序
審判のテクニック
①
球
ファウルライン付近に立ち、捕手に「あと何球」とウォームアップ数を指示する。
1球になったときは「ワンモア・ピッチ」。
審
投球判定の姿勢(スロットルポジション)
①
顔は打者のインコース、ストライク一杯に目線を合わせる。
②
足の位置は捕手に近づき、打者側の足を捕手の横に。反対の足は、一足分くらいの差をつけ、
やや開き気味で捕手を包むような感じ。上体は本塁に正体する。
③
インサイドに構えるので、外のコースを見るためには、捕手の頭でポールが隠れないこと。
④
頭の高さは、捕手の頭の上にマスクのスロートガードがくるようにあまり低くならない。
⑤
上体が突っ込んだり、後ろにのけぞったりしない。
⑥
打者側の手は、身体の中心付近、股間あたりに置く。反対の手は、膝の皿付近に置く。
⑦
ボールは目だけで追い、絶対に顔・頭は動かさない。
②
ウォームアップが終了したらすぐに刷毛でホームプレートを掃く。
③
打者席の横でマスクをつける。
④
素早くプレートの後方に立つ。
プレーをかける条件
①
捕手を除く、8選手がフェアー・テリトリー内に位置している。
②
1・3塁に2人のベースコーチが、コーチスボックスに入っている。
③
塁審が位置している。
④
投手がボールを持って、投手板についている。
⑤
打者が打者席に入り、打撃準備が出来ている。
ル
●
反
復
練
習
→
ゲット・セット
①
ー
ル
ストライク・ゾーン
2.73
打者がまさに打つ体勢の高さで、ステップした状態。ストライク・ゾーンを決める
オンザ・ラバー
on the rubber
→
get set
コール
call
→
リラックス
relax
とき、捕手の動きを利用するのもテクニック。
②
ファウル・チップ
2.34
チップしたボールが、はじめに捕手の手、またはミットに触れたものが身体に当た
=
コール
=
り捕球したものも直接捕球と同じでファウル・チップ、インプレーである。
ストライク・ワン
ストライク・ツー
ストライク・スリー
strike
strike
strike
one
two
③
three
ボール・ツー
ボール・スリー
ball
ball
ball
one
two
2.25
バウンドボールが、1・3塁ベースの前の角を過ぎれば、フェアー。
④
ボール・ワン
フェアー
キャッチ
2.15
何秒間グラブ内にあったとか、何歩ステップしたかは問題ではない。キャッチした後の野手の
three
バランス、自分をコントロールしているかが問題である。
⑤
ベンチ内の捕球
7.04(c)注、5.10(+)注、6.05(a)注
2011 野球規則改定削除
上記 3 点改定削除により、野手はダックアウトの中に手を差し伸べて捕球することはできるが、
タイミングはゆっくり。特にボールの時は、早く上体を起こさない。捕手の動きには、柔軟に
合わせて動く。力を抜いてポイント、ポイントを軽く。声・動作は力強く。
ダッグアウトまたはボールデッドの箇所の中に足を置いてはならない。
正規の捕球後、野手がダッグアウトまたはボールデッドの箇所に倒れ込まない限りボールイン
プレーである。(倒れ込めば、ボールデッド・走者は 1 個進塁できる)
1
2
⑥
インフィールド・フライ
タイムプレーを注意するケース
2.40
境界線はない。
打球が頂点に達するまで宣告しない。イージーキャッチかどうかは野手の向きを基準とする。
①
ったとき、
インフィールド・フライは、あくまでジャッジメントであり、抗議されるものではない。外野
手が内野内で捕球体勢に入れば、インフィールド・フライである。
⑦
スリーフィート・レーン(ランナーズ・レーン)
②
たとき。
1 塁後半のランナーズ・レーンを打者走者が走るとき、1塁ベースを踏む瞬間なら足がファウ
③
⑧
インターフェアランス(妨害)
攻撃側の妨害
・
守備側の妨害
④
1死2・3塁で、外野飛球が打たれ、両者がタッチアップ、2塁走者が3塁寸前でアウトのと
き。
2.44
・
1死1・3塁で、打者が1塁ゴロを打ち、野手はまず1塁ベースを踏み、その後2塁に送球、
リバース・フォース・ダブルプレイのとき。
らである。送球が暴投になったときは、野手の単なるミスなのか、打者走者の妨害によるもの
なのか、見極めをしなければならない。
1死1・3塁で、打者が外野に飛球を打ち、3塁走者がタッチアップして本塁に、1塁走者
が安打と見て飛び出したが捕球され、1塁に帰ろうとしたが、1塁に送球されアウトになっ
6.05(k)7.09(k)
ル・ラインの内側に位置することになっても妨害にならない。ベースはラインの内側にあるか
2死で走者が2塁、または1・2塁にいるとき、打者が安打し、うしろの走者がアウトにな
審判員の妨害
・
観衆の妨害
タイムプレーのときの球審の位置
妨害には4つの種類があるが、接触があったかなかったかではなく、実際に妨害となったかど
うかが問題である。
第3アウトのプレーのある地点と本塁を直線に結ぶ位置に入る、
得点が入らない場合、スタンド(記録員)に向かって、ノーラン、ノーラン(no run)と両手を顔の
・7.08(a)(2)走塁放棄
1歩でも 10 歩でも基準はない。放棄はあくまで審判のジャッジである。
前で交差させる動作を2・3度大きくコール。
得点となったときは、本塁をポイント(指を指す)してラン・スコア、ラン・スコア(run scores)
・7.08(a)付記
第3ストライクと宣告されただけで、まだアウトになっていない打者が、ダートサークル(学
とコールする。
童 6m 60.5 ㎝)を出ると直ちにアウトを宣告する。
敏捷な動き
・7.08(b)原注
打球を処理しようとしている野手の妨げになったと審判員が認めた走者は、故意であったか
なかったかの区別なくアウトになる。ただし、正規に塁を占有している走者が野手の守備の
①
させ、捕手をかわして角度をとる。
妨げになったとき、故意でないかぎりアウトにならない。
故意の場合、走者・打者ともにアウトになる。送球に対しては、走者が野手に故意の行為が
捕手がワイルドピッチ、パスボールを迫うとき、右に動けば左へ、左に動けば右へ体重を移動
②
本塁近辺に上がった飛球、バウンドボールには打球と捕手の動きをよく見て、前段のように逆
にかわし、ファウルラインの延長に入って見る。
なければ、妨害とはならない。
③
・7.08(f)
動きをかわし、その後角度をとり移動する。内野ゴロの場合は、必ず、捕手左方向(3塁方向)
打球が内野手(投手を含む)を通過以前に走者に触れれば、故意かどうかを問わず、アウト
からスタートする。
になる。塁を占有している走者に触れても(インフィールド・フライは別)アウトになる。
④
・6.05(n)
1・3塁塁審のときは、ファウルフライを野手が守備のため、打球を追うときもまず、野手の
1 塁のフォースプレー、またはタッグプレーはルック(ゲット・セット)。外野飛・2塁のフォ
投球が得点しようとしている走者に触れた場合、得点になり、ボールデッド。他の走者は1
ースプレーは、スタンディングセット。2つのプレーを見る姿勢があり、それぞれプレーにあ
個進塁できる。2死2ストライク後、打者が第3ストライクの宣告を受けた場合、得点には
った見方をする。
ならない。
3
4
塁
審
足がペースから離れ、セーフになったとき
アウトのコール
→
1塁触塁を想定して、ルック(ゲット・セット)の姿勢から上体を起こし、背筋を伸ばし、右
safe off the bag safe
・ ・
両手でベースをはらうジェスチャーをする。
落球したとき
→
腕を挙げて、肘が肩より低くならないこと。拳を前に出すときは、ドアーをノックするときの
safe drop the ball と言ってボールを右手で指す。
ように軽く肘を上げて、力強くポンと叩く感じ。左腕はリラックスして拳を軽く握る程度。
走者が同一ベース上に2人いる場合
ヒズ・アウト(His out)と大きな声で明瞭に。
前位の走者に塁の占有権があるので、両走者にタッグされたときは、前位の走者には
セーフのコール
セーフをコールする。後位の走者には、はっきりとアウトを宣告する。
ルック(ゲット・セット)の姿勢から、上体をしっかり起こしたところに両腕を少し前に出し
ボークの場合
ながら、水平に広げ上げる。身体の真横と指先まで伸ばす。セーフ(safe)と大きな声で明瞭
に。
①
ボークピッチに対し、ポークを最初に宣告した審判に同調する。
②
ボークをコールしても、プレーが行われていれば、すぐにタイムをかけない。球審
1塁のフォースプレー
はボークを宣告しても立ち上がらない。投球されるかもしれないから。
ファウル・ラインの外側に立ち、ゲット・セット。
③
牽制球のとき、踏み出した足の距離と方向が正しいかをチェックする。
内野ゴロが飛んだら、素早く送球のラインから90°の角度で、距離は4~5mの地点へ移動。
④
左投手の1塁牽制、右投手の3塁牽制は、いずれの投手でも自由な足を振って、投
ルックの姿勢を取りながら、野手が捕球から投げ終わるまで目を離さず見て、途中からベース
手板の後縁を越えたなら、打者に投球しなければならない。8、05(a)(原注)に
に正体して視線を移し、捕球を音で判断し、日で野手と走者の足を見て判定する。セーフのと
あるが、膝が入ったり、身体が本塁方向に流れた状態から塁に牽制されれば、ボーク
きは、すぐにセーフ。アウトのときは、その後捕球を確認してアウトを宜言する。
である。
一方、走者の足と野手の足、捕球を目だけで判定するときは、7~8mと距離を遠くにとって
判定する。
2人制の審判のときの2塁ゴロでは、90°の角度をとると、ファウル・テリトリーから見る
ことになるので、セーフになったとき走者より早く2塁へ行かなければならないので、90°
●
ゴー
go
反
→
復
練
ストップ
stop
習
→
コール
call
→
ヒズアウト(セーフ)
His out (safe)
はとれない。
セーフのときは、次の動きとしてピッチャーマウンドの方に移動する。送球が暴投になり、ベ
ースより本塁よりに逸れたとき、ファウルライン寄りに移動。タッグプレーに備える。ベース
より外野寄りに逸れたときは、足離れがあるのでインサイドに入る。
5
6
基本的なルールの解説
◎『投手に関する規則』
1.ワインドアップポジション、セットポジションからの投球
規則8・01(a)…ワインドアップポジション
投手は、打者に面して立ち、その軸足は(投手板の側方にはみ出さないように)全部投手板の上に置くか、投手板
の前線に触れて置き、他の足は、投手板の上に置くか、投手板の後緑およびその延長線より後方に置く。
この姿勢から、投手は、①打者への投球に関連する動作を起こしたならば、中途で止めたり、変更したりしないで、
その投球を完了しなければならない。
規則8・01(b)・・・セットポジション
投手は、打者に面して立ち、その軸足は(投手板の側方にはみ出さないように)全部投手板の上に置くか、投手板
の前緑にピッタリと離れないようにつけて置き、他の足を投手板の前縁およびその延長線より前方に置いて、ポール
を両手で身体の前方に保持し、完全に動作を静止する。
どの姿勢から、投手は、①打者に投球しても、塁に送球しても、軸足を投手板の後方(後方に限る)にはずしても
よい。②打者への投球に関連する動作を起こしたならば、中途で止めたり、変更したりしないで、その投球を完了し
なければならない。
《解説》…①投手は、投球動作に入ったら、一連の流れで、打者への投球を完了しなければならない。“中途で止めた
り、変更したり”とは、投手が投球動作中に故意に一時停止したり、投球動作をスムーズに行わず、こと
さらに段階をつけるモーションなどしてはいけない。いずれも反則投球となる。したがって、塁に走者が
いればボーク、走者がいないときはポールが宣告される。
②投球姿勢がワインドアップポジションであるか、セットポジションかの区別は、自由な足(軸足でない方
の足)が投手板の上または後縁線の後方にあるか、投手板の前緑線より前方にあるかによって決まる。
③軸足を投手板からはずす方向は、ワインドアップ、セットポジションを問わず、投手板の後縁線から後方
(二塁ベース側)に限る。
④サイン等が合わずストレッチを中断した場合は、ボークとなる。ストレッチを起こし、その途中でサイン
が変わったような場合は、ストレッチの中断が許されていないので、そのまま軸足を投手板の後方にはず
せば、ペナルティーはない。
2.ボーク
規則8・05…塁に走者がいるときは、次の場合ポークとなる、
(a)投手板に触れている投手が、投球に関連する動作を起こしながら、投球を中止した場合。
(b)投手板に触れている投手が、一塁または三塁に送球するまねだけして、実際に送球しなかった場合。
(c)投手板に触れている投手が、塁に送球する前に、足を直接その塁の方向に踏み出さなかった場合。
(d)投手板に触れている投手が、走者のいない塁へ送球したり、送球するまねをした場合。
(e)投手が反則投球をした場合。
(f)投手が打者に正対しないうちに投球した場合。
(g)投手が投手板に触れないで、投球に関連する動作をした場合。
(h)投手が不必要に試合を遅延させた場合。
(o)投手がポールを持たないで、投手板に立つか、これをまたいで立つか、あるいは投手板を離れていて投球する
まねをした場合。
(j)投手が正規の投球姿勢をとった後、実際に投球するか、塁に送球する場合を除いて、ポールから一方の手を離
した場合。
(k)投手板に触れている投手が、故意であろうと偶然であろうと、ボールを落とした場命。
(l)故意四球が企図されたときに、投手がキャッチャースボックスの外にいる捕手に投球した場合。
(m)投手がセットポジションから投球するに際して、完全に静止しないで投球した場合。
《解説》…①ボークとは、走者が塁にいるときの、投手の投球上の反則行為であり、塁上のすべての走者はそれぞれ1
個の進塁が許される。
②8・01(a)ワインドアップポジションからの投球や、(b)セットポジションからの投球の諸規定に
違反した場合もボークである。
《解説》…b項は、捕手が正規に捕球すれば条件の如何を問わず、すべて自動的にアウトになる。これに対して、c項
は、捕手がその投球を落としても、球審が第3ストライクを宣言すればアウトになるものであり、ワイルド
ピッチやパスボールがあってもいわゆる三振ふり逃げはできない。また逆に、二死走者一塁とか、一塁に走
者がいない場合は、球審が第3ストライクを宣言しても、捕手がそのボールを正規に捕球していなければ、
打者は一塁へ進む権利がある。
2.インフィールドフライ
規則2・04…インフィールドフライ
無死または一死で、走者が一・二塁、-・二・三塁にあるとき、打者が打った飛球(ライナー、及びバントを企て
て飛球となったものを除く)で、内野手が普通の守備行為をすれば、捕球できるものをいう。…中略…
インフィールドフライが宣告されてもボールインプレイであるから、走者は離塁しても進塁しでもよいが、その飛
球が捕らえられれば、リタッチの義務が生じ、これを果たさなかった場合には、普通のフライの場合と同様、アウト
にされるおそれがある。たとえ、審判員の宣告があっても、打球がファウルボールとなれば、インフィールドフライ
とはならない。
規則6・05…打者は、次の場合、アウトとなる。
(e)インフィールドフライが宣告された場合。
《解脱》…インフィールドフライの規則は、守備側がその飛球を意識的に捕球せず、ダブルプレイを企てることを防ぐ
目的で定められたものである。また、インフィールドフライは条件がそろっていても審判員の宣告がなけれ
ば成立しない。
◎『走者に関する規則』
1.走塁妨害
規則7.06(a)…オブストラクションa項(妨害された走者に直接プレイが行われていた場合)
走塁を妨げられた走者に対してプレイが行われている場合、または打者走者が一塁に触れる前にその走塁を妨げら
れた場合には、ボールデッドとし、塁上の各走者はその妨害がなければ達しただろうと審判員が推定する塁まで、ア
ウトのおそれなく進塁することが許される。走塁を妨げられた走者は、オブストラクション発生当時すでに占有して
いた塁よりも少なくとも1個先の進塁が許される。走者を妨げられた走者が進塁を許されるために、塁を明け渡さな
ければならなくなった前位の走者は、アウトにされるおそれなく次塁へ進むことが許される。
[付記]捕手はポールを持たないで、得点しようとしている走者の進塁をふさぐ権利はない。塁線(ベースライン)
は走者の走路であるから、捕手は、まさに送球を捕ろうとしているか、送球が直接捕手に向かってきており、しか
も十分近くにきていて、捕手がこれを受け止めるにふさわしい位置をしめなければならなくなったときか、すでに
ボールを持っているときだけしか、塁線上に位置することができない。この規定に違反したとみなされる捕手に対
しては、審判員は必ずオブストラクションを宣告しなければならない。
《解脱》…①走塁を妨げられた走者に対してプレイが行われている場合とは、ランダウンプレイ中の走者とか、けん制
された走者、あるいは走者をアウトにしようとして野手の送球が直接行われているような場合などをいい
(送球が中断されている途中で走塁妨害が発生した場合は適用されない)、審判員が宣告すれば直ちにボー
ルデッドとなる。
~-・
―‐
②打球を処理しようとしている野手と走者とが接触した場合は、走塁妨害ではなく守備妨害となる。しかし、
野手が打球を処理し終わったあとで接触したときは、たとえその直後であっても走塁妨害の対象となる。
③高校野球では、[付記]の危険なプレイをさらに厳格に規制するため、「捕手はボールを保持していると
きしか塁線上に位置することはできない」と特別規則で定められている。また、いわゆるプロツクプレイ
に対するオブストラクションの適用は、本塁だけに限らず、他の塁においても同様の判断がなされる。
規則7・06(b)…オブストラクションb項(妨害された走者に直接プレイが行われていなかった場合)
走塁を妨げられた走者に対してプレイが行われていなかった場合には、すべてのプレイが終了するまで試合は続け
られる。審判員はプレイが終了したのを見届けた後に、はじめでタイム”を宣告し必要とあれば、その判断で走塁
妨害によってうけた走者の不利益を取り除くように適宜な処理をとる。
《解説》…外野からの返球が、まだその走者に対して直接送球されているかどうかが見極めにくいときもこのb項が
適用される。
◎『打者に関する規則』`
1.第3ストライクによるアウト
規則6・05・・・打者は、次の場合、アウトとなる。
(b)第3ストライクと宣告された投球を、捕手が正規に捕球した場合。
(c)無死または一死で一塁に走者があるとき、第3ストライクが宣言された場合。
(d)2ストライク後の投球をバントしてファウルボールになった場合。
(f)2ストライク後、打者が打った(バントの場合も含む)が、投球かバットに触れないで、打者の身体に触れた
場合。
-補 1-
-補 2-
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