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分散型熱物性データベース進捗報告
2012年1月20日 H23年度固体熱物性クラブ @産総研つくばセンター 分散型熱物性デ タベ ス進捗報告 分散型熱物性データベース進捗報告 産業技術総合研究所 産 技 研究所 計測標準研究部門 測標準研究部 材料物性科 熱物性標準研究室 山下雄一郎 雄 郎 I. 分散型熱物性DB進捗報告 分散型熱物性 進捗報告 II 薄膜熱物性 II. 薄膜熱物性への展開 の展開 III. その他報告 2 分散型熱物性データベース 開発目的 熱物性データベースを開発して、固体、高温融体、流体 の信頼性の高い熱物性データを広範に収録するとともに の信頼性の高い熱物性デ タを広範に収録するとともに、 利用の促進を図り、科学技術の知的基盤整備に寄与する。 開発方針 一機関では整備が困難な広範な熱物性データの集積を 実現するため 実現するために、研究機関、大学、学協会との連携のもとに 究機関 大学 学協会と 連携 もと 構築を進める。 熱物性データの不確かさ評価と物質・材料のキャラクタリ ゼーションを完備した信頼性の高いデータの収録をめざす。 想定利用例 測定の妥当性を検証するためのリファレンスデータ 熱設計・熱対策における伝熱解析用入力データ 3 分散型熱物性データベース(開発・運営:産総研) 固体(バルク)、融体、流体等、約3,600物質・材料に関し、熱物性データ約1万件 固体(バルク) 融体 流体等 約3 600物質 材料に関し 熱物性デ タ約1万件 が利用可能。材料や物質を分類し、体系的に整理した上で収録 4 コンテンツ整備状況 流体データ 固体と融体データ 流体=7576件、固体&融体=3000件、薄 膜=42件 ( ) 合計10,618件(昨年度+425件)の熱物性 データを収録 5 I. 分散型熱物性DB進捗報告 分散型熱物性 進捗報告 II 薄膜熱物性 II. 薄膜熱物性への展開 の展開 III. その他報告 6 薄膜分野への展開 情報機器・電子デバイス: 層間絶縁膜, 相変化記録メモリ記録層,透明導電膜,熱アシス ト記録型HDD記録層,LED素子等において薄膜を利用 熱物性データは機器の熱設計(シミュレーション)に必須であり、開 発時間の短縮、費⽤節減、エネルギー削減に貢献 薄膜熱物性 DBニーズ •薄膜熱物性計測の基盤・リファレンスに資するデータの提供 •デバイスの熱設計に有用な熱物性データの提供 7 薄膜への対応 コンセプト ・薄膜の特性把握、試料構造、試料キャラクタを考慮した 材料情報の分類 ・薄膜が実際に使われる方法で作製された試料を測定し、 薄膜が実際に使われる方法で作製された試料を測定し 測定データ、試料をセットで管理 ・測定時における信号データ、材料構造解析のスペクトル とい た生デ タも収録し 測定の正しさを検証出来る といった生データも収録し、測定の正しさを検証出来る ように整備 分散型熱物性DBの機能を拡張して対応 8 物質・材料ツリー(バルク均質材料) --------Domain --------Group --------Mat.Clas.1 --------Mat.Clas.2 --------Mat.Clas.3 --------Grade --------Lot --------Specimen Domain: 室温での相状態 Group: 物質大グループ名 Mat.Cls.1: 物質小グループ名 Mat.Cls.2: 物質名, CAS番号, 分子量, 化学式等 Mat.Cls.3: 物質名, 相情報, 結晶構造情報, 応用分野, 材料形状等 Grade: 材料名, 材料組成、材料製造者, RM/CRMコード等. L t Lot: ロ ト名 ロ ト製造番号等 ロット名、ロット製造番号等 Specimen:試料名、試料形状、試料サイズ 9 薄膜の収録フォルダ構成と収録情報 --------------------------------------------------------------------Domain -------------------------------------------------------Group p ---------------------------------------------Mat.Clas.1 -----------------------------------Mat.Clas.2 ---------------------------Mat.Clas.3 --------------------Grade Grade -----------------Lot ------Specimen p -収録情報Domain: Group: 形状+材料性質に依存した分類 Mat.Clas.1 : Mat Clas 2 : Mat.Clas.2 Mat.Clas.3 : Grade :薄膜作製条件(酸素流量比、ドーパント濃度等)や成膜方法毎に分類 Lot :同 :同一成膜手法で成膜条件毎に分類 成膜手法で成膜条件毎に分類 Specimen :測定した個々の試料に関するデータを収録。物性解析用に作成した薄膜の材料情報、 熱物性データも同一ロット下のSpecimenフォルダに収録 多様な薄膜作成条件を整理した上で収録・公開 多様な薄膜作成条件を整理した上で収録 公開 →膜の特性が把握しやすい 10 薄膜熱物性データ取得手順と信号データの重要性 計測技術 信号デ タ 信号データ 試料の測定 高速レーザーフラッシュ法 データ解析技術 2n 12 exp T (t ) 4t b t n 0 2 解析式によるフィッティング 物性: 熱拡散率 薄膜熱物性測定は新しい測定技術であり、測定の妥当性検証に 有用な信号データも対象としてデータ整備が必要 11 薄膜測定試料情報の収録例 TiN薄膜試料に関連した材料 に関する物質ツリー(抜粋) TiN薄膜試料に関する物 性・材料構造データ TiN薄膜試料を構成する 材料の積層情報 積層情報 Layer1: TiN Layer2: y LSynthesized Layer1 1 Quartz substrate 12 TiN薄膜(合成石英基板上)の信号データ Layer1: TiN Layer2: y Layer Synthesized 1Quartz substrate 解析に用いる信号データ(サーモリフレクタンス信号)、フィッティングデータも収録 13 TiN薄膜(合成石英基板上)のXRDデータ TiN薄膜試料に関する XRDデータの重ね描き Layer1: TiN Layer2: Layer Synthesized 1Quartz Q t substrate b t t XRD, XPS, and RBS等のスペクトルデータに対応 14 I. 分散型熱物性DB進捗報告 分散型熱物性 進捗報告 II 薄膜熱物性 II. 薄膜熱物性への展開 の展開 III. その他報告 15 その他報告:e-Therm2010特集号 e-Therm2010「エレクトロニクスとエネルギー分野の熱設計と熱物性 e-Therm2010「エレクトロニクスとエネルギ 分野の熱設計と熱物性 に関する第2回国際シンポジウム」の講演論文を特集号として発刊 Japanese p Journal of Applied pp Physics, y Vol.50, No.11, Nov.2011 収録分野 Thermophysical properties of thin films Thermophysical properties at micro/nanoscale Thermophysical properties of high temperature melts New e measurement easu e e method e od Application to electronics Reference material and reference data Simulation and database 全21報を収録 電子版URL: http://jjap.jsap.jp/journal/JJAP-50-11S.html 16 まとめ ・コンテンツ整備進捗 コンテンツ整備進捗 >約3,600物質について合計10,616件の 熱物性データを公開 デ (グラフ1本が1件に対応) >425件のデータを新規公開 425件のデ タを新規公開 ・薄膜分野への展開 薄膜分野 の展開 >薄膜物性測定に則した材料情報の分類 に対応 >信号データ、スペクトルデータへの対応 ・e-Therm2010 >JJAP特集号として発刊 17